食料自給率を上げる必要性は?

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67楽農竹山
なんか勘違いしてるな?
第一は私は農家じゃないんだよな。でも、思想的には農本主義者を自認してますがね。
「農家はなぜ自民党を?」でも、非農業県の独立、、とか言ってるのがいますが、その傲慢さが私にはわからない。

さて、私が言ってるのは、そんな風に「都市は農家をお荷物にそれでもここまで成長してきた。」の論調があるけれど、本当にそうかい? って言ってんの。
市場価格形成は交換価値で決まってるというのは、最初から私が言ってるでしょう。でも、農家は自分の農産品に最低提示価格も示せないって、知ってる。農家に「メーカー希望小売価格」なんて制度はないの。
これは農産物の宿命なんだけど、適期の播種して、収穫時期はそれと積算日照・積算温度で決まります。つまり同じ時期に同じ野菜ができます。すると市場は暴落します。余った野菜に値は付きませんから、捨て値になります。私の知るスイカ農家は1玉100円にもならない時があったと言います。でも、後から農協に運賃と手数料と段ボール代を請求されて、マイナスになった事もあると言います。
もちろん、極端な例だけど、これに近い事は日常茶飯。それで、促成栽培や抑制栽培なんて技術も出てきたわけだけど…。
つまり、農業というのは定着性そのもの。その風土、圃場の土壌条件などで、枠がはめられてる物だし、ムリにそこからはみ出せば、たいがい失敗する物なんだな。
かんたんに、儲かる物を儲かる方法で作れって言うかも知れないけれど、それこそ農薬と化成肥料まみれの物になっちゃうよ。卵が生産者努力で物価優等生になってるけど、それが「たべもの」の名に値するかどうかは別、って書いたのはその事なんだけど、私は1パック128円のスーパーの卵は食べないね。恐ろしくって。
つまり、市場に任せる事の本来できない食糧が市場流通の見本になってるのが、中央市場のシステムなんだ。だから、労働価値を含めて、コストに見合わない市場価格が形成できるわけ。貯蔵の効かない生鮮品は出荷調整できないしね。
一方、工業製品はコストで最低価格を提示できるでしょ。値引き巾を前提に価格提示するじゃない。もちろん、売れなければ、在庫の山だけど。でも、物によっては2〜3ヶ月でも1年でもストックできるしね。
そんなコストも取れない産業がなぜ継続されてきたか? それが農業の唯一の強み。親から受け継いだ田畑と住宅、そして食い物が自給できるから、それだけの理由です。もう一つは兼業農家として、外で現金収入が得られる場合もあるから。つまり、近年の農業はボランティアで営まれてると言ってもいい位です。
現在のように、一時的に安い輸入農産物が手にはいるからと言うだけで、営々と維持されてきた農業によって、これまで生かされてきた都市住民の姿・実体を忘れてないかい?
さて、米だよね。