小説「モーニングライダー」

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274モーニングライター


−− ドリームカー・モーニング2000開発秘話 −−

モーニング財団の切り札、
モーニング2000の開発には混迷を深め、紆余曲折の道を辿った。
そもそも、つんくが少年時代に見ていたアメリカのTVドラマ
“ナイトライダー”に憧れ、あんな車を作りたいと言う発想から
始まったモーニング2000の開発。

その後、芸能界で巨額の富を得たつんくは
“モーニング財団”なる組織を設立し、その財団職員に
芸能界を引退させた“モーニング娘。”を据えた。
そして、海に程近い関東近郊の某所に、
広大な土地にテストコースまでをも持つ
モーニング財団本部を建設し、
そこの代表として中澤裕子を任命したのだった。
周りを高い塀で囲まれたヨーロッパの古城のような
雰囲気を持つその大きな建物は、
普通は一般人がおよそ近寄らないような
崖っぷちに近い場所に建てられていたため、
この巨大な建物の存在を知る者はほとんどなかった。

そして、そこからドリームカー、
モーニング2000の開発が始まったのだった。
275モーニングライター:01/12/27 01:17 ID:BjJzoGoE

モーニング2000の開発初期メンバーは、
発案者である財団総帥つんく
財団本部代表の中澤裕子
コンピューターに詳しい保田圭
作業に強そうな?矢口真里
この4名から始まった。

この4名によって企画会議プロジェクトは進められていった。
その後、その道の専門家や学者などを招いて、
何ヶ月間も会議を繰り返していったが、
その中でも
ボディ素材として使用する鋼鉄をも跳ね返す新物質の開発。
人工知能を持ったモーニング2000の中枢コンピュータの開発。
この2点の開発は混迷を深めた。
276モーニングライター:01/12/27 01:18 ID:BjJzoGoE

プロジェクト第2段階となり、
いよいよ実際にモーニング2000の開発作業が始まった。
しかし、多数のメカニックや技術者が開発に参加しだした段階で
開発途中の車が、自動車窃盗団に盗まれると言う
予期せぬトラブルに遭遇したのだ。

中澤、安倍、矢口をはじめとしたモーニング財団のメンバー達全員の
活躍により自動車窃盗団から見事、車を取り戻す事が出来たが、
その後もモーニング2000の完成にはかなりの時間とスタッフを要した。

しかし、2005年の現在から
20年以上も前に描かれた「夢の技術」は、
近年の科学技術の進歩の前には、ほとんど夢ではなくなっていた。

あらゆる衝撃をも跳ね返すと言うボディの構想も、
「分子結合殻」という技術の開発により、
ダイヤモンドよりも硬いボディの実現にこぎつけた。

そして、完成は後一歩のところまで近づいた。
ただ、1点を除いて・・・。