<<<産地偽造>>>は実在するか

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37名無しさん@お腹いっぱい。
【テレビ朝日a-friends 報道ブーメラン 第399号】冤罪事件をなくすために/ウナギ産地偽装の続報
http://www.tv-asahi.co.jp/a-friends/

■02■記者コラム
 「根深いウナギの『産地偽装』〜スーパーでは」 経済部 記者/村田 卓

宮崎県を舞台にしたウナギの産地偽装の実態をテレビ朝日が最初に放送したのが8月30日
ですが、(本メルマガでは「『ウナギ産地偽装』の衝撃」8月29日配信号に掲載)農林水産省
や宮崎県などは、その前後から一斉に立ち入り検査を始めていました。検査の範囲は宮崎、
鹿児島、熊本、福岡のほか、高知、静岡、東京、埼玉に広がっています。

すでに宮崎の卸売業者(原田穂積商店、石橋淡水)と、この2社のためにウナギを輸入して
いた埼玉の貿易会社(山商水産)が厳重注意処分を受けました。産地偽装に対する行政の
摘発が進んでいるように見えますが、本当にそうでしょうか。

上記3社の処分の中身は、いずれも「厳重注意」です。これはJAS法違反は問えないものの、
良くない行為として注意した、という形式的なものといえます。ミートホープ事件もそうでした
が、JAS法は消費者向けに食品の品質表示基準を定めていますが、業者間取引には及ば
ないという限界を露呈した結果です。罰金も、商行為の制限も受けない「厳重注意」で済む
なら、偽装をやめないという業者がいないとも限りません。

こんな話もありました。宮崎県の偽装業者の一つ、原田穂積商店は原田養鰻場という名前
で養殖場も経営しています。そこで、県内の養殖場の団体が除名処分を検討したのですが、
団体内の派閥争いで頓挫してしまいました。原田養鰻場が除名処分されれば、得をする業
者が出てくる、という反感からです。宮崎県も「(除名処分を巡り)団体が分裂するのだけは
避けてくれ」と懇願したといいます。この話が本当ならお粗末です。

養殖場の団体にも宮崎県にも、消費者を欺いていたことに対して、本当の意味で襟を正す
姿勢は感じられません。原田穂積商店は団体に対して「卸売業者としては偽装をしたが、
養殖場としてはやってない」と釈明しました。詭弁のようですが、今後も養殖場は続ける構え
です。実際、宮崎市にある偽装現場の隣には、広大な養殖場の拡張工事が行われています。
38名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/12(金) 00:06:36
>>37
こうやってみてくると、JAS法って何だろう、っていう疑問が沸きませんか?今回の宮崎の件
について農水省は、流通ルートの「川上」にあたる輸入業者、生産地問屋、かば焼き工場を
調べました。検査はだんだん「川下」移っていくもようです。この「川下」とは何を指すかと言
いますと、消費地問屋、小売店です。消費地問屋は大手商社系の会社が含まれますし、
小売店はスーパーなど巨大企業ばかりです。いよいよこちらに行政のメスが入るのでしょうか。

農林水産省の担当部署を取材していますと、「表示責任者」という言葉をよく聞きます。食品
が消費者の目に触れるまでに生産者、加工業者、流通業者など様々な段階を経る中、誰が
「表示責任者」か、を検査の際の基準にしているのです。大抵の場合「表示責任者」は製造
業者を指します。ウナギのような加工品ならかば焼き工場です。

でも、日常的にスーパーのラミネートパックを見ても、加工場の名前が出ているものもあれ
ば、スーパーの名前だけのものもあります。後者の方が多いかもしれません。農水省の見
方をそのまま受け止めれば、スーパーに対しても立ち入り検査や処分を検討していると解
釈できます。

でも、ウナギの産地偽装について過去2度あったJAS法違反事例は、いずれもかば焼き工
場に対する処分だけでした。農水省が英断するかどうかは見ものです。この原稿を書く直
前に東京都内のスーパーを回りましたが、偽装の疑いで立ち入り検査を受けた業者から
仕入れたウナギが、「鹿児島産」と表示して売られていました…。(了)