◆gIWqNaC.qY
GJ!!
泣きそうになった
・゚・(つД`)・゚・
いいな。
AAキャラの元の性格と、劇中の言動がぴったりフィットして、(・∀・)イイ!AA作品になってるよ。
GJ!!
当時、僕たちの間では、
『虐殺戦隊アヤメンジャー』という特撮番組が流行っていた。
,l^l、
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(=(虐)) / /⌒ヽ ( (=(鏖)=) illli[] /⌒ヽ (=(戮)//
と二二 V / rー--(=(殺)=)、 ヽ` V ⌒ヽ |;∩((屍)==) /´ノ V (^)
ヽ || l `"ー-、 .V 、 ) ゙i || とニノ / /γV ⌒)、 i' ゙ヽ|//`J
l==@l と二二ノ l==@=l `ー'と二二ノ =) `i丶(_ノ
/ ,へ ヽ、 / ,へ \ / ,/\ ヽ // /つ | //\ヽ
/ / > > `ヽヽ \\ / / / ノ ゙( `ー-、 / / | |
(__) (__っ と_ノ (_) し' `J ``ー-J (_) (_)
ハニャーン帝国の繰り出すダッコ獣の脅威から地球を守るというこの番組は、
CGを駆使したそれまでにないリアルな戦闘描写で人気を集めた。
「アメリカじゃ『パワーレンジャー』シリーズの大本命じゃないかと言われてるらしいぜ」
などという、雑誌から聞きかじったような噂話が、学校中でまことしやかに流れていたものだ。
/⌒ヽ
(殺)==)
「"| /, y 0^) <@;;・
. ∧∧| | ∧∧ 、;,' と'/)o、 ノ /⌒ヽ <@;、,.; ,.,,_゙;;.,
(*゚ 0゚)|__| (゙0;;(';)っ∵(⌒二二/i⌒i ,.-(==(屍))__ 、i,'、, (;>O</)
と つ|| ∧∧ ヾ;;つ;'っ ` ̄ l | / ノ[≡_三,-、ニ=、 >>= _━ =;*= --,;,ーλ,;
〜(_つノ (*゚ワ゚) 〜ヽ_';,⊃ (_) ヽ、二つr/_/-" `゙"  ̄;と";`;')〜(*゚ρ;ξ∵
し' ヽ/ つつ ∧∧ |==@=l ";。;.゙し' `; と;'*'@)ノ`
と ノ 、;(゚q;;。#/) /⌒ヽ / /、 ヽ ヾ;'・;')つ
`ヽ) と;,.;,';ノ, 、 ,(==(鏖) / / \ ヽ、 `し'
∧∧ --=≡三∴≡";=;'.─=======))⌒)`) (__)
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(_っ=l二ノ (ノ ‘ (_二`ヽ
〜/ ノ / / / /
@ @ / / (__つ
し'´
僕の拾った猫は、ハニャーン帝国のダッコ獣や戦闘員にあまりにも似ていた。
もしこのことが知れたら、この猫は間違いなくアヤメンジャーごっこのダッコ獣役として、
ひどい目に遭わされるに違いない。
そう思った僕は、友達には猫のことを全く話さなかった。
__∧∧_. ∧_∧
/\ (*゚ー゚).\ (・∀・ ;)
\/| ̄∪∪ ̄|\ ( )
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でも、友達と一緒にアヤメンジャーごっこをする時には、僕も加わっていた。
一緒になって、ダッコ獣に見立てた野良猫をいじめていた。
,,∩ノ
. / ハ ハ ⊂、 ヽ
/ ∧∧ (>0<*) と つ
∧_∧ .O (ヽ,,゚Д゚) (,,,,,,) ∧_∧、从/.;(,;)0<*)
( ・∀・) . || ∧_∧ ヽ つ .∧_∧ ) ( ´∀i⌒)∵;'; " ∨∨
(_つ==O== || (´∀` )') 〜(_つノ ( ・∀・)') と /"W`
人 Y .||⊂ ノ し' と ノ ノ / ヽ、 ∧∧
し(__) ノ ノ、ヽ、 人 Y (__) /⌒`(゚0T;)
,し'´ (__) し(__) (ノノ⌒ヾ)ヽ)
学校ではアヤメンジャーの一員として猫をいじめ、
家では猫をかわいがる。
そんな日々が続いた。
ニニ二))二二二 ̄ (
|| `ヾ ヽ
∩∩ ヽil|i ;''
∧∧ヽ |lil ;::
(>O<ノノ )) |li :;,
) / |ll ;;' ∧∧
(( ⊂,,,,,,,つ )) |lli ;;; ∧_∧(`(゚ー゚(ヽ
∧_∧ ) ↑ .∧∧ .|lli ;;' (* ・∀・)ヽ、 ) ミ
( ・∀・) ,从; .| (゚Д゚,,). |lli ;;: ( つ ) ヽ( ノ〜ミ
( つ==((;;))' |と |) """^ し、_)_) ``J ミミ
) ) ) | |〜
(__)_) .U"U
でも、そんな日々は長くは続かなかった。
僕が猫と散歩しているのを、友達に見られてしまったのだ。
∧_∧
( ・∀・)
( ) .∧∧ ノ
Y 人 (゚ー゚*)⌒ヽ
(__)__) (/"U⌒ヽ)
、i 、ヾ! 、iノ
ii, ミミiゞ彡"、∧_∧;ヾi!彡'∧∧ミi!彡
i;´ ミ!彡" ( )ミ!ゞ (,, )ミ!ゞ"
i!;" ミiゞ彡'( ○ )ミil彡U ヽ;iゞ
次の日、僕は学校でみんなから非難された。
「おまえ、こっそりダッコ獣を飼ってるだろ!」
「ハニャーン帝国の手先なんか、仲間に入れてやらないぞ!」
「こいつ、敵のスパイだ! みんなでやっつけちまえ!」
口々に友達から出てくる言葉に、僕は怖くなった。
∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ∧_∧ ∧_∧
(#・∀・) (ヽ#´Д`) (#゚Д゚) (#´Д`)') (・∀・ ;)
( つ ヽ ) と つ ( つ ノ ⊂ ⊂ )
/ ,へ ヽ ) ) ) 〜( | .人 Y / /) )
(_) (_) (__)_) (/"ヽ) (__(__) .(__)_)
「違うって言うなら、仲間だってショーメーしてみろ!」
「あ、ああ! ダッコ獣なんてこの手でやっつけてやるさ!」
つい、そう言ってしまった。
放課後、友達は僕と一緒に、僕の家に来ることになった。
僕が、「ダッコ獣」をやっつけるのを確認するために。
∧_∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ∧_∧
( ´Д`) ( ・∀・) ( ´Д`) (,,゚Д゚) (; ・∀・)
l´( )) ) l´( )) ))) l´( )) ))) l´(っ) )) l´( )) )))
`ー人 Y `ー人 Y `ー 人 Y `ー(_つノ `ー人 Y
(__(__) . (__(__) (__(__) し' (__(__)
いてほしかった父さんと母さんは、いなかった。
そして、いつものように、
「はにゃーん」
猫が、僕を迎えに出た。
いつものように。
)
∧∧⌒ヽ
(゚ー゚*)ノ`´
∧_∧ (/"U
( ;)
i´ ̄i´| )
`ー´" )
(_(__)
∧_∧
( ) ∧∧
i´ ̄i´|"つ ( ,,)/)
`ー´"、 ヽ i´ ̄i´|/
(_) (_) `ー´"|
(/"ヽ)
「あっ、やっぱりダッコ獣だ!」
「早くやっつけろよ!」
背中に突き刺さる声。
猫とともに暮らした日々が、走馬灯のように脳裏をよぎった。
やっつけられるもんか。
一緒に、暮らしてきたんだぞ。
∧_∧
(lil ・∀・)
l´( )) ))) ∧∧
`ー) ) ) (ー゚* )ヽ
(__)_) しU゙( ⌒)〜
 ̄
その時、もうひとつの声が。
「 こいつ、ハニャーン帝国の仲間だ。
アヤメンジャー・変身! スパイも一緒にやっつけろ! 」
その声を聞いた瞬間、僕はランドセルを外していた。
「 違う! 僕だって、僕だって、
アヤメンジャーだ!! 」
_
/__/゙ヽ
ヾ__ヽノJ ∧_∧
(ヽ; ・∀・)
ヽ つ ∧∧
/ ,へ ヽ (д゚* )ヽ
.(__) (_) UU゙( ⌒)〜
 ̄
その時、猫が、一瞬身構えたように見えた。
いつもと違う僕の気配を感じ取ったのかもしれない。
でも、今となっては、それもよく覚えていない。
ただ、ランドセルを叩きつけられた猫が上げた、
それまで聞いたことのない奇妙な悲鳴は、
今でもよく覚えている。
. _ ∧_∧
/__/゙ヽつ⊂(∀・ ; )つー、
(ヽノ ヾ__ヽノ 煤@ `ー、 ヽー-J
と ⌒ヽ(*>0<)` (__)
`ー-ー(/"`J
それから、どれくらい時間が経ったのか。
頭の中が真っ白になって、まったくわからなかった。
気がつくと、変わり果てた猫の死骸が、そこにあった。
長い間、誰も、なにも言わなかった。
∧_∧ ∧∧ .∧_∧
(; ´Д`) (;゚Д゚) r(; ・∀・)
l´( )) ))) l´U)) )) (/ ',゙; `人)
`ー ) ) ) `| ノ ノ ,へ ヽ ,λ,,.,!,. 、,,、,.i
(__)_) U"U (__) (_) c(。0;'゜#と;';;メ;;'つ
"; `~∵' ;''" ゙`;`
やがて誰かが、
「 ……帰ろうぜ 」
と、白けたような声で言っていたような気がする。
誰もいなくなってから、
僕は、猫の死骸を運んで、埋めた。
∧_∧
. ( )
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その時、僕は初めて知った。
僕が猫のことをみんなに話さなかったのは、猫のためじゃない。
僕自身が仲間はずれにされるのが、怖かったからだ。
「アヤメンジャー」の敵になるのが、怖かったからだ。
その夜、父さんと母さんに、
「 ……猫、車にはねられて死んじゃったよ 」
とだけ、言った。
父さんは、
「 ……そうか 」
とだけ、言った。
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∧_∧ .∧_∧ γノハヽミ
(; ・∀・) (O∀O-) (´Д` 彡
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し、_)_) || ̄ ̄ ̄||(_と)_) (⌒(⌒ヽ__)
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それから程なくして、『虐殺戦隊アヤメンジャー』は放送打ち切りとなり、
みんなの関心は新番組『電話戦隊テレンジャー』に向けられた。
それ以来、誰もアヤメンジャーごっこをする者はいなくなった。
みんな、アヤメンジャーのことを忘れてしまったかのように。
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( ´∀`) ( ・∀・) (,,゚Д゚)[]
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人 Y 人 Y | |〜
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誰も、僕を誘わなかった。
僕も、誘われても遊ぶ気はなかった。
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一時の流行のために、僕が殺してしまった親友のことが、
いつまでも僕の心から離れなかった。
『 ひとつの命に責任を持つのは、重大なことだ。
ただかわいいだけでは、済まないこともあるぞ。 』
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〜 END 〜
>>480 ビデオ棚に貼ったほうがよかったんじゃない?