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心得をよく読みましょう:
オピニオン誌・正論より【反北朝鮮言説に注意せよ】
2ちゃんねる管理人西村博之氏
記者「2ちゃんの右翼的っていうか、反北朝鮮の書き込みとかは、どう?」
西村「2ちゃんねる自体、あんまり見ないですからね(笑)。」
記者「そういうのは知ってる?」
西村「もちろん。そういう書き込みがあるのは知ってます。
まぁ、職業右翼の人とかもいますし。3人いりゃ、24時間交代できるしね(笑)。」
記者「内容自体はどう?」
西村「論じる価値はないでしょう。単なる差別主義だから。」
記者「単なる差別主義と言うのはどこから?」
西村「いやぁー、北朝鮮が悪いって言う人は、独裁体制だからとか、拉致したからとか
言っているわけですよね?そこまではいい。自分的にも全然同意。
でも、そういうこと言っている人は、片方で韓国の悪口も言っていたりする(笑)。
でも、韓国は民主主義の国ですよね。拉致もしてないですよね?アレ?って」
記者「矛盾している?」
西村「テポドンがどうこうとか、拉致がどうこうって言っていた同一人物が、
テポドンも撃ってない、拉致もしてない、独裁でもない韓国の悪口を言う。
しかも、朝鮮国籍だけでなく、韓国籍の人の地方参政権まで否定してたりする。
矛盾もいいとこ。あげくに、過去の日本の戦争責任も否定していたりする(笑)。」
記者「矛盾すると?」
西村「そう。結局、色々理由をつけて、差別主義を垂れ流してるだけ。
理由をつけて北朝鮮を批判する人が、独裁でもなく、民主主義国家で、
国交もある韓国の悪口を言っているのが、何よりの証拠でしょう。」
記者「その『偽の合意効果』が、右翼的投稿になるのは何故?」
西村「まぁ、その辺は、心理学者に聞いてもらうとしてですね、えぇえぇ(笑)。」
記者「群集心理みたいなもん?」
西村「そう。論理的に見て疑わしい言説も、なんとなく信じちゃって、
一回信じると、それがスタンダードになって、皆もそうだと信じてしまって、
その結果として右翼的投稿の連続になると。」
記者「論理的には疑わしい?」
西村「うん。だって、国益って言っている人は、沖縄の基地問題についてはどうですか?
日本の民間人が戦後、米兵によって無数の人が殺されたり、強姦されたりしてますよね。
それは現在進行形ですよ。でも、それについては、なぜか、何も言わない。」
記者「北朝鮮がやったことについてだけ、国益を持ち出すと?」
西村「っていうか、安保が大切だから、日本国民が殺されてもレイプされてもいいと言うなら、
それはそれで一つの考えなの。でも、その論理だと、100人くらいの拉致に
怒る理由はなくなっちゃうんだよ。だって、北と貿易したほうが国益になるもん(笑)。
あるいは、拉致を無かったことにして国交樹立したほうが軍事的にも安定する(笑)。
でも、北朝鮮を批判する人は、一人の生命や尊厳も守るのが国家であり国益だと、
言うと思うんだよ。でも、実際は、沖縄で今現在も続く悲劇にはなぜか無言(笑)。」
記者「たしかに矛盾ではありますね。」
西村「国益が聞いて呆れるよ。思想の問題じゃなくて、矛盾してるのが良くない。
ダブルスタンダードだから。基準がひとつなら、どんな思想もいいんだけど。
日米安保が大切だから、米兵の強姦なんか全然OKって言うなら、
経済交流が大切だから、北朝鮮の拉致も、別にいいじゃんとなる筈。論理的には。」
記者「そういう変な差別主義的投稿を規制する気はある?」
西村「ない。全くありませんね。」
記者「理由は?」
西村「まず技術的に不可能。プラス、”言論に対しては言論で”が基本だから。
正しい言説が間違った言説を減らすはずだし、べきでもある。」
記者「でも、そういう書き込みが多いですよね?なぜ?」
西村「だから、そりゃ職業右翼の人もいるし(笑)。それに、そういう書き込みが
他の書き込みや普通の人々を2ちゃんねるから遠ざけてる面もある。」
記者「だから減らない?」
西村「そう。むしろ類が類を呼ぶって感じで・・・(笑)。」
記者「それは困る?」
西村「自分が口には出さず、密かに理想としていたのは、量が質を凌駕するということ。
つまり、無数の人の知恵が結集して、凄い言論や表現が展開することだった。
ネットはそれを可能にすると。ある分岐点っていうか、臨界点を越えると、
量が質を確保して、他の追随を許さないものになると思った。LINUXみたいに。」
記者「現実とは違う?理想まで行ってない?」
西村「個々の投稿ではなく、ネットが社会において持つ意味を考えてる。
そういう意味では、理想と現実は違うとは感じますね。(笑)。」
記者「例えば?」
西村「たとえば、小泉訪朝の日なんかは、2ちゃんに特定の国や民族名を出して
「〜を殺せ」ってカキコやスレが無数にあった。流言飛語の増幅装置みたいな感じ。
それはまさに、関東大震災の時に起こった虐殺事件そのものでしょ。
技術の進歩がそういう面だけを増幅させるのは、ちょっと残念だった。
良い面も増幅してくれると思っていたから。閉鎖もちと考えましたね。」