兄弟モノで８０１＜５＞

急に仕事中に電波を受信した

暴力的でろくでなしの父のもとで、半ば育児放棄されて育った異母兄弟
兄も弟も母のことは何も知らない。貧民ゆえろくに学校にも行っておらず
放っておかれるか働かされるかの日々の中でお互いを頼るしかなかった
抑圧された閉鎖的な環境で、行き過ぎた兄弟愛はやがて形を変える
過剰な依存なのか、肉親の情に対する飢えが捻じ曲がったのかと思い悩むが
二重の禁忌に、せめて血がつながっていなければと父を憎悪しつつも

ここで電波が終了した