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253第9章 彼女たちの結末



矢口の怒りに満ちた眼差しが痛い・・・
昔と変わらんな、矢口は――ホンマに、純粋な子や
やから、うちはアンタから離れたんやで

うちは――アンタのその純粋さが怖かったんや

アンタを知れば知るほど、自分の醜さを浮き彫りにされていくようで
こんな血塗れの体でアンタの傍におったらあかんような気がして・・・・・・

・・・・・・違う。

頭の中で、もう一人のうちが叫ぶ。

怖かったんは、それだけやない。
うちは、自分のしてきたことを知られて、アンタに嫌われてしまうのが
一番、怖かったんや・・・・・・
矢口に嫌われるぐらいなら、忘れてほしいとそう思ったんや
254第9章 彼女たちの結末:02/02/01 01:04 ID:c2HYojUl

「あたし、裕ちゃんが好きだよ」

そう呟くように言った矢口の瞳は、さっきまでのものと違って
ただ、悲しみだけが宿っている。

うちは、ほんまアホやな・・・
矢口が、うちを嫌いになるはずがなかったのに――
なんで、気づけへんかったんやろ
いつもいつも肝心なことに気づけへんで・・・・・・

いや、ほんまは矢口の元を去ったときからこんな風になることを
期待しとったんかもしれん。

――――矢口の真っ直ぐな愛情が、うちを浄化してくれるて

うちは、矢口を見つめる。
矢口は、うちを見つめ返しながらゆっくりと銃をうちに向けた。
255名無し娘。:02/02/01 09:12 ID:Eb0aD1I2
最近、更新遅くないっすか?(w
前がかなり早かったからそう感じてしまふ。
がんばってください。
256クロラ:02/02/01 22:36 ID:CLG6uV2u
>252
温かな皿、読んで下さってありがとーございます。
あっちとは、人称の書き方が違うんですよね。
最近、一人称よりあっちの形式の方が書きやすいことに気づいてしまったワケだが・・・
まぁ、こっちつまんないけどよろしくおねがいします。

>255さん
更新遅くなってますね(w
ちょっと手首のケガってやつで、キーボードうちたくないってのが本音です
治ったらきりきり更新しますんで、マターリさせてくださいな

では、本日の更新っす






257第9章 彼女たちの結末:02/02/01 22:37 ID:CLG6uV2u



「これで、ラストっ!」
廊下に銃声が響き渡る。
その音とともに、警備の兵士が倒れる。
「・・・・・・悪いことしたな」
あたしは、中澤さんの部屋の前を封鎖していた兵士たちの死体を見つめる。
しかし、そんなことも言ってられない。
いたるところで、なにかあってるみたいだし・・・

「中澤さん、入りますっ!」
言うが早い、あたしは鍵のかかったドアを蹴り上げた。
258第9章 彼女たちの結末:02/02/01 22:38 ID:CLG6uV2u

部屋は、奇妙なほど静かだった。
中澤さんと見たことのない少女が対峙している。
銃を向けあった2人の姿が印象的で、あたしは、一瞬見入ってしまう。

「・・・なんや、吉澤」
中澤さんは、少女から目を逸らさずぶっきらぼうに言う。
「ぁっ・・・つんくの居場所を、教えてもらいたいんですけど・・・」
あたしが、あわててそう言うと、中澤さんはふっと笑う。
「あの・・・?」
「あんた、人の話ちゃんと聞いとかなあかんわ」
中澤さんが、口元に笑みを浮かばせてあたしの方を見る。
「は?」
「この間、言ううたやろ。今日は、月1の総会やて。
 せやから、官邸におるに決まっとるやん」
「あっ!」
そう言えば、そんなことを言ってた気もする。
あたしが、それを思い出しマヌケに口を開けていると
「早く行ったら」と、見知らぬ少女が呟いた。

259第9章 彼女たちの結末:02/02/01 22:38 ID:CLG6uV2u

中澤さんは、少女の方に顔を戻す。
「・・・・・・あの?」
このまま2人を置いていっていいんだろうか?
いまいち、どんな状況か分からないけど・・・

「ええから、はよ行きっ!!」
どうしようか、迷っているあたしに中澤さんが怒鳴る。
「・・・はい」
行けってことは、助けはいらないんだろう。
あたしは、そのまま部屋を出た。
途中、中澤さんの部屋に向かっている新たな兵士とすれ違った。