「あの子というのは?」
「うん・・・・。後藤・・・後藤真希」
「後藤さん・・・ですか?」
「彼女が入ったときね、私と矢口はね・・・なんていうか・・・
その、付き合ってたんだ。」
(―――はぁ?)
俺にはいまいち理解できない。
付き合っていたと言われても彼女達は女同士だ。
「変な事だとは思う。でもね、私達、中学生とか高校生とかの
時期からモーニング娘。っていう女の子のグループ中にいた
でしょ。だから・・・、男の子とも知り合う機会が少ないし・・・」
「それはもういいですから、話を進めてください。」
いまいち理解できなかったが俺は矢口の記憶を失ったわけの方が
知りたかった。
それを聞くと彼女はちょっと寂しげな顔でうなずいた。
この程度では待つとは言わない
483 :
名乗らん!:02/03/16 10:55 ID:n6zLshN9
そう言わずに最後まで見届けちゃれ。
賛否はそれからぞな。
484 :
保:02/03/17 08:34 ID:u2UaGc7N
全
485 :
名無しまん:02/03/17 12:46 ID:gGgllxJ8
ホじぇん
「名無しまん」さん、
sageでお願いします。
本日更新なし!
ちょっと充電中。
488 :
名無しまん:02/03/18 16:09 ID:cDXMxtgh
ほんじゃ、sage
489 :
名無しまん:02/03/18 16:11 ID:0bmlJj0m
ってやっちまったアー!
490 :
名無しまん:02/03/18 16:14 ID:0bmlJj0m
ageとsageを勘違いしてました。スマソ。
491 :
名無し:02/03/18 16:21 ID:/vj7IPT7
492 :
:02/03/18 18:34 ID:8wipHVpE
>488-490 E-mail欄に半角で「sage」
こうかね?
そうこなくっちゃ。
保全
保全
2.3日これなくてすみません。
風邪ひいて寝込んでいました。ハイ
後1日休ませてください。
明日は更新しますので
スレ保全している方々ありがとうございます
お大事に
体の保全もしなくちゃーね。
心も保全
そして愛も保全
「矢口はね・・・自分の前に出れない性格を変えようとして
娘にはいったんだ。でも・・・後藤がそれを利用して・・・」
その時だった。
――バタンッ
玄関の扉が開く音がして矢口が帰ってきた。
「帰ってきちゃったか・・・」
市井はそう言うと自分のバッグから紙と鉛筆を取り出すと
何か書き始めた。
「はい、これ」
そう言って渡された紙には数字が並んでいる。
「これは・・・・・・?」
「私の電話番号。矢口の事でなんかあったら電話して」
「――えっ、ちょ、ちょっと待ってください。矢口さんの事
でって矢口さんを置いていくつもりですか!?」
市井は当たり前だと言うような態度でいる。
「矢口はね、偶然ここにいたんじゃないよ。あんたを選んで
ここに来たんだから」
「選んでって・・・矢口さんをこんな見知らぬ男に預けていい
んですか!?」
それを聞いた市井はニコッとなぜか微笑む。
「矢口に何かあったらあんたの命の保証はしないから」
その笑顔は氷の冷たさにも似た感覚を持っていた。
市井はそう言うと立ち上がり部屋のドアを開ける。
そこには矢口が立っていた。
「さやか・・・いっちゃうの・・・?」
市井は腰を落とし矢口と同じ視線の高さに顔を持っていく
「矢口・・・なんかあったら連絡してね。すぐ駆けつけるから」
まるで小学生を相手にしているようにやさしく言い頭をポンッと
軽く叩くとそのまま出て行った。
――矢口さんの気がすむまで、うちにいてくれて結構です
確かにさっきそう言ったかもしれない。
でもそれは事務所にも連絡しないでくれって言った矢口が、
公園で襲われそうになって震えていた矢口がかわいそうだったから
ある種の同情に近い感じだった。
市井と出会った今の状況とは360度違う
さっきまでの俺は軽く猫でも飼うような気持ちだった。
だから週刊誌の記者達に問い詰められた時のことなど考えてもな
かった。
それが現実と認識できるようになった今となっては、何よりもまず
”ゴタゴタに巻き込まれたくない”
これが本当の気持ちだ。
ましてや矢口の記憶を失った理由もこれからどうすればいいかも
分からない。
(はぁ・・・・・・)
どうすればいいのだろうか・・・。
「あの・・・・・・」
ふと声をかけられ顔を上げるとそこには矢口が立っていた。
「あっ・・・矢口さん・・・」
よく見ると矢口は所々ドロで汚れている。
「あ・・・そっか、さっき公園で・・・」
さっきの事を思い出し自分を見てみる。
服やズボンすべてが濡れて体に張り付いている。
「あはっ・・・はっははっははははは」
突然笑い出した俺を見て矢口はきょとんとしていた。
笑うしかなかった。笑う事が今出来る唯一の現実から
逃れる方法だった
ひとしきり笑った俺は矢口に
「お風呂に入ったらどうですか?」
と進めてみた。
「あ・・・でも・・・着替えが・・」
そうだった。矢口は何一つ持たず、何も着ないで来たのだ。
どうしようか悩んでいたその時
―燃え上がれ♪燃え上が♪ガンダム♪
場の空気と全然会わない携帯のメール着信音が鳴った。
携帯を取り出して見てみるとそこには
”玄関に矢口の生活用品一式おいて置きました ”
市井 紗耶香
と書かれていた。
休んでた間の分の更新も含めて今日はこんなところで。
長い間、更新止まっていてすみませんでした。
>>498-500 体も心も皆からの愛も保全する事が出来ました。
ありがとうございます。
話の展開が微妙になってきてます。
わけのわからない点もあると思いますが、作者の力量が無いせいで
すみません。
その微妙さがいいんですよ。
読んでる側としては、話がどう飛んでいくのか
分からないのでわくわくします。
おもしろい。
でも>503の360度は180度じゃないのか?
と、つっこんどく。
まあ、そう細かい事は・・・。
なんかめっさ面白くなってきてる〜♪
>>507 楽しみにしていただいているようで
ありがとうございます。
作者もどう飛んでいくのか分からない
のでドキドキです。
>>508 ありがとうございます。
180度って始めは書いてたんですが、
360度に直してしまった。何でだろ
>>509 毎回読んでもらったり保全してもらったり
でありがとうございます。
>>510 ありがとうございます。
昨日は十分に充電して気分が乗ってたので
いい感じに書けましたが気分が乗らないと最悪
な文章になってしまいます。
――ちゅん――ちゅ、ちゅん
鳥が鳴いている。
いったい今何時なのだろうか?
いつもベッドの脇に置いてある携帯を取る
・・・つもりだったのだが
――ガタンッ
何かが倒れた。
予想していない状況に俺は驚き起き上がる。
そこは毎朝見慣れた部屋じゃなかった。
「ん・・・ここは・・・?」
しだいに意識がはっきりとしてくる。
「何で俺はここに寝てんだ?」
そこはいつも寝ている寝室ではなく、リビング
だった。
目の前には倒れたコップとそのコップから
流れ出ている・・・酒なのだろうか液体に浸って
いる携帯。
「うわっ、やっべぇ」
急いで携帯を取りティッシュで水滴を拭き取る。
何とかまだ携帯は生きているようだ。
(じゃなくて!俺は何でここに寝てるんだ?)
自慢じゃないがリビングのソファで寝たのは
初めてだった。
俺はどちらかと言うと酒に強い。まずつぶれた
事が無い。
じゃあ何でここに寝てるんだ?
そんな事を考えていると
―――キー、ドタン
背後のドアが開く。
そこには矢口真里が立っていた。
「!?」
(な、何でこんなところに!!)
「お、おはようございます」
矢口がちょっと恥ずかしそうに頭を下げる。
しだいに昨日の記憶が蘇って来た。
(そうか・・・昨日・・・)
――昨日の夜、市井が帰って後二人とも
汚れていたので矢口を先に風呂に入れて、
矢口が出た後入れ替わりに俺も風呂に入った。
俺が風呂から出ると矢口は市井の持ってきた
パジャマを着てベッドで静かな寝息を立てていた。
俺は仕方なくリビングで――――。
「おはようございます。矢口さん」
(あの後、今後の事考えながら飲んでてその
まま寝ちまったんだ)
今日はこの辺で。
いつもこのくらい書ければいいのですが・・・。
未明の保全
いいね!続きに期待
>>516-517 毎回どうもです。
ちょっと今回書き方を変えてみた
つもりなんですがどうでしょうか?
(たいしてかわってない?)
ちょっと小話。
実はこの小説の様に未知の男がでてくる
娘。小説をまだ読んだ事がないんです。
理由はっていうと
その・・・あんま好きじゃない。
そんな奴がこの小説を書きつづけていいものなんでしょうか?
>未知の男
それが「自分」なわけでしょ、この小説の。
だから想像力(妄想力?)を好きなように働かせて書けばいいのでは?
読者も作品を自分自身の想像(妄想)と重ね合わせて楽しんでくれるはず。
ζ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ \
/ \
/\ ⌒ ⌒ |
| | (・) (・) |
(6-------◯⌒つ | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| _||||||||| | < <<518君には才能がある。自信を持つんだ!
\ / \_/ / \名乗れませんさんみたいな高度な文が書けなくてすみません。_________
\____/
______.ノ (⌒)
//::::::::|-、 ,-/::::::ノ ~.レ-r┐
/ /:::::::::::| /:::::ノ__ | .| ト、
| /:::::::::::::::| 〈 ̄ `-Lλ_レ′
レ::::::::::::::::::|/::: ̄`ー‐---‐′
あ・・・>>コレ逆やった・・・スマソ。
今気付いたけど、
波平びみょ〜に斬られてるぢゃん。
失敗です・・・・。
「あ、あの・・・」
矢口は何か言いたげにもじもじしている。
「なんですか?」
「仕事・・・とか時間・・・大丈夫なんですか?」
矢口に仕事と言われ携帯に目を落とす。
―――8時45分
俺の中で一瞬時間が止まった。
「やっべー」
俺は慌てて仕事の準備に取り掛かる。
「わ、わたし何か作ります」
そういって矢口は台所へと入っていった。
俺は矢口の入っていった台所をしばらく見つめていた。
彼女の作ってくれた朝食もそこそこに俺は
玄関にと向かう。
この時点でもう遅刻は確実なのだがこれ以上
遅れるわけにも行かなかった。
「もし何かあったら連絡してください。」
そう言って自分の名刺を差し出す。
矢口はそれを受け取ると笑顔で笑った。
「いってらっしゃい」
――いってらっしゃい
長年一人身の俺はこの言葉にちょっと照れくさく
「いってきます」
とはにかむように答えた。
アパートを降りたところにある大きい桜の木では
満開の花びらがゆれていた。
季節はもう春を告げている。
別れの季節は終わってこれからは出会いの季節。
全てはここで終わるわけじゃない。
全てがここから始まるのだ。
俺は走り出した。
今までの自分を捨ててこれからの自分へと
捨てたからと言って忘れるわけではない。
これからの全てが始まりだしたのだ。
―― 完 ――
最後はかなり無理やりな閉めでしたが
これで 第1部 が終了です。
第2部はゆっくりやれる名作集にでも書こうと思います。
今まで応援してくれた皆さん。
毎度毎度、保全をしてくれた方。
ありがとうございました。
名作集に書き始めるときは小説総合スレッドに一応書き込み
するんでお願いします。
もしくはこっちに乗せます。
http://ojiji.net/aosora/ 本当にありがとうございました。
加護って♪さん長い間スレをのっとってしまってすみませんでした。
期待してまっせ
とりあえず、おつかれさま。
これからもがんばって!