モララーのビデオ棚in801板16

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116触手くんの夏 1
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) 触手ネタ続編 ちょっと時間を遡ったものらしいよ

8月初旬。
連日の夜の温度は27度。寝苦しい日が続いている。
体温で温まった布団が鬱陶しい。
眠りにつくまで何度も寝返りを打った。

「おはよー、グレさん」
僕が2ヶ月前に拾った塊は、軒先から部屋の中へと居を移していた。
きれいに洗った60センチ水槽がリビングの床に据えられている。
「毎日暑いよねー。グレさん元気だけど、人間にはきついや。寝不足だよ」
やっぱりクーラーを買うべきかなと思った。

南向きのリビングは天気がいいと、まるで温室のような暑さになる。
冬場は採光はいいけど窓が大きいせいで、今度は部屋の暖気が逃げてしまう。
要するに夏暑く、冬寒いという自然の流れに沿った家の作りだった。
それでも街中のむっとする暑さよりはマシかもしれない。
幸いこの家は風通しがいいので、窓を開けておけばなんとかなる。
僕は庭に出て水道の蛇口を捻り、ホースで庭に水をまいた。
気まぐれで植えてみたトマトと茄子が、小さいながらも艶々とした実をつけていた。
元からあった庭木にはルコウソウが巻き付いて、真っ赤な花を咲かせている。
芙蓉の花もいまが盛りで、虫が蜜を吸いに来ていた。
人には厳しい季節でも、植物にとっては最高の季節だ。
僕は水を含んで立ち上る、土の匂いを吸い込んだ。