【リレー小説】淫乱モーニング病棟♂♀

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469ねえ、名乗って
467の続きを市井の一人称で書いてみる試み。

後藤の唇はとてもやわらかくて、あたしはさっき指で触れた感触とはまた違うその触感にたまらなくなった。
「んっく…ふむ…ん。」
元々、あたしにはバイセクシャルの気があったのかもしれない。
学生時代、髪をのばすのをやめた頃は後輩なんかにもモテたりして。
何度か、それこそ小娘のお遊びの範疇でしかなかったけれど、
デートをしたり、二人きりでじゃれあってキスしたりした経験はある。
けれど、それは恋とかそういうのじゃなくて、男の子への思春期特有の潔癖さというか、
それと相反する性への興味がもたらした代償行為だった気がする。

けれど今、こうして後藤に惹かれている自分はどうだろう。
唇を交わし、後藤の閉じたまぶたを見つめながら、
あたしはこの子を自分の物にしたい。
独占してしまいたい衝動を抑えることができずにいる。

「んはぁっ……んっ。」

後藤の吐息が形のいい鼻から漏れる、あたしが唇を奪っている間
この子、息を止めていたみたい。
それがなんだがとても健気で可愛かった。

後藤に息をつかせる間もなく、あたし、今度は後藤の唇が閉じる所に
自分の唇ではむように吸いついた。
後藤は困ったように眉を下げて、あたしを潤んだその瞳で見つめた。
後藤の閉じた前歯をあたしの舌先でノックしてやる。
頬を片手で引き寄せ、もう片方の手で腰に手をのばしてあたしの腰に密着させた。
そしたら後藤ったら、腰が抜けたみたいにあたしに体を預けてくる。
あたしはそのまま、顔の角度を変えながら唇を貪った。
「はあっ…んぐっ…んはぁ…。」
後藤が唇を大きく空けた所に、あたしは舌をめいっぱい伸ばして
前歯の裏側の歯茎をくすぐってやると、
後藤は肩をふるわせてびくびくって感じ始める。

幸い、さっき裕ちゃんは出ていったままでこの部屋にあたし達を邪魔する人はいない。
それが幸運だったのかはわからないけれど。
470ねえ、名乗って:02/01/15 06:17 ID:sMFLoNsI
「ごとぉ……あんたすっごい可愛い。」
あたしは唇をずらして、耳元で囁いてやる。
そのままピンク色にふるえる耳たぶを舐めた。
そして耳のくぼみにそって舌をはわせ、わざと聞こえるように
ぴちゃぴちゃ音を立てて唾液を塗りつけた。
「市井っさ…、あっ…そんなっ…。」
あたしも耳は弱くって、こうやって耳元でいやらしい音立てられると、
それだけでなんかどんどんHな気分になっちゃうんだけど、
それは後藤にもてきめんだったみたい。
耳に溜まったあたしの唾液を、今度はすするように、
もちろん音を立てて舌でかきだした。
「ひゃん!」
うなじから後藤の髪の香が鼻腔をくすぐる。
リンスの香りと、そして肌の独特の香りがしてくらくらした。
今までこんな目で後藤を見た事はなかったから、意識しなかったけど、
この子の首筋から鎖骨にかけてのラインってすっごくキレイ。
あたしはうなじに軽くキスして、
そのまま舌をすべらせるように鎖骨のくぼみに激しいキスの雨をふらせた。
「はあっ…はっ、んっんんーっ。」
あたし、腰にまわした手で背筋を撫でるようにお尻に向けて下ろしていく。
体重をもっとあたしに預けさせるように、ぐいってお尻を持ち上げた。
後藤のお尻ってすごく小さくて、スラリと長い脚が爪先立ちにがくがく震えてるの。
同性から見てもすごくきれいで、すごくセクシーだと思った。
あたしってSなのかな。
考えた事もなかったけど、今の後藤を見てると、
どんどん苛めてあげたくなっちゃう。
何時の間にか部屋の壁に後藤を追い詰めるようになっていたあたしは
後藤のお尻の感触と反応を楽しみながら、鎖骨にそわせた唇をゆっくり
胸元にすべらせていく。
「んっ、恥ずかしいよお……。」
471ねえ、名乗って:02/01/15 06:25 ID:sMFLoNsI
「後藤…困った先輩でゴメンね。なんか止まらなくなっちゃった。」
それ以上、病院でいちゃついてる訳にもいかないから
あたしは後藤にもう一回だけキスして、ゆっくりと離れた。
「……私は…市井さんにだったら……
市井さんとだったら…。」

胸の鼓動が収まらなくて、ちゃんとした告白とかはできなかったけど
その日から、あたしと後藤はこういう関係になったんだ。

非番の日は、二人して出かけたりして。
順序は違ったけど、教育係と後輩って関係じゃなく、
友達から始めるような、そんな付き合いを続けた。
まあ、あたしがすぐに我慢できなくなっちゃって、
あたしの部屋でご飯食べた後で思わず押し倒してしまったんだけど。