サウンドノベル4「ハッピーエンド」真実の章

このエントリーをはてなブックマークに追加
799辻っ子のお豆さん
あの禁呪の封印を解く。
「愛!あいぼん!究極魔法なんか使っちゃ駄目だ!あれは滅びの魔法だよ!
 世界が救われたって私達皆死んじゃったら意味ないよ!みんなで生き残るんだよ!」
「だけど他に方法はないんですよ!吉澤さん!」
ユウキの反論に、私はののと顔を見合わせて大声で叫んだ。
「のの!あいぼん!死ぬよりマシだ。アレを許す!」
私達の笑顔を見て、あいぼんも気が付いたようだ。ニタ〜と笑い出した。
加護は辻の元へ駆け寄って、二人は手を繋いではしゃぎだした。
「やるか、のの!」
「へい、あいぼん!」
私は他の皆に危ないから下がってと呼びかけ、避難させた。
「ちょっとちょっと、何するっての!?」
矢口さんは訳も分からず大声で騒ぎ立てている。
「んあ〜、嫌な予感がする。」
ごっちんは勘が鋭い。梨華ちゃんはまだボーっとしている。
愛は何も言わず手を組んで祈っている。二人を信じているのだろう。
「何をする気か知らないけど、常識的な魔法では奴には通じないんだよ!」
ユウキはまだ反論してくる。だから言ってやった。
「じゃあ打ってつけだね。あのコンビは世界の常識すら覆す。」
800辻っ子のお豆さん:02/01/30 23:56 ID:bH+Dvl1f
異変に最初に気付いたのは、城門で奮闘していた紺野であった。
彼女は知っていた。そのありえない出来事を一度、身を持って経験していたから。
ポカーンと開いた口が事の重大さを物語る。
ある意味魔界の門より恐ろしいモノが天空から降り注いで来たのだ。
コンコンはダッシュでその場を逃げ出した。

「ぶりんこう○こが輝いてみえる〜♪」

どこの世界にこんな恐ろしい魔法があっただろう・・
辻と加護はさも嬉しそうに笑いながら踊っている。
魔界の門も、世界の常識も、PTAもお構いなしに、笑いながら踊っている。
「いやああああああああああ!!!なんだべさ〜!!」
当然なっちは半狂乱にうろたえて泣き喚いていた。
しかしどうすることもできない、無数のぶりんこメテオがなっち目掛けて降り注ぐ。
「もーーやだーーー!!!」
あまりの恐怖に気がふれたなっちは、無意識の内にその場から消滅した。時を越えて…
なっちが消えると開きかけた魔界の門も消滅した。
ぶりんこは世界を救った。
801辻っ子のお豆さん:02/01/30 23:56 ID:bH+Dvl1f
「楽しいなぁ、のの。ぶりんこ〜♪」
「うん、あいぼん。う○こが〜♪」
なっちも魔界の門も消滅したというのに、二人は仲良く踊り続けていた。
「こんな楽しいのがいつまでも続いたらええなあ。輝いて〜♪」
「そうれすね、いつまれもいっしょにね。みえる〜♪」
「いつまでも続かれてたまるかぁ!お前等いい加減に止めろー!!」
鼻と口にハンカチをあてた矢口さんは、耐え切れずジタバタもがいていた。
二人が踊り辞めた時には、ホールは文章にするのもためらう程酷い有り様になっていた。
ごっちんもユウキも愛もすでに廊下へ避難していた。
ただ梨華ちゃんだけが、その光景を見て何かを呟いていた。
「…シナイヨ」
「え?今なんて言ったの、梨華ちゃん。」
「…しないよ、私。」
目の前に広がる非常識な光景が梨華の頭から記憶の鍵を引き出した。
浮かび上がったひとつの言葉は、それに連なる言葉の群を浮かび上がらせる。
蘇る言葉の群はやがてひとつの思い出となり、ひとつの思い出は別の思い出を呼ぶ。
思い出の連鎖が梨華の心に結びつき、それは記憶となる。
「忘れたり…しないよ、よっすぃー。」
梨華はひとみの胸に飛び込んだ。
802辻っ子のお豆さん:02/01/30 23:57 ID:bH+Dvl1f
「くそっ、グレてやる。」
死闘の後、ユウキは姉の命令でホールの掃除をさせられていた。
ひとみ、梨華、希美、亜依、愛、真里、真希は廊下に輪になって座り込んだ。
戦いに疲れ、もうみんなクタクタだった。
「んあ〜信じられない、私達生きてるんだねぇ。」
「そうだ!We’re Alive!」
誰の顔にも笑顔が戻っていた。戦いは終ったんだ。
「でもみんなにはどう説明するの?結婚式こんなめちゃくちゃになっちゃってさ。」
「う〜ん、どうしましょう?」
矢口の問いかけに石川は首を傾げた。あまり悩んでなさそうだ。
「おーし、ここは私に任せて!」
「え、何かいい考えあるの、吉澤。」

1. 私は梨華ちゃんの手を取ってバルコニーへ飛び出した。
2. 私は梨華ちゃんの手を取ってお城を抜け出した。
3. 勢いで言っただけで、ホントは何にも考えてない。