は? 何か?        

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36MR娘。
>>34
題名・・・う〜ん。「MUSUME。ROYALE」でいいです。

飯田圭織は急ぎ足で、島の北端に向かっていた。
自分より1分先に出発した安倍なつみが、行く時に小さな声で「北の端で待ってるよ」と行っていたからだった。
リュックの中にはメガフォンが入っていた。こんなもので、人を殺せるはずがない。飯田は、もとから誰かを殺す気などなかったのだが、とにかく。
私がしっかりしなくちゃ、リーダーなんだから・・・
独りぼっちの心細さを打ち消すように、ぶつぶつくり返した。ただ手に持った地図を見て、北へ向かった。

どれだけ歩いただろうか。木の間から、海が見えた気がして、飯田は思わず走り出した。
――ここが、北端?
安倍を確認しようと、キョロキョロ辺りを見回した。
「カオリ、カオリ。ここだよぉ」
右の方から、聞き慣れた声がして、飯田は声の元に歩み寄った。
「なっち?そこにいるの?」
茂みの陰をそっと覗き込むと、そこには身を小さくして震える安倍の姿があった。
「なっちぃ〜・・・会いたかったよぉ」
肩の力が抜けて、飯田はその場にへたっと座り込んだ。安倍も、茂みから這い出るように飯田の側に寄った。
「カオリ。なっちの武器、こんなんだったよ〜」
飯田が顔を上げると、安倍が握っているのはカレーを食べる時に使うようなスプーンだった。
何の冗談で、こんなものを武器にするんだろうか。飯田はおかしくて、くすっと笑った。
「あっ、笑ったな〜。なっちだってこんなの、好きで選んだわけじゃないのに・・・」
「だってぇ、おもしろいんだもん。あははっ」
緊張した空気はいつの間に解けて、いつものように笑う2人がそこに居た。

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