家畜糞尿処理と循環型農業

このエントリーをはてなブックマークに追加
2名無しさん@お腹いっぱい。
うんじゃ、総論から。

世界の年間炭素放出量約70億トン
(二酸化炭素で227億トン)
日本の年間炭素放出量約3.5億トン
(二酸化炭素で11.3億トン)
・・・世界銀行の統計
日本の年間産業廃棄物約4億トン、一般廃棄物約0.5億トン
・・・厚生労働省の統計

日本の産業廃棄物約4億トンのうち、
1億トンが農畜産廃棄物
2億トンが汚泥(うち、1億トンが有機性汚泥)
1億トンがその他(金属、コンクリート、廃プラスチックなど)

農畜産廃棄物の大部分(9割以上)は、堆肥・厩肥などとして再利用されている
有機性汚泥の再利用率は、数%(5%未満)に過ぎない

有機性廃棄物を土壌還元した場合の半減期(炭素換算)は約1年間で、
その後に残留する有機物は非常に長く土壌中に残留する(数百年から数千年オーダー)
したがって、土壌還元量の約半分*が、年間当たりの土壌への蓄積分と見込まれる。
(*仮定1)

有機性廃棄物中の炭素量を、約30%*と仮定すると(*仮定2)
有機性汚泥1億トンを焼却処分した場合、0.3億トンの炭素放出になる
有機性汚泥1億トンを土壌還元した場合、半分が土壌蓄積分となるので、
0.15億トンの炭素放出削減となる。
これは、日本の年間炭素放出量3.5億トンの約4.3%となる。
現在の再利用率の低さからみて、有機性汚泥の土壌還元を普及させると約4%の
炭素放出削減になると見込まれる。
この削減率は、京都議定書によって日本に課せられた削減率6%に十分見合う。
したがって、有機性汚泥の土壌還元は、それだけで省エネ・核融合発電・拡大造林などの
課題を上回る二酸化炭素削減法となりうる。