みんなで大切に飼ってた公園の野良猫がいました
野良猫はどこから流れて来たのか、みんなの所に来た時は大人の猫でした。
子猫の頃もどこかで可愛がられていたのでしょう、それはそれは可愛いく、みんなに愛される猫でした。
その可愛い野良猫の噂を聞き付けた金持ちが、猫を見に来ました。
その金持ちは一目で猫を気に入り、引き取りたいと思いました。
しかし住人はみんな猫が大好きで、野良猫は野良猫として自由に生きていたから、愛される野良猫だったのです。
住人は、金持ちにその事を訴えました。
住人の言葉を聞き、金持ちは納得し謝罪の言葉を残し去って行きました。
住人と野良猫に平和が戻り、変哲も無い日常は穏やかに過ぎていきました。
しかしそんなある日、 突然、一人の女が『これはわたしの猫かも知れない』と言い出し、野良猫を家へ連れて行きました。
住人はみんな驚きましたが、野良猫はみんなの猫ゆえ
たまに誰かの家に行くこともあり、それほどは気に止めなかったのです。
野良猫が、その女の家にいる時、またしても別の金持ちが見に来ました。
その金持ちも一目で猫を気に入り、引き取りたい思いました。
そこで「この猫が、貴女の猫なら買い取りますよ」とビックリするぐらいの お金を女に差し出しました。
すると女は「もちろん私の家で生まれ、私が育てた、私の猫です」と言って、 金持ちに野良猫を売り渡してしまったのです。
みんなの中で生き、みんなに愛され、みんなに可愛がられた自由な野良猫。
それが今では、首輪を付けられ、名前を変えられ、お金持ちのおもちゃになりました。
お金持ちは、その猫に飽きたら、ボロクズのように捨て去るでしょう。
野良猫はただ、みんなの中で自由でいたかっただけなのに…
ほっとけない
「モナーはみんなのモナー」
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