194 :
土々呂:
報告会たん乙です!自分も 続き待ってます(*゚∀゚)=3
カレー洗顔あり。キモめ。スカとか連想するかも。
東京か金沢だったと思う。ガキの頃けっこうでかい美術館のなんとか展で、
カレーで顔を洗う映像が繰り返し流れるインスタレーションを見た。
脱力した。気持ち悪くなった。笑った。
いっしょに見てた父親は嘔吐した。
幼なじみの、となりの土々呂に告白されたとき感じたのは、
あのインスタレーションを見たとき感じた気持ちとまんま同じだった。
ありえねー。俺も土々呂も男だぜ?普通にキモかった。
俺はキモいという言葉が大好きだ。気持ち悪いとか、生理的にNGとか、
しっし!とか、こっち見んな!とか、空気読めとか、くさいとか
伝えたい気持ちが全部入っているし、短縮されてるから気軽に使える。
よく考えて口にしなくてもいい言葉だ。
なんか駄目っぽいと思ったら、とりあえずキモいでいい。
土々呂はキモい。自分がどれくらいキモいかわかっていない土々呂に
俺はカレー洗顔を強いた。洗顔中ビデオを回した。編集した。
男に「好きだ、」なんて言われて俺がどう感じたか、いかに萎えたか
洗顔中の映像を見ることで土々呂もよーくわかるだろうと思った。
195 :
土々呂:2007/02/13(火) 21:32:26 ID:+ab/VkCp0
指の爪に入り込む生ぬるいカレー。どろっとした茶色いそれは、
ゆるゆるのアレみたいだ。汚らしい。
「カレーで顔を洗えたら、1日だけキモいとか云わねェー」
そう云ったら土々呂は、洗面器に盛ったカレーを自発的に
両手ですくって顔に擦り付けた。
土々呂の白い顔にこびりつく臭そうな茶色のルー。
とろけた玉葱と赤茶けた人参。潰れたじゃが芋。ぬらめく豚肉の脂肪。
俺はリバースしそうになりながらビデオを回した。編集後、
うちの居間の50インチの液晶テレビで繰り返し見せつけた。
上映中、土々呂は撮影時よりも嫌がった。
「眼を逸らさなかったら、もう1日だけキモいとか云わねェー」
その一言で、土々呂は画面を凝視した。
吐き気を堪えながら、カレーで顔を洗う自分を見ていた。
俺と土々呂がまだ厨の頃の話だ。たぶん厨二。14歳ぐらいだったと思う。
196 :
土々呂:2007/02/13(火) 21:33:16 ID:+ab/VkCp0
あれから10年。
男に「好きだ、」と云われておえっと思ったうぶな俺はもういない。
高校で覚えたのは受ける悦び。大学で知り得たのは犯す楽しみ。
今おもえば、土々呂は俺好みな中性的な受け男だった。喰っとけばよかった。
あの頃の俺的にはキモいやつだったが、
いまの俺的にはストライクゾーンのど真ん中だ。
もっとも土々呂は永遠の14歳じゃねえ。俺がでっかくなったみてえに、
今頃あいつもきっと育ってる。
美しいって形容詞が似合う男になってたらいいなと思う。
高1の夏、土々呂は家の人と一緒に県外に越した。それっきりだ。
ときどき無性に会いたくなる。
何処かでばったり会えたら、土々呂と一緒にどこ行こう?何しよう?
妄想はつきねぇーが奇跡は起きない。日々は過ぎゆく。
奇跡は起きなかった。だが俺は土路呂と巡り逢った。
土路呂dororoは土々呂totoroに良く似ていた。正確に云うと、
俺の妄想の中の土々呂〜成人男性バージョン〜に酷似していた。
そういうわけで俺はいま、バイト先のコンビニで出会った土路呂にはまってる。
以上、前置き終わり。ようこそアブノーマルな世界へ。
どうか俺と土路呂のエロい話を聞いて欲しい。
つづく