<カエル・ツボカビ症>国内で初確認 両生類絶滅の危険性も
世界各地でカエルなどの両生類を絶滅に追いやっているカエル・ツボカビ症が昨年12月に
国内で初めて確認されていたことが分かった。アジアで公式に感染が確認されたのは初めて。
感染力が強く、致死率も90%以上で、野外に広がると根絶は不可能で両生類の絶滅が危ぐされる。
日本野生動物医学会や日本爬虫両棲(はちゅうりょうせい)類学会、世界自然保護基金
(WWF)ジャパンなど16団体は12日に検疫強化や販売・流通の管理、情報提供などを
訴える緊急事態宣言を公表した。
ツボカビ症が確認されたのは、東京都内で昨年11〜12月に個人がペットとして飼っていた
中南米産のカエル。11種35匹中14匹が死んだため、麻布大学で調べたところ、
昨年12月25日にツボカビ症と確認された。
ツボカビは真菌の一種。もともとアフリカ固有の菌だったとみられ、90年代に豪州で
カエル激減を招いた病気として98年に初めて発見された。すでに豪州や中南米の両生類が
壊滅的被害を受けているという。ヒトへの感染は確認されていない。
麻布大の宇根有美助教授(獣医病理学)は「飼っているカエルなどの両生類に異変があれば、
すぐに獣医師などに相談してほしい。水の管理が最も重要で、水槽の水を排水溝や野外に
流さないでほしい」と訴えている。
ツボカビ症に関する情報は、以下のホームページに掲載している。
WWFジャパン(http://www.wwf.or.jp)、
麻布大学(http://www.azabu―u.ac.jp)
最終更新:1月12日16時3分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070112-00000044-mai-soci