【殺戮・娘。】
みんな・・泣きつかれてしまったようだ・・・
しょんぼりとしてしまい全員無言で、座り込んでしまっている・・
あまりの事でいままでは無我夢中でここまで生き残る事を考えて他は何も考えてなかったが
仲間の死という生々しい現実で一挙にいろいろな事を考えだしてしまったのだ・・・
「おなかが好きました・・」辻はこういう時でも空腹を感じる余裕があるようで
となりに居た矢口にそれとなくおねだりをした・・・
「・・・ほれ・・」そう言いながら矢口がさっき香取達から支給されたチョコレートを渡してやる
「わあ〜チョコレートだ〜」
中学生メンバーたちが歓声をあげ辻にむらがりおすそ分けをいただこうとする
「水や食料はどうした?」木村が香取に訊く・・・
「ああ〜ちゃんとありますよ・・」そういいながら辻たちにむかい声をかける
「おお〜いみんな!食い物なら・・・ちゃんとあるぞ!」
そういいながらまるで戦災孤児に飴玉をくばる米軍のように中学生メンバーたちに
水と食料を配り始めた・・・
「あいつら・・よく・・こんな死体だらけのところで腹がへるよな〜」
あきれたように矢口が呟く・・
「プッ・・」さっきまで泣きじゃくっていた安倍が辻や加護たちのあまりの天真爛漫さに
おもわず笑い出してしまった・・・
「フフフ・・」つられて後藤も笑い出す・・・
いつしかみんな笑顔を取り戻し顔を見合わせて笑い出して・・・
付近はいつしか明るい笑い声に包まれだした・・・
「あっおじさん!」隣の松浦と顔をみあわせ笑っていた吉澤が声をだした
「・・・・・・・・」桜が無言でみんなの所にもどってきたのだ・・・・・
「・・?おじさん・・」桜のようすがおかしいのに気づいた吉澤が不信の声をあげた
「・・・・・・・」桜は前にでて全員を見回し・・そして静かに喋りだした
「最後の時が近づきつつあります・・その前に君達にいっておかなければならない事がある」
「・・・!・・・・」吉澤と松浦が緊張した顔で顔をみあわせる
「・・・・・」他のメンバーや木村や仲居たちも緊張したようすで立ち上がる・・・
桜が静かにしゃべりはじめた・・・・・
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Y・185:02/02/13 04:26 ID:6Uyevku7
「さっき・・おじさんが言ってた敵の秘密兵器の事ですね?」松浦が桜にそう言った
「そうです・・・」桜が松浦の顔をみてうなずいた・・・
「・・・・・・・・」全員固唾を飲んで桜を見つめる・・・
そして、桜がはっきりした声でこう言った
「狼はカルフォルニウムウラン238RLタイプ超小型爆弾を保有しています!」
「??・・・・」全員がキョトンとしている・・・
「なんすか・・それ?」香取が桜に訊ねる
「原爆です!・・・」
「!!!!!!・・・・」全員が真っ青な顔になり顔をみあわして・・・呆然とする
「直径にして2・7ミリのサイズがあれば臨界核爆発を生ずる超小型の原爆です・・世界中のテロリストが
欲しがっていた究極のテロ兵器それを手に入れたからこそ奴らは行動を起こした!!
しかし半減期はわずか30日間それを過ぎれば核爆発を起こさなくなります我々の得た情報では
タイムリミットはあと1日こうなった以上やつは必ず使うはずです!
それをどこに仕掛けたか・・起爆装置は何処にあるかなんとしても突き止めなければなりません!!」
「だめなら・・どうなります?」木村が桜に訊いた・・
「第3次世界大戦が勃発するでしょう!!」
「!!!・・・・」呆然とする娘と木村や仲居たち
「・・・・もはや・・やつらと直接対決によりそれを阻止するしか方法はありません空挺部隊と海兵隊の到着
までまだ1時間以上あります・・・」
「うえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜」娘たちや松浦がショック泣き出してしまった!!
「ああああぁぁぁぁぁ・・・・・」飯田がまた失神してしまった・・・・
「・・・・・・・・・・・・・」木村たちもあまりの衝撃で微動だ似できない
「人類の存続の為に世界を救うために私たちが戦うのです!!!!」あの冷静な桜が始めて絶叫した!!!!