モーニング一家ー安倍ちゃんの誕生日

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1牧野唯
モーニング娘の小説です。
一応メインは安倍と矢口と後藤と石川と吉澤です。
っていうかこの5人でモーニング娘。という新しいバージョンです。
他のメンバーは登場予定はありませんが末永く御付き合いお願いします。
2名無し募集中。。。 :02/01/23 02:56 ID:v5/f3dXJ
>>1
エロは無しで。
3牧野唯:02/01/23 03:11 ID:TZxE7LWo
ある日の昼下がり。
後藤が部屋から、一階のリビングへ降りてくると、ソファに茶色い物体が丸まっていた。
「何これ、、、あ」
その物体は矢口真里。矢口は体を縮めて爆睡中らしい。
(普段はキャンキャン煩いけどこーやってたら可愛いじゃん)
矢口が知ったら、激しく機嫌を損ねそうな事を考えながら、後藤はソファに腰をおろした。
(うわー。猫みたい)
「何してんの」
キッチンから顔を覗かせたのは、エプロン姿の石川。今日は彼女が食事当番らしい。
「あ、梨華ちゃん☆今日のご飯何?」
「、、、おでん」
そっけなく答えた石川に対して、後藤は目を輝かせた。
「うっそぉぉ!!すげー!超楽しみ〜!!」
「ヒマなら手伝ってよ」
何故か石川は機嫌が悪そうだ。つまみ食い目的で、キッチンに入った後藤は、少し嫌な顔をするがすぐに
笑顔で
「あぁぁっとぉ。そーいえばもう一人は?」
いつも、夕食当番は二人という事になっているのに、今日のキッチンは、石川の姿しか見当たらない。
「なっち」
「、、、まだ帰ってきてないの?」
石川は無言で頷いた。
「めっずらしーね、、、」
ご飯係だろうが、ゴミ捨て係だろうが、ハウスキーピングに命をかけている安倍が、
当番をサボったとも考えられないので、後藤は首を傾げる。
4牧野唯:02/01/23 03:39 ID:TZxE7LWo
となれば他の何かに気を取られてて、忘れてるくらいしか、、、
「なぁんかこの頃変なんだよね。安倍ちゃん」
こんにゃくをみつあみに捻りながら、石川も呟く。
「また次のイベントの事とかで、頭が一杯なんじゃないの」
そう言いつつ、石川の目を盗んで、ゆで卵をひとつ口に放り込む。
「イベントって、、、この間、ハロウィンやったばっかじゃん、、、」
「えー?じゃあ次は、、、?クリスマス?」
「そうかぁ?ごっちん何か忘れてない?」
「えぇぇ!?いきなりそう言われても、、、ええとカレンダーカレンダー」
モーニング家特注、スペシャルカレンダーは、リビングに飾ってある。
「えーと、今日は七日だからぁ、、、」カレンダーを追っていた後藤の瞳が凍りついた。
8月8日!!小さな文字書いてあるが、確かに書いてあるのだ!!安倍の文字で!!
‘HAPPY BIRTHDAY NATSUMI‘
と!!!
「り、り、りかちゃぁぁん!!」
悲鳴に近い声で後藤が叫ぶと、石川が同時にキッチンから飛び出した。
「後藤、、、!」
「りかちゃん、、、!!」
「どうしたの?二人とも」
ほよん、とリビングに顔を出したのは、吉澤だった。
「よっすぃぃぃぃー!!」
「な、なに、ごっちん、、、?」
「なっちのお誕生日が、、、」
「明日だったんだよぉぉ!!」
「えぇぇ!?」
吉澤も思わず見を瞑る。
「きっと、なっち、、、皆が忘れてるから、さびしぃぃ〜い思いをしてたんだよ、ほんとは!」
「そっか、、、イベントって、皆なっちが企画してくれてるから、忘れちゃうもんね、、、」
「急いで私宅しなきゃ!ケーキは私が作るから!料理は二人で何とかして!!」
「う、うん、、、」
「分かった」石川と吉澤は、顔を見合わせて頷きあった。
「あとはプレゼント、、、」
「何をあげたら、喜ぶのかなぁ、、、」
「うーん、、、」
「三人の視線が彷徨い、たどり着いたのは、、、
「あ、、、」
「、、、悪いけど、、、しょうがないよね」
ソファの上ですやすや寝息をたてている、
茶色い毛を眺める三人!
「ぅんん〜」
視線に気付いたのか。大きく伸びをしながら顔を上げた矢口の目に、深刻な表情で
佇む三人の姿が目に入った。
「、、、何?どーしたの?」
不思議そうに首を傾げる矢口に、かける言葉を持った者は無かった、、、。


5牧野唯:02/01/23 14:34 ID:TZxE7LWo
午後七時。安倍はまだ帰らない。
お腹すいた・・・と、耳元で小さな声で呟き続けた矢口に根負けし、当番の石川はリビングの
テーブルにおでんを運んできた。
「どうする?電話してみよっか」
オーブンに三段目のケーキ生地をつっこんだパティシェ・後藤がそう言って振り返る。
「んー・・・・」
石川と吉澤はメイン料理を作る手を休めずに考えを巡らせる。
どう考えてもおかしいのである。食事は全員揃って!がモットーの安倍がこの時間まで
帰らないというのは。
「よっすぃー、なっち何処行くとか言ってなかった?」
「いや、聞いてない。・・・っていうか、今日、起きたらもういなかったよね?」
「うん、いなかった!」
餅きんちゃくをみょ〜んと伸ばしながら、リビングから矢口が同意する。
それにしても、書き置きも残さずに安倍が消えるとは・・・。
(どこ行ったんだよ、なっち・・・!!)
「・・・淋しくてグレて家出とか」
「子供じゃないんだから。それに当日ならまだしも、まだ・・・」
「だってあの人イベントっつったら一ヶ月くらい前から準備し出すじゃん」
「・・・・・・・・・・」
そんな・・・!なっちぃぃぃ!!
三人の背筋に冷たいものが走る。
「私、電話する」
6牧野唯:02/01/23 14:48 ID:TZxE7LWo
一度は、私も手伝う!とキッチンに入っていったが、いいからいいから君は休んでて!
と三人にすかさず追い出され、挙げ句一人でおでんを食らっていた矢口がおもむろに受話器を取り上げた。
安倍の携帯番号をプッシュする矢口の指を、何故か息を潜めて凝視する三人。
「・・・・・・」
しばらくして矢口は静かに受話器を置いた。
そして三人へ振り返って、無言でふるふると頭を振った。キャラメル色の髪がさらさらと音をたたる。
「電波の届かないどこかに・・・・?」
「電源切っちゃてるとか」
「誰かに携帯取られちゃってるとかぁぁ!!」
ひいぃぃ!!!とムンクの叫びも真っ青な形相をした後藤は、一瞬の後真顔に戻って言い放った。
「・・・とりあえずごはん食べようよ、私達もさ・・・」
「そうだね」
あっさりと頷いて吉澤と石川もエプロンをはずした。

「・・・・・・・・・・・なあ」
「これじゃない?うん、いいよ」
「・・・・・なあ、ってば」
「いや、こっち!絶対こっち!ユニセックスじゃん、この方が」
「・・・よっすぃー?」
「うーん・・・そうだね、じゃあ上はこれ。パンツは・・・」
「よっすっぃー!」
「ハーフかなぁ。でも季節が季節だしね」
「・・・ごと、う・・・」
「秋だったら白ダッフルで完璧なのにー!ハンパ!」
7牧野唯:02/01/23 15:02 ID:TZxE7LWo
食事後。
吉澤の部屋で大きな鏡の前に立たされた矢口は、三人の着せ替え人形と化していた。
矢口自信の衣服はもちろん、他の三人のワードローブもとっかえひっかえ、である。
「なにしてんだよぉ!」
「いいからじっとしてて!」
石川に一喝され、ぐ、と口をつぐんだ矢口は大きな目をうるませて吉澤に助けを求めた。
「ごめんねぇ、でも帆かにないんだ、プレゼントが・・・」
「うわぁぁ!!」
ばしぃ!と後藤の平手が吉澤の後頭部にヒット!
「いたぁぁ!!」
「言うなよ!!」
「仕方ないじゃん!」
「それはそうだけどぉ!!」
後藤、吉澤のやりとりを余所に、石川は総力を上げてコーディネートした服を着々と矢口に着せて行く。
矢口の華奢な体躯を活かした、ちょっとユニセックスな、可愛い系のコーディネート。
「ん、オッケ」
すっかりおとなしくなった矢口に全て着せ終えると、にこ、と笑って石川は矢口の肩に手を置いた。
「靴は私のブーツ貸すからね」
「く、くつって・・・」

『矢口真里一日貸し出し券』
それが三人が用意した、安倍への精一杯のバースデープレゼントだった。
8牧野唯:02/01/23 15:11 ID:TZxE7LWo
>>2
エロは予定にありません。御安心してください。
実は私は前にも小説をいくつか連載してましたが完結出来なかったので今回は完結の方向で頑張りたいと思います。
一応甘めの作品です。
9牧野唯:02/01/24 00:08 ID:yE6QueXr
「遅いねぇ・・」
壁掛け時計を見ながら、吉澤が呟いた。時刻はもう、午後11時30分・・・。
「ねえ、誘拐とかじゃないよねぇ?」
むしろ、その方が面白いとでも言いたげな表情で、後藤が身を乗り出す。
「・・・それは可哀想だよ・・・犯人が」
「あははははは!!だよねぇ!?」
石川の言葉に、転がりまわって笑う後藤。緊張感の欠片も無い奴らであった。
要するに、彼女ら心配なんて、これっぽっちもしていないのだった。
よりにもよって、あの安倍!安倍が、こんな時間まで帰ってこないなんて・・・!
自分のお誕生日を忘れられていた事に対して
「なんだよ!もう、家出してやるっ!ぷんっ!!」な行動だってくらいしか、考えられない。
そんな非情な家族を持った安倍・・・。
それでもいいから、早く帰っておいで。君にはこーんな素敵なプレゼントが待ってるゾ☆
「ねぇ・・・」
ぴかぴかに着飾った、当のプレゼントが、恰好の反面くらーい顔で、声を掛けた。
「私、いつまでこの恰好してんの?」
「だめだよ!脱いじゃ!!」
後藤が、きっ!と矢口を振り返る。
「もうちょっとで帰ってくるから!ゼッタイ!!少なくても、あと10分で!!」
「ま、まさか、今からなっちのお誕生日パーティーする・・・とか?」
「そうだよ?」
なんでそんな事聞くの、という顔で、石川が首を傾げた。
「さ、さっき、おでん食べたじゃん・・・」
「でも、もうそろそろお腹空いてきたよね」と、吉澤。
「もう、夜中になるし・・・」
「だからいいじゃん!!」
後藤は、うっとりと目の前で手を組み合わせた。
「ダイスキななっちのお誕生日を、その日の始まりと共にお祝いするんだよぉ!素敵ぃぃ!!」
『ねーっ!!!』
最後は吉澤と二人で顔を見合わせて、声をそろえている。

10ななし人間:02/01/24 00:15 ID:2fdYt9XW
楽しそうですね!期待です!
ただ,これからはsageた方がよろしいかと。
11名無し募集中。。。:02/01/24 00:17 ID:JRPJ3EHC
>>4
揚げ足取るようですまんが、安倍の誕生日は8月10日
8月8日は飯田の誕生日
フィクションだと言われればそれまでだが
12牧野唯:02/01/24 00:24 ID:yE6QueXr
「な、なんなの?お前ら・・・」
あっけにとられた矢口をよそに、二人は楽しそうに会話を続けている。
「やっぱり最初の挨拶はこんばんばーんかな・・・」
「わー!なっち、喜ぶよ、きっと!」
その時!!
石川がかすかに響いてきたエンジン音を聞きつけた!!時刻はちょうど12時を少し回った頃!
「帰ってきた!」
その声を合図に、パッとリビングの電気を消すと、二人は予定されていたかのように、
玄関先へ走っていく。
「ちょ、ちょっと!何!?」
暗闇に残された矢口の手を、石川が引いて、さっさとキッチンに連れて行った。
「プレゼントは入ってきてからのお楽しみ」
「りかぁ・・・」
涙目で見あげる矢口に、石川はにっこりと微笑んだ。
「大丈夫だって。死ぬわけじゃないし」
「えぇぇぇ!?」
(何、何なの、それ!死ぬわけじゃいしって・・・私、何されるの!?)
小さな胸を、動揺で震わせる矢口!それはもう、檻に捕われた小動物さながら!!
そして、玄関に安倍が家の鍵を開ける、かちゃりという音が響いていた。
「よーし」
「せぇのぉ!!」
暗闇で目と目を合わせる後藤、吉澤。その時!
「ただいまぁ・・・」
「安倍ちゃぁん!!」
「お誕生日」
『おめでとぉぉぉう!!!』


13牧野唯:02/01/24 00:45 ID:yE6QueXr
ぱーんと弾けるクラッカー!そして二秒遅れて、こちらもパーンと弾ける吉澤のクラッカー!!
「え?な、何?」
クラッカーまみれになった安倍が、呆然と立ちすくむ。
ぱちんと電気をつけた後藤が、笑顔で安倍を迎えた。
「もー!安倍ちゃんったらぁ!せっかく、お誕生日の準備してたのに、
 なんでこんなに帰り遅いのぉ?」
「そ、そーだよ!」
吉澤も必死に調子を合わせた。
「私たちぃ、今日朝からお料理作って待ってたのにぃぃ」
後藤に責められて、安倍はふにゃん、と顔を崩した。
「ごめん、今日起きたら、なんか突然朝日が見たくなってね・・・。で海に行ったらすっごい言い波が来てて・・・」
「まあ、とりあえず!中に入って!!もうちゃんと、準備してあるんだから!!」
安倍が本格的に語りだす前に、後藤はてきぱきと安倍をリビングに誘導した。
「う、うん・・・」
がちゃ、とリビングのドアが開く。
「お、すっごいじゃん!!」
テーブルの上に並んだのは、安倍を祝う料理の数々と、後藤作の芸術的な傾きをもったケーキだった。
そして安倍の目の前に石川に伴って進んできたのが・・・!!
「や、矢口!?」
安倍の目が大きく見開かれる。
「はい、なっち。これ、私達からのプレゼント」
「は!?」
安倍の目の前に広がる、素敵な光景!!安倍は今、人生最大の幸せをかみ締めていた!!

14牧野唯:02/01/24 00:50 ID:yE6QueXr
>>10どうぞこれかもも御愛読お願いします。
>>11すいません。うっかりした勘違いです。です。
15牧野唯:02/01/24 17:52 ID:yE6QueXr
とりあえず、乾杯から始まった安倍ちゃんお誕生日おめでとうパーティーも、終盤を迎えていた。
時刻は、夜中の3時・・・。
「そっかぁ、ちゃんと私の誕生日、覚えててくれたんだ」
しみじみとした安倍の言葉に、4人はぴくりと反応する。
「や、やだなぁ!あったり前じゃん!!」
「そうだよ。私たちが、なっちのお誕生日を忘れるわけないでしょ?」
「うん」
「バカだなぁ、安倍・・・あははは・・・」
それぞれの、4人の言葉に、安倍は感動したようだった。
「さんきゅな・・・。ほんとは私、皆忘れてんじゃねーかと思ってた・・・」
「まさか、そんな!」
「ねぇ!!」
乾いた笑いが、リビングを飛び交っていた・
「それじゃ!夜も深けてきた事だし!パーティーはお開きって事で!!」
「ねえ、ところで、このプレゼントって、矢口を私が一日貸し出していーんだよね?」
安倍の問いに、矢口は一瞬びくっっとなりつつ、答える。
「ふぅぅん・・・」
「な、何?なっち・・・」
しばし考え込んでいた安倍は、小さな声でよしっっと呟くと、にこっり笑顔で顔を上げた。
「じゃ、矢口。行くか!!」
「は?ど、どこ・・・」
安倍は矢口の手を取ると、すたすた玄関に向かっていく。
「え?ドライブ」
「今からぁ!?」
「って事で行ってくるわ!」
『いってらっしゃーい』

16牧野唯:02/01/24 18:09 ID:yE6QueXr
2人を見送った後藤、石川、吉澤は、がちゃんと玄関のドアが閉まったのを確認して、ふーっと溜息をついた。
「あー良かった・・・」
「なっち、感動してたね」
「ほんとに、今度という今度は危なかった・・・」
脱力しつつ、食器の後片付けを始める。
「でもさ、真里っぺがプレゼントってのは、いーよねぇ。なっち、一番喜ぶしさ!」
「ほんとに喜んでたよねぇ」
食器を重ねながら、後藤と吉澤が明るく笑う。
「こりゃー、来年のプレゼントも決まりってか!?」
「ダメだよー、いくらなんでも、2回も同じ手使ったら・・・」
「来年は駄目」
ぼそりと呟いた石川の声に、2人の手が一瞬止まった。
「え・・・?」
「今年は、なっちが可哀想だったからしょうがないけど」
「梨華ちゃん・・・?」
「来年は駄目」
そう言うと、石川は重ねたお皿を持って、さっさとキッチンに入ってしまった。
「梨華ちゃん・・・」
「ねえ、なんで駄目なの?」
「はぁ!?」
どーしてこの人気がつかないの?という顔で叫ぶ後藤。
「あーもー・・・おおじゃん!まあヒトには色々事情ってものが・・・」
「ジジョウ・・・」
考え込んでいる吉澤に、後藤はキッチンに行きかけた足を戻して近寄った。
「ねえねえ、よっすぃーの誕生日もうすぐだよね!プレゼント、何欲しい?」
「えぇ?うーん、急に言われても・・・」
「じゃー、私がプレゼントで!!」
可愛く笑顔を作った後藤を、吉澤は嫌そぉぉに眺めた。
「ヤダ」
「えぇ!?なんでぇぇ!!」
「置き場所に困るもん」
「ひっどいぃぃ!!こんなに可愛いのに!!」
「ちょっとー、早く皿持ってきてよ!洗えないじゃん!!」
石川の叫び声に2人は慌ててキッチンへ向かったのだった。


17牧野唯:02/01/24 18:21 ID:yE6QueXr
とりあえず更新しました。
次回はなっちと真里っぺのデートを書く予定です。
どうか期待して待っていて下さい。
18名無し募集中。。。:02/01/25 00:11 ID:RcqG1MKf
面白いですね。
後藤のキャラがとても良いです。
これからに期待してます。
19sage:02/01/25 00:17 ID:2rQcefMB
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20名無し募集中。。。:02/01/25 03:26 ID:7fl1XeTn
のほほんとしててイイね。
自分も他スレで小説なぞ書いてるので見つけたらよろしく
21 ◆KOSINeo. :02/01/25 06:35 ID:nx0vSX4i
小説総合スレッドで紹介&更新情報掲載しても良いですか?
http://tv.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1000493808/
22LOVE:02/01/25 18:26 ID:3taVdGpa
読ませてもらいましたよ〜。いいですね〜。小説内の雰囲気がすっごく好きになりました。
なっちとまりっぺのデートに期待してますよ☆
23通行人娘。:02/01/25 22:23 ID:t2g4JgMx
楽しい小説ですね。これからもがんばってくださいね!なちまり最高です!
24牧野唯:02/01/26 02:08 ID:yOLj/4CU
安倍は上機嫌だった。
それはそうだろう、今彼女の運転する車の助手席には、3人の手によって着飾れた矢口がいる。
そして車はもちろん海に向かっているのだから。
「ねぇ、なっちぃ・・・」
シートにちっちゃく、借りてきた猫も真っ青なくらい大人しくおさまった矢口が小声で恐る恐る安倍を仰いだ。
「うん?」
「・・・・・誕生日プレゼント、私って、さぁ・・・・」
「うん」
「なんか、他にほしいものとか・・・」
「ないよ」
「や、だって、こんな、さぁ・・・」
「最高じゃん!矢口、忙しくてなかなかこんな機会ないんだしさ!家でなんかすることはあっても
 遠出ってのは」
にこ!ときらきらビームを発射されて、さらに矢口は恐縮する。ちなみに彼女らがどんな仕事
に就いているのかは謎であるが、矢口はここでもやっぱり多忙らしい。
「で、でもぉ・・・」
「え、もしかして、やだった?」
「え!?いや!?そんなことないけど!」
「あのさ、見せたいものがあるんだ」
一瞬耳を後ろにたらした安倍だったが、すぐに立ち直るとさらに深くアクセルを踏み込む。
時間が時間なだけの道は空いていて、絶好のドライブシチュエーションだ。
「なに・・・、あ」
石川の見立てたスリムパンツの、ほっそい腰のあたりで、バイブにしていた携帯が矢口の言葉を止めた。
ポケットから出して確認すると、画面には「後藤」の文字。
25牧野唯:02/01/26 02:24 ID:yOLj/4CU
「もしもし・・・後藤?」
『あ、真里っぺ!どう?』
「どうって・・・どうもこうも・・・」
『ちゃんと奉仕してる?』
吉澤に代わったらしい。
(奉仕ってなんだよ奉仕って!)
ちら、と横の安倍を盗み見ながら、「今まだ車の中だけど」と返す。また後藤に戻って、
今度は小声でこう言ってきた。
『悪いとは思ってるんだよ、おしつけちゃってさぁ。でもたまにはさ、ね?なっちいつも
 私達のためにいろいろ企画してくれるし、恩返しと思ってここはひちつ』
「もぉいいけど・・・」
なんかなっち超楽しそうだし、と心の中で付け加える。そうだ、なっちが楽しいなら。
自分とドライブごときでなっちがこんな嬉しそうな顔してくれるなら・・・!
「・・・・ふふふふ」
『・・・真里っぺ?』
「ああごめん、今ちょっと意識飛んじゃった★ま、朝ご飯までには帰るから・・・帰る、よな?なっち・・・」
「もちろん」
『ん、じゃ頑張ってね!』
「後藤その励まし方はどうかと」
『だって、・・・・え?何梨華ちゃん・・・』
後ろの方で石川の声がかすかに聞こえたと思うと、後藤が言った。
『真里っぺ、梨華ちゃんが帰りに朝ご飯の材料買って来てって言ってる』
「・・・・ああ、うん。…わかった。安倍に言っとく」
矢口がそう答えた瞬間。
え、石川の用ってそれだけ?それで電話してみろって言ってたのー?という至極平和な吉澤の問いかけを最後に、
通話は絶たれたのだった・・・。
26牧野唯:02/01/26 02:32 ID:yOLj/4CU
今回の更新終わりました。
>>18 ありがとうございます。個人的には後藤のキャラはコメディ担当にしているつもりです。
>>20一体何を書いてるんですか?
>>21どうぞ載せてください。ありがとうございます。
>>22読んでくれたんですか。私もLOVEさんのは楽しく読んでいます。これからもよろしくお願いします。
>>23はい。声援ありがとうございます。これからも面白く書くつもりです。
27牧野唯:02/01/27 05:07 ID:VB1D2NGp
「なに?なんだって?」
「朝ごはんの材料、買って来てって。なんもないみたい」
「あー、そっか。私のために用意してくれてたんだもんな。わかった。今日の朝食は私が腕によりをかけてっ!」
「う、うん・・・」
現在、時刻は午後5時をまわったところ。この女は、これから海に行って、買い物して、家に帰って、
腕によりをかけた朝ご飯をつくるというのか・・・・!
「す、すご〜い・・・なっち・・・」
モノノケ・・・という言葉が矢口の頭をかすめたが、口にする必要はないとわかっていた・・・。

28牧野唯:02/01/27 05:20 ID:VB1D2NGp
がくん。
「はっ・・・・ね、寝て・・・」
授業中のうたたねを邪魔されたの如く、どきどきと高鳴る胸を可愛らしく両手で抑えつつ、
矢口は目をしばたたかせた。
と。
「矢口!ほら、見てみてよ!」
矢口が一瞬眠りに入っていたことも気付いていない安倍は、満足げに前方を指差した。
目の前に広がったのは、青い海から昇る、見事な朝日・・・・!
「う・・わー!!すげー!!」
思わず身を乗り出して歓喜の声を上げる矢口の大きな目がきらきらと輝く様を、
安倍はそれはそれはしあわせそうに視界に入れた。
「な、すげーだろ。昨日もこれが見たくてつい車飛ばしちゃってさぁ・・・」
それはもう、安倍は当番を忘れるのも頷ける!というほどに美しい風景で。
「これ、見せたかったの?私に」
「そう。綺麗だろ?良かった、間に合って」
「・・・・でもなっちの誕生日なのに、なんか変なのぉ」
「なんでぇ?私がこうしたかったんだから、いーの。矢口が一緒に来てくれただけでっ」
「なっち・・・」
じぃぃぃん・・・!!
矢口は思わず、ごめんなっち・・・おまえの誕生日綺麗さっぱり忘れてて・・・!!と心の中で詫びを入れ、
これからは私もイベントには敏感になるように心がけるから・・・!!と、ちょっとはずれた決心を心に固めたのだった。

29牧野唯:02/01/27 05:26 ID:VB1D2NGp
そんなこんなで、4人、もとい3人のお誕生日プレゼント大作戦は大団円で幕を閉じた。
諸々の疲れで完璧に寝入ってしまっっていた3人と、家に帰り着くなり着飾ったままの恰好でベッドに直行した矢口は、
いつものように安倍の「メシだぞー!!」という声で目を覚ますこととなる。
もちろんいつものように「なんでんな元気なんだよ・・・」と突っ込みを入れつつ。

これがモーニング家の正しい日常風景なのである。


■ 完 ■
30牧野唯:02/01/27 05:32 ID:VB1D2NGp
少し短めですが完結です。
一応続編も8割がた出来ていますがこの作品の評価で続編も書くか決めます。
ちなみに新作は書く場合は台風を話題にした話の予定です。
メンバーは変わりませんので次作を期待する人がいたら感想をお願いします。
31LOVE:02/01/27 17:25 ID:CeCh/vzx
すっごいイイ感じでしたよ。なっち&まりっぺのデート最高!!
ってことで、続編希望!!
32 :02/01/27 23:47 ID:sejRLEXG
33牧野唯:02/01/28 17:47 ID:MMYTppSB
作者です。
近々新作も書く予定です。どうか期待して待っていて下さい。
34牧野唯:02/01/29 16:28 ID:fiLB8nDh
第二話 台風(嵐を呼ぶ女)編

ある日の朝、5時頃。
目が覚めてしまった石川が、リビングに降りてくると、薄暗い部屋の中に安倍が茫然と立っていた。
「何してるの、なっち」
ここ何日か降り続いている激しい雨のために、部屋は薄暗い。
それでも石川は、見えてしまった。
白いエプロンをつけ、片手におたまを持ったまま、声もなく立ちすくむ安倍の姿を・・・!
「ど、どうしたの?」
ただらなぬ様子に、嫌な予感を覚えつつ石川は尋ねると、安倍はゆっくりとこちらを振り返った。
「・・・ぅが来る」
「え?」
低い声に聞き返した石川へ、安倍は茫然と近づくと、石川の肩をがっしりとつかんだ。
「台風が来るんだよっ」
「えぇ?」
そういえば、ここ2・3日の雨も、台風の影響だったのか、と石川はぼんやり考える。それにしても・・・
「安倍ちゃん、ちょっと、痛いって・・・」
「何落ち着いてんのよ!台風だよ!見ろよ、あれ!!」
安倍が指した先に、TVの天気図が映っている。
確かに、かなりの大きな台風のようだ。
「ここ5年間で、一番でけーんだぞ!外歩けねーぞ!ガラスとか割れっかもしんねーし・・・」
心なしか、目を輝かせながら言う安倍に、石川はこっそり溜息をつく。
(やだなぁ。またこの季節か・・・)
「あっ!今のうちに、外に板貼らねーと!!石川、朝御飯の続きやっといて!!」
「え、ちょっと・・・!」
あたまを石川に押し付け、そのまま外に飛び出していく安倍を、石川はあっけにとられて
見送るしか無かった。
(なっち…ほんとは、台風好きなんじゃないの・・・?)
35牧野唯:02/01/29 16:39 ID:fiLB8nDh
「ねえ、ごっちん・・・外すごい雨だよ」
まだほとんど眠ったままの後藤は、うとうとしたまま吉澤の声を聞いていた。早く起きたらしい吉澤が、
妙に興奮した様子でやってきて、さっきから安眠の邪魔をしつづけているのだ。
「すごいよ、これ。外出たくないよなぁ。今日」
しゃ、とカーテンを開けたような音が、夢の中で聞こえる。
「ねぇ、後藤ぉ。起きてみなって!」
「う、うるさぁい・・・」
がばっと毛布を被ったところで、突然家全体を揺るがすような音が、がんがんがん!と響きだした。
「何これ・・・」
「あーもう!!何だよぉぉ!!!」
我慢の限界を超えて、勢いよく起き上がった後藤は・・・そのまま、ベッドの脇にいる吉澤の頭に激突した。
「痛った〜いぃぃ!!」
「ってぇぇぇ!!」
「馬鹿ぁ、後藤ぉぉっ!」
「ご、ごめん、よっすぃー!」
「もう、ほんっとヤダ、お前!」
「ごめんってぇぇ!」
二人がコントを繰り広げている頃。
二人の端の部屋にも、物音で眠りを覚ました女がひとり・・・。
36牧野唯:02/01/29 16:53 ID:fiLB8nDh
「う、うるせぇ・・・」
安らかな眠りを覚まされたのは、矢口真里。あまりの煩さに、ベッドから抜け出した矢口は。
部屋の窓に影を見つけてぎょっとする。
(な、何・・・)
と、窓ガラスに突然、人間の手がべたっと張り付いたのだ!
「ふわっ」
矢口は思わず、飛び上がった。そのまま、部屋の隅まで後ずさる。
(お、お化け?・・・ぜったいお化けだ!!)
だっと部屋から飛び出そうとそた矢口は、ちょうど部屋に入ってきた石川とぶつかった。
「どうしたの、真里っぺ」
「石川!なんかいる!窓の外に!」
「はぁ?」
すたすたと部屋の中に入った石川は、何か納得した様子で溜息をつく。
「あれ、なっちだって」
「え?」
手を引いて、窓の外まで連れていかれた矢口は、そこに安倍の姿を見つけた。
「あ・・・」
「真里っぺ。もうご飯できてるよ。早く降りてきて」
そう言い捨てて去っていく石川にも気づかずに、矢口はあっけにとられていた。
「なっち・・・何してんの?」
窓の外の安倍は、手に大きな板を持ったまま、満面の笑みでこちらに手を振っている。
「なっち・・・」
『矢口ー!今日、台風が・・・!!』
「なんで、エプロンなの・・・?」
そして、ようやく安倍は自分の服装に気づいたのだった。
37通行人娘。:02/01/29 22:59 ID:uAlsx46Z
あいかわらずいい感じですねえ。これからもがんばってくださいね!
38牧野唯:02/01/31 18:27 ID:IRxU5XXl
びしょ濡れになった安倍が、家の中に戻ってきたのは、それから1時間後。
5人は、石川が作った朝ご飯を食べながら、無言でTVを眺めていた。
「よし!それじゃ、計画をたてる!!」
突然そう言って立ち上がった安倍は、分厚いファイルを取り出し、どん!と机の上に広げる。
「これは・・・!」
「そう。モーニング家イベントマニュアルその3、緊急編・8!台風マニュアルだ!!」
おぉ〜!!と4人は、キレイにファイルされたそれを覗き込んだ。
「すごーい、なっち・・・」溜息まじりに呟く吉澤。
「いつ作ったんだよ、これ・・・」同じく呟く矢口の隣で、石川はぽつりと
「なっちって、ヒマだよね・・・」
はっと凍りつく4人!
矢口は思わず息を飲んだ。・・・で、慌てて口を両手で押さえる。
(うわぁぁ、梨華ちゃん!!言っちゃったぁぁぁ!!)
私知らない!と視線をそらせた後藤の隣で、吉澤は顔色ひとつ変えずに成り行きを見守っている。
沈黙がその場を、4秒ほど支配した・・・。
「で、何するの?これ」
全く変わらない口調でそう続けた石川に、安倍もようやく我に返る。
「あ、ああ・・・まず、私と梨華ちゃんが外担当。板貼る続きと、車庫からロウソク持ってきたりするって事で。
 ごっちんは買い物担当な。ケッコー多めに買い置きしといて」
「私は私は?」
「あ?矢口は・・・じゃあ、朝ご飯の皿洗い!」
はぁーい、と矢口が呟くと、
「じゃ、私は買い物付き合うね」という吉澤。
「えぇぇ!?よっすぃー来るのぉぉ!?」
露骨に「嫌っ!」っていう口調で後藤が叫ぶ。
「何。大丈夫だって、後藤」
「荷物もちにもなんないじゃん、よっすぃーだったらぁ」
「じゃ、私が運転するからっ」
「ほんとに大丈夫ぅ!?よっすぃー、風に飛ばされたりするんじゃないのぉぉ!?」
「はいはいはいはい!!」
ぱんぱん、と手を叩いて安倍が立ち上がった。
「そーゆー事で!次の集合は、昼ご飯の12時!それまで解散!!」
はぁーい・・・と5人はそれぞれの持ち場へ移動する事になったのだ。


39牧野唯:02/01/31 18:36 ID:IRxU5XXl
そして夜。(突然)
外はますます風が強くなり、ついに停電まで起こってしまった・・・。
「まっくら・・・」絶望的な声で呟いたのは、クッションを両手で抱えている矢口。
安倍の耳がぴくりと動いた!
「見ろ矢口!ほら!!」
しゅ!とマッチを擦ると、安部はロウソクに火をつける。
「うわー」「きれーい」
「そうだろ?こーゆー時こそ、遊びの精神が大切ってゆーかな・・・」
それはクリスマス用のキャンドルスタンドだった。
下のロウソクの熱で、上の飾りがくるくる回るやつ。
りんりんりん、と素敵な音もなっている。
「すごーい!なっちぃ」
矢口は大喜び。大きな目を、さらに大きくしてキャンドルに見とれている。
暗闇の中で安倍はもう、とろっとろだった。
(つ、つかんだぁぁ!!)
心の中で、思わずガッツポーズだ。
この時まで、安倍は人生最高の喜びをかみ締めていたのだった・・・。しかし・・・。
40牧野唯:02/01/31 18:37 ID:IRxU5XXl
今回の更新はここまでです。
>>37
ありがとうございます。
これからも甘めで行こうと思います。
41名無しさん:02/02/02 11:22 ID:N4IcN4Q7
保全
42牧野唯:02/02/03 11:26 ID:SG/+r1i2
そろそろ、日付も変わろうという頃。
うとうとしていた矢口は、がくん!と頭を落とした。
「ぅわ」
「真里っぺ・・・そろそろ寝たら?」
石川の声に、目を覚ました矢口は、「うーん」と言いながら立ち上がる。
「じゃ、私も寝るわ」
一緒に立ち上がった石川を、安倍はロウソクに消化蓋をかぶせながら見送った。
「おー。暗いから、気をつけてよ」
去っていく二人の足音を聞きながら、安倍は心の中で叫んでいた。
(夜はこれから。これからだぜ!!きっと、矢口は暗い中だと、ぜってー怖がるから・・・
 そこに私がそっと、ホットココアなんか持っていったら・・・!)
よし!と一人で頷いて、安倍はいそいそとキッチンへ入っていく。
(えーと、ミルクあっためて・・・。砂糖は多めかな・・・)
暗い中でも、迷う事なく砂糖の壺を手に取れる安倍。さすが日本一!さすがけもの!!
一方リビングに残された二人は・・・。
「真っ暗だねぇ」
「よっすぃー、暗いの平気?」
「んー、別に・・・」
「うそぉ!いっつも、ちっちゃい電気つけて寝るくせにぃぃ!」
「えー、大丈夫だって!ひとりの時はやだけど・・・」
「あっ、そぉなんだぁぁ。ふぅーん」
「・・・わ!」
「どぉぉーしたの、よっすぃー」
「なんか、今、耳に触った!」
「えぇ?何それ」
「う!今度はほっぺに・・・!!」
「うわーやだー!!お化けじゃないのぉ?台風の時はよく出るってゆーしさぁ・・・」
「あー、分かった、ごっちんでしょ」
「遅っ!!」
「やめろよー」
「やめないよー」
「もーくすぐったいじゃん」
「えぇー、どれどれ。こしょこしょこしょ」
「あはははははは。やだ、後藤ぅ」
「お前らぁ!!」

43牧野唯:02/02/03 11:36 ID:SG/+r1i2
ついに、きっちんの安倍が叫んだ。
「暗闇の中でじゃれんなよ!声だけ聞こえると、なんかヤ!!」
「はぁーい」
仕方なく立ち上がった後藤は、当然のように吉澤の腕を取る。
「じゃ、私達も、もー寝るわ」
「オヤスミ、なっち」
「オヤスミ、頑張ってねー」
(あいつら・・・もしかして、私が何しよーとしてるか分かってる?)
二人の声を聞きながら、安倍はちょっと考え込んでしまうのだった。しかし・・・。
「うわぁぁ!」がっちゃーん!!
「ちょっと、よっすぃー!危ないってぇ!」
「だってなんかあったんだもん!足元に!!」
「もー。ちゃんと気をつけなきゃだめじゃん!ほら、私につかまっていーから!!」
「あ、ありがと。ごっちん」
「お前ら!早く寝ろ!!」
階段に向かって吠えた安倍は、急いで作業を再開したのだった。
「よっすぃー、今日一緒に寝る?」
「え。ほんと?」
(私・・・やだ、この家にいんの・・・)
安倍は、沸騰しはじめたミルク鍋を見ながら、こっそり呟いた・・・。
44牧野唯:02/02/03 11:45 ID:SG/+r1i2
ようやくホットココアを完成させた安倍は、いそいそと矢口の部屋に向かっていた。
(待ってろ、矢口!今私が・・・!!)
ふふふ、と笑いを浮かべながら、階段を上っていった安倍の目の前で
「りか〜!!!」
ばたん!ちドアを開けて、矢口が石川の部屋に飛び込んでいったではないか!!
(うそ!何、これ!!?)
慌ててトレイを床に置いた安倍は、石川の部屋のドアにべたっと張り付く。
「りか〜!」
「何、真里っぺ・・・」
「い、い、いっしょに・・・」
「あーもー。ほら、入んなよ」
「やったぁ」
(嘘だ!!)
がっくりと項垂れた安倍はもう、自分を責める事しか出来なかった・・・。
(ばかばか、私の馬鹿!!)と・・・。


第二話 ■完■
第三話に続く・・・予定
45名無し募集中。。。:02/02/05 01:25 ID:t+bVAaN3
割り込み保全スマソ>作者
46名無し募集中。。。:02/02/06 06:17 ID:u41+NTyv
保全
47名無し募集中。。。 :02/02/06 18:29 ID:u/xj9NR/
これ面白いね。
気に入っちゃった。
48名無し募集中。。。:02/02/08 04:10 ID:rnqCnpvQ
第三話待ち保全
49ねぇ、名乗って:02/02/09 01:42 ID:A219XC8y
保全します
50名無し募集中。。。:02/02/10 03:11 ID:mLZfQglK
保全しますよ
51ねぇ、名乗って:02/02/11 00:12 ID:OQ7LId4W
作者コメント待ち保全
52牧野唯:02/02/11 00:28 ID:OTqbvln9
すいません。全然更新しなくて。
今ちょっといろいろと立て込んでて。
とりあえず内容は7割以上出来ているのでもうしばらく待っていて下さい。
53ねぇ、名乗って:02/02/11 00:36 ID:OQ7LId4W
>作者
見てたのねw
保全は読者がなるべくやるのでその点はご心配なく。
マイペースでどうぞ(催促っぽいこと書いてといてなんだがw)
54名無し募集中。。。:02/02/13 05:22 ID:nMV7YJst
保全してみよう
55 :02/02/14 07:59 ID:6y9b8vam
dat行き防止保全
56名無し募集中。。。:02/02/16 04:13 ID:AAzFtTCP
保全してみる
57ねぇ、名乗って:02/02/17 02:15 ID:Z9ZaDAwV
保全してみたい
58 :02/02/19 08:03 ID:fjZBwlDo
保全
59名無し募集中。。。:02/02/20 08:51 ID:y9Vcujhh
保全する
60ねぇ、名乗って:02/02/21 05:38 ID:cEz/l6Xb
努力!保全!A BEAUTIFUL STAR!
61名無し募集中。。。 :02/02/21 09:03 ID:iVJcHtEz
努力!期待!A BEAUTIFUL STAR!
62ねぇ、名乗って:02/02/22 05:19 ID:3Py0fAgv
努力!sage!A BEAUTIFUL STAR!
63名無し募集中。。。:02/02/25 06:31 ID:T8jDhZwK
保全!平和!A BEAUTIFUL STAR!
64ねぇ、名乗って:02/02/26 07:12 ID:SMOKZ0ae
保全!sage!A BEAUTIFUL STAR!
65名無し募集中。。。:02/03/01 02:49 ID:kBufviZw
ホゼンナ!
66極真魂2002:02/03/03 18:49 ID:27cfTvSP
K1保全
67牧野唯:02/03/05 03:20 ID:yuZ+PeLq
今度時間が空きそうなので新作書けそうです。
少し今度は視点を変えて学生物にする予定ですからどうか楽しみにして下さい。
68牧野唯:02/03/05 15:25 ID:yuZ+PeLq
第三話体育祭(走る女)編
体育祭・・・。その決行を知らせる花火の音を、一人聞いている女がいた。
彼女の名は安倍(略)。
家族全員のお弁当係りとなっている安倍は、今日もキッチンにいる。
時刻は、午前5時。普通の人は、当然まだ夢の中で戯れている時間だった。

どおん、どおん、という花火の音を遠くに聞きながら、安倍は沸騰し始めたコンロの火を止め、
感慨深げに呟いた。
「いよいよ・・・体育祭・・・!!」

彼女らの通う高校の、今日は体育祭の日なのだった。
普段の部活動や、体育の授業での成果を発揮し・・・!力強い若人の青春の輝きを競い合う、素晴らしい行事!!
安倍(略)は・・・!彼女はまさに体育祭のために生まれてきたような女だった・・・。
69牧野唯:02/03/05 15:36 ID:yuZ+PeLq
それから2時間後。
ようやく起きてきた皆に、コーヒーを配りながら、安倍はいつにも増して、上機嫌だった。
「はよー」
「おはよー、なっち」
「ハロー!!」
「・・・なんで、そんなに元気なの・・・」
後藤が、まだだいぶ眠たそうな顔で、そう呟く。
「ばっかねー、あんた!今日は、体育祭でしょ?一年に一度の!!ここで元気使わないで、いつ使うのっ」
うんざりした顔で、隣を向いた後藤へ、吉澤がにっこり微笑む。
「そーいえば、矢口は?」
「あ、まだ寝てたよ・・・。机に向かったまま」
安倍特製カツサンドを頬張りながら言う石川に、安倍は何ぃ!?と叫ぶと、勢いよく階段を上がっていった。
「・・・どうしたの?矢口」
「まぁた、忙しいんでしょー。生徒会長さまは」
「でもなっちも体育会長だよね?」
首を傾げる吉澤に、
「あの人は、特別なの」
と、二人声を合わせる石川と後藤だった。
70 :02/03/05 15:45 ID:oWl/buZY


おととしの忘年会で行った温泉街のソープのおばちゃん(推定55歳)は、かれこれ30年以上やってるって言ってた。
やはりオマンコは凄い事になってた。しかも上の歯が入れ歯だった。孫もいるんだってさ。
オマンコすっかすかで全然挿入感無いのにトレーシーローズばりの喘ぎ声で、「お兄さん固い!すごく固いよ!当たってるよ!はぁ〜!」
って叫ぶんだけど、全然6分勃ちなわけ。ティンコはどこにも触れてないような感覚。
そうだなぁ〜、例えると350mm缶をくり抜いたのに突っ込んでる感じかな?オマンコなんか全体的に飛び出してて、発情期のサルみたいなワケ。
そんでもって「おっぱい揉んで〜、はぁ〜」とか言ってんだけど、ほぼ棒読み。学芸会のレベル。
で、当然ながら口臭も結構凄いわけよ。ティンコもいい加減にゲンナリしちゃってね〜。
そんな事にはおばちゃんも慣れてるようでね、右手に唾液をたっぷり付けてさ、シゴクんけどさ。
これが逆手なんだ。逆手。シゴクというよりも刃物を突き刺す手つきなわけ。
少しすると唾が乾くでしょ?摩擦で。蒸発して臭いんだ、これが。緑亀の水槽の臭いに近い。
そんでおばちゃんの顔みると、次の唾を口の中で貯めてるわけだ。まだやるかって感じ。
そんな条件なのに、俺のティンコ、また勃ってきてさ。何だろね?自分でもビックリ。
そしたらおばちゃん、大量の唾をティンコにベッタリ塗りたくって。そしてやおらバックスタイルに構えてさ、こう言うわけ。
「お尻の方に入れていいよ〜、お兄ちゃんの、少し大きいけど、早く〜ぅん」言っとくけどココまで生だぜ?
で一瞬躊躇してると、おばちゃんテメェの肛門にも唾塗ってるわけ。
で、その指をもう一回自分の口に持ってって唾追加してんの。今度は指入れて中にも唾塗ってさ。
不思議なもんで、俺のティンコ、ギンギンになっちゃってさ。肛門に突き刺したよ。メリメリと。
いや、メリメリではなかったな。スポーンって入った。後はガムシャラに腰振って、振って振りまくった。
そんで射精した。中出し。おばちゃんの絶叫聞きながら果てた。ティンコ抜いたらさ、やっぱ糞がすげえ付着してんだよね。
まだら模様になってんの。で湯気が立ってた。。。

スレに参加するつもりが随分脱線しちゃったなぁ。誰かに話したかったのかな、、フッ、、。
71牧野唯:02/03/05 15:53 ID:yuZ+PeLq
生徒会長。彼女らの高校では、この職務には多くの権限が許されていた。ただその代わり、
仕事は超ハード。はっきり言って、激務だ。
体育祭は、基本的に体育会が仕切るものの、生徒会も細かい仕事のフォローをしなければならないため、
結局いつものとおり忙しいのには変わりはない。
昨夜も、矢口は開会式の司会や、細々とした準備の手配に追われて、眠りについたのは、
明け方の4時。しかも、机n向かったままなので、身体がぎしぎし痛んだ。
「うぅ、首が痛ぇ・・・」
我ながら、泣きそうな声で思わずそう洩らすと、背中からやたら元気な声が返ってくる。
「あんなところで寝るからだよ!ちゃんとベッドで寝ろって言ってるじゃん」
矢口はもう、反論する気も起きない。
実際安倍も、昨日も夜遅くまで、学校に残って仕事に追われていたはずなのに!奴は朝ご飯まで作り、
そのうえ今日のお弁当まで作り、しかも今は、疲れ果てた矢口を後ろに乗せ、元気に自転車を漕いでいるのだ!!
「なっちって、すごいなあ・・・」
少し呆れ声で、そう言うと、「そんなこと無いよ。私は自分の仕事やってるだけだし・・・」
と僅かに嬉しそうな安倍の声が返ってきた。
「私の送迎も、仕事なの?」
「え。これは、まぁ・・・仕事ってゆーかさ。何、もう習慣っての?」
後ろ向きでも、手に取るように表情が分かる言い方だった。
「そうなんだ・・・」
矢口は小さな声で言うと、安倍の背中に額を当てて、僅かでも仮眠をとろうと、目を閉じる。
(なっちって・・・便利)
眠りの間際に、矢口がそう呟いたことなど、安倍には知る由もなかった・・・。
72牧野唯:02/03/05 15:57 ID:yuZ+PeLq
とりあえず今回の更新は終わりです。
>70は除外して>>45から>>66まで長い間保全ありがとうございます。
これから復活して頑張る予定です。
>70は荒らしですから無視して読んで下さい。
73 :02/03/06 04:57 ID:I/ZhtdeD
>72
ageで更新していたから、荒らしが入ったものと思われ。
春休みだから気をつけたほうがいいよ。
74保全娘。:02/03/07 22:07 ID:d+sopEYz
保全
75ねぇ、名乗って:02/03/10 06:02 ID:YPMW0sff
保全
76名無し募集中。。。:02/03/11 11:18 ID:c33cnWeF
保全する
77牧野唯:02/03/11 23:17 ID:+Fjt6AYW
ちょうど同じ頃。
後藤・石川・吉澤の三人は、学校に向かうために家を出た所だった。
生徒会に関係ない彼女らは、この時間に出てもちょうどいいのだ。
「ねぇ、ねぇ、今年の賞品って、何かなぁ」
後藤が、鞄をぶんぶん振り回しながら尋ねる。吉澤は、それに当らないように2・3歩
後ろを歩きながら、首をちょっとかしげた。
「何?賞品って」
「あれでしょ。最優秀賞、MVPに送られるやつ。去年は、学食無料券1年分だったよね」
「えぇ!?すごーい!!」
思いのほかの大きなリアクションに、石川が吉澤を振り返る。
「何で知らないの、よっすぃー・・・」
「だって、去年私、足捻挫しちゃって途中で早退したんだもん」
「あっ。そっかぁ!!そーだったよね!それで、その後何回も家の階段で転んだよね!!」
「うるさいなぁ」
駄目押しする後藤を、吉澤が軽く睨んだ。
「へへへっと、射程距離から逃げる後藤。
(しかも、吉澤の射程距離は、かなり狭い)
「去年も、ダントツなっちだったよねー。今年も、狙ってるんじゃない?」
「えぇ!?なっち?じゃあ、学食1年分タダだったの!?」
「はぁ〜!?なんで知らないの、よっすぃー」
「めちゃくちゃ有名だったじゃん。私も何回か、奢ってもらったよ?」

78牧野唯:02/03/11 23:24 ID:+Fjt6AYW
再び驚く吉澤。ただし今回は、聞いた二人の方が驚いている。
「うそぉ。私、一回もない・・・。もしかして、知らなかったのって、私だけ・・・!?」
「・・・普通、知ってるよね」
「多分、全校生徒知ってると思ってたよぉ」
石川と後藤は、顔を見合わせて、笑いを堪えた。
「ねー、二人とも。どっちかMVP取ったら、私に奢ってね」
「うわー!私、絶対無理!!」
大声で叫んだ後藤に、石川が続ける。
「あ。でも、今年はまた、賞品違うんじゃない?たしか、体育委員会が決めるんだよ、あれ」
「えぇ〜!?なっちが決めるのぉぉ!?」
「何なんだろ・・・。ちょっと怖い・・・」
開会式で、発表されるよ。きっと」
うーん、と考え込んだ三人の遥か先から、どおんどおん、と再び花火の音が、響いてくるのだった。
79牧野唯:02/03/11 23:27 ID:+Fjt6AYW
久々の更新です。
>>73これから下げ進行にしていきます。ありがとうございます。
>>74から>>76保全ありがとうございます。
80名無し募集中。。。:02/03/15 05:43 ID:wjk79y0i
>作者
更新感謝
81ねぇ、名乗って:02/03/16 06:50 ID:Bm1Pe7yo
保全
82名無し募集中。。。:02/03/16 15:53 ID:InRXPGQq
( ^▽^)<ホゼンナッ!
83ねぇ、名乗って:02/03/17 08:25 ID:xKzlU0aq
(0^〜^)<ホゼンナッ!
84名無し募集中。。。:02/03/19 03:44 ID:wsOBLIGv
( ^▽^)<ホゼーンナ!
85名無し募集中。。。:02/03/20 03:46 ID:CV9+Z17w
川゜〜゜)|| <ハゼーンナ!
86 ◆CArpgams :02/03/25 00:05 ID:4lqVnuPR
テスト
87名無し募集中。。。:02/03/27 13:04 ID:rZzR8rRY
 
88名無しさん:02/03/28 12:22 ID:PvIeVEpg
(●´ー`●)<ホーゼンナッ!
89、(・ω・;)ノ:02/03/30 22:46 ID:99X48pD3
さらしだな・・・
90ななし:02/04/06 03:40 ID:Y6fxD7D5
待ってるぞー(w
91名無し募集中
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