推理小説「卒業旅行」

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207辻っ子のお豆さん
【一日目 午後7時】
まこっちゃんと紺ちゃんはテーブルに座り、暗号についてあれこれ議論していた。
私もしばらくはそれに付き合ったのだが、途中でトイレのためその場を離れた。
キッチンでは、矢口さんと石川さんが後片付けをしている。
通り過ぎて廊下を左に曲がると、やはり内側の壁に4枚の絵が飾られていた。
それぞれ「太陽」「雲」「雨」「雪」とタイトルが付けられている。
(変なの・・)
トイレで加護ちゃんとすれ違った。
「一緒に部屋戻ってよ、豆ちゃんいないから寂しいねん。」
「うん、ちょっと待ってて。」
そのまま私は加護ちゃんと一緒に寝室に戻る事にした。
途中で通ったホールでは、安倍さんと辻ちゃんがジグソーパズルとにらめっこしてた。
それから私と加護ちゃんは藍の間で、おしゃべりしてた。
30分程してまこっちゃんもやってきた。
その10分程後には辻ちゃんと紺ちゃんも加わり、しばらく5人で遊んだ。
8時過ぎに、皆でお風呂に入ろうという事になった。
1階の浴場に行くと、中から湯上がりの安倍さんと矢口さんが出てきた。
大浴場はとっても広くて気持ちよかった。
208辻っ子のお豆さん:02/03/01 00:11 ID:pJgYQQS8
【一日目 午後9時】
「きゃーーーー!!」
その悲鳴が聞こえたのは、お風呂を出てマターリし、ベランダで偶然出会った後藤さんと
二人きりで明日の予定なんかについておしゃべりしているときだった。
「何なの、今の悲鳴!?」
「下の方から聞こえましたよ。」
「行こう!」
私と後藤さんは最上階のベランダにいたので、急いで階段を駆け降りた。
「ちょっと、今度は何があったの!?」
「圭ちゃん!うちらもわかんないよ。」
2階で目を丸くした保田さんと合流、3人で1階へ向かう。
1階のホールにはすでに、ひとりを除いて全員が集まっていた。
「圭ちゃんとごっつぁんと高橋も来たよ。」
安倍さんが私達を指して、矢口さんに合図を送る。
「いないのは石川だけか、てことはさっきの悲鳴はまさか・・」
その後、10人で1階を全部あら捜ししたが石川さんの姿はどこにもなかった。
これで3人目。
もはやただ事ではない、という雰囲気が残された10人の中に漂い始めた。
209辻っ子のお豆さん:02/03/01 00:12 ID:pJgYQQS8
飯田、新垣、石川以外の10人は、ホールのテーブルに輪になって集まった。
「これで犯人がわからなくなっちゃいましたね。」
「よっすぃーの言う通りだべ、だから梨華ちゃんは狙われたんじゃない。」
「多分そうだ、あいつを一人にしたのは失敗だったよ。ごめん。」
矢口さんがうな垂れている。
「やっぱり、この中に犯人がいるのかなぁ・・」
後藤さんの何気ない一言に、全員が凍り付く。
残ったこの10人の中に犯人、そんなこと信じたくもないけど…
せっかくの卒業旅行がこんなことになってしまうなんて。
「これからどうします?」
紺ちゃんが不安げに切り出す。
「消えた3人を探すか、犯人を探すか、このまま全員消えるまで待つか?」
「ちょっとあいぼん、怖い事言わないでくらはい。」
「せやかてののも見たやろ。暗号には13人消える書いたったで。」
「それだ!」
そこで矢口さんが突然声をはりあげる。
「暗号だよ、やっぱりあの放送通り暗号を解くしかないんだって!」
「私もそう思います。13人がかりで力を合わせて暗号を解きましょうよ!」
「もう13人いないけどね紺野。」
私達は再び暗号に挑戦することにした。
210辻っ子のお豆さん:02/03/01 00:13 ID:pJgYQQS8
【イベント2】
次に消える娘をひとり選んで下さい。

残る娘。10人
安倍 矢口 保田 後藤 吉澤 辻 加護 高橋 小川 紺野