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582LOVE
なち真里小説―Sweet Lover―

「はぁ、はぁ…なっち!!ごっ…ごめんねっ。はぁ、はぁ、矢口…ホントは寂しかったよ…」
真里の荒い息遣いと声が響く。
「ごめん・・・」
真里はなっちに向かって走ってきたと思ったら、なっちがそれを拒否するひまもなくぎゅうって真里に抱きしめられた。
「・・・真里・・・」
「ごめんね。ごめんね。なっち…ひどいこと言ってごめんね・・・」
真里は泣きそうな顔でなっちに何度も何度も‘ごめんね’って言ってくれる。真里の優しさが全身から伝わってくるような気がした―――。
「・・・なっちね…真里がいっぱいミニモニとかタンポポでラジオやテレビに出てて…不安になったの…。なんか…真里が離れてっちゃう気がして・・・。」
自然と涙が溢れてくる。悲しいからじゃない・・・真里に抱きしめられて安心したから・・・。
「離れてなんか行かないって。矢口は…なっちがいなきゃ生きていけないんだから…。」
真里の瞳から一滴、涙が流れた。真里の優しさ、ぬくもり、そしてなっちへの思いがその涙につまってた。会えなかった白紙の5日間の真里の思いも――。


583LOVE:02/02/08 18:25 ID:XIO9KGMh
なち真里小説―Sweet Lover―

「・・・なっち、あたしの言ったとおりでしょ?やぐっちゃんはなっちを愛してて、なっちはやぐっちゃんを愛してた。良かったね、元に戻って。」
ごっちん・・・。
ごっちんにそう言われて、さっきなっちがごっちんに対して言ったこと、しようとしたことが鮮明に頭に浮かんできた。・・・なっち、取り返しのつかない事言った・・・?
「・・・なっち、もうあんなこと言っちゃダメだよ。あたしは少しくらい傷ついたっていいけど、やぐっちゃんを悲しませちゃダメ・・・。恋人は大事にしなくちゃ。やぐっちゃんもね。」
ごっちんは真里にウインクして微笑んだ。
「じゃあ、あたしはお邪魔だろうから・・・あっ、もうあと10分くらいで撮影始まっちゃうよ〜。」
ごっちんはドアを開けて小走り気味に楽屋の方へ戻っていった。
「・・・なっちも・・・わがまま言ってごめんね・・・。」
「もういいよ。なっちを不安にさせたのは矢口にも原因があるわけだし・・・。」
「でも・・・だけど・・・。」
「もういいから。これからは…ねっ。」
真里はなっちの頭を撫でなでしてくれる。
「矢口の変わりに‘マリンスポーツ’聞いてたんでしょ?だから許す!!」
真里はなっちをぎゅってしてから身体を離した。
584LOVE:02/02/08 18:27 ID:XIO9KGMh
なち真里小説―Sweet Lover―

「えっ?えっ?」
なんでわかるの?なっちが真里のcdばっかり聞いてたってこと。ねぇ?なんで?
「なんでわかるかって思ったでしょ?ふっふっふっ。なつみくん、矢口は超能力者なんだよ。」
なっちの肩をぽんぽんって叩く。なんだよぉ、すぐからかうんだからぁ。
「なにそれぇ〜。ねぇ、なんでわかるのぉ。」
「だぁかぁらぁ、超能力!!まぁ、矢口は天才だし。ふふっ。さ〜て、収録×2。」
真里はドアに手をかけて廊下に出ようとする。
「待ってよぉ。」
真里を追いかけてなっちもドアのとこへ。
「ほい×2、行くよ。」
真里の後にくっついてたら真里がなっちの前に手を差し出してくれた。一緒に行こうってことを言ってるみたい。
「へへっ…真里ってやっぱり優しいね。」
真里の手を握ってホッペに軽くキスした。
「ば〜かっ。そういうことは仕事の後ゆっくりするのっ!!」
まりにおでこをこつんってされた。口調は怒ってるみたいだけど、「しょうがないなぁ〜」って顔して真里は笑ってる。
そんな真里を横目で見ながら二人で手を繋いで楽屋へ戻った―――。


585LOVE:02/02/08 18:28 ID:XIO9KGMh
なち真里小説―Sweet Lover―

「おぉ〜っ、あんたらやっと仲直りしよったか。」
楽屋に入ると同時に裕ちゃんのお出迎え。他のメンバーはなんかきょとんってしてる。そりゃそうか、ケンカしてたと思ったら仲良くなって帰ってきたんだから。
「なっちええか、会えへんからってな、そんなに落ちこんどったらなんも出来へんやんか。矢口もやで。こういう仕事やねんからガマンは大事やで。・・・まぁ、元に戻ったからええけどな。」
「以後気をつけます。」
「気をつけます」
真里と顔を見合わせて微笑む。
「気をつけてや〜。こんなん続くんやったらうちはずっとここにおらなあかんくなるやろ。」
「?」
「裕ちゃん、それどういう意味??」
「いいや、こっちの話。気にせんといて。それより、あんたら後藤にもお礼言うときや。」
「は〜い。」
「ねぇ、ところで収録は?」
「なんや知らんけど、中止やって。そんで次のお仕事まで2時間開き。」
「ふ〜ん。まぁいいや。ごっちんのとこ行ってくる。」
586LOVE:02/02/08 18:29 ID:XIO9KGMh
なち真里小説―Sweet Lover―

2人でごっちんのとこへ。
「・・・ごっちん・・・」
「ごとうさぁ〜ん、朝ですよぉ〜」
机につっぷしてるごっちんに声をかけた。
「・・・ん?」
ごっちんはゆっくりと顔を上げてこっちを見た。
「!?ごっちん?!」
顔をあげたごっちんの瞳は真っ赤に腫れてた。一目見て泣いてたんだろうなぁって感じに・・・。
「後藤・・・泣いて・・・た?」
「えっ?!ちっ、ちがうよ。さっきコンタクトが・・・ねっ、圭ちゃん」
「そう×2、大変だったんだよなっ。」
圭ちゃんがちょっと焦った感じで相槌を打ってる間に、ごっちんは目のまわりをごしごし擦って涙の後を隠そうとしてる。圭ちゃんの態度もごっちんの様子も、ウソだってことバレバレじゃん・・・。
「・・・ところで、あたしになに?」
ごっちんはまだ少し涙の後を気にしながら話し出した。
「あっ…あのネ、さっきはありがとう…。」
なんだか上手く言葉に出来ない。きっと傷つけたんだろうなぁって思うから。
「後藤、ありがとな。なっちのこと説得してくれて。」
「いいの。それに、やぐっちゃん、あたしの説得なんて全然効果無しだったんだよ。やっぱり愛のパワーで♪BABY恋にノックアウト♪でしょ。」
587LOVE:02/02/08 18:30 ID:XIO9KGMh
なち真里小説―Sweet Lover―

ごっちんはプッチモニの新曲の振りをちょっとやって見せた。笑ってるけど、なんかいつもと違うの。やっぱりなっち・・・。
「ごっちん・・・さっきトイレで言ったこと・・・ごめん。なっち、でもあの時は…」
言いかけたとこで、真里が不意になっちの手をきゅって握った。真里が不安そうな顔してるけど、言いかけて止めるなんて出来なくて―――。
「あの時は本気だった。だけど、ごっちんに言われて、裕ちゃんに言われて…真里が来てくれて、なっちはやっぱり――って思ったの。だから―――」

ガタッ

ごっちんが急に立ちあがった。
588LOVE:02/02/08 18:34 ID:XIO9KGMh
なち真里小説―Sweet Lover―

「もぉ〜っ、そんな事言わなくてイイってば。あたしはなっちのこと好きだよ。だけど―――っていうか、好きだから、だからなっちには幸せでいて欲しい。・・・あたしより、やぐっちゃんのほうがお似合いだよ。なんていうか、ちっちゃいもん同士…?」
ごっちんはクスって笑った。こんどはちゃんとしたいつもの笑顔でー――。
「やぐっちゃん。だけど、これだけは言っとくね。今度なっちに哀しい顔させたら、その時は本気だから。」
「・・・あんたそれ宣戦布告?」
「まぁ、そんな感じかしら?」
ごっちんはふふ〜んって得意そうに鼻を鳴らしてる。
「OK!ぜったい、なっちはやぐちのもんだからなっ!!」
真里とごっちんは顔を見合わせて笑ってる。いつもと同じように・・・ううん、いつも以上に楽しそうに。
「そんじゃあ、ありがとね。ホントに。」
最後にちゃんとお礼を言ってから楽屋の2人で隅っこへ行った。

589LOVE:02/02/08 18:35 ID:XIO9KGMh
なち真里小説―Sweet Lover―

「さ〜てと、久しぶりにLOVE×2しますかっ!」
なっちの頬にちゅってキスしてきた。
「もぉ〜、急に態度が変わるぅ〜。」
真里って良くわかんないかも・・・。あっ!そう言えば・・・。
「ねぇ、なんでさっきなっちが‘マリンスポーツ’聞いてるって・・・」
「なんだ、まだ気にしてたの?そんなのわかるにきまってんじゃん、ここについたときになっちMD聞きながら歌ってたし・・・。それに・・・矢口もなっちの聞いてたから・・・。って、こんな話はいいのっ!」
真里は顔を真っ赤にしてる。いったい何に照れてるのか・・・。
「なっちぃ〜、矢口の顔ばっか見てないで仲良くしようね〜」
「ちょっと、んんっ・・・」
唇を奪われてゆっくり押し倒される。
「ここじゃ続き出来ないから、これ以上は仕事終わってからゆっくりと矢口のおうちでね。」
真里はなっちの耳元で囁くともう一度くちびるを重ねた―――。