小説『OLやぐたん 其の弐?』

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299L.O.D
其の七 暗闇の底から。

「んっ、、、ふ、、、、」
闇の中に浮かぶようにつけられた
ベッドの脇の照明は頼り無く揺れた。
少女の小さな手はギュッと
シーツを握りしめ耐える。
「くっ、、」
「はぁっ、、、んぁっっ、、」
2人の吐息は混じり、重なり
消えていく。

「ほら」
男は残りの半分の金を差し出す。
「あんがと」
ホテル街から少し離れた大きな十字路の手前。
信号が変わり、男は道を行く人に紛れる。
少女は金をサイフに収めた。
これでまた遊べる。
携帯を取り出して、どこかへ電話をかけながら
少女もまた人の波の中へ消えていく。
「・・・・・・」
飯田圭織はその様子をじっと見てた。
2人が行ってたのは援助交際。
男は若い子を抱きたいと思い
少女はお金が欲しかった。
それだけの事。
ボーッとそんな事について考えてると
フラフラと歩く別な少女と目が合った。
髪をかわいらしく結っている。
ワッペンやバッジがいっぱい付いた明るい色の服。
見るからに中学生。
「なに?」
「・・・・・・別に」
少女は視線を人込みの中へと戻した。
携帯が鳴る。
「はぁーい、アイですよぉ。えっとー
 あ、はいはい、分かりましたぁ」
待ち人を見つけたのか
アイと名乗る少女は
タタッと走っていってしまう。
彼女もきっとさっきの子のように、、、、
飯田はそっと筆に手を伸ばした。
絵にしよう。
この悲しみを。
300L.O.D:02/02/03 15:33 ID:NxrsPhd+

Wings。
矢口のキンキン声が響く。
「えぇーー、なんだよぉ、それぇ」
「どないしたん?」
「なっち、彼氏とデートだって!」
「はぁ!?あいつ、彼氏出来たの?」
「ホッ」
1人、安堵の溜息をつく明日香。
そこにいた彩や中澤は信じられないといった表情。
「悪い男に掴まってなければええんやけど、、、」
「裕ちゃん、お母さんみたいだね」
「なんや、年やってか!」
「違うってばぁーー」
いつも通りのWings。
違う。
いるはずの人がいない。
(紗耶香・・・・・・)
近頃、来たり来なかったりする。
運良く顔を合わせた時に
彼女はこう言った。
『なんかね、やる事が見つかったつーか』
明日香は少し俯く。
汚れた床。
なにげない一言だったけど
あの時の紗耶香の笑顔は一回も見た事がなかった。
「私、帰るわ」
「え?」
「どしたん、明日香?」
「宿題もあるし・・・・・・」
「ふーん」
「そっか、じゃなー」
「ばいばーい、明日香」
301L.O.D:02/02/03 15:34 ID:NxrsPhd+
鞄を手にして、Wingsを出た。
夜の風は昼に比べ、少し冷たくなった気がする。
すぐの横断歩道。
ウォークマンを取り出してると
目の前に車が止まった。
「送るわよ」
「あ、保田さん」
「信号変わっちゃうじゃない」
まるで滑り込むように乗ると
車はすぐに発進した。
「浮かない顔ね」
「いやぁ」
「・・・・・・」
保田はそれ以上、何も言わない。
しゃべりたければしゃべりなさいという事か。
保田らしいといえば保田らしい。
「ちょっと自分がなにすればいいのか考えてて」
「そう」
保田は信号待ちの間にMDを変える。
洋楽のR&Bのバラード。
「やらなきゃいけないと思う事はあるの?」
「やらなきゃいけない事・・・・・・」
学校の勉強じゃない
なにを優先しなければいけないのか
「やりたい事は?」
「・・・・・・」
そういえば忘れていたような気がする。
いつの間にか。
「焦っても、何も手に入らないもんよ」
それは、あまりに自然な行為であり
欲求するものではなかった。
忘れてた。
(私は歌いたいんだ・・・・・・)
「保田さん」
「?」
「どっかいいライブやってるとこないですかね?」
「ライブねぇ・・・・」
保田の目が少し優しくなって
微笑んでくれた。
明日香はなんともいえない気持ちが
胸にうずまいて、笑った。

302L.O.D:02/02/03 15:35 ID:NxrsPhd+
「上手だね、、、」
無言でその先にある物をしゃぶる。
幼い口に収まりきれない分も
舌を絡ませていく。
「・・・・・・」
裸の肩口に置かれた手。
静かな部屋に響くクチュグチュという卑猥な音
唾液と先走りが混じる音。
「ふっ、、、はぁ、、、、ほら、こっちにおいで、、」
アイは身体を横にする。
男の手が乳房を包む。
「大きいね」
「へへっ」
開いた口と舌の間に唾液が糸状になって伸び
思わず目を背けた。
乳首に熱いうねりを感じる。
執拗に責めたて、くわえ、はさみ
刺激してくる。
顔が上気してくのが分かる。
別にSEXは嫌いじゃない。
肌と肌が触れて
敏感なところに触れられて
感じてしまうという恥ずかしい行為がいい。
「ちょっと感じてる?」
問いには答えない。
けど、男は嬉しそうに
手を下へと伸ばした・・・・・・