あんまあんま

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88名無しさん@├\├\廾□`/
雛苺は綺麗な放物線を描いて、階段の中ほどの踏み板に頭から激突した
「ぶ!!!!」
そこで軽くバウンドし、体の正面から1階の床に叩きつけられた。踏み潰された蛙のようだ
「うびゃー!!いだいー、いだいのー!あたまいだいのーー!」
雛苺はあまりの激痛にのた打ち回っているが、右足が動かない
右股関節が割れたようで、腕と左足だけで暴れまわるので壊れたおもちゃの様にびったんびったんと跳ね回り、自分で腹を床に叩きつけている
見れば頭は左側半分が陥没するように砕けて、髪の毛のくっついた欠片が振り乱されて踊っている
なんて汚らしい人形だろう
「ははは、こりゃ面白いや」

騒ぎを聞きつけて真紅たちが顔を出した
「雛苺・・・!いったい何の騒ぎなの?」
「こいつ、おやつだって呼んだら食い意地に任せて走り出してさ、階段を踏み外してこんなになっちゃった」
「チビ苺は脳みそもチビだったですね。可哀想ですけど、もう手の施しようがないです。諦めろですぅ」
「ぢんぐうぅーだずけでなのーー!ヒナこわれちゃたのーー」
欠片混じりの髪を顔の前に垂らしたまま、ハイハイをして雛苺が真紅に迫る。その姿はオカルト映画にしか見えない
「これだけ派手に壊れては無理ね。ただでさえローザミスティカを持たない欠陥状態だったのに」

「残念だったなあ。お前の体はゴミに出すか。」
ドレスの襟を掴みあげると、左目が外れて落ちた
「見ろ、お前はもうジャンクなんだよ、仕方ないだろ?」
「ひどいの、ジュンのばかやろーなのお!」
「僕のせいじゃないって。お前みたいな出来損ないは最祖からこうなる運命だったんだよ。」
雛苺を庭に連れ出すと、ストーブの灯油をかけて火をつけた
「髪とドレスは焼いちゃわないとな。体は燃えないゴミだな」

「いぎゃああああああ!!ジュン、やめてなのおおおおお!!あづい、いだい、うびゃーー!!」

火達磨になりながらまだ動いている、醜い雛苺
「危ないなあ、火事になるだろ!」
竹箒の柄で,肩と股関節を突くと、ガシャッ、と子気味いい音とともに間接が砕けた
雛苺はびいびい泣き叫びながら、身動きひとつとれずに焼かれていったのだった


おわり