260 :
1/38:
☆
人
.ノoゝ
ノ;;;; ゝ
ノ(,,゚Д゚)
.ノ(ノ; ◎;つ
ノ..&, ,......ゝ
ヘニニニニ7
∪~∪
ある年のクリスマス・イブ
261 :
2/38:04/05/21 02:09 ID:3+ZuigNp
一人の青年が部屋の中にいた。彼は平凡な会社に勤め、
平凡な地位にいた。社交的な性格ではなく、恋人も友人もいなかった。
それで、クリスマス・イブだというのに一人ヒマを持て余し、退屈そうにしていた。
| ヽ _______| |::|________/l ____ ____
| | || |::|\ 日日 |/:: | / / | / / |
| | || |::| i ̄ ̄ ̄ ̄ | / / | / / |
| | 。 || |::| i  ̄ ̄ ̄ ̄ _┏━旦_
| |il⊇ || |::|__,,i______ ______|_____|
| | || |::|, ┻┻ ┻┻ //______/;i /l
| |::◎ || |::|TT田T田TT| | 。|。 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'|/|
| | || |::| ̄ ̄~| ̄ ̄~|| ̄ ̄~| ̄ ̄~| ̄ ̄~| ̄ ̄~|;;;|
______.| | || |::| 。|。 || 。|。 | 。|。 |;;;|________
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 世間ではメリークリスマスだと騒いでるが、俺にとっては
| 少しもメリーなんかではないな……
\
 ̄ ̄ ̄○  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
o
∫.___∧∧ ウトウト
⊂_⊂(,,-Д-)⊃
262 :
3/38:04/05/21 02:10 ID:3+ZuigNp
そんなことを考えながら眠りに落ちようとしていた時だった。
ふと人の気配を感青年は顔を上げた。そこには、
サンタクロースの格好をした見知らぬ老人が立っていた。
| ヽ _______| |::|________/l ____ ____
| | || |::|\ 日日 |/:: | / / | / / |
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| |::◎ || |::|TT田T田TT| | 。|。 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'|/|
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 誰ですか?冗談は止めて下さい。僕は今あなたに付き合うような
| 気分じゃあない。何かの勧誘ならお断りですから。
\
 ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
γ⌒\
/ ヽ,
⊂ニニニ⊃○
(´m` .),
∫.___∧∧ て (二:二|)\
⊂_⊂(,,;゚Д゚)そ |_|__| )
(_(__) ̄'
.___∧_______________
/ .
| そんな目的でここに来たのではありません。
| 私はサンタクロースです。
\
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
263 :
4/38:04/05/21 02:11 ID:3+ZuigNp
| ヽ _______| |::|________/l ____ ____
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| | || |::|, ┻┻ ┻┻ //______/;i /l
| |::◎ || |::|TT田T田TT| | 。|。 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'|/|
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| まさか、しかし嘘をついている様子もないし、どこか人間離れ
| した印象を受ける。鍵は掛けていたし、いくらウトウトしてたといっても
| 音がすれば気づくはずだ。もしかすると……
\
 ̄ ̄ ̄○  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
o γ⌒\
/ ヽ,
∧ ∧ ⊂ニニニ⊃○
(,,゚Д゚) (´m` .),
ノ U U (二:二|)\
〜( _⊃⊃ |_|__| )
(_(__) ̄'
264 :
5/38:04/05/21 02:12 ID:3+ZuigNp
| ヽ _______| |::|________/l ____ ____
| | || |::|\ 日日 |/:: | / / | / / |
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| |::◎ || |::|TT田T田TT| | 。|。 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'|/|
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| あなたが本物の様に思えてきました。とするとサンタクロースの
| 話は本当だったのですね。しかしなぜ僕のところに?
\
 ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
γ⌒\
/ ヽ,
∧ ∧ ⊂ニニニ⊃○
(,,゚Д゚) (´m` .),
ノ U U (二:二|)\
〜( _⊃⊃ |_|__| )
(_(__) ̄'
.___∧_______________________
/
| 世の人々が心のどこかで私に期待している。その期待が
| 一つだけ願いを叶える力となったんです。クリスマス・イブに
| 一回ぐらい、奇跡が起こってもいいでしょう。あなたの所に訪れたのは
| 近くを通りかかった時、寂しげなものを感じたからです。
| さあ、望みのものを言って下さい、一つだけ叶えます。
\
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
265 :
6/38:04/05/21 02:13 ID:3+ZuigNp
そう言われて、青年は考えた。
青年の頭の中に色々なものが浮かんでは消えていった
∵∴∵ ΛΛ
∵___(,,゚Д゚) 今だ!2ゲットオォォォォ!!
∧ ∧ . ______ ∧ ∧ .\. ⊂⊂__ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ (´´
(*゚ー゚) ____/_____/ρ゚Д゚__).┓ .\( ( .ノ ∧∧ ) (´⌒(´
U | _O。//。'O/  ̄ 。| ̄ ̄- |] ̄`ヽ .\ヽ ヽ\ ⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡
〜| | |┌――┐__ l⌒ll__.|__---イ_l⌒llノ ゝ _/ ̄|  ̄ ̄ (´⌒(´⌒;;
U U ――~`--' ̄ ̄ ̄`--' `--' ̄ ̄ `--' ――.  ̄ ̄ ズザーーーーーッ
可愛い恋人 車 運動神経 キリ番
\ ./
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
o モワモワ
∧ ∧
(,,-Д-) どれも捨てがたい、がこんなことに
願いを使っていいのだろうか
266 :
7/38:04/05/21 02:16 ID:3+ZuigNp
| ヽ _______| |::|________/l ____ ____
| | || |::|\ 日日 |/:: | / / | / / |
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| |::◎ || |::|TT田T田TT| | 。|。 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'|/|
| | || |::| ̄ ̄~| ̄ ̄~|| ̄ ̄~| ̄ ̄~| ̄ ̄~| ̄ ̄~|;;;|
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 決まりましたか?さあ、望みは言って下さい
_______\_____ ___________________
/ V
| 僕が辞退したらあなたはよそを訪れることになるのですか?
\_____ ___________________________
V
γ⌒\
∧∧ / ヽ,
(,,゚Д゚) ⊂ニニニ⊃○
⊂ つ (´m` .),
〜 | (二:二|)\
. スタッ し`J |_|__| )
(_(__) ̄'
|\
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄
| ええ、そうなるでしょうね。
\___________
267 :
8/38:04/05/21 02:17 ID:3+ZuigNp
| ヽ _______| |::|________/l ____ ____
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| |::◎ || |::|TT田T田TT| | 。|。 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'|/|
| | || |::| ̄ ̄~| ̄ ̄~|| ̄ ̄~| ̄ ̄~| ̄ ̄~| ̄ ̄~|;;;|
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 僕はなんでこんな馬鹿げたことを考え付いたのかわかりませんが、
| あなたの贈りものを受ける資格が、僕には無いように思います。
| 世の中には、僕よりももっと寂しく思ってる人がいるはずです。
| 例えば、近所に病気で寝たきりの女の子がいる。あなたがそこにいけば
| どんなに喜ぶか分からない。ここでぼくが望みを叶えてしまうと、後できっと後悔する。
| 僕から回されたことは黙って、その子の所へ行ってあげて下さい。
\
 ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
γ⌒\
∧∧ / ヽ,
(,,゚Д゚) ⊂ニニニ⊃○
| つつ (´m` .),
〜 | (二:二|)\
し`J |_|__| )
(_(__) ̄'
268 :
9/38:04/05/21 02:17 ID:3+ZuigNp
| ヽ _______| |::|________/l ____ ____
| | || |::|\ 日日 |/:: | / / | / / |
| | || |::| i ̄ ̄ ̄ ̄ | / / | / / |
| | 。 || |::| i  ̄ ̄ ̄ ̄ _┏━旦_
| |il⊇ || |::|__,,i______ ______|_____|
| | || |::|, ┻┻ ┻┻ //______/;i /l
| |::◎ || |::|TT田T田TT| | 。|。 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'|/|
| | || |::| ̄ ̄~| ̄ ̄~|| ̄ ̄~| ̄ ̄~| ̄ ̄~| ̄ ̄~|;;;|
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/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 分かりました。では、そうしましょう。
\_____ ____________
V
γ⌒\
∧∧ / ヽ,
(,,゚Д゚) ⊂ニニニ⊃○
| つつ (´m` .),
〜 | :::::::::::::::::::
し`J :::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::
サンタクロースが消えた後、部屋には青年と静寂だけが残った。
しかし、寂しい気持ちは消えていた。満足感があり、後悔はなかった。
目に見えない、素晴らしいものをもらった気分だった。
青年は少し酒を飲み、こう言った。
| ヽ _______| |::|________/l ____ ____
| | || |::|\ 日日 |/:: | / / | / / |
| | || |::| i ̄ ̄ ̄ ̄ | / / | / / |
| | 。 || |::| i  ̄ ̄ ̄ ̄ _┏━旦_
| |il⊇ || |::|__,,i______ ______|_____|
| | || |::|, ┻┻ ┻┻ //______/;i /l
| |::◎ || |::|TT田T田TT| | 。|。 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'|/|
| | || |::| ̄ ̄~| ̄ ̄~|| ̄ ̄~| ̄ ̄~| ̄ ̄~| ̄ ̄~|;;;|
______.| | || |::| 。|。 || 。|。 | 。|。 |;;;|________
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_____
∧∧ /
( ゚Д゚) < メリークリスマス
O[]ミ つ \_____
O O〜
Π
〔__〕
病気のためベッドに横になり、ひとり寂しそうにして
泣いている女の子がいた。
.ハ ハ
/| ̄|(*iーi) ̄|\ ::::::::::::::::::
||, 〜〜'⌒⌒ヽ〜-、 :::::::::::::::::::
||\ ' , ` ゙ヽ、 :::::::::::::::::::
||\.\|| ̄| ̄| ̄| ̄| ̄|| :::::::::::::::::::
\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| :::::::::::::::::::
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| |_|__| )
(_(__) ̄'
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 何か欲しいものはあるかい?言ってごらん
\_____ _________________
V
.ハ ハ
/| ̄|(*iーi) ̄|\ γ⌒\
||, 〜〜'⌒⌒ヽ〜-、 / ヽ,
||\ ' , ` ゙ヽ、 ⊂ニニニ⊃○
||\.\|| ̄| ̄| ̄| ̄| ̄|| (´m` .),
\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| (二:二|)\
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| |_|__| )
(_(__) ̄'
|\
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 誰?どうやって入ってきたの?
\_____________
女の子はそれから、サンタクロースの格好をした老人に
幾つかの質問をしてみたが、とても偽者だとは思えず
やがて本物のサンタクロースであることを認めた。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ほんとにサンタさんなのね。
\_____ _______
V
.ハ ハ
/| ̄|(*゚O゚) ̄|\ γ⌒\
||, 〜〜'⌒⌒ヽ〜-、 / ヽ,
||\ ' , ` ゙ヽ、 ⊂ニニニ⊃○
||\.\|| ̄| ̄| ̄| ̄| ̄|| (´m` .),
\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| (二:二|)\
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| |_|__| )
(_(__) ̄'
|\
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| そうだよ、望みを何でも一つだけ言ってごらん、かなえてあげるよ。
\___________________________
女の子は考えた
|W| -、
((゚∀゚ヽノ ∧∧
ヽ-ヾ─'/> ∧ ∧ (*゚ー゚)
ノ,ソ,ソ,ヽ (,,・Д・) i,っci
|, >. 〜(___ノ ~u''u'
お人形 お友達 健康
\ ./
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
o モワモワ
ハ ハ
(*-o-) お人形もいいけどお友達も欲しいな
いつも一人じゃ寂しいし
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 欲しいものは決まったかい?
_______\_____ ______________
/ V
| ねえ、サンタさん。サンタさんはどうしてあたしのところにきたの?
\_____ ______________________
V
.ハ ハ
/| ̄|(*-o-) ̄|\ γ⌒\
||, 〜〜'⌒⌒ヽ〜-、 / ヽ,
||\ ' , ` ゙ヽ、 ⊂ニニニ⊃○
||\.\|| ̄| ̄| ̄| ̄| ̄|| (´m` .),
\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| (二:二|)\
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| |_|__| )
(_(__) ̄'
|\
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| じつはね、名前は言えないけど、さっきある人のところへ行ったんだよ。
| そしたら、こっちへ行くようにすすめられたんだ。
\___________________________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| そうだったの。………あたしなんにもいらないわ。一人で寂しかったからお友達が欲しかったけど、
| それを聞いて、あたしは一人じゃないって分かったわ。だから、もう欲しいものはないの。
| よその人のところにいってあげて。あたしよりもっと寂しくしてる人がいるはずよ。
\_____ ____________________________
V /
| どんな人だい?
\_____ __
V
.ハ ハ
/| ̄|(*゚ー゚) ̄|\ γ⌒\
||, 〜〜'⌒⌒ヽ〜-、 / ヽ,
||\ ' , ` ゙ヽ、 ⊂ニニニ⊃○
||\.\|| ̄| ̄| ̄| ̄| ̄|| (´m` .),
\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| (二:二|)\
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| |_|__| )
(_(__) ̄'
|\
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| そうね、この先に住んでる金貸しのおじさんなんかどうかしら。
| あまり評判のいい人じゃないの。お友達もいないんじゃないかしら。
| きっと寂しそうにしてるから、なぐさめに行ってあげて。
\_____________________________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| じゃあ、そうしよう。
_______\_____
/ V
| さよなら、サンタさん。
\_____ _____
V
.ハ ハ
/| ̄|(*゚ー゚) ̄|\ γ⌒\
||, 〜〜'⌒⌒ヽ〜-、 / ヽ,
||\ ' , ` ゙ヽ、 ⊂ニニニ⊃○
||\.\|| ̄| ̄| ̄| ̄| ̄|| (´m` .),
\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ::::::::::::::::::
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ::::::::::::::::::
::::::::::::::::::
.|\
/ ̄ ̄  ̄
| さよなら
\____
サンタクロースはいなくなった。しかし、女の子の寂しさは消え、うれしい気持ちが込み上げてきた。
どこかに願い事の権利を辞退してまで、あたしのことを考えてくれる人がいる。
それだけで元気になれそうな気がしていた。
いつしか女の子の瞳から涙が消えていた。
.ハ ハ
/| ̄|(*゚ー゚) ̄|\
||, 〜〜'⌒⌒ヽ〜-、
||\ ' , ` ゙ヽ、
||\.\|| ̄| ̄| ̄| ̄| ̄||
\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
一人仕事をしている中年の男がいた。その男の後ろに立ち、サンタクロースは声をかけた。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| こんばんわ……
\_____ __
V
____
/⌒ヘ、 ∧_∧ ||\ \.. ̄| ̄ ̄|
/ , `i、 ( ・∀・) ..|| | ̄ ̄|| : . |
○⊂ニニニ⊃ ┌( つ/ ̄||/  ̄ ̄/ .| = |
,(. ´m`) | ヽ |二二二」二二二二二二二二」
/(|二:二)  ̄]|__) | | | |
( |__|_|,,, / ̄\ / | / |
' ̄(__)_) ◎ ◎ [__」 [__」
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| お金を借りにいらっしゃたのなら、担保か
| しっかりした保障が必要ですよ。
___________\_____ ____________
/ V
| いえ、お金を借りに来たのでも、返しに来たのでもありません。
| 私はサンタクロースですので、何かお望みのものがあれば、
| 差し上げようというわけです。
\_____ ______________________
V
____
/⌒ヘ、 ∧_∧ ||\ \.. ̄| ̄ ̄|
/ , `i、 (・∀・ ) ..|| | ̄ ̄|| : . |
○⊂ニニニ⊃ ⊂ )] / ̄||/  ̄ ̄/ .| = |
,(. ´m`) // ソ/|二二二」二二二二二二二二」
/(|二:二) ((__[ ̄ | | | |
( |__|_|,,, / ̄\ / | / |
' ̄(__)_.) ◎ ◎ [__」 [__」
クルッ
.|\
/ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| なんだって?妙な人だな
\__________
男は冷静で用心深い性格だったので、サンタクロースの格好をした老人を疑ってかかった。
しかし、何回も見つめなおし、質問していくうちに、どうも本物らしいと信じはじめていた。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 信じてもらえたみたいですね。それで何かお望みのものはお有りですか?
| 一つだけおっしゃって下さい。
\_____ _________________________________
V /
| あるとも。ありすぎるぐらいだ……
\_____ __________
V
____
/⌒ヘ、 ∧_∧ ||\ \.. ̄| ̄ ̄|
/ , `i、 (・∀・ ) ..|| | ̄ ̄|| : . |
○⊂ニニニ⊃ ⊂ )] / ̄||/  ̄ ̄/ .| = |
,(. ´m`) // ソ/|二二二」二二二二二二二二」
/(|二:二) ((__[ ̄ | | | |
( |__|_|,,, / ̄\ / | / |
' ̄(__)_.) ◎ ◎ [__」 [__」
_____
/ /|
/ ̄ ̄ ̄  ̄|/
/ ̄ ̄ ̄ ̄ |/ ドサッ
/ //
|三三三三|/
\ ./
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
o モワモワ
∧_∧ニヤニヤ
( ・∀・) 欲しいものなんて絞りきれないし
やっぱりここは金しかないな
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 現金が欲しいと言ったらどうなる?
______________ \_____ __________
/ V
| かまいませんよ。それで貴方の心の慰めになるのでしたら。
| 実は、願い事をかなえる権利をあなたに譲った人の条件がそれですので。
| なるべくなら、その方針に沿いたいんです。
\_____ ______________________
V
____
/⌒ヘ、 ∧_∧ ||\ \.. ̄| ̄ ̄|
/ , `i、 (・∀・ ) ..|| | ̄ ̄|| : . |
○⊂ニニニ⊃ ⊂ )] / ̄||/  ̄ ̄/ .| = |
,(. ´m`) // ソ/|二二二」二二二二二二二二」
/(|二:二) ((__[ ̄ | | | |
( |__|_|,,, / ̄\ / | / |
' ̄(__)_.) ◎ ◎ [__」 [__」
.|\
/ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| なんだと。こんな貴重な権利を譲った人がいるのか、
| その人、頭がおかしいんじゃないか?
.|\ \_____________________
/ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 名前は言えませんが、そんなことはありませんよ。
| よく考えた上で、そうお決めになられたのです。
\_____________________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 世の中にはそんな人もいるのに、私は金のことし考えてなかった。
| 別に金に困ってるわけでもないし、どちらかと言えば裕福な方だ。
| 折角の機会だ、何か金で買えないものがいい。
| 今までこんな商売をしてきたせいで、親しくしてくれる人も
| いなかった。素晴らしい友人が欲しい。
| いや、既に私のことを考えて、サンタクロースをここに
| 回してくれた人がいる。となると……
\
 ̄ ̄ ̄○  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
o
∧_∧
(; ・∀・)
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 私は何もいりませんよ。どこかよそへ行ったらどうです。
___________\_____ ____________
/ V
| 欲のない方ですね。
\_____ ____
V
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/ , `i、 (・∀・ ) ..|| | ̄ ̄|| : . |
○⊂ニニニ⊃ ⊂ )] / ̄||/  ̄ ̄/ .| = |
,(. ´m`) // ソ/|二二二」二二二二二二二二」
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| 欲はあるさ。しかし欲しい者は自分で手に入れることにしたんでね。
| それに私は十分恵まれている、サンタクロースなら、別の人のところへ
| 行ってあげたほうがいい。
.|\ \__________
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| 例えばどんなところへですか?
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| こんな商売をしてると色々耳に入ってくるんだが、なにやら危険なことを
| 企てている人がいるらしい。何をしようが知ったことではないが、
| そういう人の心は荒んでいるんじゃないかな。そこへ行ってはどうだろう。
\____________________________
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| では、そうしましょう。さよなら
\_____ _______
V
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/ , `i、 (・∀・ ) ..|| | ̄ ̄|| : . |
○⊂ニニニ⊃ ⊂ )] / ̄||/  ̄ ̄/ .| = |
,(. ´m`) // ソ/|二二二」二二二二二二二二」
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| さよなら。もう会う機会はないだろうが、あなたとあなたをここに
| 回してくれた人のことは忘れないよ。
\_________________________
サンタクロースが消えると男は仕事に戻った。ここにサンタクロースを回してくれた人に
感謝の気持ちを抱くと同時に、これまであくどい商売をしてきた自分を恥じた。
今の商売を止めるつもりはないが、これからは営業方針を変えよう。
もしかしたらサンタクロースを回してくれた人が、ここにお金を借りにくるかもしれない。
そんなことを考えながら、仕事を進めていった。
____
∧_∧ ||\ \.. ̄| ̄ ̄|
( ・∀・) ..|| | ̄ ̄|| : . |
┌( つ/ ̄||/  ̄ ̄/ .| = |
| ヽ |二二二」二二二二二二二二」
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◎ ◎ [__」 [__」
あるビルの地下室。一人の男が暗闇で佇んでいた。
これまでの彼の人生を一言で言えば、悲惨とでもいうべきだろうか。
いいことは一つもなかった。それため、彼は社会を憎悪し、敵視した。
彼は仲間を集め、行動に移そうとしていた。
目的はある国とある国を争わせること、すなわち戦争だった。
彼は世界など滅亡してしまった方がいいと本気で考えていた。
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そこへサンタクロースは現れた。
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| 変な格好をして、誰だ?どこかのスパイだな。ここに来て無事に帰れると思ってるのか。
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| 馬鹿なことを言いやがって。死ね。
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| なぜ死なない?馬鹿な、信じられないが、信じるしかなさそうだ。
| しかし、なぜサンタクロースがここへ……
\______________ |\
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ある人が願いをかなえる権利をあなたに譲ったのです。
| 何か願いがあればどうぞ。どんな願いでも一つだけ叶えます。
\_________________________
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γ ⌒ ⌒ `ヘ
イ "" ⌒ ヾ ヾ ドガァァァァァァァァン.....
/ ( ⌒ ヽ )ヽ
( 、 , ヾ )
................... .......ゞ (. . ノ. .ノ .ノ........... ........
:::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、、ゝ.....| |..., , ノソ::::::::::::::.......::::::
_ _i=n_ ._ [l_ .._....,,. .-ー;''! i;;;〜−ヽ_ii_i=n_ [l h__
/==H=ロロ-.γ ,〜ー'''l ! |'''ーヾ ヾ 「!=FH=ロロ
¶:::-幵-冂::( ( |l | ) )=HロΠ=_Π
Π=_Π「Uヾ、 ⌒〜"""''''''⌒〜'"´ ノ;;'':::日lTΠl:::....
Д日lTl,,..:''''" ""'''ー-┬ーr--〜''"" :::Д日lT::::
FH=n.:::::' | | :::FL日l」:::::
ロΠ=:::::.:. ノ 从 ゝ .::田:/==Д::
口=Π田:::. .::::Γ| ‡∩:::::
Γ| ‡∩Π::.... ...:::Eヨ::日lTlロ::::
Д日lTlロ_Π::::....... ...::::::::田:凵Π_=H:::
=Hロ凵Π=_Πロ=HロΠ:::.................:::::::::::口ロロH「l.FFl
世界の破滅
\ ./
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
o モワモワ
∧_∧
<丶`∀´> 世界の破滅はずっと望んでいたことだ。
言えば叶えてくれるかも知れない。
しかし、破滅させる世界にはサンタをここに
回してくれた人も含まれてる。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 妙な気分だ。こんな心境では決められない。しばらく考える時間をくれ
\_____ _____________________________
::::::::::::::::::::::::::\|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
::::::::::::::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::::,,,,,,..:::::::::::| しかしクリスマス・イブも、まもなく終わりです。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::""''':::::::::::::::::::::::::::::::| もうすぐ私は消えてしまう。またいつか、
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 改めて願いを聞きに来ましょうか?
:::,,,,,,....:::::::::::::::::,,,,,,....:::::::::::::::::,,,,,,....::::::::\_____ ______________
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| そうだな、いや、今度は別の人のところへ行ってくれ。
| 俺の考えは変わった。あなたがここに来てくれただけで満足だ。
\___________________________
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 分かりました。ではさよなら……
:::,,,,,,....:::::::::::::::::,,,,,,....:::::::::::::::::,,,,,,....::::::::\_____ ________
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/ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄
| ああ、さよなら。
\______
暗闇の中に静寂が戻った。
彼は少し考え込んだ後、銃を投げ捨てた。
社会に対する憎悪は消えてはいなかったが、もう世界の
破滅は望んではいなかった。
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::( つ;;:::::⌒::::::::::::::::::::,,,,,,::::::::::::::::
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
゚ 。 ゜ o ゚
゜ 。 ○ ゚ 。 ゚
○ ゚ 。 o ゜
クリスマス・イブがまさに終わろうとしている頃
o 。 ゜ 。 ゚
サンタクロースは街を見下ろしていた。
。 ゚ 。 o ゚ 。
そしてこう呟いた
o ゚ 。 o
。 。 ○ 。
゚ 。 ゜ o ゚
゜ 。 ○ ゚ 。 ゚
○ ゚ 。 o ゜
もしかしたら、きょう最も楽しさを味わったのは自分かもしれない
o 。 ゜ 。 ゚
゚ 。 。
。 ゚ 。 o ゚ 。
そうして、サンタクロースは消えていった。
o ゚ 。 o
。 。 ○ 。
o ゚ o ゜ 。 o ゜
゚ 。 ゜ 。 ゜
○ 。 o ゜ 。 o ゜
゜ ゚ ゜ o 。 ○
○ o ゜ 。
゜ ゜ ○ ゜ o
。 o ゜ ゚ o o ○
○ ゚ 。 ゜ o o o
o ゜ ゚ o
o ゚ 。 。 。 ○
o ゜ ゜ ○ ゜
。 ゚ o ○ o ゚
゜ o ゜ 。 ○
゜ ○ o o o ゜ 。
o ゜ ○ ゜ ゜ o
_\ _ ゜ 。 。 ゜ o _ ○ ̄ ̄
○ \ o ゜ 。 / /
 ̄ ̄|__ \\ 、 。 ゜ ゚ ○//。__| ̄ ̄ ̄ ̄
∃ | | | l l ゜ ゜ 。 l l | | |○田 田
|田 | 。| | l ゜ ゜ 。 ゜ l | | | 田| o
∃○| | | |。 ゜ . .. ... .. ... . ... ...゜ . .. .. .. l |。| | | 田 田
|田 | | l‐ ..... .... ..... -| | | 田|
∃ | |○― .... o .... ○ ..... ― | | 田 田
o.... 一 .... ○ ... o .... ー- | 。
―  ̄ o ⌒  ̄ ― -
.... .... ⌒ o .... ....
⌒ o ○ ○
o ⌒ .... ....
.... .... .... .... ⌒
糸冬
出展
星新一著 『未来いそっぷ』から「ある夜の物語」
原作を一部勝手に変更してるところがあります。ラストは完全に人のパクリです。
誰かが言ってたけど季節外れでスマソ
こんなにコマ作ったの初めてだけど途中タバコ切れて死にそうになった。
タバコ買ってくるノシ