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iiiii--「ii!!!!!!!!!!____;;;=;; ;;;;;;;;;;;;|.[[[[[[[[[[[[[[ i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|三三三三三三三三
二一〇一年の元旦、大勢の人が、
トーキョー・シティー中央コンピューティング・センターへ押しかけた。
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( ´∀`) (,,゚Д゚) ( ・∀・) (゚ω゚=) \ < /|
と 丿つ |⊃| ( ) (x )〜 \.\______//
人 γヽ 〜| 0 人 ヽノ U U \ /
(__人__ノ .し'´ (__(__) ∪∪ ̄∪∪
元旦に限り、コンピューターを、一般市民に解放すると言う事になっていたからだ。
コンピューターを一目みたいだけの人、質問したいことのある人、 そのほか大勢の人が、どっと押しかけた。
この中央コンピューティングセンターのコンピューターは、
東京シティの中でもいちばん巨大なものだった。
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シティにある、あらゆる小さなコンピューターの、いわば親玉である。
だから、どんなことでも、知っている。
世界でも、これほど大きいコンピューターは、アメリカと、ソ連と、イギリスと、
フランスと、中国に、一台ずつあるだけだ。
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しかも、これらの、全部で六台の巨大コンピューターは、それぞれ連絡をとりあって、
いつも情報を交換しているのである。
だから、このトーキョーシティのコンピューターは、世界中のことを、なんでも知っているといってもいい。
コンピューターの前は、質問しようとする人で、押すな押すなのさわぎである。
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∧_∧ ∧∧ ∧_∧
( ・∀・) (,,゚Д゚) (;´∀`) ∧∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
( ) ⊂ ⊃ ( ) ワリコミイクナイ! (゚ω゚#)ノ< ぃょぅが先に |
| | | 〜| | | | | (#・∀・) ( x)〜 | 並んでたょぅ |
(__)_) し`J (__)_) U U \_____/
コンピューターはいろいろな人の、いろいろな質問に答えながらも、列を作って、
順番を待っている人たちを、じっとにらんでいる。
そして、列を乱す人や、割り込む人がいると、大きな声でこうどなるのだ。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| もしもし。そこの人、列を乱しちゃいけません。 |
| わりこんだ人には、質問しても答えてあげませんよ |
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┌───────┐
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│┃ (#´∀` ) .┃│
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| |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
このコンピューターは、ことばで質問すれば、ことばで返事するコンピューターなのだ。
昔のように、コンピューターに質問する為の、ややこしい手続きは、もういらないのだ。
だから、いろいろな質問をする人がいる。
┌───────┐ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
│┏━━━━━┓│ | オウ!オレは市民番号Qの6の1845でギコっていうんだが、 |
│┃ ∧_∧ ┃│ | 将来どんな仕事につけばいいと思う? |
│┃ ( ´∀`) ┃│ \ /
│┃ ┃│  ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
│┗━━━━━┛│ ∧∧
└───────┘ (゚Д゚,,)
/¶¶//#####| ■■.E.\ ⊂ ⊃
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | |〜
| | し`J
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| ああ。あなたは資料から計算しますと、科学的な考えをする人で、指先が器用ですね。 |
| いちばんいいのは、外科のお医者さんです。その次にいいのは、精密機械の技師です。 |
\____________________________________/
┌───────┐ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
│┏━━━━━┓│ | コンピューターはん。わし、市民番号Hの9の3407ですねんけど、 |
│┃ ∧_∧ ┃│ | わしの会社、今年は景気、どないですやろ。儲かりまっか |
│┃ ( ´∀`) ┃│ \ /
│┃ ┃│  ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
│┗━━━━━┛│ 円_円
└───────┘ ¥・∀・¥
/¶¶//#####| ■■.E.\ ⊂ )
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | $ |
| | (_(__)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| あっ。あなたの会社は新しい製品を、何一つ考えていませんね。だめです。 |
| もっと開発に力を入れないと、つぶれてしまいますよ |
\______________________________/
やがて、一人の少年に質問する順番が回ってきた。
┌───────┐
│┏━━━━━┓│ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
│┃ ∧_∧ ┃│ | あのう、ぼく、京南中学1年の、3組の、イトウ・ノボルですけど |
│┃ ( ´∀`) ┃│ \ /
│┃ ┃│  ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
│┗━━━━━┛│
└───────┘ ∧∧
/¶¶//#####| ■■.E.\ (´д`*)
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ( ) モジモジ
| | し`J
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 市民番号Pの6の7984の伊藤くんですね。 |
| それで、何の質問ですか? |
\_________________/
(´д`*) < それが、同じクラスの、シマダ・タカコさんのことなんですけど
┏━━━━━┓
┃ ∧_∧ ┃
┃ ( ´∀`) ┃< ああ。市民番号Zの8の7799の島田さんですね。
┃ ┃ 島田さんが、どうしたのですか?
┗━━━━━┛
(´д`*) < ぼく、島田タカコさんが、好きになっちゃったんです。
どうしたらいいでしょうか
┌───────┐
│┏━━━━━┓│
│┃ ∧_∧ ┃│ / ̄ ̄\
│┃ Σ(;´∀`).┃│< ええっ │
│┃ ┃│ \__/
│┗━━━━━┛│
└───────┘ ∧∧
/¶¶//#####| ■■.E.\ (´д`*)
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ( ) モジモジ
| | し`J
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
コンピューターは、びっくりしたように、黙ってしまった。
こんな質問は、はじめてだったからである。
その上、自分の記憶装置のどこを探しても、男の子が女の子を好きになったとき、
どうすればいいかなどという質問の答えは、ないのだ。
しかしコンピューターは、答えなければならなかった。
コンピューターにだって誇りというものがある。
ワクワク ドキドキ
∧_∧ ∧_∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ○ノハヾ○
( ´∀` )( ・∀・ ) (,,゚Д゚ ) ミ ゚Д゚ 彡 (=゚ω゚=) ( ‘д‘ )
しかも今日は、一般市民に解放された日だから、大勢の市民が注目し、
どんな答えを出すかと期待しているのだ。
┌───────┐
│┏━━━━━┓│
│┃ ∧_∧ ┃│ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
│┃ (;´∀` ) ┃│< わかりません。計算できません。.│
│┃ ┃│ \_____________/
│┗━━━━━┛│
└───────┘
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| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| |
そんな返事をしようものなら、たちまち信頼を失ってしまう。
だから政府も、コンピューターに、「今日はどんな質問にも必ず答えること」
という命令を出していた。
コンピューターは急いで、世界5ヶ国のコンピューターに、協力を求める事にした。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| こちら、トーキョー中央コンピューター。情報を求む。情報を求む。 │
| 今、一人の男の子がやってきて、ひとりの女の子を好きになったといっている。.│
| 解決を求めている。この解答は、当方の記憶装置にはない。 │
| 至急、情報の提供を頼む。情報を求む。 │
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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│┃ (;´∀` ). ┃│
│┃ ┃│
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| こちら、パリ中央コンピューターです。 |
| 昔、ひとりの男性が、ある特定のひとりの女性を好きになった時、 |
| ケッコンシキという儀式をしたそうです。 |
\ /
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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│┃ ∧∧ ┃│ │┃ ∧_∧ ┃│
│┃ (*゚ー゚) ┃│ │┃ε=(´∀`;)┃│ホッ
│┃ ┃│ │┃ ┃│
│┗━━━━━┛│ │┗━━━━━┛│
└───────┘ └───────┘
|\
/ ̄  ̄ ̄ ̄\
| ありがとう。 |
\_____/
その頃、結婚式というものは、なくなっていた。好きになった人ばかりが集まって、
大勢いっしょに暮らしていればいい時代なのだから、結婚なんかしなくてもいいのである。
┏━━━━━┓
┃ ∧_∧ ┃
┃ ( ´∀`) ┃< ケッコンシキをしなさい。
┃ ┃
┗━━━━━┛
Σ(´д`;) < ええっ。ケッコンシキ。
(´д`;) < …それは、どこへ行けばできるのですか?
┏━━━━━┓
┃ ∧_∧ ┃
┃ (;´∀`) .┃< ううん…。
┃ ┃
┗━━━━━┛
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 情報求む。ケッコンシキ、どこでするか。情報求む。 │
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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│┃ ∧_∧ ┃│
│┃ (;´∀` ). ┃│
│┃ ┃│
│┗━━━━━┛│
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| こちらロンドン中央コンピューター。こちらの資料によれば、 │
| 結婚式と言うのは、教会という建物の中で、牧師という者によって行われるそうだ。 │
| この場合、男性と女性がふたりで行かなければ、ならないそうだ。 |
\ /
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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│┏━━━━━┓│ │┏━━━━━┓│
│┃ ∧_∧ ┃│ │┃ ∧_∧ ┃│
│┃ ( ・∀・) ┃│ マジカヨ…│┃ (´∀`;) ┃│
│┃ ┃│ │┃ ┃│
│┗━━━━━┛│ │┗━━━━━┛│
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さぁ、トーキョーのコンピューターは、忙しくなってしまった。
また、ノボルにたずね返されて困らない為には、ノボルがすぐ結婚できるように、
すべてをととのえてやらなければならないのだ。
まず、教会がどこにあるかを調べなければならない。
次に、牧師という仕事をする人間を探さなければならない。
それに、ノボルの好きな女の子という、そのシマダ・タカコをつれてこなければいけない。
コンピューターはすぐに、シマダ・タカコの家へ電話をした。
┏━━━━━┓
┃ ∧_∧ ┃
┃ ( ´∀`) ┃< もしもし、タカコさんはおられますか?
┃ ┃
┗━━━━━┛
C∋oノハヽo∈
O (´D` ) < はい。わたし、タカコです。
C ( )
┏━━━━━┓
┃ ∧_∧ ┃
┃ ( ´∀`) ┃< こちらはトーキョー中央コンピューターですが、
┃ ┃
┗━━━━━┛
C∋oノハヽo∈
O (´D` ) < まぁ。コンピューターが電話できるの。
C ( )
┏━━━━━┓
┃ ∧_∧ ┃
┃ ( ´∀`) ┃< こちらには全国の電話の回線に接続できる装置がついていますから、
┃ ┃ どこへでも電話できます。まあ、そんなことはどうでもいいのですが、
┗━━━━━┛ 今、こちらに、あなたの学友のイトウ・ノボルさんが来ておられまして。
C∋oノハヽo∈
O (´D` ) < まあ、ノボルくんが。
C ( )
┏━━━━━┓
┃ ∧_∧ ┃
┃ ( ´∀`) ┃< そうです。それで、あなたとケッコンしたいと、いっておられます。
┃ ┃
┗━━━━━┛
C∋oノハヽo∈
O (´D` ) < ケッコンて、なんのこと?
C ( )
┏━━━━━┓
┃ ∧_∧ ┃
┃ ( ´∀`) ┃< 好きな人同士が、ケッコンシキというものを、するのです。
┃ ┃
┗━━━━━┛
C∋oノハヽo∈
O (´D`*) < ノボルくんなら、私も好きだけど…
C ( )
┏━━━━━┓
┃ ∧_∧ ┃
┃ (;´∀`)=3.┃< それで安心しました。すぐセンターへおこしください。
┃ ┃
┗━━━━━┛
C∋oノハヽo∈
O (´D` ) < なんだかよくわかんないけど、それじゃすぐ行きますわ。
C ( )
タカコはすぐセンターへやって来た。
ところが、肝心の教会と牧師が見つからないのである。どの地方のコンピューターも、
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 昔はあったそうですが… │
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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│┃ ┃│ │┃ ∧_∧ ┃│
│┃ (´・ω・) ┃│ ソウデスカ…│┃ (´∀`;) ┃│
│┃ ┃│ │┃ ┃│
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などというばかりで、結局国内には、教会は一軒もなく、 牧師は一人もいないことがわかった。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
| 情報を求む。教会の資料、ならびに生存している牧師を求む。 |
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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│┃ (;´∀` ). ┃│
│┃ ┃│
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コンピューターはまたもや、各国へ応援を求めた。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 教会の写真と、設計図がありました。 │
| グラフィック・ディスプレイ装置を経て、そちらへ電送します。 │
\ /
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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│┃ ( ・∀・) ┃│→→→→→→→→→→→→→│┃ (´∀` ) ┃│タスカッタヨ
│┃ ┃├─────────────┤┃ ┃│
│┗━━━━━┛│ 送信中…. │┗━━━━━┛│
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/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| こちら、ワシントン中央コンピューター。テキサスに、牧師がひとりいた。 |
| 106歳だ。役に立つかどうかわからんが、弾道ロケットでそちらへ行かせる。 │
| 20分で着くだろう。 |
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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│┏━━━━━┓│ │┏━━━━━┓│
│┃ ∧∧ ┃│ │┃ ∧_∧ ┃│
│┃ (,,゚Д゚) ┃│ ダイジョウブカヨ….│┃ (´∀`;) ┃│
│┃ ┃│ │┃ ┃│
│┗━━━━━┛│ │┗━━━━━┛│
└───────┘ └───────┘
ノボルの後ろで順番を待っていた市民達が、わいわいさわぎ始めた。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| おそいなあ。ひとりで何回質問するんだ |
\ /
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| ちっとも前へ進まないじゃないかゴルァ! |
\ /
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ ∧_∧ ∧_∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ○ノハヾ○
Σ(;´д`) (´∀`#) (・∀・#) (゚Д゚#) ミ゚Д゚#彡 (゚ω゚#) (‘д‘#)
|\
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| コンピューター、解答遅ぃょぅ |
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│┃ ∧_∧ ┃│ ≫ ≪
│┃ (#´∀` ) .┃│ < さわいではいけません!騒がないで! ≪
│┃ ┃│ ≫ ≪
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| これには、私の男がかかっている。この子達を結婚させるのは、わたしの使命だ。 |
| あとのひとは、今日は質問できません。帰ってください。私は忙しいのです。 |
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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| |│2ch-08│|/| :│┃ ┃│: |\|│2ch-08│| |
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| |│ │|/| :└───────┘: |\|│ │| |
| |│ │|/|/¶¶//#####| ■■.E.\|\|│ │| |
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// \\
/ \
エーーッ ナンダヨソレ ソンナノアリカヨ!
∧_∧ ∧_∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ∧ ○ノハヾ○
( ) ( ) ( ) ミ 彡 ( ) ( )
呆れ顔の市民達は、ぶつぶついいながら、あきらめて帰り始めた。
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| コンピューターが男とはおもわなかったモナ | | 何のためにここまでキタンダーヨ │
\ / \ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| なんか怒ってたぞ | | 無駄足だったぃょぅ│
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 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ∧∧
∧_∧ ∧∧ ∧_∧ ∧∧ (;´ー`)
(´∀`;) (゚Д゚;) (・∀・;) (;゚ω゚) /| > /
( ) ⊂ つ ( ) 〜( x) | \_____/./
Y 人 0 |〜 Y 人 U U \ /
(_」 J .`J ̄ (_」 J ∪∪ ̄∪∪
ロンドンから送られてきた写真と設計図をもとにして、コンピューターは、
教会を建てることに決めた。
_/ヽー―/ / \
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_ _/ヽー/ /
人 // /
ノ ゝ / // /
人_ \
ノ;;;;;;ヽ \
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┌──┐ .┌──┐ ウィーン .┌──┐ ┌──┐
∪ |::━◎┥∪ ∪ |::━◎┥∪ ∪┝◎━::|∪ ∪┝◎━::|∪
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|:日 日:| |:日 日:| |:日 日:| |:日 日:|
└┬┬┘ └┬┬┘ .└┬┬┘ .└┬┬┘
亠亠 亠亠 亠亠 .亠亠
さっそくセンター所属の建築ロボット500人が、2000坪もあるセンターの庭に、
教会を建てはじめた。
コンピューターは、政府に建設許可を求めたり、
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| トーキョーシティ中央コンピューターが教会の建設許可を求めていますが |
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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彡ミ | | ∧_∧|__ ∧_∧
|ヽ | | (;´ー`/ / (゚Д゚,,)
|ヽ | |_(_☆_〇_〇_ □| U|
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|\
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| しょうがないなぁ… |
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結婚式の費用を作ろうとしてセンターの予算を組みなおしたり、大忙しである。
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| 新しい資料を発見。結婚式には、合奏団が大合奏をするのだそうです。 |
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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様子をずっと聞いていて、自分が何も提供できない為やきもきをしていた
中国のコンピューターが、勢い込んで叫んだ。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| こちら、北京中央コンピューター!その合唱団はこちらにまかせろ。 .|
| 紅衛兵大合奏団を全員送る。30分後につく。 |
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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| こちら、モスクワ中央コンピューター。こちらも、ドン・コサック、全員送るよ。 |
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ソ連のコンピューターも、負けずに叫んだ。
センターの庭には、1時間後、とてつもない大きさの教会が完成した。
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(´∀`). | :::::| || |. | |┃| |┃| | | || |::::: | (´∀`)
..彡⊃⊂.ミ | :::::| || |_ | l .| | ___ . | l .| | | || |::::: | ル⊃⊂ミ
ツ人 | | :::::| || |_ | | | | |_†_レ .| | | | | | || |::::: | | 人ヾ
|┃┃| | :::::| || | | | | | (´m` ) .| | | | |. | || |::::: | |┃┃|
|┃┃| | :::::| || | | | | | ⊂、▽ ) ..| | | | |. | || |::::: | |┃┃|
|┃┃| | :::::| || | ГГГ || | | | .ГГП | || |::::: | |┃┃|
... ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| :::::| ̄ ̄ ̄/ / ̄ || (_(__). ̄\ \  ̄ ̄ ̄|::::: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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テキサスからやって来た、よぼよぼの老牧師が、壇上に立った。
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\< `∀´> / \ / \ / .____ ____ (゚Д゚//|
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.|丶⌒ノヽ⌒ノ | ノ∩⌒ヾ/ ∩⌒ヾ/ ) / ) / . .// |
| ̄ノ | ̄ノ ‖⌒丶| ★ )‖⌒丶| ★ )∩⌒ヾ ★ ). ∩⌒ヾ ★ ) ι∧ |
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[|,★,|] . . . ノ| ‖川||⊂ ).‖川||⊂ )‖川||⊂ )‖川||⊂ )
(,,゚Д゚て丗つヽ ‖@@| |/| | ‖@@| |/| | .‖@@||/ | | .‖@@||/ | |
/ 3|  ̄ U_ノ(_(_) U_ノ(_(_) U_ノ(_(_) U_ノ(_(_) ,,,,,,,,
@__ノ .___ ___ ___ [|,★,|]η
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(,,゚Д゚て丗つヽ [|,★,|] . . ノ| )(゚Д゚,,) )(゚Д゚,,) )(゚Д゚,,) ___ <。//(●)
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@__ノ /F 人『『ノ U@ノ/ 丿 U@ノ/ 丿 U@ノ/ 丿 )/(゚Д゚;)..ι∧ |
[|,★,|] . . . ノ|@__ノ UU' UU' UU' |‡‡‡¶⊂ | ∪ ∪
(,,゚Д゚て丗つヽ [|,★,|] . . ノ| .|@@‖/ ___
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@__ノ / T|  ̄ . )/(゚Д゚;)
[|,★,|] . . . ノ| @__ノ |‡‡‡¶⊂ |
(,,゚Д゚て丗つヽ [|,★,|] . . ノ| ___ |@@‖/ 丿
/ 2|  ̄ (,,゚Д゚て丗つヽ \ /,,,,,,, U__ノ U [|,★,|]η
@__ノ / T| )/ [|,★,|] (゚Д゚//|
[|,★,|] . . . ノ| @__ノ |⌒ ‖(゚Д゚;) <。//(●)
(,,゚Д゚て丗つヽ [|,★,|] . . ノ| |‡‡‡¶⊂ | .// |
/ R|  ̄ (,,゚Д゚て丗つヽ .|@@‖/ 丿 ι∧ |
@__ノ / S|  ̄ U__ノ UU' ∪ ∪
@__ノ
ソ連と中国からやって来た数千人の合奏団の演奏の中で、イトウ・ノボルとシマダ・タカコは、結婚した。
コンピューターは一仕事終って、ほっとしていた。
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│┃ ∧_∧ ┃│
│┃ (;´∀`)=3.┃│ヤットオワッタ…
│┃ ┃│
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└───────┘
そこへ、結婚式を終ったノボルとタカコがやって来て、また質問した。
┌───────┐
│┏━━━━━┓│/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
│┃ ∧_∧ ┃│| あのう、結婚式終ったんですけど、ぼくたちこれから、 |
ガーン.│┃ Σ(;´Д`).┃│| どうすればいいんですか |
│┃ ┃│\ /
│┗━━━━━┛│  ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
└───────┘ ∧∧ ∋oノハヽo∈
/¶¶//#####| ■■.E.\ (´д`*) (´D`*)
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ( ) (つ ⊂)
| | し`J (_(_)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
コンピューターは驚いた。ふたりを結婚させるのに夢中で、そこから先は考えていなかったからである。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 情報求む。結婚式、終った。これからどうするか |
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┌───────┐
│┏━━━━━┓│
│┃ ∧_∧ ┃│
│┃ (;T∀T) ┃│モウヤダ…
│┃ ┃│
│┗━━━━━┛│
└───────┘
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| たしか、ハネムーンとやらへ、ふたりで出発するんだ。 |
| ふたりの行きたいところへ、旅行させてやるんだ。 |
\ /
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
┌───────┐ ┌───────┐
│┏━━━━━┓│ │┏━━━━━┓│
│┃ ∧∧ ┃│ │┃ ∧_∧ ┃│
│┃ (;゚Д゚) ┃│オマエモタイヘンダナ… │┃ (T∀T;) ┃│アリガトウ…
│┃ ┃│ │┃ ┃│
│┗━━━━━┛│ │┗━━━━━┛│
└───────┘ └───────┘
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│┏━━━━━┓│ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
│┃ ∧_∧ ┃│ | 旅行に出かけるのだそうです。 |
│┃ (;´∀`). ┃│< あなた方の行きたいところへ、出発するのです。 |
│┃ ┃│ \ /
│┗━━━━━┛│  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
└───────┘ ∧∧ ∋oノハヽo∈
/¶¶//#####| ■■.E.\ (´д`*) (´D`*)
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ( ) (つ ⊂)
| | し`J (_(_)
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| わたし、白鳥座61番星がいいわ。ねえ、ノボルくん、。そうしましょうよ。ね。いいでしょ。 |
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧∧ ∋oノハヽo∈
(*´д`) (´D`*)
( ) (つ ⊂)
し`J (_(_)
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| うん。うん。ぼくもそこでいいよ。 |
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│┃ ∧_∧ ┃│ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
ズガーン │┃ Σ(l|i´Д`)┃│< ええっ!!あんな遠くへですか!? |
│┃ ┃│ \ /
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└───────┘ ∧∧ ∋oノハヽo∈
/¶¶//#####| ■■.E.\ (´д`*) (´D`*)
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ( ) (つ ⊂)
| | し`J (_(_)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
コンピューターがびっくりして叫んだ。むりもない。白鳥座61番星までは、
地球の人間はまだ一度も行った事がないのである。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| トーキョーシティ中央コンピューターが宇宙艦隊の出動を求めていますが |
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
______
彡ミ | | ∧_∧|__ ∧_∧
|ヽ | | (;´Д`/ / ポカーン (゚Д゚;)
|ヽ | |_(_☆_〇_〇_ □| U|
⊥ |___| _|____| | 〜
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それでも、ふたりの行きたいところへは、必ず行かせてやらなければならなかった。
また、どんなことがあっても、ふたりを危険から守らなければならない。
コンピューターは政府に連絡を取ると同時に、またもや各国の協力を求める事にした。
かくしてノボルとタカコは、新しく作られた太陽系外宇宙艇に二人で乗り込み、
白鳥座61番星めざして地球を出発した。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
| ____\
| ̄ ̄ ̄ ̄ ____  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|三| / ∧ ∋oノ \ _| ̄ ̄ ̄\ ___
|三| |´д`*)(´D`*|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /
|三| \_|__|_/ /
|三| OMAEMONA号 /
\(二二二二二二二二) /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
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::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::__ソ二>::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::凵P ̄/::::::::::::::::::::::::::ノヾゝ─ヽ::
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そして、ふたりの船を守って、周囲をぐるりととりかこみ、幾万幾億の星輝く大宇宙をしずしずと航行するのは、
地球大連合宇宙艦隊19万8600隻であった。
END