たとえば君が帰宅したらベッドの中に...

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346 ◆HiPYagUc

「あの・・・俺、あなたのことを知っています。」

俺の声に矢口は顔を上げて驚いていた。


「私の事しってるんですか?」
「知ってます。知ってるって言ってもたいした事じゃないですけど。」
矢口は俺につかみかかって来た。
「教えてください!どんなことでもいいので、私はだれなんですか?」
俺は無言でテレビをつけた。そこには娘。のメンバーと楽しくじゃれあって
いる矢口が映し出されていた。
「えっ、これ・・・わたしですか?でもなんで?」
「あなたはモーニング娘って言うアイドルグループのメンバーなんです。矢口さん」
「矢口・・・矢口って私の名前なんですか?それに私がアイドルって
 どういうことなんですか?」
矢口は必死な形相で俺を見つめる。
347 ◆HiPYagUc :02/02/11 02:02 ID:CkMlbJ56

「あなたの名前は矢口真里で、モーニング娘って言うグループの
 メンバーなんです。」
それから俺は知っている限りの矢口真里と言う人物のことを教えた。
モーニング娘の歴史から、矢口真里がテレビの中では
どんな人物なのかを知りえる限り話した。

「国民的アイドル・・・オーディション・・・・・・タンポポ・・・ミニモニ・・・・・・」
彼女は矢口真里と言う人物が本当に自分なのかと疑っていた。

「多分皆心配してるでしょうから、連絡した方がいいと思うんですけど・・・」
「で、でも・・・」
矢口は困惑気味だった。

「矢口さん、携帯とかもって・・・ないですよね。とりあえず事務所の電話番号調べて」
「やめてください!」
「えっ?」

彼女が拒否するなんて思ってなかった俺はちょっと驚いた。
「だけど、仕事とかもあるだろうし君の記憶だって詳しく知っている人に
 話さないと・・・」
「嫌なんです・・・今、記憶のあるときの私のことを知っている人に会うの。
 それに、私は今テレビとかで笑えないもん・・・私アイドルなんてやれない、
 私なんかじゃ無理なの」