85 :
夢をあなたに:
小説かきます
吉澤ひとみ小説
「瞳の中に」
その日、矢島剛士(高一)はいつものように本を読みながら
駅のホームで電車を待っていた
すると「スタスタ」と歩く音がして矢島のとなりで止まった
矢島がちらりと横をみてみるとやはりいつものように
一人の女子高生が同じように電車を待っていた
話したことはなかったが名前は知っている「吉澤ひとみ」
矢島と同じ高校でかなりの有名人だ
成績優秀、バレー部で一年生ながらにしてすでにレギュラーであり
友人、先生ともに彼女に対する信頼は厚い
その一方で悪い噂も時々耳にする、なんでもかなりやんちゃな性格であるという
口よりもまず先に手がでる、まあ、典型的なガキ大将体質なのであろうと
矢島は勝手に理解していた。
「(それにもしても奇麗な顔してんなぁ)」矢島は本を読むふりをしながら
吉澤のその端整な顔を横目で見ていた
薄くも無いが決して太いというわけでもないほんのりピンクのかかった唇
同様にどこか柔らかそうでほんのり桃色のかかった頬
筋は通ってはいるが決して高飛車という感じをさせないような鼻
しかしその目は他の部位とは打って変わって意志の強さと誇り高さを感じさせる
奇麗な二重まぶたである、あそこまで開いた目ならもっと子供に見られても
いいんじゃないかと一瞬思うが、どうも彼女の場合はそうさせない
大きく開いた目は子供のように純粋なようではあるが
どこか鋭く勝ち気と自信に満ちている、更には野生な香りさえ漂う
あながち、やんちゃであるという噂もうそではないだろうと妙に納得してしまう
瞳だけでここまで多くを語る女性はそうはいないだろう
それだけに彼女の名前は正解だ。
そんなことを矢島考えている内に電車がきた
ドアが開くとそこはやはりいつものようにギュウギュウに詰められた人で
入るのがやっとという状態であった
しかし矢島も吉澤も他の乗客たちもそのことには慣れている
矢島は読んでいた本を閉じ意を決しその中に突進していく
吉澤も同様に突進していく
2人はいつものように隣同士無事電車に乗った
しかしいつもと違ったのはその後だった
電車に乗ってしばらくの時が過ぎると急に電車が「ゴン」と揺れた
矢島もそのあまりの衝撃に身のバランスを崩した
その直後すごい怒号が電車内に響き渡った
「なにやってんだーーーーーーー、てめーー、この痴漢がーーーーーーー」
満員の電車内にものすごい声が響き渡る、おおよそそのかわいいらしい外見
から似ても似つかないような言葉が彼女、吉澤ひとみの口からでたのだ
他の乗客はそれだけで、驚きである
矢島も同様彼女に対する相反する二つのイメージはとっさに一方の方に固まった
その後も吉澤の声は車内に響き渡る
「てめーー、何どさくさに紛れて人の胸触ってんだーー」
相手は20代後半のひ弱そうなサラリーマンといった感じだ
「いや、そのバランスが崩れてしまって、わざとじゃないんです」
「ああ?なんだと、てめー嘘つくんじゃねえ、今触っただろうがっ」
「いや、だからわざとじゃないんです」
サラリーマンは吉澤の剣幕に圧倒されて完全に縮こまっている
これじゃどっちが被害者かわかりゃあしない
「おい、あんた次の駅で降りろ、警察行くぞ」
「えっ!そんなだからわざとじゃないのに」
「うるせーー、降りろっていったら降りるんだ、いいな?この痴漢!」
「あ、は、はい」サラリーマンはさらに増した彼女の剣幕に完璧に圧倒されていた
そうして吉澤とそのサラリーマンは次の駅で降りていった
矢島はかすかに期待していた彼女とのドラマッティックな恋が終わりを告げた
ことに淡い落胆を感じる一方で何故か妙に納得してしまっていた
続く
90 :
ハヘホ:02/03/01 04:31 ID:lYy0olRg
>>89 面白かったけど、すでに「終」って感じも・・・
91 :
夢をあなたに:02/03/01 21:56 ID:b2sLzND6
92 :
名無し募集中。。。:02/03/01 21:58 ID:bN9omFdq
( ・_・)y~~~別の意味の終わりでしょ?
教室で一人の時に抹茶ムースポキー食べてたら、女子に笑われた
いいじゃん、うまかったし
>>88つづき
痴漢騒動があった次の日、吉澤ひとみは休日であるにも関わらず、部活動のため
制服でいつものようにいつものホームへの階段を駆け上がっていった
するとそこにはやはりいつものように吉澤と同じ高校
の男子高校生が本を読んで電車を待っていた
話したことはないが名前は知っている
「矢島剛士」学校内でも結構な有名人だ
成績優秀、スポーツ万能、空手部で一年生ながらにして部のエースとされている
それに知り合いの話ではかなりのキレものだと聞く
「(にしてもこいつ嫌味な面してんなぁ、ったく何を偉そうな本なんか読んでやがんだ)」
吉澤はそう思いながら矢島をみていた
おおよそ空手部とは想像もつかないような線の細さだ
そしてその眼光はとても鋭く、目だけで何かを切り裂いてしまいそうなほどだ
そんなことを考えていると矢島が吉澤の存在に気づいたのか吉澤の方をちらりと見た
普通ならそれで終わるはずだが驚いたことにこのあと矢島が吉澤に向かって言葉を発した
「よう、あんた昨日あれからどうなった?」矢島が少しキザな感じで言った
「なんだ?お前」吉澤はその矢島のキザな態度にすこしムカッときていた
「だから、昨日の痴漢さんだよ、あんたの剣幕に小便もらしそうな勢いだったからな」
そう矢島は笑みをまじえながらも嫌みっぽく言った
「なんだと、ケンカ売ってんのか?」吉澤は声のトーンを上げた
「おっと、そんなんじゃねえよ、ただあれからどうなったのかが気になってな」
昨日あれから吉澤は痴漢容疑者と一緒に駅を降りたががその直後
そのサラリーマンが土下座し大声で謝るので吉澤は仕方なくそれで許してやった
実際触られたかどうかは吉澤自身微妙なところだったのだ
「ああ、あれか。泣いて謝ったから、仕方なく許してやったぜ」
「へぇ。なんだあんた意外と優しいんだな」
「何?てめえ、やっぱケンカ売ってるだろっ」
「はは、まあ、そんな怒んなよ、おっ、電車が来た」
そう言ってふたりはいつもの如く電車に乗り込んだ
その日は休日ということでいつもよりは混んではいなかった
そうやって電車に乗ってしばらくするとまた矢島が嫌味ぼく笑みを浮かべながら
「よう、今日は怒鳴らないのか?」
「なんだと?」吉澤はにらみをきかして言った
「はは、おー恐い」相変わらず人を小ばかにする態度だ
「おい、てめぇ、さっきから何なんだ?俺に気でもあんのか?」
「ははは、あんたに?」
しかし実際矢島自身も何故彼女にちょっかいをかけるのかがわからなっかった
昨日の事件で矢島の中で多少なりとも期待していたその外見からくる奇麗で清楚な吉澤のイメージ
を完全に壊した腹いせであるとも言えるし、単にこういうタイプの女が気に食わない
ってのも実際に矢島の中にはあるだろう、しかしだからと言って
そういう女全てに矢島がこういう態度をとるかと言えば、答えはノーである
ホントのところは矢島にもわからなかった
「俺はただあんたに今日は乗客のみなさんに迷惑をかけないでくれよ
って言ってるだけだぜ」相変わらず皮肉っぽい
「何ーー?」吉澤が大声を上げた
「ほらね、そういう風にな」
「くっ」吉澤は乞えに詰まった
「フッ」
そんなこと言い合ってるうちに電車は目的の駅に着いた
降りると吉澤は矢島に向かって
「てめえは二度と俺に声かけんじゃねーー」
と大声で言ってさっさと駅のホームの階段を駆け降りていった
「・・・」
矢島は何も言わずただ憮然とした微笑を浮かべていた
つづく
99 :
win:02/03/03 16:54 ID:1t1I1Lgn
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私は
あるがままに生きていく
しあわせ
書く場所間違えたかな
どこで書いても同じ。要は内容。
>>102 なるほど
で、その内容はどうですかね?
まだ全然書いてないじゃん
今の時点で言えば驚く程ステレオタイプだから
先が読めちゃうっていうか何も起こらないだろうというか
そんなかんじ。本読んだら..?
>>104 これは失礼
遠まわしにつまらないと言ってるのかと思いまして
はなしはいいからとにかく書け(w
がんばります
109 :
1:
スレ提供するんでどんどん書いちゃってください