え〜こんばんは。
先日「丹波のクリスマス」後編をお楽しみに、と言いましたが。
すいません!
思いのほか話が長くなってしまいました。
よって今回は後編ではなく、中編です!
歓声までにはまだ少し時間がかかります。
とりあえず、現在までできた中編をお目汚しですが御覧ください。
前編は
>>213-216に。
「では明里。御覧なさい、この袋にはたくさんの贈り物が入っています。何か欲しいものは無いですか?」
「……。」
明里は黙ってしまいました。
「困りましたね。」
少しの間、雪の降る音だけがしていました。
「……その黄色いアクセサリーは何ですか?」
先に口を開いたのはサンタのほうでした。
「これ?キレイやろ。これな、ウチの手作りなんや」
サンタはそのアクセサリーを手に取ろうとしました。
その時、
☆
○ 。゜ o ゜人
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どこからともなく鈴の音が響いてきました。
「なんやろ?飛脚が急いでいるんやろか。」
「すいません、静かにしていただけますか」
そう言うと、サンタは明里に背を向けました。
「沖田君!ここだ!」
シャンシャンシャンシャン…… ☆
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サンタの視線の先に、もう一人のサンタが現れました。
「……山南さん。」
「……。」
「私にはわかりません。たしかに色々あったのは知ってるけど……卑怯ですよ、そんなの」
「確かに卑怯かもしれない」
「一番の理由は何ですか」
「しいて言えば、疲れた」
「そんなのみんな疲れていますよ。こっちにきて働きづめだし、だめだよそんなの、言い訳になりませんよ」
「怒られてしまったな」
「山南さん、こうなったらもうしょうがないですからこのまま江戸へ行ってください。私と会わなかった事にして……」
「それはできない」
「それしかないですよ」
「こうして君と会ってしまった以上、もう私は逃げるつもりはない」
「ダメだよそんなの。だって誰もそんなこと望んじゃいないんだから!」
○ o 。゜o 。゜ ○ 。゜
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「総司。……山南さん」
また、別の声がしました。
ふと気づくと、恰幅の良いサンタが現れました。
「山南さん、どうして逃げなかったのだ。我らの気持ちをどうして察してくれない」
「申し訳ありません」
「悔やんでも悔やみきれない。……こうなる前にあなたの思いに耳を傾けることが
できなかった自分を恥じるばかりです」
「その言葉を聞けただけでも本望です」
○ ○ o 。゜o 。゜ ○ ゜o 。゜
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しばらくの間、雪の降る音だけが響いていました。
「総司。一足先に戻っていてくれないか」
「……はい。」
総司サンタが一足先にいなくなると、恰幅の良い男は山南に背を向け、目をつぶりました。
また、雪の降る音だけが響いています。
「近藤さん。私は、今こうなっている事に少しも後悔してはいませんよ。」
その言葉を聴くと近藤サンタは振り返らずに言いました。
「……夜明けまでには戻ってくるように……。」
そして、その場を立ち去りました。
○ o 。゜o 。○ ゜o 。゜ ゜o 。゜
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「山南さん!」
近藤サンタがいなくなったのと入れ替わりに二人のサンタが現れました。
「今しかない!早く逃げろ!」
「あとは俺たちがなんとかする!」
二人のサンタは口々に話し出しました。
「それはいけない。」
二人のサンタは驚いた顔になりました。
「身勝手と言われるかもしれないが、あなた方にはこれからのクリスマスをお願いしたいのです。
永倉さん。あなたには近藤さんのそばにいてやってほしいのです。
今までのように楽しいだけのクリスマスは無いかもしれません。
原田さん、クリスマスにはあなたの底抜けの明るさが必要になってくる。
これからのクリスマスは御両人にかかっている!」
○ ○ o 。゜o 。゜ ○ ゜o 。゜
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二人のサンタが帰った後、また一人のサンタが現れました。
「山南さん、お弁当をお持ちしました。」
「源さんが作ってくれたんですか?」
優しそうな顔をしたサンタは、オニギリの包みを取り出しました。
「どうぞ」
「……ただ、どうなんでしょう?仕事中に食事をとると眠くなってしまったりはしないだろうか?」
「そこまでは考えておりませんでした」
「それから。これは持っていってください。」
そう言いながら袋を源さんサンタに手渡しました。
「河合くんや尾形くんに渡しておいてください。配っておくように、頼んでおいてください」
源さんサンタは黙ってうなずき、この場を立ち去りました。
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「サンタさん」
山南サンタは明里のほうを向きました。
「サンタさん、人気あるんやね。クリスマスの日なのに。」
「……明里……。」
その時、東の空が明るくなってきました。
「そろそろ夜明けやね、サンタさん」
「……はい。」
「これ、サンタさんにあげるわ」
そう言うと、明里はアクセサリーを手渡しました。
「これな、菜の花の髪飾りやねん。これウチやと思って大事にして」
「ありがとう、明里。大事にします」
「ほんまやな?」
「ほんまや。私はねあなたに感謝しているんです。心の底から」
「うそ」
「うそではない。」
「そやかてうち何もしてへんよ」
その時、山南サンタは背後に誰かの気配を感じました。
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ザッザッ llつ:/llつ%% / ヽ y/ヽ ノ;;;J;;;; ◎ゞ 。゜
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今度こそ後編に続く。
今度こそ。