高橋マリ子@クローバ畑でつかまえて Chapter16

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746名無しさん@お腹いっぱい。
こうして一人寝転がっていても、
自分が二つある中の片割れであることを強く感じる。
大きく手を伸ばし、抱きつこうとして空を切る。
心はすでに共にある。
なのになぜか体だけが、現実の拘束を受けて離れている。
「一致」が無理ならせめて「漸近」だけでも、
それも無理ならどうか「交差」ぐらいでも。
この人生に紅い点を打つ、
とても簡単で、汚れのない志し、
それは天国への扉を閉ざされてなおも、
希望を抱く悪魔の叫び。

どうか我に、悪魔に口付けを!