海外サカー@801板

このエントリーをはてなブックマークに追加
130風と木の名無しさん
「待ってくれっ…突堤…」
土砂降りの雨の中、いきなり押し倒されてナカータは驚愕した。
「つらいんだ、ナカータ…」
王子は熱に浮かされたようにナカータの瞳を見つめる。
ナカータの頬を、ビショ濡れの芝生がチクチクと刺した。
「どうしたんだ、なにがあったんだ、突堤」
我ながら、かすれて上ずった悲鳴が情けない。
そんなことを思いながら、ナカータは全身全霊で王子を押しのけようとする。
「今さら僕に問うのか。なんて冷たいんだ…君は」
王子は呟いて、ナカータのスウェットパンツに右手を滑りこませた。
「あっ」
ナカータの下腹がギュッと強ばる。
「……ほら」
王子は軽く唇の端をつりあげて笑った。
「抗っても無粋だよ、ナカータ…」
ゆっくりとナカータのうなじに指を這わせながら、王子は囁く。
「理由なんて必要ないんだ」
ナカータは、ねっとりと唇を割る王子の甘い舌にめまいを覚えた。
「愛に言葉はいらないんだ…」
パニくる頭に、王子の台詞が大音量で鳴り響いた。