元気爆発メロン記念日

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120マングース西浦
――
「みっちゃん…私は大丈夫やから…」
「あっちゃん!喋ったらあかん!」
平家が必死で傷口を押さえているもののそこからは止めど無く血が溢れ出てきている。
胸のあたりから血を流して倒れているのは稲葉貴子だった。
ココナッツ娘。のメンバーも余りの事態に硬直して動かない。
医者は松浦が呼びに行ったらしい。

「な…なんでこんなことに…」
眼前に広がる最悪の光景を目にした柴田が全身から力を失って崩れ落ちる。
「ヒトは無事なの?」
「私は大丈夫。でも…稲葉さんが…稲葉さんが…」
村田の心配にうなずいて答える斉藤だったが、
その視線の先には息を荒くする稲葉と平家の姿があった。

「瞳ちゃん…何があったか、聞かせてくれない?」
大谷の言葉に一度うなずくと、斉藤は話し始めた。
「はじめは…穏やかに話し合いをしてただけだったんだよ…今後のことについて…」
そのことまでは村田が知っていた。
彼女には地獄耳と名づけられた盗聴能力があるのだ。
しかし、ことが起こった瞬間村田は安倍が出ていたテレビの画面に気を取られていた。