モララーのビデオ棚 in AA長編板その36

　　　表と裏

　　　　　星新一

ある男が強盗殺人をやってのけた。


　 ∧∧
　(,,ﾟДﾟ)
　｜　 つ〓−¬
〜(　　|　　←▼　　　⊂※~⊃｡Д｡）⊃
　　ｌ_∪　　

周到な準備を重ねた上での犯行だったので、
見事に成功し、大金を手に入れることが出来た。


　 ∧ ∧
　(,,＾Д＾)　　＜やった！！！
　｜　　つ
〜(　（￥￥)
　　ｌ_∪

しかし、目に見えぬ力、神の眼というか良心というかは各人の自由だが、
それをもごまかし切ることはできない。

　男は、やがて発覚し逮捕されるのではないかという不安におびえ、逃げ回る。
逃げ続け、逃げ続ける。

　　　　　　　　(⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
　 ∧∧°○(　　ﾀｲ━━━━||Φ|(|ﾟ|∀|ﾟ|)|Φ||━━━━ﾎ!!!)
　(,,ﾟДﾟ)　ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ　　
　｜　 つ
〜(　　|　　
　　ｌ_∪　

金はあるが、酒も女もその恐怖をまぎらわしてはくれない。
　 ∧∧
　(,,　　)　　　ちぇっ、、
　｜　　つＥ∃
〜(　（￥￥)
　　ｌ_∪
―　―
‐　―
　―
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―
‐

ある夜。町を歩いていた男は、何かの気配を背後に感じ、駆け出した。

　　　　　　　　　　　　　ﾋﾞｸｯ. ∧ ∧ ∧ ∧　
≡≡≡≡≡≡≡≡≡　 Σ(ﾟДﾟ；≡；ﾟдﾟ)
≡≡≡≡≡≡≡≡≡　　 　 ./ つ　つ　　　
≡≡≡≡≡≡≡≡≡　　〜（＿⌒ヽ　
≡≡≡≡≡≡≡≡≡　　　　 )ノ ｀J

本当は尾行者などいなかったのだが。そして、走ってきたバスにはねられた。

　　　　　　　　。○（うん。そうこなくてはいかんのだ。罪のむくい。
⊂⌒~⊃｡Π｡）⊃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　バン！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
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　┏┳━━━━━━┳┓|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　__＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.|
　┃┃ 　 荻矢作行　┃┃|＿＿＿...┏━━┳━━┳━┓／___＿＿＿_┏━━┳━━┳━━┳━┓ 　|
　┣┻━━┯━━━┻┫||￣||￣|| ┃矢作┃　 　 ┃ 　┃||　||　||　||　||┃ 　 　┃ 　 　┃　 　 ┃　 ┃　 |
　┃. ∧∧　.| 　 　 　 　..┃||　 ||　 || ┃　 　 ┣━━╋━┫||　||　||　||　||┣━━╋━━╋━━╋━┫目|
　┃ .(ﾟДﾟ ) . | 　 　 　  ┃||　 ||　 || ┃￣￣┃　 　 ┃ 　┃||　||　||　||　||┃　 　 ┃ 　 　┃ 　 　┃　 ┃目|
　┃⊆⊇⊂..| 　 　 　 　..┃||　 ||　 || ┗━━┻━━┻━┛||　||　||　||　||┗━━┻━━┻━━┻━┛　 |
　┣━━━◇━━━━┫||　 ||　 |||入口|￣￣￣￣..　.　　.||　||　||　||　||出口|　　　バ　　　　　ス　　　.　　.|
　[|□|￣￣￣￣￣￣|　 [] ||　 ||　 || ￣￣　 　ﾛ　 　 　　　　||　||　||　||　||　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
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　 |ロロﾛ|┌―┐.|ﾛロロ　.|||　 ||　 ||＿|　 ∴ 　|_______＿＿__||　||　||　||　||＿＿＿|　 ∴ 　|────── .|
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　 ￣￣￣￣￣￣ ゞゝ￣ノ￣ ￣￣　ゞゝ_＿_ノ￣￣￣￣￣￣￣￣ ゞゝ＿ノ　　ゞゝ_＿_ノ￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　￣

死の寸前に男はつぶやいた

⊂⌒~⊃｡Π｡）⊃
┌＾　･･･ﾎﾞｿ
│やはり、天罰をまぬがれることはできなかった。おそろしいことだ。
└

強盗殺人の容疑で裁判にかけられているやつがいる。

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　　 ∧＿∧　| 　 　∩_∩　 　∂/ハ)ヽヽ
　　（　´ｍ｀）｜　　（´ー`） 　　|ハ｀∀´ﾉ
　 ,丿~, 　~ヽ│　 丿~,　~ヾ 　丿~,　　~.ヾ、
￣￣|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　 　 |.　　　　　　　　 Ａ＿Ａ.　　 　 　 　　　　|
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そいつは絶叫している。

俺じゃない。俺はたまたま通りがかり、
死体から腕時計を取っただけだ！
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　　　　　　　　　　　　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　　　　　　　　　（ ´Д｀ ）
　　　　　　　　　　　　　　　（　　　　）
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検事は言う

ふん。他に真犯人がおり、
そのうち逮捕されるか自首するはずだとでも言うのか
―ｖ―――――――――――――――――――――
　∧　∧
　(｀ー´）
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今となっては、その可能性はない。
天の助けもそこまでは手が回らないのだ。
おそろしいことだ。

〜fin〜