小説書いても良いですか??

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678LOVE
なち真里小説―Sweet Lover―

裕ちゃんが辻加護と遊ぶっていう不思議な行動をとった2日後、嵐は突然やってきた。
仕事が終わった後メンバー全員が裕ちゃんに集まるよう言われた。
「なんだべ?」
「なかざわさん??」
「ゆうちゃん???」
いつになく真剣な裕ちゃんの表情にみんな不安そうに裕ちゃんを見つめる。
「そんな、みんな同じような表情せんでもええやんか。」
裕ちゃんの表情が緩む。なんていうか、‘これぞ微笑み’みたいな感じで、なんの曇りもない落ち着いた優しい笑顔だった。
「・・・あのな、落ち着いて最後まで聞いてや。」
裕ちゃんは一呼吸置いてから口を開いた――。
679LOVE:02/03/06 22:16 ID:psn1ExBI
なち真里小説―Sweet Lover―

「うちな、春のライブレボリューションが終わったらソロになることにしてん。うちはいつまでもここに頼ってることはできへん。まだいっぱいやりたいこともある。今の娘。ならうちが抜けてもやっていけるしな、だから…」
「裕ちゃん、それホントだベか?」
裕ちゃんの話しをさえぎってなっちが言った。なっちの瞳からは涙が溢れてる。
「ほんまやで。明日正式に記者会見もする。」
裕ちゃんが落ち着いた声で言った。その裕ちゃんの大人な態度に急に寂しくなって矢口も涙が溢れてきた。
「…裕…ちゃん…」
「中澤さん…そんな…」
全員がせきを切ったように泣き始めた。裕ちゃんは迷いない表情で全員の顔を一人づつ見まわしていた。
矢口は裕ちゃんのその表情に耐えきれなくなって俯いた。涙は拭うまもなく次から次へ頬を伝う。
「中澤さん…ひっく…のの達のせいですか?」
「ひっく…うぐっ…言うこときかへんから…ひっく…」
辻と加護が席を立って裕ちゃんに抱きついていった。
680LOVE:02/03/06 22:18 ID:psn1ExBI
なち真里小説―Sweet Lover―

「ちゃうよ。あんたらのせいやない。やりたいことがあるって言うたやろ。うち、あんたらのウルサイとこ好きやで。それに、ソロになってもハロプロには残るからな。」
二人を両腕に抱いて頭を撫でてる。
「ゆうちゃ〜ん、やだよぉ。市井ちゃんが辞めた後にあたしに‘もうこんな思いするん、紗耶香で最後にしような。
 一緒にやっていこうな。’って言ったじゃん。あたし、あのことばで頑張って来れたんだよ。市井ちゃんがいなくたって頑張って来れたんだよ。・・・なのに…裕ちゃ〜ん…」
「…後藤…」
裕ちゃんは後藤をそばに呼んで、ぎゅっと抱きしめた。
「ゆうちゃぁ〜ん」
後藤は裕ちゃんの胸で声をあげて泣いていた。
「なっち、圭織、圭ちゃん、矢口、あんたらうちが辞めた後の娘。を頼むで。」
後藤を抱きしめたまま、裕ちゃんは言った。
「まだ1ヶ月あるからな、最後までよろしくな。」
681LOVE:02/03/06 22:19 ID:psn1ExBI
なち真里小説―Sweet Lover―

1時間近くたって、みんながだいぶ落ち着いてきたのでその日は解散になった。
いっぱい泣いた。そしたら、泣き止んだときには少しすっとした気分だった。
なんでそんな気分だったのかはわかんない。けど、‘寂しい’っていう思いは、今まで娘。を卒業していったメンバーの誰よりも強かった――。