サウンドノベル4「ハッピーエンド」勇者の章

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564辻っ子のお豆さん
私達は商店街の方へ向かった。
でも見た感じ勇者なっちも保田もいる気配がない。
「ねえねえよっすぃー、ちょっとここで準備していかない?」
見ると武器屋や道具屋が並んでいた。
「でもお金がないし。」
「お金なら任せて、この宝石を売るといいわ。」
石川はポッケからゴロゴロと宝石類を取り出した。
「おわーすげー!」
「フフフ・・伊達にお姫様してないよ。」
その宝石を持ち、武器屋に入る。
戦いになるかもしれないので、装備を整える事にした。
「おぉーこれかっけー!」
私が目を付けたのは黄金の爪、武道家にとって最強の武器だ。
もちろんその分、値段は半端じゃないのだが。
「ねえ梨華ちゃん、これいい?」
「ノープロブレム。」
吉澤は黄金の爪を手に入れた。
「これでもう怖い者なしだぜぃ!」
565辻っ子のお豆さん:01/12/06 22:00 ID:PtcHG5y5
ダンサイの町の脇、見晴らしの良い丘の上に後藤真希がいた。
風に乗って微かな匂いを感じ取る。
「匂う、近いね。」
この町に、後藤真希がずっと追っていたあの悪魔がいる。
ようやく居場所をつきとめることができたのだ。
後藤は髪をかき分け、町を見下ろす。
その時、町のはるか上空でモンスターの咆哮が鳴り響いた。
雲の切れ間から数十にのぼる羽の生えたデーモン軍団が飛来してきたのだ。
デーモン軍団は一斉に町に降り立ち、破壊と殺戮を始める。
「おのれ、奴の仕業か!」
後藤は脇に置いた日本刀を掴み取り駆け出した。
すると彼女の姿に気付いた二匹のデーモンが大口を開けて舞い下りてくる。
速度を緩める事なく、後藤は自慢の愛刀の鞘を抜く。
刹那、二匹のデーモンは細切れと化した。
名刀ハマミエに一寸の曇りなし!
「ごめんね、雑魚に構っている暇はないの。」
後藤真希の狙いは全ての邪悪の黒幕であるあの娘、ただ一人。
ここで決着を付けるため、彼女は走り出した。
566辻っ子のお豆さん:01/12/06 22:01 ID:PtcHG5y5
突如飛来した謎のデーモン軍団。その数は数十匹に及んでいる。
しかし、たった二人で次々とそのモンスターを倒していく者達がいた。
「みんな、早く家の中に隠れるべさ!」
「ほらほらモンスターども、私が相手だ。かかってきな!」
勇者なっち、そしてその相棒の市井であった。
二人は一番目立つ町の中央広場に立ち、敵をおびき寄せて戦っていた。
市井は鋭く長い槍を振り回しデーモンを豪快になぎ倒してゆく。
安倍も盗まれた剣の代理に用いているレイピアで戦っている。
まるで閃光のごとき身のこなしは、さながら戦場に舞い下りた女神の様であった。
しかしその完全無欠の勇者に危機が迫る。
安倍に油断はなかった。
しかし数の多いデーモン軍団に気を取られていたのは事実。
あの娘の殺気に気付く事なく、射程範囲まで近寄られていたのだ。
100連発の銃弾が彼女に狙いを定め、降り注いできた。
「なつみ、危ない!」
いち早くそれに気付いた市井が安倍を庇って前に躍り出る。
「紗耶香ぁー!」
激しい衝撃音と赤き血しぶきが辺りに飛び散った。
567辻っ子のお豆さん:01/12/06 22:01 ID:PtcHG5y5
「なんか外が騒がしいね。」
「お祭りでもやってるんじゃない?」
この非常事態に、石川と吉澤はまだ買い物を続けていた。
「ジャーン、鉄の腹巻き。いいっしょ!」
ヨッスィーは自慢気にポーズを決める。
「きゃーかわいいー!ねえねえ私にも何か選んでよ。」
お城暮らしの続く石川は、こういう庶民の店で買い物をしたことがなく、
どれを選べば良いのか分からずにいたのだ。
「よ〜し、おいらが選んであげるよ。」
吉澤は石川に似合う服を探し始めた。

1. 鋼の鎧
2. 魔法のビキニ
3. セーラー服
4. ピカチュウの着ぐるみ
5. その他