☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第二十六幕

1 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/08(土) 19:03:22 ID:1jcqGGiu0

日　立ノ　　　,
生　木ﾉＴ￣￣
　 ∧＿∧　_＿＿_
　（ ´∀｀） || SS .|
　（　　　　つ|　　　|
　｜｜　|　|| Hosi|
　（_＿）＿）￣￣
　　　　　　|＼
／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|　名作ショートショートをAA化しよう
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

前スレ：
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第二十五幕
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1141827977/
保管庫（モララーのビデオ棚）
ttp://sunset.freespace.jp/aavideo/shortshort/

このスレの基本制約
・基本的にsage進行、ageはダメ
・作品やショートショートそのものに関する雑談や感想もここで
・ただし、批判は他所で
・星新一氏に限らず、どの作家の作品でも快く歓迎します

2 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/08(土) 19:05:11 ID:1jcqGGiu0

【　過去ログ　】
名作ショートショートをAA化しよう
http://choco.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1013998568/
☆名作ショートショートをAA化しよう☆第弐幕
http://aa.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1025145385/
☆名作ショートショートをAA化しよう☆第参幕
http://aa.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1034865311/
☆名作ショートショートをAA化しよう☆第四幕
http://aa.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1043238797/
☆名作ショートショートをAA化しよう☆第五幕
http://aa.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1051346346/
☆名作ショートショートをAA化しよう☆第六幕
http://aa.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1055918423/
☆名作ショートショートをAA化しよう☆第七幕
http://aa.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1058963895/
☆名作ショートショートをAA化しよう☆第八幕
http://aa.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1063366069/
☆名作ショートショートをAA化しよう☆第九幕
http://aa.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1068214326/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第十幕
http://aa3.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1072770040/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第十一幕
http://aa3.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1077367358/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第十二幕
http://aa3.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1079103004/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第十三幕
http://aa3.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1079613241/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第十四幕
http://aa4.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1082021057/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第十五幕
http://aa4.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1084311421/

3 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/08(土) 19:05:48 ID:1jcqGGiu0

☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第十六幕
http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1087323593/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第十七幕
http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1090819493/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第十八幕
http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1097493311/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第十九幕
http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1103547164/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第二十幕
http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1107016703/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第二十一幕
http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1111598334/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第二十二幕
http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1115728517/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第二十三幕
http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1119087214/
☆名作ショートショートをＡＡ化しよう☆第二十四幕
http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/aastory/1127219310/

4 ：代理ありがとう、スレ変わったので自分で張ります：2007/12/08(土) 19:10:16 ID:f+p6rP8g0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∥
　　　　　　イライライライライライライラ　　　　　　　　　　　　∥
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∥
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∥　　　　　イライライライライラ
　　　　　　　　　　∬　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∥
　　　　　　　　 ┌‐┐　　　∬　　　　　　　　　　　　　　　　∥　　　　　　　　　　　∬∬
　　　　　∬　　上ニL　ｒﾆ三に3　　　　∬　　　　　　　　 ∥
　　　　　　　　ﾙ#｀ｰ)　（＃｀∀´）　　、、　,　,　　　　　　∥　　　　　　　　　　　@@@@
　　　（(（　(†）)）　☆∧ ◎=◎=◎　　|U Ψ U|　　　　　∥　　　　　　　　　　 @@@@@
　　　 ∬#｀∀´）♀ﾙ#ﾟoﾟ) (｀Д´＃）　(｀ｍ´#８ Ψ　　 ∥　　　　　　　　　　（｀Д´＃３_
　　　　　　　　。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　。
　　　　　　　O　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　O
　　　　　○　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○
　　ｒ￣⌒￣Y⌒￣⌒⌒⌒⌒⌒⌒ヽ　　　　　　　　　　　　　ｒ￣⌒￣Y⌒￣⌒⌒⌒⌒⌒⌒ヽ
　（　くそっ！！罰を当てて.　　　　　）　　　　　　　　　　　（　くそっ！！仕返しして.　　　　　）
　（　やりたいが悪夢は嫌だし・・・　）　　　　　　　　　　　（　やろうにも罰がこわい・・・　　）
　　ゝ　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　ゝ　　　　　　　　　　　　　　　　ノ
　　｀　＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾´　　　　　　　　　　　　　　　｀　＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾´

5 ：神様と仏さま　２３／２６：2007/12/08(土) 19:11:07 ID:f+p6rP8g0

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
冷たい対立が続きました。どちらも腹が立ってむしゃくしゃして不機嫌でした。
とうとう、たまりかねた仏さまが
　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　　@@@@　　　　　　／
　 @@@@@　　　　＜　ええい、こうなれば人間でも
　 S＃｀∀´）　　　　＼いじめてやれ
　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣
とばかり、子分の羅刹、鬼、妖怪などに命じて　人間をいじめさせました
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
　　　　　　　　　　　　　　　　　,. -‐っ
　　　　　　　　　　　　　／.::　（＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ヽ+
　　　　　　　　　　　　{{__／.::　　　　　｀ヽ. 　　　　　　　　　　　　　　　　 A A 　 | 」　ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ
　　　　　　 r==ｘ､　　）:::　　　.::.　　　 .::..　`ｰ一1 　　　　　　　　　　　　彡ﾟ曲ﾟ)　|| 彡　　　　　　　　ｲｬｰｯ
　　　　　　　＼￣　　　 .:(_{}_)..::::. ({}_):.　　.::ﾉ　　　　　　　　　　　 ////ｙミミ⊃=lﾆﾆﾆﾆﾌ　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　ヽ::::.:.:.:..　　　,r==＝‐　　　.:ｆ　　　ｼｨｰｯ！　　　　 //从巛つ　　　　　　　　　　　（＞Д）
　　　　　　　　　　）:::::::i:.:.　　ー一　　　 .::トー∧∧ 、　　　　　　　∪ 　　　　　　　　　　　　　 ⊂　　　ノ
　　　　　　　／.::/.::::丶:.　　　　　　　 .::.　　（>o<* }: } 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人　Ｙ
　　　　　　　　　ｆ´.::. ヘ:.　:..　｀　ー―　´..:.:.:｀⊂ニニニ‐' ∩　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し（＿）
　　　　　　　　ﾉ.::.. 　 .::}:　　｀　　　　　 ..:.:.:.:::､＼　ヽ　　 /
　　　　　　（:..　　 .:::{:　（⌒:.ｰ--　　　 .:.:.:.ﾉ　.:}ｰ-､し´つ　　　　　（（　　　　　　　　　　　　　　　　ヒイイー！
　　　　　　　　￣廴..:::..｀ｰ一’.:.:..　 .:.:... 　 .:.:.::::::::.:.　} 　　　　　　　　))）））　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　｀ー-----------一'´￣￣｀Y:ﾉ　　　　　　　（（（　）））　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（・Д・；）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（*　ﾟ∀ﾟ)　　　　　　　∧　　　　　　　　　　　　（　つ　つ
　　　　　　　　　　∧＿∧　　ﾀｽｹﾃｰ　　　　　　　　　　　　　　　　/　つ∩＝＝＝＝＝キlニﾆﾆﾆﾆ≫　　　　　　人　Y
　　　　　　　　　　（ ´Д⊂ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　と卅ミミ　　　　　　　　　Ｖ　　　　　　　　　　　　し（＿）
　　　　　　　　　⊂　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し'
　　　　　　　　　　人　Ｙ　　　　　　　　⊂⌒二⊃　｡Д｡）⊃;;;;;;;;
　　　　　　　　　　し（＿）　　　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;∨￣∨;;;;;;;;;

　　　　　　∧＿∧　ｳｳｳ・・・
　⊂⌒二（ヽ´ω`）つ

6 ：神様と仏さま　２４/26：2007/12/08(土) 19:11:38 ID:f+p6rP8g0

　　＼_人_人_人_人_人人_人_人人人／
　　　）　　　　　　　　　　　　　　　　　　（
　　　）　俺たちも　　　　　　　　　　　　（
　　　）　負けてられん！！　　　　　（
　　　）　全員人間界へ向かえ！！（
　　／^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^＼
　　　　　　　　　　∬　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　 ┌‐┐　　　∬　　　　　　　　　　　　　
　　　　　∬　　上ニL　ｒﾆ三に3　　　　∬　　　　　
　　　　　　　　ﾙ#｀ｰ)　（＃｀∀´）　　、、　,　,　　　　　
　　　（(（　(†）)）　☆∧ ◎=◎=◎　　|U Ψ U|　　　　
　　　 ∬#｀∀´）♀ﾙ#ﾟoﾟ) (｀Д´＃）　(｀ｍ´#８ Ψ　
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
神様たちも負けずに
サタン、デビル、ゴブリンなどを
人間の世界へ出動させました

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

7 ：神様と仏さま　２５／２６：2007/12/08(土) 19:12:20 ID:f+p6rP8g0

．;"．;":　．．;"．;;:　　　　　　　　　　　　　　　　入λλ 　入　　ｷﾞｬﾊﾊﾊ
　　．;"．;":　．．　　；　　　　　　　　　　　　　ノ八(ﾟ皿ﾟ )ノ八＼　　　　　　　〈`
;"．;"　　　　．;"．;　　　　　　　　　　　　　／　ﾉｌと　　つ/ |　ヽ＼,　　　　／＼
　　ゴ　オ　ォ　ォ　……　！　　　　　　⌒丶↓,)ｌ　　ｌｿ　ｌ　ｒ⌒ 　　　／/.:::.:.::〉
　(⌒ ⌒;:ﾞ:ヽ.'　　　　　　　/.　　　　ﾟ　　　　/ /　 ( （　|っ～　　　　　　　〉へ::.:/ﾇ/〉
　从 `(´⌒;`:;ﾉ:人;;⌒｀:"　/　从　。　　　/ /　　　∪　　　　　　　　 /'个ｙ´￣Lﾑ、
　.(´;（´⌒(;・"⌒｀）;/｀)：';⌒　　　　　ﾟ　/ /　　　　　　　　　　　　　　　 |:.'.;|　[]　. :::.ヒ!
　　　　　　　　　　　　　　　_, , 　,_　　　/ /　　　　　　　　　　　　　　　 |;'.:.|　. : : : :ﾛ.::|
　　ドカアアアアアン　　 /:/＼　　 / / 　　　 `(´⌒;`:;ﾉ:人;　　　　　 |.:::;|.: :.: :.:.::.:.::.:|
　　　(⌒ ⌒;:ﾞ:ヽ.'　┌个┐| |　.:_|＿ / / .　;"．;":　．　　 /⌒) .　　　 |_.' |.::.:..:.[]::.:.::.:|
　　　从 `(´⌒;`:;ﾉ: | .:|...:|/:/...:.:|..: : : : : :.:｀L..r─┬i　　 | T/⌒)　　　　 .//| |.: :.: :.:.:.:.:..::|
＼　　.(´;（´⌒(;・"　| └┴┬i::::|==========|: : ://__.　|`７'..:/´　　 rr┴' | |.:.::.[]:.:: : : :|
:::...>、｡（（;;;)　).;:"　 |[]..::[]. 〈〈::::|::::::[]::::.:.:[]..r､]: :.[_[;;::::.. |/...::::)::７　─]:]:.: : | | :.:: ::..::.::.:::.|. ┌::､　　 /
‐く.:〈　　　　　,、　 |. : : : :.: :＼:|:::::::::::::::::::::/. : : : : :〉〉:: /＾7＜:〈　.:::::// : : :| | : :.::.::.:::..::.:|-┘:::L、r‐//
.: ::L└i 　 _　.||＿　| : : : : : :、〉〉/〉::::::;;:::〈 : : : : : ｀｀／...::|::::|/|＼ ..::｀刀.:.::|_|ﾄ､:.;:..::..::.::_|:::/Tl::::;二/ﾑ、
::.: :└i:|　//＼| ::::ﾄ､＿_ : : :||＿'//､п∥::.:l| : : : : ／／ト､У〕:|:....;＞.|::|..::./rへ/ﾚYL;/:>┘/ﾄ┘.//::::.
工エ::「 /〈. ::〈|-､_/::::::..＼r':.|.::[,/T>.:/ﾛ〃乢.: :／／.:::::;＞|::::l/ﾍ｢　 └─匚|＿_| :| |:L:冂_| :|┐ .::::::ｉr
: :∠7ﾍlｺ:::|:.:..|-i_::_r√ソ＼>へ:| :|:ln| :]:|:П叮￣＼∧l＼|工]　　　　　　　　　｡ｌ;_|_|ー|＿＿!｣====ｌ|
: :|ｪ| .:::::|:.:.|:::..|::::.|＼.::::》: :::L;:.::r| .L/∟ﾛ⊥!┘　　[ニニニ|ﾆ]　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
: :|ｪl:∩ ﾄi:.|::::.l＼|_;;||;;:|L:<)┴‐'''"~　　　　　　　　 | . : :.:.:.|　
: :|ｪ|_|::|/＜＞｡　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　.: : .:.|　　　　ﾌﾞｼｭｩｳｯ　 ∧＿∧　.　　　　ﾍ⌒ヽﾌ　　.
: :ﾚ|[:::《　　　'　　　　　、　　　　　　　　　　　　　 | . : :.:.:.|　　　　　　　　∩（Дﾟ；　∩）　　　　(ﾟ皿ﾟ　　）
_〈l〈V＼|コ　　　　　　　　　　　　　　　　　＿,‐|　.: : .:.| 7!＿　　’’；；;;;∠ｺ　 |ニニ二|=と⌒ 人⌒）
:ﾄ|ｪ|:|;;ﾚ'　rｭ　　　　　　´　　　　　 '　　　　 /　/　ﾞ'ｰ-‐''´//　 /|　　　、：：　;；：　ノ　　　　　　ミミミミつ
: :|ｪﾚ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　lニﾆﾆﾆﾆﾆl/　 //　　　　（_,(_,ノ^　　　　　　　　し´
／　　　　　　　'　　、　　　　　 `　　　　　 lニニニニニﾆﾆﾆﾆl/
　　　　　　　　　　⊂⌒二⊃　｡Д｡）⊃;;;;;;;;　　　　　　　　　　Aー-　 A＝＝＝= ーく
　　　　　　　　　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;∨￣∨;;;;;;;;;　　　　　　　　　　　介　介　|l ＼｀ー──（￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(1)￣(1))　ｌ.i　｀ー--、(⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾋｪｪｪｲ　ﾉ人｀ー、 r´｀
　　　ﾁｨ?　　　　っ　　　　　　　　　　　　っ　　　　　ｒ＝こＹこ｀＝┐ヽ　 y⌒
　　ﾊﾊ　∧∧ っ　ﾏﾏｰ　っ　　　∧∧ っ　　　　　　 b 　｀ｌ爻Ｙ´ eﾘ⌒⌒
　　(*ﾟｰﾟ) ；ﾟOﾟ)　　　 ∧∧ っ　　(>o<*)・゜゜・。　　　　　　（（　ノ.
　　 O_,,と　　ヽ　　ｃ(0T* )/　　と　Oヽノ　　　　　　　　　　ﾉり　｀ー ⌒i
　　　　　 ⊂_ 　)～　ヽｃ　）っ　　　ヽ　_)⊃　⌒｀　　　　　〃ｌｌ　　　　　↓　);;
　　　　　　　ヽ）　　　　 u''　　⌒｀);;　(/　　　⌒｀)　　　　　￣小　:;

8 ：神様と仏さま　２６/２６：2007/12/08(土) 19:13:09 ID:f+p6rP8g0

　　　こうして
　　　人間たちは苦しんで、苦しんで　
　　　　　　　　　　　苦しみぬいたということです。

　　　　　　　──────────めでたし　めでたし　

出典；「にぎやかな未来」筒井康隆

9 ：/；´_ゝ`）　いろいろとｇｄｇｄてすいません：2007/12/08(土) 19:16:27 ID:f+p6rP8g0

久しぶりにAA長編板ひらいたら
今はさるさん規制でこんなことになってるんですね
さるの存在は知ってたけどこんなにめんどいとは思わなかった。。。

スレまたいだ上に支援もしてもらって
色々迷惑かけすぎましたが、ともかく支援や代理貼りしてくれた方
ありがとうございました

10 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/08(土) 19:55:35 ID:SXNTfcGa0

おつかれさまです
まさに阿鼻叫喚

11 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/08(土) 21:51:05 ID:x2tX8qmd0

久々の新作ｷﾀｰｗｗｗ　八つ当たりって酷過ぎｗ

12 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/09(日) 11:27:51 ID:tdjFTS/pO

凝ったＡＡで見応えがありますた

一人だけシルクハットで神っぽくないのがいるけど何かもとねたでもあるのだろうか…
Ψ持ったのがポセイドンモデルなのは分かったけど…

13 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/09(日) 18:00:31 ID:BNwm98fC0

>>9
GJ!

>>12
魔界塔士SAGAじゃね？
人間の性とかいってるし

14 ：元ネタ：2007/12/10(月) 10:50:56 ID:PP+uGTFZ0

「やっときましたね。おめでとう。このゲームを勝ち抜いたのは君たちがはじめてです。
「ゲーム？」
「わたしが作った壮大なストーリーのゲームです！
「どういうことだ？」
「わたしは平和な世界にあきあきしていました。そこでアシュラを呼びだしたのです。
「何考えてんだ！」
「アシュラは世界を乱し面白くしてくれました。だがそれも束の間のこと、彼にも退屈してきました。
「そこで　ゲーム‥か？」
「そう！そのとおり！！わたしは悪魔を打ち倒すヒーローが欲しかったのです！
「なにもかもあんたが書いた筋書きだったわけだ。
「なかなか理解が早い。多くのモノたちがヒーローになれずに消えていきました。
　死すべき運命を背負ったちっぽけな存在が必死に生きてく姿はわたしさえも感動させるものがありました。
　わたしはこの感動を与えてくれた君たちにお礼がしたい！どんな望みでも叶えてあげましょう」
「おまえのためにここまで来たんじゃねえ！
　よくも俺たちを、みんなをおもちゃにしてくれたな！」
「それがどうかしましたか？全てはわたしが造ったモノなのです」
「俺たちはモノじゃない！
「神にケンカを売るとは‥‥どこまでも楽しい人たちだ！
　どうしても　やる　つもりですね。これも生き物のサガか‥‥よろしい。
　死ぬ前に神の力、とくと目に焼き付けておけ！！」

（このあと、かみさまはチェーンソーでバラバラになる）

15 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/10(月) 13:27:25 ID:Th/cqnaLO BE:1531070879-2BP(1)

あ

16 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/11(火) 19:43:45 ID:MgMzGSmG0

しまった、次の>>1からは保管庫のURLを
http://www.toofectarts.com/videoshelf/shortshort/index.html
に変えといて下さい

17 ：「合理主義者」１/３２：2007/12/12(水) 16:36:01 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　r―‐y　 ____, 　　　　　　　　　　　　|}‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐{|
　l （三三}(0)_l　　　　　　　　　　　|}　　Ω/Mｒｇ～　　 sirsuｓ　u∂x　{|
　ﾞー‐:'＿_}__{__＿＿＿.　　　　　　 |}　　　　　ｘ　 ∩＝∬Eｘｄｘ　　　 {|
　 . _|000００００００00|_　　　　　　　|}　　　Mgelrio　　elr　　　　　　　 {|
　　|___＿＿＿＿＿＿__|.　　　　　　|}‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐{|
　　｜||　ﾟ　　　　　　 .:|　　　r―yi　.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　｜||　　　　　°(O)|ニニll=[0]'
　　｜|| 　　　　　 ..::|　　　|　ll:|
. [(ﾆ|::|| 　　　　　　 ..::ﾞ|　　　|　ll:|
　　｜||　　　　　　..|　　　|　ll:|
　　｜||　　.　　　 . 　 |　　　|　ll:|　　　　　　　　　　　　　　＿＿_　　,＿＿
　　｜||ﾟ｡　　　　 ::(O)|ニニll=[0]===:r―y　　　　　　 __　 //￣　/　　　iii■Λ
　　｜||.　　　　　　 ,|　　　|　ll:|　　 |ll　|　　＿　　./il　/　＿_ /　　　.(　ﾟДﾟ)
　　｜||　　　　　　｡ﾟ　ﾞ|　　　|　ll:|=O .|ll　|　 [＿~]　/　{ニ=====|,　　　 (|　　 |）
　　{￣￣￣￣￣￣￣￣}　　|　ll:|＿　|lｌ__| 　||＿||__｀||￣|￣￣￣| 　　～|　　|
＿...|二二二二二二__:(((ニニ))ﾆ)_l_]二)_.]==|!＿l|＿|l|二|二二二| 　　　し' Ｊ　＿＿＿＿＿＿＿
/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―
/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―
/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―
/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―/―

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
エフ博士は金属学者であった
博士とはいっても、まだ青年とよべるほどの若さで
それは彼が学者としていかに優秀であるかを示していた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

18 ：「合理主義者」２/３２：2007/12/12(水) 16:37:03 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─┴┴─┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　奇　 │
　,＿＿　　超常現象？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　　　跡　 │
　　iii■Λ 　超能力？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧　　 │超　の　 │
　　.(　ﾟД)　　そんなのが全部トリックであることは　　　　（´д｀；　）　│透　　　│
　　(|　　ニｱ　全部まるっとどこまでもお見通しだ！！　　（つと　） │視　　　 │
　～|　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く　く　く　 │術　　　 │
　　し' Ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿（＿）　 └─┬┬─┘
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博士は金属的とも形容できるほど、徹底した合理主義者であった
彼の頭のなかには、いささかの不合理もその介入を許されなかった
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19 ：「合理主義者」３/３２：2007/12/12(水) 16:39:00 ID:2eyCJpfG0

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;;:;;;::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;;;;:;;;::::::;;;;;;;;;;;;;;;:; ．＊゜::::::;;☆;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;;;;:;;;:::::　ｌヽ　 ;;:;;:
:::::::::;;;;;;;;:::::::::;;;;;;;;;:::::::::::;;;;;;;:::::::::::;;; 。ｏ；’:ﾟ:::::::;;;;;;;;:::::::::;;;;;;;;;:::::::::::;　　　ノ　ｌ　　;:;:
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:::::;;;::::::::::::;:;:::::::::::;;::::::::::::::::::;;☆::::: ゜；:．:;:;:::::::;::::::::;;;::::::::::::;:;:::::;;:::::::::::;;;:::::;;;::::::::::::;:
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ｡＊。゜::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＋::::::::::::::::::
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::;;_::::;:;;;;;_;;:;;:;:-:;;;::＿:::;-::;;;:..;:::...:ー－::::.::;;_::::;:;;;;;_;;:;;:;:-:;;;:　～|:;:;　|　　:::;-::;;;:..;:::...:ー
～ｖ～～ｗ～～～ゞ～～ｖ～～ｗ～～～～～～～ヾ,～　し' Ｊ　　～ｗ～ヾ～～
::....:....:............. .. . . .. . .. . .’.　.　:　　’:.　:　　‘:　　　　.　　゛　 . 　　.　　. . . .. ...... .

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ある夜、エフ博士は月の光をあび
1人で海岸の波打ちぎわにたたずんでいた。
博士は砂に含まれている微量元素を研究するため
その資料を採集にこの海岸に来たのである
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

20 ：「合理主義者」４/３２：2007/12/12(水) 16:40:24 ID:2eyCJpfG0

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　　　　､ ,:. ､;:. .　.:,　　　　､ ,:. ､;:. .　.:,　､ ,:. ､;:. .　.:,　　　　　 |っ　（～）
､ ,:. ､;:. .　.:,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.:::;　　　～|　　| ￣　　,
　　､　　　,:. ､;:. .　.:, :.:. ､　　　:. ､;:. .:. ､;:. . 　　　　　　　　　　し^Ｊ
　∩l⌒ヽ,,,_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／|
　''ﾞ~~~''ﾞ~~　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣　　￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ふむ、今回の採取は200mｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ほどでいいな。では帰ろう。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

21 ：「合理主義者」４/３２：2007/12/12(水) 16:40:58 ID:2eyCJpfG0

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　　　　､ ,:. ､;:. .　.:,　　　　､ ,:. ､;:⊂　つ. .　.:,　､ ,:. ､;:. .　.:,
､ ,:. ､;:. .　.:,　　　　　　　　　　　　０　|～　　　　　　　　　　　.:::;　　　　,
　　､　　　,:. ､;:. .　.:, :.:. ､　　　:　　｀Ｊ. ､;:. .:. ､;:. .
　∩l⌒ヽ,,,_　　　　　　　　　　　　　　　|＼
　''ﾞ~~~''ﾞ~~　　　　　　　／￣￣￣￣￣　　￣￣￣￣
　　↑ 　　　　　　　　　 |　ん？
　　　　　　　　　　　　　 |　なんだアレは！？
　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

22 ：「合理主義者」６/３２：2007/12/12(水) 16:41:33 ID:2eyCJpfG0

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':.､;:...:,:.:.､:.､;:...:,:.　　　.._.________　,＿＿:, :　　　　　　,:. ､;:..
:. ､;:. .　.:, :.:. ､ ,:. 　　 (二二二)　,i■∧　､ ,:. 　　　､;:. .　.:, :.:. ､ ,
　　　　､ ,:. ､;:. .　.:,　/◎◎◎ヽ (ﾟДﾟ,,)　　　　　　 ,:. ､;:.　.:,　､ ,:. ､;:. .　.:,
､ ,:. ､;:. .　.:,　　　　　|ﾙﾘﾙﾘﾙﾘ | と　ヽノ　　　　.:,　､　　　　　　.:::;　　　　,
　　､　　　,:. ､;:. .　　＼＿＿／　(_( _＿つ　　　:　;:. .:. ､;:. .
　　　:　;:. .:. ､;:. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　:　;:. .:. ､;:. 　:　;:. .:. ､;:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼
　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　:　;:. .:. ､;:.. 　　　　 |　古い壷みたいだな
　　　　　　　　　　　 |　波で打ち上げられたのかな？
　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

23 ：「合理主義者」７/３２：2007/12/12(水) 16:42:20 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　,＿＿　　 //
　　　　　　　　　,i■∧　 //　　　　　　　　＜＼
　　　　　　　　　(,,。。)つ　カパ　＿＿＿＿ｌ　＼＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　 (二二二) 　　　　／
　　　　　　　/◎◎◎ヽ　　　　ｌ　なんだ、空じゃないか、つまらん
　　　　　　　|ﾙﾘﾙﾘﾙﾘ |　　　　＼
　　　　　　　＼＿＿／　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　ﾅｶﾆ誰ﾓｲﾏｾﾝﾖ？

24 ：「合理主義者」８/３２：2007/12/12(水) 16:42:54 ID:2eyCJpfG0

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::... .... 　::... .... 　　　::... .... 　　　　::... .::... .... 　　::... .. _　　　　　　　,,-,'''
　　::... .... 　　　　::... .... 　　　　　　　　 _,,,　,, --'''..゛'''ﾞ~~~'''ﾞ~~~
... 　　　　::... .... 　,:;,;,:ｏ､ ,,,,,_;,,,ｰ''''''''ﾟ''..ﾞﾞﾞﾞ'''　　:.､;:...:,:.:.､:.､;:...:,:.:.､
~~'''ﾞ~~~'''ﾞ~~~'''ﾞ~~'.:.､:.､;:...:,　　　;:....:.､:.､;:...:,:　.:.､:.､;:...:,:
...:,:.:.､:.､;:...:,:.:.､:.､;:...:,:.:.､:.､;:...,　　　　,:. ､;:..　　　 ,,＿＿
:. .　.:, :.:. ､ ,:. ､;:. . (二二二):. 　　　､;:. .　.:, :.:.　　iii■Λ　 ,
　　､ ,:. ､;:. .　.:,　/◎◎◎ヽ　　　　 ,:. ､;:.　.:,　　（,,ﾟДﾟ)　､ ,:. ､;:. .　.:,
､;:. .　.:,　　　　　|ﾙﾘﾙﾘﾙﾘ│ 　　　.:,　､　　　　|⊃｜　　　.:::;　　　　,
､　　　,:. ､;:. .　　＼＿＿／　　:　;:. .:. ､;:. . 　　～|　　０
　:　;:. .:. ､;:. 　　　　　　　　　　　　　　　　　　:　　し'´. .:. ､;:. 　:　;:. .:. ､;:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／|
　　　　　;;;;;;;;　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣
;:. .:. ､ ;: .. 　　　　　　|　さて、明日も早朝から実験だ
　　　　　　::::::: : ::　　　|　帰って早く寝るとしよう
　　　;;:　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

25 ：「合理主義者」９/３２：2007/12/12(水) 16:43:27 ID:2eyCJpfG0

　　ガタガタ　　　　　　　　　　　　　　ゴトゴト
　　　　　　　　　（（ (二二二):.))
　　　　　　　　　 ii　/◎◎◎ヽ　il
　　　　　　　　　li　|ﾙﾘﾙﾘﾙﾘ│ li
　　　　　　　　　　li ＼＿＿／ li

26 ：「合理主義者」１０/３２：2007/12/12(水) 16:44:10 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　（　　　　　　丶
　　　　　　　　　　　ｒ　　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　ｌ　　　　　　　　　ｌ　　　ぽ
　　　　　　　　　　　丶　　　　　　　ｊ　　　　わ
　　　　　　　　　　　　　）　　　　ｒ´
　　　　　　　　　　　　（_　　　（　　　ぽ
　　　　　　　　　　　　　　）　　）　　　わ
　　　　　　　　　　　　　（　　ノ
　　　　　　　　　　　　　ヽ　ｒ　　　　ぽ
　　　　　　　　　　　　　ｌ丿　　　　　わ
　　　　　　　　　　 . (二二二):. 　　　（
　　　　　　　　　　　/◎◎◎ヽ　　　　）
　　　　　　　　　　　|ﾙﾘﾙﾘﾙﾘ│　　　ん
　　　　　　　　　　　＼＿＿／

27 ：「合理主義者」１１/３２：2007/12/12(水) 16:44:44 ID:2eyCJpfG0

　,＿＿
　 iii■Λ　/　　　　　　／￣￣￣￣￣＼
　 (ﾟДﾟ,,) ー　　　　　　|　もしもし・・・　　＞
　⊂　　l)　ヽ　　　　　＼＿＿＿＿＿／
　　０　|～
　　　｀Ｊ

28 ：「合理主義者」１２/３２：2007/12/12(水) 16:45:18 ID:2eyCJpfG0

29 ：「合理主義者」１３/３２：2007/12/12(水) 16:45:52 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,.ii..,
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,,,
───ーー────ｰ-"───ｰ-─’──ｰ──ーー─────ーー─
...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.::::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.::.::.　　　　　　　:::::::　　.....:::::.:.::.::.:::::::
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.::::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::.....:::::　　　　　　ｒﾆ三に3::: .:.::.::.:::::::.::.::.:::::::.....:::::.:.::.::.:::::::
　...　... :::..:...........　　　　　　　..:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:..........　　（´∀｀　）:::...:::::.:.::.::.:　　:::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
:::..:.............:::::.:.::.::.::::::.::.::::::::.::::::;　　　.::.:::::::.::.::　　　　　／丶'　 ⌒ヽ:::　　:::::.::.::::::　　　　:ｻｻﾞｰﾝ
" '”・' '.......:::::.:...,。,･'""　””" 'ﾟﾟ ' ,.,,....:::::.:...,。,'”:...,　,'　/ ヽ　　　　/　/""’’ﾟﾟ" '　' ' ,.,,....:::::.:...,　,
　.,.,,,_ 　'”・' '”・' 　　　　　　　　　 '”・' '”・' 　　　 '” /　/へヘ /　/・' 　　　　　　　 '”・' '”・' '”・'
　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　　　　/　　＼ヾミ　 /|::
　　　,＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__／| ＼___ノ/::
　　　　iii■Λ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　　ｒ
　　　　 (；ﾟДﾟ)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　ｌ
　　　　　|　　つ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ｌ
　　　～|　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉノ
　　　　　し' Ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｖ
　　　＿＿＿∧＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　／
　|　きみはだれだ。そんなかっこうで
　|　こんなところに立ち、ありがとうとは
　|　どういうわけだ。わけがわからん
　＼
　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

30 ：「合理主義者」１４/３２：2007/12/12(水) 16:46:25 ID:2eyCJpfG0

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　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,,,
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　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.::.::.　　　　　　　:::::::　　.....:::::.:.::.::.:::::::
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.::::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::.....:::::　　　　.:.::.::.:::::::.::.::.:::::::.....:::::.:.::.::.:::::::
　...　... :::..:...........　　　　　　　..:::::.:.::.::.:::::::　... :::　　　ｒﾆ三に3::: ..:.............:::::.:.::.::.:　　:::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
:::..:.............:::::.:.::.::.::::::.::.:::::::　　　　　　　　　　　　　　（´∀｀　）:::
　:::..:.............:::::.:.::.::.::::::;　　　.::.:::::::.::.::　　　　　　／~　　　　⌒＼　 :::::　　　ｵｰｰﾙ
" '”・' '.......:::::.:...,。,･'""　””" 'ﾟﾟ ' ,.,,....:::::.:...,。,'／　／　　　　ﾄ　|"”:...,　,'""’’ﾟﾟ" '　' ' ,.,,....:::::.:...,　,
　.,.,,,_ 　'”・' '”・' 　　　　　　　　　 '”・' '”・'　　ｌ　ｲ　ｒ～、　|　 / ”・' 　　　　　　　 '”・' '”・' '”・'
　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　＼￣＿＿）　ｌ_ノ,,,　..,.,.,　　　,,.
　　　,＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　: 　￣ｌ　　　　ﾉ
　　　　iii■Λ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　　ｒ
　　　　 (；ﾟДﾟ)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　ｌ
　　　　　|　　つ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ｌ
　　　～|　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉノ
　　　　　し' Ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｖ
　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿∧＿＿＿
　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　|　はい、わたしは長い間
　　　　　　　　　　　|　壷のなかに押しこめられていた者です
　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

31 ：「合理主義者」１５/３２：2007/12/12(水) 16:47:00 ID:2eyCJpfG0

32 ：「合理主義者」１６/３２：2007/12/12(水) 16:47:34 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿_／　 |
　　　　　　　　　　とこヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　／｀l　　　　 |７ｱ７ｧ､
　　　～　　　ｒﾆ三に3 　| 　　　　　　　　　　　　　　　 / iｧ　|　乙) 　,/―ｧﾐ｀ｿﾌ、
　　　　　　　（　 ´∀｀）　|　　.　　　　　　　　　　　　　　/ 　　　ゝ､＿_,,ｲ彡"ミミ｀I,,l、
　　～　　／⌒　　　　　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　|　 ,ｨｖｖｖｖ-ｨ!　ﾉ `ヾミミ` 〉7
　～　　　|　　　　　　ｒ´　　　　　　　　　　　　　　　　l／　　　lｖｼ'／〉　 |ﾐ`　〈,I
　　～　　＼二つ　　ｌ　　γ~三ヽ　　　　　　　　　　　　　　　＜／ ,,ｲ､ _ノi>､　 `
　　　　　　　＼　　ｌ　　　(三彡０ﾐ) 　　　　　　　　　　　　　　　//Y彡／ / ＼
　　　ｒ─‐─‐‐ｌ　　ﾉ─―（　・ω・）ｰ-/⌒/　　　　　　　　　　　　/ｲﾚｌ／　 /　　＼
　　/　　　　　　ト　）　　（_つノﾉｌ|つ/　 /　　　　　　　　　　　　　　　人　　※魔人探偵とは
　/　　　　∠_ノ　　　　　　（　つと）/　 / 　　　　　　　　　　　　　,, -''´　::｀''- ,,　何ら関係ありません
/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＠_/　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　::::::＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　 ::::::ヽ
':,. 　 ',　　　 ' ,　 ':,　　　　　　　　　　人　　　　　　 l　　　　　　　　 :::::::l 　　　　　人
　':,.　 ', 　　　 ' ,　':,　　　　　　　　　　　（__;;）　　　　　　　ヽ　　　　　　　 ..;;;;;ノ　　　　　　　（__;;）
　　':,.　',　　　　 ' , ':,　　　　　　　　　　 | :::|　　　　　　　 |￣￣￣￣￣￣::::|　　　　　　　 | :::|
　　　':,. ',　　　　　　 ' ';,　　　　　　　　　　　| :::|　　　　　　　 |　　　　　　 ::::|　　　　　　　 | :::|
　　　　':,.',　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | :::|　　　　　　　 |　　　　　　 ::::|　　　　　　　 | :::|
　　　　 ' ',　　　　　　　　　　　　　　　　 |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　::::::::　　　　　::::　　　　　　 ::::::　　　　　　　 |

────────O────────────────────────────
　　　　　　　　　　O　　　　ｒー―――――――――――――――
　　　　　　　　　　ﾟ　　　　　|　そんなことをおっしゃっても
　　　　　　　ｒﾆ三に3　　　|　わたしは古代アラビアの魔人で
　　　　　　　（；´∀｀）　　＜　本当にその壷に押しこめられていたのですから
　　　　　　／~　　　 ⌒＼　＼　仕方ありません
　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

33 ：「合理主義者」１７/３２：2007/12/12(水) 16:48:13 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,.ii..,
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,,,
───ーー────ｰ-"───ｰ-─’──ｰ──ーー─────ーー─
...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.::::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.::.::.　　　　　　　:::::::　　.....:::::.:.::.::.:::::::
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.::::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::.....:::::　　　　　　ｒﾆ三に3::: .:.::.::.:::::::.::.::.:::::::.....:::::.:.::.::.:::::::
　...　... :::..:...........　　　　　　　..:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:..........　　（´д｀　）:::...:::::.:.::.::.:　　:::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
:::..:.............:::::.:.::.::.::::::.::.::::::::.::::::;　　　.::.:::::::.::.::　　　　　／丶'　　ヽ:::　　:::::.::.::::ｻｻﾞｰﾝ
" '”・' '.......:::::.:...,。,･'""　””" 'ﾟﾟ ' ,.,,....:::::.:...,。,'”:...,　,'　/ 　　　 /　/""’’ﾟﾟ" '　' ' ,.,,....:::::.:...,　,
　.,.,,,_ 　'”・' '”・' 　　　　　　　　　 '”・' '”・' 　　　 '”　/　　　/　/ｒ　　 '”・' '”・' '”・'
　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　　　　　/　　/　/　ｌ
　　　,＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 /　/　　ﾉ
　　　　iii■Λ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（こ（__ﾉ　　ｒ
　　　　 (；ﾟДﾟ)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　ｌ
　　　　　|　　つ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ｌ
　　　～|　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉノ
　　　　　し' Ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｖ
　　　＿＿＿∧＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　／
　|　魔人だと。とんでもない話だ。
　|　そんな子供だまし、いや、そんな話は
　|　子供に対してもしてはいかん
　|　教育上、害があるぞ
　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

34 ：「合理主義者」１８/３２：2007/12/12(水) 16:48:46 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,.ii..,　 |　信じていただけないのは仕方ないとして
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,|　わたしとしては、壷から出していただいたお礼を,,
───ーー────ｰ-"───ｰ-. |　しなければ気がすみません。
...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............::|　どんなお望みでも、三つだけかなえてさしあげま::
　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.:|　どうぞ、おっしゃって下さい:
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:........... ＼
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::　　￣￣￣￣￣￣￣V￣￣￣￣￣￣￣￣￣..
　...　... :::..:...........　　　　　　　..:::::.:.::.::.:::::::　... :::　　　ｒﾆ三に3::: ..:.............:::::.:.::.::.:　　:::::: ::: ..:: .:.::...
:::..:.............:::::.:.::.::.::::::.::.:::::::　　　　　　　　　　　　　　（´∀｀　）:::
　:::..:.............:::::.:.::.::.::::::;　　　.::.:::::::.::.::　　　　　　／~　　　 ⌒＼　 :::::　　ｱｲーｽﾞ
" '”・' '.......:::::.:...,。,･'""　””" 'ﾟﾟ ' ,.,,....:::::.:...,。,' rm　ｲ　　　　＼　ｌ"”:...,　,'""’’ﾟﾟ" '　' ' ,.,,....:::::.
　.,.,,,_ 　'”・' '”・' 　　　　　　　　　 '”・' '”・'　 (っと)　　　 (⌒二　)　　 ”・' 　　　　　　　 '”・' '”・' '”
　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　　　　ヽ　　　　ｌ　　　　,,.
　　　,＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　: 　　　ｌ　　　　ﾉ
　　　　iii■Λ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　　ｒ
　　　　∩；ﾟДﾟ)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　ｌ
　　　　ヽ　　つ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ｌ
　　　～|　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∠ノ
　　　　　し' Ｊ
　　　　　　|＼
／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|　どんなことでもだと。そんな言葉を使ってはいかん
|　世の中には可能なことと、不可能なことがある
|　それを無視してはいかん
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|

35 ：「合理主義者」１９/３２：2007/12/12(水) 16:49:18 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,.ii..,　　　　　　　　　　　＼　　__　　／
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,,,　　　　　　　　　＿　（ｍ）　＿ﾋﾟｺｰﾝ
───ーー────ｰ-"───ｰ-─’──ｰーー　　　　|ミ| 　　　　──ーー─
...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.:: _∩::::::: :::　／　.｀´　＼　ノ）
　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.::.::. （~（　ヽ　　　　::::: 　　　　　/　＼:.::.:::::::
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.　￣ｌ　ｌ　　ｒﾆ三に3 　　 / /＾＼)　.......　....
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::.....:::::　　＼＼（´∀｀　）　　/ /　　.::.:::::::.....:::::.:.
　...　... :::..:...........　　　　　　　..:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:..　ヽ　￣~　　　⌒￣ノ　.:　　:::::: ::: ..:: .:.
:::..:.............:::::.:.::.::.::::::.::.:::::::　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　/￣　"
　:::..:.............:::::.:.::.::.::::::;　　　.::.:::::::.::.::　　　　　　　　　 |　　　　　ｌ”
" '”・' '.......:::::.:...,。,･'""　””" 'ﾟﾟ ' ,.,,....:::::.:...,。,'""　　　＼　　　ｌ,,,　　　ﾜｶﾏｰﾂﾟﾟ" '　' ' ,.,,....:::::.:...,
　.,.,,,_ 　'”・' '”・' 　　　　　　　　　 '”・' '”・' 　　　: 　　　ｌ　　　ﾉ　　　　　 '”・' '”・' '”
　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　　　　　　　ｌ　　　ｒ　　　　,,.
　　　,＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　ｌ
　　　　iii■Λ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ｌ
　　　　 (；ﾟДﾟ)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉノ
　　（（　と　　つ　））　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿∧＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　～|　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　し' Ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　では、いかがでしょう。うそだとお考えなら
　　＿＿∧＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_|　　だまされたとでも思って、なにかを
　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　おっしゃってみては
　|　なに、金だと。このへんには　　　　　　　|　　ひとつ、金の塊でもお出ししましょうか
　|　砂金などあるはずがない。　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　|　いいかげんなことを言うな　　　　　　　　　│
　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

36 ：「合理主義者」２０/３２：2007/12/12(水) 16:49:51 ID:2eyCJpfG0

　　　　　,ｒｎ
　　* 　r｢l l h.　　　＋
　　　　|　､. !j　　　　　　　　　＋　　　＋　　　　ｷﾗ
　　＋　ゝ　.f　　＋　ｷﾗｰﾝ　＿
　＋　　|　　|　　　　　　 ,r'⌒　 ⌒ヽ､.　　　＋　　　ｷﾗｷﾗ
　　　 ,｣　　L_　　　　　f ,,r'￣￣ヾ.　ヽ.
　　　ヾー‐'　|　　　　ゞ‐=H:=‐fｰ)r､）　　　　　　　　　　＋
＋　　|　　　じ､　　　　ﾞiー'･･ー',、oi.ﾄｿ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　※
　　　＼　　　＼. 　　 l､ r==i　U　 |' 　　　　　＋　　　　＋　　　　　　　　　画
　　　　　＼　　　ﾉﾘ^ー-＞==__,..-‐ﾍ＿＿.　　　　　　　　　　　　　　　金　　像
　　＋　　　＼　ノﾊヽ　 |_/oヽ__／　　　/＼　　　　＋　　　　　　　　製　　は
　　　　＋　　　＼　 /　　　 /　　　　　　 /　　＼.　　　　　　＋　　彫　の
　　　　　　　　　　＼'　　　　|o　　　 O　 ,|　　　＼ .　　*　　　　　刻　金
　*　　　　　＋　　　 y'　　　|　　　　　∩　|＼/　ﾟ　｜　　　　＋　　で　の
　　　　＋　　　　　　|　　　 |o　　　　| |　|　　|　（） |　　＋　　　　す
　　＋　　　　ﾂﾔ　　|　　　　|　　　　　U　 |　　「￣｀＼
　　　　　　ﾂﾔ　　　ヾニコ[□]ニニニニニ| 　 ⌒ ﾘ川
────────O────────────────────────────
　　　　　　　。　O
　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　|　まあ、ごらんになって下さい　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　ｒﾆ三に3 　＜　ところで金はどれくらいの量にいたしましょう　　　　　　　　　　 |
　（　´∀｀）　　|　純金の塊にいたしましょうか　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　 |　それとも十八金でなにか彫刻のあるものにいたしましょうか　 |
　＿＿＿＿＿＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
|　人をからかうのも、いいかげんにしろ　　　　　　　　　　　　　　|　,＿＿
|　二度とそんなでたらめを言うな　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　iii■Λ
|　そんなに出したかったら、いますぐ一トンの金を　　　　　　　|　　 (ﾟДﾟ#)
|　自動車の形にして、ここに置いてみろ。どうだ、できまい　　　|　　と　　つ
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／

37 ：「合理主義者」２１/３２：2007/12/12(水) 16:50:25 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,.ii..,　　　　　　　　　　|　はい、だしました
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,,,　　　　　　　　＼
───ーー────ｰ-"───ｰ-─’──ｰーー　　￣￣V￣￣￣￣　──ーー─
...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.:: :::::: :::　　　　　　　　　　　　ノ）
　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.::.::. 　　　　::::: 　　　　　　　　　　／＼:.::.:::::::
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.　　　　　　　ｒﾆ三に3 　　 / /＾＼)　.......　....
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::.....:::::　　　　　　（´∀｀　）　　/ /　　.::.:::::::.....:::::.:.
　...＼_WＷWWWWWWW／　　..:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:..　 /￣~　　　⌒￣ノ　.:　　:::::: ::: ..:: .:.
:::..:.≫　　　　　　　　　　　≪.　　　　　　　　　　　　／　イ　　　　　/￣　"
　:::≫　　はやっ！！　　≪..　　.::.:::::::.::.::　　　　　／／　|　　　　　ｌ
" ' ≫　　　　　　　　　　　≪””" 'ﾟﾟ ' ,.,,....:::　:⊂二ノ　　　＼　　　ｌ,,,　ﾟﾟ" '　' ' ,.,,....:::::.:...,
　.,.／MMMMMMMMM､＼ ,,　　　　　 '”・' '”・' 　　　: 　　　ｌ　　　ﾉ　　　　　 '”・' '”・' '”
　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　　ｒ　　　　,,.
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　　　　ヽ　と）　　　　　　　＋　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　　＋
　　　～|　 O　　　　　　　　＋　　　　　 ,..-''"￣　　　　　　　　￣//"＾､ヽ. ＿＿＿_ 　　＋
　　　　　し' 　　　　　　　　　　　_,,..,.-;_'"　　　　　　　　　　　　　　_||　_＿ヽ＼="zｭ､￣＼
　　　　　　llili　　　　　　　　. ..:,''"´"　　　￣￣￣￣￣／＿　￣￣｀ヽ￣└‐┘ヽ~,, ￣｀ヽ/
　　　　　　　　　＋　　　∠....／＿＿＿，＿＿＿＿∠ 　／＿＿ｒ'^ヽＶ´　　￣`ｉ　" r'^y'　　　＋
　　　　　　　　＋　　　　〔巨Ｉ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣巨五Ｉ　　｡ｉﾞ⌒ヽ　/￣＿＿!　 /　）|
　　　　　　　　　　　＋　〉同〉――――――――ｊ同ヲ￣:;￣￣| 　　 |　　　‐:::;;;;;;//､　ﾉ
　　　　　　　　　＋　　∠二＿＿＿＿＿＿＿＿＿二二＿_フ＿|　　丿-ｰ''''""￣ー｀―'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋　　　　　　　　　　　　　　　　　＋＋

38 ：「合理主義者」２１/３２：2007/12/12(水) 16:50:59 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,.ii..,　　　　　　　　　　|　どうです、本物でしょう　│
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,,,　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　／
───ーー────ｰ-"───ｰ-─’──ｰーー　　￣￣V￣￣￣￣￣￣
...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.:: :::::: :::　　　　　　　　　　　　ノ）
　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.::.::. 　　　　::::: 　　　　　　　　　／＼:.::.:::::::
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.　　　　　　ｒﾆ三に3 　　 / /＾＼)　.......　....
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::.....:::::　　　　　（´∀｀　）　　 / /　　.::.:::::::.....:::::.:.
　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　 /￣~　　　⌒￣　ノ　.:　　:::::: ::: ..:: .:.
　|　　なるほど、たしかに金だ　　　　　　　　　 |／_イ　　　　　/￣　"
　|　　比重19.3、融点1063℃、原子番号79　　|／　|　　　　　ｌ
　|　　金に間違いない。それにしてもどうして |　　＼　　　ｌ　　,,,　ﾟﾟ" '　' ' ,.,,....:::::.:...,
　|　　こんな物がここにあらわれたのだ　　　│　　ｒ´ 　　ﾉ　　　　　 '”・' '”・' '”
　＼＿＿＿＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿／　　　ｌ　　　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　V　,＿＿　　　　　　　　　ｌ　　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 iii■Λ　　　　　　　　　ヽ　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　(i 。。)　　　　　＋　　＋ﾉノ　　　　　＋　　＋
　　　　　　　　　　　　　ﾄ|　　（つ¶⊂）　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　　＋
　　　　　　　　　　　　　(ｰ)　と＿）(=)　＋,..-''"￣　　　　　　　　￣//"＾､ヽ. ＿＿＿_ 　　＋
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　[〓].,.-;_'"　　　　　　　　　　　　　　_||　_＿ヽ＼="zｭ､￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　. ..:,''"´"　　　￣￣￣￣￣／＿　￣￣｀ヽ￣└‐┘ヽ~,, ￣｀ヽ/
　　　　　　　　　＋　　　　　∠....／＿＿＿，＿＿＿＿∠ 　／＿＿ｒ'^ヽＶ´　　￣`ｉ　" r'^y'　　　＋
　　　　　　　　＋　　　　　　〔巨Ｉ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣巨五Ｉ　　｡ｉﾞ⌒ヽ　/￣＿＿!　 /　）|
　　　　　　　　　　　＋　　　〉同〉――――――――ｊ同ヲ￣:;￣￣| 　　 |　　　‐:::;;;;;;//､　ﾉ
　　　　　　　　　＋　　　　∠二＿＿＿＿＿＿＿＿＿二二＿_フ＿|　　丿-ｰ''''""￣ー｀―'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋　　　　　　　　　　　　　　　　　＋＋

39 ：「合理主義者」２３/３２：2007/12/12(水) 16:51:35 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,.ii..,　　　　　　　　　　|　それはわたしが魔人だからです　　 │
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,,,　　　　　　　　|　わたしの力がおわかりになりましたか│
───ーー────ｰ-"───ｰ-─’──ｰーー　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.:: :::::: :::　　　　￣￣V￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.::.::. 　　　　::::: 　　　　　　　　　　　　:.::.:::::::
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.　　　　　　　　ｒﾆ三に3 　　　　　　　　　.......　....
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::.....:::::　　　....　ε＝（´∀｀　）　　:::...:::::.:.::.:　　.::.:::::::.....:::::.:.
　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　.:　　　／丶'　 ⌒ヽ　:::　　:　　:::::: ::: ..:: .:.
　| 　わからん、これは不合理なことだ　　 │　　 / ヽ　　　　/　/　　　""’"
　|　　どうせ､なにか種があるのだろう　　　　│ 　 /　/へヘ /　/　　・'
　| 　では、こんどはこれを消してみろ　　 |　 /　＼ヾミ　 /|　　　" '　' ' ,.,,....:::::.:...,
　|　そのしかけを見破ってやるから　　　　 │（__／| ＼___ノ/　　　　　　　　 '”・' '”・' '”
　＼＿＿＿＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿／　　　　ｒ´ 　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　V　,＿＿　　　　　　　　　　ｌ　　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 iii■Λ　　　　　　　　　　ヽ　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　(　；ﾟд) 　　　　　＋　　＋　ﾉノ　　　　　＋　　＋
　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　　つ　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　　＋
　　　　　　　　　　　　　　　　～|　　|　　　　,..-''"￣　　　　　　　　￣//"＾､ヽ. ＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　し' Ｊ　,.-;_'"　　　　　　　　　　　　　　_||　_＿ヽ＼="zｭ､￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　. ..:,''"´"　　￣￣￣￣￣／＿　￣￣｀ヽ￣└‐┘ヽ~,, ￣｀ヽ
　　　　　　　　　＋　　　　　∠....／＿＿＿，＿＿＿＿∠ 　／＿＿ｒ'^ヽＶ´　　￣`ｉ　" r'^
　　　　　　　　＋　　　　　　〔巨Ｉ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣巨五Ｉ　　｡ｉﾞ⌒ヽ　/￣＿＿!　 /
　　　　　　　　　　　＋　　　〉同〉――――――――ｊ同ヲ￣:;￣￣| 　　 |　　　‐:::;;;;;;//､
　　　　　　　　　＋　　　　∠二＿＿＿＿＿＿＿＿＿二二＿_フ＿|　　丿-ｰ''''""￣ー｀―
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋　　　　　　　　　　　　　　　　　＋＋

40 ：「合理主義者」２４/３２：2007/12/12(水) 16:52:10 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,.ii..,
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,,,
───ーー────ｰ-"───ｰ-─’──ｰ──ーー─────ーー─
...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.::::::: ::: ..:: .:.::.......　....　　ノ）
　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.::.::.　　　　　　　::::: 　　　　　/　＼:.::.:::::::
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.:　　　ｒﾆ三に3　　 / /＾＼)　.......　....
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::.....:::::　　　　　（´∀｀　）　　/ /　　.::.
　...　... :::..:...........　　　　　　　..:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:..　　／~　　　⌒￣ノ　.:
:::..:.............:::::.:.::.::.::::::.::.:::::::　　　　　　　　　　　　　　／／　　　/￣　"　　＜　はいやっ！
　:::..:.............:::::.:.::.::.::::::;　　　.::.:::::::.::.::　　　　　　　（＿二二づ　|　 ”
" '”・' '.......:::::.:...,。,･'""　””" 'ﾟﾟ ' ,.,,....:::::.:...,。,'""　　　＼　　　ｌ,,,　ﾟﾟ" '　' ' ,.,,....:::::.:...,
　.,.,,,_ 　'”・' '”・' 　　　　　　　　　 '”・' '”・' 　　　: 　　　ｌ　　　ﾉ　　　　　 '”・' '”・' '”
　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　　　　　　　ｌ　　　ｒ　　　　,,.
　　　　　　　　　　　　　　　　　,＿＿　　　　　　　　　　ｌ　　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 iii■Λ　　　　　　　　　　ヽ　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　∑ (　；ﾟд) 　　　　　＋　　＋　ﾉノ　　　　　＋　　＋
　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　　つ　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　　＋
　　　　　　　　　　　　　　　　～|　　|　　　　,..-''"￣　　　　　　　　　　　　　ヽ. ＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　し' Ｊ　,.-;_'"　　　　　　　i!i!i!i!i!i!i!i!i!　_||　_＿ヽ＼="zｭ､i!i!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. ..:,''"´"　　l|l|l|l|l|l|l|l|l|　￣／＿　￣￣｀ヽ￣└‐┘ヽ~,, ￣｀ヽ
　　　　　　　　　＋　　　　　　　∠....／＿＿＿，＿＿＿＿∠ 　／＿＿ｒ'^ヽＶ´　　￣`ｉ　" r'^
　　　　　　　　＋　　　　　　　　〔巨Ｉ￣l|l|i!i!i!￣￣￣￣￣￣￣巨五Ｉ　　｡ｉﾞ⌒ヽl|ll||/i!i!/i!i!ll|l|
　　　　　　　　　　　　　　|l|l|　　l|l|l|　l|l|l|　　　i!i!i!i !i!i!　l|　　l|l|l | l| l |l|l|l |l|　　l|　l|　l|l|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　l|l| l | l | |i!i!i!|l|l|l| l| l |l|　　　l|　　l|l| l| l| l|ll| l i ! i!i ! |l| l| l |l |ll|i!

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー　／　　　＿　/　　　/　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣／　ユ　　　／　　　・・

41 ：「合理主義者」２５/３２：2007/12/12(水) 16:52:45 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,.ii..,
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,,,
───ーー────ｰ-"───ｰ-─’──ｰ──ーー─────ーー─
...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.::::::: ::: ..:: .:.::.......　....
　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.::.::.　　　　　　　::::: 　　　　.:::::::　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.:　　　ｒﾆ三に3　　　.　／
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::.....:::::　　　　　（´∀｀　）　　.::.＜　この通りです
　...　... :::..:...........　　　　　　　..:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.　／~　　　　⌒＼　.　　＼
:::..:.............:::::.:.::.::.::::::.::.:::::::　　　　　　　　　　　　／　／　　　　ﾄ　|"　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣
　:::..:.............:::::.:.::.::.::::::;　　　.::.:::::::.::.::　　　　　ｌ　ｲ　ｒ～、　|　 / ”
" '”・' '.......:::::.:...,。,･'""　””" 'ﾟﾟ ' ,.,,....:::::.:...,。,　＼￣＿＿）　ｌ_ノ,,,　.　　　ﾟﾟ" '　' ' ,.,,....:::::.:...,
　.,.,,,_ 　'”・' '”・' 　　　　　　　　　 '”・' '”・' 　　　: 　　ｌ　　　ﾉ　　　　　 '”・' '”・' '”
　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　　　　　　ｌ　　　ｒ　　　　,,.
　　　　　　　　　　　　　　　　　,＿＿　　　　　　　　　ｌ　　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 iii■Λ　　　　　　　　　　ヽ　ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　（( (；ﾟд) ))）　　　　　　　　ﾉノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　つ
　　　　　　　　　　　　　　　　～|　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　し' Ｊ
　　　　　　　　　　　＿＿＿＿∧＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　|　うむ。消えた。たしかに消えた。
　　　　　　　　　　|　これこそありうべからざる現象だ
　　　　　　　　　　＼　信じられぬ
　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

42 ：「合理主義者」２６/３２：2007/12/12(水) 16:53:18 ID:2eyCJpfG0

43 ：「合理主義者」２７/３２：2007/12/12(水) 17:44:00 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　ー―､＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　iiｌｌii　| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
　　　　　　　　　　　　　　|||||　,へ''';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
　　　　　　　　　　　　　　ﾘ|||/::::.....＼'';;;;;;;;;;;;;;;;;;;|　／ヽ:.
　　　　　　　　　　　　　ノ||||/::::::　　　＼;;;;;;;;;;;;;;;|／::　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　,'::::　　　　　--―‐'.:.:::....　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　 /::::::　　　　　　　　　　　　 ';
　　　　　　　　　　　　　,'::::　　　　　　　　　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　.i::::　　　　　　　　　　　　　　　 !
　　　　　　　　　　　　　 !:::. 　i!i!i　　ー─ー　　　　ー─　 !
　　　　　　　　　　　　　.|::::..　i!l.|　　　　　 ,.----､　　　　.l
　　　　　　　　　　　　　 i;::::.. . !.|　　　　　l　　　　!　　　　.i
　　　　　　　　　　　　　':;::::...　　　　　　/　　　　l　　　 /
　　　　　　　　　　　　　＼:::::::....　　　 /￣￣￣`!　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧
　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/　＼＿＿＿＿＿＿＿
　　　／
　　　|　じつに恐るべき不合理だ。
　　　|　こんな現象が存在することは許せない
　　　|　わたしはこんな経験などしたくなかった・・・・・・・・・
　　　＼
　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

44 ：「合理主義者」２８/３２：2007/12/12(水) 17:44:33 ID:2eyCJpfG0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,.ii..,
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,,,
───ーー────ｰ-"───ｰ-─’──ｰ──ーー─────ーー─
...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.::::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.::.::.　　　　　　　:::::::　　.....:::::.:.::.::.:::::::
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.::::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::.....:::::　　　　　　ｒﾆ三に3::: .:.::.::　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　...　... :::..:...........　　　　　　　..:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:..........　　（´д｀；　）　　　　　／
:::..:.............:::::.:.::.::.::::::.::.::::::::.::::::;　　　.::.:::::::.::.::　　　　　／丶'　　⌒ヽ　　＜　・・・・・・・・・・・・
" '”・' '.......:::::.:...,。,･'""　””" 'ﾟﾟ ' ,.,,....:::::.:...,。,'”:...,　,'　/ / 　　　　 | 　| 　　＼
　.,.,,,_ 　'”・' '”・' 　　　　　　　　　 '”・' '”・' 　　　 '”　/　|　　　　　|　|　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣ '
　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　　　　　ｌ　 |　　　　　ｌ　|
　　　,＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　,ｲ　　　　　/　/
　　　　iii■Λ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（こﾉ　ｌ　　　ｒ（__ﾉ
　　　　 (；ｰДｰ)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　ｌ
　　　　　|　　つ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ｌ
　　　～|　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉノ
　　　　　し' Ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｖ
　　　＿＿＿∧＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　／
　|　　きみはわたしのこの記憶を消し
　|　　その壷にもどって
　|　　どこかに行ってしまえ
　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

45 ：「合理主義者」２９/３２：2007/12/12(水) 17:45:04 ID:2eyCJpfG0

　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　|　承知しました・・・・・・
　　　　　＼
　　　　　　￣￣￣￣￣＼|￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　ｒﾆ三に ;; '' 　.;.;.;　:;:;:;
　　　　　　　　　　　　　　　（´д｀　　 '：：' ;;; 　''''
　　　　　　　　　　　　　／~　　｀l´　 .;.:：;;∵∴;:::..|
　　　　　　　　　　　　／　イ　.;.;.;　　∵∴;;;::'''
　　　　　　　　　　　│　／|　　.:.:.:.:.:.:.::;∴:∵∴;;;;;;;;;;:;''''''''
　　　　　　　　　　　　＼￣|　　　　;;∵∴;;;;' ;:;：：””:;:;:
　　　　　　　　　　　　　￣ｌ　　　 ∵∴''''　 ;:;:
　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　::::;::;∵∴　. . :;:;:
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　;;;: ''
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ;;;''';

46 ：「合理主義者」３０/３２：2007/12/12(水) 17:45:35 ID:2eyCJpfG0

::::::::::::::::::::::::::::: :... :.:. .: 　 -‐- 　: :. .: .:: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::...... .. :, ´ 　　　 .｀'ヽ : .. :.....::::::.:..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::.:... ...:.......: :;' 　　　　　　　';;::::...: :.. :. ::.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::: :... :.i 　　　　　　　　i .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::......::.:. .:　、　　　　　　..::,'　.: :.. :.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::............: .: ..: :ヽ　.....　 ...::::　, : :.. :.......::::::::::::::::::::::::ｻﾞｻﾞｰﾝ・・・・・・::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::.:..: :.. ...　`' ‐ - ‐ ''": .:..: ..:: .::::::::::::::::::::.::::::::::::::::::.::::::.:::::.::::::.:::::::.::::::.:::::
:: :: :: :: :: :: :: :: :: :: .. .. :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: :: : :: :: ::
________________________________________________________________________________________

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　^＾^
　　　　　　　　　　^＾^　　　　　　　　＾^＾^　　　　　　　　　　　　　　^＾^
　　　　　　　／￣ヽ
　　　　　　　|　　ヽ　＼　　　　　　　　　　　　　＾^＾
　,,,,,,,,,,,,,,,,,,,/　,　　　　　ヽ,,,
''''''＿＿／　　　　　　　　|＿'''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''',,,,,,,,,,,,,,,,,,,
　　|　　/　　　　　　　　　＼　　ヽ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ー―――'''''''''''''
　　　　/　　　　　　　　　　　＼
＿＿/　,　　　　'　　　　　ヽ　 |＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　(V)。。(V)
　　/　　　　　　　　　　　　　　|　　　￣￣￣￣ー――――（（((　ミ（分）ミ
' '''' ''' ' '''' '''''''' '' '' '''''''' '' '' ''''''' ''

47 ：「合理主義者」３０/３２：2007/12/12(水) 17:46:06 ID:2eyCJpfG0

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～ｖ～～ｗ～～～ゞ～～ｖ～～ｗ～～～～～～～ヾ,～～ｗ～ヾ～～　.(;;;;д;;)
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . .. . .’.　.　:　　　　　　　　～|:;:;　０
　∩l⌒ヽ,,,_　 . .. . .’.　.　:　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . .. . .’.　.　: 　し'´
　''ﾞ~~~''ﾞ~~　　　　　　　　　 . .. . .’.　.　:

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
エフ博士はなにごともなかったように歩き去った
事実、彼の頭には不合理なことはなにひとつ入っていない

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

48 ：「合理主義者」３２/３２：2007/12/12(水) 17:47:31 ID:2eyCJpfG0

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
浜辺にころがる栓のされた古い壷は

しばらく波にもてあそばれて

不満そうにふるえていたが

やがて、いつのまにか海のなかに引きこまれていった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┼ヽ　 -|r‐､.　ﾚ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｄ⌒)　./|　_ﾉ　 __ﾉ

49 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/12(水) 18:51:53 ID:oiwYt2ng0

３度目のお願いの時に、
「３回だけじゃヤダ！無制限に願いをかなえて！」
と言いたいネ。

50 ：「合理主義者」３２/３２：2007/12/12(水) 18:55:45 ID:2eyCJpfG0

忘れてた

出典　悪魔のいる天国

作　星　新一

51 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/12(水) 23:02:14 ID:UQ4kKkOQ0

GJ！煩悩が一杯の自分は決められなくてどうにかなってしまいそうだ。

52 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/12(水) 23:26:01 ID:AZFWjJT00

>>49
そういうネタが結構あったらしく、「願いをかなえてやろう」系の
短篇ではよく「願いの回数を増やして、という願いは禁止」と
事前にクギさされたりするよw

53 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/16(日) 02:14:23 ID:IzHgkPf60

やっぱり星さんはいいね

54 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/16(日) 14:31:41 ID:+QMrNEWe0 BE:140245834-2BP(0)

星先生は神様だからなぁ。
あれだけ書いたおかげで大半の嫌展は発掘済みだし。
ショートショートは意外性を求められるから、自然に嫌展が多くなる。

2eyCJpfG0さんGJ！
博士が立ち去るコマで壺が埋まっているのが良いね！

55 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/16(日) 19:20:40 ID:NbdDulr90

|　
|　　　ついにあの作品のAA化に成功したぞ！
＼　　　　　　　　　　　
　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|／￣￣
　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　（´∀｀　）
　　　　　　　　　　　■⊂）　V ⊂
　　　　　　　　　　　　　　7__|：__. ,ゝ
　　　　　　　　　　　　　（＿（＿_）

ただいま製作中・・・・・・
Complete　　１５／XX　・・・・・

56 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/18(火) 04:27:55 ID:ucUmhxlP0

>>23

北澤「誰も中にいませんでしたからねぇ。
　　　誰か中にいればよかったんですけどねぇ」

57 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/18(火) 20:49:20 ID:upA8fSFD0

過去ログに結構あったので
今回は落語で描いてみました

58 ：猫の皿１/２０：2007/12/18(火) 20:50:06 ID:upA8fSFD0

:;'';;;";;,`;;　　　　　　　　　　..　.　.::..:::..　　:.:..::::::::　　::.....　..::::.:.....:
,;;";`/:;;;:ﾞ　　　　　　　　　　　.　　.　　.....　　...:::.　.......　　:::　::::.:.:
//;:;ヾﾞ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..　......　　...:::　:::..:::::::::
/::ノ''"　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..　　::.　:..　 .:
／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(;:~;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　f;;:;ﾘ;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,..､､.,　　　　　　　　　 (,;'W;;V
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,.-''"　　　"'' ､　　小　　(;;;:V::;;;从
~ ""'' ｰ - ..,,　　　　　 ,,.-''´::　..:::　　　　　ｲi､ﾉliﾐ　 /;W;;;V;;V
　　　　　　　ﾞ" '''' "" ....:::　.::.　　　　　　彡ﾐﾐ彡ミ;;;,V;;;;V;;l|l
''"~""　ｰ- ､.,__　　　:::..:　..::.　　　　　　　彡ミﾐ彡ミV从Wl|lli|l
.,.:,..:..　　.,.:,..:..　　ﾞ"'' ｰ-　､､,..,　　　　　　　　ii| ,,.|ii|- ､,,ヾi::|l||l.I
　.,.:,..:.. :,..　..:.. :,　　..:.. :,　 ..;:.　,;ﾞ`"'''''''''''''',,'"".,;:. .;:. ,;:,. ~"''ﾞl|ll|
..:.. :,　..:.. :,　　.:,..:..　　.　　 , -'"　..:::　:.:.　 ,'.;:.,　.,.:.,.,　.,.:.,　,.,::..,.
　,.:,..　,.　:,..,.:,..　,.:,..　;:.,'',;'　..::　　　　..:..　,;'.,　.,.:.,　,.,::..,. ,.,::..,.　::.,:
　.,.:,..:.. :,..　..:....,.:,..　,.,,-'".:..　:　　　　:...　 ,',.,::.,.,　　::..,..,.　;:,,.:: .:,
..,.:,..　,.:,...,.:,..　,.:,. ,,; ':　:／ニ＼　っ　　　.::.　 ;'　　,.,::..,.　,.:::.,　,.,::..,.
..:.. :,　...:,　..,.:,..-'"　::.　.(ﾟДﾟ )∩っ.　..::.　..:....,;　,.,::..,.　　,. 　,.:,..　,.　::.
;;.:,..:.. :,.　.,.:,..'"::...::.::...::とヽy/ ノ　::...::.:.... ,' 　,.:,..　,.　:,..,.:,..　,.:,　.
　.,.:,..　 -'"::...::.　::...:　(~)/ｒL）～:...:.....　 ,;'.,.:,..　,.:,.,.:,.,.:,..　,.:,..　,.:,
, - '"~　::...::.........　::.　..::.　 `Ｊ　:::...:.. ... ;'.,.:,..　,.:,　.,.:,..　,.:,　::.,　､

江戸の骨董品屋の店主が、価値のある品を探そうとあちこちを巡り
熊谷在の石原あたりを歩いていた時
収穫のないまま、歩きつかれたので、茶店で休むことにした

59 ：猫の皿２/２０：2007/12/18(火) 20:51:03 ID:upA8fSFD0

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　　　　　　　　　　　(ﾐ・ω・)　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣　　　　　　|＼
　　　　　　　　　～（　oo）　　　　　|　　お茶どぞー　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿ |　おう、あんがとよ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　

60 ：猫の皿3/20：2007/12/18(火) 20:51:45 ID:upA8fSFD0

　　　　　　　....,,....　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒ヽ
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　　　　　　　　　　　 ∧∧　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　　　(ﾐ・O・)　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　～（　oo）　　　　　|　　おお、タマや　お腹すいたかい
　　　　　　　ﾐｬｰ　ﾐﾔｰ　　　　　　 |　今ご飯用意するからね
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

61 ：猫の皿4/20：2007/12/18(火) 20:52:17 ID:upA8fSFD0

　　　　　　....,,....　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒ヽ
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　::::::|　 | l l l l l l l l|　|＿＿::　::;;;|　 | 　　　　　　　ー　　(ﾟДﾟ )　　|| ||　|| |　|| |　|| || || || ||　|| || || || ||　|| || || |
　::::::|　 |￣￣￣￣|　|// 　| : :::;;|　 |_　　　　　　　　/　（旦と）　／ニ＼　　　　　　　'　''　　''''　''''　　''''''　''''　''
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　.'' ::,￣: .:': .'': .'' '' ￣': .:': .'': .'' ::':￣ .:': .'': .'' '' ::': .:': .'': .:': .'': .'' '' ::': .:': .'': .　　.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧　　　　. .　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　 ∧∧　　　　（∀｀　）　　　＜　　ほら、たんとおあがり
　　　　　　　　　　　(ﾐ。。)　　　⊂　 ○ ）　　　　 |　　おいしいかえ
　　　　　　　　　～（　oo）⊆⊇　（_＿）＿）　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
　　　　　　　ﾐｬｰ　ﾐﾔｰ

62 ：猫の皿5/20：2007/12/18(火) 20:52:46 ID:upA8fSFD0

　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
　　　　　　　　　　　　　　　ｒ´　ｒ´　　　　　　　　　　ヽヽ　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　ｒ´　　　　　　　ｒ´　　　　　　　　　　　　ヽヽ
　　　　　　　　　　　ｒー─────────────────７
　　　　　　　　　　　＼　三三　三三三三三三三三　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　＼三三三三三三三　三　　三三　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　＼三三　三三三三三三三三　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
　　∧∧　　　　ｒー－────────────────────
　　(；ﾟДﾟ)　　＜　あ、あの猫の飯皿・・・・
　　　　　　　　　＼　　もしや・・・
　　　　　　　　　　｀ ──────────────────

63 ：猫の皿6/20：2007/12/18(火) 20:53:17 ID:upA8fSFD0

　　　　　　　　＼_人_人_人_人_人人_人_人人_人_人_人_人_人人_／l
　　　　　　　　　）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（
　　　　　　　　　）　間違いねえぇぇ！！！　　　　　　　　　　　　　（
　　　　　　　　　）　　こあの碗は正真正銘　　　　　　　　　　　　　（
　　　　　　　　　）　柿右衛門の手による　　　　　　　　　　　　　　（
　　　　　　　　　）　オープンザプライス！　　　　　　　　　　　　　　（
　　　　　　　　　）　　小判にしてななんと十両！！！！　　　　　　（
　　　　　　　　　）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（
　　　　　　　　　^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y　　/^Y^Y^YY^Y^YY^Y^YY^YY⌒
　　　　　　　　　／:|.　　　　　　　|　/　　　　　／:|
　　　　　　　／　 .:::|　　　　　　　∨　　　／　 :::|
　　　　　　　 |　　...:::::|　　　　　　　　　　/　　　::::|
　　　　　　　i　　　　￣￣⌒ﾞﾞ^――／　　　::::::::|
　　　　　　/＿,,___　　　　　　 . _,,,,__,_　　　　　:::::::::::＼
　　　　　／　　　ﾞ^＼ヽ..　 , /ﾞ　　　¨＼,.-z　　　::::::::::＼
　　　　　「　●　　　　| 》　 l| 　●　　　ﾞ》　ミ..　　　.::::::＼
　　　　/i,.　　　　　 .,ﾉ .l|　《　　　　　 ..|´_ilﾄ　　　　::::::::::＼
　　　　/　＼___,,,,,_／ .'″　　^=u,,,,_ v／.. 　　　　　　:::::::::::::l!
　　　 |　　　　　　　　　　　￣　,,､　　　　　　　　　i し.／::::::::.｝
　　　|　　/ 　,,__＿＿　_,／￣　＼　＼　　　　　ﾉ　(　　::::::::::|
　　　 |　　|.. |　／└└└└＼../＼　　＼　　　'~ヽ　::::::::::::::｝
　　　　|　　.∨.|llllllllllllllllllllllllllllllllllllllll|　　　　　　　　　　::::::::::｛
　　　　| 　　　|.|llllllllllll;／⌒／⌒　　〕　　　　　　　　　　:::::::::::｝
　　　　 |　　　|.|lllllllll;　　　./　.　　 .　|　　　　　　　　　　::::::::::［
　　　　 .|　　　|.|llllll|′　　/　　　　.　|　　　 .|　　　　　　:::::::::::|
　　　　　.|　　 |.|llll| 　　　| 　　　　.∧〔　　　/　　　　:::::::::::::／
　　　　／　｝.∧lll　　　　|　　　　../　/　　／　　　:::::::::::::::::＼
　　／　　　/|　＼┌┌┌┌┌/.／　／:::　　　　　:::::::::::::::::＼
　　　　　　(　ﾞﾞ^^¨^¨ﾞﾞ¨　￣￣￣　／:::::::::::　　　　　　　　::::::::::＼
　　　　　　ヽｰ─￢ｰ～ｰ―――　:::::::::::::

64 ：猫の皿7/20：2007/12/18(火) 20:53:49 ID:upA8fSFD0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｒ￣⌒￣Y⌒￣⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒ヽ
　:＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ ,. ,. ,..,,..,.,.,.,.,, .,.,.,.,.,.,., ,.,.,.,. ,　（　なんとかして手に入れたいが　　）.,
　､丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,　（　何かいい方法はないものか　　）.,
　;:＼丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼vwvwvwvvwvwvvwvw　ゝ　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノv
　:;;;;;|＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼ｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗ｀　＾＾＾＾＾＾＾○＾　＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾´
　;;;;;;|　 |＿＿＿＿|　|＿＿＿＿|　 | V/V/V/V/V/V/V/V/V/　　。　　　V/V/V/V/V/V/V/
　::;:;:|　 | l l l l l l l l|　|:: : :::;;:;;;;;;;;;|　 |V/V/V/V/V/V/V　　　　　。　　/V/V/V/V/V/V/V/V/
　::::::|　 | l l l l l l l l|　|　:: :::::;;;;;;;;;|　 |　　　　　　　　　　　∧∧　　/V/VV/V/V/V/V/V/V/V/V
　::::::|　 | l l l l l l l l|　|＿＿::　::;;;|　 | 　　　　　　　　　　(ﾟДﾟ；)　　|| ||　|| |　|| |　|| || || || ||　|| ||
　::::::|　 |￣￣￣￣|　|// 　| : :::;;|　 |_　　　　　　　　　　（yと）　／ニ＼　　　　　　　'　''　　''''　''''　　''''''　''''　''
　::::::|　 |　　　　 |　|＿＿|　: ::;|　 |_　　　　　　　　|￣○○ﾉ　￣￣￣￣￣￣￣￣|'''',,　''''　　''''''　''''''　''''　　''
　:___|　 |＿＿＿＿|　|――!　　::|　 |.　　　　　　　　　￣l|_|￣￣￣￣￣￣￣l|_|￣.,;;　:;:,::,,　..,. :;;,　::;.,, ..,,.:., ;;,　::
　.'' ::,￣: .:': .'': .'' '' ￣': .:': .'': .'' ::':￣ ∧＿∧ .:': .'': .' __　　.:': .'': .'' '' ::': .:': .'': .　　.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　；´∀）　　　（__(）､;.o：。
　　　　　　　　　　　 ∧∧　　　　　（つヽy/（つ　　　　　　ﾟ*･:.｡
　　　　　　　　　　　(ﾐ。。)　　　　　ﾉ＿/∞Lゝ
　　　　　　　　　～（　oo）⊆⊇　　（＿_）＿）　　＜ありゃ・・・お茶が・・・
　　　　　　　ﾐｬｰ　ﾐﾔｰ　ﾊｸﾞﾊｸﾞ

65 ：猫の皿8/20：2007/12/18(火) 20:54:26 ID:upA8fSFD0

　:＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ ,. ,. ,..,,..,.,.,.,.,, .,.,.,.,.　　　　　＼　　__　　／
　､丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.　　　　　＿　（ｍ）　＿　ﾋﾟｺｰﾝ！
　;:＼丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼vwvwvwvvwv　　　　　　　|ミ| 　　　　─
　:;;;;;|＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼ｖｗｖｗｖｗｖ　　　　／　.｀´　＼
　;;;;;;|　 |＿＿＿＿|　|＿＿＿＿|　 | V/V/V/V/V　　　　　　　　　　　　　V/V/V/V/V/V/V/
　::;:;:|　 | l l l l l l l l|　|:: : :::;;:;;;;;;;;;|　 |V/V/V/V/V/V/V　　　　　　　/V/V/V/V/V/V/V/V/
　::::::|　 | l l l l l l l l|　|　:: :::::;;;;;;;;;|　 |　　　　　　　　　　　∧∧　　/V/VV/V/V/V/V/V/V/V/V
　::::::|　 | l l l l l l l l|　|＿＿::　::;;;|　 | 　　　　　　　　　∩ﾟДﾟ )　　|| ||　|| |　|| |　|| || || || ||　|| ||
　::::::|　 |￣￣￣￣|　|// 　| : :::;;|　 |_　　　　　　　　　ヽyと）　／ニ＼　　　　　　　'　''　　''''　''''　　''''''　''''　''
　::::::|　 |　　　　 |　|＿＿|　: ::;|　 |_　　　　　　　　|￣○○ﾉ　￣￣￣￣￣￣￣￣|'''',,　''''　　''''''　''''''　''''　　''
　:___|　 |＿＿＿＿|　|――!　　::|　 |.　　　　　　　　　￣l|_|￣￣￣￣￣￣￣l|_|￣.,;;　:;:,::,,　..,. :;;,　::;.,, ..,,.:., ;;,　::
　.'' ::,￣: .:': .'': .'' '' ￣': .:': .'': .'' ::':￣ ∧＿∧ .:': .'': .':': .:': .'': .　　.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（´∀｀　）
　　　　　　　　　　　 ∧∧　　　　旦とヽy/と）＜　入れなおしてきやしょう
　　　　　　　　　　　(ﾐ。。)　　　　　ﾉ_/∞Lゝ　
　　　　　　　　　～（　oo）⊆⊇　　（＿_）＿）
　　　　　　　ﾐｬｰ　ﾐﾔｰ　ﾊｸﾞﾊｸﾞ

66 ：猫の皿10/20：2007/12/18(火) 20:54:56 ID:upA8fSFD0

　　　　　ｒ´⌒￣Y⌒￣⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒ヽ
　　　　　（　いい手を思いついたぞ　　　　　　　　　　　　　　）.
　　　　　（　どうせ物の価値の分からん茶店のオヤジだ　）
　　　　　（,　柿右衛門の皿を格安で　　　　　　　　　　　　）
　　　　　（　　　だましとってやるぜｗｗｗ　　　　　　　　　）
　　　　　　ゝ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ
　　　　　　＾＾＾＾＾＾＾○＾　＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾´
　　　　　　　　　　　　O
　　　　　　　　　　　　　　O
　　　　　　　　　　　　∧ 　ﾟ　　　　　　∧
　　　　　　　　　　　　/　ヽ　　　　　./ .∧
　　　　　　　　　　　/　　｀､　　　　　/ 　八
　　　　　　　　　／　　　　￣￣￣　　　　ヽ
　　　　　　　　 l:::::::::　　　　　　　　　　　　　 .l
　　　　　　　　 |:::::::::: 　ヽ-=・=-′　ヽ-=・=- |
　　　　　　　　 .|::::::::::::::::: 　＼＿＿_／　　　|
　　　　　　　　ヽ:::::::::::::::::::　　＼／　　　　丿
　　　　　　　　　　ヽ:::::::::::::::::　　　　　　　／
　　　　　＿＿＿＿>:::::::::::::::::　　　　　 <＿
　　　　/::::::::::::::::::::::::　::::::::: 　　　　　　　　　／⌒ヽ⌒､⌒）
　　　|::::::::::::;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::　　　　　　　　／　/ヽノヽノヽﾉ
　　　|::::::::::::::::::::::::　　　　　　　　　　　　/　　/:::::::: ::::::::::::

67 ：猫の皿11/20：2007/12/18(火) 20:55:27 ID:upA8fSFD0

　　　　　　....,,....　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒ヽ
　　　 ,,:;::'' :::::::　'::::,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　　）
　,,:::::'':: :::::: :::: :: :::::: :'':::,,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（''　　　　　⌒)
　: :;;;:: :::::: ;;:::; :::: :;;;:: :::::: ;;'''::::...,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒　　　　　　　　）
　:;;::: ::::;;::: :;;;:;;::: ::::;;:: :::::: :: :::::::: :::;;:: '::;:::,,.....　　　　　　　　　　　　　　　（''　　　　　　　　｀）
　:＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ ,. ,. ,..,,..,.,.,.,.,, .,.,.,.,.,.,., ,.,.,.,. ,.,.,..,., ,.,, ., .,. ,. ,..,,..,.,., .,.,,.,.,.,.,, ., .,. ,. ,.
　､丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,;;.,.,,.,.,.,.,.,,,.,.,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,.,,.,;;.,;,,,.,.,.,,.
　;:＼丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼vwvwvwvvwvwvvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwv
　:;;;;;|＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼ｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖvｗｖ
　;;;;;;|　 |＿＿＿＿|　|＿＿＿＿|　 | V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V
　::;:;:|　 | l l l l l l l l|　|:: : :::;;:;;;;;;;;;|　 |V/V/V/V/V/V/V　　　　　/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
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　::::::|　 | l l l l l l l l|　|＿＿::　::;;;|　 | 　（　´∀｀∬　　　(ﾟДﾟ；)　　|| ||　|| |　|| |　|| || || || ||　|| || || || ||　|| ||
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼
　　　　　　　　　　　　　　 ∧∧　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣　　　　　　|＼
　　　　　　　　　　　　　　(ﾐ >∀)　　 |　　はいどぞー　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　～（　oo）⊆⊇ ＼＿＿＿＿＿＿＿＿ |　あ、・・・あのよ、オヤジ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐｬｱｰｵ　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿

68 ：猫の皿12/20：2007/12/18(火) 20:55:56 ID:upA8fSFD0

　　　　　　....,,....
　　　 ,,:;::'' :::::::　'::::,,
　,,:::::'':: :::::: :::: :: :::::: :'':::,,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣
　: :;;;:: :::::: ;;:::; :::: :;;;:: :::::: ;;'''::::...,,　　　　　　　　　　　　　　|　かわいい猫じゃねえか
　:;;::: ::::;;::: :;;;:;;::: ::::;;:: :::::: :: :::::::: :::;;:: '::;:::,,.....　　　　　　　　|　ちょっとさわってもいいかい
　:＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ ,. ,. ,..,,..,.,.,.,.,, .,.,.,.,.,.,., ,.,.,.＼
　､丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.　￣￣￣|／￣￣￣￣
　;:＼丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼vwvwvwvvwvwvvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwv
　:;;;;;|＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼ｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖvｗｖ
　;;;;;;|　 |＿＿＿＿|　|＿＿＿＿|　 | V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V
　::;:;:|　 | l l l l l l l l|　|:: : :::;;:;;;;;;;;;|　 |V/V/V/V/V/V/V　　　　　/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
　::::::|　 | l l l l l l l l|　|　:: :::::;;;;;;;;;|　 |　 ∧＿∧　　　　　∧∧　　/V/VV/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
　::::::|　 | l l l l l l l l|　|＿＿::　::;;;|　 | 　（　´∀｀）　　　　(ﾟ∀ﾟ；)　　|| ||　|| |　|| |　|| || || || ||　|| || || || ||　|| ||
　::::::|　 |￣￣￣￣|　|// 　| : :::;;|　 |_　（　　つと）'　　旦ヽy/ ）　／ニ＼　　　　　　　'　''　　''''　''''　　''''''
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　.'' ::,￣: .:': .'': .'' '' ￣': .:': .'': .'' ::':￣ .:': .'': .'' '' ::': .:': .'': .:': .'': .'' '' ::': .:': .'': .　　.　　　　　　. .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼
　　　　　　　　　　　　　　 ∧∧　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　(ﾐ’ω)　　 |　　ええ、もちろんよござんすよ
　　　　　　　　　　　　～（　oo）⊆⊇ ＼＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ？

69 ：猫の皿12/20：2007/12/18(火) 20:56:27 ID:upA8fSFD0

　　　　　　....,,....
　　　 ,,:;::'' :::::::　'::::,,
　,,:::::'':: :::::: :::: :: :::::: :'':::,,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣
　: :;;;:: :::::: ;;:::; :::: :;;;:: :::::: ;;'''::::...,,　　　　　　　　　　　　　　|　おお可愛いじゃねえか
　:;;::: ::::;;::: :;;;:;;::: ::::;;:: :::::: :: :::::::: :::;;:: '::;:::,,.....　　　　　　　　|　他にもいるのかい？
　:＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ ,. ,. ,..,,..,.,.,.,.,, .,.,.,.,.,.,., ,.,.,.＼
　､丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.　￣￣￣|／￣￣￣￣
　;:＼丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼vwvwvwvvwvwvvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwv
　:;;;;;|＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼ｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖvｗｖ
　;;;;;;|　 |＿＿＿＿|　|＿＿＿＿|　 | V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V
　::;:;:|　 | l l l l l l l l|　|:: : :::;;:;;;;;;;;;|　 |V/V/V/V/V/V/V　　　　　/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
　::::::|　 | l l l l l l l l|　|　:: :::::;;;;;;;;;|　 |　 ∧＿∧　　　　　∧∧　　/V/VV/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
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　::::::|　 |￣￣￣￣|　|// 　| : :::;;|　 |_　（　　つと）'　　とヽy/ ）　旦／ニ＼　　　　　　　'　''　　''''　''''　　''''''
　::::::|　 |　　　　 |　|＿＿|　: ::;|　 |_　ﾉ＿/∞Lゝ ∧∧○○ﾉ　￣￣￣￣￣￣￣￣|'''',,　''''　　''''''　''''''　''
　:___|　 |＿＿＿＿|　|――!　　::|　 |.　（＿_）＿）　(ﾐ’ω)l|_|￣￣￣￣￣￣￣l|_|￣.,;;　:;:,::,,　..,. :;;,　::;.,, ..,,.:.,
　.'' ::,￣: .:': .'': .'' '' ￣': .:': .'': .'' ::':￣ .:': .'': .'' '' ::'～（　oo）: .'': .:': .'': .'' '' ::': .:': .'': .　　.　　　　　　. .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ
　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　へえ、猫好きなもんで五、六匹飼っておりやす
　　　　　　　　　　　　⊆⊇ |　お客さんも猫好きで？
　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

70 ：猫の皿13/20：2007/12/18(火) 20:57:15 ID:upA8fSFD0

　　　　　　....,,....
　　　 ,,:;::'' :::::::　'::::,,
　,,:::::'':: :::::: :::: :: :::::: :'':::,,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　: :;;;:: :::::: ;;:::; :::: :;;;:: :::::: ;;'''::::...,,　　　　　　　　　　　　　　|　それがよう・・・十年来可愛がってた
　:;;::: ::::;;::: :;;;:;;::: ::::;;:: :::::: :: :::::::: :::;;:: '::;:::,,.....　　　　　　　　|　猫が死んじまってな・・・こいつによく似た
　:＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ ,. ,. ,..,,..,.,.,.,.,, .,.,.,.,.,.,., ,.,.,.＼　かわいい奴だったよ
　､丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.　￣￣￣|／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　;:＼丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼vwvwvwvvwvwvvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwv
　:;;;;;|＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼ｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖvｗｖ
　;;;;;;|　 |＿＿＿＿|　|＿＿＿＿|　 | V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V
　::;:;:|　 | l l l l l l l l|　|:: : :::;;:;;;;;;;;;|　 |V/V/V/V/V/V/V　　　　　/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
　::::::|　 | l l l l l l l l|　|　:: :::::;;;;;;;;;|　 | 　 ∧＿∧　　　　　∧∧　　/V/VV/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
　::::::|　 | l l l l l l l l|　|＿＿::　::;;;|　 | 　（　´д｀）　　　　(дｰ )　　|| ||　|| |　|| |　|| || || || ||　|| || || || ||　|| ||
　::::::|　 |￣￣￣￣|　|// 　| : :::;;|　 |_　（　　つと）'　　とヽy/ ）　旦／ニ＼　　　　　　　'　''　　''''　''''　　''''''
　::::::|　 |　　　　 |　|＿＿|　: ::;|　 |_　ﾉ＿/∞Lゝ ∧∧○○ﾉ　￣￣￣￣￣￣￣￣|'''',,　''''　　''''''　''''''　''
　:___|　 |＿＿＿＿|　|――!　　::|　 |.　（＿_）＿）　(ﾐ’ω)l|_|￣￣￣￣￣￣￣l|_|￣.,;;　:;:,::,,　..,. :;;,　::;.,, ..,,.:.,
　.'' ::,￣: .:': .'': .'' '' ￣': .:': .'': .'' ::':￣ .:': .'': .'' '' ::'～（　oo）: .'': .:': .'': .'' '' ::': .:': .'': .　　.　　　　　　. .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ
　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　おやまあ、そいつは
　　　　　　　　　　　　⊆⊇ |　　ご愁傷様で・・・
　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

71 ：猫の皿14/20：2007/12/18(火) 20:57:52 ID:upA8fSFD0

　　　　　　....,,....
　　　 ,,:;::'' :::::::　'::::,,
　,,:::::'':: :::::: :::: :: :::::: :'':::,,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　: :;;;:: :::::: ;;:::; :::: :;;;:: :::::: ;;'''::::...,,　　　　　　　　　　　　　　|　どうだろう、オヤジ
　:;;::: ::::;;::: :;;;:;;::: ::::;;:: :::::: :: :::::::: :::;;:: '::;:::,,.....　　　　　　　　|　俺にこの猫をゆずっちゃくれんかね
　:＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ ,. ,. ,..,,..,.,.,.,.,, .,.,.,.,.,.,., ,.,.,.＼もちろんただとはいわん。三両だそう
　､丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.,.,.,.,,.,.　￣￣￣|／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　;:＼丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶丶＼vwvwvwvvwvwvvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwvwv
　:;;;;;|＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼ｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖｗｖvｗｖ
　;;;;;;|　 |＿＿＿＿|　|＿＿＿＿|　 | V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V
　::;:;:|　 | l l l l l l l l|　|:: : :::;;:;;;;;;;;;|　 |V/V/V/V/V/V/V　　　　　/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
　::::::|　 | l l l l l l l l|　|　:: :::::;;;;;;;;;|　 | 　 ∧＿∧　　　　　∧∧　　/V/VV/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
　::::::|　 | l l l l l l l l|　|＿＿::　::;;;|　 | 　（　´∀｀）　　　　(дﾟ　)　　|| ||　|| |　|| |　|| || || || ||　|| || || || ||　|| ||
　::::::|　 |￣￣￣￣|　|// 　| : :::;;|　 |_　（　　つと）'　　とヽy/ ）　旦／ニ＼　　　　　　　'　''　　''''　''''　　''''''
　::::::|　 |　　　　 |　|＿＿|　: ::;|　 |_　ﾉ＿/∞Lゝ ∧∧○○ﾉ　￣￣￣￣￣￣￣￣|'''',,　''''　　''''''　''''''　''
　:___|　 |＿＿＿＿|　|――!　　::|　 |.　（＿_）＿）　(ﾐ’ω)l|_|￣￣￣￣￣￣￣l|_|￣.,;;　:;:,::,,　..,. :;;,　::;.,, ..,,.:.,
　.'' ::,￣: .:': .'': .'' '' ￣': .:': .'': .'' ::':￣ .:': .'': .'' '' ::'～（　oo）: .'': .:': .'': .'' '' ::': .:': .'': .　　.　　　　　　. .
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼　　　　ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ
　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　へえ、そういうことなら喜んで
　　　　　　　　　　　　⊆⊇ ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

72 ：猫の皿15/20：2007/12/18(火) 20:58:25 ID:upA8fSFD0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　話の分かる親父でよかったぜ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　じゃ、三両確かに渡したぞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣＼|￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋
　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧　　　＋　　　　　∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　（　´∀｀）∩　　　　 ∧∧(ﾟДﾟ )
　　　　　　　　　　　　　　　（　　つつU　　　　(・ωとy/　）
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ＿/∞Lゝ　　～（　　　ﾉ /ｒL）～
　　　　　　　　　　　　　　　（＿_）＿）　　　　　￣　U´`Ｊ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼
　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　|　　はい、大切にかわいがってやってくださいな
　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

　　　⊆⊇

73 ：猫の皿16/20：2007/12/18(火) 20:58:56 ID:upA8fSFD0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　おう、そうだ猫は皿が変わると
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　飯を食わないっつうから、その飯皿も持って行くぜ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣＼|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋
　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧　　　＋　　　　∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　（　´∀｀）∩　　　　　　(ﾟДﾟ )∩
　　　　　　　　　　　　　　　（　　つつU　　　　　　とヽy/ノ　　∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ＿/∞Lゝ　　　　　　 /人ｒLゝ～　(ﾐ’ω)
　　　　　　　　　　　　　　　（＿_）＿）　　　　　　　U´`Ｊ　　　（oo　）～

　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼
　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　|　　いえいえ、それは困ります
　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

　　　　⊆⊇

74 ：猫の皿17/20：2007/12/18(火) 20:59:27 ID:upA8fSFD0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　へ？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣V￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋
　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧　　　＋　　　　∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　（　´∀｀）∩　　　　　　(ﾟAﾟ；)∩
　　　　　　　　　　　　　　　（　　つつU　　　　　　（つy/ノ　　∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ＿/∞Lゝ　　　　　　/= Oゝ　　(ﾐ’ω)
　　　　　　　　　　　　　　　（＿_）＿）　　　　　　U´　　　　（oo　）～

　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼
　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　|　　あの皿は柿右衛門の作った皿で
　　　　　　　　　　　　|　三両どころの価値じゃないんですよ
　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

　　　　⊆⊇

75 ：猫の皿18/20：2007/12/18(火) 20:59:58 ID:upA8fSFD0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　そ、それを知ってるなら
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　どうして猫の皿なんかにしてんだよ！！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣V￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋
　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧　　　＋　　　∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　（　´∀｀）∩　　　　　(ﾟAﾟ；)　　　　　　ﾐｲｰ?
　　　　　　　　　　　　　　　（　　つつU　　　　　とly/と）　　∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ＿/∞Lゝ　　　　　　|_ｒLゝ　　(ω・ﾐ)
　　　　　　　　　　　　　　　（＿_）＿）　　　　　　　U´ヽ）　　（oo　）～

　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼
　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　|　へえ、それはですね
　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

　　　　⊆⊇

76 ：猫の皿１９/20：2007/12/18(火) 21:00:27 ID:upA8fSFD0

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　|　　こうしておくと時々　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　|　　　猫が三両で売れます　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿_　　_＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）ノ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　落語「猫の皿」　　終わり

77 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/18(火) 21:01:04 ID:upA8fSFD0

ありゃ
２０コマじゃなくて１９コマでしたｗ

78 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/18(火) 21:02:01 ID:BkARmNgl0

リアタイ乙

79 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/18(火) 21:23:26 ID:28ywHpXf0

いいねｗ

80 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/18(火) 22:58:14 ID:Rj4F6/S40

乙！同じ人がビデオ棚にも投稿してるな
こっちはオリジナルのショートショートっぽい
皮肉が効いててわらた

81 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/19(水) 13:17:18 ID:If84EWA10

高麗の梅鉢

82 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2007/12/20(木) 20:43:40 ID:BoJg4uLs0

ｱﾁｬｰ、一本取られたわいな

83 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/01/02(水) 14:23:52 ID:AhkmFM1x0

>>17
波の音自重ｗ

84 ：17：2008/01/03(木) 16:18:37 ID:Hx77tKX60

>>83

同じ構図が続いて退屈だったので、遊びで入れといたが
気づいた人がいたかｗ

85 ：1/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:24:35 ID:d6y9B2pS0

┌────────────────────
│…は汝の真の名を……にして呼び…たり…。
└────────────────────
│…の神秘にとって…なる…の場で……
│……な印の…威により……にあらわれたまえ…
└────‐　　　　　　　　　　　　　　　─────‐
　　　　＿＿＿＿／　　　　＼＿＿＿＿
　　　　＼　　　／￣￣￣￣￣￣＼　　　／
　　　　　　＼／　　　　 / ￣ |　　　　＼／
　　　　　／＼　　　 lニ二l 　　　／＼
　　　　／　　　＼＿＿＿＿＿＿／　　　＼
　　　￣￣￣￣￣＼　∧＿∧　／￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　（ :::::::::::: ）
　　　　　　　　　　　　（ :::::::::::: ）

86 ：2/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:25:17 ID:d6y9B2pS0

┌────────────────────────
│われの願いをかなえ、われが汝の手先として生きて栄え
│人の世のなかで汝の意志を果たすことを得させたまえ…
└──‐v─────────────────────‐

　　　　　　　　　　　　ヽ　/　
　　　　　　　　　　　　　-　● ─　　ギュワァアアァァン
　　　　　　　　　　　　/　ヽ

　　 ∧＿∧　─アイ！
　　（:::::::::::　)
　　（::::::::::　）⌒/

87 ：3/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:25:57 ID:d6y9B2pS0

　　　　◯
. ─|─　　　　　　　　　　　　　　┌─────────
／」＼　☆　　　　　　　　　 ☆ 　│ 呼ばれて飛び出て
　　　　　　_＿/　　★　　　　　　　　∠　ジャ（ｒｙ …だょぅ！！
　　　　　　　　　　　　　　∧∧ 　　 └─────────
　　　　　　　　　　　　　ヽ(^ω^=)ﾉ
　　　　　　　　　　 (⌒ 　（ｘＯ）～　★
＿∧　　　　　　　☆ 　(　　∪　　　⌒)
*ﾟ ∀) ｷﾀ━ !!!　　　　　　　　　 ⌒)

88 ：4/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:26:47 ID:d6y9B2pS0

┌───────────────────‐
│ご出現して頂き、まことにありがとうございます。
│念のためお聞きしますが、魔神様ですよね…？
└─‐v──────────────────
　　　　　　　　　　　┌───────────────
　　　　　　　　　　　│ まあ、そんなもんだょぅ。人間は
　　　　　　　　　　　│ ぉぃらのことぃろんな名前で呼ぶょぅ。
　　　　　　　　　　　└────────v───────‐

　 ∧＿∧　　　　　　　　　　　　　　　 ∧∧ 　魔王とか
　（；・∀）　　　　　　　　　　　(ω^= ) 　精霊とかﾈ
　（　つと）　　　　　　　　　　　　　　　（ x u）～
　│ │ │　　　　　　　　　　　　　　　U.U
　（＿_）＿）　　　　　　　　　　　　　　　＿

89 ：5/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:27:41 ID:d6y9B2pS0

┌────────────────────‐
│では、3つの願いをかなえて頂けるんでしょうか？
└──‐v──────────────────
　　　　　　　　　┌─────────────────‐
　　　　　　　　　│ もちろんだょぅ。近ごろは誰も呼び出して
　　　　　　　　　│ くれなぃから、ぉぃら退屈してたんだょぅ。
　　　　　　　　　└─────────‐v────────
　　　∧＿∧　　　　　　　　　　　　　　∧∧
　　（　*・∀）　　　　　　　　　　　　(ω^= )
　　（　つと）　　　　　　　　　　　　　　　（ x u）～

　 ┌──────────────────────
　 │ だから、はりきって願ぃを5つかなえてあげちゃぅょぅ。
　 └───────────────v───────
┌──────────
│ ありがとうございます！
└────‐y─────‐
　　 ∧＿∧　　　　　　　　　　　　　　 ∧∧　ぉぃら
　　（　*・∀）ﾗｯｷｰ　　　　　　　　　　ヽ(ω^= )　頑張っちゃぅょぅ
　　（　つと）　　　　　　　　　　　　　　（ x u）～

90 ：6/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:28:32 ID:d6y9B2pS0

　　　　　　　　　┌────────────────
　　　　　　　　　│…ではさっそく、世界平和とぃくかょぅ。
　　　　　　　　　└─────────‐v──────‐
　┌──────‐
　│ とんでもない！
　└─‐v─────
　　 ∧＿∧　　　　　　　　　　　　 ∧∧
　　（　；・Д） ∑　　　　　　　　　　　　　(ω^= )
　　（　つつ　　　　　　　　　　　　　　（ x u）～

91 ：7/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:29:24 ID:d6y9B2pS0

┌─────────────────────‐
│ なんでそんなことのために…！あなたを呼び出す
│ 呪文の研究や、儀式に必要な品々をそろえるのに
│ 私がどれだけの金と時間を…。
└───v──────────────────
　┌───────────────────────
　│ わかってるょぅ。ぃまのは冗談で言ってみただけだょぅ。
　└───────────────v────────
　　　∧＿∧　　　　　　　　　　　　　　∧∧
　　（；・Д）　　　　　　　　　　　　ヽ(ω^= )　ﾆｺﾆｺ
　　と　　　つ　　　　　　　　　　　　　　（ x u）～

┌─────────────────────────‐
│ 昔から願ぃごとと言えば、美女か財宝か権力と決まってるょぅ。
└───────────────‐v──────────
　　　　　　 ┌──────
　　　　　　 │ そのとおり！
　　　∧＿∧ └─‐y────　　　　 ∧∧
　　（　*・∀）　　　　　　　　　　　　　　(ω^= )
　　（　　　　つ　　　　　　　　　　　　　　（ x u）～

92 ：8/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:30:14 ID:d6y9B2pS0

┌─────────────────────‐
│ 私は、私の妻となるべき女性を探し続けてきました。
│ そしてその結果、私の理想にかなう相手は、この
│ 世の中には存在しない、という結論に達したのです。
└──‐v───────────────────

　　　∧＿∧　　　　　　　　　　　　　　　 ∧∧
　　（；・∀）　　　　　　　　　　　　　　(ω^= )　ﾌﾝﾌﾝ
　　と　　　つ　　　　　　　　　　　　　　　（ x u）～

┌──────────────────────────‐
│ そこで、あなたを呼び出したというわけです。
│ 美女こそ私の願い、私にふさわしい絶世の美女をお願いします！
└──‐v────────────────────────
　　　　　　　　　　 ┌───────────────‐
　　　　　　　　　　 │ そうぃうことなら、まかせて欲しぃょぅ。
　　　　　　　　　　└────────v───────‐
　　　∧＿∧　　　　　　　　　　　　　　　∧∧
　　（　*・∀）　　　　　　　　　　　　　ヽ(ω^= )
　　（つ　つ　　　　　　　　　　　　　　（ x u）～

93 ：9/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:31:04 ID:d6y9B2pS0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　ぃよぅ！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └──v──
┌───── 　　　　　　ﾊﾟｯ
│ ─おお！！　　　　　　　
└──v───　　　　　　､　　　 ,
　　 ∧＿∧　　　　　　 `　 ∧∧　 ´　　　　　　 ∧∧
　　（　* ﾟ∀）　　　　　　(ﾟーﾟ*)　　　　　　　ヽ(^ω^=)ﾉ
　　（　つと）　　　　　　　 (　 U　　　　　　　　　（ｘＯ）～
　 / 　/　/　　　　　　　　　丨　)～　　　　　　　　 ∪
　（＿_）＿）　　　　　 ´, 　 lﾉlﾉ　､｀　　　　　　＿

94 ：10/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:31:53 ID:d6y9B2pS0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ では引き渡すょぅ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└────v────
┌──────────────────‐
│ さぁハニー！ボクの腕の中に飛び込んで…
└──v────────────────‐
　　　　　　┌──────────────
　　　　　　│─ちょっと、なんでわたし裸なの？
　　　　　　└───────‐y──────‐
　　 ∧＿∧　　　　　　　　∧∧　　　　　　　　　∧∧
　　（　* ﾟ∀） -3　　　　　 (ﾟO ﾟ*)　　　　　　　　(ω^= )
　（　つつ　　　　　　　 l ノヽ)　　　　　　　　（ x u）～

95 ：11/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:32:43 ID:d6y9B2pS0

　┌────────────────────
　│ こんなかっこで置いとくなんて、ひど過ぎるわ！
　└─────────‐v──────────‐
┌────────────‐
│ え？…いや、そのあのね…。
└────y────────‐
　　 ∧＿∧　　　　　　　　 ∧∧　　　　　　　　　 ∧∧
　　（　；・Д）　　　　　　　(*｡> 0)　　　　　　　(ω^= )　…
　（　つつ　　　　　　　l ノヽ)　　　　　　　（ x u）～

　┌───────────────────‐
　│ 大丈夫だょぅ。まだ願ぃごとが4つ残ってるょぅ。
　└─────────‐v──────────
ハッ ──────────────‐
│…そうだった。じゃ、あとは彼女の
│ 願いをかなえてやってもらえるかな。
└────y───────────‐
　　 ∧＿∧　　　　　　　　 ∧∧　　　　　　　 ∧∧
　　（；・∀）ﾎｯ　　　ヽ(ω^= )　　　　　ｲﾔ (*｡> 0) ｲﾔ
　（　つつ　　　　　　　　（ x u）～　　　　　l ノヽ)

96 ：12/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:33:33 ID:d6y9B2pS0

　　　　　 ┌──────────────‐
　　　　　│ …とぃうわけで願ぃごとを聞くょぅ。
　　　　　 └───────‐v───────
　 ┌───────────────────
　 │ ホント？じゃあ素敵なドレスと…
　 │ それと、きれいな宝石もお願いできるかしら？
　 └─────────────────v──‐

　　 ∧＿∧　　　　　　　　　　∧∧ 　　　　　　 ∧∧
　　（；・∀）　　　　　　　　　( =^ω) 　　　　　(ヮﾟ * )
　（　　　）　　　　　　　　～（u x ）　　　　　　l ノヽ)

　 ┌───────────‐
　 │ ぉ安ぃ御用だ…ぃよぅ！！
　 └────v───────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊﾟﾊﾟｯ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　　　　'
.　　　　　　∧∧　　　　　　　　　＋　 ∧∧ 　 ´
　　　　ヽ(=^ω^)ノ　　　　　+ <>　(ﾟヮﾟ* )　　
　　　　　～（Ｏｘ）　　　　　　　　　　　⊂(─ ⊃
　　　　　　　 ∪　　　　　　　　　　亅　)～
　　　　　　　＿　　　　　　　　´,　ﾉ＿_,ゝ　､｀

97 ：13/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:34:25 ID:d6y9B2pS0

　┌────────────────────‐
　│なんて素敵なの！本当にうれしいわ。ありがとう。
　└─────────────────‐v───
いやぁ ────────‐
│ 全然たいしたことないよ。
└──v────────　　ﾄﾞｰｲﾀｼﾏｼﾃだょぅ
*　 ∧＿∧　*　　　　　　　　　　　∧∧　　　　　∧∧
　 (∀ <* (ﾞヽ　ﾏｲｯﾀﾅｧ　　　　　( =^ω)　　　 (ヮ＾* )
　　（　　　ノ　　　　　　　～（u x ）　　　 ( ノヽ)

┌─────────────
│願いはまだ2つ残っているから
│なんでも好きなものを┌───────────
└──v──────‐ l　じゃあ次のお願いはね…
　　　　　　　　　　　　　　 └────────v──‐
　　　　　　　　　　　　　　ﾌﾝﾌﾝ ─────‐
　　　　　　　　　　　　　　│…わかったょぅ。
　　　*　　*　　　　　　　　 └──‐v────
　　∧＿∧　*　　　　　　　　　　 ∧∧　　　　 ∧∧
　（　*･∀）　　　　　　　　　　　　( =^ω) 　　 (ヮ＾* )
　（　つつ　　　　　　　　　　～（u x ）　　　 C C )

98 ：14/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:35:12 ID:d6y9B2pS0

　　　　　　　　 ┌────
　　　　　　　　 │　ぃよぅ！
　　　　　　　　 └──v──
　┌────　　　　　　　　　　　　ﾊﾟｯ
　│ なっ？！　　　　　　　　　　　　
　└──y──　　　　　　　　　　　､　　　 ,
∧＿∧ 　　　　　　 ∧∧　　　　　 `　∧∧　 ´　　　　 ∧∧
　；ﾟ Д) ∑　　　ヽ(=^ω^)ノ　　　　　(^Д^,,) 　　　　　(ヮﾟ*
　　　）　　　　～（Ｏｘ）　　　　　　⊂ T つ　　　　　　(ノヽ
　/　/　　　　　　　 ∪　　　　　　　 |─ |～　　　　　 j
＿)＿)　　　　　　　　＿　　　　　´,　ＵＵ　､｀　　　　ﾉ＿_

99 ：15/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:36:06 ID:d6y9B2pS0

　　　 ┌─────────────────
　　　 │ わたしこんな素敵な彼が欲しかったの！
　　　 └──────────────‐v──‐
ちょ… ──────────────
│ ダメだダメだ！それはダメだって！！
└──v──────────────
　　∧＿∧　　　　　　　　　∧∧ 　　　　 ∧∧ ∧∧
　（；・Д）　　　　　　　　( =^ω) 　　　 (^ヮ^*(Д^ ,,)
　（　つつ　　　　　　～（u x ）　　　　 ( つと T　つ

100 ：16/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:36:55 ID:d6y9B2pS0

　┌─────────────────────
　│ なによ、好きなもの頼んでいいって言ったじゃない。
　└────────────────‐v────‐
┌──────────────
│いやいやいや、これだけは別だ。
└──‐v────────────────
│そうだ、あと1つ願いが残ってるから
│それを使って、そいつをひきとってもらいなさい。
└──v─────────────────‐
　　∧＿∧　　　　　　　　 ∧∧ 　　　　　 ∧∧ ∧∧
　（；・Д）ﾎﾗ　　　　　　 (^ω^=)　　　　 (ﾟO ﾟ*(Д^ ,,)
　（　つつ　　　　　　　～（u x ）　　　　( つと T　つ

101 ：17/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:37:52 ID:d6y9B2pS0

┌─────────────────────‐
│ 一方的に意見を押し付けるなんて、感心しないなぁ。
└────────────────v──────
│ 君も、あんな人の言うことなんか聞くことないよ。
│ もしひどいことされても、僕が守ってあげるからね。
└─────────────────v─────
　　　　　　┌─────
　　 (⌒) . │ なんだと！
　　　 l||　　└─y───‐
　　∧＿∧　　　　　　　　　 ∧∧ 　　　　 ∧∧　　∧∧
　（ # ・Д）　　　　　　　　( =^ω)　　　　(,, ^Д)　(ヮ^* )
　（　　　　）　　　　　　　～（u x ）　　　　　と T　つ　( ノヽ)

102 ：18/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:38:46 ID:d6y9B2pS0

＿ |＼/＼／＼/＼／＼/＼/＼／＼/＼／＼/＼／＼/＼／| ＿
＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
＜　勝手な事をペラペラと…大体お前は誰のおかげで…！＞
＜　　なんでもいい、そんな奴早く消してしまうんだッ！！　　＞
／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
￣ |／＼/＼／＼/＼／＼/＼／＼/＼/＼／＼/＼／＼/＼| ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────‐
　ノ (　　　　　　　　　　　　　　　　 │ …わかったわよ。
　 ⌒　　　　　ノ（　　　　　　　　　　　　 └──‐v─────
　　:∧＿∧:　⌒　　　　　　 ∧∧　　　　　　　∧∧ ∧∧
　 :（　#　Д）: 　 °　　　 (^ω^=)　　　　　(ヘﾟ* (Д^ ,,)
　（　　　　つ :　°　　　　～（u x ）　　　　　　( つと T　つ

103 ：19/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:39:41 ID:d6y9B2pS0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌───────‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ あの人を消して！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──‐v─────
　　　　 ┌───　
　　　　 │　え？
　　　　 └─y──
　　∧＿∧　　　　　　　　　∧∧　　　　　　　∧∧ ∧∧
　（；・∀）　　　　　　　(ω^= ) 　　　 ⊂(ヘﾟ* (Д^ ,,)
　（　　　　）　　　　　　　　～（u x ）　　　　　 (─ と T　つ

104 ：20/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:40:33 ID:d6y9B2pS0

　　　　　　　　　　　　　┌────‐
　　　　　　　　　　　　　│　ぃよぅ！
　　　　　　　　　　　　　└──v──‐

　 `　　　 '　　
｀　　　　　　 ´　　　　　　　　 ∧∧　　　　　　　　∧∧ ∧
　　　ﾊﾟｯ　　　　　　　　　ヽ(^ω^=)ﾉ　　　 ⊂(ヘﾟ* (Д^
　　　　　　　　　　　　　　　　（ｘＯ）～　　　　　　(─ と T
　　　　　　　　　　　　　　　　　∪　　　　　　　　　ヽ　 |─
´ ,　　　　､｀　　　　　　　　　＿　　　　　　　　ﾉ＿Ｕ

105 ：21/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:41:23 ID:d6y9B2pS0

┌────────────────
│それじゃ、願ぃごとを５つかなえたから
│ぉぃらはさょならするょぅ。
└──v──────────────

　ﾊｲﾁｬﾗﾊﾞｰｲ　　　　　　　　　　　ﾊﾞｲﾊﾞｰｲ
　　　∧∧ 　　　　　　　　　　　　 ∧∧ ∧∧
　　 ( =^ω)ﾉ　　　　　　　　　(ﾞ(ヮ^* (Д^ ,,)
　　　i |　!　　　　　　　　　　　　　　ヽ ─と T　つ
　　　 l　　　　　　　　　　　　　　　～( 　l├─|～
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ＿」ＵＵ

106 ：22/22　死霊 ◆nxLKO.x0kU ：2008/01/22(火) 23:42:09 ID:d6y9B2pS0

　　　　　　　　　　　∧∧　　∧∧
　　　　　ｳﾌﾌｯ　 ( *^ヮ)　(Д^ ,,)　ｱﾊﾊｯ
　　　　　　　　　と ─)つと T　つ
　　　　　　　　～(　 l　　 l─ |～
　　　　　　　　　　ノ＿_ゝ　Ｕ.ヽ)

原作星新一『マイ国家』収録｢秘法の産物｣　 - おわり -

107 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/01/23(水) 00:32:51 ID:w8/OOIFG0

ＧＪ！
あわれな…ｗ

108 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/01/23(水) 00:42:02 ID:FRzzlxKi0

そういや、呼び出される美女側にとっては大概不幸な話だな

109 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/01/23(水) 18:10:30 ID:0IjJL+Md0

ふがいないなｗ
ＧＪ

110 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/01/23(水) 19:41:39 ID:gqPti0Z80

>>85
今、隠された真実をここに
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%88%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%97
ttp://blog.livedoor.jp/blueorb/archives/50661761.html

111 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/01/23(水) 22:13:41 ID:tSjeInnu0

>>85
>
> ┌────────────────────
> │…は汝の真の名を……にして呼び…たり…。
> └────────────────────
> │…の神秘にとって…なる…の場で……
> │……な印の…威により……にあらわれたまえ…
> └────‐　　　　　　　　　　　　　　　─────‐
> 　　　　＿＿＿＿／　　　　＼＿＿＿＿
> 　　　　＼　　　／￣￣￣￣￣￣＼　　　／
> 　　　　　　＼／　　　　 / ￣ |　　　　＼／
> 　　　　　／＼　　　 lニ二l 　　　／＼
> 　　　　／　　　＼＿＿＿＿＿＿／　　　＼
> 　　　￣￣￣￣￣＼　∧＿∧　／￣￣￣￣￣
> 　　　　　　　　　　　　（ :::::::::::: ）
> 　　　　　　　　　　　　（ :::::::::::: ）

112 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/01/23(水) 22:16:28 ID:tSjeInnu0

ごめん間違って引用レス押してしまった。魔神に消されてくるわ…

113 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/01/29(火) 15:09:49 ID:sLxrj7Z80

やはりGSの横島みたいに『なんでも言うこと聞いてくれるエッチなねーちゃん』を所望すべきなんだな、勉強になった

114 ：1/11　 ◆Y/TADAOCkM ：2008/02/01(金) 17:17:35 ID:b5PabHOG0

　|　願いをかなえてくれる魔神の棲む壺だってさ　|
　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　￣￣￣￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　（￣￣）　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧
　　）　（　（´∀｀　）（ ´∀｀）（ ´∀｀）　ﾊﾊﾊ
　 /====ヽ⊂　⊂　）（　　　　）（　　　　）
　（＝＝＝）｜　 |　 |　｜　 |　 | ｜　 |　 |
　ヽ＿＿/ （＿（＿_）（＿（＿_）（＿（＿_）

115 ：2/11　 ◆Y/TADAOCkM ：2008/02/01(金) 17:18:49 ID:b5PabHOG0

　　（｀⌒）　ﾓﾜｰﾝ
　　 ~）　）
　　 ( (~~　　　　　　　えっ！？
　　　V
　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧
　　）　（　　（ﾟ∀ﾟ　）（ﾟ∀ﾟ　）　（ﾟ∀ﾟ　）
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）（　　　　）
　（＝＝＝）　｜　 |　 |　｜　 |　 | ｜　 |　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）（＿（＿_）

116 ：3/11　 ◆Y/TADAOCkM ：2008/02/01(金) 17:20:09 ID:b5PabHOG0

　(￣￣￣）
　(二二二)　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　（　・∀・）　＜　３つの願いをかなえてやろう
　（　　　　）　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　（　　（~
　　 ~）　）
　　 ( (~~　　　　　　ほ、本物！？
　　　V
　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧
　　）　（　　（ﾟ∀ﾟ　）（ﾟ∀ﾟ　）　（ﾟ∀ﾟ　）
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）（　　　　）
　（＝＝＝）　｜　 |　 |　｜　 |　 | ｜　 |　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）（＿（＿_）

117 ：4/11　 ◆Y/TADAOCkM ：2008/02/01(金) 17:21:00 ID:b5PabHOG0

　(￣￣￣）
　(二二二)
　（　・∀・）
　（　　　　）
　（　　（~　　　　　　　|　　俺から、俺からお願いします！！　　|
　　 ~）　）　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　 ( (~~　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣￣￣
　　　V　　　　　　　　　　　　　　　　∩
　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 |∧＿∧
　　）　（　　（ﾟ∀ﾟ　）（ﾟ∀ﾟ　）　（ﾟДﾟ　）　金、美女、権力……
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）　（　　⊂）　な、なんにしよう
　（＝＝＝）　｜　 |　 |　｜　 |　 |　｜　 |　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）　（＿（＿_）

118 ：5/11　 ◆Y/TADAOCkM ：2008/02/01(金) 17:21:42 ID:b5PabHOG0

　(￣￣￣）
　(二二二)　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　（　・∀・）　＜　１つ目の願い『お前からにする』という願いをかなえてやる
　（　　　　）　　|　では、２つ目の願いをお前から言え
　（　　（~）　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　 ~）　）
　　 ( (~~
　　　V
　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧∩∧＿∧
　　）　（　　（ﾟдﾟ　）（ﾟдﾟ　）ヽ（ﾟдﾟ　）
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）（　　　　）
　（＝＝＝）　｜　 |　 |　｜　 |　 | ｜　 |　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）（＿（＿_）

119 ：6/11　 ◆Y/TADAOCkM ：2008/02/01(金) 17:22:15 ID:b5PabHOG0

　(￣￣￣）
　(二二二)
　（　・∀・）
　（　　　　）
　（　　（~　　　　　 |　ちょ、ちょっと待て、今のは取り消せ　　|
　　 ~）　）　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　 ( (~~　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣∨￣￣￣￣￣￣￣
　　　V　　　　　　　　　　　　　　　　∩
　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 |∧＿∧
　　）　（　　（ﾟдﾟ　）（ﾟдﾟ　）　（ﾟДﾟ；）
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）　（　　 ⊂）
　（＝＝＝）　｜　 |　 |　｜　 |　 |　｜　 |　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）　（＿（＿_）

120 ：7/11　 ◆Y/TADAOCkM ：2008/02/01(金) 17:22:55 ID:b5PabHOG0

　(￣￣￣）
　(二二二)
　（　・∀・）　　　・・・・・・
　（　　　　）
　（　　（~
　　 ~）　）
　　 ( (~~
　　　V
　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧∩∧＿∧
　　）　（　　（ﾟдﾟ　）（ﾟдﾟ　）ヽ（ﾟдﾟ　）
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）（　　 ⊂）
　（＝＝＝）　｜　 |　 |　｜　 |　 | ｜　 |　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）（＿（＿_）

121 ：8/11　 ◆Y/TADAOCkM ：2008/02/01(金) 17:23:30 ID:b5PabHOG0

　(￣￣￣）
　(二二二)　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　（　・∀・）　＜　２つ目の願い『ちょっと待て』という願いをかなえてやったぞ
　（　　　　）　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　（　　（~
　　 ~）　）
　　 ( (~~
　　　V
　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧
　　）　（　　（ﾟДﾟ；）（ﾟДﾟ；）（ﾟДﾟ；）
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）（　　　　）
　（＝＝＝）　｜　 |　 |　｜　 |　 | ｜　 |　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）（＿（＿_）

122 ：9/11　 ◆Y/TADAOCkM ：2008/02/01(金) 17:24:08 ID:b5PabHOG0

　(￣￣￣）
　(二二二)　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　（　・∀・）　＜　３つ目の願い『最初の願いを取り消せ』という願いをかなえてやる
　（　　　　）　　|　お前からから願いをかなえるというのはキャンセルだ
　（　　（~ 　　|　他の奴からでもいいぞ……
　　 ~）　）　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　 ( (~~
　　　V
　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧
　　）　（　　（ﾟДﾟ　）（ﾟДﾟ　）　（ﾟДﾟ　）
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）（　　　　）
　（＝＝＝）　｜　 |　 |　｜　 |　 | ｜　 |　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）（＿（＿_）

123 ：10/11　 ◆Y/TADAOCkM ：2008/02/01(金) 17:24:43 ID:b5PabHOG0

　(￣￣￣）
　(二二二)　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　（　・∀・）　＜　でももう３つの願いはかなえてやったから意味がないな
　（　　　　）　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　（　　（~
　　 ~）　）
　　 ( (~~
　　　V
　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧
　　）　（　　（ﾟдﾟ　）（ﾟдﾟ　）　（ﾟдﾟ　）
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）（　　　　）
　（＝＝＝）　｜　 |　 |　｜　 |　 | ｜　 |　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）（＿（＿_）

124 ：11/11　 ◆Y/TADAOCkM ：2008/02/01(金) 17:25:20 ID:b5PabHOG0

　　　l|!i　　ｼｯ
　　lil|i|i!
　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧
　　）　（　　（ﾟДﾟ　）（ﾟДﾟ　）（ﾟДﾟ　）
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）（　　　　）
　（＝＝＝）　｜　 |　 |　｜　 |　 | ｜　 |　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）（＿（＿_）

　 ┌──────────────┐
　　| 　出典　ＧＳ美神極楽大作戦　|
　 └──────────────┘

125 ：勝手につけたしｽﾏｿ：2008/02/02(土) 01:12:03 ID:gGYRiBTw0

　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧
　　）　（　　（　ﾟДﾟ）（　ﾟДﾟ）　（ﾟДﾟ　）
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）（　　　　）
　（＝＝＝）　｜　|　 |　｜　|　 |　｜　|　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）（＿（＿_）

　（￣￣）　　 ∧＿∧　 ∧＿∧　 ∧＿∧
　　）　（　　（　ﾟДﾟ　）（　ﾟДﾟ　）（　ﾟДﾟ　）
　 /====ヽ　（　　　　）（　　　　）（　　　　）
　（＝＝＝）　｜　|　 |　｜　|　 |　｜　|　 |
　ヽ＿＿/　（＿（＿_）（＿（＿_）（＿（＿_）

GJ!魔人ヒドスｗｗ

126 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/02/05(火) 19:53:37 ID:n25u4u8V0

お願いと命令の違いって難しいなｗｗ

保管庫でショートショートAA読み始めたんだけど、すげ面白い
四年も前のAAだけど「愛の鍵」が凄く良くて感動した。
穴にゴミを投げ込むやつしか知らなかったけど、星新一の読むきっかけになった。

明日本買ってくるよ

127 ：表と裏　１／５：2008/02/05(火) 20:03:30 ID:ojorVnWW0

ある男が強盗殺人をやってのけた。周到な準備を重ねた上での
反抗だったので、見事に成功し、大金を手に入れる事ができた。
後には何の証拠も残さなかった。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　∧∧　　　　　∧∧
　　　　　　　　（；´Д｀）＜ｳｯ（Дﾟ）　
　　　　　　　　（　|＜二二＝⊂　　|　　　　　　＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　｜：｜｜　　　｜　｜　　　　　|　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　（　：）　）　　　　∪∪　　　　　|　大金入りの箱　|　　
　　　　　　　　　　　　グサッ　

128 ：表と裏　２／５：2008/02/05(火) 20:04:31 ID:ojorVnWW0

しかし、目に見えぬ力、神の眼というか良心というかは各人の自由だが
それをごまかしきる事はできない。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧　
　　　　　　　　　　　　　　　　　（ﾟДﾟ；）
　　　　　　　　　　　　　　　　　⊂　⊂ ＼　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　て、＼～　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼）
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿∧＿＿＿＿＿＿＿＿_＿＿＿＿　　　　
|このまま逃げててもつかまるんじゃないかと思うと心配だｺﾞﾙｧ・・・|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
男は不安におびえ逃げ続ける。金はあるが酒も女も恐怖を紛らわしては
くれない

129 ：表と裏　２／５：2008/02/05(火) 20:05:49 ID:ojorVnWW0

ある夜。男は何かの気配を背後に感じ駆け出した。
もちろん備考者などいないのだが。

　　　　　　　　　　∧∧∩　　　　　　　　　　　　　　 .＿＿＿＿＿,＿＿＿＿＿_,＿＿
　　　　　　　　⊂（；Д）/　　∧∧∧　　　　　　,／━━━━━i──────=;　　|
　　　　　　　　　　|　　｜　＜　　　　＞　　　／∧＿∧.て　／ﾌ　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　|　　　⊃＜　ドカｯ!!＞　,/　（・∀・；.）そ/ /ﾆ　　モララー宅配便　｜　
　　　　　　　　　　∪~￣　＜　　　　　＞/ヽ￣￣￣￣￣/'　　　　　　　　　　　　　　｜　　
　　　　　　　　　　　　　　　　ＶＶＶＶ　[〈⊆lﾆ[曰]ニl⊇ｺ/ーヽ　　l 　　　　,|/ーヽ lﾖ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヾー-i二二i-―ヾl l O lー‐―――― l l O l_ﾆl
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ー'￣￣￣￣　`ー‐'￣￣`ー'￣￣`ー‐'
その結果、走ってきたトラックにはねられた。
うん、そう来なくてはいかんのだ。罪のむくい。

130 ：表と裏　４／５：2008/02/05(火) 20:06:44 ID:ojorVnWW0

死の寸前に男はつぶやく
　∫　∧＿∧　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
と´⌒`つ。Дﾟ）＜やはり、天罰を免れる事はできなかった、、、恐ろしい事だゴルァ、、、|
　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

131 ：表と裏　５／５：2008/02/05(火) 20:08:02 ID:ojorVnWW0

時同じく、強盗殺人の容疑で裁判にかけられている奴がいる。
そいつは絶叫している
　　 ∧∧　　∧∧∧∧∧∧∧　　　　　　　ＡＡ　　　　　　　
　　（；ﾟ∀ﾟ）＜ｵﾚﾊﾊﾝﾆﾝｼﾞｬﾈｪ!＞　　　　(･∀･) 　　　　　　　　　　　　　　　　
　　｜　　⊃　ＶＶＶＶＶＶＶＶＶＶ　　　　　⊂　　）　　　　　　　
　￣￣￣￣￣￣| 　　　　　　　　　　　|￣￣￣￣￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　
　------------| 　　　　　　　　　　　|------------　　　　　　　　
_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿Λ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|ふん。他に真犯人がおり、そのうち逮捕されるか自首するはずだとでも言うのか。|　
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
今となってはその可能性もない。天の助けもそこまでは手が回らない。
おそろしいことだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　星　新一『未来いそっぷ』から（表と裏）

132 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/02/05(火) 20:10:24 ID:ojorVnWW0

初投稿です。
3コマめの名前欄が間違ってました
スマソ

133 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/02/05(火) 21:09:32 ID:ckR9ct+W0

GJ!

134 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/02/09(土) 23:51:23 ID:afNoUxQA0

おそろしいことだ。

の一言で済ませてしまうから星さんはすごい。

135 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/02/10(日) 09:35:16 ID:16rTko6M0

初投稿お疲れーそしてGJ!
ずれているのが気になるが、おもしろかったよ。

・先頭の半角スペースは省略される
・二つ続いた半角スペースは省略される
このルールに引っかかってずれていそうなところが多いから、
ここを気をつければズレはなくなるんじゃないかな。

136 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/02/26(火) 14:28:56 ID:+qGyoRyg0

フロル星人のAAください（´・ω・｀）

137 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/02/28(木) 12:05:18 ID:k50yE7jG0

hage

138 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/01(土) 17:58:59 ID:clOATmNe0

hage

139 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/04(火) 15:29:27 ID:npJK29gb0

hage

140 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/04(火) 17:40:56 ID:zhcnwya4O

　　　／￣￣Y￣｀＼
　　/　　　　　　　　　ヽ
　 /　　　　　　人　　ヽ
　 |　／|／|／　　ヽ　 i
　　　　 |　｜　　　　　　　　|　|　　　　　　　
　 |　/　＜●> <●＞l　l
　 |　ヽ　　　　△　　　/　|
　ﾉ　　ヽ　'ｰ=三-'　/　 |　
　　|　　　ヽ　　　　　｜　 |　　
　　　　　　｜　　　　　｜　 |　　
　ﾉ　リ　＼　　　　 (　　ﾉ
　ﾉﾘﾘ从　｀ー─一'　 (

141 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/03/22(土) 08:24:41 ID:mM6hdwdR0

越冬策としてソーピーが抱いた願望は、そんなにぜいたくなものではなかった
刑務所での3ヶ月間、これが彼の念願なのだ
食事とベッドと気のあった仲間が補償されている３ヶ月間がソーピーにとっては
望ましい最高のものなのだ

　　 λ　λ
　　＿)＼_)＼　ｲﾗｲﾗ
　　)＼　　Ⅴ ）
　／＜# ﾟДﾟ >
　⌒）（　　 )つ
　　⌒/ ./|　|_
　　（＿）（＿）

142 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/03/22(土) 08:25:39 ID:mM6hdwdR0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―――――――――――――‐┬┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　大統領なんて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿.＿＿＿＿　　 |　　　投げ捨てろ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 | 　　　　|　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 | ∧＿∧　|　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 |（　´∀｀）つミ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 |/ ⊃　ﾉ　|　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣'￣￣￣￣　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　＼＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿__/￣/　　　/'''７'''７｢」「」　/￣￣￣￣/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/___　　　￣/　 /　./i　 |　　　　￣￣ノ　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_ノ　 ,:　/￣ ._ノ　./　i　 i__　　　　　 <　 <
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/＿ノ,___/　　/__,／　　ゝ、__|　　　　　ヽ､_/

　　 λ　λ
　　＿)＼_)＼　　|とりあえず手っ取り早くムショに戻るには．．．
　　)＼　　Ⅴ ）　└ｙ───
　／＜　ﾟДﾟ >
　⌒）（つ＠ )
　　⌒/ ./|　|_
　　（＿）（＿）

143 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 08:26:34 ID:mM6hdwdR0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―――――――――――――‐┬┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿.＿＿＿＿　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 | 　　　　|　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 ⊿　､从∧＿∧　|　ガシャーンッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　Σ＠　´Д｀）つ　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　ﾟ　　`∨|/ ⊃　ﾉ　|　ｸﾞｴｯ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣△￣'￣￣￣￣　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾟゞ　　　　　　　　|

　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　／
　　 λ　λ 　　／
　　＿)＼_)＼　　|　こうだっ！
　　)＼ノつⅤ ）　└ｙ───
　／彡ノﾟ∀ﾟ >
　⌒）（　　）　　ビュッ
　　⌒ |　|＾> >
　　　（＿）＼）

144 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 08:27:25 ID:mM6hdwdR0

ガラスを割った音で警官を先頭に大勢のものが駆けつけきた
ソーピーは両手をポケットにつっこんだまま、じっとしていた
「こんなことをした奴は、どこにいるんだ？」
警官は興奮して尋ねた

　　 λ　λ
　　＿)＼_)＼　　　　　　　　　　　　＿＿
　　)＼　　Ⅴ ）　　　　　　　　　　　|==＠=|＿
　／＜　ﾟДﾟ >　　　　　　　　　　（　・∀・）
　⌒）（　　 )　　　　　　　　　　　と￣`ｙ´ ）つ
　　⌒/ ./|　|_　　　　　　　　　　　　|===,ﾟ,=|
　　（＿）（＿）　　　　　　　　　　　（＿_）＿）

　　　　　　　　|あっしがこれに関係あると思わねえのかい？
　　　　　　　　└ｙ───
　　 λ　λ
　　＿)＼_)＼　ぴょょょょ～～～ん　　　＿＿
((　)＼ノつⅤ ）つ　))　　　　　　　　　＿|=＠==|
　／＜ノﾟ∀ﾟ >ノ　　　　　　　　　　　　（・∀・　）
　⌒）（　　）　　　　　　　　　　　　　　と￣`ｙ´ ）
　　⌒ |　|＾> >　　　　　　　　　　　　　　|===,ﾟ,=|
　　　（＿）＼） ))　　　　　　　　　　　　（＿_）＿）

145 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 08:28:32 ID:mM6hdwdR0

警官の心はソーピーの言葉を1つの手かがりとしてすら受けつかなかった
窓を叩き割るような男が、法律の代理人と話し合うためにその場に残るわけない
そう考えたのだ

　　 λ　λ
　　＿)＼_)＼
　　)＼　　Ⅴ ）　ちょ...
　／＜　ﾟДﾟ >
　⌒）（　　 )つ
　　⌒/ ./|　|_
　　（＿）（＿）

146 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 08:30:04 ID:mM6hdwdR0

とうりの向こうにレストランが１軒あった
ソーピーはテーブルについてビフテキと大きなホットケーキとドーナツとパイを平らげ

　　　　 ...|￣￣ |
　　　／:::|　　___|　　　　　　 ∧∧　　 ∧∧
　　/::::＿|＿＿_|＿　　　　（　｡_｡）.　（　｡_｡）
　　||::::::＜　ﾟ∀ﾟ >　　　／<▽>　／<▽>
　　||::／ <ヽ∞/>＼　　 |::::::;;;;::/ 　|::::::;;;;::/
　　||::|　　 <ヽ/>.-　|　　|:と),__｣　 |:と),__｣
＿..||::|　　 o　　o　...|_ξ|:::::::::| 　　.|::::::::|
＼　　＼＿_(久)__／＿＼::::::|　　　 |:::::::|
.||.i＼　　　　　　　　､__ﾉﾌ＼|　　　|:::::::|
.||ヽ .i＼　_ __ ＿＿＿＿ __ _.＼　　 |::::::|
.||　ﾞヽ i　　　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ　|　　し'_つ
.||　　ﾞ|i～^~^～^~^～^~^～

それから給仕に自分はビタ１文も金に縁がない人間だという事実をうちあげた

　　　　　　　　|さあ、さっさとお巡りを呼んで来い
　　　　　　　　└ｙ───

　　 λ　λ
　　＿)＼_)＼
((　)＼ノつⅤ ）つ　))　ぴょょょょょょ～～～～～ん
　／＜ノﾟ∀ﾟ >ノ
　⌒）（　　）
　　⌒ |　|＾> >
　　　（＿）＼） ))

147 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 08:32:02 ID:mM6hdwdR0

「お前みたいな奴にゃお巡りの必要はねえさ」
そしてソーピーは無常な舗道の上へ、2人の給仕に放り出された

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧∧∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ﾟ-ﾟ　）-ﾟ　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<▽>＼>＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ポイ　　|::::::;;;;:: /;;:: /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　と),__と),__｣　彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|:::::::::::|:::::::::::|
　　　　　　ドサッ　　　　　　　彡　　　　　　　ｿ/　ｿｿ|::::::::|
　　　　 λ　λ　　　　　　　　　　　　　　　　/:::::/　|::::::::|
　　　／(_／(___（￣（￣）　　　　　　　　　/::::/ |　|::::::::|
　ｸﾞｴ（ Ⅴ　／(ｿ　ノ　ノ　彡　　　　　　 /:::/|::::|　|::::::::|
　 ε- <ﾟДﾟ #＞＼つ丿　　　　　　　　（＿__］＿］＿__］］
　　　　　￣　　￣￣

148 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 08:33:20 ID:mM6hdwdR0

それから実直そうな警官を目の前にして卑劣ないやらしい「女たらし」の役を演じたり

　　 λ　λ　　ﾖｰﾖｰ　ﾈｰﾁｬﾝ
　　＿)＼_)＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　)＼　　Ⅴ ）　　　　　　　　　　　　　　　　　|==＠=|＿
　／＜　ﾟДﾟ >　　　　　∧,,∧　　　　　　　　（　・∀・）　||
　⌒）（　　 )つ　　　　ミﾟーﾟ*彡　　　　　　　（￣`ｙ´ ）つ|
　　⌒/ ./|　|_　　　　　　ミ　　ミ　　　　　　　　|===,ﾟ,=|
　　（＿）（＿）　　　　　ミ∪∪ ミ～　　　　　（＿_）＿）

　　 λ　λ
　　＿)＼_)＼ｱﾚ？
　　)＼　　Ⅴ ）
　／＜　ﾟДﾟ ∧,,∧　♪
　⌒）（　　ミﾟーﾟ*彡
　　⌒/ ./|　と　　ミ
　　（＿）（＿ミ　　ミ～

ヘルメットをかぶり警棒を持った男たちの悪口をぶつぶつつぶやいたが

　　　　　　　　＼　　　|　　　　／
　　　　　　　＿┌┬┬┬┐＿　　　　　　　　　　　　　　　　λ　λ
　　　　　　――┴┴┴┴┴―、　　　　　　　　　　　　　／(_／(___
　　　　　//　　　∧//_|=＠=|||. ＼　　　　　　　　　　　　（ Ⅴ　／(
　　_＿[//＿＿__(ﾟ_//[ ].ﾟДﾟ,,) || ＿＼＿_ 　　　　　　と<ﾟДﾟ #＞＼
　lﾛ|=☆= |ﾛﾛﾟ|■■|■■∪Ｋ察　　■■|| 　　　　　　｀（　　Ｇ）（⌒
　| ∈口∋￣_l＿＿ｌ⌒ｌ_＿＿_|＿__ｌ⌒ｌ___||　　　　　　　　_| .ﾊ　（＾
　　￣￣`ー'￣　　`ー'　　`ー'　　`ー'　　　　　　　　　（_＿）(___）

149 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 08:34:22 ID:mM6hdwdR0

こちらはつかまえてもらいたがってるのに
どうやら先方は彼のことを何をやっても罪にならない王様か何ぞのように考えているらしい

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 λ　λ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／(_／(___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ Ⅴ　／(
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<゛Д゛；＞＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∪∪　）（⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_| .ﾊ　（＾
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（_＿）(___）

150 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 08:35:14 ID:mM6hdwdR0

ひっそりとした街角で、破風のある古めかしい教会が建っていた
そこから聞こえる日曜日の賛美歌は汚れのない思考、純白のカラーといったものがまだあった時
よく聞いて知っていた賛美歌だった

　　　　　　　　　　　　　　　　　　♪

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　†＿＿＿♪＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||￣|￣|￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| 　| 　|　田　田　田　田
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|| 　| 　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|￣　￣￣|￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|￣￣￣￣|￣￣￣￣

　　 λ　λ
　　＿)＼_)＼
　　)＼　　Ⅴ ）
　／＜　　ﾟД>

すると、たちまち彼の心は感応してふるえ強い衝動が彼を絶望的な運命と戦わせた
もういちど、まともな人間になろう。まだ遅くはない。
あの厳粛な美しい賛美歌が彼の心に革命をおこしたのであった

　　　　　　　　　♪

　　　　　　　　　　　　 λ　λ
　　　　　　　　　　　　＿)＼_)＼　　　　　　　　♪
　　　　　　　　　　　　)＼　　Ⅴ ）
　　　　　　　　　　　／＜ＴДT>
　　　　　　　　　　　⌒）（　　 )
　　　　　　　　　　　　⌒/ ./|　|_
　　　　　　　　　　　　（＿）（＿）

151 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 08:36:37 ID:mM6hdwdR0

以前、ある毛皮商人が運転手になったらどうかすすめてくれたことがあった
明日、その人に会って仕事のことを頼んでみよう
おれも、ちゃんとした1人前の人間になろう。おれだって―─────

　　　　　　　　　　　　　　　　λ　λ　|　／
　　　　　＿＿　　　　　　　　＿)＼_)＼　　─
　　　　　|==＠=|＿　　　　　)＼　Ⅴ　）
　　　　（　・∀・）　　　　　／ <ﾟДT　＞
　　　　と￣`ｙ´ ）つ　　　　⌒）（　　 )
　　　　　|===,ﾟ,=|　　　　　　⌒/ ./|　|
　　　　（＿_）＿）　　　　　　（＿）（＿）

　　　　　　　　|こんなところで何してるんだ？
　　　　　　　　└ｙ──────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|なんにも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└ｙ───
　　　　　　　　|ともかく一緒にこい
　　　　　　　　└ｙ───────

　　　　　　　　　　　　　　　　λ　λ
　　　　　＿＿　　　　　　　　＿)＼_)＼
　　　　　|==＠=|＿　　　　　)＼　Ⅴ　）
　　　　（　・∀・）　　　　　／ <ﾟД ﾟ　＞
　　　　と￣`ｙ´ ）つ　　　　⌒）（　　 )
　　　　　|===,ﾟ,=|　　　　　　⌒/ ./|　|
　　　　（＿_）＿）　　　　　　（＿）（＿）

152 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 08:37:39 ID:mM6hdwdR0

「禁固3ヶ月」翌朝、
軽犯罪裁判所で治安判事が言い渡した。

　　　　　 | 　／　＼, 　　　 ,|| .|| .|| .|| .|| .||
　 ,, ,,,　,,,, 　 | 　￣￣~~　 ,　　 || .|| .|| .|| .|| .||
　　 ,,, ,,,　,,, |　　＿＿＿＿＿ ,, || .|| .|| .|| .|| .||
　　　　　 |　,┃∥∥∥∥┃ ,|| .|| .|| .|| .|| .||
　,,,, ,,,, 　 ,　 |　,┃∥∥∥∥┃, || .|| .ｉｉ‐ｉｉ‐ｉｉ‐ｉｉ
,,,, 　,,,, ,　　 |　　￣￣￣￣￣　 || .|| .ｌｌ .|| .|| .||
　　　　　 |　,, 　　　,,,　　　　|| .|| .|| .|| .||=||D　　
　,　　,,,, 　,, |＿_＿)＼_)＼,,＿＿||_,||_,||_,||_,||_,||_____________
　　　　／,, 　)＼　　Ⅴ ）　,,　＼|| .ｌｌ .|| .|| .||　　　　　　
　　　／　, ,,,／＜　ﾟДﾟ >　... , ,　＼!!､|| .|| .||.　　　　　
　　／　,, 　　⌒）（ ∩∩ )　　　 ,　　＼!!､|| .||.　　　　　　
　／　　　　,,　　　　　　　　　　　,,　　,,　＼!!､||
／,,_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,,＼!!

153 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/03/22(土) 08:42:08 ID:mM6hdwdR0

　Ｏ・ヘンリ作

「the cop and the　anthem」

154 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 09:09:12 ID:QG55Uz210

うおおお久しぶりの新作GJ!

155 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 09:28:28 ID:wkrC7wCL0

>>153
O・ﾍﾝﾘだったか。どうりで読んだことあるような気がしてたんだ。GJ

156 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/22(土) 20:44:17 ID:jX7uCOg80

ごめん、なんで捕まったのか、いまいち良く分からん・・・

157 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/23(日) 03:10:09 ID:Bv/RhDMh0

器物破損、無銭飲食などだと思うけど

158 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/24(月) 16:00:23 ID:rDt5DZSO0

今ほど人権とか言われる時代の話じゃないし
夜中に用もなくうろうろしてる怪しげな人間はとりあえず
何か企んでるだろうとしょっ引かれるし
そういう人間はとりあえず何かやらかしてるだろうという
先入観で裁判されちゃうから・・・かな？
正確にいつ書かれた話かわかんないけど(´д｀)

159 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/25(火) 20:22:43 ID:ebNf/RqF0

イマイチ分からんが、「先入観でしょっぴかれる」こと自体がオチなのかな
ttp://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1413766009

160 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/03/25(火) 21:15:28 ID:j1wW5ubs0

捕まろう悪事を働いていた時は捕まらず、
真人間になろうとした途端に捕まる
そのあたりか

161 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/06(日) 22:27:20 ID:6g7aIt2G0

>>156
確か「浮浪罪」だかなんだかだったと思う。

まぁ結局浮浪罪って「とりあえず怪しいから逮捕」って事なんだけど。

162 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/07(月) 21:42:46 ID:7lxJABEw0

そんな罪があるならレストランがいちいち通報しなかったのも頷けるな

163 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/04/13(日) 02:18:44 ID:4d46SXBp0

　　　　　　　　| どう、私の顔すごいでしょ？
　　　　　　　　└ｙ─────────

　　　　　　　.　　 _∧w∧＿＿＿
　　　　　　　　　/(^ーﾞ* )＿＿_/|
　　　　　　　　　|　lっ∩ |　　　| |
　　　　　　　　/ （　(　ﾉ＠　/ /　　　
　　　　　　　　l⌒ し'し'⌒⌒´|/　　　　　　　　　　　　
　　　　　　/￣旦￣￣￣ ./lJ
　　　　　 /　　　旦　　　 //
　　　　　l二∧∧二二二l/
　　　　　 U(,,　　) 　　U
　　　/￣￣￣￣￣￣/|/i
　　　|￣￣￣￣￣￣|　/
　　　|＿＿＿＿＿＿|/
　　　ｕ'''''''''''''''''''''''''ｕ
　

そして相手に見せるため誇らしげにフィンク夫人のほうへ顔を見せた
片目が打撲傷のため、ふさがりそうになり唇は切れていた

　　　|うちの人は、そんな手荒なことをしようなんて
　　　|考えたこともないわ
　　└ｙ─────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|わたしは、すくなくとも週に１度くらいは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|女房を殴る亭主でないとごめんだわ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└ｙ─────────
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　 ∧∧　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧w∧　　　
　　　(,*ﾟ∀ﾟ)　　　　∬　　　　　∬　　　　（ーﾞ* ）　　　　　　
　　┏ヽつヽ)　　　旦　　　　　旦　　　　と　　┓　　
　　┃　ヽ_⌒)⌒ l二二二二ll二二二二l(⌒　＠┃　
　　┣━┓し`J　 ||　　　　　||　　　　　||し ┏━┫　　

164 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/04/13(日) 02:19:34 ID:4d46SXBp0

殴るというのは愛情があればこそだもの

　　
　　　　　　　　　ﾁｬｶﾞﾇﾙｲｿﾞ　　☆
　　　　　　　　　　∧w∧.　　　　i　∧w∧
　　　　　　　　　　(　ﾟДﾟ）つ＝旦）*+∀+）
　　　　　　　　　　/ ⊃　ﾉ　　　　./つ旦|　
　　　　　　　　＠（　　　|　　　＠（　　　/
　　　　　　　　　　∪^∪　　　　　（/（/

でもね、うちのひとは、打った後でそのつぐないにすごくやさしくしてくれるのよ
この目ですくなくとも芝居の切符と絹のシャーツ・ウエストくらい買ってもらえるわ

　　　　　　　ﾜﾙｶｯﾀﾅ
　　　　　　∧w∧　　∧w∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　(;　ﾟДﾟ）つﾟーﾟ* ）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　＠ /　　　|　　 |　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　（∩∪　)　　（∪∪　）＠　　

165 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 02:20:37 ID:4d46SXBp0

　　　|うちの人は紳士だから
　　　|私に手を上げることさえしないのよ
　　└ｙ─────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|冗談いっちゃいけないよ、マギイ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|あんたのご亭主は冷淡で意気地がないから、あんたを
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|打つこともできないだわ。家に帰ってもただ座り込んで新聞を読むだけでしょ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└ｙ─────────
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　 ∧∧　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧w∧　　　
　　　(,*ﾟ∀ﾟ)　　　　∬　　　　　∬　　　　（ーﾞ* ）　　　　　　
　　┏ヽつヽ)　　　旦　　　　　旦　　　　と　　┓　　
　　┃　ヽ_⌒)⌒ l二二二二ll二二二二l(⌒　＠┃　
　　┣━┓し`J　 ||　　　　　||　　　　　||し ┏━┫　　

166 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 02:21:08 ID:4d46SXBp0

　　　　　　　　　　　|あんたの言うとおりだわメイム
　　　　　　　　　　　|うちのマートは気難しい顔して帰ってきてひとことも話をしないのよ
　　　　　　　　　　　|あんなのこそ無精者というんだわ。なにか買ってくれるには買ってくれるけど
　　　　　　　　　　　|でも不機嫌な顔しているんでは、ちっともありがたくないわ
　　　　　　　　　　└ｙ─────────

　　　　　　　.　　 _∧∧＿＿＿
　　　　　　　　　/(ﾟ∀ﾟ*)＿＿_/|
　　　　　　　　　|　lっと.|　　　| |
　　　　　　　　/ （　(　ﾉ　　/ /　　　
　　　　　　　　l⌒ し'し'⌒⌒´|/　　　　　　　　　　　　
　　　　　　/￣￣￣旦￣ ./lJ
　　　　　 /　　　旦　　　 //
　　　　　l二∧ｗ∧二二l/ 　　 ┌───────────
　　　　　 U(,,　　　) 　　U 　　＜気の毒に！でも、誰もがみなジャックのような亭主をもつわけにはいかないわ
　　　/￣￣￣￣￣￣/|/i 　　　|世の中の男がみなジャックみたいな男なら結婚の失敗なんてあるはずないもの
　　　|￣￣￣￣￣￣|　/ 　　　└─────────
　　　|＿＿＿＿＿＿|/
　　　ｕ'''''''''''''''''''''''''ｕ

167 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 02:22:41 ID:4d46SXBp0

　　　　　　　.　　 _∧∧＿＿＿
　　　　　　　　　/(ﾟ∀ﾟ*)＿＿_/|
　　　　　　　　　|　lっと.|　　　| |
　　　　　　　　/ （　(　ﾉ　　/ /　　　
　　　　　　　　l⌒ し'し'⌒⌒´|/　　　　　　　　　|バーナム・ベイリイ一座の切符二枚買ってきたぞ、それから　　　
　　　　　　/￣￣￣旦￣ ./lJ 　　　　　　　　　|この包みに絹のウェストがはいっているはずだから紐を切って…
　　　　　 /　　　旦　　　 // 　　　　　　　　　　└ｙ─────────
　　　　　l二∧ｗ∧二二l/ 　　　　　　　　　　　∧ｗ∧
　　　　　 U(,,　　　) 　　U 　　　　　　　　　ｖ　(ﾟДﾟ　）
　　　/￣￣￣￣￣￣/|/i 　　　　　　　　　田と|　　∪
　　　|￣￣￣￣￣￣|　/ 　　　　　　　　　　　　| 　/()ヽ　)))
　　　|＿＿＿＿＿＿|/ 　　　　　　　　　　　　　∪（___,;;）
　　　ｕ'''''''''''''''''''''''''ｕ　　　　　　　　　　　　　　

168 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 02:23:14 ID:4d46SXBp0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|おや、今晩は、フィンクのおかみさん　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|はいったとき気がつかなっったものだから
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ところでマートは元気かね？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└∨─────────

　　　　　　　　　|ありがとう、おかげで元気よカシディさん
　　　　　　　　　|わたしはもう、おいとましなくちゃ
　　　　　　　　　|マートもそろそろ夕食に戻る時刻だから　
　　　　　　　　　└ｙ─────────
　　　　　　　.　　 _∧∧＿＿＿
　　　　　　　　　/(*ﾟ∀ﾟ)＿＿_/|
　　　　　　　　　|　lっと.|　　　| |
　　　　　　　　/ （　(　ﾉ　　/ /　　　
　　　　　　　　l⌒ し'し'⌒⌒´|/　　　　　　　　　　　　
　　　　　　/￣￣￣旦￣ ./lJ 　　　　　　　　　
　　　　　 /　　　旦　　　 // 　　　　　　　　　　
　　　　　l二∧ｗ∧二二l/ 　　　　　　　　　　　∧ｗ∧
　　　　　 U(,,　　*ﾟ) 　　U 　　　　　　　　　　　(ﾟДﾟ　）
　　　/￣￣￣￣￣￣/|/i 　　　　　　　　　　　　|　　∪
　　　|￣￣￣￣￣￣|　/ 　　　　　　　　　　　　| 　/()ヽ　
　　　|＿＿＿＿＿＿|/ 　　　　　　　　　　　　　 ∪（___,;;）
　　　ｕ'''''''''''''''''''''''''ｕ　　　　　　　　　　　　　　

169 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 02:24:02 ID:4d46SXBp0

夫のマーティンフィンクはジャックカシディに負けぬくらい立派な男である
それなのに自分は打たれもせず抱擁もされずに一生を過ごすのだろうか

　　∧,,∧　　　　　　　　　　　　　∧∧
　ミ,,ﾟДﾟ彡,っ━~　　　　　　　　(ﾟ∀ﾟ*)
と~,,,　　~,,,ﾉ___　　　　　　　　　　|∽　|
　　.ﾐ,,,/~),　　| 　　　　　　　　　|　　）～
￣￣ .し'J￣￣|　　　　　　　　　∪∪

　　　　　　　　
　　　　　　　　　　＼　│　／
　　　　　　　　　─　（ε）　─
　　　　　　　　　　　　≡
　　　　　　　　　　　　｀´　　
　　　　　　　　　　　∧∧
　　　　　　　　　　　(ﾟ∀ﾟ*)
　　　　　　　　　　　|∽　|
　　　　　　　　　　　|　　）～
　　　　　　　　　　　∪∪

突然、輝かしい思い付きがフィンク夫人にひらめいた
ジャックと同じように拳を振り回し、そのあとでやはりジャックと同じように
愛情深くなりえる夫が世の中にはいくらでもいることをメイムに見せてやろう

170 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 02:24:48 ID:4d46SXBp0

もし夫が自分を打とうとしないなら、夫としての義務を遂行するように
しむけてやらなければならない

　　∧,,∧　　　　　　　　　　　　　
　ミ,,ﾟДﾟ彡,っ━~　　　　　　　　　 ∧∧
と~,,,　　~,,,ﾉ___　　　　　　　　　　　(*ﾟ∀ﾟ)　ｼﾞｬﾌﾞｼﾞｬﾌﾞ
　　.ﾐ,,,/~),　　| 　　　　　　　　　　|　　つηﾟ。
￣￣ .し'J￣￣|　　　　　　　　　と　））|　~^~^⌒|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　从人从人从人从
　　　　　　　　　　　　　　　＜このぐうたらの怠け者！　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　从　　　　　　　　　　ＷＹＷＹＷＹ
　　∧,,∧　　　　　　　　　　　　　∧∧
　ミ,,ﾟДﾟ彡,っ━~　　　　　　　　(∀ﾟ*#)
と~,,,　　~,,,ﾉ___　　　　　　　　　と|　 ∪
　　.ﾐ,,,/~),　　| 　　　　　　　　　|　　）～
￣￣ .し'J￣￣|　　　　　　　　　∪∪　　　|~`~^~^⌒|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣

171 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 02:25:36 ID:4d46SXBp0

　　　　　　　　　　　　　　　　从人从人从人从从人从人从人从
　　　　　　　　　　　　　　＜おまえさんみたいな、ろくでなしのために
　　　　　　　　　　　　　　＜なぜわたしは洗濯などして腕が抜けるほど働かなければならないんだい？　　
　　　　　　　　　　　　　　＜それでもおまえさんは男かい、それとも野良犬かい？　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　ＷＹＷＹＷＹ
　　∧,,∧　　　　　　　　　　　∧∧
　ミ,,；ﾟДﾟ;,っ━~　　　　　　(∀ﾟ*#)
と~,,,　　~,,,ﾉ___　　　　　　　と|　 ∪
　　.ﾐ,,,/~),　　| 　　　　　　　|　　）～　））
￣￣ .し'J￣￣|　　　　　　　∪＼）　　　　　|~`~^~^⌒|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣

二階から甲高い女の叫び声と、何かにぶつかる音と
ぶっ倒れる音───うたがいもなく夫婦喧嘩の騒音がきこえてきた

　　　|おや、マークとマッグが喧嘩をしているらしい
　　 └ｙ─────────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　 ∧ｗ∧　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧w∧　！　　
　　　(,　ﾟДﾟ)　　　　∬　　　　　∬　　　　（ーﾟ*　）　　　　　　
　　┏ヽつ⌒|⌒() 　旦　　　　　旦　　　　と　┓　　
　　┃　ヽ_⌒)⌒ l二二二二ll二二二二l(⌒　＠┃　
　　┣━┓し`J　 ||　　　　　||　　　　　||し ┏━┫　　

172 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 02:26:52 ID:4d46SXBp0

　　　|めずらしいこともあるもんだ
　　　|二階にあがって介添人になってやろうか
　　 └ｙ─────────
　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ジャック、ちょっと待ってね
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|わたしあがって見てくるわ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └ｙ─────────　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　 ∧ｗ∧　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧w∧　　　
　　　(,　ﾟДﾟ)　　　　∬　　　　　∬　　　　（ワﾟ*　）　　　　　　
　　┏ヽつ　 () 　　　旦　　　　　旦　　　　と　┓　　
　　┃　ヽ_⌒)⌒ l二二二二ll二二二二l(⌒　＠┃　
　　┣━┓し`J　 ||　　　　　||　　　　　||し ┏━┫　　

　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ああマギイ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|あのひと打ったの？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └ｙ─────────　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧w∧
　　　　　　　　　　　　∧∧　　　　　　　　　　（ﾟーﾟ* ）
　　　　　　　　　　　∩∩*)　　　　　　　　　　と　と |
　　　　　　　　　　　`|｀　|　　　　　　　　　　　|　　　）＠
　　　　　　　　　　　（（ ⌒つ　　　　　　　　　∪^＼）　　）））
　　　　　　　　　　　

173 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 02:27:38 ID:4d46SXBp0

涙にぬれた彼女の顔は赤くなりまた青くなったけれど
その薄桃色の肌には引っ掻き傷も打撲傷もなく傷跡はひとつも見当たらなかった

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧w∧
　　　　　　　　　　　∧∧　　　　　　　　　　（ﾟーﾟ* ）
　　　　　　　　　　　(*T∀)　　　　　　　　　　|　∪ |
　　　　　　　　　　　ととヽ　　　　　　　　　　|　　　）＠
　　　　　　　　　　　（（ ⌒つ　　　　　　　　　∪^∪　　
　　　　　　　　　　　

　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|マギイ、ほんとうのことを話してよ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|話してくれないなら自分で部屋の中へ入って調べることよ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └ｙ─────────　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧w∧
　　　　　　　　　　　∧∧　　　　　　　　　　（ﾟーﾟ* ）
　　　　　　　　　　　(*T∀)　　　　　　　　　　|　∪ |
　　　　　　　　　　　ととヽ　　　　　　　　　　|　　　）＠
　　　　　　　　　　　（（ ⌒つ　　　　　　　　　∪^∪　　
　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　┌∧────────────
　　　　　　　　　　　　│お願いだからそのドアを開けないでちょうだい
　　　　　　　　　　　　│そして、誰にも言わないで。実はあのひとわたしに手もふれなかったのよ
　　　　　　　　　　　　│そして今──ああ、なんということだろう

174 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 02:28:18 ID:4d46SXBp0

　　　　　　　　　　　　　　　　自分で洗濯しているのよ！

　　
　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ,,ﾟДﾟ彡　ｼﾞｬﾌﾞｼﾞｬﾌﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　つ~つηﾟ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　と ,,.｀） ,）|　~^~^⌒|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣

175 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/04/13(日) 02:30:33 ID:4d46SXBp0

　Ｏ・ヘンリ作

「a harlem tragedy」

176 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 15:31:17 ID:1AESNMZh0

おお！久々の新作ｷﾀｰ！！最後のオチに吹いたｗ

177 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/13(日) 18:15:47 ID:TEDOr2tG0

いやあこれはいいｗｗ

178 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/14(月) 00:07:35 ID:wY8LIGaE0

tes

179 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/14(月) 01:29:57 ID:FZGHmCSQ0

いい人だw

180 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 03:34:32 ID:kMECv+JB0

良スレだな

181 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 17:03:04 ID:A9Ko4sPl0

お前らＮＨＫの星新一劇場みたいなの見てる？

182 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/04/17(木) 19:35:49 ID:N4Aq51Wp0

　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　/　　　　　　　　　　　　　/　　　　/
　　　　　　　　　　　/
　　　/　　　/　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　，～　―　、　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　 r　"~/　"　⌒＼　"~　"　　⌒＼　　　　　　　/
　　　　/　　＿＿＿　　、⌒　`⌒　＾ヽ "　⌒　` ⌒　` ヽ
　　　　　／　　／─＼ ''，　"　⌒)　" ）　　"　　⌒)　"　）　　　/　　　　　/　　　　　　　/
　　　　／　　／─── ＼ ⌒`　"　/　　)/　"　⌒`　"　　　)
　　／　　／── 田──＼ `（__　､_` ⌒"）　（__　､_` ⌒" ）　　　　ザアアアア
　／　　／─────── ＼､ﾉﾍﾄｊｨ/　_ノﾉﾍｖｊノ/"　､_ノ''　　　　　　　
(＿＿／∥￣￣￣￣￣￣￣∥「...▽ :l{　　''ｰ|:ｌ:ｉ:l{ー　　　　　,､,､
　∥　　 ∥￣￣│￣│￣￣∥⌒∥ヽ　　､;;.}ｌｉ::!:| 　　　　　　（ﾛ・）
　∥　　 ∥￣￣│。 │￣￣∥　 ∥　|　　　|l:i::!:| 　　　　　（　ｃ）　））
　∥　　 ∥￣￣│　 │￣￣∥　|￣|　⌒ｗﾉ:/:i:ﾍﾉｖ、　　　　（/ヽ）
　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣～～～～～　　　　
　　　　　　　　

183 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/04/17(木) 19:36:37 ID:N4Aq51Wp0

　ドン

　　　　ドン　
　　　　　　　　　　　　　　　|はぁい　どちら様ですか？
　　　　　　　　　　　　　　　└ｙ───

　　　　　　　　　　　　　　　ぃ　ぃ
　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ＿ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　ハヘヽヾ
　　　　　　　　　　　　　　（´ワ｀ヾ|
　　　　　　　　　　　　　ﾉ（　　　　ﾘヾ
　　　　　　　　　　　　　　　Y 　人　
　　　　　　　　　　　　　　　(＿）し

184 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 19:37:21 ID:N4Aq51Wp0

　　ガチャリ

　　　　　　　　│夜分遅くに申し訳ありません　私アントナンという医者ですが
　　　　　　　　│野原で自動車が故障してしまって．．．どうか一晩泊めて頂けないでしょうか
　　　　　　　　└ｙ───────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　│そういうことなら別にいいよね　あなた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └ｙ───────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　;.;::　　　　　　
　　　 ;.,:　　　　　　 | 　　　　 ;.,;:　　　　
　　　　　　　　 ;.;　　 |　　
　　　　　　　　　　　|
　.,;;.,　　　／!　　　　|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　／.　:l　 ..／ ..|
　　　／! 　　|／　　|─────────
　　／;;;;;l　　 l　／　,|＿＿＿η　η＿＿＿＿＿
　　i;;;;;;;; l 　　l／　／　　　　　ﾘ＿_ﾘ　　　　　　　∩∩
　　l::円＿円　l　／　　　　　ノヘハヽヾ　　　　　| Ｕ |
　　l:￥・∀･￥／　　　　（（　| ﾉ´ワ｀）ﾘ　　　　 .　|　～　　　　
　　l（　　　　つ　　　　　　ノﾘ　　つ　　　　 ∧∧|　　　　　　　
　　l｜＄｜　　　　　　人　Ｙ　　　　　 (ﾟДﾟ )　　
　　l（＿_）___）　　　　　　　　し（＿）　　　　　　　∪∪ 　　
　　l／　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─∧────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ああ　もちろんだとも

185 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 19:38:06 ID:N4Aq51Wp0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│外は土砂降りで大変だったでしょ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│これ自製のチーズですがよかったらどうぞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└───ｙ───────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ぃ　ぃ
　　　　　　　　　　　　　　　,-─-､　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ＿ﾘ
　　　　　　　　　　　　　　 ∥円＿円　　　　　　　　　　　　　ハヘヽヾ
　　　　　　　　　　　　　　||￥-∀-￥　　　　　　　　　　　　（´ワ｀ヾ|
　　　　　　　　　　　　　＿|| （　ｍ　ｍ）＿＿＿　　　　　　ﾉ（）∠｝_とヾ
　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　＿＼　　　　　　　Y 　人　　）））
　　　　　　　　　　　　　.||.i＼　　　　　　　　､__ﾉﾌ＼　　　　　(＿）し
　　　　　　　　　　　　　.||ヽ .i＼　_ __ ＿＿＿＿ __ _.＼　　
　　　　　　　　　　　　　.||　ﾞヽ i　　　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ　|　　
　　　　　　　　　　　　　.||　　ﾞ|i～^~^～^~^～^~^～

　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─∧────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│これはこれはどうもご親切に
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│．．．おや　これは！

186 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 19:38:45 ID:N4Aq51Wp0

　　　　　　　　　　　　　　　　│めったに市場に出回らない幻のチーズ
　　　　　　　　　　　　　　　　│(ﾟДﾟ )ゴルァゴンゾーラじゃないか！
　　　　　　　　　　　　　　　　└ｙ───────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　,-─-､　　　　ﾅｾﾞｺｺﾆ　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　 ∥円＿円　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　||￥；・∀・￥　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　＿|| （　０　０）＿＿＿　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　＼　　　　∠｝　　　　＿＼　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　.||.i＼　　￣￣　　　､__ﾉﾌ＼　　　　　
　　　　　　　　　　　　　.||ヽ .i＼　_ __ ＿＿＿＿ __ _.＼　　　∧ ∧
　　　　　　　　　　　　　.||　ﾞヽ i　　　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ　|　　　(ﾟДﾟ )￣￣ ~～
　　　　　　　　　　　　　.||　　ﾞ|i～^~^～^~^～^~^～　　　　　∪∪￣￣U U

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─∧────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ああ　それ俺が作ってるんだよ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│

　　　　

187 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 19:39:15 ID:N4Aq51Wp0

　　　＼＼　　　　
＼＼　　＼＼　　　　　　　ズ
　＼＼　　＼＼　　　　　　　　ギ
　　　＼＼　＿＼＼　＿_　_　　_　　ャ
　　　　＼＼||Ｔ||_＼＼i||Ｔ|| ＼Ｖ／　
　　　　　　＼`て_.＿＼`て.｀＝||＝　　　　　　＼
　　　　　￣/Yヾlｰ-i ´/Yヾ　＝||＝
　　　　　　　l　　 j､__,|.　　　　　 ||　　　　　　　ン　　／
　　　　　　　ヾ　l-―-ヽ，　 _/　　　　　　　　　　　．　／
　　　　　　　　`－-､　　　く´　　　　　　　　　　　　　．

　　　＿__/￣/　　　/￣￣￣￣/
　　/　___＿　￣/　￣￣ノ　／　　　　　　　　　　　　　　　|　|
　　ー´　　ノ　/　　　　 <　 <　　|二二二二二二二二|　　|　|
　　　　 /＿ノ　　　　　　ヽ､_/ 　　　　　　　　　　　　　　　 o o
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

188 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 19:39:47 ID:N4Aq51Wp0

　　　　　　　　　　　　　　　　│うまい！なんというｳﾏｰ(ﾟдﾟ)さだ
　　　　　　　　　　　　　　　　│(ﾟДﾟ )ゴルァゴンゾーラおかわり！
　　　　　　　　　　　　　　　　└ｙ───────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　,-─-､　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　 ∥円＿円　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　||￥*TДT￥　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　＿|| （　０　０）＿＿＿　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　＿＼　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　.||.i＼　　￣￣　　　､__ﾉﾌ＼　　　　　
　　　　　　　　　　　　　.||ヽ .i＼　_ __ ＿＿＿＿ __ _.＼　　　∧ ∧
　　　　　　　　　　　　　.||　ﾞヽ i　　　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ　|　　　(ﾟДﾟ )￣￣ ~～
　　　　　　　　　　　　　.||　　ﾞ|i～^~^～^~^～^~^～　　　　　∪∪￣￣U U

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─∧────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│だめだ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│客人は一人一切れまで

189 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 19:40:36 ID:N4Aq51Wp0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　│それじゃあ寝室を案内しますね
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └ｙ─────── 　ﾍﾞｯﾄﾞ一ﾂﾀﾞｹﾀﾞｹﾄﾞ

　　　　　　　　　　　　　　　　　η　η
　　　　ﾁｰｽﾞ...　　　　　　　　ﾘ＿_ﾘ　　　　　　　∩∩
　　円＿円　　　　　　　　　ノヘハヽヾ　　　　　| Ｕ |
　￥・∀･；￥　　　　　　　　| ﾉ´ワ｀）ﾘ　　　　 .　|　～　　　　
　　（　　　　）　　　　　　　ノﾘ　　つ　　　　 ∧∧|　　　　　　　
　　｜＄｜　　　　　　人　Ｙ　　　　　 (ﾟДﾟ )　　
　　（＿_）___）　　　　　　　　し（＿）　　　　　　　∪∪ 　　

190 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 19:41:03 ID:N4Aq51Wp0

　　　　　　　　　　　　　　　　η　η
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ＿_ﾘ
　　　　＿＿＿円＿円　　ノヘハヽヾ　　∧ ∧　ｚｚｚ
　　　　|＿　　￥・д･￥　| ﾉ´ー｀）ﾘ　　(　-Д)
　　　　|＼　　_,～´￣￣'ヽ～´￣￣'ヽ～´￣￣'ヽ
　　　　|　.＼ﾉ　ゞ　　　　　ヾ　　　　ヽ　　　　ヾ　＼
　　　　＼／＼　　_,. - ､_,. - ､.__,. - ､_,. - ､.__,. - ､_＼
　　　　　＼　＼＿＿＿＿＿＿＿　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　＼　||￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　　　＼||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|

191 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 19:41:36 ID:N4Aq51Wp0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　│眠れないの？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └ｙ─────── 　

　　　　　　　　　│ああ　興奮しててね
　　　　　　　　　 └ｙ─────── ﾊｧﾊｧ　

　　　　　　　　　　　　　　　　ぃ　ぃ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ＿_ﾘ
　　　　＿＿＿円＿円　　ハヘヽヾ　　∧ ∧　ｚｚｚ
　　　　|＿　　￥*・д･￥　（´ワ｀ヾ|　　(　-Д)
　　　　|＼　　_,～´￣￣'ヽ～´￣￣'ヽ～´￣￣'ヽ
　　　　|　.＼ﾉ　ゞ　　　　　ヾ　　　　ヽ　　　　ヾ　＼
　　　　＼／＼　　_,. - ､_,. - ､.__,. - ､_,. - ､.__,. - ､_＼
　　　　　＼　＼＿＿＿＿＿＿＿　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　＼　||￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　　　＼||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|

192 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 19:42:10 ID:N4Aq51Wp0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　│別に我慢しなくていいのよ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └ｙ─────── 　

　　　　　　　　　│本当かい？
　　　　　　　　　 └ｙ─────── 　

　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　│ええ　今なら主人は寝てるし何してもばれないわ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └ｙ─────── 　

　　　　　　　　　│そうかい　それじゃあ...
　　　　　　　　　 └ｙ─────── 　

　　　　　　　　　　　　ｺﾞｿｺﾞｿ
　　　　　　　　　　　　　　　　ぃ　ぃ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ＿_ﾘ
　　　　＿＿＿円＿円　　ハヘヽヾ　　 ∧ ∧
　　　　|＿　　￥*・∀･￥　（´ワ｀*ヾ|　　(　-Д)
　　　　|＼　　_,～´￣￣'ヽ～´￣￣'ヽ～´￣￣'ヽ
　　　　|　.＼ﾉ　ゞ　　　　　ヾ　　　　ヽ　　　　ヾ　＼
　　　　＼／＼　　_,. - ､_,. - ､.__,. - ､_,. - ､.__,. - ､_＼
　　　　　＼　＼＿＿＿＿＿＿＿　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　＼　||￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　　　＼||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|

193 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 19:42:39 ID:N4Aq51Wp0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│・・・・？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└ｙ────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ぃ　ぃ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ＿_ﾘ
　　円＿円　　　　　＿＿＿＿＿＿　　ハヘヽヾ　　 ∧ ∧
　￥・∀･*￥　　　|＿　　　　　　　　　　（´ワ｀；ヾ|　　(　-Д)
　　（　　　　）　　　|＼　　_,～´￣￣'ヽ～´￣￣'ヽ～´￣￣'ヽ
　　　Y 　人　　　　|　.＼ﾉ　ゞ　　　　　ヾ　　　　ヽ　　　　ヾ　＼
　　　(＿）Ｊ　)))　＼／＼　　_,. - ､_,. - ､.__,. - ､_,. - ､.__,. - ､_＼
　　　　　　　　　　　　＼　＼＿＿＿＿＿＿＿　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　＼　||￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　　　　　　　　　　＼||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|

194 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 19:43:54 ID:N4Aq51Wp0

　　　　　　　　　　　　　　　,-─-､　　　ｶﾞｯﾂ　ｶﾞｯﾂ　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　 ∥円＿円　　　ｳﾏｰ　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　||￥*・Д・￥ﾟ。　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　＿|| （　０△０）＿＿＿　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　＼　　∠｝∠｝∠｝∠｝　＼　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　.||.i＼　￣￣￣￣￣　　　＼　　　　　
　　　　　　　　　　　　　.||ヽ .i＼　_ __ ＿＿＿＿ __ _.＼　　　
　　　　　　　　　　　　　.||　ﾞヽ i　　　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ　|　　　
　　　　　　　　　　　　　.||　　ﾞ|i～^~^～^~^～^~^～　　　　　

195 ：：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/04/17(木) 19:45:04 ID:N4Aq51Wp0

映画「七つの大罪」(1952)

196 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/04/17(木) 23:21:23 ID:C3+4Ochc0

乙です

アントナン、色んな意味でヒドス…

197 ：二匹で一匹 ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:21:26 ID:TnPhZPXF0

／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
|　あなたはわたしの言う通りになる　|
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　はい　|
　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　 |　あなたは、一ヶ月前にさかのぼります　|
／￣￣＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
|　はい　|
＼＿　／
　　＼ｌ

　　　　　　　　　∧∧
　　　　　　　　＿(ﾞДﾞ,,)＿
　　　　　　　 |＿（　　）＿|
　　　　　　　/＿/ ,　ﾉ＿/|
　　　　　　　| 　しし' 　 |

198 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:21:50 ID:TnPhZPXF0

／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
|　あなたは道に落ちている財布を見つける　　 |
|　あたりにだれもいないので、これさいわいと　｜
|　ばかりに拾い、中の紙幣を自分の　　　　　 |
|　ポケットに入れてしまう　　　　　　　　　　　　 |
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　はい　|
　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼＼　＿／
　　 |　それから、バーに行き、その金を　|　 l／
　　 |　すっかり使ってしまう　　　　　　　　｜
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼＿＿＿＿／
|　はい、使ってしまいました　｜
＼＿　＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　＼ｌ

　　　　　　　　　∧∧
　　　　　　　　＿(ﾞДﾞ；)＿
　　　　　　　 |＿（　　）＿|
　　　　　　　/＿/ ,　ﾉ＿/|
　　　　　　　| 　しし' 　 |

199 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:22:13 ID:TnPhZPXF0

／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
|　そうなのです。あなたは　　　　　　 |
|　そのことを忘れてはいけませんよ　|
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　はい。忘れません　｜
　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼＿／
　　 |　よろしい。では、これから肩を叩きます　|
　　 |　すると、ほかのことはいっさい忘れ　　 |
　　 |　いい気分で目覚めます　　　　　　　|
　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／

　　　　　　　　　∧∧
　　　　　　　　＿(ﾞДﾞ,,)＿
　　　　　　　 |＿（　　）＿|
　　　　　　　/＿/ ,　ﾉ＿/|
　　　　　　　| 　しし' 　 |

200 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:22:36 ID:TnPhZPXF0

／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
|　なんの話をしていたんだっけ　|
＼＿／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　 |　べつに、ぼくとして、きみに話したものかどうか　|
　　 |　迷ってるところなんだが・・・・・　　　　　　　　　　 |
　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨

　　　　　　　　 ∧∧ 　　　 ∧,,∧
　　　　　　　　＿(,,ﾟДﾟ)＿.　　ミﾟДﾟ,,彡
　　　　　　　 |＿（　　）＿|　　ミ　　ミ
　　　　　　　/＿/ ,　ﾉ＿/|　　ﾐ　　ﾐ～
　　　　　　　| 　しし' 　 |　　　　し｀J

201 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:23:23 ID:TnPhZPXF0

／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
|　なんの話をしていたんだっけ　|
＼＿／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　 |　そうだな。なあ、きみ。あんなことをして　|
　　 |　だれにも知られずにすむと思うかい.　　｜
　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨

　　　　　　　　 ∧∧ 　　　 ∧,,∧
　　　　　　　　＿(,,ﾟДﾟ)＿　　ミДﾟ,,彡
　　　　　　　 |＿（　　）＿|　　ミ　　ミ
　　　　　　　/＿/ ,　ﾉ＿/|　　ﾐ　　ﾐ～
　　　　　　　| 　しし' 　 |　　　　し｀J

202 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:23:47 ID:TnPhZPXF0

／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
|　いったい、なんのことだ　|
＼＿／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　 |　ほら、一ヶ月ほど前の事さ、発覚したら　|
　　 |　罰せられるよ、道で財布を拾って　　　　 |
　　 |　そのまま・・・・・・・・・　　　　　　　　　　　　 |
　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨

　　　　　　　 ∧∧ 　　　 ∧,,∧
　　　　　　　　＿(,,ﾟД)＿_.　　ミДﾟ,,彡
　　　　　　　 |＿（　　）＿|　　ミ　　ミ
　　　　　　　/＿/ ,　ﾉ＿/|　　ﾐ　　ﾐ～
　　　　　　　| 　しし' 　 |　　　　し｀J

203 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:24:12 ID:TnPhZPXF0

／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
|　あ、どうしてそのことを・・・・・　|
＼＿／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　 |　自分でも、認めてるじゃないか　　　　　　　　　　　|
　　 |　まあ、おたがい親しい仲だし、ぼくだって.　　　　　　　　　|
　　 |　話のわからん人間じゃない、きみの立場だってわかる　|
　　 |　胸にしまったままにしておくよ　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨

　　　　　　　 ∧∧ 　　　 ∧,,∧
　　　　　　　　＿(；ﾟД)＿_.　　ミДﾟ,,彡
　　　　　　　 |＿（　　）＿|　と　　　ミ
　　　　　　　/＿/ ,　ﾉ＿/|　　ﾐ　　ﾐ～
　　　　　　　| 　しし' 　 |　　　　し｀J

204 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:24:59 ID:TnPhZPXF0

／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
|　すまん。その代わりと言っちゃあなんだけど　｜
|　夕食をおごらせてもらうよ。バーにも寄ろう. 　 |
|　さあ、出かけよう. 　　　　　　　　　　　　　　　　 |
＼＿／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　 |　ああ。あれは、たぶん気の迷いのせいだよ　|
　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨

　　　　　　　 ∧∧　　　　　∧,,∧
　　　　　　　　＿(,,ﾟДﾟ)＿_ 　ミﾟДﾟ,,彡
　　　　　　　 |＿（　　）＿| 　ミ　　ミ
　　　　　　　/＿ |　　|～/|　　ﾐ　　ﾐ～
　　　　　　　l　　し｀J￣|　　　　し｀J

205 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:25:22 ID:TnPhZPXF0

206 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:25:47 ID:TnPhZPXF0

その日は男はおおいに食べ、飲み
いい気分になった、数日後

　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　 |　もしもし、あなた、あんなことをなさって　|
　　 |　いいとお考えなのですか. 　　　　　　　　|
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼＿＿／
|　あなたになにか、ご迷惑でも・・・・・・・　|
＼＿　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　 ∨

　　 ∧,,∧　　　　　　　　　∧＿∧
　　ミ,,ﾟДﾟ彡　　　　　（´∀｀　）
　　ミ　　ミ　　　　　　　と　　　　）
.　　ﾐ　　ﾐ～　　　　　　　　Y　　人
　　　しヽ,)　　　　　　　　　（＿_）＿）

207 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:26:10 ID:TnPhZPXF0

208 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:26:33 ID:TnPhZPXF0

209 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:26:58 ID:TnPhZPXF0

210 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:27:21 ID:TnPhZPXF0

その人物は人ごみの中に消えた、男はつぶやく

／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
|　あいつ、なぜ知ったのだろう　　　　　　　|
|　気づかれるはずは、ないんだがなあ　　　 |
|　記憶っていいかげんなものだというけれど　|
|　確かにやったような気が　　　　　　　　　　　 |
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∨

　　　　　　　　　　　　　　 ∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　ミДﾟ；彡
　　　　　　　　　　　　　　　　ミ∞　ミ
.　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ　　ﾐ～
　　　　　　　　　　　　　　　　　しヽ,)　））

211 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:27:44 ID:TnPhZPXF0

／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
|　いや、まてよ. 　　　　　　　　　　　　|
|　俺は催眠術のかけ方なんか・・・・・　|
＼＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／
　　　　 ∨

　　　　　 ∧,,∧て
　　　　ミﾟДﾟ,,彡
　　　　　ミ∞　ミ
　　　　　ﾐ　　ﾐ～
　　　　　　しヽ,)　））

212 ：二匹で一匹 ◆HWoh2Gs5ps ：2008/05/04(日) 18:28:13 ID:TnPhZPXF0

星新一「ご依頼の件」より「気の迷い」

213 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/04(日) 18:28:39 ID:M7nN6Uol0

214 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/05(月) 23:23:14 ID:r3Cmh8wx0

新作乙です。

215 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 00:11:42 ID:2X83CRk30

星さんの話は一段じゃなくて二段目までオチがアルのが好きだ。
そしてスタンプ回収。

216 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/05/06(火) 14:38:25 ID:Ydfy/Iqn0

今日、エプソンのダービーでケンブリッジ伯をみかけた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　（・Д・）
　　　　　　　　　　　　　（　つと）

217 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 14:39:03 ID:Ydfy/Iqn0

彼は自分の未亡人をエスコートしていた。

　　　　　　 ,∧＿∧　　　|￣￣ |　　　　　　　　
　　　　　　ＸノﾊﾍＸ　＿|＿＿_|＿　　　　　　
　　　　　　 |ﾟﾉ　^∀）　　（´∀｀　）
　　
　　　　　　§∪~~~）⊃と　　<Y>）　　　　　　
　　　　　　 !!ﾉ　::::::ヽ　　｜｜　|　　　　
　　　　　　<＿＿_＿ゝ　（_＿）＿）
　　　　

218 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 14:39:49 ID:Ydfy/Iqn0

「まさかの結末」

Ｅ・Ｗ・ハイネ作　｢世界一短いお化けの話」

219 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 14:47:40 ID:Ydfy/Iqn0

ｻﾉﾊﾞﾋﾞｯﾁ！　ずれた！

　　　　　　 ,∧＿∧　　　|￣￣ |　　　　　　　　
　　　　　　ＸノﾊﾍＸ　＿|＿＿_|＿　　　　　　
　　　　　　 |ﾟﾉ　^∀）　　（´∀｀　）　　
　　　　　　§∪~~~）⊃と　　<Ｙ>）　　　　　
　　　　　　 !!ﾉ　::::::ヽ　　｜｜　|　　　　
　　　　　　<＿＿_＿ゝ　（_＿）＿）

220 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 16:57:56 ID:81xzry4C0

>>219こそがまさかの結末というかわけか・・・！

221 ： ◆qrSUVPbtek ：2008/05/06(火) 18:56:20 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　　　　　　|私は録音技師だったんですが、眠気を誘う音色について研究して
　　　　　　　　　|眠気を誘引するコンピューターのプログラムを開発したんです　
　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　|／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　すごいじゃないですか
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　＿＿＿（（（　）））＿　　　　　　　　　　　　　|／
　　　　　　　　　|＿＿＿（　´∀｀）　　 | 　　　　　　　　／■＼
　　　　（○）　　　|＼　　_,～´￣￣'ヽ￣ヽ　　　　　　　（´∀｀　）､
　（○）ノヾ　　　　|　.＼ﾉ　ゞ　　　　　ヾ　＼　　　　　　∪ ∪ ） |
　_　)￣(　　　　　＼／＼　　_,. - ､_,. - ､._　＼　　　 ┌ ┌　丿 .|
l＼（＿;;）_　　　　　＼　＼＿＿＿＿＿＿＿_＼　（___（＿）-‐´
＼ |￣o 　|　　　　　　　＼　||￣￣￣￣￣￣￣￣| 　　　／|＼
＼_|￣o￣|　　　　　　　　＼||＿＿＿＿＿＿＿＿|

222 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 18:56:56 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　　　　　　|そして小さな地方局でふさわしいBGMを流してほしいと頼まれました
　　　　　　　　　|眠りへと誘う音を流す願ってもないチャンス！そう思いましたね
　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　|／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　で、どうなったんです？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　＿＿＿（（（　）））＿　　　　　　　　　　　|／
　　　　　　　　　|＿＿＿（　´д｀）　　 | 　　　　　　　　／■＼
　　　　（○）　　　|＼　　_,～´￣￣'ヽ￣ヽ　　　　　　　（´∀｀　）､
　（○）ノヾ　　　　|　.＼ﾉ　ゞ　　　　　ヾ　＼　　　　　　∪ ∪ ） |
　_　)￣(　　　　　＼／＼　　_,. - ､_,. - ､._　＼　　　 ┌ ┌　丿 .|
l＼（＿;;）_　　　　　＼　＼＿＿＿＿＿＿＿_＼　（___（＿）-‐´
＼ |￣o 　|　　　　　　　＼　||￣￣￣￣￣￣￣￣| 　　　／|＼
＼_|￣o￣|　　　　　　　　＼||＿＿＿＿＿＿＿＿|

223 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 18:57:28 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　　　　　　|車にもラジオが付いてるのを忘れてたんです
　　　　　　　　　|あの晩だけで４００件の交通事故が発生しました
　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　|／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　＿＿＿（（（　）））＿　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　|＿＿＿（´д｀　）　　 | 　　　　　　　　／■＼
　　　　（○）　　　|＼　　_,～´￣￣'ヽ￣ヽ　　　　　　　（´Д｀　）､
　（○）ノヾ　　　　|　.＼ﾉ　ゞ　　　　　ヾ　＼　　　　　　∪ ∪ ） |
　_　)￣(　　　　　＼／＼　　_,. - ､_,. - ､._　＼　　　 ┌ ┌　丿 .|
l＼（＿;;）_　　　　　＼　＼＿＿＿＿＿＿＿_＼　（___（＿）-‐´
＼ |￣o 　|　　　　　　　＼　||￣￣￣￣￣￣￣￣| 　　　／|＼
＼_|￣o￣|　　　　　　　　＼||＿＿＿＿＿＿＿＿|

　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　|　先ほども言いましたが、地方の小さなラジオ局だからまだよかったが
　　　　　　　　　|　さもなけりゃ．．．

224 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/05/06(火) 18:58:44 ID:Ydfy/Iqn0

「まさかの結末」

Ｅ・Ｗ・ハイネ作　｢いばら姫効果」

225 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/05/06(火) 23:53:23 ID:Ydfy/Iqn0

ﾐｯﾁｪﾙがウィーン・デリカテッセンに入ると、そこには一人も客がいなかった
２ヶ月前その店を見つけて以来週に二回はど通っていたが常に客は１ダースにも満たなかった
そこはたいした店ではなく寂れる一方の裏通りの外れにたたずむちっぽけなデリカテッセンだった

　　　　　 ∧＿∧
　　　　　（　ﾟ∀ﾟ）
　　　　　（　　　　）
　　　　　人　　Ｙ
　　　　　し（＿_）

￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
.　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　日　　　　　　∩_∩
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |　|　|: : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :（___）__） : : : : : :

226 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/05/06(火) 23:54:04 ID:Ydfy/Iqn0

彼はここに来るのが楽しみだった　理由は２つあり
１つは食べ物が安くうまいのと　もうひとつは店の主人ｷﾞﾌﾄﾎﾙﾂが彼を面白がせた
ｷﾞﾌﾄﾎﾙﾂは貧弱な老人でオーストリアかどこかの出身で訛りが抜けずおかしな返事をしていたからだ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　ﾟ∀ﾟ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　）
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
.　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　日　　　　　　∩_∩
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿
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227 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 23:54:38 ID:Ydfy/Iqn0

∩_∩
（´ー`）　「いらっしゃいませ　ミスターﾐｯﾁｪﾙ」

　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　 |　景気はどうだ　ｷﾞﾌﾄﾎﾙﾂ
　┌─┬─┐|　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　│　 │　 │| ./　　　. |＼＿＿
　├─┼─┤|/ 　　　 │ [|　　 |＼
　│　 │　 │　　　　　　|＼|＿＿|＼|＼
　└─┴─┘　　　　　　 |　 | ＼目　＼|＼
　　　　　　　　＿＿　　 |　[|＿_|＼ [][] ＼|＼＿
＿＿＿＿＿＿/　　　|＿∩_∩　[][].＼YY　＼|　│
　　　∧＿∧ / 　　　|　（´ー`）　＼△ ＼ YY |　│
　　（　　ﾟ∀）.　　　　|　（つ　　つ[]＼目＼ /　 │
　　（　　`つ　　　　 |　 |　|　|　.＼|　.|＼凸 |　　│
　　　（＿_ / .　　　　　| （___）__）　　＼|　.|＼ﾉ　　 |
　　┗┳ /　　　　　　|　　　　　　　　＼|　.|　　　|
　　　┻　　　　　　　 |　　／|　　　　　　＼|　　　|
　　　　　　　　　　　　　／　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　|　まあどうにか　あまりよくないです
　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

228 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 23:55:05 ID:Ydfy/Iqn0

　
　　　　　　　　　|　　　　　　　ｸﾞﾗｲﾝﾄﾞ
　　　　　　　　　|いつも同じ　苦役　ってわけだよな
　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　|／

∩_∩
（´ー`）　「いつも同じグラインドですか？」

　　　　　　　　　　　/"＼　　　　　/"ヽ
.　　　　　　　　　　/:::::::::::::＼-―‐''::::::::::＼
　　　　　　　　　　i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'i
　　　　　　　　　　!:::::::::::::○:::::::::::::::::::::::○:::::::!
　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::::＾lー-,:::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　'':　　　　　　　l　 /　　　　./
　　　　　　　　　　　＼　　　　　 |／　　　／

　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　|　そうさ　くる日もくる日も同じタイヤの溝を掘ってるんだろ

∩_∩
（´ー`）　「溝を掘るですって？」
ｷﾞﾌﾄﾎﾙﾂは困惑したように目をしばたたかせた

229 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 23:55:38 ID:Ydfy/Iqn0

∩_∩
（´ー`）　「今日は何にしますか？　ミスターﾐｯﾁｪﾙ」

　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　 |　ソーセージにヒーローサンドウィッチとコールスター
　　　　　　 |　それとそうだな泡立つやつもいいな
　┌─┬─┐|　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　│　 │　 │| ./　　　. |＼＿＿
　├─┼─┤|/ 　　　 │ [|　　 |＼
　│　 │　 │　　　　　　|＼|＿＿|＼|＼
　└─┴─┘　　　　　　 |　 | ＼目　＼|＼
　　　　　　　　＿＿　　 |　[|＿_|＼ [][] ＼|＼＿
＿＿＿＿＿＿/　　　|＿∩_∩　[][].＼YY　＼|　│
　　　∧＿∧ / 　　　|　（´ー`）　＼△ ＼ YY |　│
　　（　　ﾟ∀）.　　　　|　（つ　　つ[]＼目＼ /　 │
　　（　　`つ　　　　 |　 |　|　|　.＼|　.|＼凸 |　　│
　　　（＿_ /.　　　　　| （___）__）　　＼|　.|＼ﾉ　　 |
　　┗┳ /　　　　　　|　　　　　　　　＼|　.|　　　|
　　　┻　　　　　　　 |　　／|　　　　　　＼|　　　|
　　　　　　　　　　　　　／　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　|　泡立つ？
　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

∧＿∧
（　ﾟ∀ﾟ）｢ビールのことだよ」

230 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 23:56:03 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　　　　　　　　　　　　　　|どうしてこんなことに辛抱していられるんだ？
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|／
　　　　∩_∩
　　　　（´ー`）　「何です？」

　　　　　　　　　　　　　　　　　|辛抱だよ　客は少ないし値段はゴミみたいに安いじゃないか
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|／
　　　　∩_∩
　　　　（´ー`）　「正当な値段ですよ」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　ﾟ∀ﾟ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　）
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
.　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　日　　　　　　∩_∩
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |　|　|: : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :（___）__） : : : : : :

231 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 23:56:36 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　 |　でもそれじゃその日のパンを得るのも大変だろ
　┌─┬─┐|　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　│　 │　 │| ./　　　. |＼＿＿
　├─┼─┤|/ 　　　 │ [|　　 |＼
　│　 │　 │　　　　　　|＼|＿＿|＼|＼
　└─┴─┘　　　　　　 |　 | ＼目　＼|＼
　　　　　　　　＿＿　　 |　[|＿_|＼ [][] ＼|＼＿
＿＿＿＿＿＿/　　　|＿∩_∩　[][].＼YY　＼|　│
　　　∧＿∧ / 　　　|　（´ー`）　＼△ ＼ YY |　│
　　（　　ﾟ∀）.　　　　|　（つ　　つ[]＼目＼ /　 │
　　（　　`つ　　　　 |　 |　|　|　.＼|　.|＼凸 |　　│
　　　（＿_ /.　　　　　| （___）__）　　＼|　.|＼ﾉ　　 |
　　┗┳ /　　　　　　|　　　　　　　　＼|　.|　　　|
　　　┻　　　　　　　 |　　／|　　　　　　＼|　　　|
　　　　　　　　　　　　　／　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　|　パン？
　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

　　　　∩_∩
　　　　（´ー`）　「いいえ　うちのパンはユニオンアベニューから買ってるんです」

　　　　　　　　│/／　ﾋｬﾋｬﾋｬﾋｬ
　　　　 ∧＿∧
　　　　（　ﾟ∀ﾟ）｢金のことだよｷﾞﾌﾄﾎﾙﾂ　金に困るだろ」

232 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 23:57:04 ID:Ydfy/Iqn0

233 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 23:57:27 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｽｷﾔﾑ
　　　　　　　　　|おいおい誰だって何かしら　ちょろまかし　はしてるんだぜ
　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　　/"＼　　　　　/"ヽ
.　　　　　　　　　　/:::::::::::::＼-―‐''::::::::::＼
　　　　　　　　　　i:::::::::::::::::::::_ｿ::::ヾ_:::::::::::::::'i
　　　　　　　　　　!:::::::::::::○:::::::::::::::::::::::○:::::::!
　　　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::::＾lー-,:::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　'':　　　　　　　l　 /　　　　./ 　　／)(ヽ　　＄
　　　　　　　　　　　＼　　　　　 |／　　　／　　　|　∪　| ､､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　　　三ｿ

　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　|　なにしろ　食うか食われるか　の世の中だからな
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄﾞｯｸﾞ・ｲｰﾄ・ﾄﾞｯｸﾞ

234 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 23:57:50 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　　　　　　|　それはそうです
　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　　∩_∩　　
　　　　　　　　　　　（´ー`）　
　　　　　　　　　　　（　　　）　
　　　　　　　　　　　 |　|　|　　
　　　　　　　　　　　（___）__）　

　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　|　でも私はちょろまかしはしてません。そんな言葉も知りませんでした
　　　　　　　　　　　　　　　　　ｽｷﾔﾑ

235 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 23:58:17 ID:Ydfy/Iqn0

ｷﾞﾌﾄﾎﾙﾂはたぶんちょろまかしてない　見ればわかる
よくある昔気質で馬鹿正直な商人なのだ
しかしこのご時世どうやってこのしがない稼業に耐えているんだろう

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　ﾟ～ﾟ）ﾓｸﾞﾓｸﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（つ　　　）
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（⊿彡）凵
　　　　　　　　　　　　　　　　日　　　　　　∩_∩
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |　|　|: : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :（___）__） : : : : : :

236 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 23:59:32 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　∩_∩
　　　　（´ー`）　「二ドルいただきます」

彼が財布を開き中の分厚い札束をいじるのを見ると
ｷﾞﾌﾄﾎﾙﾂの目は丸くなった　きっと生まれてこのかた
一度に５０㌦以上の金を見たことないのだろう
　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　ﾟ∀ﾟ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（つ［三］）
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
.　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　日　　　　　　∩_∩
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |　|　|: : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :（___）__） : : : : : :

よし
ちょっとからかってやろうとﾐｯﾁｪﾙは思った

237 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/06(火) 23:59:58 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　　　　　　　　　　　|これが金ってもんだよ　ちょっと仕事をすればたんまり払ってくれるのさ
　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　ﾟ∀ﾟ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（つ［三］）つ［100|||
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
.　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　日　　　　　　∩_∩
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |　|　|: : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :（___）__） : : : : : :

　　　　∩_∩
　　　　（´ー`）　「ちょっとした仕事？」

　　　　 ∧_,､_ﾍ
　　　　（　ﾟ∀ﾟ）　｢内容は聞きたくなかろうよ
　　　　　　　　　　　個人的な仕事といえば察しはつくだろ」

　　　　∩_∩
　　　　（´ー`）　「なるほど」

238 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 00:00:18 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　　　　　＿＿　　 |　[|＿_|＼ [][] ＼|＼＿
＿＿＿＿＿＿/　　　|＿∩_∩　[][].＼YY　＼|　│
　　　∧＿∧ / 　　　|　（´ー`）　＼△ ＼ YY |　│
　　（　　ﾟ∀）.ヽ∴.ﾉ　|　と　　）　　|＼目＼ /　 │
　　（　　`つ　￣　　 |　 |　|　|　.＼|　.|＼凸 |　　│
　　　（＿_ /.　　　　　| （___）__）　　＼|　.|＼ﾉ　　 |
　　┗┳ /　　　　　　|　　　　　　　　＼|　.|　　　|
　　　┻　　　　　　　 |　　／|　　　　　　＼|　　　|
　　　　　　　　　　　　　／　　￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　|　どうぞ
　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿

　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　|　ミントのサービスか　いつからはじめたんだ？

　　　　∩_∩
　　　　（´ー`）　「お得意様だからですよ」

239 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 00:00:58 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　∩_∩
　　　　（´ー`）　「お願いを聞いてくれますか？ミスターﾐｯﾁｪﾙ」

　　　　 ∧＿∧
　　　　（　ﾟ∀ﾟ）　｢内容によるな」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　ﾟ～ﾟ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（つ・　　）
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ∴.ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　日　　　　　　∩_∩
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿（　　　）＿＿＿
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |　|　|: : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :（___）__） : : : : : :

　　　　∩_∩
　　　　（´ー`）　「キッチンにある面白い物を見てほしのです」

　　　　 ∧＿∧
　　　　（　ﾟ∀ﾟ）　｢よし　わかったよ」

　　　　　　　　　　ｳﾞﾝﾀﾞｱﾊﾞｰﾙ
　　　　　　　　　|　すばらしい
　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　|／
　　　　　　　　　　　∩_∩　　
　　　　　　　　　　　（´ー`）　
　　　　　　　　　　と（　　　）つ　
　　　　　　　　　　　 |　|　|　　
　　　　　　　　　　　（___）__）　

240 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 00:01:27 ID:Ydfy/Iqn0

　　　　　　　　　　　　　　　　　|それで何を見せようというんだ？
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　|　　　　何も
　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　|／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　∩_∩　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　（´ー`）　　　　（　ﾟ∀ﾟ）
　　　　　　　　　　　　　（　　　）　　　　（　　　　）
　　　　　　　　　　　　　 |　|　|　　　　　人　　Ｙ
　　　　　　　　　　　　　（___）__）　　　　し（＿_）　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　え？

241 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 00:01:52 ID:Ug8bFv/d0

　　　　　　　　　　|ドイツ語をご存じですか？
　　　　　　　　　　|もしご存じなら私の名前が英語でどういう意味かわかりますよ
　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　　∩_∩　　
　　　　　　　　　　　（´ー`）　　　　∧＿∧:
　　　　　　　　　　　（　　　）　　　（；!|iﾟ∀ﾟ）つ:
　　　　　　　　　　　 |　|　|　　　ｒ|　　　⌒|´:
　　　　　　　　　　　（___）__）　　（_し⌒（＿_）:

　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣
　　　　　　　　　|　　毒のある木という意味なんですよ　　　　

242 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 00:02:17 ID:Ug8bFv/d0

ｷﾞﾌﾄﾎﾙﾂは財布を抜き取りエプロンに入れた
どんなことをしてでもやりくりしていかなければならない
なるほどうまいこと言ったものだ

　　　　　　　　　　　∩_∩　　
　　　　　　　　　　　（ ´ー）　
　　　　　　　　　　　（　　　）　
　　　　　　　　　　　 |　|　|　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　（___）__）　と⌒⌒つ　　）

だが彼のフレーズで１つ合点のいかないものがあった
いつもの同じグラインド
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．．．．
きょうのはいつもの同じグラインドではなかったのに。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｸﾞﾗｲﾝﾄﾞ
ここのところずっと、いつも同じ　挽き肉　は使っていないはずだ

きっとミスターﾐｯﾁｪﾙの言ったのは違う意味だったのだろう

243 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 00:02:38 ID:Ug8bFv/d0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｸﾞﾗｲﾝﾀﾞｰ
そして反対側の隅で輝いている　肉挽き機　の方へと死体をひきずった

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼　 | 　∞∞≡≒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿| 　＼|　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼　　　　＼::...|￣| ＯＯＯ
　　　　　　　　　　　　.∧＿∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|;;;;;＼　　　　＼|　 |＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　と⌒⌒つ　　）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|;;;;;;;;;|￣￣￣￣|￣|＼
　　／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／／| 　ヽ⌒/ 　△ | 　|￣￣￣￣
　（○￣￣￣￣￣○￣￣￣￣￣○￣￣￣￣￣○￣￣￣￣￣￣◎／.|　　 ⌒:: 　.▼ |　 |　［］①
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣|＼￣￣￣￣¶...¶...＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣

244 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 00:04:27 ID:X1XDka/C0

リアルタイム乙！
いいねえｗ

245 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 00:04:44 ID:Ydfy/Iqn0

｢16品の殺人メニュー」

ビル・プロンジーニ作「the same old grind]

246 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 00:08:39 ID:Ug8bFv/d0

日付が変わってmail欄が空白になってageてしまったsorry

247 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 00:13:08 ID:0HWVLpFt0

こちらこそ、タイトルあったのに邪魔してしまって、ｽﾏｿ

248 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 04:29:57 ID:XKgtzMmj0

乙。
プロンジーニ、こんな話も書いてたんだ。
原作へのツッコミになるが、毒食わせて死んだ肉そのまんまミンチにすなw

249 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/07(水) 22:20:42 ID:uJ2ClUU50

こわい…

250 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/11(日) 13:20:39 ID:b8Wr4RRh0

ダービーの話で、エプソンてなんだよ・・・コピーとかの会社かよ・・・

251 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/11(日) 23:37:01 ID:wJSYH3zd0

>>182-195
亀感想だけど　七つの大罪の
『Lust（色欲）』『Pride（傲慢）』『Envy（嫉妬）』
『Gluttony（暴食）』『Sloth（怠惰）』『Greed（貪欲）』そして『Wrath（憤怒）』

このシーンだけで嫉妬：憤怒以外が盛り込まれておもしろかったです。
後で主人が食べた事と浮気に怒りそうだからコンプリートかな？ｗ

252 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/05/17(土) 06:28:08 ID:VnfnvH5H0

1/21

　　　その青年は芸術家
　　　　　芸術家というものはときにはその身に起きたような出来事に遭う

　　　　　　.／Ｖ＼　　　　　　　　
　　　　　　（　・－・）　　　　　　
　　　　　　（つ旦と）　　　　　　
　　　　　　と＿）＿）　　　　　　

　　　そしてドイツ人
　　　　　ドイツ人はときおり青年のような体験をすることがある

253 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/05/17(土) 06:28:32 ID:VnfnvH5H0

2/21

　　　青年は孤児だった
　　　亡き父の弟ｳﾞｨﾙﾍﾙﾑ叔父の後見のもとに育てられ
　　　見初めたのは叔父の娘ｹﾞﾙﾄﾙｰﾄだった

　　　　　∧　∧
　　　　☆ﾉ^^ﾊ)☆　　／V＼
　　　　ﾉﾘ, ^ー^）li　　（・ー・ ,）
　　　　　（　　　）　　　（　　　）
　　　　　　|　|　|　　　 |　 |　 |
　　　　　（,__）＿）　　（＿（＿_）

　　　青年もまた「汝を愛す」と互みに愛を誓った

254 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:28:59 ID:VnfnvH5H0

3/21

　　　二人の仲は叔父に秘密にしておいた
　　　なぜなら叔父は1人娘には富める求婚者を
　　　というありがちな望みを抱いていたからである

　　　　　　　wwww
　　　　　　（　´Д｀）
　　　　　　（φ 　　）　　　　　　　　　　　　
　　　￣￣＼三三＼￣￣￣￣￣￣＼　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　

　　　もっともそれは恋人たちの夢に比べれば
　　　なんとも冷たい華のない考えでしかなかった

255 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:29:30 ID:VnfnvH5H0

4/21

　　　2人は結婚の約束をした
　　　日は没し、青白き月がのぼるその天地の間に寄り添い
　　　青年は白くかぼそい指に婚約指輪をはめた

.､　　　(⌒　　　　　´,r'"::　::　　　　　::＼,,.....,　　　）　　　　　　　　　　(　　　　 __,,.. -'''""
::.`'::.､　　　　　　,,r'"::　::　:...　　　　　:::　. ::;　:::.`'::.､　）　　　　　　__,,.. - ‐‐ ''''"" ..::　::　..::..
::　 :::.`'::.､　　,:r':::　::　.:::　::　　　　　　::　　 :;　::: .:: `':.､--‐‐''''"" :::　::　.:::　...::　　..::..　...::
..::　..:::.　　,r'":::..　..::　..:::.　....　　　　　 :　 ::　　:;　:: ::.　::`'::､_　...:::　　:::　...:::..　　..::　::__,,,,-‐
　ヾ　　,r'"::::　　　;ゞ　　　ゞ　　　　'''' ''':‐-,, ,,　　　　　　::.　::`'::､_　　　　　__,, - ''"":::..　::.
ゞヾ; ゞ,;''ゞゞ　,;ゞヾ　,;ゞヾ''';ヾゞ;　::..　::::...　::　" ''''‐- ,..,,,...　　　__,,,-‐‐''''"　..::　..::..　.::　..::..
ヾ　;'''';,,;'''''';;　,;''''';;;'''''';　ゞヾ;,,ゞ'''';. . .　. . . . ,　, , , , , , .　. . .　. . . .　, , ,　, , , ,　, , , , ,　. . . .
,,ヾヾ;;ゞi;;;;;i; ゞヾ; ゞ　　ヾ;;ゞゞゞ'; : :: :,,,::;; ;;　:::: :::: :::::;; ;;;:　:: :::: ;;:: :::　;::;;; ;:: ::,: :;;;; ;:: ;;; ;;:: ::
;ゞヾヾゞi;:,;:, ,､,､　ゞ;; ゞゞゞヾ;;;;i　''"~""''　''""''　''""''　''"~""'　''"""''　''""''　''""''　''""
ゞゞ ;ヾゞ , ;;ゞヾ;ゞ　ヾゞゞ;ヾゞilﾞ　''"""~　　~"""'　　''""" ..:::::＿::::::.......　 ....:::::........::::::.......
;ゞゞ ;;ゞゞヾゞゞヾ　ゞ ;;ゞゞlｉlﾉﾞjik　　　''"""~"~　　　　　.:::::::r'"　+ ￣　`-''_＝''=::-:: ￣ =::
''|iil|iﾉ　　ゞゞ;;ヾ; ゞゞヾliil'' ゛|i|'　　"""~　　　　　"~""　.:::_／. .. .... ..　.～　　.. .. .:.:　　.+..～
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iiﾉ:ｌ:i、ｿ、　 |iﾍ　`"''` ｒk:、 '　`　''"""~"ヽﾉ〃　　"~""''　::::　:::: ￣｀ー ― - -　― ´ ￣
''　` ｀　　　'` ｀　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　"~""''　　　　　　　　"~"
　　"""　　　　　　　　''（（○））"'　　　　　　　　　""""　　　　　　　　　　　''"""~"
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　　　''"~""''""''　　　　　　　　　　　　''""''　　　　　　　　　　''"~""'　　　　　　　　　　　''""''
　　　　　∧　∧
　　　　 ☆ﾉ^^ﾊ)　　
　　　　ﾉﾘ//ー）　　　／Ｖ＼
　　　　　（　　　）つ　（・－・　）　　
　　　　　　|　|　|　　ﾟと　　∪ ）
　　　　　（,__）＿）　　（⌒（＿,Ｊ

256 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:29:57 ID:VnfnvH5H0

5/21

　　　「死だって僕らを引き離せないさ
　　　　　　ｹﾞﾙﾄﾙｰﾄ、もし君が先立つようなことがあっても
　　　　　　冷たい地面が僕らを隔てたままなんてことはないさ
　　　　　　　　　君が僕を愛しているのならきっと帰ってきてくれる」

　　　　　　　　　∧　∧
　　　　　　　　　／Ｖ＼☆
　　　　　　　　（　・ー・）l|
　　　　　　　　(ｿ　　と）
　　　　　　　　　|　 |　 |（
　　　　　　　　（＿（＿_）)

　　　「そして、この白い腕を僕の首に・・・・
　　　　　　　　　　　ほら、いまこうしているみたいに」

257 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:30:24 ID:VnfnvH5H0

6/21

　　　恋人はさる金満家の依頼でイタリアに行ってしまい、娘は1人ぼっちになった
　　　　　　
　　　　恋人は手紙をよこした

　　　　∧［〓］　　　　　　　　　　　∧　∧
　　　　( ´ー｀)￣　　　　　　　　　☆((^^ヽ☆
　　　　＼　< 　　 γ⌒ヽ　　　/|　 jl(ー^ )||
　　　　　　＼.＼＿（　〒　）_／/ロと　　　）
　　　　　　　＼　　￣￣￣　／　　　|　|　|
　　　　　　　　　∪∪￣∪∪　　　（,__（＿）

　　　最初はたびたび、しだいに間遠になり、とうとう途絶えた

258 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:30:51 ID:VnfnvH5H0

7/21

　　　きっと事情があるんだわ・・・・娘は恋人が手紙を書けない理由をいくつもこしらえた
　　　　　希望はいつも裏切られた
　　　　　　　幾度も絶望が襲いそのたびに望みを奮い立たせた
　

　　　　　　　　∧　∧
　　　　　　　☆ﾉ^^ﾊ)☆　　
　　　　　　　ﾉﾘ,∩∩）li　　
　　　　　　　　（ソゝ）　　　

　　　だが真に絶望するときが来た
　　　　　裕福な求婚者が現れたのである　父は肚を決めた
　　　　　　　娘はただちに縁ずくことに決められた

259 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:31:22 ID:VnfnvH5H0

8/21

　　　　　急ぎ足で町の裏通りを抜け人気のない橋に至った
　　　　　そこはしばしば恋人と黄昏どきを過ごした場所だった

　　　　　　　　　　∧　∧
　　　　　　　　　☆ﾉ^^ﾊ)☆　　
　　　　　　　　　ﾉﾘ, －）li　　
　　　　　　　　　（　つと）　　　
二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二､＼
i^i.i^ii^i.i^i.i^i.i^ii^i.i^ii^i.i^i.i^ii^i.i^i.i^i.i^ii^i.i^ii^i.i^i.i^i.i^ii^i.i^i.i^ii^i.i^i.i^ii^i.i^ii^i |　|￣￣
`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´`´.|　|
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 |　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　|

　　　　　2人はよく眺めていた
　　　　　薔薇色の光が輝き薄れついには水面へと消え逝くのを・・・・

260 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:31:48 ID:VnfnvH5H0

9/21

　　　青年はフローレンスから帰郷するところだった
　　　　　　手紙はすでに受け取っていた

　　　　　　　.／Ｖ＼　　　　　　　　
　　　　　　　（　・－・）
　　　　　　　(　　　）
　　　　　　　人　　Ｙ
　　　　　　　し（＿_）

　　　涙でにじんだ懇願と絶望の手紙を
　　　　だがもう愛していなかった
　　　　　絵のモデルになったフローレンスの若い娘に浮気心を奪われてしまったのだ
　　　　　　もっともその胸中にまことの愛はなかった

261 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:32:18 ID:VnfnvH5H0

10/21

　　　金持ちの求婚者が現れたって？いい話じゃないか
　　　結婚するがいいさ　そのほうがあの娘にゃいいよ

　　　　　　　　　　／Ｖ＼　　　　　　　　
　　　　　　　　　　（　・ー）
　　　　　　　　　　(　　　）
　　　　　　　　　　人　　Ｙ
　　　　　　　　　　し（＿_）

　　　　まぁ僕にとってはなおさらだけど・・・・

262 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:32:53 ID:VnfnvH5H0

11/21

　　　青年はスケッチブックを開いた
　　　1郡の人影が目を引いたのだ

　　　　　　 ∧＿∧ 　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　（　´曲｀）γ^⌒~｀（´⊆｀　）
　　　　　　（　　　　つんﾊ乂と　　　　）
　　　　　　｜｜　|￣￣￣￣｜｜　|
　　　　　　（＿）＿_）　　　　（＿（＿_）　

　　　それは葬式ではなかった　会葬者は見えない
　　　　　　　　　だが亡骸が見えた
　　　2人の男がぼろぼろの帆で覆われたぞんざいな戸板を担いでいる

263 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:33:27 ID:VnfnvH5H0

12/21

　「亡骸みたいだね」
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　「さようで　1時間ほど前、岸に打ち上げられましてな」

　「身投げかい？」

　　　　　　　　　　　　　　　　　「へえ、若い娘でね　えれえ別嬪さんですぜ」

　「美男美女と相場が決まっているよ　自殺した人間は
　ちょっとスケッチしてみたいんだけど、美人っていう話だから」

　　　　　　　　　　／Ｖ＼　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　（　・ー）　　　　　　　　　　　（´⊆｀　）
　　　　　　　　　　(ｆ‘‘‘‘φ　　　　　　　　　　［100と　）
　　　　　　　　　　|＿＿| |　γ^⌒~｀⌒ヾ　　　｜｜　|
　　　　　　　　　　（＿）＿_）んﾊ乂从リﾊゞ　　（＿（＿_）
　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣

　そう言って金をやると、猟師たちは　「仏さんの顔を拝みやしょう、帆布あっしらが取っ払いますから」

　「いや、自分でやるよ」

　青年は湿った粗末な布を持ち上げた

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　さて、顔は・・・・

264 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:33:57 ID:VnfnvH5H0

13/21

　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　ようやく、青年はやや落ち着きを取り戻した
　　　　　あの娘が自殺しようと、僕は僕だ　そう考えようとした

　　　　　　　.／Ｖ＼　　　　　　　　
　　　　　　　（－・i|!；）
　　　　　　　(　　　）
　　　　　　　　Ｙ　人　　
　　　　　　　　（＿_）Ｊ

　　　　天分が失せたわけじゃないし、金だってフローレンスで稼いだのがまだ財布に詰まっている
　　　　　どこへ行こうと思いのまま、自分に命令できるのは自分だけなのだから
　

265 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:34:22 ID:VnfnvH5H0

14/21

　　　そのとき、不意に誰かが、何かが、
　　　背後から首に冷たい腕を巻きつけてきた

　　　　　　　　　;;;;;;;;;;::::::::
　　　　　　　.／Ｖ＼;;;:::::::　　　　　　　　
　　　　　　　（i|!・д・）;;;:::
　　　　　　　:::∩∩;;;;;::::
　　　　　　　　Ｙ　人;;;;:::::　　
　　　　　　　　（＿_）Ｊ;;;:::

　　　青年はやにわにふりむいた　誰もいない
　　　首に巻きついた冷たい腕
　　　はっきりと感じるのに、見えない

　　　　　　＿＿
　　　　　|==＠=|＿
　　　　　（　・∀・）　　　／Ｖ＼
　　　　　と￣`ｙ´ ）つ（・－・；）つ
　　　　　|===,ﾟ,=|　　ｒ|　　　⌒|
　　　　　（＿_）＿）　（_し⌒（＿_）　　　

　　　ほどなく声を聞きつけた夜警が、すわ何事ならんとやってきた
　　　冷たい腕はたちどころに失せた

266 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:34:50 ID:VnfnvH5H0

15/21

　　　そんな1件があったあと、青年はコローニュを去った
　　　前と同じ徒歩の旅だが持ち合わせはだんだん乏しくなってきた
　　　　行商人の１行に加わったり、道づれになった者には見境なく話しかけた
　　　　朝から晩まで、常に誰かといっしょにいるように心がけた

　　　　　　　　(),/ )::...　　（ヽ,()　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　( ) ..,,/　　　　:::|,,( )　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　ヽ) ,/:: 　　　　::/（ﾉ　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　ヽ):::　　　　 :::（/　　　　　　

　　　　　　　　　　時には一人になった
　　　　　　　　すると決まって現れるのだ
　　　　　　　あの冷たい腕が、首の回りに・・・・

267 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:36:02 ID:VnfnvH5H0

16/21

　　　ｹﾞﾙﾄﾙｰﾄが死んでから月日が流れた
　　　金は底をつき、見る影もなく衰えた

;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;|:::;;;;;;;;;;;;;;;|:: 　　　　＿＿＿＿＿＿__ 　　　　　　＿＿＿＿＿＿__
;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;|;;::::::;;;;;;;;;;| 　　　::|i::,　　　　　　　　,| 　　. 　　::|i::,　　　　　　　　,|
;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;|:::;;;;;;;;;;;;;;;|　　　　 ::||￣||￣|||￣||￣||　　　　　 ::||￣||￣|||￣||￣||
;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;|;;::::::;;;;;;;;;;|　　　　 ::||￣||￣|||￣||￣||　　　　　 ::||￣||￣|||￣||￣||
;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;|:::;;;;;;;;;;;;;;;|　　　　 ::||￣||￣|||￣||￣||　　　　　 ::||￣||￣|||￣||￣||
;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;|::;:;;:;;;;;;;;;;;|　　　　 ::||￣||￣|||￣||￣||　　　　　 ::||￣||￣|||￣||￣||
;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;|;;::::::;;;;;;;;;;| 　　　.:|i￣￣￣￣￣￣,|　　.　　　.:|i￣￣￣￣￣￣,|
;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;|＼ :::;;;;;;;;|　　　　　￣￣￣￣￣￣~　　　　　　　￣￣￣￣￣￣~
;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;|　;;;＼.:::;;|:.　　　
;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;|　　　＼|:: .　,　　　　
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　'　　　　　　.　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　／Ｖ＼　　　　　　　　
　　　　　　　　　　（ i|!・－）
　　　　　　　　　　(　　　）
　　　　　　　　　　人　　Ｙ
　　　　　　　　　　し（＿_）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

　　　パリの謝肉祭にたどりつくこと、それが青年の望みだった
　　　そこでは絶対に独りになる気遣いはない
　　　あの死者の抱擁を感じることもないだろう

268 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:36:35 ID:VnfnvH5H0

17/21

　　　　　　　　オペラ劇場を見つけた
　　　　　　そこでは仮面舞踏会が催されていた
　　　入場切符を買い、ドミノ仮面を借りるだけの金は残っていた

　　　　♪
　　　　　　　　　　　　　∧＿∧　　　|￣￣ |　　　♪　　　　　
　　　∧∧　　∧∧　　ＸノﾊﾍＸ　＿|＿＿_|＿　　　　　　
　　,,(*<Ｘ>)　(<Ｘ>)　　 |ﾟﾉ＜Ｘ>）　　（<Ｘ＞　）　　
　　　（~~~）人i`y'"i）　　§∪~~~）⊃と　　<Ｙ>）　　　　　
　　　/　ヽ　　|_i＿l　　 !!ﾉ　::::::ヽ　　｜｜　|　　　　
　　∠＿＿ゝ　U`Ｊ　　<＿＿_＿ゝ　（_＿）＿）

　　　　　∧　∧　　　　　　　　♪
　　　　☆ﾉ^^ﾊ)☆ ／V＼
　　　　ﾉﾘ,＜Ｘ>）li（<Ｘ＞ ,）
　　　　　（｀介´つと　　　）
　　　　　く/ i丶ゝ　|　 |　 |
　　　　　（,__）＿）（＿（＿_）

　　　　　闇も孤独も去った
　　　人々は憑かれたように叫びながら踊っている
　　　　仮装した愛らしい娘が青年の腕にしがみついた
　　　心躍るような気分だった
　　　　持ち前の陽気さが蘇ってきた

269 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:37:04 ID:VnfnvH5H0

18/21

　　　かよわい仮装の娘は疲れたようだ
　　　肩に置かれたその腕が、鉛よりも重くなった
　　　１人、また１人、ほかの踊り手たちが去っていく
　　　シャンデリアの灯りも、１つずつ消えていった

　　　　　　　　　∧　∧
　　　　　　　　　／Ｖ＼☆
　　　　　　　　（；i|!・－）l|
　　　　　　　　(ｿ　　と）
　　　　　　　　　|　 |　 |（
　　　　　　　　（＿（＿_）)

　　　青年はその顔をまじまじと見た
　　　死んだ魚のような目だった
　　　どこにも光がない

270 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:37:33 ID:VnfnvH5H0

19/21

　　　そして、見る見るうちに透き通り、ついにぼんやりした影だけになった
　　　　それも消えた
　　　青年だけがただっ広い舞踏会場に独り残された

　　　　　　　　　;;;;;;;;;;::::::::
　　　　　　　.／Ｖ＼;;;:::::::　　　　　　　　
　　　　　　　（i|!・－・）;;;:::
　　　　　　　:::∩∩;;;;;::::
　　　　　　　　Ｙ　人;;;;:::::　　
　　　　　　　　（＿_）Ｊ;:::

　　　首には、あの冷たい腕が巻きついている
　　　もうこの冷たい抱擁は解けない
　　　叫ぼうとした　喉は嗄れ切っている
　　　静寂のなかに響くのは、もう逃れられない死の舞踏を踊る自分の足音だけだった

271 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:37:57 ID:VnfnvH5H0

20/21

　　　青年はもう抱擁を解こうとはしなかった
　　　よし、踊るぞ！もう１曲ポルカだ
　　　たとえ倒れて死のうとも・・・・

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::
:::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;／Ｖ＼;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::;;;;;;;;;;（（i|!・∀・）∩;;;;;;:::::::::::::::::
:::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;ゝ　　　　ノ;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;(⌒),、ヽ;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::
:::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;￣　し'';;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

272 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 06:38:23 ID:VnfnvH5H0

21/21

　　　半時間後、警官たちがランプを手に現れた
　　　表玄関の近くで、警官は何かにつまずいた

　　　それは、屍体だった
　　　栄養失調と疲労、さらに脳溢血を起こして死んだ画学生の・・・・

273 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/05/17(土) 06:39:07 ID:VnfnvH5H0

「淑やかな悪夢」

メアリ・Ｅ・ブラッドン作　　　「the cold embrace」

274 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 09:14:21 ID:DK6E309t0

(；ﾟДﾟ)ｺﾜｰ
そして>>266の手の表現(ﾟдﾟ)ｳﾏｰ

275 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 17:55:48 ID:aSjRWDig0

乙
この人の文章スゲーいいなぁ

276 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/17(土) 20:57:26 ID:p0NUV1A10

ｺﾜｲ＆良かった。すごく引き込まれました。

277 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/26(月) 18:25:15 ID:7IS/i2Ad0

１１コマ投下します。初めてなもんで変だったらスマソ。

278 ：「論理学」1/11：2008/05/26(月) 18:27:47 ID:7IS/i2Ad0

日M[]0　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＝＝－　　　　　　　　　∧∧＜　大学教授とおっしゃいましたか。何の先生なんです？
　　 ∧＿∧　　/￣＼　(,,ﾟДﾟ)　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　（　´∀｀）. /　　　∇(　　　∧＿∧　　／
　　（　つ∧[]0　　　　┴ ＼「（∀・　）＜　論理学ですよ。
　　｜　　~~/. 　　　　　　日⊂　　　　）　＼＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　 / 　　　　　　　　　　＼「　）

日M[]0　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＝＝－　　　　　　　　　∧∧＜　　論理学…　何ですかそれは。
　　 ∧＿∧　　/￣＼　(；ﾟДﾟ)　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　（　´∀｀）. /　　　∇(　　　∧＿∧　　／
　　（　つ∧[]0　　　　┴ ＼「（∀・　）＜　ちょっとやって見せましょう。私の質問に答えてください。
　　｜　　~~/. 　　　　　　日⊂　　　　）　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　 / 　　　　　　　　　　＼「　）

279 ：「論理学」2/11：2008/05/26(月) 18:28:35 ID:7IS/i2Ad0

・∀）あなたの家には芝刈り機がありますか？

　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　 (ﾟДﾟ,,)
　　　　　　　　　　　　　　　　（┬と）
　　　　　　　　　　　　　　　　　|/　 |～
　　　　　　　　　　　　　　　　(((@`Ｊ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ええ、ありますよ。（Дﾟ,,

280 ：「論理学」3/11：2008/05/26(月) 18:29:33 ID:7IS/i2Ad0

・∀）ということは、庭付きの一戸建てにすんでいらっしゃる。
　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　／:::::::::::::::::::::::::／＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::
　　／:::::::::::::::::::::::::／／＼＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　　　　　　　::::::::::::
　／:::::::::::::::::::::::::／／　　　＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
─┬─── ／／＿＿＿_.　＼＼....──────┬─
　 │.　　　 .￣|　|　　|　　|　　|￣　　　　　　　　　│
　 │　┌┬┐　|　|_...._|_...._|　　|.　 ┌┬┐ ┌┬┐ │
　 │　│││　|　　／＼　　 .|. 　│││ │││ │
　 │　└┴┘　| ／／＼＼..　.|. 　└┴┘ └┴┘ │
　 │　　　　.　／／　　　＼＼,|　　　　　　　　　　│　　　　　　,;;::::;;;:::;;::,,
　 │　　　　￣∥|￣￣|∥￣　　　　　　　　　 │　　　　　,;;:::;;;;:,,::;;;;;::::;;,,
　 │　┌─┐　 ∥| 　 .o|∥　　　┌─┬─┬─┐│　　　　';;,:::::;;;::::::::;;::::::;;,
　 │　└─┘ 　∥| 　　|∥　∧∧　　│ 　│ 　││　　　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;::::;;;::;;
''""'';;""''"';;,,.;''""'"''"';,.;;;..;;"'"(ﾟДﾟ,,)'""'''"'"'''"';;"''""'';;;;'''';;,;::::|￣￣￣￣￣￣￣
::::;;;;;;;;:::::::::::;;;;::::::::::::::::::;;:::;;;::::::::（┬と）::::::::::::::::::::;;;;;:::::::::::;;;;::::::;;:; |..:.　.　　.　　:.　　::.
:::;;;;;;;;::::::::::;;;;::::::::::;;:::::::;;;::;;;;;;:::::;;;|/　 |～::::;:::::::::;;;;:::;;;::::::;;;;;;;;:::::;;:; |　.　:: ..:　:. :　..　.: :.
　　　　　　　　　　　　　 (((@`Ｊ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そうです！そうなりますね。（Дﾟ,,

281 ：「論理学」4/11：2008/05/26(月) 18:30:18 ID:7IS/i2Ad0

・∀）ということは、所帯持ちでいらっしゃる。
　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　／:::::::::::::::::::::::::／＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::::
　　／:::::::::::::::::::::::::／／＼＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　　　　　　　::::::::::::
　／:::::::::::::::::::::::::／／　　　＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
─┬─── ／／＿＿＿_.　＼＼....──────┬─
　 │.　　　 .￣|　|　　|　　|　　|￣　　　　　　　　　│
　 │　┌┬┐　|　|_...._|_...._|　　|.　 ┌┬┐ ┌┬┐ │
　 │　│││　|　　／＼　　 .|. 　│││ │││ │
　 │　└┴┘　| ／／＼＼..　.|. 　└┴┘ └┴┘ │
　 │　　　　.　／／　　　＼＼,|　　　　　　　　　　│　　　　　　,;;::::;;;:::;;::,,
　 │　　　　￣∥|￣￣|∥￣　　　　　　　　　 │　　　　　,;;:::;;;;:,,::;;;;;::::;;,,
　 │　┌─┐　 ∥| 　 .o|∥　　　┌─┬─┬─┐│　　　　';;,:::::;;;::::::::;;::::::;;,
　 │..∧ ∧┘ 　∥| 　　|∥ ∧∧..　　│ 　│ 　││　　　　　';;;;;;;;;;;;;;;;;::::;;;::;;
''""'';;.( *ﾟー).;''"∧ ∧,.;;;..;;"'"(Дﾟ ,,)'""'''"'"'''"';;"''""'';;;;'''';;,;::::|￣￣￣￣￣￣￣
::::;;;;;;⊂　　⊃:::(,,・∀・)::;;;::::::::（┬と）::::::::::::::::::::;;;;;:::::::::::;;;;::::::;;:; |..:.　.　　.　　:.　　::.
:::;;;～（　　 |～:（＿__ﾉ;::;;;;;;:::::;;;|/　 |～::::;:::::::::;;;;:::;;;::::::;;;;;;;;:::::;;:; |　.　:: ..:　:. :　..　.: :.
　　　　ＵＵ　　　　　　 (((@`Ｊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そうです！妻と子がいます。（Дﾟ,,

282 ：「論理学」5/11：2008/05/26(月) 18:31:17 ID:7IS/i2Ad0

m9・∀・）ということは、あなたはホモではありませんね。

　　　　　　　　　　　　　　∧∧　　∧∧
　　　　　　　　　　　　　 ( *ﾟー)　(Дﾟ ,,)
　　　　　　　　　　　　　　|　　⊃⊂　｜
　　　　　　　　　　　　～（　　|　　 |　　|～
　　　　　　　　　　　　　　ＵＵ　　し`Ｊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そうです！ホモではありません。∩(ﾟДﾟ,,∩

283 ：「論理学」6/11：2008/05/26(月) 18:32:06 ID:7IS/i2Ad0

日M[]0　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＝＝－　　　　　　　　　∧∧＜　なるほどなるほど！すごいもんだ。
　　 ∧＿∧　　/￣＼　(,,ﾟДﾟ)　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　（　´∀｀）. /　　　∇(　　　∧＿∧　　／
　　（　つ∧[]0　　　　┴ ＼「（∀・　）＜　まあこういった感じの考え方のことですな。
　　｜　　~~/. 　　　　　　日⊂　　　　）　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　 / 　　　　　　　　　　＼「　）

284 ：「論理学」7/11：2008/05/26(月) 18:33:38 ID:7IS/i2Ad0

　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿＿＿
||―――――――|///////////////////||:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::||￣￣￣￣￣
|| ｡：ﾟ.f a s h i o n .| 　|＿＿＿＿| 　　　　||::::::::::::らーめん処::::::::::||　　""
||＿＿＿＿＿＿＿| ＿＿＿＿＿＿＿＿＿.||:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|| 　　　,,
||.　, _,、　Uﾐ　　　 |　　.＿＿＿　　＿＿.　　|| ￣￣￣￣￣￣￣￣ .||　＿＿
||.　〉〈　≪__〉＼　 |　　||￣||￣||　|＿|＿|. 　|| 　|￣|￣||　|￣￣￣|..||| 　|　　|
||　l＿_l　ノ__ゝ.＼　|　　||＿||＿||　|＿|＿|. 　|| 　|￣|￣||　| 　　　|..|||　 |　　|
||＿＿＿＿＿＿＿|　　||￣||￣||... 　　　　　||　 |＿|＿||　.￣￣￣ ..||| 　|　　[|
||□□□□□□□|　　||＿||＿||... 　　　　　|| 　|＿|＿|| 　　　　........|||　 |　　|
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　∧∧　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　（*ﾟДﾟ)＜　論理学か…今日は勉強になったなあ。
　　　　　　　　　　　　|⊃｜　｜これからは論理的な考え方をもって生きてゆこう。
　　　　　　　　　　～|　　０　 '＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　し'´

285 ：「論理学」8/11：2008/05/26(月) 18:35:19 ID:7IS/i2Ad0

　　　　　　　　　　　　　　――――数日後――――

.

286 ：「論理学」9/11：2008/05/26(月) 18:36:41 ID:7IS/i2Ad0

日M[]0　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＝＝－　　　　　　　　　∧∧＜　論理学を教わったんだ。試してみようか？
　　 ∧＿∧　　/￣＼　(,,ﾟДﾟ)　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　（　´∀｀）. /　　　∇(　　　 ∧∧　　／
　　（　つ∧[]0　　　　┴ ＼「　(Дﾟ,,彡＜　ほほう。
　　｜　　~~/. 　　　　　　日⊂　　　ﾐ　　＼＿＿＿＿
　　　　　 / 　　　　　　　　　　＼ノ

287 ：「論理学」10/11：2008/05/26(月) 18:37:37 ID:7IS/i2Ad0

,,ﾟД)お前の家に芝刈り機はあるか？
　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿
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　　　　　　　 |　　　　　ﾛﾛ :.|　　　|　　 |　　 |　　　　 |
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wWWwwWWwwwWWWwWwWWWw|~|￣￣￣￣￣|WwwwwWWWWWwwww
ＷｗｗｗｗｗｗＷｗｗＷｗｗＷｗｗＷｗｗＷｗｗＷｗｗＷｗｗＷｗｗＷｗｗＷｗ
　　　　　　　　　　　　∧ ∧　　　∧∧
ｸｻｵｵｽｷﾞﾔｯﾃﾗﾝﾈ∩*ﾟ∀ﾟ)　　(Дﾟ,彡つﾓｳｵﾃｱｹﾞ
　　　　　　　　　　　ヽ　　ﾉ　　ﾐ　　　ﾐ
　　　　　　　　　　　～| 　 |　　　 |　　|～
　　　　　　　　　　　　ＵＵ　　　.∪`Ｊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いや、無いけど。(Дﾟ,,彡

288 ：「論理学」11/11：2008/05/26(月) 18:38:44 ID:7IS/i2Ad0

　　　　　　　　　　　　_　　-───-　　 _
　　　　　　　 , 　'´　　　　　　　　　　　｀ヽ
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　/　__, ィ_,-ｧ__,,　,,､　　, ､,,__ -ｧ-=彡ﾍ　ヽ
　　　　　 '　「　　　　　　´　{ハi′　　　　　　 }　 l
　　　　　 |　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |
　　　　 |　 !　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |
　　　　　 | │　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　 !
　　　　　 |　|/ノ二__‐──ｧ　　ヽﾆニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
　　　　 /⌒!|　 =彳ｏ｡ﾄ￣ヽ　　　　　'´ !o_ｼ｀ヾ　| i/ ヽ !
　　　　 ! ハ!|　　ー─　'　　i　　!　　 `' 　 '' " 　 ||ヽ　l |
　　　　| | /ヽ!　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　 |ヽ i　!
　　　　ヽ { 　|　　　　　　 !　　　　　　　　　　　|ﾉ　 /
　　　　　ヽ　 |　　　　　　　 _ 　 ,､　　　　　　 !　, ′
　　　　　　＼ !　　　　　 '-ﾞ　‐ ﾞ　　　　　　　　レ'
　　　　　　　｀!　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　ヽ　　　　　ﾞ　￣　￣｀　　　　 / |
　　　　　　 |＼　　　　ー ─‐ 　　　 , ′ !
　　　　　　　 |　＼　　　　　　　　　／　　 |
　　　　　　_ -‐┤ ﾞ､　＼　　　　　／　 ! l　 |`ｰr─-　 _
　_　-‐ '"　　 / |　ﾞ､　　ヽ　＿___　 '´　　 '│　 !　 |　　　　　ﾞ''‐-　､,_

　　　　　 ∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　＜　；ﾟДﾟ)分かった！　お前はホモだな！！　＞
　　　　＜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞
　　　　　 ∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨

289 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/26(月) 18:40:17 ID:7IS/i2Ad0

出展はアメリカンジョークだったと思ふ。正確に覚えてないんですんません。

290 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/26(月) 19:29:20 ID:92o69doa0

ちょｗ
短絡的な思考に吹いたｗｗｗ

291 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/26(月) 22:10:12 ID:kwy8Tm470

だめだこりゃｗ

292 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/26(月) 22:54:06 ID:fFc2pdvO0

ワラタwww

293 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/05/27(火) 03:54:23 ID:47l9ZYwD0

有名なアメリカンジョーク・・・
しかしＡＡの使いようでこうおかしくなるとはなｗ

294 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/07/01(火) 02:26:53 ID:oO8kVuKr0

投下がないなあ

295 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/01(金) 12:51:14 ID:j0BpOSCx0

投下も無く１ヶ月経過。

296 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/01(金) 13:20:59 ID:4aNLQYIaO

いいこと思いついた！
自分で描けばよくね！？

297 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/01(金) 17:08:20 ID:UX6NyYNa0

>>296
よし！がんばれ！待ってるぞ！

298 ： ◆qrSUVPbtek ：2008/08/03(日) 04:54:45 ID:fwUugW4+0

1/14

　　B氏はいまテーブルの自分の席にすわってデイリー・メイル紙を読んでいた
　　　　　　　小柄で丸々としたB夫人は鳩そっくりで、やはりまだ若い

　　　　　　　　　　　∧ ∧　　　　　　　∧∧　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　i＼(#;ﾟ;;-) ―――――‐ (＾Д＾)　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 |＼i;;;　つ　(:: )　　.　　◎ 0⌒i⌒i）i　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼|､;;_;,.;＼　◎　　　(:: )　＼ﾉ_|　　　　　∧ ∧　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |-'　`┰――.i.ニニi―┰ |　　　　　(,,・∀・)　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　 .┃.　|＼|＿＿|　 ┃　　　～（,,ｕｕ丿ο　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　 |　　　　　　　　　　　

　　　　　　しかし、小さなBは、太った幼児でも丸々としてもなかった
　　　よく弾むプディングのようでもなかったBはその年齢にしては小さく
　　　　　　　　　　いつも大きく目を見開いていた
何かしら奇妙な理由のために、人生におけるすべてのものが小さなBにとってサイズが間違っているような気がした

299 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 04:55:48 ID:fwUugW4+0

2/14

　　　　　「どうして、二種類の卵がないの？」
　　　　　　　　　　小さなBはそう言った
「どうして子供のためのちっちゃい卵と、この卵みたいな、大人のための大きな卵の2つに分かれてないの？」

　　　　　　　　　　 ∧ ∧　　　　　　　　∧∧　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　i＼(#;ﾟ;;-) ―――――‐ (＾Д＾)　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 |＼i;;;　つ　(:: )　　.　　◎ 0⌒i⌒i）i　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼|､;;_;,.;＼　◎　　　(:: )　＼ﾉ_|　　　　　∧ ∧　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |-'　`┰――.i.ニニi―┰ |　　　　　(・∀・ )　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　 .┃.　|＼|＿＿|　 ┃　　　～（,,ｕｕ丿ο　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　 |　　　　　　　　　　　

300 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 04:56:32 ID:fwUugW4+0

3/14

　　　　　　　「スコットランドの野兎だ」
　　　　　　　　　B氏は言った
「5シリング3ペンスの上等の野兎。どうだい1羽手に入れるってのは、お前？」

　　　　　　　　　　 ∧ ∧　　　　　　　　∧∧　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　i＼(#;ﾟ;;-) ―――――‐ (Д＾ )　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 |＼i;;;　つ　(:: )　　.　　◎ 0⌒i⌒i）i　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼|､;;_;,.;＼　◎　　　(:: )　＼ﾉ_|　　　　　∧ ∧　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |-'　`┰――.i.ニニi―┰ |　　　　　(・∀・ )　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　 .┃.　|＼|＿＿|　 ┃　　　～（,,ｕｕ丿ο　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　 |　　　　　　　　　　　

　　　　　　「目先が変わっていいでしょうね」
　　　　　　　　　B夫人は言った
　　　　　　「土鍋で煮ればいいわ」

301 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 04:57:12 ID:fwUugW4+0

4/14

　　　　　　　　　　　　2人は顔を見合わせた
２人のあいだの宙空には、コトコトと肉汁のなかで煮えるスコットランドの野兎の肉団子と、
　　　　　　それに添えた酸塊のゼリーの白い壺が浮かんでいた

　　　　　　　　　　 ∧ ∧　　　　　　　　∧∧　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　i＼(#;ﾞ;;-) ―――――‐ (^Д＾)　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 |＼i;;;　つ　(:: )　　.　　◎ 0⌒i⌒i）i　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼|､;;_;,.;＼　◎　　　(:: )　＼ﾉ_|　　　　　∧ ∧　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |-'　`┰――.i.ニニi―┰ |　　　　　( ・∀・)　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　 .┃.　|＼|＿＿|　 ┃　　　～（,,ｕｕ丿ο　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　 |　　　　　　　　　　　

302 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 04:57:50 ID:fwUugW4+0

5/14

　　　　　　　　　　　　　「うわあ」
　　　　　小さいBが突然叫んだので2人はとても驚いた
　　　　「見て、雀がものすごくたくさん芝生に降りてきたよ」

　　　　　　　　　`　　　　　　　　　　　／　／　／　／　／　／　／　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　／　／　／　／　／　／　／　,
　　　　　　　　　　　　　　　　･　　　／　／　／　／　／　／　／　／　／
　　　　　　　　　　　(:.､　　　　　／　ー―――――――――――――‐
　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　 .　　　　　　　　　　　　　　　　| l! i , 　 ┌──┬──┐　　　` .
　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　 | l! l!,.i 　 |∧∧ │　　 │ l! l! l! .! :
　　　　　　　　　　　　　丶　　　　 | l! l! l! l,. |・∀・)│　　 │ l! l! l! l! l!
　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　 | l! l! l! l └──┴──┘ l! l! l! l! l!

　　　　　　ヾヽヽ　　ヾヽヽ　　　ヾヽヽ　　　
　　　　　　(,, ・∀・）　(,, ・∀・） (,, ・∀・）　
　　　　　　ミ＿ノ　　ミ＿ノ　　ミ＿ノ　　
　　　　　　　″″ 　　　″″　　　″″　　

　　「いい子だから、ちゃんと自分の分を食べちゃいなさい」と母親が言い
父親も口を挟んだ「食べることに集中しなきゃな、ぼうず、しっかり食べるんだ」
　　　　　「でも、見てよ　みんな跳ねてるよ」小さなBは叫んだ
　　　　　　　「チーチーチーチー」雀たちは甲高く叫んだ

303 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 04:58:23 ID:fwUugW4+0

6/14

「窓を開けてよ、父さん、何か投げてやろうよ、ねえ父さん、お願いだよ」

　　　　　　　　　　 ∧ ∧　　　　　　　　∧∧　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　i＼(#;ﾟ;;-) ―――――‐ (　＾Д)　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 |＼i;;;　つ　(:: )　　.　　◎ 0⌒i⌒i）i　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼|､;;_;,.;＼　◎　　　(:: )　＼ﾉ_|　　　　　∧ ∧　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |-'　`┰――.i.ニニi―┰ |　　　　　(・∀・ )　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　 .┃.　|＼|＿＿|　 ┃　　　～（,,ｕｕ丿ο　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　 |　　　　　　　　　　　

　　　　「まあ、うるさく言わないのよ、おちびさん」B夫人が言った
　父親も言った「窓を開けろって言うのかい、ぼうず、頭をつつかれちまうぞ」
　　　　「でも、みんなきっとお腹を空かせているんだ」小さなBは叫んだ

304 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 04:59:01 ID:fwUugW4+0

7/14

雀たちの鳴き声は小さなナイフを何本も何本も一斉に研いでいるように聞こえた

　　　　　　ヾヽヽ　　ヾヽヽ　　　ヾヽヽ　　　
　　　　　　(,, ・∀・）　(,, ・∀・） (,, ・∀・）　
　　　　　　ミ＿ノ　　ミ＿ノ　　ミ＿ノ　　
　　　　　　　″″ 　　　″″　　　″″　　

　　　　「チーチーチーチー」雀たちは叫んだ

305 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 04:59:35 ID:fwUugW4+0

8/14

　　　小さなBが見ていると、凍った灰色の芝の上の雀たちが突然むくむくと大きくなった
　　　　彼らはみな茶色の上着を着た小さな子供になり、芝の上で、踊り、走り回り、
　　　　　　　　　囀りながら窓の向こうを飛んだり跳ねたりした

　　　　　人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_
　　　　>
　　　　>何か食べるものが欲しい─何か食べるものが欲しい
　　　　>
　　　　　Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒

　　　　　　　∧,,∧　　　∧,,∧　　　∧,,∧　
゛゛ ""゛゛゛゛　ﾐ,, ・∀・ﾐ　ﾐ,, ・∀・ﾐ　ﾐ,, ・∀・ﾐ゛゛゛゛"゛゛゛"""゛゛゛゛""゛""
　　　　　＠ミ,,,,,,,,ミ　＠ミ,,,,,,,,ミ　＠ミ,,,,,,,,ミ　　　　　　　　゛゛゛""
　　　゛゛゛"" 　　　　　　　　　　゛゛゛""　　゛゛゛""
　　　　　゛゛゛""　　　　　゛゛゛""　　　

306 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 05:00:12 ID:fwUugW4+0

9/14

「父さん、あれは雀じゃないよ、あれはちっちゃい男の子だよ、ねえ、父さんったら」
　　　　　　しかしB氏もB夫人もその声に耳を傾けなかった

　　　　　　　　　　 ∧ ∧　　　　　　　　∧∧　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　i＼(#;ﾟ;;-) ―――――‐ (Д＾ )　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 |＼i;;;　つ　(:: )　　.　　◎ 0⌒i⌒i）i　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼|､;;_;,.;＼　◎　　　(:: )　＼ﾉ_|　　　　　∧ ∧　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |-'　`┰――.i.ニニi―┰ |　　　　　(・Д・;)　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　 .┃.　|＼|＿＿|　 ┃　　　～（,,ｕｕ丿ο　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　 |　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　「この飢餓の話は」B氏は声高に言った
　　　　　　　「みんな嘘っぱちだな、みんなでまかせだ」

307 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 05:00:47 ID:fwUugW4+0

10/14

白く輝く顔をして、大きな上着の下で手を羽ばたかせて、子供たちは踊った

　　　　　人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_
　　　　>
　　　　>何か食べるものが欲しい─何か食べるものが欲しい
　　　　>
　　　　　Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒

　　　　　　　∧,,∧　　　∧,,∧　　　∧,,∧　
゛゛ ""゛゛゛゛　ﾐ,, ・∀・ﾐ　ﾐ,, ・∀・ﾐ　ﾐ,, ・∀・ﾐ゛゛゛゛"゛゛゛"""゛゛゛゛""゛""
　　　　　＠ミ,,,,,,,,ミ　＠ミ,,,,,,,,ミ　＠ミ,,,,,,,,ミ　　　　　　　　゛゛゛""
　　　゛゛゛"" 　　　　　　　　　　゛゛゛""　　゛゛゛""
　　　　　゛゛゛""　　　　　゛゛゛""　　　

308 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 05:01:21 ID:fwUugW4+0

11/14

　　　　　　　　　　　　　「父さん」小さなBは呟いた
　　　　　　　「聞いてよ、父さん、母さん、聞いてよ、お願いだから」

　　　　　　　　　　 ∧ ∧　　　　　　　　∧∧　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　i＼(#;ﾟ;;-) ―――――‐ (Д＾ )　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 |＼i;;;　つ　(:: )　　.　　◎ 0⌒i⌒i）i　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼|､;;_;,.;＼　◎　　　(:: )　＼ﾉ_|　　　　　∧ ∧　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |-'　`┰――.i.ニニi―┰ |　　　　　(；Д； )　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　 .┃.　|＼|＿＿|　 ┃　　　～（,,ｕｕ丿ο　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　 |　　　　　　　　　　　

B夫人は言った「あの雀たちのうるさいことといったら。こんなうるさい鳴き声は聞いたことないわ」
　　　　　　　　「ぼうず、靴を持ってきてくれよ」とB氏が言った
　　　　　　　　　　　　「チーチーチーチー」と雀たち

309 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 05:02:03 ID:fwUugW4+0

12/14

　　　　子供は何処へ行ったのだろうか？
　　　「部屋から出たはずはないな」とB氏

　　　　　　　　　 ∧ ∧ 　 ∧_,,,
　　　　　　　　　 (,,^Д^)　(ﾟ-;;ﾟ#)
　　　　　　　　　（　　つと;;: ;;;:;)　　
　　　　　　　　～|　　 i　　i:;:::; ;|～
　　　　　　　　　　し｀Ｊ　　し｀Ｊ

　　　　　B夫人は窓を見に行った
　　　　　　　　B氏もつづく

310 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 05:02:42 ID:fwUugW4+0

13/14

　　　　　　　　　　2人は外を見た
　　　　　　　　凍った灰色の芝が見えた
大勢の子供たちの前で、白い、それは白い顔をした子供が、
　　細い腕をまるで羽か何かのように羽ばたかせていた
　　　1番小さく1番頼りないその子供が、小さなBだった

B夫人は一斉に喚きたてる声のなかにはっきりと小さいBの声を聞いた

　　　　　人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_
　　　　>
　　　　>何か食べるものが欲しい─何か食べるものが欲しい
　　　　>
　　　　　Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒

　　　　　　　∧,,∧　　　∧,,∧　　　∧,,∧　　　　∧ ∧
゛゛ ""゛゛゛゛　ﾐ,, ・∀・ﾐ　ﾐ,, ・∀・ﾐ　ﾐ,, ・∀・ﾐ　　　(,,・∀・)゛゛゛゛"゛゛゛"""゛゛゛゛""゛""
　　　　　＠ミ,,,,,,,,ミ　＠ミ,,,,,,,,ミ　＠ミ,,,,,,,,ミ　～（,,ｕｕ丿　　　　　　　゛゛゛""
　　　゛゛゛"" 　　　　　　　　　　゛゛゛""　　゛゛゛""
　　　　　゛゛゛""　　　　　゛゛゛""　　　

311 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 05:03:17 ID:fwUugW4+0

14/14

「こら、ぼうず、すぐに家に入るんだ、ぼうず、ちびすけ」

　　　　　　ヾヽヽ　　ヾヽヽ　　　ヾヽヽ　　ヾヽヽ　
　　　　　　(,, ・∀・）　(,, ・∀・） (,, ・∀・） (,, ・∀・）　
　　　　　　ミ＿ノ　　ミ＿ノ　　ミ＿ノ　　ミ＿ノ　　
　　　　　　　″″ 　　　″″　　　″″　　″″　

　　　　　　　　　　　　　　しかし、もう遅かった
小さな子供たちはにんな雀の姿に戻り、つぎつぎと空へ飛び立っていくところだった
　　　　　　　　　　　　　　遠い場所に向かって
　　　　　　　　　　　声の届かない場所に向かって

312 ： ◆qrSUVPbtek ：2008/08/03(日) 05:04:00 ID:fwUugW4+0

「淑やかな悪夢」

キャサリン・マンスフィールド作　　「suburban fairy tale」

313 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 09:53:20 ID:SgEYUshZ0

ひぃー
乙

314 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/03(日) 20:06:44 ID:dtIN5MLf0

ＧＪ　なんかこわいような悲しい話だ。

315 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/04(月) 14:37:43 ID:x6omSMn30

現実のほうがもっと怖くてもっと悲しいじゃないか。
総ての子供たちに羽があれば世界はもっと平和だよ。

316 ：B級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/08/05(火) 23:43:50 ID:ZLeGVIg80

1/13

　　　　　足音が聞こえてきた途端、スポーツ記者クインリンには連中が殺しに来たことがわかった
これまで彼はアトランティック・シティの賭博場に入りびたり、またそれらの借金すべてを踏み倒してきたのだった
　　　　そして今、人気のない駐車場でいくつかの暗い影が彼の方に詰め寄るのを目の当たりにして
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　最後の時がきたことをさとった

　　　　　　　　　　i'"='フ　　　　　　　　　　　　　　　　 .|llll|lllllllll:::...
　　　　　　　　　　| |　　　,....___　 ,-,i　　　　　　　　　　 .|llll|lllllllll:::...
　　　　　　　　　　| |　　　i .i:El　i'　 l　 ,,,..........＿_ 　　 .|llll|llllll__:::...
.....................＿＿＿' '_　　　　 ,-──-v---､　　　ﾞｉ　　 |i__|i__|i__|:::...
￣￣'''''ヽ　,.--─‐〒.､　　y'　　　　　.!i　　 i　　　 !、　|i　|i　|i　|:::...
　　　　／ /　　　　.ll. 　＼､ .＿　　　　!i　　 {コ
　　／　 /　　　　 ∥　　｀='＿）￣￣　　　　｀i　　　　　　　　　　　　　
　／　　　i__,,..-‐─''';""￣￣　｀ヽ.　　　　　　　.｝　　
~　　　　　:　　　　　　:　　　　　　　}　　　　　　　i　　
[｀]　　　 .:　　　　　　 :.　　　　/二ﾞ､　/ﾍ! ,.-'"i!;!　　　λ＿λ
　 .,.一　 :　　　　　　　:.　　　 | i　　i! :;lilj|'　　 ~~　　　（｀ー´　）　
　/ ,..￣ヽ:　　　　　　　__,.. -‐ヾヽソ　~~　　　　　　　（　　　　）
. i .:i　　ヽi　　_,,..-一''　　　　　￣　　　　　　　　　　　　Ｙ　人　　　　　　　　
. ! .i､　　,.li￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿_）Ｊ　　　　　　　　　
　ゞ_____.ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　

317 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:45:08 ID:ZLeGVIg80

2/13

　　　　　　「近頃はあんたが直接手を下すようになったのかい？」

　　　　　　　　　　　　ハッガーは面白くなさそうに笑った
　　　「おれは野蛮人じゃないんだよ、クインリン。話を聞く用意ぐらいあるさ。
　　　　あんたはたぶん命と引き換えられるものを持っているはずなんだ」

　　　　　　　　　　i'"='フ　　　　　　　　　　　　　　　　 .|llll|lllllllll:::...
　　　　　　　　　　| |　　　,....___　 ,-,i　　　　　　　　　　 .|llll|lllllllll:::...
　　　　　　　　　　| |　　　i .i:El　i'　 l　 ,,,..........＿_ 　　 .|llll|llllll__:::...
.....................＿＿＿' '_　　　　 ,-──-v---､　　　ﾞｉ　　 |i__|i__|i__|:::...
￣￣'''''ヽ　,.--─‐〒.､　　y'　　　　　.!i　　 i　　　 !、　|i　|i　|i　|:::...
　　　　／ /　　　　.ll. 　＼､ .＿　　　　!i　　 {コ
　　／　 /　　　　 ∥　　｀='＿）￣￣　　　　｀i　　　　　　　　　　　　　
　／　　　i__,,..-‐─''';""￣￣　｀ヽ.　　　　　　　.｝　　
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[｀]　　　 .:　　　　　　 :.　　　　/二ﾞ､　/ﾍ! ,.-'"i!;!　　　λ＿λ　　　　　　　　∧＿∧
　 .,.一　 :　　　　　　　:.　　　 | i　　i! :;lilj|'　　 ~~　　　（　｀ー´）　　　　　　　（´<_ ｀）
　/ ,..￣ヽ:　　　　　　　__,.. -‐ヾヽソ　~~　　　　　　　（　　　　）　　　　　　　（　　　）
. i .:i　　ヽi　　_,,..-一''　　　　　￣　　　　　　　　　　　　Ｙ　人　　　　　　　　 |　 |　|　
. ! .i､　　,.li￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿_）Ｊ　　　　　　　（＿_（＿）　　　　
　ゞ_____.ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　あんたはこれまで、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　シド・エングルに何度かインタビューしてるな？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　あのチキン・スープ・キッドかい？彼はいいネタだからね

318 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:45:50 ID:ZLeGVIg80

3/13

　　　　　　　　　|　やつが本拠地でかならず飲むっていうチキン・スープにこれを入れるんだ
　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　何なんだい？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　|　しかるべき時にやつの気分をちょいと悪くするものでね。
　　　　　　　　　|　やつがスープを飲んでから5時間後に効くようになってる
　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　　　　　　　　i'"='フ　　　　　　　　　　　　　　　　 .|llll|lllllllll:::...
　　　　　　　　　　| |　　　,....___　 ,-,i　　　　　　　　　　 .|llll|lllllllll:::...
　　　　　　　　　　| |　　　i .i:El　i'　 l　 ,,,..........＿_ 　　 .|llll|llllll__:::...
.....................＿＿＿' '_　　　　 ,-──-v---､　　　ﾞｉ　　 |i__|i__|i__|:::...
￣￣'''''ヽ　,.--─‐〒.､　　y'　　　　　.!i　　 i　　　 !、　|i　|i　|i　|:::...
　　　　／ /　　　　.ll. 　＼､ .＿　　　　!i　　 {コ
　　／　 /　　　　 ∥　　｀='＿）￣￣　　　　｀i　　　　　　　　　　　　　
　／　　　i__,,..-‐─''';""￣￣　｀ヽ.　　　　　　　.｝　　
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[｀]　　　 .:　　　　　　 :.　　　　/二ﾞ､　/ﾍ! ,.-'"i!;!　　　　λ＿λ　　　　　　　　∧＿∧
　 .,.一　 :　　　　　　　:.　　　 | i　　i! :;lilj|'　　 ~~　　　　（　｀ー´）　　　　　　　（´<_ ｀）
　/ ,..￣ヽ:　　　　　　　__,.. -‐ヾヽソ　~~　　　　　　　　（　　　）　　　　　　ﾟと（　　　）
. i .:i　　ヽi　　_,,..-一''　　　　　￣　　　　　　　　　　　　 |　 |　|　　　　　　　　　 |　 |　|　
. ! .i､　　,.li￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿_）＿）　　　　　　　（＿（＿_）　　　　
　ゞ_____.ノ　　

319 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:46:20 ID:ZLeGVIg80

4/13

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　どうすればいいんだい？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　|　なんとか考えるんだな。マグノリアのレースには莫大な金をかけてるんだから。
　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

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　　　　　　　　　　| |　　　i .i:El　i'　 l　 ,,,..........＿_ 　　 .|llll|llllll__:::...
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￣￣'''''ヽ　,.--─‐〒.､　　y'　　　　　.!i　　 i　　　 !、　|i　|i　|i　|:::...
　　　　／ /　　　　.ll. 　＼､ .＿　　　　!i　　 {コ
　　／　 /　　　　 ∥　　｀='＿）￣￣　　　　｀i　　　　　　　　　　　　　
　／　　　i__,,..-‐─''';""￣￣　｀ヽ.　　　　　　　.｝　　
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[｀]　　　 .:　　　　　　 :.　　　　/二ﾞ､　/ﾍ! ,.-'"i!;!　　　　λ＿λ　　　　　　　　∧＿∧
　 .,.一　 :　　　　　　　:.　　　 | i　　i! :;lilj|'　　 ~~　　　　（　｀ー´）　　　　　　　（　　´_ゝ
　/ ,..￣ヽ:　　　　　　　__,.. -‐ヾヽソ　~~　　　　　　　　（　　　）つﾟ　　　　　（　　　）
. i .:i　　ヽi　　_,,..-一''　　　　　￣　　　　　　　　　　　　 |　 |　|　　　　　　　　人　　Ｙ
. ! .i､　　,.li￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿_）＿）　　　　　　し（＿_）　　
　ゞ_____.ノ　　

320 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:47:25 ID:ZLeGVIg80

5/13

金曜日、彼はシド・エングルの母親に電話をかけ、以前レース場であったことを思い出してもらった
　　　「そうだわクインリンさんって、わたしのチキン・スープのことを書いてくださったかたね」

　　　　|　エングルさん、その後いかがですか
　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　　　　　　|　どうにかやってるわ
　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　 λ＿λ　　　　　　　　　　　　　　　∧(((∧　　　　
　　　（　｀ー´）　　　∬　　　　　∬　　　((・∀・ﾟ))　　　　　　
　　┏（　　　）　　　旦　　　　　旦　　　((　　))( ((┓　　
　　┃　ヽ_⌒)^　 l二二二二ll二二二二l/＿＿ヽ))　
　　┣━┓し`J　 ||　　　　　||　　　　　||し　┏━┫　　

321 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:48:40 ID:ZLeGVIg80

6/13

　　　　|　明日はシドにとって大切な日ですよね。
　　　　|　マグノリアでオーバーブリッジに乗るんですから。見にいらっしゃるでしょ？
　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　　　　　　|　それが行けないのよ。姪の結婚式に出なきゃいけないんでね
　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　 λ＿λ　　　　　　　　　　　　　　　∧(((∧　　　　
　　　（　｀ー´）　　　∬　　　　　∬　　　((‐∀‐ﾟ))　　　　　　
　　┏（　　　）　　　旦　　　　　旦　　　((　　))( ((┓　　
　　┃　ヽ_⌒)^　 l二二二二ll二二二二l/＿＿ヽ))　
　　┣━┓し`J　 ||　　　　　||　　　　　||し　┏━┫　　

322 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:49:13 ID:ZLeGVIg80

7/13

　　　　|　それならぼくがシドにあなたのスープを届けますよ
　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　　　　　　|　まあクインリンさん、そうしていただける？だったら安心だわ
　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　 λ＿λ　　　　　　　　　　　　　　　∧(((∧　　　　
　　　（　｀ー´）　　　∬　　　　　∬　　　((∀・ﾟ　))　　　　　　
　　┏（　　　）　　　旦　　　　　旦　　　((　 ∩))((┓　　
　　┃　ヽ_⌒)^　 l二二二二ll二二二二l/＿＿ヽ))　
　　┣━┓し`J　 ||　　　　　||　　　　　||し　┏━┫　　

　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　|　ぼくもうれしいですよ

323 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:50:05 ID:ZLeGVIg80

8/13

　　　　　　　　　　　レース場では誰もがクインリンを知っていた
　　　　　　　　　シド・エングルに面会するのも何の問題もなかった
　控え室に入っていくとき22歳になる騎手は自分の乗馬ブーツを磨いているところだった

　　　　　　　∧＿∧ 　　　　　　　　λ＿λ
　　　　　　　（　・∀・）　　　　　　　（｀ー´　）
　　　　　　　　0Ａと　）　　　　　　　（0凵と）
　　　　　　　（⌒⌒　ﾉ　　　　　　　　Ｙ　人
　　　　￣￣ .しし￣￣|　　　　　　　（＿_）Ｊ

　　　　　　　　　　　　　　　　／|
　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　|　おふくろさんのチキン・スープを届けにきたよ

　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　|　ありがとうクインリン。昼食にいただくよ

　　　　　　　　（　｀ー´）　　　「レース前の気分はどうだい？」

（　・∀・）　「レース前はいつだって気分最高さ。あんたもオーバーブリッジに賭けとくといいよ」

324 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:50:58 ID:ZLeGVIg80

9/13

　　　　　　1時少し過ぎ、ハッガーを探すため彼は階下に降りていった

チキン・スープのポットに入れたものは一体なんだったのか、彼は考えつづけていた
　　キッドの体に害を与えるものだろうか。死なせてしまうものではないのだろうか

　　　　　　　　　　　　　　　|　探していたところだよ
　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　　|　あんたがよこしたものは何なんだ？彼に害を与えるやしないだろうね？
　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　λ＿λ　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　（　｀ー´）　　　　　　　　　　　（´<_ ｀）
　　　　　　　　（　　　　）　　　　　　　　　　　（　　　）
　　　　　　　　　 |　 |　|　　　　　　　　　　　　　Ｙ　人　　　　　　　　　
　　　　　　　　（＿_）＿）　　　　　　　　　　　　（＿_）Ｊ　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　／|
　　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　|　与えるだろうよ。即効性のやつが必要だったんでね。
　　　　　　　　　　　　|　俺たちにはチャンスを見逃すほどの余裕はないんだ

325 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:52:09 ID:ZLeGVIg80

10/13

「そんなに心配することはないさ。誰もスープが原因だとは思うまい。あんたは安全だよ」

　　　　　　　　λ＿λ　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　（　｀ー´）　　　　　　　（　　´,_ゝ
　　　　　　　（　　　　）　　　　　　　（　　　）
　　　　　　　　 |　 |　|　　　　　　　　人　　Ｙ
　　　　　　　　（＿_）＿）　　　　　　し（＿_）　　

　　　　　　　　　　　　　　　クインリンはハッガーを残して記者席にもどった
　　　　　　　すべてが終わるまでハッガーからもエングルからも離れていたかったからだ
　　　彼はタイプライターの前に座り、何も打たれていない白いままのタイプ用紙を見つめていた

　　　　　　　　　λ＿λ
　　　　　　　　　（　｀－´）
　　　　　　　　　（　┌──┐　
　　　　　　　￣￣／　三三 |￣￣￣￣￣￣＼　　　　
　　　　　　　　　.└───┘　　　　　　　　　　＼　　

　　　　　　「第6レースだ」誰かが言った「いよいよビッグ・レースのはじまりだ」
　　　　　　　　　　　　馬たちが出走ゲートに入った・・・・・。

326 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:52:44 ID:ZLeGVIg80

11/13

　　　　　　　　　　最終レース後のジョッキー・ルームは混乱していた
　エングルはその混乱に中で、祝福の輪に囲まれてテレビや写真のためのポーズをとっていた

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（・∀・ *)
　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｕ θ Ｕ
　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣Ⅰ￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　|二二二二二二二|
　　　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　　　｜
　∧_∧　　　　　∧_∧ 　　　 ∧_∧　　∧_∧　　　　∧_∧　　　　 ∧_∧
　(　　 )】　　　(　　 )】　　　 (　　 )】【(　　 )　　　【(　　 )　　　【(　　 )
　/　 /┘　.　　/　 /┘.　　　/　 /┘ └＼＼　　└＼＼　　 └＼＼
ノ￣ゝ　　　　ノ￣ゝ　　　　ノ￣ゝ　　　　ノ￣ゝ　　ノ￣ゝ　　　ノ￣ゝ

327 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:55:01 ID:ZLeGVIg80

328 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:55:49 ID:ZLeGVIg80

13/13

　　　　　　　　彼はノロノロと片付けながら、遅くまで記者席にいた
　　　　　　　　　　　そこを後にした時は暗くなりはじめていた
　　　　　　　　　　そして駐車場には誰もいないようだった・・・・・。

　　　　　　　　　　i'"='フ　　　　　　　　　　　　　　　　 .|llll|lllllllll:::...
　　　　　　　　　　| |　　　,....___　 ,-,i　　　　　　　　　　 .|llll|lllllllll:::...
　　　　　　　　　　| |　　　i .i:El　i'　 l　 ,,,..........＿_ 　　 .|llll|llllll__:::...
.....................＿＿＿' '_　　　　 ,-──-v---､　　　ﾞｉ　　 |i__|i__|i__|:::...
￣￣'''''ヽ　,.--─‐〒.､　　y'　　　　　.!i　　 i　　　 !、　|i　|i　|i　|:::...
　　　　／ /　　　　.ll. 　＼､ .＿　　　　!i　　 {コ
　　／　 /　　　　 ∥　　｀='＿）￣￣　　　　｀i　　　　　　　　　　　　　
　／　　　i__,,..-‐─''';""￣￣　｀ヽ.　　　　　　　.｝　　
~　　　　　:　　　　　　:　　　　　　　}　　　　　　　i　　
[｀]　　　 .:　　　　　　 :.　　　　/二ﾞ､　/ﾍ! ,.-'"i!;!　　　λ＿λ　　　　　　　　
　 .,.一　 :　　　　　　　:.　　　 | i　　i! :;lilj|'　　 ~~　　　（　｀ー´）　　　　　　　
　/ ,..￣ヽ:　　　　　　　__,.. -‐ヾヽソ　~~　　　　　　　（　　　　）　　　　　　　
. i .:i　　ヽi　　_,,..-一''　　　　　￣　　　　　　　　　　　　Ｙ　人　　　　　　　　
. ! .i､　　,.li￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿_）Ｊ　　　　　　　　　　　
　ゞ_____.ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

329 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/05(火) 23:57:41 ID:ZLeGVIg80

｢16品の殺人メニュー」

Ｒ・Ｌ・スティーヴンス作　　　「the chicken soup kid」

330 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/06(水) 00:22:06 ID:+IZZv/ky0

ところで「淑やかな悪夢」と｢16品の殺人メニュー」は収録本の名前であって
作品のタイトルってわけじゃないんだよね

331 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/06(水) 20:23:35 ID:cH8dgpbk0

作品タイトルは「suburban fairy tale」と「the chicken soup kid」のことじゃね
出典書いてくれてるのはいいことじゃないか

332 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/06(水) 22:45:54 ID:9z6Gt4Xp0

おお、また投下されてるｗ　ＧＪ

333 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/07(木) 22:57:49 ID:pRvk6Wd/0

test

334 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/08(金) 10:35:01 ID:hnEkSJm30

言えば書いてくれるんだな、みんなｗ

335 ：１／４：2008/08/08(金) 16:02:46 ID:ohLrUMjn0

第二次大戦下のドイツ。
ある町のカトリック教会にナチ党の役人がやってくると、司祭にこう告げた。
　　　　　┌　┐
　　　　　│　│　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　┌――┘　└――┐／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　└――┐　┌――┘|　この度施行された法令に従い　　　　　　　　　　　　|
　　　　　│　│　　　|　　教会にも総統と国家元帥の肖像を掲げるように |
　　　　　│「|￣||　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　│| | †||　　　　　　￣￣￣￣￣У￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　│∧∧　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　└(..ﾟДﾟ)　　　　　　　（・∀・　）
　　　　　　　し ||Ｊ　　　　　　　　〈;〈Ｖ〉;;J
　　　　／￣￣￣￣＼　　　　　〈;;;.ヽ;;;;〉
　　　　|￣￣￣￣￣￣|　　　　　とﾉと」
　　　　|　　　　†　　　　|
　　　　|＿＿＿＿＿＿|

336 ：２／４：2008/08/08(金) 16:04:01 ID:ohLrUMjn0

その次の日曜になって、教区の信者が教会に礼拝にやってくると、
あろうことか教会の正面に二人の肖像がかかっていた。

　ざわ・・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　ざわ・・・
　　　　　　ΛΛ　ΛΛ　ΛΛ　Λ
　 Λ＿Λ　 ΛΛ　Λ＿Λ　Λ＿Λ 　ΛΛ　
　（´Д｀|||） (；ﾟＡﾟ)〈｀Д´||;〉（|||´Д｀）（ﾟДﾟ；）
　（　　　）（|　　|）　∧＿∧( 　　　|）（|　　|）
　　| 　| 　|　 |　　|　（0ﾟ・∀・）ｺｺﾉｼｻｲﾊｽﾅｵﾃﾞﾖﾛｼｲ!
　（＿（_＿）　ＵＵ　し;〈Ｖ〉;〉（_＿）＿）ＵＵ
　　　　　　　　　　　〈;;;.ノ;;;;〉
　　　　　　　　　　　　L_）Lつ
あまりの事に信者達は言葉もなかったが、役人だけは司祭が命令に従ったことに満足して帰っていった。

337 ：３／４：2008/08/08(金) 16:07:09 ID:ohLrUMjn0

そこに現れた司祭は、役人が帰っていくのを見送ると説教壇に上がって、
呆然の呈を示したままの信者達に向かって厳かに説教を始めた。
　　　　　┌　┐
　　　　　│　│
　┌――┘　└――┐
　└――┐　┌――┘
　　　　　│　│　
　　　　　│「|￣||　　　
　　　　　│| | †||　　　　　　　　　　ΛΛ　ΛΛ　ΛΛ　Λ Λ　Λ
　　　　　│∧∧　　　　　 Λ＿Λ　ΛΛ　Λ＿Λ　Λ＿Λ　ΛΛ　
　　　　　└(..ﾟДﾟ)　　　　（´Д｀|||）(ﾟＡﾟ；)〈｀Д´||;〉（´Д｀|||）（ﾟДﾟ；）
　　　　　　　し ||Ｊ　　　　（　　　）（|　　|）（　　　） ( 　　　|）（|　　|）
　　　　／￣￣￣￣＼　　|　 | 　|　 |　　|　| 　| 　|　 |　 | 　|　 |　　|
　　　　|￣￣￣￣￣￣|　（＿（_＿）ＵＵ　<__<＿_〉（＿（_＿）　ＵＵ
　　　　|　　　　†　　　　|
　　　　|＿＿∧＿＿＿|
／￣￣￣￣　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
|　今日は皆さんに、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜
|　　主イエス・キリストの最後のときのお話をいたしましょう。　｜
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／

338 ：４／４：2008/08/08(金) 16:08:02 ID:ohLrUMjn0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌　┐
　　　＿＿＿＿＿＿　　　　　　│　│　　　　　　　＿＿＿＿＿＿　
　　　||￣￣￣￣￣￣||　┌――┘　└――┐　　　||￣￣￣￣￣￣||
　　　||　 ∧＿∧　　　||　└――┐　┌――┘ 　　 ||　　▲ ▲.　　　||
　　　||　（　)｀⑪´）　　||　　　　　│　│　　　　　　　 ||　（｀,,, ▼ ）　　||
　　　||　（　　<У>）　 ||　　　　　│　│　　　　　　　 ||　〈<У> ヽ.　　||
　　　||　（　　|：：　）　 ||　　　　　│　│　　　　　　　 ||　 | |：：とﾉ.　　||
　　　||＿_[Goring]＿_||　　　　　│　│　　　　　　　 ||＿_[Hitler]＿__.||
　　　￣￣￣￣￣￣　　　　　　└　┘　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣　
　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　|　　ゴルゴタの丘で磔になった　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　|　　　　主イエス･キリストの十字架の両隣には　　　　　　　　　｜
　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二人の盗賊が…　　　　　|
　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／

出展：世界史系ジョークまとめサイト内・第三帝国関連より
ttp://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Cupertino/2261/sekaishi/index.html

339 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/09(土) 15:35:25 ID:W9O+lq7E0

hosyu

340 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/09(土) 18:35:09 ID:gF+scxy60

>>338
(・∀・)ｲｲ!!

341 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 22:45:45 ID:muKddrvd0

この前、ボクは2つ上の先輩にある話を聞きました。
その話を聞いたもののところに3日以内に霊が現れる、という
どこにでもあるような話しでした。
ボクはお泊まり会みたいなものにその時は参加していました。
それで少し怖くなって、早く寝ました。
しかし
何もおこらなかったのです・・・・３日たっても、、、
先輩に聞いてみると「嘘だよ～～ん」
「・・・・・・・・嘘かい」
ほっとしました。正直言ってほんとにほっとしました。
そうしているうちにお泊まり会も終わり、それぞれの家へと帰ったのです。
ところがどうでしょう。それから数日たってもその日のことが、昨日のことのように
忘れることが出来ず、夜、、、、思い出してしまったのです。
どしゃぶりだったその日の夜は、暴風雨警報がでるくらいの大雨でした。
雨の音でテレビが聞こえなかったので
その日は早く寝ることにしました。
夜中の午後1時か2時ごろ・・・ボクは暑さのせいで目が覚めました。
すると辺りは嘘のように静かで、雨の気配など全くしませんでした・・・
「・・・・・？？雨やんだのかな？？」
そう思った瞬間　！
ドンッ！！！！ドドンッ！！！！！！！ドンッッドンッドンッ！！！！！
窓ガラスを叩く音が聞こえました。
しかしそのガラスの叩き方が尋常ではなかったのです。
耳をふさがないと鼓膜が裂けてしまいそうなほどの爆音でした。
本当におかしいのです、どうかんがえてもガラスが割れるくらい叩かれているにもかかわらず、
親も、近所の人も、誰も、ボク意外誰一人として気づいていない・・・
暗闇の中、ベッドに横に何かの気配を感じました・・・・・じわじわと目を向けてみると・・・
死体が・・・・いや・・・死体かどうか分からなかったけれど瞬間的に
ハッキリ見えてしまった・・・飛び散る肉片がその顔にかかり、首の皮膚から肉
食堂がちぎれていたことをハッキリ確認した・・・・
ボクは気絶することも出来ず、布団にもぐりこみ、ガタガタ震えて朝が
来るのを待っていました。
このことを急いで先輩に言うと、先輩は半泣き状態で僕に謝ってきたのです。
それは、この話を聞いて死んだものがおよそ２人はいる事。
行方不明でニュースや新聞に載っていること・・・・全てを聞いたのです。
これは霊を言葉に乗せて、人から人へ移す移住霊法というなの陰陽法らしい・・・
ボクは呪われてしまったが・・・・5人にこの話をすれば助かる。
そう聞いたから・・ここに・・・投稿しました・・・・・ごめんなさい

342 ： ◆qrSUVPbtek ：2008/08/10(日) 23:07:30 ID:eGIRdHfa0

1/12

　突如襲った山の吹雪が、二人の測量技師を、アディロンダック山岳地帯の中心部にとじこめてしまった
　　　　　　　　チャールズ・カーニイとスティーヴン・エスティロウ。長年のコンビで親友だった

　　｀　。　′　′′　ヽ　　ο　′　　′′　　　　。　′　ο　′　　　　　′′　′′　　　ο　′　　
　　　　　　　　。　′　　　′′　′　　ο　′　　′′　　　　。　′　ο　′′　　　　。　′　ο　
｀　　ο′　｡　　　　′　　　　　　｡　′｡　　　　　　′
　　　　　　　　　　　　　　　｡　′｡　　　　　　′′　　　　。　′　ο　′　　　　。　′　ο　
　　ο　′　　｡　　ο　′　　′′　　　　。　′　ο　′′　　　　。　′　ο　
　　　　　　　｡　′｡　　　　　　′ ′′　′　　ο　′　　′′　　　　。′　′′　　　ο　′　　
　　　　　　　　　　′。　′　ο′　′′　ヽ　ο　′　　′　′′　ヽ　　ο　′　　
　　′′　　　　。　′　ο　　　′′　′　　ο　′　　′′　　　　。　′　ο　′
　　′′　　　　。　′　ο　　　｀) ,;;⌒｀)′′　′　　ο⌒ヽ　′　　′′　　　　。　′　ο　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧　　　　　　⌒ヽ　　　　′　　　　　　｡　′｡
⌒ヽ　′　　ο　　　　′　　。　｀｀) ,;;⌒｀)　(ω・｀ ) 　　( ﾟдﾟ)　　⌒ヽヾ
,;　　,;⌒　　　　　　　　　　　　　　　　 ,;;⌒｀)　　とﾉ　　（|　y |　　　　　　⌒ヽ
　　　　　　　⌒ヽ　　　　　　　　　　　　 ,;;⌒｀) u-ｕ　　。_|　|_　′　ο　′　⌒ヽ
　　　　　　　　 ,;　　,;⌒　　　　　　　　　　　　　　
⌒⌒⌒⌒　　　　　　　　⌒ヽ

　　　　　　　　　　一時間ほどの悪戦苦闘ののち、ついに山小屋に到達することができた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　幸運なことに、薪も豊富に蓄えてあった
　　　　　　　　　　　　　　　乾燥させた玉蜀黍が、いくつも棚においてあった

343 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:08:06 ID:eGIRdHfa0

2/12

　　　　　　　　　　　　　　　唯一の希望は、1本の電信線にかかっていた
チャールズ・カーニイは一夜の苦患に衰弱していたが電信機をおいたテーブルにむかい、スイッチを入れた

　　　　　　　　　∧,,∧
　　　　　　　　　(´・ω・)
　　　　　　　　　（っ┌──┐　
　　　　　　　￣￣／.|三|三||￣￣￣￣￣￣＼　　　　
　　　　　　　　　.└───┘　　　　　　　　　　＼　　

──────────────────────────────

　　　　　　　　　　　　　∧＿∧　　
　　　　　　　　　　　　（´Д｀　）
　　　　　　　　　　　┌──┐と）
　　　　　. ／￣￣￣||三|三|＼￣￣￣￣
　　　　／　　　　　└───┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾛｳﾝﾘ・ﾋﾙ
ノース・クリークの電信技師は、<無人の丘>からの呼び出し音を最初に聞いたとき、自分の耳を疑ぐった
　　　　　二人の男が、アディロンダック山岳で吹雪に遭遇し、一人が肺炎にかかっている・・・・・

344 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:08:44 ID:eGIRdHfa0

3/12

　　　　　　　　　　「スティーヴン」　病んだ親友は、しずかに言った

　　　　　　　　|　　スティーヴン。どうやらおれはだめらしい。だが、スティーヴ
　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　|／
　　＿　∧,,∧＿＿
　 /|　|（　-ω-） | 　|
　||, ～～'⌒⌒ヽ～-.､
　||＼　　　'　 ,⌒ ｀　　ﾞヽ
　||＼.＼||￣|￣|￣|￣|￣|| 　　　　 (ﾟдﾟ )
　　　＼||￣￣￣￣￣￣|| 　　　　　| y　|）
　　　　 ||￣￣￣￣￣￣|| 　　　　　_|　|_　

　「おれが死にきったと確認するまでは埋葬しないでくれよ。仮死ということもありうるからな」
　　　　　　　　　　それからまた、あえぎあえぎ、くりかえして言った

　　　　　　　　「いいか、スティーヴ。おれを生きたまま埋めないでくれよ」

345 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:09:14 ID:eGIRdHfa0

4/12

　　　　その夜、脈搏と呼吸を調べてみて、エスティロウはカーニイの死を確認した
　　　　　　　　石灰シャベルで穴を掘り、死骸をおさめて、祈りをあげた

　　｀　。　′　′′　ヽ　　ο　′　　′′　　　　。　′　ο　′　　　　　′′　′′　　　ο　′　　
　　　　　　　　。　′　　　′′　′　　ο　′　　′′　　　　。　′　ο　′′　　　　。　′　ο　
｀　　ο′　｡　　　　′　　　　　　｡　′｡　　　　　　′
　　　　　　　　　　　　　　　｡　′｡　　　　　　′′　　　　。　′　ο　′　　　　。　′　ο　
　　ο　′　　｡　　ο　′　　′′ .　　▽　。　′　ο　′′　　　　。　′　ο　
　　　　　　　｡　′｡　　　　　′ ′′　||′　　ο　′　　′′　　　　。′　′′　　　ο　′　　
　　　　　　　　　　′。　′,　ο′　′ ||　ヽ　ο　′　　′　′′　ヽ　　ο　′　　
　　′′　　　　。　′　ο　　　′′　|￣|′　　ο　′　　′′　　　　。　′　ο　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～～～～～

346 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:09:46 ID:eGIRdHfa0

5/12

　翌朝、彼がベッドからはい出て、炉の火をかき立てに次の部屋にはいると、テーブルの前に、
　　　　　　　　　　　チャールズ・カーニイがすわっているではないか！
　　　　　　　　身動きもせず押し黙って、両目をカッとみひらいている・・・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(ﾞﾟﾞωﾞﾟﾞ)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（m　　m）
　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　＼

347 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:10:57 ID:eGIRdHfa0

6/12

　　　その日一日、エスティロウのこころは、疑惑と戦慄から、しびれたように凍りついていた
夜のとばりが下りるとともに、彼は全身の気力をふるいおこして、現実の問題と取り組むことにした
　　　　　　　　チャールズ・カーニイの死骸を、もう一度、仮の墓穴にもどした

　　｀　。　′　′′　ヽ　　ο　′　　′′　　　　。　′　ο　′　　　　　′′　′′　　　ο　′　　
　　　　　　　　。　′　　　′′　′　　ο　′　　′′　　　　。　′　ο　′′　　　　。　′　ο　
｀　　ο′　｡　　　　′　　　　　　｡　′｡　　　　　　′
　　　　　　　　　　　　　　　｡　′｡　　　　　　′′　　　　。　′　ο　′　　　　。　′　ο　
　　ο　′　　｡　　ο　′　　′′ .　　▽　。　′　ο　′′　　　　。　′　ο　
　　　　　　　｡　′｡　　　　　′ ′′　||′　　ο　′ (ﾟдﾟi|!)　′′　　　　。′　′′　　　ο　′　　
　　　　　　　　　　′。　′,　ο′　′ ||　ヽ　ο　′　| y　|）　′　′′　ヽ　　ο　′　　
　　′′　　　　。　′　ο　　　′′　|￣|′　　ο　′_|　|_　　′′　　　　。　′　ο　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～～～～～

348 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:11:29 ID:eGIRdHfa0

7/12

　朝になって、室内に足を入れてみると、昨日と同様、テーブルの前に、チャールズ・カーニイがかけていた

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(ﾟﾞωﾞﾟﾞ)┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 m　mｿ .|
　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　＼

　　　　　　(　　ﾟ)
　　　　　/| 　　|＼
　　　　　　

　　　　　　「最後まで、正気を失わないようにがんばろう」エスティロウは日記に書いている

　

349 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:12:01 ID:eGIRdHfa0

8/12

　　　　　　またも終日、彼は山のなかを、落ち着こうとはげしく望みながら歩き続けた
　　　　幻覚に悩んでいたにちがいない。なにもかも、なまなましい悪夢のなせるわざか
　　　　　　　　　　　彼は山小屋にもどって、思いっきてドアをあけた

　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿__＿＿＿＿__　
　　　　　　　　　　　　　　　||￣￣￣￣||￣￣￣￣||
　　　　　　　　　　　　　　||。 .′,　ο||　　　　 ||
　　　　　　　　　　　　　　　||ο′,　。. ||　　　　 ||
　　　　　　　　　　　　　　　(ﾟдﾟi|)ﾟ　′||　　　 .0 ||
　　　　　　　　　　　　　　　| y　|）,　.ο||　　　　 ||
　　　　　　　　　　　　　　　_|　|＿＿＿||＿＿＿＿||

　　　∧,,∧
　　（;;;;:::... )
　|￣￣￣|ヽ

　　　　　　　　　　　　チャールズ・カーニイはやはりすわっていた

350 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:12:34 ID:eGIRdHfa0

9/12

　　　　　　その夜、三度目の埋葬をすますと、エスティロウは寝にいくのが怖かった
　　　　テーブルの前、空になったカーニイの椅子にむかいあって、襲ってくる眠りと闘った
　　　　　　　　　疲労がついに、彼に勝った。その頭がしだいに垂れて・・・・・

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　(ﾞдﾞ；)
　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　＼| y　|）

　　　　　　　　　　　　あかつきのうす明かりが、彼を目覚めさせた

　　　　　　　　　チャールズ・カーニイが、またしても正面にすわっている
　　　　　　　　　　その目は、なにを見るともなく、空間を見つめていた

　　　　　　　　　　　∧,,∧
　　　　　　　　　　(ﾞﾟﾞωﾞﾟ)／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　(ﾟдﾟi|!)
　　　　　　　　　　（　m ／　　　　　　　　　　　　　　　　＼| y　|）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　神よ、救いたまえ！

　　　　エスティロウは、そう日記に書いた。それが最後の記入であった

351 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:13:07 ID:eGIRdHfa0

10/12

　　救援隊はきこりが二人、医師、ノース・クリークの電信技師クラーク氏で、やっと山小屋にたどりついた
　　　テーブルをはさんで、二人の死人がかけていた。二人とも、頭をピストルで撃ちぬかれていた

　　　　　　　　　　　|　殺しておいて自殺したのか？
　　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　かわいそうな連中だ！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|／
　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　人　　　∧＿∧ （＼＿／）
　　　　　　　　　　　　　　／oﾟ＼　（　´Д｀）（´Д｀　）
　　　　　　　　　　　　　　（´Д｀Ｏ）（　　つつ（　　　　）
　　　　　　　　　　　∧,,∧（ι　と）　）　）　）　 Y　人　
　　　　　　　　　　(・ﾟﾞωﾞﾟ)／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　
　　　　　　　　　　（　m ／　　　　　　　　　　-=ｙ∴・(ﾟдﾟ・)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼／y ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　|　殺したのではないな。血が出ていない　　　　
　　　　　　　　　　　|　撃たれたときには死んでいたのだ。それに、凍ってもいたらしいな

352 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:13:39 ID:eGIRdHfa0

11/12

　　　医師はエスティロウの日記を熱心に読んで言った

　　　　　　　　　　　|　この事実は、死者の家族のために、絶対に秘密を守るようにな
　　　　　　　　　　　|　二人は寒気と飢餓と窮乏から死にいたったのだと発表する
　　　　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　.人
　　　　　　　　　／oﾟ＼　　
　　　　　　　　（Ｏ´Д｀）
　　　　　　　～（∪ ι）　　
　　　　　　　　　∪ ∪　　　　

　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣
　　　　　　　　|　わしの想像をいわせてもらうと、カーニイの死亡があたえた衝撃と、孤独からくる神経的な恐怖とが、
　　　　　　　　|　エスティロウに夢行状態をおこさせたのだ
　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　|　この日記から察すると、夜、昏睡状態で、エスティロウは埋葬した場所から死骸を掘り出して、
　　　　　　　　　　　|　生存中、友がすわっていた椅子へもどしていたのだろう
　　　　　　　　　　　＼
　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　|　その理由？こんな寂しいところへ、ひとりきりで残されたからじゃないかな
　　　　|　最後には、彼の精神が、はげしい緊張に負けてしまったのだ
　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

353 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:14:11 ID:eGIRdHfa0

12/12

エスティロウの日記は破棄され、二つの死骸は、山上の湖の、水底ふかく葬られた

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　O　　　　　　|＿|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾟ。　　　／　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　( д ・)
　　　　　　　　　　　ｏ　　　　　　　／　　|
　　　　　∧,,∧　。ﾟ
　　　　（・　　　）
　　　　（　⊃⊃　　　
　　　　　ヽ⊃⊃

354 ：B級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2008/08/10(日) 23:15:12 ID:eGIRdHfa0

「怪奇小説傑作集２」

Ｓ・Ｈ・アダムズ作　　　「the corpse at the table」

355 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/10(日) 23:16:48 ID:7S6sNClq0

こわーっ！

356 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/11(月) 00:28:22 ID:AOUf3QWK0

新作GJ！　痛ましいな…

357 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/13(水) 10:37:30 ID:kKS06Dh10

358 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/14(木) 05:47:49 ID:I+Tr8YbP0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,.ii..,
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡..,ll::;;liii|,,..,,,
───ーー────ｰ-"───ｰ-─’──ｰ──ーー─────ーー─
...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.::::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
　.....:::::　.:.::.::.　:::::::..　　　　　　　　...:::::.:.::.::.　　　　　　　:::::::　　.....:::::.:.::.::.:::::::
　...　... :::..:.............:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:.............:::::.:.::.::.::::::: ::: ..:: .:.::...　....　....
　.....:::::.:.::.::.:::::::.....:::::.:.....:::::.:.::.::.:: 　　　:::::.....:::::　　　　　　ｒﾆ三に3::: .:.::.::　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　...　... :::..:...........　　　　　　　..:::::.:.::.::.:::::::　... :::..:..........　　（´д｀；　）　　　　　／
:::..:.............:::::.:.::.::.::::::.::.::::::::.::::::;　　　.::.:::::::.::.::　　　　　／丶'　　⌒ヽ　　＜　・・・・・・・・・・・・
" '”・' '.......:::::.:...,。,･'""　””" 'ﾟﾟ ' ,.,,....:::::.:...,。,'”:...,　,'　/ / 　　　　 | 　| 　　＼
　.,.,,,_ 　'”・' '”・' 　　　　　　　　　 '”・' '”・' 　　　 '”　/　|　　　　　|　|　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣ '
　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　　　　　ｌ　 |　　　　　ｌ　|
　　　,＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　,ｲ　　　　　/　/
　　　　iii■Λ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（こﾉ　ｌ　　　ｒ（__ﾉ
　　　　 (；ｰДｰ)　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　　ｌ
　　　　　|　　つ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ｌ
　　　～|　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉノ
　　　　　し' Ｊ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｖ
　　　＿＿＿∧＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　／
　|　　きみはわたしのこの記憶を消し
　|　　その壷にもどって
　|　　どこかに行ってしまえ
　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

359 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/14(木) 05:54:02 ID:I+Tr8YbP0

スマソ
誤爆した

360 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/08/18(月) 22:33:45 ID:FLaQCazx0

>>354
GJ

361 ：sage：2008/09/28(日) 16:50:29 ID:voGQVL6J0

sage

362 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/10/12(日) 02:19:38 ID:MvSU34FO0

保守

363 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/11/16(日) 00:36:55 ID:KHhuHl/J0

　 ∧＿∧　_＿＿_
　（ ´∀｀） || SS .|
　（　　　　つ|　　　|
　｜｜　|　|| Hosi|
　（_＿）＿）￣￣
　　　　　　|＼
／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|　名作ショートショートをAA化しよう
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

364 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/11/16(日) 10:18:45 ID:GxJmsvxk0

　 ∧＿∧　_＿＿_
　（ *´∀｀） || SS .|
　（　　　　つ|　　　|
　｜｜　|　|| Hosi|
　（_＿）＿）￣￣
　　　　　　|＼
／￣￣￣　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|　名作ショートショートをAA化しよーっと。なんちゃって。
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

365 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2008/11/16(日) 16:53:20 ID:Kj3Ch0W70

たった一点のAA改変で、自分がいかに下手くそかアピールできるってのはすごいな。

366 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/08(木) 23:40:49 ID:sik8CUnG0

1/11

　　　　　　　　　　　　　　|　叔母はじき降りてまいります、ナトルさま
　　　　　　　　　　　　　　|　それまでの間、わたくしのようなものでご辛抱おねがいいたしますわ
　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　　　　　　　　∧＿∧ 　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　i＼・∀・）　　　　　　　　　　　　i＼
　　　　　　　　　　　 |＼i　　つ　　　　　　　　　　　＿　|＼i　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼| 　⌒)　　　　　　　　　　 |＼　＼|　　　　　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |Ｊ　　　　　　　　　　　　 |￣ |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＼　　/~~)　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼ / /ﾞ　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　||　| 　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノハヘヽヾ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ワ｀　ｿ│　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　と(~g~Oﾘ　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 <ﾊんｿ>　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（_/_ヽ_）

　　　　　フラムトン・ナムルは後からあらわれる叔母を不当に無視せず、
　　　　　　目の前の姪を正当に喜ばせるようなことを言おうと努力した
そして、心の中では、こうしてまるで見も知らぬ人たちを、訪問して自分の神経衰弱の
　　　　　　治療の助けになるかどうか、前にもまして覚束なく思った

367 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/08(木) 23:42:42 ID:sik8CUnG0

2/11

　　　　　　　　　　　　　　　　|　このあたりに、お知り合いはたくさんいらっしゃいますの？
　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　　　　　　|　それが一人もありませんのでね
　　　　　　　　|　四年前、姉がこちらの牧師館に滞在したことがありますので、
　　　　　　　　|　こちらの方々に紹介状を書いてくれたのです
　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　|／　　　　　　　　　　　（＼　　/~~)　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼ / /ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　||　|
　　　　　　　　　　∧＿∧ 　　　　　　　　　ノハヘヽヾ
　　　　　　　　　　　i＼　・∀）　　　　　　　　　ﾘ（ー｀　ｿ|
　　　　　　　　　　　 |＼i　　つ　　　　　　　　　　０(~g~Oﾘ |　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼| 　⌒)　　　　　　　　　　 <ｿんﾊゝ|　　　　　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |Ｊ　　　　　　　　　　　し　|￣ |　　　

368 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/08(木) 23:44:06 ID:sik8CUnG0

3/11

　　　「では、叔母のことはあまりご存知ではないのですね」

　　　「お名前とお所だけですよ」

　　　　　　　　　　　　　　　　|　叔母はちょうど三年前に、大きな不幸に見舞われました
　　　　　　　　　　　　　　　　|　あなたのお姉さまがお帰りになった後なのですね
　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|
　　　　　　　　|　　不幸って？
　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　|／　　　　　　　　　　　（＼　　/~~)　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼ / /ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　||　|
　　　　　　　　　　∧＿∧ 　　　　　　　　　ノハヘヽヾ
　　　　　　　　　　　i＼　・∀）　　　　　　　　　ﾘ（ー｀　ｿ|
　　　　　　　　　　　 |＼i　　つ　　　　　　　　　　０(~g~Oﾘ |　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼| 　⌒)　　　　　　　　　　 <ｿんﾊゝ|　　　　　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |Ｊ　　　　　　　　　　　し　|￣ |　　　

369 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/08(木) 23:44:58 ID:sik8CUnG0

4/11

　　　　　　　　　　　　　　　　|　十月の午後だというのに、窓をこんなに開けはなしにしておくのを、
　　　　　　　　　　　　　　　　|　変だとお思いになるかもしれませんわね
　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　　　　　　|　季節にしちゃ、ちょっと寒いですからね。
　　　　　　　　|　でも、あの窓がその不幸と何か関係でもあるのですか
　　　　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　|／　

　　　　　　　　　　 ┌===========┬===========================┬===========┐
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　'"´WWii　WwiiiiiiW　wiliWwiiiﾘﾘ .　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　 |i:|　　|i:|　|:|　　 |i:|　|:|.　　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　|`'^`|i:|^`^''^`^`^`''　|i:|^`^' 　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　~^~^　　　　　　~^~^　　　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　　　　wwwiiiiw　　‐'''''　. 　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　　　　　　　　　''''｀`''‐'''''ﾞ..　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　,.wYw,,...　　　　　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　　　　　　　（＼　　/~~)　　　　 | |三三三三三| |
￣￣￣￣￣￣￣　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣＼＼ / /ﾞ　￣￣￣　　　　　　　　　　￣￣￣　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　||　|
　　　　　　　　　　　　　∧＿∧ 　　　　　　　　　ノハヘヽヾ
　　　　　　　　　　　　　　　i＼　　・）　　　　　　　　　（｀　ｿ　| |
　　　　　　　　　　　　　　　 |＼i　　つ　　　　　　　　　　０(~g~Oﾘ |　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　|＼| 　⌒)　　　　　　　　　　 <ｿんﾊゝ|　　　　　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　　　　　|￣ |Ｊ　　　　　　　　　　　し　|￣ |　　　

370 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/08(木) 23:45:57 ID:sik8CUnG0

5/11

　　　　　　　　　　　「あの窓からちょうど三年前の今日、叔父と叔母の二人の弟が、
　　　　　　　　　　　　猟に出て行きました。そしてそのまま帰ってきませんでした
　　　　　　　　　　　　　まちがって沼地に、三人とも呑み込まれてしまったのです
その年は雨の多い夏だったので、今まではなんともなかった場所が、前触れもなしにいきなりくずれたのですわ
　　　　　　　　　　　　　死骸はあがりませんでした。それがまたいけないのです」

　　　少女の声は、今までの落ち着いた調子を失い、たどたどしい、人間味をおびた調子になった

　　　　　　　　　　　　　　　　|　気の毒に、叔母はそれ以来ずっと、あの人たちと、
　　　　　　　　　　　　　　　　|　それから一緒に呑み込まれた茶色のスパニエル種の犬とが帰ってきて
　　　　　　　　　　　　　　　　|　いつも通り、あの窓からはいってくると、思い続けているのですわ
　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＼　　/~~)　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼ / /ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　||　|
　　　　　　　　　　∧＿∧ 　　　　　　　　　ノハヘヽヾ
　　　　　　　　　　　i＼　・Д）　　　　　　　　ﾘ（´-｀i|!；ｿ|
　　　　　　　　　　　 |＼i　　つ　　　　　　　　　　０(~g~Oﾘ |　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼| 　⌒)　　　　　　　　　　 <ｿんﾊゝ|　　　　　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |Ｊ　　　　　　　　　　　しし|￣ |　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／|
　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣　　￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　|　ですから、窓はすっかり暗くなるまで、毎晩明けたままにしてありますの
　　　　　　　　　　　　　|　叔父は白い防水外套を腕にかけて、末の弟ロニーは叔母が神経にさわるというので
　　　　　　　　　　　　　|　叔母をからかう時『バーティ、なんでおまえは跳ねるのだ』を歌いながら、出て行ったんですって

371 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/08(木) 23:47:02 ID:sik8CUnG0

6/11

　　　　　　　　　　　|　わたくし、今日のようなひっそりした夕暮など、あの人たちが三人そろって、あの窓から
　　　　　　　　　　　|　入って来るんじゃないかという気がして、ゾッとすることが───
　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /~__)／）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　||　|　　　　　∧(((∧
　　　　　　　　　　∧＿∧ 　　　　　　　　　ノハヘヽヾ　　((-∀-ﾟ)))
　　　　　　　　　　　i＼. ；・∀）　　　　　　　　 │ﾉ;´д｀）|　　　((　　))( ((
　　　　　　　　　　　 |＼i　　つ　　　　　　　　　　０(~g~Oﾘ |　　　 /＿＿ヽ))　　　　　　
　　　　　　　　　　　　|＼| 　⌒)　　　　　　　　　　 <ｿんﾊゝ|　　　　Y　人　　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　|￣ |Ｊ　　　　　　　　　　　しし|￣ |　　　　(＿）し

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣　　￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　ヴェラでちゃんとお相手できましたかしら

　　　　　　　　　　　　　 |＼
　　　　　　　　　／￣￣￣　　￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　|　とっても面白いお話をうかがいましたよ

372 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/08(木) 23:48:23 ID:sik8CUnG0

7/11

　　　　　「窓を開け放しにしたりして、お気にかけないでくださいましな
　　　　　　　　良人と弟たちが、猟からそのまま帰って参ります
　　　　　　そして、いつもあの窓からはいって来るのでございます
　　　　　　今日は沼地でシギ射ちに出かけたのでございますから、
　　　　またさぞ敷物をめちゃめちゃにいたしますことでございましょう
　　　　　　　男の方って、みなさん同じことでございますわね」

　　　　　　　　　　 ┌===========┬===========================┬===========┐
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　'"´WWii　WwiiiiiiW　wiliWwiiiﾘﾘ .　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　 |i:|　　|i:|　|:|　　 |i:|　|:|.　　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　|`'^`|i:|^`^''^`^`^`''　|i:|^`^' 　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　~^~^　　　　　　~^~^　　　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　　　　wwwiiiiw　　‐'''''　. 　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　　　　　　　　　''''｀`''‐'''''ﾞ..　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　,.wYw,,...　　　　　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |
　　　　　　　　　　　| |三三三三三| |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | |三三三三三| |
￣￣￣￣￣￣￣　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　∧＿∧ 　　　　　　　　　　　∧(((∧
　　　　　　　　　　　　　　　i＼・Д）　　　　　　　　　　((∀・ﾟ　)))
　　　　　　　　　　　　　　　 |＼i　　つ　　　　　　　　　　　((　　))( ((　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　|＼| 　⌒)　　　　　　　　　　 /＿＿ヽ))　　　　　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　　　　　|￣ |Ｊ　　　　　　　　　　　しし|￣ |　　　

　　　　彼女は猟のことや、鳥が少なくなったことなどを、陽気に話した
　　　　　　フラムトンにしてみれば、気味悪さでいっぱいだった
　　　彼は必死になって、もっと不気味でない話題へ変えようと努力した
夫人が彼に一片の注意しかはらわず、眼は絶えず開いた窓から、その先の芝生へと移しているのに彼は気がついた

373 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/08(木) 23:49:17 ID:sik8CUnG0

8/11

　　　　　　　　　　　　　　|　ああ、やっと帰って来ましたわ！
　　　　　　　　　　　　　　|　ちょうどお茶に間に合って。それにまるで眼まで泥んこになったみたいじゃございませんか！
　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|
　　　　　　　　　　　　　∧＿∧ 　　　　　　　　　　　∧(((∧
　　　　　　　　　　　　　　　i＼;・∀・）　　　　　　　　　　((∀・ﾟ*)))
　　　　　　　　　　　　　　　 |＼i　　つ　　　　　　　　　　　∩∩))( ((　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　|＼| 　⌒)　　　　　　　　　　 /＿＿ヽ))　　　　　　　　　　
　　.　　　　　　　　　　　　　　　|￣ |Ｊ　　　　　　　　　　　しし|￣ |　　　

　　フラムトンはちょっと身震いして、同情をこめた理解を伝えるつもりで姪のほうを見やった
　　　　　少女は眼に放心したような恐怖を浮かべて、開いた窓から外を見つめていた

　　　　　　　　　　　　　　　　（＼　　/~~)　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼ / /ﾞ　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　||　| 　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　ノハヘヽヾ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾘ（´－｀i|!;│　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　と(~g~Oﾘノ　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　<ﾊんｿ>　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（_/_ヽ_）　,,　　　　

　　名状しがたい不安に、ゾッとするような衝撃をうけて、フラムトンは座ったまま振り返って、
　　　　　　　少女が見てる方向に眼をやった

374 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/08(木) 23:50:13 ID:sik8CUnG0

9/11

　濃くなりまさる宵闇の中に、三人の人影が、芝生を横切って窓の方へ歩いてきた
　　　　　三人とも猟銃をかかえ、一人は白い外套を肩にかけていた
　　　　　　茶色のスパニエルが、三人のすぐ後からついて来た
すぐ薄闇の中から『バーティ、なんでおまえは跳ねるのだ』を歌う、若い、しわがれた声が聞こえた

　　;;;;::.::;;:::::::::::.::::..::::::::..,:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::.:;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　;;;;;;;;;;;;;:::.:::.;;;;;;;;;;;;;;.:::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::...::...,;;;:..:.:::::::: . ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;　:;...::.:;;;;;;;
　　::.::..:.:::;;:::;;;;;;;;;;;;::::.;;;;;;;::::::;::.;;;;;;:::..　　　　　.::::.,::;;;;;;:::;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::: ::;;;;;;;;;;;;;;
　　;;;;;;;;;;;::: ::::;;;;;;:: ::: ::::...　　.:　.　.　＿∩＿　　..:;;;:;;;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::: :;;;;;;;;;
　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::...　　　　　　ヽﾍ;;. 人丿ｽ　　:: ::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::;;;; .:;;;;;;;
　　: :. :;;;;;;;;;;;;;;;;;;..　　　从　　　　θ斤:ｴh　u　　 .:::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;;;
　　;;;;:;,:.:;;;;;;;;;;;;::::　　　《Y》_　　　∪レ..... 弋| 　　　 :::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;
　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::...　　.uﾍ人iイ　　.　（. .」_　ﾉ　　　 ∧＿∧;;;;;/）_/）;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:
　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,:.. 　　　 (∨ﾍ　　　　 |....|: .）　　彡´;;;∀;;;;）< ﾟ _･ﾟ>;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::.... 　　　.|;|ﾚ'　　　　 .（_;）;;.| -～、（..:..:..:,,;,;）;/;;;;;;;;;|:::::: :::: ::::
　　、 .＿　　＿.:;～⌒^^⌒⌒´⌒｀￣￣　....::,...⌒~^⌒￣￣`～.,）＿:::;:..:::
　　　⌒　⌒　　　　....::::::::::.:::.::;: :::... .:::: :::. 　..::　　:::::::: ;::::::;:;.;:;,;,.,,;　...::⌒
　　:;;;:::;::;: :::;:;;:::::::..::::::::::::::::;::::::::::::::::::::::::::::::::::::.　　:;　..;::::::;::;: :::;:;;:;:::::;: :::;:;::
　　　　　　　　　　　　　～♪　　　～♪

　フラムトンは夢中でステッキと帽子をつかんだ
　そして、まっしぐらに逃げ出す彼の眼には、玄関のドアも、砂利敷きの車道もぼんやりとしかうつらなかった

　　－＝≡　　　　　　∧＿∧ｏ━━┛
　－＝≡　　＿＿　　（　；∀；）彡
－＝≡　＿|＿＿_|_⊂　　ｏ━━┛
　－＝≡　　　　　　（　⌒)　　
　　－＝≡　　　　　　c し'

375 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/08(木) 23:51:35 ID:sik8CUnG0

376 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2009/01/08(木) 23:52:52 ID:sik8CUnG0

11/11

　　　|　わたくし、犬のせいだと思うわ
　　　|　犬が大嫌いだって言ってらしたんですもの。
　　　|　ガンジス川の岸かどこかで、野良犬の群に追っかけられて、墓場に逃げ込んで、
　　　|　頭の上で犬が吠えたり、唸ったりしてる間、新しく掘った墓穴の中で、
　　　|　一晩じゅう過ごしたことがあるんですって。恐くなるのもあたりまえですわ
　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　|／
　　　　　　　 ,,
　　　　　 /~__)／）
　　　　　 / /／／
　　　　 |　||　|　　　　　　　　
　　　　ノヘハヽヾ　　+　　　
　　　　│ﾉ ´ワ｀）ﾘ　　　+
　　　　ノﾘO~g~)つ　　　+
　　　　　<ｿんﾊゝ　　　　　
　　　　　（_/_ﾉ　　
　　　　　

　即座に話をつくりだすのは彼女の得意とするところであった

377 ：Ｂ級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2009/01/08(木) 23:53:33 ID:sik8CUnG0

「サキ短編集」

サキ作　　「the open window」

378 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/09(金) 00:26:30 ID:0IcOmNXm0

>>374のモララーの走り方に吹いた
乙！！

379 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/09(金) 00:52:46 ID:KfRas8Sa0

GJ！面白かった！！

380 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/09(金) 19:13:05 ID:HC65qmSO0

乙です
恐怖系だと思い込み、見事に作者の術中にはまった俺がいる

381 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/09(金) 20:18:40 ID:VSXazfBi0

女は生まれながらの嘘吐きだな・・・

382 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/09(金) 23:33:25 ID:AELM3SE90

久しぶりにGJ

383 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:33:34 ID:f3MaQNgK0

1/18

　一九〇‐年八月二十日
　クラップハム、ペニストン・ロードにて
　自分は今、自分の生涯のうちでもっとも特筆しべき日だと思うことを経験したばかりのところだ

　　　　　ノノ（ヽヽゝ +
　　　+　（　´一`）
　　　　　（φ 　　）　　　　　　　　　　　　
　　　￣￣＼三三＼￣￣￣￣￣￣＼　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　
　そこで、ことのいきさつがまだ頭の中になまなましているうちに、
　なんとかしてできるだけ明細にそれを書きつづっておきたいと思う
　まず冒頭に言っておくが、自分の姓はジェイムズ・クレアレンス・ウイゼンクロフトというのである

384 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:34:13 ID:f3MaQNgK0

2/18

今朝、自分は九時に朝飯をたべて、一服やりながら、鉛筆でなにか描きたいものだが、
　　なにかうまい材料はないかなあと思って、ぼんやりそのほうへ心を向けていた

　　　　　　　　　　　　　　　,-─-､　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　 ∥ノノ（ヽヽゝ　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　|| （　´一`）　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　＿|| （　　　　ＶY─┛~　　　　
　　　　　　　　　　　　　＼￣￣￣￣￣￣￣＿＼　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　.||.i＼　　￣￣　　　､__ﾉﾌ＼　　　　　
　　　　　　　　　　　　　.||ヽ .i＼　_ __ ＿＿＿＿ __ _.＼　　　
　　　　　　　　　　　　　.||　ﾞヽ i　　　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ i　ﾊ　|　　　
　　　　　　　　　　　　　.||　　ﾞ|i～^~^～^~^～^~^～^ﾞ||　　　　

　とびらも、窓もあけっぱなしにしてあるくせに、部屋の中は息が苦しくなるくらいムンムン暑い
　　　　　　　この近くで涼しくって気持ちのいいところといったら、
　　さしづめ公衆水浴場の奥なんかが一番いいだろうなあと考えたとたん、
　　　　　　　ふっと画想が浮かび、それから描きだした

385 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:34:52 ID:f3MaQNgK0

3/18

　絵づらは、裁判長が判決を下したその直後の、被告席にいる犯人を描いたものである
　　　顔の表情から受ける感情は、完全な放心状態にひとしい愕然のそれである

　　　　　　　　　　　　　　　　　∧ｗ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　 (ﾟДﾟi|!；）
　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　∪
　　　　　　　　　　　　　　　［￣￣￣￣￣￣］
　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　|

　　　そのからだをささえるだけの力は、いま、この男のどこにもないように見える

386 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:35:34 ID:f3MaQNgK0

4/18

　自分はこのスケッチ画をグルグルと筒に巻くと、どうしてそんなことをしたのか
　　　自分でもわからないが、そのままポケットにそれをしまった
　それからいい仕事をしたあとの、めったにない幸福感にひたりながら、家を出かけた

　　　　　　　　ノノ（ヽヽゝ
　　　　　　　　（　´一`）
　　　　　　　（　　　）
　　　　 ∬　　　人　　Y 　　　　　　　　∬
.　　　　　　　（__ ヽ＿）　　　　　∬　　　　　　　∫

　家を出かけたのは、トレントンのところをたずねてやろうという下心があったのだと思う
　でこぼこに波を打ってるのがはっきり目に見える、ほこりっぽいアスファルトの舗道から、
　　むんむんあがってくる猛烈な暑さであった

387 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:36:21 ID:f3MaQNgK0

5/18

空き地からのんきな口笛の声にまじって、槌の音、たがねで石を打つ音がきこえてくる
　　自分はなんの気もなしに、ズカズカ中へ入っていった

　　　　　　　　　　∧w∧
　　　　　　　.-‐‐（　　　）
　　　　　　　|　⊂　　　ヽ
　　　　　　　|　　（＿　＠　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノノ（ヽヽゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（一`　　）

　　一人の男がこちらへ背を向けて、美しい縞目の大理石の薄板を前にして、
　　　　余念無く仕事をしていた

388 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:37:03 ID:f3MaQNgK0

6/18

　その男が自分の足音をききつけて、クルリとこちらへ向きをなおしたとたんに
　　　自分はアッといってそこに立ちすくんでしまった

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　从
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノノ（ヽヽゝ
　　　　　　　∧w∧　彡　　　　　（´一` ；）
　　　　.-‐‐（　　ﾟД）　　　　　　　（　　　）
　　　　|　⊂　　　ヽ　　　　　　　　|　|　 |
　　　　|　　（＿　＠　　　　　　（＿（＿_）

　　　その男は。さっき自分が絵にかいた男であった
　　もっとも顔は同じだが、表情は絵とまるっきりちがう

389 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:37:43 ID:f3MaQNgK0

390 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:38:25 ID:f3MaQNgK0

8/18

　　　　　　「あんたのいま彫ってる石、そりゃあ美しい石ですねえ」

　　「こいつは展覧会へ出すんでさ　といったって本気にゃなさるまいが、ほんとうなんです
　　　　絵描きさんは展覧会をひらく　八百屋や肉屋だって、品評会ってもんがある
　　　　　　　石屋だってありまさあね。どうです、これ、なんとおぼし召すね？」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノノ（ヽヽゝ
　　　　　　　　　　　　　　∧w∧　　　　　　　（´一`　）
　　　　　　　　　　　.-‐‐（Дﾟ　　）　　　　　　　（　　　）
　　　　　　　　　　　|　⊂　　　ヽ　　　　　　　(^⌒＿ノ＿　
　　　　　　　　　　　|　　（＿　＠　　　　　　しし　　　（(@）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣

　　　　　石屋はどうだと言わんばかりのようすをして言った

391 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:39:05 ID:f3MaQNgK0

9/18

　　　　ジェイムズ・クレアレンス・ウイゼンクロフト

　　　　　　　　　一八六〇年一月十八日生

　　　　　　　　　一九〇‐年八月二十日頓死

　　　　　　　　生のただなかに死はつねにあり

392 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:39:51 ID:f3MaQNgK0

10/18

　　自分がそのときはじめて読んだ墓碑銘、上のようなものであった
　自分は腰をおろしたまま、しばらく黙っていた。ゾッとする冷たい戦慄が背すじを走った
　　　　自分は石屋に、あんた、この名まえをどこで見たかといってたずねた

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノノ（ヽヽゝ
　　　　　　　　　　　　　　∧w∧　　　　　　　（´一`i|!）
　　　　　　　　　　　.-‐‐（Дﾟ　　）　　　　　　　（　　　）
　　　　　　　　　　　|　⊂　　　ヽ　　　　　　　(^⌒＿ノ＿　
　　　　　　　　　　　|　　（＿　＠　　　　　　しし　　　（(@）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣

　　「なーに、どこでも見てやしませんよ
　　　なにか名まえがほしいと思ってね、いちばん最初に頭に浮かんだ名まえを彫ったんでさ
　　　どうしてまたそんなことをおたずねです？」

　　「ふしぎな暗合だな。ぼくの名まえがそれなんだ」

　　「で、日付は？」

393 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:40:31 ID:f3MaQNgK0

11/18

　　　　　　　　　　　　|　日付たって、片っぽしか────
　　　　　　　　　　　　|　つまり生まれたほうしか答えられないが、ちゃんと合ってる
　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　|　みょうなことがあるもんだね
　　　＼＿＿＿＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノノ（ヽヽゝ
　　　　　　　　　　　　　　∧w∧　　　　　　　（´一` ；）
　　　　　　　　　　　.-‐‐（　　ﾟД）　　　　　　　（　　　）
　　　　　　　　　　　|　⊂　　　ヽ　　　　　　　(^⌒＿ノ＿　
　　　　　　　　　　　|　　（＿　＠　　　　　　しし　　　（(@）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣

　　みょうどころの話ではない。自分のほうがまだもっと知っていることがある
　　　　　自分はけさ自分の描いた絵のことを話した

394 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:41:25 ID:f3MaQNgK0

12/18

　そしてポケットからその絵を出して、石屋に見せた
　するとその絵を見てるうちに、石屋の相好がだんだん変わってきて、しまいに自分の描いた男の顔にますます似てきた

　　　　　　∧w∧　
　　　　　　（ﾟДﾟi|!；）
　　　　　　　|口とヽ　
　　　　　　（＿＿__）

　「つい一昨日のことだったが、わたしゃ家内に幽霊なんてものはねえって話したばかりなんだがね」

395 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:42:06 ID:f3MaQNgK0

13/18

　　　　　　　　　　　　|　あんたね、たぶん前にぼくの名まえを聞いたことがあるんだよ
　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

　　　|　いや、そういうあんたも、どこかできっとわたしのことを見かけたことがあるんだね
　　　|　そいつをつまり忘れていたんだよ、きっと。あんた、この七月にクラクトンの浜にいましたかい？
　　　＼＿＿＿＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノノ（ヽヽゝ
　　　　　　　　　　　　　　∧w∧　　　　　　　（´一`　）
　　　　　　　　　　　.-‐‐（　　ﾟД）　　　　　　　（　　　）
　　　　　　　　　　　|　⊂　　　ヽ　　　　　　　(^⌒＿ノ＿　
　　　　　　　　　　　|　　（＿　＠　　　　　　しし　　　（(@）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣

　　　　自分はクラクトンへは生まれてからまだいちども行ったことがない
　　　　　二人はしばらく黙っていた

　　　　「どうですい、中へあがって夜食でもやりましょうゃ」

396 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:42:49 ID:f3MaQNgK0

14/18

　妻君というのは明るい小作りな女で、田舎育ちらしいカサカサした赤いほっぺをしていた
　　石屋は自分のことを友達の絵描きさんだといって妻君にひきあわせた

　　　　　　　　ノノ（ヽヽゝ　　　　　　　　　　　　　　　　　∧w∧
　　　　　　　　（　´一`）　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　（ﾟーﾟ* ）
　　　　　　　　（　　　）／旦　　　　　　　　　　　　　　＼|旦とヽ

　しばらくして庭へ出てみると、石屋はさっきの墓石に腰をかけて一服やっていた

　　　　　　　　∧w∧
　　　　　　　　(　ﾟДﾟ）
　　　　　　　　と　　　つ─┛~
　　　　　　　.-（＿/~),　
　　　　　　　|　＿し'J
　　　　　　　|　─　|

　「こんなこと言うのは失礼だけど
　　あんた、なにかの裁判にかけられるようなことをしたおぼえがありますかい？」

397 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:43:32 ID:f3MaQNgK0

398 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:44:13 ID:f3MaQNgK0

16/18

　　　|　そーらね、そういうわけだ。まあ、おたがいに物事はまともに見ることにして、あんた、
　　　|　今夜もし家へ帰んなさると、思わぬ怪我をしなさるよ
　　　|　馬車にひかれるとか梯子が倒れるなんてことはまあないにしても、バナナの皮、ミカンの皮
　　　|　こりゃどこにでもあるからね
　　　＼＿＿＿＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　∧w∧
　　　　　　　　(　ﾟДﾟ）
　　　　　　　　と　　　つ─┛~
　　　　　　　.-（＿/~),　
　　　　　　　|　＿し'J
　　　　　　　|　─　|

　　六時間前の自分なら一笑に付したであろう、そんなばかげたことを石屋は大まじめで話した
　　　　でも、いまの自分は笑わなかった

　　「いちばんいいことはね
　　　今夜十二時まで、あんた、ここにいることだよ
　　　どうです、上へあがって一服やりましょうや
　　　家ン中なら、ちっとは涼しいでしょうから」

　　意外なことに、自分は石屋の言うなりに従ったのである

399 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/10(土) 23:45:00 ID:f3MaQNgK0

17/18

　　　自分と石屋はいま、軒の下屋の細長い天井の低い部屋にすわりこんでいる
　いましがた石屋は妻君を先に寝かし、自身は小さな砥石でせっせと鑿を研いでいる

　　　 ∧w∧ 　　
　　　(　　　）　　　　　+
　＠ /　　　⊃━─　　
　　（＿＿ )　　［￣］

　自分はあけ放した窓の前のガタガタなテーブルにむかって、いまこれを書いている
　　テーブルの足が一本ぐらぐらしている。石屋は道具を持たせたら名人だろうから、
　いま研いでいる鑿が研ぎあがったら、それでテーブルの足をなおすつもりなのだろう

　　　　　ノノ（ヽヽゝ
　　　　　（　´一`）
　　　　　（φ 　　）　　　　　　　　　　　　
　　　￣￣＼三三＼￣￣￣￣￣￣＼　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　

400 ：B級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2009/01/10(土) 23:45:59 ID:f3MaQNgK0

18/18

　もう十一時過ぎである。あと一時間たらずで自分はこの家を出る
　とにかく、息がつまるような暑さだ
　この暑さじゃ、人間の頭だってたいがい変になる

　　　　　　　　　　ノノ（ヽヽゝ
　　　　　　　　　　（　　　　）　　＼
　　　　　　　　＼三と.iニニi　　　　＼　　　　　　
　　　￣￣￣￣￣|＼|＿＿|￣￣￣||　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　| 　　 | 　　　||　　　

　　　 ∧w∧ 　　
　　　(;;;::::.... ）
　　　/;;;::::....|

401 ：B級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2009/01/10(土) 23:46:50 ID:f3MaQNgK0

「怪奇小説傑作集１」

Ｗ・Ｆ・ハーヴィー作　　　　　　「august heat」

402 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/11(日) 02:01:57 ID:rtGHgXP40

乙！
最後の後ろ姿がいいねえ。

403 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/11(日) 18:45:58 ID:iZWsg8GW0

新年オツカレー

404 ：1/1：2009/01/11(日) 20:38:44 ID:jJaTk0xu0

ある日ジョンはパブで論理学の教授と出合った。
ジョンが論理学とはどんなものかとたずねると、
教授はでは実際にやって見ましょうといい、質問を始めた。

／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|　きみは芝刈り機を持ってるかい？
＼＿　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　｜／　／
　　 ∨　　| 　いいや、持ってないぜ。それがどうかしたのかい？
日　▽　Ⅱ＼＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
≡≡≡≡≡　｜ /
　 _＿__　［］　　 ∨目
__ⅲ■∧_＿_＿∧＿∧＿＿＿
　　(,, ﾟД)日.　（∀・　）∇
― / 　つ――と　　）―――
＼(＿__ﾉ　　　 (_＿_＿ﾉ
　━┳━ 　　━┳━
￣　┻￣￣￣￣┻￣￣￣￣
　 ∧
　｜＼
／　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|　と言うことはジョン、君はホモだな！
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

405 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/11(日) 20:52:45 ID:dMGRr0tI0

　　　　＿＿__
　　 __|＿＿__|__　　 .／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　（》ﾟДﾟ）　　＜　悪いがそれはガイシュツなんだわ
　　　（ '⌒つ）　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　/　 /　/
　　（＿__）__）

　　 >>276-288
　　　（》ﾟДﾟ）　ヽヽヽ　　　　＜￣￣￣￣￣
　　　（　　　　）つ┬──┬ 　｜　ほらな？
　　　｜　｜｜　 └──┘　　＼＿＿＿＿＿
　　（＿__）__）

406 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/11(日) 21:01:36 ID:jJaTk0xu0

それ以前に同じネタがいくつもこのスレに投稿されたのも知ってるさ

407 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/12(月) 13:40:35 ID:GSR526xs0

いきなりオチというのはめずらしい

408 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/21(水) 21:17:49 ID:iE5GsQc80

　　　─━　靴箱の前に男物の靴が一足出ていたので母さんに訊いた　━─

　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────────
　　　　　　　　　　　　　　　　｜この靴はどなたの？
　　　　　　　　　　　　　　　　└───／─────
┌────────────────
│何を言っているの？父さんのじゃない
└──＼──────────────
　　　　　∧∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／＿＿＿__／|
　　　　 (*ﾟーﾟ)　　　　　　　　　 /∧　　　　　　　　　　　 |　　 |　　 |　 |
＿＿＿（ｌ^!{＾）＿＿＿＿＿＿(- ﾟ* )＿＿＿＿＿＿＿＿＿.| 　。| 。　|　 |
　　　　ﾉ_ｊ,|__ゝ　　　　　　　　 i　　つ　　　　　　　　　　　／ |＿＿|＿＿|／
　　　　　し' J　　　　　　　　 ∪ Ｊ　　　　　　　　　　／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／／どつ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／／　どつ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |／

409 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/21(水) 21:19:02 ID:iE5GsQc80

　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────
　　　　　　　　　　　　　　　　　│……そうね
　　　　　　　　　　　　　　　　　└──／───
　　　　　∧∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＿＿＿__／|
　　　　 (*ﾟーﾟ)　　　　　　　　　 ∧ﾍ　　　　　　　　　　　　　 .|　　 |　　 |　 |
＿＿＿（ｌ^!{＾）＿＿＿＿＿　( *ﾟ -)＿＿＿＿＿＿＿＿＿ | 　。| 。　|　 |
　　　　ﾉ_ｊ,|__ゝ　　　　　　～Ｕ　i　　　　　　　　　　　　／ |＿＿|＿＿|／
　　　　　し' J　　　　　　　　　 (/ Ｊ　　　　　　　　　　 .／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／／どつ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／／　どつ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |／

　　　─━　母さん大丈夫かしら。とっくにいない人のことなんか。　━─

410 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/21(水) 21:19:50 ID:iE5GsQc80

　　　　　　　　─━　靴箱の前を通りかかると娘が訊いた　━─

　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────────
　　　　　　　　　　　　　　　　｜この靴はどなたの？
　　　　　　　　　　　　　　　　└───／─────
┌────────────────
│何を言っているの？父さんのじゃない
└──＼──────────────
　　　　　∧∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／＿＿＿__／|
　　　　 (*ﾟーﾟ)　　　　　　　　　 /∧　　　　　　　　　　　 |　　 |　　 |　 |
＿＿＿（ｌ^!{＾）＿＿＿＿＿＿(- ﾟ* )＿＿＿＿＿＿＿＿＿.| 　。| 。　|　 |
　　　　ﾉ_ｊ,|__ゝ　　　　　　　　 i　　つ　　　　　　　　　　／ |＿＿|＿＿|／
　　　　　し' J　　　　　　　　 ∪ Ｊ　　　　　　　　　　／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／／どつ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／／　どつ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |／

411 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/21(水) 21:20:22 ID:iE5GsQc80

　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────
　　　　　　　　　　　　　　　　　│……そうね
　　　　　　　　　　　　　　　　　└──／───
　　　　　∧∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＿＿＿__／|
　　　　 (*ﾟーﾟ)　　　　　　　　　 ∧ﾍ　　　　　　　　　　　　　 .|　　 |　　 |　 |
＿＿＿（ｌ^!{＾）＿＿＿＿＿　( *ﾟ -)＿＿＿＿＿＿＿＿＿ | 　。| 。　|　 |
　　　　ﾉ_ｊ,|__ゝ　　　　　　～Ｕ　i　　　　　　　　　　　　／ |＿＿|＿＿|／
　　　　　し' J　　　　　　　　　 (/ Ｊ　　　　　　　　　　 .／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／／どつ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／／　どつ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |／

　─━　娘は時々同じ質問をする。まるで父さんなんていないとでも言いたげに。　━─

412 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/21(水) 21:20:56 ID:iE5GsQc80

　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────────
　　　　　　　　　　　　　　　　｜この靴はどなたの？
　　　　　　　　　　　　　　　　└───／─────
┌────────────────
│何を言っているの？父さんのじゃない
└──＼──────────────
　　　　　∧∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l二二l__　　　／＿＿＿__／|
　　　　 (*ﾟーﾟ)　　　　　　　　　 /∧ 　　　　　 (,,ﾟДﾟ) 　　 |　　 |　　 |　 |
＿＿＿（ｌ^!{＾）＿＿＿＿＿＿(- ﾟ* )＿＿＿＿ (_||__||)＿＿..| 　。| 。　|　 |
　　　　ﾉ_ｊ,|__ゝ　　　　　　　　 i　　つ　　　　　　.| ﾟTﾟ|　　／ |＿＿|＿＿|／
　　　　　し' J　　　　　　　　 ∪ Ｊ　　　　　　　.し' Ｊ／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／／どつ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／／　どつ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |／

413 ： ◆roku6g10uM ：2009/01/21(水) 21:21:29 ID:iE5GsQc80

　　　　　　　　　　　　　　　　　┌─────
　　　　　　　　　　　　　　　　　│……そうね
　　　　　　　　　　　　　　　　　└──／───
　　　　　∧∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l二二l__　　／＿＿＿__／|
　　　　 (*ﾟーﾟ)　　　　　　　　　 ∧ﾍ　　　　　　　(,,-д) 　　 |　　 |　　 |　 |
＿＿＿（ｌ^!{＾）＿＿＿＿＿　( *ﾟ -)＿＿＿＿ (_||__||)＿＿ | 　。| 。　|　 |
　　　　ﾉ_ｊ,|__ゝ　　　　　　～Ｕ　i　　　　　　　| ﾟTﾟ|　　／..|＿＿|＿＿|／
　　　　　し' J　　　　　　　　　 (/ Ｊ　　　　　　　.し' Ｊ .／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.／／どつ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／／　どつ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |／

　　　　　　　　　　─━　妻と娘がまたおかしな会話をしている。　━─
　　　　　　─━　靴箱の前に立っている私の、足元だけ見つめながら。　━─

414 ： ◆roku6g10uM ：2009/01/21(水) 21:22:26 ID:iE5GsQc80

ショートショートの広場２０より
「靴」　　やまちかずひろ
でした。

415 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/21(水) 22:35:53 ID:1SKEmVqj0

嗚呼・・・・・・

416 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/21(水) 23:09:06 ID:ddhBheVn0

otu

417 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/22(木) 21:38:43 ID:c0CrgtRa0

おとうさん…

418 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/22(木) 23:52:39 ID:h5tBZDbs0

いつの間にか新作ラッシュが来てたのか
どいつもこいつも良作だ

419 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/23(金) 02:00:22 ID:y75i5O0u0

靴が無いから実は妻と娘は死んでいると考えたら・・・

420 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/01/23(金) 07:18:08 ID:nEhiKCAU0

>>413
父は靴を履いてるんじゃないの？

421 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/02/25(水) 00:15:48 ID:JBlfPuKn0

ふとこのスレのことを思い出した保守

422 ：二匹で一匹 ◆HWoh2Gs5ps ：2009/03/05(木) 03:47:54 ID:NTEaQGUF0

信じようと、信じまいと―

　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　（´∀｀　）
　　　　　　　　　　　　（. 　/と）
　　　　　／￣［］￣￣/三/￣￣￣￣￣￣＼
　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼

423 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2009/03/05(木) 03:48:57 ID:NTEaQGUF0

北海道1966年2月4日、千歳空港に向けて乗用車で
走行中の家族があった、その日の不思議な出来事

.　　　　　, ,――──,──― 、
＿＿＿. //　 ∧∧ // ∧∧. ||. ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　_＿[//＿_(ﾟ_*_,//[ ]ﾟДﾟ,,)_|| ＿＼＿_　　　＿＿＿＿＿＿
　lﾛ|=三= |ﾛﾛﾟ|￣￣ |￣￣∪ :|　￣￣￣||　￣￣￣───＿＿
　| ∈口∋￣_l＿＿ｌ⌒ｌ_＿＿_|＿__ｌ⌒ｌ__||￣￣￣＿＿───
　　￣￣`ー'￣　　`ー'　　`ー'　　`ー'
──────────────────────────
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

424 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2009/03/05(木) 03:49:29 ID:NTEaQGUF0

空港まではほぼ一本道であるはずなのに
ずっと進むといつのまにか逆方向を走っているのだ

　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ――─ 、、───､‐ 、
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／ |∑∧∧. ＼＼∧∧　＼＼＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　＿_／＿_,||_(；ﾟДﾟ［］＼＼_；ﾟ)＿_＼＼]＿
＿＿＿　＿＿＿　　 ||　　　　　 | ∪￣￣|￣￣￣￣|ﾟﾛﾛ|=三=|ﾛ|
　＿＿＿＿￣￣￣　||__ｌ⌒ｌ＿__|＿＿__l⌒l＿＿＿_,l_￣∈口∋ |
───￣￣￣＿　　　 `ー'　　 `ー' 　 `ー'　　　　　￣`ー'￣￣
───────────────────────────
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

425 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2009/03/05(木) 03:49:59 ID:NTEaQGUF0

何度向きを変えても、元の場所へと戻されてしまい
結局予約した飛行機を乗り逃してしまった

　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ――─ 、、───､‐ 、
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／ :||　∧∧ ＼＼∧∧　＼＼＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　＿_／＿__||_(；‐Д［］＼＼；‐).＿_＼＼]＿
＿＿＿　＿＿＿　　 ||　　　　　 | ∪￣￣|￣￣￣￣|ﾟﾛﾛ|=三=|ﾛ|
　＿＿＿＿￣￣￣　||__ｌ⌒ｌ＿__|＿＿__l⌒l＿＿＿_,l_￣∈口∋ |
───￣￣￣＿　　　 `ー'　　 `ー' 　 `ー'　　　　　￣`ー'￣￣
───────────────────────────
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

426 ： ◆HWoh2Gs5ps ：2009/03/05(木) 03:50:31 ID:NTEaQGUF0

しかし乗り損なったそれは、その日に東京湾へ
墜落した羽田沖全日空遭難事故の機体であったという。

　　　　　　　　　　　 ∧∧て
　　　　　　　　　　　(；ﾟДﾟ).　　　　　∧∧て
　　　　　　　_＿＿_（つ日)＿＿＿_(ﾟーﾟ；)
　　　　　／＼　　　　　　＿＿＿_と.　）
　　　　 .<＼※ ＼＿＿____|i＼＿＿＿ヽﾉ～
　　　　ヽ＼ ※　※　※|i　i|.====B|i.ヽ
　　　　　　　＼`ー──-.|＼.|___|__◎_|_i‐>
　　　　　　　　　￣￣￣￣|　.|￣￣￣￣|
　　　　　　　　　　　　　　　＼|＿＿＿＿|～

427 ：二匹で一匹 ◆HWoh2Gs5ps ：2009/03/05(木) 03:51:03 ID:NTEaQGUF0

信じようと、信じまいと―

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| l二二l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　＿　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 ┬　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＿＿＿|
. 　　　　　　 ∧＿∧　　　　　　　　　　　| |
─────（　　　） ──────‐ |_|────────
　　　　　　（　　　つ[]
┌─┐
｜→｜
├─┴──────────────────────┐
｜http://love6.2ch.net/test/read.cgi/mona/1198623328/　｜
└────────────────────────┘

428 ：名作ｼｮｰﾄｼｮｰﾄ作家をＡＡ化しよう・1/5：2009/04/02(木) 03:52:25 ID:DBoHtwpc0

　小松左京氏と星新一氏が鍾乳洞に出かけた。

　　　 ∧＿∧　　　∧☆∧
　　　（,,｀o-o´）.　（,, ´∀｀）
　　　（　　　　）　　（　　　　）
　　　｜｜　|　. 　｜｜　|
　　　（_＿）＿）　　（_＿）＿）

429 ：2/5：2009/04/02(木) 03:53:29 ID:DBoHtwpc0

γ;;;";;;~ﾞ;;:;;:::Y~;;::;;;''";;::;;;;⌒/;;::;~;;;v;;;;;ヽ,,
;;::;;ヽ;;;l;::;::::;;;;／;;::;;/;;;;::;;;､;;l;;::;;;);;;:::;;;;√;;;:)
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"-~ﾞ`ｰ-'"-､-"ｰ"ﾞ~~''''''''''''''''''''''''''''''''ｰ-"ｰ"ﾞ~
　　　　　∧＿∧
　　　　.（｀o-o´,,）　　　　　　 ∧☆∧
　　　　と　と　）─-,､　　　（∀｀　,,）
　　　　（　（　　）--　 l　　　（　　　　）
　　　　　し´ し´ー-─'　　　.|　｜　|
　　　　　　　　　　　　　　.　（＿（＿,,）

　　　　　見物を終えて、外で休んでいると、

430 ：3/5：2009/04/02(木) 03:55:52 ID:DBoHtwpc0

γ;;;";;;~ﾞ;;:;;:::Y~;;::;;;''";;::;;;;⌒/;;::;~;;;v;;;;;ヽ+　　　+
;;::;;ヽ;;;l;::;::::;;;;／;;::;;/;;;;::;;;､;;l;;::;;;);;;:::;;;√γ⌒ヽ　　
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;;::::;;Y;;;:::;ヽ;;;;;;;;:ヽ;;:;:;;;;::ﾉiiiiii!/　/;; 　　;;;;;;;/ ／　 ◎
;;:::::ﾉ;;;:::::::√;;::::人;;::::ノiiiiiii!i!し';;　　;;;;;;;（＿つ　ヾ|ﾉ
"-~ﾞ`ｰ-'"-､-"ｰ"ﾞ~~''''''''''''''''''''''''''''''''ｰ-"ｰ"ﾞ~
　　　　　∧＿∧
　　　　ミ,,　｀o-）　　　　　　 ∧☆∧
　　　　と　と　）─-,､　　 .ミ　　　,,）
　　　　（　（　　）--　 l　　　（　　　　）
　　　　　し´ し´ー-─'　　　.|　｜　|
　　　　　　　　　　　　　　.　（＿人＿）

　　　　　　出口からお坊さんが出てきた。

431 ：4/5：2009/04/02(木) 03:58:26 ID:DBoHtwpc0

　　　　　　すると星氏は

γ;;;";;;~ﾞ;;:;;:::Y~;;::;;;''";;::;;;;⌒/;;::;~;;;v;;;;;ヽ　　　そ
;;::;;ヽ;;;l;::;::::;;;;／;;::;;/;;;;::;;;､;;l;;::;;;);;;:::;;;√γ⌒ヽ　て
;;:::;ヽ;;;;;;;;:ヽ;;:;:;;/;;;;;::;;ヽ;;;:::へ;;;::>;;::::;ソ（,,´Д｀,）
:;;^:;;:ﾉ;;::;;;;:::;√;;::::人;;:::l;;::;;::;;::<出口/⌒　　　ヽ
;;;::人:;;;;;::ヾ;;::::;;V;;;:::;;)~;;;:::;;;／iiii!:::::.|　| 　　 | |
;;::::;;;）;;;:::;Y;;;;::..;;ヾ;;;:::(;;:::::;;;ゞiiiii!i;;:::ﾉ＼＼.／.| |
v:::::::::;;;;:y;;::;;;;:ﾉ;;;:::::;;<;;;::;;;;liiiiii!i!::::/　　 .＼＼.| |
√;;;::::::/;;:::::ヽ;;:::::vヾ;;;::::ノiiiiii!i!::./　/⌒＼し'(ノ
;;､;;;llv;;;v::~::;;^:;;:ﾉ;;::;;;;:::;::liiiiiiii.／／;;　　;;;;>　）-------------
;;::::;;Y;;;:::;ヽ;;;;;;;;:ヽ;;:;:;;;;::ﾉiiiiii!/　/;; 　　;;;;;;;/ ／　 ◎
;;:::::ﾉ;;;:::::::√;;::::人;;::::ノiiiiiii!i!し';;　　;;;;;;;（＿つ　ヾ|ﾉ
"-~ﾞ`ｰ-'"-､-"ｰ"ﾞ~~''''''''''''''''''''''''''''''''ｰ-"ｰ"ﾞ~
　　　　　∧＿∧　　　 .∧☆∧　　　､_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_,
　　　Σ ,,　；｀o-）　　（,,,　´∀）)　＜　やや！鍾乳洞から大入道が出てきた！　（
　　　　と　と　）─-と　　　ﾉ　　　）　これが本当の「大は小を兼ねる」だーッ！（
　　　　（　（　　）--　／／>　>　　　⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒`
　　　　　し´ し´ー-（,,＿）（,,＿）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・とはやし立てた。

432 ：5/5：2009/04/02(木) 03:59:37 ID:DBoHtwpc0

　さすがの小松氏も驚いて

γ;;;";;;~ﾞ;;:;;:::Y~;;::;;;''";;::;;;;⌒/;;::;~;;;v;;;;;ヽ
;;::;;ヽ;;;l;::;::::;;;;／;;::;;/;;;;::;;;､;;l;;::;;;);;;:::;;;√γ⌒ヽ
;;:::;ヽ;;;;;;;;:ヽ;;:;:;;/;;;;;::;;ヽ;;;:::へ;;;::>;;::::;ソ（# ´Д｀）
:;;^:;;:ﾉ;;::;;;;:::;√;;::::人;;:::l;;::;;::;;::<出口/⌒　　　ヽ
;;;::人:;;;;;::ヾ;;::::;;V;;;:::;;)~;;;:::;;;／iiii!:::::.|　| 　　 | |
;;::::;;;）;;;:::;Y;;;;::..;;ヾ;;;:::(;;:::::;;;ゞiiiii!i;;:::ﾉ＼＼.／.| |
v:::::::::;;;;:y;;::;;;;:ﾉ;;;:::::;;<;;;::;;;;liiiiii!i!::::/　　 .＼＼.| |
√;;;::::::/;;:::::ヽ;;:::::vヾ;;;::::ノiiiiii!i!::./　/⌒＼し'(ノ
;;､;;;llv;;;v::~::;;^:;;:ﾉ;;::;;;;:::;::liiiiiiii.／／;;　　;;;;>　）-------------　　　
;;::::;;Y;;;:::;ヽ;;;;;;;;:ヽ;;:;:;;;;::ﾉiiiiii!/　/;; 　　;;;;;;;/ ／　 ◎　　　　　　　　　+x_
;;:::::ﾉ;;;:::::::√;;::::人;;::::ノiiiiiii!i!し';;　　;;;;;;;（＿つ　ヾ|ﾉ　　　　∧☆∧　.'
"-~ﾞ`ｰ-'"-､-"ｰ"ﾞ~~''''''''''''''''''''''''''''''''ｰ-"ｰ"ﾞ~_　　　　　ヽ（´∀｀ *）7 ﾜｰｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧　 /｀ヽJ　　　,‐┘　ﾜｰｲ
　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　　　（,,　；｀o-）　´｀ヽ､_　ノ "
　　　　　　　,,-ｰ─-,､　　　　　　　　　　 /　　　　つ　　　　｀) ）
　　　　　　　|　---　 l　　　　　　　　　　（　　　　/
　　　　　　　`ー--─'　　　　　　　　　　 (＿（,,＿）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/(
　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣　￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　|　これ、星ちゃん、およしよ　　　　　　 .|
　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　およしってば　　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　と制止したものの聞く耳持たず。
　　　　　　　　　お坊さんは怖い顔で二人をにらんでいたという（実話）。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　～終わり～
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　出典は星氏の本のどれか。

433 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/04/02(木) 11:33:49 ID:VWBezBeq0

マジかｗ乙

434 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/04/04(土) 11:40:11 ID:3MOldTgK0

おちゃめだなｗｗｗ乙

435 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/04/28(火) 18:03:38 ID:brmb4/9l0

保守

436 ： ◆roku6g10uM ：2009/05/05(火) 21:13:46 ID:T+yveayo0

昔はSF作家同士仲がよかったと聞くが、
こういうこともあったんだなぁｗ

437 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/05/05(火) 21:15:46 ID:T+yveayo0

名前は見なかったことにしておいて。

438 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/05/06(水) 00:17:07 ID:UW7DjFJr0

>>437
小松・星・筒井・平井あたりはプライベートでも仲がよくて、しょっちゅう
一緒に飲みに行ったりしてたからね
銀座に行き着けのバーもあったというし

そのへんのアホ話から派生した短編なんかもわりとある

439 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/06/24(水) 19:04:59 ID:+y1S6jq20

hosyu

440 ：名作ｼｮｰﾄｼｮｰﾄ作家をＡＡ化しよう２・1/9：2009/07/16(木) 06:09:52 ID:KX3GYmsy0

　筒井康隆氏が作家になったばかりで、まだあの狂気のような作風じゃなかった頃。

　　 |　　　 :|　[BAR] . 　 |ﾆl 　　　／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|　　.| |　　.|
　　 |　　　 :|　　　　　 | | |　／. ;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; ＼　 | |　　.|
　　 |　　　 :|　　　　　 | |_| ∧∧　　　　　　　　　　　.＼|_|　　.|
　　 |　　　 :|　　　　　 |_|　(*ﾟдﾟ)　　　　　　　　　　　　　＼　..|
　　 |　　　 :|　　　　　 |　/つ筒つ　　　　　　　　　　　　　　 .＼|
　　 |　　　 :|　　　　／　(　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　 |　　　 :|　　　／　　　し`Ｊ　　　 ∧☆∧　　　　　　　　　　　＼
　　 |＿　　.|　　 ∧＿∧　　　　　　　（∀｀　*）
　　 |／|＿ |　　（,,*｀o-o）　　　　　　（　　　　）
　　 |／／|_|／と　　　　つ　　　　　 |　 |＼＼
　　 |／／::..　　　|　｜　 |　　　　　　（＿,,）（,,＿）
　　 |／::..　　　　（＿（＿,,）
　　 |::...
　／
／
　星新一氏、小松左京氏そのほかと大阪で飲む機会があった。

441 ：名作ｼｮｰﾄｼｮｰﾄ作家をＡＡ化しよう２・1/9：2009/07/16(木) 06:11:12 ID:KX3GYmsy0

　　　　かなり飲んだ後、何か食べようと地下のレストランで
　　　　　　カレーなど食べ始めた。

　（⌒）￣￣￣∧∧￣￣￣￣￣￣　.∧☆∧￣￣￣)
　 |　|￣￣￣ (*ﾟдﾟ)￣￣￣￣￣￣（* ´～｀）￣￣..｜
　 |　|　　　　/ つつ　　　　　　　　（　　ｰ=と）　　　 |
　 |　|　|＼￣￣￣(;;;;;;＿)￣且￣￣￣(;;;;;;＿)￣且￣＼
　 |　|__ ＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　 |　|＼　.＼＼　　且　(;;;;;;＿)　　　　　　　　　　　　　　　＼
　 |__|　＼　|＼＼＿＿ ∧＿∧ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼
　　　＼　 | .|.|| ＼|⊂2（o´*　　）　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　＼| .|.||　（⌒）￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣）
　　　　　　　　　 |　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|　 |

442 ：3/9：2009/07/16(木) 06:13:19 ID:KX3GYmsy0

　すると、突然立ち上がる筒井氏。

　　　　　　　　　.∧∧　ｶﾞﾀｯ
　（⌒）￣￣￣　(*ﾟдﾟ)￣￣￣￣￣.∧☆∧￣￣￣) ／￣＼
　 |　|￣￣￣il / し　Ｊ￣￣￣￣￣（´∀｀ *）￣￣..＜　？　 |
　 |　|　　　 ili (　　　)　　　　　　　（　　ｰ=と）　　　 |＼＿／
　 |　|　|＼￣￣￣(;;;;;;＿)￣且￣￣￣(;;;;;;＿)￣且￣＼
　 |　|__ ＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　 |　|＼　.＼＼　　且　(;;;;;;＿)　　　　　　　　　　　　　　　＼
　 |__|　＼　|＼＼＿＿ ∧＿∧ ＿　／￣＼＿＿＿＿＿_,,＼
　　　＼　 | .|.|| ＼|⊂2（o´*　　）　.＜　？　 |　　　　　　　　　 |
　　　　＼| .|.||　（⌒）￣￣￣￣￣　＼＿／　￣￣￣￣￣￣￣￣）
　　　　　　　　　 |　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|　 |

443 ：4/9：2009/07/16(木) 06:15:25 ID:KX3GYmsy0

　　　　　　､＿)＼　ヽ､_人/WヽノしLノ（　　　／　 ,
　　　＼　＿）　　　`-'　　　　）　　　　　　しr_ノ（_／/_
　　　　ヽ`　　　　　　　　　　（　　　）　　　　　　　　　　＞
　　　＜　　　　　　　,,　　　　　　（　　　）　　　　　　（
　　　､＿）　　　　　　ﾞﾐ;;;;;,_　　　　　　　（　　　　　　　て
　　　＼　　　　　　　　ミ;;;;;;;;､;:..,,.,,,,, 　　　　　　　　　　＜
　　　　`）　　　　　　　　i;i;i;i; '',',;^′..ヽ　　　　　　　　（_
　　　￣）　　　　　　　　ﾞゞy､､;:..､）　　｝　　　　　　　　＞
　　ヽー'　　　　　　　　　.¨.､,_,,､_,,r_,ノ′ 　　　　　　　＜
　　　Ｚ　　　　　　　/;:;":;.:;";i; '',',;;;_~;;;′.ヽ　　　　　　　`フ
　　 _ノ　　　　　　　ﾞ{y､､;:...:,:.:.､;:..:,:.:.　._　　､｝　　　　　（⌒
　　　て　　　　　　　".¨ｰ=v ''‐ .:v､,,､_,r_,ノ′ 　　　　　　そ
　　　　)　　　　　　/;i;i; '',',;;;_~⌒¨;;;;;;;;ヾ.ﾐﾞ´ﾞ^′..ヽ　　　　（
　　＜　　　　　ﾞ{y､､;:...:,:.:.､;､;:.:,:.:.　._　　.､）　　､｝　　　　＼
　　 _ノ_　　　　　".¨ｰ=v ''‐ .:v､冫_._ .､,_,,､_,,r_,ノ′ 　　　/⌒
　　　　_)　　　/i;i; '',',;;;_~υ⌒¨;;;;;;;;ヾ.ﾐﾞ´ﾞ^′.ｿ.ヽ　　　て_
　　　＞　　　ﾞ{y､､;:..ゞ.:,:.:.､;:.ﾐ.:,:.:.　._υﾟo,,'.､）　　､｝　　　（
　　＜　　　　　ヾ,,..;::;;;::,;,::;):;:;:; .:v､冫_._ .､,_,,､_,,r_,ノ′　　　＞　　　※お食事中の方には大変申し訳ありませんが
　　　 )　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　　　　　　実話なので辛抱してください。
　　／⌒/／^)／⌒V´Y⌒y'^)　 r-､（⌒ヽ∧（ヽ(^ヽ＼⌒＼
　　　　／　　　　　　　　　 .　/／　　`　　　　ヽ　　　　　　＼
　　　　　　　　　.∧∧ ∩　'"
　（⌒）￣￣￣　(*ﾟ∀ﾟ)ノ￣￣￣￣￣.∧☆∧ ￣￣)／￣＼
　 |　|￣￣￣　/ し筒/　￣￣￣￣￣（´Д｀；）￣ .＜！！ |
　 |　|　　　　(　　　ﾉ　　　　　　　　（　　ｰ=と）　　 |＼＿／
　 |　|　|＼￣￣￣(;;;;;;＿)￣且￣￣￣(;;;;;;＿)￣且￣＼
　 |　|__ ＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　 |　|＼　.＼＼　　且　(;;;;;;＿)　　　　　　　　　　　　　　　＼
　 |__|　＼　|＼＼＿＿ ∧＿∧ ＿　／￣＼＿＿＿＿＿_,,＼
　　　＼　 | .|.|| ＼|⊂2（oﾟ；　　）　.＜！！ |　　　　　　　　　 |
　　　　＼| .|.||　（⌒）￣￣￣￣￣　＼＿／　￣￣￣￣￣￣￣￣）
　　　　　　　　　 |　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|　 |

444 ：5/9：2009/07/16(木) 06:17:21 ID:KX3GYmsy0

・・・筒井氏、突如下ネタトーク開始。
これが長い。しかも極端かつリアル。　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　／/　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　／　.人　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　/ 　（＿_）　　　 .|
　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼/ ∩(＿___）　　　 .| ￣￣￣＼
　|　　　 ∬ ∬　　　 ∬ ∬　　　 ∬ ∬　　+ 　　. | 　.|（・∀・）＿　　｜　　　　　 |
　|　+　　人　　　　　人　　　　　人　　　　 +. 　 |,.／ |　　　ヽ／　　..|　　　　　　|
　| 　　（＿_）　　　（＿_）　　　（＿_）　　　　　　|￣￣￣"∪　　　／::＼　　　　.|
　| 　+ （＿＿）　　（＿＿）　　（＿＿）　　　　+ 　|￣￣￣|／￣￣:::::::;;;;;;;）　　 .|
　| +　（＿＿）　（＿＿）　（＿＿）　+ 　　　 .|　　＼＿――￣￣::::::::::＼　 _|
　|　　（　´∀｀∩　（´∀｀∩）　（　´∀｀）,,　　　　　| 　ﾉ￣　　　　　::::::::::::::::::::::）　 |
　|（( （つ　　　ノ　（つ　　丿　（つ　　つ　)）　+ 　 .|／￣―――――￣￣::::::::＼..|
　|　　ヽ　（　ノ　　（　ヽノ　　　）　）　）　　　　 .|　　　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::）|
　|　　　（＿）し'　　し（＿）　　（＿）＿）　　　　　　 |＼＿＿::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ |
　＼＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿_／
　　　　　　　　　　∨　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）ノ
　　　　　　　　　　　　　∩
　　　　　　　　　,,∩∧∧ミ
　（⌒）￣￣　　と`(*ﾟ∀ﾟ)'つ￣￣￣￣ ∧☆∧ ￣￣)
　 |　|￣￣￣　シ　筒 /´　￣￣￣￣（´Д｀；）ｵｴｴ...
　 |　|　　　　　(　　 ,ノ　　　　　　　　と　と　　/　　 |
　 |　|　|＼￣￣￣(;;;;;;＿)￣且￣￣￣(;;;;;;＿)￣且￣＼
　 |　|__ ＼＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　 |　|＼　.＼＼　　且　(;;;;;;＿)　　　　　　　　　　　　　　　＼
　 |__|　＼　|＼＼＿＿ ∧＿∧ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼
　　　＼　 | .|.|| ＼|⊂2（o´;ill　　）　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　＼| .|.||　（⌒）￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣）
　　　　　　　　　 |　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|　 |

　　　おしゃれで好男子の筒井氏が、直立不動の大真面目でそんな話をえんえんと続ける。
　　　　それはこの世のものとは思えない光景だったという・・・。

445 ：6/9：2009/07/16(木) 06:19:02 ID:KX3GYmsy0

　話の内容はあまりにもあんまりなので文字にすることは到底出来ない・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼_~三三三＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 | ￣￣￣￣｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 | ベト　　 . |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 |　ナム　　..|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 |　　観光　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 |　　　公社 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼_|　＿＿＿＿|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀´

　　　と言いたいところだが、この内容は後に「最高有機肥料」という作品になった。
　　　　　好奇心のある方はお読みになるといい。カレーでも食べながら。

446 ：7/9：2009/07/16(木) 06:20:51 ID:KX3GYmsy0

　その後彼は世界でも類を見ないような、妄想の権化のごとき作品を次々発表。

　　　　　　　　┌───┐
　　　　　　　　｜脱走　｜　　　　,,┌───┐
　　うっひょう.　｜　追跡ミ　　　-=≡俗物　..｜
　　　　　　　　└○ミ､　ﾞ　　　　　｜　図鑑｜　　　　　┌───┐
　　　 ┌──┐.∧ ∧　○　　　　└───┘　　　　　｜発作　｜
　　　｜ﾍﾞ観 .| (,,ﾟ ∀｡)　 )))'´＼　　　　　　　　　　　-=≡三　作品.｜
　　　｜公　⊂ 　筒　○' アフ ,>　　　　　　　　　　　　 └───┘
　　　 └──┘⊂_　 /< リカ ,／
　　　　　　　　　　　ソ　ヽ､／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ならば、その酒癖もそれにしたがってすさまじく・・・

　　　　　　　　　∧☆∧　？　　　　　＼　　　∧ ∧　　　／
　　　　　　　　（,, ´Д｀）　　　　　　　　　　 (^д^,,)　　ｷﾞｺﾊﾊﾊ
　　　　　　　　（　　　　）　　　　　─　　　　と　筒つ　　　─
　　　　　　　　　|　　|　 |　　　　　　　　　　　 | 　　|
　　　　　　　　（,,＿）＿）　　　　　　　／　.　 ∪^∪　　　＼

　・・・ならなかった。その後筒井氏のそんな姿を見ることは二度となかった。

447 ：8/9：2009/07/16(木) 06:22:13 ID:KX3GYmsy0

　作品内に狂気を封じ込める方法を見つけたのだろうか。

　 |　 ||;;|||;;| 　　　　　　 ||;;|||;;||＿＿＿ | ）　（　　|::Jazz:::|
　 |　 ||;;|||;;| 　　　　　　 ||;;|||;;|| ［］［］［］|（　　）　 | ;;;;;;;;;;　|
＿|三三三三　　　　　　三三三三三三三三||　￣￣￣
　/|
,/ :|　 ∧☆∧　　　∧∧　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
￣￣（　　´Д）￣ (д-；)￣＜　ふざけた手紙や電話が来て・・・
＿_ /　　　　つ＿と　　ヽ＿＿＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　（　　 ⌒)　　　/ 　　～
　━┳━ ノ　　　(━┳━　　　 ━┳━　　　 ━┳━

　　　　　彼自身もあまりに作品と同一視されるといって迷惑していた。
　　　　　　実際の彼はとても育ちが良くて、気持ちよく同席できる人物なのだ。

448 ：9/9：2009/07/16(木) 06:24:40 ID:KX3GYmsy0

　　しかし、ふと目の前の人物があんな小説を書くやつだと思い出すと、

Ｐ/||仝/　 ||/ .　 /||　 /　　　　/　　 ∧☆∧　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
. /.||. /.＿_|| .㍑/ .||. /　　　　/　　（´Д｀　）。o　○|　あの頭、どっかで異次元とつながってるんじゃ・・・
/　||/ .∩/||Д/　 ||/　　　　/　　目⊂　　　）　　　　 .＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿.|| .‰/ .||. / 　 .||　　　　/　　 ∧ ∧___）~]
Ｅ/||＆/　 ||/　　/　　　　/　　 (Дﾟ ,,)┳~　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　などと思う。
../ ||. /.＿_||　　/　　　　/　　日と　＼/
/　||/ .Ⅱ/||　/　　　　 /　　　　/( r┳
＿.|| .日/ .||./　　　　 /　　　　/　`..┃
８/||凸∩∧＿∧ 　 /　　　　/::.　　┻
../ || ./.| （　　　　） /　　　　/￣￣」
/　||/ .ヽ（　 ○　）/　　　　/_|.┃~
＿.||　　/ | 　|　 |./　.　　/.　 ┻
０/||.　/ （＿_）__/　　.　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　オワリ

出典は星氏のエッセイ「きまぐれ暦」

449 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/07/16(木) 11:19:03 ID:OwbGYU4m0

乙

450 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/07/16(木) 21:07:08 ID:VtJUNX3X0

カレー

451 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/07/16(木) 21:53:01 ID:Pw6OGUBM0

久々の作品じゃあ！乙！
きまぐれ暦読み直してみるかなぁ

452 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/07/17(金) 12:52:52 ID:ljM7/rpW0

おつ

453 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/07/18(土) 12:02:19 ID:Y6PDsP/R0

乙でした！

454 ：B級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2009/08/26(水) 06:50:32 ID:38FQbz5/0

1/10

　　2年ほど前私が引退しようとしていた頃のことでして、郊外の方にささやかな別荘でもと思って物件を捜しはじめました
　そう簡単に見つかるものでもなく、10軒以上の物件を見てまわってようやく、アムハーストの不動産屋で望んでいたとおりのもの
　　を見つけることができました。街から2マイルほど離れたところにある小さな村の中のウェル・コテージというものでした

　　
　　　　　　　|￣￣|￣￣|￣￣|
　　　　　　　|￣|￣￣|￣￣|￣|
　　　　　　　~~"~~"~~"~~""~~"

井戸があったのは、その庭の端でした。もちろん、長い間使われていないもので、ただ、
　それがあるせいで、ちょっと独特の面白い雰囲気になっていました
　　まあ、そんなふうに思っていたのです

455 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/08/26(水) 06:51:28 ID:38FQbz5/0

2/10

　　4月の晩のことでした
　　もう暗くなりかけていましたが、わたしはまだ庭に腰を下ろしていました
　その日は1日陽射しが強く、室内へ入ろうと思うほど寒くなってはいなかったからです

　　　　　　　　　　　　　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　ミ,,ﾟДﾟ彡ｙ─┛~
　　　　　　　　　　　　　ミ　　ミ　　　　　　　＿＿　∧ ∧　
　　　　　　　　　　　　ﾐ　　　ﾐ　　　　～´ﾃｨﾌﾞﾙｽ(,,ﾟДﾟ)
,.wW,,　　　　,ww,,　　 |￣￣|ＪＪ　　　　　∪∪￣￣U U　　　　,,.,､　　　　　　 ,.wYw,,.　　
''"´''"''''ﾞ'"''"｀'''""｀"ﾞﾞ'''"''''''"´'''"""''"｀''''''"｀""''''｀`''‐'''''"｀ﾞﾞ"''''｀`''''"´''"''''

　　猫が井戸の方をじっと見つめているのに気がつきました
　　わたし自身は、猫が警戒しているものは全然見えませんでしたが。
　　わたしは立ち上がって庭の端へと歩きました
　　ティブルスについてくるように言ったのですが、一歩も動こうとはしませんでした

456 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/08/26(水) 06:52:18 ID:38FQbz5/0

3/10

　　　井戸の近くへ歩いていくと異常なまでの恐れと寂しさを意識しはじめ、
　それがあまりにも生々しく激しいものだったので、井戸そのものから立ちのぼる強い悪臭のように感じられました

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:::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;　　　　∧,,∧ ;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::;;;;;;　　　　　　　ミﾟДﾟi|!彡　;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::　　　　　　　　　　　ミ　　ミ）　;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::
　|￣￣|￣￣|￣￣|　　　ﾐ　　ﾐ　;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::
　|￣|￣￣|￣￣|￣|　　し｀J 　;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::
　~~"~~"~~"~~""~~"

　　堪えがたいほどのものだったので、急いでそこを離れました
　　　井戸から遠ざかると、その恐ろしい感覚は消えました
　　　　穏やかな4月の晩に戻ったわけです

457 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/08/26(水) 06:53:39 ID:38FQbz5/0

4/10

　　その3週間ほど後にまたあったのです
　今度は、最初の晩にティブルスが見たに違いないものをわたしも見ました
　　　溺れた婦人を見たのです

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:::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;＿ ;;;;;;;;;;:::::::::::
:::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;,' ,ﾉﾊヽ;;;;;;;;;;:::::::::::
:::::::::::::::::::::::::;;;;;;;川;;:::ﾟﾘ ;;;;;;;;;;:::::::::::
:::::::::::::::::::::::::;;;;;;;/ ii=ii| ;;;;;;;;;;:::::::::::
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　　　　　　　~~"~~"~~"~~""~~"

　　服が水でびしょぬれになっているのが見えました
　その黄金の髪、肩にぺたりと垂れていて、目は盲目のぬれた眼差しでわたしの方にじっと注がれて、見るも恐ろしいものでした
　　見えない霧のようにその人を取り巻いている、恐怖と不幸の感覚を、わたしはまた強く感じたのです

　　この衝撃的な姿がどれくらい見えていたのか、わたしにはわかりません
　でも、とうとうそれは消えて、それに伴う邪悪な感覚も一緒にどこかへ行きました

458 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/08/26(水) 06:54:56 ID:38FQbz5/0

5/10

　　　　翌朝直ちに、バスに乗ってアムハーストへ行き、不動産屋に会いました
　　ウェル・コテージについて気持ちが変わったので、できるだけ早く手放したいと告げました
　　　引退後の静かな年月を全く知らない女の幽霊で台なしにされたくはなかったのです

　　　|　何か特別な理由でも？
　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　|／

　　　　　　　　　　　|　期待していたような雰囲気でなかったというところがちょっと
　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼|

.　　　　　＿＿　　　∩-∩
　　　　ヽ| ・∀|ノ　／◎＼
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＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ　　　　ミ,,ﾟДﾟ彡
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　　 ━┳━ 　　　━┳━ 　　 | 　　　　　ﾐ　　ﾐ
------┻---------.┻───┘ 　　　　し｀J

459 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/08/26(水) 06:56:04 ID:38FQbz5/0

6/10

　　　数日後、若い男が下見をしたいとやってきました
　　　コテージを見るとずいぶんと喜んでいるようでした

: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : //:.:. :.:.:. : (（.,_,.）):.:.:.:. :. ...::ﾍ:. :. :. .: ::. :. :. :. :. :. .: ::. :. :. :. :. :. .: ::. :. :. :. :. :. .: ::
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:.. .:　｀ヽ、:::::::::::::::::::::://／ ,_,i,_,i,_,i,_,i,_,i,_,i,_,i,_,i,_,i,_i,_,i,＼　ヽ: .. :ﾍ:. :. :. .: ::. :. :. ﾍ,_,i,_,i,_,i,_,i,_,i,_,i,_,i,_,i,_,i,_,i,_,
: :.... . :. :. :ﾞ;:',,.:::::::::::::/[=:i ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ i￣i====]----‐‐‐‐‐‐‐l￣￣￣￣￣￣￣￣￣
..:. .　:. :.::. :.:. :~｀-,　|　 ::|　　　　　　　　　　　 ::; 　　　 |　 |　　 | 　　　　　　|　　:;:;,;,;,:;,,
::::; ; : :. :. :. :. :. . . :} | 　::|　　　　;　　　　　　　　　　 .:.|　 |;;　;;:;;| 　　　　　　|　　　　　}三三三{
:;、／::. :. :. :. :. :.:..ﾉ | 　::|:.:.　　;;:;;;;;;　　　　　　　　;:;:;:;;;;;:| 　|　 .:　| 　　　　　　|　　　　　|| 　||　 ||
:._::=;::. :.:. :..‐～　　 |　 ::|　　:｛≡≡≡≡≡≡≡｝　 : . | 　| 　　| 　　　　　　|　　　　　||--||--||
; l:;;::;:;::; :ﾉ::::::::::::::::: :|　 ::|　　 |l┌┐　∥　┌┐l|　　:　|　 |;;:;;:;　| 　　　　　　|　　　　　||　 || 　||　::;:
.:.:;::;:: :;.i~::::::::::::::::::: :|　 ::| 　　|l 　│　∥ 　　│l| 　　 |　 |　;;:;;;;| 　　　　　　|　　　　　}三三三{
:. .: :. ｿ::::::::::::::::::::::: :|　 ::|　:;:;:::|l　　　 ∥ 　　　l| 　　 |　 |　;;:;;;;| 　　　　　　|:
:.:ヽーｒ⌒)‐- .、:::::::|　 ::| ;;;:;;:;;|l┌　Ⅱ∥Ⅱ　┐l|:　　 |　 |　　 | 　　　　　　|　　　　　　　　
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:::::::;::::;::::;:;::::::: : } wli|,,_ ;;|,,____,,|l 　┘　∥　　 ┘l|,,___,,__|__,,|,,__,,__|__,,.. ．-‐'''""~;;:;,:;,:;wliiwliililw　:;:;:;:;
::::::::::::;::::;::ｒーwijknwn　　　　　￣:.:　￣ ..￣:. ￣　　　　　wliwliWliwlilwli　　wlilijlijwlijwWlij　　:;;::;:;;;;;;;;wliwliw
;;;;;　, '　´~　liliiwliliwil　:. :.　　 : ::..　.:. ..　,, ,,.. ．-‐　'''" "ﾞWililjlilijWwwliilﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ wwWliliwjlilijlijlwﾞﾞ
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　　　「これこそわたしたちが捜していたものですよ
　　　もし差し支えなければ、今日の夕方にでも家内を連れてきて見せてやりたいのですが。
　　　家内が同じように気に入ったといえば、契約します」

460 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/08/26(水) 06:56:56 ID:38FQbz5/0

7/10

　　わたしが庭で待っていると、彼等がやってきました
　あの若い男、不動産屋、そして───わたしは一行の前で莫迦みたいにただ見つめるだけでした
　　真ん中をあの溺れた婦人が歩いていたからです

　　　　　　　＿
　　　　　　,' ﾉﾊヽ
　　　　　　川ヮﾟﾘ　　＿＿
　　(,,'A`)')と ii=iiつ. ヽ|・∀・|ノ
　　(|　　|ﾉﾉ＿_ヽ　　|＿＿|
　　 .し'Ｊ　　し'Ｊ　　　　|　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミДﾟ　彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ　　ミ

　　「また、伺いました」と若い男が言いました
　　「そうそう、これが家内です」

461 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/08/26(水) 06:58:00 ID:38FQbz5/0

8/10

　わたしは部屋を見てもらうために、3人を家の中へ招き入れました
　　その後で、一人で庭の方へと歩いていきました

　　　　　　　　　　　　　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　ミ ,,‐Д彡
　　　　　　　　　　　　　ミ　　ミ
　　　　　　　　　　　　ﾐ　　　ﾐ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
,.wW,,　　　　,ww,,　　 |￣￣|ＪＪ　　　　　　　　　,,.,､　　　　　　 ,.wYw,,.　　
''"´''"''''ﾞ'"''"｀'''""｀"ﾞﾞ'''"''''''"´'''"""''"｀''''''"｀""''''｀`''‐'''''"｀ﾞﾞ"''''｀`''''"´''"''''

　頭が少しはっきりしてきた頃、この出来事と関係ありそうな本を読んだことを思い出そうとしていました
　　J・W・ダンの『時間論』、ご存知でしょう
　でも、まだ狼狽えた精神状態で、決意しかねていたのですが、そのとき、3人が戻ってきました。

462 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/08/26(水) 06:59:08 ID:38FQbz5/0

9/10

　　「ドリーンもわたしと同じようにすっかり気に入りましてね。そうだね？」
　　　若い女性は、楽しそうな笑みを湛えて頷きました
　　　　わたしの心はかちっと音をたてて決まりました

　「申し訳ないのですが、気が変わりました。どうしてもお譲りすることはできません」

　　3人は、じっとわたしを見つめました

　
　　　　　|　でも、ちょっとあなた
　　　　　|　わたしたちは欲しいんですよ。もし、値段に何か不満があるならば──
　　　　　＼＿＿＿　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　|／
　　　＿
　　 ,' ﾉﾊヽ
　　川дﾟﾘ　　　　　　　　　　＿＿
　　と ii=iiつ. 　　(；'A`)')　～|・∀・|～
　　ﾉ＿_ヽ　　(/　　ﾉ　　　　|＿＿|
　　　し'Ｊ　　　し'ヽ）　　　　　<　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧,,∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ ,,ﾟДﾟ彡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミ　　ミ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　／|
　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣　　￣￣￣￣
　　　　　　|　価格は全然関係ありません。お譲りするつもりがないということです。
　　　　　　|　わたしが言うことはそれだけです。

　　やっとわたしの決意は固いとわかって、3人は出て行きました
　不動産屋はアムハーストへ戻る道すがら、すっかりわたしの気が狂ったのだと説明したに違いありません

463 ：B級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2009/08/26(水) 07:00:10 ID:38FQbz5/0

10/10

　　　数週間後、退役軍人にウェル・コテージを売却しました
　　これは2年ほど前のことで、それ以来、あそこには近寄っていません
　当然のことながら、１つの疑問が心の中でしつこくわたしを悩ませるのです

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　わたしはあの不運な若い女性の命を救うことに成功したのか、そうではなかったのか

464 ：B級シネマ ◆qrSUVPbtek ：2009/08/26(水) 07:00:58 ID:38FQbz5/0

「怪奇礼讃」

エイドリアン・アリントン作　　　「Lady　for　Drowning」

465 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/08/26(水) 13:22:06 ID:PcBnGDQe0

>>464
久しぶりの新作でした
GJ！

466 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/08/26(水) 18:01:00 ID:FFzVSA2n0

おつ
おもしろーい

467 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/08/27(木) 22:28:31 ID:z56dc1O60

良かった！久々に世界に入り込みました。

468 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/02(水) 16:10:38 ID:NfrTZnWQ0

以前友人に聞かせてもらったショートショートを
ちゃんとした形で読みたいと探しているのですが
タイトルも収録してある本の名前もわからないので
さっぱり見つかりません。
ここの方々なら知ってるかもとかきこしています。

多忙な日々を過ごす青年。
そんな彼の元に1月1日、カレンダーが届く。
そのカレンダーには31日の後ろに32日がついている。
2月も3月も、、12月まで最終日の後に1日ついている。
誤植だろうとさして気にせずまたいつもの忙しい毎日を過ごすが、
31日の夜が明け目を覚ました彼は異変に気付く。
街からは人が消え、時計は31日24時でとまったまま。
奇妙に思うがゆっくり休める時間ができたと考え直し
疲れた心身を癒すためにその時間を使う。
自由な1日を手に入れた彼は余裕を持てる有意義な1年を過ごす。
12月32日を1年の疲れをとるようにゆっくりと過ごして、
そしてまた1月1日がやってきた。
しかしその日彼に届いたものは、、、

というようなお話なのですが
どなたかご存知ないでしょうか？
よろしくお願いします。

469 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/07(月) 20:46:52 ID:q1F7Q8ax0

>>464
乙！好きだわ

470 ：1/68：2009/09/09(水) 21:41:47 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　ここに、いささか抜けたところのある、ひとりの青年があった。
　　　　　　彼にはまた軽率なところもあり、優秀な点は少なく
　　　　　　　そんなことが原因で現在は失業の身だった。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　（　´Д｀）
　　　　　　　　　　　　　　　　　（　∪ ∪
　　　　　　　　　　　　　　　　　と＿）＿）

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　そして、あいにくと世の中が不景気なため
　　　　　　　　なかなか適当な職にありつけないでいた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

471 ：2/68：2009/09/09(水) 21:42:35 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　もともとあまりなかった貯金も、たちまち底をついた。
　　　　　こうなると、いくらなんでも悠然としてはいられない。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧__∧(ﾟωﾟ=;)>
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　ﾟ´Д）　　 )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　つ

　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　（´∀｀　）
　　　　　　　　（ {胤} ∪
　　　　　　　　　Ｙ　 [ ＾ ]
　　　　　　　（＿）__）

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　きょうも彼は、恥も外聞もなく、いつも不義理を重ねている
　　　　　　　知人に泣きつき、紹介状を書いてもらった。
　　　　それを手にし、就職運動に、ある建築会社を訪れた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

472 ：3/68：2009/09/09(水) 21:43:36 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　受付でさんざん待たされたあげく、
　　　　　　　　やっと人事課長というのが会ってくれた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　ii~⌒⌒⌒⌒ ∧＿∧⌒i　
　　　　　　　 --、___________（　・∀・） __--
　　　　　　　i ＼＼_________（　 {胤}つ__＼＼
　　　　　　::::＼）　）________ ）　）　）______）　）
　　　　　　　　　　　　　|＼￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　| | .＼ヽ三ヽ.＿＿_ ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　:::::::::::| |---------（｀　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　 ::| |　　　＿_i.i⌒⌒⌒⌒⌒i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼i.i　　　　　　　.i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::」＼ i＿＿＿＿＿i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::」　　　　　ｰ　|__

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　中年のにこやかな顔をした男だったが、
　　　　　　　いかにも油断のなさそうな目つきをしていた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

473 ：4/68：2009/09/09(水) 21:44:31 ID:/RRtG39r0

　　　┌───────────
　　　│　趣味はなんでしょうか？
　　　└───────ｖ──┬───────────────
　　　　　　　　　　　　　　　　 │　はい。テレビや映画でスパイ物を
　　　　　　　　　　　　　　　　 │　見るのが大好きです。
　　　　　　　　　　　　　　　　 └───ｖ───────────‐

　　　　　　ii~⌒⌒⌒⌒ ∧＿∧⌒i　
　　　　　 --、___________（　・∀・） __--
　　　　　i ＼＼_________（つ/￣/')_＼＼
　　　　::::＼）　）________ ）　）　）______）　）
　　　　　　　　　　　|＼￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　| | .＼ヽ三ヽ.＿＿_ ∧＿∧
　　　　　　　　　　　:::::::::::| |---------（｀　　　）
　　　　　　　　　　　　　 ::| |　　　＿_i.i⌒⌒⌒⌒⌒i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼i.i　　　　　　　.i
　　　　　　　　　　　　　　　　　:::」＼ i＿＿＿＿＿i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::」　　　　　ｰ　|__

　　　　　┌──────＾────────────────
　　　　　│　あまり現実的な性格ではないようですな。
　　　　　│　で、前につとめていた会社をなぜやめたのですか。
　　　　　└───────┬─────＾────────────────‐
　　　　　　　　　　　　　 │　やめたのではありません
　　　　　　　　　　　　　 │　ご存知のように、世の中は不景気です。
　　　　　　　　　　　　　 │　会社が企業縮小のため人員整理をやったのです。
　　　　　　　　　　　　　 │　つまり、やめさせられたというわけです。
　　　　　　　　　　　　　 └──────────────────────

474 ：5/68：2009/09/09(水) 21:45:21 ID:/RRtG39r0

　　┌──────────────────────
　　│　それはお気の毒。しかし、なんとか残れるように、
　　│　努力してみればよかったでしょうに。
　　└───┬───────‐ｖ──────────
　　　　　　 │　やってみましたが、だめでした。
　　　　　　 └───────‐ｖ───────

　　　　　　　　　　　　　ii~⌒⌒⌒∧＿∧⌒⌒⌒~ii　
　　　　　　　　　　　　 ,-､_________（・∀・）_________,-､
　　　　　　　　　　　　i 　l________と　{胤}　つ_______l　 i
　　　　　　　　　　　　|　 |__________|　 l 　|__________,| 　|
　　　　　　　　　　　　　|￣￣￣￣/三/￣￣￣￣|
　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　|　/三/　∧＿∧　　　　.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（；　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　i⌒⌒⌒⌒⌒i

　　　　　　 ┌────────‐＾─────────
　　　　　　 │　なるほど、つまりあなたは会社にとって
　　　　　　 │　不必要な人間と判定されたわけですね。
　　　　　　 └─────┬──‐＾─────────
　　　　　　　　　　　　 │　はい……
　　　　　　　　　　　　 └─────

475 ：6/68：2009/09/09(水) 21:46:09 ID:/RRtG39r0

　　　┌─────────────────
　　　│　なぜこの会社に就職したいのですか。
　　　└─────ｖ────┬────────────────────
　　　　　　　　　　　　　　　　 │　ほかにもいろいろ回ってみたのですが、
　　　　　　　　　　　　　　　　 │　どこも不景気だそうで、断られてしまいました。
　　　　　　　　　　　　　　　　│　ですから、ぜひやとってください。
　　　　　　　　　　　　　　　　 └──────ｖ─────────────‐

　　　　　　　　　　　∧_∧　　　　　　　　　　　　　∧_∧
　　　　　　　　　l⌒ｌ　・∀）　　　　　　　　　　　（Д｀　ｌ⌒ｌ
　　　　　　　　 |　ｌ　　つ　　　　　　　　　　　　∪　　ｌ　ｌ
　　　　　　　　|　└‐ ┐）　　.|| ￣￣￣ ||　　（┌‐‐┘　|
　　　　　　　　|＿_＿__|　　　|_|￣￣￣|_|　　　 _|ｌ￣￣ｌ|_

　　　┌──────＾───────────────────────
　　　│　あなたはたぐいまれな正直な人ですな。ええ、もちろんやといますよ。
　　　│　この不景気を乗り切るための、なにかアイデアなり計画なりを
　　　│　お持ちでしたら、大いに働いていただきたいと思います。
　　　│　ひとつ、それをお話し下さい。
　　　└─────────────────────────────

476 ：7/68：2009/09/09(水) 21:47:05 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　まったく、意地の悪い人事課長だった。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　┌──────
　　　　　　　　　　　　　　│　その……
　　　　　　　　　　　　　　└───ｖ──‐　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　（ ´Д｀；）｡o（そんなもの持ちあわせてないよ……）
　　　　　　　　　　　　　　　　　（　{胤}　）

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　こっちが現実的でなく、有能でなく
　　　　　　　　　　人のいい性格であることを暴露し
　　　　　　　　　そのうえ、まだからかおうとしている。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

477 ：8/68：2009/09/09(水) 21:48:01 ID:/RRtG39r0

　　　┌──────────────────
　　　│　あなたは奥ゆかしい性質のようですね。
　　　│　どうぞ、ご遠慮なくおっしゃって下さい。
　　　└───────‐ｖ──────────

　　　　　　ii~⌒⌒⌒⌒ ∧＿∧ ﾆﾔ
　　　　　 --、___________（　・∀・）ﾆﾔ
　　　　　i ＼＼_________（つ{胤} ）___＼＼
　　　　::::＼）　）________ ）　）　）______）　）
　　　　　　　　　　　|＼￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　| | .＼＿＿＿＿＿＿＼　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　:::::::::::| |-----------| |　　　　　　（；　 Д ）
　　　　　　　　　　　　　 ::| |　　　＿_i.i⌒⌒⌒⌒⌒i 彡（つ/三/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼i.i　　　　　　　.i 彡　人　Ｙ ]
　　　　　　　　　　　　　　　　　:::」＼ i＿＿＿＿＿i　　　し（＿）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::::」　　　　　ｰ　|__

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────＾────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　もういいんです。だめならだめと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　早く引導を渡して下さい。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──────────────‐

478 ：9/68：2009/09/09(水) 21:48:51 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　　　　　　　　　　.. .... .. 　.:.:.:..: .:.:.:. . ... :. .:.:.:.: .: .... .:.:.:..... .. .... .. .. . ... :. .:.:.:.: .: .... .
" ; ;ヾ ;　" " ヾ　; " ; " ; ; ヾ,　　　　.. .:.:.:.: .: .... .:.:.:...... .... .. .:.:.:.:. .. ...　....:.:.:.: .: .... .:.:.:.. .. :... .. ..
; ;ゞ ;" "ゞ ; ; ; ゞ ; ;ヾ ; ; ヾ ;ゞ　. .:.:.:.... .:.:.:.....　　 .. .. :. .:.:.:.: ..　　.:.:.:.:.:.:.:.... .. .　.　..:.:.:..: .:.:.:... .
" ; ;ヾ ;　" " ヾ　; " ; " ; ; ヾ, . .. .... ..　　　　......:.:.:.:.:... .. .　　.. ...:.:.:.:.:....　.. .. .... .:.:.:.:.:...... .. ... .
; ;ゞ ;" "ゞ ; ; ; ゞ ; ;ヾ ; ; ヾ ;ゞ　　　.. .... ...:.:... ..　.　.　　　.. .:...:... .. .　　..　　　　.. . .. .... ..　 ..
" ;ヾ ; ;";ヾ; ;"/" ; ;ヾ　;ヾ ""　.. .　　　　　　....　　...　　　　　　. .　　.　　　　　　　..... .
ヾ ;"; "i "; ;ヾ; ;ヾ; ;ﾒヾ "　　　　　　 ┌──────
゛ヾ;ｉ;;ｉi ;ｉiメｿヾ; ;ゞ "　　　　　　　　 │　ふぅ……
　""|l!|| ｌｌ|ｿ　　""　　　　　　　　　　　└───ｖ──‐
　　ｌ;l!ｌｌ |l| 　 ,,,,,, ,　　 ,,,,,, , 　 ,,,,,, , 　　,,,,,, , 　 ,,,,,, , 　 ,,,,,, , 　　 ,,,,,, , 　 ,,,,,, , 　　 ,,,,,, ,
　　 |:l||ｌ |l| ,,iiiii;;;::..ﾞ ,,iiiii;;;::. ﾞ ,,iiiii;;;::. ﾞ,,iiiii;;;::. ﾞ∧＿∧,,iiiii;;;::. ﾞ,,iiiii;;;::. ﾞ ,,iiiii;;;::. ﾞ,,iiiii;;;::. ﾞ ,,iii
　　 |;l!ｌ| ||ｌ iiiiii;;;;:::::::iiiii;;;;;:::::::iiiii;;;;;:::::::iii＿＿（　´Д｀）＿＿_ :::::::iiiii;;;;;:::::::iiiii;;;;;:::::::iiiii;;;;;:::::::
　　 |ilｌ|| ｌｌl⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒|≡≡∪ {胤} ）≡≡|⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
　二ｌliｌ|ｌｌ!|二二二二二二二二二二.｀┳━ ）　）　） .━┳ 二二二二二二二二二二二二
　､.,.|::ｌ|| !!|､.,.,　　　　　　　　　　　　,.､.,┴　（＿）__）[ ＾ ]┴.､.,.,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,.,,.､.,.,,.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾟ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 o（もっと泣きつけばよかったか……
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いや、どっちにしろだめだったろう）

479 ：10/68：2009/09/09(水) 21:50:06 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　青年は悲しげに自分の手を見ると
　　　　　　　　　　そこに一枚の紙がにぎられてあった。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　　　　　　　　|　　　 ∧ 　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　|　　　<⌒>　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　 /　　／⌒＼　／￣::::::　　/
　　　　　　　　　　　 /　　__］皿皿［-∧-　　　　/
　　　　　　　　　　　/　　∧._／＼_|,,|「|,,,　　　/
　　　　　　　　　　 /　　 Π . ∩　 |'|「|'''|　　　/　
　　　　　　　　　　/　　|「|￣￣￣￣|「|￣　　/　
　　　　　　　　／　　　　　　　　　　囲囲／　
　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　さっき帰りがけに、履歴書といっしょに
　　　　　　机の上にあった書類を持ってきてしまったのだ。

　　　　　　　　　　　のぞいてみると住宅の設計図で
　　　　　　　　　　　一端にその所在地が記してある。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

480 ：11/68：2009/09/09(水) 21:51:12 ID:/RRtG39r0

ヾｉ;;ｉi ;ｉiメｿヾ; ;ゞ; "ｪｪｪ:iiiｉｉｉ　ｉｉ i ｉｉｉｉｉi三 iiiiiiiiiiiiiiiiiiiイ　─ | | ｨ |=ｪｪｨ├─┤:: |
""|l!|| ｌｌ|ｿ　　""ﾆﾆﾆﾆﾆﾆl小ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆl ||i⌒｢i　ｉ r , - ァ -,-､-､ii円_
　ｌ;l!ｌｌ |l| 　 ,,,,,, ,　　 ,,,,,, 　ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノヽ, 　　,,,,,, ,,
　 |:l||ｌ |l| ,,iiiii;;;::..ﾞ ,,iiiii;;;:: （　あの会社にとって大切な書類かもしれない　）。ﾞ ,,iiiii;;;::. ﾞ
　 |;l!ｌ| ||ｌ iiiiii;;;;:::::::iiiii;;; ;;　）　引き返して渡すべきだろうか……否ッ！！（;;;;:::::::iiiii;;;;;:
　 |ilｌ|| ｌｌl⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、ノ⌒ヽ/⌒ヽ､_ノ⌒ヽ､ノY⌒Y⌒Y
二ｌliｌ|ｌｌ!|二二二二二二二二二二二二　ﾟ｡　二二二二二二二二二二二二二二二二
､.,.|::ｌ|| !!|､.,.,　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧　　　　　　　　,.､.,.,,.､.,..､.,.,
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（｀　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　）　　 ,.,,.
､.,.,,.,..,.,,.､.,.,,.　　　　　　　　　　　 ||三三三三三三三三||　　　　 .,.,,.､.,.,,.､.,.,,.､.,.,,.､.
　　　　　　　　.,.,,.､.,.,,.､.,.,,.､　　 ||三三三三三三三三||
⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
,, ,,,二,, ,,;;:;-,,;;.,,.二二二二二二二二二二二二二 ,,;::,, ,,,二二,, ,,;;:;-,,;;.,,,, ,,,二,, ,,;;:;-,,;;.,,,,

　　　　　　　　　　　　　　ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、
　　　　　　　　　　　　（　　　∧＿∧ ﾆﾔ　　（
　　　　　　　　　　　　　　）　　　（・∀・）ﾆﾔ　　）
　　　　　　　　　　　　　　（　　　（　{胤}　）　　　（
　　　　　　　　　　　　　　　⌒ヽﾉ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ､ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾟ｡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（# ´Д｀）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　 {胤} ９

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /|
　　　　　　　　　　　|＼/＼／＼_/　!／＼_／＼_／＼_/|
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　＼　　　あんなムカつく野郎に　　　　／
　　　　　　　　　　／　　果たす義理など無いッ！！　＼
　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　 |／∨＼/＼／＼／∨＼／＼/∨＼|

481 ：12/68：2009/09/09(水) 21:52:27 ID:/RRtG39r0

　　　　ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、
　　　　　）　しかし、不景気とは思えぬでかい家だな……
　　　（　こっちは金も職もなく、こんなに哀れな
　　　　　）　立場だというのに、社会はあまりに不公平だ
　　　　　⌒ヽ_ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ/⌒ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｡ﾟ

　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　＿＿（ ´Д｀）＿＿_
　　　　　　　　　　　　　|≡≡０l三三l０≡≡|
　　　　　　　　　　　　　｀┳━（　）　） .━┳
　　　　　　　　　　　　 ┴　　し' し' [ ＾ ]

　　　　　　　　　　　ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、
　　　　　　　　　　（　盗みに入ってみるか
　　　　　　　　　　　　⌒ヽ_ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｡ﾟ

　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　＿＿（:::::∀::::）＿＿_
　　　　　　　　　　　　　|≡≡０l三三l０≡≡|
　　　　　　　　　　　　　｀┳━（　）　） .━┳
　　　　　　　　　　　　 ┴　　し' し' [ ＾ ]

482 ：13/68：2009/09/09(水) 21:53:32 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　青年はなけなしの金を使い
　　　　　　　　　バスに乗って家のそばまで出かけた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<⌒>　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／⌒＼
　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿___］皿皿［-∧-∧､
　　　　　　　　　　　／三三三三三三∧._／＼_|,,|「|,,,|「|ﾐ^!､
　　　　　　　　　＿_|￣田￣田 /￣￣Π . ∩　 |'|「|'''|「|||:ll;|
　　　　　　　　/＿_,|==／＼＝ﾊ,￣￣|「|￣￣￣￣|「|￣￣|
　　　　　　　/_| ﾛﾛ「￣￣￣ | |　田 |「|　田田　|「|［［［［|
　　　　　　　|ll.|ﾛﾛ,/| l⌒l.ｌ⌒l.| | 　　|「| 　　　　|「|ﾐﾐﾐﾐﾐﾐ

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　門標の名前から電話番号を調べ
　　　　公衆電話からかけてみると、留守番の婆やと思しき声で
　　　「みなさんご旅行中で、わかりかねます」との返答があった。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

483 ：14/68：2009/09/09(水) 21:54:24 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　世の中の不公平さに直面したことで生まれた
　　　　　　　　　　　胸のもやもやを打ち消すため。
　　　　　　　　　　　　そしてなにより生活のためだ。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　＼:::: :: : . . .　　　　　　. . . .: : :::.　／
　　　　　　　　　　＼ : . . .　　(⌒)i　　. . . . : 　／
　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　＼ _　　 o,　　　／　.|　|
　　　　　　　　　　　　　| |ヽ　　　_,／　　.|　|
　　　　　　　　　　　|｀i. 　 .| | |￣￣i.| 　　　 |　|
　　　　　　　　　　　|::::|　　|_|/￣￣　＼　　 |　|
　　　　　　　　　　　|::::|　　|:::.....　. . .　　＼　 |　|
　　　　　　　　　　　|o ! 　/　　　　　　　　＼|　|
　　　　　　　　　　　|::::|　/　　　　　　　　　　￣!
　　　　　　　　　　　|::::| /　　　　　∧＿∧　　　＼
　　　　　　　　　　　|:: /　　　　　（｀　　　）｡o（ここが浴室で
　　　　　　　　　　　|,/　　　　　　と　　　）　　こっちへ行けば食堂が……）
　　　　　　　　　　　/　　　　　　　人　Ｙ　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　,/　　　　　　　　（_（＿_）　　　　　　　　　＼

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　夜になるのを待ち、青年は侵入した。
　　　　　　図面を覚えこんでいるため、まごつくことはない。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　そして……
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

484 ：15/68：2009/09/09(水) 21:55:22 ID:/RRtG39r0

|| 　　 :|　
||　　　 :|　　
||　　　 :|　　＿＿＿＿＿
|| 　　 :|　　 | 　　　　 ||　　　＿＿＿__＿＿＿＿　
'' 　　　 |　　 | 　　　　 ||　／::<><>::／:<><>>:／|　
　　　　 |　　 | 　　　　 ||　 |!三三三i|!三三三i|／|
　　　　 |　　 |[]　　　　 ||　 |!三三三i|!三三三i|／|　＿＿＿＿___ⅲⅠ＿＿.　<二
∠　　　|　　 | 　　　　 ||　 |!∧＿∧i|!三三三i|／／　 r=====┐ШШ 　／　.|..::
＿　　　|＿＿|＿＿＿＿_||＿|（　；´∀）!三三三i| ／＿＿|　　　 |＿＿_／　|＿<二
／|　／　　　　　　　　　　 |（　　　つ≡　 .三i|／ ||─‐|＿＿＿|─‐||　／　　.|..::
　 |／　　　　　　　　　　　　　とと＿_）　　　　　　　|l　　 |」　　 .|」　 .||／　　　.<二
　 |
　　　　　　　　　　 ┌────＾───────
　　　　　　　　　　｜　よしっ！　札束発見！
　　　　　　　　　　 │　これさえいただけば……
　　　　　　　　　　 └───────────‐

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌──────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│　おい、泥棒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　└──ヽ(───

　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　Σ（；´∀｀）
　　　　　　　　　　　　　　（つ≡と）

485 ：16/68：2009/09/09(水) 21:56:27 ID:/RRtG39r0

　　　　 ∧＿∧
　　　　（　´_ゝ｀）
　　　　/　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧ ﾋｨｯ
　　 ━∪━━━　　　　　　　　　　　　　（Д｀；彡
　　　　 |　　|　 |　　　　　　　　　　　　　　（　つ≡０
　　　　（＿_）＿）　　　　　　　　　　　　　と＿）＿）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 　　　ﾉﾉﾉﾉ||
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧　　　　∧＿∧ ﾉﾜｧｯ!!(ﾟ∈ﾟ )||
　　　　　　　　　　　　─ニ三　（´Д｀；）　 Σ（　　；）　　　／ヽﾉ´||
　　　　　　　　　　　　─ニ三　（　つつ　　　と　　　　つ　　( 〈　　||
　　　　　　　　　　　　─ニ三／ゝ　〉　　　　ﾉ　人　ヽ　　　ヽ彡　 ||
　　　　　　　　　　　　　　　　（＿（_＿）　　　（＿）　（＿）　　　＼ ||

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉﾉﾉﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (ﾟ∈ﾟ__)
　　　　　　　　　　　 ∧＿_∧　　　　　　　　　　　　　 /⌒　　)
　　　　　　　　　　　（ ´┏┓｀）　　　　　　　　　　　　　ﾐｲ　 //
　　　 ∧＿∧　　　/　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　 |　( (
　　　（　 ´_ゝ）　　〈〈　　　　〉〉　　　　　　　　　　　　　 |　　) )
　　　/　　　　ヽ　　　|　　|　 |　　　 ∧＿∧　　　　　　　 |　//
　 ━∪━━━　　.（＿_）＿）　　（´Д｀i|l）　　　　　　　| ﾉﾉ
　　　 |　　|　 |.　　　　　　　　　　　（つ　と）　　　　　　　|ﾉﾉ
　　　（＿_）＿）　　　　　　　　　　（＿_）＿）　　　　　　彡ヽ`

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　強そうな男が三人も出現し、青年はへなへなとなった。
　　　　　　　　ひざまずいて、あわれみを乞う以外にない。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

486 ：17/68：2009/09/09(水) 21:57:12 ID:/RRtG39r0

　　 ┌─────────────────‐
　　 │　恐れ入りました。ほんの出来心です。
　　 │　お願いです。このまま見のがして下さい。
　┌┴────────────ｖ─────
　│　見のがしてやらないこともない。
　│　だが、そうなるともっとひどいことになるぞ。
　└──ｖ────────────────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉﾉﾉﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(ﾟ∈ﾟ )
　　　　　　　　　　　 ∧＿_∧　　　　　　　　　　　　　／⌒∨⌒ヽ
　　　　　　　　　　　（ ´┏┓｀）ﾎｼﾞﾎｼﾞ　　　　　　　　/　ﾍ　　ト）
　　　 ∧＿∧　　　/　σ　　ヽ　　　　　　　　　　　＼ヽ) 　ﾉノ
　　　（　´_ゝ｀）　　ヽノ　　　〉〉　　　　　　　　　　　　彡/＼/ヽミ
　　　/　　　　ヽ　　　|　　|　 |　　　 ∧＿∧　　　　　　　|　/| .ﾉ
　 ━∪━━━　　.（＿_）＿）　　（Д｀ i|l ）　　　　 | ﾉ/ｿ
　　　 |　　|　 |.　　　　　　　　　　　（つ　と）　　　　　　 |ﾉヽﾐ
　　　（＿_）＿）　　　　　　　　　　（＿_）＿）　　　　　　彡ヽ

　　　　　　　　　　　　　　 ┌──‐＾───────
　　　　　　　　　　　　　　 │　どうなるのでしょうか。
　┌──＾───────┴─────────────────────
　│　この部屋には隠しカメラが仕掛けてある。
　│　きみの行動は札束をつかむまで、すべて映画フィルムに収めてしまった。
　│　我々はその札束を隠し、フィルムを警察に届けることにする。
　└───────────────────────────────‐

487 ：18/68：2009/09/09(水) 21:58:12 ID:/RRtG39r0

　　 ┌─────────────────‐
　　 │　それはひどい。金を盗みもしないのに
　　 │　濡れ衣を着せられてしまうとは……
　┌┴────────────ｖ─────
　│　いずれにせよ泥棒じゃないですか。
　│　さあ、ご遠慮なく、どうぞお逃げください。
　└──ｖ────────────────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉﾉﾉﾉヾヽ　♪
　　　　　　　　　　　 ∧＿_∧　　　　　　　　　　　　　　 (　ﾟ∋ﾟ)ﾉ│
　　　　　　　　　　　（ ´┏┓｀）ｽﾎﾟｯ　　　　　　　　　/⌒＼/⌒ /
　　　 ∧＿∧　　　/　σ・　ヽ　　　　　　　　　　　　(__⌒ミ　／
　　　（　 ´_ゝ）　　ヽノ　　　〉〉　　　　　　　　　　♪　　ノ　　/
　　　/　　　　ヽ　　　|　　|　 |　　　 ∧＿∧　　　　　　（　＼/ヽ
　 ━∪━━━　　.（＿_）＿）　　（Д｀ﾟ　）　　　　　　＼＿彡)
　　　 |　　|　 |.　　　　　　　　　　　と　と　）　　　　　　　　/／
　　　（＿_）＿）　　　　　　　　　　（＿（＿つ　　　　　　　　ヽﾐ

　　　　　　　　　┌───────‐＾────────────────────
　　　　　　　　　│　ああ、いったいどうすればいいんだ。
　　　　　　　　　│　盗みもしないのに警察に追われ続けなければならないとは……
　┌──＾──┴────────────────────────────
　│　まあ、そう泣くことはない。ゆっくりと話しあおう。いい解決案が出るはずだ。
　└────────────────────────────────

488 ：19/68：2009/09/09(水) 21:59:05 ID:/RRtG39r0

　　　　　 ┌───────────────────────────────
　　　　　 │　どうせ金を払えば見のがしてやるとか言うんでしょうが……だめです。
　　　　　 │　そんなお金はありません。だからこそ、ここへ忍び込んだのです。
　　　　　 │　こんなことになるなら、あんな図面はすぐに捨ててしまえばよかった……
　　┌──┴───────────ｖ───────────────────‐
　　│　みんなそう言うが、いまさら後悔しても手おくれだ。
　　│　はじめから仕組んであったんだから。
　　└─────ｖ────────────────

　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　（　　 ´_ゝ　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　/　　　 |　　　　　　　　　（´Д｀；）

　　　 ┌─────────────────────────────────
　　　 │　なんですって。なにかわけがありそうだ。
　　　 │　たしかに、こう三人もそろって待ちかまえているとは、手はずが良すぎる……
　　　 └─────────────ｖ───────────────────‐

　　　　　　　　 ∧＿∧　　　　　　　　　　　？
　　　　　　　　（　　´,_ゝ　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　/　　　 |　　　　　　　（´Д｀　）

489 ：20/68：2009/09/09(水) 21:59:52 ID:/RRtG39r0

　　　　　 ┌────────────────────────
　　　　　 │（　´Д｀）罠だったのか……（あの人事課長もグルか？）
　　┌──┴──────────────────────────────────‐
　　│（　´_ゝ｀）まあ、そういったところだな。ここの図面は、要所要所に効果的に配布してある。
　　│　　　　　　電話には、頼りない老婆の声が答えるようレコーダーが仕掛けてある。
　　│　　　　　　それに誘われて、今までに何人もやってきた。
　　│　　　　　　その中から、役に立ちそうな者を選ぼうというのだ。
　　└─────────────────────────────────────‐

||　　　 :|　　＿＿＿＿＿
|| 　　 :|　　 | 　　　　 ||　　　＿＿＿__＿＿＿＿　
'' 　　　 |　　∧＿_∧　　.||　／::<><>::／:<><>>:／|　
　　　　 |　.（´┏┓｀　）　 ||　 |!三三三i|!三三三i|／|
　　　　 |　（つ━・~　）　 ||　 |!三三三i|!三三三i|／|　＿＿＿＿___ⅲⅠ＿＿.　<二
∠　　　|　　（　（　（　　 ||　 |!三三三i|!三三三i|／／　 r=====┐ШШ 　／　.|..::
＿　　 |＿_.（＿（＿_）＿_||＿|!三三三i|!三三三i| ／＿＿|　　　 |＿＿_／　|_　ﾉﾉﾉﾉ
／|　／　　　　　　　　　　 |!三三三i|!三三三i|／ ||─‐|＿＿＿|─‐||　／　( ﾟ∋ﾟ)
　 |／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|l　　 |」　　 .|」　 .||／／⌒∨⌒ヽ
　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　ﾍ　　ト）

　　　　　　　　　　　┌────────────────────────
　　　　　　　　　　　│（# ｀Д´）あまりに酷い仕掛けだ。警察に訴えてやるぞ。
　　　　　　　　　　　└─────┬──────────────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │（　´,_ゝ｀）どうぞ、ご自由に。
　　　　　　　　　　　　　　　　　 └────────────‐

490 ：21/68：2009/09/09(水) 22:00:50 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　こう言われ、青年は答えにつまった。
　　　　　　　　　こっちは弱みを握られてしまっている。
　　　　　　　　　　　　　青年はおとなしく質問した。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　 ┌────────────────‐
　　　　　　　　　 │　……なにをやらせようというのです。
　　　　　┌───┴─────────ｖ─────────────
　　　　　│　いまは言えない。きみの住所氏名を書いておいていってくれ。
　　　　　│　きみを調査し合格と決まれば２日後に連絡する。
　　　　　│　そうしたら、またここに来てくれ。
　　　　　└──ｖ────────────────────────

　　　　　　　 ∧＿∧　　
　　　　　　　（　 ´_ゝ）　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　/　　　　ヽ　　　　　　　　　　（Д｀　）
　　　　　 ━∪━━━　　　　　　　　　　と　　　）
　　　　　　　 |　　|　 |.　　　　　　　　　　　 |　|　｜
　　　　　　　（＿_）＿）　　　　　　　　　　（__（＿_）

491 ：22/68：2009/09/09(水) 22:01:53 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　青年はポケットにあった履歴書を出した。
　　　　　　　　　反抗しても無駄だろうと思えたからだ。
　　　相手はうなずき、青年をおとなしく玄関から送り返してくれた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　（ ´_ゝ｀）
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　〈　､　　 ,　〉

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　やがて連絡があり、青年がふたたび家を訪れると
　　　　　　　　　　　先日の貫禄のある男が迎えてくれ
　　　　　　　　　　　　　合格の通知を告げられた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

492 ：23/68：2009/09/09(水) 22:02:47 ID:/RRtG39r0

┌─────────────────────────────
│　君は悪ずれしていない点が良い。
│　経験豊富な泥棒は自己を過信し、団体行動に適さないから困る。
└─────┬─‐ｖ─────────────────────
　　　　　　 │　褒められているんだか、貶されているんだか……
　　　　　　 │　ところで、なにをやるのか教えて下さい。
　　　　　　 └──────‐ｖ────────────────
　　　 | |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　　　|
　　　 | |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　　　|
　　　 | |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　　　|
　　　 | |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　　　|
　　　 | |　　　|　　∧＿∧　　　　　　　　　 | |　　　|
　　　 | |　　　|　（´<_｀　）　　 ∧＿∧.　　　　 | |　　　|
　　　 | |　　　|　 /　　　　ヽ　（´Д｀　）　　　　 | |　　　|
───'､|＿＿|─ヽ　　　ﾉ　　（　　　　）─── '､|＿＿|────
　　　　　　　　　　　Ｙ　　人　　　Ｙ　　人
　　　　　　　　　　　（＿_）Ｊ　　（＿_）__）

　　　　┌─────＾─────────────────
　　　　│　教えるからには秘密を守ってもらう。
　　　　│　また、入ったら抜けることが許されない団体なのだ。
　　　　│　忠実に働けば昇進もするが、もし裏切ったら……
　　　　└──────┬───＾────────────────‐
　　　　　　　　　　　 │　わかってますよ。今更しりごみできません。
　　　　　　　　　　　 │　秘密は守ります。なんという団体なんですか。
　　　　　　　　　　　 └────────────────────

493 ：24/68：2009/09/09(水) 22:03:39 ID:/RRtG39r0

┌────────────────────────
│　いいか、われわれは陰謀団ミダスに属するものなのだ。
└─────┬─‐ｖ───────────────────
　　　　　　 │　なんですって。世の中を乱す陰謀団なんですか
　　　　　　 └──────‐ｖ──────────────
　　　 | |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　　　|
　　　 | |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　　　|
　　　 | |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　　　|
　　　 | |　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| |　　　|
　　　 | |　　　|　　∧＿∧　　　　　　　　　 | |　　　|
　　　 | |　　　|　（　´_ゝ｀）　 ∧＿∧　　　　 | |　　　|
　　　 | |　　　|　 /　　　　ヽ　（∀｀　）　　　　 .| |　　　|
───'､|＿＿|─ヽ　　　ﾉ　　（　　　　）─── '､|＿＿|────
　　　　　　　　　　　Ｙ　　人　　　Ｙ　　人
　　　　　　　　　　　（＿_）Ｊ　　（＿_）__）

　　　　┌─────＾────────────────────
　　　　│　英語風に読めばマイダスと発音される。
　　　　│　このミダスというのはギリシャ神話に出てくる王の名で……
　　　　└─────────────────────────‐

494 ：25/68：2009/09/09(水) 22:04:48 ID:/RRtG39r0

　┌─────────────────
　│（　´Д｀）で、あなたがボスなんですか。
　└───┬───────────────────────────────
　　　　　 │（　´_ゝ｀）そうだ。これからは私をボスと呼んでくれ。
　　　　　 │　　　　　　しかし、私の地位はそう高いものではない。
　　　　　 │　　　　　　私の上にはビッグ・ボスというのがあり
　　　　　 │　　　　　　その上にはグランド・ボス、もっと上にはロイヤル・ボスがいる。
　　　　　 └────────────────────私ﾅﾄﾞﾊﾏｱ課長ｸﾗｽﾀﾞ──‐
　　　　　　　　ヽ.　　　 l. 　　　　l　　　　 l. 　　　/　　.:::::::::::::::
　　　　　　　　　ヽ　　 l.　　　　._i_　　　 .l 　　　./ 　 .:::::;__;;.　　／
　　　　　　　　　　| 、　 l_　 ‐ 　 l 　 ‐　_l 　　　./　..::::::;;.|::::::L／
　　　　　　　　　　|　、 . l. 　　　! 　　./ 　　 / ..::::::／ .|::::::|
　　　　　　　　　　|.　､ /.　　　/　　／　　　 /_.::::／ . _」|::::::|
　　　　　　　　　　|　 |:::|⌒○　　／　_...○⌒|::_「　　　 .|::::::|
　　　　　　　　　　|　 |:::|　 ,.=_, '┌ . ~ | |. -‐'|::|_,　-‐ '" !::::::!
　　　　　　　　　　|　 |:::| .:ll　|| 　| !　　| |　　|:::|: 　∥　::|::::::|
　　　　　　　　　　|　 |:::| .:ll　|| 　| !　　| | 　.「|:::|: 　∥　::|::::::|
　　　　　　　　　　|　 |:::| ,;ll ..|| 　| !,.　 | | 　 !.! :|: 　∥　::|::::::|
　　　　　　　　　　|　 |;;｣. 　_　　　　｀└'　 -.L.l､.　∥　::|::::::|
　　　　　　　　　　|／ ‐ 　　　 .　　　　　 , 　　｀　､｣::::::|
　　　　　　　　　 ┘ 　　　　　　　　　　　　　　　　　 └‐-
　┌───────────────────
　│（； ´Д｀）なんだか大きな組織のようですね。
　└───┬───────────────────────────────
　　　　　 │（　´_ゝ｀）ああ、普通の人の想像を越えた、巨大な秘密結社なのだ。
　　　　　 │　　　　　　団員の数は多く、各分野に潜んでいて、実力もある。
　┌───┴───────────────────────────────
　│（　´Д｀）それで、なにをやろうというのです。
　└───┬─────────────────────────────
　　　　　 │（　´_ゝ｀）まずは入団の手続きをする。いずれ上からの指令が来たら
　　　　　 │　　　　　　それに基づいてみなと一緒に働いてもらうことになる。
　　　　　 └─────────────────────────────

495 ：26/68：2009/09/09(水) 22:05:44 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　入団の手続きはあっさりしたものだった。
皮の表紙の帳簿のような大判のノートに署名させられただけだった。
　　　　　　　　　　　青年は名を書き、指紋を押した。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

┌─────────────────────────────
│　では、団の基本方針を教えよう。
│
│　『いかなる犯罪も戦争よりはましである』
│　
│　これが陰謀団ミダスの主張だ。
│　これによってすべての計画が立てられ、行動がなされているのだ。
└─────────────ｖ────────────────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ ´_ゝ｀）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　l⌒l⌒lと　　　　　つ
　　　　　　　　　　　　　 ⌒⌒

496 ：27/68：2009/09/09(水) 22:06:52 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　　　　┌───────────────────────
　　　　　　　　　　　│　では、入団したのですから
　　　　　　　　　　　│　手帳とかバッジとか、必要な品をひとそろい下さい。
　　　　　　　　　　　└────────ｖ──────────────‐

　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　（；　´_ゝ）つ≡
　　　　　　　　　/　　　　ﾉ　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　ヽ_９　　ﾉ　　　　　　　（∀｀　）
　　　　　　　　　　〉　ゝ〉　　　　　　　 ∪ ∪　）
　　　　　　　　　（__（＿）　　　　　　　（＿（＿つ

┌───────＾────────────────────
│　ばか。にこにこするな。これは遊びでも悪ふざけでもないのだぞ。
│　真剣にして現実的なものなのだ。この点を決して忘れるな。
│　また、行動に気をつけて、個人で悪を働くな。
│　上からの指令が届き次第連絡する。これは当座の小遣いだ。
└───────────────────────────‐

497 ：28/68：2009/09/09(水) 22:07:58 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　かなりの額の札束を渡され
　　　青年の身と心は引き締まったが、彼はまだ半信半疑だった。

　　　　　　　　　　この間までの哀れな状態に比べると
　　　　　　　　あまりの変化に夢のような気分だったのだ。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　_ _（＼￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　（＼(　|＼￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　::::::::::＼　|　）￣￣￣.∧＿∧　)
　　　　－－ ::::::::::::::　＼|　).________ （　´∀｀）　)＼／／
　　　　　　　　　::::::::::::::::::＼＼._　　（つ　　）　　　＼.　＼
　　　　　　　－－－－::::::　＼）_＼￣￣⊂⊃￣￣＼＼　／
　　　　　　　　　　　　　　　.　　　||＼_ ＿＿　　　　　＼＼／
　　　　　　　　　－－－－　::::::::　　||　__（＼￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　－－　　（＼( 　|＼.￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::::＼　　|　）￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　－－:::::::::::::::::::＼ |..　)

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　ろくな食事をしていないため、レストランに入ったが
　　　まず安い料理を注文した。偽札でないかと警戒したためだ。

　　　　　　　　　　　しかし、支払ってみると通用した。
　　　　　　　　青年は別な店で豪華な食事を摂りなおした。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

498 ：29/68：2009/09/09(水) 22:08:53 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　さらに勢いにのって、キャバレーに入った。
　　　気前よく金を使ったので、女性にもてたことは言うまでもない。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　┌──────────────────
　　　　　│　ねえ、お若いのに景気がいいのね。
　　　　　│　きっと、才能がおありなのね、素敵だわ。
　　　　　└─────ｖ────────────‐

　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　 XﾉﾊﾊﾍＸ　 ∧＿∧　　∧ ∧
　　　　／~二二二二ﾉ*^∀^）ｃ（´∀｀　）つ(ーﾟ* )二二二二￣ヽ
　　／／ |　　　　　　§ ∩　,つ/　　　/ 　o日o　l　　　　　　 |　 |
　　　　　 |＿＿＿＿（__,　 ) )（つ　　）＿ ( (⌒ﾉ＿＿＿＿_,|　 |
　　　　／　　　＿＿＿_／￣￣￣日￣￣￣￣￣／|　＿＿／　 |　
　　／　　　／| 　　／日　　　　　　　　ヽ二/.／:;;;;|| 　　　 |　／

　　　　　　　　　┌──────＾──────
　　　　　　　　　│　いや、それほどでもないよ。
　　　　　　　　　└────────────‐

499 ：30/68：2009/09/09(水) 22:09:44 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　　┌────────────────
　　　　　　　　　│　どんなお仕事をなさっておいでなの。
　　　　　　　　　└────┬─────‐ｖ─────
　　　　　　　　　　　　　　 │　うっ……
　　　　　　　　　　　　　　 └─‐ｖ───

　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　 XﾉﾊﾊﾍＸ　 ∧＿∧　　∧ ∧
　　　　／~二二二二ﾉ*^∀^）ｃ（　´Д｀）つ(ー^* )二二二二￣ヽ
　　／／ |　　　　　　§ ∩　,つ/　　　/ 　o日o　l　　　　　　 |　 |
　　　　　 |＿＿＿＿（__,　 ) )（つ　　）＿ ( (⌒ﾉ＿＿＿＿_,|　 |
　　　　／　　　＿＿＿_／￣￣￣日￣￣￣￣￣／|　＿＿／　 |　
　　／　　　／| 　　／日　　　　　　　　ヽ二/.／:;;;;|| 　　　 |　／

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　青年は答えかけたが、思わず口をつぐんだ。
　　　　　　　　　　誓いを忘れなかったためではない。

　　　　　　　　陰謀団ミダスに属しているなどと言ったら
　　　　　　　　　　　　　子供っぽい冗談と思われ
　　　　　　　　軽蔑されて笑われるぐらいがおちだからだ。
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500 ：31/68：2009/09/09(水) 22:10:47 ID:/RRtG39r0

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. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

┌─────────────────────────────
│　よく秘密を守ってくれた。あのキャバレーの女にミダスのことを
│　一言でも漏らしていたら、きみは除名となり罰を受けていただろう。
│　試験をみごとに通過した。今後ともよく気をつけてくれ。
└───────ｖ─────────────────────

　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　（　´_ゝ｀）　　　　　　　　 ∧＿∧　　／￣￣
　　　　　　　　　/　　　　ヽ　　　　　　　（´Д｀　）＜　はい
　　　　　　　　　ヽ_つ　 ∪　　　　　　　（　　　　）　　＼＿＿
　　　　　　　　　　〉　ゝ〉　　　　　　｜　|　 |　｡
　　　　　　　　　（__（＿）　　　　　　　　（__（＿_）　ﾟ（あの女もミダス団員だったのだろうか）

501 ：32/68：2009/09/09(水) 22:11:36 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　やがて何人かの男が集まってきた。
　　　　　　　　　　　　ボスはみなを前にして言った。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

┌──────────────────────────
│　よく聞いてくれ。本部からきわめて重要な仕事の指令がきた。
｜　都心にあるラルフ宝石店を、夜になってから襲うのだ。
｜　この種類の仕事はミダスとしては新しい分野だが……
└──────ｖ───────────────────‐
　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　||
　　　　　　||
　　　　　　|| 　 ∧＿∧
　　　　　　||　（　´_ゝ｀）
　　　　　　||　 /　　　ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　￣ ∪ 　　ｌ〉
　　　　　　　　 /　 l　｜
　　　　　　　　（,__,ﾉ､__,）

　　　∧＿∧　　　∧＿∧　　　.∧＿∧　　 ∧＿∧
　　（　　　　）　　（　　　　）　　（　　　　）　　（Д｀；）。o（もっとスマートな犯罪をする団体と
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　思ってたのに宝石店強盗って……）

502 ：33/68：2009/09/09(水) 22:12:46 ID:/RRtG39r0

　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　||　　　　　　┌─────┐
　　　　　　||　　　　　　│　　｡.　　　｜
　　　　　　|| 　　∧＿∧　／　　　　　｜
　　　　　　||　　（　　 ´_ゝ')─‐───┘
　　　　　　||　　/　　　ノ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　￣　∪　　　l
　　　　　　　　 /　 l　｜
　　　　　　　　（,__,ﾉ､__,）

　　　∧＿∧　　　∧＿∧　　　.∧＿∧　　 ∧＿∧　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　（　　　　）　　（　　　　）　　（　　　　）　　（Д｀；）＜　殺人はやらないんでしょうね
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
┌──────‐＾────────────‐
│　殺人はやらん。もっとも
│　きみがへまをして、誰かを殺せば別だがね。
└───────────────────‐

503 ：34/68：2009/09/09(水) 22:13:54 ID:/RRtG39r0

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　　　　　　　　　　ラルフ宝石店の襲撃はうまくいった。

　　　　　　金属を溶かす薬品で通用口の鍵をはずし侵入。
　　　　気配に気付いてやってきた宿直員を催涙ガスで無力化。
　　　　　　宿直員をおどし、金庫を開けさせ現金を奪った。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　｜　　　　｜
　　　　∧＿∧. 　　　| 　　　　｜　　
　　　（； ´Д）っ占＜|０　　　　　　|　　
　　　 /:::つV::ﾉ　　　 |　　　　　　 |　
　　　（::::::::⌒）　　　 |　　　　　　 |　　ﾉﾉﾉﾉ　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(　ﾟ∋)　　　[_三_]＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /⌒ ∨⌒l　　 (　xд)|::::::::::::::::::|ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　+　;　　　　　　　　　 /　　つ|◎:::::::::::::|:::|
　　　　　　　　　　　　　　　　 * ☆_+
　　　　　　　　　　　　　　　　 : ,　xヾ:､__,..-,へ.........._
　　　　　　　　　　　＿_　　　　　　　　　く '´::::::::::::::::ヽ　∧＿∧
　　　　　　　　　　 [_三_]＿　　　　　　　　.{:::::::::::::::::::::::} <_｀　　）
　　　　　　　　　ヽ(l|iﾟ∀ﾟ)ノ　　　　　　　　ヽ､_＿;;;;::／　/:::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　＼　＼　　　　　　　　　　　⊂￣ヽ'::::::::::::::::::|

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　そして更に時限爆弾でおどし
　　　　　　　　警察に通報されるまでの時間をかせいだ。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

504 ：35/68：2009/09/09(水) 22:14:38 ID:/RRtG39r0

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　店の前をたまたま通りかかった女性を人質として拉致し
　　待たせてあった用意のスポーツカーに乗り全速力で走らせる。
　　　　　後ろのほうで爆発音がし、人びとが騒ぎ始めていた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　//　　/　/ ;;:::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾔ,＼/　/　;;::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾔ,　V/　;;::/
　　　　　　　　　　　　　　　　, .. -―――――ﾔ, //7::/　　＿＿
　　　　　　　　　　　　 ,,..-''"　　　　　　　　　　ﾔ,/_;;:::/ヽ､＼皿#,,＼　　　　　 ∧＿∧
　　　　　 ,,.. - ''"ﾞﾞ;＞ー―---――;=''''"゛゛⌒ヽ,￣ｨ7 　/〉　　''´　∧＿∧ （´┏┓｀；）
　　　 ,,. '"　　,,. '"　　　　　　　　／　　　　／　　　ヽｪｿ　乃▲　/, （； ´Д∧__∧V::::::ヽ
　　∠二フ／_＿＿，＿＿＿／∠二フ／　　r'⌒ヽヽ＿/´ 　 //　（:::::つ（ﾟ‘Д‘）:::[と_〉
　〔｀ﾞ`ー―――――――――'''''"ﾞ´ 　　ﾉ/ ∩ |　￣＿＿!/ノ　〉:::ゝと　　　つ|::::〈
　　〉同〉―― [二二] ―――ｊ同＞=:;つ＿ﾉ　∪ﾉ／￣　　｀ー―（＿）__）ヽつ＿つ＿）
　　￣￣ー―￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　｀ー―''´

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　事前に各所に取り付けた信号機を操作する装置によって
　　　　　　　　　　夜の街を停止することなく突っ走る。
途中で人質の女をおろし、郊外の森の中の隠れ家へとたどり着いた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

505 ：36/68：2009/09/09(水) 22:15:34 ID:/RRtG39r0

　　┌────────────────────────
　　│　みな、ご苦労だった。まあ、酒でも飲んでくつろいでくれ。
　　｜　休む時にはすべてを忘れてのんびりしてくれ。
　　└────────────────ｖ───────‐
　　　　　　　　　　　　＼三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三／
　　'''- ,,_ 　　　　　　| i|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|i |
　　||i;i;i;i; | 　　　　　.| i|　　　　　　＿＿＿＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|i |
　　||i;i;i;i; | 　　　,　　 | i| 　　　ﾛロ:|::::::::::::::::::::::::::|　　∧＿∧　　　　　　　　　　　　　　　 |i |
　　||i;i;i;i; |　, 　　　　 | i|　　＿□ |::::::::::::::::::::::::::|　（ ´┏┓｀）　　　　,＿＿＿＿　　　　　 |i |
　　==== |　　　 ,-、ﾞ　.| i|:　　| ﾟ |:　.|::::::::::::::::::: 　 |　（::::::::V:::つ━・~　|｀lｌ￣￣￣l |l_____________|i |
　　||i;i;i;i;i;⌒Y⌒| ii　）　| i|　　￣　 |:::::::::: 　∧＿∧　）:::::）::::）　　　 .|､|＿＿＿：,|､||￣￣￣||
　　||i;i;i;i; |.　||　 `-' 　　| i|＿＿＿＿|＿＿_ （　´_ゝ｀）＿_（＿）＿＿＿|｀||ニニニニ|||ｌ[｢｢[[[｢｢ｌ|
　　||i;i;i;i; |.　||　　　　／:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: γー/::::::V:::::つ－、 __'. .,:.:'. .,:.ﾞヽ||____________||||ニ　 ∧ ∧
　　||i;_,-'"'　||　　 .／. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. i i__ とノ:::::l|l:::〈＿_i_ii:'. .,: .:'. .,∧＿∧ .:'. .,: . .:'. .,: .:' . ミﾟДﾟ彡''-
　　'"　　　　||　／'. .,: .:'. ._,--､:'. .,: .:'. .i___|￣　￣￣￣￣＼　i.. ..:'.（Д｀　）.,:.:'. .,: .:'. .,:　: : /つ日＿_＿
　　　　　　　||:'. .,: .:'. .,: .:'.| .:＼.:`ー、:'. .,:|　　　　　　　　　　＼.:.:'とと:::::::／.: |:'. .,: .:'. ., ;: ::（:::|`- ,
　　　　／/|＼,'ﾉﾉﾉﾉ. .,;;;i',',',',',',',',')　i:'. .,:iニニニニニニニニ i:'（⌒(',',',',',',',','ｉ;;. .,: .:'. .,: .:'. .,: |　|`- ,
　　 .／. .,: .:'. .,: (ﾟ∈ﾟ ).:';;;;;|＿＿____,,j/:'..,:|il:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|i|.::'. .ヽ|＿＿____,,j;;;;;:.,: .:'. .,: .:'. .:￣: .;;;;;`- ,
　／:'. .,: :'. .／⌒∨⌒ヽ:'. .,: .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,::'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: . ;;;;`-
　　　　　　　　　　　┌──────────────────＾────────────
　　　　　　　　　　　│　たしかに成功はしましたが、あれだけ派手に
　　　　　　　　　　　│　危険をおかしたわりには収穫が少ないと思います。
　　　　　　　　　　　│　現金だけでなく宝石や何もかもごっそりと持ってくればよかったでしょう。
　　　　　　　　　　　└──────────────────────────────‐

506 ：37/68：2009/09/09(水) 22:16:19 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　　　　┌─────────────────────────
　　　　　　　　　　　│　余計なことを言うな。これが本部からの指令だったのだ。
　　　　　　　　　　　｜　新入りが不思議に思うのも無理はないが
　　　　　　　　　　　│　陰謀団ミダスの偉大さはいずれわかるだろう。
　　　　　　　　　　　└─────────────ｖ───────────‐

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ ´Д｀）　　　/　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| .:＼:::::V::::）　　/　∧＿∧　ﾁﾗｯ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i',',',',',',',',')⌒） /　 <_｀　　）ﾞ　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＿＿____,,j/　iニ　/:::::::::::::ヽニニ i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　γー――――― 、
　　　　　　　　　　　　　| 　／　　　　　　　　　　i__＿＿＿＿＿__＿_i:
＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　＿　　　　　　　　　　i__＿＿＿＿＿＿__i
　　　　　　　　　　／｜
＿＿＿＿＿＿_ ／　　.|
　　　　　　　　／|　　　｜　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿＿＿＿_／　 .|　　　｜　＜　先ほど都内のラルフ宝石店に
　　　　　｜　　｜　　　|　　　｜強盗が押し入り……
[][][][][][]｜　　｜　　　|　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
[][][][][][]｜　　｜　　　|

507 ：38/68：2009/09/09(水) 22:17:12 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　　　┌───────────────────────
　　　　　　　　　　│　ひどい……爆弾で店内が血だらけだ。
　　　　　　　　　　｜　だれも殺さない約束だったのに、あの宿直員を……
　　　　　　　　　　└─────────ｖ─────────────‐

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ | ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（´Д｀i|l）　　　ｌ￣￣￣l |｀l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　と:::::V::::::つ　　　|＿＿＿：l　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　）::::）::::）　　　　||ニニニニ| l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿）＿）. 　　 ||____________|/

　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　（　　 ´_ゝ
　　　　　　　　　 /::::::::::ゝゝ
　　　　　　　　　 |:::::::::::::::ヽ_ノつ━・~

┌───────＾──────────────────
│　よく画面を見ろ。宿直員はあの写真の片隅に写っている。
│　あれは、ある病院から手に入れた血液だ。
│　瓶に入れて持っていって、一面にばらまいてきた。
└───────────┬────＾─────────‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　 │　また、なんでそんなことを……
　　　　　　　　　　　　　　　　　 └──────────────

508 ：39/68：2009/09/09(水) 22:18:25 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　┌─────────────────
　　　　　　　　│　こうしたほうが派手でいいじゃないか。
　　　　　　　　└───────‐ｖ─────────

　　　　　　　　　　　　　　l＾ヽ　　　　　　　　　／^l
　　　　　　　　　　　　　　l 　ヽ　　　　　　／　 .:|
　　　　　　　　　　　　　　l　　　ヽ＿＿／　　　.::|
　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　 .:|
　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　　　　　　　　.:::|
　　　　　　　　　　　　　　|　　　-－　　　－-　 ::::|
　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　ﾉ　　　　 .:::::|
　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　｀ヽ　　　 ..:::/
　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　ー‐　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　　　　　　／
　　　　　　　　　　_,,.．-一='''"~〈　-─-　〉~｀`''=ー-､..,,_
　　　　　　　　／;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;l　　　　　 l;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;;＼

　　　　　 ┌─────────‐＾─────────
　　　　　 │　ものごと、ショッキングでなければならぬ。
　　　　　 │　なあ、そうじゃないかい。
　　　　　 └───────────────────

509 ：40/68：2009/09/09(水) 22:19:31 ID:/RRtG39r0

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

┌────────────────────────────‐
│　まさか、こんなふうに襲撃されるとは、予想もしていませんでした。
│　わたしは途端に目をやられ、わずかにできたことは
│　ちょうどそばにあったテープレコーダーのスイッチを
│　悟られぬように押すだけでした。
└──────────ｖ──────────────────

　　　|| |　 | ||　　　　　　　＿_　　　　　　　　　　　　　　 || |　 | ||
　　　|| |　 | ||　　　　　　 [_三_]＿　　　　　 ∧_,,,.　　　　　　 || |　 | ||
　　　|| |　 | ||　　　　　　(；ﾟдﾟ)　　　　　　(ﾟ-;;ﾟ#)　　　　　 .|| |　 | ||
　　　|| |　 | ||　　　　　　 (　　　)¶　　　　　¶ l;; ;;ヽ　　　　　 || |　 | ||
　　　|| ||￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣||
　　　|| ||　　　　　　　　　ヌルポヌルポこんばんは　　　　　　 ||
　　　|| ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ||

　　　　　　　　　　　　　┌────────＾───────────
　　　　　　　　　　　　　│　ではここで、視聴者の皆様にも
　　　　　　　　　　　　　│　実際のテープの内容を聴いて頂きましょう。
　　　　　　　　　　　　　└───────────────────‐

510 ：41/68：2009/09/09(水) 22:20:44 ID:/RRtG39r0

＿＿＿＿＿＿　┌────────────────────
　　　　　　　|::::|　｜　本物の犯罪記録だけあって、凄い迫力だ……
　　　　　　　|::::|　│　視聴率もうなぎのぼりです！
　　　　　　　|::::|　└────‐ｖ───────────────
　　　　　　　|::::|
　　（ｻｱ､金庫ｦｱｹﾃ金ｦ出ｾ）
　　　　　　　|;;;;|　　　　　　　∧＿∧　　　　（ｺｺﾆﾊ､ｵ客様ｶﾗﾉ預ｶﾘ品ｶﾞ……）
　　　　　　／／　＿＿＿　（∀´；(0)）
　　　　／／　／　　◎ /| ⊂　　P ）
　　　／／　／　━━　/ | （　< ┳┛　　　　　　　　　　λ＿λ
　／／　／　 ━━ 　/　|（＿_）┃　　　　　　　　　　　（ー´ ；）｡o（なんというビッグコンテンツ……！）
／／　／　　　　　◎/　　|　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　）
　　／　　 ━━ 　/　∧＿∧　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ﾖｼ､現金ﾀﾞｹﾃﾞｲｲ）
　／　　　━━　 /　（(0)；´ｗ）
　　　　　（ｵﾏｴﾊ物ｶｹﾞﾆ隠ﾚﾃｲﾛ､三十秒後ﾆ爆発ｽﾙ）

　　　　┌──────‐＾───────────────‐
　　　　│　コールセンターにも、「もっと流せ」「再放送しろ」と
　　　　│　視聴者からの反響がひっきりなしなようです！
　　　　└──────────────────────‐

511 ：42/68：2009/09/09(水) 22:21:33 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　　　　　:Ａ＿Ａ　＿＿:
　　　　　　　　　　　:（# ・∀・/　　/:　← ライバルテレビ局の局長
　　　　　　　　　　　:（　　　,/＿〇:
　　　　　　　　　　　:｜　　｜:
　　　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　 |￣￣￣￣￣￣￣￣￣ |

　　　　　　　　　Ａ＿Ａ　　　　　　　　　人从人从人从人从人从人从人
　　　　　　｜＼ΦДΦ）　　／｜　＜　　うちも便乗するぞ！！！　　＞
　　　　　　○　＜　　　）＜　○　　　ＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷ
　　　　　　｜　＞　　　　　＞｜
　　　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　 |￣￣￣￣￣￣￣￣￣ |

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
───────────────────────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| 人質にとられた女性 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　恐怖の体験を語る　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　（　‘д‘）
　　　　　　　　　　　　（　　　　）¶
　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　┌────────＾──────────────‐
　　│　はい、あの時いきなり男たちが現れて目の前が……
　　└───────────────────────
───────────────────────────
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

512 ：43/68：2009/09/09(水) 22:22:33 ID:/RRtG39r0

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　20XX年　○月×日(日)　　　　　　　　|
──────────────┐┌──┐.|
　　　宝石店強盗、爆発も. 　　｜ | 　厨　|　|
──────────────┘ |　日　|　|
| | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |　 |　新　|　|
| | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |　 |　聞　|　|
───────────────└──┘.|
| | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |　　　　　.|

　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　 / |￣￣￣￣∧ｗ∧　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　 |　| 　　　　(ﾒ　ﾟДﾟ)＜　ニラ茶総合警備では優秀な人員を揃えており
　　　 |　| 　　　ノ　つ　９　|　いかなるビルも会社もこの種の被害には……
　　　 |　|＿＿＿＿＿||　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
　　　 `-､:::::::［。･･］::::::l

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　 ∧ ∧￣￣￣￣| ヽ
　　　　　　壊れ知らずの安心設計、一家に一つ　＞(＾Д＾ )　　　　|　|
　　　　　　　できれば二つ、タカラ警報機です！　 |　と　　　ヽ　　　 |　|
　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿／　　 ||＿＿＿＿＿|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::［･･。］:::::::::l,ｒ'

513 ：44/68：2009/09/09(水) 22:23:23 ID:/RRtG39r0

┌──────────────────────────────
│　宝石店強盗の乗ったスポーツカーを我が社のカメラが激写致しました。
│　夜間に走る車をこれだけ鮮明に撮れるのは、我が社のカメラの
│　性能がよく使用法が簡便な証拠です。
└─────────────‐ｖ────────────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌───────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧. 　　　 │ ＿／￣￣＼_　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　彡 ´ー｀ミ ,--､　｜└-○--○-┘=3│
　　　　　　　　　　　　　　 ,--､　　（つＹ　つ[ ◎ ]　└───────┘
　　　　　　　　　　　　　　[ ◎ ]　　 |　：　|
　　　　　　　　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|

　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　,..-''"￣　　　　　　　　　￣//"＾､ヽ. ＿＿＿_　　　　　
　　　　　　　_,,..,.-;_'"　　　　　　　　　　　　　　__||　_＿ヽ＼="zｭ､￣＼　
　　　　. ..:,''"´"　　　￣￣￣￣￣／＿　￣￣｀ヽ￣└‐┘ヽ~,, ￣｀ヽ/
　　∠....／＿＿＿，＿＿＿＿∠ 　／＿＿ｒ'^ヽＶ´　　￣`ｉ　" r'^y'
　〔巨Ｉ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣巨五Ｉ　　｡ｉﾞ⌒ヽ　/￣＿＿!　 /　）|
　　〉同〉――――――――ｊ同ヲ￣:;∧＿∧　 |　　　‐:::;;;;;;//､　ﾉ
　∠二＿＿＿＿＿＿＿＿＿二二＿< ｀∀´ >丿-ｰ''''""￣ー｀―'
　　　　　￣￣　　　　　　　　　　　　　と　{胤}　つ

　　　┌─────────────＾─────────────────
　　　│　犯人グループの乗っていたスポーツカーは、きっとウリのとこのニダ。
　　　│　チョッパリ警察のパトカーごときが追いつける性能じゃないニダ。
　　　└──────────────────────────────‐

514 ：45/68：2009/09/09(水) 22:24:10 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿_
　　　　＿＿＿＿＿_　　　　　　　　　　:_〉　＿_ﾉ:
　　　/ |￣￣￣￣￣||　　　　　　　　　（　　　　）
　　 |　| 　　∧＿∧ ﾎﾙﾎﾙ　　　　　　:| 　　　 |:
　　 |　| 　 <ヽ｀∀´>||　　　　　　　　　:| 　　　 |:
　　 |　|＿＿＿＿＿||　　　　　　　　 :（ #　　　）:
　　 `-､:::::::［。･･］::::::l　　　　　　　　 :（　　　　）:

　　　　　　人从人从人从人从人从人从人从人从人从人
　　　　　＜　　　　　　　すぐに声明を出せ！　　　　　　　　＞
　　　　　＜　パトカーの無電が妨害されたためだとな！　＞
　　　　　　ＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹW
　　　　　　＿＿＿
　　　　　（...=@=〈_
　　　　　（　　　　）
　　　　　　|　　　 |　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　|　　　 |　　　　　　　　　　　　　_〉=@=...ﾉ
　　　　　（# ・∀・）Ｇ　　　　　　　　　　　（・ω・｀；）ﾊ､ﾊｲｯ
　　　　　　（つ　　ノ　　　　　　　　　　　　/　つ　つ

　　　　　　　　　　　人从人从人从人从人从人从人从人从人从人从人从
　　　　　　　　　　＜　このさいだ、装備一新のために　　　　　　　　　　　＞
　　　　　　　　　　＜　予算増額を訴えて一般の理解と支持を得るぞ！　＞
　　　　　　　　　　　ＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹＷＹWＹＷＹW

515 ：46/68：2009/09/09(水) 22:24:59 ID:/RRtG39r0

　　┌───────────────────────
　　 │　我が社の強化ガラスで作られた商品ケースは
　　｜　先日のラルフ宝石店強盗事件で起きた爆発にも
　　｜　びくともしませんでした。
　　 └───────────ｖ───────────‐
　　　　＿＿＿＿＿＿
　　　　|///　　　　　　|
　　　　|//　　　　　　.|
　　　　|/　　　　　　　 |　　　　　　('A`)
　　　　|　　　　　　　 .|　　　　　　( ｖ )
　　　　| ＿＿＿＿＿_|　　　　　　 l　l
　　　　

　　　 ∧＿∧　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　（-@∀@）　　　＜　店内で爆発したという爆弾、某国製の手榴弾ではないですか？
　＿（　 <V> ）＿_　　|　こりゃあ、外国の犯罪組織の侵入を許した政府の不手際を
　|　　ｱｻﾋﾟ議員　 |　 |　追求する必要がありますな。
　 |￣￣￣￣￣￣|　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
そのほかにも色々あったが、みなそれぞれ効果をあげたらしかった。
　　事件という現実の問題を例に説明されると、頭にもよく入る。

　　　　　　　　　　世の中に活気がみなぎりはじめた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

516 ：47/68：2009/09/09(水) 22:25:48 ID:/RRtG39r0

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

┌─────────────────────
│　これは月給だ。領収書はいらない。
│　税金の申告もしなくていい。安心して使ってくれ。
└──────ｖ─┬──────────────────────────‐
　　　　　　　　　　　｜　ずいぶんあるんですね。みんなにこんなに払ったら
　　　　　　　　　　　｜　このあいだ盗んだ現金では足りなくなるんじゃないでしょうか。
　　　　　　　　　　　 └─────────‐ｖ────────────────‐

　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　（　´_ゝ｀）　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　 /　　　ヽ　　　　　　　　　　　　（´Д｀　）
　　　　　　　∪　　　　〉　　　　　　　　　　　　０[]と　）
　　　　　　　　/　 l　 |　　　　　　　　　　　〈　<　ヽ
　　　　　　　（,__,ﾉ､__,）　　　　　　　　　　　　　（__（＿_）

517 ：48/68：2009/09/09(水) 22:26:38 ID:/RRtG39r0

┌─────────────────────────────
│　心配するな。これは本部からの金だ。盗んだ現金は
│　交通事故犠牲者救援資金にでもと、ある新聞社に匿名で寄付した。
└──────ｖ─┬────────────────────────────‐
　　　　　　　　　　　｜　あ、新聞で読みました。ぶっそうな事件といい対照で評判です。
　　　　　　　　　　　｜　それがきっかけで交通事故問題への議論も熱が入り始めたとか。
　　　　　　　　　　　｜　しかし、もったいないような気も……
　　　　　　　　　　　 └─────────‐ｖ──────────────────‐

　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　（　´_ゝ｀）
　　　　　　　 /　　　ヽ　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　と　　　　　つ　　　　　　　　　　　（Д｀　）

　　　┌────＾─────────────────────
　　　│　あんな金額は、ミダスの資金に比べればわずかなものだ。
　　　└─────────────────────────‐

518 ：49/68：2009/09/09(水) 22:27:27 ID:/RRtG39r0

　┌────────────────────────────
　│（　´Д｀）そういうものですかね。それはそうとあの人質にした女。
　｜　　　　　　たちまち有名になって、連続ドラマの主役になりましたね。
　｜　　　　　　これから、うまくやっていけるのでしょうか。
　└───┬─────────────────────────‐
　　　　　 │（　´_ゝ｀）やれるだろう。素質に恵まれながらチャンスがなく
　　　　　 │　　　　　　芽が出ないでいたタレントだ。
　　　　　 └─────────────────────────‐

　　　　　　　　　　　　　　　 +　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　‘∀‘）　　...｡☆
　　　　　　　　　　　　☆｡...　 ,,へ ~∞ヘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈。。〉,｀´,,)｡〉　　+
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽつハ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾉｿハ .ﾉヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　んんﾉんんﾉ .ゝ

　┌────────────────‐
　│（； ´Д｀）それを知っていたのですか。
　└───┬────────────────────────────
　　　　　 │（　´_ゝ｀）ああ、プロデューサーの名をかたって電話し
　　　　　 │　　　　　　あの時間に呼び出し、あの場所に待たせておいたのだ。
　┌───┴────────────────────────────
　│（　´Д｀）彼女もミダスの団員なのですか。
　└───┬─────────────────────────────
　　　　　 │（　´_ゝ｀）それは言えぬ。また、わたしにもわからない。
　　　　　 │　　　　　　上からの指令にあっただけだ。ミダスの組織が
　　　　　｜　　　　　　どこまで広がっているかは、本部だけが知っていることだ。
　　　　　 └─────────────────────────────

519 ：50/68：2009/09/09(水) 22:28:29 ID:/RRtG39r0

　　　┌─────────────────────────‐
　　　｜　くだんのラルフ宝石店も、あの宿直員の勇気ある行動で
　　　｜　信用が一挙に高まったとか……
　　　｜
　　　│　すると、これでPRの効果をあげた企業
　　　｜　視聴率をぐっとあげたテレビ局、売り上げをました週刊誌
　　　│　それらのなかには当然いるんでしょうね。
　　　└───────────ｖ──────────────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ ´Д｀）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（つ[]　）
　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧ ≡ ∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　（<_｀≡´_ゝ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　､　　 ,　〉

　　　　　　　　　　　　　 ┌────＾───
　　　　　　　　　　　　　 │　そこは極秘だ。
　　　　　　　　　　　　　 └───────‐

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　ボスは首を振ったが、青年には次第にしかけがのみ込めてきた。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

520 ：51/68：2009/09/09(水) 22:29:18 ID:/RRtG39r0

　┌───────────────────‐
　│　これが陰謀団ミダスの使命だったのですね。
　｜　資金の出所の想像もついてきた。
　│　驚きました。これはひどい。
　└─────────────ｖ──────
　　　　　　　　|ﾞ==========||===== ⌒Ｙ⌒| ii　）
　　　　　　　　|i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;||i;i;i;i;i;i;i;i;i;i || ;i; `-'
　　　　　　　　|i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;i;||i;i;i;i;i;i;i;i;i;i || ;i;|
　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣　.||￣
　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ||＿＿＿,＿＿＿,＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　´Д｀）;,------、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　と　　　つ　,,.. ........ヽ.、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　|　 |　'';,)::).............)::)　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿_）＿） 'i--------i:　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　i＼￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　　 ((,',',',',',（<_｀　　）､
　　　　　　　　　　　　　　　 |i＼＼　　　　　　　　　　　　　　＼　i＼　　ノ　　　| ＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿　＼　　と　　　ﾉ　　＼＼

　　　　　　　┌──────────────────────‐＾───────‐
　　　　　　　│　ひどいことはないだろう。誰も損はしていないではないか。
　　　　　　　│　世の中に活気がうまれ、需要がうながされ、消費が高まる。
　　　　　　　│　景気が徐々に上昇することにもなる。戦争なしで景気をもたらすには
　　　　　　　｜　これ以外にない。それとも、戦争の方がいいかね。
　　　　　　　└──────────────────────────────‐

521 ：52/68：2009/09/09(水) 22:30:16 ID:/RRtG39r0

　┌─────────────────
　│　とんでもない。ミダスの方針に賛成です。
　｜　いかなる犯罪も戦争よりはましです。
　└─────ｖ───────────‐

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　 ∧＿∧　　　　　　　　　　　（´<_｀　）
　　　　　　　（； ´Д）　　　　　　　　　　　/　　　　ヽ
　　　　　　　/　　　ｌ　　　　　　　　　　　〈　､　　 ,　〉

　　　　　　　　　 ┌─────────＾────────────────
　　　　　　　　　 │　早くいえば、我々は平和を保つ社会運動に従っているのだ。
　　　　　　　　　｜　ミダス王の手のごとく、なんでもないものを黄金に変え
　　　　　　　　　｜　人びとにつくしている。
　　　　　┌─‐＾─┴─────────────────────────‐
　　　　　｜　そういえばそうですね……
　　　　　└────────────

522 ：53/68：2009/09/09(水) 22:31:06 ID:/RRtG39r0

　┌────────────────────────────
　│　じつはこのあいだ、本部に報告に行った時
　｜　研究室をちょっとのぞかせてもらった。
　｜　驚くべきことが、いろいろと進行中だったが、そのひとつ
　｜　ナイロンやプラスチックを腐らせるバクテリヤが完成寸前だった。
　｜
　｜　そのうちばらまかれ、新聞をにぎわせるだろう。
　└──────ｖ─────────────────────‐

　　　　　　　　　∧＿∧　　 (:::)　　　　　　　　　　？
　　　　　　　　（　　　´ゝ＿(::)　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　/　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　（´Д｀　）
　　　　　　　〈　､　　 ,　〉　　　　　　　　　　　（　　　　）

　　　　　　　　　　┌───────────‐＾─────‐
　　　　　　　　　　│　そんなもの、なんの役に立つんですか。
　　　　　　　　　　└─────────────────‐

523 ：54/68：2009/09/09(水) 22:32:08 ID:/RRtG39r0

　　　┌────────────────────────
　　　│　わかりきったことだろう。それだけ消費が増えるわけだ。
　　　｜　工場や販売店はそれだけ忙しくなり、失業者が減る。
　　　｜　また、そのバクテリヤの消毒液を研究する人も出て
　　　｜　新しい産業に成長することだろう。
　　　└───────────ｖ────────────‐
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　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（::::::,_ゝ::）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　_ノつ━・~

　　:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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┌─────────────‐＾─────────────────‐
│　その過程で副産物として、人間に有益な医薬が開発されるかもしれない。
｜　かくして科学技術は進歩し、金まわりもよくなる。
｜　意義のある仕事ではないか。
└───────────────────────────────‐

524 ：55/68：2009/09/09(水) 22:32:56 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　┌──────────────────
　　　　　　　│　しかし、万一、団員の誰かが逮捕され
　　　　　　　｜　口を割りそうになったらどうするんです。
　　　　　　　└───────────‐ｖ──────

　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　（　 ´_ゝ）
　　　　　　　 /　　　ヽ
　　　　　　　〈　_ノつ━・~

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（｀；　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　と　　　）

┌──────＾──────────────────────────
│　その点も気にするな。その寸前に国外に脱出させ
｜　犯罪者引渡し協定のない外国で、ほとぼりの冷めるまで遊ばせてもらえる。
｜　なんの心配もせずに大いに働いてくれ。
└────────────────────────────────‐

525 ：56/68：2009/09/09(水) 22:33:46 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　　　　　　 ┌─────
　　　　　　　　　　　　　 │　はい……
　　　　　　　　　　　　　 └──‐ｖ──

　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　（ ´Д｀；）
　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(^)}|::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(^)}|::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌┬|::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　回回|::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　凵凵|::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 └┴|::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧ 　（……）　　　　 |::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ（´Д｀　）.。ﾟ　　　　　　　 |::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　）　　　　　　　 |::::|
三三三王三三三王三三三王三三|　　　Ｙ　人　　　　 |三三三王王三王
二二二⊥二二二⊥二二二⊥二二|＿＿（＿）__）＿＿＿＿|二二二工工二⊥
─ｒｪｪｪｪｭ‐─────────‐┴────────┴───────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　＼＼
＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　　　＼＼
＿＿＿＿＿＿_ 　　／　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

526 ：57/68：2009/09/09(水) 22:34:38 ID:/RRtG39r0

　　　　　　ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ
　　　　　　　）　どことなく気が咎めてならない……
　　　　　（　盗みはまだ許せるが、こう大掛かりに
　　　　　　　）　人びとをだますのは、大変な悪事なのでは……
|￣￣￣￣￣⌒ヽ_ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ＿/⌒ヽ､
|=========　　MONAMART　　=====○....::.:.:.::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;|i
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿O....::.:.:.::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　｡....::.:.:.::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;;|i
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　　 |　　　＼＼　 ||　　　＼＼　　　|....::.:.:.::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　＼＼||　　　　＼＼　 |....::.:.:.::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　　＼ ||　　　　　　＼/∧＿∧:.::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　　　 ||　　　　　　（（´Д｀　）::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　　　 ||　　　　　　（（　　　　） ''-､._:;::;:;::;:;;;;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　　　 || 　　　　　　　| |　 |　｜　　　｀''-､._;;;;;;;|i
＿＿|＿＿＿＿＿＿||＿＿＿＿_ （（＿（＿_）　　　　　　｀''-_|i

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｡ﾟ
　　　　　　　ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、
　　　　　　　　）　決めた。自首しよう。良心の苛責には耐えられない。
　　　　　　（　それに、なにより……
　　　　　　　　⌒ヽ_ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ/⌒ヽ､＿ノ⌒ヽ、

527 ：58/68：2009/09/09(水) 22:35:24 ID:/RRtG39r0

　　ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒
　　（
　　　）　陰謀団ミダスから脱出した本人の告白……
　　（　注目度はあの宿直員やタレントになった女の比ではない。
　　　）　テレビや雑誌の取材でひっぱりだこ。
　　（　
　　　⌒ヽ_ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ/⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ

|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_|....::.:.:.::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　|....::.:.:.::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;|i
　　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|....::.:.:.:::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;|i
　　 |　　　＼＼　 ||　　　＼＼　　　|....::.:.:.::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　＼＼||　　　　＼＼　 |....::.:.:.::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　　＼ ||　　　　∧＿ ∧＿∧:.::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　　　 ||　　　（::::∀（　　　　）::::::::;::;::;::;:;::;:;;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　　　 ||　　　（　　（　　　　） ''-､._:;::;:;::;:;;;;;;;;;;;;|i
　　 |　　　　　　 || 　　　 |　　 |　 |　｜　　　｀''-､._;;;;;;;|i
＿＿|＿＿＿＿＿＿||＿＿_（＿_.（＿_|＿_）　　　　　　｀''-_|i

　　　　　　　ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、
　　　　　　　）
　　　　　　　（　今真実を話せば、おれは最高の時の人だ。
　　　　　　　）
　　　　　　　　⌒ヽ_ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ､＿ノ

528 ：59/68：2009/09/09(水) 22:36:17 ID:/RRtG39r0

────── -､＝|! !　　　　　　　　　　　 ||_, -──────
============､ﾐ/!:::|| |　　　　　　　　　　　　||_|ヽr============
[|]_|_|」|_|,j_|_|_|_|]||::||=|| |　　　　　　　　　　　　||_||::|||_|_]」_|_|_|_|_|_|｣]
三三三三三三]||::||: || |　　　　　　　　　　　　|| ||::||[三三三三三三
|_|_|_]」_|_|_|_|_|_|｣||::||=|| |　　　　　　　　　　　　||_||::||!|_]」_|_|_|_|_|_|｣」
三三三三三三]||::||: || |　　　　　　　　　　　　|| ||::||[三三三三三三
|_| |_|]」_|_|_|_|」]_i||::||=||/　　　　　　　　　ヾ||::||i[l| |_|]」_|_|_|_|」]_
三三三三三三]||::||￣　　　　　　　　　　　　　　||::||[三三三三三三
|_|_|_]」_|_|_|_|_|_|｣||/　　　　　　　　　　　　　　　ヾ:||:|_|_]」_|_|_|_|_|_|｣」
￣￣￣￣￣￣　　 ∧＿∧　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　（ ´∀｀）　　　　　　　　　　　　　　　　∧ ∧
　　　　　　　　　（0⌒l⌒0）　　　　　　　　　　　　　＿＿,(*ﾟ∀ﾟ)=3＿
　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼　　　l＼　ゝつ⌒l⌒0
／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 |＼＼　　 ⌒'⌒
　　　　　　　　　　　　　｡ﾟ
　　ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、
　　）　インタビューのために、ミダス王のことを調べに来たが
　（　『王様の耳はロバの耳』の伝説が、なんとこの王のものだったとは……
　　）　自分をこの床屋になぞらえて話せば、視聴者にもよく分かるだろう。
　　⌒ヽ_ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ､＿ノヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ､＿ノ

529 ：60/68：2009/09/09(水) 22:37:29 ID:/RRtG39r0

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. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

　　　　　　　　　　　　　┌──────────────────────
　　　　　　　　　　　　　│　……というわけで、今話した事が全ての真相です。
　　　　　　　　　　　　　│　お宅の局にスクープとして提供しますよ。
　　　　　　　　　　　　　｜　いかかです？
　　　　　　　　　　　　　└──────────ｖ───────────‐

　　　　　　　　　　（＼_／）　　　　　　　　　　　　 ∧_∧
　　　　　　　　　l⌒ｌ　・∀）　　　　　　　　　　　（∀｀　ｌ⌒ｌ
　　　　　　　　 |　ｌ　　∽　　　　　　　　　　　と　　ｌ　ｌ
　　　　　　　　|　└‐ ┐）　　.|| ￣￣￣ ||　　（┌‐‐┘　|
　　　　　　　　|＿_＿__|　　　|_|￣￣￣|_|　　　 _|ｌ￣￣ｌ|_

　　　 ┌─────＾────────────‐
　　　 │　ふむふむ。なるほど、よくわかりました。
　　　｜　では、少々席を外しますのでお待ちを。
　　　 └──────────────────

530 ：61/68：2009/09/09(水) 22:38:17 ID:/RRtG39r0

　　　　　 |　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　 |　　　　　　　 |　 ┌‐─‐┐ 　ゞヾ;ッ,　　　　　　　 |
　　　　　 |　　　　　　　 |　　|.［＿_］ﾞ|　,ノﾉ;;;ｿﾍゝ　　　　　　　 |
　　　　　 |　　　　　　　 |　　|:: :: :: :: |　　　ｉｉ　　　　　　　　　 |
　　　　　 |　　　　　　　 |　 └‐─‐┘　┌┴┐　　　　　　　　　｜
　　　　　|＿＿＿＿＿＿＿|＿＿＿＿＿＿_|_|_|_|＿（まだかな……）
.　　　／　　　　　　　　　　　　　 └‐┘　｡ﾟ
　　／　　　　／⌒ｌ＿　　　　　　　　　　 ∧＿∧ __／⌒ｌ
　／　　　　／　／ |＿ll　　　＿＿＿＿　（　´Д｀）　,／ |
／　　　　　 |'⌒ｌ／　／||　／　　　　／||　（つ　ｌ⌒ｌ" 　 :|
　　　　　　|　└‐ ┐／　|| ￣￣￣ ||／｣ .（┌‐‐┘　|　／
　　　　　　|＿_＿__|''　　|_|￣￣￣|_|　　　 |＿＿＿|／

　　　　　|　 |　｜　　 |　 |　｜　　 |　 |　｜　 |＼＿＿ｶﾞﾁｬｯ＿＿＿＿_
　　　　（＿_）＿）　（＿_）＿）　（＿_）＿）　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　お待たせしました。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_､l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（∀｀　彡

531 ：62/68：2009/09/09(水) 22:39:06 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　　　　　　 ┌─────
　　　　　　　　　　　　　 │　えっ……
　　　　　　　　　　　　　 └──‐ｖ──

　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　（ ´Д｀；）
　　　　　　　　　　　　　　　　（つ　　）

　　　　　　 λ＿λ　　∧＿∧　　　ﾍ⌒ヽﾌ　　　（＼＿／）
　　　　　　（　ノAヽ）　（　＾ω＾）　（　・ω・）　　　（・∀・　）　ｽﾐﾏｾﾝ
　　　　　　（　 <y>）　（　 <y>）　　（　 <y>）　　　（つ　　つ　ﾄﾞｰｿﾞｺﾁﾗﾃﾞｽ
　　　　　　/＿_：__l　　/＿_：__l　　 /＿_：__l　　　　〈　<　ヽ
　　　　　　（＿_）＿）　（＿_）＿）　（＿_）＿）　　　（__.（＿_）

　　　　　　　　ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ⌒ヽ、_ノ
　　　　　　　　）
　　　　　　　　（　　こ　れ　は　一　体　……　？
　　　　　　　　）
　　　　　　　　　⌒ヽ_ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿ノ⌒ヽ、＿

532 ：63/68：2009/09/09(水) 22:39:55 ID:/RRtG39r0

533 ：64/68：2009/09/09(水) 22:42:15 ID:/RRtG39r0

　┌───────────────────────
　｜　……この患者は、自分がなんとかいう陰謀団に属し
　｜　驚くべき悪事に手を貸したと信じ込んでいるのです。
　│　パラノイアという症状で、固定した妄想が特徴です。
　└───────────────────────

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(::)＿´< ｀）　　　　/　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/　　　ヽ　　　 /　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　| .:＼　　　　〉　 / 凹.　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i',',',',',',',',')　┐./　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＿＿____,,j　） iニニニニニニニニi
　　　　　　　　　　　　　| 　／　　　　　　　　　　γー――――― 、
＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　＿　　　　　　　　　　i__＿＿＿＿＿＿__i
　　　　　　　　　　／｜　　　　　　　　　　　　 i__＿＿＿＿＿＿__i
＿＿＿＿＿＿_ ／　　.|
　　　　　　　　／|　　　｜　 ┌─────────────────────────
＿＿＿＿_／　 .|　　　｜　　|　つまり常識では考えられないことを
　　　　　｜　　｜　　　|　　｜　つじつまをあわせて体系化し、それを信じてしまうのです。
[][][][][][]｜　　｜　　　|　　└─────────────────────────
[][][][][][]｜　　｜　　　|

534 ：65/68：2009/09/09(水) 22:43:04 ID:/RRtG39r0

　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　────────────────────────────

　┌───────────────────────
　｜　社会の複雑化にともない、これからも増えるでしょう。
　｜　ここで私は心から訴えたいのです。
　└────────────‐ｖ──────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　ドキュメンタリー　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|現代の犠牲者たち|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　( ﾟДﾟ )
　　　　　　　　　　　　　　　　 ⊂ <y> ⊃
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　：　|
　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　┌──‐＾────────────────
　　　　　　　　　　　　　　　　｜　この分野の研究に思いきった額の資金と
　　　　　　　　　　　　　　　　｜　みなさんの理解が注ぎ込まれることを。
　　　　　　　　　　　　　　　　└───────────────────

　　────────────────────────────
　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

535 ：66/68：2009/09/09(水) 22:44:11 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　┌─────────────────‐
　　　　　　　　｜　また、この分野の関係者たちの待遇が
　　　　　　　　｜　一段と高められることを……
　　　　　　　　└─────────ｖ────────

　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧　＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　（　　　　）￣￣￣￣￣￣|ヽ
　　　　　　　　　　　/⌒　　　　ヽ　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　　　/ /|　　　　　　＼_ノつ━・~　|　|
　　　　　　　　　 / /　|　　　　　l｀ー '＿＿＿＿|　|
　　　　　γー─ とノ─ ヽ＿＿_ノ───､　ニニニl|
　　　　　i 　　　　　　　　　　　　　　　　　i　 |　　　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿（　´,_ゝ｀）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||￣￣￣　/　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 ||　　　　ヽつ━・~ 〉
　　　　　　　　　　　　　　 ||　　　　　　l　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　 ||＿＿＿_ 　＼　ヽ/
　　　　　γー───────────､　　 / 〉　〉
　　　　　i 　　　　　　　　　　　　　　　　　i　 | ／ /　/

536 ：67/68：2009/09/09(水) 22:45:18 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||￣￣￣￣￣￣|ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 ||　　 ∧＿∧　　|　|
　　　　　　　　　　　　　　 ||　　（´Д｀i|l）　|　|
　　　　　　　　　　　　　　 ||＿ミ三三三彡_|　|
　　　　　γー───────────､ニニニニl|
　　　　　i 　　　　　　　　　　　　　　　　　i　 |　　　　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||￣￣￣￣￣￣|ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 ||＿＿_,､＿＿＿|　|
　　　　　　　　　　　　　　 || ￣￣`'￣￣￣|　|　ﾌﾞｯ
　　　　　　　　　　　　　　 ||＿＿＿＿＿＿|　|
　　　　　γー───────────､ニニニニl|
　　　　　i 　　　　　　　　　　　　　　　　　i　 |　　　　　 |

537 ：68/68：2009/09/09(水) 22:46:17 ID:/RRtG39r0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||￣￣￣￣￣￣|ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 ||::::::::::::::::::::::::::::::::|　|
　　　　　　　　　　　　　　 ||::::::::::::::::::::::::::::::::|　|
　　　　　　　　　　　　　　 ||＿＿＿＿＿＿|　|
　　　　　γー───────────､ニニニニl|
　　　　　i 　　　　　　　　　　　　　　　　　i　 |　　　　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　出典　星新一
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「妄想銀行」より　『陰謀団ミダス』

538 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/09(水) 23:04:39 ID:AQtQsDLi0

長編乙です！

539 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/10(木) 00:04:35 ID:6P+8SyMg0

物事はどう転ぶかわからないな

乙

540 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/10(木) 09:44:47 ID:LRBiFkw30

良作乙です！

541 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/10(木) 18:10:42 ID:8V9sIFFt0

すげー超面白い。やっぱ星新一すげーわ・・・
乙

542 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/11(金) 00:40:36 ID:BTLfSKq+0

長編乙です
ひとコマひとコマ丁寧に作ってあって
いろいろと参考になります

543 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/11(金) 14:23:56 ID:FSRIAdjT0

長編乙でした。
妄想銀行は読んだことあるはずだけどAAにするとさらに面白いね。

544 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/11(金) 21:22:54 ID:AZocgL+Z0

モナーやギコってエヌ氏やエフ博士的な匿名性も持ってるからね。

545 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/12(土) 05:28:53 ID:ORTuzs8a0

確かにｗ
２ちゃんのAAと☆氏の作品って妙にしっくり来るんだよな

546 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/12(土) 19:37:00 ID:z/CXU2rr0

面白かった！乙

547 ：（　´∀）・∀）,,ﾟД)さん：2009/09/18(金) 11:20:29 ID:yius2gVsP

次スレ欲しいです