『バッキャロォー兄貴イィ…何しやが…っくあぁッ!』4bro.

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1風と木の名無しさん
どうぞ。

過去スレ
『バッキャロォー兄貴イィ…何しやが…っくあぁッ!』3bro.
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1198737122/
『バッキャロォー兄貴イィ…何しやが…っくあぁッ!』2bro.
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1175373655/
『バッキャロォー兄貴イィ…何しやが…っくあぁッ!』
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1131293225/

萌え兄弟∞oI まとめサイト(職人さんの投下まとめ)
ttp://wiki.livedoor.jp/anikilove/

『バッキャロォー兄貴イィ…何しやが…っくあぁッ!』まとめサイト(スレ過去ログ)
ttp://brothers.nobody.jp/

※このスレは兄×弟について語るスレです
弟攻派の方はこちらへどうぞ
兄弟モノで801<6>
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1248942425/
『コレが欲しいんだろ…? 兄貴』
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/pinknanmin/1260168916/
2風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 00:37:11 ID:2UbhF2Ig0
>>1
おつ
3風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 00:53:30 ID:b2fRbzboO
>>1

即死回避も兼ねて

恋の始まりがいつだったかなんてはっきりとは覚えていない。
ただ、これが恋だと気付いた瞬間は今でもはっきり覚えている。


俺が高校入学を控えた春休み、弟は小学校入学を控えていた。忙しい両親に代わり、少し遠出をしてとあるテーマパークへと
弟を連れて行った。春休みだけあって、人混みに揉まれて弟とはぐれてしまったが、幸いさして
時間をかけず見つけ出すことができた。俺に気付いた弟は、しがみつくように抱きついてきて…


年が離れていたからか、共働きの両親に代わって本当に小さい頃から面倒を見ていたからか、弟はよく俺になついた。
こぼれ落ちそうな黒目がちの瞳は、いつでも無垢で打算のない好意と尊敬を、その幼く舌っ足らずな言葉よりも雄弁に
語ってくれた。それは他の何よりも、俺の心を兎に角いっぱいに満たしてくれるモノだった。


下から俺を見上げる弟の瞳は涙でいっぱいで、いつも以上にこぼれ落ちそうに見えた。いつもの無垢で打算のない好意と
尊敬をたたえながら、そして…そして俺を失うことへの恐怖と、俺と共にあるという幸福感を深く鮮やかに煌めかせながら。

その瞬間、今まで『俺の心を兎に角いっぱいに満たしてくれるモノ』が何だったのか、唐突に理解してしまったのだった。
4風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 00:59:38 ID:1v3B9UjE0
いちおつ!しかし一度新スレも落ちたし、これはパート3で終了かなーとも思ってた
>>3
庇護欲と依存は兄弟モノの王道かつ萌えポイントだよね

保守のため何かリクエストあれば書きます
5風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 01:38:21 ID:b2fRbzboO
ついでに弟編


恋の始まりがいつだったかなんてはっきりとは覚えていない。
ただ、これが恋だと気付いた瞬間は今でもはっきり覚えている。


俺が小学校入学を控えた春休み、兄貴は高校校入学を控えていた。忙しい両親に代わり、少し遠出をしてとあるテーマパークへと
俺を連れて行ってくれた。春休みだけあって、人混みに揉まれて兄貴とはぐれてしまったが、幸いさして時間をかけず
兄貴は俺を見つけてくれた。俺は、しがみつくように兄貴に抱きついて…


俺の物心ついてからの記憶には、いつでも兄貴がそこにいる。あらゆる思い出が、全てが兄貴へと繋がっている。
10も年の離れた言葉もろくに喋れないような子供にも、兄貴は根気よく付き合って、よく面倒を見てくれた。
兄貴はいつでも優しくて、特に目線をわざわざ合わせて頭をクシャクシャと撫でてくれるのが俺は大好きだった。
兄貴は幼い俺の世界の全てだった。


抑えきれない涙を兄貴はハンカチで拭ってくれた。そしていつもと同じように頭をクシャクシャと撫でてくれた。ただ…ただ、ギュッと
俺を抱きしめて、いつものようには目線を合わせてはくれなかった。俺は何故か胸が苦しくて、なかなか涙が止まらなかった。


それが『幼い俺の世界の全て』に対する「切ない」という感情だと知るまでには、もう少し月日が必要だったけれど。
6風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 01:51:08 ID:b2fRbzboO
>>4
そうそう、文字通り四六時中一緒にいるから、まさに他人が割って入れない濃密さがいいな、と…

即興で書いてみたものの、一応現在兄27弟17で、兄は死ぬまで自分を抑える気満々だけど、血気盛んな(?)弟の方が
我慢出来ずに行動に出ようとしている、というイメージが頭から離れない…ので、もしよろしければそんな感じでリク
お願いできると全オレが涙するんですが…どうですか?
7風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 02:35:58 ID:GswCZ9BfO
>>1おつ。

>>3も乙!萌えた
8風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 02:44:27 ID:ujSTWRJRO
>>1お兄ちゃんありがとー!
前スレのフットボール兄の話、続き待ってる。全裸で
9風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 03:09:29 ID:tgHdLKEgO
>>8弟よ、裸になるのは兄ちゃんの前だけにしような。
10風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 06:26:58 ID:Tfd8BILL0
>>1
ここがなくなるのは寂しいので
11風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 12:44:57 ID:ujSTWRJRO
>>9
靴下は履いてるから大丈夫だよ!
春とはいえ、まだまだ薄寒いからね!
12風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 13:06:14 ID:IP12y6uM0
おしおきが必要なようだな
13風と木の名無しさん:2010/04/11(日) 22:44:51 ID:24uc1ai0O
え、ちょっ…まっ待てよ兄貴
やめ……んはぁっ…あぁっ…
14風と木の名無しさん:2010/04/12(月) 00:45:10 ID:ju4VMhNL0
>>6
では一線を超えたとこまでリクエストします!
弟×兄になるようでしたらもう一つのスレに投下してください。
15風と木の名無しさん:2010/04/13(火) 00:19:09 ID:UHOyt9YfO
保守
161/4:2010/04/13(火) 02:11:51 ID:/N7/gm9hO
即死回避って今はどれ位レスすればいいんだろ?


「兄貴、辞書貸し…何やってんの…?」
扉を開けた途端目に入ったのはベッドに積まれて散らばっている写真とそれを前にして考え込んでいる兄。
高校時代、三年連続「遊びでもいいから一度お付き合いしてみたい男」No.1に選ばれた、才色兼備な我が兄の見惚れるような
憂い顔が気になったわけではない。一つ屋根の下でずっと暮らしているのだ、今更同性の兄弟の見た目なんぞ気にするような
繊細さなど俺にはない。
問題は彼を悩ませているとおぼしき写真の方だ。
「いや、もうすぐお前の誕生日だろ?この一年のメモリアルアルバムの構成をそろそろ練ろうかと」
乱雑に積まれた写真の共通点、それは必ず(本当に小さくても)俺が写っていることだ。
「…はぁ、もういい加減お互いイイ年こいてんだからやめろよそーゆーのはぁ…」
「何を言う兄の一年に一度の楽しみを!お兄ちゃんはお前をそんな子に育てた覚えはありません!」
写真から顔を上げて、こちらに拗ねたような表情をしてみせるが、言っていることはアホ以外の何物でもないと思う。
「うわ、なんで俺が買ってもいない修学旅行の写真とかあるわけ?この人ストーカーです助けておまわりさーん」
兄の言うことは軽く無視し、無表情かつ棒読みでそんなことを言ってみる。学年の違う女子たちにまで写真が出回ったという
兄とは違い、俺の写真を好んで手に入れようとする人間など皆無だ。
ただし、目の前のアホを除く。
「うん?それはなー、お前のクラスの子達が家に来たことあっただろ?その時頼んだ分。いやー言ってみるもんだねー
てか誰がストーカーだコラせめてブラコンと言えコラ」
学歴が高くても頭が残念な人間っているよね、などと少し思考を飛ばしてしまう。兄と違い、自分は兄絡みでもない限り
女子と縁などなく、彼女イナイ歴=年齢を順調に更新中だ。
兄にニッコリされながらお茶を勧められて頬を染めていた、『噂のイケメン』目当ての女子共にこのアホの姿を見せてやりたい。
決して僻みでも何でもなく。
172/4:2010/04/13(火) 02:17:45 ID:/N7/gm9hO
軽く頭痛がしそうな俺を尻目に兄は楽しそうに写真を仕分けていく。俺の誕生日毎に編集される『メモリアルアルバム』とやらも
今年で6冊目だ。きっかけは高校入学祝いにと親父が兄に買い与えた一眼レフ。余程性に合ったのか、兄は賞を獲るほどの
腕前となり、大学卒業後はソッチ方面に進むことに決めたらしい。最高学府に進んでおきながら流石に自由過ぎるだろと思う。
もちろんこれも決して僻みではない。

「やっぱり俺とお前のツーショットで最初と最後は飾らないとな〜…」
気付けば兄がこちらを窺うように見ている。さっきの台詞を翻訳すると『最後のページ用のツーショットを今撮りたい』ということだ。
多分。
「…で、何を用意してるんだ、あんたは」
「いや、思ったよりバイト代が入ってね?新しいの買ったんだよアハハハ」
多分じゃなくてまんまだった。アハハハじゃねぇよ何いそいそとカメラと三脚持ち出してきてんだよ、と言いたい気持ちをグッと堪えた。
言っても言わなくても結果は変わらないからだ。
「うーん、やっぱ部屋だと狭いなーあーでも部屋じゃないとなー…あ!そこの椅子もうちょっと引いて、そう、んでそこに座って」
何やらブツブツ言いながらカメラを調節し、俺に指示を出し始める。こうなるとイメージ通り撮り終えるまで兄は諦めない。
最初に賞を獲った写真――二人で手を繋いで、夕焼けに染まったその影を撮ったのだ――からずっとこうだ。
「っと、これでよし!」
どうやらセッティングできたらしい。兄が俺の座っている椅子の後ろへと回りこみ、両肩に手をかけてきた。

実を言えば俺は兄と一緒に写真に写るのがあまり好きではない。子供の頃から、いつでも周りの視線は中身も外見も
上出来な兄のもので、俺はその引き立て役だからだ。
思わず憮然とした顔になるのも仕方ないだろう。
「ほーら、笑って笑って!」
腰を落とし、嬉しそうな兄の顔が俺の横に並ぶ。何がそんなに嬉しいんだか…とその顔を見ていたら、そのまま顔が
こちらを向き、近付いてきて…
183/4:2010/04/13(火) 02:23:09 ID:/N7/gm9hO
「………」
フラッシュにも気付かなかった。
意識が感覚と一緒になった時には既に兄はカメラの元にいて、「おぉっ!」とか「一発撮りで完璧!」とか言いながら
データをチェックしていた。
やっと我に返った時は、自分の部屋にいた。どうやら兄の部屋をそのまま辞してきたらしい。あまり記憶がはっきりしない。
「あ…辞書借りてない」
ふと当初の目的を思い出し、一人ごちた自分の口元に指が触れた瞬間…絶句したまま自分の全身が真っ赤に染まったのが
分かった。
ベッドの下に隠すように仕舞ってある、あの夕焼けに染まった二人の影の写真のように。
194/4:2010/04/13(火) 02:28:07 ID:/N7/gm9hO
「お子様には刺激が強過ぎたかな?」
黙って部屋を出ていった弟が、そのまま自分の部屋へと戻っていったのを音で確認し、フッと苦笑混じりに呟く。
手元のカメラには驚きのあまり…と言わんばかりに目を見開き、為すがままに俺に口付けられている弟とのツーショットが表示されている。

思い込みとでも言おうか、弟は何故か自分の価値を過小評価しがちだ。身長こそ標準よりやや低いが、均整の取れた身体つきも、
繊細に整った綺麗な顔つきも、俺とは似ても似つかないけれど十分人目を引く。頭も決して悪くなく、俺の母校でもある
進学校でも上の中辺りの成績だ。
それなのにいつまでも兄である俺に劣等感を抱き続けている。
「ま、自業自得というか、俺もガキだったんだよなー」
俺は弟を愛した。それこそ他人から弟を隠し、弟から他人を隠す程に。弟に他人の興味が向くことのないよう、そんな素振りを
見せる者は悉く俺に目が向くよう仕向けた。そうやって俺に囲われた世界で俺だけを見て生きてきたから、弟は自分に
向けられる視線に鈍い。
かつて家にやってきていた女の子達が、よもや俺をダシに自分に近づこうとしていたことなど気付きもしていないだろう。
そして俺の牽制にも気付かない。今までずっとそう仕向けてきたのだから。

ベッドに置いたままの写真に目を写す。ほとんど俺が撮ったものだ。だが世間に発表するつもりは一生ない。勿体なくて、
他人に見せる気にはなれない。
だからこその『メモリアルアルバム』だ。
そして次の7冊目へと繋がる第一歩が、今まさに手元にある。

「あいつアレでかなりのツンデレだからなー7冊目はいよいよデレのターンだよな、うん」
そのためには間髪入れず動揺している隙をつかなくては。
堪えきれない笑みを浮かべ、俺は辞書を手に取った。


一見アホだけど実は策士な兄×ツンデレな弟
のつもりなんだが…ツンデレ難しい。
20風と木の名無しさん:2010/04/13(火) 13:36:28 ID:rMt2QiMZ0
うおお萌えた
弟のデレのターンを全裸待機
21風と木の名無しさん:2010/04/13(火) 18:46:10 ID:m3R8QrWEO
バカヤロウ危うく萌え死ぬところだわ!
221/4:2010/04/14(水) 00:24:19 ID:0RTaTKwwO
デレのターン?



何でこんな状況になってるんだ…

「お、トンボはっけーん」などと言いながら兄はカメラを構えている。イケメンというのは何をやっても様になるものだと思っていると、
その顔が突然こちらを向く。
「あっちの橋の方まで行ってみるか?」
「あ…う、うん…」
『あ…う、うん…』って何だそりゃギャー!!と、内心はなんだか大変なことになっているのに思わず俯いてしまう。しかも顔が熱い。
さっきから俺は『あ』か『うん』しか口にしていない気がする。正直自分がキモイ…深呼吸だ、冷静になれ!と心の中で叫ぶ。
「ょうっし、じゃ、行くかー」
深呼吸をしようとした矢先、兄に手を引っ張られて息が詰まる。その手を振り払うでもなく俯いたまま連れられて歩くとか、
ますます赤くなる顔とか、もう何が何やらよく分からない。


部屋で一人赤くなっていたら、突然兄が現れた。借り損ねた辞書を片手に。
驚きと羞恥と…まぁ諸々で、ろくな反応を返せない俺はあれよあれよという間に散歩に連れ出されてしまった。
そして現在に至るワケだが…

引っ張られながら(足が上手く前に出ないので本当に引っ張られている形だ)兄の表情を窺い見ると、溢れんばかりの笑顔だ。
明らかに成人男性である兄が高校生の俺の手を引いて歩くのはどう見ても奇異なのだが、幸い人気がない道だったのと、
擦れ違う人が兄の笑顔の方に気を取られているので変な目で見られることはない。それはまぁいい、いやいや良くねぇよ
そもそもこんなことになってるのは全部コイツのせいじゃないか?と思うとなんかムカついてきた。
「ん?どうした?」
それまで大人しく引っ張られていた手をクッと自分の方へと引いたことで兄が立ち止まる。こちらを見るその顔は相変わらず
ムカツクくらいのいい笑顔だ。
「…どういうつもりだよ」
「あ?何が?」
「何が?じゃねぇよ!俺にいきなりキ、…キス…するとか!!」
232/4:2010/04/14(水) 00:28:34 ID:0RTaTKwwO
ムカついた勢いのまま声が大きくなってしまったが、『キス』だけは囁くような小声になってしまった。しかも兄の顔を見ることが
出来ず、また俯いてしまう。心の中では『なにこれキモイ!グァーッ!』とか悶絶しながら大絶叫だ。
兄がこちらをじっと見ているのが分かる。なのに何も言わないから顔を上げることもできない。俺は何もやっていないのに、
俺の方がいたたまれなくなっていくのはどうしてなのか。
「兄貴はそりゃモテるからあんなの普通なのかもだけど、俺はそういうの慣れてないし…てか男の、しかも血の繋がった弟に…とか
ホモか、てか変態かお前はっ!」
耐え切れなくなって、何とかそんなことを言ってみる。緊張し過ぎて頭がクラクラしてきた。
「あー…まぁ変態は置いといてだな、ホモは微妙に違うかも?俺、お前以外の男に欲情したりしないし」
変態は置いといていいのかこの変態。いや、今問題なのはそこではなく。
「よ…よくじょ…はぁあ??何言って…」
「お兄ちゃんはちゃーんと分かってるから大丈夫だ」
思わずすっ頓狂な声を上げた俺を遮りながら、兄がニッコリと、効果音が付きそうな笑顔でそんなことを言う。そして徐に
地面に向けてシャッターを切った。
「最近は小型でも上手く撮れるねぇ」
テンパってて気付かなかったが、辺りは秋特有の夕焼けに染まっていた。兄の手元のデジカメには、あの写真とよく似た構図のモノが
表示されているはずだ。あの――
「あの写真な、お前ベッドの下に隠してるんだろ?」
…今、日本語じゃない言葉が聞こえたような気が…
「てか、俺の写真が載った雑誌とか、全部ベッド下だろ?」
言ってくれればタダでやったのにわざわざ買わんでも、とかなんとか苦笑しながら続けている…が…
「な…何でお前知ってんの…?」
しまったこれでは完全肯定だ、と思ったがもう遅い。震える声で絞り出した言葉は、口の中に戻ってはくれない。
243/4:2010/04/14(水) 00:31:59 ID:0RTaTKwwO
「いやー、母さんがな?エロ本チェックのために掃除してんの。知らなかった?」
知らねぇし何やってんだお袋っ!!と思うが声が出ない。今すぐ地面に埋まりたい気分とはこれか…。
「似た者兄弟でつまらないってさ、『あんた達本当に仲いいのねぇ』って愚痴こぼされて」
「似た者…って全然似てねぇだろ…」
何とかそれだけ吐き出した。似てないせいで、今まで俺がどんなに。どれだけ。
「それがなー、俺も母さんに同じことやられてるわけよ。で、俺の方にはお前のお宝写真がな。これでもかと」
…『お宝写真』って何だソレは。と思ったら一気に脱力した。兄は変態なだけでなくアホのコだったのを思い出した。
「で、俺はお前をそういう意味で好きなワケ。で、分かってても一応返事は欲しいなーと思うわけですよ」
繋がったままの手をいきなり引かれて、兄の顔がグッと近付く。あれだけ笑顔だったのに、いつの間にか真顔になっていた。
「俺をお前みたいな変態と一緒にするな、バーカ」
似てないせいで、今まで…どんなに憧れて、どれだけ好きだったかなんて分かりもしないくせに。
そう言ってやるのも癪だったので、言葉の代わりに唇をくれてやった。
254/4:2010/04/14(水) 00:39:12 ID:0RTaTKwwO
「桜散っちゃったなー」
「寒かったし今年はもった方だろ、散々写真も撮っただろうが」
「桜に浚われるかと思って…を実践できて楽しかったな〜」
「…何でこんなアホが兄貴なんだかなー時々マジで泣けてくる」
毎年この時期になると交わされる会話だ。ただ、去年までと違うのは…
「おー、そりゃ大変だ、お兄ちゃんが慰めてやろう〜」
「ばっ…!さっき散々ヤったじゃねーか!寄るな触るな舐めるなー!!…っぁ!」

弟はデレてなくても充分エロ可愛い、という俺の認識だと思う。




文体が多少変わってしまったかも。朝チュンしか書けなくてスマソ。謝罪はするが反省はしない、賠償は(ry
そしてツンデレが迷子です。どこ行った、ツンデレ…
26風と木の名無しさん:2010/04/14(水) 11:30:39 ID:shvVfjd20
ッヒョオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!

髪が!髪がぁぁぁぁぁぁ!!!
27風と木の名無しさん:2010/04/14(水) 13:49:19 ID:TQp1QqduO
すごく萌えた!
GJ!

そして>>26のテンションの高さに吹いたw
28風と木の名無しさん:2010/04/14(水) 14:15:14 ID:6lDCPsia0
弟のターン!!!
萌え尽きたよ、GJ!
29風と木の名無しさん:2010/04/15(木) 22:43:40 ID:4jJirarwO
【保守投下】

調律の道具をステージに広げて、兄さんは辺りを見回した。
「よし。じゃあ取り敢えず何か弾いてみて。響きの確認するから。」
兄さんはメモを手に客席へと降りていく。暗がりに小さな衣擦れの音だけが響く。僕は椅子に座り、こほんと咳払いをした。
「兄さん、何がいいかな。」
「何でもいいよ。でもそうだな、シューマンかショパンなんていいんじゃないか。今年は記念の年だし。」
兄さんは客席の一つに座り、ヒラヒラと手を振った。いつもの合図だ。僕はおもむろに鍵盤に指を置き、ゆっくりと走らせはじめた。
元々評判のいいホールだ、空気に溶け込むように音が響く。少し指が悴んだように感じた。
本当に極僅かな違和感。別に筋を痛めたというようなことではない。
恥ずかしいことだけれど、緊張から来るものだろう。
30風と木の名無しさん:2010/04/15(木) 22:44:33 ID:4jJirarwO
今までコンクールや共演者とのコンサートはいくらか出たことはあるけれど、ソロリサイタルは初めてだから。
もちろん実力のこともあった。けれど僕はそれともう一つ、ソロデビューに条件をつけていた。
いや、賭けをした、とでも言うのかな。その条件、願いが叶えば、きっとデビューも上手くいくと信じていたんだ。
さりげなく客席へ視線を投げる。兄さんはもう二階に移動していた。目を閉じて少し音を聞いた後、ふと思い付いたようにメモにペンで何かを書き記す。
最後の仕上げの下準備だ。仕事をしている時の兄さんは、いつも以上に格好いい。
穏やかでいて凜とした眼差しは僕の心を震わせるのだ。
31風と木の名無しさん:2010/04/15(木) 22:46:36 ID:4jJirarwO
「もう大丈夫だよ。ありがとう。」
いつもの合図で僕は演奏を止める。
「昨日来てすぐとは全然違うね。凄く滑らかに応えてくれるようになってるよ、兄さん。」
「それなりに骨を折ったからね。ただ微調整は必要だから。リハーサルは午後からになるから、そのつもりで。それから。」
いきなり兄さんは僕の手をとった。
兄さんの手にはいくつものまめがある。兄さんは大学に通い始める前から腕の良い調律師さんについて色々な所を
回っていた。道具の入った重い鞄を大事に運び、何時間もその人の側で音を聴き、技を見、心を学んでいた。
そして暇さえあれば何時間だってピアノに向かい続けた。
32風と木の名無しさん:2010/04/15(木) 22:48:21 ID:4jJirarwO
その時僕はとてもとても寂しかった。けれど兄さんの活き活きとした顔がとても好きだった。
今だってほら、兄さんの顔はキラキラ輝いている。僕の、大好きな、顔。
「少し緊張してるだろ。」
「…やっぱりわかった?」
「ああ。音が震えてる。」
僕の大好きな兄さんには隠し事なんてできないんだ。恥ずかしいけれど、ほんの少しだけ嬉しい。
「……ちょっと心配なんだ。上手くできるかなって。」
こんな風に弱音を吐いてしまうのは、兄さんの前だけだ。
穏やかに見えるこの世界も、やっぱり張りつめたものがあって。僕は何度も挫けそうになった。
僕は一人では歩けない弱虫だから、何度も泣いてしまった。だけど。
「大丈夫だよ。私がついているから。」
だけど兄さんはその度僕を救ってくれた。兄さんはいつも僕に強さをくれた。
だから、だからこそ今日僕は決めたんだ。
「うん。必ず成功させてみせるから。」
「さすが。それでこそ私の弟だ。」
兄さんに相応しい人間になるって。絶対にピアニストとして成功するって。
33風と木の名無しさん:2010/04/15(木) 22:49:20 ID:4jJirarwO
「初めての共同作業だ。きっと最高の思い出になるよ。」
「…うん。頑張る。」
兄さんが調律したピアノで、僕が演奏する。僕らの絆が旋律になる。

ソロデビューすると決めたとき、一つだけ賭けをした。
兄さんにきちんと自分の気持ちを伝えよう。もし兄さんが受け入れてくれたのなら、きっと僕は成功できる。
そんな自分勝手な賭けをした。
結局賭けは失敗した。だって僕が告白する前に、兄さんの方から告白してきたんだから。
「さて、名手に恥をかかせないように頑張らないとな。」
そう笑って兄さんは定規を手にする。 兄さんが調律師として働くことになった日に、僕がプレゼントしたものだ。
それ以来、その定規は留学やレッスン、コンクール等でですれ違い気味の僕の代わりに、いつも兄さんの側にいてくれる。
それがちょっぴり嬉しかった。
「おっと、忘れてた。」
何かを思い出したように、兄さんは僕に向き直る。何かな、と首をかしげた僕を兄さんは笑って抱きしめた。
いきなりのことで、思わずびっくりしてしまう。
「リラックスのおまじないだよ。」
始め何のことだかさっぱりだった僕を、兄さんはゆっくりと離した。それからゆっくりと――キスをした。
「に…さん…」
言葉にならない僕を、兄さんはまた優しく抱きしめてくれた。
「大丈夫。ステージの上でも、私はいつも一緒だから。だから私が大好きなお前の、大好きな音を聞かせておくれ。」
ほんの少し兄さんの頬は紅くなっていた。それからその何百倍、僕は自分の頬を紅くした。
しばらく沈黙が続いて、時間が流れた。そして漸く僕は兄さんに答えることができた。
「もちろんだよ、兄さん。」
34風と木の名無しさん:2010/04/18(日) 14:15:52 ID:RD/1eqNRO
>>33乙!
落ちないように念のためあげ
35風と木の名無しさん:2010/04/19(月) 21:25:20 ID:F3rLcnLE0
>>33乙!!!
全裸待機&支援あげ
36風と木の名無しさん:2010/04/20(火) 01:41:26 ID:V9gzovR40
久々に来てみたら保守祭りに全力で禿げ萌えたage
371/12:2010/04/20(火) 19:57:59 ID:E45+ufXC0
規制解除されたので投下。

ベッドの上で目が覚めると、僕は温かい何かに包まれていた。視線を上げると、そこには兄の顔があった。
温かいと思ったのは、兄の腕だったらしい。目が合い、心臓が跳ねる。
「…大丈夫か?」
「……うん。」
そう言って、僕は俯いた。自分の胸元が見える。所々、いくつか赤い痕がついていた。…昨日兄がつけた
ものだ。何となく居たたまれない気持ちになって、体を固くする。
沈黙の後兄はベッドを抜け出し、台所へ向かっていった。僕も近くにあったシャツを羽織り、簡単に前を
合わせてからバスルームに向かう。熱目のシャワーを浴びて、体にある昨晩の名残を洗い流した。
昨日は突然のことで驚いたけれど、兄は乱暴はしなかったから体はそれほど辛くはない。僕も始めこそ
抵抗らしきものをしたけれど、それは所詮形だけ。兄との行為をすぐに受け入れ、求めてしまっていた。
だから辛い訳などないのだ。わずかに残る痛みや違和感に少しの罪悪感を感じるものの、心の奥底では
喜びにも似た感情が確かにあった。自己嫌悪に陥るもののそれすら希薄で、自分でも呆れてしまう。体が
温まるにつれて、頭の回転がゆっくりになる。
(…僕は兄さんと……じゃあ兄さんは僕をどう思って、あんなこと………)
現実的過ぎる恐れと、掴み所の無い疑問、そしてご都合主義な期待が頭の坩堝で煮込まれていく。絶望も
歓喜も全て融け合い、体を流れていく。
(…気持ちいいな…あったかい……)
微かな眠気に瞳を閉じる。降り注ぐ雫の感触と、温かさが心地良かった。
382/12:2010/04/20(火) 19:58:55 ID:E45+ufXC0
マジで俺は何してんだ。出来ることなら頭カチ割って本気で死にたい。仕事場のプレス機にでも飛び込むか。
頭を抱えて、俺は真剣に悩んだ。いくら酒に酔ってたからって弟とヤっちまうなんて。あのクソ親父ですら、
飲んだくれだったが酒の勢いでお袋以外の女と寝たことはなかった。それじゃあ俺は親父以下か。なんてこった。
しかも最悪なのは、こんな最低なことしたくせに、罪悪感っつーか、後悔みたいなモンの中に、妙にスッキリ
した感情があることだ。何晴れ晴れとしてんだ。クソッタレ。逃げるように入ったキッチンで、俺は頭を抱えた。
これからどうしたらいいのかわからねえ。謝ればいいのか?
『ファックして悪いな。アレはジョークだ』
ってか?絶対無理だ。あんだけ盛って、ハイエナみたいに貪って、どの面さげて言うんだよ。
(ダメだ…とりあえずコーヒーを……)
戸棚や冷蔵庫を探してみるが、インスタントはなく、豆の入ったキャニスターとコーヒーメーカーはあるものの、
今度はミルが見つからない。仕方なく冷蔵庫の牛乳をあっためて飲むことにする。牛乳もあんまり量はないが、
何にも無いよりはましだ。ついでに弟の分も入れつつ、改めてテメエのしでかしたことの大きさに深い溜め息をつく。
もう弟と別れたくない。そう思ってた癖に、それをぶち壊すようなことを俺はしたんだ。さっきこそ弟は何にも
言わなかったが、本当はどう思ってんだろう。
すりガラス越しみたいな記憶のフィルムを巻き戻して、昨日のことを思い出す。多分殴ったり蹴ったりはしてない。
だって弟は殆んど暴れてなかったし……ん?何でだ?普通兄貴にヤられるってなったら抵抗するだろ?いやまあ、
普通そんなことにはならないけど…それに途中くらいから向こうから……いやいや。弟のことだからこんな馬鹿
兄貴にも逆らえないとか考えてたんじゃ……いやまさか、でもああ違う――学がない頭で考えてもドツボに
嵌まるばっかだ。
「クッソー…どーしろってんだよ……」
俺は堪らず床にしゃがみこんだ。
393/12:2010/04/20(火) 20:02:24 ID:cQ7l/3ep0
「…?」
僕がバスルームから戻ると、兄は背中を丸めて座り込んでいた。気分でも悪いんだろうか。声をかけようか
迷っていると、気配に気付いたらしい兄がこちらを見た。目が合うと兄はギクリと体を強張らせ、重たそうに
腰を上げた。それから頭を掻いて、そそくさとバスルームの方に歩いていってしまう。残念な気持ち半分、
ホッとした気持ち半分。僕は深いため息をついた。
日の射す方を見れば、テーブルとその上にのったカップが2つ目に入る。そこから漂ってくる甘い香りは、
馴染み深いホットミルクだった。そこから更に視線をスライドさせると、コーヒーメーカーと豆がある。
(…兄さん、カフェ・オレでも飲みたかったのかな……)
僕はノロノロと窓辺に向かうと、歯を代えるために分解してあったミルを組み立てて、豆を挽いた。
(ネルで淹れよかな…でも、急がないと兄さんが出てきちゃうか……)
コーヒーメーカーに水と多目の豆をセットして、スイッチを入れる。暫くするとぽた、ぽたと黒い雫が
落ちて、みるみる内にコーヒーが溜まっていった。
(…いい匂いだなあ……)
さっきまでぐるぐると渦巻いていた感情が熱で靄になって、頭に立ち込めていた。とりとめのない考え
ばかりが頭を巡る。ぼーっと立って、どうでもいいことばかり考えてしまうのは、今の僕には具合が良かった。
あのままたくさんのことを考え続けていたら、参ってしまいそうだったからだ。
気付けばコーヒーが全て落ち、湯気をたてていた。静かに波打つコーヒーが入ったサーバーを取り、テーブルの
マグカップの所に向かう。2つのマグカップに注がれたミルクは少し冷めかけていた。
昔兄が良く作ってくれていたホットミルク。兄はおやつの時間に作ってくれたり、それを持って色々な所に
連れていってくれたりした。温かくてちょっと甘いそれは、僕の大好物だった。懐かしい幸せな記憶の一部だ。
感傷に浸りながら、兄のマグカップを手に取り、コーヒーを注いだ。優しい白が、少しずつ茶色になっていく。
404/12:2010/04/20(火) 20:07:59 ID:cQ7l/3ep0
甘い香りに、苦い香りが混ざって、鼻孔をくすぐった。懐かしい色が、香りが、みるみる変わっていく。
慣れ親しんだものが、少しずつ変わっていく。どんどん元の色が、香りが、すっかり違うものになってしまう。
(僕と兄さんは、もう前と同じようにはいられないのかな……)
ふとそんなことを考えた。もう兄とは一緒に笑ったり、話したりできないかもしれない。そう思った。
その時、つ、と涙が零れた。

海に行こうって言い出したのは俺だった。会社に電話をすると、事務のばあさんが
「あんたもどうせ休みだろ。今日は現場から社長から、うちの孫まで男どもは全滅だよ!まったく、どうして
男ってのはそこまでフットボールが好きかねぇ!マグパイズが落ちたってだけで、ニューカッスル中の男連中が
最後の審判でも始まったみたいな顔してるよ!」
てな調子で一方的に捲し立てて、ガチャンと電話を切りやがった。ありがたいんだかムカつくんだか、よく
わからねえが休みはゲットできた。その後弟も同じように電話をかけて、休みの連絡をしてたから、今日は
二人ともオフらしいってことがわかった。
電話の後、弟が準備してくれた朝飯を黙々と食った。時々ちらっと弟の顔を盗み見てみるが、疲れてるような、
ぼーっとしてるような、そんな感じの顔をしていて、いつもの弟とはまるで違ってる。原因はやっぱり俺だろう。
どうしたらいいんだ。そう考えたとき、昨日の夢がぽんっ、と頭に浮かんできた。
そうだ。弟は海が好きだった。
なら、海に連れていってやれば弟は少しは元気を出せるかもしれない。我ながら安直だと思った。でも今の
俺にできることはそれしかねえんだ。恐る恐る海に行くかとオファーを出すと、弟はカフェオレを飲みながら呟くみたいに
「…うん。」
とだけ答えた。やっぱり弟はよそよそしいというか、上の空というか…。やっぱりもうダメなのかもしれない。
…いや、そんな風に諦められねえ。弟が好きだって気持ちはどうしようもない。たとえ弟を傷つけちまった
としても、弟にボロクソに言われたとしても、それでも俺は弟と一緒にいたいんだ。
415/12:2010/04/20(火) 20:09:33 ID:cQ7l/3ep0
ホント、最低だな。さっきまであんなに公開だの自己嫌悪だのしてたくせに、今はその化けの皮が剥がれて
自分勝手なこと考えてやがる。まんま、エゴの塊だ。クソっ。
飯を食い終わってから、俺達は近くのバス停から海岸行きのバスに乗った。空はお馴染みの曇り空。だけど
俺がいつも通ってるドブの親玉みたいな臭い港じゃなく、灰色でも開けた、あの思い出の海岸に行けば何か
変わるかもしれない。そんな馬鹿らしい期待を胸に、俺は弟とバスに乗り込んだ。弟は俯き気味に真ん中の
席へと歩いて行った。俺はどうしようか悩んだ挙げ句、弟が座った席の側に刺さってるポールに寄っかかる
ことにする。
バスに揺られている間、時々弟の方をチラチラと盗み見した。
「兄さん。」
ずっと黙ってた弟が突然俺を呼ぶ。俺はギョッとして肩をいからせた。
「――昨日、僕のこと、間違えた?」
間をおいて弟は続けた。
「その……女の、人と。」
俺ははっとした。そうだ。勘違いしたって言っちまえば、あれは間違いだったって言っちまえばいいんだ。
そうすりゃいい。そう誤魔化して、自分を騙しちまえば、また前みたいな関係に戻れるチャンスがあるかも
しれない。ぐるぐる頭ン中で悩んだ挙げ句、俺はやっとの思いで口を開ける。
「いいや。」
ああ、クソッタレ。
「お前だって、わかってた。」
なんてこった。最悪だ。サンデー・ミラーよろしく、適当でいい加減なこと言えばいいのに。何でこんな時
ばっか、馬鹿正直に話しちまうんだ。
これでもう後戻りできない。もう二度と『前みたいに』なんてなれない。俺のヘドが出そうな『告白』を
聴いたせいか、弟が溜め息をついたのがわかった。それから弟は小さく
「そう。」
とだけ呟いた。それっきり、弟は黙りこくっちまった。それが何を意味してるか分からない。俺はこっそり、
弟の方を見た。
弟はずっと窓の外を見ている。弟の目に何が映ってるのか。俺にはさっぱりわからなかった。
426/12:2010/04/20(火) 20:11:04 ID:cQ7l/3ep0
しばらくして、車窓から僕ら家族が住んでいた街が見えてきた。久しぶりに見た街は、昔とは随分変わって
しまっている。兄や近所の子とボール遊びをした空き地には真新しい家が建ち、兄とお菓子を買いに行った
アイリーンおばさんの店はセインズベリーになっていた。ただ、皆で背比べの印を刻んだ街路樹や、『ホーン
デット・イン』と呼んでいた古びた安宿は昔のまま、ひっそりと街に佇んでいた。
見知らぬ、けれど懐かしい街に、僕は少しだけ瞳を潤ませる。
『お前だって、わかってた。』
兄は確かにそう言った。それはきっと、僕と兄がもう前のような『兄弟』ではいないということを意味して
いるんだろう。兄は兄であり、もう兄ではない。そしてきっと兄にとって僕は弟であり、弟ではないのだろう。
(僕たちはどうなるんだろう。)
建物がまばらになってきた。道行く人も殆んどいない。
「ウィートリー・パーク!」
運転手がぶっきらぼうに声を張り上げる。僕は反射的に顔をバスの中に向けた。すると偶然にも兄と目が
あった。心臓がドキリ、と鳴る。兄も驚いたような顔をしていたけれど、すぐに目を逸らされてしまう。
「…降りる。」
「…うん。」
それだけ言うと、兄は先に降り口へと歩いていく。僕もそれを追い、のろのろと歩いていった。 空は
晴れそうで晴れない、もどかしい天気のままだ。
(まるで今の僕みたいだ。)
小さな溜め息をつき、僕は兄の背中を追いかける。時折兄がこちらに振り向くのは、僕を気づかってくれての
ことだろうか。僕はつい俯いてしまう。足元の歩道には、段々砂が目立ちはじめてきている。もうすぐ砂浜だ。
懐かしい潮の香りが強くなる。
437/12:2010/04/20(火) 20:12:27 ID:cQ7l/3ep0
ふと、昔を思い出す。僕と兄は海に何度か来たことがあった。家から遠いので、頻繁には来れなかったけれど、
海は僕らのお気に入りの場所だった。海に着いてすることはその日によってまちまちだ。砂でお城を作ったり、
流木や藻屑を宝物と称して集めたり。砂浜をホワイトボードに、兄のフットボール戦術講座――その時兄は
味方はきれいな石や貝殻で置き、相手はゴミや木切れで置いていた――がはじまることもあった。
そういえば一度だけ、兄が大好きなニューカッスルの選手がロードワークをしている所に出くわしたっけ。
選手も子どもだから快く相手をしてくれ、確か頭まで撫でてくれたような気がする。
海は僕らのお気に入りだった。
兄が立ち止まる気配がした。それに合わせて僕も足を止める。いつの間にか地面は砂になっていた。
ざあ、ざあと波の音がする。不思議と安らぎを覚える音だ。自然に顔が音の方へと向く。そこにあったのは、
灰色で境がわからなくなった空、海、砂浜。そして兄の背中。どれも嫌になるくらいの雲のせいで、くす
きっている。はっきりしない、霞んだ灰。それがとても重たく僕にのし掛かる。僕らのお気に入りの海の
はずなのに。海は僕に微笑んではくれない。おまけにその風景はどこからか溢れてくる水で更に歪んだ。
(――こんなの海じゃない。あの時の海じゃない。)
何度も頭の中で呟いた。世界は昔とは変わってしまった。いつから変わったんだろう。それはわからない。
けれど世界は確実に変わってしまった。見覚えのある、見知らぬ世界に。きっともう戻らない。
(僕はどうしたらいいんだろう。)
水で揺らぐ視界に、兄が見えた。ゆらゆらと滲む兄は、どんな顔をしているだろう。その顔も、見知らぬ
ものに変わってしまっているんだろうか。このまま、何もしないでただこのに佇んでいたら、僕と兄は
今みたいに曖昧なままで、そして砂浜の絵みたいにいつの間にか僕らの関係は消え去ってしまうだろう。
(僕は…僕はどうしたいんだろう……)
こんな淀んだ、灰色の世界でも色褪せず、はっきりとわかるたった一つのもの。
448/12:2010/04/20(火) 20:15:59 ID:cQ7l/3ep0
(――兄さんと一緒にいたいよ――)
強く強く心を捕える想いで、胸は張り裂けそうになる。兄と海で遊んでいたあの頃も、兄と離れて暮らして
いたあの頃も、そして今この瞬間も。いつだって僕はそう願っていた。
「にい、さん……」
それはとても勇気のいることで、恐ろしいことだった。
だけどこのどこまでも煮えきらない灰色の世界には耐えられなかった。そこにいれば必ず後悔するのだと
確信していた。そしてこの世界から逃れる術は、どう足掻いてもこれしかないのだと僕には思われた。
「兄さん、僕は……」
抜け出した先が、どれ程残酷な結末だろうと、僕にはこうする他ないのだ。
「僕は、兄さんが好きなんだ。」
眼前の空と海は相変わらずくすんでいた。風も変わらず冷たく吹き付ける。ただその中で、兄だけが
ゆっくりとこちらへと振り返った。
459/12:2010/04/20(火) 20:18:50 ID:cQ7l/3ep0
やっとまともに見た弟は変な顔だった。泣くのか笑うのか、それとも怒るのかよくわからねえ。ただ目
だけは真っ直ぐこっちを見てて、どうにか笑おうってひきつった顔をしてた。そんな弟から俺も目が逸らせ
ない。
「ごめん…でも、でも僕兄さんが大好きで…ずっと…昨日だって、僕は嬉しくて……」
声は震えていた。弟は時々つっかえながら、俺に話してくれた。
「ずっと前から、多分、その…あははは、ごめんなさい、上手く言えない……。で、でも本当にずっと、
兄さんが好きだったんだよ、僕は…」
弟の顔が、くしゃっと歪んだ。どんな顔かっていわれても上手く説明できない。けどスペンサーだか、
ワーズワースだか、どんな桂冠詩人を連れてきたってきっとこの顔を上手く説明なんて出来やしねえんだ。
一つ一つ弟が溢す言葉がみぞおちの辺りに熱い塊になって貯まってく。大事な大事な言葉が、これでもかって
くらいに。
「僕は……兄さんとずっと一緒にいたいよ…」
まるで俺の頭ん中を覗かれたみたいだった。いや、俺の腹の底にあったもんが弟の口から溢れてきたのかと
思うくらい、弟から出てきた言葉は俺の想ってることとそっくりだった。笑っちまうよな。おんなじような
こと考えてるだなんて。不安とか葛藤とかはどこかに飛んでいっちまった。あんまりおかしくて、嬉しくて
泣けてくる。情けねえな。
4610/12:2010/04/20(火) 20:20:07 ID:cQ7l/3ep0
でも泣いてなんかいられねえ。チキンな俺には言えなかったことを弟が言ってのけた。けど俺の経験から
言うと、弟は“ザ・アイロン・レディ”マーガレットとは違う。こんなことをぶちまけても、平然となんて
してられるわけがねえ。
「に、にい…さ…んっ……」
ほら、声なんて震えまくってる。顔だって赤くなったり青くなったりしてる。そりゃそうだ。テメエの
気持ちすら言えないようなチキンの俺だったら、鼻水だの涎だの流して泣いてるシチュエーションだからな。
こういうときはどうしたら良いか、俺はよくわかってる。そう、わかってるんだ。
(弟ばっかに助けてもらってちゃ締まらねえよな。)
俺はおもいっきり虚勢を張って、いかにも余裕があるって感じで兄貴面した。それで、もう限界って
感じの弟をぎゅうっと抱き締めてやる。弟は体を強張らせてたけど気にしない。だって俺はもうガキじゃ
ねえんだ。そりゃ、ご立派な紳士とは言えないだろうが、ちゃんと自分の道は自分で歩ける。だからちゃんと
真っ直ぐ、俺は俺と弟の気持ちに向き合ってやるんだ。
真っ直ぐ、もう諦めたりなんかしないで、弟に答えてやるんだ。
二、三回ゆっくり深呼吸する。それから体を離して弟と向き合った。弟は眼に涙を滲ませていて、それが
何となく昔別れた時とダブって見えた。だけど今度は違う。
今度こそ、ハッピーエンドだ。
4711/12:2010/04/20(火) 20:21:29 ID:cQ7l/3ep0
「――俺だってお前のこと好きに決まってるじゃねえか。」
俺はありったけの笑顔で言ってやった。弟の不安をぶっ飛ばしてやれるきらい、馬鹿みたいに笑った。
(なんかズルい気もするけどなあ。)
さっきまでオドオドしてた自分が情けなかったり恥ずかしかったりもするが、この際無視だ。
「…兄さん……」
弟はそう言うとゆっくり笑った。やっぱり弟には、笑顔が似合う。それを見た俺はもう一度弟を抱き締めた。

小さな振動が胸から響いてくる。
「悪ぃ、携帯だ。」
最悪のタイミングだ。仕方なく携帯を取り出して画面を見ると、『バカオヤジ』とかいてある。本当に空気の
読めないダメ親父だな。そういや昨日マグパイズが負けたんだ。相当キレてるか、荒んでるかしてるんだろう。
まあ、パブで“歯医者の椅子”をやった挙げ句弟とあんなことになった俺が言えた義理じゃねえが。
「何だよこんな時に馬鹿親父!」
『ババババカヤローが!なん、何でアアアストンヴィラ駅がねえんだクククソッタレ!!ヴィ、ヴィラの
ホームがねえだと、ふ、ふざ、ふざけやがって!!!』
「ふざけてんのはそっちだクソ親父!また昼間っから飲んだくれやがって!ガナーズがアーセナルにあるか?
ねえだろーがこの間抜け!ガナーズはロンドン、ヴィラはバーミンガムにあるんだよ!タコ!!」
案の定親父はべろんべろんに酔っていた。全くお袋は別れて正解だ。あんまりデカイ声で、堪らず耳を
受話器から離す。が、離れてもまだはっきり聞こえるダミ声に、俺は深いため息をつく。
「父さん、どうしたの…?」
弟が心配そうにこっちを覗いてきた。俺はそれを見て苦笑いした。
「ああ、何か酔っぱらってアストン・ヴィラのホームがどうとか言って――」
そこまで言って俺ははっとした。それから急いで携帯に耳を当てた。
「おい馬鹿親父!!今どこにいる!?」
『だ、大丈夫だ馬鹿息子!泣くな!マグマグマグバイズは不滅だ!今俺はホームだ!マグパイズを
ボコしたヴィ、ヴィラなんざ父ちゃんがギ、ギギタギタにしてやる!!!』
4812/12:2010/04/20(火) 20:23:45 ID:cQ7l/3ep0
そこまで言うと電話はブチッと切れちまった。一気に血の気が引くが、ぼーっとなんてしてられない。
弟の腕を掴むと俺は元来た道をダッシュで戻る。
「に、兄さん?!どうしたのいきなり!?」
「駅だ!あの馬鹿親父汽車でヴィラ・パークに行く気だぞ!昨日ヴィラがマグパイズを負かしたから、
殴り込む気だ!!」
「え…う、嘘だよね?」
「前科4犯だ!サンダーランドの時はマジで留置場にぶちこまれかけた!!」
「そ、そうなんだ…」
走りながら俺はあんな酔っぱらってたらバーミンガムどころか、訳のわからないとこに行っちまうんじゃ
ないかとか、警官にまた頭を下げるだけで済めばいいななんてことを考えてた。
ああ、もう最悪だ。その時ぷっと弟が吹き出した。
「本当、ニューカッスル負けちゃって残念だったね。くすくす…」
弟はのんきに笑った。
「まあな!リーグ戦でもジャイアント・キリングが重なっただけさ!けどマグパイズは光り物が大好きだ!
ビッグイヤーでもなんでも、すぐかき集めるさ!」
弟がけらけらと笑った。ふと上を見上げれば、雲の間から青い空が見えて、そこから鳥が飛び出してきた。
(あの鳥、雲が化けたかな。)
そんな下らないことを考えながら、俺と弟は砂浜を走った。
49風と木の名無しさん:2010/04/20(火) 20:27:42 ID:cQ7l/3ep0
以上、長々と失礼しました。
ちなみに先日ニューカッスルの昇格が決まりました。
もしよければ祝ってやってください。
50風と木の名無しさん:2010/04/20(火) 22:56:02 ID:22AOEF/S0
>>37_48
キタワァァァァ!前スレから待ってたよ!
ハッピーエンドでよかった!
無知な自分には分らないキーワードも多いけど、嫌味には感じない。
ちゃんとした下敷きがあっての設定だなという感じで。
フットボール全然知らないけど昇格おめでとう!(笑)
乙でした!姐さんの新作楽しみにしてる!
511/2:2010/04/21(水) 00:52:09 ID:P6s0ZWhS0
なんか突然どこからともなく電波が飛んできた。
普段ROM専で文章なんて書けないから台詞にしてみた。

―幼少期―
弟「兄ちゃん兄ちゃん、今日は何して遊ぶの?」
兄「今日はなー、なんと!おままごとだぁー!」
弟「おままごと?僕たち男の子なのに?」
兄「わかってないな弟よ。男っていうのはいつか家族を持つものなんだ。
  そして家族を持ったら、男はその家族を守る『お父さん』にならなくちゃいけないんだぞ!
  守るには強くなくちゃいけない。だからおままごとはその秘密特訓なんだよ。」
弟「秘密特訓!?すごい、マジカル戦隊みたいだ。」
兄「じゃあ俺がお父さんをやるから、お前はお母さんをやれ。」
弟「え、だってそれじゃあ僕戦えないよ?」
兄「『お父さん』が『お母さん』を守るからいーんだよ。」
弟「でも僕男だよ?ママにはなれないよ。」
兄「あ…そっか……。んー、じゃあ『お嫁さん』だ!」
弟「およめ、さん?」
兄「おう、お嫁さん。お前は今日から俺のお嫁さんだからな!」
弟「(オヨメサンって何だかよくわからないけど…まぁいっか。)うん、わかった!」
522/2:2010/04/21(水) 00:53:48 ID:P6s0ZWhS0
上の続きです

 ―成長後―
弟「…今思えば、あの時から俺は女役だったのか…。はぁー」
兄「どうした弟よ、長い溜息なんかついて。」
弟「いや、何でもない待てどこ触ってやがるこのクソ兄貴。」
兄「いだだだだっ!抓らなくたっていいじゃん。あーあ、昔は可愛かったのになー。」
弟「……(その言葉そっくりそのまま返してやる)いい加減その手をどけろ。」
兄「とか言いつつ体は素直だよなー、俺のオ・ヨ・メ・サ・ン?」
弟「!!ってめ、人の心の内を勝手に読むな!」
兄「だってお前わかりやすいんだもん。」
弟「くそっ…」
兄「で、どうする?ベッド行く?」
弟「っ死ねクソ馬鹿アホ兄貴ぃーーーー!!!」

(※マジカル戦隊は勝手にでっち上げた戦隊です。)

誰だよこんな電波飛ばした奴けしからんもっとやれ
いまいち伝わりにくい萌えでごめんよ(・ω・`
幼少期からの因果関係(?)を現在まで引きずっているような
そんな甘々兄弟が好きなんだorzくそ、文才ほしい…
53風と木の名無しさん:2010/04/21(水) 03:25:50 ID:7k4EBzYl0
>>37-48
待ってました!こんな夜中に正座して読んじゃったよ。
大団円にシヤワセになりながら、この兄と弟(と個人的に父ちゃん)に
もう会えないかと思うと寂しいくらいだ。
また書いてくれるの楽しみに待ってるよ!

あとニューカッスルのプレミア昇格おめでたう。
明日の夜は便乗してギネスで祝杯をあげるぜ。
54風と木の名無しさん:2010/04/22(木) 23:20:14 ID:GZIf1ATV0
>>37-48

親父ww最後にいい仕事したな!www
ニューカッスル兄弟の明日に幸あれ!!

55風と木の名無しさん:2010/04/24(土) 10:14:30 ID:2F+hy1eBP
>>51-52
いいねいいね!
兄弟カプならではの、幼少時の歪んだ刷り込みっていうかw
弟にやがておませな女の子の友達が出来て、「私は××くん(弟)のお嫁さんね!」とか言われるんだけど
「だめ!ぼくはお兄ちゃんのお嫁さんだもん!」とか必死に言ってたらいいな。
「お嫁さん」の存在を理解したときの弟の混乱っぷりを思うとさらに萌えるw
勝手に便乗すみません
56風と木の名無しさん:2010/04/24(土) 10:33:44 ID:4UlSZnCIO
兄×弟の話を書いているんだかジャンルが創作戦国
どうしようかとwww
57風と木の名無しさん:2010/04/24(土) 21:38:31 ID:4UlSZnCIO
連続スマソ
戦国の兄×弟、書き終えたら小説投下場に投下する予定
58【四兄弟モノ1/7】:2010/04/24(土) 23:45:37 ID:RYOSXdS10
前スレでリクのあった病弱兄×弟です。ちなみに他のレスであった四兄弟ものになってます。

庭の梅は盛りを過ぎ、桃の蕾が綻びはじめている。だが依然寒さは厳しく、身を切るようだ。
小四郎は時折、十能の焼けた炭に手を翳しながら道を急ぐ。目当ての離れに着けば、微かに湯が沸き立つ
音がした。
「龍太郎兄様、遅くなりました。」
小四郎の声に龍太郎は床より身を起こし、微笑んで応える。龍太郎は三十路前の男にしては華奢で透ける
ほど白い肌をしていた。桜色の頬をし、柔らかく健康そうな肉付きをした小四郎とは、一回り離れている
とは言え、兄弟とは思えないほど違った印象を受けた。
「兄は急がずともよいと言ったのに。外は冷えたろう。」
「今日はお話があると仰ったではないですか。それに小四郎は冬が大好きです。寒さなどこれっぽっちも
堪えてはおりませぬ。」
小四郎は努めて明るく言った。龍太郎もそれを感じとり、小さく笑う。兄の笑みに喜びを覚え、小四郎の
胸は踊った。兄の傍らにある火鉢に、新しい炭を置きながら小四郎は言う。
「他の手炙りにもすぐ炭を継ぎます。後少し、お待ち下さい。」
ぱたぱたと小四郎の駆ける音がし、気配も部屋の隅に移って行く。
「わしは茶でも淹れるか。」
そう言うと龍太郎は枕元にある茶櫃を開けた。早くはないが、慣れた手付きで支度をし、弟を待つ。
また小四郎も火鉢にせっせと炭を継いで回った。この優しい長兄との一時が小四郎何よりの愉しみであり、
早く兄の傍へ行きたいと小四郎は思った。四隅にある火鉢に炭を継ぎ終わり、龍太郎の方へ振り返った
その時である。小四郎の目に、龍太郎が火鉢の鉄瓶に手を伸ばしているところが飛び込んできた。
「龍太郎兄様!」
十能と火箸が落ちる音がし、龍太郎の手は冷たい何かに捕まれた。
「小四郎?」驚いた龍太郎はそっと名を呼んだ。名の主は龍太郎の腕にすがりながら身体を強張らせていた。
「小四郎。」
龍太郎はもう一度弟の名を呼び、小四郎に語りかける。
「小四郎、どうした。今どうなっておるか、兄に教えてくれぬか。」
「……申し訳ありません。その、瓶が少し、五徳からずれておりましたので、つい…」
消え入るような声で小四郎は答えた。同時に少しずつ身体の力が抜けてゆく。龍太郎は苦笑し、小四郎の
頭を撫でてやる。
59【四兄弟モノ2/7】:2010/04/24(土) 23:46:25 ID:RYOSXdS10
「そうか。小四郎は兄が火傷をすると心配してくれたか。わしの目の代わりになってくれたのだな。
小四郎よ、わしは嬉しいぞ。」
その言葉に小四郎はほっと息を吐く。
龍太郎は盲だ。小四郎が十の頃、幾晩か熱で魘された挙げ句、光を失った。その時のことを小四郎は
よく覚えている。 歳の離れた龍太郎は、小四郎の憧れだった。次兄の総次郎や、その下の誠三郎のことも
当然好きではあったが、龍太郎は別格であった。部屋で物静かに本を読んでいる龍太郎はどんな事でも
知っていた。洋の東西、古今を問わず、龍太郎はたくさんの国やその物語を知っていたのだ。そして
龍太郎はそれらを、それはそれは生き生きと、まるで眼前で見てきたかのように語ってくれる。小四郎は
それが堪らなく好きだった。そして龍太郎は話の終わりに必ずこう言うのだ。
「いつかこの目で、耳で、見聞きしたいものだ。そうは思わんか、小四郎。」
これに小四郎も必ずこう答えた。
「はい、兄様。小四郎もそう思います。いつか一緒に行きましょう!」
そうして二人は幸せを噛み締めた。そんなある日のことである。いつものように小四郎と遊んだ後、
龍太郎は少し疲れたと臥せった。そしてその晩には龍太郎は高熱に見舞われた。直ぐ様医者が呼ばれ、
龍太郎は離れに移された。昔から病気がちだったが、今回ばかりは危ういと家中が騒然となったのだ。
父は総次郎と誠三郎、そして小四郎に決して兄に会ってはならないと厳命した。
「いやです、いやです!小四郎は龍太郎兄様のところに行きたい!」
「小四郎、わがままを言うな!わしらと一緒にここにおるのだ!」
「総兄よ、怒鳴るな。可哀想に、小四郎が怯えておる。」
次兄の腕に抱かれながら、小四郎はわんわんと泣いた。大好きな龍太郎が辛い目に遭っているというのに、
傍に行くことすら許されないとは。歯痒さと寂しさで幼い胸は張り裂けそうだった。
漸く会うことを許された時、小四郎は一目散に龍太郎の元に飛んでいった。
「龍太郎兄様!」
喜びと不安がない交ぜになった小四郎が部屋に飛び込むと、龍太郎が儚げに微笑んだ。
60【四兄弟モノ3/7】:2010/04/24(土) 23:47:52 ID:RYOSXdS10
「小四郎か。心配をかけてすなまんだな。」
久しい兄の笑顔に、小四郎は安堵した。だが同時に胸騒ぎを覚えた。何故兄はこんなに悲しそうに笑うのか。
何故兄はこちらを真っ直ぐ見ないのか。答えは直ぐにわかった。龍太郎の口から、それが告げられたのだ。
「小四郎よ。兄はな、もう目が瞑れてしまったのじゃ。」
小四郎は頭を殴られたように感じた。龍太郎が何を言ったかわからなかった。
だが今、とんでもないことが起こっているのだということだけは、はっきりわかったてしまっのだ。
「すまんな、小四郎。もう、本を読んでやれぬ。」
ぽつりと呟く声が悲しかった。
「火より生まれる鳥も、北国にかかる虹の幄も、もう見れぬ。」
そんな悲しい声は聞きたくなかった。
「兄様!」
小四郎は声を張り上げた。もう痛々しい声は聞きたくなかった。龍太郎は小四郎らしからぬ声に、顔を
上げ、いぶかしむ。
「兄様が見えないのなら、小四郎が兄様の目になります。兄様の目になって、本も読みます。虹の幄も
見ます。だから、だから、兄様。そんな悲しいことを言わないで下さい。小四郎は、小四郎はずっと
兄様の傍にいますから。だから兄様、泣かないで下さい。」
いつの間にか小四郎は泣いていた。泣いて、龍太郎を抱き締めていた。龍太郎は始めこそ驚いていたが、
次第に弟の優しさが、触れた部分からじんわりと染み込んできたように感ぜられ、酷く落ち着いた。
「小四郎、ありがとう、小四郎。」
龍太郎は小四郎を優しく抱いた。暫くして総次郎と誠三郎が来たときも、二人はひしと抱き合い、
離れなかった。
61【四兄弟モノ4/7】:2010/04/24(土) 23:49:18 ID:pZeACbbj0
龍太郎は器用で慎重な人間だ。例え盲と言えど、鉄瓶が僅かにずれたくらいで大事に至るようなことは
ないと、小四郎も重々承知している。出過ぎた真似をしたかとも思ったが、そんな不安を吹き飛ばして
くれる、龍太郎の然り気無い心遣いが嬉しかった。気を取り直し、小四郎は兄に向き直る。
「龍太郎兄様、お茶は小四郎にお任せ下さい。きっと上手に淹れてみせます。」
「おお、そうか。ではわしは十能の始末をしようかのう。くくく。」
意地悪く笑う龍太郎に、小四郎は慌てた。
「そ、そちらも小四郎がいたします。も、もう少しお待ち下さい。」
「よいよい。わしが茶を淹れる。お前はそちらを片付けておくれ。」
可愛い末弟を、龍太郎は心からいとおしいと思った。恵まれた家に生まれたとは言え、生まれてから多くの
困難が龍太郎を襲った。恐らくは人生の殆んどを床に臥せって過ごしたろう。光も失い、薬も欠かせない。
その身の上を不憫だと言うものもいた。だが龍太郎はそうは思わない。この無垢でひたすら自分を慕って
くれる弟がいるだけで、この生は無上のものだと信ぜられる。
「小四郎、茶が入ったぞ。」
「ありがとうございます、こちらも終わりました。」
小四郎は龍太郎の横に腰を下ろすと、湯呑みを受け取り、こくこくと喉を鳴らす。その音を龍太郎は
目を細めて聞いた。そうしてそのまま二人は時を忘れて談笑した。庭の花のことや、新しく仕立てた
着物のことなど、他愛もないことばかり。思い付くまま、ただひたすら話をした。その話も一段落つけば、
今度は本を見繕って二人で読んだ。小四郎が朗読し、龍太郎はそれに耳を傾ける。時折龍太郎が
講釈じみた物言いを挟めば、小四郎は目をきらきらと輝かせながら聞き入った。殆んど毎日のように繰り
返す、穏やかな時間。それが二人にはこの上なく心地よいものとなっていた。
そうこうしているうちに、日はとっぷりと暮れていた。いつものように女中が夕食を持って来る。
もうそんな時間かと二人は笑い、誠三郎が買ってきた舶来のランプに火を入れた。
62【四兄弟モノ5/7】:2010/04/24(土) 23:50:24 ID:pZeACbbj0
「そう言えば龍太郎兄様。今日は何かお話があると仰っていましたが、小四郎に何のお話ですか?」
ランプの螺子を調節しながら、小四郎は改めて龍太郎を見た。小四郎の真っ直ぐな声に、龍太郎は刹那息を
飲む。それを敏感に感じ取った小四郎は小首を傾げ、少し口を尖らせた。
「今日は総次郎兄様も変な顔をしておいででした。誠三郎兄様も帰ってきたと思ったら直ぐにお出に
なられて。母様もまだお戻りにならないし、どうしたのでしょう。」
ねえ兄様と小四郎がいいかけたその時、その唇は龍太郎のそれで塞がれた。眼が零れるほど見開かれた目は、
龍太郎の表情を捉えられない。混乱の中、小四郎はぐっと龍太郎の浴衣を握りしめた。唇を重ねたのは
初めてではない。他言こそしてはいないが、龍太郎と小四郎は兄弟という以上の絆で結ばれていた。
接吻も、また契りも幾度か交わしていた。だか龍太郎はいつも過ぎるほどに小四郎を労り、触れてきた。
だからこのように有無を言わさず、突然唇を奪うなどなかったことだ。
「に、兄様…?」
戸惑いながら問いかける小四郎に、龍太郎はそっと覆い被さった。龍太郎の表情はやはりよく見えない。
そのまま龍太郎は小四郎の衣をはだけさせ、現れた白磁を吸った。勿論小四郎はそれを拒まない。
拒まないが、龍太郎の変化に胸騒ぎを覚えた。
「嫌か、小四郎。」
自嘲を含んだような声に、小四郎は頭を振り答えた。何かが違うと、小四郎は思った。ただ何が違うのか
まではわからなかった。
63【四兄弟モノ6/7】:2010/04/24(土) 23:51:27 ID:pZeACbbj0
いつもより乱暴な交わりに、小四郎は微かに混乱を覚えていた。乱暴と言えど所詮は病人の力である。
痛みは殆んど無く、また抗えば容易くその手から逃れられるだろう。しかし龍太郎を心から慕う小四郎に、
そのようなことが出来る訳がなかった。穏やかな兄らしくないと、小四郎は涙が滲む。
「のう小四郎。」
抑えられた声が響く。
「わしは憐れだろう。」
思いもかけない言葉に小四郎は戦慄する。その様子に龍太郎の口許が歪に線を描いた。
「同情などせず、こんな目暗の穀潰し、早々に見棄ててやればよかったのだ。」
日頃心の片隅で吐いていた毒が、ふいに漏れた。
自分は幸せだと龍太郎は思っている。しかし時折ふと、例えば虫の音も風の音もない夜、その毒は龍太郎の
心に湧くのだ。それを周りにこぼしたことはない。だが今日は違った。最愛の弟を組敷きながら、その毒を
見せてしまった。それに龍太郎自身も驚いたが、小四郎は更に愕然としていた。
「どうして……」
哀れなほど震える声が龍太郎の鼓膜へと伝わる。
「どうして、そんな、酷いことを、いうのです?」
しゃくりをあげ、小四郎は恨めしそうに、悲しそうに訴える。龍太郎がその頬に触れてやると、指先は
温かい露で濡れた。
「小四郎はそんなこと、これっぽっちだって、思わないのに…兄様は、小四郎がそう思ってると、思って、
いらっしゃるの、ですか?兄様、小四郎は、小四郎は兄様が、龍太郎兄様が、大好きで大好きで、
堪らないのになのに…ごめんなさい、兄様、、兄様、大好きです…」
幼子のように泣きじゃくる小四郎は、何度も龍太郎をごめんなさい、ごめんなさいと繰り返す。そして
何度も好きだと繰り返す。
何かがおかしい。兄は何か大切なことを自分に隠しているのではないか。不安と恐怖で小さな胸が押し
潰されそうになる。しかし小四郎に出来ることはごめんなさい、好きだと喘ぎながら、龍太郎にすがる
ことだけだ。その姿は目の見えないはずの龍太郎の瞳にすら映るほど、余りに痛々しく健気だった。
龍太郎は小四郎の肌の、涙の温もりを感じながらふっと笑った。そうだ、自分は小四郎の無垢で美しい心に
惹かれ、愛していたのだと思い出した。

この子がいてくれたから、自分の生に未練はないのだと。
64【四兄弟モノ7/7】:2010/04/24(土) 23:51:49 ID:pZeACbbj0
「小四郎、小四郎。悪かった。兄が意地悪を言ったな。すまんこの通りだ、悪い兄を許しておくれ。
もう泣き止んでおくれ。」
龍太郎は優しく小四郎を抱き締め、よしよしと頭を撫でてやる。小四郎は龍太郎にしがみつき、なおも
ごめんなさい、好きだと繰り返した。
さわさわと庭の木が揺れる音がする。いつの間にか母屋からこぼれる音も消えていた。
それを感じ、龍太郎はもう真夜中か、と思った。

明け方、漸く泣き止んだ小四郎は微睡みの中にいた。華奢だが心地よい龍太郎の胸の中で瞼を閉じている。
いつもは睦み合の後すぐに眠りにつく龍太郎は、何故か未だに優しく微笑みながら小四郎をあやしていた。
「のう小四郎。」
龍太郎は見えない目を小四郎へと向け、静かに語る。
「わしはもうすぐ死ぬらしい。」
ぴくりと小四郎の眦が震えた。
「年は越せぬだろうと言われた。」
淡々と語る龍太郎は、酷く落ち着いた目をしていた。それを見た小四郎の瞳には澄んだ雫が浮かぶ。
「小四郎よ。」
いつものように、龍太郎は穏やかに想い人の名を呼んだ。
「最後までいてくれるか。わしと一緒に。」
それはしじまに輝く月のような笑みだった。小四郎は揺れるその顔を美しいと思った。
そしてそっと瞼を下ろす。
「はい。小四郎はいつまでもおります。兄様と一緒に。」
小四郎の頬につうと、また涙が流れた。
65風と木の名無しさん:2010/04/27(火) 01:23:24 ID:J6gxUZ+z0
>>58
。・゚・(ノД`)・゚・。
ありがとうございます!!泣けた!切ねぇ〜。
兄様が死ぬ死ぬサギで末っ子といつまでも幸せに暮らすといいよ!
66風と木の名無しさん:2010/04/27(火) 01:55:11 ID:PY1HxqkcO
そうだ!詐欺って偽称して末長く幸せに過ごすといいよ!!
全力で支持するよ!!
67【四兄弟モノその2 1/11】:2010/04/29(木) 21:26:50 ID:B1JXnr/X0
調子に乗って2つ目。長男×四男←次男。

珍しく総次郎は弟の誠三郎と喧嘩をした。
「そんな顔して生きとるのなら、首でもくくって死んでしまえ!」
激昂した誠三郎は総次郎を突飛ばしてどこかに行ってしまった。その後総次郎は父と母にたしなめられ、
もっと自覚を持ちなさいと釘を刺された。きっかけなど忘れるくらい些細なことだった。何故誠三郎が
そこまで怒ったのかわからない。だが両親の言うことは最もだと総次郎は考えた。
しかしわかっていてもやはり総次郎はひどく沈んだ気持ちになった。そんな総次郎が縁側を歩いていると、
底抜けに明るい声がした。
「そおじろおにいさま!」
庭に目をやるとよたよたと末弟小四郎が歩いてくるのが見えた。土と木の葉にまみれた顔はにこにこと
笑っており、こっちに寄ってくる。笑うことは苦手であるが、仏頂面をしていては幼い弟は嫌がるだろう。
兄としては、嘘でも笑ってやらねば。総次郎は仕方なく笑う。
「あのね、あのね、こしろう、いっぱいどんぐりひろいました。それでね、しいのみもひろったの。」
のんきなものだと総次郎は思う。自分もこんな風に気楽にいられたらと呆れ半分で小四郎を見た。
しかし小四郎はそんな兄の気など知らず、人懐っこく笑っている。すると小四郎はおもむろに木の実を
縁側に置き、その中からいくつか実を拾い集め、得意そうにそれを兄へと差し出した。
「ねえねえ、にいさま。こしろうね、これ、にいさまにあげます!」
小さな手にいっぱいの木の実が総次郎の前にあった。何ということはない、土にまみれたただの木の実だ。
「それからね、これそうじろおにいさまだけにあげます。ほかのにいさまには ぜったいないしょね。」
そう渡されたものは艶々とした栗だった。きょとんとする総次郎に、小四郎は得意満面に言う。
「くりね、いっこだけみつかりました。そうじろおにいさまだけにあげます。いっこだけだから、ないしょ、ないしょね。」
小四郎は可愛らしく口に人差し指を押し当てて笑った。屈託なく兄に、総次郎に喜んで貰いたいという
生の心からの笑顔。総次郎はそれを憧憬とも、歓喜ともとれる心で見た。
「……ありがとう、小四郎。」
総次郎はくすりと笑う。ついうっかり零れた、誠の笑顔だった。
68【四兄弟モノその2 2/11】:2010/04/29(木) 21:28:42 ID:B1JXnr/X0
総次郎は家の次子であった。しかし嫡男である龍太郎は昔から体が弱く、長くは生きられないと殆んどの
者が思っていた。そのような中である。建前では皆龍太郎を長子としてはいるものの、実のところ総次郎に
世継ぎとしての期待を寄せていた。賢明な総次郎はそれを早くから悟り、自らを律し、家長たるに相応しい
者として生きてきた。 そして皆もそんな総次郎を頼もしく思い、大切に大切に扱っていた。
総次郎が欲しいものは何でもすぐに揃えられ、望むことは最大限叶えられた。決して総次郎は度を越した
我が儘を言わなかったが、それ故かえって周りの者が総次郎をちやほやしていた節がある。
しかし総次郎には一つだけ思い通りにならないことがあった。
末の弟、小四郎のことである。
ひらひらと舞う蝶々のように、軽やかに庭を横切る小四郎の姿が目に入る。まだ五つになったばかりの
小四郎の顔はあどけなく、向日葵のように明るかった。その顔は、見た者まで破顔してしまいそうな程、
喜びに満ちていた。そんな小四郎を微笑ましく思うのは、総次郎とて例外ではない。
「小四郎!」
総次郎は弟を呼び止めた。
「あ、総次郎兄様!」
縁側に兄を認めた小四郎は小鹿のように跳ねてそちらに駆け寄る。その手には小さな風呂敷包みが抱え
られていた。
「こんにちはっ、総次郎兄様っ。」
「今日も変わりないか。」
「はいっ。小四郎は今日も元気ですっ。」
下の弟の舌足らずの喋り方に、総次郎は思わず口許を綻ばせる。ぎこちなくはあるが、心からの笑みだ。
誠三郎がよくするように、小四郎の頭でも撫でてやろうかとも思ったが、僅かな躊躇いが邪魔をした。
「今日はどうした、書の手習いの日ではないのか。」
「今日は先生がお里に帰られる日で、お休みになったのです。小四郎は今日はお休みです。」
69【四兄弟モノその2 3/11】:2010/04/29(木) 21:31:31 ID:B1JXnr/X0
嬉しいのか、小四郎は頬を赤く染めて笑う。無邪気で純粋なその笑顔が総次郎は好きだった。
総次郎の回りは皆総次郎自身でなく、世継ぎとして総次郎を見る。その目は総次郎には酷く不愉快に
感ぜられた。そしていつからか総次郎は己を他人に見せなくなった。その方が胸を煩わされることもない。
総次郎はそう考えたのだ。だがそんな総次郎の思惑とは裏腹に、小四郎は総次郎のもとに人懐っこく寄ってきては笑いかける。
はじめこそ総次郎も戸惑っていたが、飽きもせず総次郎の元に来る小四郎が次第に愛しく思え、今では
かけがえのない存在になっている。
「ならば小四郎。今日は私が遊んでやろうか。」
総次郎は慣れない笑顔を作り、小四郎に言った。総次郎から遊んでやろうなどと言うことは滅多に無い。
だが今日は何とはなしに、そういう気分であった。小四郎は喜んで頷くだろうと、総次郎は思った。
しかし小四郎は困ったように眉をたわめる。
「どうした小四郎。」
不思議に思いそう声をかけると、小四郎は総次郎と目を合わそうしないまま小さく答えた。
「今日小四郎は、龍太郎兄様と遊ぶお約束をしてるのです……」
刹那総次郎の時が止まる。
また「龍太郎兄様」か。
そう思った。
この幼い弟は事あるごとに一番上の兄、龍太郎のことを持ち出すのだ。龍太郎は小四郎が生まれる少し
前から、一人屋敷の隅の部屋で過ごしている。新しい弟も生まれ忙しくなるだろう、家人の手をできるだけ
煩わせたくない、と自らそこにに移ったのだ。龍太郎が居間にいれば何かと気を張りがちだった家の者も、
龍太郎が人の少ない端の部屋で過ごせば龍太郎の姿が見えない分、嫌でも気が楽になる。文字通り距離を
置くことで、家の中で龍太郎の存在は皆意識はしてはいるものの、確実に希薄となっていた。それは
総次郎とて例外ではなく、何事かあれば兄を立てようと努めているが、ふとした瞬間、最早自分が長子で
あるがごとく振る舞っていることに気付くときがある。龍太郎はそんな家人を責めるでもなく、寧ろそれを
良しとしているきらいすらあった。兄はいつか朝露のごとく、ふっと消えてしまうのではないか。
そして兄自身それを望んでいるのではないか。そう総次郎は感じてさえしまう。そしてそれに総次郎は
時に側隠の情を覚え、時に辛気臭さを覚えるのだ。
70【四兄弟モノその2 4/11】:2010/04/29(木) 21:32:35 ID:B1JXnr/X0
しかし小四郎は違う。そんなことは気にもとめず龍太郎を慕い、なついている。笑顔を振り撒き、真っ直ぐ
龍太郎の心へと飛び込んでいくのだ。暇があれば龍太郎の元に遊びに行き、わからないことがあれば
龍太郎に聞きに行く。勿論小四郎は総次郎の元にもしばしばやって来る。屈託なく微笑み、慕ってくれる。
しかし小四郎が龍太郎に向ける視線が、総次郎に向けられるそれとは違っていることに総次郎は
気付いていた。
何がきっかけだったかのかなどわからない。何が違うのかすらわからない。だが小四郎が龍太郎に向ける
視線は確かに温かく、特別なものであった。
何故その視線の先にいるのが自分ではないのか。総次郎はそう苦く思った。
「――駄目だ。」
総次郎は無意識に低い声で呟いていた。
「え…?」
「行ってはならぬ。」
自らも気付かぬうちに、総次郎は小四郎の腕を掴み、睨み付けていた。小四郎はただただ驚くことしか
できない。
「お前は今日、私といるのだ。」
「で、でも総次郎兄様、小四郎は…」
「兄の言うことが聞けぬのか!」
いつもは無口な総次郎だけに、小四郎は荒げられた声に小四郎はすっかり怯えてしまう。まして総次郎は
小四郎より九つも上である。小四郎にとっては総次郎も大人であり、大の男に睨まれれば、五つの男童に
どうすることができようか。小四郎は堪らず手にしていた包みを落としてしまう。
「にい、にいさまぁ…」
小四郎の眦に涙が浮かぶ。しかし総次郎はそれに気付くことができなかった。
「小四郎?」
突然の声に、総次郎と小四郎は顔を声の主へと向ける。
「兄上…」
そこにいたのは龍太郎だった。白い寝間着に薄墨の着物を肩に羽織り、のろのろと歩いてくる。滅多に部屋
から出てこない龍太郎が、わざわざ来るとは。総次郎は僅かに目を見開いた。
71【四兄弟モノその2 5/11】:2010/04/29(木) 21:34:07 ID:B1JXnr/X0
「…兄上、どうかなさいましたか。」
「いや…小四郎が中々来ぬ故…」
「龍太郎兄様!お外に出ても大丈夫なのですか?」
総次郎が手の力を緩めたこともあり、小四郎は一目散に龍太郎の元へと駆け寄る。少し息の上がった
龍太郎もそれに応え、しゃがみこんで小四郎の視線に合わせてやった。小四郎の怯えの眼差しは消え去り、
ただただ龍太郎を心配そうに見やっていた。
それを見た総次郎は何故か胸の辺りに痛みを感じる。つい顔が歪みそうになったが、息を飲み込んで耐えた。
その痛みは恐らく誰にも悟られぬだろうと総次郎は思った。それは多くの人間には、確かに察知できぬ程
微かな違いだ。だが龍太郎は弟の様子を察したようだった。はじめ驚き、多少の混乱をしていた龍太郎は
何かを悟り、小四郎をそっと剥がして言った。
「小四郎よ、今日わしは気分が優れぬ。遊ぶのはやめじゃ。」
「お加減が悪いのですか?お医者様に来てもらいますか?」
「よいよい、一眠りもすれば治ろう。気にするな。それより総次よ。」
龍太郎はもう一人の弟に向き直る。一瞬身を固くしたが、総次郎は兄の目をはっきり見た。鋭利といった
形容とは無縁の穏やかな瞳には、春の日差しが映っている。
「総次、今日は小四郎と遊んでやってはくれぬか。」
瞳を柔らかく細め、龍太郎は総次郎に言った。
見透かされた。
総次郎は思った。自分の醜く稚拙な妬みを見抜かれたと思ったのだ。
「でも……」
「どうした小四郎。小四郎は総次が嫌いか?」
からかいを含んだ龍太郎の問いに、小四郎は頭をブンブンと振り否定をした。
「小四郎は総次郎兄様が好きです。でも、小四郎はさっき……」
そこまで言って小四郎はちらりとを見た。申し訳なさ気に肩を竦めている。
「…さっき小四郎は総次郎兄の言うことを聞かなかったのです……。総次郎兄様は龍太郎兄様の所に
行っちゃいけないっておっしゃったのに……」
龍太郎は少しばかり目を見開いたが、すぐに目を細めた。
72【四兄弟モノその2 6/11】:2010/04/29(木) 21:35:04 ID:B1JXnr/X0
「ああ。きっと総次はわしのことを案じてくれたのじゃ。のう、総次。」
何を馬鹿な。総次郎は憤った。自分は兄の様子など知らなかったし、そもそも本当に宿痾が疼くのなら、
龍太郎はこんな風に歩くことすらしないはずだ。自分は純然たる嫉みから小四郎を引き留めたのだ。
「総兄はすげなく見えて、存外甚助じゃのう。」
弟の誠三郎がかつて言った片言が脳裏を過る。まだいくつにもならない小四郎のことで、これ程に心掻き
乱されるとはなんたることか。そしてか弱い兄に心根を見抜かれ、庇ってもらうとは。総次郎は恥じ、
唇を一文字に結ぶ。
「小四郎。兄御に謝ってこい。きっと許してくれよう。」
龍太郎の諫めに小四郎は素直に頷いた。
「総次郎兄様、小四郎は悪い子でした。ごめんなさい。……また、小四郎と遊んでくれますか?」
ぺこりと頭を下げる小四郎に、違うのだと言ってやりたかった。しかし兄を見やれば先程と変わらぬ、
春の光を帯びた瞳をこちらによこしていた。総次郎は眼を伏せる。
「……よい。」
それが精一杯だった。だが小四郎は、それはそれは嬉しそうに破顔し、喜んだ。
「ありがとうございます!総次郎兄様!」
「良かったな、小四郎。さて、わしはもう行く。」
「…お加減が優れないのでしたら、志乃か加代を遣りましょうか。」
「構うな。二人も忙しかろう。では総次、頼んだぞ。」
龍太郎は衣をはためかせながら離れへと歩いて行った。
「龍太郎兄様、お大事にしてくださいね!」
そう言う小四郎の瞳を失望が掠めた。それは龍太郎や総次郎は愚か、小四郎自身すら気付くことがないほど
微かで一瞬のことであった。龍太郎を見送った後、小四郎は先程落とした包みを拾い縁側に置くと、
総次郎に向き直る。
73【四兄弟モノその2 7/11】:2010/04/29(木) 21:36:41 ID:B1JXnr/X0
「総次郎兄様、今日はと何をして遊んでくれますか?」
にこにこと笑いながら小四郎は問うた。その曇りのない表情は総次郎が一等好きなものだ。こんな時
ですら、総次郎にはこの笑顔が堪らなく眩しく見えた。
「お前は何がしたい。…兄上とは何をする約束をした。」
「それが、小四郎にはわからないのです。言われた通り、材料は持ってきたのですが、小四郎は何を
するための材料かさっぱりです。」
そう小四郎が風呂敷包みを開けて見せると、筆と紙、杯洗、そして蜜柑が二つ現れた。これはもしや、
と総次郎は思った。
「炙り出しか…これならば私も知っている。まずは柑子を搾らねばならないな。来なさい。」
「本当!?やったあ!」
いきなり小四郎は総次郎に抱きついた。突然のことに総次郎は驚く。触れ合った部分から温もりが伝わる。
日の熱が身体に染み渡るようで心地好かった。
気持ちが安らぐのを感じた。このまま離したくないと感じた。
そしてそう感じる自分を、心底嫌悪した。
74【四兄弟モノその2 8/11】:2010/04/29(木) 21:38:39 ID:B1JXnr/X0
電報が寮に届いてすぐ、総次郎は汽車に飛び乗った。
兄の危篤を報せに、総次郎は顔にこそ出さないが、内心酷く焦燥していた。そう遠くない日に、こんな
ことが起こるとは分かっていたが、いざこうなると取り乱してしまいそうになる。医者曰く、今度こそ
厳しかろう、とのことらしい。洋行の支度と称して遊び呆けていた誠三郎にも報せは行ったという。
道中総次郎は眼を閉じ、とりとめもない思案に暮れた。
龍太郎は長くに渡って大病を患っている。そのせいか龍太郎は生きることに淡白になってしまっていた。
まるで山の隠者のように、世を儚んでいるように見えた。既に龍太郎は生きることに執着を失っている
のではとすら考えたこともある。
ただ――ただ、小四郎と一緒にいるときだけは――龍太郎は一人の青年に戻り気力に満ちていた。
小四郎はいつも龍太郎にくっついていた。何やら二人で本を読んだり、写真を広げたり、時折庭に出たり
しては話し込んでいた。二人とも眩しいくらいの笑顔で、総次郎は近づくことなどできはしないと思った
程だ。総次郎が二人を見て立ち竦んでいていると、小四郎はしばしばそれに気付き総次郎の元にやって来た。
総次郎兄様、一緒に遊びましょうと笑いかける。その笑顔は胸を締め付けるほどにいとおしい。
しかしそれは、先程龍太郎に見せた笑顔とはどうしても違うもので、その事実が総次郎を苦しめた。
だが、もし。もし龍太郎がいなくなれば。
――小四郎は自分を求め、龍太郎へ向ける眼差しを自分に向けてくれるのではないか。
(――兄上が危篤だというのに。私は何と業が深いのだろう。)
己の浅ましさを恥じ、総次郎は唇を噛む。向こうから車掌がやってきた。次の駅の名を知らせながら、
ゆっくりと車輌を歩いていく。車掌の呼ぶその駅の名は、懐かしいものだった。
75【四兄弟モノその2 9/11】:2010/04/29(木) 21:40:44 ID:B1JXnr/X0
家につくと既に誠三郎がいた。誠三郎は玄関までやって来て、神妙な顔で総次郎に言った。
「親父が龍兄のことで話があると。親父の部屋に来いとゆうておった。」
総次郎はそのまま誠三郎と父の部屋へと足を運んだ。途中幾人かとすれ違ったが、一人として明るい顔を
しているものはいなかった。父の部屋に入ると、そこには父を前に顔を真っ青にした小四郎が危座していた。
父の話は殆んど耳を通りすぎ、頭には残らない。総次郎がちらりと回りを見回した。誠三郎はやや口を
尖らせ、苦らせている。また小四郎は瞬きもせず、ぽたぽたと畳に涙を落としている。その姿はあまりに
労しかった。
小一時間もして父の話が終わると、小四郎は堰を切ったようにわんわんと泣き出した。
「いやです!いやです!小四郎は龍太郎兄様のところに行きたい!」
先程父に聞いた龍太郎の様子と、龍太郎の処に行くなと言い付けられたことが衝撃的だったのだろう。
小四郎は今までにないほど取り乱し、混乱していた。総次郎は暴れる小四郎を抱き止め、行ってはならぬと
厳しく戒めた。優しく宥めてやりたい。慰め、励ましてやりたいと総次郎は思う。
しかしあまりに不器用な総次郎は気のきいた言葉などかけてやれず、ただ抱き締める腕に力を入れること
くらいしかできなかった。
それを見かねた誠三郎が泣きじゃくる小四郎の頭を撫で、あやしてやる。
「小四郎、落ち着け。今一番辛いは龍兄じゃ。小四郎まで泣いておっては龍兄は余計辛かろうて。小四郎は
龍兄がいらん心配をせんでも良いよう、いい子にしとるんじゃ。」
「ひくっ、ひっく、で、でも……」
「なんじゃ。小四郎は龍兄が嫌いか。龍兄に心配をかけたいか。」
小四郎は否と頭を振り答えた。
「よしよし。ならばわしや総兄と一緒におるんじゃ。龍兄のところは、元気になってからいこうな。」
誠三郎の言葉で漸く落ち着いた小四郎は、まだぐずりながらも大人しく総次郎の腕に顔を埋めた。
「総次郎兄様…ごめんなさい…小四郎、いい子にします……」
「………………」
健気なまでに龍太郎を思う小四郎を、総次郎は酷く悲しい眼で見ていた。小四郎は自分ではなく、龍太郎を
求めてやまないのだ。
「龍太郎兄様……」
その事実は、総次郎にとても重くのし掛かってきた。
76【四兄弟モノその2 10/11】:2010/04/29(木) 21:41:34 ID:B1JXnr/X0
夜も更け、辺りにはしじまが広がるばかり。いや、風にかき消されそうなほど、微かな吐息が聞こえてくる。
離れから聞こえるそれは、空虚な洞穴から吹く不気味な息吹きのように感ぜられた。
もうすぐ死ぬのか、と息吹きの主は思った。まともに酸素は脳に回らず、思考も霞んでいる。特別な
感慨はなく、ただ漸くこの日が来たかと妙に冷静に考える自分がいた。
周りに苦労をかけるだけの人生だったと、自蔑する。
「兄上。」
澄んだ声がした。龍太郎にはそれが総次郎のものだとすぐにわかった。瞼を持ち上げ、視線をさ迷わせたが、
何故か辺りが見えない。だが確かにそれは総次郎の声だった。
「兄上、聞こえますか。わかりますか。」
見舞いも禁じられていた総次郎だが、医者が席を外したのを見計らい、龍太郎の元にやってきたのだ。
そんな総次郎の問いに応えるべく、龍太郎は眼を声のする方へと向けてやる。
「総、次……」
「兄上。しっかりなさってください。」
龍太郎の枕元に座りながら、はっきりとした力強い声で総次郎は言った。その瞳には覚悟めいた色が
浮かんでいる。
「まだです。まだ死んではなりません、兄上。」
聞き飽きた言葉に、龍太郎は弱々しく微笑む。自分がいなくなれば、この弟も妙な気遣いなどせずに
済むようになるだろう。そんなことを考えた。龍太郎はそれほどまでに生への執着が希薄になっていた。
「そ、じ…後は…ふふ、任せる、ぞ……」
「いいえ。駄目です。兄上、貴方はまだ生きなくてはならないのです。」
真っ直ぐに、きっぱりと総次郎は言い切った。
「兄上は小四郎をどうするおつもりか。あれは兄上を心の底から慕うているのです。それを、兄上は
捨てて逝かれるおつもりか。」
一度口にしてしまえば、後は一気に溢れ出た。総次郎は想いを龍太郎にぶつける。
77風と木の名無しさん:2010/04/29(木) 21:50:04 ID:ckg5c9Ed0
支援がいるかな?
78【四兄弟モノその2 11/11】:2010/04/29(木) 22:43:12 ID:7OGO21aj0
「兄上を労らない私を薄情だとお思いでしょうが、それで結構。恨んでいただいて構いません。ただ、
小四郎だけは泣かせないで戴きたい。」
己の一言一言が自身の胸を抉るようだった。小四郎がいかに龍太郎を想っているか。それを語る度、
喉の奥が狭められるような息苦しさを感じた。しかし総次郎は話すことをやめなかった。諦観に身を
置き、ただ迎えが来るのを待ち続けている兄に、これだけは伝えなくてはならなかった。
「あれがどれ程貴方好いているか、兄上の方が余程ご存知でしょう。どうかあの子を置き去りに
しないでやってください。後生ですから、生きて小四郎と一緒にいてやってください。あの子の中には
兄上しかいないのです。私では」
喉が狭まり、酷い痛みがした。苦しさで吐き気すらした。しかし総次郎は全て捩じ伏せ、最後に言った。
「私では、駄目なのです。兄上でなくては、駄目なのです。」
ぼうっとする頭で、龍太郎は総次郎の声を聞いた。わかったことは総次郎の悲しげな声と、小四郎の
名前だけだ。
「そう、じ……こ…しろ…」
一筋の露が龍太郎の頬を伝う。
しかし総次郎がそれを見ることはなかった。全てを吐き出し、総次郎は眼を瞑っていた。これで役目は
終えたはずだ。後は龍太郎に任せる他ない。総次郎は息を整え、ゆっくりと部屋を出た。
「やや、若様。何故こちらにいらっしゃいます。誰も入ってはなりません、なりませんぞ。」
外に出ると、何かを煎じたらしい液体を持った医者とすれ違った。先程はどうやらこの為に出ていった
らしい。
「わかっている。後は頼むぞ。」
総次郎はそれだけ言い捨て、母屋へと戻る。途中ふと空を見上げると、美しい月が浮かんでいた。
その月は不思議に、まるで水面に写る月影の如くゆらゆら、ゆらゆら、と揺れていた。
79風と木の名無しさん:2010/04/29(木) 22:44:46 ID:1hFh6rvb0
規制に引っかかってしまい、ご迷惑おかけしました。
感想くださった方、ありがとうございます。
やっぱり感想いただけると凄く嬉しいです。
また妄想が始まったら投下させてください。
80風と木の名無しさん:2010/04/30(金) 01:50:11 ID:k7cPzXz70
>>79

すごく感動しました!
素敵なお話を、どうもありがとうございます。

続きを、楽しみにしています。
81風と木の名無しさん:2010/04/30(金) 15:10:16 ID:CPE4zkq+0
>>79
静かで綺麗な文体と緻密な心情描写と魅力的な兄弟にひたすらGJ!
82風と木の名無しさん:2010/04/30(金) 23:39:11 ID:/F4zS71h0
切ナス…
龍太郎兄ちゃん死んでほしくないが死んだらこの上なく美しい話になりそうだ…
マジで続き待ってる!
83風と木の名無しさん:2010/05/05(水) 03:40:36 ID:6MQgkeuxO
兄ちゃん死んじゃやだー!!


GJでした
84風と木の名無しさん:2010/05/05(水) 17:37:51 ID:kWUl1KuAO
多兄弟もいいけど、2人兄弟の話も読みたい
85風と木の名無しさん:2010/05/05(水) 18:09:40 ID:qN70slXe0
兄貴・・・俺の○○全部あげるから・・・元の兄貴に戻って・・・!


みたいな兄×弟モノが読みたいです
86風と木の名無しさん:2010/05/05(水) 18:20:34 ID:enIN6ScP0
弟「兄ちゃん、ただいまー!」
兄「おう。おかえり」
弟「さてと、わっふるわっふる…あれっ?」
兄「どうした?」
弟「兄ちゃん、ここにあったわっふる知らない?」
兄「あぁアレな。うまかったぞ」
弟「そ、そんな…!楽しみにしてたのに…わっふる…グスッ」
兄「お前のだったのか…悪い。こんど腹いっぱい食わしてやるから」
弟「ほんと?やったー!兄ちゃん大好き!わっふるわっふる〜♪」
87風と木の名無しさん:2010/05/05(水) 20:15:47 ID:QjQiohHHO
〜〜川原でBBQ中〜〜

兄「ぐぉるああああぁぁぁぁっ!!!このバカ犬俺の肉返せやあ!!!!」
犬「わんわん」
父「ひいいいいい〜!息子がキレたあ〜!!」
母「あらあらうふふ。」
弟「兄貴さあ…俺の肉全部やるからいつもの兄貴に戻れよ。」
兄「あぁっ?!…仕方ねえな、もぐもぐ。」
犬「わんわんわん」



こんなかんじ?>全部あげる
88風と木の名無しさん:2010/05/06(木) 01:22:50 ID:kxG4OhpR0
かわいいww
なにこのほのぼの家族

89風と木の名無しさん:2010/05/09(日) 13:15:45 ID:obWlGdCCO
力゙タ力て映画見て妄想が爆発しまつた。


俺が生まれたのは医療ミスだったらしい。人工受精をするとき、試験管の中でイレギュラーが起きたか、
それともそれ以前に手違いが起きたか。
詳しいことなんて分かりゃしないが、とにかく妊娠後の検査でハハオヤの腹の中には『不適格』な
遺伝子を持ったイキモノが巣食っていたらしい。母体の関係でそのイキモノは堕ろされることすら出来なくて、
絶望と悲嘆の中で産声をあげた。
そのイキモノこそ俺だ。
俺はすぐに棄てられた。
スラムの養護院。そこが俺の棲家で、例えば街を歩いたときランダムで選んだ家の全てや、例えば駅で電車を待つ人間の全て。
そのどれにも黴が生えて、気持ち悪い空気が漂ったような場所だった。
まだガキだった頃は自分の素性なんて知らなかったし、 とにかく毎日を生きることだけで精一杯だった。
オヤやカゾクが何かなんて知る暇も、考える余裕もなくてさ。
だから俺は一生この黴だらけの世界で生きていくんだと信じてた。
黴にまみれて、段々腐って、俺の原型なんてわかりませんよってくらいぐずぐずになって死んでいくんだ。
『適格者』の学者が何遍だって繰り返し言ってきたように、不適格な俺の死に方は遺伝子レベルでそう決まってたんだ。


それなのに、あいつはやってきた。
90風と木の名無しさん:2010/05/09(日) 13:17:30 ID:obWlGdCCO
夜六時を過ぎた。外はけばけばしい光が灯りはじめている。
窓の外に広がる街には出たことがない。だけどどうせ出たところでいいことなんて起きるわけがないんだ。
いくら俺が『不適格』だからって、のこのこ出ていくほどバカじゃない。もちろん殺されたりなんかしやしない。
あいつはちゃんと『飼育許可』をとってるらしいから、逃げ出したところで強制送還されるだけだ。
あんまりにもご丁寧すぎて、涙が出そうだ。
ごちゃごちゃした頭を宥めるために、黙って不味い煙草を肺深く吸い込む。
何度もやめろと言われたけれど、遺伝子検査での推定寿命は35歳。肺疾患発症確率は95%。
吸おうが吸うまいが、すぐに肺がダメになって死ぬ運命だ。
イライラをぶつけるように毒の煙を吸い続ける。
七時前。
玄関からベルが何回も鳴らされるのが聞こえた。
無駄な努力の後、やっとロックが解除される音がした。
あいつだ。少し早い足音がこっちにやってくる。それがムカついて、俺は身構えた。
がちゃりと音がして目の前のドアが開く。
そこにはいつものように眉間に皺がよった、間抜け面したあいつがいた。
馬鹿馬鹿しいことに、あいつは俺を見るといつも目を細めてほっと息を吐く。
91風と木の名無しさん:2010/05/09(日) 13:22:02 ID:obWlGdCCO
「ただいま。」
俺は答えない。答える義理なんかないからだ。
「食事は済んだか?」
俺は黙ったまま。 全く、あいつは本当に『適格者』なんだろうか。
俺があいつが言うことに答えるなんて殆んどないのに、あいつはしょっちゅう話しかけてくる。
学習能力がないんだ。しかも元々ネクラのツンボの癖に、無理して話しかけてくるんだ。
まだ行きずりの人間に喚き続けるバカ犬の方が賢い。
「ラザニアとローストチキン。嫌いか?」
手に下げた袋を持ち上げながらあいつはまだ話しかけてきた。



あいつとは丁度三年前にあった。軍か警察か、ともかく俺達は権力をもってます、下手に逆らうんじゃないぞって
オーラをバンバン出してる嫌な制服を着た人間がトリオで施設に来た。
指から採血されて、データベースのプロフィールを照会されたと思ったら
「確認が終わりました。どうぞ。手続き完了の通知は後日発送されます。」
って一人の男に俺は引き渡された。その男は俺の兄貴だと名乗った。
「ずっと会いたかった。ずっと、ずっと。遅くなってごめん。」
俺を抱き締め、泣きながらそいつはそういったんだ。俺は黙ってた。
訳がわからなかったからだ。
それから見たこともないようなキレイで立派な家に連れていかれて、今日からここが家だと言われた。
それから見たこともないようなピカピカで洒落た服をならべられて、気に入ったものを着ろと言われた。
それから見たこともないような豪華でうまそうな飯を出されて、好きなだけ食べるように言われた。
それから、今日から俺は



俺とあいつは家族だと言われた。
92風と木の名無しさん:2010/05/09(日) 13:24:22 ID:obWlGdCCO
八時半。
俺がうたた寝をしてるうちに、あいつはシャワーを浴びているようだった。
その隙に俺は冷めた飯を食うためリビングに向かう。
俺はあいつと違ってフォークだナイフだの使い方なんて知らない。
スプーンで口に流し込んで、フォークで刺したもんは食い千切る。
そんな風に食えばいいんだ。
テーブルに向かうと、皿の横に紙が落ちている。カラフルなそれは郊外にあるテーマパークのパンフレットだった。
にやけた、服なんて生意気にも着ている動物達が胡散臭げに一緒に遊ぼうよなんてポーズを取っている。
小さな頃、テレビかなんかでCMを見た記憶があるが、『適格者』のエリアにある遊園地なんて行けるはずもなくて。
ひらひらのドレスを着たプリンセスや、乗った奴らがバカみたく笑ってるアトラクションなんて、絶対に縁のないものだった。

「明日にでも行かないか。」
驚いて顔を上げると、そこにはあいつがいた。時計を見ればもう九時をまわっている。
「チケットが、あるんだ。その。買ったんだ、二枚。」
捏ね回しすぎて、ひきつった笑顔を顔に貼り付けて、あいつが言った。
突然すぎて、俺は身構えることもできない。
「行こう。いや、一緒に行ってくれないか。」
途切れ途切れの声に、心臓がドンッ、ドンッて身体の中を殴るみたいに暴れまくってる。
聞きたくないのに、どうしても身体が、足が動かない。
93風と木の名無しさん:2010/05/09(日) 13:27:10 ID:obWlGdCCO
「ずっと、お前に会いたかった。やっと、お前と一緒になれた。だから、今度はお前と、幸せになりたい。」
こいつの話を聞いたらだめだ。そう声がした。
耳の中で何度も何度も。
聞いたらだめだ。聞いたらだめだ。
そうこだました。
「本当に愛してるんだ。お前を。ずっと一緒にいたい。」
「うるさい!!!!」
頭がおかしくなった。そんな言葉聞きたくないのに、そんな眼で見られたくないのに。
気づけば勝手に口が動いてた。
「俺に構うな!!何で拾った!何で飼った!!同情なんてまっぴらだ!!」
「飼うなんて言うな、同情なんかでもない。」
「うるさいうるさい!!くそったれ!!!俺に近づくな!!お前なんて信じないぞ!!!」
「落ち着け、私はお前を裏切らない。話を聞いてくれ。」
「嫌だね!誰が信じるか!!ガキの頃ずっと願って、祈って、もがいて、足掻いてそれでも手に入らなかった!!!
立派な家も!きれいな服も!腹一杯の飯も!カゾクも!!
抱き締めてくれる腕も!!!
全部手に入らなかった!!全部!全部!!全部!!!」
「もう大丈夫なんだ、大丈夫だから。」
94風と木の名無しさん:2010/05/09(日) 13:32:34 ID:obWlGdCCO
「うるさいって言ってんだよ!!!何したって手に入らなかったもんが、ある日突然脈絡なしに目の前に出されて!!
ほら好きなだけどうぞだなんて!!あっけなく全部手が届くとこに出されて!!!
そんなの信じられるわけないだろうが!!!!」
「もういい、もういいから。泣かないで。すまなかった。」
動けないままの俺をあいつは、初めて会ったときみたく抱き締めた。
俺は泣きわめきながらそいつを殴って、逃げ出してやろうとしたが『不適格』の抵抗なんて
『適格者』にとっては蟻に噛まれたくらいにしか感じないのか、びくともしなかった。
「信じないっ…信じ…られるかっ…お前なんかっ……」
「すまなかった。本当に、すまない。でも、愛してるんだ。ずっと、ずっと。」
あんまり強く抱き締められて、息ができなくなる。段々意識が遠退いてくる。
このまま気絶して、もう二度と目が覚めなかったらどれだけ幸せだろう。
目の前いっぱいの幸せに、怖くて怖くて触れない苦しい毎日を過ごさずにいられたら。
気絶する瞬間、何かが聞こえた。鼻を啜るような、しゃくりをしてるような息使い。
あいつのものだ。
これじゃまるであいつが泣いてるみたいだ。


そんなわけあるはずないのに。
95風と木の名無しさん:2010/05/09(日) 13:46:58 ID:WNt8E0Ms0
これは、萌えというか切ない…GJ
96風と木の名無しさん:2010/05/09(日) 15:47:25 ID:WMakjjBS0
ガタカはいい映画だよね。その世界観でSS読めるなんて思ってなかった。
ありがとう、そしてGJ!ぜひ続きもお願いします。
97風と木の名無しさん:2010/05/11(火) 02:16:41 ID:6tz9RktSO
切ないけどすげー萌えた!
ハッピーエンドな続きを期待してます
98風と木の名無しさん:2010/05/19(水) 09:25:21 ID:4TVc6eDA0
兄弟ほっしゅ
99風と木の名無しさん:2010/05/21(金) 19:08:53 ID:oHmdN/thO
どうせだから萌える兄弟設定について語ろうぜ。
ヘタレ兄×ツン気味弟が最近のブーム。
兄は弟大好きで大好きでたまらないんだけど、ヘタレなのでとても弟に手が出せない。
弟は兄大好きで大好きで、でもはっきりしてくれない兄にやきもきしてる。
弟は積極的に兄にアプローチしまくるもことごとく兄のヘタレっぷりの前に失敗ばかり。
そしてそんなこんなの毎日についに弟が痺れを切らし、ある晩兄を押し倒す。
エロエロエッサイムなムードや仕草で弟は兄を煽りまくり、兄も辛抱たまらんエロエロエアザラクな状態に。
兄ビクビクしながらも本能赴くままに弟をめちゃくちゃかわいがり(性的な意味で)
弟初めはちょっぴり余裕があったがすぐにトロトロになり、想像以上の快楽に恐怖し混乱してしまう。
だが兄は「ここ気持ちいい?」「すごい締め付けてる。痛い?やめようか?」「どうしたの?ここコリコリすると
辛い?中がビクビクしてる。こっちの方が気持ちいい?それともここ?ねえ、教えて。」と天然な言葉責め
しまくりで弟感じまくりイキまくり。
結局二人は弟が失神するまでセクロスしまくり、翌朝弟は昨日乱れまくった恥ずかしさのあまり兄に八つ当たり。
兄は五体倒置ばりの平謝り。
「ごめんね、ごめんね、ちゃんと中に出したのはきれいにして責任とるから!」と兄は善意の申し出。
「なっ…!いいってば!バカ兄貴!やめ…ひうっ!」てな感じで弟抗議するもバスルームで第二
ラウンド突入…
てな感じの設定で毎日米がうまいうまい。
100風と木の名無しさん:2010/05/21(金) 20:02:07 ID:ipKZO+ea0
>>99
兄に跨ってから奮い立っちゃった兄のものを
自分の中に導き入れちゃうんですね
弟の健気さに兄は嬉しくて入ったまんまで
ぎゅーっと抱き締めちゃえばいいよ
101風と木の名無しさん:2010/05/22(土) 00:08:22 ID:eIFqq8m/0
>>99
萌 え 死 ん だ 。
天然言葉攻め兄も積極的なのに根は恥ずかしがりの弟で私もご飯がおいしい。
102風と木の名無しさん:2010/05/22(土) 22:13:01 ID:7fhDqOTxO
兄のをくわえ込んだはいいが、気持ちいいやらちょっぴり痛いやら幸せ過ぎるやらで
ビクビク痙攣することしかできず、動けなくなっちゃう敏感弟おいしいです(^q^)。
もしくはいつもは「クソ兄貴氏ね。」なキャラの弟が、突っ込まれた途端
「おにいちゃん、おにいちゃん、きもちいいよぉ!だいすき、だいすき、おにいちゃんすきぃ!」
みたいな幼児退行起こしてもおいしいです(^q^)。
経験豊富を謳っていた弟だけど実は経験といっても玩具での経験のみ豊富な純情ビッチな
弟が、最愛かつ唯一の想い人の兄の生身のものを受け入れて、いつもとは違い過ぎる
快感とセルフ開発しすぎた高感度な自分の身体に翻弄され、快楽にのたうち回るのもおいしいです(^q^)。
103風と木の名無しさん:2010/05/22(土) 23:17:41 ID:SYiceK5l0
>>99
エロエロエッサイムとエロエロアザラクワラタww
夏の本のタイトルにしたいくらいだ
僕は弟に恋をする、というタイトルの兄弟本ないかな
商業・同人・二次・創作問わない。
104風と木の名無しさん:2010/05/23(日) 06:13:47 ID:xu3J0+4zO
>>99>>103
お前らの年齢はまるっとお見通しだw


「なんだ兄ちゃん、そんなに長い間ほっつき歩いとるんか。」
「えっと、まあそうっすね。あはは。」
基本あてずっぽうな旅なので、毎日トラブル続きだ。今日のトラブルは最終バスへの乗り損ない。
こんなときはオーソドックスにヒッチハイクで乗りきる。今日は運よく気のいいおっちゃんが、
トラックの助手席に乗っけてくれた。
「兄ちゃん年いくつや、年。」
「18っす。」
「おぉ?学校は行っとらんのか?」
「まあ一応。あんま頭良くなくて。親父に家、叩き出されたんです。」
俺はよく嘘をつく。小さいころはよく友達に、俺んちは毎日ステーキ食ってんだぞーって嘘をついていた。
母さんにも、今日の体育のサッカーで100点入れたとか。一秒も考えない嘘ばかりついていた。
一番の被害者は俺の弟で、弟が出不精なのをいいことに、外でのことについてたくさん嘘をついた。
ぐりとぐらのにホットケーキおごってもらったとか、学校で育ててる朝顔が100メートルくらいの高さに
なったとか、0.5秒も考えない嘘ばかりついていた。でも弟は俺に輪をかけてバカだったから、そういう嘘を頭から信じてた。
「いいか、兄ちゃんすごいんだぞ。今日な、トトロにあったんだ。しかも一番でっかいトトロ。
あのな、公園の裏の林。あの奥であったんだよ。すっげーんだよ。こーんなにデカくてさ。マジすごいんだよ。」
「すごいすごい!トトロにもふもふしてた?だっこしてもらった?」
「あったりまえだろ。見ろよ、証拠にトトロお前にお土産くれたぞ。ほらっ。」
「わぁ!ドングリだ!やったあ!」
公園の裏の林の奥はただの駐車場だ。結構カッコいい車が停まっているから、近所の男子はみんな
知ってる場所だった。でも弟はそんなことも知らないから、簡単に騙せた。
弟は俺の嘘に騙されるといつも笑った。
ニコニコしたり、はにかんだり、クスクス言ったり。
弟はいろんな顔をして笑った。それで俺はまたいい気になって、弟を騙すんだ。
105風と木の名無しさん:2010/05/23(日) 06:16:05 ID:xu3J0+4zO
さっきおっちゃんが言ってた通り、この辺は地平線まで真っ直ぐ延びた道がずーっと続いている。
さっきどこかのスーパーの看板が立ってたけど、『この先100km』
とか書いてあって、スケールのデカさを思い知らされる。さすがは試される大地まりもっこりだ。
しかし俺も随分遠くまで来たもんだと、染々と感傷に浸る。
その間もおっちゃんは陽気に歌を歌ったり、松田聖子の偉大さについてかたってくれた。
今まで色々な人にあったけど、このおっちゃんはかなりいい人そうだ。
「そーかそーか、兄ちゃんも大変やなあ。じゃあ仕事探しとるんか、今は?」
「や、仕事っつーか、人探してて。いろんな所回ってるんです。」
これは本当。俺が探してるのは弟だ。高校入ってすぐ、親父とお袋は離婚した。まあ色々事情があったんだ。
お袋は若干神経質で親父は微妙に甲斐性なし。弟は、うん。ちょっとだけ身体弱くて。
というかそれより俺が馬鹿でアホでワケわかんなくてオマケに空気も読めてなかったから、一旦家族は解散することになった。
それから俺は親父に、弟はお袋に引き取られて、別々に暮らし始めた。
弟とわかれるとき、弟とちょっとだけ話したんだ。
「お兄ちゃん、お兄ちゃんどこ行くの?すぐ帰ってくる?何で僕は一緒に行っちゃだめなの?」
弟はひゅうひゅう喉をならしてそう言った。
「そんな一変に言われても兄ちゃん困るよ。まあ落ち着けって。」
俺はなんで弟と一緒にいられないかなんてこと説明するのも嫌で、適当にはぐらかしていた。
いい加減痺れを切らしたのか、弟はしばらくして小さな声でポツリと言った。
106風と木の名無しさん:2010/05/23(日) 06:24:22 ID:xu3J0+4zO
窓の外はもうすっかり暗くなっていた。空は真っ黒な布で覆われたみたいで、
所々針で穴を開けたみたいな星が散らばっている。で、そいつらの親玉みたいな、でっかいサイズの穴がフロント
ガラスのはじっこにデンとあいていた。
月にしてはウサギもいないし、のっぺりとした白色をしていたから、多分アレは月ではなく穴なんだろう。
真っ黒な風呂敷に包まれた俺たちは、なおもひたすら走り続ける。
「へえ、おっちゃん関西の人なんだ。」
「おおよ。つってもこんな仕事やし、あんま家にはおらんけどな。」
「へえ〜。いつもこんな奥の方までくるの?」
「たまにや、たまに。ほれ、見てみい。これな、俺の娘。べっぴんやろ。」
そうおっちゃんが見せてくれたのは満面の笑みの女の子。
十人に聞いたら十人がおっちゃんの子だとわかるくらい、おっちゃんに似た子だ。
髪を二つにまとめて、にっこり笑っている。前歯は生え代わり中なのか、一本だけ抜けていた。
「うわ〜、おっちゃんそっくりじゃん!」
「梨絵言うねん。」
「かわいいな〜、年長さんくらい?」
「この春から小学校行っててな、ピンクのランドセル買うてやってん。
そしたら梨絵メチャクチャ喜んでてん。パパだいすきーって。
そらお父ちゃん泣かずにゃおれんやろ。」
そうのろけるおっちゃんは本当に嬉しそうで、思わずこっちまでニヤニヤしてしまいそうだ。
「いいね、小学校か。楽しいだろうなあ。」
そういえば弟は学校にいるのかもしれない。今度学校に行ってみようか。
外を眺めながら、ぼんやり考える。あても手がかりもない旅は、いつも行き当たりばったりだ。
どこに行けば弟に会えるのか。さっぱり見当もつかない。
この世界はとても広いから、弟みたいな小さな存在は簡単に景色に紛れ込んでしまう。
途方もない弟探しは気が遠くなるものだ。まあ、だからってやめる気はさらさら無いんだけど。
真っ黒な風呂敷に目をやると、小さな影が視界を横切る。多分鳥だ。
こんな真っ黒な夜に、鳥はどこに向かってるんだろう。あの空にあいたどデカイ穴かな。
あそこから風呂敷の外に出るんだろうか。
107風と木の名無しさん:2010/05/23(日) 06:28:52 ID:xu3J0+4zO
「お、兄ちゃん眠いか?」
ぼーっとしてたからか、おっちゃんが声をかけてきてくれた。
「んあ。眠くはないけど、ちっと疲れたかな。腹も減ったかも。」
「そーかそーか。じゃあ飯にするか。後一時間したら街に着くしな、そこで食おうや。
特別におっちゃんがおごったるから。」
おっちゃんはえらく上機嫌で、何故か演歌ナイズされた夏の扉を歌いだした。
こんなおっちゃんに、こんなカバーされるとは松田聖子も思ってもいないだろう。
「梨絵もな、かわいいから聖子ちゃんみたいにアイドルやったらええって思うねん。
けど梨絵、最近はプリキュアかリラックマとかいうのになりたい言うねん。お父ちゃん頭いとうていとうて敵わんわ。」
「いいじゃんいいじゃん、夢いっぱいで。将来の夢は楽しみでいっぱいの方が絶対いいよ。」
ケラケラ俺が笑うと、おっちゃんは他人事だと思って、と声をあらげた。
最も、その顔はぐでんぐでんににやけて、幸せそうだったけど。
108風と木の名無しさん:2010/05/23(日) 06:32:09 ID:xu3J0+4zO
真っ白な部屋で、真っ白なスケッチブックに描かれるカラフルなクレヨンの線。
「ちゃんと描けよー。兄ちゃんがNASAに持ってくんだからー。
詳しく描かないと上手く造れないぞー。」
「うん!えっとね、これはボタンね。青のボタンを押すと潜水艦になってね、黄色は地面に潜って、
緑は飛行機、オレンジは車、赤はロケットのボタンなの!」
弟は一生懸命車の設計図を描いている。外に行けるようになったら、
それに乗って世界中を旅するんだって息巻いてる。
夢をスケッチブックいっぱいに詰め込んでる弟はとてもキラキラしてた。
そんな弟が俺は大好きだった。
「運転席は僕の席で、こっちはお兄ちゃんの席ね。」
「うんうん、了解了解。こりゃすごい車になりそうだなあ。
NASAには気合い入れてもらわないと。」
「えへへ。」
弟は笑う。俺もつられて笑う。
だけど最近、少し笑うのが大変になってきた。
家族全員が揃うってことがなくなってきて、俺は弟とばかり一緒にいるようになっていた。
弟と一緒にいられるのは嬉しい。
けど、毎日弟といると、弟が少しずつ変わっていくのがわかって。
それが笑顔をつくるのをしんどくさせていた。
「お兄ちゃん、お兄ちゃんはどこに行きたい?僕はね、お月さまに行きたいな。
うさぎさんとお餅食べるの!」
「うまそうだなあ〜。兄ちゃんはきなこ餅にしてもらおうかな。」
「僕はあんこがいいな!あまいのがいい!」
夢を話す弟は本当に幸せそうで、俺はそれに少しだけ救われる。
弟はスケッチブックに夢を描く。
NASAの車で、月に行く夢を。
真っ白い部屋の中で、俺の隣で。
俺はそれをずっと見ていた。
109風と木の名無しさん:2010/05/23(日) 06:37:11 ID:xu3J0+4zO
街に着くとおっちゃんは牛丼をおごってくれた。紅しょうがで嵩ましした特盛牛丼は空きっ腹にひどくしみた。
「兄ちゃん、今晩どないすんねん。泊まる場所あるんか。」
「ん〜、特に決めてないけど、また野宿かなあ。一応寝袋あるし。」
「そんなら荷台に寝たらええ。朝荷積みするまでは空っぽやし、風くらいなら凌げるわ。
今日はおっちゃんも車で寝るし、カビとか埃とか、気にせんならの話やけど。」
思いがけないオファーに、俺は二つ返事で頭を下げていた。
道中ちょこちょこ貯めた小遣いはそれなりにあったけれど、まだいくら続くともわからない旅だ。
節約に越したことはないし、壁のあるところで眠れるのは安心できる。
豪華なディナーが終わると、早速荷台に乗り込み、臭い寝袋に潜り込む。
「おっちゃん、ありがとう。おやすみ。」
「おお、いい夢見いや。」
おっちゃんが荷台の扉を閉めると、辺りは真っ暗になった。
光もささない空間は、確かに埃っぽい。けれど確実に身体に溜まっていた疲れが、あっという間に俺を眠りに追いやった。



「――やっぱり僕のせい?」
「違うって、何言ってるんだよ。馬鹿だなあ。」
俺は笑う。弟が変なこと考えないように、馬鹿みたく笑った。
親父とお袋の離婚で、俺たちはバラバラになることになった。
弟はお袋と東京に、親父と俺はばあちゃんちにそれぞれ行くことになった。
それは色々あってのことで、弟のせいじゃない。
そう、弟のせいなんかじゃない。
「大丈夫だって。兄ちゃん、ちょくちょく会いに行くって。そうだ、NASAの車できたら毎日だって会いに行けるぞ。」
「ホントに?ホントに?お兄ちゃん。」
「ホントだって。兄ちゃん、絶対会いに行くって。」
俺はにかっと笑って言った。
弟は初め泣きそうな顔をしていたけど、少ししたらにかっと笑ってこう言った。
「うん!僕待ってるよ!ずっとお兄ちゃん待ってるから!」
110風と木の名無しさん:2010/05/23(日) 06:42:30 ID:xu3J0+4zO
俺が弟に会いに行ったのはそれから三年も経った時だった。
弟に会いたいといくら頼んでも親父やばあちゃんは俺を弟に会わせてくれなかった。
もう大丈夫だから、心配しなくていいからって言うばっかりで、なんにもしてくれなかった。
一応大丈夫だとは聞いても、やっぱり会いたいという気持ちは押さえきれなかった。
だから高校に入ってすぐにバイトをはじめて、有り金はたいて弟のところに行った。

だけどお袋の家には弟がいなかった。
いや、それどころか弟の部屋とか、そういう弟がいる感じや物がなにもなかった。
「違うの、違うのよ。そんなつもりじゃなかったの。ねえ、わかってちょうだい。」
代わりにあったのは、新しいお袋の家族と、小さな棚みたいな物と、弟の写真だけで、
俺はいよいよ訳がわからなくなった。
その足ですぐ弟がいたと聞いていたところに行った。
だけどそこにももう弟はいなくて、弟を知ってるって人がいただけだった。
「かわいそうに。あの子、ずっと独りだったんだよ。最後まで、ずっと…」
俺は目の前が真っ白になった。
『大丈夫だって。兄ちゃん、ちょくちょく会いに行くって。』
俺はよく嘘を吐く。いつも嘘を吐いている。だけど、俺はとても残酷な嘘を弟に吐いてしまった。
『僕待ってるよ!ずっとお兄ちゃん待ってるから!』
弟の声がした。弟は嘘を吐いたことがない。ずっとずっと吐いたことがない。それなら、弟はまだ俺を待っているはずだ。
「――兄ちゃん、絶対会いに行くから。」
この世界はとても広いから、弟みたいな小さな存在は簡単に景色に紛れ込んでしまう。きっと弟は今も独りで、この世界のどこかで、俺を待っているに違いない。
「きっと会いに行くから。」
会って、謝らなきゃ。そう呟いたら、何故か涙が出た。
弟に会いに行く。そう決めたのに、涙が出た。
俺はあいつの兄ちゃんなのに、こんな風にベソをかくなんて、何だか格好悪いと思った。
111風と木の名無しさん:2010/05/23(日) 06:45:03 ID:xu3J0+4zO
大きな音がして、扉が開いた。俺はうっすら目を開ける。
「兄ちゃん、朝やで。起きいや。」
おっちゃんの声で、ゆっくりと意識が浮かび上がってきた。
「あー、もう朝か…」
「せやせや。起きや。もう荷積みせなあかんねん。」
「ん〜、俺も手伝うよ。ちょっと待ってて。」
寝袋をたたみながら、扉の向こうの空を見た。オレンジや青が混じった、朝焼けの色が目にしみる。
「…今日はどこ探そうかな。」
途方もない弟探しの旅は、まだまだずっと続いていく。




以上、とある書店で見た本の帯から派生した妄想でした。
話の展開が早いのは腰のヘルニアが痛いせいだと思います。(´・ω・)
112風と木の名無しさん:2010/05/23(日) 13:49:10 ID:DQnEVBSs0
弟がー可哀想すぎるーあてのない旅をする兄も

ヘルニアはつらいですね…大事にしてください
113風と木の名無しさん:2010/05/24(月) 02:20:09 ID:Tb16VbkYO
泣いた…

道産子なんで地元ネタにニヤリとしましたよ
114風と木の名無しさん:2010/05/24(月) 23:43:07 ID:alg2C/Jp0
兄さん、ちゃんと僕を見つけないと、許さないよ?

って脳内次回予告が聞こえてきたw GJ
115風と木の名無しさん:2010/05/25(火) 00:14:17 ID:bzibBjeZO
最後まで書けなかったらスマソ


「はぁ…」
「何?朝っぱらからオーラがどす黒いぞ、定期でも落としたん?」
溜め息とともに机に突っ伏した俺に、隣席の澤田から声がかかる。
「いや、日向(ヒナタ)が…」
「あーもういい喋るな」
「何だよ聞けよ、てか聞いて下さいよおながいします澤田君」
「君付けキモッ!嫌だよ、お前ら兄弟のノロケなら他所でやれ、他所で」
「ノロケじゃねーっていつも言ってんじゃん、俺は真剣に…」
言い終わらないうちにチャイムが鳴り、これ幸いと澤田は肩を竦めて前方に向き直ってしまった。同じ高校から進学した唯一の
学友だというのに冷たい奴だ。


「で?ヒナちゃんにデートでも誘われた?」
「何で弟とデートだよ!…今日は起きたらベッド脇に弟がいていきなり」
「えっ!?いきなりベッドイン!?」
「違…っ!じゃなくて!株価の話が始まって…」
一時限がとりあえず終わったところで澤田の方から話を振ってきた。こういうところが律儀と言おうか…何だかんだと
友人関係が続いている理由なのかもしれない。
ただ、こいつの場合、少し問題があって。
「ここのところの東証がどーのこーのと…結局A社は値動きが怪しいからやめとけ、と言いたかったみたいだけど」
「うん?A社って、吉川、お前こないだ面接受けた会社じゃない?気前よくドリンクのサンプルくれたって俺にも分け前くれたじゃん」
「そう、それ。羽振り良さそうに見えたけど、合併か何かあって内定あってもポシャるのかも…」
「…ということはヒナちゃん、吉川の面接先全部チェックしてるん?で、大事なオニーチャンが変なとこに就職しないようにリサーチ?…って
何だよやっぱノロケじゃねーかよーもー」
…どうも俺と弟の日向(ヒナタ)のことを色眼鏡抜きでは見れないらしい。
116風と木の名無しさん:2010/05/25(火) 00:17:38 ID:bzibBjeZO
「だから何でそうなる!あいつ株やってるから株価のチェックなんてただの日課だぞ。てか、そもそも俺のことを兄として
認識しているかも最近益々怪しくなってきてるし…」
「いやいやいやいや!アレは誰がどう見てもヒナちゃん相当なブラコンだよ!!自信持ちなよ!!」
思わず溜め息をつきそうになった俺の肩をバシバシ叩きながら、澤田は鼻息も荒くそんなことを言う。


弟の日向は昔から少し変わった子供だった。人形のように整った顔は、本当の人形のようにおよそ表情というものがなかった。
周りから常に浮いていて、4つ年上の俺の服の袖をいつも掴んで離れず、かと言って俺からのコンタクトには全くの無反応。
そして何やら小難しい一人言(?)を突然喋り出したかと思うと黙り込む。おおらかと言おうか、大雑把な両親も流石に
心配になり、小学校に上がる前に病院で色々検査したところ…ビックリする程のIQを持つ、超天才児と判明したのだ。
そして日本の教育制度に馴染めなかった日向は中学から海外に進学し、飛び級を重ねて大学院も卒業してしまい、研究員として
日本に戻ってきた。2年前の話だ。


「なんつーの?誰にも馴つかない猫が、お前にだけベッタリみたいな?」
「それは誤解だっつってんだろが、俺は単にあいつの翻訳機代わりなんだよ」
「何言ってんだよ、あんなにらぶらぶでアイス半分コしてたくせに…ヒナちゃんまだ小さくて女の子みたいだったからさ、俺マジで
吉川のこと魔性のロリータキラーだと思ったし。
こないだ吉川ん家で久々にヒナちゃん見たけど、相変わらず綺麗な顔してるよなー。あれだけの美形だとなんかこう、
ちょっとした仕草とか雰囲気でさ、絶対零度と春の日溜まり位のすげぇ温度差だぞ?」
117風と木の名無しさん:2010/05/25(火) 00:22:56 ID:bzibBjeZO
学校の長期休暇に帰国する日向の面倒を見ることができたのは俺だけだった。思えば幼少の頃日向が俺から離れなかったのも、
俺の(ある意味)特殊能力のためだ。つまり、例えば唐突に周囲の環境が及ぼす体感温度への影響について語り出し黙り込んでしまう
日向から「アイスが食べたい」という意を汲み取れるのが俺しか居なかった、ということだ。
そして実際アイスを買って食べていたところを澤田に見られた訳だが…元々周りなど見えていないが如きのくせに、クソ暑い中
俺のシャツの脇腹辺りを掴んで放さなかった日向の態度が、目の前の男に何か誤った認識を植え付けてしまったらしい。
「あ!吉川さてはお前、コレはアレか、愛され過ぎ自慢かそうなのか!くそぅ、同じ非イケメンのハズなのにどうして俺には
慕ってくれる弟がいないんだ!?ただし美形な弟に限る!」
段々一人でヒートアップしていく澤田の身勝手な台詞を断ち切るように、二限目のチャイムが鳴った。


鈍感フツメン兄×天才変わり者弟。果たして需要はあるのか…萌えが襲ったらまた来ます。
118風と木の名無しさん:2010/05/25(火) 00:36:51 ID:pYn7J1FH0
>>117GJ!
ありますよ需要。だから待ってますね

119風と木の名無しさん:2010/05/25(火) 01:30:45 ID:2w3Lco93O
需要など溢れまくる程あるに決まっている!!!
澤田君がまたいい味してるw
120風と木の名無しさん:2010/05/25(火) 07:42:26 ID:/9UOq1HxO
>>114
なんかそれだと呪怨的な展開になりそうだね…>許さない


兄にしかなつかない弟ってときめくよね!
なんかまさしく二人の世界って感じだよ!
121風と木の名無しさん:2010/05/25(火) 11:18:11 ID:W9ErkCXC0
おまえらのせいで萌えすぎの寝不足だよ!
122風と木の名無しさん:2010/05/25(火) 22:27:07 ID:bzibBjeZO
需要があって良かった…
>>117の続き

その日の講義は午前中だけで、朝一の日向の襲来(?)と澤田とのやりとりに疲労感を覚えていた俺としてはさっさと
帰りたかったのだが、ゼミやら何やらに顔を出しているうちに夕方近くになってしまった。

「ただいま〜…っと」
『人間関係の基本は挨拶』と信じている一般人な俺は、帰宅すると何となく「ただいま」と口にしてしまう。
親父は10年程前に事故で亡くなっていて、日向が海外に行けたのはその時の保険金があったからだ。
いつか日向も揃って家族3人で暮らせる日を楽しみにしていた御袋も3年前ガンで亡くなった。そんな御袋には最期まで
言えなかったが、大雑把かつ楽天的な両親から性格までは遺伝しなかった俺は、日向が日本で上手くやっていけるとは
実は到底思っていなかった。
確かに思春期を過ぎた頃から(おそらく彼の基準で)最低限必要なコミュニケーションは図れるようになってきたが、とても社会に出て
通じるレベルではなく、今の環境の方が生活しやすいならそのまま海外で研究でもやって暮らし続ける方が、日向にとっては
幸せなのではないか?と考えていたからだ。
最も、そんな兄心(?)など全く意に介さないらしい日向は、いつの間にやら就職先まで決めて、卒業と共に帰国したのだが。
123風と木の名無しさん:2010/05/25(火) 22:30:45 ID:bzibBjeZO
とりあえずリビングに向かうと、誰もいないと思っていた部屋のソファで日向が丸くなって眠っていた。それを横目に見ながら、
テーブルのカゴに入れてあったミカンを剥く。日向は小さい頃から柑橘類が好物らしく(『らしく』というのは本人の口から
それを語られたことがないからだ)、これだけは切らさないよう気を付けている。本当に弟思いの良い兄だよな、と心の中で
自画自賛しつつ、剥き終わったミカンを口にしながら俺はソファの傍らに移動してしゃがみこむ。綺麗に整った白い顔に、
虚弱スレスレの華奢な身体つきで微動だにせず眠る姿は、本当に性別不明の人形のようだ。何となく生きているのか無性に不安になり、
口と鼻の辺りに手の平を近付ける。呼吸があるのを感じ、ほっとしたところ、日向が『クンクン』と動物みたいに鼻を
寄せる仕草をした。
澤田じゃないが、本当に猫みたいだなと微笑ましく思った瞬間、手の平に温かく湿った柔らかい感触がした。
「…もっと」
舐められた、とやっと俺が気付いたと同時に日向の目がうっすらと開いていく。少し色素が薄くて榛色に見える瞳がこちらを
ぼんやり捉えていて、しかも起き抜けの少し掠れた声でいきなりそんな一言を発した日向に対し
「…ぅあ…?」
としか返せず、固まってしまった俺には兄としての威厳はないだろう。間違いなく。
「もっと」
一度ゆっくり瞬きした以外、表情一つ変えずに今度はいつもの声で日向が繰り返す。
「あ…あぁ、ミ、ミカン、な、うん、あ、あ、新しいの剥こうか!?」
とりあえず言いたいことは理解したが、上擦った声で思いっきりどもりながらそう返すのがやっとだった。弟相手に何を
動揺しとるんだ俺は!と軽く(相当?)テンパっているこちらとは逆に、日向は相変わらずじっとしているだけだ。
124風と木の名無しさん:2010/05/25(火) 22:38:10 ID:bzibBjeZO
その視線が俺の左手にすっと移る。どうやら食い残しで構わないらしい。だが、俺の動揺のままに、3本の指で
摘ままれていた丁度一口分のミカンは力任せに潰されかかっている。
「あー…やっぱ新しいの剥…※☆#△!?」
俺が言い終わる前にゆらりと起き上がった日向は、そのまま俺の左手首辺りを両手で掴み、そのまま『パクッ』と俺の指ごと
くわえてしまった…

「…郵便…」
舌で絡め取るように、指を舐め上げながら無事ミカンを奪い取った日向は、食べ終えた後、何事もなかったようにそう呟いて
部屋を出て行った。
間抜け面で固まっている俺を残して…。



設定厨なので長い割に進まなくて申し訳ない。また来ますノシ
125風と木の名無しさん:2010/05/25(火) 22:40:36 ID:qZHGo70/0
うおおぉぉ待ってます!
126風と木の名無しさん:2010/05/26(水) 02:17:02 ID:5z3i2hDr0
自分に合わないプロの作品読むよりもずっと面白いなここ
続きモノはどれも気になる!
127風と木の名無しさん:2010/05/27(木) 15:21:46 ID:skcLwP5oO
>>124の続き


『パタン』と一度開けられた玄関の扉が閉まる音で我に帰った俺は、一目散にトイレへと向かった。
「ちょっ…こ、これはシャレにならん…」
呟いて、便座に頭を抱えて座り込む。
下を向いているので、眼前には自分の下半身が…俺の分身が形を変えてしまっているのがジーンズ越しでもハッキリ見てとれた。
「じ、自分で思ってるよりも、た、溜まってる?のかな?ハハハ…」
言い訳みたいに一人言を続けてみる。
女性と縁が薄いとはいえ、全く彼女がいなかったというわけでもないし、一応女性経験もある。ただ、ここ数年…御袋のガンが
分かった時に心身ともにギリギリになってしまい、当時付き合っていた彼女と別れて以来、ずっとフリーだ。
自分で処理するにも限界なのかもしれない。そうでもなければ、まさか弟に指を舐められた位でこんな…
「…っ!」
気を散らそうと思考を飛ばしていたハズが、うっかり舐められた時の感触を思い出すハメになり、ますます下腹部が苦しくなる。
一旦抜いてしまう他ない状態になってしまったようだ。
「うぅ…何か俺、変態みたいだなぁ…」
かなり情けない気分になりつつ、できるだけ日向のことは考えないよう気を付けながら行為に集中することにした。
128風と木の名無しさん:2010/05/27(木) 15:25:30 ID:skcLwP5oO
リビングに戻ると、日向はパソコンに向かっていた。
自分の部屋の分とは別にリビング用にノートパソコンが置いてあり、気が向いた方で作業しているらしい。俺がリビングやキッチンにいる間は
リビングにいることが多い気がするので、日向なりに家族の時間を大切にしているのかもしれない。
もっとも、普通の家族らしいやり取りが成立したことは一度もないが。
少し後ろめたい気分もあって、日向から視線を逸らすと、テーブルの上の郵便物が目に入った。さっき取ってきたものだろう。
日向なりに家のことをやろうという意識はあるらしく、郵便受けのチェックは日向の仕事だ。
『自分がやる』と言い出したわけではないが、毎日やり続けているので多分そういうことだと思う。だから俺も郵便受けに
何か入っていそうな時も敢えて覗いたりはしないようにしている。
「おっ、明日は肉の特売日かー」
仕分けまでは日向の仕事ではないようで、置いてある『だけ』の郵便物を選り分けていく。チラシがほとんどだが、その中に
俺宛ての封筒を見付けた…A社からのだ。
「徒歩が40分、電車の乗車時間が15分、通常起こりうる誤差を含めても所要時間の平均は1時間10分だ」
封筒を開けていると、日向が突然そんなことを言い出した。見ると日向の視線は封筒に注がれている。郵便受けから
取り出した時に気付いてはいたらしい。
今言ったのは大学から家までの片道の時間のことだろう(平均なんて俺も知らないが)、今日は午前で終わると言っておいたから、
遅くなったのが気にかかっているようだ。今朝のことも気にしているのかも。
「ああ、ゼミに顔出したり、学生課行ったりしてたから…」
封筒の中には内定の通知が入っていた。それを確認して続ける。
129風と木の名無しさん:2010/05/27(木) 15:28:22 ID:skcLwP5oO
「A社じゃないとダメってわけじゃないし、他のとこの面接受けようと思って」
日向に視線を戻すと、俺の手元の紙を見ている。
「まあ、まだ時間もあるし、ヒナにも安心してもらえるとこを探すよ」
俺の言葉に納得したのか、日向の視線はパソコンの画面に戻った。もうこの話は終わりかな?と思っていたら、ボソリ、と呟きのような声がした。
「アキちゃんは、魔法使いだから」


俺の下の名前は『暁人(アキト)』という。物心ついた頃からずっと、日向は俺のことを『アキちゃん』と呼ぶ。親がそう呼んで
いたからだろう。そんな日向の仕事というのは、最先端のバイオテクノロジーがどーしたこーしたとかいう研究だ。普段から
(おそらく科学に基づいた)小難しい話しかしないのだが、まさか『魔法使い』なんてファンタジーな単語を口にする日が来ようとは…
夕飯の支度をしながら、チラッと日向の方を見る。あれで完全に会話は終了したらしく、今はパソコンを見つめて作業をしている。
母子家庭で日向がいない間は文字通り母一人子一人だったこともあり、基本的な家事なら難なくこなせるので、料理の
最中でもつい色々考え込んでしまう。
多分褒め言葉だったんだろうな、とは思うのだが、今回ばかりは意味が良く分からない。訊いても説明はしてくれないだろうし。
「あ、そうだ、今日は研究所行かなかったのか?」
俺が帰宅した時点で昼寝をしていたのだから、今日は一日家にいたんだろうか?とふと思い、返事は期待せず訊いてみる。
煮物の蓋をとって覗いていたら、
「朝だけ、行ってきた」
と間近から聞こえてきた。
130風と木の名無しさん:2010/05/27(木) 15:31:50 ID:skcLwP5oO
驚いて顔を上げると、対面式のキッチンを挟んで正面に日向が立っていて、一対の榛色がこっちをじぃっ…と見ている。
「そ、そうか、昼には帰ってたんだな…あ、じゃあ俺も早く帰れば良かったな〜どっか一緒に買い物にでも行けたのに」
先程のトイレでの醜態のせいか、近くで見つめられると落ち着かない。意味もなく煮物をグチャグチャとかき混ぜてしまう。
そんな俺の顔をしばらく眺めてから、日向はまたパソコンの前に戻り、作業を再開した。
日本の研究所で働くことになった時、上手くやっていけるのか心配だった俺は、過保護かもと思いつつ保護者として
その研究所に話を聞きに行った。
上にも下にも置かないようなもてなしで、『もしかしてモンペみたいに思われてる?』と最初不安になってしまったのだが、
そうではなかった。
所長という人の話によると、日向程の逸材がこのクラスの研究所に来ることなどまず考えられないらしい。どうも給料などの
待遇面に不満があって日向の代わりに俺が交渉に来たと思われたようで、契約書を見せられ―給料だけでもその場で
失神しそうな額だった―その行動の自由度に目眩がしたものだ。要約すると研究所への出入りの時間は本人次第、
気が向かなければ毎日通わなくても構わない、となっているらしかった。自分の弟の天才ぶりは半端ないのだと改めて
実感した瞬間だった。
形が崩れてしまった南瓜を眺めながらそんなことを思い出していたら、ふと、自分が午前で
帰る日は日向が家にいることが多いな、と思えてきた。気のせいか?
『チーン』
丁度レンジが鳴って、一瞬浮かんだ仮定は頭の片隅へと追いやられた。


兄が予定よりヘタレてきて困る…次辺り進展する予定ですが、少し時間下さい。
131風と木の名無しさん:2010/05/27(木) 20:42:22 ID:Wjc+OrAQ0
GJです
続き、少しくらいなら余裕で待ってますよ
132風と木の名無しさん:2010/05/28(金) 00:39:23 ID:zZMlRnL/0
焦らずじっくりと良いモノを書いてください
楽しみに待ってます
133風と木の名無しさん:2010/05/28(金) 01:23:23 ID:ThbKpw7kO
ここから先で賢者タイムに入ってしまって困るので、ここまで置いていきますね
>>130の続き


「じゃ、奇跡の全員内定確保に、かんぱーいっ!!」
皆笑顔で『ガチッ』とジョッキを合わせる作業がしばらく続く。ゴクゴクっと早速三分の一程
飲み干したのは乾杯の音頭をとった澤田だ。
「いや〜、まさかこの不況で4人共内定とれるとはね、本当に奇跡だね〜」
「一生分の運うっかり使った気がするな!第一希望で行けるなんてしばらく馬券当たる気しねぇ!マジで!」
眼鏡でのんびりしているのが藤木、競馬好きで少し荒っぽいが気の良い奴が久世だ。この二人は大学に入って何回か
参加した合コンで知り合った友人だ。本来女性と知り合う為の合コンで友情が芽生える辺り、4人とも外見にモテ要素が乏しい
同士である。
もうすぐ夏休みという頃、俺達は大学近くの居酒屋チェーンにいた。結局俺は何社か面接を繰り返し、つい先週内定が出て、
無事このメンバーでの打ち上げという運びになったのである。

「そういえばヨッシー、A社の内定蹴ったんだっけ?」
「あ、うん、でもB社も業界大手の部類だし、俺にとっては不足はないしな」
藤木は親しい友人にあだ名を付けるのが趣味らしく、俺のことは『ヨッシー』、澤田は『サワッチ』、久世は『クウサン』と呼ぶ。
「いや〜、ここだけの話なんだけどさ、A社、どうも敵対的買収仕掛けられてるらしいよ〜うちのとこの教授が
知り合いから聞いたんだって!」
少し声を潜めて藤木が語った内容に、思わず俺と澤田は顔を見合わせる。
「おっ!何だ何だぁ?二人でアイコンタクトしてんな、きめぇw!」
早速2杯目のジョッキを注文していた酒豪の久世が絡んでくる。
134風と木の名無しさん:2010/05/28(金) 01:27:13 ID:ThbKpw7kO
「流石ヒナちゃん、天才は伊達じゃないね!俺、ますますファンになっちゃう!」
久世の声など聞いていなかったように、くぅ〜!と感極まった澤田が拳を握っている。
「えっ?何?サワッチの彼女か何か!?」
眼鏡をキラーン!と光らせる勢いで藤木が食いついてきた。
「違う違う、吉川の弟!超天才で、超美形!ヒナちゃんがA社やめとけって言ったから、吉川内定蹴ったんだぜ」
「へー、吉川、弟なんていたんだ?」
2杯目のジョッキを既に半分以上飲んだ久世が意外そうな顔をする。
「あー、話したことなかったよな、そういえば。ずっと海外にいたし…」
漬物を摘みながら答える。
「海外って留学ってことか?本当に頭いいんだなー」
久世と二人で話していると、隣から珍しく悲鳴のような藤木の声が上がる。
「えーっ!?ちょっ!?マジで!?」
見ると澤田の携帯を藤木が覗き込んでいる。何だろうと俺と久世も覗き込むと。
「…何でお前が日向の写メ持ってんだ?」
携帯の画面には日向の写真が表示されている。
「え?春頃だっけ?お前んち行った時頼んで撮らしてもらったから。俺、『オニーチャンの親友』認定されてるみたい」
こんな奴親友じゃないから、と今度日向にちゃんと諭さないとな、うん。
「ちょっ!?これは…マジで兄弟??似てねーってか何だこの美人さんは!!」
普通なら失敬な!と久世に怒るとこだろうが、こればっかりは自分も一時期疑ったことがあるので仕方ない。
「100%血の繋がった兄弟だよ。似てないのは否定しないけど」
画面を覗き込む3人を横目に、また漬物を摘みながら答える。お前ら、漬物全部食っちまうぞコノヤロー。
「身長は吉川よりちょっと低いくらいなんだけどさ、細くって、こう、ギュッとしたらスッポリ収まっちゃう感じなのよ」
澤田はうっとりしながら両腕で何かを抱き締める仕草をしている。
135風と木の名無しさん:2010/05/28(金) 01:30:22 ID:ThbKpw7kO
そんな澤田を他所に、残りの二人は携帯にかじりついたままだ。
「…ありかも」
「…あぁ、これなら俺もイケる気がするな」
「は?」
何やら呟く二人の声が聞き取りづらく、聞き返すと、こちらを見て『にやーっ』と音がしそうな嫌な笑顔を浮かべた。
「いやいや、これからも仲良くしましょうよ〜ヨッシー兄さん」
「今度は是非ともお兄さんの家で飲みたいね!ヒナちゃんも一緒に!!」
何だか気持ち悪い感じで二人揃って擦り寄ってきた。本当にキモイんだが。
「あ!コラコラお前ら!ヒナちゃんに余計なちょっかい出したら、吉川が許しても俺が許さん!!」
澤田がまた訳の分からない盛り上がりを始めたらしい。言っていることが意味不明だ。
「何でサワッチの許しがいるのさ〜」
「何だ?さてはお前も狙ってるのか?」
こっちの二人が言っていることも意味不明だ。
「フン!不埒なお前らと一緒にするな!俺はな、あの夏の日からヒナちゃんのファンなんだよ!可憐な美少女のようなヒナちゃんが
吉川と幸せそうにアイスを分け合っていた姿を見たあの日からな!!」
ハッとして澤田の手元のジョッキを見ると、空になっている。最初の三分の一を飲んだ時点で止めると思っていたのに。
澤田はとても酒に弱い。
つまり、今現在澤田は相当酔っている。ということは。
「ヒナちゃんの幸せはーだなっ!吉川とらぶらぶしてるってことでぇー…」
「おい、澤田、お前大丈夫…」
俺が言い終わる前にテーブルに沈んでしまった。
136風と木の名無しさん:2010/05/28(金) 01:32:43 ID:ThbKpw7kO
さっさと潰れた澤田を放置し、残り3人で一通り飲み食いしてお開きになった。二人から日向のことでしつこくせがまれたが、
流石に(不本意ながら)澤田のお蔭で二人の意図は分かったので、はっきりキッパリお断りしてやった。
潰れてしまった澤田は最寄り駅が同じなので、俺が家まで送り届けるハメになったが、これもいつものことだ。
「おい!もうちょっとしっかり!歩けっ…て!」
全く酒が抜けてないらしく、うーだのあーだの言いながらヨタヨタとした足取りの澤田と肩を組み直す。
ほとんど体格は変わらないが、こんなにグニャグニャされると敵わない。
「吉川ー」
「あー?」
「ヒナちゃんのこと、幸せにしろよなー」
「あー、はいはい」
「ヒナちゃんはさー本当に、本っ…当にお前のこと好きなんだよー」
「だったらいいよなー」
「俺はヒナちゃんのこと本当に好きだからさー分かるんだよー」
「…はい?」
「初めて見た時にキュンキュンしたんだけどさー、ヒナちゃんお前しか見てないじゃん?俺やっぱ好きな人には幸せになって欲し…うぅぅ」
横目に澤田が泣いているのが見えた。ここは見ない振りをしてやるのが男の友情というやつだろう、と動揺しながら思う。
「おっお前さっ、鈍感なのはしっ、知ってるけどさ、ヒナちゃんのっ、気持ちっとか、自分の気持ちっとかっ、もっとちゃんっ、
ちゃんと考えろよなっ!」
「…ああ、分かったよ。いいから真っ直ぐ歩けって」
もう一度肩を組み直し、できるだけ澤田の方を見ないよう気を付けながら道を急いだ。
137風と木の名無しさん:2010/05/28(金) 01:36:53 ID:ThbKpw7kO
自分の家に辿り着いた時には既に日付は変わっていた。かなりの重労働を強いられたせいか、俺も酔いが回っている気がする。
玄関の上がり口で靴を脱ごうとしてそのまま後ろ向きに倒れる。廊下の奥から人が近付いてくるのが見えた。
「起こしちゃったか?」
今日は遅くなるからと予め連絡しておいたから、先に寝ているハズだった。俺の頭の先に日向がしゃがみ込んで、
上から覗き込むような形になった。
「澤田と飲む時は82.45%の確率で玄関で寝てしまうから」
「起きて待ってたのか?俺のために?何で?」
今までなら日向なりに家族を気遣って、と思うところだが、今日はそんなことを口走ってしまう。澤田に色々言われたせいもあるし、酒のせいかもしれない。でも。
「そもそも…何で日本に帰ってきたんだ、ヒナ?」
それだけじゃない、どうせ訊いても答えてくれないと思って訊かなかったし、訊いてはいけないと思っていた。
多分その先の答えを知ってはいけないと分かっていたから。
日向はこちらをじっと見ている。玄関の僅かな光を受けて、瞳が不思議に綺麗な宝石のようだと思う。
それがフッと見えなくなって、勿体ないなと思ったら、唇に柔らかい感触が降ってきた。
日向が完全に身を起こす前に、自分の首元に押し付けるように頭ごと抱え込む。すーっと大きく息を吸い込むと、何だか
良い匂いが胸いっぱいに広がる。

…そもそも、家族をオカズにオナニーとかあり得ない、とあの時点で気付いて良かったのに、俺は本当に鈍感らしい。
「俺もお前が好きだよ、ヒナ」



レスくれた方々、ありがとうございます。なんとか最後まで書けそうなので時間かかっても頑張ってみるノシ
138風と木の名無しさん:2010/05/28(金) 08:34:51 ID:V1JfG6ls0
>>137
すばらしい!続き楽しみにしてます
139風と木の名無しさん:2010/05/29(土) 00:13:07 ID:KIyVCFFcO
ヒナちゃんかわいすぎる
続き待ってます
140風と木の名無しさん:2010/06/01(火) 18:32:56 ID:Kh+fPm8aO
あんまり推敲してると賢者タイムにデリートしてしまいそうなので
>>137の続き

例えば、オセロでたった一つ置いた石が、他の石を次々ひっくり返していくようだ、と思う。
今までの日向の言動が、俺の頭に浮かんでは違う意味を持ち始める。
「俺と一緒に暮らせる場所で、俺の予定に合わせられるように仕事も選んだ?俺と一緒にいるために?子供の頃みたいに?」
返事はない。が、今回は聞いていない訳ではないハズだ。少し高い位置にある瞳はこちらにひたと合わせられている。
玄関で思わぬ告白をしてしまい、どうにも気持ちが盛り上がってしまった俺は、勢いに任せて日向の手を取り自室へと移動した。
そういえば日向から手を繋いで欲しいとねだられた記憶がない。いつも服の袖を引っ張るだけで、それが今となっては
随分いじましく思えてきてしまって堪らない。何とも離しがたい気分になって、結局、ベッドに腰掛けた俺の膝の上に日向を
向き合うように跨がらせる形で乗せて、やっと落ち着いた。
「ずっとずっと昔から、俺のこと好きだったのか?」
「…アキちゃんは?」
返事の代わりに質問が返ってきた。いつかの起き抜けに聞いたような、少し掠れた声。
「いつからかな?いつからだったのかな…」
バラバラに撮った写真のような俺の記憶も、そこに『好き』という気持ちを置いてみると全く違う風景が見えてくる。
141風と木の名無しさん:2010/06/01(火) 18:38:47 ID:Kh+fPm8aO
日向のことを仕方ないとは思っても、面倒に思ったことは一度もなかったのだと気付く。友達の遊びの誘いを断る時も、
学校で問題が起きて俺まで職員室に呼ばれた時も。日向のことだから仕方ない、俺が何とかするしかない、と思っていたから。
『俺は日向に必要とされている』と感じる度に、誇らしいような、くすぐったいような…胸に甘酸っぱいものが広がったのを
思い出す。
だからこそ留学が一番良い方法なのだと御袋に諭された時、俺は日向を手放した。日向にとって、もう俺という人間に意味は
ないのだと言われた気がしたから。それでも日向には幸せであって欲しいと願ったから。

今なら理由が分かる。俺は間違いなく日向に恋をしていたのだ。
「きっと、ヒナのお兄ちゃんになった時から、かな…」
所謂『恋人繋ぎ』にしていた右手をほどき、日向の頭をクシャクシャとかき混ぜ、乱した髪を整えるようにそのまま撫でる。少し長めに
伸ばしてある髪は、サラサラしているがコシがあって俺と良く似た髪質だ。こういうとこは兄弟だよな、としみじみ思う。
日向は目を泳がせ、落ち着かないような仕草を見せる。珍しいな、と思っていると、俯いて伏し目がちになり、ほどかれた左手で
俺の服をキュッと掴んだ。
「…お兄、ちゃん」
蚊の鳴くような小さな呟きは、その様子もあいまって胸にキュンときた。たった一言で驚きの破壊力…そして困ったことに、
というか、ある意味当然の反応として喜びは悦びになり、下半身を直撃してしまう。
「あ、あのさ、つかぬことをお伺いしますが」
これまでと一転、動揺のあまり変に明るい声になってしまった俺に視線が戻ってくる。訊きづらいことではあるが、
相手が相手なだけに一応確認しない訳にもいかない。
「えーっと、そのぉ、せ、せっくすについて、なんだけど、どの程度御存知で?」
142風と木の名無しさん:2010/06/01(火) 18:41:05 ID:Kh+fPm8aO
日向の視線が全く揺るがないので、今度は俺が目を泳がせることになる。
「あーいや、俺も流石に男は初めてでーってか、今するような話じゃないよな、もっと時間を掛けて…」
焦って続けたところで日向が繋がったままだった手をほどき、服を掴んでいた手も離して両手で俺の頬を包むようにする。
そしてそのまま触れるだけの口付けで俺の言葉を封じてしまう。
「必要性はないと判断したので実践したことはない」
一瞬で離れた顔は何故か少し拗ねているように見える。
「僕の理論は完璧だ。それなのにアキちゃんが関わると、そんなものは意味をなくす。いつもそうだ」
拗ねているように、じゃなくて、拗ねている。恋が人を愚かにするのに例外はないらしい。そう思うと日向が可愛くて愛しくて、
今度は俺から口付けた。



「っ…ぁあっ…んっ!」
「だいぶ解れてきた、かな…痛くないか?」
「あ…ふぁっ…あ…」
眉を寄せて固く目を閉じた顔は、いつもと違った赤みを帯びているだけで随分と艶っぽく見える。その口からは絶え間なく
喘ぎ声が漏れるばかりで返事はないが、日向の中心は固く立ち上がっているので少なくとも気持ち悪いということはないだろう。
「もう一本、増やすからな…」
「あぁ!あっ…ぃやぁ…」
中を探っている指を3本に増やすと、一際高い声を上げて嫌々をするように首を振る。だが、探り当てた奥の一点を
抉るように擦ってやると、指先の色をなくす程シーツを掴んだ手に力が籠った。立ち上がったものからは先走りがダラダラと溢れ出す。
ベッドに寝ている日向は唯一身につけているパジャマ代わりのTシャツをギリギリまでたくし上げられ、足も大きく開かされている。
そんなあられもない格好で、俺に最奥を好きに弄られていた。
143風と木の名無しさん:2010/06/01(火) 18:43:04 ID:Kh+fPm8aO
経験がないと言うだけあってベッドに押し倒しても無反応だったのに、恐る恐るだった触り方を少しずつ大胆に変えるにつれて、
元々感度が良かったのだろう、面白い位に乱れ始めた。
服の下の華奢な身体はその白さもあってか可哀想なくらいで、最初は慎重に扱わないとと思った程なのに、手に吸い付くような
肌、聞いたことのない鳴き声、今までの無表情が嘘のような艶っぽい顔や仕草の全てが俺のツボを突いてしまい、手加減など
できなくなってしまう。特に弱いらしい乳首は手や口で散々いじめたので、未だ嫌らしく赤く尖ったままだ。
夢中になって隅々まで触って舐め尽くし、やっと下腹部にたどり着く頃には日向のものはすっかりドロドロになっていて、
少し触っただけでイってしまった。
本当はそこも可愛がってやりたかったのだが、こちら側も切実な本能の限界が迫っていて、今は日向の放ったもので後ろを
慣らしている最中だ。ここも例にもれず敏感だったようで、感じる場所を暴いてさえしまえば好きなように喘がせることができた。
「柔らかくなってきた…そろそろ、いいか?」
「ぁんっんー…ひっ!」
最後にグルッと中を一撫でし、一気に指を引き抜く。余韻に身体を震わせる日向の膝裏に手を入れ、そのまま持ち上げて更に
足を開かせ秘部を全てあらわにする。そして指を失ってなおヒクつく場所へ、何もしなくても十分育った俺のものをあてがう。
「ヒナ」
俺の声に、胸を大きく上下させながら苦しそうに呼吸を繰り返していた日向がゆっくりと目を開く。こちらに向けられた瞳は
表面に薄く水の膜が張っていて、ユラユラと揺れて吸い込まれるようだ。瞬きするとポロリと一粒溢れ落ちる。
そこで何かがプツンと切れた。
144風と木の名無しさん:2010/06/01(火) 18:47:01 ID:Kh+fPm8aO
「ひぃっ!ぁっあーっ!」
「くっ、ヒナ、力抜け…っ!」
一気に半分程突き入れたところできつい締め付けにあう。再び閉じられた日向の両目からはポロポロと涙が溢れ、口からは
声にならない悲鳴のような音が漏れる。このままでは俺も辛いが日向も相当辛いだろう。衝撃で少し萎えてしまった
日向のものに手を伸ばし、上下にしごいてやる。それで少し弛んだ隙に残り半分も押し込んだ。
しばらく二人分の荒い息遣いをじっと聞くだけの時間が流れる。ぐったりしている日向の髪を出来るだけ優しくすいてやると、
さっきよりも更に潤んだ瞳を向けてくる。その頼りなさげな表情に腰の奥がジンとなって、日向の中に入っているものがビクンと
反応した。その刺激に日向は身体を震わせ、中がヒクヒクと蠢く。ぎゅうぎゅうに締め付けられながら更にそんな動きまでされて
我慢が効く程俺が経験豊かな訳でもなく。
「あっ!…う…あ…やめっ…!」
「ごめん、ヒナ、ごめんな」泣きじゃくる日向を突きまくり、最後は再び固くなっていた日向のものをしごいて射精させ、その締め付けで俺も果てた。


「ごめんなさい本当にごめんなさい悪いのは全部俺ですごめんなさい」
ベッド脇で土下座している俺の前には丸くなった上掛けが鎮座している。もちろん中身は日向だ。
流石にやり過ぎたと思い、とりあえず身体を綺麗にしてやろうと濡れタオルをとって戻ってきたらこうなっていた。
宥めても透かしてもウンともスンとも反応なし。いっそ上掛けを剥がしてやろうと思ったら、啜り泣く声が聞こえてきてしまい
もうお手上げだった。
さっきは興奮していたのでアレだったが、冷静に考えてみると赤ん坊の頃を除けば日向の泣く姿など一度も見たことがない。
つまり、こういう時の対処法が俺にはとんと検討がつかないのだ。
145風と木の名無しさん:2010/06/01(火) 18:50:10 ID:Kh+fPm8aO
「やっぱり痛かったか?それとも気持ち悪かった?思ってたのと違って良くなかったか?次はもっと優しく出来るように
頑張るし、どうしても嫌だってんならもうしないから…」
正直あんなに興奮して気持ち良いセックスは初めてだったけど、愛の為なら我慢できる…あれ?そもそもセックスって愛を確かめる行為
なんじゃね?などと考え出して俺が首をひねっていると、目の前の塊がモソモソ動いて日向が顔だけちょこんと出してくれた。
散々鳴かせた上に泣かせたせいで目元が腫れぼったくなっているが、やっぱりその顔は綺麗で、しかもいつもの無表情に
戻っている。
「研究する」
「…は?」
「論文でも専門書でも参照できるなら何でもいい、研究して実技に対応出来るレベルにする」
「あの…?」
「次は僕もちゃんとする…から…」
段々語尾がか細くなって、唇をきつく結び、顔を附せてしまう。えーっとつまり?
「あー、その、セックスは研究してとかそういう類いのモノではないぞ?いやまーそういう側面もない訳じゃないけど…」
俺が言ってるそばから日向がションボリしているように見える。いやだってお前が本気で研究とかしたら何か凄いことになりそうだ。
今のままでも十分エロヤバイのに。
「こういうのは回数を重ねて上手くなっていくもんだから、な?俺といっぱいすればいいんだよ、これからはずーっと
一緒にいられるんだから」
我ながら名案だ、と思っていると日向が顔を上げる。何だか目がウルウルしているのでまた泣くのかと身構えると、ふんわり表情が緩む。
「アキちゃんは、やっぱり魔法使いだ。願い事は何でも叶えてくれる」
そういえば日向の笑顔というのも初めて見たなと日向を抱き締めてから思った。


一応終わりです。
あと、後日談的な弟目線の短い話を書く予定
146風と木の名無しさん:2010/06/01(火) 20:06:20 ID:LH45xLG20
乙です!エロいよエロいよお兄ちゃん行動はやいよヒナちゃんかわいいよ

賢者タイムってあるよねw
147風と木の名無しさん:2010/06/01(火) 21:04:21 ID:emytopdrO
>>140
GJ!GJ!
ヒナちゃん可愛いすぎ
兄ちゃんはやる時はやる男だと思っていたよ
ってか、ちゃっかりしてるよなぁw
続きでも別のでも、また何か書いてくれたら嬉しいよ
148風と木の名無しさん:2010/06/02(水) 01:54:06 ID:j2snqgfZ0
GJ&乙!
弟目線の小話も楽しみに待ってるよー
149風と木の名無しさん:2010/06/03(木) 22:01:33 ID:EpWY9gN9O
一度人目に晒せば賢者タイムも怖くない!とはなりませんでした。残念。なので長いけどこのまま行きます。
>>145の後日談

「…しかわさん、吉川さん?」
肩を軽く叩かれて我に帰る。振り返ると何度か見たことのある顔が思ったより近くにあって動揺した。最も、表情には全く
出ないようなので相手には分からないだろうが。
「遠心分離機止まってたけど、使ってたの吉川さんだよね?」
ストップウォッチを見ると、確かに装置が止まる時間は過ぎている。予定では終わっていたハズの手元のデータ整理も3分の2辺りで
完全に止まっていた。
「あの、なんか最近ぼんやりしてない?大丈夫?」
話し掛けてきた相手は何故か落ち着かない様子だ。僕と話している(正確には相手が話しているだけだが)とこういう
反応をする人は多い。不可解には思うが、大して興味もないので放っている。
「…大丈夫です」
こんな時は相手の目を見て言葉にする。子供の頃は上手くできなかったが、今は随分上達したと思う。
「わざわざありがとうございます」
「あ、いや…大丈夫なら、うん」
相手は少し赤い顔でモゴモゴ言って、咳払いしながら去って行った。こういう反応もよくあることだ。
立ち上がり、機械のある部屋へと移動する。廊下を歩きながらも思考は先程と同じ―アキちゃんのことで占められていく。


アキちゃんと両思いになれてから2週間経った。僕のことが好きだと、これからはずっと一緒だと言ってくれた。
今思い出しても嬉しくて幸せな気持ちでいっぱいになる。それなのに、同時に憂鬱な気持ちが頭をもたげてくる。
原因はセックスだ。知識ならばおそらく人並み程度にはある。だが、2週間前まで自分にはその行為にメリットが見出だせなかった。
元々僕は性欲の薄い方だ。自発的に自慰をしたことはなく、せいぜいが朝の生理現象を処理する程度で、それすらも数える程
しかやったことがない。しかもスッキリはするが、それ以上でもそれ以下でもなかった。その上僕は他人に触られるのも苦手だ。
たまにベタベタ触ってくる輩がいるが、気持ち悪くて仕方ない。
150風と木の名無しさん:2010/06/03(木) 22:04:18 ID:EpWY9gN9O
だから少なくとも快楽のためにしたい行為とは思えなかった。
それなのにアキちゃんとのセックスは…頭も体もアキちゃんで満たされて、気持ち良過ぎて苦しくて、どうにかなってしまいそうになる。
アキちゃんはきっとセックスがとても上手なんだと思う。それなのに僕は何も出来ず、ただされるがままになっているだけだ。
自分の知識によるとセックスは両者共に快楽を享受しないといけないハズだ。経験を積めば上手くなると言われたが、もう5回も
やっているのにその気配はない。一昨日など後ろに挿れられただけで射精してしまった。別に怒っている様子はなかったけれど、
こんなに下手ではアキちゃんに見限られてしまうかもしれない。
折角好きだと言ってくれたのに。アキちゃんも気持ち良くしてあげたいのに。

気付けば目的の部屋は通り過ぎていて、廊下の突き当たりまで来ていた。


家に着くとアキちゃんはまだ帰っていなかった。取ってきた郵便物をテーブルに乗せる。休暇の一時帰宅ではなく、2年前この家で
再び暮らし始めた時からこれは僕の仕事だ。アキちゃんは家事が相当好きらしく、僕は家の仕事を探すのに少し苦労してしまった。
今、家には僕達2人しか住んでいない。父さんは随分前に、母さんも3年前にこの世の人ではなくなった。そしてアキちゃんが
この家に一人残された。だから僕は日本に帰ってきた。一人は寂しい。それは僕が一番分かっている。
大切な人に、そんな思いをさせるわけにはいかない。


リビングのパソコンで仕事をしていると、程なくしてアキちゃんが帰ってきた。予定時間内。今日も何事もなかったようで安心する。
「ただいま、ヒナ」
アキちゃんはパソコンに向かったままの僕の頭を撫でて、頬にキスをした。僕はキスが好きだ。アキちゃんはたくさんキスをしてくれる。
「すぐ夕飯作るから。それ、食べ過ぎんなよ」
それ、とはパソコン横に置いてあるグレープフルーツだ。冷蔵庫のパックに摘んで食べられるようにして入れてあった。この家では
不思議なことに好物の柑橘類が切れることがない。アキちゃんは魔法使いだから、僕が欲しがっているものはなんでも分かる。
柑橘類も、きっとキスも。
151風と木の名無しさん:2010/06/03(木) 22:07:42 ID:EpWY9gN9O
昔からそうだ。両親も優しくてアキちゃんの次に好きだったけれど、僕の望みを叶えてくれるのはいつもアキちゃんだけだった。
小さい頃(1、2歳の頃の記憶が残っているのは医学的にはあり得ないらしいが)にアキちゃんがよく読んでくれた絵本を思い出す。
貧しくみすぼらしい亡国のお姫様が、魔法使いに願いを叶えてもらって王子様と一緒になるやつだ。魔法で綺麗にならないと
相手にしない王子様より、願いを叶えてくれる魔法使いの方がいいのにといつも不思議だった。だから僕は自分が
お姫様じゃなくて良かったと思っていた。
でも弟もダメだと程なくして知った。アキちゃんが小学校に上がった頃、遊びの誘いを断られた女の子に怖い顔でこっそり
言われたことがある。
「弟がどんなに可愛くっても、吉川くんとケッコンはできないんだから!」
僕はまだアキちゃんのことも必要な時は服の袖を引っ張って呼んでいた頃だ。だが結婚の意味は知っていた。兄弟ではずっと
一緒にはいられない。僕は結局それがショックで『お兄ちゃん』と呼べないまま大きくなった。
「お兄ちゃん」
昔のことを思い出したら急に呼んでみたくなった。アキちゃんは僕のお兄ちゃんになった時から僕のことを好きになったと
言っていた。ならばもう我慢する必要はないと気付いたからだ。
「えっ…な、何?」
アキちゃんは変な顔になった。少し赤くなった気もする。もしかしてダメだったのだろうか。じっと観察していると、
顔が近付いてくる。反射的に目を閉じた。
「んっ…ん、は…ぅんん」
キスはどんどん深くなる。チュッと音を立てて離してくれた時には息が上がっていた。キスの途中からアキちゃんの胸元を掴んでいた
両手の上に顔を附せるようにする。息を整えようとしていると、ゆっくりソファに押し倒された。
「ヒナ…」
首筋をきつく吸い上げられる。ビクッとした時アキちゃんの膝が僕の足の間を割って入り、中心を擦った。さっきのキスで反応して
いるのは服の上からでも十分分かったハズだ。
152風と木の名無しさん:2010/06/03(木) 22:10:29 ID:EpWY9gN9O
「待って…」
シャツのボタンを外しにかかっていたアキちゃんの手に自分の手を重ねる。昼間散々模索したが、効果的な解決策が見つかっていない。
「ソファじゃ嫌か?ベッドに行く?」
膝でゆっくり僕のものを擦りながらアキちゃんが言う。思考が散漫になるので本当に待って欲しい。
「今日は…したく、んっ!、ない…」
待ってくれないので変な声が出てしまった。アキちゃんとしていると自分のものとは思えない恥ずかしくて高い声が止まらなくなる。
思わず目を伏せて唇をキュッと結ぶと、アキちゃんの動きが止まった。
「えっ…?」
一言発して固まってしまった。見ると表情も固まっている。何だか愕然としているようだ。
「そ、それはこないだのフェラが嫌だったのか?バックでヤリ過ぎて腰立たなくなったのが辛かったとか…あ!その後風呂で
洗ってる時に我慢できずにまたヤッちゃったのがダメだった!?」
急に慌てたように言い立てられる。その「こないだ」のことが克明に脳裏に蘇ってしまい、僕のものがピクンと反応する。
しかも後ろまで物欲しそうにヒクヒク蠢いてしまい、動揺して頬が熱くなる。
「いや、それとも…」
「違う」
これ以上言われたらとんでもないことになりそうだったので両手でアキちゃんの口を塞いだ。
「…技術の向上が認められないままただ漫然と続けるのは疑問だ」
仕方ないので正直に打ち明ける。
「へっ?ヒナ上手くなってるよ?こないだなんて後ろだけで3回もイケてたじゃん。最初挿れただけでイッちゃったから、俺スゲー
興奮したのに」
僕の手を外しながらアキちゃんがそんなことを言うので頬がますます熱くなる。真っ赤になっているかもしれない。
興奮したということはアキちゃんも悦んでくれているのだろうか?でも。
「でも僕は自発的な行為をするに至っていない」
されるばかりではダメだ。僕もアキちゃんを気持ち良くしてあげたいのだ。
「ヒナから俺に何かしたいの?」
アキちゃんが目を輝かせている。何だか嬉しそうだ。アキちゃんが喜んでくれるなら僕も嬉しい。
そう思って大きく頷いた。
153風と木の名無しさん:2010/06/03(木) 22:14:25 ID:EpWY9gN9O
「うん、もうちょっと腰上げて、そう、いいよ」
僕の目の前にはソファに横になったアキちゃんの、既に反応を示しているものがある。ジーンズと下着の中から僕の手で取り出したものだ。
そしてアキちゃんの目の前には下半身だけ何も身に付けないで跨がっている僕の全てが晒されている。勃ち切ってしまって
いるものも、見られているだけで期待して収縮を繰り返してしまう奥まった部分も。
「初めてだから、舐めるだけでいいよ」
どうしようかと考え込んでいると、アキちゃんがそう言ってくれた。早速ペロッと舐めてみる。美味しいとは思えないが、
ビクンと反応してくれたのを見ると嬉しくなった。夢中で舐めていると、後ろに濡れた感触がして、思わず仰け反ってしまう。
「あぅん!!」
「ほら、止めないで続けて」
振り向くとアキちゃんがローションを垂らしていた。2回目から使い始めたものだ。これを使うとアキちゃんが入る時も痛くなくて
すぐ気持ち良くなる。
「ふ…あぁ…あん!…」
言われた通り続けるが、アキちゃんがクチュクチュと音を立てて指を出し入れし始めたので覚束なくなっていく。それでも頑張って
続けていると、アキちゃんの先が濡れ始めた。今度はそれを舐めとるのに夢中になる。
「気持ち良いな…前にも思ったけど、ヒナの舐め方ってエロいよな」
前っていつ?とぼんやりした頭で訊き返そうとした時、いつの間にか増やされていた指が僕の前立腺を思いっきり抉った。
「ぁっぁっああーっ!!」
いきなりの刺激に耐えきれず射精してしまう。そのまま指を自分から出し入れするように腰を振りながら、アキちゃんの服に
精液を撒き散らした。
「あ…ぅん…服…」
汚してしまったと謝る前に身を起こされ、入れ替わるようにソファに寝かされた。見上げるとアキちゃんが軽いキスをしてくれる。
「先にイッとけば、しばらく保つだろ?」
僕が気にしていたのは分かってくれたみたいだけれど、これでは解決になっているようないないような…。快楽で鈍った頭では
思考が定まらない。そんなことを思っている間にもう一度キスをされ、さっきまで僕が舐めていたものが指で慣らされた場所へと
入ってきた。
154風と木の名無しさん:2010/06/03(木) 22:25:06 ID:EpWY9gN9O
「あっ…あぅんっうんっ!」
すっかり蕩けきった場所をアキちゃんのものが出入りする。
「くっ!はぁ…ヒナの中はきつくて熱くて柔らかくて…本当はすぐイキそうなの我慢するのに苦労するんだ」
耳元で囁かれる。
セックスは両者共に快楽を享受しないといけないハズ―快楽は2人でちゃんと享受できてるんだと思うと嬉しくてアキちゃんに
思いっきり抱きついた。



「まだまだ先は長いんだからさ、そんなに焦らなくてもいいんだよ」
散々抱き合った後、シャワーを2人で浴びてから夕飯作りが始まった。遅くなってしまったので今日は素麺だそうだ。鍋で湯が沸くのを
待っているアキちゃんは本当に魔法使いらしく見える。
「俺もまだまだやってみたいこといっぱいあるし…あ!セ、セックスだけじゃなくてな!?色々な!?」
振り向きながら焦った風にそんなことを言う。アキちゃんには僕のことがよく分かるのに、僕にはアキちゃんのことが
分からないことも多い。これもいつか分かっていけるのだろうか。
留学が決まった時、アキちゃんと離れるのはとても辛かった。でも『ちゃんと勉強して、もっと大人になったらずっと一緒に
いられるから』とアキちゃんが魔法の言葉をくれたから僕は頑張ってこれた。
「だからな、ゆっくり時間をかけてやっていけばいいんだよ。俺はヒナが好きだろ?ヒナは俺が好きだろ?だから大丈夫!」
だから大丈夫。いつも袖を掴むことしかできなかった手も、こうして今はアキちゃんと繋ぐことができるのだから。



これで本当に終了です。兄編の裏設定もこれで網羅できたはず。ちなみに兄が特別上手い訳ではなく、弟が兄好き過ぎなのと
敏感過ぎるからこうなってるだけです。でも2人はこれで幸せですので、このまま色々勘違いしていれば良いと思います。
兄弟萌えは尽きないのでまた気力が満ちたら何か書きにきます。
レスくれた方々、嬉しかったです、ありがとう。
バッキャロスレの住人に、良い兄弟萌えが訪れますようにノシ
155風と木の名無しさん:2010/06/03(木) 22:31:53 ID:0taVUWeA0
乙です
萌えをありがとう!
156風と木の名無しさん:2010/06/03(木) 23:06:03 ID:KvyvvO0i0
>>154

とても面白かったです。
ありがとう!

2人が幸せになって、本当によかったです。
157風と木の名無しさん:2010/06/04(金) 17:17:55 ID:ao6gsVoP0
ヒナちゃん進化したw 良い兄弟萌えをありがとう
158風と木の名無しさん:2010/06/09(水) 19:00:56 ID:pf2szopt0
>>154
兄弟可愛すぎる
素敵なものをありがとう
159ワールドカツプ:2010/06/11(金) 20:45:56 ID:4moyGyOTO
弟は負けず嫌いで、いっつも強がりばかり言っていた。
サッカーの試合の最中、豪快に転んで膝をずるりと擦りむくことが何度もあって、その度みんなの前では
「こんぐらいぜんぜんいたくねーし!」
「ボールまわせ!カウンターだ!!」
と言い張ってボールを追いかけ続けたものだ。
けれど家に帰り、俺と二人きりになるといきなり泣き出し
「うえぇ〜…にいちゃんいたいよぉ〜…」
と涙と鼻水だらけの顔を俺のシャツに擦り付けてきた。
手当てしてる間も、痛い痛い、おにいちゃんのバカと泣き通し。
その顔はさっきまで眉を吊り上げてゴールを狙っていたとは思えないほど情けなく、そして可愛い顔だ。
「よしよし、いい子だいい子だ。痛いの痛いの飛んでけ〜。」
「にいちゃんのうそつきぃ〜!ぜんぜんとんでかないよぉ〜!ふえぇえ〜にいちゃんだいっきらい〜〜〜!」
だいっきらいと言う割りに弟は俺にしがみついて離れない。少しでも動こうとすると
「う゛あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙〜〜!!!に゙い゙ぢゃ゙ん゙い゙がな゙い゙でぇ゙〜〜〜!!!」
と大騒ぎする。仕方なしに俺は弟の気が済むまで弟を抱っこして、あやしてやるのだ。
「今日凄かったなあ〜。やっぱり上手いなあ、お前。」
「ひく…ひっく……」
「カッコよかったぞ〜。にいちゃんびっくりだ。」
「ぐすっ……」
「あれじゃワールドカップ優勝出来るぞ、本当。にいちゃん楽しみだなあ〜。」
「…………にいちゃん。」
「うん?」
「〜〜う〜…にいちゃんきらいぃ〜…」
「あははは、にいちゃんはお前大大大好きだぞ〜〜。」
「あ゛う゛〜!にいちゃんのばかぁああ〜〜〜!」
そんな馬鹿をしながら俺達は小さな頃を過ごした。
大切な大切な思い出だ。
160風と木の名無しさん:2010/06/11(金) 20:49:23 ID:4moyGyOTO
「――以上、23人が代表として南アフリカで戦います。」
俺は小さく溜め息をつく。弟の名前は呼ばれなかった。
小さなクラブとはいえ、イタリアのチームでプレーしている弟は、メディアで若き期待の星、代表候補と紹介される
こともあるくらいのプレーヤーになっていた。
だからもしかしたらワールドカップに行けるかもしれない。
そう俺は思っていた。
ただ結局それは叶わなかった。
だけどそれはきっと今回だけだ。まだ二十歳の弟にはたくさんチャンスがある。
今は力を溜める時期なんだろう。

発表会見の後、とりあえず弟に電話してみたけど、ずっと呼び出し音がするだけで人が出る気配はない。
どうしたんだろうか。
まさか独りで泣いてないだろうな。
弟はもういい大人で、単身海を渡ったくらいだし、友達も出来たって言ってたし、
きっと独りで泣いたりしないはず。
それとも何だろう、じゃあ俺の知らない間に可愛い彼女でも出来て、その子に慰めてもらってるんだろうか。
弟が独りで泣いていないならいいと思うものの、それはそれでとても寂しい。
色々考えていると俺がドツボにはまり、気づけば凹み疲れ
朝まで部屋の隅っこで体育座りしたまま眠っていた。

メンバー発表の翌晩、俺はテンションもあがらないままコンビニ弁当をつついていた。
残業もあったし、色々疲れた。心なし海苔弁がしょっぱくかんじる。
テレビでもつけて、気分を変えよう。そう思った矢先。
ピンポーン。
チャイムが鳴った。
NHKは口座振替にしたし、読売は阪神ファンを装って撃退したはず、というかもう夜の1時だし誰が来たんだ。
不思議に思いながらドアスコープを覗いた。
「!」
俺はすぐにドアを開ける。
「おま…何で日本にいんの。」
「………」
目の前にいたのは弟だった。日に焼けた肌に気の強そうな眼、つんつんした髪の毛。間違いなく弟だ。
161風と木の名無しさん:2010/06/11(金) 20:50:52 ID:4moyGyOTO
「………にいちゃん。」
俺はぎょっとした。弟はいつも俺を兄貴と呼ぶのに。面食らっている俺を他所に、弟はこう続けた。
「……うえ〜〜…」
「へ?」
「に〜い〜ちゃ〜ん〜〜!」
次の瞬間弟にがっちりホールドされ、俺は玄関に押し倒されていた。
「あ゛あ゛〜!!にいちゃん悔しいよぉ〜〜!にいちゃん〜〜!」
数秒のフリーズの後、俺はやっとわかった。
弟がどうしてここにいるのか。
どうしてこんなことになっているか。
「あはは、お前泣きに帰ってきたのか?にいちゃんいるから、わざわざ帰ってきたのか?」
笑うのを堪えながら聞くと、弟の泣き声が更に大きくなった。
「にいちゃんのバカ〜!いうなよ〜!にいちナゃん意地悪!意地悪!あ゛〜〜〜〜!」
大の大人、しかもプロのサッカー選手で活躍してるような人間が。
まさか俺の腕の中で泣くためだけに遥々イタリアからくるなんて。
こんな風に俺の前だけで大泣きするなんて。
これがにやけずにいられようか。
俺は弟を思い切り抱き締めてやる。
「にいちゃんにいちゃんにいちゃん〜〜!」
「泣け泣け、いーっぱい泣け。にいちゃんいくらでも付き合うから。」
「ばかぁ〜!子供扱いすんなよ〜〜!にいちゃんだいっきらいだあ〜〜!」
「あはははは、にいちゃんは大好きだぞ〜もーほんっと可愛いなあ〜〜!」
俺は弟の頭をがしがしと撫でてやった。
弟は顔をぐしゃぐしゃにしながらひんひん泣き続ける。
本当はこんなこと思っちゃいけないんだろうけど、俺の前でだけ見れる弟の泣き顔はめちゃくちゃ可愛いと思った。
162風と木の名無しさん:2010/06/11(金) 21:05:01 ID:4moyGyOTO
「おい、テレビ見てみろよ!」
「何だよ兄貴、うるせえな。」
急いで弟を呼んで、テレビをゆびさす。画面にはスポーツ番組のワンコーナーがでている。
それは弟のインタビューだ。
『今回は残念ながら選ばれませんでしたが。』
『そうですね。残念だし悔しいけど、泣いてたって時間の無駄ですし、まだ実力不足は否めないですし。
またブラジル目指してやるだけです。』
淡々とインタビューに答える弟はストイックでクールなかんじだ。
それなのに。
「昨日はあんなに泣いたのになあ〜。カッコつけちゃって〜。」
「黙れよクソ兄貴。マジ殺すぞ!」
怒る弟の顔は真っ赤で、俺はそれを見てまた弟が可愛くて可愛くて仕方なくなってしまった。
163風と木の名無しさん:2010/06/11(金) 21:08:16 ID:4moyGyOTO
さあ皆さん、ワールドカツプ開幕ですよ。
ノリノリしていきましょー。
という感じで書いたものです。
勢いだけですみません。
164風と木の名無しさん:2010/06/11(金) 23:34:50 ID:/aeZRknT0
なんて可愛い弟w単身外国行って頑張る根性があっても、こういう時は兄を求めるんだな
兄も弟想いでいいなあ
165風と木の名無しさん:2010/06/12(土) 02:33:18 ID:rlNENyXG0
兄、体育座りで寝るなw
かわいい兄弟だあ〜
166風と木の名無しさん:2010/06/14(月) 00:09:56 ID:YFTC93jt0
イタリア→日本って直でも10時間くらいだよね。
空港から兄自宅までトータルで半日と考えると
そんなに長い時間泣きたいのガマンしてたのね。
フライト中は寝てたのかもしれんがw
健気弟ぢゃ。
167風と木の名無しさん:2010/06/20(日) 01:56:16 ID:Xp1gDNmq0
ほしゅがわりに

兄弟での目と目でのやり取りとか萌える
目と目が合ったら奇跡
ニヤリと笑うのも良し
照れ臭そうな感じでエヘヘっというのも良し
敵同士なフリをして攻撃し合うのも良し
お互い顔が近付いて・・・も大いに良し
168風と木の名無しさん:2010/06/20(日) 17:40:56 ID:VtQSK07/0
どっちが先に目を反らすか無言の勝負をはじめるのもよし
169風と木の名無しさん:2010/06/21(月) 15:56:00 ID:o5iR9VY20
>>162
弟が帰ってきた時に、兄が体育座りで寝てたらどんな展開になっただろうw
170風と木の名無しさん:2010/06/21(月) 23:49:59 ID:7Mo7HuPVO
ビデオ棚に兄弟もの投下してみました。
お暇でしたら『兄弟』で検索してみてください。
171風と木の名無しさん:2010/06/23(水) 08:13:01 ID:uOrNY9Re0
>>170
読んできた。凄くよかった。ありがとー!
172風と木の名無しさん:2010/06/24(木) 06:46:03 ID:iOvZcUSVO
>>170
拝見しました!ありがとうございました…!ハードボイルド燃えと兄弟萌えが止まりませんでした!
173風と木の名無しさん:2010/07/02(金) 10:37:56 ID:xTeQQTK40
保守

中年&老人の兄弟の会話にも萌える
「あの時はお前が何々したせいで
俺が何々する羽目になったんだからな〜」とか
同じ場面に出くわしていたのにお互い食い違っていて
「ちげーよ」「そーだよ」とか言い合っていると良い
そしてお互いほんのり照れ臭く笑い合ってると最高

「あれ?額が広くなってね?」「お前もなー」とか
「そもそも○○家は禿の家系でな〜」「じゃあ仕方ねえのかー」とか
お互い深刻な筈なんだけど何だかんだで運命を受け入れてる
感じの二人も萌える
174風と木の名無しさん:2010/07/14(水) 23:38:42 ID:IcULMpCkO
誰かお題くれ。
書きたいがテーマが浮かばん。
175風と木の名無しさん:2010/07/15(木) 01:35:34 ID:QAaHjlSYO
ツンデレな兄などいかがか
176風と木の名無しさん:2010/07/15(木) 02:00:08 ID:HDnnJ1vc0
>>174
知り合いが見合いをしたので
兄が見合い→弟への気持ちに気づく
なんてどうでしょう
弟は弟で取り乱してもいいし
ショックでふさぎ込んでしまっても自殺未遂でもいい
177風と木の名無しさん:2010/07/15(木) 23:13:09 ID:dJ0Mtt/n0
>>174
ベタだけど大人の事情で離れていた兄弟がなんかのきっかけで
また一緒に住む事になる。 面倒見のいい兄は弟が可愛くてしゃーない、
弟も悪い気はしてない。
でも隣の家には兄を慕う年下幼馴染のカワイイ男の子、沸いて出た弟に対して
敵意剥き出し。(自分が弟みたいに可愛がられていたから)
さあどうなる?

そこまで考えてるなら自分で書け?
出来るものならやってるさ…
178風と木の名無しさん:2010/07/17(土) 22:24:35 ID:P/4nDdnUO
ネタスレかと思ったら激しく萌えるスレだった…
過去ログ読み漁ってくる!(`・ω・´)
179風と木の名無しさん:2010/07/17(土) 22:37:02 ID:+BaIfd430
test
1801/6:2010/07/18(日) 00:24:32 ID:bHupwJ85O
ネタくれた人ありがとう!というわけで見合い兄と弟の話



今まで三次元の女なんかには目もくれず、昔からルリ〇リやア〇カ様、翠星〇たん、かが〇んなんかに萌えていた俺が、ついに近所のお見合い婆さんこと池田のおばちゃんの餌食になった。
強引に渡された写真の中ではド派手な柄の着物を着たスイーツ(笑)がにっこりこっちを向いてる。
こっち見んなと突っ込みたいほどのこっち見っぷりだったが、おばちゃんパワーにお断りします(゚ω゚)
なんて逆らえる生物などいるわけもなく、俺は見合いをするハメになった。
「ううう…み〇たん、〇おたん、俺はどうしたらいいんだ…」
け〇おん!ねんどろいどのみ〇たんに頬擦りしながら俺は嘆く。
見合いなんてしたことねえし。つか見合いに行く服がない。
そもそも社会人してるのが奇跡なくらいの人見知りの俺が見ず知らずの女と話したりしたら死んじゃう。
どうしよう、未来(さき)が見えない。
「…兄貴いる?はいるよ。」
ドアがノックされると俺の返事も待たずに声の主が部屋に入ってくる。その正体は他でもない、俺の弟だった。
1812/6:2010/07/18(日) 00:25:58 ID:bHupwJ85O
リア充でそこそこ頭の出来がよく、何故か女受けする顔(池面ではない。ないはず。多分そう。そう信じたい。)の弟は俺の敵だ。
ここのところ腹でも壊したか、真っ青な顔して今でも死にそうって感じだったが、今日は
いつものリア充スマイルみたいた。
「何しに来たんだよ、惨めな俺を笑いに来たのかよ。」
「ちげーよ。兄貴見合いすんだろ?」
「ああそうだよ。チクショー…ビデオの中から可愛い嫁が出てこないかなあ。
空から雷娘や変態大佐から逃げてきた美少女が降りてきてくれたらどれだけ幸せだろう。
いや、純白シスターでも…」
「バッカ、見合い日曜だろ。それまでに少しはマシな見た目にしなきゃなんねーだろーが。」
そう言うと弟は俺の腕をつかんでいきなり歩き出す。
突然のことで俺は何がなんだかわからず、そのままズルズルと引き摺られて行ってしまった。
1823/6:2010/07/18(日) 00:28:37 ID:bHupwJ85O
「やっぱ似合ったなあ。兄貴背あるから。」
「これレシート値段あり得ねえぞスーツ一着で俺の給料一ヶ月分超とか馬鹿なの?死ぬの?
スーツは青〇でいいんだよ。しかもスーツ以外買う必要性がわからない。
何このオサレ服、オサレ度高過ぎ死んじゃう。マジで。」
「よし、服はこれでいいな。次は髪弄らないと。」
弟はものすごく楽しそうに俺を引っ張って服だの靴だの買い漁り(もちろん俺の自腹)
ビューティーコロシ〇ム@俺を始めた。
なんだよ、そんなに俺が見合いするのが楽しみなのかよ。
昔は泣き虫で弱っちくて俺の後ろチョロチョロしてた癖にさ、兄ちゃん兄ちゃんうるさいくらいで
俺にくっついて離れなかった癖にさ、チクショー。
そうこう毒づいてるうちに俺は恐ろしくスタイリッシュなヘアサロンに連れてこられた。
近所の床屋一筋の俺には足を踏み入れるだけでイジメとか罰ゲームのレベルだ。
「痒いところはないですか〜?」
この質問に「あ、耳の裏辺りお願いします」とか答えられる猛者なんているのか。
復活の呪文をそらで言えるくらいの難易度だろう。
そもそも短時間で手際よく髪を切るな。
弟も勝手に髪型注文するな。
しかもそれを的確に再現するなカリスマ。
俺一人おいてけぼりで髪はワックスだのなんだの塗りたくられて、あっという間に
爽やかヘアにされてしまう。
「さすが俺。コーディネート完璧。」
満足そうに笑う弟。
チクショー、コーディネートなんて種だけで十分なんだよ、コノヤロー…
しかもこんな時ばっか昔みたいにニコニコニコニコしやがって。
あのころは今みたいに生意気で横暴じゃなくて可愛かったのになあ…
1834/6:2010/07/18(日) 00:29:47 ID:bHupwJ85O
「大丈夫だよ、兄貴。結構いい感じだし。きっと見合いも上手くいくよ。」
弟の笑顔にプツンと何かが切れた。
何故かなんてわからないけど、頭ン中で何かが切れた。
「お前いい加減にしろよ…」
普段出ないような低い声に、弟はきょとんとしたみたいだ。
そして俺はというと、それまでたまっていたものが口から一気に出ていた。
「俺の気も知らないで、のんきに服だの髪だの好き勝手しやがって。誰がいつ頼んだんだよっ!
イケメンにしてくれなんて誰も頼んじゃいないだろうが!
そんなに俺をあのスイーツとくっつけたいのかよ!」
「…でもさ、兄貴いい年じゃん。相手もいい人そうだし……」
「知らねえよ!お前が決めるなよ!お前そんなに俺結婚させたいのか!?それともアレか?
ニート無縁死予備軍の俺を追い出したいのか!?俺みたいなヲタ兄貴いたらお前セレブスイーツと
くっつけないもんな!お前どーせかわいくて巨乳な女の子とラブラブしたいんだろ。
ガッキーとかエリカ様とかああいうのが好きなんだろ、チクショー、お前なんか…」
「ちげーよバカ!!!!」いきなり弟が怒鳴った。今度は俺がビビるターン。
いつも余裕のリア充ぶりが嘘のような形相だ。
1845/6:2010/07/18(日) 00:31:15 ID:bHupwJ85O
「大丈夫だよ、兄貴。結構いい感じだし。きっと見合いも上手くいくよ。」
弟の笑顔にプツンと何かが切れた。
何故かなんてわからないけど、頭ン中で何かが切れた。
「お前いい加減にしろよ…」
普段出ないような低い声に、弟はきょとんとしたみたいだ。
そして俺はというと、それまでたまっていたものが口から一気に出ていた。
「俺の気も知らないで、のんきに服だの髪だの好き勝手しやがって。誰がいつ頼んだんだよっ!
イケメンにしてくれなんて誰も頼んじゃいないだろうが!
そんなに俺をあのスイーツとくっつけたいのかよ!」
「…でもさ、兄貴いい年じゃん。相手もいい人そうだし……」
「知らねえよ!お前が決めるなよ!お前そんなに俺結婚させたいのか!?それともアレか?
ニート無縁死予備軍の俺を追い出したいのか!?俺みたいなヲタ兄貴いたらお前セレブスイーツと
くっつけないもんな!お前どーせかわいくて巨乳な女の子とラブラブしたいんだろ。
ガッキーとかエリカ様とかああいうのが好きなんだろ、チクショー、お前なんか…」
「ちげーよバカ!!!!」いきなり弟が怒鳴った。今度は俺がビビるターン。
いつも余裕のリア充ぶりが嘘のような形相だ。


5
「俺だって兄ちゃん知らねー女なんかにやりたくねーよ!!彼女なんていらねーし!!
兄ちゃんずっと俺だけのでいてほしーけどそんなん絶っ対無理じゃねーかっ!!だから我慢して
色々してんのにっ!!兄ちゃんに幸せになってほしいから頑張ったのに!!!
兄ちゃんのバカっ!!!」
「なっ…が、我慢とかっ…」
「こんだけ言ってもわかんないのかよっ!!兄ちゃん最悪っ!!俺兄ちゃん好きなんだよ!!!」
「ちょ…!!お、俺だって……!」
「もういい!兄ちゃんのアホっ!!!間抜けっ!!!死ねハゲッ!!!!」
「は、はげっ!!??」
言いたい放題言った弟は走ってどこかに行ってしまった。
1856/6:2010/07/18(日) 00:32:32 ID:bHupwJ85O
え、ちょっと待て。
今弟は好きって言った?
俺のこと好きって?
しかも俺、なんて言おうとした?
え、俺アイツのことなんて思ってるんだ?
待て待て待て、なんだこの気持ち。
今スッゲーことに気づいちゃったんじゃないか?
何て言うか、スゲー弟が可愛い。
切ないと言うか、愛しいと言うか、すごく胸がきゅんきゅんしてる。
何だよ、何なんだよこの気持ち。
レイア〇スの〇みちゃんに初めて会った時の気持ちの何倍も何十倍も何百倍も胸が締め付け
られてるような感覚。
甘いような苦しいような不思議な痛み。
頭ん中がぐるぐるしてるのに、俺の体は勝手に弟を追いかけていた。
(やばい、これってもしかして…?)
だんだんハッキリしてきた気持ちに戸惑いながら、俺は弟街を走っていた。
186風と木の名無しさん:2010/07/18(日) 00:43:05 ID:bHupwJ85O
以上ですた。
隣の可愛い男の子VS弟も書きたかったが時間の都合上今回は断念。
萌えを筆にぶつけたいのでまたお題くださいませ。
187風と木の名無しさん:2010/07/18(日) 00:46:37 ID:bHupwJ85O
何度もごめん、5/6ミスってたorz
5って番号ふってあるところからが本当の5/6です、すいません…
188風と木の名無しさん:2010/07/18(日) 08:46:18 ID:vTcsuRep0
>>185
GJ!悲壮な思いの弟くんはさっさと幸せになるがいいさ
189風と木の名無しさん:2010/07/18(日) 09:06:30 ID:kuMRqr6/0
「でも兄貴がいるって大変じゃない?」
今は兄弟のいる子供がだいぶ少ない。
実際、今この廊下に集まって話している友人たちの中で兄弟がいるのは俺だけだ。
「なんか色々命令されたりしてうざったそうだし」
「喧嘩とかもありそうだしなぁ」
まったく、みんなして好き勝手言いやがって。
実際、結構助かったりすることも多いんだぞ。
まぁ、でも…
「確かに大変だったり、ウザったいこともあるけどさ」
そこまで言ったとこで予鈴が鳴り響いた。
「ヤバッ次移動教室だ!」
俺も急いで教科書をロッカーから持ち出し、廊下を怒られない程度に走り出した。

異変があったのは家に帰ってからだった。
兄貴が何も話しかけてこない。
いつもなら、自分が居間にいる時間を見計らって、
うるさいくらいに話しかけてくるというのに。
食事の時ですらも兄貴は口数が少なかった。
俺から話せば返事はしてくれるが、会話がキャッチボールにならない。
そんな兄貴の態度が気になって、夜、寝る前に兄貴の部屋を訪ねてみた。
幸い、兄貴はまだ寝てはいなかった。

190風と木の名無しさん:2010/07/18(日) 09:06:55 ID:kuMRqr6/0
「兄貴さ、なんか怒ってる?」
俺は思い切って直球をぶつけてみた。
「……悪かったな」
「今までウザい思いさせてたんだろ?」
正直、兄貴が何を言ってるかわからなかった。
「俺は少しでもお前の話を聞きたかったんだけどな」
「え、待ってよ」
「ま、怒ってる訳じゃないし、ちょっと距離をおいた方が」
「やだよそんなの」
さっぱりわからない。
なんで兄貴がそんなこと言い出したのか。
「お前が昼休みに言ってたんじゃないか」
と言われても、すぐに思い出せないほどだった。
しばらく考えてようやく思い出した。
あんなの、ほんの単なる相槌なのに。
「でもなぁ、せめて一言いってくれりゃもっと」
「違うよ、あれはそんなんじゃ」
「なあ、兄弟なんだからそんなに気使わなくていいんだぞ」
「気使ってんじゃ」
「それとも俺、そんなに恐いか?」
「違うって言ってんじゃん!」
俺の怒声に兄貴が目を見開いた。
気付けば俺は何故だかだか涙を流していた。
「あれはあそこでチャイムがなったからそういう風になっただけじゃん!」
そうだ、本当ならあの後にまだ続く言葉があったのだ。
結局、友人たちに言うようなタイミングはなかったが。
「…もういい!」
俺は、兄貴の部屋のドアをバタンとしめ、自分の部屋に引き返した。
191風と木の名無しさん:2010/07/19(月) 23:41:01 ID:e0Es3j80O
>>186
GJGJGJGJ!!
192風と木の名無しさん:2010/07/20(火) 21:21:41 ID:pYIf4Yks0
>>180
ありがとうございます!
もっとドロドロウエットなのを想像してましたが
予想に反して明るいww
つかまえたその手を離すんじゃないよー
他のリクも待ってます

>>189
続き続きー!
早く仲直りして〜
193風と木の名無しさん:2010/07/22(木) 00:33:39 ID:Hu4gBUp7O
どなたか私にもお題をください…
締め切り間近でとても穏やかな気分なんです、ははは…
194風と木の名無しさん:2010/07/22(木) 01:02:37 ID:2KGBi/FJ0
>>193
本スレであった
シリアス調で兄弟で結ばれることに罪悪感を感じながらも
お互い好きだし離れられないドロドロってやつをお願いします
でも締切は大丈夫?
195風と木の名無しさん:2010/07/23(金) 01:12:48 ID:VJWOWGVD0
自分が読みたいシチュをリクエストすると職人さんが書いてくれる(かもしれない)
とかここは天国か

>>189
すれ違いって大好物
続きお願いします
196どろどろシリアス:2010/07/28(水) 23:52:18 ID:IKEx4tCCO
>>194
ありがとう。一応一段落ついたので出来た所まで投下します。
モデルは某実在の兄弟です。


母さんが死んだ。
僕は兄と二人きりになって、僕達は二人だけで生きていくことになった。
僕は外に出なくなって、兄はたくさんのものをプレゼントしてくれるようになった。



日が暮れる頃、僕は目を醒ました。いつのまにか眠ってしまったようだ。ゆっくり身体を起こすと、
丁度夕陽が地面と融け合うのが見えた。家にいくつもある時計はどれも止まっていて、
正確な時間はわからない。けれど兄はそろそろ帰ってくるはずだ。

僕は床のぬいぐるみや機械、本の間を縫い、僕は部屋の外に出る。洗面所で顔を洗い、キッチンへと移動する。
兄が帰って来る前にご飯を作らないと。みじん切りにした玉ねぎとひき肉を炒め、トマト缶を入れただけのソースを作る。
パスタは兄が帰ってきてから茹でることにした。サラダはちぎったレタスや茹でたアスパラ、トマトを混ぜて適当に作り、
デザートのオレンジは兄が食べ易いように薄皮を剥いてボウルいっぱいに盛っておく。
この作業も随分慣れたので、時間はそんなにかからなかった。兄が戻るまで多分まだ時間がある。
僕は暇を潰すため、北の一番端の部屋に僕は向かう。本や箪笥、食器や服が入ったままの箱の脇を通る
楽器や楽譜、蓄音機、レコード、調律道具なんかがたくさん置かれた部屋があって、
そこには一際目立つグランドピアノが三つあった。
どれも兄がプレゼントしてくれた大切なものだ。
今日は何となくテーブルに一番近いものを選んで、思い付いた曲をあれこれ弾いてみた。
自然と昔兄がよく歌ってくれたり、楽譜をくれたりした曲が多くなる。
小さい頃、僕が一人きりでいると必ず兄は僕を見つけ出してくれた。
時には一緒に歌い、ダンスすることもあった。僕は兄が大好きで、兄も僕のことが大好きだと言ってくれた。
それが嬉しくて、僕は本当に本当に嬉しくて堪らなかった。
そこまで考えて、何か黒い靄が頭を過ったので僕は弾く曲を変えることにした。
197どろどろシリアス:2010/07/28(水) 23:54:57 ID:IKEx4tCCO
確か少し前、兄がバディ・ボールデンの曲が心地良いと言っていたっけ。楽譜はなかったけれど、
彼が録音したとか言うレコードは兄がプレゼントしてくれた。僕はそれを真似て適当に鍵盤に指を走らせる。
不思議なその曲は、何だか今の僕や兄の心とそっくりで、確かに心地良く感じた。
「ただいまラングレー。遅くなってごめん。」
気付けば兄が隣にいた。優しい笑顔で、こちらを見ていた。
手にはたくさんの新聞と、果物や野菜の入った袋を持っている。
「おかえりホーマー。」
僕は兄の首に腕を回し、身体を引き寄せた。そして僕が目を瞑ると、兄は優しくキスをしてくれた。
兄は僕になんでもくれた。僕は兄が大好きだった。
「今日すごく甘いオレンジが入ったって店のおじさんが言ってたんだ。たくさん買ってきちゃったよ。」
「美味しそうだね、パイにしてもいいかも。」
「そうだね。明日は土曜日だし、一緒につくろうか。」
二人してパスタを頬張りながら、色々な話をする。兄がしてくれる外の話はどれも懐かしく面白い。
だから僕はにこにこしながら話を聞いた。こんな穏やかな時間がいつまでも
続いて欲しいと僕はいつでも願っている。



『よく頑張ったな。』
『本当に。貴方は私達の誇りよ。』
遠くから父と母の声がした。向こうを見ると母と父が兄を前にして笑っていた。僕は暫くそれを見ていたけれど、
深呼吸をすると半田付けにもどる。ゴミ捨て場から拾ってきたラジオの基板は、部品をいくつか換えて
やればまともに動くものが大半だ。僕は黙々と作業を続ける。
『ラングレー、何してるの?』
もう一度僕は顔をあげる。すると今度は僕のすぐ側に兄の姿があった。
198どろどろシリアス:2010/07/28(水) 23:57:10 ID:IKEx4tCCO
『…もういいの?』
『平気だよ。それよりラングレー。これ、また何か作ってるの?』
『…うん、ラジオだよ。でも元々少し弄れば動くような部品だけ拾ってきたし、
組み立てるだけみたいなものだから。』
何となく後ろ暗い気持ちだった僕は、兄の視線から逃げるように手元の作業へと目を落とす。
半田付けの終った基板を箱に戻し、布を張り替えたスピーカーやチューニングのダイヤルを取り付け、
ラジオらしく仕立てあげた。
『これ、設計図とかみなくてもできるのかい?』
『…構造自体は簡単だから。』
『すごい!』
突然兄は声をあげた。僕が驚いて顔をあげると、それと同時に僕は強い力で抱き締められた。
『ラングレーは何でもすぐに作れちゃう。本当にすごいよ!まるで魔法使いだ!』
そう笑う兄は本当に嬉しそうだった。そして僕はというと、兄に抱き締められた部分から伝わる
温もりがとても心地よくて、自然と鼻を兄の首筋に擦り寄せていた。ほんのりと香る石鹸の香り。
僕が好きな兄の匂いだ。
『ホーマー。』
『何だい?』
小さな僕の囁きも、兄は漏らさず拾い上げてくれた。
そんな些細なことが僕には何にも勝る幸福だった。
『ありがとう。』
兄はもう一度僕を強く抱き締めてくれた。




今日は兄と植木の手入れをした。暫くの間窓辺に置いてある植木を放っておいてしまっせいで、
葉や花が延び放題になっていたり、萎れてしまったりしていたからだ。
199どろどろシリアス:2010/07/28(水) 23:59:25 ID:IKEx4tCCO
前より少し増えた家具や調度品が窓辺への道を塞いでいたことが原因だけど、午前中に全て兄と
一緒に整理したから、昼食を摂ってから手入れをはじめることにした。僕が剪定をして、
兄がゴミをまとめたり、水をやったりする。
兄曰く、僕の方が手先が器用でセンスがいいからという理由で、僕が鋏を握るのだ。
枯れた葉や余分な枝を落とし、見映えが良くなるよう形を整える。今日は休日だから特に
急ぐこともなく、僕らはのんびり家中の植木を刈っていった。
「少し涼しくなってきたかな。また季節に合いそうな植木を買って来るからね。」
「うん。ありがとうホーマー。」
「とんでもない。また何か欲しかったら何でも言って。
ラングレーが欲しいものは何でもプレゼントするから。」
いつものように兄が言う。兄はいつでも優しくて、僕を大切にしてくれる。
「一通り終ったらお茶でもしようか。」
「そうだね。オレンジがあるから、シャリマティーにしようよ。」
「いいね。ビスケットもあるから、それも食べよう。」
ぱちん、ぱちんと鋏が鳴る。ゆっくりだけれど小気味良いリズムが部屋に響いた。
オダやかでヘイワな時間がのんびりと過ぎていく。
「ラングレー。」
静かな空気に兄の静かな声が溶け込んだ。兄の手が僕の手に重なって、僕は手を止め兄の眼を見つめた。
「ラングレーがいてくれて良かった。僕は本当に幸せだよ。」
そう言い終わると兄はそっと僕にキスをした。重なる唇から兄の温もりがじんわりと伝わる。
温もりはだんだん胸の方へと広がってきて、僕の心臓はきゅうっとなった。
「愛してる。ラングレー。」
兄の声がした。僕の大好きな声がした。僕は熱い吐息を漏らし、眼を細める。
「……僕もだよ、ホーマー。」
僕らはもう一度キスをした。
200どろどろシリアス:2010/07/29(木) 00:02:29 ID:IKEx4tCCO
『またなの?ラングレー。』
成績表を見ながら母は大きな溜め息をつく。
『どうしてお前はそうなの?母さん言ったわよね?医者か弁護士になりなさいって。』
母の言葉に僕は俯くことしかできない。依然教師に少しだけ相談したことが、その小さな紙に
書かれていたからだ。
『工学部なんてダメよ!法学部か医学部でないと、母さん許さないから!
父さんも言ってたでしょう。エンジニアなんてブルーカラーよ。絶対にダメなんだから。
もうすぐジュニアハイになるのに、まだわからないの!?』
小さな頃から母と父は僕や兄に弁護士か医者になるよう期待していた。
兄はとても優秀だったし、元々法学に興味があったから、父と母は兄を誇りに思っていた。
もちろん僕も兄を尊敬していたし、誇らしく思っていたけれど。
それにひきかえ僕は、どうしても弁護士や医者という仕事に魅力を感じることができなかった。
ものを作ったり弄ったりする方がよっぽど好きで、将来はエンジニアや研究者になりたかった。
201どろどろシリアス:2010/07/29(木) 00:03:21 ID:IKEx4tCCO
『本当、お前には失望させられっぱなしだわ!』
返す言葉もなく僕は自分の足元に目を落とす。何故かはわからないけど、身体が自然と震えだし、
感覚が鈍くなる気がした。
そしてまた、僕は黒い靄に包まれる。
「ホー…マー……」
瞼を慎重に上げる。現実にきちんと戻れるよう、ゆっくりと目を開ける。辺りはまだ暗いままだけれど、
目の前には薄い夜のベールを纏った兄がいた。
「どうかした?ラングレー。」
兄は心配そうにこちらを見た。頬を優しく撫で、顔を近づけてくれる。
「怖い夢でも見たの?」
僕の目を覗き込みながら、兄は僕に触ってくれた。いつも僕を包んでくれた柔らかくて大きな手だ。
僕を抱き締めてくれた唯一の手。
「何でもない…大丈夫だよ、ホーマー。」
ちゃんと僕は笑えたと思う。出来るだけ平気な振りをして、僕はホーマーの腕の奥深くまで潜り込んだ。
「ごめんね、ホーマー。僕のせいで…」
「ラングレー、前も言ったろう。君は何も悪くなんかないんだ。謝らなくて良い。
なんにも心配しなくていいんだから。ラングレーはもう傷付かないでいいんだよ。僕が傷付けさせない。
だから安心しておやすみ。」
呪文のような言葉が、僕を段々と現実から遠ざける。何度も何度も繰り返される内に、
僕の意識はホーマーの腕の中に落ちていった。心地よいそこは、何故か少しだけ悲しい空気が混じっていた。
202どろどろシリアス:2010/07/29(木) 00:04:44 ID:Ry4h8YJVO
今のところここまでです。そして今番号振り忘れにきづいた…
次回は改めます。
203風と木の名無しさん:2010/07/30(金) 01:21:38 ID:Fzr1Gzis0
>>202
乙!子供の幸せより世間体のが大事な親と優しい兄ちゃん…
鉄板だけど大好きだ!
どうドロドロに展開していくか楽しみです。
しかしどうも某新婦損ずが思い浮かんでしまう自分が嫌だw
続き待ってます!
204風と木の名無しさん:2010/07/30(金) 01:37:27 ID:0wUOw5Hi0
>>202
この兄弟の過去が気になる〜〜
続き楽しみに待ってます!
205風と木の名無しさん:2010/07/30(金) 01:56:47 ID:it22C74FO
バディボールデンてまさか…(;゚д゚)
206風と木の名無しさん:2010/07/30(金) 23:41:30 ID:VEvI4DlSO
昨日突然弟が倒れて、病院にかつぎ込まれた。
俺の弟は、難病らしい。
医者から何度も病名を聞いたが、いまいちよくわからない。
ただ、ひとつだけわかったのは、もうそんなにながくは生きれないということだ。
万に一つの奇跡がない限り、医者はそう言った。
一緒に話を聞いていた母親は泣き崩れてた。
こんなとき、男児は損だと思う。
俺まで一緒に泣くわけにはいかないから。
俺は、わけわからなくなっていた。
『昨日まではあんなに、元気だったんだ。
あんだけ遊んで、喧嘩して、いろんなこと話したんだ。
あいつが死ぬ訳ない』
必死で医者の言葉を否定しながらも、
『たしかに言われてみれば、疲れたような顔してたかもしれない。
なんとなく元気もなかったかもな』
思い当たる節だってたしかにあった。

説明が終わって、これから弟の病室に行く。
どんな顔をしてあいつに会えばいい?
結論も出ないまま、あいつの病室に着いてしまった。
そこで見た弟は、思ったより元気そうだった。
いつもと変わらない笑顔だったし、母親とも普通に話してた。
いつものようにコロコロ笑ってた。
だから、きっと大丈夫。そう思ってた。
207風と木の名無しさん:2010/07/30(金) 23:43:26 ID:VEvI4DlSO
数週間が過ぎて、弟の様子がかわっていた。
毎日学校帰りから、面会終了の時間まで、あいつの所によっていた。
弟は、日に日に弱々しくなっていくようだった。
努めて明るくしていたが、そんな弟を見る度に、胸が締め付けられる感じがした。

ある日、弟が言い出した。
「兄ちゃん」
「ん?」
「最後に、約束して」
「ばか、最後なんて言うなよ」
「でもさ」
「これから、たくさん約束して、それを叶えて、それを繰り返してくんだぞ?」
「…うん」
なんとなく、弟との最後の約束を聞いちゃいけない気がした。
本当に最後になる気がした。

その日の夜、久々に夢を見た。
ある時、天体観測がしたいと言い出した弟と公園に行った時の会話だった。

「兄ちゃん兄ちゃん」
「どうした?」
「俺達、兄弟だよね?」
「当たり前だろ」
「もしも生まれ変わっても、兄弟だよね?」

208風と木の名無しさん:2010/07/30(金) 23:44:08 ID:VEvI4DlSO
どうして、俺はあの時素直に肯定しなかったんだろうか。
今ならきっと言えるだろう。
「ああ、何度だって、お前と兄弟になるぞ」と。

本当に大切な物はなくなって初めて気付くと誰かに聞いたが、本当だと思った。
俺も、まだなくしてはいないが、なくなりかけてる本当に大切な物に気付いた。

弟だった
209風と木の名無しさん:2010/07/31(土) 00:13:14 ID:BtPEk7EeO
>>205
Dr.木木『まさかとは思いますが、この『兄』とは、あなたの想像上の存在にすぎないのではないでしょうか。」

てオチかもしれないということか…?



>>206
死にネタは何だかんだ言ってもぐっとくるよね…
210風と木の名無しさん:2010/08/03(火) 23:16:32 ID:zCFtMmef0
>>206
。・゚・(ノД`)・゚・。
211どろどろシリアス:2010/08/05(木) 00:27:47 ID:/PlI6FOjO
前回の続きです。投下数は全部で6レス。多分次回で最後です。

家にはたくさんの物がある。母さんが死んで以来、兄がたくさんプレゼントをくれたからだ。
『欲しいものは何でもあげるよ。外の世界の物は全部プレゼントするから。』
兄は何度もそういってくれた。そして兄はその言葉を違えることなく、
たくさんの贈り物をしてくれる。
それから最近は、いくつか僕に『仕事』もくれた。仕事と言っても簡単な機械の
修理で、ラジオからブリキのオモチャまで幅は広い。
兄の知人や、新聞の広告を見た人からの依頼らしいけれど、僕は一度も依頼主とは
会ったことがないから、実際どんな人がそれらの持ち主かなんて知らなかった。
けれど、それでも僕はよかった。修理をしていると、昔の夢が叶った気がするからだ。
僕は昔発明家になりたかった。
ピクリとも動かない塊達を組み合わせると、まるで魂を吹き込まれたように動き出す。
そんな奇跡を手で起こす人間になりたかったんだ。
212どろどろシリアス 2:2010/08/05(木) 00:28:54 ID:/PlI6FOjO
大きくなってからもその想いはかわらなかったけれど、現実は厳しかった。
母と父は弁護士か医者になりなさいといつも僕達に言っていた。
技術屋なんてだれでもできる、もっと上を目指しなさいって。
両親の口から僕の夢が肯定される言葉と共に語られることはなく、
遂には二人が死ぬまで認められることはなかった。
だから僕は泣きながら本を開き、痛む身体を机に縛り付けて必死に勉強した。
期待に応えなくちゃ。その一心でわけのわからない文章を頭に叩き込んだ。
その結果なんとか両親の夢を叶えられるとのお墨付きを教師から貰えるくらいにはなれた。
それでも僕はその夢を捨てきれず、いつまでも未練がましくその夢にしがみついていた。
僕は孵らない卵を必死に抱え続ける馬鹿な親鳥みたいに。
213どろどろシリアス 3:2010/08/05(木) 00:30:43 ID:/PlI6FOjO
結局父は僕が十の頃失望したまま死に、母も父亡き後、嘆きながら暮らしていた。
そんなみっともない、馬鹿な僕のを唯一認めてくれた人がいた。
僕の最愛の人。
そう、ホーマーだ。
大好きな大好きなホーマー。
ずっと僕を信じてくれた人。
僕が母の希望した大学に落ちた日。その日僕は誰にも内緒で受けた工科大に受かった。
内緒母の目を盗んでアルバイトをし、貯めたお金で受験料に充て、こっそりと試験に挑んだ。
誓って母の希望した大学をわざと落ちた訳じゃない。途中どうしようもない吐き気に襲われながらも、
死ぬ気で解答用紙を埋めていった結果、後少しのところで落ちてしまったのだ。
不合格の通知を受けた時、僕はおこりにかかったように震えていた。
けれど頭の中はやけに静かだったことを覚えている。
僕はふらふらと電話機の前に行き、交換と数言交わすと受話器の向こうから声が聞こえるのを待つ。
早く、早く、早く。
ポンコツのフォードみたいにうるさい音が胸から聞こえる。
214どろどろシリアス 4:2010/08/05(木) 00:34:29 ID:/PlI6FOjO
時間が引き延ばされてしまったみたいに感じた。
コールが鳴る度に息が詰まりそうになる。
そして黒い靄がまた僕の足元にじわり、じわりと広がっていく。
『もしもし?』
やっと、やっと聞こえたのは兄の声だ。
当時兄は大学に行くために家を出て、そのまま別の州に弁護士事務所を構えていた。
だからその頃兄が家にいなくなってから数年が経っていたのだ。
『そう言えば今日だったね、発表。どうだった?』
『うん……どっちも、落ちたんだ………』
『そう…頑張ったね、お疲れ様。ラングレー。』
曇りのない明るい声。僕を否定せずにいてくれるホーマーの声だ。僕は膝下まで来ている
黒い霧に怯えながらも、兄に話しかける。
『………あのね、ホーマー………その、えっと…僕、受かったんだ……前、言った、大学に。』
『え、前って…例の工科大かい!?』
『うん…』
どろどろになった時間が喉に詰まる。上手く声が出せない。黒い霧がどんどん身体を包んでいく。
『やったじゃないか!!ははっ、凄いよラングレー!!!おめでとう!!!本当にラングレーは
凄いよ!!!』
電話線の向こうの兄は僕なんかよりよっぽどはしゃいでいて、僕の不安なんか
吹っ飛んでしまうくらいだった。
僕は思わず笑ってしまう。『あはは、ははっ…ありがとう、ホーマー…本当に、ありがとう…』
嬉しくて涙が出てきた。幸せだった。黒い霧はすぐそこまで来ているのに。とても怖いのに、記憶の僕は幸せそうに笑っていた。
どうしてだかわからない。こんなに嬉しいのに、黒い靄は消えないのだ。
『…でも、まだ母さんに話してないんだ。……多分…ううん、何でもない。あのね、学費も自分で、何とかしようかなって、思ってるから……』
『ラングレー、それなら一緒に暮らそう!キャンパスまでは少しかかるけど、二人で暮らせば
色々便利だし、何よりきっと楽しいよ!』
『え……いいの…?』
『大歓迎だよ!!じゃあ早速そっちに帰るよ!お祝いと作戦会議をしなくちゃ!』
とても幸せな記憶のに、僕はどうしてか泣き叫びそうになっていた。
真っ暗な靄にまかれ、闇の中置き去りにされて、僕は怯えていた。
そうだ。この幸福な思い出の先にある物を僕は知っているんだ。だから僕は――
215どろどろシリアス 5:2010/08/05(木) 00:35:28 ID:/PlI6FOjO
ぱりん。

気付けば床に白い欠片が散っていた。多分、カップか何かだ。僕が落としてしまったらしい。
「ラングレー?今大きな音がしたけど。」
廊下を走る音が近付いてきて、部屋のドアが開いた。
「大丈夫?怪我は?」
兄は心配そうに駆け寄ってきてくれた。僕の身体を一通り看てから、ほっと息をつく。
「ごめんなさい。せっかくのプレゼント、壊しちゃった…」
「いいんだよ、そんなこと。それより何ともなくてよかった。片付けは僕がするから、ラングレーは休んでいるといいよ。」
「僕平気だから。掃除するよ。」
「本当に平気?…それじゃあ一緒に片付けようか。」
そう言って兄は頭を撫でてくれた。僕はくすぐったくて目を細める。
黒い靄はまだ頭の隅で燻っている。何かを邪魔するように。
大好きな兄と一緒なのに、未だに晴れない黒い靄が、僕にはとても怖かった。
216どろどろシリアス 6:2010/08/05(木) 00:38:18 ID:/PlI6FOjO
肌を滑るスポンジは、僕の汚いものを全て洗い流してくれるような錯覚を与えてくれる。
真っ暗なバスルームで、バスタブの湯に浸かった僕を、バスタブのすぐ側にしゃがみこんだ兄は
隅々まで清めてくれた。
バスルームにある灯りは兄がくれたピラミッドみたいな蝋燭だけで、
海綿や肌から滴る水音だけが際立っている。
「どこか痒かったり、気持ち悪いところはない?」
「うん。」
「よし。それじゃあそろそろ出ようか。」
兄が額に張り付く髪や、附せがちな睫毛から滴を払ってくれると、僕はバスタブの中から立ち上がり、
用意されたバスマットへと移動する。それからすぐにふわふわのバスタオルで僕の身体を拭いてくれた。
僕はその間中じっとして、なされるがままにされている。身体中隈無く包まれて、蝋燭の光を反射した水滴が、
全て生地吸い込まれ僕の身体はまた闇に紛れていく。
「いい子だね、ラングレー。」
額にキスをしながら、兄はそう笑う。暗闇の中、肌に感じる兄の熱はとても心地いい。
大抵の水気が拭き取られると、今度はシャツを着せてもらう。程よくくたびれた生地のそれに袖を通し、
ボタンを閉めてもらうと、何となく眠気が襲って来る気がした。
けれど今日はまだ寝てはいけない。僕はあくびを噛み殺す。
「それじゃあ先に寝室に行っていて。僕もシャワーを浴びたらすぐ行くから。」
額にキスをしながら兄が言う。喜びの中に、ちくりとした痛みがある。
兄と肌を重ねるようになってからもう随分と経つけれど、僕はあまりそれに慣れることができないでいた。
決して嫌なわけではない。兄が僕を選んでくれたことは純粋に嬉しかったし、兄はとても僕を
慈しんでくれるから辛いことなんてなかった。
それでも兄に禁忌を犯すことを強いている罪悪感は拭い去れないでいたのだ。
217どろどろシリアス:2010/08/05(木) 00:39:35 ID:/PlI6FOjO
今回は以上です。ちなみに兄=弟の妄想オチではありません。
もう少し時間がかかりそうですが、お付き合いください。
218風と木の名無しさん:2010/08/05(木) 00:48:45 ID:jyxUhi+b0
続きがすごく気になります。
楽しみにしています。
219風と木の名無しさん:2010/08/08(日) 01:58:02 ID:Mx9lZ0np0
GJ!
次第に露になる弟のトラウマ…
気になるー!
続き待ってます
220風と木の名無しさん:2010/08/09(月) 20:49:44 ID:54TCE9wqO
「兄貴」
しまったと思う。
コイツの寝てる時間にこっそり出て行くつもりだったんだが。
「どうした?まだ夜だぞ」
それでも振り返った顔にはそんな気持ちは出さず、できるだけいつもの俺でいるよう努める。
「行くのか?」
弟は非常に心配性で、顔からは不安が溢れていた。
「大丈夫だって、んな顔すんな」
「生きて、帰ってこいよ」
いつもだったら簡単に『わかった』とか言っていただろうが、今回ばかりはそう簡単に約束は出来なかった。
「ごめん、俺のせいで」
弟はうつむき、その声は涙に震えていた。
俺はそんな弟の頭にポンと手を乗せた。
「笑えよ、どうせ見送られんなら泣いてるより笑ってほしいぞ、俺は」
俺がそう言うと、あいつは目からは涙を流しながら、それでも無理して笑っていた。
それを見て、俺は弟に笑顔を返す。
「じゃあ、行ってくるな」
玄関を出たとき、あいつが崩れたのがわかった。
俺は帽子を目深に被り直すと、一歩一歩歩き出した。
あいつによって巻き込まれた戦場へと。



以上、著書『俺がαkβ4801に入った訳』より抜粋
221風と木の名無しさん:2010/08/11(水) 03:21:10 ID:L44NxG3+O
Wikiって消えちゃったんですか?
携帯だからダメなのかな?
222風と木の名無しさん:2010/08/12(木) 23:22:19 ID:0kwQkjmrO
>>221
本当だ。消えてるみたいだね(´・ω・)


そしてついでにコソーリチラ裏。
ケンカや売春もどき、薬なんかにも手を出す弟。
そんな弟を何度も連れ帰り、優しくたしなめたり介抱したりする兄。
実は弟の行動は兄に対する愛情が歪みきって発露したもの。
兄を愛していても、どうせその愛情は報われないと自棄になって自分を痛め付けるような行為をしてる。
兄は弟の行動は両親の死だとかそういうきっかけでめちゃくちゃな生き方してるとか勘違いしていてもよい。
また自分を想うあまりめちゃくちゃになる弟を見て病みまくった愛情を感じて悦に入っていてもよい。

そんなダーティーな兄弟愛が大好きです。
223風と木の名無しさん:2010/08/16(月) 01:47:13 ID:q6jgHai30
>>220
反戦ものかと期待したオレの心の涙を返せww
224四兄弟もの 1/8:2010/08/16(月) 19:32:18 ID:wKv4kw9q0
規制解除がktkrなので早速投下します。今回は長男×四男←次男←三男

それはまだ誠三郎が四つ、総次郎五つの時だった。
「誠三郎、雑魚を釣りに行こう。いい場所を見つけたのだ。」
「本当に?行きたい行きたい!」
誠三郎はこの一つ違いの兄が大好きだった。自分と二人きりの時見せる、悪戯っぽい笑顔が特にお気に入り
だった。二人は竹に糸をくくりつけただけの竿を持ち、沢の方へと向かう。
「ここだ、誠三郎。」
「深そうな淵じゃなあ。雑魚より主が住んでそうじゃ。」
「なら雑魚はやめて主釣りだ。どっちが主を釣るか、競争だ!」
そう言うや否や、総次郎はえいと糸を投げた。
「あ!総兄狡い!」
慌てて誠三郎も竿を振った。それを見た総次郎はけらけら笑う。誠三郎は頬を膨らませ総次郎を睨んで
みたものの、その実全く怒ってなどいなかった。水のせせらぎと風の渡る音の中、二人は他愛の無いことを
話したり、時折釣れる雑魚を弄ったりして過ごした。誠三郎は幼心にこの貴重な時間を愛していた。
こんな風に兄とのんびりとした時を過ごせることは、それほど多くはないのだ。
「総兄、主は釣れないのう。」
「そうだな。雑魚ばかりだ。」
岩野窪みの水溜まりに放した魚を眺めながら、誠三郎と総次郎は呟いた。溜め息をついてみるが、特に
二人は失望している訳ではない。
「まあいい。誠三郎、家に帰ったらこの雑魚、お加代に炊いて貰おう。」
「うんうん、お加代の炊いたのは甘くて美味し」
「総次郎!誠三郎!何をしているのです!!」
突然辺りに耳をつんざくような声が響く。驚いた二人はぎょっと振り向く。
225四兄弟もの 2/8:2010/08/16(月) 19:34:09 ID:wKv4kw9q0
「は、母上……」
「総次郎!危ない所には行ってはいけないと、母はあれ程言ったではないですか!誠三郎もです!」
そこには鬼のような形相をした母がいた。下男を従え、烈火の如く怒っている。
「申し訳ありません、母上…」
総次郎は萎縮し、許しを乞う。その姿が誠三郎には酷く痛々しく見えた。総次郎は、本来快活な性分なの
だと誠三郎は思う。総次郎は野山を好き放題駆け回ることが似合うのだと。しかし父や母の前で総次郎は
自分を圧し殺し、唇をぎゅっと噛んでいる。父や母が望むように、その心を小さな枠に無理矢理押し込め
ようとしている。それが子供の誠三郎には堪らなく嫌だった。
「母上、総兄を叱らないで。総兄は悪くない。わしが行きたいと言ったのです。」
「馬鹿を言うな。先に誘ったのは私だ。」
誠三郎は母に訴え、それを総次郎は制す。母はそんな二人をきっと見据える。
「よいですか。総次郎も誠三郎も、その身体は大切なものなのです。お家に必要な人間なのです。それを
努々忘れてはなりませぬ!」
226四兄弟もの 3/8:2010/08/16(月) 19:35:48 ID:wKv4kw9q0
母が言うことは、一応誠三郎にも理解はできた。総次郎と誠三郎には兄がいた。龍太郎という、歳の少し
離れた長兄だ。物腰の柔らかい、聡明な人間だった。しかし龍太郎は生まれつき体が弱く、よく体調を
崩しては臥せっていた。本来の跡取りがこの様である。皆下の二人、殊更総次郎のことには酷く気を
張っていた。家を絶やしたり、乱すことのないよう、総次郎達を庇護しているのだ。幼くともこの家に
生まれた誠三郎だ。そんなことはわかっている。しかし納得はいかなかった。
帰路につく中、誠三郎はちらりと総次郎を見た。苦くたわめられた眉間に、諦めたような眼差し。近頃
しばしば見るようになった表情だ。
その顔が誠三郎は大嫌いだった。大好きな兄の歪んだ顔など、見てはいられなかった。
大きくなるにつれ、次郎は顔を歪めている時間が長くなった。実際に歪めているかはともかく、少なくとも
誠三郎にはそう見える。それが誠三郎には辛かった。総次郎は世継ぎとしての期待に大いに応えていた。
文武両道、正に手本となるような人間になった。だがそれは誠三郎にとって兄が型に嵌められ、元来の質を
殺されてしまったように見えるのだ。大好きな兄の傍にいればいるほど、兄の歪んだ顔を、少しづつ
殺される様を見なくてはならない。
それが酷く辛くて、誠三郎は総次郎から離れていった。
好いているからこそ、誠三郎は総次郎の傍にいられなくなったのだ。
(今更何を言っても詮無いがのう。)
誠三郎は鍋の中の炊き合わせをつまみながらぼんやりと考えた。
「坊っちゃん、いけませんよ。お行儀の悪い。」
「加代は厳しいのう。静は笑って食わしてくれたぞ。」
「そんなこと仰って。お静ちゃんはまだ初なんですから、チョッカイを出さないで下らないヨ。」
加代は笑いながら釘を指す。生返事をしながら誠三郎は手をヒラヒラと振った。
「つれないことを言うんじゃなあ。折角遥々戻ったんじゃ、少しは多目に見てくれんかのう。」
この辺りでは見慣れない、ホワイトシャツの襟元を緩めながら誠三郎はおどけた。誠三郎は遊学から戻った
後、顔見せ程度に家へ帰ったことはあったが、本格的に帰郷したのはこれが初めてだった。
227四兄弟もの 4/8:2010/08/16(月) 19:40:12 ID:RE+u26qC0
「折角帰って来たんじゃ、羽根くらい伸ばせてほしいわい。」
「こらっ、誠三郎坊っちゃん!」
「怒るな怒るな、キッスは単なる挨拶じゃ。欧米では当たり前のことじゃて。のう、良かろう?。」
「ひいいっ。」
「誠三郎坊っちゃん、ここは日本ですヨ!全く、ご挨拶なら普通に、まずはお兄様達になさいな。
それが道理でしょう。真っ先にお勝手に来るなんて、いけませんよ。」
軽薄なからかいに、呆れ顔で加代は言った。幼い頃からこの家に遣えていた加代にとって、誠三郎は
一番手を焼いた子供だ。四人の子供の内三人は皆質や程度は違えど、手のかからない大人しい子ら
だったのに対し、誠三郎は随分と奔放でやんちゃであった。それを家の主はよしとしていなかったが、
加代は誠三郎がいるからこ、そともすれば活気に乏しくなってしまいそうな家が鮮やかに賑やかになって
いると信じている。事実誠三郎が海の向こう、大英帝国なる異国へと旅立った後、家は穏やかと言えば
穏やかだったが、反面少しばかり寂しい空気が流れていた。
「ふう、加代はうるさいのう。仕方ない、行ってくるとするか。ではまた後でのう。」
おお怖い。誠三郎は肩をすくませ、勝手を出た。その時ひょいと煮付けの人参を摘まみ、また加代に叱られた。

広間に続く廊下を歩いていると、誠三郎は書斎から出てきたある人物に鉢合わせた。総次郎である。
「久しぶりじゃのう。」
誠三郎がにかっと笑うと、総次郎は対照的に表情を濁らせた。
「…父上と母上は暫く遠出なさると連絡しておいたはずだが。」
「それを狙って帰ったんじゃ。あの二人は色々五月蝿い。」
「父上達に向かって何と言う口を聞く。」
「説教はごめんじゃ。総兄よ、まあ挨拶のキッスでもしておくれ。」
「ふざけたことを言うな。かぶれおって。」
「頭が硬いのう。イングランドでは誠に自然な挨拶じゃというに。」
「この戯けが。」
道化のごとく振る舞う誠三郎に、総次郎は軽く怒鳴った。もちろん本当に腹を立てているわけではない。
「おお怖い。これは敵わん。ほれ、総兄よ、これでも食うて機嫌を治せ。」
ぽんと誠三郎は総次郎に包みを投げて寄越す。細長い直方体の体をした、洒落た紙にくるまれたそれに、
総次郎は見覚えがあった。
228四兄弟もの 4/8:2010/08/16(月) 19:41:55 ID:RE+u26qC0
「舶来品のケイクじゃ。総兄も、東京でも食うたじゃろ。」
「私は甘味を好いていはいない。女子衆にでもやればよいだろう。」
「レディ達には先に差し入れ済みじゃ。それは総兄のノルマじゃ。」
「馬鹿を言うな。大体これを一人で食えというのか。」
「小四郎と食えばよいじゃろう。小四郎は甘いものに弱いからのう。かっかっかっ。」
誠三郎の言葉に総次郎はあからさまに顔をしかめた。それに誠三郎もすぐに気付いたが、わざと気付かぬ
ふりをする。
「さて。わしは残りを龍兄と食うかのう。」
けたけたと誠三郎は笑い、総次郎に背を向けた。
「誠三郎。」
「ああ、総兄。わしは龍兄から小遣いをせびらにゃならんのじゃ。誰も離れに近づけてくれるな。わしの
取り分が減ってしまうからのう。」
おどけて見せる誠三郎に総次郎は一言言ってやろうかと口を開きかけたが、どうせ無駄だと口を閉じた。
奔放で我の強い質の誠三郎だ、何を言っても仕方あるまい。また誠三郎はそう考えたのだ。
総次郎は誠三郎のその質にいつも振り回されてばかりいる。それが頭痛の種であり、またある種の憧憬の
的だった。
「…あまり兄上を煩わせるな。お身体に障る。」
「わかっとるわかっとる。小遣いを貰ったらすぐ去ぬわ。」
肩をすくめてひらひらと手を振ると、誠三郎はゆっくりとした足取りで離れに向かう。そして総次郎は
それを黙って見送った。

しゅんしゅんと音をたてる鉄瓶を手にとると、誠三郎は湯を一気に急須に注ぎ込む。
「龍兄よ、ここが肝要じゃ。うまいブラックティーは沸き立ての湯でいれるべし!」
「いきなり煮え湯をいれるのか。」
「おお、そうじゃ。そうしてやるとふわっと葉っぱが開くからのう。後はじっくり待つだけじゃ。」
龍太郎は誠三郎が得意気に披露する蘊蓄に素直に聞き入った。まともに家すら出たことのない龍太郎に
とって、単身家どころか国すら飛び出した誠三郎は、弟といえど純粋に敬意を抱ける対象だった。
甘い香りと爽やかな香りとが合わさり、なんとも言えない安らぎをもたらしてくれる。
「母上達には会わなんだか。」
「わしは親父とお袋は苦手でのう。会わんように細心の注意を払っておるのじゃ。説教されるのはかなわん、
かなわん。」
229四兄弟もの 6/8:2010/08/16(月) 19:45:56 ID:RE+u26qC0
「くくく、お前らしい。では今日は総次に会いに帰ってきたか。」
長兄の鋭い一言に堪らず閉口する誠三郎。この兄は昼行灯のようでいてなかなかに鋭い。誠三郎が家人の
誰もに秘めた心内を、盲目の兄はあっさりと見透かしていた。
「いやいや、東京にはハイカラな子女が多くてのう。アプローチには金がかかる。だから龍兄にチイと
ばかしタニマチをしてもらいたいのじゃ。スポンサーというやつじゃよ。」
「くく、ではそういうことにしておくか。」
やはり誤魔化しきれなんだと、誠三郎は苦笑した。誠三郎がわざと幾人かの女子と浮き名を流そうとも、
総次郎に反発してみせようとも、龍太郎には見抜かれてしまうのだ。
いかに誠三郎が総次郎を好いているかということを。
誠三郎はケイクを小刀で切り分け、紅茶とともに龍太郎に差し出した。
「これはインド、天竺の茶じゃ。少々渋いが、匂いは抜群じゃろう?」
「ふむ、これは麝香と似ているか。こちらの菓子は洋酒が染みておる。なかなかに面白いな、誠三よ。」
「うんうん、やはりモノがわかるのう、龍兄は。土産の選び甲斐があるというものよ。じゃが蘊蓄よりも、
甘い甘いと食うほうが余程味が分かりやすいわ。」
機嫌よく菓子を頬張る弟に龍太郎は微笑んだ。傍若無人、自由奔放にみえて、この男は中々に細やかに気を配る。
「……いつも気を使わせてすまんな。」「はて、何のことやら。」
大胆にケイクを頬張りながら、誠三郎は惚けて見せる。昔から学問にしても、親の言いつけにしても、
誠三郎は誤魔化すことには慣れている。日頃の調子で龍太郎の気負いも、えいと誤魔化してやったのだ。
互いに互いの意思を汲み、二人はしばし茶菓を嗜みながら雑談した。誠三郎は家に隠りきりの兄を想い、
努めて東京や洋行先の土産話をした。
吉原の桜に銀座の煉瓦街、倫敦の大時鐘、蘇格蘭のヒースの草原。
いずれも龍太郎には新鮮で大層興味をそそる話だった。生き生きとした誠三郎の語り口も相まって、
龍太郎は時に声をあげて笑った。誠三郎もそれに気を良くし、大いに弁を奮った。多少の尾鰭をつけて、だが。
230四兄弟もの 7/8:2010/08/16(月) 19:46:54 ID:RE+u26qC0
「いやあ、話した話した。これだけ話すは滅多に無い。」
誠三郎が龍太郎の元に押し掛けてから、既に数度機械時計の鐘がなっていた。時折龍太郎は横になったり、
うつらうつらとなりながらも、終始機嫌良く誠三郎の話に耳を傾けていた。
「礼を言うぞ、誠三よ。」
「なあに、わしが勝手に駄弁っただけじゃ。」
陽気に誠三郎が言った。龍太郎は笑ったが、しかしすぐにその顔を曇らせた。
「……誠三。お前達には、本当に世話になり通しだ。」
ぽつりと龍太郎が言った。
「わしは知っておる。お前の情も、総次の情も。」
顔を伏せた龍太郎の横顔は、やや愁いを帯びていた。誠三郎はそれにはっとした。
「……だのに、わしは何もしてやらなんだ。お前が何れ程総次を想うておるか。それに、総次が小四郎を
どう想うておるか、知っておる。知っておるが、わしは何もしてやれん。いや、何もせんのだ。」
誠三郎はふと思い出した。
誠三郎は総次郎恋しさに、一時幾人かの女子と徒名を立てた。しかし所詮寂しさを紛らわすための
関係である。誠三郎の人柄もあってか、誠三郎は早々に女の方からさっぱりと縁を切られてばかりいた。
そういう経緯で、艷聞は広がれど、醜聞はほぼ流れなかった。しかしその時誠三郎は家人にかなり
搾られていた。その時龍太郎が、恐らくは誠三郎の心中を察し、それとなく庇っていたことを、誠三郎は
後に聞いたのだ。
「――龍兄はようしてくれとる。何にも気負うことなぞないんじゃ。」
新しい空気を吸いたくなった。誠三郎は腰をあげ、ゆっくり障子の方へと歩いていく。
龍太郎もそれを遮ることはしなかった。
「それに。」
障子に手をかけ、そっと横に滑らせる。既に柔らかくなった日差しが誠三郎の目を霞ませた。目を細め庭を
見渡すと、誠三郎の目にある光景が飛び込んできた。向こうの東屋に見える二つの人影。総次郎と小四郎だ。
手にはケイクの乗った小皿や湯飲みを持ち、何かを話している。小四郎はころころと笑い、楽しそうに
はしゃいでいる。そして誠三郎の視線は自然とその向かいにいる総次郎に流れた。いつも難しい顔をして、
感情を表に出さない総次郎が笑っている。
231四兄弟もの 8/8:2010/08/16(月) 19:47:42 ID:RE+u26qC0
(当たり前のことじゃ。)
微かだが確かに綻んだ唇は、誠三郎にはあまりに優しく、温かいものに見えた。それは小四郎にのみ
向けられる、誠三郎にとって愛しい、切なすぎるものだった。
「それに人を好きというは、他人にはどうにも出来んことじゃ。龍兄がどうこうしようとしたところで、
何にもならん。」
か細い囁きに、龍太郎は何かを言いかけ、そしてすぐに口をつぐんだ。誠三郎の弱々しい心からの叫びを、
黙って聞いてやろうと思った。
(わしは逃げていた。総兄が苦しい時に、わしは総兄の側にいなんだ。それが総兄の愛を乞うなぞ、
烏滸がましいのじゃ。)
何人もの女を徒に弄び、多くの人間を振り回し、迷惑をかけてきたという自覚が誠三郎にはあった。
また自身が酷いエゴイストであり、相手を思いやる愛でなく、想いを押し付けるばかりの愛しか持ちえて
いなかったのだと考えていた。
総次郎が救いを求めていた時、自分は総次郎から逃げていた。
そしてその時、総次郎の傍にいたのは小四郎であった。
自分には総次郎に愛されたいと願う資格などない。そう痛いほどわかっているのに、誠三郎にはどうしよう
もなかった。
「人を好くとは、全く、どうしようもないことなんじゃ。」
小四郎が龍太郎を好いていることも。龍太郎が、総次郎が小四郎を好いていることも。誠三郎が総次郎を
好いていることも。全て理屈や打算といったものの外で起こる、理不尽かつ狂おしい程の熱い想いから
なるものなのだ。
「真にいけずはお天道様じゃ。」
誠三郎は悲しく笑う。それは盲な龍太郎にもはっきりとわかるほど、痛わしい笑顔だった。
「あ、誠三郎兄様!」
飛び抜けに明るい声がした。声の方を見やれば、東屋の小四郎がこちらに向かって手を振っている。
満面の笑みを向け、誠三郎を呼んでいる。
「やあやあ、しまった。見つかってしもうたわ。」
小四郎に応えるべく、誠三郎は何とか笑顔を取り戻し、わざと大声で言ってやる。小四郎はそれを合図に
ととと、と離れに駆けてきた。誠三郎もその場にしゃがみこみ、小四郎を待ち受ける。
232四兄弟もの :2010/08/16(月) 19:48:46 ID:RE+u26qC0
あまり長いと申し訳ないので今日はここまでにします。続きは規制がなければ明日
にでも投下します。
233風と木の名無しさん:2010/08/17(火) 02:37:33 ID:pubGlijq0
>>232
うわーんまさかの続編!
ワクテカして待ってます!
234四兄弟もの 1/4:2010/08/17(火) 20:26:57 ID:rff1+qmD0
規制がなかったので投下します。今回で最後です。



「お帰りなさいませ、誠三郎兄様!」
にこりと微笑み、小四郎は誠三郎にひしと抱きつく。そしてかつて誠三郎に習ったように、その両頬に
口付ける。英国風の挨拶だ。誠三郎もまた小四郎に口付け、頭を撫でてやった。
「誠三郎兄様、小四郎は上手にご挨拶できましたか?」
「おお、上出来じゃ。どこぞの誰かさんとは大違い、完璧な挨拶じゃ。」
誠三郎はちらりと小四郎の後ろを見て、皮肉った。そこには小四郎を追ってきた総次郎がいたのだ。
総次郎は既にあの笑顔ではなく、いつもの小難しい顔に戻っている。
「えへへ、龍太郎兄様、総次郎兄様。誠三郎兄様に褒めて戴きました。」
得意そうな小四郎は総次郎と龍太郎にニコニコと笑いかけた。部屋の奥にいる龍太郎はくつくつと笑い、
総次郎は眉間に皺を寄せた。誠三郎もまた、したり顔で総次郎を見る。
「よかったな、小四郎。どれ、久しく兄弟皆揃ったことじゃ。一つ茶盛と洒落込もうではないか。」
弟達を前に、龍太郎は愉しげに言う。皆年を取り、四人が揃うということは殆どなくなっていた。
またこれから先皆が一同に会すことなどいくらあることか。それ故に龍太郎はこの一時を大切にしたかった。
「ご名案です、龍太郎兄様!早速用意いたしますね!」
言うや否や、小四郎は駆け出し、東屋へと向かっていた。龍太郎もまた、湯飲みを出すと奥の小部屋に
消えていく。手伝いを申し出た総次郎と誠三郎だが、少し動きたいという龍太郎の言葉に制された。
縁側には誠三郎と総次郎だけが残される。
「小四郎は本当に可愛いのう、総兄。」
「……いきなり何だ。」
不意の言葉に総次郎は顔をしかめた。
「総兄と違って素直でのりもよい。本当に良い子じゃ。」
235四兄弟もの 2/4:2010/08/17(火) 20:27:59 ID:rff1+qmD0
にんまりと笑う誠三郎は、総次郎をからかいに皮肉った。総次郎に憎まれ口を叩いてしまうのは、誠三郎
なりの愛情表現だ。自分でもひねくれていると思いながら、誠三郎はこの癖を直せずにいた。
と、突如誠三郎の視界か暗く、狭くなる。誠三郎が驚くと次の刹那、何か熱いものに身体が締め付けられた。
突然のことに、誠三郎は身動きもできない。
その感覚が誰によってもたらされているのか。誠三郎の頭はそれすらも認識できぬほど混乱した。
漸く認識が現実に追い付いたとき、誠三郎の頬に、何か柔らかものがそっと押しあてられた。
「……これでよいだろう。」
ゆっくりと総次郎が離れていく。身体を包んでいた熱は、一点を除いて次第に中空に融けていった。
「お前の我が儘は一々回りくどいのだ。」
総次郎は不思議な気色を浮かべている。困ったような、呆れたような、渋いような。ただ不思議と不快な
色や嫌悪の色は微塵も見えない。
一瞬の抱擁。頬に触れるだけの口付け。
それは確か総次郎から誠三郎に施されたものだった。頬の、唇が触れた部分が熱い。熱くて熱くて泣き
そうだった。
「駄目じゃのう。」
ぎゅっと目を瞑り、強引に口の端を吊り上げる。そうして耐えながら、誠三郎は偽物の笑顔を顔に
張り付けた。そうしなければ本当に泣いてしまう。
「全然駄目じゃ。」
誠三郎の声が一瞬震える。それに総次郎は気付いたが、口にするのは憚られた。
「総兄は下手すぎる。下手で下手で、涙が出そうじゃ。」
236四兄弟もの 3/4:2010/08/17(火) 20:29:06 ID:rff1+qmD0
幼い頃から、ずっとずっと好いていた。この不器用で鈍感で堅物で口喧しくて、その癖妙なところで
優しい兄を好いていた。
自分は兄弟だから。自分は我が儘だから。自分は相応しくないから。
理由をつけて、何度も諦めなくてはならないと思った。何度も諦めた振りをした。
しかしいくらそうしようとしたところで、それは果たせぬことだった。
愛しいという気持ちはどうにも出来なかった。諦めるなど、忘れるなどはなから無理な話だったのだ。
ならばせめて隠し通そう。腹の奥底に仕舞い込んで、墓まで持っていこう。それが誠三郎の覚悟だった。
「のう、そうは思わんか、総兄。」
誠三郎は笑った。覚悟の笑顔だ。その笑顔に、総次郎は何故か酷く胸をうたれたのであった。
「兄様兄様!お待たせしました!」
「余り慌てるな、小四郎。」
「よし、皆揃ったな。誠三、茶を立ててくれぬか。ブラックティーがよい。」
「おお、お任せあれじゃ。さてさて、子供の小四郎は渋いのはいけるかのう。大人の味はまだわからん
かのう。」
「誠三郎兄様!小四郎はもう大人です!」
「誠三郎、小四郎、止めぬか馬鹿馬鹿しい。」
「くくくくく。良いではないか、総次。賑々しきは良きことじゃ。」
暖かい陽射しの中、小さな離れから声があがる。
他愛ない、詰まらない、切ない、そして堪らなく愛しい四人の声が。
その声はいつまでもいつまでも木洩れ日の庭に響いていた。
237四兄弟もの 4/4 :2010/08/17(火) 20:30:49 ID:UoFquNkO0
以上でした。長々とスレ占領して済みませんでした。
また機会があったら投下させてください。
238風と木の名無しさん:2010/08/19(木) 10:49:47 ID:ZqGJkA+Y0
うおお乙でした!
前のも読み返して切なくなった>四兄弟もの
239風と木の名無しさん:2010/08/19(木) 23:46:06 ID:+n+TuFOrO
最近イライラすることがすごく多い。
いつからだ?そんなん決まってる。あいつが芸能人になった日からだ。
確かにあいつはかなりのイケメンだし、身内の贔屓目なしに見ても格好いいだろう。
そんなやつが芸能人になって、人気が出ない訳がない。
しかも意外な事にしっかりと猫を被ることも出来るみたいだ。
俺の前じゃすんごく甘えたがりで、少しバカで、すごくかわいい奴のくせに、
テレビに出たり、雑誌に載ったりするとびっくりするぐらいしっかり者っぽくなってやがる。
びっくりしすぎてあいつのインタビューの載った雑誌10冊ずつ買ってしまったくらいびっくりだ。
当然テレビだってリアルタイム視聴と録画で、5回は見る。
どこかでバカな発言してないかとか、色々確認しないといけないからな。
あいつがあんな表情出来るとはなぁ…、いつまでも子供だと…

いや、そんなことはどうだっていい。
あいつが芸能人になって、俺の周りの会話は確実に弟の話になる。
サインが欲しいだ、普段の様子が知りたいだ、今度会わせてほしいだ、付き合っているやつはいるのかだ…
全てまるっとお断りだ。
だいたい普段の様子なんて知ってどうするんだ?
実際会ったりしたら今までのイメージなんか壊滅だぞ?
天然なんかよりよっぽどひどいくらい残念なんだぞ?
聞いたところで幻滅するだけだろ。
テレビでのあいつのキャラは100%作り話だ。
俺がそうするように薦めたからな。
あいつ素直に頷いて格好いい日常生活を話してた。
本当にかわいいやつだ。
かわいいって言えば俺のしたでよがって…
いや、こんな事言ったらそれこそ俺の命が危ないな。
240風と木の名無しさん:2010/08/19(木) 23:46:46 ID:+n+TuFOrO
とにかく、俺の周囲での俺のアイデンティティが『あいつの兄』になってる現実がイラつく。
確かにあいつの兄は俺だ。間違ってはいない。
だがすっかりそれだけの存在になってしまっている。
確かにあいつの兄であることに不満はないんだが、俺自身に興味を持つ人間はいない気がする。
せいぜい弟であるあいつくらいか。
だから余計あいつがかわいく見えてくるんだな。

そして何が一番イラつくって、結局こんだけイラついてもあいつの笑顔見れば絆されてる俺自身が一番イラつく。
241風と木の名無しさん:2010/08/21(土) 19:20:00 ID:6VndFBnRO
下がりすぎage
242風と木の名無しさん:2010/08/21(土) 23:46:04 ID:/tIbf/Kt0
>>239-240
続きマダー?

兄の弟への逆襲なるか!?
もとい、兄は弟をアンアン言わせられるか!?といった所かw
それとも弟の予想外な襲い受けテクで兄がアヘアヘ言わされるかw
243風と木の名無しさん:2010/08/22(日) 15:42:21 ID:/GwIPXKCO
過疎だなあ。
244風と木の名無しさん:2010/08/22(日) 23:16:01 ID:+84CS3MvO
そっか?
割と順調に伸びてると思うけど。
245風と木の名無しさん:2010/08/23(月) 19:09:04 ID:bKZVPRnw0
誤爆とみた
246風と木の名無しさん:2010/08/23(月) 20:36:24 ID:UEy5D75SO
SSに対する感想とかが少ない、萌え兄弟ネタを語るスレのやり取り少ない=過疎
ということかしら?
無理矢理考えたがわからん。
247風と木の名無しさん:2010/08/25(水) 07:58:30 ID:ICY0S713O
なんとなく書いてたら兄が少し酷い人になってしまったので注意願います。
あと、若干のノマ要素も注意願います。


兄は俺が嫌いなんだと思う。
昔はそうでもなかったけど、いつの頃からか兄の自分を見る目が冷たくなった。
少なくとも、自分にはそう感じられていた。
だから、自分が家を出て行っても、精々するんだろう。
そう思っていた。
「兄ちゃん、俺、彼女と同棲するから、家、出るから」

「……、ん?」
翌朝、俺は妙な感触に目を覚ました。
はっきりしない頭で、起きあがろうとして気付く。
手足がそれぞれベッドの四隅の柱と繋がれている。
「なんだよ、これ…」
なんとかほどけないかと足掻いてみるが、まったくそんな気配はない。
それでもしばらくもがいていると、部屋のドアが開けられる気配がした。
「あ、兄ちゃん、これ」
ほどいて、と言う前に、兄の唇に口をふさがれた。
咄嗟に固く口を結ぶがそれを割って兄の舌が入ってくる。
抵抗しようとした瞬間、兄に股間を触られた。
思わず力が抜けた瞬間、兄の舌が一気に俺の口の中に入り込んできた。
248風と木の名無しさん:2010/08/25(水) 07:59:49 ID:ICY0S713O
なんとなく書いてたら兄が少し酷い人になってしまったので注意願います。
あと、若干のノマ要素も注意願います。


「ハァ…ハァ…」
ながかった兄の口付けが終わって、兄が離れた。
なんとか息を整えようとするが、そんな間もなく兄が話しかけてくる。
「なぁ」
「ハァ…何?」
「彼女とはさ、もうしたのか?」
「何を?」
「さっきのキスのさき」
兄の言わんとすることが解ってしまって、軽く思考が固まった。
はっきり言えばまだまだそこまではいっていない。
せいぜい、先ほどのよりも少し軽い口付け程度だ。
「ま、同棲なんて言い出す位だし、聞くまでもないか」
兄は言うが、そもそも同棲なんてできる予定も全くない。
ただ単に、家を出るための口実に使っただけだ。
ぐだぐだ頭で考えていると、兄が俺の上に四つん這いになってきた。
「でもさ、お前、対してやり方も知んないだろ?」
興味も薄そうだもんな。兄は薄く笑いながらいう。
「だからさ、俺が色々教えてやるよ」
249風と木の名無しさん:2010/08/25(水) 08:01:15 ID:ICY0S713O
なんとなく書いてたら兄が少し酷い人になってしまったので注意願います。
あと、若干のノマ要素も注意願います。


「あっ、な、もう…や」
「おいおい、またかよ」
兄は俺を見て嘲るように笑う。
これで兄に二回イカされた。
「まだこっちは触ってねえんだぞ」
そう言って、パジャマ越しに今イったばかりの逸物に触られる
そこはたった今イったばかりだというのに、また強度を持ち始めていた。
「そんな簡単にイってたら、彼女満足させらんねえぞ」
ただでさえ、こんなサイズだっつうのに。
片手でやわやわとそこに刺激を与えながら、クツクツ笑いながら放たれる兄の言葉に、何かが音を立てて崩れた気がした。
不意に涙が溢れ出した。
「おいおい泣くなよ、悪いことしてるみたいじゃねえか」
「…なんで、こんなこと…」
「だからお前と彼女が末永く仲良くだな」
「余計なお世話だ!!」
突然出した俺の大声に、兄は少し驚いたような顔をして、再びクツクツと笑い出した。
「そうか、余計なお世話か」
兄の言葉の抑揚がすごく冷たくなった。
「ならいい」
そう言われたと同時にパジャマのズボンを剥ぎ取られ、兄の手が直に触れてきた。
「っ、な、…やめっ」
さっきまでの緩やかな行為とは違い、激しくそこを弄ってくる。
250風と木の名無しさん:2010/08/25(水) 08:02:29 ID:ICY0S713O
なんとなく書いてたら兄が少し酷い人になってしまったので注意願います。
あと、若干のノマ要素も注意願います。


「も、イく…」
そう思った瞬間、兄の手が根元をせき止めた。
「な…んで」
「お前ばっかそう何回もイかれてもつまらんしな」
そう言いながら、兄はあいている手でさらに行為を続ける。
「も…、や……、っと」
先端やらなんやらを兄に弄ばれ、射精感だけは高められているのに、実際にはイケないのがすごくもどかしい。
もう俺は、恥もプライドも捨てて兄に懇願した
「な、頼む、から、も、イかせ」
「イかせてほしいか?」
コクリと首を縦に振った。
「もっと気持ちよくさせてやろうか」
さらに縦に振る
「そうか」
そういうと、兄は一度俺の上から離れた。
そして、俺の携帯を突きつけてきた。

「ならさ」
そして俺は
「今すぐ彼女に電話して」
目の前の人間から
「今すぐ別れろ」
悪魔の宣告を聞かされた。
251風と木の名無しさん:2010/08/25(水) 08:06:51 ID:ICY0S713O
弟「兄、>>247-250はなんですか」
兄「俺の妄想です」
弟「なんでわざわざ書き込んだんですか」
兄「願掛けです」
弟「は?」
兄「いつか現実になグホッ」
思いっきり腹殴られました
252風と木の名無しさん:2010/08/25(水) 10:12:32 ID:kU0JaNvt0
暴走兄貴イイヨイイヨーと思ってたら、
>>251ェ……

お前は
俺を
笑わせた

オチつけんなwwww

253風と木の名無しさん:2010/08/25(水) 18:22:59 ID:zLskkwBf0
まさかのオチに吹いたw
254風と木の名無しさん:2010/08/26(木) 22:19:23 ID:y0QRT3J9O
多分>>251の兄はこのスレの1000をゲットしに来るんだろうな

「1000なら>>247-251が現実に!!」
255風と木の名無しさん:2010/09/01(水) 12:42:09 ID:6qJrSxuIO
「兄ちゃん…ごめん…」
「おま…どうして…」
「約束…、守れなかった」
そして、目の前は真っ暗になった
「…だから言ったじゃねえか」





「レベル5のパーティーで四天王は無謀だって」
「兄ちゃんのパーティーよりバランスはいいよ」
256風と木の名無しさん:2010/09/01(水) 17:05:13 ID:x9fYZuQr0
>>255
ちょw
例えば6人中4人位遊び人的な職業なんだなw
「遊び人は賢者に転職出来るんだぜ!」
とか言って得意気に育てていそう>兄ちゃんのパーティー
257どろどろシリアス1:2010/09/03(金) 20:12:44 ID:E0AVxnZaO
祭り後の賢者タイムが終了したので、投下します。
13分割くらい。長めです。


寝室で兄を待つ間、僕はぼんやりと窓の外を見ていた。大きな月が浮かんでいて、
あまりに大きいから手を伸ばせば掴めそうだなと思った。どうせやることもないから、
僕は窓の向こうの月に手を伸ばしてみた。するとぷつんと何かが弾ける音がして、僕は辺りを
見回してみる。
いくつも置かれた家具やおもちゃの間を丁寧に見てみる。月明かりだけの中でようやく視界に入ったのは、小さなボタン。僕のシャツのものらしい。
ただ手を伸ばしてみただけなのに、何故ボタンが飛んでしまったのかわからなかった。
仕方なくそれを拾おうと身体を屈めた瞬間、僕の眼にはボタンとは違う奇妙なものが飛び込んできた。
258どろどろシリアス2:2010/09/03(金) 20:15:35 ID:E0AVxnZaO
少しだけ開いた胸元と、そこから見える醜い何か。
それが僕の肌だと気付くのに随分と時間がかかってしまった。
そこには気持ち悪いものがたくさんある。
どれも古いものだけど、とてもとても怖くて気味の悪いものだ。
君の悪いものが何なのか、僕の頭がゆっくりと認識しはじめる。
そんなことしなくていいのに。そんなことしないでほしいのに。
ゆっくり、ゆっくり思い出していく。

大きな音がする。それから母の声も。
『どうして母さんの言う通りにできないの!』
お腹が痛い。ずきずきと熱を孕んで、僕は堪らず身体を丸くする。
『そうやって痛がる振りばかりして!!そんなに母さんのこと馬鹿にして楽しい!?』
今度は太股。骨の痛みがずっとひかない。痛い。痛い。痛い。
『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!』
『嘘つき!嘘つき!!嘘つき!!!嘘つきは地獄の炎に焼かれるのよ!!!!』
259どろどろシリアス3:2010/09/03(金) 20:18:13 ID:E0AVxnZaO
またお腹が痛くなる。今度は背中にも何熱いものを感じて悲鳴をあげた。涙が止まらない。
だけど僕はどうしようもなくて、ただ謝るしかできない。
『あの子はあんなに素晴らしいのに!どうしてお前はそうなの!!
お前なんていなければいいのに!!!消えてしまえばいいのに!!!!』
怖い怖い声。嫌な嫌な感覚。祈りも救いも届かない、奈落のような世界。
こんなのは嫌だ。
大嫌いだ。
もう許して欲しいのに。
もう痛いのは嫌なのに。
そう思った瞬間、僕はまた黒い靄に包まれる。



僕が靄からぬけだすと、そこは見慣れた寝室だった。何かとても嫌なことがあった気がする。
けれど靄の中の出来事は奇妙なことに殆ど思い出せない。
ボタンが飛んでしまったことは覚えているけれど、
記憶を掘り起こしてみようかとも思ったけれど、月明かりが変に怖くてやめてしまった。
260どろどろシリアス4:2010/09/03(金) 20:19:16 ID:E0AVxnZaO
近くにあったミニカーを手に取り、手慰みにタイヤを回したり、ドアを開け閉めしたりする。
兄はそろそろ来てくれるだろうか。不安な夜は兄に傍にいてほしい。我が儘だとはわかっていても
そう思わずにはいられない。兄が唯一僕の心を穏やかにしてくれる存在だから、僕の心は兄を求めてやまないのだ。
どれだけ兄がプレゼントを贈ってくれようとも、胸の隙間は埋まらない。兄が欲しい。
僕はミニカーを玩びながら、兄が来るのを今か今かと待ちわびた。


どれだけ経ったかわからないけれど、漸くトントンという軽やかな音が聞こえた。兄の足音だ。
僕はミニカーを放り出し、急いでドアの方へ駆け寄った。ドアを開けるのは僕の方が少しだけ早くて、
兄を驚かせてしまった。だけど僕にはそんなことを気にする余裕はなくて、ドアを開けた勢いのままで兄に抱きつく。
「待たせちゃったね、ごめん。」
兄は僕の背中をあやすようにぽんぽんと叩いてくれた。身体の強張りが溶かされていくのを感じる。
そして同時に胸を締め付ける何かを感じた。不安なのか、寂しさなのか、僕にはわからない。
「違うんだよ、ホーマー。。でも今日はなんだか変なんだ。おかしいよね、僕……」
261どろどろシリアス5:2010/09/03(金) 20:21:36 ID:E0AVxnZaO
漠然とした嫌な感情に、僕は泣きそうになっていた。僕はどうかしてる。
そんな僕の様子に気付いたのか、兄は少し強引にキスをすると、いつもより強く僕を抱き締めた。
「…ラングレー。君は何も悪くない。もう怖くないんだよ。ずっと傍にいるから。
僕がずっと守るから。もう二度と、誰にも傷つけさせたりなんかしないから。愛してる。ラングレー。」
兄はそう呟くと、カーテンを引き、明かりを消した。そして僕をベッドに横たえ、
僕が求めるがままに抱いてくれた。
262どろどろシリアス6:2010/09/03(金) 20:22:28 ID:E0AVxnZaO


『どうして!!どうしてお前なんかが生まれてきたんだ!!!』
母さんの声がした。僕が目を開けると、濃い真っ黒な靄の中で、まるで悪魔のような顔をした母さんがいた。
目は血走り、喉が潰れるくらい大きな声で怒鳴っている。
そして手には――紅い雫の滴るナイフが握られていた。
『ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!許してください!!!許してください!!!!』
僕は切り傷だらけの腕を振り回し、必死に逃げ回っていた。今までだってたくさん痛いことや
苦しいことはされてきた。けれど今日は、何かが違った。
『私に逆らってばかりで!!何一つまともにできないグズの癖に!!!お前なんかが生きてる価値なんてないのに!!!!』
殴られるのも、罵られるのも仕方の無いことだと思っていた。昔からずっとそうだったから。
263どろどろシリアス7:2010/09/03(金) 20:24:56 ID:E0AVxnZaO
けれど父が死に、兄が出ていってから特に母は僕を責めるようになった。
僕は母の願いに、期待に応えようと死に物狂いで努力した。
認めて欲しくて、否定されたくなくて、一生懸命努力した。
けれど僕は母の希望したような大学には入れず、母の希望した人間にはなれなかった。
結局、僕は母の意にそえなかったのだ。
『あの子は私達の誇りなのに!!!なんで!!なんでこんな出来損ないがいるんだ!!!』
ナイフが何度も体を掠める。床に、壁に血が飛び散る。シャツは裂け、焼けた火箸を押し付けられた痕や、
父のゴルフクラブで殴られた痕が露になる。
僕は口で懺悔を叫びつつ、心で救いを求め続けた。
264どろどろシリアス8:2010/09/03(金) 20:25:38 ID:E0AVxnZaO
(ホーマー助けてホーマー!痛いよ怖いよ!もう嫌だよホーマー!!)
僕を唯一認めてくれる人。
僕を唯一愛してくれる人。
僕を唯一赦してくれる人。
僕は必死に祈る。神様はきっと優しい人なんだ。だって僕に兄を、ホーマーという人を
巡り逢わせてくれたんだから。だからきっと僕の願いも叶えてくれる。
そう信じていた。
『お前なんか死ねばいいんだ!!!お前みたいな物はなくなればいい!!!なくなればいいんだ!!!!』
母はナイフを大きく振りかぶる。赤いナイフが僕めがけて真っ直ぐ下りてくる。
僕は死ぬんだと思った。
このまま八つ裂きにされて、今度こそ死ぬんだと。
僕は怖くなった。
死にたくないと思った。
だから

だから、僕は手を伸ばした。
265風と木の名無しさん:2010/09/03(金) 20:26:12 ID:E0AVxnZaO
長いので一旦切ります。また後程投下予定。
266どろどろシリアス8:2010/09/03(金) 22:02:06 ID:E0AVxnZaO
再開します。


「あ…あ…ぁあ……」
靄が晴れる。
僕の目の前には、母がいた。床に寝転んでいる。
動かない母。
ただ、床に横たわっているだけの母。
けれど僕は怖くて部屋の隅でガタガタと震えていることしかできない。
「ラングレー…?どうしだんい、ラングレー?」
僕の祈りは神様に届いたのは、ほんの少しだけ遅かった。
『ラングレー!?母さん!?』
兄は大きな荷物を放り出して、僕に駆け寄った。
『どうしたんだラングレー!?こんな…!強盗か!?』
はじめ取り乱したように僕の肩を強く掴んだけれど、僕の切り刻まれた腕を見ると、
その手をゆっくりと放した。僕はあんなに祈っていた兄が目の前にいるというのに、
目を見開いて涙を流す以外できなかった。兄は状況が掴めずにいるのか、混乱したような顔をしていた。
267どろどろシリアス10:2010/09/03(金) 22:03:13 ID:E0AVxnZaO
『母さん…!母さん!』
兄は次に母の元に駆け寄った。母は天井を仰ぐようにして倒れている。
白いブラウスには僕の返り血が散らして。そして手には未だに強く、強くナイフを握り締めて。
まだ母は僕を許してくれてはいないんだ。
僕はまた何度も小さく、ごめんなさいと繰り返した。
きっと母は僕が消え失せるまで許してはくれないんだろう。けれど僕は怖い。
死にたくない。だけど、そうしなければ僕は赦してもらえない。
涙が止まらなかった。
『………ラングレー…まさか、この傷…母さんが……?』
僕は顔を上げる。いつの間にか目の前に兄がいた。ボロボロで汚い僕の体を見て、
困惑仕切った顔をしている。僕はなんとか兄に向かって声を絞り出す。
268どろどろシリアス11:2010/09/03(金) 22:06:32 ID:E0AVxnZaO
『ちが…か、母さんは、悪くな、んかっ……ご、ごめん、なさいっ…僕…僕が悪いのにっ……
母さん…ごめ、ごめんなさいっ……』
途切れ途切れの声が、兄に届いたのかわからない。それでも僕は支離滅裂な言葉を並べ続けた。
兄は僕の身体を見詰めながら、沈黙している。静かな部屋で、僕の嗚咽だけが響いていた。


兄は父の部屋から一挺の猟銃を持ってきた。それから母を壁にもたれ掛からせ、銃口を母の口にくわえさせる。
銃身に左手を添えさせ、注意深く何度も何かを確かめると、その右足の親指を引き金にかけた。
「だ…だめ…ホーマー…だ、め……」
『ラングレー、見ちゃだめだ。目を閉じていて。』
兄はそう言ったが、僕は言い付け通りにできなかった。まばたきすらできず、ただずっと目を見開いていた。
「ラングレー、ラングレー。落ち着いて。もう大丈夫なんだ。もう怖くなんてないんだよ。」
冷たいほどに落ち着き払った瞳。いつも笑っている兄とはまるで別人のような横顔。
僕は兄が何をしようとしているかちっともわからない。だけど頭の中では警鐘が割れんばかりに鳴り響く。
何かが起こるんだ。僕の身体はすくみきり、全く動かなかった。
269どろどろシリアス12:2010/09/03(金) 22:07:20 ID:E0AVxnZaO

大きな音。真っ赤な血。


兄はゆっくり電話に向かい、どこかへと電話をかけた。
『――もしもし。すぐ来てください。母が銃で頭を…いえ、自分て撃ったんです。…ええ、はい…はじめナイフを
持っていて、自分で…はい…それから弟も、暴れた母を止めようとして怪我を……
わかりません、とにかく早くお願いします。……はい、場所は…』
それから兄は何度か受話器を置いては上げを繰り返し、話をしていた。
そして一通り話が終わると、母を再び床に横たえる。
『ラングレー。』
僕へと振り替える兄は、とても優しい瞳をしている。
「ホーマー…ホーマー……ホーマー…ホーマー……」
『母さんは僕が殺した。そして僕は今からとても卑怯なことをする。悪いのは僕だ。
全部僕が悪いんだ。だからラングレーは悪くない。何も悪くないんだよ。』
強くて穏やか声で兄は言った。それから兄は、僕の唇にキスをした。
『愛してるよ。ラングレー。』
視界がホワイトアウトする。壁にこびりついた赤も、窓の外を覆う黒も、全てが白に飲み込まれる。
270どろどろシリアス13:2010/09/03(金) 22:09:21 ID:E0AVxnZaO
喉を何か硬いものが通りすぎるのを感じた。それが発作の薬だとわかったのは、いつものように
兄が口移しで水を飲ませてくれたからだ。
「ホ、マー…ホーマ…ごめんなさい、僕……僕の、せい………」
「謝らなくていいんだよ。何もお前は悪くないんだから。もう泣かなくていい。
大丈夫。これからはずっと傍にいる。ずっとラングレーを守るから。誰にも傷付けさせない。
願いだって何でも叶えるよ。なんだってする。だからラングレー、もう泣かないで。」
兄は悲しげに笑った。
「愛してるよ。ラングレー。」
僕はそれに答える間も無く、意識を失った。
深い深い、奈落の底に堕ちるように。
271どろどろシリアス:2010/09/03(金) 22:12:00 ID:E0AVxnZaO
長々すみませんでした。
祭もなんとか終わり、新たな兄弟萌えも見つけました。
またペンに萌えをぶつけてきますよ(゚∀゚)アヒャ!
272風と木の名無しさん:2010/09/03(金) 22:26:07 ID:LYtz616EO
祭り乙、そして兄弟萌えをありがとう!!
273風と木の名無しさん:2010/09/04(土) 03:15:53 ID:XD9XyX7iO
どろどろな兄弟もおいしいですGJすぎる
寝不足決定だけど幸せ。
超乙でした!ありがとう!
274風と木の名無しさん:2010/09/08(水) 21:16:19 ID:OTZyVoyAO
これお兄ちゃんがお母さん殺して自殺に見せかけたってことでFA?
275風と木の名無しさん:2010/09/10(金) 23:17:56 ID:FbYBTfdD0
殺しちゃったのは弟で、弟を守りたかった兄ちゃんが
自殺に見せかけたと解釈した自分。
どちらにしろ悲しすぎるな…でもドロドロ大好きだ。

亀すぎるけど四兄弟ものの職人さんも乙!気になってたシリーズだったので
久しぶりに来て読めたので嬉しい。
職人さん達いつもありがとう!
276風と木の名無しさん:2010/09/12(日) 18:03:21 ID:Mj1FZGTwO
激情が迸りどうしようもなくなったので書いた分だけ。
推敲なしなんでごめん。



兄さんは部屋の明かりを落としながら笑って言った。
「実の兄貴に裸見られるのが恥ずかしいなんて、おかしな話だよな。」
俺はベッドの上でうつ向いた。確かにそうかもしれない。小さな頃はよく兄さんにお風呂に入れて
貰っていたし、そもそも男同士なのだから平気なはずだ。
けれど俺は煌々と明かりが灯る下で、兄さんに肌を晒すことがどうしても恥ずかしかった。
黙ったままの俺を見て、兄はまた笑う。
「おいおい、まだ何にもしてねえぞ。そんな顔するなよ。」
薄暗くなった部屋で兄さんはベッドに上がり、四つ這いの体勢で俺の顔を覗き込んだ。
そんなに酷い顔をしているのだろうか。そうだろうな。今にも泣いてしまいそうな気分なんだから。
「ま、その顔もそそるんだけどな。」
そう言うと兄さんはいきなりこめかみにキスをした。その瞬間驚いて目をつぶってしまったが、
恐る恐る目を開けてみると、そこには意地悪な兄さんの笑顔があった。
兄さんはずるい。そう思った。
「楽にしろよ。」
シャツのボタンを外しながら兄さんは言う。膝を胸に寄せるように座っていた俺は、その言葉とは反対に
身体を強張らせ肩をすくめた。でも仕方ないじゃないか。セックスなんて初めてなんだから。
277風と木の名無しさん:2010/09/12(日) 18:04:18 ID:Mj1FZGTwO
「んっ…!」
鎖骨に噛みつかれ、不意に声が漏れる。変な声が出てしまい、反射的に口を手で覆った。
「へえ、そんな声も出せるんだ。いいな。」
「な…!かっ、からかうなよっ!」
八つ当たりするように手を振り上げ兄さんに向かうが、あっという間にその手は
絡め取られてしまう。昔からそうだ。兄さんはいつでも俺より上手で、いつも俺より先を歩いている。
俺はいつも兄さんにいいようにされてばかりだ。
「からかってなんかねえよ。マジ可愛い。」
そう言って兄さんは俺の唇にキスをした。次の瞬間ぬるっとした生暖かいものが口の中をねっとりと這った。
「〜〜!」
じっくりと口の中を犯される。背中に甘い電気が走り、力がどんどん抜けていった。
今まで一度もこういう経験をしたことのない俺は、抵抗することも逃れることもできない。
漸く解放されたとき、俺は軽い酸欠でぼうっとする以外何もできなかった。
「大丈夫だよ。優しくするから怖がんな。……ほら。気持ちいいだろ?」
そう言いながら兄さんは俺の性器を服越しにやんわりと触った。そして同時にとっくに
外気に晒されている胸の突起をちろりと舐める。
278風と木の名無しさん:2010/09/12(日) 18:05:09 ID:Mj1FZGTwO
「そんなとこっ…!」
今まで他人に触られたことのない部分に感じる、自分の意思の及ばない感触はあまりに鮮烈だった。
弄ばれ、どんどん堅くなる乳首と性器。声が抑えきれなくなってしまう。
快感が理性の許容量を越えていくのがわかった。ぴちゃ、ぴちゃ、という粘液がたてる
音が毒になって脳を狂わせる。
「はぁっ…はぁっ…あぁっ……!にい、に…さ…あぅぅ…!」
「敏感なんだな、結構。…直接触ったらどうなんだろうな。」
耳元でそう囁かれた。ぞくりと身体が震える。それを兄さんはくすりと笑い、俺の耳を食んだ。
それからずるりと、下着ごとデニムを引き下ろされた。霞がかった目で露になった部分を見る。
はしたなく滴らせた先走りが、下着とペニスの先端との間に透明な糸を引いていた。
「メチャメチャエロいな、お前。」
「や…ぁっ……見…見るなぁ……!」
抗議してみるものの、兄さんは聞き流すだけだ。それがすごく悔しい。
「ふぁあっ!?」
いきなり下半身に異様な感覚が走る。
「兄さっ…!ああぁっ!や、やめっ!やだぁっ!!」
「いいから任せろよ。一回ヌいたほうが辛くないだろ?」
「そんっ…なぁ!だ、だめ、だっ…!うぁあっ!!」
279風と木の名無しさん:2010/09/12(日) 18:05:51 ID:Mj1FZGTwO
後ろから抱き抱えられるようにして、無理矢理ペニスをしごかれる。竿を上下にかかれ、
裏筋を刺激される。時折一番敏感な先端をグリグリと弄られれば、勝手に身体が跳ねてしまう。
腰を引いて逃げようとしても、兄さんの手を押さえ付けようとしても、体に力が入らない。
「あひっ…ひぃ…!!ひぅっ!!も、イヤだぁっ…!!」
「ほら、イけよ。全部出していいから。」
「兄さん、俺…!無理っ…!あああぁぁっ!!」
一際激しく勃起を刺激され、俺は簡単に射精してしまった。びゅくびゅくと脈打ちながら、
白濁を宛がわれていた兄さんの手に吐き出してしまったのだ。
身体が一気に弛緩する。それと同時に、一気に罪悪感と羞恥心が胸を襲った。
「スゲー出たな。大分溜まってたか?」
嘲るような声に俺は堪らず涙ぐむ。確かにはしたない声を出して、兄さんの手の中に吐精して
しまったのは自分自身だ。けれど嫌だと言っても、俺を強引に絶頂に導いたのは兄さんなのに。
それなのにこんな風に笑うなんて酷い。
「まあいいさ。そういう初な感じも、かなりクるからな。」
ペロリと兄さんが手を嘗めた。俺が汚した手だ。居たたまれない気持ちになって、目を逸らす。
「汚いだろっ…そんなこと、するなよっ…」
「汚くなんかねえよ。お前のだからな。」
いつも兄さんはそうだ。平気でそういうことを言って、俺を翻弄する。
そういうところが嫌いだった。
そんな俺の思いなんか知らないで、兄さんは汚れた指先を何度か舐めた。それから
俺の足の間に入り、にんまりと笑う。
「ほら、力抜いて。」
同時に感じる違和感。すぐにアソコに指を入れられたんだとわかった。
「あ…あはぁっ…!」
ズブズブと物が直腸に入ってくる。俺は歯を食いしばり兄さんの肩に爪を立てた。
280風と木の名無しさん:2010/09/12(日) 18:06:44 ID:Mj1FZGTwO
「随分感度いいな。もしかしてココ、初めてじゃない?」
一気に頭に血がのぼるのがわかった。意地悪な質問に俺は肩を震わせることしかできない。
「言えないのか?まさかな。ほら、早く言えよ。アナル使ったことあるのか?」
「ひやあぁっ!や、やめっ!速くしないでっ…!あぅんっ!」
乱暴に指が後孔を蹂躙する。ぐちゃっ、ぐちゃっとねばついた音が聞こえる。
兄さんの唾液と、俺の精液や腸液の混じったいやらしい音。嫌悪と羞恥とが音とともに
かき混ぜられて俺を翻弄する。
「強情だな、早く言えって。誰かに突っ込んで貰ったのか?」
「ち、ちが…!あぁっ!じ…自分、で…!自分でしたっ…あふぅっ!!」
「へえ、後ろでヤってたのか?何想像して?」
「ひゃあ!ふぁ…!に、兄さん!兄さんにっ、はぁっ!兄さんにしてもらっ…きひぃいい!!」
そこまで言うと突然兄さんは指を抜く。三本にも増やされ、強引にピストンされた肛孔は
熱を孕んでひくついてしまう。
「俺に突っ込まれるの想像してたのか。くくく、思ってたより淫乱だな。」
飄々と、余裕たっぷりで言う兄さんを見ると、胸が締め付けられる。
俺はこんなにもいっぱいいっぱいで、余裕なんてこれっぽっちもないのに。






続きはまた今度!
281風と木の名無しさん:2010/09/12(日) 18:10:41 ID:azchjhUZ0
兄、さん…の、いじわる…っ!
こんな、とこで…っ、や、やめない…で…!
282風と木の名無しさん:2010/09/12(日) 23:33:13 ID:Nr950/ZKO
に、兄さん!ここでかよ?!
な、何のプレイだよ〜!
生殺しじゃないか!!
は、早く続きを!!
283風と木の名無しさん:2010/09/13(月) 15:40:32 ID:kyFhxTCG0
兄さんの、余裕ないとこ見てみたい!
あそーれ勃起! 勃起!

っていう音頭がなぜか浮かびました。
続き裸で正座して待ってます。
284風と木の名無しさん:2010/09/15(水) 22:42:17 ID:WSo/AIffO
「悪いな、疲れたろ?」
「うん、疲れた」
「でもお前だけ贔屓するわけにはいかないからな」
「うん、大丈夫。頑張るから」
「おう、頑張れ」
「絶対、兄ちゃんに追いつくから」
「…そっか、頑張れよ」
兄は複雑な心中で弟の頭を撫でた。
兄にとっては幸いなことに、弟にとっては不幸なことに、
弟はその兄の笑顔に含まれた複雑な心境に気付くことはなかった。
285風と木の名無しさん:2010/09/15(水) 22:43:10 ID:WSo/AIffO
今、二人はとある軍隊の同じチームに属している。
兄としては、弟にはこちらの道には来てほしくはなかったのだが、弟の兄に対する憧れは人一倍強く、兄と同じ隊にいくのだと言ってきかなかった。
実際、二人が所属しているのは軍の中の中心的な部隊であり、
そう簡単に入れるような場所ではないことを考えると、
弟の兄に対する憧れを原動力にした行動力は馬鹿には出来ない。
弟が兄と同じ部隊に入った頃には、兄はすでに新人を教育する立場にあり、
弟は他の数人の新人と共に、上官となる兄の指導を受けていた。
286風と木の名無しさん:2010/09/15(水) 22:43:49 ID:WSo/AIffO
兄としては心底複雑な心境であった。
弟が自分に憧れを持ってくれているのは素直に嬉しい。
だが、だからこそ過去の自分の事を恨んでしまうことも一度や二度ではない。
自分が高い賃金にひかれて、安易に軍隊などを選ばなければ、弟がこんな道にくることもなかったのだろか。
今更考えても詮無きことだが、それでも日々考えてしまう。
一日一日過ぎていくたび、確実に軍人の身体になっていく弟を見る度に考えてしまう。
−こんな命張るようなとこにこなくてもなぁ…
287風と木の名無しさん:2010/09/15(水) 22:44:26 ID:WSo/AIffO
そして、兄としての心配はもうひとつ。
自分も弟と同じ仕事にいるのだ。
弟に対する心配事は当然自分にも同じように降りかかる。
万一、自分になんかあったら…
ましてや、こんな状況では、弟の目の前でそんな事態に巻き込まれる可能性も高い。
本当に、万一そんな事態になったら、弟はどうなってしまうのか。
日々、凛々しくなっていく弟への感慨とは裏腹に、
兄として弟を心配する気持ちは日々膨らんでいくばかりだ。
288風と木の名無しさん:2010/09/16(木) 22:12:33 ID:mlVsPBZCO
くっ、>>276-280に引き続き、なんと言う焦らしプレイ…!

>>283と一緒に全裸でコールしながら待ってます
289風と木の名無しさん:2010/09/17(金) 22:50:02 ID:ryqOSOy1O
全てのssは>>251へ続く
290風と木の名無しさん:2010/09/22(水) 19:28:49 ID:0a1XC+GUO
イイハナシダナー(;∀; )
291風と木の名無しさん:2010/09/28(火) 00:00:09 ID:1dfSYXcH0
死ネタなので苦手な人は 蛍 でNGお願いします

「蛍、見に行くか?」
兄ちゃんがある日、突然言い出した。
いや、よく考えればそれほど突然でもないかもしれない。
前に一度、母さんや父さんに
『せっかくの夏休みなんだから、どっか行きたい』
と駄々をこねたのを気にしてるんだと思う。
兄ちゃんはそれを聞いてみると
「いや、ネットで見てたら、実物見てみたくなっただけだよ」
って笑ってごまかしてくれた。
兄ちゃんはいつも自分よりも弟の自分のことを考えてくれているみたいで、
すごく優しくしてくれるから、やっぱり僕も兄ちゃんが大好きだった。

兄ちゃんの運転する車で、はじめて2人で長距離のドライブだ。
父さんや母さんは仕事の都合がつかなかったって言ってた。
免許をとったばかりの兄ちゃんの運転する車は、
正直、乗り心地がいいとは言えなかったけど、
久々に兄ちゃんとじっくり話す時間だったし、
すっごく楽しかったのを覚えてる。

「ん…」
いつの間にかウトウトしていた僕は、車の揺れで、パッと目が覚めた。
「疲れたか?まだ時間かかりそうだし、寝てても大丈夫だぞ」
「ん、大丈夫」
「どう見ても大丈夫じゃないだろ」
笑いながらそう言って、後ろの席に置いてあった毛布を僕にかけてくれた。
「ちゃんと着いたら起こすから、それまで体力作っとけ」
「うん」
毛布のじんわりとした暖かさに、僕はまた眠ってしまっていた。
292風と木の名無しさん:2010/09/28(火) 00:01:42 ID:1dfSYXcH0
しばらくして、僕が起きたのは、白い天井と壁の部屋のベッドの上だった。
パッと目を開けると、父さんと母さん、それに看護士さんがザワザワと動き出した。
母さんは僕の手を握って泣いているし、父さんもその後ろで泣いている。
なんか、トラックの追突がどうとか言っていたけど、ぼやっとした頭ではよくわからなかった。
ただ、兄ちゃんと蛍を見れなかったのが残念に思った。

その後、僕はまた眠ってしまっていた。
今度はドアをノックする音で目が覚めた。
そのドアの方を見ると兄ちゃんが立っていた。
「兄ちゃん!」
思わず叫ぶと、兄ちゃんは口に指をやってシーっとやった。
僕も口を手で押さえてコクコク頷いた。
兄ちゃんはベッドの横の椅子に座ると、僕の手を握って言った。
「ごめんな」
なんで謝られたのか解らずに首を傾げると
「蛍、見に行こうって言ったのに、こんな事になっちゃったな」
そう言った兄ちゃんの表情は、笑ってはいるけど、目に涙が溜まっているのは明らかだった。
「でな」
僕がなにかを言うより早く、兄ちゃんは言葉を続ける。
「本当は自然の中で飛ぶのを見せたかったんだけど」
僕の手を握っている手の反対の手をそっと開く。
そこから、かすかな光が飛び立った。
「蛍?」
「うん」
2人で蛍が作る光を見続けた。
「なんかさ、蛍の群生地がこの近くだって聞いたから」
蛍の光を見つめながら、兄ちゃんが言った。
「せっかくここまで来たんだし、見れないとかシャクじゃん?」
笑いながら兄ちゃんが言った。 僕もコクンと頷いた。
293風と木の名無しさん:2010/09/28(火) 00:02:47 ID:PuyG+EQT0

しばらく幻想的な光に見とれたあと、兄ちゃんが口を開いた。
「いや、でも良かった」
「なにが?」
「蛍、見せれて。自然の中じゃなかったけど」
「でも、きっと学校で自慢できる」
「そっか」
「うん」
「俺も、お前にいい思い出作れたんならよかったよ」
そう言って、兄ちゃんは俺の頭を軽く撫でた。
それから、腕の時計を見ると
「もうこんな時間だな、そろそろ寝るか?」
あれだけ寝たというのに、いまだに体は眠気を訴えてくる。
「うん」
「そっか、じゃあもう行くな」
そう言ってドアの方へと歩き出した兄ちゃんに、
「兄ちゃん、ありがとう」
と、僕は言った。
こちらを向かずに兄は手をひらひらさせて、扉から出て行った。

あれから数日間、僕の怪我自体は軽かったものの、念の為にと入院を続けさせられた。
兄ちゃんとは、あれ以降一度も顔を合わせることはなかった。
僕は不思議に思って、母さんにそれとなく聞いてみようとはしたものの、
なんとなくはぐらかされ、それっきり聞くタイミングを逃していた。
ある時、暇を持て余していた僕は病院の中をふらついていて、
看護士さん達の会話から、聞きたくなかった事実を知ってしまった。
294風と木の名無しさん:2010/09/28(火) 00:04:31 ID:PuyG+EQT0
兄は、あの日、即死していたらしい。

僕たちの乗った車は、後ろから追突してきたトラックの下敷きになっていたらしい。
正直、僕が生きてだけでも奇跡的な出来事で、ましてこんな軽い怪我で済むとは誰も予想出来なかったみたいだ。
看護士さん達は、すごいことだとか、奇跡だとか言ってたけど、きっとそれは違うんだと思う。
あの兄ちゃんの事だから、自分のこともかえりみないで僕のことをなんとかしようとしたんだと思う。
病室で見た蛍も、みんなは夢だろとかいうけど、きっと違う。
わざわざ、天国に行く前に、僕のために見せに来てくれたんだと思う。

でも、兄ちゃん。
こんな事言ったら怒られるかもしれないけど、
やっぱり、もっと一緒に遊んでたかったよ。
大好きな、優しい、自慢の兄ちゃん…

ごめん、ぼくがわがまま言ったせいで…


295風と木の名無しさん:2010/10/02(土) 04:31:15 ID:fjHeZ40HO
>>291-294
切ないけど兄ちゃんの優しさに萌えたよ…乙!
296風と木の名無しさん:2010/10/02(土) 20:51:17 ID:WsDuSPCj0
>>291-294

いかん、こういうの弱い…
本気で泣きそうになった(⊃д⊂)

良いものを有り難う!
297風と木の名無しさん:2010/10/05(火) 22:37:45 ID:aVUzw2Ei0
天国のようなスレを見つけてしまった
数々の萌え非常にありがとうございます
298風と木の名無しさん:2010/10/07(木) 09:54:50 ID:432ZOjEf0
 
299風と木の名無しさん:2010/10/09(土) 09:16:39 ID:njtOHVu+O
本スレで、ここの今後についての話が持ちあがってます
普段ここしか見ない人もいるかもしれないので一応報告
300風と木の名無しさん:2010/10/09(土) 16:34:17 ID:wcrLXy4i0
ここが埋まるのはかなり先だろうけど
次からはピンク難民に移動で弟兄スレと合流で自分は異議無し
ここの出来た経緯とか知らなかったから見つけた時は喜んでたけど、
ルール違反なら仕方が無い
弟兄者と兄弟者の砂掛け合いにならない事を祈る
301風と木の名無しさん:2010/10/09(土) 18:07:34 ID:+uOXwyxe0
小ネタは兄弟スレでも良い気がする
創作はぴん難若しくは棚投下でいいのかな

名前欄を利用すればトラブルは避けられると思うよ
302風と木の名無しさん:2010/10/09(土) 22:15:55 ID:wSN8wEybO
ルール違反なら仕方ないんじゃないかな?今の形態で行くなら次スレはぴんく難民に立てるのが無難かと。
自分もここにネタ書き込んだりしてたから、棚投下する程でもないレベルだしこういうスレがあって
くれると嬉しい。


ただ兄×弟派と弟×兄派で揉めるのも毎度のことなので、統合するなら厳格なルールが必要かと
メ欄、注意書き、改行辺りを徹底すれば大丈夫かな…?
303風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 08:22:18 ID:2S56obAY0
このスレは現行で終了。落ちたり埋まったりしたら、801板には立てない
その後どうするかは

1・萌えは兄弟本スレで、創作は棚で
2・ぴん難民板に兄×弟と弟×兄の総合スレ
3・ぴん難に兄×弟スレ、弟×兄スレの2本立て

この3パターンのどれか?他に案は出てたっけ
304風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 12:07:45 ID:lytAbjFE0
弟×兄スレに関してはここの住人の与り知らないことで
ここで決めることじゃないと思うんだけど
305風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 12:15:19 ID:2S56obAY0
本スレで話すか、本スレから誘導してここで話すかだけど
あっちだと嫌味発言も出たし、他の話もしたいって人もいるだろうからここがいいと自分は思う
弟兄は落ちちゃったから、どっちか使わないことにはしようがないし
306風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 12:26:28 ID:lytAbjFE0
なんだそれ
一部住人が被っているだろうここで嫌味発言が出ない保証はないし
ここでだって萌え話したい人もいるだろうに
だったらスレ立て相談所でいいじゃん
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1269837519/
307風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 12:43:03 ID:QGSdZnaEO
相談所は富樫スレの話し合いしていたし良いかもしれないけれど。
ただ違反スレだという立場からすると
ここで話し合ってくれって流れになったとしても拒めないと思う
308風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 14:10:42 ID:8YcvU6Xs0
逆にここで何を話し合うんだ?
「このスレは現行で終了、次スレ以降はピン難に引越し」は確定しているんだから、
じゃあ次スレは兄×弟単独でいくのか、弟×兄もありな総合にするのかって話なら
ここだけで決めるのはおかしいんじゃないの?
ここの住人か弟×兄スレほしい人が「絶対個別じゃないと嫌」というなら
もう別のスレを立てるしかないし、どっちでもいい人が大多数なら総合にしとけばいいし。
まずはここの住人のスタンスを決めろってことなのかな?
309風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 14:50:04 ID:QGSdZnaEO
ここで次スレの話をするなっていうのもおかしいと思う
建設的な意見っていう程でもないけど言いたいとか、こっちのほうがいいと
スレ立ての方に持っていく時ももう少し意見でてからで良くないか
310風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 16:01:52 ID:P22wCL000
ここが終了したら次からぴん難に立てるってことでいいんじゃない
弟×兄スレはここで決めることじゃないに賛成
スレは別々にしといた方が荒れなくていいと思う
どっちも好きな人は両方見るだろうし
311風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 17:05:24 ID:QGSdZnaEO
ここは兄×弟!
萌え話以外したくもない!
はい結論出た!
出てって!
正直こうなんだろ
312風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 17:16:11 ID:ZLY7vXXbO
異論があるならはっきり言えよ
313風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 18:41:24 ID:pbaGovheO
ここ兄×弟スレだから弟×兄の人の意見含む議論は兄弟スレで、ってことで何も問題ないと思うけど。
そもそも弟×兄至上主義の人はここの住人ではないし、このスレに来るのすら地雷の人も中にはいると思う。

あ、勿論弟×兄派の人を敵視しているわけではないよ、自分は両方好きだしw
逆が地雷の人が両派とも結構いるみたいだから余計な揉め事避けるためにも別スレ立てた方が良さそうだね。
今の段階ですらなんだかギスギスしたレスする人が見受けられるし…
314風と木の名無しさん:2010/10/10(日) 21:30:09 ID:zfCNFa+90
弟×兄で兄×弟アンチの人は煽るような言い方しかできないの
弟×兄の創作スレ立てるときは弟×兄は絶対に嫌だって態度だったのにね
嫌味と怒りつつそれ以上の嫌味で返したり
兄弟スレでもずっと前から兄×弟アンチ全開だし
自分も弟×兄も好きな人も敵視してないし弟×兄も好きだ
逆カプが地雷な事も仕方ないとは思う
でももろに悪意向けてくる人は嫌いです

創作スレが共同の方が良いなら兄弟スレの案で賛成で
バッキャロスレが違反だから駄目で移動ってことにも異論はないよ
バッキャロスレ使いきるまでだと長すぎるから新スレ立てたら移動した方が良い気もするけど
315風と木の名無しさん:2010/10/11(月) 00:30:47 ID:64l5y7nx0
二本立てのままにして欲しい
切にお願いします
316風と木の名無しさん:2010/10/11(月) 00:37:20 ID:9w12MWHiO
専ブラ持ってない人はNGよけできないし、嫌いって感情はどうしようもないから
別々がいいと思う
しかし総合?棚は?って案も一応でているのに
それを無視してる人はどうかと思う
自分はもう、棚でもいいわ
317風と木の名無しさん:2010/10/11(月) 02:20:41 ID:k0eJpxWP0
別々に賛成

棚は(建前上)何でもありなスレだから、棚に投下したい人は棚で問題ないと思うよ
別に今までもそれは変わらない
318風と木の名無しさん:2010/10/11(月) 09:13:08 ID:97fuZqhDO
選民意識が強いのに「私はどっちも好きだけどね」
で文章を締めるような人に兄×弟スレにいてほしくないな
自分達が争い作ってる事に気付いてないのかな

やっぱりお互いの平穏のために別々に立た方がいいね
嫌なものいいの人が逆カプ憎しで荒らしそうだもん
319風と木の名無しさん:2010/10/11(月) 16:16:34 ID:yZbI7hd40
>>318←この人は以前からいる弟×兄大嫌いな人だろうか
このスレに少しでも弟攻臭(充分に兄×弟の内容なのに)を
自分だけで感じると、物凄い勢いでダメダメ!みたいな
レスをしてた人に似てるな・・・

最初はぴん難にそれぞれスレを立ててみて、それがどちらも
落ちちゃう様ならネタ総合スレにするかの話し合いをするようにしたら良いのでは
320風と木の名無しさん:2010/10/11(月) 19:32:56 ID:iYynnpTK0
ぴん難ってそんなに過疎るかな?
移動して落ちたら以後は棚に投下→兄弟スレで告知でいい気がする
統合は荒れそうだから微妙
この流れで既にカプ対立みたいなのを感じるし
321風と木の名無しさん:2010/10/11(月) 22:59:29 ID:1teT0n070
今までの議論見てたけど
自分はここでまで創作は見たくないのであぼーんしてる

ピンク難民2本立てと棚で賛成
322風と木の名無しさん:2010/10/12(火) 10:16:32 ID:LYHKOFdsO
ピン難2本+棚 賛成にもう一票
兄弟モノは合併させるのはキツいと思う
どっちも好きだけど萌えかたが全然違うし
逆カプ萎えに耐えきれない人が居るよね
323風と木の名無しさん:2010/10/13(水) 04:16:32 ID:RS0MMrewO
本当は総合がいいんだけど、こことかの流れ見てたら別でいいです…としか言えなくなるね
切ない
324風と木の名無しさん:2010/10/13(水) 15:52:10 ID:T2Aw6XkxO
>>323
そういう言い方するんじゃなくて、総合がいい理由をしっかり書けばいいのでは?
分けて欲しい人が理由を書いているように
少数意見を潰すためにわざわざこんな話してる訳じゃないんだから、自分もスレ住民だと思ってるなら主張した方がいいよ
お互いを尊重するための話し合いでしょう
325風と木の名無しさん:2010/10/13(水) 16:56:20 ID:L2o5Wprp0
合同だと、ちょっとしたネタを投下したとして、そのネタなら逆カプのほうが!とかの
レスがついたの見たことあるし、そういうの見ると(´Д`)ってなる……。

ピン難2本+棚が、余計なもめごとが起きなさそうで無難かなと思います。
326風と木の名無しさん:2010/10/14(木) 23:34:50 ID:OffkULEGO
323じゃないが総合(合同?)だと
・鯖負担にならない
・見るのが楽
・リバや三人以上兄弟などイレギュラーな作品やネタも楽しめる

こんな感じかな?
「逆の方が良かった」は無神経かつ書き手に失礼だから諫めていくしかないよな
327風と木の名無しさん:2010/10/16(土) 14:54:12 ID:+SHU/hYm0
>>325に同意
328風と木の名無しさん:2010/10/19(火) 21:59:33 ID:268YS8RH0
棚以外にも創作スレ欲しい人は多そうだし、いらん人は見ないだろうし
移動の方向はほぼ決定?

移動するとして、ここは使い切ってから移動?
先は長いし新スレ立てて移動した方がいいのでは、っていう意見もあるけど。
自分としては、もうここには職人さん投下しづらいだろうから、
今の本スレを使い切った時点でぴんく難民に弟×兄スレを立てて、
兄×弟スレも同時に移動がいいのでは、と思っているけど。

あくまで自分の意見ね。別々がいいと思うのは萌え話読みたくて来てるのに
トラブルを見たくないから。
これで決めろとか総合派軽視とかじゃないんでそこよろしく。
329風と木の名無しさん:2010/10/30(土) 16:24:17 ID:cGT0+tmLO
スレが止まってるけど、自分も>>325に同意で、
兄×弟スレは単独で立てる方向で、ピン難に移動の方向で賛成。

現行スレについては、このまま使い続けるとすると消費できるまでかなりかかるよね?
ただでさえこのスレは流れがスローペースだし。
だから、違反になったのに今のまま暫く使い続けていてもいいのか?とはちょっと思うなぁ。
こういう事態に遭遇したのは初めてで、疎くてすまないんだけど、
書き込みナシでスレ放置してるとどれくらいで落ちるんだっけ?
330風と木の名無しさん:2010/11/10(水) 01:46:20 ID:EtzHzOIT0
もうここは落とす構えなのかもね
一番下になってるスレは9月中頃が最後の書き込みみたいだから結構残ってるかもだけど
ここ好きだったなあ
ピン難に行ったとしても職人さん達また投下してください
331風と木の名無しさん:2011/01/29(土) 18:46:03 ID:MZI7GeRNO
保守
332風と木の名無しさん:2011/01/29(土) 23:23:17 ID:g/JtD9X9O
はしちゃいけない状態な気がするんですが
333風と木の名無しさん:2011/02/02(水) 14:46:11 ID:pBPsIOmP0
結局ここのその後はどうなったの?
334風と木の名無しさん:2011/02/02(水) 21:53:21 ID:bkBEs0Vh0
移動は決定
この現行スレ自体をどうするかははっきりしてない
落ちるのを待つよりは使い切った方が早い気がするけど
335風と木の名無しさん:2011/02/02(水) 22:18:30 ID:7ZD669c30
でも今更書く人戻ってくるかな?
違反だって言われてるんだし
336風と木の名無しさん:2011/02/03(木) 01:32:58 ID:9YjQGlp3O
使い切る方針にするなら少しくらいなら
協力は出来るけど

もう移動先のスレって出来てるの?
337風と木の名無しさん:2011/02/03(木) 01:58:20 ID:wfekPRsP0
まだ600以上もあるから、移転までできれば使い切ってほしいな
>>280の続きも気になるしw
また職人さんたちが投下してくれるのを待ってます
338風と木の名無しさん:2011/02/10(木) 15:06:50 ID:xFk9k/X70
移動先のスレがあるのかどうかでここをどうするかが決まると思うんだけど
とりあえずピン難を覗いてみて、それらしいスレは無かったような
339風と木の名無しさん:2011/03/23(水) 18:17:28.23 ID:q6Vikt6w0
340風と木の名無しさん:2011/05/02(月) 21:53:26.27 ID:rTB0SMJQ0
341風と木の名無しさん:2011/05/05(木) 20:48:33.17 ID:dgXeJR6C0
夕飯を終えて自室に戻った伊原兄(16)は、机で勉強するフリをしながら携帯で
エロサイトを物色していた時、
「兄ちゃん、ちょっといい?」
と、伊原弟(13)が遠慮がちに部屋に入ってきた。
「なんだ?兄ちゃん今勃起してるから避難訓練とかできないぞ」
「うちで避難訓練とかしたことないじゃん。ちょっと教えてほしいことがあるんだ。
あのさ、ロケットえんぴつってなに?」
「ロケットえんぴつってあれだ、あの、おしりから突っ込んだら前からぴゅって出るやつだ」
伊原弟はハッと顔を赤らめて、
「また兄ちゃん、嘘ばっかり。そんな弥勒菩薩みたいなえんぴつがあるわけないだろ!
おしりから突っ込まれてぴゅっだなんて、そんな、そんな僕みたいな・・・ッ!」
(何言ってんだコイツ?)伊原兄は眉をひそめた。
「な、なんだよ兄ちゃん、そんな目で見るなよ。僕がロケットえんぴつだから?ロケットえんぴつな
僕の体で、かいていいよォ・・・」
「いや、全否定だ。俺は女が好きだ」
伊原弟は床に座り込んで、両足をからめて投げ出ししなをつくった。
「わかったよ。僕、女の子になってくる!」
伊原弟は急いで兄の部屋を出て、隣の自分の部屋に駆け込んでいった。
一人になった伊原兄が部屋に鍵をかけて再び携帯エロサイトを楽しんでいると、
壁の向こうから「やだ・・・女の子なのに、こんなところにロケットが・・・」
と伊原弟のつぶやきが聞こえた。
(やっぱり、避難訓練しとこうかな)伊原兄は悩むのだった。

         おわり
342風と木の名無しさん:2011/05/05(木) 20:50:15.94 ID:dgXeJR6C0
文章ヘンだった・・・
343風と木の名無しさん:2011/05/05(木) 20:52:20.28 ID:dgXeJR6C0
書き直す

夕飯を終えて自室に戻った伊原兄(16)が机で勉強するフリをしながら携帯で
エロサイトを物色していた時、
「兄ちゃん、ちょっといい?」
と、伊原弟(13)が遠慮がちに部屋に入ってきた。
「なんだ?兄ちゃん今勃起してるから避難訓練とかできないぞ」
「うちで避難訓練とかしたことないじゃん。ちょっと教えてほしいことがあるんだ。
あのさ、ロケットえんぴつってなに?」
「ロケットえんぴつってあれだ、あの、おしりから突っ込んだら前からぴゅって出るやつだ」
伊原弟はハッと顔を赤らめて、
「また兄ちゃん、嘘ばっかり。そんな弥勒菩薩みたいなえんぴつがあるわけないだろ!
おしりから突っ込まれてぴゅっだなんて、そんな、そんな僕みたいな・・・ッ!」
(何言ってんだコイツ?)伊原兄は眉をひそめた。
「な、なんだよ兄ちゃん、そんな目で見るなよ。僕がロケットえんぴつだから?ロケットえんぴつな
僕の体で、かいていいよォ・・・」
伊原弟は床に座り込んで、両足をからめて投げ出ししなをつくった。
「俺は女が好きだ」
「わかったよ。僕、女の子になってくる!」
伊原弟は急いで兄の部屋を出て、隣の自分の部屋に駆け込んでいった。
一人になった伊原兄が部屋に鍵をかけて再び携帯エロサイトを楽しんでいると、
壁の向こうから「やだ・・・女の子なのに、こんなところにロケットが・・・」
と伊原弟のつぶやきが聞こえた。
(やっぱり、避難訓練しとこうかな)伊原兄は悩むのだった。

         おわり
344風と木の名無しさん:2011/05/06(金) 15:34:35.93 ID:rwTdfGjw0
二次書きたいなら棚へ
ここへ投下するなら名前は別表記で
345伊原:2011/05/07(土) 03:25:52.49 ID:GOZ54IFn0
5月上旬のある休日、伊原弟は
(鯉が滝を登ったら龍になるらしいが、僕の恋が兄を登ったら何になるのか?)
と疑問に思い、兄の部屋に向かった。
「お兄ちゃん。僕のあれはドラゴンになるのですか?」
「何の事かわからないが、説明しなくていいぞ。聞かないから」
「毎朝天に向かって猛り狂ってる僕のアレは、ドラゴンになるのですか?」
「聞かねえって言ってるだろ」
「猛り狂ってるぐらいはまだ恋で、あの・・・イッちゃったらドラゴンですか!?」
「行きたきゃ行けよ」
伊原弟は想像だけで全身をビクビク痙攣させながらその場に崩れ落ち、
「あぁ・・・触りっこもしないでイクなんて無理ィィィ・・・」
つぶやきながら気絶した。
窓の外で、鯉は天に登ることなく、横になびいているだけだった。

    おわり
346伊原:2011/05/10(火) 00:55:24.38 ID:uJpSqCEp0
 夜、お風呂から上がった伊原弟は自分の部屋に戻らずに、まっすぐに兄の部屋に向かった。
PCでエロサイトを見ていた伊原兄は母親が入ってきたのかとビビったが、弟だとわかると
「なんだお前か。兄ちゃん、いまエロサイトで女のおっぱい見てるから邪魔すんな」と言った。
「お兄ちゃん、僕のおっぱいもかなり良いよ」
「あーうるさい。邪魔すんなっつてるだろ。2時間くらい呼吸止めてろ」
「そんなことよりお兄ちゃん、僕とパイパンマンごっこしようよ」
伊原兄はピクリと肩を震わせた後、振り返りもせずに言った。
「・・・くわしくは聞かないぞ」
「僕がパイパンマンで、お兄ちゃんはバイセクシャルね」
(バイセクシャルじゃねえよ・・・)伊原兄は怖くて振り返ることができなかった。
「僕の必殺技はパイパンチなんだ。土手を相手にぶつけるんだよ」
「・・・聞かねえって言ってるだろ」
「ええっ!僕のパイパンチが効かないなんて!じゃあ、僕はいったい何のために剃ったのさ・・・」
背後でシクシク鳴き声を上げる弟を尻目に、伊原兄はエロサイトでおっぱいを漁った。
(コイツはすげえ!まさに・・・肉の戦車だ!)
ディスプレイに映し出された肌色の激流に伊原兄が悶えていると、
「じゃあ、後で写メ送るね」
伊原弟はあきらめて部屋を出て行った。
伊原兄は先手を打って、弟の携帯に彼自身を狂わせた肉戦車の画像を送った。
隣の部屋から
「・・・チッ!こんなゴミクズみてえな画像送ってきやがって!僕の体の方が愛くるしいのに!」
と悪態が聞こえたので、ヘッドフォンを着けてエロ画像漁りにふけった。
(弟よ・・・血がつながってるとかなんとか以前に、いろいろ間違ってるぜ)
伊原兄は心で迷いながらも、瞳におっぱいを追い求めさせた。
下半身に心を支配されているという点では、二人は間違いなく同じ血を通わせた兄弟だった。

    おわり
347風と木の名無しさん:2011/05/12(木) 15:43:05.18 ID:8kJenh3K0
だめだこりゃ
348風と木の名無しさん:2011/05/29(日) 00:29:51.82 ID:C/P7rpjr0
「兄貴っ…」
俺は、過去に無いほどに神様に強く祈った。
まさか、兄貴の為にこんな真剣な気持ちになるなんて思いもしてなかったが。

もともと、兄貴は俺と比べてひとまわり近く背丈も体格も小さかった。
公園なんかで二人で遊んでいると、俺の方が兄と間違えられる事もしょっちゅうだった。
俺はさほど気にした事はなかったが、兄貴にとっては半端なくコンプレックスだったようだ。
俺の方としては、せいぜい喧嘩の時に「このチビ」と言えるくらいでしかなかったが。

そんな兄貴が、中学の頃から柔道をやり始めた。
どうも、背丈はダメでも、体格は俺にかちたいという発想かららしい。
もともとさほどスポーツ系は好きでは無かった俺は、割とひょろりとした感じの体つきに成長し、
兄貴はがっしりとしたスポーツマン体型へと成長していった。

そんなきっかけから始めた兄貴の柔道だったが、何時の間にかかなりの実力者になっていたようだった。
県の大会などにも出場しては、かなりの上位に入るようになっていた。
俺も応援に駆り出された事も何回かある。
高校、大学とそれに関した推薦で進路を進めていっていたようだ。

そんな兄貴が今テレビに映っている。
テレビが流しているのは柔道の大きな試合で、この試合に勝てれば兄貴は五輪に出場できるようになる。
兄貴が対峙している相手は、兄貴が標準より小さめな身長なのを考慮しても、やはりかなり大きめな人物だと思う。

やがて、その二人が組み、幾許かの後、その身体が投げられた。
審判から、一本の判定が告げられ、兄貴は大きく右手をあげ、ガッツポーズをきめる。

今日、ひさびさに兄貴にメールでもしてみようか。
349風と木の名無しさん:2011/09/12(月) 00:10:21.61 ID:ewOaNLJH0
>>348
幼少時から体格とか立場逆転するのすごい萌える
遅いけど萌えをありがとう!


ところで、このスレの今後がどうなったのか知ってる人いないかな?
350風と木の名無しさん:2011/09/13(火) 10:55:54.33 ID:l8sp6AUt0
>>349
一応このスレを使い切ってどこかへ移動するって話にはなってるみたい
351風と木の名無しさん:2011/09/17(土) 11:30:47.81 ID:DuDZa7rh0
>>350
そうかー ありがとう
このペースだと使い切るまでまだ時間ありそうだね
352風と木の名無しさん:2011/09/17(土) 14:07:53.03 ID:HLR6llCpi
【放送事故】男性器を無修正のまま全国放送★2
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/neet4vip/1315970683/
353風と木の名無しさん:2012/02/21(火) 23:48:48.98 ID:qDbZCQkTi
サルベージ
354風と木の名無しさん:2012/03/29(木) 09:57:45.85 ID:vfP2iZob0
ほしゅ
355風と木の名無しさん:2012/07/30(月) 20:16:40.01 ID:N5VmRbuG0
サルベージ
356風と木の名無しさん:2012/07/31(火) 03:44:22.82 ID:OmloFvzM0
最近はまっている兄弟がツボ過ぎて辛い
兄の方が力も強いし体も大きいんだけど、精神的には弟にドップリ依存してるのが良いんだよなぁ
357風と木の名無しさん:2012/08/12(日) 23:01:32.92 ID:/eNpNNqU0
保守ついでに投下

今日は色々凹むことがあった。
一個一個はたいしたことじゃないけれど、
一度に重なるとかなり参る。
こんな日はやけ酒でも飲んで寝てしまおう。
そう思って普段はめったに飲まない酒の類をコンビニで買って、
一人で缶を空にしていった。
酔えばさっさと寝れて、寝れば忘れられる。
そう思っていたが、飲んだ所で思考は今日の事を反芻するばかりだ。
むしゃくしゃやらイライラやら色んな感情が入り混じって、
気付けば俺は泣いていた。

コンコン。
しばらくたって、玄関ドアを叩く音がした。
はっきりいって迷惑以外のなにものでもなかったが、
とりあえず玄関の覗き窓からその来客を伺う。
「おーい、来たぞー」
なんだ、兄貴か。
そこには、コンビニ袋を片手に下げた兄貴がいた。
「悪いけど、帰って。今日は兄貴と飲む気分じゃない」
兄貴は時々、いきなり家に来ることがある。
コンビニのお菓子やつまみなんかを手土産に。

358風と木の名無しさん:2012/08/12(日) 23:03:34.88 ID:/eNpNNqU0
「んだよ、寒い中来たんだ。入れてくれよ。」
「別に来てくれなんて言ってないだろ!」
さっさと帰って欲しくて、俺の声が荒くなった。
兄貴はその俺の声の異変に気づいたらしい。
「お前、なんか泣いてんのか?」
そこに気づいたんなら、察して早く帰ってくれ。
そう思う俺の思いと裏腹に、兄貴はドアノブをガチャガチャと回そうとしている。
「なんかあったんなら話聞くぞ?なあ」
「うっさい!こんな時ばっか兄貴ヅラしやがって!」
色々な感情を溜め込んでいた俺は、その感情を兄貴にぶつけてしまった。
べつに兄貴が嫌いなわけじゃないのに。
「そうか…悪かった…」
その兄貴の言葉に、声に、俺は罪悪感に押しつぶされそうになった。
兄貴は、兄貴も泣いていた。
いや、考えれば無理もないだろう。
兄貴は昔から俺に対して過保護すぎるくらい過保護だった。
俺もそんな兄貴を普通のこととして受け入れていた。
そんなに大切にしてくれていた兄を、俺は今はじめて拒絶した。
そんな自分が悔しくて、情けなくて、俺は玄関ドアにもたれて更に泣いていた。
兄貴もまだ玄関ドアの前に居るのだろう。
微かに俺が泣かせた声が聞こえる。
「なあ、なんか辛いこと、あったんだろ?話せば、楽になるぞ?」
兄貴が、整わない呼吸で俺に話しかける。
俺はすぐには返事が出来なかった。
「せめて、顔くらい、見せてくれ」
俺はさっき、なんで兄貴を拒絶したんだろうか?
泣き顔なんかとうに見られているのに。
それ以外の顔だって、大抵兄貴には見られているのに。
それでも、一応一人で社会人としてやってる身として、
この泣き顔と空き缶で散らかった部屋を見せるのに抵抗があるのも事実だった。
せめて、この涙だけは止めたい。
そう思いとやかくしていると、ドアの向こうから遠ざかる足音が聞こえた。
俺は咄嗟に玄関の鍵とドアを開けた。
開けるとそこには、既に兄貴の姿はなかった。
俺は、止めた涙でまた視界が滲みだすのを止めれなかった。
そっと閉めた玄関でまた一人泣いていると、逆転側のベランダから物音がした。
俺はそちらへ向かうと、そこにはさっき泣かせたままの兄貴が、
その泣いた笑顔をこちらに向けていた。
359風と木の名無しさん:2012/08/13(月) 10:20:22.92 ID:ThunH8Am0
>>358
つ…続きを…続きをおぉお
360風と木の名無しさん:2012/08/15(水) 12:13:30.03 ID:IkfT90lv0
バッキャロォー早くウゥ…
361風と木の名無しさん:2012/08/15(水) 23:34:20.96 ID:LVrmH6ms0
すっかり無人スレになったのかと思ってたけど、
以外とまだ見てる人いるんだね
362風と木の名無しさん:2012/08/16(木) 00:44:33.13 ID:lLsau60m0
(・ω・)ノシ
363風と木の名無しさん:2012/08/20(月) 22:10:34.14 ID:nUUukOcF0
暑い…
節電云々でクーラーもかけらんないし、
窓も開けて出来るだけ軽装で寝ようとはしてるが、
それでもまだまだ寝苦しい。

-ホー、ホケキョ

ん?なんか季節外れな声が聞こえたような…
あまりに寝れないせいで俺の頭がおかしくなったか?

-ケキョ、ケキョ、ケキョ

いや、今のは間違いなく聞こえた。

-ホー、ホケキョ

明らかにウグイスの声だ。
俺は飛び起きると隣の弟の部屋にむかう。
ドアを開けつつ弟に声をかける。

「今ウグイスの声しなかったか?いくら異常気象つったって」

ドアを閉めつつ弟に向き合うと、弟はいやにニヤニヤしている。

「?どうした?」
「聞こえた声ってさ、これじゃない?」

弟がそういうと、さっき聞いた鳴き声が弟の口から聞こえてきた。
あっけに取られている俺に、弟は得意気な顔で言う。

「すごくね?俺の声帯模写」
「すげえ!普通に本物だと思った」

素直にそう言えば、この上ない笑顔を返してくる。

「他になんか出来ねえの?」
「出来るよ」

そう答えた弟の口から聞こえてきた蝉の声。
一時忘れていた暑さが数倍で戻ってきた気がした。
364風と木の名無しさん:2012/10/07(日) 07:53:45.22 ID:FKIUWKcX0
自治厨が出てきてから過疎ったんだね
かなり前は棚に投下しろなんていううるさいのいなかった
これじゃ数字板自体過疎るわ

住民のふりして自治と称して荒らすなんて
まだvipのほうがまし
365 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2012/10/28(日) 10:46:06.80 ID:OtftG6CXO
 
366 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:3) :2013/03/03(日) 21:21:21.26 ID:QDwzrR4ZO
保守
367風と木の名無しさん:2013/04/30(火) 12:35:37.23 ID:1AaWIEVe0
801サロン出来たし、SSokをうたって次は引っ越しとかどうかなー?
368風と木の名無しさん:2013/04/30(火) 22:47:37.50 ID:li0+BjCB0
それがいいかもしれない
ただこのスレが無事使いきれるかどうかな状態だけども
369風と木の名無しさん:2013/05/01(水) 03:29:29.46 ID:PdAiDvxJ0
ゴールが遠すぎるな
ここのSS大好きだ 今更だけど保守ありがとう
370風と木の名無しさん:2013/05/01(水) 22:18:16.46 ID:2vwkdjnz0
なんかこう、使いきれそうにないなw
でもこのスレがあるのにあっちにも立てちゃったらまた煩そうだな……
371風と木の名無しさん:2013/05/02(木) 00:04:40.73 ID:65hCN7gH0
スレ見返してたら、
ゴタゴタあってから2年近く経ってるんだね
もうさすがにSS書いてくれてた職人さん達もほとんど見てないのかな
372風と木の名無しさん:2013/05/02(木) 13:23:05.20 ID:yYJNsOdg0
頭脳派()のしっかり弟と、肉体派のちょっとおばかな兄貴とか大好物
普段は弟が主導権を握ってあれこれやっているのに
致している時だけは何しても兄貴にかなわなくて\バッキャロォー兄貴イィ/状態
悔しいからはじめは声を懸命に抑えたり顔を逸らしたりするけど
最終的にぎゅっと抱きついて「や、もっと…」とか言っちゃう弟かわいい
373風と木の名無しさん:2013/05/02(木) 23:09:28.98 ID:g/w2+hW/0
ここって既存の作品の話はだめなのかな?
話と言うかこの作品には兄弟いておいしいよとかオススメ聞いてみたかったんだけど
ソムリエで聞いた方がいい?
374風と木の名無しさん:2013/05/03(金) 08:51:31.68 ID:E/SmO1UB0
最近過疎気味で寂しいけど兄弟スレもあるからいつでもいらっしゃいませ
375風と木の名無しさん:2013/05/03(金) 19:34:14.55 ID:2Rg1TqQg0
兄弟スレって作品紹介するところだったんだね
ありがとう見てくるよ
376風と木の名無しさん:2013/07/23(火) NY:AN:NY.AN ID:e79YZfcW0
377風と木の名無しさん:2013/07/23(火) NY:AN:NY.AN ID:e79YZfcW0
378風と木の名無しさん:2013/07/23(火) NY:AN:NY.AN ID:xaw2aKaJ0
379風と木の名無しさん:2013/07/24(水) NY:AN:NY.AN ID:7C4XMLw70
380風と木の名無しさん:2013/07/24(水) NY:AN:NY.AN ID:7C4XMLw70
801サロンの方に新スレ立ってます

『バッキャロォー兄貴イィ…何しやが…っくあぁッ!』1bro
http://kilauea.bbspink.com/test/read.cgi/801saloon/1371550370/
381風と木の名無しさん:2013/07/24(水) NY:AN:NY.AN ID:7C4XMLw70
好きな兄弟シチュでも書いとく
両親が泊まりで出かけて兄弟二人きり
382風と木の名無しさん:2013/07/25(木) NY:AN:NY.AN ID:7C4XMLw70
弟を甘やかす兄
383風と木の名無しさん:2013/07/25(木) NY:AN:NY.AN ID:G1ingd/p0
社会人兄×高校生弟
384風と木の名無しさん:2013/07/25(木) NY:AN:NY.AN ID:G1ingd/p0
二人暮らしならなおよし
385風と木の名無しさん:2013/07/25(木) NY:AN:NY.AN ID:G1ingd/p0
兄さんに美味しいご飯を食べさせるために
学校帰りに制服のままスーパーに寄る弟萌え
386風と木の名無しさん:2013/07/26(金) NY:AN:NY.AN ID:L5sy0HZD0
昔は兄にべったりだったのに思春期になってからツンツンしちゃう弟
387風と木の名無しさん:2013/07/27(土) NY:AN:NY.AN ID:Sd2A9wbi0
>>386
いいね!
ツンデレにグレードアップして欲しい
388風と木の名無しさん:2013/07/27(土) NY:AN:NY.AN ID:Sd2A9wbi0
兄がツンなのも好きだ
389風と木の名無しさん:2013/07/27(土) NY:AN:NY.AN ID:Sd2A9wbi0
弟猫かわいがりしてたのに
思春期になって弟を性的に意識しだしてやばいと思って
弟と距離を置き冷たく接する兄
390風と木の名無しさん:2013/07/27(土) NY:AN:NY.AN ID:Sd2A9wbi0
堅物兄×小悪魔弟
391風と木の名無しさん:2013/07/27(土) NY:AN:NY.AN ID:Sd2A9wbi0
兄を振り回す弟
392風と木の名無しさん:2013/07/27(土) NY:AN:NY.AN ID:Sd2A9wbi0
堅物むっつり兄の逆襲
393風と木の名無しさん:2013/07/28(日) NY:AN:NY.AN ID:Ljc99wVG0
ちゃらんぽらん兄と堅物弟もいいんですよ
394風と木の名無しさん:2013/07/28(日) NY:AN:NY.AN ID:1zsUUehsO
ダメな兄を反面教師としてしっかり者に育った弟
弟が身の回り世話しないとまともに社会生活できなさそうな兄
逆に真面目すぎる弟をたまに兄が息抜きさせるといい
395風と木の名無しさん:2013/07/29(月) NY:AN:NY.AN ID:cl204ym30
ちゃらんぽらん兄が何かの拍子に大成功して
しっかりもの弟が「兄貴、俺が世話焼かなくても大丈夫だったんだ…」と
へこむパターンが好き
396風と木の名無しさん:2013/07/31(水) NY:AN:NY.AN ID:CGOieUwt0
進学で上京した兄を一年後に追いかけてくる弟
397風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:6ugXE17q0
一年の間に兄も弟もすごく変わってて
お互いびっくりしたら楽しい
398風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:T8dKmaiz0
兄貴
399風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:T8dKmaiz0
兄さん
400風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:T8dKmaiz0
兄ちゃん
401風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:T8dKmaiz0
時代物やFTだと兄上もよろしい
402風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:T8dKmaiz0
ふだん兄呼びしない弟が二人っきりとかなにかの時だけそう呼ぶのもいい
403風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:6ugXE17q0
兄者
404風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:6ugXE17q0
兄様
405風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:6ugXE17q0
歌舞伎とかだと
あにさまって読むんだろうか
406風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:6ugXE17q0
サロンに新スレ立ってます
アドレスは>>380
407風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:6ugXE17q0
my brother
408風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:6ugXE17q0
…これは兄ではなく
ガチホモ的な何かな気がする
409風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:sXfUu73d0
ヘイ、ブラザー!
410風と木の名無しさん:2013/08/01(木) NY:AN:NY.AN ID:UfFUB3g40
超兄貴…
411風と木の名無しさん:2013/08/02(金) NY:AN:NY.AN ID:zp+Ul68p0
お兄さん
412風と木の名無しさん:2013/08/02(金) NY:AN:NY.AN ID:3STp0LQE0
>>411
離れて育って存在すら知らなかったが、同居することになった兄×弟
413風と木の名無しさん:2013/08/02(金) NY:AN:NY.AN ID:3STp0LQE0
歳の離れた兄弟
414風と木の名無しさん:2013/08/02(金) NY:AN:NY.AN ID:3STp0LQE0
歳の近い兄弟
415風と木の名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN ID:3r324Fd70
同い年の兄弟もありかな
異母兄弟で
416風と木の名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN ID:3r324Fd70
お互い反発しあってるのもいいし
母親同志は仲悪いけど兄弟は仲良しでもいい
417風と木の名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN ID:3r324Fd70
あと双子はスレチなのかな
でも双子弟が兄ちゃんって言ってるの可愛い
418風と木の名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN ID:vwa9DyAt0
同い年、双子もいいねえ
419風と木の名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN ID:vwa9DyAt0
外見性格ともに正反対な兄弟
420風と木の名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN ID:vwa9DyAt0
双子や同い年なら外見そっくり中身正反対がいい
421風と木の名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN ID:vwa9DyAt0
弟を閉じ込めちゃう兄とか
422風と木の名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN ID:oWwAMWnD0
弟を閉じ込めて独り占めする兄か
423風と木の名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN ID:3r324Fd70
執着が行きすぎて監禁
424風と木の名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN ID:3r324Fd70
いたずらが過ぎるとか勉強しないとかで
お仕置きで閉じこめる
425風と木の名無しさん:2013/08/03(土) NY:AN:NY.AN ID:3r324Fd70
弟は古典的に窓からカーテン垂らして逃げて
すぐ兄に捕まってお仕置きされるといい
426風と木の名無しさん:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN ID:WL0KcsmL0
その時に捻挫して兄にお世話されるがいい
427風と木の名無しさん:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN ID:WL0KcsmL0
そっくりな兄弟なら兄は弟を監禁し社会的には弟に成り済ましている
428風と木の名無しさん:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN ID:WL0KcsmL0
歪んだ執着もよい
429風と木の名無しさん:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN ID:WL0KcsmL0
もちろんほのぼのもいい
430風と木の名無しさん:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN ID:WL0KcsmL0
ぼのぼのに兄弟キャラはいただろうか
431風と木の名無しさん:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN ID:IkxN2zux0
ほのぼのと言えば仲良しショタ兄弟
432風と木の名無しさん:2013/08/04(日) NY:AN:NY.AN ID:IkxN2zux0
一緒に遊んでるの想像すると和む
433風と木の名無しさん:2013/08/08(木) NY:AN:NY.AN ID:xMo34pky0
お兄さん
434風と木の名無しさん:2013/08/08(木) NY:AN:NY.AN ID:xMo34pky0
お兄様
435風と木の名無しさん:2013/08/08(木) NY:AN:NY.AN ID:xMo34pky0
兄弟多い家で
名前+兄呼びもよい
436風と木の名無しさん:2013/08/08(木) NY:AN:NY.AN ID:xMo34pky0
他の兄は名前呼びで
一人だけを兄貴呼びもいいな
437風と木の名無しさん:2013/08/08(木) NY:AN:NY.AN ID:xMo34pky0
一人だけ特別な兄貴
438風と木の名無しさん:2013/08/09(金) NY:AN:NY.AN ID:iTQr2loA0
兄弟
439風と木の名無しさん:2013/08/09(金) NY:AN:NY.AN ID:iTQr2loA0
異母兄弟
440風と木の名無しさん:2013/08/09(金) NY:AN:NY.AN ID:iTQr2loA0
異父兄弟
441風と木の名無しさん:2013/08/10(土) NY:AN:NY.AN ID:5NboWNg20
別々に育った兄弟
442風と木の名無しさん:2013/08/10(土) NY:AN:NY.AN ID:5NboWNg20
互いに兄弟と知らずに育った兄弟
443風と木の名無しさん:2013/08/10(土) NY:AN:NY.AN ID:5NboWNg20
片方だけが実は兄弟だと知っている
444風と木の名無しさん:2013/08/10(土) NY:AN:NY.AN ID:NotFw1jJ0
兄弟ってすごい萌えが詰まっているんだなぁ
445風と木の名無しさん:2013/08/10(土) NY:AN:NY.AN ID:DftkL7E+0
446風と木の名無しさん:2013/08/10(土) NY:AN:NY.AN ID:DftkL7E+0
ミスった

兄さん呼びが特に好き
弟から兄に対する尊敬の念や憧れが感じられる素敵な響きだと思う
兄がどんなにだらしなくてもそっけなくても兄さん呼びする弟とかそれだけで萌える
447風と木の名無しさん:2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN ID:kqLrQj5C0
兄さん
448風と木の名無しさん:2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN ID:kqLrQj5C0
兄さーん
449風と木の名無しさん:2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN ID:kqLrQj5C0
に、兄さん…
450風と木の名無しさん:2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN ID:kqLrQj5C0
※サロンに新スレ立ってます
アドレスは>>380
451風と木の名無しさん:2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN ID:kqLrQj5C0
高校生同士なのに部屋が足りなくて二人一緒の部屋
452風と木の名無しさん:2013/08/11(日) NY:AN:NY.AN ID:kqLrQj5C0
カーテンで仕切ってみるものの音は筒抜け
453風と木の名無しさん:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN ID:whq/ZJpH0
多人数兄弟
454風と木の名無しさん:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN ID:whq/ZJpH0
双子+兄(あるいは弟)
455風と木の名無しさん:2013/08/14(水) NY:AN:NY.AN ID:x0JP4m/40
>>454
商業で双子が兄を取り合いって設定よくあるけど兄受けばっかりなんだよね
双子(受け)がお兄ちゃんを取り合いっていうのが見たいよ
456風と木の名無しさん:2013/08/15(木) NY:AN:NY.AN ID:hujT7R6l0
>>455
攻め1受け2の3P自体が少ないからなー
でも私も見たい
457風と木の名無しさん:2013/08/15(木) NY:AN:NY.AN ID:hujT7R6l0
双子弟がそれぞれ兄を誘惑
兄が誘惑されてくれないので双子が共謀して
兄の手足を縛って騎乗位で無理矢理
その後兄の逆襲
458風と木の名無しさん:2013/08/15(木) NY:AN:NY.AN ID:hujT7R6l0
みたいなのが
ありそうなパターンかな
459風と木の名無しさん:2013/08/15(木) NY:AN:NY.AN ID:m9H0+lqB0
攻めな双子兄が受け弟をってなると
だいたい3Pっぽくなる
460風と木の名無しさん:2013/08/15(木) NY:AN:NY.AN ID:SA73wQe00
その双子弟が普段は言動もそっくりなのに
エチとなると全然違うタイプになるとかだといいな
461風と木の名無しさん:2013/08/18(日) NY:AN:NY.AN ID:+1GgPgoW0
兄貴
462風と木の名無しさん:2013/08/18(日) NY:AN:NY.AN ID:+1GgPgoW0
兄さん
463風と木の名無しさん:2013/08/18(日) NY:AN:NY.AN ID:+1GgPgoW0
お兄さん
464風と木の名無しさん:2013/08/18(日) NY:AN:NY.AN ID:7zmVfMIa0
兄さん、が至上
465風と木の名無しさん:2013/08/18(日) NY:AN:NY.AN ID:+1GgPgoW0
お兄様
466風と木の名無しさん:2013/08/18(日) NY:AN:NY.AN ID:+1GgPgoW0
兄上
467風と木の名無しさん:2013/08/20(火) NY:AN:NY.AN ID:CLz5cmxrO
にーに

が至高
468風と木の名無しさん:2013/08/21(水) NY:AN:NY.AN ID:4p4OeMFb0
兄ちゃん

が至福
469風と木の名無しさん:2013/08/22(木) NY:AN:NY.AN ID:yua7qeo2O
あんちゃん

が正義
470風と木の名無しさん:2013/08/25(日) NY:AN:NY.AN ID:aXDebLkB0
にいさま

もいいんだぜ
471風と木の名無しさん:2013/08/25(日) NY:AN:NY.AN ID:HEojmV7/0
兄弟の間柄でお互い名前+君呼びも好き
472風と木の名無しさん:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN ID:PEwr2EsOO
兄が複数いる時に名前の一部を添えて呼び分けるのが好きだ
一郎次郎の場合、イチにい、ジロにい、みたいな。
473風と木の名無しさん:2013/08/30(金) NY:AN:NY.AN ID:PEwr2EsOO
でもただにいちゃんとかあんちゃんとか呼んだ時は長男の一郎のことで
次郎を呼ぶ時だけジロにい、みたいになるのも可愛い
474風と木の名無しさん:2013/08/31(土) NY:AN:NY.AN ID:5ro6Z8Ey0
大人になって兄さんとか兄貴に呼び方かえた
けど焦ったり驚いた時に昔の兄ちゃんやにーにが出てしまう
一度に二度おいしいパターンも好き
475風と木の名無しさん:2013/09/01(日) 15:48:31.79 ID:cD5N+hS80
兄さん
476風と木の名無しさん:2013/09/02(月) 23:00:28.74 ID:fUvkZsM90
お兄ちゃん!
477風と木の名無しさん:2013/09/03(火) 12:16:36.01 ID:+/zOiYCX0
兄貴ぃ
478風と木の名無しさん:2013/09/03(火) 18:45:08.59 ID:n9RqwEkLO
>>474
昔の呼び方が不意に出ちゃうのイイよね!
年の近い弟が段々生意気になって名前で呼び捨てるようになってたのに
なんだかですごく助けを求めるような場面で「兄ちゃん」とか呼んでしまうのは大変素晴らしい
479風と木の名無しさん:2013/09/04(水) 02:24:39.09 ID:ynS7lf+60
>>478
その助けを求めたくなるような場面と言うのが、人が変わったように弟を求める兄に襲われている場面ならベスト
480風と木の名無しさん:2013/09/04(水) 09:48:29.35 ID:1zxMc3p50
やだっ…やっ、兄ちゃん!
481風と木の名無しさん:2013/09/04(水) 19:29:03.77 ID:4X34ZjZPO
>>479
ベストだな!
>>480
ちょっ…ばか一郎(仮)何しやがるてめぇ!
いいかげんにしねぇと殴るぞマジで!…あ…っ
や、やめろって言って…
からの!ですね
482風と木の名無しさん:2013/09/05(木) 10:12:40.91 ID:d8ehWwa+0
おいしいパターンだらけだ
483風と木の名無しさん:2013/09/07(土) 13:17:18.73 ID:Dnlxh87Z0
お兄ちゃん一緒にお風呂入ろ!と明るく誘って見るわ触るわ
そんな弟は天然か?したたか?腹黒か?
484風と木の名無しさん:2013/09/07(土) 22:37:54.53 ID:06z5Xue1O
>>483
弟の天然に便乗する腹黒兄でFAやな
485風と木の名無しさん:2013/09/08(日) 10:48:20.75 ID:jCIuo3m00
誘ったくせに温度が高すぎて
さっさと自分だけあがっちゃう
残念な弟を希望
486風と木の名無しさん:2013/09/09(月) 12:59:02.85 ID:SzfkxEO90
兄貴、もう駄目ぇ
487風と木の名無しさん:2013/09/10(火) 12:03:59.89 ID:8iqCC60G0
兄さん
488風と木の名無しさん:2013/09/11(水) 11:33:18.38 ID:13rkqxxm0
兄者
489風と木の名無しさん:2013/09/11(水) 18:23:48.13 ID:FANUrWsmO
兄が弟を呼ぶのに普段は名前呼び捨てなのに
なんかのはずみに幼い頃の可愛い呼び方になってしまうのもいい
例えばマサルをマチャとかマータンとか
490風と木の名無しさん:2013/09/12(木) 10:02:48.93 ID:zdz1hpr90
>>489
いいな!
その後お互い赤くなって照れてほしい
491風と木の名無しさん:2013/09/13(金) 09:42:44.47 ID:sCkq3UnO0
兄ちゃん
492風と木の名無しさん:2013/09/14(土) 10:39:20.94 ID:n1gH5n560
兄貴
493風と木の名無しさん:2013/09/15(日) 14:12:28.54 ID:fzrmQu910
兄さん
494風と木の名無しさん:2013/09/15(日) 23:09:53.06 ID:COQiegMUO
妾腹の兄に総領の弟が「兄だなんて思ったことない」みたいなこと言わせるパターンが好きだ
弟を家族として愛してる兄は当然深く傷つく訳だが
勿論弟は兄を兄としてでなく恋人として愛してるんであって
その真意を理解した時に兄はただ嫌われたと思った時よりも深く絶望するのが望ましい
495風と木の名無しさん:2013/09/16(月) 15:49:45.46 ID:A8swshku0
>>494
おいしゅうございます!
496風と木の名無しさん:2013/09/17(火) 09:02:42.15 ID:huLXkeqs0
お兄さん
497風と木の名無しさん:2013/09/18(水) 09:52:50.79 ID:RCj+yvH20
兄上
498風と木の名無しさん:2013/09/19(木) 12:44:33.20 ID:OiIdwgcS0
義兄さん
499風と木の名無しさん:2013/09/19(木) 22:50:00.21 ID:0nUZebfc0
お前に弟はやれん!
500風と木の名無しさん:2013/09/19(木) 23:49:09.09 ID:scQ5PTlj0
ならばお兄さんを僕に下さい
501風と木の名無しさん:2013/09/21(土) 09:22:33.16 ID:rLWVjt2Q0
兄「えっ?」
弟「いいよ」
兄「え−っ!」
502風と木の名無しさん:2013/09/22(日) 13:52:26.04 ID:BHMDe9Ig0
兄貴
503風と木の名無しさん:2013/09/23(月) 11:13:58.77 ID:nsMt7ERU0
兄さん
504風と木の名無しさん:2013/09/23(月) 14:23:24.75 ID:si/rvY9n0
お兄ちゃん
505風と木の名無しさん:2013/09/23(月) 21:43:06.90 ID:9/0N9eWf0
兄様と書いてあにさまと読む
506風と木の名無しさん:2013/09/23(月) 22:06:12.18 ID:5/ra4XKW0
一日違いの腹違いとか愛憎
いりまじって萌える
507風と木の名無しさん:2013/09/24(火) 12:01:13.94 ID:uTU9bGCi0
>>507
とうぜん呼び捨て
508風と木の名無しさん:2013/09/24(火) 19:55:37.44 ID:g12bHhei0
>507
レス先間違ってない?
509風と木の名無しさん:2013/09/24(火) 20:29:47.84 ID:KtMzmzwKO
>>508
「なぁ、お兄ちゃんて呼んでくれよ」
「1日しか違わねえのに兄とかねえよ
それに俺と太郎(仮)はそもそも赤の他人だしな」
てことじゃね?
510風と木の名無しさん:2013/09/24(火) 20:30:52.39 ID:KtMzmzwKO
あ。それでもレス先506か。
ごめん
511風と木の名無しさん:2013/09/24(火) 22:13:01.25 ID:g12bHhei0
>509
個人的には呼び捨て云々より
父親は同時に二人とヤッてたわけだし
そっち由来ののコンプレックスと愛憎とかどうしようもなくくるかんじです
正妻のほうが引け目を感じててもいいし
能天気で弟のほうが嫉妬とか
愛人のこのほうがひいきされないのに好成績とかもいいな〜
512風と木の名無しさん:2013/09/25(水) 08:44:23.50 ID:Jg7Oj8NR0
>>508
見事に間違ってた
507は506宛てです
513風と木の名無しさん:2013/09/25(水) 21:08:02.59 ID:J6ERsugp0
たとえば兄の名前が俊とか駿一なら俊兄とか駿ニィみたいな呼び方
萌える
514風と木の名無しさん:2013/09/25(水) 21:54:19.11 ID:NY1tVbHkO
あんちゃん
515風と木の名無しさん:2013/09/26(木) 08:37:44.73 ID:JScXaCV00
>>514
その呼び方過去の萌えの扉が開きそうだ
516風と木の名無しさん:2013/09/27(金) 00:12:25.89 ID:zG+9xqgP0
兄貴〜
517風と木の名無しさん:2013/09/27(金) 09:22:59.72 ID:/kSMtT8Z0
お兄…さん
518風と木の名無しさん:2013/09/27(金) 19:52:43.28 ID:zG+9xqgP0
義兄とかいて兄さんと読み
一緒にいたいと告げる
519風と木の名無しさん:2013/09/27(金) 21:14:40.63 ID:qplQSiRz0
義兄より実兄の方が萌える
520風と木の名無しさん:2013/09/27(金) 21:50:49.63 ID:zG+9xqgP0
義兄なら姉妹どっちかの夫という関係のほうが
不倫もプラスされるのでそれはそれでおいしい
書くのはむずかしいいだろうけど
521風と木の名無しさん:2013/09/27(金) 22:03:24.89 ID:mZLlcBWhO
某漫画で弟が呼ぶ「兄さん」が翻訳版で"my dear"になってると知って萌え転がった思い出
522風と木の名無しさん:2013/09/27(金) 23:59:08.27 ID:zG+9xqgP0
夜頭を連想
523風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 00:14:42.11 ID:bH+ZIBhj0
ア・ニ・キ
524風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 01:07:09.97 ID:7UaQipgE0
ちょっと年の離れた兄弟
兄が社会人になって先に一人暮らしをはじめて数年後
そこへ大学生になった弟が転がり込んで色んな事があって
最終的にどうぞお幸せにって感じになる話が読みたい
525風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 10:10:41.16 ID:pyQSvTe00
>>524
弟に対する感情がヤバいから家出たのに我慢してたのに設定でお願いします
526風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 10:41:27.31 ID:bH+ZIBhj0
>524-525
イイ
527風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 12:07:19.63 ID:jRAlSfbn0
兄さん
528風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 15:09:49.07 ID:qLvWFuXO0
兄さん!!
529風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 15:23:07.75 ID:7UaQipgE0
>>525
実家にいる時はあまり自覚がなかったんだけど
一人暮らしをはじめてから色々自覚しちゃうってのもおいしい
その後ようやく気持ちも落ち着いてきたところに弟登場
しかもちょっと大人っぽくなっててうわああああとなる兄おいしいおいしすぎる
530風と木の名無しさん:2013/09/28(土) 21:40:19.80 ID:pyQSvTe00
>>529
素晴らしい
設定読んでるだけでうわぁぁい!となった
531風と木の名無しさん:2013/09/29(日) 00:04:44.24 ID:nAo82uyq0
ここの書き込み見る度にニヤニヤしてしまう
ああ素晴らしき兄弟
532風と木の名無しさん:2013/09/29(日) 00:28:07.46 ID:cbKPshJ60
どっちもいいなあ
533風と木の名無しさん:2013/09/29(日) 10:11:58.79 ID:pBFPQKqv0
兄さん
534風と木の名無しさん:2013/09/29(日) 12:28:35.59 ID:w4oXXSPdO
お兄ちゃん…ぼくのことキライなの…?
どうしてぼくのこと見るとき痛そうなお顔なの?
535風と木の名無しさん:2013/09/29(日) 13:09:48.51 ID:cbKPshJ60
それはね…
食べてしまいたいくらいかわいいからだよ
536風と木の名無しさん:2013/09/29(日) 20:42:46.00 ID:w4oXXSPdO
ぼくお兄ちゃんにならたべられちゃってもいいよ!
↑満面の笑顔で
537風と木の名無しさん:2013/09/29(日) 22:37:16.91 ID:A/O3EsDs0
>>529
久しぶりに会った兄がすごく自立した大人に見えて
同じ家にいた頃との違いにドキドキしちゃう弟もいい
自分が同居してたら兄は恋人とか部屋によびづらいよなーとか
考えて罪悪感感じつつちょっと傷ついたりする無自覚弟もいい
538風と木の名無しさん:2013/09/30(月) 08:15:13.89 ID:UyOrsqd20
萌えた!
539風と木の名無しさん:2013/09/30(月) 10:16:55.14 ID:IdkIfojm0
>537
イイヨーイイヨー
540風と木の名無しさん:2013/09/30(月) 19:11:02.34 ID:b+w4/OlM0
>>537
兄がネクタイ緩める姿にどきっとするのは憧れだと思っていたけど
なんかちょっと違うと気付き始めてもやもやする弟とか
どっちも無自覚でもやもやしてるのいいなw
541風と木の名無しさん:2013/09/30(月) 22:59:00.82 ID:IdkIfojm0
萌えた
542風と木の名無しさん:2013/10/01(火) 09:37:53.26 ID:BNhIHhkf0
>>540
普通に話してたのに急に目をそらし赤くなってしまう
そんな弟が可愛いだけじゃなく思えて兄ちゃんも焦るんですね
543 【大吉】 :2013/10/01(火) 22:58:13.30 ID:OChzJISH0
もえた
544風と木の名無しさん:2013/10/02(水) 00:22:37.64 ID:9A8Kl2rk0
・兄弟ともに無自覚でもやもや
・どちらかが自覚している
・実は二人とも気付いてるけど無自覚を決め込む

どのパターンでもいいんだけど
何かがありそうで無い、しかしたまに未遂はある
そんな危うい関係の話が読みたい
545風と木の名無しさん:2013/10/02(水) 09:24:05.75 ID:t7S1ZQtf0
>>544
紆余曲折のじれじれ話いいっ!
546風と木の名無しさん:2013/10/02(水) 09:30:01.72 ID:JJ9YwWNn0
兄貴〜
好きだ〜〜!
547風と木の名無しさん:2013/10/03(木) 09:16:31.45 ID:LfwmqAkO0
お兄ちゃん、だーいすき!
548風と木の名無しさん:2013/10/03(木) 18:44:51.51 ID:+0+gWvOK0
なんとなくでこのスレを初めから読み直していたら日が暮れてたわ
兄弟っていいものですね
549風と木の名無しさん:2013/10/03(木) 21:18:01.68 ID:n6jNcprCO
歳の離れた弟を天使のように思ってるが故に自分の欲望を否定し鬱屈していく兄と
兄の期待に応えたくて我が身の思春期を否定する弟のダブルに鬱な歪んだ両想いの構図に燃え萌える

そこに何かしら中二病的な力が働いて兄が悪魔的な存在に弟が天使的な存在になって
互いを深く愛したまま永遠の敵対関係に陥ると理想的
550風と木の名無しさん:2013/10/04(金) 09:30:53.17 ID:ML02xiMn0
兄さま、お慕いしています
551風と木の名無しさん:2013/10/04(金) 10:46:00.92 ID:+Y4CLk290
兄さん、好きだよ
552風と木の名無しさん:2013/10/04(金) 15:22:21.10 ID:JnLMrnE1O
兄上にそこもとの命捧げ申し上げ候
553風と木の名無しさん:2013/10/05(土) 09:08:49.13 ID:zV2TCYJD0
兄貴、大好きだぜ!
554風と木の名無しさん:2013/10/05(土) 13:33:13.49 ID:ks9uCwuEO
兄者、愛しておるぞ
555風と木の名無しさん:2013/10/05(土) 16:10:36.34 ID:ifZYm9AX0
546からの流れの兄の返事も見てみたい!と思ったけど、弟を呼ぶ時ってほとんど名前だよね…
残念
556風と木の名無しさん:2013/10/05(土) 16:13:58.53 ID:ifZYm9AX0
おにーちゃま、だいちゅき
557風と木の名無しさん:2013/10/05(土) 17:10:38.95 ID:p/FzT4u60
小さい頃からのあだ名呼び→突然の名前呼びがあるじゃないか
558風と木の名無しさん:2013/10/05(土) 21:48:22.03 ID:ks9uCwuEO
にぃに、しゅき
559風と木の名無しさん:2013/10/06(日) 00:40:58.54 ID:sLtvVlVL0
兄が弟に対して一人称を「お兄ちゃん」とか「兄ちゃん」にして話すのが好きだ
「兄ちゃんもおまえのこと好きだよ」とかそういうの
560風と木の名無しさん:2013/10/06(日) 06:43:55.49 ID:4N1CDqvNO
>>558
そっかー、にぃにも大好きだぞー!
とかか!>>559
561風と木の名無しさん:2013/10/06(日) 12:29:41.69 ID:VbyRKQ1c0
うわーっ滾る!
562風と木の名無しさん:2013/10/06(日) 21:46:45.46 ID:Z6MG/kw40
兄貴と食べる何でもうまいよな〜 なんでだろ?
みたいな鈍感な弟萌え

兄貴を食べるとじゃないよw
563風と木の名無しさん:2013/10/07(月) 09:15:46.01 ID:2qhLeh/r0
ここは兄貴が食べるスレだもんねw
564風と木の名無しさん:2013/10/07(月) 15:01:56.61 ID:Efk0cCUT0
×兄貴と食べる何でもうまいよな〜 なんでだろ?
○兄貴と食べると何でもうまいよな〜 なんでだろ?

>562間違い失礼
565風と木の名無しさん:2013/10/07(月) 20:38:09.21 ID:ja3Y4RgaO
弟>いただきまーす
兄>いっぱい食って大きくなれよー
弟>うん!ぼくがおっきくなったらお兄ちゃんうれしい?
兄>そうだぞー大きく育てたらお兄ちゃんがお前を食べちゃうんだからな!がおー!
弟>きゃー!きゃははは!
兄>ふふふ…
566風と木の名無しさん:2013/10/08(火) 19:29:11.98 ID:oaDXMFEH0
兄上、ずっとお慕い申し上げていました
567風と木の名無しさん:2013/10/08(火) 20:07:19.07 ID:3qNdTJVpO
あんちゃん、愛してんぜー!
568風と木の名無しさん:2013/10/08(火) 21:55:19.51 ID:PhTNols/0
義兄さん、許されないと判ってますが…
569風と木の名無しさん:2013/10/09(水) 15:44:10.04 ID:0kwb7k1L0
義弟よ…
570風と木の名無しさん:2013/10/10(木) 09:25:16.15 ID:/7IkvE+/0
兄ちゃん、好きだ!
571風と木の名無しさん:2013/10/10(木) 10:39:29.95 ID:ywpzZrp50
兄「バッキャロォー弟ォォ…何しやが…っくあぁッ!」
572風と木の名無しさん:2013/10/10(木) 11:59:44.51 ID:rM/azWeO0
たとえ冗談でも兄弟スレでそれはダメだと思うよ兄ちゃん…
573風と木の名無しさん:2013/10/10(木) 16:05:10.35 ID:bxapq69f0
弟の襲い受けと考えれば
574風と木の名無しさん:2013/10/10(木) 16:56:58.48 ID:T3K2MCVR0
…無理
575風と木の名無しさん:2013/10/10(木) 19:21:00.12 ID:Oi+8NJJZO
兄上様お元気ですか
昨夜杉の梢に明るく光る星ひとつ見つけました
星は見つめます兄上のように優しく…
私は星に語ります
恨みませんよ合意の上です
寂しくなったら抱かれにいきますね
いつか多分…それではまたお便りします

兄上様……
576風と木の名無しさん:2013/10/10(木) 21:02:32.95 ID:ywpzZrp50
襲い受けダメなんだ?
577風と木の名無しさん:2013/10/11(金) 00:23:06.70 ID:urlDn6bR0
いえ全然いけますよ?
578風と木の名無しさん:2013/10/11(金) 00:30:06.44 ID:145S01N30
弟が受けであればなんでもよろしくてよ
579風と木の名無しさん:2013/10/11(金) 07:07:13.60 ID:e2mjLplg0
にいちゃん すきだ すきだ すきだ
580風と木の名無しさん:2013/10/11(金) 09:06:55.39 ID:uAOgYRBG0
弟よ オレも好きだ 好きだ 大好きだ
581風と木の名無しさん:2013/10/12(土) 10:40:10.76 ID:2eHAtLXJ0
にーさん… すきやねん
582風と木の名無しさん:2013/10/12(土) 18:40:17.39 ID:KqgXBUWz0
めんこい弟やなぁ、オレも好っきゃで
583風と木の名無しさん:2013/10/12(土) 23:27:44.61 ID:miYOTaGS0
兄さん、す…す……き
584風と木の名無しさん:2013/10/12(土) 23:54:29.25 ID:/y982z9r0
にーちゃんも お前のこと大好きだぞ!
585風と木の名無しさん:2013/10/13(日) 07:58:25.34 ID:JM/YjfsQ0
兄貴 今日は月がきれいだな〜
586風と木の名無しさん:2013/10/13(日) 10:15:22.62 ID:Wr/gGwKI0
死んでもいいぜ
587風と木の名無しさん:2013/10/14(月) 10:28:48.47 ID:N3XyaIBf0
大兄 好きです
588風と木の名無しさん:2013/10/15(火) 09:53:46.33 ID:QNCUmAII0
好きだー、兄貴イィ
589風と木の名無しさん:2013/10/15(火) 10:31:23.89 ID:FDB8Vh0H0
なんだ、オレ兄貴が好きだったんじゃん…
590風と木の名無しさん:2013/10/15(火) 18:44:24.17 ID:3LaDCUYPO
だ、だめだいけないよ…
僕達は家族じゃないか…!
591風と木の名無しさん:2013/10/15(火) 23:11:18.98 ID:Jg0oAe3O0
結婚する必要なくていいじゃんかよ!
592風と木の名無しさん:2013/10/16(水) 11:55:48.34 ID:ZpbpSvrV0
恋人は別れたら他人だが兄弟は死ぬまで、いや死んでも兄弟だ
と誰かが言ってたな
593風と木の名無しさん:2013/10/17(木) 08:53:49.14 ID:3idtxQqp0
兄ちゃんとずっと一緒にいる
594風と木の名無しさん:2013/10/17(木) 21:50:32.62 ID:zE4XFOlf0
兄者、一生ついて行くぜぇ
595風と木の名無しさん:2013/10/17(木) 23:50:44.05 ID:RktZyQk30
いっしょにいようね
596風と木の名無しさん:2013/10/18(金) 10:07:00.38 ID:Dcz5am630
兄さんについて行くよ
597風と木の名無しさん:2013/10/18(金) 10:55:31.40 ID:QENoLp1m0
好きだよ 兄さん
598風と木の名無しさん:2013/10/18(金) 14:46:31.47 ID:fPimzgCs0
お慕いしております 兄様
599風と木の名無しさん:2013/10/18(金) 15:03:40.49 ID:+jjr5qtV0
あんちゃんだよ、お前のあんちゃんだよ
600風と木の名無しさん:2013/10/18(金) 18:14:44.54 ID:8QxyroViO
>>599
あんちゃんなら服の上から両乳首を1ミリの誤差もなく押すことができるはずだ!
601風と木の名無しさん:2013/10/18(金) 22:53:54.32 ID:QENoLp1m0
いっしょにいよう
602風と木の名無しさん:2013/10/19(土) 09:38:07.52 ID:dKYUU/En0
いつまでもどこまでも
603風と木の名無しさん:2013/10/19(土) 19:58:16.17 ID:B0Ew12RD0
好きだぞ  弟よ















ヌルポ
604風と木の名無しさん:2013/10/19(土) 20:28:20.61 ID:z2UmsPPc0
>>603
ガッ
605風と木の名無しさん:2013/10/20(日) 13:46:28.19 ID:bx7bn9JA0
兄ちゃんにヌルポしたらガッじゃなくガンガン○られた
606風と木の名無しさん:2013/10/20(日) 15:34:50.39 ID:fFxzpjq10
>604
そこはやっぱり
これだろ

オレも 好きだよ兄さん






がっ
607風と木の名無しさん:2013/10/21(月) 09:34:13.31 ID:Kq+4Pqb90
なにごとにも兄⇔弟愛を前面に押し出せ!ですね
608風と木の名無しさん:2013/10/21(月) 23:05:57.88 ID:aFscoHMg0
大きくなってもお兄ちゃんってよんで欲しいんです・・・
609風と木の名無しさん:2013/10/22(火) 00:15:12.62 ID:xupkSPDx0
アレの時にお兄ちゃんと無理矢理言わせる言葉攻めですか?
610風と木の名無しさん:2013/10/22(火) 15:30:19.52 ID:uWzvVfVm0
>>609
そのパターンも素晴らしいけど意識飛びかけてる弟が無意識に呼ぶのも捨てがたい
611風と木の名無しさん:2013/10/22(火) 15:39:11.33 ID:h8spvfzc0
気持ちよすぎて無意識に兄ちゃん連呼ですね
612風と木の名無しさん:2013/10/22(火) 20:03:23.15 ID:xupkSPDx0
その倒錯感に萌える!
613風と木の名無しさん:2013/10/23(水) 09:50:49.39 ID:VxcLaPKf0
呼ばれた兄は理性振り切れてガンガンに動いてしまう
すると弟はさらに喘ぎと共に呼び続ける
614風と木の名無しさん:2013/10/24(木) 13:34:37.12 ID:2GDoP7eT0
お、にい…ちゃぁ、ん……
615風と木の名無しさん:2013/10/25(金) 10:53:42.42 ID:YFV6XbmJ0
…兄…さ、ん……
616風と木の名無しさん:2013/10/26(土) 08:51:35.48 ID:H3Y0H2Ic0
スレチかもしれんが環太平洋のパイロット兄弟がすんごい萌え
心が繋がったものしかイェーガーを操縦出来ないって設定だからベタベタいちゃいちゃがデフォってのがたまらん
冒頭デコちゅー美味しいです
617風と木の名無しさん:2013/10/26(土) 11:21:18.86 ID:iZBBokKo0
兄貴ーぃっ
618風と木の名無しさん:2013/10/26(土) 11:33:16.51 ID:jle6MW7S0
あーにき♪
619風と木の名無しさん:2013/10/26(土) 14:08:41.00 ID:mIyvAjn40
>>616
zeroはよんだ?痴話げんかしてるよ!カワイイ//////
620風と木の名無しさん:2013/10/26(土) 15:43:04.69 ID:H3Y0H2Ic0
>>619
情報ありがとう!ちょっと日本語版予約してくる!
621風と木の名無しさん:2013/10/27(日) 14:11:45.15 ID:HrufZB2c0
兄者ーっ!
622風と木の名無しさん:2013/10/27(日) 15:12:24.61 ID:kQSgRFWA0
ん…呼んだか?
623風と木の名無しさん:2013/10/28(月) 12:02:43.94 ID:EWTZVsYU0
う、うん……
624風と木の名無しさん:2013/10/28(月) 20:03:13.05 ID:p8Nj9Wvl0
す・す・すき焼き食べに行かない?
625風と木の名無しさん:2013/10/28(月) 22:12:07.50 ID:WfLdGOKr0
弟に空のカセットテープ持ってないか聞かれて
余ってたカセットを渡したら
ツメを折られた状態で返されて
とにかく聞いてって言われたから聞いてみたら
「僕は君が好きです」系の片想いソングばっかり
録音されたテープを返された兄はいませんか?
626風と木の名無しさん:2013/10/29(火) 12:30:34.23 ID:OQb4vH0k0
すぐにアンサーソングをアカペラで歌いそうな兄貴はいませんか?
627風と木の名無しさん:2013/10/30(水) 09:02:07.73 ID:2tNSAKf90
>>625
弟かわいい可愛いよ!
628風と木の名無しさん:2013/10/31(木) 11:23:42.68 ID:pvWxvlGI0
兄貴、兄貴、兄貴ィ!
連呼もいいな
629風と木の名無しさん:2013/11/01(金) 12:38:21.64 ID:M3WQmEOS0
兄ちゃん、兄ちゃん、兄ちゃん
630風と木の名無しさん:2013/11/02(土) 20:48:53.47 ID:LjW2LS8m0
にいさーん
631風と木の名無しさん:2013/11/02(土) 21:33:36.36 ID:ifrKJEQa0
兄上ーっ!
632風と木の名無しさん:2013/11/03(日) 11:04:22.68 ID:jxVf0xbG0
ここもようやく600を超えたか
頑張ったな弟よ
633風と木の名無しさん:2013/11/03(日) 13:06:20.15 ID:H8dDYO130
兄さんと一緒に桜が見たい
634風と木の名無しさん:2013/11/04(月) 01:26:52.91 ID:s0TgJ7Il0
きっと見れるさ
だからそれまで元気でいてくれな
635風と木の名無しさん:2013/11/04(月) 14:25:55.45 ID:JJnxH2Tx0
うん♡
636風と木の名無しさん:2013/11/05(火) 11:15:58.01 ID:q44cS8lx0
好きでござる兄者!
637風と木の名無しさん:2013/11/06(水) 11:05:08.02 ID:SxJS6W850
弟が好き過ぎて自分でもヤバいと判ってて律しようとするけど全然出来ず弟にかまいまくる
過保護通り越しちゃてる兄ちゃん
638風と木の名無しさん:2013/11/07(木) 11:09:04.03 ID:NXaDblQi0
兄さん、僕はもう子供じゃないんだから
639風と木の名無しさん:2013/11/07(木) 13:53:26.36 ID:8Mb/csIL0
お前が大人になるまで待ってた…これで思い切り愛し合えるな
640風と木の名無しさん:2013/11/08(金) 09:19:26.30 ID:c7T0n80U0
待たせてごめんね兄さん
641風と木の名無しさん:2013/11/09(土) 15:14:43.37 ID:ZDOQ6KIc0
弟よオレの胸に飛び込んで来い!
642風と木の名無しさん:2013/11/09(土) 16:20:18.34 ID:rT1bAtLJ0
いやどす
643風と木の名無しさん:2013/11/09(土) 17:32:15.70 ID:tYam5igC0
すごい胸毛だね…兄さん
644風と木の名無しさん:2013/11/09(土) 22:39:11.72 ID:Qex6v5/y0
兄さんが好き
645風と木の名無しさん:2013/11/10(日) 11:54:02.39 ID:DGXEueQP0
無言のまま頷く兄
646風と木の名無しさん:2013/11/10(日) 12:24:33.53 ID:VvEBVJUr0
あんちゃん すっきやで
647風と木の名無しさん:2013/11/11(月) 19:42:03.99 ID:bgDSC1LK0
おまえはかわええな〜
648風と木の名無しさん:2013/11/11(月) 21:09:13.82 ID:rTTO+GAG0
兄貴 すっ、す…
649風と木の名無しさん:2013/11/12(火) 11:24:38.34 ID:HQjyg8Oz0
あ?なんか言ったか?
650風と木の名無しさん:2013/11/12(火) 11:38:44.49 ID:YOq/1u+20
す・す…すきやき食べに行こうよ! 兄貴!








…orz
651風と木の名無しさん:2013/11/12(火) 22:46:36.98 ID:8YRMmycfO
にいちゃん、あんなぁ僕なぁ
にいちゃんのことごっつ好きゃねん
652風と木の名無しさん:2013/11/13(水) 11:28:26.21 ID:1cCtFUUt0
>>650
弟かわいいなw
653風と木の名無しさん:2013/11/14(木) 12:00:03.08 ID:qgtt1KVa0
>>651
うちの弟、ものごっつかいらしいやろ(威張り!)
654風と木の名無しさん:2013/11/15(金) 22:04:45.42 ID:zT8c84AtO
兄さん…僕思うんだ
僕らきっと前世でさ…


ううん、ごめん何でもない
忘れて?
655風と木の名無しさん:2013/11/16(土) 11:30:09.85 ID:qtGBu6su0
>>652
だろう!俺の弟は世界一、いや宇宙一かわいいんだ
656風と木の名無しさん:2013/11/16(土) 11:38:35.93 ID:qGx0w2Id0
>>655
おまー、弟好きすぎw
657風と木の名無しさん:2013/11/16(土) 11:43:48.08 ID:qGx0w2Id0
>>654
弟よ
前世でも現世でも来世でも
他人だろうと肉親だろうと異種だろうと
必ず巡り会って結ばれるんだ
658風と木の名無しさん:2013/11/17(日) 01:27:03.03 ID:gq1DTHyu0
あ・に・き
659風と木の名無しさん:2013/11/17(日) 11:55:26.58 ID:RcIo39X90
な・ん・だ
660風と木の名無しさん:2013/11/17(日) 12:15:34.20 ID:k00+MtYa0
す・き・だ
661風と木の名無しさん:2013/11/17(日) 12:54:42.33 ID:TaKXdqTGI
あ・に・き・す・き

兄貴好き
662風と木の名無しさん:2013/11/18(月) 11:32:05.86 ID:vFP443Hy0
あ・に・き・は?
663風と木の名無しさん:2013/11/19(火) 11:09:29.64 ID:BbHsJCVb0
す・き・だ
664風と木の名無しさん:2013/11/20(水) 13:57:36.51 ID:q0ItfXs10
判り切ったことを聞くな
665風と木の名無しさん:2013/11/21(木) 13:44:17.65 ID:twRmnfHY0
えへへっ
とはにかんで笑う可愛い弟
666風と木の名無しさん:2013/11/22(金) 06:06:52.22 ID:v6ij5nDEO
今日は「いいにーに」の日ですな
明日の「いいにいさん」の日までに弟および兄弟の関係が成長する訳です
667風と木の名無しさん:2013/11/22(金) 11:06:39.62 ID:WYa+iSqd0
>>666
その記念日は知らなかった
2日続けて兄の日とは素晴らしい
668風と木の名無しさん:2013/11/22(金) 11:08:45.58 ID:WYa+iSqd0
にーにと呼んでいた弟が翌日には兄さん呼び
一体何かあったんでしょうね
669風と木の名無しさん:2013/11/22(金) 13:51:51.56 ID:gcbXF8V40
わんわんにゃんにゃんの日でもあるらしいので、
にーにとわんわんにゃんにゃんしましょうね
670風と木の名無しさん:2013/11/23(土) 18:44:02.86 ID:Drw18w1l0
弟もワンニャンもかわいい
撫でくり回したい
671風と木の名無しさん:2013/11/24(日) 15:23:50.84 ID:SFnT6VE30
いい兄さんの日に乗り遅れたー
672風と木の名無しさん:2013/11/24(日) 22:03:45.14 ID:YeGn+Wqb0
兄貴
にいさん
兄さん
にぃに
義兄さん
あんちゃん
兄ちゃん

すぐ思いつくのはこれくらいか
673風と木の名無しさん:2013/11/24(日) 23:20:05.43 ID:2J/ULY3l0
兄者
兄上
にいや

とか?
ちょっと時代がかってるか
674風と木の名無しさん:2013/11/25(月) 02:09:22.02 ID:HZFWCvpZ0
おにぃ

が抜けてるでござる!
妹萌えからひっぱるのがはやい気がする
675風と木の名無しさん:2013/11/25(月) 08:10:13.64 ID:HFIAXxTU0
おにいちゃん
おにいさん
676風と木の名無しさん:2013/11/25(月) 10:45:50.00 ID:2n5u80T80
兄様

も加えてください
677風と木の名無しさん:2013/11/26(火) 11:30:06.39 ID:A9amvOjM0
弟が兄を呼ぶ時もいろんなパターンがある
ぶっきらぼうにアニキ
あらたまって兄さん
嬉しそうに兄ちゃん
678風と木の名無しさん:2013/11/26(火) 20:46:00.04 ID:BZoKvusl0
いいにーにの日次がいい兄さんの日で
昨日はいい双子の日で今日はいい風呂の日だ
兄弟で仲良く風呂に入れば良い
679風と木の名無しさん:2013/11/27(水) 11:06:46.88 ID:3/9JhoMN0
兄弟仲良くお風呂もいいけど
ちょっと生意気な弟に節約だと言いくるめて一緒に入るのもいいな
680風と木の名無しさん:2013/11/28(木) 14:49:20.66 ID:A+A+NCW40
仲良し兄弟が洗いっこして狭い湯船に入ってまで妄想したけど…
アパートの風呂じゃ無理だ
とても男2人入れない
681風と木の名無しさん:2013/11/28(木) 16:41:09.08 ID:QAQ3pDq10
801世界の風呂はそういうシーンの時だけ
都合良く面積が増えるから大丈夫だ
682風と木の名無しさん:2013/11/29(金) 10:47:20.55 ID:Qte/jKgp0
そうだった
801界ではベッドやワンルームでも拡がるんだ
683風と木の名無しさん:2013/11/30(土) 11:08:56.68 ID:3nIDijBc0
たとえワンルームだろうとガチムチ兄弟でも余裕な801物件
684 【中吉】 :2013/12/01(日) 15:06:49.22 ID:GddFqr460
同じぐらいに成長した兄弟もいい
兄の腕にすっぽりと収まる弟もいい
685風と木の名無しさん:2013/12/02(月) 14:04:05.80 ID:yOykqG8/0
兄さん
686風と木の名無しさん:2013/12/02(月) 19:20:09.00 ID:ZB6giBri0
なんかもう、したらばに避難所作って、そっちにSSとかを投下
できるようにした方がこのスレ活性化のためにいいんじゃないか
という気がしてきた
こっちの本スレの方は兄×弟の萌え雑談とか作品感想レスで使う
なんて運用でもいいんじゃないかな
687風と木の名無しさん:2013/12/03(火) 00:46:59.77 ID:5pdyXu5c0
>>683
兄より大きくなったのに受けな弟もいい
688風と木の名無しさん:2013/12/03(火) 00:57:15.15 ID:ljTxtoodO
これ以上大きくなったら昔みたいに兄に可愛がってもらえなくなるかも……
とか考えて自分の成長におびえる弟がいたら萌える
689風と木の名無しさん:2013/12/03(火) 03:18:11.20 ID:5pdyXu5c0
あ、レス番ミスってたね…>>687>>684宛てです

自分よりも身長が高くなっても弟が変わらず可愛くて
手をのばして頭を撫でる兄とそれに甘える弟とか萌える
690風と木の名無しさん:2013/12/03(火) 08:28:05.94 ID:HaH0jblW0
手をのばして撫でる萌えるなー
691風と木の名無しさん:2013/12/03(火) 10:41:07.66 ID:PZxgFz7n0
>>688 >>689
朝から萌えたよ〜!
692風と木の名無しさん:2013/12/03(火) 12:25:40.70 ID:wPXqpmVP0
幾つになっても弟は弟で
弟としても恋人としても愛おしいってのが好きだ
693風と木の名無しさん:2013/12/04(水) 13:40:58.52 ID:nFKAZDIO0
いつまでも大切な弟
そのうえ恋人って幸せだよな
694風と木の名無しさん:2013/12/05(木) 11:47:19.24 ID:+ntIM6Q00
兄弟っていいな
695風と木の名無しさん:2013/12/05(木) 12:36:43.10 ID:fyVwWex00
いいないいな
696風と木の名無しさん:2013/12/05(木) 15:27:10.21 ID:87kJ/jjy0
230-1010(にいさんお・とーと)
697風と木の名無しさん:2013/12/06(金) 11:52:35.87 ID:4ug+Ag6/0
>>696
暗証番号に使いたい
698風と木の名無しさん:2013/12/07(土) 14:15:16.38 ID:HsL8SmTa0
213-01010か?
699風と木の名無しさん:2013/12/08(日) 10:33:39.17 ID:xS2355B10
弟よ、暗証番号は人に言うな
700風と木の名無しさん:2013/12/08(日) 11:04:30.64 ID:xyB/jrBB0
弟の誕生日をパスワードにする兄
701風と木の名無しさん:2013/12/09(月) 11:52:19.52 ID:6X2ff7gz0
兄の誕生日をパスワードにする弟
702風と木の名無しさん:2013/12/09(月) 15:35:32.00 ID:GB1F5ZxG0
愛し合いすぎますね萌えますね
703風と木の名無しさん:2013/12/10(火) 12:48:51.70 ID:nfpbNS4a0
兄×弟ですもの
704風と木の名無しさん:2013/12/11(水) 11:51:43.00 ID:QSXqGW4p0
弟が可愛くて仕方ない兄
705風と木の名無しさん:2013/12/12(木) 19:07:38.08 ID:5gP4LcNN0
素直に甘えられない弟
706風と木の名無しさん:2013/12/12(木) 21:57:06.23 ID:69ixs2F7O
弟が可愛くて仕方ないのにうまく甘やかしてやれない兄も良い
707風と木の名無しさん:2013/12/13(金) 11:44:09.52 ID:l8gI8uyv0
多すぎるスキンシップで兄を困らす弟
708風と木の名無しさん:2013/12/13(金) 11:45:41.99 ID:HNugRyOn0
スキンシップで弟を困らす兄もいいな!
どっちもいいね!
709風と木の名無しさん:2013/12/14(土) 11:00:11.95 ID:GyU10MFo0
嫌がってたんけど兄が数日留守にして寂しく感じる弟とかも…
710風と木の名無しさん:2013/12/15(日) 15:41:52.01 ID:pxwzwBr10
静かな家と触れてくる温もりがなくて落ち着かない弟
711風と木の名無しさん:2013/12/16(月) 13:02:35.78 ID:Y4b6MsZu0
外泊中の兄も弟の事が気になってる
712風と木の名無しさん:2013/12/16(月) 14:28:17.17 ID:SBNzvZDC0
とうとう耐え切れなくなって用も無いのに兄に電話する弟
713風と木の名無しさん:2013/12/17(火) 10:33:53.63 ID:tEmJcOXh0
兄も喜んで長電話になりそう
714風と木の名無しさん:2013/12/18(水) 10:32:02.27 ID:Z5JpI3Ef0
兄弟ならではのエビ
子供の頃に寒いと一緒の布団で温めあって寝ってた
715風と木の名無しさん:2013/12/18(水) 12:23:40.98 ID:R6P7Fgw10
エビ?
716風と木の名無しさん:2013/12/19(木) 12:00:00.29 ID:MQkm3Sg/0
>>715
エピソードのエビのつもりだったのにエビに……
717風と木の名無しさん:2013/12/19(木) 15:22:51.28 ID:kc9pG4qY0
弟「エビソードだってさ」
兄「弟、両手にエビフライを持ちながら武器として戦うのはやめなさい」
718風と木の名無しさん:2013/12/20(金) 11:50:32.84 ID:smKIeFI80
海老フライで戦う弟かわいい!
持つのが海老(ロブスター)のハサミだったらフォッフォッフォっフォになってしまう
719風と木の名無しさん:2013/12/21(土) 19:14:41.48 ID:RShY/Cb50
>>718
その場合兄は3分しかもたない可能性が…
720風と木の名無しさん:2013/12/22(日) 01:26:48.47 ID:5TuAtG/t0
3分で発射する兄
721風と木の名無しさん:2013/12/22(日) 02:30:58.12 ID:fHFDh6H70
兄貴って早漏なのか
722風と木の名無しさん:2013/12/22(日) 11:42:18.27 ID:VYjw/E/G0
でもリロードは早いよ
723風と木の名無しさん:2013/12/22(日) 12:55:30.18 ID:2uutwnGs0
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる方式!?
724風と木の名無しさん:2013/12/22(日) 14:18:47.23 ID:M97TacQC0
勃ちっぱなしで大変そうだな
725風と木の名無しさん:2013/12/23(月) 09:51:39.33 ID:13TcufDc0
兄ちゃんもだけど連射される弟も大変だよ
726風と木の名無しさん:2013/12/24(火) 22:13:21.42 ID:E3O4QPv80
兄弟仲良きことは美しきかな
727風と木の名無しさん:2013/12/25(水) 15:49:14.26 ID:bAdTM9tt0
仲のいい兄弟なら2人でクリスマスケーキ食べてプレゼント交換してるよな
728風と木の名無しさん:2013/12/25(水) 17:10:16.59 ID:6lKi9iNI0
してるよ!
729風と木の名無しさん:2013/12/26(木) 11:54:04.69 ID:PjJxo7wT0
リボン巻いて「プレゼントは僕」とかも
730風と木の名無しさん:2013/12/26(木) 17:41:58.38 ID:5dfSVntQ0
兄さん気持ち悪いんでやめてください

……普通にいてくれるだけでいいので
731風と木の名無しさん:2013/12/27(金) 12:56:31.94 ID:Hx+CgVRV0
プレゼント役は弟限定でお願いします
732風と木の名無しさん:2013/12/27(金) 18:20:47.06 ID:TJvAkR3e0
じらされて物欲しそうにしている弟の下のお口に
兄が気持ちいいモノをプレゼントするのは有りだと思います
733風と木の名無しさん:2013/12/28(土) 13:43:49.56 ID:vdH2STtp0
>>732
有り!有りです!!
734風と木の名無しさん:2013/12/29(日) 09:36:49.24 ID:5Kr0T4VP0
にいさんすき
735風と木の名無しさん:2013/12/29(日) 14:25:03.77 ID:ImZkezUh0
お兄ちゃんといつも一緒にいたいよ
736風と木の名無しさん:2013/12/30(月) 22:29:27.75 ID:GylnU9pi0
例え離れていても心は兄さんと一つです
737風と木の名無しさん:2013/12/31(火) 15:22:50.86 ID:j2Al4n850
来年も弟と仲良くいられますように…
738風と木の名無しさん:2013/12/31(火) 17:56:05.23 ID:szHCXWok0
その願い801神様にしっかり届いてるぞ
739 【大吉】 【1891円】 :2014/01/01(水) 10:36:25.15 ID:jNGrEfu10
兄弟仲良く初詣
人混みではぐれないようしっかり手をつなぐ
740風と木の名無しさん:2014/01/02(木) 10:57:58.78 ID:OjWnDP8E0
兄ちゃーーーん‼︎
あけおめーーー‼︎
741風と木の名無しさん:2014/01/02(木) 23:04:07.25 ID:UDtDOvDX0
年が離れていても兄弟だとお年玉渡さないのかな
742風と木の名無しさん:2014/01/03(金) 07:33:36.00 ID:eFsZHaHL0
お兄様あけましておめでとうございます!(お年玉ちょうだい!)
743風と木の名無しさん:2014/01/03(金) 12:56:33.55 ID:sFLlz4Qm0
兄からのお年玉(意味深)
744風と木の名無しさん:2014/01/03(金) 18:26:52.00 ID:Y2aFJEhj0
兄の玉……
745風と木の名無しさん:2014/01/04(土) 11:47:37.47 ID:Ct9IIj2M0
兄貴、小銭(玉)じゃなくて札(長いの)くれよ
746風と木の名無しさん:2014/01/05(日) 14:51:49.50 ID:smE0CWJw0
弟よ、正月だけでなくいつでも来なさい
747風と木の名無しさん:2014/01/06(月) 16:09:26.65 ID:0MOi/G+n0
兄ぃ〜さぁ〜ん〜
748風と木の名無しさん:2014/01/06(月) 23:33:15.85 ID:6shrCy1K0
にいさんすき
749風と木の名無しさん:2014/01/07(火) 11:42:02.76 ID:D4gz/w+p0
兄貴が好き
750風と木の名無しさん:2014/01/07(火) 18:45:42.37 ID:m1pMB5Zp0
兄上お慕いしております
751風と木の名無しさん:2014/01/08(水) 11:40:17.05 ID:tc/sQr9Y0
にぃに大〜好き
752風と木の名無しさん:2014/01/09(木) 11:46:10.24 ID:bjf25hR60
兄さんが好きです
753風と木の名無しさん:2014/01/10(金) 10:17:38.00 ID:0rqvIU+O0
兄者〜好きじゃ〜〜
754風と木の名無しさん:2014/01/10(金) 10:22:15.91 ID:U9IDTreE0
兄、アイシテル
755風と木の名無しさん:2014/01/11(土) 14:57:55.50 ID:hmUmd+zB0
兄ちゃん、すっきゃねん
756風と木の名無しさん:2014/01/12(日) 13:23:06.10 ID:7DG//Ua90
成人式ネタ
どっちが成人する方が多いだろう
757風と木の名無しさん:2014/01/12(日) 19:53:04.06 ID:sZMFB39D0
弟が成人するからようやく手を出せる的な
758風と木の名無しさん:2014/01/13(月) 14:46:43.52 ID:v/Y1B4sx0
卒業式と同じで受けの弟が晴れてその日を迎えてって方がスムーズな話になる
759風と木の名無しさん:2014/01/14(火) 14:00:01.20 ID:nMhR4RUd0
この季節
炬燵でぬくぬくしてる仲のいい兄弟が沢山いるはず
760風と木の名無しさん:2014/01/15(水) 01:11:56.83 ID:+Pl5k/V80
こたつの中でいたずらしてたらそのまま流れでやっそんもいいと思います
761風と木の名無しさん:2014/01/15(水) 13:25:43.78 ID:OBRRPyWc0
けしからん、もっとやれ!ですね
762風と木の名無しさん:2014/01/16(木) 13:00:18.38 ID:HKMfzBin0
兄チャン
763風と木の名無しさん:2014/01/17(金) 11:37:01.81 ID:KCBF7clL0
お兄さん
764風と木の名無しさん:2014/01/19(日) 11:09:00.45 ID:Jrz6gFHI0
兄上
765風と木の名無しさん:2014/01/20(月) 09:41:54.10 ID:X4/IJw9N0
兄貴
766風と木の名無しさん:2014/01/21(火) 13:28:43.68 ID:Oncnuj620
兄さん
767風と木の名無しさん:2014/01/22(水) 09:39:05.92 ID:6/o387Sb0
兄者
768風と木の名無しさん:2014/01/23(木) 09:51:55.51 ID:2du+jPCt0
兄様
769風と木の名無しさん:2014/01/24(金) 09:24:56.31 ID:yT2TTCLg0
にぃに
770風と木の名無しさん:2014/01/25(土) 22:31:27.06 ID:RxTl6tc40
あ〜に〜きぃ〜
771風と木の名無しさん:2014/01/26(日) 12:23:11.90 ID:79UR71T+0
兄→弟は名前呼びだからパターン羅列できないなあ…

・呼び捨て
・名前をもじったり略したり(ユウキだったらユウとか)
・チビとかバカとかおちょくって呼ぶ

このくらいか
離れ離れで育ったとか歳がすごく離れているとか義兄弟だったら○○君呼びもあるか
772風と木の名無しさん:2014/01/26(日) 14:56:55.21 ID:g4QRedpG0
自分の中では呼び捨てが一番多いです
773風と木の名無しさん:2014/01/27(月) 10:02:27.45 ID:3c855GBI0
兄ちゃん
なんだ弟よ
774風と木の名無しさん:2014/01/28(火) 12:11:03.19 ID:wh60Fddx0
兄貴ぃ
おう
775風と木の名無しさん:2014/01/29(水) 18:26:10.83 ID:/PCBSi4/0
兄上
何用か
776風と木の名無しさん:2014/01/30(木) 14:47:44.28 ID:xjFww8zG0
兄様
なんだい?
777風と木の名無しさん:2014/01/30(木) 23:18:59.21 ID:yMcdkCfmO
あーんちゃん!
なーんだい!
778風と木の名無しさん:2014/01/31(金) 14:11:46.12 ID:dIEczv9i0
にぃにぃー
なんでちゅかー
779風と木の名無しさん:2014/01/31(金) 21:38:36.98 ID:ryY2Nn95O
あににゃ!
にゃんだ?
780風と木の名無しさん:2014/02/01(土) 17:45:08.41 ID:oRomcRMh0
兄じゃ
弟よ
781風と木の名無しさん:2014/02/02(日) 09:51:22.59 ID:RfatydO40
大人になっても仲のいい兄弟
782風と木の名無しさん:2014/02/03(月) 17:13:23.19 ID:KaPn0SYg0
素で「兄ちゃん大好き」とか言っちゃう弟かわいいよな
783風と木の名無しさん:2014/02/04(火) 05:27:38.93 ID:N0i9nYKZ0
兄「俺も大好きだよ」(俺の好きとお前の好きは違うんだ…)
たまには兄→弟も切なくて萌える
784風と木の名無しさん:2014/02/04(火) 05:28:18.30 ID:N0i9nYKZ0
スレ的には最後は結ばれてほしいけど
785風と木の名無しさん:2014/02/04(火) 14:06:30.34 ID:qzsbMJtF0
801も801界もファンタジー
ハッピーエンドだよ
786風と木の名無しさん:2014/02/04(火) 14:42:54.95 ID:2fqpBLkP0
紆余曲折の末のハッピーエンドでも
すんなりハッピーエンドでも
兄弟が幸せそうに笑っててくれればそれでいいのさ
787風と木の名無しさん:2014/02/05(水) 19:57:35.75 ID:oNdQf4w/0
兄弟ってだけで滾ります
788風と木の名無しさん:2014/02/06(木) 19:08:04.35 ID:GDbM28ul0
仲のいい兄弟も好きだけど確執があったり愛憎渦巻く兄弟も好きだ
特に兄が弟につらく当たるパターン
789風と木の名無しさん:2014/02/07(金) 09:41:01.02 ID:pOWRLxWI0
弟は泣くもよし反発するもよしです
790風と木の名無しさん:2014/02/07(金) 19:08:30.42 ID:Y/SEzjgH0
異母兄弟で、現妻の子である弟ばかり可愛がられてて
兄は弟のことすっごい憎いんだけど、弟は純真天使で兄のこと超慕ってくるから
唯一自分に優しくしてくれる家族という事で邪険に出来ない
が好きだ

からの、
兄が勘当同然で家から出て行く→弟追いかける→何で付いてくるんだよ…
がすばらしいです
791風と木の名無しさん:2014/02/08(土) 18:38:06.75 ID:zEl+ennv0
>>790
素晴らしいネタ有り難うございます!
792風と木の名無しさん:2014/02/10(月) 19:09:10.31 ID:Yjgp4ipx0
複雑な関係の兄弟って青年漫画とかにも多いよな
793風と木の名無しさん:2014/02/11(火) 16:26:50.21 ID:K/T3QYYp0
少年漫画も兄弟の絆話は多いぞ
794風と木の名無しさん:2014/02/12(水) 09:45:36.90 ID:94aFGnCK0
「兄貴のバッキャロー!」と言われても「照れやがって」と笑って受け止める懐の深い兄貴
795風と木の名無しさん:2014/02/14(金) 11:55:13.25 ID:G36AaqQ10
偉大な兄の背を追いかける弟
いいよな〜
796風と木の名無しさん:2014/02/15(土) 16:20:07.95 ID:hQv0Nj9V0
弟に対してデレデレでもツンデレでもどっちも好みだ
797風と木の名無しさん:2014/02/16(日) 23:18:40.45 ID:2QgA2hHS0
兄さん…
798風と木の名無しさん:2014/02/17(月) 12:00:00.85 ID:zAQWPIX90
兄貴っ
799風と木の名無しさん:2014/02/18(火) 10:37:58.40 ID:Cz4mSSG+0
兄上
800風と木の名無しさん:2014/02/19(水) 13:56:37.70 ID:+HZOKO4k0
兄ちゃん
801風と木の名無しさん:2014/02/19(水) 14:18:16.52 ID:sDFF4gMQ0
弟よ
802風と木の名無しさん:2014/02/20(木) 09:33:07.80 ID:Or29kvPd0
にぃに
803風と木の名無しさん:2014/02/21(金) 07:47:54.63 ID:EXlge3ucO
おにーたん
804風と木の名無しさん:2014/02/21(金) 12:06:44.97 ID:J3t/x8dn0
お兄様
805風と木の名無しさん:2014/02/23(日) 18:21:44.82 ID:/CPeEZ340
兄弟と言ってもいろんな関係性があるな
806風と木の名無しさん:2014/02/23(日) 22:52:06.91 ID:CO9y1Z3FO
にーさん
にーさん
おはなのしたがながいのね
そーだおまえがかわいいから
807風と木の名無しさん:2014/02/23(日) 22:53:43.80 ID:CO9y1Z3FO
にーさん
にーさん
だぁれがすきなぁの
あーのねおとうとがすーきなんだー
808風と木の名無しさん:2014/02/24(月) 12:00:20.79 ID:HlVqsh6k0
>>806 >>807
グッジョブ!
読んで笑顔になれたわ
809風と木の名無しさん:2014/02/25(火) 23:51:35.18 ID:v6UiidsU0
過保護な兄のもいい
けどいなくなった兄をずっと探してる泣き虫な弟にも萌えた
先日読んだ刀の漫画だけどね…
810風と木の名無しさん:2014/02/26(水) 17:26:02.94 ID:cNuYogYw0
「兄さん何処?どこに行ったの兄さん」と泣きながら探し回るけど会えない
「…兄さんは僕を置いてった。兄さんは僕を捨てたんだ!」と誤解して憎むようになるのもたまらない
811風と木の名無しさん:2014/02/27(木) 11:14:24.72 ID:8uWm/RCt0
ヤンデレルート
812風と木の名無しさん:2014/02/28(金) 10:53:15.53 ID:n5Y4rQ/70
うじうじべそべその泣き虫弟が自分を想う兄の本心を知っ成長する
一気に強くなるんじゃなくて少しだけ逞しくなるのがいいな
泣きそうな顔になるけどグッと涙を堪えれるようになったみたいな
813 【大吉】 :2014/03/01(土) 23:30:13.78 ID:xlWc2R/P0
兄弟愛
814風と木の名無しさん:2014/03/02(日) 12:51:50.99 ID:IVvxD+EM0
弟Loveな兄の日常って面白そうだ
815風と木の名無しさん:2014/03/02(日) 21:42:51.65 ID:trbtmAY60
普段は兄貴呼びで
理性が飛んだらお兄ちゃん呼びになる

とかだったらいいなという願望
816風と木の名無しさん:2014/03/03(月) 23:31:56.56 ID:qXOM+T7z0
兄弟には夢が詰まってる!
817風と木の名無しさん:2014/03/04(火) 11:55:27.76 ID:YHCikgBf0
>>815を見て逆を妄想してしまった
お兄ちゃんから兄貴って呼び方変わる
成長したなって思いと寂しさと複雑な気分になる
そこから可愛いだけの弟に対し別な感情を自覚したり
818風と木の名無しさん:2014/03/04(火) 23:36:01.93 ID:zlqRCdDvI
弟に対しても敬語のお兄さん萌え
819風と木の名無しさん:2014/03/05(水) 15:25:19.38 ID:n6vK74uE0
弟にだけ素の兄貴もイイネ!
820風と木の名無しさん:2014/03/05(水) 16:07:23.70 ID:oa5GFUm20
弟にだけ素直な兄に空目してしまった
けどそれも美味しい
821風と木の名無しさん:2014/03/06(木) 15:20:25.25 ID:ykdkVq1D0
兄ぃさん なんだい弟
822風と木の名無しさん:2014/03/07(金) 20:20:01.77 ID:ldoj+oYg0
兄貴ィ なんでェ
823風と木の名無しさん:2014/03/08(土) 23:18:48.81 ID:XY07PaHI0
兄上 何事だ
824風と木の名無しさん:2014/03/09(日) 13:04:42.69 ID:dNLn0rnX0
仲良し兄弟、対立してる兄弟、兄が過保護、弟が反抗期、厳しい兄、泣き虫な弟
825風と木の名無しさん:2014/03/10(月) 11:30:22.77 ID:4aGIoV++0
夜泣きする弟を抱きしめてたら乳吸われた兄ちゃん
その時から弟はオレが守ると決意する
826風と木の名無しさん:2014/03/11(火) 15:40:56.76 ID:HIeyNwjL0
兄に心配かけ前とあまり表情を出さない弟
827風と木の名無しさん:2014/03/12(水) 19:57:50.88 ID:2ZEra2iF0
小さい時のように懐いてこない弟にやきもきして構い倒してしまう兄
828風と木の名無しさん:2014/03/12(水) 20:56:14.26 ID:2ZEra2iF0
構いすぎてついには押し倒したりして
829風と木の名無しさん:2014/03/13(木) 11:34:43.32 ID:rX6UyfBc0
兄弟最高!
830風と木の名無しさん:2014/03/13(木) 18:41:15.50 ID:zCRG+7tsO
年の離れた疑似親子な兄弟もいいが
年子なのにやたら兄ぶって「1コしか違わないのに!」て弟がプンプンするのもいいなあ
831風と木の名無しさん:2014/03/13(木) 20:56:08.10 ID:egd+h8yn0
いざなんかあると兄貴を目線でさがしちゃうのですねハアハア
832風と木の名無しさん:2014/03/14(金) 11:26:59.01 ID:o1YN/iq20
生意気なくせに無意識に兄ちゃんを頼りにしてしまう弟可愛い
833風と木の名無しさん:2014/03/15(土) 23:08:29.20 ID:VWiFd52x0
自分のペースやテリトリーを大事にしつつ根っこではしっかり判りあえてる兄弟
834風と木の名無しさん:2014/03/16(日) 18:36:02.42 ID:iCBSihc20
兄x弟に萌えた、ありがとうこのスレ
835風と木の名無しさん:2014/03/16(日) 23:13:46.00 ID:05LOVzpB0
弟よ…
836風と木の名無しさん:2014/03/17(月) 10:22:32.77 ID:BO+E6Kxw0
オレの弟
837風と木の名無しさん:2014/03/17(月) 21:47:23.22 ID:EAC3Cwa7O
あんちゃ…ぁっ…ん
838風と木の名無しさん:2014/03/18(火) 15:12:59.01 ID:S/iXuJvX0
弟は世界で一番可愛い
839風と木の名無しさん:2014/03/18(火) 16:08:50.60 ID:FwPZLCXA0
宇宙一の間違いだろう
840風と木の名無しさん:2014/03/18(火) 20:32:26.33 ID:n+D50TvV0
火星人の弟よりかわいい
841風と木の名無しさん:2014/03/19(水) 18:51:59.44 ID:xrR3RGSO0
M78星雲の弟達にも勝ってる
842風と木の名無しさん:2014/03/20(木) 14:02:20.83 ID:60mAy8Yx0
>841
可愛さがと付け加えてないと大変なことになるな
843風と木の名無しさん:2014/03/21(金) 11:37:04.43 ID:Z2nG4fLD0
ウル○ラマンに勝弟ってw
844風と木の名無しさん:2014/03/22(土) 10:27:08.45 ID:42GckEWA0
オレの弟は最強!
845風と木の名無しさん:2014/03/22(土) 19:08:40.85 ID:tN1LYuo70
直前の流れで「レオの弟は最強」と読み違えた
846風と木の名無しさん:2014/03/23(日) 20:18:39.83 ID:NGQQ9whJ0
レオって何番目だ?どぐぐったらウルトラ兄弟全員に血縁関係はなかったと知って驚いた
847風と木の名無しさん:2014/03/24(月) 11:30:11.56 ID:EWC+aJLP0
ウルトラ兄弟って北○ファミリーや小○ファミリーのようそも混ざってたのか
848風と木の名無しさん:2014/03/24(月) 11:33:37.29 ID:EWC+aJLP0
実の兄弟もいいけど義兄弟もいいな
849風と木の名無しさん:2014/03/25(火) 13:25:44.32 ID:H6r7qhsH0
兄弟のどちらかが養子
850風と木の名無しさん:2014/03/26(水) 20:00:49.25 ID:CD2ogxJw0
兄弟のどちらかが養子だと知ってしまう
事実を知らない相手の態度や自分の気持にいていろいろ葛藤する
851風と木の名無しさん:2014/03/27(木) 23:55:14.85 ID:6ZjfeQ3B0
義兄、義弟
852風と木の名無しさん:2014/03/28(金) 12:09:51.69 ID:O5U2PYzF0
義兄弟の契りって何かあったよな
853風と木の名無しさん:2014/03/29(土) 11:02:40.06 ID:O/8TKi0R0
義兄弟でも血の繋がった兄弟でも素晴らしい!
854風と木の名無しさん:2014/03/30(日) 17:12:28.69 ID:TgFsDG+q0
兄貴イィィ!
855風と木の名無しさん:2014/03/31(月) 20:25:21.64 ID:+bndYt1D0
にーいーさーん
856 【吉】 :2014/04/01(火) 22:58:50.31 ID:tqG/KHlM0
あにじゃぁ!
857風と木の名無しさん:2014/04/02(水) 15:30:31.33 ID:9mKNoFBI0
兄上様ぁ
858風と木の名無しさん:2014/04/03(木) 10:01:23.91 ID:Q1Eu8wz20
おにいちゃーん
859風と木の名無しさん:2014/04/04(金) 15:39:29.70 ID:tHcv4KpD0
アニジャ
860風と木の名無しさん:2014/04/05(土) 14:01:00.19 ID:TPVw07xA0
お兄さん
861風と木の名無しさん:2014/04/07(月) 14:32:29.04 ID:wbmmyzUh0
うちの兄ちゃんは頼りになるんだぜ
862風と木の名無しさん:2014/04/07(月) 14:33:17.71 ID:wbmmyzUh0
兄貴が過保護すぎてウザイ
863風と木の名無しさん:2014/04/08(火) 10:40:10.43 ID:kiQJVEgq0
兄上は寡黙すぎてほとんど会話がない……
864風と木の名無しさん:2014/04/08(火) 20:53:54.34 ID:b2mJnfVn0
兄さんなんか嫌いだ
愛してるけど
865風と木の名無しさん:2014/04/09(水) 10:51:40.52 ID:lM+nxvBr0
兄者は完璧っす
866風と木の名無しさん:2014/04/09(水) 20:30:30.24 ID:GXJgGbX1O
あのね、にーにね、だいしゅきなの
867風と木の名無しさん:2014/04/10(木) 19:09:08.38 ID:c/cbIjOt0
あ、あっ、兄貴っ!その……
868風と木の名無しさん:2014/04/10(木) 20:38:01.63 ID:XD4+3xg4O
兄さんは俺の…いや、何でもない…
ごめんホント何でもないってば
869風と木の名無しさん:2014/04/11(金) 15:48:44.98 ID:R7IoWJfn0
なー、あんちゃんの好きなんは?
870風と木の名無しさん:2014/04/12(土) 15:03:08.25 ID:GXlNHGkO0
お前に決まってるだろ
871風と木の名無しさん:2014/04/13(日) 13:48:03.24 ID:p0ySiFwc0
オレもオレも!
872風と木の名無しさん:2014/04/14(月) 12:10:33.06 ID:uh4t04Hf0
落ち着きのない子はお仕置きするよ
873風と木の名無しさん:2014/04/15(火) 10:12:33.73 ID:S1/NdlDn0
どっちの意味のお仕置きだ
874風と木の名無しさん:2014/04/17(木) 16:39:11.26 ID:N7El1EcN0
鬼畜兄と従順弟でも
世話焼き兄と天然弟でも
ほのぼの兄弟でも
兄弟なら何でもいける
875風と木の名無しさん:2014/04/18(金) 15:14:25.79 ID:aWIZ9C5c0
ビバ兄弟!
876風と木の名無しさん:2014/04/19(土) 00:10:46.35 ID:ibzMy74dO
昔々あるところにお兄さんと弟さんがいました
お兄さんは弟が大好きでした
弟はお兄さんが大好きでした
ふたりはいつまでも仲良く暮らしましたとさ
おしまち
877風と木の名無しさん:2014/04/19(土) 14:42:02.44 ID:8H77SxmJ0
ええ話やなー!
878風と木の名無しさん:2014/04/20(日) 17:53:30.46 ID:Pr/7bo6g0
>>876
ハッピーエンド大好きです
879風と木の名無しさん:2014/04/21(月) 16:15:40.74 ID:h9W4GVBO0
血縁ゆえのドロドロもいいよ!
880風と木の名無しさん:2014/04/22(火) 13:47:26.88 ID:zr6BB2uu0
兄貴ィ!
弟よ!
881風と木の名無しさん:2014/04/23(水) 08:19:59.77 ID:x1zhHNRy0
弟マジ天使!
これに類するのって
兄貴が神!かな
882風と木の名無しさん:2014/04/24(木) 14:18:15.09 ID:hi5UpYJw0
兄の言う事しか聞かない盲目的な弟
883風と木の名無しさん:2014/04/24(木) 19:11:04.22 ID:XhHXI3NGO
独り暮しのアパートで
薄い毛布にくるまって
ふと思い出す故郷の
一つ違いの弟を
上目上目遣いですねていた
弟よ弟よ
可愛くなるのはもうやめろ
お前を汚したいわけじゃない
884風と木の名無しさん:2014/04/24(木) 19:19:44.72 ID:XhHXI3NGO
かれこれ二年だあの日から
許されないのに恋をして
お前が男の子だとさえ
気にせぬ男になりました
遠く遠く離れて暮す程
弟よ弟よ
ささいな事が気にかかる
お前を抱きたいだけじゃない
885風と木の名無しさん:2014/04/24(木) 19:21:41.62 ID:XhHXI3NGO
ソングバイ内藤やす子
是非ひとカラでお試しください
886風と木の名無しさん:2014/04/25(金) 13:27:48.98 ID:+pbDicay0
>>881
兄弟なんだから兄だって天使だよ!多分
887風と木の名無しさん:2014/04/25(金) 13:50:01.64 ID:vvXZKk+i0
>>883 >>884
神曲だ!
888風と木の名無しさん:2014/04/26(土) 11:01:12.51 ID:f2lCcHRz0
ヒトカラいけないから動画で原曲聞いて口ずさんでみた
ムチャクチャ照れてしまった
889風と木の名無しさん:2014/04/27(日) 13:01:38.54 ID:fys775Gv0
スレチだけど吐き出させて〜

大学生の兄がスーツで出かけなきゃいけなくなった
でもネクタイがうまく結べない
母親に言うのは恥ずかしくて弟(制服ブレザー)に結んでもらったって
その話聞いて何処の新婚さんだよ!と
890風と木の名無しさん:2014/04/28(月) 14:57:09.83 ID:tYFUuU8d0
兄弟愛
891風と木の名無しさん:2014/04/29(火) 20:45:09.70 ID:OV7oT8vA0
兄貴達×弟
892風と木の名無しさん:2014/04/30(水) 16:46:30.44 ID:gBS+FR7k0
兄ちゃん達に愛されまくる弟か
893風と木の名無しさん:2014/05/02(金) 14:41:32.23 ID:mv67W00n0
何人もの兄にベッタベタに甘やかされる弟の性格ってどっちにふるかな?
我儘王子か
構われるのが嫌な孤独を好むタイプか
894風と木の名無しさん:2014/05/03(土) 15:56:02.20 ID:EzAlZPWt0
内気でことさら干渉されまくる弟はどうですか
895風と木の名無しさん:2014/05/04(日) 01:25:31.80 ID:vdhGPxbX0
天使のように純真で愛らしいのはどうですか
896風と木の名無しさん:2014/05/04(日) 01:43:48.11 ID:7q/8ozJD0
兄貴を心配させたくて不良ぶってみるんだけど
兄貴のワルさと弟への執着度には到底及ばなかった

という展開でもおいしくいただけます
897風と木の名無しさん:2014/05/04(日) 12:57:52.35 ID:UygXRosC0
>>896
それに近い設定のマンガ読んだことある
898風と木の名無しさん:2014/05/05(月) 17:06:45.20 ID:b0JOPhlG0
兄弟の対立よりも周りが敵だらけで兄弟が2人っきりで必死に戦ってる方が好みだな
899風と木の名無しさん:2014/05/05(月) 21:02:24.37 ID:kCK0wRDD0
兄弟のみの閉ざされた関係みたいなのもいいなあ
900風と木の名無しさん:2014/05/05(月) 22:15:16.81 ID:YBQ0BXLf0
俺は一人立ちするんだ!って兄貴の元から去ったのに、兄貴に何かあるとすぐ周囲をうろうろしだす弟と、
そんな弟を構い倒したいけど、どうせすぐに出てっちゃうんだろ…って素っ気ない態度をとる兄貴の日常話(屮゚Д゚)屮カモーン!
901風と木の名無しさん:2014/05/06(火) 18:22:26.46 ID:JfxKPfXO0
ゆるーい日常ほのぼのネタも
902風と木の名無しさん:2014/05/07(水) 11:26:14.25 ID:ruQXSczD0
何でもないようなことが幸せだったと思う
903風と木の名無しさん:2014/05/08(木) 00:30:03.18 ID:XJqSE9Wy0
一生一緒に居ようよ
904風と木の名無しさん:2014/05/09(金) 11:32:51.68 ID:lWuRYbGG0
恋人は別れて他人になるかもしれないけど、兄弟は死ぬまで兄弟だ
ってセリフあったよな
905風と木の名無しさん:2014/05/09(金) 12:03:12.87 ID:0DpyxgNU0
夫婦なら別れられる!って言葉は至言
906風と木の名無しさん:2014/05/10(土) 23:52:39.65 ID:HmxOE6SQ0
あと、夫婦はしょせん他人って言葉もある
907風と木の名無しさん:2014/05/11(日) 12:25:06.00 ID:bw7SmxYY0
兄弟は肉親だけど恋人にもなれる
908風と木の名無しさん:2014/05/12(月) 16:26:07.69 ID:OEQVHfqc0
親に婚約者を押し付けられそうになった兄が思い余って弟を攫って家を出る
そんな暗い話ありませんか―
909風と木の名無しさん:2014/05/13(火) 13:07:39.47 ID:KfVQpr5Q0
弟も兄貴大好きで納得と覚悟して一緒に出ていくのも
910風と木の名無しさん:2014/05/14(水) 11:00:11.47 ID:3yUZcAAr0
何時までも兄弟は一緒
911風と木の名無しさん:2014/05/14(水) 11:25:21.96 ID:oE4kd+yF0
ここの兄弟は仲たがいしていても息ぴったりのイマゲ
912うふ〜ん:うふ〜ん ID:DELETED
うふ〜ん
913風と木の名無しさん:2014/05/15(木) 19:17:06.85 ID:zHnDez5p0
>>911
イク時ぴったりと脳内誤変換してしまった
914風と木の名無しさん:2014/05/15(木) 19:49:10.38 ID:ybMVugpY0
>>913
ww


個人的には仲が良いほうが好きです
915風と木の名無しさん:2014/05/15(木) 21:26:04.99 ID:TNudv24UO
グリム
ライト
ワーナー
916風と木の名無しさん:2014/05/15(木) 21:28:34.81 ID:TNudv24UO
曽我
毛利
917風と木の名無しさん:2014/05/15(木) 21:32:56.08 ID:TNudv24UO
3匹のこぶた
7匹のこやぎ
みんな兄弟!



昔マンガで
「人類はみな兄弟!」
「よって人類はみな近親相姦!」
てのがあったな
918風と木の名無しさん:2014/05/16(金) 17:03:17.06 ID:WzPYSwDP0
>>917
迷言だww
919風と木の名無しさん:2014/05/17(土) 20:28:14.16 ID:o2EA+cPK0
兄貴ィィ―!
920風と木の名無しさん:2014/05/18(日) 15:27:28.73 ID:jcBUgkQZ0
にいさん
921風と木の名無しさん:2014/05/19(月) 16:02:19.74 ID:LKhm9CJw0
おにいちゃん
922風と木の名無しさん:2014/05/20(火) 10:34:59.20 ID:d2esFIwP0
兄上
923風と木の名無しさん:2014/05/21(水) 23:01:55.32 ID:e2t7ge0v0
にぃに
924風と木の名無しさん:2014/05/22(木) 11:57:39.68 ID:J5ShyhT/0
あにじゃ
925風と木の名無しさん:2014/05/23(金) 15:20:34.13 ID:Lp5DmeDQ0
おとうと
926風と木の名無しさん:2014/05/24(土) 21:50:53.35 ID:mDYuNF8l0
あにぃ
927風と木の名無しさん:2014/05/24(土) 22:46:07.06 ID:pRd/L4Hp0
舎弟
928風と木の名無しさん:2014/05/25(日) 18:26:06.29 ID:vpxcINWg0
弟子
929風と木の名無しさん:2014/05/25(日) 21:18:33.46 ID:DWmC35eU0
神々の竹竹のあにい大好きっぷりが
930風と木の名無しさん:2014/05/26(月) 23:38:35.05 ID:PVRyYjlx0
>>929
アニメでしか知らないんだけど、竹竹はあにぃに迫られたら絶対に拒否らなさそうよなw
931風と木の名無しさん:2014/05/27(火) 18:05:33.48 ID:HsUirBN10
神々ぐぐってきた
兄に絶大な信頼を寄せているって公認ですか
932風と木の名無しさん:2014/05/28(水) 11:37:13.63 ID:716qWYBh0
神話って東西問わず兄弟関係も濃いよな
933風と木の名無しさん:2014/05/29(木) 14:59:05.23 ID:WWMVSECM0
ギリシャ神話はなんでもアリだからなー
934風と木の名無しさん:2014/05/29(木) 21:38:29.36 ID:qJxbuymEO
兄さんが
好きだ兄さん
好きなんだ
935風と木の名無しさん:2014/05/29(木) 21:41:03.56 ID:qJxbuymEO
夏草や
あにおとうとの
夢のあと
936風と木の名無しさん:2014/05/29(木) 22:59:37.09 ID:qJxbuymEO
兄さんに
後ろとられて
もらいます
937風と木の名無しさん:2014/05/29(木) 23:01:48.41 ID:qJxbuymEO
奮い起つ
兄貴飛び込む
美おとうと
938風と木の名無しさん:2014/05/30(金) 18:49:57.85 ID:spe7ussx0
見事な兄弟BL川柳ごちです
939風と木の名無しさん:2014/05/30(金) 22:40:42.39 ID:NUR0KieUO
あにうりが
あにうりにきて
うりのこし
あにうりかえる
おとうとのこえ
940風と木の名無しさん:2014/05/31(土) 00:31:06.67 ID:/RFja4e+O
泣かせたこともある
冷たくしてもなお
寄り添う気持ちがあればいいのさ
弟にしてみりゃこれが最愛のブラザー
兄ーマイラブソースィー
941風と木の名無しさん:2014/05/31(土) 21:44:17.28 ID:LJPlJ7/V0
お兄ちゃん
そのひと言で
いけそうだ
942 【大吉】 :2014/06/01(日) 15:32:45.74 ID:JYznswf10
鳴かぬなら
鳴かせてみよう
弟を      by鬼畜兄
943 【だん吉】 :2014/06/01(日) 15:33:27.44 ID:JYznswf10
鳴かぬなら
鳴くまで待とう
弟よ      by抱擁兄
944風と木の名無しさん:2014/06/02(月) 13:55:33.21 ID:6QK/ZHqe0
鳴かずとも
許す可愛い
弟だ
945風と木の名無しさん:2014/06/03(火) 19:49:33.20 ID:g/CRtC2HO
兄さんがよなべをして
手袋編んでくれた
木枯らし吹いちゃ冷たかろうて
セーターも編んだんだよ
深すぎる愛が重い
いつか病む匂いがした
946風と木の名無しさん:2014/06/03(火) 20:04:25.18 ID:g/CRtC2HO
兄さんが愛の詩紡ぐ
一日紡ぐ
弟戸惑い笑えもしない
もう少し頑張れよ
清らかな愛は寂しい
責めていい声聞かせたい
947風と木の名無しさん:2014/06/03(火) 20:16:28.36 ID:g/CRtC2HO
あの素晴ーらしいー
兄ーをもーぉいーちーどー
948風と木の名無しさん:2014/06/04(水) 21:45:48.74 ID:u9CzZILrO
ちはやぶる
兄に攻めらる弟も
別れることは
できんとぞ思う
949風と木の名無しさん:2014/06/04(水) 21:47:02.52 ID:u9CzZILrO
しまった
ちはやぶる

せをはやみ
が混じってしまったわ
950風と木の名無しさん:2014/06/04(水) 21:50:03.97 ID:u9CzZILrO
兄がため
春の夜
家で
×××つむ
弟の手は
つゆにぬれつつ
951風と木の名無しさん:2014/06/04(水) 23:19:19.75 ID:iUf093MH0
ここが終わったらサロンにスレ立っているのでサロンに移ります
952風と木の名無しさん:2014/06/04(水) 23:51:23.53 ID:U6lSyTNS0
長かったけど終わるとなると寂しいものがある
やっぱ兄と弟は萌えるね
953風と木の名無しさん:2014/06/05(木) 14:18:07.60 ID:NUITQCbB0
大丈夫サロンに行くだけだから
無くなるわけじゃないから
兄弟は永遠に不滅です!
954風と木の名無しさん:2014/06/05(木) 18:32:20.33 ID:gRFsnRXpO
浪ーの間に間ぁに命の花が〜
ふたつー並んでぇ咲いてーいる〜
955風と木の名無しさん:2014/06/05(木) 18:45:04.50 ID:gRFsnRXpO
(中略)
俺ーと兄貴ーのよ〜
夢のーゆりかーごーさ〜



兄弟船パねぇな
改変の余地がまるでない
956風と木の名無しさん:2014/06/05(木) 18:51:14.30 ID:gRFsnRXpO
親の血を引く兄弟よりも
かたい契りの義兄弟


兄弟仁義もなかなかにホモだが血が繋がってない分このスレ的には弱くなる
957風と木の名無しさん:2014/06/06(金) 11:38:39.31 ID:GVPJlbU90
義兄弟でも小さい頃から一緒に育ってればバッチグー!
958風と木の名無しさん:2014/06/07(土) 23:54:43.78 ID:BwKu4lmG0
子供時代に別々に育てられ成人してからまた一緒に暮らし始める兄弟ってなんか
気まずいよりも初々しい気がする
959風と木の名無しさん:2014/06/07(土) 23:58:00.25 ID:adX20Zy+O
兄さん…て…呼んでもいいですか…?
960風と木の名無しさん:2014/06/08(日) 12:44:44.02 ID:JzqYexVh0
お、おう……!
961風と木の名無しさん:2014/06/08(日) 13:04:32.99 ID:WizTaH5AO
兄ーよ銃をとれ
962風と木の名無しさん:2014/06/08(日) 13:07:18.08 ID:WizTaH5AO
股間のマグナム的な
963風と木の名無しさん:2014/06/09(月) 20:02:07.30 ID:WMB4NMxa0
バズーカってのもありです
964風と木の名無しさん:2014/06/10(火) 15:15:11.77 ID:AddOGPhh0
兄さんは剣
弟は鞘
965風と木の名無しさん:2014/06/10(火) 23:51:08.66 ID:k6ZHmTzG0
そんな危ないもの早くここに収めて下さいと
966風と木の名無しさん:2014/06/11(水) 12:48:19.99 ID:DADHnkzh0
入れっぱなしでいい?
967風と木の名無しさん:2014/06/12(木) 23:32:46.30 ID:PZM3jhlti
むやみに抜き差しするんじゃありませんよ
968風と木の名無しさん:2014/06/13(金) 08:48:56.20 ID:AATEenav0
たまには抉るようにして欲しい
969風と木の名無しさん:2014/06/13(金) 19:41:16.04 ID:nR9VWbYdO
兄し負わば弟山のさねかずら
人に知られでくるよしもがな
970風と木の名無しさん:2014/06/13(金) 19:44:45.41 ID:nR9VWbYdO
兄好きの病む弟のしたり顔
禍々し夜をふたりかも寝む
971風と木の名無しさん:2014/06/13(金) 20:34:17.31 ID:nR9VWbYdO
弟と 兄のかりねの 一夜ゆゑ
身をつくしてや 恋ひわたるべき
972風と木の名無しさん:2014/06/14(土) 02:06:42.40 ID:P9N/+9mZ0
あんあんあん
逝っちゃうらめらめ
おにいちゃん
973風と木の名無しさん:2014/06/14(土) 21:06:41.83 ID:yV34+VqWO
兄謀らん
974風と木の名無しさん:2014/06/14(土) 21:07:44.61 ID:yV34+VqWO
兄場ー去りー
975風と木の名無しさん:2014/06/14(土) 21:08:44.82 ID:yV34+VqWO
兄Sべー
976風と木の名無しさん:2014/06/14(土) 22:01:33.45 ID:HNrW6n/h0
怒涛の作品発表会になってるー
楽しいです!
977風と木の名無しさん:2014/06/14(土) 22:38:11.51 ID:yV34+VqWO
兄貴刺す
978風と木の名無しさん:2014/06/15(日) 15:03:17.80 ID:43Uic+Wa0
お兄on
979風と木の名無しさん:2014/06/16(月) 14:43:03.22 ID:Fmr8tQub0
お兄キス
980風と木の名無しさん:2014/06/16(月) 18:12:55.56 ID:eB5yPwJlO
兄まる
981風と木の名無しさん:2014/06/16(月) 22:51:46.98 ID:3MQSgsh40
降りお兄る
982風と木の名無しさん:2014/06/17(火) 07:13:01.17 ID:Y8KErrqEO
次スレはサロンに立ってるよ!
983風と木の名無しさん:2014/06/17(火) 13:41:25.76 ID:l5f+BGke0
サロンで会おうね兄ちゃん!
984風と木の名無しさん:2014/06/17(火) 16:32:52.47 ID:In2tyLMR0
次も素晴らしい兄弟が楽しめますように!

『バッキャロォー兄貴イィ…何しやが…っくあぁッ!』1bro
http://kilauea.bbspink.com/test/read.cgi/801saloon/1371550370/l50
985風と木の名無しさん:2014/06/18(水) 11:55:58.74 ID:I4g5VCBJ0
兄上、誘導乙です
986風と木の名無しさん
「俺の事好きなクセに…っ!」と兄へ自分からせまっちゃう弟も良いです