惑星改造技術の発達とともに数えきれない惑星が人類の
住める星に改造された。
人口が増加すると街ができやがて新国家が生まれる。
各惑星毎に独立の機運が生まれた。
ここに地球連邦政府とのあつれきが生じる。
連邦政府主導の連邦宇宙軍が内乱をおこした惑星を
つぎつぎに鎮圧していった。
それもかなり血生臭いやり方で。
その後植民惑星側も連合して連邦に対抗を始める。
この軍隊が連合宇宙軍である。
長い戦いが続きついに連邦も植民惑星の独立を認めた。
しかし、長すぎた戦いの為に両軍とも軍規が乱れ所属
のわからない軍閥も発生した。
この宇宙に広がった軍隊もどきを一掃し治安を維持する為、
連邦・連合両軍の憲兵・警察軍を集めて創設されたのが
監察宇宙軍である。
監察宇宙軍の任官制度は、AD16世紀の英国海軍に
似ている。
各艦長の裁量で候補生を乗艦させ艦の士官が実地で
指導し教育してゆく。
そして、年に1回おこなわれる任官試験に合格して初めて
三尉に任官する。
候補生の人数は、艦の種類と艦長の実績でだいたい決
められる。任官後も大抵は同じ艦に乗り組みを続け二尉
になる前に士官学校へ入校する制度になっていた。
「ワープアウト・レーダーアクティブ」
数分の沈黙。
「レーダー、パイパー通信ともに反応ありません。」
イータ星系外縁にワープアウトした。緊急通信ブイからの
通信が続いている筈なのに、全く検知出来ない。
あたしらが、ワープ中に解決されたのだろうか。
艦長の目があたしに向って「ねえ、どうするの」と言っている。
迷った時は駅前の交番で聞けって…寒いわね。
あたしもチャーミーのギャグがうつったわよ。