■ テスト その1

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258第三話 嘘つき
その娘。は村の中央広場のあたりで立ち止まった
「ウソやー!んなワケあるかいボケー!あはははーーー!」
すると、次々と民家から村人が飛び出してきた。
「この、嘘つき娘。!」
「待てこら、加護ー!」
加護と呼ばれた娘。は全速力で逃げ出す。
「捕まってたまるかい、アホー。あはははーーー。」
この娘。の名前は加護亜依。いつも皆を騒がせるやんちゃ娘。だ。
その逃げ足は恐ろしいほどのスピードで、村人の誰も追いつけない。
259第三話 嘘つき:01/12/19 23:12 ID:wzCl9Zmb
「くそっ、見失ったか…。」
「本当に逃げ足の速い奴だなー。」
結局、村人達は加護を追いかけるのを諦め、それぞれの家へと帰っていった。
その様子を木に登っていた加護が見ていた。
「あははは、今日も騙されよって、ホンマ単純なヤツらやで…。」
そこへ、三人の少女が姿を現す。
「「「おはようございます!おやびん!」」」
右から、村田・大谷・斉藤という、この村の子供たちだ。
「なんや、お前らか…って柴田はどないした?」
加護が木から飛び降りながら聞いた。
村田が答える。
「あの子最近「みんなの十倍、眠い。」って言ってましたから、まだ寝てるんじゃ…。」
260第三話 嘘つき:01/12/19 23:14 ID:wzCl9Zmb
「…ホンマ、しゃーないやっちゃなー…。」
加護は少し呆れ気味。
すると、そこへ一人の少女が大声を上げながら走ってくる。
「大変でーす!海賊が来ましたー!」
「なんや、柴田。同じ事やってもウケへんで。」
加護が、そんなん、パクリやん、といった顔をする。
息を切らせて柴田が話す。
「本当なんです!この目で見たんです!あれは確かに海賊旗でした!」
「…ほな、ウチはこれで…。」
加護は帰ろうとする。
「「「「逃げるなっ!」」」」
261第三話 嘘つき:01/12/19 23:16 ID:wzCl9Zmb
村田が叫ぶ。
「おやびんは本物の海賊になりたいんでしょ?」
大谷が叫ぶ。
「海賊が海賊にビビってどうすんですか!」
斉藤が叫ぶ。
「おやびん交代ねっ!」
ゴンッ!
加護が斉藤を殴った。
柴田が叫ぶ。
「相手はたった三人なんですから…!」
加護の黒目がキランと光る。
「なんや、それを先に言わんかい。よし、“あいぼん海賊団”出動や!」
「「「「おーっ!」」」」