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567LOVE
なち真里小説―Sweet Lover―


――『なっち・・・ごっちんと付き合った方が良かったのかな・・・。』――


「なっち?!何言ってんの?だっ、だめだよ。そんな冗談笑えないから…。そんな事言ったらやぐっちゃんが…」
「矢口は・・・イイの。もっと…もっとなっちの事思っててくれてると思ってた・・・。なのに…。」
あんな冷たい言い方するなんて・・・。
「それに・・・今だって迎えにも来てくれないじゃないっ!!」
トイレの中になっちの声が響く。
自分でもビックリするくらい、なっちは興奮してる。
「それに比べてごっちんは…優しいし…きっともっと…いつだってなっちの事思っててくれる…。」
「じゃあ・・・あたしと付き合う・・・?」
やっぱり・・・やっぱりごっちんの方が優しいじゃん・・・。
「好きだよ・・・なっちの事・・・ずっと、あのあとも好きだった…」
「ごっちん・・・好きだよ、なっちも」
ごっちんに抱きつく。ぎゅ〜って。
顔が正面になるようにして少しだけ背伸びする。
「ねぇ・・・」
最後まで言わずに瞳を閉じた――。
「なっち?!」
「イイから…KISSして。」
ごっちんのノドがごくって鳴った。
ごっちんの顔が少しずつ近づいてくるのを感じる。


568LOVE:02/02/04 00:19 ID:30NjzrSn
なち真里小説―Sweet Lover―

――――――
「ごめんね。あたし…やっぱり出来ないよ…。あたし・・・なっちが好きだけど・・・。」
ごっちんはぎゅって抱きついてるなっちを身体から離した。
「なっちはやぐっちゃんとの方がイイと思うよ。それに…きっと今なっちとキスしたら・・・あたし・・・戻れなくなっちゃうから・・・」
最後の方は小さい消えそうな声だった。
「・・・矢口のことは今は忘れて―――。」
もう一度ごっちんに抱きつく。
ねぇ…KISSして・・・戻れなくなってもイイから・・・
「なっち、どうしたのさ。やぐっちゃんのこと忘れてイイなんて、それはダメだよ。ねぇ、なっちぃ。」
「ごっちん、お願い。」
「おっ、お願いされても・・・」
ごっちん・・・戻れなくなってもいい。戻れなくなろうよ・・・。
「KISSして・・・KISS・・・しよ・・・」

569LOVE:02/02/04 00:21 ID:30NjzrSn
なち真里小説―Sweet Lover―

「裕子ぉ〜・・・なっち、まだ怒ってるのかなぁ・・・。後藤、ちゃんと連れて帰ってきてくれるよね〜。」
もう10分くらい経ったのにさぁ〜・・・なんで帰ってこないのぉ〜・・・。
「大丈夫やて。たぶんなっちのことやろうから仕返しのつもりちゃうか。今あんたはなっちが帰って来んくて不安やろ?なっちはずっとそうやってんでって、たぶん仕返しやろうな。」
「ホントに・・・?それだけ・・・?」
「うちの予想やで、今のは。けど、こんなんやったらこれから心配やなぁ。あんたらもうちょっと大人なカップルにならなあかんで。」
「う〜ん・・・」
大人なカップルねぇ・・・。それにしても遅くないかい?そんなに怒らせちゃったかぁ・・・。反省・・・。
でも、なんか不安だなぁ・・・。矢口が迎えに行った方が良かったかなぁ。
「裕子ぉ、矢口迎えに行った方が良かったかなぁ?今からでも行った方が・・・。」
「あかん。もし怒ってて後藤が説得中やったらどうなる?あんたの顔見て気持ちが興奮したら、後藤の説得がふりだしに戻ってまうかもしれへんねんで。」
そうか・・・さすが、裕ちゃん大人の恋してきたんだね。なんか説得力あるよ。
570LOVE:02/02/04 00:23 ID:30NjzrSn
なち真里小説―Sweet Lover―

「そんなに不安なんか?自分で怒らしといて・・・。」
裕ちゃんはくすっと笑った。なんだよ、他人事だと思って楽しんでんだから。
「ふふっ。しゃあないなぁ。うちがちょこっと見てきたるわ。なっ。」
「うん。じゃあ…頼んでイイかな?」
「わかりました。もぉ、今回だけやで、うちも後藤も。次のケンカは自分で片付けなあかんで。」
裕ちゃんはヒラヒラと手を振って楽屋のドアに手をかけた。
「あっ、せや!・・・吉澤っ!ちょっとええか。」
「はい?」
「あんた矢口のこと見てて。楽屋から出させんといてな〜」
「は〜い。」
裕ちゃんが出ていったのと入れ違いに、よっすぃ〜が来た。見張られなくても行かないつもりだって・・・気になるけど・・・。
「矢口さん、安倍さんの事考えてますね。彼女は大切にしなきゃ、吉澤が取っちゃいますよ。・・・っていうのは冗談ですけどぉ。」
よっすぃ〜も裕ちゃんと同じように笑ってる。みんな他人事だと思ってるんだからぁ〜っ!!

571LOVE:02/02/04 00:24 ID:30NjzrSn
なち真里小説―Sweet Lover―

「ごっちん・・・」
ごっちんの肩を持って背伸び。
なんか背伸びしてKISSってドキ×2する。いつもはなっち、背伸びされる方だから・・・。
「なっ…ち…」
ごっちんは軽くきゅってなっちの腰を支えた。
「戻れなくなったら…どうするつもりなの…?」
ごっちんはなっちの瞳をまっすぐ見てる。
「なっちは・・・ごっちんがなっちを守ってくれるなら・・・」
ごっちんがなっちの腰を両腕で抱えて少し抱き上げた。ほんの少しだけ足が浮いてる感じ――。
「すきだよ・・・。」
ごっちんの顔が近づいてきたから再び目を閉じた。

“ちゅっ”

572LOVE:02/02/04 00:26 ID:30NjzrSn
なち真里小説―Sweet Lover―

軽い音がした。くちびるには何も感じなくて、左のホッペにだけ柔らかい感触がした。
「・・・どうして・・・?」
「だめだよ。あたしとなっちがしてイイのは、裕ちゃんのスキンシップと同じとこまで。わかってるんでしょ?ここまでだってこと。あたしはなっちを愛してる。だけど、なっちはやぐっちゃんを愛してる。やぐっちゃんはなっちを愛してる。そうでしょ?そうじゃないの?」
ごっちんはなっちから少し離れた。
「なっち、ごっちんがすきよ…」
ごっちんに近づこうとするとごっちんは腕を伸ばしてなっちの肩をがしってつかんだ。
「ダメだってば。ちゃんと心に聞いてみな。KISSは大事なことなんだよ。それとも、なっちはあたしとそれ以上になっても平気なの?」
「それ以上って・・・」
「えっち。SEXだよ。出来ないでしょ。しちゃいけない。なっちはあたしとはしちゃいけないのよ。」

573LOVE:02/02/04 00:28 ID:30NjzrSn
なち真里小説―Sweet Lover―


「ごとう、なっち、おるんか?」

ドアが開く音がして裕ちゃんが入ってきた。
「ほらっ、なっちお迎えだよ。行こう。」
「イヤだ。」

「なんやねん。まだやったんかいな、後藤は〜。」
「うん・・・ごめんね、裕ちゃん。」
「いや、うちはええねんけど。矢口が待っとるからな。」
・・・矢口が待ってる。・・・ホントに・・・?
「こっちの方が問題児やったみたいな。矢口はちゃ〜んとなっちを怒らしたこと反省しとったで。」
矢口・・・。
「ほらっ、行くで。矢口が待っとる。なぁ、なっち。」
待ってるだけじゃ・・・迎えに来てくんなきゃ。なっち・・・ホントにごっちんと・・・。
「イヤだ。行かない。」
「しゃあないなぁ。ちょっと待っててな。矢口をここに連れてくるから。」
裕ちゃんは出ていった。またごっちんとふたりきり。
「ごっちん・・・あの・・・」
「なっち、やぐっちゃんが来てくれないから拗ねてるだけでしょ。今のでわかったよ。なっちも自分の気持ち良くわかったでしょ。」
・・・そう・・・かな?なっち、真里を待ってるのかな・・・。


574LOVE:02/02/04 00:29 ID:30NjzrSn
なち真里小説―Sweet Lover―


―――たたたっ―――



廊下の奥の方から走ってくる足音が聞こえてきた。聞き覚えのあるあの足音――。
ドアがすっごい乱暴に開いて、ちっちゃい人影が見えた。


「はぁ、はぁ…なっち!!」

息を切らしながらなっちを呼ぶその声は、なっちが一番聞きたかったあの甘い声だった――。