すみません

僕はどこに行けばいいですか？

遥か北をめざしてください

そしてそこで聖なる水を手に入れなさい

その水は金色ですか？

高貴なる純白の異形の瞳の色が如し清廉なる白です

どろどろですか？さらさらですか？
はっ…まさか…

そう、そのまさかです

やはり…
わかりました。僕はいきます

さあイくが良い

いつまでも
どこまでも…

ヒヨドリを越え松葉を崩し鶯と共に谷を渡ってイくのです

イく前に少し耐えてみなさい
我慢です
我慢出来ますか？

四十八の荒波にすべてを委ねなさい

やがてあなたは一人の男に出会うでしょう

その男はベンチからあなたを見つめているでしょう

そのいい男についていってはならない
なぜなら彼はあなたの求める八百一国の者ではないからです
彼はｶﾞﾁの国の民です・・・

目指すべきは35番出口です

そのまま列車に乗りなさい

着いたところにはナニが見えますか？

あなたが×の左なのか右なのかの別れ道が見えてきます

右左臨機応変に対応出来る可能性もあります

あなたが黒髪だったら右へ白髪だったら左に進みなさい

もしそれ以外だったなら……真ん中の道なき道を進みなさい

後ろから腰をまさぐられても、けっして振り向いてはいけません

大人しくしていれば、何か硬いものが当たるのに気づけるでしょう

受け入れよ

尻に衝撃が走っても歩みを止めてはいけません

「逃げないのか、淫乱だな」
それは悪魔の囁きです

暫くすると、体の中に暖かいものが溢れます

あなたは生まれて初めての快感を知るでしょう

受け入れなさい。快楽は恥ずべき事ではありません。

だがしかし、受け入れたら僕はもう歩みを進めることが出来なくなる・・・

それこそが試練です

おめでとう、あなたは次のステージへの第一歩を踏み出したのです

手元には「なかなか良かったよ」と言う言葉と共に、簡単な地図が書かれたメモが残されました

そしてその地図を持って交番へ駆け込みなさい
警官がその男を縛り上げた時が好機です