EMってどうよ?

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すみません、ちょっと失礼します。
私は仕事で、EM製品の商品化に向け調査研究をした事があります。
一部は小規模ですが現在販売されています。
私としてはEM関連商品は非常にリスクが高いので、早急に事業から撤退すべき、と考えています。
しかし、ごく少数の根強い固定客があり、止めるに止めれないと云うのが現状です。
販売の際に、詳しく説明し、資料もお渡しするのですが、なかなかEM菌の本質が理解されません。

上の方で、体に良いとの事で飲用する事例がありましたが、絶対に飲まないで下さい。

また、車のラジエーター水や、オイルに混入する事例もありましたが、これも絶対に止めてください。

EM菌に含まれる菌種は2000〜3000種と云われています。
それらは比嘉教授により有効性微生物群と分類されていますが、本当のところ実態は良く分かっていません。
ビフイズス菌やヤクルト菌のような単種ではありませんので、どのような副作用があるか全く分かっていません。
ですから、大手メーカーは絶対に手を出しません。
自冶体で取組んでいる所もありますが、実態は市民団体が中心になっています。
なぜなら、PL法等で製造物責任を問われたら、まともな安全証明が出来ないからです。

つづき

EM菌の服用に関する実験は、ラットへの投与実験だけです。
比嘉教授はラットの実験だけで、飲んでも大丈夫、健康になると、誌面や講演会で力説しています。
非常に怖いです。

EM菌は、菌類ですから培養母材として様々な物が使われています。
飲んだ方の感想で、ちょっと甘いような・・・とありましたが、それは培養に使う糖蜜の味です。
糖蜜は、サトウキビの絞りカスです。もちろん食用ではありません。
これで発酵させた物がEM1号等の商品名で売られています。

これを、そのまま農薬や肥料代わりに使っても、ほとんど効果がありません。
米糠、スリ糠、チップ、生ゴミ、ヘドロ等を母材として二次発酵させた物(EMボカシ)を使った方が効果があります。
しかし、このEMボカシは、その母材の米糠などが効いているのか、EM菌が効いているのか、実際のところ良く分かりません。
確かに、何もしない場所よりは、はるかに効果がありますが、その原因やメカニズムがさっぱり分からないのです。

比嘉教授には、布教まがいの活動は早急に止めて頂いて、そのメカニズムの解明に努めて頂きたいです。