「べべべ・・別に・・・」
動揺を隠しきれない彼に、彼女はなおも言葉を続ける。
「ウソ。だって今TVに釘付けになってたじゃん。ホラ、こっち向いてよ。」
そう言うと彼女は彼を自分に向かせると、パジャマのボタンを外していった。
瞳の奥に宿る意地悪な光・・・まるで猫が捕まえたネズミをもてあそぶ時に見せるような・・・
そう、その時彼女はただの悪戯のつもりだったのだ。
ひとつ・・・またひとつボタンが彼女自身の手によって外されてゆく。
彼はまるで凍りついたかのようにその身を凝固させ、息を飲んで彼女の胸元に視線を集中させていた。
やがて、全てのボタンが外れると彼女はゆっくりと身をくねらせてパジャマを脱いだ。
彼の目に飛び込んできた・・・彼女の乳房。
よく雑誌のグラビアで見るモデル達ほど大きくはなかったが、それでも彼女のものは充分に発育していた。
そしてそれは、彼が手を伸ばせばすぐ届き、彼の手のひらで包みこめばの中にすっぽり収まりそうな位置にあった。
さっきから妙に胸の形が気になると思ったら・・・ノーブラだったんだ・・・
それに・・・触ると柔らかそうだな・・・
乳房を、まるで魅入られたように見つめながらもふと冷静になった彼に、彼女はなおも悪戯っぽく囁く。
「さわっても・・・いいよ・・・」
そういうと彼女は彼の手首をつかみ、自分の胸にそれを引き寄せた。
手のひらが彼女の乳房に押しつけられる。その手のひらを通じて、彼女の体温が伝わってきた。
やわらかい・・・・女のコの胸って・・・ホントに柔らかかったんだ・・・
それに・・・・温かい・・・
それは一瞬のようでもあり、また長い長い時間のようにも感じられた。
ふと彼は彼女の乳房に触れている手に力をこめてみた。
「イ・・・いたいいたい・・・」
彼女が漏らした声に彼は我に返る。
「ご・・ごめん・・・」
「バカ・・・力入れたら痛いじゃん。」
彼女はそう言って彼を叱ったが、最後に彼の顔を見るとくすり、と笑った。
「下も・・・見たい・・・よね?・・・見せた・・・げ・・・る・・・よ。」
返す言葉もなく固まっている彼の前で彼女はゆっくり立ち上がると、今度はパジャマの左右の部分に手をあてる。
そのまま下にずりおろしてパジャマを脱ぐかに見えたが、彼女の手はその動きを不意に止めた。
なぜなら・・・さっきからベッドに腰をおろしている彼の視線の先には、立ち上がった彼女のちょうど腰から太股にかけての部分があったのだ。
「ごめん・・・やっぱり・・・恥ずかしいから・・・しばらく向こう向いてて・・・」
あわてて彼は後ろを向き、背中を丸める。
彼の後ろで衣擦れの音がしていた・・・・
「いいよ・・・こっち向いて・・・」
彼がおそるおそる振り向くと、そこにはまぶしいばかりの彼女の裸身があった。
息を飲みながらも視線を彼女の頭のほうから徐々に下に下ろしてゆく。
柔らかくて短めの髪、目元、少し厚ぼったい唇、首すじ、そして今しがたまで彼が触れていた乳房、
くびれたウエスト、腰から太もも、すこし太いけどすらりと伸びた足・・・
中でも彼の目を釘付けにして離さなかったのは、下腹部から太ももにかけての部分だった。
初めて見る女のコのあの部分。
これまで、悪友とエロ本や裏ビデオで見たことはあったが、実物を見るのは初めてだ。
・・・そういや以前、興味本位で一つ上の姉貴の風呂を覗いたら見つかって後で殴られたっけ・・・
あのときは遠目だったし、湯気でよく見えなかったな・・・
ふとそんなことを考えた。
だが、今現実に自分の目の前に裸の女のコが立っている。しかもそれはいつも一緒にいる仕事のパートナー。
まだデビューしたばかりなので爆発的人気とはいえないが、それでも一応アイドル扱いだ。
事実、学校の友達なんかには「おまえいいなあ。あんなカワイイ子といっしょに仕事なんてさ。」
とやっかまれることも度々だし、事実曲も売れてきている。
「どしたの?もっと近寄って見ないの?あんまり黙ってるとこっちが恥ずかしいじゃん。ほら・・・見ていいよ・・・」
彼女がなおも悪戯っぽく微笑みながら彼に語りかける。
そう、確かにこの時まではほんの悪戯のつもりだったのだ。
まるで子供の時のお医者さんごっこの延長。いつも一緒に仕事している三つ年下の男のコ。
まだまだ中学生のコドモ・・・
そんなコを、少しだけオトナの女のコがからかっている・・・
どぎまぎする少年を見て楽しむ意地悪な自分。
そんな軽い気持ちだったのに・・・
だが、彼女のそんな甘い気持ちは、次の瞬間に打ち破られた。
「きゃっ!何っ!」
彼女がベッドに倒れこんだ。いや、そうではない。
彼女の横に座っていた彼がいきなり立ち上がり、彼女をベッドに押し倒したのだ。
「や・・やめ・・・何するの!」
「はぁ・・はぁ・・ソニンが悪いんだ・・・そんな・・・格好で・・・はぁ・・・はぁ・・・」
彼は彼女の手首を掴みその身体をベッドに押しつけると、自らを彼女の身体の上にのしかからせていった。
そして自分の唇を、彼女の唇に近づけてゆく。
「い・・いやっ!・・・やめてっ!」
懸命に顔をそむけ、かろうじて彼の唇が自分の唇に触れることはなかったものの、腕をつかまれて身動きがとれない。
彼女はその時、自分がこれまでしてきた行いに対して初めて後悔した。
今まで子供だと思ってきたものの、やっぱり彼は男だったのだ。
華奢な彼女の力ではもはや男の力に抗うすべはなかった。
彼は自分の左腕を彼女の首に巻きつけて身動きがとれないようにすると、
右手ではいていたジャージを脱ぎ捨て、その下半身を露出させた。
彼の脈動する熱いものが、彼女の太ももに触れたのが彼女にもはっきりわかった。
いやだ!こわい!
彼女は身をこわばらせ、両足をぴったり閉じて彼の侵入を防ぐとともに身をよじらせて激しく抵抗する。
だが彼はそんな彼女をあざわらうかのように左腕に力を入れ、彼女の動きをますます奪っていった。
そして右腕と左足で強引に彼女の両足をこじ開け、その身をこじ入れてゆく。
彼女のその姿は、まるで蜘蛛に捕らえられてもがく蝶のようにも見えた。
彼のいきり立った熱い分身が、彼女の両足の付け根にある大切なところに触れる。
彼はそのまま腰に力をこめて今にも目的を果たそうとする。
彼女は腰をずらして懸命にそれをかわすと、少しでもそこを彼から遠ざけようと自分の頭のほうへ彼女の身体をずらせていった。
彼はなおも左手に力をこめて彼女の自由を奪ってゆく。
そしてもう一度自分の腰を彼女に押しつける。彼女はなおも懸命に身をよじって逃れようとする。
それはまるで二匹の尺取虫のようにも見えた。
やがて彼女の頭は部屋の壁に達し、彼女はそれ以上の逃げ場を失った。
彼はさらに自分の腰に力を入れてその熱いものを彼女の身体に押しつけてゆく。
彼女のそこにそれが触れると、彼女は腰を動かしてそれをかわす。
触れる、かわす。触れる、かわす。触れる、かわす。
そんなことが数回続いた後、突然彼の口から「うっ!」という低い声が漏れたかと思うと、彼女を押さえつけていた力が抜けた。
同時に彼女の下腹部になま暖かい液体が飛び散り、部屋に甘酸っぱい臭いが広がった。
そのまま放心状態の彼を横目に、彼女はあわてて脱ぎ捨てたパジャマを手に取ると、
全裸であるのもかまわずに一目散に自分の部屋に駆け込んでいった。
sage
56 :
ねぇ、名乗って:01/12/17 20:03 ID:bWehA4s8
保全
57 :
ねぇ、名乗って:01/12/17 20:11 ID:iGCoMhRB
さて、盛り上がって来たところで、オレも明日うちに
配送されてくる松下のDVD録画機DMR-HS1のスペックの
話でもして花を添えるとするかな。
翌日の仕事は、二人にとってこれまでで最低なものになった。
ユニゾンであるにもかかわらず、二人の呼吸があわないのだ。
いや、それだけではない。普段なら楽屋で他愛ない話をする二人が、一言も言葉を交わさないのだ。
それどころか、まるで意識したかのように視線をそむけ、互いの顔を見ようとしなかった。
なんとかスケジュールはこなしたものの、終わってから当然のようにマネージャーから叱責を受けた。
「まったく、今日はどうしたんだ。二人ともまったく息が合ってなかったぞ。
今日はまだライブで時間も短かったんでごまかせたものの、これがTVやレコーディングだったらどうなってたことやら。
まさか喧嘩でもしたのか?あ?まあそりゃぶつかることもあるし、喧嘩するのは自由だけど
二人とももうプロなんだから、そのへんはきちんとビジネスとして割り切ってもらわないと。
幸い今回のスケジュールは今日で終わりだし、明日は東京へ帰るだけだからよかったけどな。
次の仕事までにはちゃんと仲直りしといてくれよ、まったく。」
「すみません・・・」
「ごめんなさい・・・」
ただあやまる二人。まさか昨夜あんなことがあったなんて、いくらなんでもマネージャーには言えなかった。
その夜彼女はホテルに帰ると、ベッドの中で考えていた。
なんで・・・昨日はあんなことしたんだろう・・・
ただ年下の男のコをからかっただけ?・・・それとも・・・わからない・・・
でも・・・ただの仕事のパートナーだったら決してあんなことは・・・
考えても答えは出なかった。ただ、一つだけはっきりしていることがあった。
それは・・・彼の心をもてあそんだことをあやまらなければいけないということだった。
その頃、隣の部屋で彼もまた悩んでいた。
なんであんなことしたんだろう・・・
確かに、彼女にからかわれているのはわかっていた。
そう、まるで子供がおもちゃを弄ぶかのように。
だが、だからといって襲っていいなんてことはあり得ない。それは男として最低のこと。
彼女・・・ショックだったろうな・・・あやまらなくちゃ・・・
だがそんな冷静な自分とは別に、もう一人の自分も確かに存在していた。
正直な話、夕べから彼女の裸身が目に焼きついて離れない。
彼女の乳房、彼女のへそ、彼女の腰、彼女の太もも、そして彼女の・・・
彼女を抱きたい!そういう欲望が起きるのも、若い男性としては当然のことだった。
そんな相反する二つの心の挟間で彼は揺れていた。
そんなことで本当に今後一緒にやっていけるんだろうか。
ただでさえこれまでに一人脱退して、これからは二人でやっていかなければならないのに・・・
彼がそんな葛藤にさいなまれている時、部屋のドアをノックする音がした。
「ごめん・・・あたし。ね、部屋に入っていい?」
続ききぼんぬ
「そ・・・その・・・夕べはごめんなさい。」
「ううん・・・あたしのほうこそ・・・からかってゴメンね。」
ベッドに並んで腰掛ける二人。彼女はパジャマ、彼は上下のジャージ。
それはまるで昨夜と同じ光景のように見えた。
ただ違うことは、二人の会話より沈黙の時間の方が長かったということだ。
「俺・・・最低だな・・・いきなりソニンを襲っちゃうなんて・・・」
「ううん・・・あたしのほうこそ・・・ユウキの心を弄んじゃって・・・」
言葉ではあやまりつつも、二人とも互いの顔を見合わせようとはしなかった。
彼の方は、彼女を見るたびにその裸身が透視したように浮かび上がってくる。
ましてや彼女は昨日と同じパジャマ。そして今日も甘い香りを漂わせている。
そして昨日と同じように、手を伸ばせばすぐ届く位置にいるのだ。
この状況で彼女の顔を見つめたら、また昨日と同じように襲ってしまうかもしれない。
さすがに彼はそこまでの理性を保てる自信がなかった。
一方彼女の方もこの状況で彼の顔を見つめることはできなかった。
たとえ冗談半分だったとしても、今まで誰にも見せたことのない生まれたままの姿を彼にだけは見せたのだ。
でも、なぜ彼に・・・仕事のパートナーだから?
彼女も一生懸命自問する。・・・が。答えは出なかった。ただ、「彼にだったら見せてもいい。」
昨夜のあの時、そう思っていたことだけは確かだった。
答えが出ない中途半端な気持ち。そんなことでこれから彼と一緒にやっていけるんだろうか・・・
ううん・・・そんなんじゃいけないよね。やっぱりあたしの事、知ってもらわないと・・・
冷静に考えれば理由にもならない理由だったが、彼女はそう思うことで自分を、自分の心を納得させようとした。
しばらくの沈黙の後、どちらともなく口を開いた。
「あ・・・」
「あ・・・」
言おうとした言葉がかぶり、さらに気まずい沈黙が流れる。
「なに?ユウキからいって・・・」
「その・・・本当にゴメン。でも、夕べのソニン・・・とてもきれいだった・・・」
「ありがとう・・・うれしい・・・」
やがて彼女は意を決したかのように、彼に向かって言葉を吐いた。
「ね・・・昨日の続き・・・しよっか・・・」
「え・・・えっ・・・」
あまりの言葉に驚く彼。まさか彼女がそんなことを言い出すなんて・・・
「ほら・・・やっぱりあたしたち二人って・・・これから一緒にやっていくパートナーじゃない・・・
だから・・・あたしも・・・こんな気持ちじゃ・・・やっていけないと・・・思う・・・
もっと・・・あたしのこと・・・知って・・・ほしい・・・から・・・」
それが本当の気持ちではない、単なる言い訳にすぎないことは彼女にもわかっていた。
おそらく隣の彼にもわかっていただろう。彼女の言葉が、彼ではなく実は彼女自身を納得させるために発していることを。
ただの気持ちの高ぶりなのか、それとも反省して小さくなっている彼を哀れんだからなのか、
それとも3つも年下の彼のことを・・・
本当の気持ちは彼女にもわからなかった。ただ、わかっていたことは
「彼になら見せてもいい、そして彼になら許してもいい。」ということだった。
それがなぜだかはわからない。ただ奇妙なことに、それだけは彼女にも確信が持てた。
「本当に・・・いいの・・・?」
彼は驚いて彼女に声をかける。その彼に対して彼女ははっきりとうなづいた。
「うん・・・ユウキになら・・・いいよ・・・」
彼女は昨夜と同じように、パジャマのボタンに手をかけて一つ一つゆっくりと外していった。
ボタンを一つ外すたびに、彼女の身体が徐々にあらわになってゆく。
ただ、昨夜と違うことは、隣に座って彼女を見つめている彼に向かって
「あたしだけ脱ぐのは恥ずかしいな・・・ね・・・ユウキも一緒に脱いでよ・・・」
と微笑みながら言ったことだった。