糞娘マジウザイ!氏ね!!!!!!!

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116−−

(なんか変・・・絶対、変だよ、梨華ちゃん)

まだ、お風呂を入れているのだろうか・・・水の音が聞こえる。
それがより一層、この沈黙の奇妙さを醸し出している。
目の前のシチューと石川の視線。
段々、全てが奇妙なことのようにも思えてくる。

──だいたい、なんでけーちゃんはいないの?
さっきは、梨華ちゃんの言うこと鵜呑みにしちゃったけど
──けーちゃん、帰ったら電話するっていって多・・・
けーちゃんが、約束破るわけないし・・・あたしならあるけど・・・

(じゃぁ、梨華ちゃんがウソついてる・・・?)

────なんのタメに?

後藤は、石川に視線を動かす。
・・・っていうか、なんでこんなに楽しそうなの?
よく考えたら、さっきからずっとおんなじ顔じゃん。

117作者:02/01/28 00:43 ID:SN4JTGWv
>115さん
期待されると逃げたくなる(w
あっ、ご忠告ありがとーごぜーます。
けい線の出し方がいまいち分かんなかったんですよね。
今、更新したらちゃんとでたし

っつーわけで、今日の朝か昼か夜のどっかでマジで一気に終わらせます。
期待はずれに終わっても殴らないでください
118−−:02/01/28 14:30 ID:s0yzMeaQ

かすかに、溢れるような水の音。
いい加減うるさい。

「梨華ちゃん、お風呂の水出しっぱなしだよ」
後藤は言う。
「えっ?・・・あー、いいの、あれは」
石川は、一瞬の動揺を見せ、それを隠すように手を大きく横に振った。
「なんで?水道代のムダじゃん」
後藤は、そんな石川を不審に思い少し強めに言う。
石川はため息をつき腕を組む。
「・・・もうっ、意外に細かいね、ごっちんは。
 じゃぁ、止めてくるからシチュー食べててね」
そう言って石川は、座ったときと同じようにゆっくりと脱衣所へと向かった。
1193−10 後藤真希:02/01/28 14:32 ID:s0yzMeaQ

後藤は、シチューをスプーンでぐちゃぐちゃとかきまわす。
不意にスプーンが肉にぶつかる。

(そういえば・・・)

──この肉ってなんだろ??
実は、食べてないから分かんないけど、ちょっと変わった肉のような気がする。
牛じゃなさそうだし、豚、羊・・・・・・
でも、なんか違うような──────

・・・・・・
・・・


カシャンッ!!

スプーンがしぶきをたててシチューの皿の中に落ちる。
後藤は、今、自分の思いついた考えに呆然となる。
そして、無意識に石川のいる浴室へと立ち上がる。


120−−:02/01/28 14:35 ID:s0yzMeaQ

────ご飯を食べに行ったけーちゃん

                      ────突然、誘われたあたし

────出しっぱなしのお風呂の水

                  ────シチューの味にこだわる梨華ちゃん

────梨華ちゃんの満面の笑顔

               ────いなくなった、けーちゃん



まさか・・・ 

    まさか・・・

         まさかっ!!


121−−:02/01/28 14:36 ID:s0yzMeaQ

浴室のドアは閉じられている。
水音は相変わらずだ。
ドアに微かな赤。

(これは・・・なに・・・?)

────開けちゃ、ダメ・・・

頭がガンガンする。
第六感から来る警告。
それとは、逆に後藤の手は誰かに操られているように動く。

──ガチャッ

ダメ・・・ッ!!

122−−:02/01/28 14:38 ID:s0yzMeaQ

「──────ぁっ!!」

自分の声とは思えないほど微かに声が漏れた。
ともすれば、叫びだしそうな口元を抑押さえて浴室から目を背ける。 

──あれは、なに・・・あれは、なに・・・あれは・・・・・・

血?

赤い、赤い、赤い死体・・・・・死んで・・・・

   あれは────

  
         けー・・・ちゃん・・・・・・?


123−−:02/01/28 14:42 ID:s0yzMeaQ

「・・・ぅっ」
胃の中のもの全てが逆流してくる。
後藤は、洗面台にもたれかかるようにして吐いた。
次から次へとこみあげてくる嘔吐感。
もう胃液の味しかしない。
頭の痛みもピークに達して・・・・・・

「大丈夫ー?」
背後で、脳天気な声がした。
鏡に映ったその人の顔には確かに溢れんばかりの微笑みがこぼれている。
だが、後藤にはそれが中身のない作り物のように見えた。
ガタガタと全身が震え出す。
それを見て、さらに石川はぎこちないぐらい不自然な笑顔をつくる。

「私ね、やっぱり保田さんが好きなの。
 保田さんとずっとずっと傍にいたかった。
 ごっちんに渡すなんて嫌だったの。だから────」

石川が後藤の首に手を回す。
ガチガチと歯と歯がぶつかりあい、唇をかみ切ってしまう。

(だから・・・なに・・・・・・?)

────────イヤだ、イヤだ、イヤだ
────聞きたくない────聞きたくない────

「でも、ごっちんも私と同じだから・・・狂うほど愛してたんでしょ?
 あんなことしちゃうぐらい愛してたんだよね、保田さんのこと。
 だから、ごっちんにも権利があるよ。そう思ってココに来てもらったの」

耳元で囁かれる。

権利・・・? なんの?

    ソンナノイラナイ・・・・・・

124−−:02/01/28 14:44 ID:s0yzMeaQ

後藤の頭は、もう恐怖で真っ白になっている。
抵抗する気力さえそがれてしまっている。
首にまわった手が、徐々に呼吸を圧迫してくる。
鏡に映る石川の片目。後藤の肩ごしにそれはある。
そして、その目を三日月に歪めて彼女は言った。

「──シチュー、おいしかったでしょ?」


後藤の思考は、完璧に止まった。



   ────タダ ヤスダサンガ スキナ ダケナノ────


石川の声が遙か遠くに聞こえた。
125幕間:02/01/28 14:46 ID:s0yzMeaQ

  

 ────────



126エピローグという名の独白:02/01/28 14:47 ID:s0yzMeaQ

優しい人が好きなんです。

でも、あなたは誰にでも優しすぎですよ。

あなたは、私だけに笑顔を見せてくれないと・・・
あなたは、私だけに愛を与えてくれないと・・・

こうしないと すぐにどこかへ行っちゃうでしょ・・・


────


でも もう安心

これで あなたは ずっと 私と一緒です

ずっと ずっと 一緒ですね

ねぇ 保田さん・・・・・・