モララーのビデオ棚in801板68

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377An-225 type bomber
ジャンルは軍事考察で801または、教科書が教えない歴史で801ですが、現在スレッドその物が存在しないので
こちらに投下致します。参考資料以下のURLとその関連URLリンク
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%A1%E6%BF%83 の一つより抜粋

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!byAn-225 type bomber

(日本軍司令部にて)
日本軍司令部「これから、第四次海軍軍備充実計画(マル4計画)に基づき、大和型戦艦の問題点を直した110号艦111号艦計画を発動する!」
日本軍司令部「そこの君!110号艦だ!」
110号艦「ふぇ?ぼ、僕ですか?」
日本軍司令部「まず、伝令を頼みたい。君の住居は横須賀海軍施設6号ドッグに決まった。この計画書を渡しに横須賀へ行きなさい。」
110号艦「は、はい!行って参ります!」
日本軍司令部(ふふ・・・、将来が楽しみだ・・・アメリカ軍相手に、あーんなイケナイ事や、こーんなイケナイ事が出来るように調教・・もとい、作戦を立てなくては・・・)

(横須賀海軍施設ドッグにて)
110号艦「あのー、すみません・・・。6号ドックって何処ですか?」
横須賀海軍施設ドッグ管理者「は?新入り?そんなの無いよ?さっさと帰って。」
110号艦「一応、日本軍司令部のおじさんから計画書を渡せって言われたので、持って来たのですが・・・。」
横須賀海軍施設ドッグ管理者「日本軍司令部!?ああっ・・!!ああぁっあっ・・・・!(恍惚とした表情で)」
110号艦「?、一応、計画書読んで貰えますか?」
横須賀海軍施設ドッグ管理者「こ、この計画書は!!あああああああああああああああらめぇ!!何か産まれちゃう!産まれちゃう!!あの噂の大和以上の何かが産まれちゃう!!島が出来ちゃうよぉぉぉぉぉ・・・・ビクビクビクッ!!」
110号艦「何やってるんだろう?あの人・・・・?まぁ、いいや、頼まれた仕事が終わったから、かーえろ♪」
378An-225 type bomber:2012/11/17(土) 10:59:50.43 ID:OrCE0W0M0
(その後の横須賀海軍施設ドッグにて)
横須賀海軍施設6号ドッグ「ああっダメ!!そんなにドッグを広げちゃダメ!!地下から湧水とか出ちゃうからヤメテェェェェェ!!!」
工事労働者「おらおら、国のために広げなきゃならないんだ、我慢しろよ?もしかして初めてか?」
横須賀海軍施設6号ドッグ「ああっ、そこのドックはまだ未開発なのぉぉ!!!」
工事労働者「へっ、地下水とか全然出てこないじゃないか?もしかして物足りないのか?」
横須賀海軍施設6号ドッグ「違うの・・・・違うのぉぉぉぉぉ!あの大和が門から突っ込んでくるのだけは勘弁してぇぇぇぇぇぇ!!」
工事労働者「はっ?そう言う事か!!楽しみだなぁ、あの噂の大和が突っ込んでくるのを見れるとはよぉ。もうちょっと我慢しろよ」横須賀海軍施設6号ドッグ「ああっ!ダメ!!ガクガクガク・・・ガクリ・・・・」
工事労働者「あ?気絶したか?おい!野郎ども!!コンクリート持って来い!!ぶっ掛けて目を覚まさせろ!!」
工事労働者一同「おー!!ヤーマト!ヤーマート!ヤーマート!」
横須賀海軍施設6号ドッグ「う・・・ううう・・・・(泣き)」

(日本軍司令部にて)
日本軍司令部「ほう・・・、予定通り110向け愛の巣の工事は順調か・・・・。」
110号艦「すみませーん?愛の巣って何ですか?」
日本軍司令部「あっ・・ゴホゴホゴホ(危ない、危ない、今ばれると逃げられる)・・・いや、何でも無い、110号艦!次の任務を与える!!」
110号艦「はい!何でしょう?」
日本軍司令部「この計画書を、艦政本部に渡してほしい。」
110号艦「はい!分かりました!!」

(艦政本部にて)
110号艦「すみませーん。計画書を持ってきました。」
艦政本部設計部「はぁ・・新人?お疲れ、そこに置いといて。」
110号艦「はい!失礼します!!(変な人たちが多いから、日本軍司令部の優しいおじさん所にさっさと帰ろ・・・)」
艦政本部設計部「なんだ?この厳重な封筒は??差出人は・・・・あああっ!?あの日本軍司令部!!ビクビク・・・」
艦政本部設計部「ああっ!だめぇっ!!大和型を超えた水密区画とか、あの不沈船の大和でさえ沈む欠陥を直したのとかぁぁぁぁぁぁぁ!やめてぇ、頭から大和以上の化け物が産まれちゃう!産まれちゃぅぅぅぅ・・・・・」
379An-225 type bomber:2012/11/17(土) 11:07:56.04 ID:OrCE0W0M0
(その後の艦政本部にて)
設計図「ああっ!!そんな基地外じみた細い線とかいっぱい使わないでぇぇぇぇ!!後水密区画多すぎるのぉぉっ!!そんなの図1枚じゃ収まらないよぅ・・・・」
艦政本部設計士一同「はい?そんなの当たり前だぞ・・、今回大和型を越えた水密区画と大和以上の化け物を作る予定だからな?つーかお前大和を産んだよな?」
設計図「ぁぅ・・・、でもっ、でもぅ・・・。大和型でも快感で気が狂いそうなのに、そんなの産んだら理性その物が吹っ飛んじゃうぅぅぅっ!!」
艦政本部設計士一同「ああ、もうちょっと我慢しろよ、あの日本軍司令部でさえも快感で理性が吹っ飛ぶような化け物を作ってやるからな」
設計図「あぁぁぁぁ(恍惚状態で)・・・なんかお腹の中でどんどんおっきい物が出来てるぅ・・・・・・・」

(日本軍司令部にて)
日本軍司令部「ほう、計画は順調か、こんな化け物を作り上げれば世界中から引っ張りだこ間違い無いな。しかもそれを我が司令部が独占出来るとは・・・・」
日本軍司令部「くっくっ、笑いが止まらないな・・・。尚!この110計画は特秘とし!予算!憲兵!法規!情報管理!我が国家が使えるあらゆる手を使い偽装工作をせよ!!」
日本軍司令部「海軍の最高司令官に対しても計画の多数を隠匿し、絶対に分からないようにしろ!!」

(その頃、アメリカ軍諜報部にて)
諜報部員「すみませーん、何か日本軍がまた変な船を作ろうとしてます。」
諜報部長「ちょっと見せてみろ・・・・、ああまた偽装計画か・・・こんなの今大戦中に出来るわけ無いから、魚雷を発射できる小さな船を大量に作ってるな。」
諜報部長「しっかし、あの酸素魚雷だけは厄介な存在だから、その為の対策を立てなければならない・・・。とにかくレーダー射撃と連射力の強い戦艦の開発計画を急げ!!」
諜報部長「こんな大量の駆逐艦に酸素魚雷を一斉発射されたら、兵士の理性そのものが崩壊しかねないぞ!!」
諜報部員「はっ!!分かりました!」

ナレーター「ちなみに、110号艦に使われる予定の大量の排水ポンプ用エンジンの注文書を小型艦向けのエンジンと勘違いしたようです」
380風と木の名無しさん:2012/11/17(土) 11:26:21.00 ID:QaNWuqsl0
支援
381風と木の名無しさん:2012/11/17(土) 11:37:35.55 ID:W/VFVts/0
しえぬ
382風と木の名無しさん:2012/11/17(土) 12:41:15.35 ID:NE1Vjf7Q0
>>379
終わり?規制?
途中で規制されるかもしれんリスクがあるならちゃんとナンバリングしてくれ
次の人が投下ためらっちゃうよ
383An-225 type bomber:2012/11/18(日) 00:36:43.12 ID:5soOBjY20
(日本軍司令部にて)
日本軍司令部「はっはっは!これで我が軍は最強ドSなアメリカ軍相手に攻めれるぞ!現在ほぼ完成し、公試中の大和と武蔵に、あの110号艦が加われば、あのアメリカ軍も悶え苦しむだろう!」
日本軍司令部「もし、こちらが負けて受けに転じようと、攻められた記憶を思いだし、講和は有利に働くわ!クックックッ、はーはっはっはっは」
日本軍指令部「機は熟した!憲兵!!海軍最高責任者『山本五十六』を荒縄使ってでも連れてこい!!」
憲兵「はっ!了解しました!!」
山本五十六「な・・・何ですかぁ?いきなり呼び出して・・・、って、ここは何処ですかぁ?なんか三角木馬らしき物も見えるんですが・・・?後、荒縄だけは辞めて貰えますかぁ・・・?」
日本軍指令部「ほう・・・?これが気に入らないと言うのかい?(荒縄を引っ張る)」
山本五十六「ああっ!違うの違うのぅぅぅ!!あのアメリカを悶え苦しませる作戦があるのぉぉぉ!」
日本軍指令部「何ぃ!?それを吐けぇっ!!(さらに荒縄を引っ張る)」
山本五十六「ああっ!ビクビク・・・。はぁ、はぁ・・・。」
山本五十六「現在公試中の大和は、偽装が不十分であり、海軍諜報部が、攻めに適していると報告している。1941年12月8日には間に合いません。よって空母機動部隊による。」
山本五十六「真珠湾の奇襲攻めを行い、あのアメリカ軍を悶え苦しませる事が可能です!」
日本軍指令部「ほう・・・素晴らしい!気に入ったぞ!さすが山本五十六!ただ者ではない!その作戦を採用する!!」
山本五十六「はい!有り難き幸せ!!」
山本五十六(やった!!これで、アメリカ軍が悶絶すれば、私の空母機動部隊の構想が認められる!)
日本軍指令部(はっ!これであの貧弱な空母機動部隊に目が行き。あの愛しい110号艦の計画が隠匿できるわ!)

(その頃アメリカ諜報部)
アメリカ戦略諜報局員「すみませーん!何か1941年12月8日に、日本軍がパールハーバーに空母艦載で奇襲を仕掛けるそうです。どないしましょうか?」
アメリカ戦略諜報局長「とうとう、動いたか!この件はアメリカ大統領に報告する!!なお、お前らは今日から家に帰れないぞ!家族にはドイツ軍が不穏な動きをしてるから、その調査で帰れないと、私の名で書類を送る!」
アメリカ戦略諜報部員「ああ・・・またお家に帰れない・・・・。」
384An-225 type bomber:2012/11/18(日) 00:38:29.80 ID:5soOBjY20
(ホワイトハウスにて)
アメリカ戦略諜報局長「大統領!1941年12月8日に、日本軍がパールハーバーに奇襲を仕掛ける計画が分かりました!」
ルーズベルト大統領「ちょっと、報告書を見せて見ろ・・・・。現在日本軍が駆逐艦クラスの船を増産中、パールハーバーは空母艦載で奇襲か・・・。」
アメリカ戦略諜報局長「現在、空母艦載機程度では、防御の弱い空母が沈めれても、バルジや鋼装がしっかりした戦艦は沈めれません!」
アメリカ戦略諜報局長「よって、1941年12月8日に合わせて、空母に飛行機輸送の任務を与えるべきかと思います!」
アメリカ戦略諜報局長「また、1941年12月8日の前日に日本の大使館勤務のスパイを『家庭の事情』という理由でやめさせ、送迎会を行わせる工作を行う予定です。」
ルーズベルト大統領「ほう、それは面白い・・・。私としては、スタークが両洋艦隊法を提案しているので非常にありがたい。」
ルーズベルト大統領「議会にはドイツ軍のパリ入城に合わせて、『ドイツ海軍は既に大西洋へ進出し、アメリカを狙っている』『日本軍が駆逐艦クラスの船を増産中』という情報を流し、議会を揺さぶろう。」
ルーズベルト大統領「後、建造ドックを大量に作るのに必要な予算を計算してくれ。議会に提出し、いつでも戦争出来るように準備したい。」
アメリカ戦略諜報局長「はい!大統領!!」

ナレーター「こうして、日本軍とアメリカ軍は着々と戦争準備を進め、攻めの主導権を巡る攻防の準備はほぼ完了する。」

[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!

支援ありがとうございます。
すみません1万文字を分割とか、投下慣れていないので、申し訳ありません。
385風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 00:54:06.60 ID:so6q5S4X0
>>384
1万文字だと約10レス程度かなあ
3レスで連投規制が入るから、人が少ない時間帯だとなかなか投下出来ないよ
代行スレあるけど、結局代行者も3レス規制にかかるから、複数人で連携できれば一番いいんだろうね

投下代行スレ
http://bbs.kazeki.net/test/read.cgi/morara/1308194519/
386風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 00:57:08.98 ID:eABUY1yP0
つーかナンバリングをしろと
それ以前にスレのテンプレ嫁と
387An-225 type bomber:2012/11/18(日) 06:52:22.22 ID:5RuurC3L0
>>386
実は5千文字で書きかけなのですよ。
中断で数日空ける(人数多い時間帯)に続き投下しますので、
次の方どぞぞ。
388風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 08:41:15.98 ID:yQ9nucXl0
>>387
テンプレも読んでない、従わない
それには一切反省もせずに
「実は五千文字で書きかけ」と前言の嘘を翻して言い訳
お前もういいよ
もし該当スレが残ってたとしてもそっちでの投下も
387みたいのは迷惑でうざがられるだけ
389風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 10:55:48.02 ID:lIwrFxo40
この台詞の羅列をSSと見なしているのか
すげえな
801板に来られる年齢になってからどぞぞ
390風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 11:07:35.60 ID:Wo0Up3Xz0
ナンバリングとテンプレ読め、に対して
書きかけですという全く答えになってない返事をするところからして
色々と不自由なのはわかった
391風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 11:18:32.08 ID:pEa74eXFT
日本語通じてないところがスレ立て相談所にいた奴とすごく似てる
392風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 11:36:42.71 ID:so6q5S4X0
こういう話題でスレ消費するのも勿体無いような
*9*0スレみたいに避難所に専用のチラ裏があればいいと思うんだけど、立てようか?
是非についてこちらでご意見求む

棚スレ会議室その7
http://bbs.kazeki.net/test/read.cgi/morara/1294768621/
393風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 13:22:09.60 ID:yQ9nucXl0
>>389
言葉を返すようで悪いけど棚への投下はSS限定じゃないぞ
ネタならなんでもあり。あなたも>>2を読め
387の問題はそこじゃない。関係ないところ叩いて主旨を拡散させないでくれ
394風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 16:18:50.52 ID:0EZOQtF+0
スレにはスレのルールがあるって分からないのかねぇ
日本人じゃないんだろうか
395風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 16:23:58.66 ID:0EZOQtF+0
396風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 16:27:04.27 ID:XhCSb+Cf0
盛り上がってるトコ悪いけど
>>392さんが折角誘導してくれてるんだし
避難所いこうよ

こんな雰囲気じゃ誰も投下できないよ
397An-225 type bomber:2012/11/18(日) 20:32:59.85 ID:aXSufu1Z0
案内所のマナーの悪さが分かるスレッドはここですか?
398An-225 type bomber:2012/11/18(日) 20:39:29.08 ID:aXSufu1Z0
An-225 type bomber(1/2)

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

(日本軍司令部にて)
日本軍司令部「では、作戦を始める。徹底的に偽電工作を行い、アメリカ軍諜報部を悶えさせろ!」
山本五十六「はっ!」

(その後、沖縄方面の各島々にて)
無線機「ああっらめぇぇぇぇ!!そんなにいっぱい電波出したら、壊れちゃうっ!壊れちゃうよぉぉぉぉ!」
海軍無電班「頼むから壊れないでくれよ相棒・・・、とりあえず我々の機動部隊を迎え入れるためにこんだけの後、これぐらいの電文を送らないといけないからな?」
(書類の山を机の上にドンと置く)
書類「ああっ!?はぁ、はぁ・・・(既に目が逝ってる)」
無線機「!?・・・ふぇ?」
海軍無電班「この程度で壊れられると困るよ。こんだけの書類を毎日送れと言うのが、上層部の意向だからな?」
無電機「ぁぁぁ・・・、身体持つかなぁ・・・」
海軍無電班「いくら、キツく扱われようと、壊れないでくれよ?代わりはいっぱいあるからな?」
無電機「!?ガクガク、ブルブル・・・」
海軍無電班「これからもよろしくな?相棒・・・(にっこり)」

(その頃アメリカ海軍電報解析班)
兵士「大佐!このままでは我々が過労死してしまいます!」
大佐「ああ、急に電報の山が届いて処理が間に合わんな。応援を諜報部に頼んでるから少し我慢しろ」
アメリカ軍諜報部員「はい・・・来ました。」
大佐(えらいふて腐れた奴が来たなぁ・・・)
大佐「まぁいい、とりあえずこの電報の山を処理してくれ。」
アメリカ軍諜報部員(ひょっとしたら、この電報の山の中にあの情報を紛れ込ませれば、家に・・・)

ナレーター「彼の入れた『ハワイ北方で謎の電報あり』の情報は大量の情報に埋もれ、結局見落とされました。」
399An-225 type bomber:2012/11/18(日) 20:41:37.01 ID:aXSufu1Z0
An-225 type bomber(2/2)

(日本軍司令部にて)
日本軍司令部「わくてか」
山本五十六「ドキドキ」
伝令兵「伝えます!南雲機動部隊より『トラ・トラ・トラ』の電報あり!南雲機動部隊より『トラ・トラ・トラ』の電報あり!」
日本軍司令部&山本五十六「やったぞ!!」(抱き合って喜ぶ)
伝令兵(ああ、なんやかんや言って、仲いいなぁ、この人ら・・・・。)

ナレーター「しかし、110号艦にとって不幸の始まりでしかなかった。」

(横須賀海軍施設ドッグにて)
横須賀海軍施設全ドッグ「ああっ!!駆逐艦、巡洋艦、輸送船が激しく出入りするのぉぉぉっ!!まだまだ来るのぅっっ!??」
駆逐艦&巡洋艦&輸送船「順番まだぁ??こっちは穴という穴に砲弾とか魚雷を突っ込まれて、満身創痍なんだけど?」
横須賀海軍施設ドッグ管理者「ちょっ!??こんなにドックに出入りさせちゃらめぇ!!資材が足りないのぅ!!もう資材が無いのぅ!!」
110号艦「あのーー?」
横須賀海軍施設ドッグ管理者「なっ何だ??」
110号艦「私の資材をみんなに分けてやってください。そうしたらみんなの穴を防げますけど??」
横須賀海軍施設ドッグ管理者「そういう手があったか!110号・・・すまんな・・・・。お国のためなんだ・・・・・・。」
110号艦「いえいえ、みんなの役に立ててこそ私の役目ですから。」

ナレーター「順調に見えた日本軍の快進撃は、実はアメリカ軍による戦略的撤退であり、アメリカ軍は『リメンバー・パールハーバー』の名の下、太平洋戦争前に用意した大量のドックで空母の増産を急いだのであった。」
ナレーター「そして、日本軍の暗号解読を全て終わらせ、アメリカ軍は受けから攻めに転ずる時期を待っていたのであった。」

[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!

ルールを守らなかったばかりに、荒らしてしまい申し訳ございません。
とりあえず、ここは荒れるのもネタですので、全て受けてみますよ?
400風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 21:23:39.15 ID:so6q5S4X0
避難所にチラシの裏スレが立ちました。
棚に関する絡みや雑談、独り言などはそちらでお願いします。

チラシの裏
http://bbs.kazeki.net/test/read.cgi/morara/1353240878/
401風と木の名無しさん:2012/11/18(日) 22:04:25.08 ID:MppqTEFE0
>>399
意気込んでいるところ申し訳ないが、ローカルルールを守っているなら誰もあなたに絡んでいく人はいませんよ
402An-225 type bomber:2012/11/18(日) 23:01:52.47 ID:aXSufu1Z0
>>401
どうもすみませんでした。
403煙草とブルーノート 1/3:2012/11/18(日) 23:42:30.04 ID:1ax6rB6Q0
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガオオクリシマース!
急曲調陣R 田和場×登坂

何がきっかけだったのか、今となってはよく思い出せない。
田和場さんが卒業して独り暮らしを始めたので、私はしょっちゅう彼の家に入り浸っていた。
田和場さんもぶつぶついいながらも、決して嫌がってはいなかった、と思う。
卒業しても部活への参加率が高いことを鑑みるに、意外と淋しがり屋なのかもしれない。
もちろん、特別何かもてなしてくれるわけではない。
コンビニで買った弁当を食べながら写真の話をしたり、次の合宿の計画を立てたり、座布団を投げ合って隣人に壁を殴られたりするくらいのもので、
その後は大抵どちらかが眠くなってごろ寝をして朝を迎え喉を傷める程度の、つまりは非常に若者らしい交流だったのである。
それがどうして、体の関係を持つにいたったのだろうか。いくら考えても明確な答えは出ない。成り行きで、とでも言おうか。
青少年の性欲のせいとでも言おうか。私にわからないのだから、きっと田和場さんにもわからない、そう信じたい。
するときは、いつも私が受け入れる側だった。「後輩なんだから先輩に従え」という理不尽極まりない理由で。さらに、
「大体、女で経験すらしてないような奴に身を任すなんてできるか」
とも言っていた。その時、ああこの人はもう経験済みなのかと思い、胸中がふと曇った。

初めての時、ほとんど痛みしか感じないような行為が終わってからも、憎まれ口ぐらいしか叩くことはできなかった。
「結構早いんですね」
「だまれ童貞」
田和場さんは使い終わったゴムを外しながら毒づいた。こういうセックスは経験済みには入らないんだろうと考えながら、手慣れたその作業をぼんやりと眺める。
眼鏡を外しているので、どのみちぼんやりとしか見えないが。
そういう形での関わりを持ったものの、別に甘い空気になったり胸が高鳴る思いをするわけではない。
大体どうしてこの先輩にそんな感情を持たねばならないのだ。
「清らかな体とでも言ってくださいよ」
「気色の悪いことを言うな」
田和場さんはそう言いながら私の脇腹に蹴りを入れる。
「いたたたた!不許可です!まだ痛いんですから勘弁してくださいって!!」
腰をかばいながら懇願すると、攻撃の手(足?)は止んだ。少しは気を使ってくれっているらしい。
404煙草とブルーノート 2/3:2012/11/18(日) 23:43:52.46 ID:1ax6rB6Q0
田和場さんは煎餅布団の上の私をよそに、煙草を吸い出した。煙を吐く音が聞こえる。
私の定まらない視界に、黄色く日に焼けた畳が、そしてヤニが奇妙な模様をつくる壁が写る。
やがてまどろみかけた私の耳に、田和場さんの鼻歌が聞こえてくる。あれは古いジャズだったろうか。そんなことを考えながら、私は眠った。

その日から、泊りに行くたびにそういうことになった。私のほうから泊まりにいくことはもちろん、田和場さんの方から誘われることも多かった。
田和場さんから誘われるときは、大抵家に着くなりすることになる。捌け口にしやがって、と多少苦々しく思いながらも私は拒まなかった。
セックスの前に、メガネは必ず外された。あのメガネは萎えるから、らしい。それに、誰と寝ているのか深く意識せずにすむ方がお互いに何かといいという。
確かに特別な感情がない以上、相手が誰であるかを意識する必要性は薄い。日常的に会う相手ならば、むしろはっきりと線引きができるかもしれない。
そう言うわけで、セックスの際の私の視界はいつもひずんでいた。
お互いの性欲が満たされると、田和場さんは鼻唄を歌いながらタバコを呑む。そう言えば、相手だけ満足して放置されるということは一度もなかった。
輪郭の歪みきった世界、タバコの煙とブルーノートのコード。重い体が薄い布団に沈んでゆく。
落ちていく意識のなか、頭を優しく撫でられたのは夢だったのだろうか。

ある日使用済みのコンドームを捨て、タバコを吸いながら田和場さんは言った。
「あんまり痛がらなくなったな」
上がっていた息をなんとか押さえながら答える。
「そりゃあ、少しは慣れますよ」
田和場さんは小さく笑って、
「確かに、そりゃあそうだよなぁ…」
と言って煙を吐いた。そしてまた笑いながら、
「でも、痛がって泣いてるお前は」
そこまで言って、止まった。もう、笑ってもいないらしい。タバコの煙を吐く音だけが、耳に入る。何と言おうとしていたのか、聞く勇気は出なかった。
田和場さんがどんな目でこちらを見ていたのか、捻れた視覚ではわからない。
田和場さんと寝たのはその日が最後だった。
405煙草とブルーノート 3/3:2012/11/18(日) 23:46:35.74 ID:1ax6rB6Q0
その日からいくつかの季節が過ぎたある秋の日。
町を歩いていた私の耳に、聞き覚えのあるメロディが流れこんだ。
それはどこかの店が流しているBGMで、当然鼻唄ではない。
それでもとたんに、胸が錐で刺されたように痛くなる。
どうしようもなく胸が騒いで、急いで自室に帰るとすぐに床に仰向けになって眼鏡をはずした。
歪んだ視界では、自分の部屋がまるであの部屋のように感じられる。
しかし、ここにはタバコの煙も鼻唄のジャズもない。
本当は、あんたのこと――
そこまで考えたとき、乱視ではない原因で世界が滲んだが、気のせいだと思い込むために眼を閉じる。
ブルーノートの旋律はいつまでも耳の中に残っている。当分、眠れそうにはない。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
406風と木の名無しさん:2012/11/19(月) 00:13:08.38 ID:sfB34lk00
>>403-405
なんかいいね!
407風と木の名無しさん:2012/11/19(月) 01:29:47.19 ID:yLsn4bIz0
>>405
GJ!せつな萌えました
ブルーノートとウイスキーに埋もれてくる
408風と木の名無しさん:2012/11/19(月) 01:51:05.22 ID:neHODgbI0
>>403
寂寥感があっていいね
409風と木の名無しさん:2012/11/19(月) 06:36:07.45 ID:cDsFL/6E0
rが立て続けに2つ来て嬉しいな
鶏冠さんもうすぐお誕生日ですね
410夏目異聞 1/4:2012/11/19(月) 23:52:32.94 ID:X3LHjPgC0
夏目友人帖『代答』より 妖×夏目 ほんのりエロ有り
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

『本当の事を話してくれて ありがとう』
俺がその手紙に書いてあった言葉を読み上げると、ヨビコは緊張の糸が切れた様に、その場へがくりと膝をついた。
俯いたヨビコの顔に掛かった面の隙間から、ほろほろと涙が零れ落ちた。
どんな恨みも怒りも受け止めると覚悟して。でも、実は、とうの昔に許されていた事への安堵の涙。

声も無く、うずくまって静かに泣き続けるその姿に、掛ける言葉が見つからなくて、俺はふと空を仰いだ。
夕暮れの迫る曇天の空から、白いものがふわりふわりと舞い落ちてきている。
「おい、早く―――」
帰らないと雪になるぞ、と、視線を落として話しかけようとした俺は、最後まで言葉を繋げなかった。
いつの間にか、ヨビコが、ばったりと地面に伏していたからだ。

「ね……寝てるーーーっ!!」
衝撃の事実を確認して、蒼白になる俺。
いくら妖怪とはいえ、もうすぐ日が暮れて、雪も降りだした道端に、放って帰るわけにはいかず。
俺は、先生に頼み込んで、ヨビコと共にその背に乗せてもらい、俺の部屋まで帰ってきた。

部屋の片隅へ、ごろりとかなり乱暴に先生の背中から振り落とされても、ヨビコは眠り続けていた。
「人里に下りるだけで、消耗する妖もいるからな」
そんな先生の言葉が脳裏をよぎる。
今回の事で、ヨビコも、かなり無理をしてきたのだろう。
朝まで寝かせておいてやろうと、俺はその体に毛布をかけてやって、そっと部屋を出た。


その夜、また夢を見た。
それは、遠い日々の事なのに、いまだ鮮やかなヨビコの記憶。
秋の陽だまりの中で、幸せそうに微笑む女性。くるくると落ち葉が舞う中で、ゆれる笑顔。
しかし、いつしか、それは、ヨビコに向って笑いかける俺自身の姿になっていた。
411夏目異聞 2/4:2012/11/19(月) 23:55:00.58 ID:X3LHjPgC0
どきん、と、自分の鼓動が一際大きく聞こえて、俺は目を覚ました。
まだ完全には覚醒していない意識の中で、ふと傍らに気配を感じた。
「ヨビコ?」
俺がそう声を掛けたのと、彼が俺に覆いかぶさってきたのは、ほぼ同時だった。

―――襲われる?!
俺は咄嗟に身を硬くした。やはりこいつは友人帖を狙っていたのか?
すばやく自称用心棒のニャンコ先生を目で探したものの、部屋には俺とヨビコの二人きりのようだった。
―――どうする?…………え?!
善後策を考え始めた俺の頭が混乱する。
俺に襲い掛かってきたヨビコは、しかしこちらへ攻撃する事も無く。
ただ、俺の体をその両腕で、強く抱きしめたから。

俺は、ヨビコの次の動きに備えて身構えたまま動けない。
そして、彼は俺を抱きしめたまま、動こうとはしない。
危害を加える気配が無い事を感じ取った俺は、緊張を解いた。

「……、夏目殿…っ…」
抱きしめられて、息苦しい俺よりも、苦しそうな声でヨビコが俺を呼ぶ。
「頼みが、ある」
「なんだ?」
「初めてお会いした時のように、私を殴って止めてくだされ」
「……無理だよ」
強く強く、でもこの上なく優しく抱きしめられて、あらがう術などありはしない。

俺は、ヨビコの背に両手を回して、そっと抱き返した。
すると今度は、ヨビコの方がびくりと身を震わせる。
「いけません、夏目殿」
「なにが?」
「人と妖が……、交わっては……」
苦しげに搾り出すような声。でも、俺を抱きしめる腕はほどかない。
「なら、なんでお前は俺の上に乗ってるんだ」
412夏目異聞 3/4:2012/11/19(月) 23:57:19.79 ID:X3LHjPgC0
「それは……」
答えに窮してヨビコは黙り込む。

「俺を彼女の身代わりにする気なら、許さない」
「そんな事はしない!」
きっぱりと言い切った俺の言葉に被せる様に、ヨビコもきっぱりと言い切った。
「わかってるよ」
俺は、自分を組み敷しくヨビコを見上げながら言った。

そう、わかってるんだ。
さっきまで見ていた夢。その中で、俺はヨビコの心に同調していたから。
笑顔の女性に向けられた想いは、甘くせつなく、それは間違いなく恋心だった。
でも、その笑顔の主が俺に代わっても、向けられる想いは変わることなく。
それどころか、よりいっそう強く、俺の心を締め付けた。
この、胸を指すような痛みには覚えがあった。俺がヨビコの事を思うときに感じる痛み。

この気持ちは、ヨビコの記憶や、あの手紙に残されていた想いに引きずられているのかもしれないけれど。

ヨビコが俺を守ってくれた時、とても嬉しかった。
俺をかばう背中が、とても頼もしく、俺を守る腕がとても温かかった。
ヨビコが俺に触れるたび、自分の鼓動が、少しずつ早くなっていくのが、不思議だった。
でも、あの夢で、妖の心に触れて、わかったんだ。
この胸の高鳴りを「ときめき」と呼ぶのなら、今、俺はお前に「恋」をしているのだと。

俺が幼い頃から、周りの人間は俺を避けていたし、俺も、なるべく他人を避けて暮らしていた。
こんな俺には、恋愛なんかできないだろうと思っていたのに。

でも、確かに、これは俺自身の気持ちなんだ。
俺自身の「恋」なんだ。
413夏目異聞 4/4:2012/11/20(火) 00:07:27.89 ID:rYSkaZTD0
「だから、いいんだ」
そう言いながら、俺はヨビコの背に置いていた腕をするりと抜いて、両手を彼の顔の横へと回した。
そして、両手でそこに付いている面を少しずらした。
面の下には、壮年を思わせる精悍なあごと、引き締まった唇。
俺は、少し頭を上げて、その唇にそっと口付けた。

「……夏目…っ!」
どこか泣き出しそうな声で、ヨビコが俺の名を呼んだ。
そこから先は、激しい想いの波に、俺も妖も、ただ翻弄されていくだけだった。

愛おしい、愛おしい、愛おしい。

この想いが、どこから湧いてくるのか、わからない。
わからないが、それは、眩暈がするほどの熱さで、俺の全身を巡っていく。
そしてまた、俺を抱きしめる妖からも、この体に際限なく降り注ぐ。

俺の肌をすべるその指先からも―――愛おしい、と。
上気する体を舐め上げ、時に啄ばむその唇からも―――愛おしい、と。
そして、なによりも、俺の中で熱く息づく妖の昂ぶりからも――――――。

お互いに想い合いながらも、結ばれなかった恋人たちの想いが重なって。
たとえ、一夜の夢だとしても、この想いに流されて行く事は、とてもとても幸せだった。


翌朝。
部屋には、もうヨビコの姿は無く、ただ黄色く色づいた小さな葉が、数枚畳の上に残されていた。
俺は、そのうちの一枚を手にとって、そっと、そっと口付けた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
CSのアニメ再放送を見て、なんか滾ったのでつい。
お目汚し、失礼しました。
414風と木の名無しさん:2012/11/20(火) 02:25:41.75 ID:RxrUrsNI0
>>410
自分も再放送で見て妄想してたから嬉しい
こういう空気感いいわー
415風と木の名無しさん:2012/11/20(火) 03:09:45.03 ID:i/au8mtI0
>>410
ヤバいくらいに萌えた
GJ
416交差点 1/5:2012/11/23(金) 16:17:47.29 ID:r0sKIntK0
マイナーネタで度々ごめんなさい。
映画DVD発売きねん。
半生注意、女性キャラ注意、エロ有り。

外事けいさつ
ドラマと映画の間の設定ですが、詳細知る前に書いたので死因とか間違ってます。
元上司×主人公→偉い上司、奥さん→主人公です。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「警務の鈴木さん、あなたの事色々訊いてくるのよ」
ランチセットのサラダをつつきながら、トモミはいたずらっぽく笑った。昼時の食堂は、制服を着た職員でごった返している。
「ほら、こっち見てた」
「からかわないでよ」
冷やかすようなその手の会話は、何だか久しぶりで気恥ずかしい。
絵美が警視庁の臨時職員として、事務の仕事を始めて半年が経つ。
夫の後輩と名乗るヤマシタさんの口利きで、子持ちでブランクがあるにも関わらず好条件で採用して貰えた。こんな風に冗談を言い合える友人も出来た。突然「未亡人」になった身としては、出来過ぎたように順調な日々だと思う。
斜め向こうの席に座った鈴木さんと、一瞬だけ目が合った。桜田門の記章が付いた紺色の制服。夫がそれを着た姿は、結局写真でしか見た事がない。
「…ごめんなさい。旦那さんが亡くなってまだ半年しか経ってないのに。無神経だった」
いつの間にか、トモミの顔から笑みが消えていた。
「いいのよ、大丈夫…本当はね、全然悲しくないのよ。あの人、嘘つきだから」
「え?」
絵美は内緒話をするように声を潜めた。娘以外にこの気持ちを話すのは初めてかも知れない。警察でも特殊な部署にいたらしい夫の事は、極力他人に話さないようにヤマシタさんから釘を刺されていた。

「どこかで生きてるって。そう信じてるのよ」



執務室のドアがノックされて、倉田局長は短く答えた。
「入れ」
倉田の目前に立った住本は、報告書と写真を受け取って軽く頭を下げた。
「この半年間、特に問題はなかったと聞いている」
「ありがとうございます」
報告書の内容を確認する彼に背を向けて、倉田は窓の外を見た。
「彼女はお前を待つつもりらしいな」
文字を追う目の動きが、ふと止まった。
「…本当によかったのか、これで」
住本は何も答えなかった。
417交差点 2/5:2012/11/23(金) 16:19:30.20 ID:r0sKIntK0
半年前―内閣調査室の有賀から倉田に依頼されたのは、自動車転落事故の偽装と、ある親子の庇護及び監視だった。
東京湾で発見された車の所有者で、事故当時に運転していた事になったのは、元警視庁外事課警部補、住本健司。
夫の「死後」、知人の口利きで警視庁の臨時職員に採用され、公安の監視下に置かれる事になったのは、彼の妻、住本絵美。娘の由樹。
警察内部には直ちに住本の忌報が回されたが、絵美の希望で葬儀は行われなかった。彼女は今も夫の死を疑いながら、階下の事務室で働いている。
詳しい理由を倉田は聞いていないし、知る必要もなかった。より危険な特命任務に際して、家族を巻き込まない為に住本が取った選択がそれだったのだろう。当事者たちの胸の内は知る由もない。少なくとも、住本がもし今も倉田の下にいたなら、こんな事は断じて許可しなかった。
警察組織の枠を外れた住本を縛る権限も、庇う権限も倉田にはない。公安部警備局長に取っては、内閣調査室に貸しを一つ作った、ただそれだけの出来事だった。

髪を切って少し大人びた娘の写真を、住本はしばらく眺めていた。
「今日、寄って行きませんか」
そのまま顔を上げずに、住本が言った。
418交差点 3/5:2012/11/23(金) 16:27:52.39 ID:r0sKIntK0
歳末の喧騒に溢れる繁華街の路地を一本曲がると、雑居ビルが建ち並ぶ裏通りに入った。脇に積まれたゴミの臭いに顔をしかめて、倉田は目的のビルの階段を上がった。
名前のない事務所の室内は、一部が簡易な住居スペースになっていた。備え付けのベッド、小さなテーブルと椅子、冷蔵庫。乱雑に詰まれたダンボールの箱と、床に並んだ洋酒の空き瓶が、前回より増えていた。
「相変わらずひどい部屋だな」
「寝るだけですから。近い内にここも引き払います」
住本はグラスに酒を注いで、倉田に渡した。
「もうちょっとまともな生活をしたらどうだ」
椅子に腰掛けてグラスを空けると、説教じみた言葉がつい口を付いて出た。
「結構忙しいんです。警察にいた頃ほどヒマじゃない」
「…嫌みか、それは」
倉田は顔をしかめた。
「警察を辞めて、家族も捨てて、それでこの生活か。お前はそれで満足なのか」
自分のグラスを一息にあおって、住本は面倒そうに答えた。
「楽なんですよ、この方が。…家庭を持ったのが間違いだった。私の事は忘れて、新しい人生を歩んでくれたらいい」
「自分勝手な男だな。残された者の気持ちはどうなんだ」
住本は嫌な目つきで笑った。
「今回の件では公安部の御協力に大変感謝致しております。憂い無く任務に専念できますので、近い内に相応の成果でお返ししますよ、倉田警備局長殿」
所詮は同じ穴の狢のくせに。言外の皮肉に鼻白んで、二人の間に険悪な空気が降りる。
「さあさあ、話をしにきたんじゃないですよね?」
一方的に会話を切り上げて、住本は羽織っていたシャツを脱いだ。倉田に近付いて眼鏡を取ると、そのまま唇を重ねる。
互いの息が上がるまで貪り合うと、住本は力が入らないように倉田の身体に体重を預けた。
「…シャワーは?」
「いい、から…早く…」
抱き上げるようにして、倉田は住本をベッドに倒した。浮き上がった鎖骨に唇を這わせて、倉田は眉をひそめた。
「ちゃんと食ってるのか」
「…うるさいな」
耳元で苦笑が聞こえた。
419風と木の名無しさん:2012/11/23(金) 16:42:48.67 ID:B8RTklTC0
しえんー
420交差点 4/6:2012/11/23(金) 16:43:59.14 ID:r0sKIntK0
「ん…っ」
暖房の効きが悪い室内は薄ら寒く、コンクリートの床から底冷えがした。それでも身に着けた物を全て脱ぎ捨てて、触れ合わない部分がないほど肌を密着させる。人肌の温かさに安堵するように、住本は倉田の肩に顔を押し付けた。
緩やかな愛撫にじわじわと追い詰められて、住本の表情が切なげに溶ける。
「…っあ…」
かつて反目し合った男を愛おしむように抱く感情が、倉田は自分でも不可解だった。
公安の魔物―警察に籍を置いていた頃、住本はそう呼ばれていた。組織の一員でありながら、己以外の何も信じない態度がただ忌々しかった。公安に同化したような住本の狂気を疎ましく思いつつ、目が離せなくなったのはいつからだったのか。
ありがちな支配欲が、住本の気まぐれで情欲にすり替えられた。きっかけはそれだけの筈だった。
「…そういう…のは、要らない…」
住本はもどかしげに腰を捩った。以前そうしたように、彼はただ即物的な快楽を求めた。
「私の勝手だろう」
軽く触れるだけで声が上がるほど焦らして、首筋や胸、腰回り、指先から足先に至るまで口付けた。悪態を付く言葉がやがて意味を為さなくなり、荒い息遣いと喘ぎ声だけが洩れる。
正常位で押し入られた瞬間、電流が走ったように四肢を強ばらせて、住本は射精せずに達していた。
その痴態に煽られて、奥まで一気に突き上げる。
「…っ」
狭い肉の圧迫感に、倉田は小さく喉を鳴らした。律動の合間に強い締め付けが何度も起きて、その度にかすれた喘ぎ声が零れる。
「はっ……あ、あ……っ…!」
ドライでの絶頂には際限がなく、住本はほとんど息もできずに何度も身体を反らせた。強すぎる快感に望んで蹂躙される様は、どこか自傷じみていた。
「…う…っ」
倉田も次第に余裕を失くしていた。
この行為に快楽以外の意味があるのか、倉田にも分からない。住本にとっては床に並んだ空き瓶と同じで、自分を誘うのは、身体の相性と後腐れのなさが理由なのだろう。
「も…う、イく」
片手の掌を重ねて、指を絡めて強く握った。右手で住本のものを扱いて、自らの律動と動きを合わせる。
421交差点 5/6:2012/11/23(金) 16:51:10.15 ID:r0sKIntK0
「あ、あ…っ!」
一際大きな嬌声と、倉田が身体を倒したのはほぼ同時だった。
脱力した身体を重ねて、互いの胸が呼吸する動きを感じていた。
左手を握り返す力がやがて抜けても、倉田は住本の手を離さなかった。より昏い方へ落ちていくのを繋ぎ留めるように。
白濁に塗れたもう一方の手も重ねて、倉田は自問した。
この感情は憐憫か―同じ穴の狢同士で分かつ慰めか。
それとも、もっと単純な。



「…戻ってこい。うちにだって、お前の使い道はいくらでもある」
「嫌いなんだろ?俺の顔が」
住本がはぐらかすように煙草に火を付けた時、携帯の着信音が鳴った。煙草を揉み消してベッドから離れると、部屋の隅で壁に凭れた。
この状況で敢えて取る電話の相手が、倉田の脳裏に浮かんだ。
「はい…そうですか。その件については…」
近付いて背後から腕を掴んだ。弾かれたように振り向いて、住本は倉田の意図を察した。顔を歪めて、忌々しげに舌打ちする。
「いえ、大丈夫…です…少し電波の状態が悪くて」
通話しながら住本は抵抗したが、倉田は容赦しなかった。
逃げられないように腕を壁に押し付けて、無理矢理膝を割って片足を持ち上げた。伝い落ちる自身の精液が、床に染みを作る。
「っ…はい…わかりまし…た」
互いに睨み合ったまま、電話口で肉のこすれ合う生々しい音が響いた。平静を装った声が上擦る度に、住本の目元が微かに紅潮するのが愉しかった。
あの男には知られたくない―か。
そんなタマじゃないくせに。
倉田は心に湧いた黒い澱を嗤った。
精々聞かせてやればいい。あいつは気付いても何も言わないだろう。使い道がある限り、住本を手放す気はないのだから。
国益の名の下に、日本警察の矜持さえ売り渡そうとした元警備局長、有賀正太郎。
有賀の元で裏のウラに潜るのを望んだのは住本で、特命の為に家族さえ捨てる事も―有賀は強いたのではなく、ただ止めなかっただけだ。
あの男こそ誰よりも酷薄な事は、住本自身が一番よく知っているだろうに。
422交差点 6/6:2012/11/23(金) 17:07:33.19 ID:r0sKIntK0
携帯を切って床に滑らせた途端、住本は倉田を押し倒した。
倉田の腕を床に押さえ付けて、騎乗位でゆっくりと腰を沈める。
「う…っ」
自分で制御できない刺激に、倉田は小さく呻いた。
「…あんたも悪趣味だな。嫌いじゃないよ、そういうのも」
倉田を見下ろす住本の顔には、一時の快楽を愉しむ以外の色はもう浮かんでいない。
昏い夜は、まだ終わらなかった。


スクランブル交差点の信号が青に替わって、一斉に人々が歩き出した。
行き交う人混みの中に、懐かしい面影を見かけた気して、絵美は振り返った。

―普通の生活が、したい。
ひどく頼りなげな顔で、一度だけそう言った夫を思い出す。
嘘ばかりつく人だから。絵美はふと苦笑した。
何が本心なのか、きっとあの人にも解らなくなっているのだろう。
それなら、自分で決める。
住本健司は、いつか自分たちの元に帰ってくる。
それは絵美が決めた、彼女の為の〈真実〉だった。

腕時計に目を落として、由樹のお迎えの時間を計算した。
絵美は前を向いて、足早に交差点を渡りきる。
反対側を歩いているかも知れない彼に、いつかおかえりなさいが言えると、信じて。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

すみさんがあまりに孤独なので、くらたんに慰めてもらいましたよー
423風と木の名無しさん:2012/11/24(土) 02:51:58.53 ID:kBXY0JMI0
>>416
うお、濃いね〜
すみもとがビッチ化してて萌えた!乙
424風と木の名無しさん:2012/11/24(土) 11:48:13.19 ID:CVGmqInq0
>>416
エロ加減がイイヨ、イイヨー
ご馳走様でした
425風と木の名無しさん:2012/11/26(月) 00:19:56.12 ID:g/hiF/ZO0
>>416
姐さん、待ってました!
ソフト化を記念して、きっと書いてくれると思ってました
乙です!
426風と木の名無しさん:2012/11/26(月) 04:42:51.52 ID:zJk/YEwy0
>>416
くらたんのなぐさめキター!
つくづく魔性の男よのう、すみさん

くらたんが快楽貪ってて嬉しかったけど、それだけで満足できなくなっちゃっ
たら可哀想だ (つД^)
427風と木の名無しさん:2012/11/26(月) 11:39:31.77 ID:izfgtxgnO
突然だけど、ここのまとめって検索避けはしてないのかな?
"●●●●●で検索したら○○○が出て来て驚いた"
という旨の呟き経由で、元ネタ(ナマモノ)さんの本スレに晒されてるんだけど。
428風と木の名無しさん:2012/11/26(月) 13:00:51.55 ID:RcOHfIX40
>>427
検索除けはしてないと思うよ
まとめサイトについてのレスは↓でどうぞ

保管庫会議室
http://bbs.kazeki.net/test/read.cgi/morara/1294767721/
429武器と平和とトンネルと美女 1/2:2012/11/28(水) 01:06:51.03 ID:BYLoGO490
海ぽたるの一件で親密度がアップしたであろうこの二人にやられた…
今2期やってる武器アニメ、トージョとヨナ坊の話


|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「ねえトージョ、日本ってどんなところ?」
平和なところだよ。
そう答えると、まさに望んでいた答えを与えられたことにより少年の表情が少し緩んだ。
…ように見えた。


「遊園地、ココ楽しそうだったね。」
「そうだな。いいところだったろ?日本。」
「うん。平和で、いいところだ。」
「だろ?日本じゃ普通に生きてりゃ銃なんてまず手にする事はないし、目にする事すらない。
ナイフだって持ってるだけで即職質だからなあ、ハハ。」
「あの日は平和だとかそれどころじゃなかったけどね。」
「俺たちは普通に生きてないだろ?俺たちは。」
『俺たち』と少し強調して言ってみる。あの子供達は違うんだぞという気持ちを込めて。
「普通に生きてる分にはこれほど平和な国はないぞー。俺が言うんだから間違いない!」
しかしその平和すぎるが故に今回の事件も起こってしまった訳だが。
ただそれはわざわざ今言うことでもないだろう。
満面の笑顔で言ってのけた俺を見てヨナも少し口角を上げる。
嗚呼、守りたい、この笑顔。
なんて風には思いはしないぞさすがに。
でもな。せめてこいつが、トンネルより美女がいいと言い出すまでは。
せめてこの少年が、少年でなくなるまでは。
430武器と平和とトンネルと美女 2/2:2012/11/28(水) 01:07:55.99 ID:BYLoGO490
「またいつか日本に行くことがあったらさ、俺が色々案内してやるよ。・・・まあ俺が分かる場所のみだけどな。」
観光案内の申し出にヨナは希望の場所を少し思案するも答えは容易に出たようで、
「じゃあ…あのトンネル。」
トンネルと聞いた瞬間俺は吹き出してしまった。そんな俺の様子を怪訝そうにヨナは見ている。
「そっかそっか、ヨナはまだまだ美女よりトンネルが好きか!そうだな、トンネルを見に行こうな、トンネル!」
ヨナの答えに俺は嬉しくなって、上機嫌でトンネル観光を決定した。
ただの同僚でいいはずなのに、こんな風に気に掛けてやるようになってしまったのはなんでなんだろうな。
疑問は沸くが決して居心地の悪い気分ではない。
もしかして俺父性に目覚めた?なんて思っているところに突然白い声が響いた。
「フフーン。そんなこと言って、ヨナが明日にはトンネルより美女がいいって言い出したらどうするの?」
「なっ!」
「あ、ココ」
「ねえトージョ、ヨナはあげないよ?」
「あげ…って、いや!え!?」
「ヨナの周りにはココとキャスパーというそれはそれはぶあつーい壁があるのだ。」
「いやあげってだからそんなんじゃ!」
「ねーヨナ、あっち行って遊ぼー」

抗議むなしく二人してどこかへ行ってしまった。
いやだから決してそんなんじゃない!

・・・よな?
ヨナ?
・・・いやいやいや!


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

父性のようなあれのような感じで発展せぬままヨナが大きくなった場合
今度はキャス兄がトージョの壁としてヨナの前に立ちはだかってたりしてもいいと思う
431風と木の名無しさん:2012/11/28(水) 01:19:33.76 ID:0AeZ3R0aO
>>429
ふおお!可愛い!
ヨナ周辺は殺伐とほのぼのが良いブレンドですな
ありがとうございます
432ひどい男 1/4:2012/12/03(月) 00:44:56.38 ID:IgBcH14p0
急局朝仁R 田和場×登坂
>>403-405の攻視点

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

勢いで後輩と寝てしまうなんて、そこら辺 にごろごろと転がっている話だろうが、男同士でとなるとそうはいくまい。
そんな稀有なことをする日が来ようとは全く思っていなかったし、事がすんだ後もいまいち実感はわかないが、
実感はどうあれ起こってしまったことに変わりはない。
酒は飲んでいない。いつも通り登坂が泊まりにきて、肉だらけの飯を食べて…それからどうしてそんな事態になったのか。
セックスのあとの妙に冷静な頭で様々に思案を巡らすが、答えはでない。
いつものタバコがやけに軽く感じて、吸い終わると同時にもう一本に火をつけた。登坂は眠ったらしい。
一度関係を持ってしまえば、その後のため らいはなくなるもので、登坂が自宅に来るたびにそういうことになった。
二日連続で呼んでみたときはさすがに少し困った顔をしていたが、拒まれたことは一度もない。
ただ、「ひどい人ですね、あんたは」とはよく言われた。
いつも鼻で笑って済ませていたが登坂の顔を見ることはできなかった。
433ひどい男 2/4:2012/12/03(月) 00:48:57.37 ID:IgBcH14p0
ひどいことをしている、とはわかってい る。性欲の捌け口のように扱って、事が終 わるとすぐにタバコ。
それでいい、そうでなければならないと言い訳しつつも、何故だか罪悪感は拭えない。
登坂はいつもこちらに背を向けて眠る。長い髪が枕に落ちかかっていた。
起こさないように頭を撫でて、心のなかでこっそり謝ったことが何度かある。
そうやって頭を撫でたり肌に触れたりする度に、胸の奥に痛いような痒いような感覚が沸き上がる。
この感覚は恋ではなく愛でもない。しかし、ならばなんなのかと聞かれると言葉にすることはできない。
どんな 感情も仕立ての悪い洋服のようでしっくりしない。
登坂もそんなことを聞いてくるよ うな男ではないから、それに甘えて自分の 感情に名前をつけることに俺は怠惰だった。

「ひどい人ですね、あんたは」
何度目かの文句は、登坂の背中から聞こえた。その日は特に無茶をさせた覚えはな かったのに。
だからこそ余計にその言葉 は胸の深いところに突き刺さった。
しばらくなにも言うことができず、ただ黙っていつもよりも不味いタバコを吸った。煙が部屋のなかに満ちていく。まるで 靄のように。
「そうだよ、俺はひどい男だよ」
タバコの煙と共に言葉を吐き出すと、登坂はなにも返さなかった。ただ黙ってなにか 考えているようだった。
それからしばらくして、この関係は終わった。
434ひどい男 3/3:2012/12/03(月) 00:52:50.32 ID:IgBcH14p0
爛れた関係は終わったが、甲賀部での関係はなにも変わらない。そうあるように気を 付けていたのだから、当たり前だ。
登坂も何事もなかったかのように、騒動屋として日々何かと戦っている。
俺はそれを 煽ったり諌めたりと、何かと忙しく楽しんでいる。
それでもバイクで去っていく登坂の背中を見送り、テールランプの残像も消えた頃 「馬鹿なことをした」と胸のなかで呟くことがある。
何が「馬鹿なこと」なのだろう。
登坂を抱いたことか、それとも「ひどい人」を貫い たことか。あるいはその両方か。
それはいくら考えてもわからない。
ただ、そんなことを思った日のタバコはいやに重くて、半分も吸わないうちに灰皿の上でぐしゃぐしゃに押し潰してしまうのだった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
3つに収まりました、ナンバリングミス申し訳ありません。
435風と木の名無しさん:2012/12/03(月) 13:11:38.27 ID:7Oqgm1uR0
>>432-434
おお!こちらも素敵です!
436「岩にせかるる」0/11:2012/12/04(火) 22:31:58.31 ID:8MN8LS/I0
(棚スレ会議室249様、ありがとうございました)

半生、お$台走査選シリーズで新/城×室/井(K察キャリアの後輩×先輩)です。

現行専スレ575ですが、前後のやり取りも合わせて萌えてしまったので投下。
専スレで信条絡みの書き込みをしてくださった方々、萌えをありがとうございます。
・時間軸は映画1後で、要義者と映画ファイナルの設定も踏まえてます
・二人の過去、信条の経歴に捏造あり。女性絡みの描写あり
・信条が別人レベルにデレています
・具体的なエロシーンなしなので、信条が受け臭く見えるかも?
・長いので、途中で一度中断します


|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース !
437「岩にせかるる」1/11:2012/12/04(火) 22:34:29.46 ID:8MN8LS/I0
「榁井さん……好きです……愛しています」
 もう日付が変わろうという深夜の、官舎の自室の中。
気付けば私は子供のようにあなたにしがみついて、そう囁いていた。
 ああ、自分はよほど酔っているらしい。あなたに出会ってから十年以上、
ずっと口にしたことのなかった言葉が、こんなにもあっさりこぼれ落ちてしまうなんて。

※※※

 そもそもの発端は今日の夜、珍しく私の方から榁井さんを飲みに誘ったことにある。
 副総監誘拐事件の後、榁井さんは警視に降格、遠く北の地への左遷が決まった。
いよいよ出立が一週間後に迫り、榁井さんは引き継ぎやら何やらで忙しそうである。
 榁井さんは私と同じ官舎住まいだ。夜、ワインの瓶を持ち、迷惑を承知で部屋を訪ねる。
榁井さんは……あなたは突然の訪問者を追い返すことなど出来ないだろう。
事前に約束を取り付けておこうかとも思ったが、決意が揺らぎそうなのでやめにした。
「新條……どうした、こんな夜に」
 あなたはYシャツ姿にカーディガンを羽織った出で立ちで玄関に現れた。
私の方はと言うと、コートの下は仕事で着ていたスーツのままだった。
「いいワインが手に入ったんです。
この寒い時期にわざわざ北海道くんだりまで赴任する先輩への餞別に、と思いましてね。
……少し話したいこともありますし」
「秋田出身だ。寒いのには慣れてる」
 私の嫌みへの対応も、慣れたものだ。私は何度目かのあなたの部屋に上がり込んだ。
438「岩にせかるる」2/11:2012/12/04(火) 22:37:16.81 ID:8MN8LS/I0
 今日あなたの部屋を訪問するにあたって、私はある思いを抱えていた。
 それは、あなたに一言詫びを入れておきたい、というものだった――
こんな殊勝な心境に陥るとは、自分でも自分が信じられない。
これまで私は事あるごとにあなたに憎まれ口を叩いて、
一度も謝ったことなどなかったのだから。あなたは私を叱らなかった。
仕方のない後輩だと、許して……いや、諦めていた。
そんなあなたに、私は甘えていたのだ。
 ここ一年というもの、私は以前にも増してあなたに辛く当たった。
私が地方に赴任している間に、あなたが所轄の青嶋刑事に入れ込んだ挙げ句、
ついに訓告処分まで喰らったと人づてに聞いたからだ。
 たった一度の訓告処分でも、その人物のキャリアには傷が付く。
間違いなく、今後の出世に影響するだろう。
そのくらいのことが分からないあなたではないはずなのに、何故……!?
そう思うと、どうにも抑えられなかった。
 副総監誘拐事件の捜査中、とうとう私はあなたに向かってこんな言葉を吐き捨てた。

『入試で遊ばず、死ぬほど勉強しておいて良かった』

 我ながら、何て幼稚なことを言ってしまったのだろう。
……あなたが勉強を怠けたから東大に入れなかったという訳ではないと、
私には分かりきったことだったのに。
439風と木の名無しさん:2012/12/04(火) 22:37:25.09 ID:s8smTFRb0
紫煙
440「岩にせかるる」3/11:2012/12/04(火) 22:40:26.07 ID:8MN8LS/I0
 国家公務員の一種を目指すのに何故東北大に行ったのか、
と以前私が尋ねた時、あなたはこう答えた。
(……東北からでも上に行けるってことを、証明してみせたいと思ってる)
 それに対して、私はやはりひねくれた言葉しか返せなかった。
(つまりあなたは、自分が必ず上に行けると? 大した自信ですね)
(……行く。行ってやるさ。そう思って努力していれば、必ず実現する)
 悔しかった。まっすぐなあなたが、あまりにも眩しくて――
私があなたを追いかけ始めたのは、その時からだと思う。
それが恋だと自覚したのは、もう少し経ってからのことだったけれど。
それだけに、“上に行く”というあの時の言葉は偽りだったのかと、酷く腹が立ったのだ。
 本当は分かっていた。あなたはただ不器用なだけだ。
自分が正しいと思うことと上からの命令とがあまりに解離している場合、
自分の信念を曲げてまで命令に従うことが、どうしても出来ないだけ。
 そこで私は、あなたが正しいと思っていることは間違いなのだと、
あなたに理解させようとした。私たちは特に選ばれてこの組織に入った人間だ。
軍隊で言えば兵隊にあたる所轄の捜査員たちとは、そもそも与えられた役目が違う。
所轄は所轄の、私たちは私たちの役目を果すことで、初めて組織は正常に機能する……
その兵隊と幹部候補のあなたが馴れ合うなんて、あってはならないことなのだと。
現場に行くというあなたを止めずにコートを渡した時、
兵隊――青嶋刑事が重傷を負うという惨事を目の当たりにした時、
私はやっとあなたにとっての正義を理解した――
同時に、私にはあなたと全く同じ道を歩むことは出来ないということも。
 命令を聞けない、というのはこの組織に身を置くに当たって致命的な欠点だ。
今回だって、だからあなたは左遷の憂き目に遭った。それでも――
441「岩にせかるる」4/11:2012/12/04(火) 22:42:46.58 ID:8MN8LS/I0
 そんなことを考えているうちに、私はすっかり飲み過ぎていた。
人前で醜態を晒すのは嫌で、これまでは酒を飲んでもきちんと自分で
酒量をコントロールしてきた。それなのに、今日はどうも勝手が違うらしい。
すみませんでした、と言えば済む話だ。どうしてその一言が言えない。
 榁井さんの部屋にあった、ワインには不似合いなするめを肴に二人で瓶を空け
(もっとも、多く飲んでいたのは私の方だったが)、
まだ飲めると駄々をこねる私に押されて、あなたはキッチンから缶ビールを数本持ってきた。
「新條、そろそろやめておけ」
「……明日は休みです」
「そういう問題じゃない。私に話すことがあったんじゃ……もういい、部屋まで送る」
「……」
 記憶があるのはここまでだ。
決して大柄な方ではないあなたが、あなたより少しばかり背が低いとは言え
大の男である私をどう運んだか、意識が戻ったのは官舎の私の部屋のソファーの上。
榁井さんが私の部屋に入るのもまた、初めてではなかった。
 自分以外に、人の気配がする……その気配の持ち主は、一人しかあり得ない。
時計を見ると、榁井さんの部屋で最後に時間を気にしてから二時間近くが経過していた。
それは私が記憶をなくす少し前のことだったはず。
つまり、私をここへ運んでからもあなたは……
 人の気配――あなたが、私の方へ近付いてきた。
442「岩にせかるる」5/11:2012/12/04(火) 22:46:53.28 ID:8MN8LS/I0
「……気が付いたか。お前がこんなになるまで飲むとはな」
 ここまで迷惑をかけられておいて、あなたは呆れはしても、まだ怒らないのか。
「急性アルコール中毒にでもなるかと思ったぞ。ほら、水だ。飲めるか?」
 そうやって、私を子供扱いして世話を焼く。いつもそうだ。
仕事では、もう使わないからと私に事件の捜査に役立ちそうな資料や本をくれたりした。
官舎でも、私があまり料理を得意としないことを知っていて、余った夕食を分けに来た。
そのまま互いの部屋で飲むこともしばしばで、仕事の相談に乗ってもらうこともあった。
私が風邪でダウンした時も、あなたはいちいち私の部屋まで様子を見に来た……
 起き上がってグラスに入った水を飲んだ。空になったグラスは、サイドテーブルに置く。
「……その様子なら、大丈夫そうだな。俺は部屋に戻るが、いいな?」
 プライベートな時間に、あなたは自分のことを“俺”と言う時がある。
初めて気が付いて、一人胸をざわつかせたのは、もう何年前のことだったろう。
 帰るなら勝手に帰ればいいのに、こちらの同意を求める。だから私は。
「駄目です」
「……新條」
 少しの間でも眠ったせいか、体は思ったよりしっかり動いた。
しかしまだ頭にはもやがかかったままだ。そうでないと、こんな行動には出ないだろう。
 私はソファーの前に屈みこむあなたの後ろに回り、あなたに抱き付いて、口走っていた。
「榁井さん……好きです……愛しています」

 ……こんなことを言うつもりでは、なかったのに。


[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!
続きは一時間ほど後に投下します。
443風と木の名無しさん:2012/12/04(火) 22:49:26.47 ID:s8smTFRb0
枝園
444「岩にせかるる」6/11:2012/12/04(火) 23:40:06.72 ID:8MN8LS/I0
※※※

 いきなりの告白に、あなたは驚いた様子だった。それはそうだろう。
同性に、しかもこれまで散々嫌みをぶつけられてきた相手に、こんなことを言われたのでは。
 もちろん、この気持ちをあなたに打ち明けることなど考えていなかった。
私もそろそろ身を固めなければいけない歳だし、当然それは榁井さんも同じ。
いや、同性なのだからそれ以前の問題だ。
 あなたに出会うまで、私には同性に恋愛感情を持つ趣味はなかったはずで、
それはそのまま今の榁井さんにも言えることであるはずで……
 とにかく、想いを伝えられないならせめて詫びだけでもという考えだったのに、
これでは本末転倒ではないか。もうどうにでもなれ。私は勢いに任せて話し続けた。
「……あなたが悪い。どうして何かと私に構うんです。どうして私が
何をしても怒らないんです。どうしてあなたは、あなたがそんな風だから
私は……もう何年も……責任を、取ってください。あなたの得意技でしょ」
 全く支離滅裂で非論理的な私の話を、あなたは静かに聞いていた。
気色悪いと私を跳ね退けることだって出来るはずなのに、そうはしない。
どこまでお人好しなのだ、あなたは。
「……それは本気か、新條」
 私の方を見ないままのあなたに問われて、そうか、まだ引き返せるのだ、と思った。
この想いが成就することなどあり得ない。私は酔ってどうかしていたのだ。
こんな嘘を、あなたは即座に見破るだろうけど。表面だけでも繕えれば、
明日からの私たちは、これまで通りただの同僚だ。
あなたの胴に回した腕をほどく。
「……どうも、酔い過ぎたようです。今のは冗談にしてもたちが悪かった。
反省してます……私が言ったことは、忘れて」
 柔らかい何かで口を塞がれた。
それがあなたの唇であると分かるのに、多少の時間がかかった。
445「岩にせかるる」7/11:2012/12/04(火) 23:44:15.78 ID:8MN8LS/I0
 口付けはすぐに終わり、あなたは私の方に向き直った。少しばつが悪そうな顔だ。
「お前から、反省したなんて言葉が出てくるのを聞くのは何だか気色悪くてな……
もう一度、質問するぞ。……本気なんだな?」
 こんな状況で、どうして私の目をそんなにまっすぐ見られるのか。
私は酒のせいだけでなく顔が赤らむのを感じて、
堪らずあなたの胸に顔を埋めた。酔いはだいぶ醒めてきていた。
「だったらどうなんですか。……全く、せっかく酔った上での冗談で済ませようとしたのに、
あなたのせいで台無しだ……同情でこんな真似をするのはやめてください。
そんな性格だからあなたは上に付け込まれて、無理難題を押し付けられる
羽目になるんです……この間の事件だって……」
「同情じゃない……話をそらすな。さっき、お前は責任を取れと言ったな。
それはこっちの台詞だ……五年も前になるか、やはり私の部屋でお前と飲んだ時だった。
……何故あんなことをしようと思った」
 あんなこと、とは、私が酔いに身を委ねてあなたを抱いたことを指しているのだろう。
「それなら、お互いに溜まっていたから手近で妊娠のリスクもない相手で
処理を済ませた、ということで話は終わったはずだ」
「私の中では終わっていなかったんだ……お前がそう言い張るから、
俺もそれを認めるしかなかった。だが、お前の言葉が本当とは思えなかったんだ。
気持ちのある行為と、そうでない行為が違うということくらい、分かってるつもりだ。
……お前の前は、どちらも相手は女性だったがな」

 榁井さんはあまり語りたがらなかったが、学生時代に恋人がいたらしいことは
以前に聞いていた。気持ちのある行為というのは、その時のことだろう。
 その恋人とどうして別れることになったのかまでは、私は知らない
(後になって、私は予想外の形で詳しい顛末を知らされることになるが)。
ただ、振った振られたという単純な話でないことは想像がついた。
榁井さんは余程こたえたらしく、それから特定の相手を作ったことはないようだ。
446「岩にせかるる」8/11:2012/12/04(火) 23:52:33.31 ID:8MN8LS/I0
 だが、どうにもこらえられずに一度だけ、行きずりの女性と寝てしまったことがあるという。
“彼女”に少しだけ面立ちが似ていたと、あなたは苦しげに吐露した。
 誘ってきたのは女性の方から、しかも金のやり取りはなかったとなれば、
全くもって違法性はない。一夜だけの関係と言えど、個人の恋愛は自由である。
なのに潔癖なあなたは、そんなことでさえも自分が許せないと言うのだ。別れた恋人に、
操立てしているのか。それほどまでにあなたの心を捉え続ける“彼女”が、憎らしかった。
 普段寡黙なあなたが告解のようにこの話をしたのが、その問題の夜だった。
思えば、こんな赤裸々なことを喋るなんて、あなたも相当酔っていたのだろう。
 私は乱暴にあなたに口付けると、ベッドに押し倒した。
(新條……?)
(……しましょう。溜まっているんでしょう? 実は私もです)
 大学時代に同クラスの女子と交際したことがある。私の我が儘に
耐えきれなくなったという、実に情けない理由で半年ともたずに別れを切り出されたが。
若かった私のプライドは粉微塵になった。結局、彼女と関係したのはほんの二、三度だった。
 負け惜しみと取られて構わないが、もう女はいいさ、とその時の私は考えた。
彼女のことを本気で愛していた訳ではなく、単なる恋愛ごっこのつもりだったのだ。
いずれ自分は、両親か上司に勧められた相手と結婚しなければならないのだから、と。
こんな酷い男は捨てられて当然だろう。
 ……そして、あなたに出会ってしまった。そういう訳で、私の経験はほとんどゼロに等しかった。
私としては内心あなたになら抱かれてもいいと考えていたのだけれど、
先輩にお譲りしますよ、と私が促しても、あなたはどうしても抱くのは無理だと言う。
やはり浮気は気が進まないということらしい。
抱かれる側に回れば浮気にならないとも思えなかったが、あえて指摘はしなかった。
(お前も溜まっているというなら、俺の体を好きに使ってくれればいい)
 そんなことを言うあなたに、私の中で何かが完全に焼き切れた。
あなたを貪るような行為の最中、好きです、という言葉を何度も呑み込んだ。
……あなたはそれに気付いていたというのか。
447「岩にせかるる」9/11:2012/12/04(火) 23:56:18.51 ID:8MN8LS/I0
「……俺に男に惚れる趣味はなかったはずだがな。あんなことをしてしまって、
意識するなという方が無理だろう……お前のことは、後輩として
気に掛けているだけのつもりだった。あるいは、弟としてか。だが、もしかしたら
あの夜の前から既に、それだけではなくなっていたのかもしれん……いつまでそうしてる」
 私は相変わらずあなたの胸にすがったままだった。しかし、
まだ顔を上げることは出来そうにない。今度は、涙をこらえる顔を見られたくなくて。
 ……あなたと世間で言う恋人同士のように付き合うことは出来ない。
結婚が出来る訳もない。そんな非生産的な関係に……今だけは、身を預けていいだろうか。
 私はやっとあなたの顔を正面から見て、改めて伝えた。
「愛してます……榁井さん」
 さっきからの私はあなたに押されっぱなしだ。ここで私は、形勢逆転を図った。
「私にばかり、こんなことを言わせる気ですか。私の……僕のことを
後輩でも弟でもないとおっしゃるなら、一体どう思っているのか具体的にお願いします」
 あなたは軽く目を見開いた後、そっと私を抱き寄せて、ただ一言呟いた。
「……お前が、好きだ」

 寝室に移動する。抱き上げることは叶いそうになかったので、
代わりにあなたの手を取ってベッドの上に乗せることにした。一応、確認を取る。
「今夜は、逆にしましょうか?」
「いや……同じでいい」
 ……少々残念な気がしないでもなかったが、あなたがそう言うのなら。
いつかと比べて幾分穏やかに、夜は更けていった。
448「岩にせかるる」10/11:2012/12/05(水) 00:02:13.85 ID:E0me+jdw0
 初めての気持ちが通った行為の後。私は、やっとあなたに謝ることが出来た。
「すみませんでした……これまであなたに言ったこと、許してくれますか」
「許せないなら、こんなことはしない。だが、お前に大学のことを言われた時は、
さすがにこたえたぞ……前に話して、分かってくれているものだと思っていた」
 まさに、私が一番気にしていたことだ。
「あれは……あんなことを言う気はなかった。だって、やっとあなたに
会えると思って赴任先から戻ってみれば、あなたは他の男にご執心だなんて
あんまりでしょう……あなたは僕の、僕だけのものなのに」
 直截的な物言いに顔を赤くしたあなたを見て、私は内心で勝ち誇った。
「……ことわっておくが、俺はお前のものじゃない……昨日までは、そうじゃなかったんだ。
お前、帰ってきてから嫌みに磨きがかかったと思っていたが、まさか」
「ええそうです、嫉妬ですよ! いけませんか、男が嫉妬したら」
「だから青嶋にまであんな……男なら誰でもいいって訳じゃないぞ、俺は」
「僕だってそうです。僕にはあなただけだ……」
 そんなことを言っているうちに、また気が高ぶってきた。
「ねえ榁井さん……もう一度、しませんか」
「……調子に乗るな」

 一週間後、あなたは機上の人となった。また東京に戻ってくるのに、
どれだけ時間がかかることやら。それでも――
 あなたがどこへ行っても必ず帰ってくると、信じているから。
別々の道を歩いても最後に行き着く場所は同じだと、信じているから。

 受験勉強をしている時に古典の参考書の中に載っていた和歌を、ふと思い出す。
高校生だった当時はくだらないと一笑に付したけれど。
瀬をはやみ、岩にせかるる、滝川の、
「われても末に……か」
449「岩にせかるる」11/11:2012/12/05(水) 00:04:07.88 ID:E0me+jdw0
※※※

 ずいぶん昔のことを思い出していた。まさか走馬灯ということもないだろう。
定年まではまだ十年以上あるし、いくら忙しいと言っても過労死するほどには
働いていないと思う。何より、私にはまだやるべきことがある。
そう、あなたを支えるという仕事が。
「どうした、新條」
 休憩スペースまで、わざわざ私を呼びに来たらしい。
職務中か否かを問わず、私が何もせずにぼうっとしているのは珍しいことだから、
気に掛かったのかも知れない。何か急ぎの案件だろうか……こうしてはいられない。
 私はベンチから立ち上がった。

「何でもありませんよ、委員長」


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

あの心情がこんなにデレるなんてあり得ない! と思いつつもやってしまった……
書き始めたら思ったより長くなってしまい、申し訳ありませんでした。
スマホから失礼いたしました。
450風と木の名無しさん:2012/12/05(水) 09:33:21.24 ID:K/0LJH0w0
>>436
直球デレデレの新條可愛いわー
投下乙です!

初投下なんだよね?
1回10レス以内に収めるのがルールなので、誤解されないようにナンバリングは分けて付けるのがオススメ
今回なら1回目1/5〜と、2回目1/6〜
またの投下を楽しみにしてますよー
451436:2012/12/05(水) 15:08:58.08 ID:E0me+jdw0
>>450
>ナンバリング
そうでしたか、また投下する機会があったら気を付けますね。すみませんm(_ _)m

信条を暴走させ過ぎたかと不安でしたが、そう言っていただけてありがたいです。
452Recostruction(前編) 1/5:2012/12/06(木) 08:37:06.34 ID:7vWDFDzi0
洋画半生。「〇〇七空落ち」九受け。エロ注意。
本編のネタバレはありません。ただ九さんにエロいことがしたかった。
薬(媚薬)ネタ・輪姦注意。苦手な方はスルーお願いします。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

ようやく酔いが覚めてきた。と言っても酒を飲んだ訳じゃない。護身用のシリンダーに使う中身のテストをしたせいだ。
もし危険な状況に追い詰められたとしても、相手に反撃するなんて真似は僕には無理だ。だから揉み合った拍子にコイツを打ち込んで、
神経を軽く麻痺させて酩酊状態にして動きを封じ、その隙に逃げようと考えた。
その試作品を作ってはみたものの、他人で試すわけにもいかないので自分に打ってみた。効果は抜群であっという間に身動きが取れなくなり、
思考能力さえも奪えるという結果を得られたのは良かったが、成分が強すぎたのか半日近く僕自身が使い物にならなくなってしまった。
お陰で就業時間をすっかり過ぎてしまい、ようやく帰れるようになった頃には深夜12時を回っていた。
誰かにやらせれば良かったと愚痴るべきか、誰にも迷惑をかけずに済んで良かったと安堵するべきか。
そんなことを考えながらまだ覚束ない足取りでフラフラ歩いていると、いつの間にか馴染みのない場所にいることに気が付いた。
周辺を確認してここがロンドンで一二を争うほど治安が悪い地区で、それがギャング崩れのゴロツキ達が
根城にしているせいであるということを思い出せた頃には、既に3人の男性に囲まれ逃げ場を失っていた。
453Recostruction(前編) 2/5:2012/12/06(木) 08:38:18.01 ID:7vWDFDzi0
「ようお嬢さん。こんな時間にこんなとこ一人で歩くなんて、ちょっと危機感足りないんじゃない?」
「そーそー。誰かに襲われでもしたら大変だよー」
「出すもん出せば見逃してやらないでもないぜ?ま、ただじゃ帰さねぇけどな」
そう言って耳障りな笑い声を撒き散らす。知ってるさ。君らが僕を襲うことも、いくら払っても無傷でなんて帰れないことも。
まさかこんなに早く危険が降りかかってくるなんて。一応帰ってからもう少し配合を変えてみようと思って
持ってきた予備のシリンダーが1本ある。 でも相手は3人だ。使ったところで結果はさほど変わりそうにない。
「っわぁ…!」
「さて、危ないモノ持ってないかチェックしようか」
「良いモノ持ってないかの間違いだろ?」
「ハハッ!言えてるな。……ん?何だ、これだけかよ」
突き飛ばされて尻餅をついた僕の上着やボトムのポケットの中を
まさぐっていた彼らが見つけ出せたのは、家の鍵と小銭入れと例のシリンダーだけだった。
「変だなー?この格好はもう少しお金持っててもおかしくないはずだけど」
「ん………必要な分しか…持ち歩かないから」
「にしたって少なすぎでしょ。っつか、その細長いの何?」
「インスリンの注射っぽいな…アンタ病気か?」
「いや、違う…そんなんじゃないよ…」
まだ残ってる薬の成分のせいでモタモタとしか話せない僕を見て、彼らは何か勘違いをしたようだった。
「……そうか。ソッチのクスリか」
「あ、なるほどね!クスリ買って打っちゃったから、もう手持ちがないってことか」
「へぇ〜…カワイイ顔して案外やるじゃねーの」
「は…?一体、何の話……?」
454Recostruction(前編) 3/5:2012/12/06(木) 08:40:10.53 ID:7vWDFDzi0
「あーあーキマッちゃってんじゃん。これならちょっとくらい悪さしても何も覚えてないんじゃね?」
「そうだな。出すもん出せないなら身体で払ってもらうしかないな」
「だったらこれもう一本打ってもっとハイにしてやろうぜ!どうせヤるなら楽しくないと」
そう口にしながら一人が僕を羽交い締めに、もう一人が上着の袖を捲り上げる。そしてリーダー格の男が肘の内側にシリンダーを押し当てる。
悪いことに昼間の試し打ちで何度か失敗した跡がそこにあって、僕の薬物中毒疑惑を濃厚にしてしまったようだ。
マズイな。1発で行動も思考もできなくしてしまう強さの薬だ。しかもまだ抜けきってない。
そんな状態でもう一度摂取してしまったら一体どうなってしまうんだろう。
「違っ……嫌、だ、止せっ」
「大丈夫、死にゃしねえって…多分な」
歯を見せてギラリと笑ってみせたのと同時に彼がシリンダーの後部を押した。針が刺さる痛みと共に薬品が体内に流れ込んでいく。
「っっ!あっ、ぁ゛、あっ!」
速効性に優れるそれはすぐに変化をもたらす。僕はビクンビクンと身体を震わせて目を見開いた。彼らは異変に驚いていたようだが、痙攣が治まるまでじっと様子を窺っていた。
「オイ…コイツ大丈夫かな」
「心配すんな。二度打ちするとよくこうなるんだよ」
「これが落ち着いた後がスゲェんだよな」
好奇心に満ちた視線を感じる。彼らがどういうものを想定してるのかは知らないが、
僕も正直興味があったので成り行きに任せてみようと思う。
455風と木の名無しさん:2012/12/06(木) 08:45:06.58 ID:VvtRz8W+0
しえん
456Recostruction(前編) 4/5:2012/12/06(木) 09:11:37.58 ID:j9GWPqFt0
「……っはぁ…ぁ、ふ…っ」
急激な体温の上昇と呼吸の乱れ。
「あ…はっ、ん、んぅ……」
興奮。アドレナリンの過剰分泌…というよりは性的な興奮か?
「うぁ、あっぁ、何、だ…これっ」
渇き、脈拍の増加、腰の辺りに疼きがあるな。勃起してるみたいだ。
「……何だよ。スゲェじゃんこれ」
「どんなクスリやってんだよアンタ…ちょっとエロすぎ」
「言ったろ?そんじゃ本人も乗り気みたいだし、可愛がってやろうぜ」
「や――ひっ!!」
次の瞬間にはあちこちを手でまさぐられていた。完全に火照った身体を撫でる指先の冷たさが痛いほどに感じられる。
首筋、胸、腹部、背中。至るところを這い回る何本もの手が与える感覚は
全て快感に繋がっているらしく、どこを触られても気持ち良さしか伝わってこない。
それだけなのに僕はもう射精してしまったらしく、彼らの驚く声と面白がる会話がぼんやりと耳に入ってくる。
でもどうでも良かった。今の僕は自分の身体の状態にしか興味がなかった。
絶頂を迎えたからか、全く身体に力が入らない。腕どころか指先すら動かせない。少し弛緩作用の成分が多すぎるかな。
「はぅ…っん、う…ぁ…」
「わ!ヨダレ凄いことになってるよ?拭いてあげよっか」
そう言うなり横から唇を塞がれる。頭をグイグイと動かす強引なキスですら僕の快楽を煽った。
触れ合う舌先のざらつきに背筋が震える。息継ぎも困難な重なりが脳を痺れさせた。
「んー…っ、む、ぅ………っはぁっ!」
「もうトロトロじゃん。ココは?どう?」
「いっ!や、やだ…止め、ろ!」
457Recostruction(前編) 5/5:2012/12/06(木) 09:12:09.85 ID:j9GWPqFt0
羽交い締めにした男が僕の乳首をつねってきた。ビリッと電気が走るような刺激に堪らず声が跳ねる。
お?ココが良いのか」
「んぅ!っ、良…くないっ!良く…あぁっ!」
「嘘つけ。こんなに硬ーくしといてさぁ」
「っ…違っうぅ…っ、も…やだぁ…っ」
気付けば泣きじゃくっていたが、我ながら信じられない態度を取ってるな。
これもあれの中身の成せる業なんだろうか。自白剤としての効果も期待できるかもしれない。
「なぁ、もう前戯じゃやだってよ。お前のそのデカイのブチ込んでやれば?」
「いいけど、コイツん中入るかぁ?」
「何ならオレがまず拡張してやろっか」
「バーカ。させるか。テメェらの軟弱なブツでもイかせられるように俺が慣らしといてやるから待ってろ」
「んだよそれー!」
「あーもういいからさっさとやれよ!おれもう我慢の限界だっつーの」
そうだ。やるならさっさとやれ。早く次の変化が知りたい。
こんな状況でも冷静に分析してるなんて自分でもちょっとどうかしてると思う。確かにこういうことには淡白な方だとは良く言われるけど。
いや、もしかしたらこれも薬の作用なのかもしれない。そもそも男性に襲われてる時点で冷静なはずがないし。
強い薬品を二度摂取したせいで脳が一時的に混乱しているとも考えられそうだ。

[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!
続きは明日投下に来ます。他に投下される方がいらっしゃいましたらどうぞ。

以上です。よろしくお願いします。
458風と木の名無しさん:2012/12/06(木) 19:31:03.26 ID:/4zAeLg4i
>>457
おおお!全裸待機してます!!
459Recostruction(後編) 1/4:2012/12/07(金) 00:49:35.89 ID:k3VWj0zq0
>>452です。続き投下させていただぎます。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「ふっっ…ん゛ぅ!?」
「っ、おぉ……入ったぜ」
息が詰まるほどの圧迫感に驚いて目を遣ると、リーダー格の男の太いモノが僕の後孔に
めり込んでいた。
「……え、ウソ…何、でっ?」
全く痛みを感じなかった。というか圧迫感以外の感覚がないようにも思える。
神経を麻痺させる効果のせいか?
「あれ、実は経験アリ?」
「っない…そんなの、あるわけない…!」
「でも全然痛がんねえじゃねーか。初めてのヤツは大体泣き喚くよな?」
「まぁそもそもが無理矢理だからな」
「それ抜きにしたっておかしいじゃん。絶対経験あるでしょ」
「それは今からわかるぜ。なぁ!」
「ぅあ゛っ!!」
突然彼が勢い良く腰を突き上げる。彼のモノが内側を擦って
潜り込んでいくのがわかって、今までにないほどの快感に襲われた。
「ひっ……ぁ゛、あ、やっ、な…っ!?」
「んん?良い反応するな…これは黒だな」
「嘘ついちゃダメじゃんキミ〜」
「う、そじゃ、ないっ!ぃ…やぁっ!あっ!」
「こんだけヨがっといて初めてはないわな」
「はぁっ、う!本当にっ…違、ぁっ…」
確かに自分でも異常な反応だと思う。普通に考えれば過剰摂取のせいだろうが、
案外僕自身がこういう欲求を抱えているんだとしたら?
きっかけが無ければ気付くことすらできないものだ。これは追求してみる
絶好の機会じゃないだろうか。環境は既に整っていることだし。
「…コイツ全然キツくないぞ。っ、むしろ吸い付いてきやがる…ハハッ」
460Recostruction(後編) 2/4:2012/12/07(金) 00:50:09.10 ID:k3VWj0zq0
「あ゛…っ、凄、い……収縮が、止まら…なっ、ぁ」
弛緩作用がここの筋肉にまで影響を及ぼしてるらしく抵抗もなく彼のモノを
飲み込んでいるが、時折思い出したようにキュッと締まるせいで快感が
増幅されているように感じる。異物感とそれを押し出そうとする生理的反応との
せめぎ合いに、言い様がないほど頭の奥が痺れる。はっきり言ってかなり気持ち良い。
こんな感覚は生まれて初めてに近いかも。だがどこかもどかしいような物足りないような、
振り切れない何かが僕の身体に纏わりついている。一体何だろう。
僕はしばらく彼に揺さぶられながら、何を求めているのか僕自身の反応を待った。
「……は…っ、ん…もっ、と……」
「…あ?何だ?」
「そ、れ……全部、入れて…」
僕の言葉に男達はかなり驚いたようだった。まさか強姦されている相手から
求められるなんて思ってもいないだろうし無理もない。
「え…アンタ今何て…?」
「っ、だから…ソレ、根元まで全っ部……押し込めって…言っ、た」
「………ちょっと、マジ?」
「お前自分が何言ってるかわかってんのか?レイプしてる男に『もっとやれ』だと?」
そんなことわかってる。でも仕方がないんだ。
「だって…足りない…っ!奥の方、が…疼いて、熱く、て……も、苦しいっ…!!」
全身が言うことを聞かない。思い通りにならない。頭と身体が引き離されて、
身体の方が暴走してる。薬の効果を実感しようと思ってたはずが、制御できない快楽に
振り回されて目的を見失った。
ただ気持ち良くなりたい。今の僕が求めているのはもうそれだけだ。
「お願ぃ、だ……っどうにかして…!!」
461Recostruction(後編) 3/4:2012/12/07(金) 00:50:39.14 ID:k3VWj0zq0
涙を浮かべて懇願する姿は惨めに映っただろうか。彼らが興醒めして僕をこのまま
放りやったらどうしよう。かなりの確率で二度と家に帰れなくなるかもしれないな。
でもその心配は杞憂に終わりそうだ。
「…そんなに欲しいのか?俺のコレが」
「んんぅ…!」
リーダー格の男が軽く腰を沈めて僕を焦らす。僕のモノは触ってもらえないせいで
今にも熱を弾けさせてしまいそうなほど硬く立ち上がっていた。
「っっ早くっ!出来ないなら、も、替わってよ…っ!!」
堪えきれずそう口走ったことが男の逆鱗に触れてしまったらしく、彼はいきなり
僕の腰を掴み力任せにグイッと引き寄せた。
「はあ゛ぅっ…!!!」
「オラ!これで満足か…よっ!!」
「―――っっ…!!ぁ゛、かっ……ぁはっ!!」
想像以上の強烈な快感になす術もなく悲鳴のような声で喘ぐ。
何も知覚できない。何も思い出せない。
僕の中を貫く圧倒的な質量と熱が全てを掻き消していく。
凄い…こんな世界があるなんて知らなかった。気持ち良すぎてどうにかなってしまいそうだ。
――この先はどうなるんだろう。どこまで行けるだろう。
もはやシリンダーの改良なんてどうでもよくなってきた。のめり込めるだけ
のめり込んでみたい。
「スゲ……トンじゃってるよね完全に」
「じゃあトンでるついでにおれらのも世話してもらおうかな」
そう言って後ろの男が僕を一度下ろすと、自分のボトムの前を広げていきり立った
屹立を取り出した。それを口元に差し出されると、僕は何の躊躇もなく銜え込む。
嫌悪感よりもこうすることによって何かが呼び覚まされるのではという
興味の方が勝り、言われるがまま何にでも応じた。
462Recostruction(後編) 4/4:2012/12/07(金) 01:14:19.31 ID:k3VWj0zq0
やがて口で一人を、手でもう一人を慰めている状態になっていたが、
そうやって不健全な行為に没頭すればするほど興奮する。
「っは―あ゛っ!ぅあっ!!ん…ぁあっ!も、ぉ……だめ、イっく、イく…出る、ぅ…っ!!」
「好きなだけイッちまえ…!もう出ないって言うまで犯してやるよ!」
「オレ達も出しまくってグッチャグチャにしてあげるね」
「ほら!口休めんなって…もう少しでイけそうなんだよ…っ」
「んむ゛!!っっ…ぅふ、ん゛っ、ん!―――っ!!!」
そうして僕はまた大きく背を反らせて白濁を飛ばした。
そこから先はもう何度絶頂に達したかも、誰に何度侵入されたかもわからない。
何もかもが真っ白になって全部溶かされる。それが再び元の形に戻る時、
そこに存在するのは全くの別物だ。
再構築。僕の中身が造り変わる。新しい秘密兵器を完成させた時のような
充足感にしばらくの間酔いしれた。
だけどこれで終わりなんてつまらない。もっと知りたい。もっと堪能したい。
僕自身がどこまで行けば満足するのかを調べてみたい。
――シリンダーの中身だ。あれを改良して今回のような…いや、今回以上の症状を
引き起こせるようにしてみよう。
でも一人では限界があるな…〇〇七に付き合ってもらおうかな。
彼と寝た女性は皆虜になるっていうし興味がある。
彼に薬を打ってみるのも面白いかもしれない。
一人現場に取り残されていた僕は、気の遠くなるような時間をかけて自宅へ戻る道を歩いた。
酷い目に遭ったというのに、不思議とどこか胸が弾むような気分だった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
代行者さま、支援者さま、どうもありがとうございました。
463しあわせのかたち 1/2:2012/12/09(日) 12:10:38.36 ID:OclkCBc+0
半生注意。ごく軽いエロ有り。

東京全力しょうじょ
最新9話のワンシーンから。助手×弁護士です。来週の10話で弁護士に再婚フラグが立ちそうなので、急いで書いてみました。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

マンションのリビングには、午前中の太陽が差し込んでひどく明るい。
「…頑張れよ」
卓也がそう言って微笑むと、張り詰めていた緊張が解けたように桜井も笑った。
「麗さんのおかげで、目が覚めました」
「麗のおかげ?」
「はい。何も聞かれてないですか?…麗さん、一昨日家に来たんです」
桜井から聞いた話に、卓也は言葉を失った。
桜井は卓也の本意を誤解したまま、本気で司法試験を諦めようとしていたらしい。
自宅まで押しかけて、直接彼に伝えてくれたのは麗だった。九月の試験まで事務所を休んで勉強に専念して欲しかった事も、アシスタントではなく、対等なパートナーとしてずっと一緒に組みたいと思っている事も。

『お父さんには、桜井さんが必要なんです…私じゃ、駄目なんです』

麗さん、泣いてたみたいですよ。桜井の言葉に、卓也は小さくため息をついた。
桜井の替わりなんて始めから求めてない。麗は麗のままでいいのに―。
麗の押しの強さに甘えて、自分の気持ちにきちんと向き合っていなかった事に、卓也はようやく気付いた。


「あの…」
「ん?どうした?」
麗の事を考え込んでいた卓也は、話が終わっても何故か帰ろうとしない桜井に視線を向けた。
口ごもって卓也の顔色を窺うと、桜井は恐る恐る切り出した。
「…あの、最後に…その」
「だめだ」
間髪入れずに却下されて、桜井は叱られた犬のように項垂れた。
「…キスだけでも」
「だめ」
卓也は目を細めて、じろりと桜井を睨み付けた。
「来年の合格までそういうのは、なし」
がっくりと肩を落とす桜井に呆れて、卓也はため息をついた。旅館での一夜に散々無理をきいたのは、一体何の為だと思ってるのか。
「私だって、お前に会えないのを我慢するんだからな」
「……はあ」
臆面もなく言い放った台詞に、桜井はどうリアクションしていいか分からず軽く頬を引きつらせた。
464しあわせのかたち 2/3:2012/12/09(日) 12:13:44.21 ID:OclkCBc+0
「…いや、彼女たちとお前は違うだろ。ほら、その…えーと、あ、男で付き合ってるのはお前だけだし」
さすがに微妙な空気に気付いて、卓也はわざとらしく咳払いした。
彼の中では三股の彼女たちと桜井は〈別枠〉扱いで、今のはあくまで誠実な発言のつもりだった。世間一般ではその〈別枠〉を本命ともいうが、桜井には当然伝わっていないし、卓也もあえて深く考えないようにしていた。少なくとも今は。
「僕がいない間に…あの、例えば華子さんと結婚したりしませんか」
「あのなあ。しないよ。…あ、まさかそういう心配もしてたのか!」
ますます呆れたように卓也は声を上げた。
「…すいません」
「私は誰とも結婚するつもりはない。お前がそんな風に思ってたなんて知らなかった」
「すいません」
桜井はもう一度繰り返した。
「…事務所を休んで…先生に会えなくなるのが…不安だったんです…」
桜井の声はだんだん小さくなって、ついに下を向いて黙り込んでしまった。耳まで赤くして縮こまっている様子を可愛いと思いつつ、卓也はソファに凭れて天を仰いだ。
本人には全く自覚がないから質が悪い。仕事のサポート以上に、自分が桜井の勉強時間を奪ってしまっていた理由も分かってないのだろう。
公私共に、ずっと側にいてほしいと、離したくないと思っているのは自分の方なのに。
そんな顔をされたら―
「…一回だけだ」
「え、あ、先生?」
いいんですか、としどろもどろの唇を素早く塞いでやった。なんでこいつの唇はこんなに赤いんだろうと思う。
「続きは、模試が終わってから…」
〈続き〉の期限が来年九月から二週間後に変わっている自分に苦笑しつつ、離そうとした身体をそのまま押し倒される。
465しあわせのかたち 3/3:2012/12/09(日) 12:15:56.72 ID:OclkCBc+0
「…や、あの、ちょ、桜井?」
コートを脱いでネクタイを緩めると、桜井は卓也のパジャマを捲り上げた。既に卓也の声が耳に届いている様子はない。
「違うよ、一回ってのはキス…あー!もー!人の話を聞け!さーくーらーい!!」


「…いたた、狭いですね、ここ」
体を動かす度にクローゼットの壁に頭をぶつけて、桜井は顔をしかめた。
「…んっ、仕方ない…だろ。寝室のベッドは使えないんだ」
「でも、すごく近くに感じられますね」
鼻先をくっつけて嬉しそうに笑う桜井が、愛おしいとふと思う。
「好きです、先生」
「…先に言うなよ」
「え…」
「ちょ、あんまり動くな、…あ…っ、あ」
今なら麗の問いに答えられるかも知れないと、卓也は思った。
だから―早く帰ってこい。

『お父さん、いま幸せ?』


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
               ,-、
                 //||
            //  .||               ∧∧
.          // 生 ||             ∧(゚Д゚,,) < 1996年戦隊、激走戦隊カーレンジャーで(赤+青)×緑
        //_.再   ||__           (´∀`⊂|  < 何となくツタヤで借りて見てたらムラムラきたので書きました
        i | |/      ||/ |           (⊃ ⊂ |ノ〜
         | |      /  , |           (・∀・; )、 < キャラ間違ってるかもしれないとか多分需要なさそうとか心配は山積み
       .ィ| |    ./]. / |         ◇と   ∪ )!
      //:| |  /彳/   ,!           (  (  _ノ..|
.    / /_,,| |,/]:./   /            し'´し'-'´
  /    ゙  /  /   /                    ||
 | ̄ ̄ ̄ ̄ |,,./   /                 /,!\
 |         |   /                   `ー-‐'´
 |         | ./
 |_____レ"
今日もまたボーゾック一味は、いつものように激走戦隊カーレンジャー打倒そしてチーキュ(地球)征服を企てていた
あーでもないこーでもないと無い知恵を振り絞って彼らが考えた今回の作戦は
”人間どもを不純異性交遊させまくってチーキュを堕落させ、その隙に征服する”というもの
「出てこい!EE(イーイー)ムラムラ!!」
「イイィ―!!」
総長ガイナモの勇ましい呼びかけに一人の怪人が応じ、ガイナモ達の前に姿を現す
「おまえのムラムラビームで人間共を発情させチーキュを堕落させるんだ!」
「任せろ!俺のビームで全員性の虜にしてやるぜ!
 待っていろチーキュの人間共、そして激走戦隊カーレンジャー!」
「ねえちょっと待って?」
上昇する士気、なり響く怒号
それをくじいたのはボーゾック一番のセクシー美女・ゾンネットだった
「どうしたのゾンネットちゃん」
「そのムラムラビームってどのくらい凄いの?」
「……おいお前!こっちに来い!」
ゼルモダが宇宙ゴキブリを手招きし、EEムラムラにビームを撃てと命じる
頷くEEムラムラがその触覚から放った蛍光ピンクの光線の先にいたのは…宇宙ゴキブリではなくガイナモ
「お前どこ狙ってんだ?!」
クラッチが叫び、EEムラムラが額に手を当てアチャー!というポーズをとる
その間ガイナモは両手をダランと下げ首を落としている
そしておもむろに顔を上げるとゾンネットの美脚に頬ずりした
「愛しのゾンネットちゃ〜ん 踏んでくれぇ〜(はぁと)」
「きゃっ!」
思わずゾンネットは悲鳴を上げて擦り寄るガイナモを振りほどこうとする
ゾンネットにすっかりデレデレな我らが総長をゼルモダとクラッチ、その他の構成員が呆然と見守る
「こ、これは…凄い、と言っていいんだろうか?」
「う〜〜ん……」
「つーかいつもと変わんねーよ!!!
パリーン
突っ込みついでにゾンネットが酒瓶でガイナモの額をかち割った
「行け!EEムラムラ!!今度こそ激走戦隊カーレンジャーに目に物見せてやれ!!」
「あ、芋長の芋羊羹忘れずにな」
一方、そんなボーゾック一味の謀略など知る由もないペガサスの社員たち
彼らもまたいつものように自動車の整備に、雑用にと業務に勤しんでいたのだが……
「ただいま〜」
陣内恭介がこれまたいつものように休憩もとよりサボリから戻ってきた
目に入ったのは、腕組みしてジッと実を睨む志乃原菜摘とあきれ顔の八神洋子、ばつが悪そうな顔で二人から視線を反らす上杉実
なんとなく妙な空気がその場に漂っているのを恭介は感じた
「なんかあったの?」
「さぁ…」
傍にいた土門直樹に尋ねるが直樹も小首をかしげる
「一体何があったんだ?」
「おう恭介か」
実が顔を上げる
「それがね給湯室でお湯を沸かそうとしたんだけど、コンロの火が付かなかったの」
話し始めたのは洋子だった
それによると、実がコンロにマッチの火を近づけると容易く付いたので、ガステーブルの着火部分が汚れていただけのようだ
問題はそのマッチ
マッチに書かれた”キャバレー輝子”の文字が運悪く菜摘と洋子に見つかってしまったのだ
「あぁそれでこの気まずい雰囲気」
恭介と直樹は両手を打って納得した
「…男ってサイテー」
乙女二人がどちらからともなく溜息を付く
とその時、会社の奥の秘密基地から慌ただしくダップが出てきた
「みんな〜ボーゾック発生だっぷ!」
「何だって?!」
付けっぱなしになってるテレビにはボーゾックによる惨劇が緊急ニュースで取り上げられていた
その映像には老いも若きも関係なくくんずほぐれず絡み合う男女、男女、男女…
「な…なんだこれ?!」
『み、見てください!街はこのようにア、アベックで溢れかえり非常に大混乱に陥っております!!』
まだうら若き女性アナウンサーが顔を真っ赤にして必死にレポートしている
そこに明らかに人ではない、異型の怪人が現れる
469風と木の名無しさん:2012/12/09(日) 22:45:49.95 ID:mldATRC20
支援
470風と木の名無しさん:2012/12/09(日) 23:11:05.22 ID:MB4t3CZb0
引っかかっちゃったのかな?
投下代行スレがあるから、そっちに載っけてみたらどうだろう
「貴様、街の人達に何をした?!」
「フッこのEEムラムラが猿顔の一般市民共を本物の、本能のままに生きる猿に戻してやっただけのこと
 行けぃワンパー!今度こそ激走戦隊カーレンジャーの最期だ!!」
「「「「チーッス!」」」」
EEムラムラの掛け声とともに一般戦闘員共がカーレンジャーに襲いかかり
その隙にEEムラムラは次の餌食を探すためその場を後にする
「待て!EEムラムラ!」
「イエローレーサー、ピンクレーサーここはお願いします」
「わかったわ」
レッドレーサーがEEムラムラを追いかけ、女性陣に丁寧にお辞儀をするブルー、それにグリーンがそのあとに続く
EEムラムラと3人の追いかけっこはしばらく続いたが、人気のない公園の辺りで3人はとうとうEEムラムラを追い詰めた
「観念するんやな!食らえバイブレード!」
グリーンレーサーが先陣を切ってEEムラムラに剣を振りかざす
「フン!こんなもんこうしてくれるっ」
EEムラムラはバイブレードを力任せにはじき返し、体勢を崩したグリーンレーサーを明後日の方向へ投げ飛ばした
「うおっ!」
「「グリーンレーサー!!」」
「お前ら仲間の心配している場合か?!食らえムラムラスモーック!!」
必殺技の名前と共にEEムラムラの口からショッキングピンクの煙が吐き出されレッドレーサー、ブルーレーサーに噴きかかる
ガイナモらに使った光線の方が効果が上だが、多人数を相手にする時は広範囲をカバーできるこの技が使い勝手がいい
「ゴホッゴホッ……!なんなんだこれ?!」
「ゲホッ…レッドレーサー大丈夫でございますか?!」
レッド、ブルーは得体のしれない煙を必死で払いのける
そこに吹っ飛ばされたグリーンがようやく合流した
「おう2人とも無事か?!」
「…………」
「…………」
しかし2人に反応はない
「どないしたんや…2人とも……?」
「わ…わからない……でもあの、妙な煙…を吸いこんで、から……」
肩で大きく息をするレッドの声が心なしか上ずっている
「か、身体が…熱く……胸が、苦しいっ……!」
そう言ってブルーは両肩を抱きその場にうずくまってしまった
「お前この2人に何をした?!」
怒りといら立ちを込めた声で、さっきのレッドと同じ事をグリーンがもう一度繰り返す
EEムラムラは腹を抱えて高らかに笑い声を上げ、それに答えた
「さっきの人間共と同じ事さ。俺の攻撃を食らった奴は自分の意志とは関係なくムラムラしてしょうがなくなるんだよ
 発情期の動物と同じ、性欲の奴隷にな!!」
「なっなんやとぉ?!」
その言葉通り、2人の体はどうしようもない程熱を持ち、視界が揺れ、足元もおぼつかない
マスクの下の顔は赤く上気し、大して動いていないのに汗が止まらなかった
そして強化スーツの股間の部分は突き破らんばかりに膨れ上がり、その存在を嫌というほど強調していた
「はやく2人を介抱してやらないとかわいそうだぞ?グリーンレーサー」
「貴様ぁ!」
苦しむ2人を尻目にニヤニヤ笑うEEムラムラと怒り心頭のグリーン
「そんなに怒るなよ。女ならこのチーキュには唸るほどいるだろう。なんだったら2、3人攫ってきてやるから好きに使うがいい」
「ふざけるなっ…!俺達、激走戦隊…カーレンジャーはっ、あっ…、欲、望など…には、決して屈しなっ……」
息も絶え絶えにレッドが啖呵を切る
EEムラムラはそれを鼻で笑って猛スピードで逃げ出した
「あ…待て、ぇっ……!」
フラフラと足を前に出すがそれ以上は進めず、レッドも地に膝をついた
「どないしたらええんや…」
このままでは戦いにならない
更に、別行動をしているイエローとピンクと合流でもしたら今のレッドとブルーだと……
「ええい!」
グリーンはインカムでイエローに連絡を取った
レッドとブルーが敵の攻撃を受けて一時的に足止めされている事、敵の放つピンク色の煙を絶対に受けてはいけない事
最後に2人が回復するまで決して合流してはならない、と
『どうして?』
「どうしてもや!」
怪訝そうなイエローを押し黙らせグリーンは通信を切る
そして性欲に意識を支配されかけ悶絶する2人に言った
「俺が、お前らの相手してやる」
「なっ……?!」
その思いがけない言葉に声を失うレッドとブルー
「しゃぁないやろ?その身体じゃ戦闘は無理や。イエローとピンクとの合流はもっと無理や。一応あいつらも女の子やしな
 幸いここには俺らしか居れへんみたいやし、一発出してスッキリさしたらええ」
「グリーンレーサー……」


いくらなんでも公園のど真ん中で事に及びたくはないので、グリーンは足元が危ない2人の手を引いて街路樹の影に連れ込んだ
「変身は解除しとけ。汚したらダップに大目玉食らわされるで」
「ああ…お前は?」
「このままでええ。ボーゾックの奴らが来よったら俺に任せとき」
「どうもすみません…で、ございます」
変身を解除してレッドレーサーは恭介に、ブルーレーサーは直樹に戻った
しかし2人の陰茎は変身時のまま、きつそうにズボンを押し上げている
「恭介さんからどうぞ。私は時間がたてば少しは落ち着くかもしれません」
「ああ、すまないな直樹」
カチャカチャとベルトを外して恭介が己の物を取り出す
血管むき出しでいきり立ち透明な先走りを垂らす陰茎を目の当たりにし、一瞬ためらうがグリーンは意を決してそれを口に含む
「俺にも感謝せぇや」
「あぁっ…んっ、すまっ…グリー…んっ……」
舌が、上顎の粘膜が、頬の内側が恭介の陰茎に絡みつく
グリーンは舌先で裏筋をなぞり玉袋にしゃぶりついた
ヌメヌメした生温かい感触がむず痒いようでとても気持ちいい
「お前、意外と上手いな…」
恭介がはぁ〜と溜息をつきグリーンのマスクの後頭部を撫でる
「枕営業でもしているのか」
「美人でボインの女社長とかやったら大歓迎やけどな」
軽口を叩きあいニヤリと笑う2人
しかし言葉とは裏腹にグリーンは己の体に異常を感じていた
マスクのお陰で2人に気付かれてはいないが恭介にフェラチオしながらグリーンレーサーもとい実も性的興奮に犯されていた
陰茎は張り詰めスーツの下に緩やかにテントを張り先走りの液で生地を濡らしている
474風と木の名無しさん:2012/12/09(日) 23:34:59.45 ID:Lohg+phk0
支援
(どないしてしもうたんやろ、俺…)
霧散したと思われた怪人の煙がまだ残っていて自分にも影響を及ぼしていたのかもしれない
敵の攻撃に晒されて発情した仲間の物を咥えて、自分もまた性欲の虜になっている……
欲に屈してはいけない、と思いつつ恭介の物を咥えたまま実は己の股間に右手を伸ばし、ゆっくりと揉みしだいた
もどかしい緩やかな快感が実の体を襲う
「はぁっ…んんっ…」
恭介と実、どちらが発した声か2人にはもう分からない
(あぁ…2人ともあんなに淫らになって…)
淫蕩にふける2人を眺めながら直樹は己の昂りが時間と共に鎮まる所か余計酷くなり余裕がなくなるのを感じた
(私の物も早くっ……)
我慢できずにパンパンに張った陰茎を摩り上げる直樹
「くっ…出るっ!……あぁ!」
短い悲鳴と共に恭介の陰茎から精液がほとばしった
実はそれを口の中で受け止め嚥下する
飲みきれなかった分が口元や首筋に流れ、実のスーツを白く汚す
熱はすっかり鎮まったようで、恭介はまだ荒い息を吐きながら力無くその場にへたり込み放心していた
「なお、き…」
かすれた声で実が直樹を呼ぶ
直樹にはそれが「こっちに来い」ではなく「早く欲しい」と言っている様に聞こえた
実の陰茎はスーツ越しでも分かる程に勃起しテントの張りもさっきよりきつくなっている
「お願い、します」
普段頼みごとをする時と寸分変わらず礼儀正しくお辞儀をする直樹
実は恭介の時と同じように陰茎にしゃぶりつき、自分のそれを慰める
再び正義の戦士達の淫靡な交わりが始まった
「グリーン…つらくはありませんか?」
「んっ…大丈夫や…っ、はぁっ」
(もう止まらん、気持ち良ぅて頭どうかなりそうや…!)
今の自分の顔を直樹に見られない事に感謝しながら必死で快感を貪る
一方、直樹は早く自分の熱を解放したいと思いながらも同時にもっと実の痴態を見ていたいとも思っていた
自分より5歳以上年上の癖におっちょこちょいでお調子者で明るい事が取り柄の実
しかし今の彼は己の涎や恭介の精液で口元を汚し、直樹の股間に顔を埋めて、股間が染みになるほど己の淫液を垂れ流している
身悶えしてくねらせるバトルスーツがエロティックでさえあった
476風と木の名無しさん:2012/12/10(月) 00:04:46.61 ID:GVhw47Bc0
支援?
「そん、なに……気持ちい…っで、ございます、か…」
自身も息も絶え絶えになりながら直樹は、実のスーツにくっきり浮かび上がった胸の突起を指で弄んだ
指先で弾いて、腹で転がして、2つ同時に摘んで――
「あぁ、ん…っ!な、なにす…っ、やぁ…!あ、あかん…てぇ……」
更に快楽を齎されてより一層、高い嬌声が上がる
さっきまで俺に任せろと胸を張っていた実はマスクの中でボロボロに泣き崩れていた
例え顔が見えなくてもマスク越しでも感じる彼の卑猥な感情と、ほんのわずか残った理性、いや、虚勢
グリーンレーサーのマスクではなく直接その顔にぶっかけたい
いっそ実の中に――
「うあぁぁぁぁぁっ!!!」
突然、直樹は目の前が真っ白になって脱力感に見舞われた
「もう…イッて、しまったのでございますね……」
射精の満足感と共に少し名残惜しい気もする直樹は腰が抜けたらしくその場にペタンと座り込んだ
「うえぇ…おごっ……!ごほっ、ごほっ…!」
一方で実は地面に這いつくばりいつまでも苦しそうに咳き込んでいた
直樹の射精と同時にイッてしまったらしく実の陰茎も萎え、スーツ内部に精液がべっとり纏わりついていた
「ちょっと実さん、恭介さんの時と態度が違いすぎませんか?」
「アホか!お前がのどちんこの奥まで突っ込んでくるからむせてしもうたやないか!」
あ〜死ぬかと思った、と実は直樹に毒づく
さっきあんなに乱れたとは思えない通常運転の実がそこにいた
「やっぱりあれは、EEムラムラの所為だけだったんでしょうか…」
一人つぶやく直樹に、ようやく正気に戻った恭介があっと叫び声を上げ慌てて立ち上がる
「そうだった!早くあいつを倒さないと、皆俺達みたいになってしまう!」
「あの野郎ようもこないな目ぇに合わせてくれたな!ギッタンギッタンのボッコボコにしてしてやるで!!」
「それより菜摘さんと洋子さんが無事かどうか…心配でございます」
色んな意味で身体はボロボロな3人、しかし正義の心は限界なんて気にしない
恭介と直樹はアクセルチェンジャーで再び変身する
勇ましく先頭を走るレッドレーサー、それに続こうとするグリーンレーサーをブルーレーサーが呼びとめた
「なんやブルーレーサー?」
「さっきのやつ誰にも見つからなくてよかったですね」
「あー……確かになぁ。激走戦隊カーレンジャーが不純異性いや不純同性交遊て」
あまり思い出したくないのだろう、グリーンの言葉の切れが悪い
「危なかったのはあなただけでございます。思い出して下さい。私とレッドレーサーは変身を解除していたのですよ」
「つまり、どういう事や?」
「傍から見たら、地球の平和を守る激走戦隊カーレンジャーのグリーンレーサーが
 チンチンおっ勃てて淫らに喘ぎながら一般市民相手にフェラチオしていた――としか思えないかと」
「なっ……!」
普段からは考えられないブルーの赤裸々な物言いに思わず硬直するグリーン
グリーンの狼狽ぶりが手に取るように分かりブルーはマスクの中でしてやったりな顔をした
「おい2人とも何をしてる!行くぞ!!」
遠くからレッドの怒鳴り声が聞こえる
「はい!でございます」
「ちょっ、待てや!」
ブルーは高らかに応答してレッドの元へ走り出し、グリーンも慌ててその後を追った


ちなみにその後の戦いは、やけに溌剌としたブルーレーサーと
いつものひょうきんさがなりを潜め覇気迫る勢いのグリーンレーサーの活躍によって快勝し
芋長の芋羊羹で巨大化したEEムラムラをRVロボで難なく蹴散らし事なきを得たのだった
以上です
棚の方々、そして支援して下さった方本当に申し訳ありませんでした
ご迷惑をおかけしました
ツタヤで借りて再度見ているのですが、何かムラムラしてしまい書いちゃいました
作品が古い事を差し引いても需要があるのかさっぱりわかりません
恭介はカッコいい、直樹は可愛い、実はアホ可愛いと思います

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
480最終戦の後で2 1/5:2012/12/10(月) 00:47:11.37 ID:2F1e18PA0
生&完全捏造注意! 里予王求 25×きれいな監督+6
だいぶ前に落とした話の続きだけど、これだけでも分かるはず
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

どうして、こんなことになっているのだろう。
自チームの選手の腕の中で、こうなるに至った経緯に思いを巡らせる。
今夜はシーズン最終試合、そして自分にとってはこのチームの監督としての最後の試合だった。
大した功績も結果も残せなかったが、それでも選手達は自分の最後の日を勝利で飾ってくれた。
3年間着たユニホームを脱ぐ。このチームのユニホームに別れを告げるのは2度目だった。
3度目はないだろう。そう思った時、辞任を発表した日から、考えないようにしていた未練と
後悔の思いが押し寄せてきた。
その時、彼がやって来た。自分が監督に就任してからずっと気にかけていた選手だった。
彼になら自分の思いを託すことが出来ると思った。そうすることで、彼にまた重荷を背負わせる
ことになると分かってはいたが、伝えずにはいられなかった。
そうしたら、いきなり抱き締められて、その上―――。
彼がこんなことをする理由は分からないが、この状態でいることがまずいことは分かる。
「…あの、もう、離して…」
自分を抱き締めたまま動こうとしない彼に声をかける。しかし、離すどころか、彼の腕の力は
さらに強まり体を締め付けてくる。逃れようともがくが、現役選手の腕はびくともしない。
「……っ…、粗居っ…」
息苦しさに彼を呼ぶ声に吐息が混じる。彼が息を呑む気配が伝わってきて、不審に思って
見上げようとした時、ドアがノックされた。
481最終戦の後で2 2/5:2012/12/10(月) 00:48:01.55 ID:2F1e18PA0
「すんませーん、こっちに粗居さん来てませんか――……っと」
返事も待たずにドアが開かれ、顔を覗かせたのは彼の兄貴分の選手だった。
彼の姿を見て、粗居の腕の力が緩む。その隙に、素早く彼の腕から抜け出し、距離を置く。
「……あれまあ」
鉢はそう言って目を見開いたが、さして驚いているようには見えない。
「なかなか帰ってこんと思うたら…」
断りもなく部屋に入って来た鉢は、彼を見ていつもの人の悪そうな笑みを浮かべる。
「いきなりそうくるとは、また思い切ったの」
からかう様な鉢の言葉だったが、そんな時にいつも彼が返す言葉も笑顔も、今は現れない。
「けどまあ、すこーし遅かったの」
「…え?」
遅いとは何がだろう。不思議に思って聞き返すと、鉢の悪そうな笑みがさらに深くなる。
「やっぱり知らんかったんですか。こいつ――」
「か、鉢さんっ」
慌てて制止しようとする粗居を無視して鉢が続ける。
「ずっと監督のこと好きやったんですよ」
いつもの彼の冗談かと思って粗居を見たが、気まずそうな表情をしたものの、否定する様子はない。
「俺を追いかけて入団してきたくせに、監督見た途端一目惚れしよってからに」
思いも寄らないことだった。粗居が自分のことを好きだった?
彼がそんな素振りを見せたことがあっただろうか。
「ちょっとすみません。すぐ戻りますんで」
そう断ると、鉢は何か言いたげにこちらを見ている粗居の腕を掴んで部屋を出て行った。
482最終戦の後で2 3/5:2012/12/10(月) 00:48:52.24 ID:2F1e18PA0
1人になって少し冷静さの戻った頭で、彼と出会ってからの3年間を懸命に思い返す。
彼との会話や接触は多くはなかった。いつも声をかけるのは自分で、彼から何か言ってきたことは――。
「ま、そういうことなんで」
「は?」
いつの間にか部屋に戻って来ていた鉢の声に、いきなり思考が中断され、間の抜けた声を出してしまう。
「後は俺がうまいことやりますんで、粗居さんのことよろしくお願いします」
「…お、おい、…よろしくって…」
一体2人で何を決めてきたのだろう。聞こうとする自分に、鉢が静かな口調で語り始めた。
「前のチームでも、今のチームでも、あいつは俺しか見てませんでした」
鉢の言葉通り、粗居が鉢を慕う様子は、微笑ましいを通り越して少々気味が悪いほどだった。
「けど、3年前に貴方が来て、いつからかあいつは貴方だけを見るようになりました」
そう言われても、やはりそれを感じさせるような彼の言動は思い出せない。
「あいつをこのチームに引っ張ったのは俺です。けど、俺はここでいろんな事があって、あいつが
来た時の俺は、昔の俺ではなくなっとりました。ここに来る為にあんな辛い思いをさせたのに…」
そこまで言って、鉢は目を伏せて唇を噛み締めた。同じチームを出て同じチームに入ったのに、
彼と粗居では何もかもが違っていた。いつも陽気に彼を弄り倒している鉢ではあったが、やはり責任は
感じていたのだろう。あるいは、それは彼なりの気遣いであったかもしれない。
「俺はあいつにずっと負い目がありました。だから、あいつの為に出来るだけのことはしてやりたい。
監督のことは、本人が動かん限りは何もせんつもりやったんですけど」
そう言って悪戯っぽく自分に笑いかけ、片目を瞑って見せる。
「あれをやられたら、放っとくわけにはいかんでしょ」
「だから、さっきからよろしくとか放っておくとか…」
「それから」
鉢は自分に何をさせるつもりなのだろう。尋ねようとした言葉は、またしても遮られる。
483最終戦の後で2 4/5:2012/12/10(月) 01:09:13.27 ID:2F1e18PA0
「ご迷惑おかけしました」
先程とは打って変わって、真摯な表情で自分に向かって深々と頭を下げる鉢に、返す言葉が見つからない。
この球団での彼の功績は大きすぎた。ここ数年の衰えは誰の目にも明らかなのに、彼にそれを指摘出来る
者はいなかった。自分もまた、拘るべき記録が途切れてもなお試合に出続ける彼を止めることは出来なかった。
同じプロ野球選手だった者として、現役であることに拘る気持ちは痛いほどわかる。
けれど、それが壊れた体以上に彼の心を傷つけている。自分の成績よりチームの勝利を優先してきた彼が、
今はチームの足枷となっていることに気付いていないはずはないのだから。
「自分の引き際は自分で決めますんで」
「……そうか」
それでも、自分を見据えてきっぱりと言い切る鉢にようやくそれだけを口にした。
「けど、それと粗居さんのことは分けて考えてやってください。虫のいい頼みやと思いますけど」
「……そうか…、…って、えっ?」
唐突に話題が変えられ、我に返った時には監督室を出て行く鉢の背中が見えた。
それと入れ替わりに、押し込まれるようにして粗居が入って来た。
また監督室に2人だけになったものの、彼とどう接すればいいか分からない。
僅かな時間のうちに、彼が全く知らない人間になってしまったようだった。
粗居はしばらく鉢の消えたドアを見つめていたが、やがて意を決したように自分に向き直って言った。
「俺、ずっとあなたが好きでした」
それはさっき鉢から聞いた、と言いそうになったが、かろうじて我慢した。
「…一目惚れではないんですけど」
粗居が遠慮がちに付け加えたが、もうどうでもいいことだった。
484最終戦の後で2 5/5:2012/12/10(月) 01:10:01.10 ID:2F1e18PA0
粗居に手を掴まれて、引きずられるように球場の裏口から外に出る。
待機していたらしいタクシーに乗り込むと、彼が運転手に市内の有名なホテルの名を告げる。
タクシーが静かに動き出してから、恐る恐る彼に尋ねる。
「…あ、粗居…、その、ホテルって…」
「…鉢さんが部屋取ってくれてるそうなので」
それまで何を言っても無言だった彼が、ようやく話してくれたことに安堵したのも束の間、
すっと血の気が引く感覚が襲ってくる。
「…へや……」
思わず呟いた時、粗居が監督室から繋いだままの手を握りしめてきた。その力の強さに顔を
顰めながら彼を見る。一見無表情に見えるが、不安と緊張で僅かに触れるだけで、すぐにも
崩れてしまいそうな――シーズン中に度々見せた表情だった。
思えば鉢の後の4番を埋めるために、彼には随分無理をさせてきた。彼にその力があると
信じてのことだったが、彼にとっては苦痛でしかなかったかもしれない。
それでも、必死に周囲の期待に応えようとした彼に、自分は何も与えてはやれなかった。
古巣の関係者やファンを裏切ってまで、熱望した勝利も優勝も。
「…粗居…、俺は――」
言い澱んだ自分を見て、彼が運転手に行先の変更を告げる。チームの宿泊先だった。
「…いや、そのまま行ってください」
手を握る彼の力がさらに強くなって、それを口にしたのが自分であることに気付く。
その痛みを感じながら、目を閉じ、深呼吸して思う。
今夜何があったとしても、もうすぐ自分とは全てが無関係になるのだ。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
兄貴が喋りすぎ…。投下代行者様、支援者様、どうもありがとうございました!
485風と木の名無しさん:2012/12/11(火) 23:10:07.57 ID:Nmp1cY5G0
>>466
カーレン美味しくいただきました
実アホ可愛くていいよね
トラキチ回とか好きだ
486風と木の名無しさん:2012/12/13(木) 19:46:03.98 ID:7xkXsIek0
>>480
去年の投下からあの九段のあの人達かなと思ってたけど予想通りで良かった
並んだ時の体格差好きだった
乙でした
487崩壊 1/3:2012/12/13(木) 23:15:11.99 ID:J3Exm/my0
ナマ注意。某大御所テクノバンドで鍵盤×太鼓。病んでる。捏造注意。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

あのころは楽しかった。毎日2人で夜が明けるまで騒いで、疲れたら眠って。
いつからだろう。取り巻く環境がこんなに淀んでしまったのは。
こうして君といても、楽しくなくなってしまったのは。
そして、その線の細い身体を抱いてみたいと、そう思い始めてしまったのは、いつだったか。

悪いのは俺じゃない。どんどん膨らんでいく、あの化け物だ。

他愛もない話が途切れ途切れに続いていた。お互い、もう何も話すことなどなかった。
静寂を埋めるようにグラスを口に運び、気まずい雰囲気をアルコールでごまかすだけ。

「僕、もう、帰ろうか」
立ち上がる素振りを見せた幸/宏を、ソファへ押し付けて圧し掛かった。
もしもあのころだったなら、ふざけて取っ組み合いでもして笑い合っただろう。
そして、こんなどうしようもない感情なんて湧いて来なかった。俯いて、思わず顔をしかめる。
困惑した様子で、幸/宏がおれを見上げた。
488崩壊 2/3:2012/12/13(木) 23:18:27.98 ID:J3Exm/my0
「どうしたの、教/授」
「別に、何でもないよ」
「痛いよ、放して。ねえ、どうしたの?」
君を抱きたい。自嘲気味に笑って、幸/宏の首元へ顔を埋めた。

「一回くらい。いいでしょ、俺と」
「な…、やだよ、放してよ!」
「君の力じゃ無理だよ」
抵抗し始めた身体を押さえ込んで抱きしめた。優しくなんてしていられる余裕がない。
頬に手をやってこちらを向かせる。顔を背けられないよう首筋を攻め立て、紅い花を散らせた。
諦めたのか、抵抗する様子を見せなくなったのを図って口付け、軽く唇をはむ。
ためらいがちに薄く開いた唇を退け歯列を割り、奥に引っ込んだ舌を引き出して絡めた。
鼻にかかった声が耳をくすぐる。こうなればこっちのものだ。
唇を離すと視界に入ったのは幸/宏の恐れが入り混じった目。
489風と木の名無しさん:2012/12/13(木) 23:35:09.72 ID:vBZHA2Dz0
支援
490崩壊 3/3:2012/12/13(木) 23:40:20.90 ID:J3Exm/my0
何してるんだ、おれは。そんな思いが酔いの回った頭を掠めた。
けれど、火の点いた身体は止められない。

「大人しく抱かれてよ。気持ちよくしてあげるから」
ぜんぶ壊れていく。あの化け物のせいで、すべて崩れていく。

――友達だったのに。

そんな声が聞こえた気がした。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
全盛期はバンドの名前が一人歩きして大変だったろうなぁと。
ありがとうございました。

>>489
支援ありがとうございました!
491年下× 年上 1/7:2012/12/14(金) 18:17:06.66 ID:kB9hY6ew0
オリジナル  年下(凡人)× 年上(天才)
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース


自宅マンションの一室に辿り着いたのが、確か夜の10時半過ぎ。
決して早い訳じゃないけれど、平日は午前様が当たり前って目一杯“忙し自慢”してる同期の奴らほどには遅くない、そんな中途半端な帰宅時間。
ま、中途半端な俺にはピッタリってことなんだろう。
それでも、ついさっきまで集中して仕事して、やっと終わってクタクタになって帰宅して。
独身一人暮らしの狭くも広くもない1LDKの部屋の玄関を開けて。
気楽だけど味気ない空気に出迎えられながら、いつものクセで「ただいま」なんて誰にともなく呟きがてら電気を点けて。
玄関入るなりネクタイ取って、廊下を進むと同時にシャツのボタン外して、冷蔵庫の前に直行して扉を開けて。
…ビールといきたいところを、ここはグッと我慢で発泡酒の缶を取り出して。
テレビのリモコンボタン押しながらソファに倒れ込むように陣取って。
映し出された2時間ドラマのヒロインを目の端で捉えつつ、プルトップを開けて一気飲み。
ぐったりソファの革の背に沈んだところで携帯電話が鳴り響いた。
それが、この夜のそもそもの始まり。
492年下× 年上 2/7:2012/12/14(金) 18:18:09.63 ID:kB9hY6ew0
「――――で、俺がお茶淹れてやってんの、2ヶ月してようやく今日気付いたわけよ」
「へー」
「『そういえば最近、お茶が美味しく感じるんですよね、えぇ。あ、あー、もしかして、矢崎さんがお茶を運んでくれることと何か因果関係があるんですか?』って、マジであり得ないだろ?普通もっと早く気付けよ、って思うだろ?」
「まーなー」
「ッたくさぁ、バカみたいに頭切れるくせに、変なところでニブいんだよ、あのヒトは」
「へーそうなんだー」
大学同期の親友からの電話だった。内容は何時もの合コンのお誘い。
綺麗な彼女がいるくせに、コイツは未だに飽くなきハンターの日々を送ってる。
もう俺達29歳のアラサーってやつなんだから、そろそろ落ち着こうぜ。
…って言ったら、「お前に彼女ができるのを見届けるまでは犠牲的精神で奉仕する」ってさ。
いや、それ、単なる言い訳だろ。
俺を出汁にして、お前自身が合コンしたいだけじゃないのかよ。
そう思いながらも、確かにこの田辺って男、地元じゃ押しも押されぬ大手電力会社勤務のいわゆる勝ち組だ。
見た目だって、いかにもデキるサラリーマン。
結構モテるくせに、何故か合コン相手からのお誘いには軽々しく乗ってないみたいだった。
かたや俺は。
…まあ俺だって、こう見えて弁護士資格を持ってる心身ともに申し分なく優良な日本男児だ(まだ3年目のペーペーもいいトコだけど)。
なのにコイツのようにモテないのは何故なのか?
ウチの業界も昨今の不況の煽りをモロに喰らって、“弁護士”自体が完全に落ち目物件になってるからなのか。
それともナニか、認めたくないが俺自身の問題か?
そんな不毛な疑問を胸に抱きながら、3年前に彼女と別れて決まった相手のいない一人身の生活が今に至ってる。
493風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 18:19:05.65 ID:kB9hY6ew0
確かに、それからナベにはかなり世話になってるよ。
やっぱり俺のために犠牲的精神で…って、いやいやいや、そんなハズねぇな。
コイツが損得勘定抜きで動くはずないし。うん。
グダグダと電話し始めて20分、最初は確かに合コンの話だったはずが、気が付けば俺の愚痴大会になっていた。
仕事の愚痴は部外者に言うに限る、ってのが俺の信条。
全く利害関係がないから話しやすいし、聞く方も所詮他人事で、見も知らない人間の話ばかりだからかえって気楽だ。
「だってほとんど毎日、しかも俺がだよ?普通は事務の女の子が淹れてんだよ。それを羽山さんのだけは俺が運んでやってんのに、普通気付くだろ。気付かないのバカだろ」
「まー普通はなー」
「周りから変に胡麻擦りやがってって目で見られながらさぁ。勿論そんな気ないし、ただ美味しいお茶飲んでもらいたいだけっていうかさ。日本茶好きの変なプライドってやつ?あー事務のコって実際適当でさぁ、ホント淹れ方なってないんだよ」
「ふーん」
とはいえ。
ちょっと独り善がりに愚痴り過ぎたのかもしれない。
俺ばかり話をして、親友が気の抜けた生返事ばかり返していることにようやく気が付いた。
ちょっと押し黙ってしまったその間を突いて、ナベから珍しく歯切れの悪い問い掛けを受ける。
「…あのさぁ」
「ん?」
「最近いっつも出てくる、その羽山さんってヒトさ、…女?」
「は?」
一瞬固まってしまった。なんで急にそんなこと聞くんだよ。
それまで散々話題に出てた羽山さんは、去年の夏に俺のいる法律事務所に移籍してきた一回り年上の先輩弁護士だ。
東大出で、旧司法試験も学生時代に現役合格。
司法研修所でも成績上位をキープし続け、民裁教官からの任官勧誘をアッサリ蹴って、東京の超大手の馬鹿デカい渉外事務所に就職した。
その後も早々に幹部候補の登竜門になってる海外留学へ。
2年経ってアメリカから帰ってきた後も色々ご活躍だったらしいけど、何故か去年、急にその渉外事務所を辞めてしまったんだ。
494年下×年上:2012/12/14(金) 18:37:09.12 ID:kB9hY6ew0
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

すみません、ここで一旦終了します
ご迷惑をお掛けしました
495風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 19:11:29.79 ID:TviOORs40
しえん
496風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 21:16:12.15 ID:ecOJYJU/0
支援
497風と木の名無しさん:2012/12/14(金) 22:24:58.25 ID:iyeZc4an0
>>494です
支援すみません、ありがとうございます
後日投下しますので、次の方は遠慮なく投下されてください
498夢の続きは 1/7:2012/12/15(土) 18:26:18.66 ID:Zs1uJG6g0
洋画半生「印背プション」E蒸す×朝。
64巻の335です。今更ですが続きを投下させて頂きます。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

俺は身じろぎもせずそこにいた。動けなかった。突き付けられた現実を認めたくなかった。
繋がっていた――つまり夢を共有していたのだ。他のどれでもない、あの夢を。
自分の浅はかな考えを呪う。投影の行動がいつもと違うことにもっと疑念を抱くべきだった。
E蒸スはあの夢を見た。見たばかりじゃない、そこにいたのだ。
彼に組み敷かれ、涙を流し、喘ぐ姿はさぞ滑稽に映っただろう。
俺は彼を自分の投影だと思い込んで何もかも打ち明けてしまった。
後悔と自己嫌悪と羞恥に叫び出したくなるのを必死に堪えていると、
再び機械の排気音が聞こえる。
鎮静剤が切れ、瞼を開けるE蒸スと目が合う寸前に俺は身体を横へ向けて顔を隠した。
「……おはよう、ダーリン」
勝ち誇った表情をしているのは見なくてもわかる。いけすかない相手の弱みを握ったのだから。
聞きたいことも言いたいこともあったが、ここで取り乱せば余計奴に付け入る隙を与えてしまう。
俺はただ膝の上に置いた拳をきつく握り締め、ようやく言葉を絞り出した。
「………いつからだ」
「キスする少し前かな」
それを聞いて確信する。俺は彼に弄ばれたのだ。隠していたものを見破り
それを突き付けて俺がオチるのを見て楽しんでいたに違いない。
「何であんな真似をした」
顔を上げないまま低い声でそう尋ねると、身体を起こしたE蒸スは
悪びれもせず淡々と語り始める。
499夢の続きは 2/7:2012/12/15(土) 18:26:34.60 ID:Zs1uJG6g0
「お前が機械に繋がってんのが見えたから、何やってんのか気になってな」
「…それで?」
「そしたらまぁ…あんなことになってて、せっかくだから
ちょっとお邪魔させてもらおうかなと」
予想通りの回答に呆れて笑いが零れる。何でこんな男に見られてしまったんだろう。
マジで最悪だ。
怒りを通り越して半ば自棄になった俺は、昂る感情に少し身体を震わせながら彼の方を見た。
「ハッ、だったらさぞ楽しかっただろ。泣き喚いて、縋り付いて、
恥ずかしげもなく腰振って悦んでる俺の無様な姿は」
「……だったら良かったんだけどな」
「…何?」
意外な言葉を返してきたE蒸スをよく見ると、想像していたような
優越感や満足感を読み取れるような表情をしてはいなかった。
悔しそうな、不満そうな…そんな顔で俺をじっと見つめている。
「お前が他の誰かに抱かれてるのなんて楽しめるわけないだろ」
「他のって……俺を抱いてたのはお前だろ!」
E蒸スの態度に戸惑った俺は思わず声を荒げてしまう。
「お前が俺の気持ちに付け込んで、偽造までして俺を嘲笑ってたんじゃないか!」
「それは違う」
「違わない!」
すっかり取り乱してしまった俺とは対照的に、E蒸スは落ち着いた表情で
ゆっくりと立ち上がる。
さっきまで横たわっていた長椅子から俺の方に歩み寄り、繋がれていたチューブを
片付けながら彼は言う。
「お前は古部のことしか考えてなかった」
「っ……当たり前だ」
「お前には古部しか見えてなかったんだよ…最初から。気付いてたか?
俺は途中から偽造を解いてたのに、お前はそれでも古部の名前を言い続けてた」
「なっ…!?」
500夢の続きは 3/7:2012/12/15(土) 18:27:26.20 ID:Zs1uJG6g0
信じられない事実に言葉を失った。
そんな変化に気付かないほど…いや、気付けないほどに、あの情事に溺れていたなんて。
……俺は一体どこまで情けない男なんだ。
「お前を抱いてたのは古部だ。そして俺は、古部に抱かれるお前を
ずっと見せられてたんだよ」
最高の特等席でな、と付け加えてスーツケースを閉じる。その音に何故か身体がびくついた。
「それでも俺が楽しんでたと思うか?」
「…………」
「お前が泣きじゃくって、叶わない望みをぶちまけて、もっと抱いてもっと壊してなんて
せがんでくるを見ても、俺は何も感じないって?」
E蒸スはそう畳みかけてくる。まるでこっちが責められているようで
居心地が悪くなり、少し目を逸らした。
「…お前が俺に何を感じるっていうんだ。いつも俺をからかって楽しんでるだけだろ」
「確かにそうかもな。でもな、俺はからかって楽しむためだけにわざわざ夢の中に入って
偽造してまで、しかも男を抱いたりはしないぞ」
「……何?」
意味深な口振りと共にE蒸スがスーツケースから顔を上げた。
その表情は寂しさすら感じさせる。
「からかうどころじゃねえよ…アイツに抱き締められた瞬間泣きそうな顔してるお前見たら」
「E蒸ス…?」
「何でアイツなんだって嫉妬しちまって、それどころじゃなかった…」
「…ちょっと待て、お前何を言ってる?」
意味が分からず混乱する俺の肩を、突然E蒸スが掴んで長椅子に押し倒す。
まだ過敏になったままの身体を押さえ付けられて思わず声が漏れた。
「あっ!」
容易く組み伏せられ、カッとなった俺はE蒸スを睨み付ける。
501夢の続きは 4/7:2012/12/15(土) 18:27:46.76 ID:Zs1uJG6g0
だが奴は真剣な眼差しで俺を見下ろしていた。夢の中の古部と同じように。
「こうやって、やっと手に入れたと思ったのに……お前は俺なんか見ちゃいなかった」
「…、E蒸ス…?」
「抱いてたのは俺なのに、お前は違う名前を呼んでた」
こんなバカみてえなことあるか?と、自嘲気味に笑う。
「……俺はお前しか見てないのに」
「!!」
思い詰めたようにE蒸スが口にしたセリフにあの夢がフラッシュバックする。
それは意に反して俺の鼓動を速まらせる。
「なぁ亜ー差ー……俺を見ろよ」
「っ……止めろE蒸ス」
「何でだ。ここじゃ俺は古部になれないからか?」
「そうじゃない…」
俺は詰問されるような視線に耐え切れず顔を背けようとするが、
E蒸スは追求を止めようとはしない。
「…俺が古部じゃないから?」
「違う!…思い出したくないんだ」
「あの夢を?あんなに望んでたのに?」
――俺の夢。俺の潜在意識。虚しいだけの自己満足。醜い感情の爆発。
「望んでない…!あんな……あんな夢…っ!」
「本当か?あんなに、どうしようもないほどに古部と一つになりたかったくせに」
「止めろ…!」
「あんなになるまで……古部のことを―――」
「もういい!!止めてくれ!!」
それ以上の言葉を聞きたくなくて俺は叫んだ。
泣き出しそうになるのを隠すように両手で顔を覆う。
「……あんな夢見なきゃよかった…っ!!」
夢で願望を叶えたところで何の意味もない。余計虚しくなるだけだ。
現実でも一緒にはいられるのだから、それで満足していれば良かったんだ。
502夢の続きは 5/7:2012/12/15(土) 18:28:05.92 ID:Zs1uJG6g0
いつから俺はあんな夢を見てしまうほど、彼に溺れてしまったのだろう。
初めはあの唯一無二の才能に惚れたはずだった。彼女を亡くし苦しんでいる姿を見て、
支えになれたらと確かに思った。でもそれだけだったはずだ。
こんなに古部のことしか考えられなくなるなんて思わなかった。
彼を愛してしまうなんて思ってもみなかった。
どこで道を違えてしまったのか、今となってはもうわからない。
忘れられるなら忘れたい。彼に狂ってしまう前に戻りたい。
「――だったら…あんな夢思い出せなくなるくらいのこと、してやろうか」
そんな俺の思考に割って入るようにE蒸スが口を開く。
「…は…?」
「あんな夢見なくて済むように、こっちでお前を抱いてやるよ」
「なっ…!?」
驚いたのと同時に顔を隠していた手を剥がされ、恐らく涙ぐんでいるであろう目を
じっと見つめられる。そこにはいつものにやけ顔も不遜な態度もない。
初めて見るようなE蒸スの様子に何故か胸の奥がざわめいた。
「嫌だ、止めてなんて懇願もできなくなるくらいめちゃくちゃにしてやる」
「っ……」
掴まれたままの手首を頭上に固定され、さっきよりぐっと顔が近付く。
そんな奴の行動にオスの匂いを感じ、まだ熱を燻らせていた俺の身体は正直に反応した。
「…そうすりゃちょっとはお前の中にいられるか?」
「え?」
「憎しみや恨みでもいい。アイツよりもお前の頭ん中を占拠できるなら、
俺は何度でも…どんなやり方ででもお前を抱くぞ」
そう言ったE蒸スの瞳は本気だった。それで気付いた。
コイツも俺と同じ、叶わぬ想いを抱えていたのだと。
503風と木の名無しさん:2012/12/15(土) 18:29:50.83 ID:6FYK2OwP0
支援
504夢の続きは 6/7:2012/12/15(土) 18:37:28.38 ID:WWIKY8z70
E蒸スは俺に、俺は古部に。その想いが報われる時は永遠に来ない。
それでも、相手を求めずにはいられない。どうしようもないのだ。
今になってようやく先程のE蒸スの言い分が理解できた。
考えてみればなんて残酷な仕打ちだろう。
罪悪感と同情と共感が胸に積もり、俺は少し表情を歪める。
それに気付いたE蒸スは、俺の手を解放して慰めるように頭を撫でた。
――コイツはどれくらい悩んできたんだろう。俺みたいに、夢で自分を慰めたりしたんだろうか。
もしそうなら、自分がやっていたことが全く馬鹿げたことでもないのかもしれないと
少し安心できる。そしてそれをコイツと共有してもいいかもしれないとさえ思えた。
だが俺がこの脅迫めいた提案に乗ることはE蒸スにとって苦痛なんじゃないのか?
俺はE蒸スの気持ちに応えられない。それなのに身体だけ重ね合わせるなんて、
余計虚しくて仕方なくなるんじゃないだろうか……今の俺のように。
それでもいいと、コイツは言うのか。報われなくてもいいと。それなら――…
「……なら、やってみろよ」
「!」
「俺の中をお前で満たしてみろ」
俺はE蒸スのシャツの胸元を軽く握り締めてそう答えた。
もっと違う反応が返ってくると思っていたのか、奴は少し驚いているようだった。
「………いいのか?」
「あぁ…ただし優しくなんてするな。慈しむような台詞も吐くな。ただ俺を汚せ」
そう言うと、E蒸スの表情が険しくなる。
「お前――」
「俺には、それがふさわしい」
惨めな俺。愚かな願望。届かない想い。何もかも全部吹き飛ぶくらいに、俺を壊してほしい。
505夢の続きは 7/7:2012/12/15(土) 18:38:45.93 ID:WWIKY8z70
――何だ。結局自分が楽になりたいだけじゃないか。
自己満足のためにとうとう他人まで利用するのか、俺は。
「………忘れさせられるんだろ?」
俺は挑発的な表情を作ってE蒸スを見上げる。目尻から涙が零れたのには
気付いていないふりをした。そんな俺を見てE蒸スは苦しそうに目を閉じたが、
すぐにいつもの飄々とした顔に戻って頷く。
「……お前がそれを望むんならな」
「来いよ」
それ以上目を合わせていられなくなって、俺は自分から相手の首に腕を回した。
抱き締めた身体の感触や温度、香水の匂いも何もかも夢とは違う。
そう。これが現実だ。思い通りになんてならない。思ってた通りにもならない。
知覚するもの全てが俺に思い知らせる。お前の望むものなどここにはない、と。
――それでいい。そうでなければいけないんだ。
「…壊してくれ……今だけ…!」
E蒸スの肩に顔を埋めて縋った。甘えたことを言ってるのはわかってるつもりだ。
それでもアイツは俺をそっと抱き返し、「わかった」と小さく囁いた。

その日以来、俺はあの夢を見るのを止めた。だが本質は何も変わっていない。
夢から現実に場所を変えただけ。E蒸スを巻き込んだ分かえって性質が悪くなったかもしれない。
それでも俺は、あの惨めな自己満足から抜け出せない。例え何度E蒸スに抱かれても。
アイツも満たされない。俺も満たされない。一体何のための行為なのか。
いつかお互いが相手への想いに疲れるまで、この関係は続いていくのだろう。
良い夢か、悪夢か。今でもその答えはわからない。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

代行人より:連投規制に引っかかってました。支援ありがとうございました
506「――Shaja?」 1/7:2012/12/16(日) 18:17:20.48 ID:Nr6tC1pc0
某学園戦国ファンタジー、佐々×前田。前半滝川も。エロなしです

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

深夜。空は未だ明ける気配を見せず、濃紺の色に月と星を灯している。
柴田・勝家所有の鉄鋼艦。黒と金を基調とし重々しい印象を与える外観のその船は、今はまだ地に着いて動かない。
その船の甲板に独り佇み、広い夜空を見上げている人影があった。
浅黒い肌に黒装束、黒い髪。真白い飾り布とサラシの余りが風になびいている。
黒染めの脚衣には、大きく"4"と数字の刺繍が入っていた。
507「――Shaja?」 2/7:2012/12/16(日) 18:18:11.69 ID:Nr6tC1pc0
「あれ、ナル君。こっち戻ってきてたのかい、久しぶりだねえ」
楽しげな声が響いた。夜の空を見上げる黒い衣服の影、佐々・成政を呼ぶものだ。
甲板の開けた空間には成政意外に、誰一人として人物は見当たらない。
しかし成政は辺りを確認する素振りも見せず、空に視線をやったままで姿の見えない声に言葉を返した。
「Shaja. 柴田先輩に集合かけられたんスよ。
届いた招集の文面、浅井攻めの作戦概要と先輩の個人的な恋愛展望と妄想が混ざってワケわかんねえことになってたんで、
到着が期日より数日遅刻の今になりやしたが。解読に時間かかりましてねえ……。
今から柴田先輩のとこ行くんスが、遅刻の理由そのまま言ったら殴られますかね」
愚痴混じりの成政の返事に、見えない声は押し殺すように笑った。
「ナル君、そういうとこ要領悪いよねえ。昔っからずっとだ」
「そのへんの話題はあんまり聴きたくないッスね……」
やや苦い口調で言った成政は、顔を空へ向けたままに目線を己の横に流す。
「ここでまで隠形してる必要はないと思いますけど? 姿が見えないと喋りにくいッスよ、滝川先輩」
Shaja! と快活に応じる声は楽しげな響きを含んだものだ。
声が宙に浮いた一瞬の後には、まるで以前からそうであったかのように成政の横に立つ影があった。
「ナル君も随分と素直になったもんだ。昔なんか……、ああ、言わない方が良いんだっけ」
鉢巻に忍者装束の姿、滝川・一益は口を開けて大きく笑った。
腕組みをした姿勢で成政と同じように正面の星空に眼を向け、笑みを含んだ軽い口調で喋る。
「ま、早いとこ皆と合流した方がいいんじゃないかい。道理でニウちゃんとかが微妙に焦ってたわけだ。
"相方の貴方が彼の無軌道を管理しないでどうするんですか"――って、
トッシーがやたら怒られてて何だかよく解らなかったけど、君が遅れたとばっちりだったのか」
508「――Shaja?」 3/7:2012/12/16(日) 18:18:43.70 ID:Nr6tC1pc0
それを聞いた成政は、ああ、と眉をしかめ額に手を当てた。そして一益の方へと向き直る。
「トシには悪いことしたっスね」
「ニウちゃんはからかい半分だろうさ。トッシー、意外と遊ばれやすい性格してるからね」
同じく成政へと身体を向き直らせた一益は、さあさあ、と急かすように成政の肩を叩いた。
「ここからだとそのトッシーが一番近いよ。さっきは真下の広間に居たし今もきっとそこだ。
この広い艦を柴田先輩達を探して歩き回れば直線軌道な君は間違いなく迷子だろうし、
一旦トッシーに会っといた方が良いだろ」
そこで、言葉に少しの空白が生じた。
数拍の後、彼のためにも、と言葉を続けた一益の口調には、それまでの明るさとは一転して翳りがある。
「……何かあったんスか」
問う成政の口調は険しいものとなった。対し一益は、いいや、と片手を顔の前で振る。
「そういうわけじゃない、いつものだよ。九州から帰ってきたばかりなんだ、彼」
「……いずれ俺と相対する時のための調査、っスか」
「Shaja. 用いた言い訳としてはその通りさ」
沈んだ面持ちで頷いた一益は、肩を落とし大きく吐息をついた。
猫背に俯き長く息を吐いた後、跳ね起きるように顔を上げ、きっとして成政を見る。
509「――Shaja?」 4/7:2012/12/16(日) 18:19:10.26 ID:Nr6tC1pc0
「ああいう、事あるごとに自分で自分を責めて虐める癖さ。
ナル君にも十分素質あるけど、トッシーは君と違ってずいぶんと深く落ち込むね。
自分で作った言い訳を毎回使って毎回それでヘコんで、楽しいわけも無いだろうに。
それとも楽しいのかな、精神的被虐趣味? 身体的に痛いことと基本無縁だからって」
「……怒ってるスね、滝川先輩」
未熟な後輩に対しては当然さ、と一益は強い口調で答える。
「そういうわけだから早く行くと良い。
彼の手によって死ぬ……と言ってもいいだろう、そんな君自身でどうにかしてやれ」
その言葉を喋る時には、もう一益の声は常の快活なものに戻っていた。
またも成政の肩を叩き、そして今度は背を押しもする。
「私は白鷺に戻るよ、ここにはちょっと遊びに来てただけでね。
六天魔の皆が揃ったってことはそろそろ出航だろ。
降りるのが遅れて浅井のところまで運ばれたりしちゃ踏んだり蹴ったりだ」
言葉の途中で背を押した指の感触は唐突に消え、
同時に成政の耳に入る声も出処のはっきりしない宙に舞うようなものになった。
そしてあっという間もなく遠ざかり消える。
「……相も変わらずの世話焼きだな、あの人は」
残された成政の呟きは笑みを含んでいた。
そうして彼は甲板を後にする。
510「――Shaja?」 5/7:2012/12/16(日) 18:19:48.50 ID:Nr6tC1pc0
客室の戸が並ぶ廊下を成政は歩く。
真夜中である故に艦内は静まり返っており、木の床を踏む成政の僅かな足音しか響く音はなかった。
突き当たり、広く抜けた空間に足を踏み入れる。
立ち止まり見渡すと、目的の人物はすぐに成政の眼に入った。
成政と同じ数字の刺繍、大振りな赤い上着を着込んだ痩せ身は、広間の壁に寄りかかって茫としている。
脱力した姿勢を取っており、今にも倒れるか、壁に背をつけたまま床へ崩れ落ちそうだ。
足音を聞きつけたのか、壁にもたれる彼の顔が成政の方を向いた。
長い結い髪が壁に擦れて音をたてる。
こちらを見たその表情が一瞬泣き出しそうに歪んだのは、成政の気のせいではないだろう。
「……ナっちゃん」
「ああ」
呼ぶ声は小さく弱く笑み、応える声は努めて抑揚を抑えている。
成政はゆっくりと歩を進め、その青年、前田・利家と程近い真向かいに立ち止まった。
「久方ぶりだ。まつの奴は、……寝てやがるのか」
言う成政の視線の先、利家の肩の上で、小さな少女が座った姿勢で寝息をたてている。
「Shaja. もう夜も遅いからね。少し前まで眠りかけては起きてを繰り返していたけれど」
利家が眉尻を下げ、眼を細めて言う。もう成政からは視線を外し、俯いていた。
力のない笑みのままに、眠る少女の頭を撫でている。彼はそうして暫くの間無言だった。
511「――Shaja?」 6/7:2012/12/16(日) 18:23:51.83 ID:LOCrH3xh0
「ねえナっちゃん、いずれ僕は君を殺すよ」
言葉は唐突だった。
成政がそれに応える間を与えず、利家は縋るようにして彼の身体に倒れこんできた。
成政の胸元に己の頭を押しつけ、両腕で彼の背を掻き抱く。
それ以上の言葉を発さず、存在しない身体の重みを預けるかのように成政に凭れかかっていた。
その身が震える気配が、触れ合った身体から成政に伝わってくる。
どうしようもねえなあ、と成政は半ば駄々っ子に対するような心持ちでいた。
利家の気持ちは解るつもりだ。
それでもそれぞれの歩みは止まらないし、その足取りが歴史の枠組みから外れることも無いのだ。
利家の、背の半ばほどまである髪をうなじからかき上げた。
露出した首筋から顎に手を添わせ、こちらへと顔を上向かせる。
間近で見る彼の瞳は、水を湛えたように揺れていた。
こちらを見つめるその瞼が瞑られたのを合図とし、成政は己の唇を利家のそれと重ねあわせた。
ただそれだけで、それ以上のことはしない。
何故だろうな、と成政は思う。
互いの存在としての構造が根本的に異なる以上、ふたりが直接的な行為に及ぶことは不可能だ。
充たされないとわかりつつ、何故今に至るまで、ただ身体を触れ合わせるだけのこの関係が続いているのか。
唇を合わせたまま、利家の震える背をあやすように撫でた。
あるいは、この関係に愛欲は絡んでいないのかもしれない。
単純に、生者の体温に焦がれ求める死者、それだけのものではないのだろうか。
そうだとしても、二人が互いに特別な執着を見出していることは疑いようもなかった。
そうでなければ、利家は成政が命を投げ打つ時を思って自分を責め苛んだりはしないであろうし、
成政もまた、そのような利家を見ては諦念の混じった謝罪を胸の内で呟くこともないのだ。
512「――Shaja?」 7/7:2012/12/16(日) 18:24:32.97 ID:LOCrH3xh0
利家の震えが収まって少しの時間が経ち、彼の身じろぎを皮切りに互いの唇は離れた。
始まりとは反対に成政の両腕が利家の背へと回り、抱き込んでいる。
「死にたがりに気兼ねなんてするんじゃねえぞ」
成政の言葉が先ほどの己への返答であることに気づくのに、利家は少々の時間を要した。
まずきょとんとした表情をし、それを眉を下げた笑みに変えた後、静かな声色で彼は言う。
「……ナっちゃんは、自分勝手だよねえ」
諦めと苛立ちが綯い交ぜになった口調だった。
成政は破滅の信念を絶対に譲らない。
そのくせ利家のような者の慨嘆を酷く気にかけ構い、
そうしておいて己を死に導く役割の一旦を強いてくる。そんなところが利家の心を抉るのだ。
でも、と利家は言葉を続けた。
己の覚悟のその脆さがが絶対的に不要なものなのは、覆しようもない事実なのだ。
今進む道を戻ることも逸れることも、立ち止まることも選びたくはない。
たとえ選ぶことが許されていないのだとしても、それならば確かな思いの元に前へ進みたい。
他を後ろに置いてまでそれを為さねばならないのがどうしてこんな僕なんだろうねと、
内心で自嘲しながらも言葉を紡ぐ。
「僕は、できうる限りで君に応えたいよ」
肯定の意を含む合言葉を安易に使い誓うことは、今はまだできなかった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
513Hamming sweet days 1/8:2012/12/19(水) 16:52:19.79 ID:oV8GzhQz0
生。某セ糾弾の気ャプ点と、某パ糾弾に遺跡した名居也酒。
ちょっと前にも投下させて頂きましたが、続きものではないです。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

不安を酒で流し込むようにしながら、俺は携帯電話を握っていた。
富士他さんには何度も電話しているというのに、コールを聞いている間の緊張感はいつまでも消えない。
電話に出なかったらどうしよう、だとか、そういう女々しいことばかり考えてしまう。
けれど、今まで富士他さんが俺の電話に出なかったことは、一度足りとも無い。
あるときは、二回目ぐらいのコールですぐに出て、おう岳匕口、と余裕のある声で答えた。
またあるときは、六回目ぐらいのコールでやっと出て、おう岳匕口、と息切れしながら答えた。
そういうとき、ああ忙しかったんだろうな、と俺は申し訳ない気分になる。
今回は後者のパターンだった。そろそろ切ろうかと思った瞬間にコールが途切れて、岳匕口、出るの遅うなったわ、と聞こえてきた。
「すんません、忙しいなら切ります。」
「ああ、平気や平気。今ちょうど終わらせたとこや。」
一体何をしていたのだろうか。
気になったけれど、なんとなく聞かない方が良いような気がして、俺は口を噤んだ。
「岳匕口、元気やったか?風邪ひいてないか?」
聞き慣れた質問をされて、俺の緊張が僅かにほころぶ。
俺が電話するたび、富士他さんは決まってこう聞いてくる。
「元気ですよ。一応俺、もう26なんすよ。」
「あかんわ、どうしても心配になってまうわ。」
「富士他さんこそ、元気でやってるんすか。」
「ああ、俺も元気やで。」
季節の変わり目からか、近頃風邪をひく人が増えている。
冷たい風が吹き付けるたび、富士他さんは平気だろうか、と心配になっていたから、元気そうな声が聞けて安心した。
514Hamming sweet days 2/8:2012/12/19(水) 16:53:13.69 ID:oV8GzhQz0
「なあ、そういや、もうすぐ府ァンフェ酢やな。」
いつも通りのやり取りを終えた後、話題を振るのは決まって富士他さんだ。
電話をするのは俺からが多いくせに、俺は何の話も振ることが出来ない。
「ああ、そうでしたね。そっちはいつなんですか。」
「11月24日や。そっちもそんなもんやろ。」
「そうっすね、俺んとこは23です。」
「ほんまに。」
去年の府ァンフェ酢ティバ流のことを思い出す。
そのときは、次の府ァンフェ酢ティバ流には富士他さんが居ないだなんて、考えもしなかった。
「今年は、どんなことすんの。」
「4つの地―ムに分かれて、対抗戦をするらしいっす。」
「へえ、面白そうやね。」
「俺が地―ムの気ャプ点やるんすよ。」
「すごいやん。さすが気ャプ点やな。」
いつもの調子で喋れていることに、俺は安心する。
電話するたびに気まずい空気になっていたら、いつか出てくれなくなってしまうような気がして怖かった。
「俺の地―ム、地―ム居間ドキっていうんですよ。」
「なんやねん、居間ドキって。×ンバ―が居間ドキなんか?」
「意味わかんないっすよね。×ンバ―は、俺と、海苔さんと、あとは邦世氏とか……」
俺が地―ムのメンバーの名を挙げていくのを、富士他さんは黙って聞いていた。
何人かの名を挙げた後で、不意に口を開いた。
「なんか……あれやな。」
「え、なんすか?」
「なんか、懐かしいわ。」
515Hamming sweet days 3/8:2012/12/19(水) 16:53:45.42 ID:oV8GzhQz0
富士他さんは明るく言ったようだったけれど、どこか寂しさもにじんだ言葉だった。
俺は身体を強張らせる。頭の中を掻き回して、必死で返事を考えた。
「そ、そっちは何するんすか。」
「ああ、せやった。こっちも地―ム対抗戦らしいわ。」
「へえ、なんか似てますね。」
「初めてやからな、緊張するわ。」
酢ポ―津ニュ―酢で観ていた、富士他さんの姿を思い出す。
地―ム×イ卜とはもうずいぶん慣れ親しんだようで、そこに馴染んでいた。
「富士他さんなら大丈夫っすよ。もう馴染んでるじゃないすか。」
「なら、良いけどなあ……。」
そう答える富士他さんの声は弱々しくて、いつもの自信は感じられない。
なんだか富士他さんらしくなくて、俺はどこか不安になる。
やはりまだ、世子歯真に未練があるのだろうか。
騙し通してきた『寂しい』という気持ちが、顔を覗かせたような気がして、しっかりしなきゃ、と首を振る。

「千代はもう、寒いんですか。」
地―ムのことから話を逸らそうとして、必死で考えた末に出てきたのは天気の話題だった。
もっと気の利いた話題は無いのだろうかと、言った後で後悔する。
「ああ、めっちゃ寒いわ。11月入ったら、急に来たな。」
俺が話すつまらない話題にも、富士他さんはちゃんと答えてくれる。
「雪も降ったりしたんですか。」
「お前、千代の位置わかってないやろ。」
頭の中に、もやもやとした日本地図の絵が浮かんでくる。
どうやら俺の頭には、塔北といえば雪というイメージが根付いているようだ。
516Hamming sweet days 4/8:2012/12/19(水) 16:54:22.97 ID:oV8GzhQz0
「話題、変えましょうか。」
「なんやねん、自分から振っといて。」
富士他さんはそう言って電話の向こうで笑うけれど、俺は唇を噛み締めていた。
もちろん、バカにされて悔しいからではない。
富士他さんの口からこういう話を聞くたび、もう世子歯真の人ではないんだな、という実感がわいて、俺に突き刺さる。
どんな生活をしているのか気になって、電話をするたびに近況を聞いたりするけれど、こんな風に決まって後悔することになる。
心のどこかでまだ、富士他さんの卜レ―卜"を認めたくない自分がいるのだろうか。あれからもう五ヶ月が経とうとしているのに。
「岳匕口、どしたん。」
ジレンマに陥って黙り込んでいると、富士他さんが心配そうに訊ねてきた。
俺は我に返り、慌てて誤魔化す。
「いえ、なんでもないです。」
とりあえずそう言ってみたはものの、それ以外の話題を振ることが出来ない。
地―ムのことも話したし、きちんと生活していることも話した。
黙ったままでは、電話した意味がない。焦れば焦るほど、頭の中は混乱していく。
「なあ、岳匕口。」
悶々としている俺を見計らったように、富士他さんが口を開く。
大事な話をしようとする時の富士他さんは、こういう風に改めて俺の名前を呼ぶ。
一体どんなことを言われるのだろうか。返事もしないで、俺は身体を強張らせた。
517Hamming sweet days 5/8:2012/12/19(水) 16:54:51.77 ID:oV8GzhQz0
「寂しくさせて、ごめんな。」
唐突にそんなことを言うもんだから、俺はなかなか反応を示せなかった。
今富士他さんが千代にいるのは、富士他さんのせいじゃないのに、どうして謝っているのだろうか。
「寂しがってるのは……、」
富士他さんの方じゃないのか。そこまで言いかけて、俺は言葉を呑み込んだ。
富士他さんは、寂しいとか悲しいとか、そういう類のことを俺の前であまり言わない。
いつも俺の心配ばっかりして、俺が悲しんでいれば慰めて、俺が寂しがっていれば傍にいてくれて、いつだってそういう人だった。
今までとは違う。俺と富士他さんの間には距離があって、俺が悲しんでもいつでも慰めてくれるわけじゃないし、寂しがってもいつまでも傍にいてくれるわけじゃない。
さんざん甘えてきた富士他さんから、自立しなければいけない時が来たのかもしれない。
電話の向こうの富士他さんは、俺が返事をするのを黙って待っている。
「……俺、寂しくないですから。」
そう断言してみせると、息を呑むような音が聞こえた。
ちょっと考えた後で、悲しみを笑いで誤魔化すようにして富士他さんは答える。
「せやな……岳匕口だってもう26なんやもんな。」
富士他さんが溜息を吐いて、音声にノイズが入る。
「俺が知らん間に、こんなに立派になったんやね。」
「俺はずっと前から立派でしたよ。」
どこがやねん、と富士他さんがおかしそうに笑って、俺もそれにつられる。
少し時間はかかってしまったけれど、いつも通りに話せることに安心した。
518Hamming sweet days 6/8:2012/12/19(水) 16:57:47.78 ID:8fCAJgSy0
「だから、富士他さん。」
富士他さんがするのを真似して、俺も改めて名前を呼ぶ。
それを察したように、富士他さんの笑い声が止まった。
「俺がいない生活を、楽しんでください。」
たぶん、富士他さんがいない生活を、俺は楽しむことが出来ない。
今まで当たり前にいた人が突如いなくなって、それをすっぱり割り切るなんて難しすぎる。
だからこそ、富士他さんにはそんな思いをさせたくなかった。
いつまでも俺の影を追いかけて、新しい地―ムでの生活さえままならなくなってしまったら、俺もたまったもんじゃない。
電話の向こうの富士他さんは、何も返事をしない。急にこんなことを言われたんだから、当たり前のことだけれど。
「……岳匕口」
だいぶ時間が経ってから、富士他さんがもう一度俺の名前を呼んだ。
それは出来ない、だとか、何を言ってるんだ、だとか、そういうことを言われると思った。
せっかく自立しようと決めたのに、富士他さんにそういうことを言われたら、俺は先程言ったことを撤回して、またすぐに甘えてしまうだろう。
それだけはしたくなかったから、富士他さんが何か言おうとするのをデカい声で遮る。
「すんません、ちょっと切らなきゃいけないんで、これで。」
「……ああ。」
あまりにも唐突すぎる展開に、富士他さんも俺の考えを察したのか、素直に応じた。
これで良いんだ、とひたすら自分に言い聞かせ、今までの自分が出てきてしまいそうになるのを必死で抑える。
終話ボタンに指をかけたと同時に、富士他さんが負けじと口を開いた。
519Hamming sweet days 7/8:2012/12/19(水) 16:58:28.78 ID:8fCAJgSy0
「今度は俺が、電話するわ。」
「……」
「岳匕口が出てくれなくても、何回も何回も電話したるから、覚悟しといて。」
抑えつけていたものが、一気に溢れ出してくる気がする。
やっぱり富士他さんには敵わないな、と、終話ボタンから指を離して俺は頭を抱えた。
「ばかですね、富士他さんも……。」
「ああ、なんとでも言え。一番ばかなのは岳匕口やけどな。」
「なんでですか。」
「あんなえらそうなこと言っといても、後で一人でシクシク泣いてるくせに。」
そんなことないですよ、と言えない自分に腹が立って、反論も出来なくなる。
「そういうのが思い浮かんでくるから、ほっとけないねん。」
さすが八年間一緒にいただけあるな、と感心するぐらい、富士他さんは俺に関することならなんでもお見通しだ。
この人を上手く丸め込もうと思っていた自分が浅はかだった。
「そろそろ切らなくて良いん?」
「……切りますよ。切らなきゃいけないんで、切ります。」
バカにされたような口調で促されて、俺は今度こそ終話ボタンに指をかけた。
520Hamming sweet days 8/8:2012/12/19(水) 16:58:53.14 ID:8fCAJgSy0
「またな、岳匕口。風邪引かんようにな。」
「はい。じゃあ、おやすみなさい。」
自分から切ると言ったくせに、俺はどうしても自分から切ることが出来ず、ボタンを押せずにいた。
結局いつものように富士他さんから電話を切って、通話終了を知らせる機械音を聞いてから、携帯電話をベッドの上に放り投げた。
俺はこのまま、富士他さんに甘え続けるのだろうか。それで良いのだろうか。
そんなことを悶々と考えていると、突然放り投げてあった携帯電話から着信音が流れ出した。
慌てて画面を見てみると、「新着メール1通」という文字が浮かんでいた。
さっき電話したばかりの、富士他さんからだった。
一体何の用事だろうか、やはりあんなことを言って怒らせてしまったのだろうか。
少し怖くなりながらメールを開く。

『府ァンフェ酢の気ャプ点、頑張れ。
 そばにいてやることは出来ひんけど、いつでも応援することは出来るから。
 それだけは忘れんといて。』

文面を読んだ後で、携帯電話を持ったまま布団に突伏して顔を押し付けながら、富士他さんには敵わないな、と思った。
いつだって俺の一枚も二枚も上を行く。
俺がこうやって富士他さんのことで泣きたくなるのも、なんで知ってるのだろうか。見透かされすぎてなんだか怖くなってくる。
携帯電話のメール返信画面を開いて、「ありがとう」と打ちかけてから、それを消して再び携帯電話をベッドに放る。
次に話すのは、府ァンフェ酢ティ場流が終わってから、俺がそこで頑張ったことをたくさん話そう。
電話の着信が来ることを待ち遠しく思いながら、カレンダーの23日に印をつけた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
代行者様、ありがとうございました。
521風と木の名無しさん:2012/12/20(木) 22:20:00.16 ID:hVBM/plJ0
488KB
522風と木の名無しさん:2012/12/22(土) 21:12:58.04 ID:9r09PF7V0
新スレたてました

モララーのビデオ棚in801板69
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/801/1356178299/
523風と木の名無しさん:2012/12/22(土) 23:54:43.82 ID:eNz2ZEKM0
>>522乙です
524風と木の名無しさん:2012/12/23(日) 01:16:36.05 ID:+81IFLTG0
>>522
ありがとうございます
525風と木の名無しさん:2012/12/25(火) 10:48:45.09 ID:SIbqNXZN0
>>522
乙ですー
526Sixty-Three 1/5:2012/12/25(火) 11:36:15.10 ID:ktlEG0xU0
洋画半生「○○七空落ち」七×九。
もし情報を届けにきたのが九さんだったら…という妄想です。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「ルームサービスです」
「…頼んでないが」
「細かいこと言いますね。サービスなんだから素直に受ければいいのに」
「……それはすまない」
「入れてくれません?それとも頼んでないから帰れと?」
「あぁ、悪い。入ってくれ」
腰にタオルを巻いただけの男が巻き毛気味の痩せた男を迎え入れたのは、間顔にある
高級ホテルの一室。半分裸の男――○○七の元に現れた眼鏡の男――九は、自分が暮らす
世界とは縁遠い豪華絢爛な客室を隅々まで見渡した。
「……銃が撃てるとこんな暮らしが出来るんですね」
「羨ましいか?」
「いいえ。僕は自分の部屋以外じゃ眠れないので」
「大変だな。飛行機じゃどうしてた?長旅だったろ」
「飛行機で眠るなんてどうかしてる。いつ何が起こるかわからないのに」
九にしては珍しく(と言ってもわかりにくいが)感情的な物言いに気付いた七は思わず頬を緩ませる。
「あぁ…怖いのか」
「違います。出来るだけ地に足を着けていたいんです」
「諜報員の特殊装備担当って仕事は地に足着いてるのか?」
「『出来るだけ』って言ったでしょ」
九は視線も合わせず受け答えをする。かと思うと急に振り向いてじっと七の格好を観察し始めた。
「……もしかして何かしてる途中でした?」
「髭を剃ろうとしてた」
「続けてください。待ちますから」
「悪いな」
七は頷いて洗面所に戻った。折り畳み式の剃刀をゆっくりと肌に滑らせていると、鏡の端に
九の姿が見える。
527風と木の名無しさん:2012/12/25(火) 12:22:27.15 ID:ZvSGzYkq0
支援いるかな?
528Sixty-Three 2/5:2012/12/25(火) 18:32:50.15 ID:1zm0PpSU0
さっきと同じように立ったままの彼を眺めている内に、ふと疑問が浮かんできた。
「どうしてここにいるんだ?」
「情報を伝えるためです」
「現場担当でもない君がか?」
「いけませんか?」
「君はそういうのを嫌がるタイプだと思ってた」
「…貴方のお陰ですかね」
意味深な言い方をする九に七は眉を上げる。髭剃りを終えて出てきた彼は、
壁に身体を預けながら尋問を始めた。
「ぼくのお陰って?」
「『銃を撃つかどうかの判断はパジャマ姿じゃできない』――そう言いましたよね」
「あぁ」
「だからパジャマを着替えて外に出てみたんです。銃を撃つ人の世界が見てみたくて」
真っ直ぐに七を見つめながら答える九の纏う空気が、前に会った時とは違う気がした。
こういう場所に彼がいるという光景が珍しいからだろうか。
「君にはどう見える?」
「パジャマで紅茶を飲みながら眺めていられる世界の方がずっと良い」
彼らしい答えだ。
少し視線を逸らした九がどこか悔しげに見えて、七は笑みを抑えられなくなる。
「そうか…せっかく着替えたのに無駄だったな」
こんな態度では九の機嫌を損ねるかもしれないと思ったが、彼は気にしていない様子で
すっと歩み寄ってきた。
「……そうでもないですよ」
「ん?」
「貴方のそういう姿を見られただけでも、わざわざ出向いた価値はあった」
九の興味深そうな視線で七は自分の格好を思い出す。そう言えばまだきちんと服を着ていなかった。
「っと…すまない。着替えるよ」
「大丈夫ですよ。そのままで」
「でも…」
「貴方の身体に興味があるんです。そのためにここまで来たと言っても過言じゃない」
529Sixty-Three 3/5:2012/12/25(火) 18:33:41.37 ID:1zm0PpSU0
気がつくともう目の前に九がいた。その表情から彼の真意を読み取るのは難しい。
「ぼくの身体に?」
「ええ。工厶が言ってました。貴方と寝た女性は皆貴方の虜になってしまうと。
どうしてなのか調べてみたいとずっと思ってた」
九は好奇心を覗かせながら七の身体に手を伸ばす。
彼の目的がはっきりしないせいかわずかに身構えてしまう。
「調べてみたいって?」
「貴方の何がそうさせるのかを知りたい。そして僕も同じようになるのか試してみたいんです」
胸に手を置き、心臓の鼓動を確かめるようにそっと力を込める。七より少し背が低い九が
見上げるようにして彼の目を覗き込んだ。眼鏡に遮られてはいるが、どこか妖艶な輝きを
湛えている。触れてくる掌が想像以上に熱いことに七の胸が少しずつざわつき始めた。
「それはつまり……僕と寝たいと?」
「そういうことになりますね」
「九……本気か?」
「冗談でこんなこと言いませんよ。大して面白くもないし」
確かに、と七は同意を込めて肩を竦めた。
煮え切らない態度に焦れたのか、九がわずかに語気を強める。
「わからないならはっきり言いましょうか?僕は貴方に凄く性的な魅力を感じてるんです。
自分でも驚くくらいに」
「そいつは嬉しいね」
「その貴方と、こんな現実離れした空間に二人きりですよ。いつまで冷静でいられるか」
「……確かに浮き足立ってるようだな。そんなこと考えるなんて」
そう溜息を吐いてみせたものの、七は自分が今彼を諭そうとしているのか
彼に気圧されているのか判別できずにいた。
530Sixty-Three 4/5:2012/12/25(火) 18:34:52.43 ID:1zm0PpSU0
九がこんなに積極的な一面を持っていたということに内心驚いていたし、
それが自分に向けられるとも思っていなかった。
とにかく予想外な九の行動に彼は戸惑っていた。主導権を握られているようで少し面白くない。
「それは否定できませんね。でも貴方がやってることってこういうことでしょ?
任務中に出会った女性と、その場の雰囲気でベッドを共にする」
「だからって誰とでも寝る訳じゃない」
「……意外と頭固いんですね。まぁ予想はしてたけど」
今度は九が溜息と共に呟いて手を引く。明らかにがっかりされたことに思いの外プライドが
傷付き、七の中の負けず嫌いな部分が頭をもたげ始めた。
「言っておくが、ぼくは君のためを思って――」
「自信がないんですか?ひょっとして」
「……何?」
「こんなもんかって思われるのが怖い?」
薄く笑みを浮かべながら九は言う。こんな子供じみた挑発には乗るまいと平静を装う
七だったが、性分なのか一度火が着いてしまうとなかなか抑えが利かなくなってくる。
同時に、このやけに自信家な特殊装備担当の鼻っ柱を折ってやりたい衝動にも駆られてきた。
知識は七よりも豊富なようだが、経験ではこちらに分があることを身をもって
思い知らせてやりたい。彼に敵わないことを認めさせてやれたら気分が良さそうだ。
彼は同じように笑い返し、逆に九の腕を掴んで身を翻す。一瞬で相手を壁に縫い止めると、
ぐっと顔を寄せて囁いた。
「――あぁ怖いね。君を泣き喚かせて、止めておけばよかったと後悔させるんじゃないかって」
531Sixty-Three 5/5:2012/12/25(火) 18:35:40.46 ID:1zm0PpSU0
突然立場が逆転して少し驚いたようだったが、それを待っていたと言いたげに九が目を細めて
微笑む。期待と興奮が滲んだその表情には今までに見たことのない色気が漂っていた。
「……そのくらいじゃないと困る。僕を貴方に夢中にさせてくれないと」
出来るんでしょう?と誘ってくる九を拒むべき理由を頭から押し退け、
その生意気な言葉を紡ぐ唇を塞いでやる。
彼はそれを当然のように受け止めるどころか、両手で七の頭を自分の方に引き寄せた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
この後はご想像におまかせしますw
代行者さまどうもありがとうございました。
532風と木の名無しさん:2012/12/26(水) 17:13:38.35 ID:x5L7p2Uw0
>>526
艶かしい雰囲気が素敵です!
外国映画独特の台詞回しが魅力的だなぁ
533風と木の名無しさん:2012/12/26(水) 23:19:11.92 ID:kf9l1vLw0
        ___ 
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   /ノ⊂⊃=⊂l ̄\_\  フキフキ   
   | r'     | i /__ノ )) 
   ヽ|     i / ̄  /
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   /ノ⊂⊃=⊂⊃=   \  イイネ!  
  / r' (__人__)       |
  | i\          /
  l             \    
  ヽ l          i  ノ
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    |          i
    |          |
534風と木の名無しさん:2012/12/27(木) 07:43:09.13 ID:13734GpP0
誰なんだよお前は
535風と木の名無しさん:2012/12/27(木) 13:31:43.17 ID:+RHuNwDO0
恐らく、偽者のやる夫では
536風と木の名無しさん:2012/12/27(木) 18:46:49.36 ID:1GSuSahDT
やる大矢…
537風と木の名無しさん:2012/12/27(木) 23:02:25.64 ID:rSv5AF/u0
大矢なにしてんだよ
538風と木の名無しさん:2012/12/28(金) 02:27:11.02 ID:H/HXAIO50
でも大ちゃんはもっと好きです
539 忍法帖【Lv=8,xxxP】(1+0:3) :2012/12/28(金) 10:53:02.59 ID:djSoJnlt0
そんなキャラもいるんか
540風と木の名無しさん:2012/12/28(金) 13:42:53.68 ID:YJdAKGVH0
やる大矢…
誰か残り4kでやる大矢の説明してくれないか
541風と木の名無しさん:2012/12/29(土) 00:28:46.62 ID:uJ+b+1QI0
思わずググっちまったじゃねーかw
愛されすぎだろ、やる大矢www
542風と木の名無しさん:2012/12/29(土) 01:41:25.50 ID:lzAbLyGg0
            r-──----.
          _|_CD____,,|
          /─    ─  \   ま、所詮はやる夫の派生キャラだお
         / (●)  (●)   \  真のスターはやる夫だお
        |   (__人__)      |  
        \   ` ⌒´     /
       ▼/ ̄      ̄ ̄)____
     〃(⊥) ´/    / ̄/ /   〃 ⌒i
  __i /⌒\./    /   し' __|;;;;;;;;;;i
543風と木の名無しさん:2012/12/29(土) 15:05:03.29 ID:ogzBgYeO0
    / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(●)
.   |     (__人__)   年末のこの忙しい三日間に何寝言言ってんだ
   |     ` ⌒´ノ    始発で開場前に並んでリストにある本全部買ってこい
.   |         } ∫∬
    ヽ        }  i.⌒i
     ヽ     ノ  kニ l
     /    く.[ニニニニニニニニニニニニ`.ニニ´ニニ´
     |  ヽ、二/   〈〉        〈〉 ヽ
.     |     /        〈〉        ヽ
     |     /   〈〉       〈〉    〈〉 ヽ
     ヽ、_ヾ-‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐ゞ
544 忍法帖【Lv=10,xxxPT】(1+0:3) :2012/12/30(日) 11:30:20.51 ID:pt/Z83/j0
あと2kb
545風と木の名無しさん:2012/12/31(月) 01:34:34.25 ID:E/h1D5DY0
        \  ヽ     ! |     /
     \    ヽ   ヽ       /    /       /
        うめだああああああああああぁぁぁ!!
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546風と木の名無しさん:2012/12/31(月) 01:39:41.24 ID:+ABzn1oj0
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        なんばああああああああああぁぁぁ!!
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547風と木の名無しさん
「梅田」「難波」ときたら

        \  ヽ     ! |     /
     \    ヽ   ヽ       /    /       /
        じゅうそおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉ!!
        \          |        /   /
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