BS1 4月19日(土) 午後10:10〜11:00 地球特派員2008 フード・クライシス 〜オーストラリア食料争奪戦〜(仮)
「ギョーザ」で揺らぐ輸入食料への信頼。安全性だけでなく価格面でもパスタ、パン、乳製品など食品の値上げラッシュが日本の食卓を襲っている。
シカゴ穀物市場では小麦が史上最高値を記録、日本の国内価格はこの4月さらに3割上昇、世界は、かつてない“食料争奪戦の時代”に突入した。
その震源地の一つが、食料輸出大国・オーストラリアだ。2006年「千年に一度」の大干ばつに襲われ壊滅的な打撃を受けた上に、07年も干ばつが続き、小麦の収量は半分以下に激減、今年も3割以上落ち込む見こみだ。
コメは平年作の僅か1%、借金に耐え切れずに離農する農家が続出している。この先、地球温暖化が進めば、干ばつは、より頻繁になるとみられている。
異常気象への人々の不安は、去年11月、京都議定書を批准しなかったハワード首相を退陣に追い込み、温暖化対策を全面に掲げたラッド政権が誕生するなど、市民の間でも大きな変化が起きつつある。
今回の地球特派員は、作家のC.W.ニコルさん。環境問題に造詣の深いニコルさんは、史上稀に見る大凶作の現場を訪ね、オーストラリアの最新の状況をルポする。
番組では、去年から始まったオーストラリアと日本のEPA(経済連携協定)にも眼差しを向けながら、“爆食”中国との間で始まった資源と食料を巡る激しい争奪戦を取材、食料自給率4割を切った日本の行く末を考えながら議論を深めていく。