サウンドノベル4「ハッピーエンド」真実の章

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406辻っ子のお豆さん
前略 お父様 お母様 お元気ですか

初めての一人暮らし 最初はすごく不安でつらいこともいっぱいあったけれど

新しい仕事もみつかり この街での生活もようやく慣れてきました

今日もたくさんの友達が遊びにきてくれて あみはとっても幸せ者です

サムライさん 将軍さん デメキンさん 大泥棒さん ヒバゴンさん アホ 大食漢

みんな個性的でおもしろい人達ばかり

そのうちお父様とお母様にも 絶対紹介しないので安心してね

では 次に会える日を楽しみにしています

それまで私が無事生きていれば…

あみより
407辻っ子のお豆さん:02/01/21 01:30 ID:PGq3LLD6
「ヤンジャン、何書いてんの?」
「見るなー!寄るなー!触るなー!出てけーーーーーー!!!」
鈴木あみが一人暮らしするその家は、勝手に武装集団の作戦本部と化していた。
「この大人数だと目立っちゃて、ここしか思い付くとこなかったんだよね〜。」
「知るかっアホ!なんか知らねえが俺まで巻き込むんじゃねえ!」
「ヤンジャン、もう冷蔵庫からっぽれすよ。」
「たった今おめえが空にしたんだろが!まだ食う気か、この飢えるジャンヌダルク!」
「あ、買い出し行くの?じゃあついでに取材用のカメラお願いしていい?」
「行かねーよ!!お前はカメラよりガメラとでも戦ってろ!」
「んじゃ私、焼酎。」
「ババア!!泥棒ならてめえで盗んできやがれ!!」
「あのー、私は・・えーと、そのー、うーん、あのー・・やっぱりいいです。」
「テキパキ言えよ!じれったいんだよ!T-BOLANかお前は!じれったい愛。」
「ねー、さっきからうるさいんだけどー。ちょっと静かにしてくれない?」
「だーれのせいだ!だーれのせいで俺が血管浮かべてまでべしゃってると
 思ってんだコノヤロー!てめえに言われたかねえよ!ヤッホ〜イ!」
「ZZzzz・・」
「寝るなーーーーーーーー!!!!」
あみは血管が一本切れて倒れた。
408辻っ子のお豆さん:02/01/21 01:31 ID:PGq3LLD6
さっきよった食堂で小川が集めた情報によると、式の開始は午後3時から。
今の時間は午後2時、あと1時間しかない。
あいつが王になったら、それこそ手の出しようがなくなる。これが最後のチャンスなんだ。
「つーかさ、お前等この人数で王国に喧嘩売るのかよ、正気じゃねえって!」
鈴木あみはまだ騒ぎ立てている。
正気じゃないか。普通の人からしたらやっぱそう見えるのかな。
「俺も詳しくは知らねえけどよ、勇者なっちってむちゃくちゃ強えんだろ。
 おまけに何百っつう騎士団に守られてるんだぜ。死にに行くようなもんだぞ!」
あみの意見は正しい。それはここにいる誰もがわかっている。
あらためて現実におこる死を想像させられ、あみのベットで寝ている後藤と
食料を求めて戸棚をあさっている辻を除いた全員の顔が曇っていた。
「な、危ないことはやめとけって。それよりせっかくこんだけ人数集まったんだから
 天空のレストランしようぜ。ほら、俺は北上アミ使うからよ、あみだけに。」
キレた吉澤がロード中にメモリーカードを引っこ抜いて叫んだ。
「何百いようが何千いようが何万いようが関係ない!私は行くよ。」
吉澤のその言葉に矢口も顔を上げて、微笑んだ。
「吉澤なかなかいいこと言うね、私と五分に闘れただけあるわ。」
「五分〜?矢口さ〜ん。私が勝ったっしょ〜。」
データが消え呆然とするあみを尻目に、吉澤と矢口は互いの手を叩きあった。
409辻っ子のお豆さん:02/01/21 01:31 ID:PGq3LLD6
「おいらも行くよ。なっち止めれるのは矢口しかいないっしょ。」
長い間ライバル関係にあった矢口さんとこうして手を組む日がくるとは
以前なら夢にも思わなかった。だけど味方にしてこんなに頼もしい人もいない。
矢口に続き、パンを口いっぱいにほおばったまま辻も手をあげた。
「ののもひひゅふぉふぇす。」
何言ってるかよくわかんなかったけど、何を言いたいのかはよくわかる。
「つ、辻さんが行くのなら、私もがんばってみます。」
辻を目標とした紺野も精一杯勇気を振り絞って応じた。
「あたしはどっちでもいんだけどね〜、しょうがないから付き合うけどさ。」
一杯やりながら保田も頷いた。
「私は戦う力はないけど、やれることで皆を支援するつもり。」
メモ用紙片手に小川も答えた。
「ぬお〜!!レベル99にしたドラクエ4のデータも全部消えてる!
 あ?何見てんだ!俺はぜ〜ったい行かねえからなコノヤロー!!!」
あみは泣きながら叫んでいだ。
戦力は私、のの、矢口さん、紺野、保田さん、それにごっちんを入れて6人。
「保田さん、それで城内に侵入する方法なんですけど・・」
作戦を立てる為、私は肝心な情報を保田さんに尋ねた。
410辻っ子のお豆さん:02/01/21 01:32 ID:PGq3LLD6
「さっきの地下牢、あそこに城内に通じる隠し通路がある。」
「え、でもあそこは普通にお城と繋がってるんじゃ?」
私も入った経験から多少知っていた。お城と牢獄は地下で通じている。
「それとは別にもう一つ誰にも知られていないのがあるのよ。」
「そこを使えばバレずに侵入できるんですね。」
「いや今日の警備具合からみて、それは無理ね。」
「じゃあ意味ないじゃん!」
矢口さんが文句を投げつける。私もそう思った。
「だからまず二手に別れる。外から警備の目を引きつけるオトリ役に2人。
 その隙に残りの4人が城内へ侵入する。」
すかさず保田さんが作戦を述べる。
「それしかないみたいね。吉澤、そいつ信用できるの?」
矢口さんの質問を受け、私は保田さんを見た。そして答えた。
「あんまりできないっす。でも、その作戦しかなさそうなんで。」
「やれやれ・・」
そう言って矢口さんはため息をついた。
作戦は決まった。6人を侵入組4人とオトリ組2人に分ける。
411辻っ子のお豆さん:02/01/21 01:34 ID:PGq3LLD6
吉澤は必然的に侵入組となります。
残りの【辻、矢口、紺野、保田、後藤】から
ラストパーティーに入れる3人を選出して下さい。
票の多かった上位3名で決定とします。