モララーのビデオ棚in801板16

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1風と木の名無しさん
モララーの秘蔵している映像を鑑賞する場です。
なにしろモララーのコレクションなので何でもありに決まっています。


   |__[][][][]/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   | ̄ ̄ ̄|   すごいのが入ったんだけど‥‥みる?
   |[][][]__\______  ___________
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ||  |      |/
    |[][][][][][][]//||  |  ∧_∧
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ||  | ( ・∀・ ) _
   |[][][][][][][][]_|| / (    つ| |
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    | | |  ̄
                    (__)_)


モララーのビデオ棚in801板15
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1142408011/
 ローカルルールの説明、およびテンプレは>>2-9のあたり

保管サイト(お絵描き掲示板・うpろだ有)
http://moravideo.s57.xrea.com/
2風と木の名無しさん:2006/04/15(土) 16:16:21 ID:prpa3XAN
1.ノンジャンルのネタ発表の場です
書き込むネタはノンジャンル。
スレ違い/板違い/鯖違い/メディア違い問わず、ネタであれば何でもあり。
たとえばこんなときにどうぞ。

  どこに投稿すればいいのかわからない‥‥
   ・ネタを作ってはみたが投稿すべき既存のスレが無い。
   ・投稿すべきスレがあるのかもしれないけど、よくわかんない。
   ・クロスオーバーのつもりなのだが各スレ住人にウザがられた。
   ・みんなの反応を見たうえでスレ立てるべきかどうか判断したい。

  投稿すべきスレはあるが‥‥
   ・キャラの設定を間違えて作ったので本スレに貼れない。
   ・種々の理由で、投稿すると本スレが荒れそう。
   ・本スレに貼る前にあらかじめ他人の反応を知って推敲したい。
   ・本スレは終了した。でも続編を自分で立てる気がない。

  ヘタレなので‥‥
   ・我ながらつまらないネタなので貼るのが躊躇われる。
   ・作り出してはみたものの途中で挫折した。誰か続きおながい!

迷ったときはこのスレに投稿してね。
ただ、本来投稿すべきと思うスレがある場合は
それがどのスレで(ヒントで充分)、しかしなぜこのスレに貼ったのか、
という簡単なコメントがあるとよい。無いとカオスすぎるからね。

ナマモノは伏せ字か当て字を推奨。
それ以外は該当スレのローカルルールに沿うか、自己判断で。
3風と木の名無しさん:2006/04/15(土) 16:17:39 ID:prpa3XAN
2.ネタ以外の書き込みは厳禁!
つまりこのスレの書き込みは全てがネタ。
ストーリーAAであろうが一発ネタであろうが
一見退屈な感想レスに見えようが
コピペの練習・煽り・議論レスに見えようが、
それらは全てネタ。
ネタにマジレスはカコワルイぞ。
そしてネタ提供者にはできるだけ感謝しよう。

  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  | ネタの体裁をとっていないラッシュフィルムは
  | いずれ僕が編集して1本のネタにするかもね!
  \                           | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                               | | [][] PAUSE
                ∧_∧         | |
          ┌┬―( ・∀・ )┐ ピッ      | |
          | |,,  (    つ◇       | |
          | ||―(_ ┐┐―||        |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |
          | ||   (__)_), ||       |  °°   ∞   ≡ ≡   |
4風と木の名無しさん:2006/04/15(土) 16:18:12 ID:prpa3XAN
3.ネタはネタ用テンプレで囲うのがベター。
別に義務ではないけどね。
とりあえず用意したテンプレ。

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  モララーのビデオを見るモナ‥‥。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  きっと楽しんでもらえるよ。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ヒトリデコソーリミルヨ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
5あぼーん:あぼーん
あぼーん
6あぼーん:あぼーん
あぼーん
7風と木の名無しさん:2006/04/15(土) 16:19:34 ID:prpa3XAN
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | 僕のコレクションに含まれてるのは、ざっと挙げただけでも
 |
 | ・映画、Vシネマ、OVA、エロビデオとかの一般向けビデオ
 | ・僕が録画した(またはリアルタイムな)TV放送
 | ・裏モノ、盗撮などのおおっぴらに公開できない映像
 | ・個人が撮影した退屈な記録映像、単なるメモ
 | ・紙メディアからスキャニングによって電子化された画像
 | ・煽りや荒らしコピペのサンプル映像
 | ・意味不明、出所不明な映像の切れ端
 \___  _____________________
       |/
     ∧_∧
 _ ( ・∀・ )
 |l8|と     つ◎
  ̄ | | |
    (__)_)
       |\
 / ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | 媒体も
 | 8mmフィルム、VCR、LD、ビデオCD、DVD、‥‥などなど
 | 古今東西のあらゆるメディアを網羅してるよ。
 \_________________________
8あぼーん:あぼーん
あぼーん
9風と木の名無しさん:2006/04/15(土) 16:20:08 ID:prpa3XAN
携帯用区切りAA

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

中略

[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!

中略

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
10あぼーん:あぼーん
あぼーん
11あぼーん:あぼーん
あぼーん
12あぼーん:あぼーん
あぼーん
13風と木の名無しさん:2006/04/15(土) 16:27:00 ID:prpa3XAN
  |__[][][][]/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   | ̄ ̄ ̄|   じゃ、そろそろ楽しもうか。
   |[][][]__\______  _________
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || |       |/
    |[][][][][][][]//|| |  ∧_∧
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | ( ・∀・ )
   |[][][][][][][][]_||/ (     )
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   | | |
              (__)_)
14風と木の名無しさん:2006/04/15(土) 19:57:05 ID:qsfa3GWM
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  あたらしいの見せてもらうモナ‥‥。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  ど、どんなかな…。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ダカラハヤクシロゴルァ!!
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>1さん、激しくお疲れさまです。
そして場所お借り致します。銀と金、巽森モノです。
ほのぼのぬるい感じでエロはありません。
151/3:2006/04/15(土) 19:59:13 ID:qsfa3GWM
「…退屈だぜ…ふぅ……」

ベッドの上に寝転び、退屈そうな表情で窓の外を眺め、煙を吐く青年。
つい先日、九死に一生を得て、この病院に入院することになった森田鉄雄だ。
病院という場所の空気に、いつまでも慣れることのできない森田は、一刻も早く、この場所から逃げ出したいという気持ちは大きかった。
しかし、松葉杖がなければ歩けないほどの体であるため、仕方なく同室の患者達の好奇の視線に晒されながら、ただ時が流れ、傷が癒えるのを待っていた。

「それにしても今日は静かだな…。いつもならそろそろ…誰かが来る頃だが…」
森田はどうでもよさそうに呟くと、新しい煙草に火を点す。
…それくらいしか楽しみがないつまらない空間。
毎日見舞いに来るのは、見たことも、会ったこともないが、一様に悪者面をした男ばかり…それで病室での評判がいいはずもない。
「…ま、そのほうが面倒がなくていいよな…」
そう呟いた森田が、ベッドの上にごろりと横になった瞬間だった。

「…随分とリラックスしてるんじゃねぇか?出血多量で、死にかけたばっかりのヤツとは思えないぜ」
部屋の外から、少し笑いを含んだ声が聞こえてきた。
「ん…?誰だ…って、巽さんじゃないですか?!(がばっ」
ふと目線を部屋の入口に移した森田は、慌てて身体を起した。
部屋を微かに覗くように立っていたのは、自分の知る男…銀二の仲間である、巽有三だったからだ。
「…あ…てぇ…っ」
「おいおい、無理するな…そのまま寝てろ、かまわねぇ」
傷口が傷んだのだろう、顔を歪める森田を手で制して、パイプ椅子を持ち出し、ベッドの脇に座る巽。

「あ、すみません…巽さん…それじゃお言葉に甘えて…(ぽふっ」
少し恥ずかしそうに笑いながら、再びその身体を枕に預ける森田。
「…ギリギリだったそうじゃねぇか。よかったな、死んじまわなくて…(カチッ。
それにしてもこの状況…大した人気モノだな、羨ましいぜ…くくっ…」
懐から取り出した煙草に火をつけ、唇を歪める巽。
森田の見舞い客がいる時、同室の患者は席を外すようになっていた。
訪れる者がみな、胡散臭げなのだから、無理もない。
162/3:2006/04/15(土) 20:00:29 ID:qsfa3GWM
「ははは…勝手に凄い想像されちゃってるみたいで…俺。なんせ刺し傷ですからね…何箇所も。
それでですね、巽さん…今もご覧頂いた通りです。俺、満足に動くこともままならない状態でして。
…暫くは、使い物にならないと思います。
わざわざ足を運んで頂いたのに、なんのお役にも立てなくてすみません。て……いててっ…」
そう言って、自由にならない身体でぺこりと巽に頭を下げる森田。
「おいおい…お前何言ってんだよ?」
そんな森田に、巽が呆れたように、苦笑いを見せた。
「え?…何って…巽さん、銀さんに言われて、なにかお話を持ってきてくれたんじゃ…ないんですか?」
ゆっくりと頭を上げながら、森田が尋ねる。
「おいおいまてまて!!…いくら俺達の人使いが荒いっつったって、さすがにソレはねぇ。
…今日はその…ぎ、銀さんは関係ねぇ…俺の独断で、ここに…見舞いに来た…」
手にしていた煙草の灰を落としながら、巽は森田から視線を外して言った。
「え…マジですか!?」
驚いた表情の森田…巽のサングラスをかけた横顔からは、その心中を察することは難しいが、嘘はついていないように思える。
「…ちっ、それは失礼だろ…。まぁ信じられなくても、仕方ねぇかもしれねぇけどな」
そう言って笑う巽は、再び起し掛けていた森田の頭を、ぐいっと枕に押し付ける。
「…そんなコト考える暇があるなら、早く治して俺らんとこに来いよな…」
そして、綺麗にまとめあげられている森田の髪を、悪戯っぽく笑って乱した。
「うわっ、巽さんちょっとやめてくだ…(ピピピ…ピピピ…)…あ、携帯ですか…」
くしゃくしゃと髪を弄る巽に抗おうと、腕を上げた森田だったが、突然鳴った携帯に、その動きを止めた。
「…悪いな、切ってないといけねぇんだろうが…(ピッ。…はい、巽です…はい、そうです…わかりました、それではそのように…」
片手で軽く謝罪するように挨拶を済まし、部屋を出て行く巽…どうやら森田に聞かせるつもりはないようで、ドアが静かに閉じた。

「…なんか厄介な仕事抱えてるのかな。…それなのに…こんなトコまでわざわざ来てくれた…?」
そう呟くと、身体をベッドに沈める森田は、巽の前では平静を装っていたが、身体を起していることはかなりの負担だった。
173/3:2006/04/15(土) 20:01:44 ID:qsfa3GWM
少し呼吸を整えようと、瞳を閉じる森田が、そのまま深い眠りに落ちてしまったのも、無理はないことだろう。
巽の見舞いがもたらしてくれただろう、安堵の気持ちも手伝う、心地よい眠りに。
「………んっ…?」
どれくらいの時間が経っただろうか、つい一休みのつもりが、随分と長く眠ってしまったらしい。
「…あっ…そうだっ…巽さんは…っ」
いくら自分が怪我人とはいえ、客人である巽が、少し席を外している間に眠ってしまった森田は、慌てていた。
「……もういるワケないよなぁ、忙しい人だろ…あ……」
申し訳ない気持ちで、その影を求めるように、窓の外を見ようと顔を上げた森田の目を、捕らえるものが映った。
…見舞いの品を持参し、数多く自分を訪れた見舞客。
しかし、その誰もが置いていくことのなかった、病室にあって当たり前のものが、そこには無造作に置いてあったのだ。
手を伸ばし、そっと触れると、瑞々しい手触りを伝えてくれる、色鮮やかな花束。
「…まさかコレ…巽さんが…?」
どう考えてみても、それ以外はないようだった。
さすがに、森田への手渡しは恥ずかしかったのだろう、部屋に戻ると、眠ってしまっていたのを幸いに、置いて行ったに違いない。
「…あの巽さんが…こんなに普通に可愛らしい花束を…ふっ」
ついつい、零れた、楽しそうな微笑み。
森田には、店員の視線を避けるように横を向き、ぶっきらぼうに花束を作らせる、巽の姿が目に浮かんでいたから。

「…似合わない…似合わなすぎるっ…けど、こういうのって凄い嬉しいものなんだな。俺…全然知らなかった…ありがとう…」
サイドテーブルの花束を、そっと掴み、腹の上に乗せて、柄にもなく愛でる森田。
入院なんて退屈で仕方なく、早く逃げ出したいと思い続けていた。
そんな森田が、入院も悪くないなと思えた、初めての瞬間だったのだろう。

死の淵を見せた傷の痛み…それさえも忘れさせる暖かさが、巽の花束にはあったから。
18風と木の名無しさん:2006/04/15(土) 20:02:25 ID:qsfa3GWM
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ モウアキタヨヌルイシネ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

ありがとうございました。ここは多謝…っ!!
19風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 01:23:28 ID:E71Ntbjp
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  ホストドラマ習練続き。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  だからしつこいよ。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ しかもまだ終わんないらしいよ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
20風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 01:25:26 ID:E71Ntbjp
ふらついている足元を、立ち上がるときによろける身体を、気づけば目で追っていたのはいつからだろうか。
異変に気づいていながら、秀は声をかけられないでいた。
廉が倒れたのは本当だった。けれどそれでもどうにかもっていた廉は自力で帰ろうとした。
そして人知れず、裏路地で倒れた。

あの日、廉のマンションへ足を運んだ秀が誠也と遭遇したのは、そのエントランスだった。
驚きで思わず足を止めた秀に向かって、サングラスをかけたままの誠也は、笑んだ口元に
人差し指を当てて制した。
「どうして来たのかは、きかないでおいてやる。」
秀はその言葉で、はたと自分の行動をかえりみた。どうして、なにをやっているんだ。
呆然としている秀に向かって誠也はなにかを放った。慌てて秀はそれをキャッチする。――鍵。
「それは奴に渡すかロッカーに戻せ。多分無くしたと思ってる。」
誠也は言って煙草をとりだした。
「暗証番号は1594。」
火をつけて、吸い込む。吐き出す。
「――頼んだ。」
「誠也、」
誠也は秀に背を向けて軽く手をあげた。それ以上何も言わせないと、その手の甲が語っていた。

あのときには、既に。誠也にあう前には、もう。
「――くそ。」
廉はとうに目の前から姿を消していた。追えるわけも無かった。雨の音が耳についた。
廉が吸いかけて落としていった煙草を踏み消して、秀は自分の額に拳をうった。
「深みにはまってるのは俺じゃねーか・・・。」
あれはただの好奇心じゃなく、悪戯でもなく。嫉妬だ。
212/5:2006/04/16(日) 01:26:49 ID:E71Ntbjp

濡れた足取りは重く、走っていた廉は徐々に速度を落とし、ついに立ち止まって、しゃがみこんだ。
なにやってるんだ俺。馬鹿じゃねーの。女々しいったらありゃしない。雨が襟首から入って直に皮膚を濡らした。
「どうも俺は捨て犬に縁があるらしいな。」
顔を上げた廉は、小さく口を開いたまま、動けずにいた。
――その視線の先には、かつてのこの街の王が立っていた。
「どうして、ここに。」
小さく呟いた声は雨の音にかき消された。

引きずるように部屋まで連れていかれ(誠也のマンションはそのままになっていた)、風呂に押し込まれた。
「熱い湯でもかぶって目を覚ませ。」
誠也はそう言ってタオルを投げ、戸を閉めた。
まるで子供扱いだと、廉は唇を噛んだ。事実その通りなのが余計に腹立たしかった。
結局何も訊けなかった。いや、訊く勇気が、なかったのかもしれない。
説明しがたいもやもやとした感情に包まれたまま、廉は鼻の先まで湯船に沈めた。
223/5:2006/04/16(日) 01:28:30 ID:E71Ntbjp
なにを言っていいのか、この人がどこまで知っているのかわからずに、風呂からあがった廉は
誠也に背を向けて、濡れた髪から水滴を落としていた。借りた服の袖が余ったのが無性に気についた。
誠也もそちらには目を向けず、ライターを弄んでいた。
「廉。」
呼ばれた名に顔を向けたときには、唇を塞がれていた。
固まった廉は一拍後にどん、と誠也の胸をつきかえす。
「な、にするんですか!」
「嫌だったか?」
廉は眉をひそめたまま誠也の顔を見上げた。しばらく見つめて視線をそらす。
「―――。」
驚いたけど、嫌では、なかった。
「もう一度するか?」
「冗談止めてください。」
「――そういうことだろ。」
廉はそう言って煙草の火をつけた誠也を、わけがわからないままでもう一度見た。
「俺は別に男に興味が無いが、お前がどうしてもっていうんなら抱いてもいい。――でも自分からは望まない。」
ここまで言わなきゃわからないのか、と言う顔だった。いい加減、違いに気づけ。
「お前は、誰に、どうしたいんだ。」
言葉が頭の中に響いた。なにかにぶつかって反響する。廉は視線を落とした。
「せいやさん」 廉は小さく呟いた。
「手ぇやかせすぎなんだよ、お前は。」
誠也はもたれかかってきた廉の頭をくしゃりと撫でた。
234/5:2006/04/16(日) 01:30:00 ID:E71Ntbjp
「どういうつもりだ、亮助。」
つめよった秀に、遼介は答えない。
「りょ、」
「別にどうでもいいですけど、まわりを巻き込まないで下さい。」
リピートされたセリフに秀は少なからず動揺する。
「ホストが二人も挙動不審だと、店としては迷惑なんですよ。」
亮助はいつもとかわらず歯に衣着せぬ物言いをした。けれど今日はよりトゲがある。
「いつまでくすぶってるんですか。」
言いながら亮助は秀の方へ向きなおった。
「秀さんはいつもそうですよね。決めてるくせにいつまで立っても煮え切らなくて、
自分はどうでもいいってふりして、選択を誰かに頼って。顔に全部出てるのに。」
亮助は秀を見据えた。秀は言葉に詰まって喉をならした。
それを見て亮助は、小さく息を漏らし頬を弛めた。
「そういうところが好きですよ、秀さん。」
「・・・馬鹿。」
「そういう顔してると本当に襲いますよ。」
「調子に乗るな。」
亮助の頭をはたいて、秀はきびすを返した。
「明日は休むからフォロー頼む。」
「貸し、大きいですよ。」
「10倍にして返してやる。」
ふっきれたように、秀は笑った。
245/5:2006/04/16(日) 01:31:45 ID:E71Ntbjp
『――ということでよかったんですよね?誠也さん。』
ああ、とうなずいて誠也は手元のグラスをまわした。赤いワインに光が差す。
「あいつはこうでもしないと動かない。」
『いいんですか?』
何が、とまでは言わない亮助の相変わらずの微妙な気のまわし方に誠也は人知れず笑む。
「今更だろう。」
ふと視線を窓の外に広がる夜景に移し、誠也はしばし逡巡してから口を開いた。
「――またお前の力を借りたな。」
その言葉をしばし思いやり、亮助は電話の向こうに悟られないようにして、ふ、と笑んだ。
一度深呼吸して、空を仰ぐ。
『忘れたんですか、誠也さん。』
ん、と誠也はまぶたを動かした。
『ロミオは永久指名制です。』
いつでもどうぞ、と続けた亮助にくつくつと誠也は笑った。
「そうだったな。」
まぁ、個人的にもちょっとからかいたかったですし。飄々と続ける亮助に、
誠也はまた別の種類の笑みを浮かべる。
「つきあう気あるか?」
なにがですか。問い返す語尾にかぶせるように誠也は続けた。
「アフター。」
不意をつかれた亮助は、一瞬目を見開いて、どうしようもなく、笑った。
『・・・喜んで。』
25風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 01:32:59 ID:E71Ntbjp
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ なんか別のカプまぎれてないか?
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

楽しいの自分だけな気がする。
遅ればせながら>>1さん乙。
26風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 06:24:01 ID:SlVZEfCs
>>19姐さん
矢欧2は是非とも姐さん原作でお願いします。
ああ、今日も一日がんばれる。
27風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 09:49:16 ID:9OfoFI0S
>25
待ってました。
秀廉2人だけの問題じゃなくなっててさらに楽しいw
また続きをお待ちしています。
28風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 13:24:45 ID:EA7Rvbhl
>>19
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
キタキタキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!!
なんかもう全部がいい!
なにやら紛れてるのなんてとってもイイ(゚∀゚)!!
是非また続きもお願いします(*´∀`)
29風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 13:46:21 ID:o/rXLqSt
>>19 ありがと、ありがと、ありがとーです。これを私の矢欧2にします。
まぎれてる方もよろしくお願いします。5/5しびれたぁ〜
30風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 13:50:56 ID:UNNyr6Ru
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

某スレの萌え話に触発されました。
エロ注意。
31ヒトリノ夜1/2:2006/04/16(日) 13:55:49 ID:UNNyr6Ru
声がそっくりだったのがいけなかった。

特徴のある声。少し舌足らずにも聞こえる話し方。
モニタの向こうの裸の女性に覆いかぶさる、顔のない男の声は彼と同じ。
最初は笑った。今度あいつに教えてやろう。きっと一緒に笑える。
こんなんしてんの?と揶揄ってやろう。そう思った。
それなのに。

「「ココ、気持ちええ?」」

「「スゴ、こんなんなってるわ・・・自分、ヤラしいなぁ」」

どうして言葉つきまで一緒なんだ。
ヘッドフォンで聞いてると、男の荒い呼吸までが耳のそば。
優しい手が、彼女の緊張を解していく。囁かれる言葉は、いつか聞いたものとよく似ていた。
いけないーーー体が熱くなる。いつもの鑑賞時とは違う切ない熱さ。

「「どこ触って欲しい?」」

言葉に、自分の胸を掻く。

「「舐められんの好きなんや・・・?俺のも舐めてや」」

言われて、自然と口が開いた。
ずきりと腰がうずく。何でこんなことになってんだ自分、と突っ込みつつ、
触れてくれと要求し始めたソレを抑える。
彼と同じ、自分より少し大きな手が、いやらしく動いている。卑猥な音が鼓膜を刺激して、
ダメだ、もう消そうーーーそう動いた瞬間、男は耳元で言った。

「「自分でしてみ?俺に見して」」
32ヒトリノ夜2/2:2006/04/16(日) 14:00:33 ID:UNNyr6Ru
瞬間、触れてしまった。その時の狂喜。
夢中で慰めた。モニタで、男が動く。その指が自分に触れている錯覚。
ちゃんと触れてほしくて、心が捩れていく。
触れているのは彼の指。目の裏に浮かぶのは彼の、見慣れた笑顔。
後ろめたくて、だから余計止まらなかった。

「「もっと脚開いて」」「「オマエのヤラしいとこ、ちゃんと見してぇな」」
「「うわ、スゴイ・・・エロイなぁ・・・恥かしないの?エエ子やな」」

べたな言葉に高まる自分がいる。男の言葉どおり、足を開いてしまっている。彼が見ている訳もないのに。
女が声を上げ始めるタイミングが、自分と同じだった。あられもない悲鳴に、自分は声を押し殺す。
右手がぬるりとすべる。くちゅりと耳元で音がする。
気がつけば男も、興奮した息遣いだけを聞かせていて。
何で息を継ぐのも奴と一緒なんだ、と胸がふるえた。

「あ、」

名前。呼べば、少しは楽になれる?

「あぁ、」

小さな声で呼んでみる。耳の奥から応える声が聞こえた気がして、右手が痛いほど激しく動いた。
もう、ダメだよもう、イッちゃうよ・・・
声を、床に額をこすることで抑えた。
33ヒトリノ夜3/2:2006/04/16(日) 14:01:24 ID:UNNyr6Ru
「「イく?」」

ソコに響く、彼と同じかすれた声。

「「イッてまえて。ほらぁ」」

「アカンて、出てまうて、アカン、あかん・・・」

女の嬌声。自分は彼の名を呼んだ。
身体と心が一緒にふるえて、ふくらんだ劣情を一気に右手に吐き出した。
自分で得るには初めての快感に、意識がふっと切れる。
手をついたところにリモコンが当たって、ぷつりとモニタが暗くなる。途端に静寂が満ちた。
短い息を継いで整える。右手には溢れる劣情。耳には彼の声の残滓。
こんなん、絶対あいつに知られたない。
べたついた感情に似たものを、白い虚しさで拭い去った。
34ヒトリノ夜3/2:2006/04/16(日) 14:02:55 ID:UNNyr6Ru
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

改行が多いと言われてしまって、3つに分けてしまいました。
某スレの皆さんにお礼とお詫びを。
35風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 15:05:23 ID:dK+wuZvB
>>30-34
本ネタわかんないけど萌えたー!
薄暗い部屋でくったりとしながら、ちょっと自己嫌悪入りそうになってる感じとかイイ(゚∀゚)!!
36風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 16:53:10 ID:SJQ2vuwR
新スレ移行していたー!
1乙です。保管サイト管理人さんも更新お疲れ様でっす!
37風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 18:16:21 ID:e3X+tTzd
>>30
姐さん、ありがトン!!
激しく萌えました。
天真爛漫なヤシの、切ない一面をみたようで大興奮ですよ。
エロスも美味しく頂きました。

38風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 19:59:53 ID:JqaisVcE
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  モララーのビデオを見るモナ‥‥。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  続きが出たんだ。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
本スレの流れが変わってるのでこっそりと。
新境地に萌えてくれたり、続きを見たいって言ってくれた優しい姐さんへ。
銀と金、銀森エロめ(っていうか続き。
男前を喘がせることの難しさを痛感したぜっ…ぐだぐだへたれで反省。
391/3:2006/04/16(日) 20:00:26 ID:JqaisVcE
身体を深くベッドに沈められた森田、そしてその体の上に覆い被さっている銀二。

「…銀さっ…やっぱ、ちょっと待ってくだ…っ…んっ…」
森田は声を上げたが、しかしそのやっと出した声も、最後は堪えきれない、喘ぎ声に変わってしまっている。
「…どうした?」
森田の手首を掴み、その動きを封じ、しっとりと濡れる肌に唇を這わせていた銀二が、森田に応じる。
年齢差はかなりあるとは言え、その力は銀二の方が上だろう。
…傷を負った森田を軽々と抱えあげ、苦もなく運んでしまえるほど、腕力は強い。
「…ぎん……っ!」
「…ん?森田、なにか言いたいことがあるんじゃないのか?」
何かを訴えたそうに口を開く森田だが、うまく言葉にさせてもらえない。
森田は今まで、この類ことには全く経験がないのだろう。
しかも、その肌に触れている相手が、あの銀二なのだから、抗えないのもなおのこと無理はない。
「…いいたくても…いえな…」
そこまでで、森田の言葉はとぎれる。

「んっ…ふっ…っ…」
貪られる唇、絡まる舌…森田は瞳をきつく閉じ、手を強く握りしめる…自由に張なるのはそこだけしかない。
「…言っただろ、俺に任せておけと…お前はなにもしなくてもいいってな…」
唇をゆっくりと離した銀二は、森田の耳朶を甘く噛んだ。
たったそれだけのことで、森田の身体がぴくりと反応したのが見て取れる。
銀二はそんな様子を見て、楽しそうに笑った。
「…くっ…っ…」
体が意に反して反応してしまうなら、せめて声だけは。
そうとでも考えているのか、森田は色が変わるまで、強く唇を噛み締めていた。
「別に声を出したって、誰にも聞こえやしねぇ。
そんな無理して堪えることはないだろう?聞かせろよ、お前の声…」
「ぎんさん…んなの聞いて…楽しい…すか?」
閉じていた目をうっすらと開けて、森田が絶え絶えに尋ねる。
「そうだな、野郎のそんな声なんざ聞いたって楽しかねぇ…と言いたいところだが、お前は別かもな…」
銀二はニヤリと笑うと、押さえ込んだ森田の胸に唇を寄せ、舌先でなぞり、硬い突起に軽く歯を立てる。
402/3:2006/04/16(日) 20:01:08 ID:JqaisVcE
「…!!…ん……っ」
ベッドに押し付けていた、森田の身体が浮くほどの大きな反応。
「…フフ…思ってたより悪くねぇ声だな…そうだ、手首痛ぇだろ?悪かったな」
銀二は掴んでいた手首を離すと、森田の顔にかかっていた前髪を払ってやった。
「銀さん…これで、終わりですか…?」
「…おいおい森田、そんなワケねぇだろうが。
この先はそれなりに苦痛もあってな、俺は無理になんてしたことはねぇよ。
だがもし、お前が止めてくれって言ったとして、聞いてやれなかったら、少しでいい、我慢しててくれ…」
銀二はそう呟くと、森田の身体を強く抱き、動きを封じると、長い指を慎重に森田の身体に差し入れる。
「…!!!…んぁ…っ…!!」
銀二の指が、森田の身体を解す様に蠢きはじめた。
それだけでも、ゾクリとするような鳥肌が立つ感覚が走リ、背筋が仰け反る。
「おい森田、力抜けって言っただろ?」
銀二は少し困ったように、森田に言い聞かせるように囁く。
「…っ…そんなこというなら…ぎんさんこそ…ぬいて…ください…っ」
力を抜けと言われて、とてもではないが従える状態ではない森田。
「いきなり入るわけないだろ?こうするのは仕方ないんだ…まだ痛いか?」
「んっ…も…いたくは…な…ぁ…」
銀二の問いかけに、森田はシーツを握りしめつつ、苦しそうに応える。
「そうか…(くちゅ」
「…んっ!!…はぁ…はぁ…」
銀二の指が引き抜かれると、森田は体の力を抜き、胸を激しく上下させる。
そんな森田を見つめ、髪を一撫ですると、銀二は着衣に手をかけた。
413/3:2006/04/16(日) 20:03:02 ID:JqaisVcE
「…そろそろ落ち着いたな…いくぞ(ぎしっ」
森田の呼吸が落ち着くのを待っていた銀二が、静かに圧し掛かった。
「……マジで…ほんきですか…ぎんさ…ん?…」
「何言ってる、今更…俺に任せておけって言っただろ、心配するな」
銀二が森田の汗ばむ頬に、安心させるように唇を寄せた。
「………わかりました…好きにしてください…(ぎゅ」
森田は遠慮がちに、銀二の首へと腕を回した。
「…ああ」
銀二は呟くと、森田の力の入らない脚を開かせると、自分の身体を割り込ませる。
「……ッ!」
相手が銀二とは言え、無意識に強張ってしまう、森田の体。
「最初は苦痛でしかねぇだろう…少しでいい、耐えてくれ…(ぐぃ」
「く…ぅっ…んぁ…っ!!!」
今までとは比べ物にならない異物の挿入感、そして痛み。
しかし、暴力による苦痛とは違う感覚もあったが…それが森田には、なにかわからない。
「…さすがにキツいな…これじゃ動かせねぇか…?」
銀二は呟くと、動きを止めた。
「…いっ…てぇ…っ」
森田は銀二の背中に、強く爪を立てる。
「…痛ぇだろうな…だが…もうこれ以上は無理か…すまん」
銀二は少しだけ申し訳なさそうな表情を浮かべると、一気に腰を進めた。
「………!!!」
深く繋がった身体…息も止まりそうな激痛。
「…俺にはお前が必要だ」
森田を抱く銀二の口から、つい漏れた言葉は、苦痛に苛まれる森田の耳には、届かなかったかもしれない。
だが、銀二はむしろ、その方はいいと、思った。
今の森田には、甘い言葉など邪魔なだけだと知っているからだ。

(だから…もし、お前が負けたとしても、絶対に…死ぬな…)
銀二は強く願う…この後に差し迫る、命を張った賭けを前にして…。
42風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 20:04:05 ID:JqaisVcE
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 妄想し杉じゃないかこれ?
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
場所拝借しまくって申し訳ない、激感謝。
続きは勝ってらぶらぶになるのもよし、負けて監禁されて(ry)な展開になるもよしってコトで。
43風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 21:08:49 ID:hYu0jege
>>38
エロキター!!!!!
今日はもう興奮して眠れないよ。
ありがとう、本当にありがとうございます。
44風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 22:12:10 ID:DK/KaLl6

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    | だいぶ前にドラマ化もされた今も大人気の脱力系獣医漫画
                   |「動/物/のお/医/者さ/ん」の妄想ssだモナ 
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 表向き 公×ニ前提だけどイチャコラ要素皆無です
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ タダタダ2がヘタレ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
451/6:2006/04/16(日) 22:13:23 ID:DK/KaLl6
さ、寝よう。
そう思って布団に潜り込んだまさにその瞬間、玄関のチャイムが鳴った―――ような気がした。
冷えた布団に包まれた四肢をいまさら動かしたくはないのだが、もし来客なら出ざるを得ないだろう。
とはいえ、今は―――
壁に掛かった時計を見上げた公テルの目に、数字の11を指している短針が映った。
長針のほうは数字の5を指している。つまるところ、今現在の時刻は11時25分。
来客にはいささか非常識な時間帯だ。

公テルは首をめぐらせ、隣で寝ていた千ョビの頭をゆっくりと撫でた。
「誰か来たかな」
一瞬きょとんとした表情を浮かべた後、千ョビは小首をかしげて玄関の方向に目を向けた。
「チャイム聞こえた?」
次いで尋ねられた質問に対し、千ョビが答えようとした直前に再びチャイムが鳴った。
今度ははっきりと聞こえた。
黙って見つめ返す公テルに向かって、千ョビは【聞こえた】と尻尾を振った。
どうやら出ざるを得ないようだ。公テルはしぶしぶながらゆっくりと布団から這い出て、
長い廊下を渡りながら玄関へ向かった。
こんな夜中に裸足で踏む廊下の床は冷たく、一歩一歩に嫌気が差す。

ようやくたどり着いた玄関の扉を開けてみれば、そこに立っていたのはお馴染みの人物だった。
正直言って二度目のチャイムの辺りで来客の正体はうすうす感づいていたのだが、
やっぱり予想通りであった。公テルの後ろについて歩いてきていた千ョビが尻尾を振って、来客を出迎えた。
真っ赤に染まった頬と潤んだ目をして震えていたニ階堂を無表情のまま見つめ返し、
公テルは来客を中に迎え入れるべく道をあけてやった。
462/6:2006/04/16(日) 22:14:38 ID:DK/KaLl6
「ご、ごめんな。こんな夜中に」
「いや、それは別にいいけど……どうしたんだ」
神妙な面持ちで靴を脱ぐニ階堂にそう尋ねると、ニ階堂はウッと言葉を詰まらせた。
何か言いたくないような事情でもあるのだろうか。
見る間にわなわなと震えだして顔色を白くしたニ階堂を黙って見つめていると、
やがてニ階堂が消え入るような声で呟いた。

「で、出たんだ、アレが」
言うなり、その"アレ"とやらの姿が脳裏によぎったのか、ニ階堂はわっと両手で顔を覆った。
「……アレか」
「こっ、この季節になればもう縁はないと思っていたのに……!」
「……ニ階堂、アレはあったかい時期よりむしろ寒い時期のほうが多いんだぞ。
凍えたのが皆家の中に逃げ込んでくるから」
ニ階堂の青い顔がよりいっそう青くなるのを間近で眺めながら、公テルは冷えた腕を擦った。
「とりあえず、上がれよ。寒いから」
「ウ、ウン。ごめんな、いきなり……迷惑だったろ」
コートを着込んでしっかり厚着のニ階堂と比べて、公テルはパジャマだけである。
冷えた廊下を踏む足が冷たい。すぐ横に並んでついてくる千ョビの頭を撫でながら、公テルは頷いた。
「ちょっとね」

公テルの言葉に素直に落ち込むニ階堂を自分の部屋に通して、公テルは布団の上に座った。
どうやら遠慮しているらしいニ階堂はコートを壁にかけた後、部屋の隅のほうに
ちょこんと正座して事の顛末を話し始めた。わなわなと細かく震えながら。

「……ちょっとジュース飲んでから、寝ようと思ったんだよ。そ、それで台所に
行ったら……ア、アレがさ、三角コーナーに立ってて、目が合ったんだ。
そしたらカサコソって、カサコソって四方八方からカサコソって音が……!
オレを取り囲むようにカサコソと……うわああっ」
473/6:2006/04/16(日) 22:16:15 ID:DK/KaLl6
顔を両手で覆って蒼白になるニ階堂の隣に座って、千ョビは慰めるようにニ階堂の手を舐めた。

「四方八方の物音は幻聴だろう」
「違う!確かにこの耳で聞いたんだ。ア、アレが大挙して押し寄せる音を……
あいつが仲間を呼び寄せたに違いないんだ。そ、それでオレを襲おうと……」
公テルはため息をついてニ階堂の青い顔を見つめた。
「ほとぼりが冷めたら帰るから。アレが寝静まった頃に……」
「何時ごろ?」
「え……えっと……あと1時間ぐらいしたら……」
公テルは時計を見上げて、ため息をついた。よほど混乱しているらしい。
それとも、憎むべき対象のことなど何も知っていたくないからだろうか。
それにしても獣医師の卵としてそれは……

「……ニ階堂。ネズミは夜行性だ」
静かに告げられた公テルの言葉に、ニ階堂はいたく衝撃を受けたようだった。
握り締めた拳を膝の上に乗せ、わなわなと震えているニ階堂の顔を千ョビが心配そうに覗き込んでいる。
目を潤ませて顔を上げたニ階堂の次なる懇願を予測して、公テルは立ち上がった。
「じゃあ、今もう一組布団出すから。埃臭くても文句言うなよ」
「す、すまん……迷惑かけて」
恐縮して頭を垂れながら、ニ階堂はほっと胸をなでおろした。
とりあえずは、"アレ"が潜むあの家から避難できる。

目を潤ませて感謝するニ階堂をよそに、公テルはもくもくと布団を敷いた。
「ニ階堂、セーターはともかく、ジーンズじゃ寝苦しくないか」
「え?いや、大丈夫。あ……でも、布団が擦り切れちゃうかな」
公テルに敷いてもらった布団の上に座って、ニ階堂は自分の脚を見下ろした。
ところどころ色落ちしたジーンズの生地は硬く、自分の布団ならともかく人様の布団で寝るのは気が引けた。
「いいよ別に。古い布団だし」
「じゃあ、オレパンツで寝る」
「風邪引くよ。オレのパジャマ貸すから」
ジーンズを脱いで下着姿になったニ階堂に呆れ、公テルは自分のほかのパジャマを取りに箪笥へ向かった。
484/6:2006/04/16(日) 22:17:31 ID:DK/KaLl6
確かにこの季節にその格好は無謀だった。案の定脚をすり合わせて震えだしたニ階堂は
神妙な面持ちで貸してもらったパジャマを身につけ、布団に入った。
「す、すまん……何から何まで」
「いいよ」
【今日泊まるの?】黒い鼻をひくひくさせてニ階堂の顔を覗き込む千ョビを撫でながら、
ニ階堂は不甲斐ない自分を反省してため息をついた。

「……どうしてオレってこうなんだろうな……自分が情けないよ」
「……まあ、誰にだって一つや二つ苦手なものがある」
「普通の人ならそれでいいだろうけど、オレは獣医学生だぞ。いずれは獣医になるのに……
アレが触れないんじゃ……」
暗い面持ちで天井を見つめるニ階堂をちらりと見て、公テルはしばし黙り込んだ後、口を開いた。
「……まあ、人には向き不向きがある」
―――だからげっ歯類はオレが担当しよう。
そう心中で続けた公テルをよそに、ニ階堂は青い顔をして公テルのほうに目を向けた。
ニ階堂の潤んだ瞳が物言いたげに自分を見つめているのに公テルは気づいたが、
あえて気づかないふりをしようと決めた。
すがるようにこちらを見つめるニ階堂には悪いが、正直言って、とても眠い。
どうしても気になる用事があるのなら、その都度あちらから言ってくるだろう。
公テルは睡魔に身をまかせるまま目を閉じた。
寝返りを打ちながら、「ニ階堂、電気頼む」と言い添えて。


一方で、ニ階堂は一人心中穏やかでなかった。
公テルが寝る間際に放った「人には向き不向きがある」という言葉。
それが意味するところは、つまり。

「……オレには、獣医は向いてないって事か……」
両隣の公テル、千ョビの穏やかな寝息が、むしろニ階堂の不安をかきたてた。
495/6:2006/04/16(日) 22:20:05 ID:DK/KaLl6
確かに、ニ階堂の度を越したネズミ嫌いによって何かしら騒動を起こし、
周囲に迷惑をかけることが今までにも何度かあった。
中でも公テルにはその傾向が強いだろう。
付き合いが長く、行動をともにする時間も長い公テルに、何度面倒をかけたことか。
今現在だってそうだ。
ただでさえ公テルには、それ以外のことでも色々世話になっているのに……。

ニ階堂は公テルの部屋の色褪せた天井をじっと見つめた。
恐らく公テルにかけた面倒の数を数えるより、この天井のシミの数を数えるほうが
はるかに早く、楽な作業に違いない。
―――――「人には向き不向きがある」―――――
ついに、公テルに愛想をつかされた。
天井を見つめながら悶々と考え込んでいたニ階堂は、いてもたってもいられず布団から飛び起きた。

向かう先は決まっている。
先ほどから公テルの部屋の隅に置かれていたけれど、気付かないふり、見ないふりをしていたものだ。
いくら目を背けても、鼓膜にじわじわと忍び入ってくるおぞましい物音からは逃れられなかったけれど。
公テルに気づかれないように、ニ階堂は足音を忍ばせてそっと公テルをまたいだ。
部屋の隅にひっそりと置かれた不気味な水槽。
ふらつく両足をなんとか踏みしめ、意を決して目の前の水槽を覗き込んだニ階堂は、
危うく卒倒する所を何とか踏みとどまった。

うじゃうじゃとのんびりした様子で水槽の中をひしめき合う砂ネズミの大群を、
平常心で見つめる事などニ階堂には到底無理な芸当だった。
(―――目が!目が壊れる〜〜〜っ!)
両眼に叩き込まれた衝撃的な映像に蝕まれ、ニ階堂は身をよじらせて声にならない悲鳴を上げた。
(無理だ!オレには無理だ!絶対に無理だ〜〜〜っ!)
506/6:2006/04/16(日) 22:22:02 ID:DK/KaLl6
目を覆った両手の指の隙間から、再び水槽の中身をちらと覗き見る。
―――無理だ。
目にするだけでもおぞましいこの生き物に触れるなんて。
同じ空間に存在するだけで失神しそうになるこの生き物を……
鳥肌が浮き上がった腕をさすり、ニ階堂は首を振った。
諦めるしかない。公テルに迷惑はかけられない―――

振り返れば、そこには穏やかな顔で眠る友の寝顔。
いつだって一緒だった―――気づけば同じ学び舎へ進み、同じ道を目指し、
共に様々な困難と戦ってきた―――主に漆腹教授という敵と。
こんなに簡単に諦めていいのか?
実際に挑戦してもみないで、長い間一緒に頑張ってきた仲間を裏切るのか?
ニ階堂はもう一度、水槽の中を覗き込んでみた。
そして、もう一度後ろで眠る公テルを振り返る。
ニ階堂の潤んだ双眸が、さらなる決意に燃えて力強くきらめいた。

頑張るからな、公テル。オレ、頑張るから―――!


絹を裂くような悲鳴に飛び起きた公テルが見たのは、倒れた水槽から次々に飛び出していく
砂ネズミの大群と、そのそばで泡を吹いて倒れるニ階堂の姿だった。
起き抜けに目にした理解しがたい光景にしばし呆然と逃げ行く砂ネズミを見守ったが、
階下で有能なハンターが眠っている事を思い出して布団から這い出た。
三ケが事態に感づく前に何とかしないと。
びっくりして固まっている千ョビを促して、公テルは逃げた砂ネズミを回収するべく部屋を出て行った。

後日猛省しながら事の次第を説明するニ階堂の誤解に公テルは気づいたが、
「げっ歯類はオレが担当しようと思って言った言葉だったんだ。オレがお前を見捨てる筈がないだろう。
人には向き不向きがあるから、お互いに補い合って頑張っていこう」

―――と、いつか機会があれば言ってやろうと思った。
51風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 22:25:17 ID:DK/KaLl6
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ いつか二人のイチャベタss書いてみたいと目論んでるが
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) この二人のイチャベタはどうしても思い浮かばんのです…
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
52風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 22:28:55 ID:G1kmWYuD
>51
GJ-!
アレにがくぶるなニカイドウ可愛い。
公テル、そういうことは内心で思ってないでさっさと言ってやれ・・・
53風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 22:36:22 ID:8FzYmeX9
固まるチ.ョ.ビちゃんカワイスw
あの絵のままの光景が目に浮かびました。GJ!
54風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 22:36:25 ID:E71Ntbjp
>>51
GJ!2がカワイス。
わかる。わかるよ。あの二人はメンタルラブなんだよ。
しかし原作はアレだけ公二なのに、ドラマ版は逆に見えるのは私だけか。
55風と木の名無しさん:2006/04/16(日) 23:45:26 ID:XoKJZSFf
>>51
GJ!
本当に原作絵で脳裏に再生されたよ
56風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 00:17:32 ID:CeHIyvwC
アレに怯える2カワユス!
いい萌えをありがとう
57風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 00:41:09 ID:gRy1VLn0
GJJJJJ!!テラモエタ!
そう言わず今言ってやれよ、公…ww
しかしそんなに「アレ」「アレ」連呼したら、なんだか別のものに2が怯えているような…
大きすぎる「アレ」にガクブルな2
『そんなの無理、無理だよ…!』
58風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 01:08:49 ID:cr8AYWMw
冒/険/者で、また青赤くさいのを書いちゃったよ。
でも黒→赤なような赤→黒なような気もする。
 
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
59風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 01:12:12 ID:cr8AYWMw
「……と、言いながらもその手は保子への愛撫をやめないのだ。“あぁっ主人が帰ってきます”保子の哀願のまなざしにも…男は…あっ、チ一フおはようございます」
「………その本には“チ一フおはようございます”なんて台詞があるのか?」
数分前から耳元で聞こえる、まるで感情の篭っていない朗読─しかしそれは朗読といえるのか?─に瞼を下ろしたまま問い掛ける。
「エロ小説を読みながらうたた寝ですか?」
「十中八九…あの馬鹿の仕業だろうな」
くだらない悪戯を仕掛けていく姿を思い描き、漏れそうになる笑みを堪えつつ体を起こした。
「かっわいいじゃないですか、彼なりの構って頂戴のサイン」
妙に爽やかな笑顔をこちらに向けて、蒼汰は手にしていた小説を掲げて見せた。
「お前はああいうのが趣味だったか」
「冗談。それはチ一フの方じゃあないですか?」
軽く片目を瞑った蒼汰に軽い挑発をされて少し頬がひきつった。
「馬鹿を言うな」
いつみてもこの男は読めない。

ふと思い出して壁時計を見れば、針は21時を指そうとしている所だった。
大好きなシリーズもののサスペンスが始まる。
60風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 01:13:41 ID:cr8AYWMw
あれの原作は非常に気に入っている作品、こんなところで油を売っている場合ではない。
立ち上がろうと脚に力を込めた、瞬間。
「っ!」
目の前の男に再びチェアに押し付けられた。
「おい、何のつもりだ」
「……。さぁ?」
「ぎぁっ!」
蛙を踏み潰したような、とはまさにこのような声なのだろう。
音の方向に顔を向けると、いつのまにか開いたエレベーターのドアの向こうで真澄が腰を抜かしそうになっている。
「あ」
なんとも間抜けな声が、思わず俺の口から出た。
黒くて丸い瞳が俺と蒼汰を交互に見比べている。
長年油を差されていないブリキ人形のように、ギリギリと動かす首がおかしい。
「あ、あ日月石おま、お、おおまえ、なに」
「なにって…こいつが」
「ナニしてます?」
未だに俺に覆い被さったままの蒼汰が笑顔でそう言い放った途端、
「しし死ね変態!」
捨て台詞と共に鉄の扉は閉じられた。
 
 
「確信犯か」
呆れながら涼しい顔を睨むと、全く悪意はないと言わんばかりの笑顔が帰ってきた。
「悪戯の成果を確認しに来たんでしょうねぇ」
「お前小学生くらいの頃は好きな子をいじめてたな」
こんな風に無意識に。
61風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 01:19:06 ID:cr8AYWMw
読めない男だと思っていたが、実は真澄以上に子供っぽい部分もあるのかもしれない。
「まさか。俺はフェミニストですよ?…さて、チ一フ。今は何時?」
「は?」
いきなり、会話の流れからズレたことを聞かれて眉を潜める。
なんとは無しに嫌な予感を感じつつ、肩のアクセノレラ一を掴む。
壁時計は蒼汰に邪魔されて見ることが出来ない。
画面に映るデジタル時計の表示は9時8分。
「あ、あ、あ」
「あれっ、どうかしたんですか、チ一フ」
「……確信犯か?」
 
 
やはりこの男は読めない男だ。
 
 
 
 
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )ギャグになってしまった…イジョウ、短イジサクジエンデシタ!
62風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 01:23:36 ID:cr8AYWMw
名前欄入れ忘れスマソ…
63風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 01:34:57 ID:Ri28OXWH
自分も投下させてくださーい
64風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 01:36:08 ID:Ri28OXWH
「ヨメさんと喧嘩してもうた、今晩泊めて」

自宅でもないのに、真夜中に突然の来訪者。ドアを開けると、よく見た顔。
以前コイツは《人生の半分以上はオレと一緒や》って言ってたっけな。
…独り身のオレのこと、からかいにきたんちゃう?
でも、かわいそうだからそれは言わんでおいた。



「水しか出せへんけど」
「あ、ありがと」
オレはじっと水を飲む姿を見つめる。喉仏が動くのが月の光でわかった。
いっつも思ってるが、なんでコイツの水飲む姿ってエロいんや…。
「何?」
見惚れていると、さすがに視線に気づいたらしい。あぶないあぶない。
コイツは変なところで勘が鋭いからな、気ィつけなあかん。

「なぁ、ここはオレん家ちゃうから…番組の収録やから。わかってん?」
「うん。カメラに映らないところでこっそり寝かせてもらうから」
そういう意味じゃないって。い、いや…そういう意味も含まれてるか。
「…絶対やぞ」
「一日中監視されてんやからね。いろいろ男は大変やからなぁ」
そういいつつも口元が緩んでいる。
きっと、“右手とよろしく”ができない、って言ってるんや、コイツは。
「ホンマに大変なんやからな!オマエと違って」
「な、何っ。僕は僕で大変ですよー」
って、ホントなんだか。
652/3:2006/04/17(月) 01:37:18 ID:Ri28OXWH
でも何だかんだ言って、来てくれたことは凄くうれしい(それも夜中に!)。
他愛もない話は、オレの心を安らげてくれる。
所帯持ちのコイツに、今はもう叶うことのない想い。
オレが気持ちを打ち明ければ全てが壊れてしまう。

そう思ってふと一人、悲しくなる。


「どしたん!」
気づくと、涙を浮かべていたらしい。オレの顔をじっと覗き込んでいるのがわかった。
「ちゃう!…これ涙ちゃうよ」
ぐっと拭っても、次から次と涙は止まらない。
「もう大丈夫や…オレが、助けたる」
途端ぐっと抱きかかえられる。
あったかい手が、オレの頬に触れ、そして下半身に…

か、下半身!?

「何しとんのや!」
向かい合って抱き合いながら、コイツの右手だけオレの下半身に。
「いやぁ、この位置ってカメラの死角やんか、今いいチャンスやぞ。手伝ったるから」
今、ここで、コイツの前でコイツの手で抜く、と…
「アホか、抱きおうてる時点でおかしいやんか!これはカメラに録画されてるんやし!」
「なんとかなるんちゃうか〜。それにな、これは恋愛じゃないから」
一瞬、ショックを覚えた。けど…責められる手には勝てない。
663/3:2006/04/17(月) 02:03:49 ID:Ri28OXWH
明るい口調で、オレの短パンの中に手を入れてきおった(寝るときはパジャマじゃなくTシャツ短パンやからね)。
「んぅ…っ」
「えぇ顔するやん、もっと見せてぇな」
「や、だ・・・」
恥ずかしくて、気持ちよくて。初めてなのにオレの弱いトコを知ってるみたいや…
あ、そういえば玄関の鍵、閉めたっけ。
…なんて考えてる余裕、なくなってきましたよー
声を漏らさないようにすることで精一杯。
「や、あ、あ…」
「かわええな」
ぼそっと呟いたその声でさえゾクリとする。反射的にオレはコイツの背中に手を回す。
「や…やだっ、ねぇ、やめっ…」
どうしよう。変になったらどうしよう。めっちゃくちゃ気持ちいいんやけど・・・

なんてこと考えてるうち、先端を爪で軽く擦られるとオレはあっけなくイってしまった。
「ひぁ………っ!」
数日間の、禁欲の証が放たれる。
その白濁は相方のお腹のあたりについてしまった。
「はぁ、はぁっ…」
息が荒いまま、オレは相方に抱きつく。
するとぎゅって抱きしめてくれた。
そして、聞こえないよう、

「…オレは恋愛やと思うとるからな」


そっと呟いた。
67風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 02:10:17 ID:Ri28OXWH
>64-66
以上、大変失礼しましたorz
そしてタイトル入れわすれました…「セナカ」でおねがいします
某スレの皆さん、お礼&お詫びします。
68風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 02:28:28 ID:bUXRgYP9
>>38
続き来たー!ぬるりといらっしゃったー!
姐さん‥っ!優しいお姐さん‥っありがとー!
69風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 03:12:36 ID:H4cmCaLv
>>67
うぉー…イイ、イイヨー、色んな過去のエピが頭ん中を駆け巡りましたw
こりゃ萌えすぎてきっと寝付けないな… 激しく乙!

70風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 08:11:07 ID:Z5qei16c
>67
マリガー!!11!
でも一行AAは入れてorz
71風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 08:31:26 ID:5Omnk6ZX
>67
GJ萌えた! けど、スレのルールぐらいきっちり守ろうよ…。半年ROMれ
72風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 14:04:24 ID:H5rce91W
73風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 14:20:46 ID:t0RFrTOl
>61
GJ!さわやかな確信犯wイイヨ〜!!
74風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 22:06:28 ID:TC+P16PK
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

ナマモノ注意。
原石→点殻→電源!ゲイニソのW眼鏡で年上×年下。
751/3:2006/04/17(月) 22:07:01 ID:TC+P16PK
「……何で俺を呼ぶよι」

「だって、こんなマキ放り出す訳にもいかないじゃない」

もうすぐ日付の変わる時間。
ユウタからのお呼び出しで彼の家に行ってみれば、ベロベロに酔ったマキがいた。

「泊めてやればいいだろがよ」

「今日は彼女が来るの」

いたずらっぽい顔と共に、ユウタはマキと荷物を放り出してきた。

「じゃ、あとはかっちゃんよろしく〜」

散々飲ませておいて無責任なもんだと思ったが、うーとかあーとか声をあげる以外動こうとしないマキに肩を貸し、下に止めたバイクまで行った。



「いいか?今から帰るから、しっかりつかまってろよ?」

「はぁーい」

聞いてるんだか聞いてないんだか。
どっちみちアルコールの回りきった頭、俺の言葉など理解してないに違いない。

「まったく……下戸なクセによくここまで飲んだもんだ」

「へへへ〜」

「へへへじゃないよ!!」
762/3:2006/04/17(月) 22:07:52 ID:TC+P16PK
夜風が冷たい。
自分が巻いていたマフラーは、マキが風邪を引かないように貸してやった。
さすがに手袋は前の方が寒いから俺がしてるけど。

「マキ、コンビニ寄るかー?」

「寄んないー。かっちゃんち行くー」


赤信号で止まる。
住宅街に近いこの場所は、静かで灯りも少ない。

「かっちゃんさー……」

「何よ?」

「かっちゃんはー…俺のこと好き…?」

いきなりのことに、思わずハンドルに頭をぶつけてしまった。
信号はまだ変わらない。

「俺は…年下だし、頭も悪いけど…かっちゃんが好き」

「……マキ、帰ったら即寝なさい」

「本気で言ってるよ!!」

マキの頬と密着している背中が、ビリビリと振動するのが分かった。
信号は変わったが、そのまま発進させる気になれなかった。
773/3:2006/04/17(月) 22:08:42 ID:TC+P16PK
マキの頬と密着している背中が、ビリビリと振動するのが分かった。
信号は変わったが、そのまま発進させる気になれなかった。

「……マキ」

「ユウタにね、相談してたの。『どうしたらいいと思う?』って」

「それで俺が迎えに呼ばれたのか」

「そう。でも、かっちゃんはこんな俺、気持ち悪いよね」
784/3:2006/04/17(月) 22:09:38 ID:TC+P16PK
歩行者用信号が点滅している。
静かな場所に、バイクのエンジン音だけが嫌に響く。

俺は、エンジンを止めた。


「……なんだ、一方通行だと思ってた」

「え?」

「同じ気持ちだってこと」

振り向いたら、マキが目を白黒させてる。
そりゃそうだ。
こんなベロベロになるまで飲まなきゃやってられない程悩んだことが、あっさりと解決したんだから。

「……酔い、ぶっとんじゃったよ」

「それはよかった」

顔を見合わせてクスクス笑い、軽く口付けた。


[END]


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)イジョウ、ジサクジエンデシタ!
ドレダケノヒトガ ワカッテクレルンダロウネ
79風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 23:04:47 ID:qyiuhXZT
>>74
GJ!GJ!GJ!
いやいやまってましたよぉぉぉ!!
点殻の中で一番ツボってたカッチャンを書いてくれてありがとう
しかも頂点先導のユウタ(だよね)まで出してくれて大満足だす
80風と木の名無しさん:2006/04/17(月) 23:58:49 ID:TSCRxRGT
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ナマモノ、コドモジダイヘン ハイリマス。エロナシ。

需要があるんだか無いんだかわかりませんが、関西芸人です。
81少年と彼1/3:2006/04/17(月) 23:59:35 ID:TSCRxRGT
「見せて」
「嫌」
「見せて、って!」
「嫌や、って!」
もう皆帰ってしまった放課後の教室で、少年は彼の鞄を取り上げようとしていた。
彼は奪われまいと身を捻って鞄を抱え込む。
彼が鞄に気を取られている隙に、少年は椅子に掛けてあった彼の上着をさらった。
「あっ」
少年は胸のポケットから生徒手帳を抜き取り、指先で頭を示しながら
「ここが違うねんな〜」と笑う。
手帳を開くと、カバーの裏に隠している小さな写真を見つけた。
「ちょー、マジで見んなって!」
「ええやん。」
彼はかなり焦りながら、
「…誰に聞いてん」と問いかけた。
「部長が、お前が女の写真持ち歩いてる言うてん」
写真をひらひらとかざしながら少年は答える。
「ええやん、どうせばれるし」
「…ばれへんと思てん」
半ば不貞腐れて、開き直った彼は机の上に腰掛けた。
少年も机に座りなおし、改めて写真を眺める。
「……60点やな」
「お前、しっつれいやなー!」と、彼は写真を奪い返した。
「しかもこれ証明写真やん。色気もなんも無いわ」と少年が言う。
「うっさいわ、ボケ!ハゲ!」
「…ハゲてへんわ」
彼は手帳に写真を挟んで、
「これしか持ってない言うて、持たされてんもん」と答えた。
82少年と彼2/3:2006/04/18(火) 00:00:50 ID:TSCRxRGT
「どこの中学?」
「高校」素っ気なく彼が答える。
「どこに接点があってん。まあええわ、何でそんなもん持ち歩いてんな」
「持ってて言われてん」
「何で?」畳み掛けるように聞くと、言いたくなさそうに
「あんまり会えへんから持っといて、て。急に会いたなった時に見て、て」と答えた。
少年は彼の表情をじっと見ている。それに気づいて、
「何睨んでんねや」と聞いた。
「睨んでへんで。…どんな顔してぬけぬけと惚気てんやろと思てん」
「ジブン、ただでさえ目つき悪いねんで。そんなに見んなや」
(…惚気てる事は否定せんねんなあ)
「ふうん?」ちょっと考えこむようにしている少年が気になって、
「何やねんな。他に話すことないで?」と言うと、いきなり
「俺のは?」と切り出したので、彼はびっくりした。
「はぁ?」
「俺の写真は持っとらんでええの?」
「何でお前の写真なんか持つねん?湧いてんのか?」
「いや、あまり会われへんし、持っといて〜て」と言われ、彼は呆れた。
「何が会われへんねん、毎日会うてるやんか。
学校で会うて、部活も一緒で、どんだけ会うてる思てんねん!?」
そう言いながら、少年の頭をぺしんと叩いた。
「…こっちのは、写真無いと顔忘れそうになんねん」
「それ、つきおうてる言うんか?ジブン結構ひどいこと言うてるで?」
今度は少年の方が呆れている。
彼は少年から目を逸らしながら
「そんなつきあいやから、写真いんねん。」とつぶやき、
「だいたい、お前の顔なんか嫌になるほど見てんやんか。家族より一緒におんねんで?
なんやったら、俺、影見ただけでお前ってわかるわ」と言い放った。
83少年と彼3/3:2006/04/18(火) 00:01:45 ID:TSCRxRGT
少年は、まじめな顔で
「急に会いたなったらどうすんねん」と問いかけた。
「そしたら行ったるわ!すぐ近所やねんから、夜中でもなんでも行ったる!
お前も勝手に来いや!いつでも会うたるわっ」
と、怒ったように答える顔を、少年はまたじっと眺めて
「…何、赤うなってんねん?」と聞く。
「な、なってないわ!あほ!ハゲ!」
「やから、ハゲてへんて…」
彼は時計を見て、あわてて上着を着込むと、
「今日待ち合わせやねん、遅れるからもう帰るわ」と言い、鞄を肩にかけて机を飛び降りた。
教室を走り出ようとする彼に、少年は問いかける。
「なあ、」
「急ぐねん、あとで聞くわ」と少年は手を振る。
その背中に小さく投げかける。
「そんな60点の女より、ジブンの方がずっとかわええねんけどなあ」

少年は足をブラブラさせながら、考えていた。
今駆けていけば追いつく。
遊ぼうと言えば、多分彼は自分についてくるだろう。
そうしていつもどおりの時間を過ごせる。どうしようか?
結局そうはせず、窓から校庭を覗き込んだ。
校門を駆け抜ける、彼の小さな体を見送って鞄を取った。
「今度、ほんまに真夜中に押しかけたろ」
誰に言うとも無くつぶやき、ゆっくり教室を後にした。

なぜか胸がちくっと刺されたように痛んだが、少年にはそれが何なのかまだわからなかった。
84風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 00:02:52 ID:TSCRxRGT
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )セイシュンハ ナマヌルイネ!
        
         (・∀・ )……

        クルッ(・∀・) コレダケジャ ナンナノデ

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )パラレルワールド スタート〜
85男と彼・パラレル:2006/04/18(火) 00:04:29 ID:TSCRxRGT
「…ぅえっっふっ」
えづいて咽込る彼の背をさすりながら、男は
「やから、せんでええ言うたやんか」と声をかけた。
彼は男の肩に身を持たせかけて、
「っ、かて、したかってんもん」と答えた。
「そういうことは俺がするから、お前は何もせんでええの」と言うと
彼は男の顔を上目で見つめて、
「そんなん、嫌や」と答えて、また咳き込む。
「何が嫌やねん、無理すんなや」
心配そうに見つめる男を、涙目になりながら睨んで
「そんなん、俺負けてるみたいで嫌やっ」とつぶやいた。
「…何やねん、それ…」
男は呆れて一瞬物が言えなかったが、急に彼の体を抱え込んで引き攣るように笑い出した。
(うわ、あかんっ、こいつゲラやん!笑い出したら止まらへんっ)
男は彼の肩に頭を埋めて笑っている。
強く抱きしめられ過ぎて苦しくなり、男の背中を叩いて助けを求めた。
「痛いぃたいたいっ!苦しいて!ギブ!」
ようやく体を離して、男はまだおかしそうに笑っている。
その顔を両手で挟んで自分に向かせると
「笑うんに口使うんやったら、別のことに使うて」と囁いた。

それで二人はもう一度唇を重ねた。
86風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 00:05:47 ID:TSCRxRGT
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )オシマイ
        
         (・∀・ )……

        クルッ(・∀・) ナニヲ シテタデショウ?

                ((((((( *・∀・)ウフフフフ


あくまでもこれより先に進まない設定で。
87風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 00:17:34 ID:6tpIzxFQ
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  ホストドラマ習練その5
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  伏字の意義がわからなくなってきたのでそのままいくよ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 怒られそう・・・。
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
なんかもう連日ごめん。
881/4:2006/04/18(火) 00:18:23 ID:6tpIzxFQ
タクシーをとばしてマンションへ帰ると、ずぶ濡れの修が、立っていた。
「馬鹿じゃねーのお前こんなとこで何やってんだよ!!」
「ああ。馬鹿だな。」
修は眉を寄せて笑んだ。いつもの、自嘲癖。その顔を見た瞬間、なにかが溢れるようにこみ上げてきた。
「――修。」
絞り出すような声で蓮は言った。
「どうにか、しろ。お前のせいだ。――おまえの、」
こらえきれずに、修は蓮の胸倉をひっつかみ、ぶつかるようにくちづけた。蓮が目を見開く。
しばらくして、その眉が苦しげに寄せられる。それでも蓮は、何の抵抗も見せなかった。
むしろ、その背をかき抱きさえ、して。

上着、ネクタイ、ベルト。ドアからベッドまで脱ぎ落として歩いた。キスをしながら倒れこむ。
シャツを指先が滑る音がした。修は唇を頬に移す。耳元、首、喉、鎖骨。
「・・・許せ。」
「なにを、今更。」
腕を伸ばした蓮は、修の肩口に顔をうずめた。濡れたシャツが、いっそう肌の熱さを強調していた。
その温度を密着して感じているだけで充分満たされたけれど、身体はそれでは足りないと主張している。
雨のように落とされるくちづけの一つ一つがその思いを増加させた。
自分も負けじと返すけれども、心地よさに邪魔されておいつかない。
このままじゃ間違いなく抱かれるほうだなと一瞬思ったけれど、
頭は狂おしくて乱暴な感情に支配されていて、そんなこともう、どうでもよかった。
892/4:2006/04/18(火) 00:20:44 ID:6tpIzxFQ
「・・・ぁ、ちょっ・・・んっ・・・」
快感に翻弄されながらも冷静な自分がどこかにいて、こんな女みたいな声出していることに驚愕する。
夜伽には自信のある方だし、色んなタイプの女を抱いてきたけれども、構造が違う以上限界はある。
どこをどうされれば気持ちいいかなんて同性のほうがわかりあえるに決まっていた。
足の付け根に落とされたキスで蓮の背が跳ねた。修は味わうようにゆっくりと舌を這わせる。
唇を噛みしめながら蓮はサイドボードを指差した。修が眉をひそめる。
「・・・ロー、ション。」
修は動きを止めた。
「いいのか?」
「駄目っ、つったって、一度、火が着いたら、やるだろーが、お前は。」
蓮は腕で顔を隠して続けた。
「・・・よくおわかりで。」
修はその腕をどかしながら覆いかぶさるように口づけた。
指一本でぞわりと背中がしびれた。正直やっぱり無理だ、と思った。
それでもその唇が、舌が、指が、あまりに優しく、動くから。それを口には、出せなかった。
「―――ッ!!」
声にならない悲鳴が喉をつく。奥歯を噛み閉めると、耳元に熱い吐息が触れた。
「いいから、爪、立てろ。」
鋭い痛みが背中をさして修は眉をひそめる。じわりと広がる熱さ。それをも堪えくちづけに夢中になる。
こんなに苦しそうな顔さえ、罪悪感より先に愛しく思うなんてどうかしている。
痛みをごまかすようにキスに没頭しているうちに、違う感覚がたちのぼってきた。
痛みと痺れの奥からじわと広がるそれはこころなしか甘くて、疼く。
903/4:2006/04/18(火) 00:22:38 ID:6tpIzxFQ
「動くぞ?」
疑問系で言われても答えられるわけもなく、しかも端から修は答えを期待していなかったらしく、勝手に動き始めた。
あまりの傍若無人さに反発して出そうとした声が、別の衝撃にのまれた。
「そ・・・っ、こ、」
「ここ?」
「ひ、あ・・・っ!」
修の口元が意地悪くゆがむのが見えた。抵抗しようにももう身体に力を入れることは不可能に近い。
「や、やめ・・・っ、おい、しゅ・・・!」
びくりと喉がそって、そこから先は、嬌声へ変わった。それを楽しむように、修は胸にも舌を這わせる。
「こんなに感度よくて、よく務まるな。」
「ちが・・っ、」
否定の声を上げながらも、蓮は自分でも驚いていた。自分がこんなに肉欲が強いなんて知らなかった。
そもそもいつもは「喜ばせる」のが本義であるから、当然、自身にはある程度セーブをかけている。
それがいつのまにか癖になって、ここまで激しく求めたことなど、それ自体ずいぶんと久しぶりな気がした。
だから、一端タガが外れてしまうと、止まらない。自分でさえも知らなかった自分があふれ出てくる。
「ゃ、ぁ・・・はっ・・・修・・・き、もち、イイ・・・。」
理性とプライドと反対に、言葉が勝手にこぼれおちる。快感に耐え切れなくて躯が捩れた。
「悪い、俺もセーブききそうにない。」
考えを見透かしたようにそう言って、修は強く蓮を抱いた。唇を押し開き、舌を絡ませる。
潤んだ目元を見た瞬間、ぞくりと脳が揺れた。支配しているという野蛮な感情。
人間も所詮は動物なんだ、と思いながら、修は甘い悲鳴ごと蓮の舌をすった。
914/4:2006/04/18(火) 00:24:10 ID:6tpIzxFQ
重いまぶたを開いて、いつもとは違う質感を疑問に思う。
寝息をたてている男はそれでもしっかりとこの身体を抱いたままで。
「・・・おい。・・・おい、修。」
呼びかけても答えない修に呆れながら顔をしかめていた蓮は、無理してでも離れようとして、
どうしてだか名残惜しく、腕をはずす前にその頬に唇を寄せた。
その瞬間なにかの力で身体が崩れて、再びベッドに倒れこむ。
「お目覚めか?」
「おまっ、起きて・・・いっ!!」
逃れようとした蓮の身体をすかさず修が抱いていた。楽しむような笑顔。抵抗した蓮の身体を痛みが襲う。
「無理するな。」
「お前が無理させたんだろーが・・・」
「今日はもう無理だろ。寝てろ。俺もいるから。」
「はぁ!?・・・ん、」
押しつけられた唇は、最初のような動揺も、二度目のような熱さも無かったけれど、癖になるような味だった。
自分とは違う、煙草の香り。
「明日からはまた敵だしな。」
「ちっくしょ、絶対遼介抜いてやる・・・。」
悪態をつきながら、その胸に頭をうずめた。一日だけ、という縛りが少しだけ自分を素直にさせる。
ただ肌を合わせて抱きあっているだけのことがこんなに気持ちよかったのだと、
久しぶりに、思い出した。
92風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 00:26:16 ID:6tpIzxFQ
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ・・・甘いよ小ミ尺さん。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
一応これで終わり。・・・でもまた書くかも。
ありがたいお言葉にひたすら感謝でした。
93風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 00:35:13 ID:GgpPXes3
やっぱり棚はイイヨイイヨー
久し振りにホスト遊びしたくなった!姐さんGJ!!
乙でした!また読みたいです!!
94風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 00:36:33 ID:teCx6VI2
>87姐さん〜っ!!
待ってたよ!ありがとおおおおおん!!
錬さんのエロエロっぷりはまだ序の口ですわよね〜。
また来てね!!
95風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 00:37:18 ID:vWAR4fKC
>87
も、萌えすぎて・・・ヤバスorz
元ネタドラマ最終回をBGMに読んだら更に!
姐さん、次も待ってるよ。
96風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 00:50:59 ID:Tn2c5VCh
>87
待ってました!
寝る前にもしやと思って来てみたら大正解。
萌えすぎて眠れない。
乙でした。もしよろしければまた。
97風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 01:03:04 ID:qXGCT0xS
>>80-86
GJ!イイヨーイイヨー
姐さんマリガです。
次も期待していいですか?
98風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 01:03:46 ID:/Um97PJB
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )バスに乗って世界旅行するバラエティのアウト郎とスーザソ


「スーザソが異性だったら惚れるよね」
そう言葉にしたとき、自分でも驚くほどはっきり、自分の気持ちがわかった。
俺は彼に惹かれている。間違いなく。
日本にいたころは思い通りにならないことなんて何一つなかったのに、あいのし│に来て、
人生最大の「思い通りにならないこと」にぶちあたってしまった。
今までの俺は正直言って、女なんかちょろいと思ってた。
それはある意味で、馬鹿にしていたところもあったんだろう。高をくくっていたんだ。
ルックスや肩書きをちらつかせれば、彼女達はすぐに寄ってきた。
いくらでも選り取り見取りで、俺は選ぶほうだった。
戯れに手にとって、飽きたら簡単に捨てて。消耗品だった。惜しくもなかった。
すぐにまた新しいのが向こうから差し出される。
そのとき楽しければいいじゃん、というのが俺のスタンス。
でも、ふと俯瞰してみると、つまらないような、笑ってはいてもどこか退屈な、
自分では満足していると思っていたけれども、違うな、満足していると思い込みたかったんだ。
そうやってすっかり冷め切った心を抱いて、世間を見ていた。
いつか温めてくれる存在が現れることを信じていながら、一方で冷静な俺が囁く、出逢えるはずがない。そう諦めていた。
あいのし│に応募したのも、冷やかし半分期待半分どころじゃない、冷やかしが九割は占めていただろう。
けれど俺は出逢ってしまった。ずっと心の奥底で求めていた火に、巡り逢ってしまった。
信じられない、なんて最悪な偶然――いや運命か?
とにかく俺は、女なんか百戦錬磨のこの俺が、よりによって、男に。
気づけば目は彼を追っているし、彼と自論を戦わせては彼の言葉にいちいち感銘を受ける俺がいるし、
彼の部屋に足しげく通う俺がいる。
自分から積極的になったことなんてない俺がだぜ?
異性だったら惚れるなんて、よく言ったものだ。
スーザソが同性でも惚れるよね。
テレビカメラに音を拾われないように、俺は心の中だけで呟いた。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )どうしても我慢できなくてやった。今は反省している。
99風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 01:08:08 ID:zJrtqa37
>>80
萌えました〜。ただイマイチどの芸人か確定出来ない。
下町?他かな?
100風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 01:43:08 ID:ZXhKI7oM
>>99
415な気ガス
101 :2006/04/18(火) 02:51:58 ID:iEJcFsz3
>>98
GJ!GJ!
来週がまじ楽しみなんだよね…!ありがとう姐さん!
102風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 08:52:44 ID:IzBBwSvm
>>98
GJ!今まであの番組、たまにちらっとしか見てなかったんけど
来週がっつり見たくなったよ…(*´Д`)ハァハァ
103風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 09:07:36 ID:wFOblLIR
オラと合体してくれっ!っていうセリフが今でもわすれられませんよ
104風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 09:22:58 ID:wFOblLIR
スマソ、誤爆りますた
105風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 10:39:51 ID:siqXP9Xk
誤爆かい
最近のあの番組どうなってるのかと思ったw
106風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 11:30:26 ID:WvpYD+PG
>98
GJGJ!!!
スーザソと話すの楽しい発言に萌えてたんだ!
来週凄く楽しみ!
107風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 20:09:46 ID:dAapShLD
本スレからはずしてるんでこっそり。
アカギの市赤。ちょいえろめと思う。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
1081/2:2006/04/18(火) 20:11:16 ID:dAapShLD
「わしもヤキが回ったか…」

市川は夜空を見上げて呟く。
その目は見えなくても、まるで月を愛でているかのようにも見える。
「…まさか、13歳にわしの理論が崩れるとはな…だが、あの少年には何人とたりとも、手が届かぬだろう…わしも潔く…引退するか…」
そう漏らす市川の表情は、決して悲観的なものではなく、むしろ、どこか満足ささえ感じさせるようだった。
…いつか敗北を味わわねばならないなら、あの少年、赤木しげるが相手でよかったと、思っているのかも知れない。

「……この家には金目のものなどないぞ」
市川は、目線を庭先に向けつつ、突然言った。
「……」
返事はない…だが、視力を失っている市川は、常人よりも気配を察する能力に優れている。そこには間違いなく、何者かが潜んでいるのだろう。
「…様子を窺っているようだが、生憎わしは目が見えん。いつまでそうして居たいのか知らんが、隠れていても仕方あるまい…」
市川は見えない影に向かって、静かに続ける。
賊が相手では何も出来ない市川は、抵抗せず静かにしているのが最善の策だと知っていた。

「…無用心だな、市川のじーさん」
闇から響いて来たのは、まだ若い少年の声。思いも寄らない、人物の声だった。
「……赤木くんか?」
冷静な市川も、さすがに微かに動揺を感じさせる声でその名を呼ぶ。
「…ま、これだけ簡単に忍びこめるんだ。ここには本当に何にもねぇんだろうな…」
じゃりじゃりと、敷石を踏み締める音と共に、声が近づく。
「わしはあまり、金銭には執着しないらしく…手元にはなにも置かなくてな…」
小さく笑いながら、市川が呟く。
「…俺と同じだな…」
手を伸ばせば、触れるくらいに、しげるの声が近寄った。
「…ところで赤木くん。どうしてここへ?…わざわざ、嘲笑いにでも来てくれたのかな」
市川は微笑みながら、しげるがいるであろう辺りを見上げる。
「口の減らないじーさんだな…俺がわざわざそんなコトしにくるかよ。
…というか、アンタを笑う気なんてない。どっちが勝っても負けても、おかしくなかったのを…俺は思ってるからな」
ごそごそと何か擦る音がして、木が軋む音が続き、そして畳を踏み締める音に変わった。
1092/2:2006/04/18(火) 20:15:22 ID:dAapShLD
「…だが、負けたのはわしだ」
「でも、アンタは俺が知るヤツの中では、やっぱり特別なんだよ。…だからここに来たんだ、もう少し知りたい、アンタのことを…(ぎゅ」
背後から降りかかるよう声とともに、細い腕が市川の身体に巻きつけられた。
「…赤木くんに、見えているとおりのジジイさ…」
身じろぎせず、静かに市川は口元を歪めて笑う。
「だが…それでもよいというのなら、お付き合い願おうか…」
市川は呟きながら手を伸ばし、指先に触れた艶やかな冷たい頬をそっと撫でた。

「どこかきついところはないか…?」
綺麗に浮き出ている鎖骨に歯を立てながら、市川が尋ねた。
「…ぁ…っ…ねぇ‥よ…」
しげるは市川にきつく抱きつきながら、小さく応じる。
「それならもう少し…挿れても大丈夫か…」
市川は呟くと、しげるの体内に細く長い指をさらに差し入れる。
「…!!!っあ…ぁ…ぅ…!!」
大きくなる異物感に、しげるの身体が大きく仰け反る…呼吸することさえ辛そうに見える。
ニヤリと笑う市川の手は絶え間なく動き、しげるを翻弄し続けていた。
「…ぁ…っ…ぁ…いちか…ぁ…んっ…(どさっ」
何かに耐えるように震えていたしげるだったが、とうとう自力では立っていられなくなり膝から崩れ落ちた。
「ふふ、いくら口ではそう言っていても、そろそろ辛いかな…楽にしてやろんこともないが…お願いできるかね…?」
「…ざけたコト…いうな…っ…クソじじ…いっ」
しげるの口調は強気だが、その表情は苦しそうに歪んでいる。
「ふふ、その態度、わしは好きだな」
それでこそ赤木くんらしい…と言いながら、市川はしげるの艶やかな身体を月明かりの下の晒す。
「…はぁっ…はぁっ…」
一糸纏わぬ身体を畳の上に横たえたしげるは、荒い呼吸を整えようと喘ぐ。
「まさかわしが光を失ったことを…今更悔いるとはな…」
市川はゆっくりとしげるの身体を抱きしめて、その耳元で囁く。
「…かんけ…ねぇだろ…そんな…コト…みえなくても…さ…」
しげるは顔を覆っていた腕をゆるりと伸ばし、市川の背中にそっと回した。
「…ふふ、それもそうかもしれんな…」
しげるの言葉に微笑んだ市川は、その細い身体にゆっくりと自分を重ねていくのだった。
110風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 20:16:27 ID:dAapShLD
改行とかけっこうおかしくなって見難いかも…スマソ。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
111風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 21:14:10 ID:A47tI9RZ
>>110
GJ!GJ!
しげるエロいよ! 市川さんエロいよ!
112風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 21:51:09 ID:XwtPcYdi
>110
銀金書いてた人?コテにしたいんなら止めないけど
(どさっ
とかはクセありすぎるからやめおいたほうがいいんじゃない?
113風と木の名無しさん:2006/04/18(火) 22:31:33 ID:256BkMqp
>111姐さん
GJ、ありがとうございます。ちょっと中途半端目ですがw
>112姐さん
わかっているんだけど、ついでちゃって。
つかはしゃぎ杉たので控えまつ…他の方が書き辛くなっちゃったら困るしね。
ご指摘激しくマリガd。
114風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 00:26:01 ID:QGKWnNFm
>>58
ちょっと遅れたけど58姐さんGJ!GJ!!GJ!!!!!
青格好良いよ!!禿萌えた!!
115風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 01:30:55 ID:I979fSPT
>>市赤の人
美味しかった。ごちそうさま。
116触手くんの夏 1:2006/04/19(水) 15:15:50 ID:3G+ESmDQ
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) 触手ネタ続編 ちょっと時間を遡ったものらしいよ

8月初旬。
連日の夜の温度は27度。寝苦しい日が続いている。
体温で温まった布団が鬱陶しい。
眠りにつくまで何度も寝返りを打った。

「おはよー、グレさん」
僕が2ヶ月前に拾った塊は、軒先から部屋の中へと居を移していた。
きれいに洗った60センチ水槽がリビングの床に据えられている。
「毎日暑いよねー。グレさん元気だけど、人間にはきついや。寝不足だよ」
やっぱりクーラーを買うべきかなと思った。

南向きのリビングは天気がいいと、まるで温室のような暑さになる。
冬場は採光はいいけど窓が大きいせいで、今度は部屋の暖気が逃げてしまう。
要するに夏暑く、冬寒いという自然の流れに沿った家の作りだった。
それでも街中のむっとする暑さよりはマシかもしれない。
幸いこの家は風通しがいいので、窓を開けておけばなんとかなる。
僕は庭に出て水道の蛇口を捻り、ホースで庭に水をまいた。
気まぐれで植えてみたトマトと茄子が、小さいながらも艶々とした実をつけていた。
元からあった庭木にはルコウソウが巻き付いて、真っ赤な花を咲かせている。
芙蓉の花もいまが盛りで、虫が蜜を吸いに来ていた。
人には厳しい季節でも、植物にとっては最高の季節だ。
僕は水を含んで立ち上る、土の匂いを吸い込んだ。
117触手くんの夏 2:2006/04/19(水) 15:17:00 ID:3G+ESmDQ
「おっし。グレさん、水入れたから入っていいよ」
僕がたらいに水を張るのを、グレさんは縁側で待っていた。
ぬーっと伸びて、そのまま水の中へ落ちていく。
たらいの中はまだ余裕があるので、僕もサンダルを脱いで足を入れた。
「あー気持ちいい。じじ臭い休みの過ごし方だけどいいなあ」
足に時々グレさんの腕が巻きついてくる。

最初は水槽から出すのがちょっと怖かったけど、グレさんは僕の言うことを良く聞くし、
見た目ほどベタベタした体じゃなかった。
ナメクジみたいに移動した跡がついてしまうようなら水槽から出せなかったけど、
不潔な感じではないし、不思議な事に地面の上を這っても土が体につかなかった。
どうも自分の意思で余計なものがくっ付かないように出来るらしい。
一度、体の上にクリップを置いてみた事がある。
クリップは静かに体の中へ沈んでいき、横からぺっと吐き出された。

僕は足をたらいに入れたまま、仰向けに転がる。
手元には読みかけの本を持ってきておいた。僕はページを開いて続きを読みはじめる。
時折風が強く吹いて、隣家の風鈴の音が流れてきた。木の葉がゆれてさざめく音。
僕はいつの間にか寝入ってしまったらしい。
118触手くんの夏 3:2006/04/19(水) 15:18:22 ID:3G+ESmDQ
目が覚めて最初に目に入ったのは、板張りの天井の木目だ。
次の瞬間に僕の下肢を這い回る感触が上ってきた。
僕が反射的に起き上がろうとした所で、性器を圧迫され動きが止まる。
「……!」
何か滑ったひも状のものが動き回り、僕の性器に纏わりついていた。
ビクンと背が反り返る。体の硬直が解けて、僕はズボンの前を開けた。
最初に考えたのはムカデだった。眠っている間に入り込んだのではないかと。
けれど虫特有の硬い足の感触がない。
まさか……蛇。
まだ見かけたことはないが、ここは山も近い。この辺なら出てもおかしくはないだろう。
どちらにしろ刺激すれば咬みつかれるかもしれない。
下着の中を何かがうごめいているのが布越しにわかった。震える手で下着を下ろす。
そこから覗いたものを見て僕は愕然とした。

「な……」
それはグレさんだった。ぬらぬらと赤黒く光りながら、僕の性器に絡みついている。
慌てて引き剥がそうとグレさんを掴むが、腰にしっかりと腕を回されて取る事が出来ない。
巻きついていた触手が亀頭部分をすりあげる。仰け反った喉から声が漏れた。
信じられないことに僕は勃起していた。こんな状況なのに、性器を弄られ反応をしていたのだ。
足に力が入り水がはねる音がした。板張りの縁側を爪で引っかき、かたい音が立つ。
内腿が痙攣したように震えて力が上手く入らない。
体温が上がり汗が体を伝う。速まる呼吸が僕を混乱させる。
一体なにが自分に起こっているのかわからない。
何とか止めようと片手で押さえるが動きは止まらず、僕の息は上がってきた。
119触手くんの夏 4:2006/04/19(水) 15:19:44 ID:3G+ESmDQ
「……く」
いくつも伸びる触手は滑りながら僕を舐っていく。
茎に絡みつき、根元から先のほうへと蠕動するように上がってくる。
ペニスの先端は僕の出した先走りと粘液で濡れ光って、濃い色になっていた。
声を上げないように僕は歯を食いしばる。
苦しかったけど、そうしなければこの感覚に流されてしまいそうだったから。
扱かれる間隔が早くなり、ペニスの先端を包み込まれる。
肌が粟立つ。背中を何かが駆け抜けて、先端を強く吸われる。
体を震わせながら、僕はあっけなく吐精した。



日が傾いて部屋の中は暗い。
空に黒い雲がかかりはじめて、重く遠い音が聞こえてきた。
音は近くなり、やがて昼間の熱気で白っぽく乾いた土の上に黒い染みを作った。
染みはいくつも地面に散って、そのうち白く煙るほどに雨は強く降り出す。
雨は投げ出したままの僕の両足を濡らしていった。

僕は体を起こした。服を整えて部屋の隅を見る。
そこにはくすんだ色の塊がいた。
僕は袋を取ってくるとそれを入れ、夕立の中を自転車に乗って家を出た。
120触手くんの夏 5:2006/04/19(水) 15:20:48 ID:3G+ESmDQ
ジイジイとうるさいほどに蝉が鳴いていた。
鳴いているのは個々なのに、一つの大きな音に変わる。それが神経に障った。
風はなく、湿気を含んだ空気がゼリーのように纏わりついて歩く邪魔をする。
強い日差しは足元に黒い小さな影を作った。

僕は黙って家のドアを開ける。
水槽は庭に戻した。もう必要ないからだ。
あのあと僕はグレさんを袋に入れて、二つ先の駅の近くにある遊水地の草むらへ捨ててきた。
裏切られたと思ったんだ。

夕飯の用意をして風呂を沸かす。
テレビをつけながら黙々と食事を口に運んだ。
バラエティ番組の中でお笑い芸人が騒いでいたけど、何を言っているのか分からなかった。
風呂から上がって、少し本を読んだあと布団にもぐりこむ。
暗い部屋の中で聞こえるのは庭からの虫の声だけ。
僕は目を閉じて何も考えないようにした。
121触手くんの夏 6:2006/04/19(水) 15:22:06 ID:3G+ESmDQ
「最近お前元気ないんじゃない?」
バイトが終わった後、フロア担当の塚田さんにそういわれた。
「そんな事ないですよ」
「そうか? しょんぼりしていて、てっきり友達と喧嘩でもしたのかと思ったんだが」
「寝不足のせいかも。連日の熱帯夜で寝苦しくて」
態度に出ていることを指摘されて僕は少し焦った。
いつも通りに振舞っているつもりだったのに。
「クーラーないのか?」
「設置の立会いがめんどくさくて、まだ。それに今からだと使えるのはあと1ヶ月位だから…」
「まあ、来年も使えるからいいんじゃないか。あ、でも卒業したら今借りている所を出て行く訳だしなあ。
マンションなら完備している所も多いし、確かに迷うよな」
まあ、まだ若いからそのくらいじゃへばらないだろうけど、体調崩す位なら買ったほうがいいぞと
塚田さんは言って、部屋を出て行った。

お盆時期になり、僕は一度実家へ帰ることにした。
夏休みに入ったらこっち帰ってきなさいと言われていたが、バイトを理由に家へ帰るのをのばしていた。
人手の足りなくなる盆休みは出るつもりで、それより一足先に休みを取ってある。
親はそれだけしかいないのかと不満そうだったが、実家にいてもする事がない。
親しかった高校の友人もみんな家を出ているし。
それに今はあんまり考える時間を作りたくなかった。
122触手くんの夏 7:2006/04/19(水) 15:23:36 ID:3G+ESmDQ
新幹線に乗って1時間。そこから私鉄に乗り換えて20分。駅からは徒歩で10分。
見慣れた街並みが僕を迎えた。
たった4ヶ月しか経っていないのに、随分久しぶりだなと感じてしまう。

「あれ、おかえりー」
家に着くと弟の隆史が玄関にいた。
「どこ行くんだ?」
「友達んとこ。借りてたゲーム返しに行くだけだから、夕方には戻るって言っといて」
母さんはいま買い物行っているよと言って、隆史は出かけて行く。
夕方になり母さんが帰ってくると、学校はどんな感じだとか、ちゃんと食べているのかとか、
質問と小言攻めにあった。
そのうち父さんと隆史も帰ってきて、久しぶりに家族揃った夕飯を僕はとった。

「なー、大学の方どうなの?」
風呂から上がった隆史が、頭をタオルで拭きながら僕に聞く。
「どうって?」
「サークルの事とか、友達の事とか、色々。俺、再来年受験だし。ちょっと参考に」
「うーん、サークル入ってないからわかんないな。バイトあるし。友達はまあ普通に何人か」
「大学入っても変わんないなー、その地味さ」
せっかく家を出たのにと弟は言った。
「彼女くらい出来た?」
「さあね」
僕は手元の雑誌に視線を落としたまま答える。
「……否定しないって…マジ出来た?」
「はあ? 何でそうなる。いないよ」
それ以上追求されるのも鬱陶しかったので、僕は隆史を部屋から追い出した。
123触手くんの夏 8:2006/04/19(水) 15:25:06 ID:3G+ESmDQ
実家にいる間、僕は弟の遊びに付き合ったり、同じように帰省していた高校時代の友達と会っていた。
家に居るときはあまり話さなかったけど、今回の帰省で父さんとも改めて話す時間が取れた。
5日間の帰省だったけど、こうして離れてみて、改めて家族ってなんなのか分かったような気がする。


「悪いね、こんな気を使ってもらって」
「親が持っていけって。生ものなんで早めに食べてくださいね」
実家から戻った僕は、その足でバイト先に立ち寄った。
「明日、いつもの時間でいですよね」
「うん、頼むよ。俺は明日から休みだから、指示は鈴木さんにもらって」
「わかりました」

家に着いた僕は玄関先を見て足を止めた。
「……あ」
グレさんだ。10日前に僕が捨てた。
体は一回り小さく縮んで、所々にカサブタのようなものが出来ている。
ゴミもついていない体だったのに、今はそれを落とすことも出来ないのか、泥や細かな屑が付いていた。
グレさんはじっと体を丸め、うずくまっている。
あそこから戻ってきたのか……。
僕はグレさんを暫く見つめて、同情なんてするものかと、そのまま家に入った。

それからも僕はグレさんを無視し続けた。
家を出る時も、帰って来た時も、僕は声もかけなかった。
グレさんの体はますます小さくなって、僕が拾ってきた時のようにひび割れてきている。
どこかへ行ってくれたら。
僕はグレさんの姿を見るのが辛かった。
124触手くんの夏 9:2006/04/19(水) 15:26:19 ID:3G+ESmDQ
バイトから帰って来た時の事だ。
僕の家の門から猫のうなり声が聞こえてきた。
見れば野良猫がグレさんに対して逆毛を立てて威嚇している。
猫の爪がグレさんを引っかいた。
いつものグレさんなら傷を負うこともない。けれど硬くなったグレさんの体には、引っかき傷がいくつも付いていた。
グレさんはひび割れた体から細い触手を伸ばして、必死で抵抗していた。
体の下は地面にぴったりとくっつけているのか、そこから動く事はない。
僕はわざと大きな音を立てて門を開けた。
野良猫は僕に気付き、横をすり抜けて逃げていった。
別に助けたわけじゃない。ただ家の前でいつまでも猫の声を聞いているのが嫌だっただけだ。

僕はいつも通り夕飯を1人で終え、ぼんやりとテレビを見る。
することもないので早めに布団へ入った。
布団の中で体を丸めながら、頭の中の雑音を消していく。
僕はここに勉強をしに来た。どうしても行きたい学校があったから。
静かなこの家で、ひとりで暮らす自由を僕は楽しんでいるんだ。
窓の外からぱたん、と音が聞こえる。
その音はいくつも重なり、やがて雨音に変わった。
あそこは屋根があるから水には触れないだろう。なぜもう少し屋根の下から離れた所にいないのか。
どうやってここまで帰って来たのだろう。ここまでくるには人の多い道や、川を越えなければいけない。
昼に見たように猫や犬に傷付けられたかも。油で汚れた水にはまって体が弱っているのかも。
水を飲めなくて苦しい思いをしていたんじゃないだろうか。
雨は降り続く。
風が吹けばいい。そうすればあの辺りも、すべて雨で洗われる。
僕は耳を塞いだ。

ああ、あの雨が。どうか。


[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・ )
ちょっと長いので一度切ります。続きは日付が変わる頃に。
125風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 15:28:31 ID:WDfQbxN1
ちょ…!
おあずけディスカー!?
グレさん萌える…健気な様子がテラカワイス
126風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 15:35:57 ID:D3pp+OwU
グレさん再来お待ちしてましたよー・・・・!
ここからの展開にwktk
127風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 15:42:54 ID:qLy3g63L
グレさん・・・健気・・・
128風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 15:57:46 ID:W+wZ9lxE
グレさん可愛いよグレさん…(*´Д`)
129風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 16:07:26 ID:PDv6AjrT
>>116
グレさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
あああwktk
130風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 16:10:13 ID:oEfIPeYu
グレさん、かわいそうだ…。触手でこんなほのぼの萌えするとは思わなんだよGJ!!!
131風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 16:22:15 ID:sf2THvYz
あ…なんかじわっと目に来た
続きwktkして待ってます>>116
132風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 16:24:21 ID:u0obQNwf
グレさんいいよいいよー
133風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 17:19:43 ID:mU70KxMC
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  デンデンのゲイニソさんだよ。学生時代な感じ。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  変人スレ見てハマっちゃったんだって。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ マゾってエロイ!!
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
コレでテンプレ貼れてるの?オケかな?
1341/5:2006/04/19(水) 17:21:11 ID:mU70KxMC
派手な音と共に右の頬に熱を感じた。
そして飛んでゆくメガネが視界の片隅に入る。
スローモーションのようだ、と思った。
頬の熱さがジンジンとした痛みに変わってきてもなんだかボゥッとしてる。
身体を壁に押し付けられて、冴えない頭を余所に身体は暴れ出していた。

「…んだよっ!!何す…ヤダってっ!!」

途端にもう一発平手が飛んできて再び頬を打った。
勢い余って倒れこむ。右肩を強かに打ってうめきながら身体を丸めようとしても、それを許してはもらえなかった。
仰向けにされ両手は強く床に押さえつけられ、口を熱いもので塞がれる。
1352/5:2006/04/19(水) 17:22:05 ID:mU70KxMC
「っぅ、んんっ!!」

もがけばもがくほど強く押さえつけられ、苦しげな声を出す程に耳元の息遣いは熱を持ってくる。

「ァシヒコッ…!痛いっ」
「黙れよ、お前が暴れるからだ」

そう言い放つ彼の目は狂気じみていて、ゾクゾクした。
無駄な抵抗と知りつつも足をばたつかせ一層強く自分に圧し掛かられてうめく。
床に散乱していたゲームソフトのケースは蹴飛ばされパキリと音を出してひび割れた。
そんな状況に身を置きながらやっぱり頭は霞掛かったようで、それでいて妙に落ち着いていて。
ただ懸命に、神経を澄ませて、痛みを、感じていた。
1364/5:2006/04/19(水) 17:23:41 ID:mU70KxMC
「ぃ、たあっ…!!」

下肢が曝されて無理な体勢を取らされて、痛みと羞恥で甲高い声があがる。
彼が、アシヒコが、どれだけ自分を求めてくれるのか、ずっと知りたかった。でもこんな事でしか確かめられない。
与えられる痛みだけが教えてくれるんだ。俺は、求められている。

いっそこのまま絞め殺してくれればいいのに。
いっそ殺してくれたなら永遠にお前のものになれるのに。
俺を激しく必要として欲しい。俺を奪っていってほしい。
お前の黒くてドロドロした部分に俺を埋め込んでくれればいい。

全てを支配、してくれ。

皆はお前の事病んでるって言うけど、本当に病んでるのは俺の方かもしれないな。
1375/5:2006/04/19(水) 17:25:13 ID:mU70KxMC
「あああッ!!…いっ、ああっ!」

内部をこじ開け容赦なく突き立てる痛みさえ、今は…

「ツンゴ…」
「…うっぁ、あっちゃ…ん」
「ごめんなツンゴ、ごめん…」

頬を伝う涙をアシヒコが優しく舐めた。
ツンゴの閉じられた瞳から流れ続ける涙が、歓喜の涙とは知りもせずに。
138風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 17:26:10 ID:mU70KxMC
____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ・腐眼で見なくてもアチャソはツンゴに会わなかったら
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) かなりヤバかったんじゃないかと思うヨ。出会えてヨカッタネ!!
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
139風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 17:52:24 ID:MuGXse8P
>>116
グレさんが飼い主を襲うところを見たいと秘かに思ってたら
キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
姐さんありがとう!GJ!!
続き楽しみにしてます!!
140風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 17:57:07 ID:D3pp+OwU
>>133
これは全4話でおk?
ナンバリングに惑わされる自分orz

なんにせよGJです・・・・ッ!
141風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 18:10:38 ID:u0obQNwf
>>133
あっちゃんかっこいー
142133:2006/04/19(水) 19:32:34 ID:hFmOu83j
>>140
あっ!ホントだ!!3/5が抜けてるわ!!
いやーん、どうしよう。
初めての投下だったのでミスっちゃったわんわん。
後で家帰ったら3/5だけ送信してもいい?へん?
143風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 19:46:38 ID:T0+oV+dw
へん

というか口調が激しく厨くさいので少しは落ち着いたらどうかね
144風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 19:58:02 ID:HyKjpprH
えっらいアチャン素早いなと思ったw
145131:2006/04/19(水) 20:26:40 ID:mU70KxMC
>>143
ごめんなさい。ちょっと慌てておかしくなってしまった。
じゃあこの下の方でこっそり3/5だけ。
省略押さないと見れないだろうからウザイ人はそのままスルーできるよね。








1〜2


「痛いよ…」

ふたつにまとめられた手首の骨が軋んでもそれ以上にその上から押さえる手の熱さに意識が行ってしまう。
自分を束縛するのに必死なアシヒコの体から痛い程の感情が流れ込んできて、切なくて胸が痛い。
そして嬉しくて、胸が熱かった。 

そんなに俺が欲しい? 

抵抗するのをやめて体中の力を抜いても彼の束縛は解けなくて、その事に安堵する。
もっとも最初から本気で抵抗などしていなかったのだが。

意外と力出せるんじゃん、いつも見かけ倒しなのに。


4〜5 

おしまい。読んでくれてありがとう。
146131:2006/04/19(水) 20:30:15 ID:mU70KxMC
し、省略されないシステムになったの?
いや本当にごめんなさい。まさかこんなにウザイ人になってしまうとは。
もうしません。失礼しました。
147風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 20:36:13 ID:cKEgMPrJ
さすが厨ジャンル。
お約束だが半年ROMれ。
148風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 20:46:45 ID:EV8XcM2U
グレさんかなり激しく萌えた。
触手のくせに切ない…触手なのに…
149風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 21:15:53 ID:WsUWokXQ
グレさんに目が潤んだなんて内緒
150風と木の名無しさん:2006/04/19(水) 22:10:33 ID:ZBK6gFTr
>>146
正直厨臭くなってしまったのは残念だがまた書いたらぜひ投下してくれ。
今度は気をつけてもらえるとなおさら(・∀・)イイ!


さてグレさん再来までwktkして待ちますよ
151触手くんの夏 10:2006/04/19(水) 23:58:46 ID:Co6bWnuo
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )続きを再生

耳を塞いで聞こえるのは、低い地鳴りのような響きと呼吸する音だけ。
胸の鼓動が早まる。
自分はどうしたい? 何をしたい?
はじめて会ったときの事を思い出す。
まだ頼りない体で、ありったけの力を使って僕を見上げた姿。
遠慮がちに腕を伸ばして、僕の指を握った時の感触。

気がつくと布団から起き出して、玄関へと向かっていた。
急いで鍵を開けて外に出る。
グレさんはそこにいた。うずくまったまま。
手を伸ばして持ち上げようとするが、グレさんは地面から離れようとしない。
「もういいよ……いいから!」
両手でグレさんを掴んで僕はそう言った。
グレさんの体が僅かに動き、地面から離れる。
僕はすっかり小さくなってしまった体を抱いて、家の中に入った。

洗面台にお湯をためていく。手を入れて人肌まで冷めるように水を入れて調整した。
僕はグレさんをそっと浸けて表面に付いた泥や汚れを落とし、ガサガサになった表面を撫でてやった。
体を洗って汚れた湯を流して、またぬるま湯の中に浸けてやる。
お湯を吸ったせいか、ほんの少し柔らかくなってきた。
猫に引っかかれた痕も少しずつ塞がっていく。
僕は馬鹿だ。
両手でグレさんを包みながら僕は泣いていた。
自分の信頼を裏切った相手に、何でこんな事をしているんだろう。
ドアを開けたとき、そこにいてくれた事にどうして安心したんだろう。
お湯から半分出ている体に涙が落ちる。
グレさんの表面が波打ち、するりと伸びた触手が僕の頬に触れて涙を拭った。
152触手くんの夏 11:2006/04/19(水) 23:59:57 ID:Co6bWnuo

「だいぶ元に戻ったね」
グレさんは2日間水に浸かって元の大きさに戻った。
ただやはり何かおかしなものに触ってしまったようで、カサブタがまだ完全に取れていない。
それが気持ち悪いらしく、グレさんは無理に剥がそうとする。
「だめだよ、もう少しで取れるだろうから我慢」
本当は僕も、ちょっと剥がしてみたかったけれど。

朝食の準備をして僕はテーブルに着いた。
グレさんはそこへよじ登ってくる。
「どうしたの? グレさん食べられないでしょ」
グレさんには何度か色々な食べ物を与えてみたが、どれも吐き出してしまっていた。
にゅ、と腕が伸びてきて皿の上のソーセージを掴む。
「食べ物で遊ばない」
取り上げようとするとグレさんは、ソーセージを僕の口元に持ってきた。
……食べろって事か?
僕は大人しくグレさんの手からそれを食べる。
次にプチトマト。御丁寧にへたは取ってくれた。
新しい遊びかな。
しかしこんなペースでは食べ終わるのに1時間はかかりそうだ。
あと30分で家を出なくちゃいけないのに。
グレさんの腕が不意に長く伸びてテーブルの下に向かう。
「うわっ!…ちょ」
グレさんは僕の口元に食事を運びながら、股間をトンと叩いた。
僕が驚いていると、更に食べ物を口に押し付け、またトンと叩く。
もう一本別に伸びてきた触手が目の前で管のようになり、その口をパクパクとさせている。
「…………」
これって……まさか。
153触手くんの夏 12:2006/04/20(木) 00:01:10 ID:Co6bWnuo
僕は残りの食事を慌てて済ませると、急いで支度をし家を出て行った。
頭の中は、さっきのグレさんの行動でぐるぐる回っている。
ちょっと待て。それはおかしいだろう。いくらなんでも。
確かにグレさんは僕の家に来てから、水しか口にしていなかった。
でも……やっぱりそれは…ちょっと。

その日、仕事はミスの連発だった。
僕は塚田さんに怒られ、そんなに寝不足ならさっさとクーラーを買えと言われた。
寝不足の方がまだ良かった。もっと深刻な事がいま起きている。
しかしこんな事、誰にも相談できないし。
まてよ。相談……できそうな奴が1人いた。


「あのさ、小野」
僕は帰り支度をしていた同じバイト仲間を呼び止めた。
「んー、なに?」
「おまえ動物とか好きだったよな?」
「うん、家でも色々飼っているし。なに? ペットでも飼うとか?」
おまえ1人暮らしの上に一軒家だろ、飼い放題で羨ましいよと言われた。
「俺も就職したら、職場の近くとかに一軒家借りたいなー。マンションとかだとやっぱ飼える動物も制限あるし、
鳴き声とか臭いとかがなー。いま大型インコが欲しいんだけど、声のでかさがハンパないし……」
そのまま放っておくと、小野は際限なく自宅動物園計画を話し続けそうだ。
「僕じゃなくて実家のやつなんだ。餌が…手に入るものなんだけど、ちょっと用意するのに抵抗があって」
「生餌や丸ごとじゃないとダメなものとかか? あまりペット化されていないもの? 猛禽とか爬虫類とか」
「まあ…そんなものと思ってくれれば」
……確かにペット化されているものじゃない。
「どんなの? 種類は?」
小野の目がキラキラしている。これ以上突っ込まれるとまずい。
154触手くんの夏 13:2006/04/20(木) 00:02:38 ID:i5vF7BiR
「爬虫類…かな。……蛇。種類は詳しくないんでよく分からないけど」
「蛇かあ。俺の所は家族が反対しているから飼えないんだよな〜。理解があって羨ましい」
「ええと、それで餌なんだけど…」
「あ、そうだな。蛇だと大型種じゃなければ、大体冷凍物のマウスを使うよな。
ネズミ丸ごとだから、確かに慣れないうちはかなり抵抗あるだろうなあ」
「……そうなんだ。抵抗があって、困っている」
冷凍ネズミなら、その方がずっとマシだ。

でもな、と小野が続ける。
「人間だって動物殺して食ってるんだぞ。ペットだって食わなきゃ死ぬんだ。
こっちの我侭で一緒に暮らしてもらっていて、そいつはそれしか喰えないのに、
やれないっていうのは酷いだろ。飼った以上は責任もって世話すんのが俺らの義務。
鷲とか鷹を飼っている奴は、生きた鳥を買って来て自分の手で捌いている。
店で売っている切り身なんかじゃ、病気になったり、調子を崩して落ちるからだ。
特殊な餌のいる動物飼う時は、そういう覚悟も必要だよ」
「そうだよな……死んじゃうよな」
小野は言い過ぎたと思ったのか、
「どうしても無理っていうなら、愛好家のコミュとかをネットで探してみるってのもあるぞ。
もし本当に駄目なら俺も心当たり探すよ。蛇、かわいそうだから」
次からは珍しさだけで飼うなよと言われた。
「うん……ありがとう。家族にはそう伝えておく」
155触手くんの夏 14:2006/04/20(木) 00:04:01 ID:i5vF7BiR

……とは言ったものの。

僕はグリルで魚を焼きながら、小野の言葉を反芻していた。
確かに自分だって、こうして食べて生きている。
魚の油が火にはぜる。僕は菜箸で魚をひっくり返した。

「グレさん……」
今朝と同じようにグレさんはテーブルの上に鎮座している。
テーブルの上の献立は、ご飯に味噌汁、塩鯖、惣菜コーナーで買ってきた青椒肉絲。
これを食べさせられるのは嫌だな……。
体の上でうねうねと触手が踊っている。やる気だ。
「これは、自分で食べるからいいよ…。ベタベタになるし」
グレさんはしょぼんと触手を垂らす。がっかりしたようだ。
僕は食事をしながらグレさんを見た。
グレさんは時々腕を出したり引っ込めたりしながら、僕の食事を観察しているようだった。
「……あのさ、グレさん」
僕は諦めて話を切り出す。自分だけが食事をしているという事に、さすがに引け目を感じていた。
「グレさんのご飯って…その……この間、僕が眠っていた時にしたような事なの?」
グレさんはお辞儀をするように体を二つ折りにした。
「………………」
その返事、聞きたくなかった。
「……ちょっと、考えさせて」
僕はそれだけ言うと食事に戻った。
156触手くんの夏 15:2006/04/20(木) 00:05:29 ID:i5vF7BiR
一昨日そう答えたが、僕はまだ決心がつかなかった。
でもこうしている間にもお腹をすかせているのかと思うと、なんだか申し訳なくなってくる。
いずれは……あげる事になるんだよな。
あげなければグレさんは死んでしまうのだろうか。それは……嫌だ。
2ヶ月一緒に暮らして情が移ってしまっている。
人の言葉を理解して、ちゃんと意思の疎通ができるからよけいに。
この大学を受けたいと思った時だって、こんなには悩まなかった。
死なせてしまうくらいなら。
僕は腹をくくることに決めた。


その夜、僕は風呂からなかなか上がれなかった。
どうしよう、このあと。
いざその時になると腰が引けてしまう。
僕はじっと自分の体にぶら下がっている物を見た。
自分でした事はある。でもしてもらった経験はない。
湯船に浸かり、僕は考えていた。
1分…2分…3分。
ああもう、こんな事いつまでもうだうだ悩んでいても仕方ないだろう!
僕は湯船から上がった。半ばやけくそだったのかもしれない。
風呂場から出ようとしたけど、足を止めてもう一度戻る。
「……もう一回、洗っとこう」
我ながら往生際が悪いと思った。
157触手くんの夏 16:2006/04/20(木) 00:08:31 ID:i5vF7BiR

なんで僕はパジャマをきっちり着込んで、布団の上で正座しているんだろう……。

すぐ目の前には、リビングから這って来たグレさんが、ちょこんと同じ布団の上に乗っかっている。
僕はグレさんに、ご飯あげるからこっち来てとだけ言って、寝室へ逃げ込んでいた。
なんかこれじゃ、時代劇とかであるような『不束者ですが、どうぞ宜しくお願い致します』って
三つ指つくみたいな感じじゃないか。馬鹿だ。僕は本当に信じられないくらいの大馬鹿だ。
グレさんはそんな僕の態度を感じ取ってか、大人しくしている。

「えー……その、これはご飯だから」
なに言っているんだ僕は。
「グレさんだって食べなきゃ死んじゃうよね。だから…であって、別に変な事をするわけじゃ…」
じゅうぶん変だ。この状況は。
それまでじっとしていたグレさんが、ぬっ、と腕を伸ばしながらずりずりと近づいてきた。
僕は思わず身を固くする。
「え……」
腕は上に伸びていき僕の顔や頭を触っていった。
それはいつものつるっとした感触ではなく、さらさらとしていて柔らかい当たりだ。
そのうちの一本を掴むと、それは更に伸びて僕の腕に巻きついて手を撫でた。
「あの……あんまり無茶をしないでくれれば…」
もう観念しよう。グレさんは、ここまで我慢してくれたんだ。
膝の上に乗ってきた姿を見て、いいよ、と答えた。
158触手くんの夏 17:2006/04/20(木) 00:10:42 ID:i5vF7BiR
顔に伸びていた触手が下がり、僕の腰にまわる。
下着ごとパジャマを下げて、足を伸ばした。
グレさんの体色が仄かに赤く色づいてくる。伸ばされた触手が肌の上を辿っていった。
「……う」
声を出すのが恥ずかしくて、僕は必死でそれをかみ殺す。
触手がペニスに絡みついてきた。
思わず膝を立てて足を閉じようとするのを堪える。
茎にらせん状に絡みつき、波打ちながら下から上へと登っていく。
その刺激に僕のペニスは徐々に立ち上がっていった。

腕から粘液が滲み出し、動くたびに粘りのある音がする。
触手に巻かれて見えるのは先端部分だけだ。与えられた刺激で透明な液が零れ出てきていた。
グレさんの体色はあの時と同じように赤黒くなっていて、別の生き物みたいだった。
充血した僕のペニスと長虫のようにうねる触手が絡んでいる様は、
いやらしさと背徳感をいやがうえにも増していく。
グレさんが僕に何をするのかを見ておきたかったけど、
その光景はあまりにも淫靡で本来の目的を忘れてしまいそうだ。
内腿を撫でていた触手が形を変えて僕の袋を包み込み、やんわりと揉みしだかれた。
「ん……」
力が抜けて鼻にかかったような声が漏れてしまう。
もう上体を支えているのが難しくなってきた。
腕のだるさに負けて、僕はひざを立てたまま仰向けになった。
159触手くんの夏 18:2006/04/20(木) 00:11:45 ID:i5vF7BiR
上がった息は熱を持ってきて、体もうっすらと汗をにじませている。
足に絡まったパジャマが邪魔だった。僕は手をのばして片足を抜く。
シーツを握り締め、足の先まで力が入っている。
自分でするのとは全然違った。
いつどこに触られるかわからないのと、自分で触っている感覚が無いのが心許なくて、
どうすればいいのか切なくなってくる。
「…ふ……ぅ」
そこはもう痛いくらい張り詰めていた。
力を入れていた足が腰をわずかに浮かせる。そこへ触手が滑り込んできた。
「ぁ…そこは……」
駄目だと声にならなかった。
触手はその先端で僕のお尻の穴を撫で回している。
皺を確かめるようになぞり、かたく窄まったそこをつついてこじ開けようとした。
僕は息を荒げながら、グレさんの動きに意識を集中してしまう。
「あ…っ」
先端が潜り込んだ。そのまますぐに引き抜かれる。
僕がほっと息をつくと、再び先端だけを挿入された。
グレさんはペニスを扱き上げる動きに合わせて、先端を穴の中へ出し入れする。
圧迫感と快感が交互に襲ってきて、僕は頭を振りながらそれに耐えようとした。
うしろなんて、そんな風に触ったことも無い。なのにどうして。
「……っ…う」
触手が潜り込むたびに背中が疼く。
もういかせて欲しかった。これ以上何かされたら、おかしくなってしまう。
穴がヒクンと僕の意思に関係なく収縮した。
それが合図のようにグレさんは腕の先を亀頭にかぶせて、一気に僕のペニスを扱きあげる。
穴に挿れられたままの触手が細かく震え、僕はそのまま射精した。
160触手くんの夏 19:2006/04/20(木) 00:13:03 ID:i5vF7BiR



結局僕はその後も、数日毎にグレさんのご飯になっている。
まだ恥ずかしさはあったけど一度してしまったせいだろうか、あんまりじたばたはしなくなった。
食事モード以外の時は今まで通りで、その辺を這い回りながら飛び込んできた虫を捕まえてみたり、
ソファの上で体を膨らませて眠っている。
水槽は庭に置いたままだ。もう必要ない。


僕は縁側で丸くなって日向ぼっこをしているグレさんを見た。
なんつーか…色といい、形といい、発酵させたパン生地みたいだな……。
僕はその体を指でぎゅっと押してみた。
気のせいだろうか、なんだか少し弾力が出てきたような。
触った感じも前よりツルツルしている。それになんとなく……大きさが。
僕はその現実からあえて目を逸らす。

これからどうなるんだろう。
僕はグレさんの隣に座り、秋の気配を纏いはじめた空を見上げた。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) こういうタイプは、壺や羽毛布団を買う羽目に陥るよね。
161風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:15:16 ID:SRIEBR8m
リアルタイムでぇ
      グレさんにぃ
           であったぁぁぁぁぁぁぁ('A`*)
162風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:15:59 ID:K2h+aqpH
GGGGGJJJJJJJJJJ!!
グ、グレさん可愛すぎたよ…。僕くんも賢そうなのにとぼけた感じでテラカワイス
グレさん一家に一匹ほしいが、男の子がいないとダメだなww
萌えました。GJ。
163風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:17:21 ID:eUQugOTB
触手ネタGJGJGJGJ!!!!!!!!
もうグレさんっていう名前からカワイス(;´Д`)ハァハァ
今まで自分の好きなジャンルのネタ落ちてないかなって見ていた棚スレだが
これは一気にはまりますた。
ほのぼのしつつエロー(・∀・)
164風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:19:58 ID:+Na2+Emq
リアル投下キター
自分初めてだからドキドキしたよ。
触手さんGJ!!すごい萌えた。
グレさんよかったねグレさん。
頼りない主人公とこれからも楽しくお食事すればいいよ。
165風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:21:04 ID:u2wBVr0R
姐さんGJ!!!
触手もヘタレも大好物なので、おいしくいただきました!
ほのぼのなはずなのに、グレさん、なんて怖ろしい子…!
文章もうまくて、謎の生物が普通にいそうな気になってきた。

>>161ワロタ
166風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:21:20 ID:3akzZSeT
リアルでグレさん(*´Д`)ハァハァですた!
167風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:22:04 ID:xwI6ZIVX
うはーーーーかわゆすかわゆす(*´Д`)グッジョブです
グレさんも僕も可愛いよ!!
168風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:22:49 ID:SRIEBR8m
もうパン屋でふんわりしたパンを冷静には見れないw
169風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:22:54 ID:Kimm6XOc
グレさんイイヨイイヨー!
触手ネタ、今までピンと来なかったけどグレさんは禿萌えです
170風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:24:38 ID:Mj89Zz2M
グレさんと僕かわいいなあ〜もう大好き!大好きです!!
171風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:36:10 ID:QKncm4YU
エロもハゲモエスだけどグレさん本人(本触手?)に萌えた…!
カワイイよカワイイよたまらんグレさんカワイイよ…
大きくなってもずっとカワイイままでいておくれよグレさん(*´Д`)ハァハァ
172151:2006/04/20(木) 00:42:12 ID:i5vF7BiR
オリジナルは初めて書きました。拙いものですが読んでくださってありがとうございます。
興が乗ってこのあと2話分書き上げてしまったので、
連投を避けつつ2日おきくらいで投下させていただきます。
>165さん
自分も161さんにワロタw
173風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 00:42:22 ID:XuuNQO/c
グレさん可愛いよ…健気だよ…。姐さん本当に素敵な萌をありがとう。
174風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 01:02:10 ID:MlOjxxlp
グレさん可愛さに、前スレを何度も読み直していた漏れがきましたよ。
禿しくGJ!
175風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 01:08:28 ID:ULf65V+E
グレさんの次回作、wktkしながら待つよ!
僕もグレさんもテラカワユス
176風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 01:11:28 ID:AgGzP4ZC
グレさんさいこー!
ちんじゃおろーすーにやる気なグレさんに魂抜かれました。
可愛すぎるぜ触手。もうパン種醗酵して造形自由になっちゃいなよ!
177風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 01:43:42 ID:AzVp80az
542 名前:風と木の名無しさん[sage] 投稿日:2006/04/20(木) 01:41:57 ID:DHQa9udn
棚 どれとは言わん。
自分も字下記だけどあえて言う。
なにあの厨小説。ホントに21歳以上が書いたの?高校生時分でもあんなの書けなかったよ。
技術や文章の上手い下手の問題じゃないよ。
板全体の空気嫁とは言わないが、自ジャンルがどういう扱いを受けているのかは十二分に配慮した方がいい。
でないと「所詮は厨」で一言殺。
例え2ちゃんの上だからって、叩かれてぐずぐず言うくらいなら、
最初から自サイトなりハード内なりで満足してないと。
叩かれてもイイ!ワタスの萌えを聞け!って態度でもないしね。
178風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 01:53:16 ID:vkeBiFcY
>177
>3
179風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 01:55:01 ID:3akzZSeT
みんなで萌えているところへわざわざ持ってくるなんて、
まさに空気嫁ですね。
180風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 01:57:32 ID:x+eOjqdT
>177
お前が厨でFA
181風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 02:26:01 ID:KGzJq4X2
乙でした!
グレさんすっごくよかたよ、僕くんも優しくてテラモエス
次回作も楽しみにしていますよー
182風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 04:10:37 ID:0vVXX8Do
姐さん乙です!
グレさんカワユス!!
触手なのにほのぼのH
イイヨイイヨ〜
次回作を布団の上で正座してマッテルヨ!!!
183風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 04:11:26 ID:rZifEq2g
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )「*9が指定したカプ・シチュに*0が萌えるスレPart5」
デ出タ1000ノ オ題「優しくしないで」ダッテサ

寄るな気色悪い。構うな気持ち悪い。そう何時も彼は私に吐き捨てる。
雨に濡れた彼が軒先で蹲っているのを引き入れ、タオルを渡してコーヒーを淹れた時も、目を泣き腫らして
路地を彷徨い歩いていたのを拾って家で一泊させた時も、家出して野宿していた時に差し入れをした時も、
顔を歪めて彼はそう言った。
この前チンピラに絡まれていたのを助けた時も、やっぱり言われた。が、いい加減慣れてしまったので
今更気にせず、ハンカチを取り出すと、私は殴られた彼の頬を拭った。
「折角の男前が台無しだろう?」
口元の片方をあげてみせると、彼は私を流し見てから視線を明後日へと向ける。
「所でさ。質問があるんだが?」
口元の血をぬぐい取ると、私は手を離しながら問い掛ける。
きつい目線が一瞬だけこちらを向いたのを確認して、私は言葉を続けた。
「常に暴言を吐く癖に、手を払いのけないのは何故だ?」
彼の目の鋭さが薄れ、代わりに現れ出たのは困惑で、それを隠すように瞳が伏せられる。
やがて彼は、口内に籠もるような声で、こう呟いた。

「惚れたく、ないんだ……だから」

続いた言葉に、私は思わず「馬鹿が」と人のことを言えない台詞を吐いて、彼の背に両手を回していた。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ;)ボツニスルノハ 勿体ナイ オ題ダッタノデ…
184風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 14:47:02 ID:9nD7KyYs
>>183 乙です!
まとめに投下してくれても良かったのに。

でも好みの話しで、GJでした。
185風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 15:33:11 ID:E+rRVamw
                    |  これ、誰と誰か分かるのか心配だモナー
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  分からない人はごめんね!
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ エ、ドユコト?
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
186風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 15:34:19 ID:E+rRVamw
「ご結婚、おめでとうございます。」
 番組収録後、とある局内の廊下。
そこにはもうお馴染みとなった作業着姿の彼と、そして深々と頭を下げる短髪のヒゲ男の姿があった。
声に気付いた男はマネージャーと話を打ち切り、足を止めた。
マネージャーに先に行くように、と伝え改めて振り返る。
「ありがとうなー。なんや、照れくさいなあ」
作業着の彼は本当に照れくさそうに頭を掻きながら、あははと笑う。
「正直、驚きました。いやその、突然だったので。」
「せやな。ごめんな、もっと早くに報告したかってんけど。なにせアレがあったもんで」
「いえ、仕方ありませんよ。それは十分に理解しているつもりです。」

 彼は、僕とは違う世界に住む人である。
関わりはあるものの、僕と彼は全く別世界の人間なのだ。
僕はそれをよく知っていたし、理解していた。
 出会ってからもう、2年くらいになるだろうか。
仕事上で僕は彼のパートナーとなり、幾度となく色んな壁を乗り越えてきた。
 彼が、僕の名を呼ぶ。僕はそれに答える。そして僕らは一緒に壁に立ち向かう。
彼には正式なパートナーがいる。
その人は彼と同じ世界の人で、いつも隣にいる人。
でも、一緒に壁に立ち向かう時はそんなことは関係ないと思っていた。
その時だけは、その時間だけは間違いなく僕は彼のパートナーであると信じていた。
この僕だけはそれを信じて今までやってきたのだ。
 ところが、ある日の収録時、
「あっちはもう10年くらい一緒に仕事してるけど、こっちはせいぜい2年くらい。」
彼がスタッフの前でそう漏らした時に、寂しさを感じずにはいられなかった。
何故寂しかったのかは、よく分からない。未だに理解しがたい感情だった。
187風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 15:35:05 ID:E+rRVamw
「・・・した?なあ、どうしたんや?」
 彼の声で我に帰る。どうやらぼーっとしていたらしい。
「す、すみません。なんでもありません、それでは失礼します」
また深々と頭を上げ、頭を上げようとしたその時だった。
さっき考えていた感情について、まるで反芻するように色んな考えが頭をよぎった。
色んな考えが浮かんでは消え、浮かんでは消えていく中で、何故か最後に悔しさが残った。
『悔しい。』という感情に支配された瞬間、ツンと鼻の奥が痛くなった。
すぅっと、頬を伝う水。これは・・・涙?
 僕は泣いていた。悔しくて、泣いていた。でも、何故悔しいかは分からない。
ただ今は、こんな姿を彼に見せるわけには行かない。
顔を上げきらずに踵を返し、その場を離れようとした瞬間、強く手首をつかまれた。
「待ちぃや、どないしたんや?」
心配からか、顔を覗き見ようとする彼。
僕は顔を背け、首を一生懸命ふる。
どうしたのか、自分でも良く分からないのだ。説明出来るわけがない。
必死に顔を背けていたが、最後には両手で顔を挟まれグイっと持ち上げられた。
彼の心配そうな顔が目の前にあった。
「うわ、なんで泣いてんねん!」
驚いて声を上げてしまう彼、慌てているのか何度か周りを見渡した。人目を確認しているのだろうか?
「まあええわ、とりあえずこっちへ行こう。」
顔から手が離れたと思ったら、ぐいっと手を引かれた。
迷子になった子供のように手を引かれたまま、どこかの部屋に入る。
188風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 15:36:36 ID:E+rRVamw
ドアがパタン、と閉まると同時にカシャンと鍵が閉まる音がした。
入った部屋はとても薄暗い。今は微かにカーテンの隙間から日が漏れているのだが
時刻はもう夕刻過ぎ。もう暫くすれば真っ暗になってしまうだろう。
だが電気をつける様子はなく、何をしているのかは分からないがガチャガチャと物音だけが聞こえる。
 よく目を凝らして見ると、なんといつも僕等が仕事で使っている部屋だった。
いつもは数人のスタッフと一緒なので、ここで二人きりになるのは初めてだ。
暫くすると彼は、椅子を二つ用意してくれた。
彼はその一つに座り、もう一つの椅子をポンポンと叩いた。
「大丈夫か?いったいどないしてん?話しやったら聞くで?」
誘導されるがまま、椅子に座る。よく見ると僕の体が少し震えている。
彼との距離は、1mもない。対面する様な状態で今座っている。
「ん・・・まだ泣いてるんか?」
 彼の手が、僕の頬に触れた。その瞬間。
 僕の中でプチンと何かが弾け飛んだ。
189風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 15:37:33 ID:E+rRVamw
ガシャン!ガタガタ!どさっ
 自分でも何がなんだかよく分からない。
気がつくと、彼の手を引き彼を抱きしめその反動で床に倒れてしまったようだ。
肩を軽く打ったようだ。いやしかし、今はそんなことは重要ではない。
今まさに、腕の中に彼がいるのだ。
ドクンドクンとなる心臓の音が彼にも聞こえるんじゃないか、というくらい大きい。
「ちょ、どないしてん。おいおいおい」
離れて起き上がろうとする彼を、僕は離さない。
 答えが出そうだった。僕が何故涙を流すのか、悔しくなるのか。その答えが。
でも、口に出したら全てが壊れてしまう気がした。
この関係も、この想いも。
「・・・好きなんか?俺が」
 彼が、そう静かに呟いた。
その声はこの薄暗い部屋のせいか妙にはっきりとしていて、すぐに僕に溶け込んでいった。
 そう。僕は彼が好きだったのだ。
彼が、誰かのものになるのが寂しかったのだ。
だから涙が出た。自分ではどうしようも出来ないから、悔しかった。
やっと、彼の隣にも慣れて、名前を呼んでもらえたのに。やっと近づけたと思ったのに。
 そんなことを思っているとまた涙が出てきた。
喉の奥が熱い。声が出なかったので、答える代わりにうんうんと何度も力強く頷いた。
「そうか・・・全然、きづかへんかった。」
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
搾り出すように、掠れた声で何度も繰り返した。
僕は彼を抱きしめながら、また涙を流していた。
 そっと、僕の頭に手が触れた。
子供を慰めるように、優しく頭を撫でている彼。
恥ずかしいのに、嬉しい。そして自然と落ち着いてきた。
「泣かんでええ、泣かんでええ。大丈夫や。どうや、起き上がれるか?」
まだ濡れた頬を自分で拭い、何度か頷く。
床に座り込んだまま身体を起こし、彼とまた向かい合う。
暗くて表情が分からない。笑っているのか、それとも・・・。
190風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 15:38:06 ID:E+rRVamw
次の瞬間。
カーテンから漏れる日の光が、彼の顔をうっすらと映す。
その表情は、・・・なんといえばいいのだろう?まるで・・・
「なぁ」
彼はずいっと、僕の目の前まで顔を寄せた。
肩に手を置き、耳元に口を寄せた。
そして、耳元で優しく囁く。
「俺と、こんなことしたかったん・・・?」
彼の手が、僕のモノを捕らえた。
「!」
声が出ない。顔がかーっと熱くなる。
 彼の顔はまるで、小悪魔のようだった。にこりと笑うその顔はいつもの彼の表情ではない。
「大きくなってるやんか、ここ。俺とすること考えながらいつもしてるん?」
カチャカチャとベルトを外す音が部屋に響く。
突然の出来事なのに、彼に触られているからかますますモノが硬くなるのを感じる。
 彼は何をしているんだ?いや何をするつもりなんだ?
自分ひとり混乱している中、突然の開放感。
そしてモノの先に触れる水気を帯びた生暖かい感触。その瞬間背筋にビリビリと電撃が走る。
「あああああああ!!!!!!!」
 彼が、僕のモノを咥えていた。
僕が見ているのを気付き、いつもの表情でにっこりと笑った。
彼が僕のモノを咥えながら、あのいつもの笑顔。その違和感が背筋をゾクゾクとされる。
くちゅ・・・くちゅ・・・と生々しい音が部屋に響く中、僕は声を抑えられない。
「あっ・・・う・・・はぁっ・・・!」
 舌が先を捉え、何度も繰り返し摩擦させている。
そして柔らかい唇で何度も何度も上下にしごかれる。くちゅくちゅ・・・という音も段々激しくなる。
「ああああっ・・・!もう、もう・・・!」
数分も立っていないのに僕はもう限界に達しようとしていた。
上手過ぎる。もう、絶頂はすぐそこまで来ていた。
が、その時、急に快感から解放された。
191風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 15:38:48 ID:E+rRVamw
彼は顔をあげ、口元を拭きながら言った。
「どうしたん?残念そうな顔して」
嬉しそうだった。僕はまだ呼吸が整わなず、はぁはぁと息を漏らした。
「ええな、その表情。その表情をな、もっとよく見たかってん」
そういうと、自らの唾液で手を濡らし再び僕のモノに触れた。
その仕草がいやらしくて、ますますモノが硬くなる。
 さっきとはまた違う感触。
これ以上にないほど硬くなったモノの先を、優しくねっとりとした指先が覆う。
そして彼は、僕の顔をじぃっと見ていた。耳元で、囁く。
「あんまり声出したら、誰かに気がつかれるで?」
 優しい物言いなのに、僕のモノをしごく手は激しい。
先を重点的に何度も上下にしごかれ、僕の先からは透明な液体がだらだらと溢れている。
彼の唾液と、僕の液体が混ざり合ってくちゅくちゅといやらしい音を立てる。
「気持ちいいん?なあ、・・・ぅじまっ。」
「はっ・・・はぁっ・・・い・・・ああっ・・・!」
 彼の顔を見ながら思った。さっき、表情が違うといったが何が違うのかわかった。
目だ。表情が違うんじゃない、目が違うのだ。
そんなことが頭に浮かんだが、快感の波に消し去られてしまう。
強く、激しく、そして時に優しく。僕のモノが弄ばれている。
もう限界だ、もう、我慢できそうにない。
「・・・のさんっ!僕、もう、もう・・・!」
「ええで、イって。俺の眼を見ながらイって」
「ああっ・・・う・・・ああああああ!!!!」
 絶頂。一生激しさを増す手の動きに耐えられなくなり、白濁の液体が彼の手に放たれる。
長い長い時間、僕は自らの欲望を彼の手に放った。
 はぁはぁ、と僕の吐息だけが部屋に響く。
日が落ち始めたのか、部屋の中はほぼ真っ暗になっていた。
目が慣れているからか、彼の表情はまだはっきりと分かる。
見つめられていた。自分がしたことが急に恥ずかしくなった。
「ご、ごめんなさい。こんな・・・その・・・」
「謝らんでええんや、これは俺が気持ちを気付いてやれんかったお詫びやから」
すると、手に残る白濁をぺろっと舐め笑った。
192風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 15:39:23 ID:E+rRVamw
さてと、そろそろ次の現場へいかんとな」
すっと立ち上がった彼はドアの方へ向かっていった。
僕はその後姿をただぼーっと見ていた。
ふと、彼は足を止めて振り返った。
「次の収録、いつやったっけか?」
その声に慌ててスケジュール表を確認する。
「ら、来週の木曜日です。」
「わかった。じゃあ、またな。お疲れさん。」
何事もなかったように、そういってドアを開けた。
廊下から漏れる突然の光が眩しくて、僕は目を背ける。
     ・・・
「じゃあ、またな」
その声に、彼に目を向けるがその時にはもうドアが閉まっていた。
 急に静かになった部屋。
さっきまでの出来事が嘘のようだった。
いや、悪い夢でも見ていたんじゃないか?とも思える。
彼の言った言葉が気になった。が、頭がぼおっとして深く考えることが出来ない。
とりあえず今は、仕事に戻る事を優先しよう。考えるのは後だ。

 そして彼は、この部屋を後にする。
しかし、まだこの物語は始まったばかりであることを今の彼はまだ知るよしもない。
193風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 15:41:36 ID:E+rRVamw
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ イガイトナガカッタスマヌ。
 | |                | |     ピッ   (・∀・;)  題名は「遊戯」
 | |                | |       ◇⊂    ) _続きませんw
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
194風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 17:10:48 ID:VIM7dGGr
>>185 GJ! GJ!

続いて欲しい…
195風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 17:16:15 ID:zjG+fsdj


                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  某ゲイニンさん(本日の出演を見て
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  単にそれだけ見て萌えたらしいよ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
196その1:2006/04/20(木) 17:17:09 ID:zjG+fsdj
「帰る」
「え、なんで?」
「一緒におりたないんやろ?」
どうしてそんなに拗ねているのか、ゴ/ト/ウにはわからなかった。いつもだったら仕事が終わるとどこかでご飯でも食べて、そして帰っていく。時には互いの部屋に泊まったりもする。
そこまで考えて、あぁと思い当たる節があった。
今日出させてもらった昼の長寿番組だ。花束が二つしかなくて、失笑を買ってしまった…そのときに、散々イ/ワ/オの顔がぶさいくだの何だのと言ってしまった。
だが、それはいつものことだ。
それを売りにしている芸人であるから、何くれと言われる謂れはない。
何も言わずに駅へと歩き出したイ/ワ/オの後を追う。
「ちょ…待てや」
「仕事終わってまで一緒にいたくないって言ってたやん」
「…言ったけど…でもそれはアレやろ?テレビでのことで、本心やない」
「本心やないってどう信じればええの?」
「どうって」
そこまで来てやっと解った。
普段だったら入れるはずのフォローを入れてない。そんな些細なことで拗ねるイ/ワ/オを不謹慎ながら少し可愛く思った。
しかし、そうこうしている内にイ/ワ/オはどんどん先に歩いて行ってしまう。
――あぁ、もう。どうしたらええんや。
今何を言っても、絵空事のように聞こえるだろう。
誤解されたままなのは本意じゃない。
197その2:2006/04/20(木) 17:18:03 ID:zjG+fsdj
ゴ/ト/ウは意を決したように走り出し、イ/ワ/オの手首をぐっと掴んだ。
そして連れ立って走り出す。
別に目的があって走っていたわけじゃないから、適当な公園にたどり着いてしまった。はぁはぁと息が上がっている。
離せとばかりに掴んでいた手を振り切られた。
ちょっと胸が痛い。
でもイ/ワ/オとしては心の中で繋がっていたものを、振り切られたと思っているに違いない。相方なのに、察せずに悪かったと心底思う。
「すまん…」
「謝らんでもええよ。でも、帰る」
聞き分けのない子供のように繰り返される言葉で、どれほどに傷ついたか解る。
誰に言われても気にならないことだが、多分自分に言われるとダメになるんだ。そう思うと、ほの暗いう喜びに包まれる。
裏腹に動こうとしない身体をゴ/ト/ウは抱きしめた。
「イ/ワ/オは可愛いよ」
「…男前やろ?」
「いや、可愛い」
誰が何と言っても自分には可愛く映る。本当はテレビで貶さなければならないことも、辛い。
「お前の可愛さは俺が解ってればええと思わへん…?」
精一杯の言葉を紡いだつもりだったのだが、イ/ワ/オは少し考え込んだ後にきっぱりとこう言った。
「お前に可愛いって思ってもらわんでも、世界中が男前やって思ってくれてるわ」
「ええ?」
「…せいぜい、心配しぃや」
ぷいっと顔を背けて、歩き出す。
これが彼なりの焦らしなんだろうかと思うと、微笑ましくなってきてしまう。
――そうやなぁ。
だが、言われてみれば誰かがこの男のことを可愛いと思っているかもしれない。
自分じゃないとダメな理由もない。
不意に怖くなった。絶対に大丈夫だと思っていたものが手を零れていく。なくしてしまえば、二度と見つからない。
ゴ/ト/ウは追いついて、隣に並んで歩き出した。
198その3:2006/04/20(木) 17:18:38 ID:zjG+fsdj
「めっちゃ心配やなー」
「…そうやろ?」
「お前がおらんとダメや」
「そうやろそうやろ?」
だいぶご機嫌が戻ってきた。目を細めて笑うその顔が嬉しくて、ゴ/ト/ウは言葉を重ねていく。
「なぁ」
「ん?」
「心配やから…」
確かめさせてや、と告げるとぴたりと足を止めた。耳まで赤くなっている。
欲目抜きに可愛いと思ってる。
なんでみんな気がつかないんだろうととてつもなく真剣に思った。

「ダメか?」
「…えぇ、けど…」
「そっか。じゃ急いで帰ろ」
止まったままのイ/ワ/オを置いてゴ/ト/ウが歩を進めていく。
そして手を後ろに向かって伸ばした。おず…とそれにぬくもりを感じる。
たまにはこんな喧嘩もえぇなぁと思いつつ、ゴ/ト/ウは振り返ることをしなかった。
199風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 17:20:22 ID:zjG+fsdj
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ イイトモミテモエタラシイ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |


今日見て思いついただけのネタなので、バックボーン
知らなくてスマソ
200風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 19:41:20 ID:v6M8vBVj
>>195
自分も見て萌えてたんだ!GJ!GJ!!
かわいくみえてくるから不思議だ。
201風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:15:15 ID:b38BFNmY


                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  最近忙しそうなデンデンのゲイニンさんの二人だよ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 設定は二人が大学生の頃だって 
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
202風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:15:45 ID:b38BFNmY
今日はいつもより早く目が覚めてしまった
こんな朝はひとりでふらっと散歩でも悪くないかな
三月の朝はまだちょっとだけ空気がひんやりしている
パーカーを着込んで素足にスニーカー
扉を開けて公園を目指す
日差しが眩しい
昨日の雨が嘘みたいだな
鳥が歌うみたいに鳴いている
うきうきしちゃうよ
ヨークシャテリアを連れてる女の子が向こうから歩いてくる
おはよう、今日は良い天気だね!
って自然と話しかけたくなってしまったけど
知らない人に声かけるのはシャイな俺にはちょっと無理

いまごろまだ シ/ン/ゴは寝てるのかな
いきなり会いに行ったら迷惑かな
なんだか妙にハイテンションだ
だって 今 日 は うきうきしちゃうんだもの
203風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:16:58 ID:b38BFNmY
行き先変更
駅に向かって歩き出す
水溜りをひょいと飛び越えて着地
さすが俺ってば かっこいい
早朝の住宅街で一人ポーズを決めても誰も見てない 歩いてない
いま世界は俺のもんだな

切符を買って電車に乗り込む
早朝から出勤お疲れ様です!サラリーマンの皆さん!
俺はこれからバカで泣き虫でひ弱でMで家族思いの優しい慎吾君の家へいきます
脳内演説をクールにキメる 企業戦士のみなさん 世界は俺が守る

あいつん家の最寄り駅に到着
ステップ踏んでホームに降り立つ
ラケット背負った部活少女がクスって笑った

もうすぐ街が目覚め始める時間
今日の大学の講義はサボってしまおう
204風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:17:35 ID:b38BFNmY
ピンポーーン


シ/ン/ゴのマンションのオートロックのチャイムを押す
あいつは出ない
もう一度

まだでない

三度目の正直 最終兵器ボタン連打で
ようやく応答

「はい・・・」
「シ/ン/ゴ?」
「ア/ッ/チャ/ン!?どうしたんだよ 朝早すぎるよぉ」
「ここあけてくんない?」
「・・・・」
ガチャリと 無言で ロック解除
205風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:18:11 ID:b38BFNmY
とうとう目的地にゴールイン
シ/ン/ゴの部屋の扉を開ける
「グッモーニンシ/ン/ゴ!」
寝ぐせ頭のシ/ン/ゴが
細身だからかやたら大きめに見えてしまうパジャマをだぶつかせて
両手で顔を覆うみたいに 眠い目を擦ってる
「勘弁してよー 今何時だと思ってるんだよー」
「ばかやろう!」
殴るまねして アッパーカット
寝起きでも 俺の相方は大げさに倒れてくれるのを忘れない
「ア/ッ/チャ/ンどうしちゃったの?」
俺は 両手を広げて 大きく息を吸い込んで 言った
「ハッピーバースデーシ/ン/ゴくん!」
・・・きまったね。 俺ってば ハリウッドスター顔負け?
206風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:18:52 ID:b38BFNmY
しりもちついたままきょとんと俺を上目遣いで
俺を見上げてるシ/ン/ゴが
コマーシャルの チワワみたいで ちょっと笑いそうになる
やっと思考回路が繋がったのか シ/ン/ゴがぴょんって 立ち上がった

「わざわざそれを言いにきてくれたんだ!?」
ありがとうア/ッ/チャ/ンうれしいよ!
って抱きついてくるチワワ・・・じゃなくてシ/ン/ゴ
「わざわざっていうか たまたま散歩中に思い立っただけなんけどな」
なんだそうなんだってさびしそうな顔
こいつって ほんと 素直なやつ
思わず か わ い す ぎ て 
衝動的にシ/ン/ゴの細い体を抱きこんで下腹をパンチ連打(手加減あり)
「いたた なにすんのア/ッ/チャ/ン!」
ごめんな 俺が極度のSで
でもそんな俺でも 今なら 素直に言えるよ

「シ/ン/ゴが生まれてくれてよかったよ 出会ってくれてありがと」
207風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:20:28 ID:b38BFNmY
シャイで素直じゃない俺だけど シ/ン/ゴの前なら素直になれる
これからもよろしくねって〆の台詞言う前に
シ/ン/ゴの目に涙がきらり
「ありがとう・・・ア/ッ/チャ/ンはほんと、優しい男だよ」
こいつってばほんと素直で かわいいやつ
それに 俺のこと 優しいっていつもいってくれるのって
シ/ン/ゴだけなんだ
思わず 感 動 し て 拳固でシ/ン/ゴの小造りな頭を
ごんって殴ってしまった(手加減なし)
「痛い 痛いよア/ッ/チャ/ン!」
シ/ン/ゴの目から別の涙が滲み出す
ごめんな、俺ってば 思いっきり極Sで
ぎゅーってシ/ン/ゴの体を抱きしめた
きっと 俺ってば 今 満面の笑みしてる

この世界に あなたが生まれてくれた奇跡
これからも ずっと 一緒にいようね

ハッピーバースデー シ/ン/ゴ
208風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:21:54 ID:b38BFNmY
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ いつまでも仲良くね
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |


最近過酷なスケジュールで二人がつかれてそうで心配で
楽しそうで仲の良い二人を書きたいと思いました
ずっと二人で仲良しでいてほしいな
209風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:21:59 ID:xUyeg/nI
210風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:23:41 ID:EdYZBvGu
>>195
マリガ。久々に人様の書いた蹴球が読めてかなり萌ました。
鳥さんのツンデレ具合と巌の可愛さがたまりませんです。
211風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:37:35 ID:IUhdIFMI
>>201
GJ!まじで実話でありえそうな話だw
ツッコミの涙腺の緩さは神www
212風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:50:16 ID:VSOHMYOp
ここ大人板だよね…?
213風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 20:59:36 ID:O+wEji3s
なんか歌詞みたい
214風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 21:01:26 ID:CF3i5G0t
実年齢が21↑でも精神年齢が低いのでは
215風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 21:13:29 ID:O+wEji3s
チラ裏に書けばよかった
ごめん
216風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 22:09:07 ID:62ahx8pO
書いた物はともかく、厨臭いのは勘弁。
217風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 22:09:39 ID:/ZOWjcy/
文体は個性。
そして特定のジャンルであるというだけで、厨な言動をしたわけではない人まで冷たい目で見られてしまうのがかわいそうだ。
218風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 22:15:37 ID:PxynALaN
個性が厨臭いって話じゃないのか。TPO。
219風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 22:15:56 ID:c/fwcb9p
イ反面ライ夕"ー兜の秘密組織に萌えマスタ(・∀・ )

秘密組織・ZEC丁に所属する現場指揮担当多所さん(強面兄貴35歳)と
ボスの側近・ミ島(謎の長身眼鏡20代後半、味覚障害?)です。
秘密組織だから謎ダラケ。妄想捏造上等ダ!(・∀・ )


|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ミサキさんに言った「多所君はどうした!」の一言に萌えたラシイヨ。
220多所さん×ミ島1/4:2006/04/20(木) 22:16:42 ID:c/fwcb9p
薄暗い中で呼び出し音が響く。モニター画面から目を離し、持っていたコーヒーカップを置くと多所は
私用の携帯電話に目をやった。
普段から苦虫を噛み潰したような表情の多所だが、表示された文字を見て、片方の眉がぴく、と上がる。
仕事中に私用電話に応じる気は無い。むしろ電源を切るつもりだった。
しかし、これは出ないわけにはいかないだろう、と言い訳めいた事を考えながら仕事用のイヤホンマイク
を外し、通話ボタンを押す。
「…多所だ」
「私だ」
幾らか押し殺したような低い声で、相手は性急に告げた。
「…珍しいな、こちらに連絡してくるのは」
低いミ島の声を逃すまいと耳に受話器を当てながら、多所は椅子に寄りかかるように姿勢を変える。
プライベート用のこの番号にミ島が連絡してくるのは久しぶりだ。
恐らく部下たちが聞いたら首をかしげるような穏やかさが、自然に声に滲んでる。しかし、いつもは同席
している部下の山甲も、騒がしい鏡も、今はいない。それもあってか多所の表情が少しだけ和らいでいた。
一方、続いた相手の声は、事務的なものだった。
「…さっき、君の部下が来た」
「…何?」
鏡がまた何か仕出かしたか、と多所は姿勢を正した。
「いつものオペレーターが君の名前を使って面会に来たんだ」
山甲が、と多処の口元が引き結ばれる。だから彼女を避けて直接連絡してきたわけか?
221多所さん×ミ島2/4:2006/04/20(木) 22:17:36 ID:c/fwcb9p
「彼女が何をしに来たかわかるか?」
鏡なら幾つか理由を思いつかないでもないが、冷静な彼女が一体何を考えてそんな行動を取ったのか見当
もつかなかった。
「…いや」
沈黙のあとで短く答えた多所に、ミ島は侮蔑を含んだような口調で告げる。
「ゼ九トの方針を質しに来たそうだ」
何故そんな事を、と思う一方、肩をそびやかす様にしながら顎を上げるミ島の姿が目に浮かぶ気がした。
「部下にどういう教育をしている。本部の決定は」
「絶対だ」
ミ島の言葉を、多所は間髪入れずに引き取って、目を開ける。
「常々そう伝えてある」
「…部下はそうは思っていないようだぞ。君の名を騙って」
「すまなかった」
畳み掛けるように告げてくる相手に、多所は謝罪を口にする。それを聞いてしばし、ミ島は黙った。
何かを口にするのを躊躇うような、微かな気配だけが伝わってくる。
「どうした…?」
低く促すと、ミ島は軽く息を吐いてから、言葉を選ぶ様にゆっくり口を開いた。
「……彼女に、食事を見られた」
「…?」

222多所さん×ミ島3/4:2006/04/20(木) 22:18:13 ID:c/fwcb9p
「君だと思ったから、時間をずらさなかった」
すでにミ島の声に事務的な響きは無い。
聞きようによっては、多所にしか見られくなかったのだ、という風にも取れる、どこか拗ねたような口調に
多所は動揺し、その事を気取られまいと黙ったままでいた。その沈黙に、ミ島はさらに続ける。
「…どこか具合でも悪いのかと聞かれた」
ミ島は決められた時刻をアラーム告げれば即、『食事』と称して大量の錠剤を口に流し込む。
その痛々しいような姿を思い出し、多所の眉間に深い溝が出来た。
そして思わず、多所は囁いていた。
「少し人間らしい食事を摂ったらどうだ?一度…」
「…余計な世話は焼かないでもらいたい」
たちまち、ミ島の声は硬いものになる。
「我々の計画に変更は無い。本部の決定は絶対だ」
何十回となく繰り返された台詞を残して、一方的に通話は打ち切られた。
多所は画面を確認してから、力なく携帯電話を置いた。
薄暗い指揮車の中で、幾つものモニター画面が繰り返し『ZEC丁』のロゴを描いている。
あやうく『一度メシでも一緒にどうだ』などと口走る所だった。
そんな私的な行動を組織が許す筈が無いのはわかっていた。そして自分の告げようとした言葉が感傷に
過ぎないことも。
223多所さん×ミ島4/4:2006/04/20(木) 22:19:29 ID:c/fwcb9p
我々に戻る道などない。それを一番よく理解しているのはおそらく、ミ島自身のはずだ。
…それでも、この番号に連絡して来たのは彼の懊悩を表しているのではないかという気がして、遣り切れ
ない。
ミ島の笑顔を最後に見たのはいつだったろう、と多所はボードに肘を突き額に拳を当てた。
彼の笑い声など、ずっと…聞いていない。
ようやく顔を上げると、電話が鳴る前まで持っていたコーヒーカップに手を伸ばす。
まだ温かいそれに口をつけながら、低く低く、多所は呟いていた。
「…本部の決定は…絶対だ」
カップの液体を一口飲んだ多所の顔は、苦い泥水でも飲んだかのような険しい表情だった。


一方ミ島は、携帯電話を握り締め、立ち尽くしていた。
なんてザマだ。こんな電話で彼に一体何を言いたかったというんだ。それとも何か言って欲しかった?
…会いたい、とでもいうのか?多所の声を聞きたかった、とでも?まさか。
そんな筈はない。そんな感情はない筈だ。
彼は組織の一員だ。彼に特別な感情など残していない。なのに、どうして自分は、多所の声を聞くと…
暗い室内で、ミ島は微動だにしない。
何の表情も浮かべることも無く、ただ自問自答を繰り返していた。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )今後の放送しだでは全否定かもしれないからイマノウチ〜!
224風と木の名無しさん:2006/04/20(木) 22:36:09 ID:VAWxn1WJ
>>185
GJです姐さん!密かに待ち望んでたよ。
225風と木の名無しさん:2006/04/21(金) 00:08:42 ID:8lKRTLMa
>>185姐さんGJ!
自分も待ち望んでました。
作業着の人のS臭さに禿萌えです。
ぜひとも続いて欲しい…。
226風と木の名無しさん:2006/04/21(金) 09:27:14 ID:BDd1PI/4
>>219
56ちゃんキターーーーー!(違う)
なんだろうこの大人な雰囲気…。
続き、あれば是非!今後の展開なんて(゜ε゜)キニシナイ!!
227恋愛錯誤:2006/04/21(金) 18:05:44 ID:adv/7YV2
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース! 
絡みスレ読んでたら萌えてきたので、ベタですが。
「男だからじゃないからな!お前だからだ!」でひとつ。
オリジナルで、友人同士で片方が暴走している感じです。
エチーシーン有りのはずが無しです。逃げました…
228恋愛錯誤1/4:2006/04/21(金) 18:06:50 ID:adv/7YV2
「ちっくしょっ!お前だからやらせてやるんだからな!仕方なくだからな!誰が男なんかと……!」
 顔を赤くしたままの悪態には、さほど棘は感じられない。照れ隠し混じりなのは、
そのまま腕で顔を隠してしまったことからも知れた。
 もったいないなぁ、と思わずこぼしてしまっていたら、幾分上がり気味の目尻をさらに
釣り上げて拳が飛んできて、それでお終いになるだろうか。
 細いけれど筋肉のついた無駄のない体つきが、特別な意味を持って露わになっているのが、
いとおしくてしかたない。
 顔を覆っている腕を片方引き剥がすように持ち上げて唇を押しあてると、息を詰める。
 ああ、可愛いなぁ。
 内心でのみ嘆息して、言葉には出さない。最初に思わず言った時、怒りに息を止めた彼は、
次の瞬間見事に容赦の無い右ストレートで応えたのだから。背が高い自分には、わかるはずも
ないのだが、そんなに背が低いことがコンプレックスなのだろうか。背が高くたって、鴨居に
額をぶつけるだけだよ、そう言って、睨まれたこともあったか。
 片腕では隠しきれず、腕の影からこちらを伺っている目元が赤くて、頬が緩む。だから
腕を掴んだまま顔を寄せて、額にも唇を押しあてる。どこにキスされると思ったのだろう。
ぎゅっと目をつぶったのも可愛らしい。多分また、奥歯も噛み締めているのだろう。何度言っても
なかなか口を開けてくれなくて、親指を押し込んで奥歯に挟んで、ようやくちゃんとしたキスが
できた時も、真っ赤になって、照れ隠しに殴られた。
 顔を離すと、安心半分、不満半分、という表情で見上げてくる。
229恋愛錯誤2/4:2006/04/21(金) 18:08:06 ID:adv/7YV2
「キスしたいから、口開けて」
 腕を下ろして、足を軽く蹴るのが、返事だった。
 色気よりも、むきになってだろう、目をつぶって、かぱっと音がしなかったのが
不思議なくらいの勢いで口を開く。
 歯医者さんの治療じゃないんだけどなぁ。
 思いながらも、キスのために開けてくれたのは確かで、健康的に日焼けした頬を
片手で包んで唇を合わせる。
「んっ……」
 きつく目をつぶって。舌が触れると、後ろなどないのに、身を引こうとして、どうにか
踏み止まる。本当は、今すぐにでも口を閉じてしまいたいのだろう。息継ぎの仕方が
よくわかってなくて、恥ずかしいのだとかでさらに息ができなくて。
 その人が、自分の腕の中にあるということが、うれしくて仕方がない。
 すぐに肩を軽く叩かれて、ギブアップを告げられるのが惜しいが、解放してやると、
焦点の合わない目を背けて、荒い息を吐く。
「じゃあ、いただきます。……っ!ってっ!」
「なんだよ、いただきますって!いただくって!」
「ほっぺた離してから言って……」
 今日日、お母さんでもそこまでつねらないだろう、という強さで、言葉より先に
頬をつままれ、ほごほごとくぐもった声で情けなく抗議すると、まだむっとした顔で
手が離れる。
230恋愛錯誤3/4:2006/04/21(金) 18:09:34 ID:adv/7YV2
 痕になっていそうな頬をさすっていると、
「だって仕方ないだろ!俺はお前相手に勃ちそうにないし!お前挿れたいっつーし!」
どこか言い訳めいた早口で、さっき言ったのと同じ事を言う。
 好きだと言い続けて、よかったなぁ、と思う。
 最初はさりげなく抱き締めたり、それが嫌がられなくなったところでスキンシップを
過剰にしていって、冗談めかしてキスをして。
 自分がいるのが当たり前で、自分に触れられるのが当たり前にして、それから告白した。
自分でもずるいなぁ、と思う。
 答えは思った通り、「そういう風には見られない。大事な友達だから、失いたくない」。
 そばにいたら、キスしたくなるよ?キスだけじゃ我慢できなくなって、襲っちゃうかもよ?
 なんだか意地悪な気分でそう返すと、唇を噛んで黙り込んで、それっきり。
幾分よそよそしいながらも、何事もなかったように振る舞うから、少しずつスキンシップを
復活させて、好かれているから抱き締められているだけではなく、好きだから
抱き締められたりするのを許していると思いこむようにしていった。結果、こうして
すっかり裸で、息があがるようなキスをしているけれど、そういう腹積もりで
そばにいたのだと知ったら、絶交されてしまうだろうし、そうじゃなくても、そのうち
目が覚めて、離れていってしまうだろう。本当は口を合わせるキスだって嫌なはずなくらい、
潔癖なのだから。
 あとどれだけそばにいられるかわからないけれど、大事に可愛がろう、知られることのない
心の中でだけ、そっと誓う。
231恋愛錯誤4/4:2006/04/21(金) 18:10:40 ID:adv/7YV2
 しっかり体を起こして膝を引き寄せて足の甲を掴み、体育座りとも正座ともつかない
座り方で、すねたように唇を少し尖らせて、
「挿れたいんだったらさっさと挿れろよ」
これで何度目だろう、して欲しいからではなく、さっさと嫌な事を済ませてしまいたいから
言われるのは。言うからには許してくれるのだろう。どうせなら、最後までいただきたいし。だけど。
「いいや、今日は」
「いいやってなんだよ!人がいいっつってるのに!」
「いいって言ってくれたから、今日はいい」
「なんだよ、それ!」
 んー、と生返事をしながら、覗き込むような中途半端な姿勢を止めて、前に座る。
「色々させてくれたし」
 パンツの中身触らせてもらったし、途中で面倒だと脱がれてしまったけれど、
脱がせてくれたし、舐めたりしゃぶったりもしたし、少しだけだけど触ってももらったし。
 途端、後頭部に、ごつん、と鈍い衝撃があった。
「人が覚悟決めたっつーのに、変な事言ってんなよ!」
 さっさと立ち上がると、辺りに脱ぎ散らかした服を拾い上げて、せっかくのいい眺めが
覆い尽くされていく。
 あーあ、と呟くのにも振り向かず、足音を立てて部屋を出て行ってしまう。
 だけど一度許してしまったのだから、頃合いを見計らってまた、いいと言わせて
しまえばいい。一度した約束を反故にはできない性格は、よくわかっている。
次は遠慮する気もないのだし。
 好きだよ。
 聞く相手はいないけれど、一人部屋の中で、ぽつり、口にしてみて、その響きに
なんだかまた、好きになった気がした。
232風と木の名無しさん:2006/04/21(金) 18:12:06 ID:adv/7YV2
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
下手な文章読んでくださった方、ありがとうございました。

イイカゲン スコシハ バリエーションフヤス トカ ブンショウウマクナルトカ シテミタイモノダヨorz
233風と木の名無しさん:2006/04/21(金) 18:25:12 ID:lPBIlGOl
>逃げました…
だからこそ(・∀・)イイ!!GJ!
234風と木の名無しさん:2006/04/21(金) 23:24:31 ID:mm+f6Hxp
>185タン GJ!!!ありがdー

ほかの二人のやつも観てみたいですが、やっぱヒゲ男が1番ですよね!
つーか、何が対象でも萌えられるAってば…(;´_`)

235風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 02:36:43 ID:DHUSrQBs
>>219
もえますた
236触手くん御乱心 1/5:2006/04/22(土) 13:38:37 ID:ije/AReK
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) 触手ネタ3本目


「ぐーれっ、さーん。だだいまあー」
バイト先の仲間と飲んで帰宅した僕は、少しハイテンションになっている。
本日付で名実ともに成人だ。誕生日という事で、店が終わったあと仲間が席を設けてくれた。
明日は学校も午後からなので、久しぶりに遅くまで遊んでいた。
グレさんは声を聞きつけて急いで寄ってくると、足をよじ登って胴体にぐるりと巻きつき、
僕の顔にぐいぐいと体を押し付けてくる。
「ごめんなー、今日遅くなるって言ってなかったもんな」
でも重いよと言いながら、僕はグレさんをぽんぽん叩いた。

カバンはリビングのソファの上に、ローテーブルには紙袋から取りだした箱を置く。
そのままグレさんを体に巻きながら手を洗って、冷蔵庫から水を取り出した。
僕はソファを背もたれに床に座り、グレさんも一旦離れて隣に落ち着く。
箱を開けると赤褐色のボトルが現れ、グレさんが、これは何? とトントン叩いた。
「もらい物だよ。学校の同級生がノートのコピーのお礼にって」
たかがコピーくらいで大げさなとも思ったけど、相手がそれで満足するならと思い受け取った。
家には何本もあるからといって僕にくれたものだ。だけど何で酒なんだろう。
「でもこれ全部空けるのに結構かかるなあ…。何か料理にも使えるか調べよ」
237触手くん御乱心 2/5:2006/04/22(土) 13:39:54 ID:ije/AReK
せっかく貰った事だしというのと、酔っ払って判断力の鈍った頭がもう少し飲めと囁いた。
「コップしかないけど、まあいっか」
僕が酒を注ぐと、グレさんが興味深そうにコップの中を覗き込んでくる。
「あ、ブランデーって初めてだよね。これもお酒だよ」
グレさんは触手をコップの中から出し、次いで僕の方に先端を向けると受け皿状に変化させた。
「飲んでみたいの?」
他の食べ物は受け付けないのに調子がいいなあ。
以前、料理用にと買っておいた日本酒をあげた事がある。
グレさんは酔っ払ってご機嫌になり、転がったり変な形になったりと愉快な姿を晒してくれた。
「いいよー、じゃ、ちょっとだけね」
僕は零さないようにグレさんの作った杯にブランデーを少しだけ注ぎ込んだ。
杯の中の酒はゆっくりと消えていく。それにつれて体色がぽわんとピンク色っぽくなってきた。

「グレさん、毛皮やって。毛皮」
僕がそう言うとグレさんは、にゅ、と触手を出して、その先を変化させた。
伸びた触手から細かい繊毛が広がっていく。
繊毛は細く、はりを持った毛の形を取っていき、ふさふさのネコじゃらしみたいな形になった。
「上手い上手い、怒った猫の尻尾みたいだ」

グレさんは目がない代わりに触って、それがどういう物なのかを確かめる。
テーブルのような堅いものも、タオルみたいに柔らかい物もだ。
以前どうやって捕まえたのか不明だけど、鳩を触りまくっていた事があった。
パニックを起こした鳩は解放されたとたん部屋中を飛び回り、窓から逃げ出していった。
毛皮といったのは以前触った僕の冬服のファー部分と、庭に生えていたネコじゃらしの合体技だ。
良く出来ているけど、触るとちょっと粗い感じ。
グレさんは言葉を理解して形を変えられる、ちょっと間抜けで面白い奴だ。
238触手くん御乱心 3/5:2006/04/22(土) 13:40:58 ID:ije/AReK

僕は一度水を飲んで、のどの渇きを癒してからブランデーに口をつけた。
少しだけ口に含んで舌の上で転がすと、香りがふわっと鼻に抜けていく。
「いい匂い」
料理に使うのがちょっと惜しくなってきた。少しづつ飲んでいこうかな。
そんな事を考えていると、横においてあったボトルが動いた。

「! グレさん、こら!飲みすぎ!」
グレさんはもっと飲もうと、勝手にボトルを持ち上げていた。
以前飲ませた時の量は杯に2杯程度の量だ。その量でもグレさんはしたたかに酔っ払っていた。
さっき同じくらいの量を飲ませているのと、こっちは日本酒よりアルコールがきつい。
これ以上は体に良くないかもしれない。
僕がボトルを取り上げようとすると、グレさんは抵抗した。
「だめ!返しなさい!」
まずい、結構酔っ払っている。量が多すぎたかもしれない。
酔って調子に乗り、グレさんに酒を与えてしまった事を後悔した。
もう飲ませないようにと、グレさんとボトルの取り合いをしているうちに僕の手がすべる。
勢いあまってボトルが振り回された。
「あ」
そう言ったときには遅かった。グレさんは頭からブランデーをもろに被ってしまった。
通常の3倍の酒を浴びたグレさんは一瞬で真っ赤になる。
「グ…グレさ」
僕が声をかけると同時に、グレさんの体からものすごい勢いで腕が天井まで伸びた。
いや、伸びたというよりは飛び上がったといった方が、適切な表現かもしれない。
伸び上がった腕はすぐに引っ込み、今度は全身からトゲが出て、柔らかいウニ状になった。
「大丈夫!? グレさん!!」
僕はボトルをひったくりテーブルに置くと、グレさんを押さえた。
「ほら!水飲んで!」
僕はペットボトルの水を差し出す。風呂場に連れて行って水をかけたほうがいいかもしれない。
たらいに水を張るために僕が立ち上がると、グレさんが腕をぎゅっと掴んだ。
239触手くん御乱心 4/5:2006/04/22(土) 13:42:17 ID:ije/AReK

え……?
次の瞬間、僕の体は浮かび上がって、そのままソファにどさっと落とされた。
グレさんからいくつも腕が伸びてきて、拘束される。
「ちょっと…!こら!」
触手の先が硬くなり、器用にベルトを外してファスナーを下げる。
シャツの中にもぐりこんだ触手が、強引にボタンを飛ばしながら前を開けた。
「やめ…!」
真っ赤になったグレさんは下着の中に潜り込んで、僕のペニスを強引に扱きだす。
体が硬直し一瞬抵抗が止まった所で、下を全て脱がされた。
「ばかっ!止めろってば!!」

僕の下半身は真上に持ち上げられ、肩と頭で支えられているだけになっている。そのまま大きく足を広げられた。
グレさんは穴の周辺を探ると、先端から滑る粘液を垂らしている触手をいきなり押し込んできた。
「い…っ、痛っ!」
解されずに強引に貫かれた痛みに歯を食いしばった。
そんな僕に構わずグレさんは抽送を繰り返し、中を広げようと膨らみ、かき回していく。
そうされているうちに、既に何度もの行為に慣らされている僕の体は、意思に関係なく反応しはじめた。
「ん!っ……う」
起立したペニスを、網状になった触手が包み込んで全体を擦られる。
グレさんの触手がテーブルに伸びる。コップが倒れ、飲みかけのブランデーが広がっていた。
それを触手にこすり付けると挿入されている触手を引き抜き、その酒に濡れた腕を入れてくる。
「あ…!」
かあっと熱を持ったように内部が熱くなる。
そうやって中を何度か擦ると、また新たな触手が代わりに入り込み、僕のお尻にアルコールを塗りこめていく。
熱を持った肉襞は、差し込まれた触手を舐るような動きをした。穴の口はヒクヒクと震えている。
僕の体はどうにかなってしまったらしい。こんな……無理やりされているのに、僕の意思に反してもっと欲しいとねだるのだ。
「や…、いや…だ」
頭がぼうっとして、意識がそこに集中してしまう。ペニスの先端から零れる液を、グレさんが舐め取っていった。
240触手くん御乱心 5/5:2006/04/22(土) 13:44:23 ID:ije/AReK
次に僕は体を下ろされ、ソファの上に膝立ちの姿勢をとらされる。
足の間にグレさんが入り込み、その体から一本の男性器の形を取った腕が生えてきた。
腕が腰に巻きつき、そこへしゃがむように動かされる。
挿入しやすいように、何本もの細い触手が穴を広げた。
「んんっ…!」
中を犯す触手の形と動きが伝わって、思わず締め付けてしまう。
動きは緩慢で、もう熱くてどうしようもなくなった体には刺激が足りない。
身体の中に熱ばかりが溜まって渦を巻く。
「っは……あ」
我慢ができなくなった僕は、グレさんの体にまたがって腰を動かし始めた。


グレさんは延々と僕を弄り続けた。強制的に腰を揺らされ、何度も射精させられて。
太くて濡れた触手を喉の奥まで入れられ、穴という穴を犯された。
強引な行為だったのに僕はそれに感じてしまい、何度も快楽の波に飲まれ嬌声を上げていた。
気がついたときはソファに横になっていた。時計を見ると朝の6時だ。
体の上には服がかけられている。
痛い……体中がぎしぎしいう。全身が鉛のように重かった。
顎はガクガクしているし、喉にも鈍い痛みがある。
あそこも、まだ入っているような異物感が残っていた。
台所で水を飲むと、だるい体を引きずりながらグレさんの行方を捜した。

グレさんは風呂場にいた。
自分でたらいに水を張ったらしい。そこへ体半分を突っ込んでぐったりしている。
色もなんだか白っぽい。人間で言えば二日酔いで青くなっている状態というところか。
ふ……ばかめ。調子に乗って深酒をした報いだ。ざまみろ。
あの分だと今日一日はダウンしているだろう。

僕も昼まで眠るべく、腰を押さえながら寝室へと向かった。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) バカップル物か、これは。 
241風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 13:52:05 ID:F4KGRGoA
>>236
リアルタイムグレさんに遭遇(*´∀`)
今回もまたいいです!GJ!

すっかりグレさんファンになってしまってる自分がここに・・・
242風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 13:52:27 ID:IlGkqpWM
リアルタイムでキタワ〜wGJ!
つか、服かけるグレさん(*´д`*)二日酔いのグレさんwwww
243風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 14:00:42 ID:+lzN54jC
リアルタイムで通常の3倍な赤いグレさん
キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・*

姐さん「カワエエ触手」という新たな萌えを本当にありがとう
244風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 14:02:27 ID:Co9CEYCY
自分でたらいに入るグレさんカワユス。
245風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 14:14:45 ID:StiTlb7j
グレさんかわゆす…!マジで一匹欲しい…!!
酔いがさめてあわあわとうろたえながら服をかけた(そしてぐったり)だろう
所を想像するだに萌え死ねる
246風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 15:03:04 ID:BaeQqgn9
通常の三倍で赤くなるグレさん噴いたーw
GJ。
247風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 15:32:25 ID:0oe3JSlP
>>236-240
GJすぎる
禿萌えをありがとう
心からありがとう
本にして売り出しちゃえばいいと思うよ
248風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 15:41:04 ID:2z4nYNpm
>>236
触手キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
お酒を下のお口ネタまで!
オリジナルが初めてとは思えないクオリティでハァハァしっぱなしです。
ごちそうさまでした!
249風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 15:48:28 ID:QSYXuyFZ
仕事から帰ってきたら、グレさん投下されてるYO
グレさんテラカワユス
GJGJ
もういっそグレさんだけでHP作っちゃえばいいと思うよ
250風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 17:02:22 ID:7nAggTEC
すっかりラブラブだ!なんてかわいいんだ〜グレさん
251風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 17:05:39 ID:wdVLzaON
グレさん、酒もいけるのか〜。GJ!! 受けハタチくんの柔軟な思考が好き。可愛くて。
252風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 18:34:07 ID:0z9pcrT2
悪態吐いてる受け君もカワイス(*´Д`)ハァハァ
すっかりグレさんの虜になりましたよ、GJ236!
253風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 19:04:15 ID:vDjVstv/
グレさんは服を掛ける技を覚えた
新婚度が3上がった
254風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 20:45:55 ID:7nAggTEC
>253
ワラタ。イイヨ((((・∀・))))イイヨ-
255風と木の名無しさん:2006/04/22(土) 21:41:30 ID:ijjCWsJP
グレさん待ってましたー!

二日酔いと『食べ過ぎ』でグッタリなグレさん、テラカワユスw
256風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 00:13:00 ID:+WZB6p+B
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  ホストドラマ習練
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  終わったんじゃなかったんかい
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ どんどん開き直ってるよこいつ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
グレさんの後で気が引ける。
2571/6:2006/04/23(日) 00:14:33 ID:+WZB6p+B
家に帰ると、部屋に明かりがついていた。ついでにテレビもついていた。
「帰ったか。」
なんでお前がここにいるんだ、と叫ぼうとして声が出てこなかった。
「鍵を返しそびれてただろ。」
我が物顔でソファに座っている修の話を要約すると、帰りにコンビニで買い物をしようとして→
財布にいれていた鍵に気づき→そういえば蓮のマンションに近かったので→このまま返して帰ろうとしたら→
「天下のNo.2様はどうやらアフター入ってたらしく留守だったんで待ってようかなと。」
「そこは帰れよ!明日渡せば済む話だろ!」
何勝手にあがりこんでんだよ。
「わざわざ反対方向まで歩いてきたんだ、収穫ないのは癪だろ。」
「で、いい女だったのか?」
「ぁあ?」
「ベルト。後ろが一箇所通ってない。店にいたときは通ってた。」
思わず腰に手をまわす。なんでこんなに目聡いんだ、と歯噛みする蓮を気にも止めず、修は組んでいた足をもどして立ち上がった。
「そういうことだから。鍵は机の上な。」
え、と拍子抜けした蓮は首で修を追う。
「・・・帰るのか?」
「ああ。お前が帰ってきたから、もう用はないしな。」
玄関で爪先を鳴らしながら修は返す。
「俺が出てったら鍵閉めろよ。あ、お前冷蔵庫のネーブル早く食えよ。高いのに。腐るぞ。」
「なに勝手に開けてんだよ、っつーかお前は俺の母親か。」
ついでに鏡でネクタイを整え直した修はじゃあなと言って戸を開けた。
ため息をついた蓮に向かって、戸が閉まる一瞬、ほんの少しだけ、振り返る。
「足りなかったか?」
にやりと笑んだその口元、理解するのと戸が閉まるのが同時、どっと顔に血が集まるのがわかった。
怒りと羞恥の度合いが大きすぎて暴言のボキャブラリーが尽きている。
とりあえず手近にあった本を戸に投げ付け、蓮は床に身を伏せた。
2582/6:2006/04/23(日) 00:16:12 ID:+WZB6p+B
ありえない。真剣にありえない。
なんで女抱いて帰ってきたそばからこんなことになってるんだ俺。
「・・・ぁ、」
それでも手を止められなかった。
最初の動揺、目があった瞬間、最後の言葉。身体の芯が火照っていた。
どこかで期待してた自分が信じられなくて、認められなくて、それでも、心が濡れて。
多分からかうだけの冗談だったのだろう、それでもその言葉はあまりに的確で。
「んっ・・・は」
名前が口をついて、それでも呼ぶのが癪で、かろうじて音は出さずに、唇だけでその音を形作った。
床の冷たさが熱のこもった身体に気持ちいい。

「悪い、携帯忘れ―――」

息を切らせてドアを開けた修は、その場に立ち尽くす。
ほら見ろやっぱり鍵閉めるの忘れてんじゃねーか、とか、俺じゃ無かったら本当どうするつもりだったんだ
(いやこんな時間にこの家のドア開ける奴なんか早々いないだろうが)、とか言いたいことは山ほどあったが、
それを今言うのは得策ではない、と修の頭は瞬時に判断した。
多分、絶望とか、羞恥とか、その辺の言葉の山が蓮の頭にはつまっているだろう。
いや、一番大きいのは疑問符か。
瞠目したまま言葉どころか音も発せないでいる蓮に修は静かに歩み寄る。
「・・・そんなに俺が恋しいか?」
カッと蓮の頬に朱が差した。怒りが一瞬だけ恥を追い越す。
「は、勘違いもいい加減にしろよ!・・・っ、俺を追い詰めて楽し、」
震える声で罵倒するその目尻には涙が浮かんでいた。言葉を遮って修は唇を塞ぐ。
「俺のせいなんだろ?」
「――だから!!」
「お前がそう、言ったんだ。」
修は乱れた蓮のシャツの中に腕を滑りこませた。
2593/6:2006/04/23(日) 00:17:17 ID:+WZB6p+B
「ひあっ、」
胸の突起をつままれて蓮は声を上げる。
修はその指を動かしながら、既に先走りで濡れていた下のものを口に含んだ。
蓮がぞくりと身を震わせる。修は射殺すように、蓮の目を視線で追う。楽しそうなその目元が、一層蓮を煽った。
「・・・っふ、ん・・・」
とてもじゃないけど見ていられなくて、蓮は顔を背け、目をかたく閉じる。漏れそうな声を抑えて唇を噛んだ。
修は言ってもいないのに実に的確に、欲しいところに欲しい刺激を与えた。
噛みしめた歯の間から、吐息が漏れる。いつもは客にサービスするほどの余裕はどこにもなくて。
「ど・・・いう、つもりだ、こん・・・っ!ゃあ、・・・――っ!」
舌先で先端をつつくと蓮は喉をそらせた。吐き出された苦味を、修はほんの少し眉を寄せたものの飲み込んだ。
その嚥下した動きが目に入り、蓮は目を泳がせた。
「・・・・・・飲ん・・・で・・・」
「あんまり女に飲ますものじゃないな。」
修はさらりとそう言って唇をなめる。そういう仕草が、無意識なんだろうがいちいちやらしい。
自分の神経を直接なめられたみたいに身体が震えた。
「満足?」
「・・・!!っ死ね!だから、お前は、おれ、は!」
「仮にお前がよくたって、俺はまだ満足できてない。」
「なに考えて・・・ッ!」
修は力の抜けた蓮の腰を引き寄せる。飲みこみそびれた分と汗とで、濡れきっていた。
それを伸ばすようにして指を滑らせると、大した抵抗もなく飲み込む。
「や、」
蓮は声を漏らしたものの、二本目の指もゆっくりとだが入った。
丁寧に内壁をなぞりながら、修は器用にもう片方の手でボタンをはずし、肌に舌を這わせてゆく。
敏感な部分を執拗に攻めると、蓮は修の肩をつかんだ手に力をかけ、うなされるように頭をふった。
2604/6:2006/04/23(日) 00:18:04 ID:+WZB6p+B
「・・・すごい、いやらしいんだけど。」
率直な物言いに罵声を浴びせようとして、声が出てこない。
身体のどこかしこもが性感帯になったみたいで、汗で張りつく自分の髪の感触でさえ反応してしまう。
「なぁ、お前のこんな姿、どんな常連でも知らないよな。どう思うだろうな。・・・見せつけたくなる。」
「―――ッこの、変態野郎!」
腕から逃げるように身を捩じらせる。つけっぱなしのテレビの音が、この嘘みたいな状況が確かに日常の
一端なのだと主張して現実に引き戻す。そのたびに新しくなる屈辱感と羞恥心で気が狂いそうになる。
「嘘だ。俺以外にこんな姿態見せてたまるか。」
「ふ、ざけ、ろ・・・!」
蓮は修の言葉が存外本気で発せられたことに気づかず、考えうる限りの蔑みの言葉を頭に巡らしながら、
震える腕を必死に伸ばして、リモコンのボタンをどうにか押した。
――それは、まったくの逆効果だった。
テレビが消えた瞬間耳に飛び込んできたのは、自分のものとは思えない甘い喘ぎと、
ぐちゃぐちゃと響く卑猥極まりない水音。静かすぎるくらいの部屋でやけに大きく響く。
すっ、と意識がぶれて遠のいた気がした。蓮の顔から表情が消える。
「うぁ・・・アっ!」
修のシャツを握り締めて蓮は声を上げた。
強くすりあげられた衝撃がそれに被さって、思考回路がとんだ。視界が白く焼けていく。
耐えるように噛みしめた歯を、ほんの少しだけ開いて細く声を洩らす。
「・・・しゅ・・・ほし・・・」
「聞こえない。」
歯のかわりに、蓮は修のシャツごと自分の手を握りしめる。
「・・・お前・・・のが、欲しいっ、・・・。」
吐息に混じるようにして落とされる言葉。細められた目は潤みきっている。
濡れた唇を貪りながら、修は求められるままに今まで指を埋めていた場所をつらぬいた。
2615/6:2006/04/23(日) 00:18:50 ID:+WZB6p+B
「・・・ぅ、く、ぁ・・・ん―――!」
修の身体にまわっている腕の力が強くなる。
「声、出せよ。」
囁きかけられた声を振り払うように蓮は頭を振る。それを抱くようにつかまえて、修は耳を甘噛みした。
身体がよじれて、その影響で腰が甘く疼く。
「ぁ、しゅう、修。もっ・・・と、そっ・・・あ・・・!」
もうそろそろ、言葉で苛めるのも限界だった。全身から放たれているその色香にあてられる。
「・・・蓮。」
耳元を軽くなめて音を吹き込む。びくりと身体がはねた。意志と関係なく腰が勝手に動く。
「は、修っ、深い・・・っ、ん・・・っ、ん、も・・・」
「・・・は・・・『もう』、なに?」
「狂うっ・・・」
生理的な涙が流れ落ちて、口の端からはだらしなく唾液がこぼれていた。
快感だけが先急いで身体と頭がついていかない。神経と身体がばらばらになってしまった気さえする。
絡みつく熱さは修にも強い快感を与えている。軽く唇を噛んで堪えてから、修は蓮の目尻と口元を舌でぬぐった。
「・・・くっ、・・・あ、うぁっ、」
こぼれだした喘ぎは止まらない。
「は・・・・・・あ、ゃあっ!!もう・・・っ、しゅうっ、ん・・・・・・イク・・・っ!」
もうほとんど泣き声に近かった。うわごとのように蓮は何度も修を呼ぶ。
そのたびにぞくぞくと心が乱れて、堪えるのが大変だった。こっちももう限界なんだよ。
「イけよ。」
このままじゃ嫌だ、というかのごとく蓮は頭を振る。眉を寄せて、涙目で、こちらを見上げ、キスをねだる。
だから、その顔、反則。
どれだけかたく抱き絞めても、舌を絡めても、やっぱり足りない気がした。
2626/6:2006/04/23(日) 00:20:19 ID:+WZB6p+B
床に散った白いシャツとその上の肢体は、果てたあとで猶、
思わず喉を鳴らしてしまうほど魅惑的だった。
肩で息をしている蓮は、こっちを見ようとしない。多分だんだん正気に戻ってきているのだろう。
流石に色々まずったな、と修は今更ながらに後悔しながら、出て行くタイミングを模索していた。
ふいになにか感じて振り返る。シャツの裾を掴む手、フラッシュバックするあの日。
「・・・風呂。」
「・・・え。」
蓮は恨めしそうに修を見上げた。
「この状態で一人で入れると思うか。俺はさっさと寝て体力回復してーんだよ。」
今日もジュリエットを迎えにいかないといけないのだから。
「・・・責任取りやがれ。」
修はその顔を凝視したまま一時停止する。落ち着け自分。今一瞬可愛いと思ったのは多分気のせいだ。
「・・・確かにご指名頂きました。」
「してねーよ!誰がお前と永久契約なん・・・っ、」
修は無視して蓮を両手で抱え上げた。
「きっちり責任とってやるよ。ジュリエット。」
明らかに嘲笑を含んだその響きに、蓮は脊髄反射で修の頬に平手をはった。
拳でなかったのは、プロ意識であって、まかりまちがっても愛でない。

ちなみにこの日何故かNo.1は不在で、
修が睡眠不足のまま対応に追われることになるのはまた別の話。
263風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 00:21:26 ID:+WZB6p+B
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 無駄に長いよ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
エロが書き足りなくてやった。今では反省している。
264風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 00:26:30 ID:35+18rXT
>>263
りあるたいむでぇ(略)

後日きっちりNo.1の詳細も報告するように
265風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 01:39:28 ID:DUp67b1d
>>256
うああエロいorz
台詞も仕草もいちいち脳内で完璧に再生されるのが憎らしい。
めっさ萌えました。ありがとう。
また続き書いたら読ませてください!
266風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 01:59:57 ID:HT5e30qZ
>263
ドラマは見てなかったが、姐さんのおかげでしっかりハマった
責任とりやがれ
267風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 02:06:14 ID:7TQyR2ZA
>>256
萌え死ぬとはこのことを言うんだね…!
なんかもう姐さんを永久指名したいよ
修も蓮もヤラシス(*´Д`)
268風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 02:50:03 ID:ti5atSRF
現在平均年齢43歳某ユニット萌え再燃で・・・短いです。やらしくないです。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) 歌ノ独り言ラシイデスヨ 
2691/2:2006/04/23(日) 02:51:21 ID:ti5atSRF
何でこんなに苦しいんだろう。

駆け寄って、今すぐ胸いっぱいにあなたの香りを吸い込みたい。
できれば首筋に鼻を押し当てて、肌から直接嗅いでみたい。
きつくきつく抱きしめて、この腕にあなたの温もりを、感触を、刻みたい。
唇を重ねて、もっと感じてみたい。もっと、もっと…って。

これは勘違いだ、錯覚だと自分に何度も言い聞かせた。認めたくなかった。
あなたの悪戯っぽい表情に、真剣な表情に、いちいちときめいてしまうなんてこと。
尊敬の念をちょっと変換し損なっただけだ、と思いたかった。
軌道修正できると思いたかったんだ。

バカだね、俺。
気付いた時にはもう遅かったのに。ほんと、バカだ。

もうどうしようもないくらい、俺はあなたのことが好きになってた。
友情や尊敬は、いつしか狂おしいほどの愛情に変わっていた。
あなたの目に、俺以外が映るのが許せないって思うほどに。


あぁ、何で俺、こんなにあなたのことが好きなんだろう。

2702/2:2006/04/23(日) 02:52:30 ID:ti5atSRF
ねえ、俺があなたのことが好きで好きで気が狂いそうだって言ったら、鼻先で笑って。
バカなこと言ってんじゃないよって、明るく笑い飛ばして。

そうしたら、この気持ちに鍵をかけて胸の奥深くにひっそりと沈められるから。
たとえきりきり胸が軋んだとしても、微笑みに替えられると思うから。


もっと俺を突き放して欲しい。
優しくしないで欲しい。勘違いしてしまうから。

お願いだから……ねぇ………
271風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 02:53:26 ID:ti5atSRF
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) オチガナイ orz
272風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 14:35:20 ID:0vWcrBqV
かなりご都合主義な小説です。

「なんだこれ」

目を覚ますと辺りは暗闇だった。
否、周りが暗いのではなかった。目隠しされている。
それを外そうと手を伸ばすがジャリ、と金属のこすれるような音がしただけでそれは敵わなかった。手首が痛い。
足などは自由だったので、立ち上がろうと力を入れるがすぐさま後ろに引っ張られる。手首を縛っている何かが壁にでも繋がっているのだろう。

「くっそ・・なんでこんな事に」

273マサルさん2:2006/04/23(日) 14:36:23 ID:0vWcrBqV
遅刻の常習犯はまだ来ない。
ヨシノを始め大人に分類される人々は、仕事なのだから遅れてくることはめったにない。トーマもまだ未成年ながら、この仕事に誇りと責任を持っていた。
大はなんだかんだいって普通の中学生なのだ。
色々不都合もあるのだろう、と今まで少しの遅刻は容認してきだが
―――さすがに1時間遅刻は見逃せない

「・・遅い。先に始めてしまってはどうですか、指令」
「いや、2度手間になるだろう。心配しなくてももう来る」
「さっき、妹さんに確認したら30分以上前に家を出ているそうよ。寄り道してたとしてももう来るでしょ」

携帯を弄りながらヨシノは答える。
メールの相手は妹だろう。
いつのまにアドレスを交換しあったのかは謎である。

「そんな事しなくても、大君って通信機持ってるんだからそこに連絡してみる?」
「あ」

オペレーターの間延びした声が響いた。

274マサルさん3:2006/04/23(日) 14:37:15 ID:0vWcrBqV
『大君?聞こえる?』
「ん・・ああ?そうか、通信機があったか」
『大君?今、何処なの?遅刻してみんな怒ってるわよー」
「それどころじゃねえんだ!!」
『?』
「―――アグモンが攫われた!」


少しずつ思い出してきた。
ぼんやりしていた記憶が鮮明なものに変わる。

大とアグモンはいつも通り大がアグモンを背負うという形でDAT本部に向かっていた。
さすがに毎度毎度の事で大は抗議したのだが

「アニキが俺は人形だから動くなって」

という一言で丸く収められてしまった。
デジヴァイスに入りたくないと言うアグモンを尊重すれば
大が背負っていくのが一番平和な方法だと考えつつも、納得がいかない。
ぎらぎら、と地面を焼くような太陽。
喧嘩で鍛えていても、自分より重量のあるアグモンを背負ってのロードワークはとてもキツイ。
漢に二言はねえ!がモットーの大は浮かんでくる不満を消し去り、無心になって道を歩いていたのだ。
275マサルさん4:2006/04/23(日) 14:38:50 ID:0vWcrBqV

「すみません」

歩くのに全神経を注いでいた大は一瞬判断が遅れる。
いきなり変な匂いのしみこんだ布を口元に当てられ、気を失ってしまったのだ。薄れていく意識の中、背中が急に軽くなる。
アグモンを持ち上げている男の姿が見えた。

―――まさか、こいつらアグモンを狙って・・!

そこで意識は途絶えた。



『という訳なんだけどよ・・・』

大の言葉にDATメンバーは大きくため息をついた。
遅刻だけでなく、アグモンを奪われるなんて

「・・デジモン反応を探ってみます。それと、大君は今何処に・・」
「ああ!デジモン反応此方に近づいてきています」

オペレーターの質問は別のオペレーターによって阻まれた。
276マサルさん5:2006/04/23(日) 14:39:33 ID:0vWcrBqV
『なんだと・・!?』

DAT本部にドタドタ、と荒い足音が響く。

「ララモン、」
「・・ガオモン」

少しの緊張が走る。
ごくり、と誰かの唾を飲み込む音が聞こえた気がした。



「た、大変だよーアニキがーー!」

「アグ、モン?」

開いた扉の向こうにいたのはアグモン1匹で。
トーマが念のためと扉の外を確認するが何の影も見えない。
どういうこと、とヨシノは首をかしげた。

『アグモンーー!?無事なのか』
「ア、アニキー!アニキこそ大丈夫ー?」
『ああ、俺は無事だぜ。ちょっとばかし身動きとれねえけどな」

「君はいったいどういう状況にいるんだ?」

アグモンが無事だったということで、微かに安堵の空気が漂う。
が、大の一言で辺りの空気が凍った。
277マサルさん6:2006/04/23(日) 14:40:13 ID:0vWcrBqV
『どうって・・目隠しされて縛られて動けねえんだ。くっそーーこの大門大さまをなめやがって・・!』
「―――縛られ・・?」
「め、目隠し・・・・?」

ヨシノの顔が歪む。トーマは少し眉間を寄せた。
2人の思考はある1つの答えを瞬時に導き出していた。
大はそんな事も露知らず、けんか番長をなめんじゃねー、正々堂々勝負しろー、と叫んでいる。

「あんた、何もされてない?」
『はあ?何、ってなんだ―――』

ぐしゃ、と何かが潰れる音がして激しいノイズの後通信機は通じなくなってしまった。


「ちょっと!大!?」
278マサルさん6:2006/04/23(日) 14:42:57 ID:0vWcrBqV

「・・探知は出来ましたか?」
「ええ、R地区のkポイント・・此処には倉庫があるわね」

「―――っ」

「マスター?」
「トーマ、待ちなさいよ!」

ヨシノの声が段々と小さくなっていく。
追いかけてきてないのか、自分が離してしまったのか。
トーマは酷い不快感に襲われる。

なんなんだ、あいつは。
大体隙だらけなのだ。
危機感も持ち合わせていないのか。
ふざけるな。

―――無事で居ろ


トーマ自身もこの気持ちが何なのか分からなかった。


まだ此処までしか書けてない・・。
親父×マサルの無理矢理ネタを書く予定なんだが
今日はもう書けないので、誰か続きを引き継いでくれる方がいたらヨロシク!
漏れも5話までには書くぞ・・
279マサルさん:2006/04/23(日) 14:47:41 ID:0vWcrBqV
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ エロまでいかなかったよ。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

280マサルさん7:2006/04/23(日) 17:13:10 ID:0vWcrBqV
                  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  デズモン最新作
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  エロ初書きなのでぬるくてゴメン
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ハア?
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
エロ初書き小説2度目という事で大目に見て下さい・・
281マサルさん8:2006/04/23(日) 17:15:21 ID:0vWcrBqV
「初めまして、大門大くん」
「誰だよ、お前」

大は聞き覚えのない声に眉を寄せた。
ということは、こいつが俺とアグモンを引き離した奴って事か・・
アグモンは無事だったか、大は自分が縛り付けられていることが気に入らない。
喧嘩なら正々堂々勝負しろってか離せ、と抗議すると目の前(に居るであろう)の男はくくっ、と小さな笑い声をあげた。

「いいねえ・・さすが大門大だ」
「はあ?アグモンは渡さねーぞ!」
「アグモン?・・ああ、あの人形のことか。あれは君を運ぶのには邪魔だから捨てたよ」
「!アグモン目当てじゃないのか?」
「私の目的は君だよ―――大くん」
名前を呼ばれてぞわり、と鳥肌がたつ。気持ち悪い。
喧嘩するときは未知の相手とか強い相手だったら、気分が高揚するのに。
この状況だって、普段よりちょっと不利なだけでいつもと変わらないはずなのに。

282マサルさん9:2006/04/23(日) 17:16:37 ID:0vWcrBqV
「誘拐されたのか、俺!?」
「ご名答」
くくく、と男は笑う。
その声はどこか楽しげだ。
「金ならうちは母子家庭だから無いぜ」
「金か・・・」
男は大の顔に触れた。
視覚が封じられてるので、突然のことに大は戸惑う。
足は自由なのだから蹴り上げればよかったのだが、それを考えつく前に唇を封じられた。
「・・・っ、ん・・」
入り込んでくる異物。大はそれを排除しようと舌を動かすが逆に舌を絡ませられた。口内を犯されながらも、朦朧としてきた思考を働かせもう1つ異物があるのに気が付いた。
男の舌がそれを奥に押し込む。抵抗する気力のない大はそれを飲み込んでしまった。

やっとくちびるが離されて、大は激しく咳き込む。
気持ち悪い。気持ち悪い。
今すぐうがいでもなんでもとにかく口を消毒したい。
「・・・っ・・なん・・なんだよ・・お前・・」
口調に力が無くなっていく。頭が凄くぼんやりする。力が入らない。

「効いてきたようだな・・流石さゆりの息子だ・・そっくりだ」
「母、さん・・・?」
「私はね幼い頃からずっとさゆりだけを見てきたのに、あいつときたら他の男と・・」
「そんなの・・母さんの勝手だ・・ろ」
「私だって忘れようとしたさ。だが、君を見たら止められなくなったんだ」
283マサルさん10:2006/04/23(日) 17:17:48 ID:0vWcrBqV
男の手が大の衣服を掴む。
小気味よい音と一緒に大の肌が空気に晒される。
「・・ん・・あ・・この・・やろ・・」
男は大の胸の突起を弄び始める。
言葉とは裏腹に電撃を浴びたような感覚が体の中を巡る。
視覚を封じられたせいか敏感になってしまう。その間も男は大の上半身を弄ぶ。
「なんでここ、こんなに固いんだ?まさか感じてるんじゃないのか?」
「う・・るせえ」
男の舌がしつこく突起を刺激する。
体が熱い。

「さて、下はどうなってるかな」
男は大のベルトに手をかけた。
抵抗しようと体を動かすがどうしても力が入らない。
あっという間に大のそれは男の前に晒されてしまった。
「イきたいか?だが、私が先だな」
カチャカチャとベルトをはずす音が聞こえる。
攻める手が休まったことに大は安堵するがそれも一瞬のことだった。
大の口元に男のそれが突き出される。
「私を満足させて見ろ、方法はわかるだろう?」
「黙れ・・誰が・・そんな・・事」
「それでは、母親と妹にやってもらおうかな」
「・・!?」
大は言葉に詰まる。
父がいなくなってから守ろうと決めた家族。
あいつらに手をださせる訳には―――
大は男のそれを口に入れた。男が小さく笑った声が聞こえる。
大は昔、本で読んだという小さな記憶を頼りに舌を動かす。
まさかこんな形でその知識を使うことになるとは。もう、大は何も考えられなくなってきた。
「へへへ・・いい感じだぜ。地元じゃ名の知れた喧嘩番長がなあ・・」
男はそう言って自分のそれを大の口から抜く。
284マサルさん11:2006/04/23(日) 17:18:18 ID:0vWcrBqV
大の体になま暖かい物が降り注ぐ。
口の中にも入ってきたそれはひどく苦い。
大はまた咳き込んだ。
「酷いなあ・・」
男は笑いながらその様子を眺めていると、扉の方から1つの足音が近づいてくるのに気が付いた。


「大―――!?」
いくつかの扉を開け辿り着いた先には、男とトーマの探していた人物の姿があった。
「・・トーマ・・?」
ほぼ生まれたままの姿の上男の精液をかけられている大を見て、トーマは目の前が真っ暗になった。
体が勝手に男を殴りつけていた。
(・・こんな奴、殺してしまった方が・・)
「・・トーマか?」
頭に血が上っていたトーマに冷水のごとく大の声が響く。

「平気か・・?」
手錠は今すぐにははずせないので、先に目隠しをとってやる。
大はぼんやりとした顔でトーマを見据えた。
「そんな・・訳ねえだろ・・ったく酷い目に・・あったぜ・・」

気持ちわりい、と呟く大に顔に涙の跡があるのを見て、トーマは目を見開いた。
強がっていてもやはり少しは怖かったのだろうか。
285マサルさん11:2006/04/23(日) 17:21:00 ID:0vWcrBqV
「・・大」
「なん―――」

大の唇をトーマが塞ぐ。

「・・・っ・・ぁ・・」

舌が侵入してくる。
だけど、大は拒まなかった。
先程のような不快感は感じなかったからだ。それに、もう抵抗する体力も残っていなかった。

「・・トーマ」

唇が離される。
大はトーマに問いかけようとして声を発するが、それは最後まで音にならずに消えてしまった。強い光が大の目の前を遮ったのだ。

「記憶処理、完了」






「アニキーよかったー!」
「本当よ、トーマが駆け付けてくれなかったら一体どうなってたか」
「どうって、どうもなんねえよ。相手は男だしな」

「ま、でも礼はいっとくぜ」
「・・もうちょっと危機感を持つことだな」
286マサルさん:2006/04/23(日) 17:22:44 ID:0vWcrBqV
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ アニキ馬鹿可愛いな
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

お粗末さまでした。
無駄に長いけど読んでくれた方サンクス!
次はもう少し修業してくるよOTL
記憶処理機械が出てきたから温めてたネタですた。
287風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 18:32:24 ID:q1WmeM9Y
GJ!!!
しっかり唇奪ってから記憶処理するトマ様にカニパイ!!!
セイ婆ズは1話から兄貴に禿モエしてるから楽しませてもらいやした!
288風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 19:34:01 ID:MKe5fmSS
マサルさんキタ━━━━(Д゚(○=(゚∀゚)=○)Д゚)━━━━━!!! GJGJGJ!!!!!
すっげぇ、めちゃくちゃ萌えました!
キス→記憶処理の流れが萌え切ない!
素敵な文乙でした!
289風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 19:55:14 ID:R09TV6mD
アニキ可愛いよアニキ!!!!!!
トンマ様の行動が切なくてイイ!!!!
また書いてください期待してます!
290風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 20:17:25 ID:ewQOV4xC
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) 電波スレに触発されて即興
                 だけど電波度低いのでこちらに投下


その日はテレビをつけながら、僕と攻は夕飯をとっていた。
ニュースの特集はBSEについてだった。

「こわいね」
「うん、こわいな」
「牛肉は食べるのやめようか」
「そうだな、やめとくか」
「僕達がいま食べている物もそうなのかな」
「そうかもな」
「テレビで言っていたよ。マグロは水銀の含有率が高いんだって」
「じゃあこれから、マグロも食べるのはよそう」
「野菜や果物には農薬が残っているかも」
「じゃあ、それもだ」
「お菓子も、油が酸化していたりするよね」
「それもよそう」
「ミネラルウォーターと錠剤を飲んでいれば安全かな」
「それもいずれは体力が無くなって、衰弱して死ぬ事になりそうだぞ」
「どうやっても避けられないんだね」
「そうだな」
「じゃあ、苦しんで死ぬ前に自殺しようか」
「どうやって?」
291電波共白髪2/2:2006/04/23(日) 20:18:21 ID:ewQOV4xC

次の日、テーブルの上にはいつものように食事が並ぶ。
僕達は緩慢な自殺方法を選んだ。
体に悪い「食べ物」を食べて死ぬ方法だ。

「僕は攻より少しだけ後に死ぬから」
「なんで?」
「攻の葬式を出してからじゃないと安心して死ねないよ」
「それは俺だって同じだぞ。お前を残してのんびり死んでられない」
「それじゃ困るよ」
「俺だって困る」
「……」
「……」
困った。これは自殺なのに。安心するために死ぬのに、安心できないなんて。

暫く黙ったあと、今日は映画を一緒に見に行こうと攻に言った。
僕達は死ぬ前に、たくさん思い出を作っておかないといけないから忙しいんだ。


「僕、攻の葬式が出せるように、がんばって攻より長生きするね」

「俺も受の葬式が出せるように、がんばって受より長生きするよ」


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;) …………。
292風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 20:57:47 ID:NtFZ9h5k
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  キム/タクと唐/沢がドラマで共演したらという妄想からだモナー
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  勝手に作ったオリジナル作品だカラナ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 前スレの続き、キム×唐だゴルァ!!
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) ※本人とはなんの関係もありません
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
293風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 20:58:29 ID:NtFZ9h5k
1/7
やめろ。
紳士的に振る舞うな。女性にするように扱うな。
なんだその手は。近寄るな。微笑むな。
触るな。抱き寄せるな。顔を近付けるな!
だっ…やっやめろ馬鹿!!この馬鹿!!馬鹿馬鹿馬鹿
「…木むるぁああああああああああああああ!!!!!」
「るっっっさいよ朝から!!」
爽やかな朝。
白いカーテンから降り注ぐ朝日。小鳥のさえずり。
まどろみの中、カーテンを開け、こちらに微笑みかけるのは…
…今日も悪夢だ。
なんで目が覚めてもこいつがいるんだ。
それ以前になんで夢の中でもこいつがいるんだ。
「飯できてますよ。…つーかどんな夢見てその顔なんすか。」
イライラして、無言で睨み付ける。
「人が起こしに来てやってんのに夢の内容で怒られるとかわけわかんないっすよ。」
世の中には、終わらない悪夢があるのだ。
俺と木村はなんの因果か、同じ家で暮らしている。
294風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 20:59:26 ID:NtFZ9h5k
2/7
「いつまでもブスッとしてないで早く食べちゃって下さいよ。間に合わなくなりますから。」
悔しいが、木村の飯はうまい。
一緒に暮らすようになってからは毎日作ってくれている。
レパートリーも抱負で、そこらの料理人なんか顔負けの腕前を持っている。
朝からちゃんとした飯を食えるのはまあ、幸せな事かも知れない。
諦めの悪い俺はこの頃なんとか「良い方」に目を向けるようにしている。
そうなのだ。
こいつは料理はうまいし掃除もいつの間にかしてるし洗濯物はキレイに畳まれて
次の日には俺のタンスにちゃんと仕舞ってくれているのだ。
顔は人目を引くほどの美形、スタイルも良ければ性格もいい。
気に入らない所と言ったら、こいつが男で、俺の事を好きだという所だけだ。
だがそこが唯一にして最大の…
「早く食べないと俺が食べちゃいますよ。」
なんて考え事をしてなんとか平静を保とうとしていたのに、突然耳元で囁かれ、首がすくむ。
次の瞬間にはチュッとかいう忌々しい音と共に頬に軽い衝撃が走った。
こーいーつーはー…!!!
「おまっ…朝から何やってんだ!!」
「あのねーいっつもオールバックでビシッとしてる人がパジャマ姿で前髪降りてて
 寝ぐせつけたまま居るのが悪いんでしょ?」
「ここは俺の家だ!自分の家でパジャマで居て何が悪い!」
「ここは俺の家でもあるんですよ。俺の家でそんなかわいい格好してたらこうなりますから。」
「かわ…お前はおかしい!」
「かわいいですよ?ほっぺたにチューで済んでるうちに着替えたらどうですか?遅刻しますって。」
「っ…もう50分じゃないか!」
295風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 21:00:54 ID:NtFZ9h5k
3/7
急いで洗面台に向かう。
途中チラリと木村を見れば、自分のと俺の弁当を包んでいた。
いつも俺より先に起きて、自分の支度は完璧にして、朝飯を作り、弁当も作っている。
…弁当の内容が木村と俺とで何種類か違うのに気付いたのは最近だ。
きっと会社の人間に何か言われないように、気を遣っての事なのだろう。
俺はそれに気付くまでそんな事考えもしなかった。
悔しい事に、俺はこいつを憎めない。

「ちょっと。」
「なんだ」
バスに揺られながら、木村はなんだか機嫌が悪そうだ。
「降りてんすけど。前髪。」
「時間が無かったんだ。しょうがないだろう。だいたい誰のせいで…」
「俺のせいじゃないでしょ。ていうか」
そういうと木村はカバンの中から俺のスタイリング剤を取りだした。
なんで…
「会社に着いたら即行でトイレで整えて下さい。」
なんだかよくわからないが、俺自身も気になっていたのでまあ有り難く受け取る事にした。

木村は一つ前のバス停で降りる。
奴が言うには、俺らが一緒に会社に来てたらおかしいでしょ?だそうだ。
今日はギリギリだからそんな事しなくていいんだがな。
弁当の事といい、俺より気にしているようだ。
まあ、俺の事を好きな事が会社の人間にバレるのは困るよな。
小走りに会社に向かう木村をバスの中で見送る。
…あいつ、俺なんかのどこが好きなんだろう。聞いてみたいが、聞けるわけもない。
296風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 21:01:59 ID:NtFZ9h5k
4/7
バスを降りると、会社の前で偶然同じ部署の女子社員に逢った。
「!!空沢さん!?…かわいいっ」
「か…」
今日、二度目だが、到底俺の形容詞に使われる事などなさそうな単語は慣れない。
そうこうしているうちに同じ部署の女子社員が次々やってきて、囲まれてしまった。
なんだかやたら褒められている気がする。…悪い気はしない。
少し幸せな気分に浸っていると、女子社員の視線が一斉に移動する。
「オハヨウ。遅刻するよー?あれ?空沢さん珍しいですね前髪。」
奴が着いたのだ。白々しいセリフと共に。
はい早く行こうね遅刻遅刻ぅと言いながら笑顔で女子社員をけしかける。
女子社員達はキャッキャと嬉しそうにエレベータに乗っていった。
俺も乗ろうとしたら、
「空沢さんっ俺達はあーと。ブーって鳴っちゃいますから。じゃ、みんなまた後でねー」
見えないように腕を掴まれ身動きが取れない。木村は笑顔で女子社員達に手を振る。
結局乗れずにエレベータの扉は閉まってしまった。
「おいっまだ乗れただ…」
「何やってんすか」
俺の言葉をさえぎり、さっきまでの笑顔は完全に消し、機嫌の悪さ全開の木村がそのまま俺の腕を引きトイレへ向かう。
「離せよ。何怒ってるんだお前」
「即行トイレ行けって言ったでしょ?」
「お前なあ。こういう所は見られてもいいのか?」
一応小声で言う。
木村は、色々気にしているみたいだから。
上司の俺の腕を引っ張って怒りながらトイレに連れていく姿なんて絶対におかしいだろうが。
気を遣ってやったというのに、木村は振り向きもせず俺の腕を引っ張りトイレへ連行した。
297風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 21:03:07 ID:NtFZ9h5k
5/7
早朝のトイレは誰も居なかった。
木村はそのまま個室へ向かう。おいおい。なんか恐いじゃないか。
木村が個室へ入り、俺の腕を引っ張る。抵抗したが、強い力で引っ張られて引きずり込まれてしまった。
俺が入ると木村はすかさず鍵を掛けた。おいおい。
両腕に掴み直されドアに押しつけられる。
すごんだ表情のまま木村は顔を近付け小声で凄んできた。
「あなたは自分の事をわかっていない」
なんだか知らないがやたらな気迫に言葉がでない。くそ。なんなんだこいつ。
「俺は、世界中の人間にあんたが好きだと言ってやりたいんですよ。」
本当に馬鹿だな。だいいちそんな事したら、お前…いいのか?
ていうかお前これは近いだろう。腕も痛いし、この俺に何をするんだよ。
機嫌の悪い顔を作って見せたが、木村はひるまないどころか、さらに近付いてきた。
「あんたは俺のモノだと言ってやりたいんですよ。」
お前のモノじゃないだろうが。
全っ然お前のモノじゃないだろうが。勝手な事言うな。離せ。どけ。遅刻する。
「他の誰が手を出すことも許さないって、言ってやりたいんですよ。」
誰も手なんか出さんと言っているだろうが。
お前だけなんだよ40過ぎの×一男が好きだなんていう酔狂な奴は。
「あなたは鈍いから。それを利用したいけど。だけどあなたの人生の邪魔はしたくないんですよ。」
言っている意味がわからない。
充分邪魔してると思うんだがな。
「俺は男ですから。」
わからない。
俺は今お前が言っている事の意味が何もわかってないんだ。
なのに、怒っていた顔の木村が、徐々に悲しい顔になる。
298風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 21:04:27 ID:NtFZ9h5k
6/7
「何言ってるんだお前は」
「俺はあなたが好きだけど、男ですから。」
よくわからないが、木村は傷付いたような顔になっている。
そんな事今更なんだっていうんだ。初めからわかっていた事じゃないか。
男だから。
俺にしてみればあんだけ好き勝手やっといて邪魔したくないなんてよく言うと思うんだがな。
腹が立つ。
腹が立つんだよお前は。
なんでそう、わけもなく俺の中に入ってこようとするんだお前は。
俺はお前が言っている事も、そんな顔する意味も、何もわからない。
何もわかっていないというのに。
なのに、なんだかお前が悲しい顔をするのは嫌だって思ってるんだよ。
ふざけるな。お前何したんだ俺に。
こんな時俺は何すればいいんだよ。
そんな顔するお前に何すればいいんだよ。
「…お前が男だなんて俺は最初から知ってるんだよ」
木村が不思議な顔になる。俺も何言ってるかわからないんだよ。意味もわからない。
だがな。
なんだか知らないが、とりあえず、目の前の木村にしがみつくしかないと、思ってしまった。
そしてなんだかやけになり、木村の肩に額を付けた。
木村の身体が硬直する。
しかし次の瞬間、
すごい力で抱きしめられた。
ああ、やっちゃった。そんな言葉が脳裏をよぎる。
299風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 21:06:46 ID:NtFZ9h5k
7/7
「勘違いするな!」
わけもわからず、とりあえずそれだけは言わないといけない気がした。
「いや、しますよ。あなたがいけないんですよ。」
俺は何か、とんでもない事をしたんじゃないかという気がする。
だが、ようやく俺を離した時の木村の顔が笑顔だったから、まあいいとするか…

その後キスされたのは全然よくないけどな。

「あれー?空沢さん前髪あがってる〜!降りてた方がかわいいのにー!」
奴にかわいいと言われると腹が立つが、女子社員に言われるのはなかなかいい気分だ。
だが。
「俺は空沢さんはビシッとしてる方がかっこいいと思いますよ」
この男が何故か怒るんでな。
「いつかイメチェンしたら下ろすよ。その時はピンクのネクタイでもするとしようかな。」
女子社員からかわいい〜〜〜という声が上がる。実に気分がいい。
木村の顔が引きつる。実に気分がいい。

そう、この時の俺はまだ、自分がした事の重大さには気付いていなかったんだよな…。
300風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 21:07:30 ID:NtFZ9h5k
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) ありがとうございましたカラナ
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
301トーマサ:2006/04/23(日) 21:11:52 ID:0vWcrBqV
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  デジモソのトーマサ布教みたいだよ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  夏コミ楽しみだな
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 誰かの創作力うpの役に立てば
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
コネタですよ。

>>292
GJ!和むなあ
302トーマサ:2006/04/23(日) 21:12:23 ID:0vWcrBqV
「今更、昼食か」
「いいだろ別に。腹減ったんだし」

DATの休憩室で休んでいるのは大とトーマの2人だ。
大は弁当の包みを広げていて、トーマは(どこから持ってきたのかは知らないが)優雅に紅茶を飲んでいた。

「母親の手作りか」
「そうだけど・・なんだよ」

じい、とトーマは大の弁当をのぞき込んだ。
その様子に大は首を傾げる。金持ちのおぼっちゃんが見たっておもしろくもなんともない普通の弁当だ。しばらくたってもトーマはまだ弁当を凝視している。なんかすごく面白くない。というか食いにくい。
とうとう大が折れた。

「食うか?」
「・・・いや」
「少しだけなら分けてやるからこっち見んな。食いにくい」

大はそう言って煮豆を弁当のフタに分けていく。
トーマは断ろうとしたのだが母親の手作り、というフレーズに惹かれて結局頂くことにした。

「―――うまい」

トーマがそう呟くと大の肩が小刻みに揺れる。声を出さないようにと口を押さえるが、どうにも収まりそうにない。観念して大はトーマを指さして大声で笑った。

「誰が母さんの手料理なんかやるかよ!それは俺の作った奴だってーの。あーおもしれえ。真顔でうまいとか言ってさー」

げらげら、と大の笑い声は止まらない。トーマを騙せたことがそうとう嬉しかったらしい。トーマは硬直していた。大とは違う理由で。

(・・・手作り・・?)
303トーマサ:2006/04/23(日) 21:13:37 ID:0vWcrBqV
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) まだ3話だからエロは難しいよ
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
304風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 21:17:20 ID:gST6rI3r
>290-291
ほのぼのと萌えた
305風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 21:21:49 ID:MKe5fmSS
>>302
ウホッ!キタコレ!!
マサルさん良い嫁になれそうですね(;´Д`)ハァハァ
306風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 22:47:40 ID:nABxiklD
>>292-300
キタ―――――-!!!(AA略)
姉さんGJ。超GJ。続き楽しみにしてます
307風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 23:01:58 ID:MtOJZ3yT
>>302
萌えた!感動した!
何時でもマサルさんはトーマ様の嫁になれそうですね。
308風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 23:26:23 ID:r0t21AGb
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )74ガ オオクリシマース!

ナマモノ注意。
原石→点殻→電源!ゲイニソの頂点先導 ジミー×ニソニソ
3091/2:2006/04/23(日) 23:27:01 ID:r0t21AGb
「うぅ…」

横になっているのに、俺の平衡感覚ははっきりしない。
いつ洗ったか覚えてないシーツが、汗ばむ身体にまとわりつく。
目を開けても閉じても、チカチカするのには辟易する。



一昨日、雑誌の撮影で、風邪気味だったヤツが『うつせば治る』とか言って、本当にうつしやがった。
しかも、気味どころではなく、本気の風邪だ。

「ユウくん、冷えピタ替える?」

「勝手にしろ」

喋るのもシンドイ。
が、しんどさを増幅してるのは、ユウタだ。

ユウタにユウスケなんて、ただでさえ似たような名前なのに、相変わらず俺を『ユウくん』と呼ぶ。
さすがに人前では呼ばないが、2人しかいなくても気恥ずかしい。
もうそんな歳でもないだろう、って。

「雑炊作ったけど…食べる?」

「そんな気分じゃない」

「ユウくんの好きな、月見雑炊だよ?」

「………」
3102/2:2006/04/23(日) 23:28:30 ID:r0t21AGb
あぁもう。
そんな顔されたら、断るのが悪くなるじゃん。
病人だってのに、俺が悪者ですか?

「食べさせてあげようか?」

「……」

どこのバカップルだよ。
番組でやった、人気少女マンガのパロディコントもビックリだ。

「ほら、あーん」

顔が熱い気がするのは熱のせい。
頭がクラクラするのも熱のせい。
何か妙な気分なのも熱のせい。

全部が熱のせいだということにして、今日は不思議な気持ちに浸ってみようか…
なぁユウタ?
311風と木の名無しさん:2006/04/23(日) 23:29:46 ID:r0t21AGb
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)74デシタ!
ジュヨウモナニモ アッタモンジャナイネ

79さんが読むことを願って…
312風と木の名無しさん:2006/04/24(月) 00:23:24 ID:dc3eb/Gc
>>292-300
今日辺りなんかないかな〜と思って見にきたら
ビンゴ――――――――――――――!!!!!!
キム空、なんか知らんけど萌えるうううううう
313風と木の名無しさん:2006/04/24(月) 01:52:24 ID:HcI+WfK7
>300
普通にバラエティに出てる唐澤を微笑ましく見るようになっちゃったよ…
続き!続き!
314風と木の名無しさん:2006/04/24(月) 07:47:52 ID:v8/o62gA
>>290-291
なんか大好きだw
315電波共白髪・弐 1/2:2006/04/24(月) 17:50:39 ID:gZkI+Lcm
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) 頭のネジが 翔んだカップル 

今日は本屋で健康雑誌を買った

「おかえり、攻」
「ただいま、受。何を食べているんだ?」
「ヨーグルトだよ。体にいいから」
「ヨーグルト?」
「僕は攻より長生きしなくちゃいけないからね」
攻はそんな僕を見て勝ち誇ったような顔をした。
「何がおかしいんだい?」
「ふふん、俺は今日スポーツジムの入会を済ませてきた」
適度な運動は体にいいんだと言う。
「俺こそ、おまえより長生きしなくちゃいけないからな」
「ずるいよ攻」
「おまえだって、ずるいじゃないか」
「僕も明日、ジムに入会しに行ってくる」
「じゃあ俺も、ヨーグルト食べるようにする」
「それじゃあいこになってしまうよ」
「うん、あいこだ」
316電波共白髪・弐 2/2:2006/04/24(月) 17:51:50 ID:gZkI+Lcm

それにと、攻はテーブルの上に置いてあった雑誌を手に取った。
「こんな雑誌まで買って来て」
「それは……」
僕が口ごもっていると、攻はカバンから紙袋を出した。
「俺も同じもの買ってきたんだ」
「なんだよ、攻も抜け駆けしようとしてたんじゃないか」


それから僕達は雑誌を見ながら、それぞれ実践するものを決めた。
20代では何を食べて、運動量はどれくらいなのかと調べていく。
ベッドに入った後も、二人でこれからどうするかを話し合った。
攻は僕の体を二つ折りにして、腰を動かしながら言う。

「俺は受より健康になるからな」
「僕こそ攻より健康になるさ」


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) だんだん目的がズレてきた
317風と木の名無しさん:2006/04/24(月) 21:11:19 ID:F/06Evai
>>315
このバカッポー好き(*´∀`)
318風と木の名無しさん:2006/04/24(月) 22:18:41 ID:jx0kRnJF
>>315
ほんと可愛いカップルだなぁ…。
そうやって二人仲良く健康になるといいよ(´∀`)
319風と木の名無しさん:2006/04/24(月) 22:22:31 ID:LgwioHka
運動量に差が出るな
320風と木の名無しさん:2006/04/24(月) 22:28:29 ID:tcnp+lja
お互い上になったり下になったりすればいいじゃないか
321風と木の名無しさん:2006/04/24(月) 22:45:14 ID:HPe5TmGh
うわ、テラモエス
攻めばっかり運動しすぎーとかいって乗っかっちゃったり
するんだろうか。
電波っていいものですね。開眼した!
322電波共白髪・参 1/2:2006/04/24(月) 23:46:11 ID:6SUtD5x/
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) まだあった 一気に再生

今日、攻は僕と同じ年になった。

「おめでとう、攻」
「ありがとう、受」

「思ったんだが、俺は君の年を追い越したいと希望する」
「それは無理だ。僕のほうが攻より2ヶ月早い時間を生きている」
「受の体内時間軸を狂わせれば可能かもしれない」
「時間軸が狂いすぎてしまって、僕が赤ん坊になったら?」
「そうしたら俺が育てるよ」
「育った僕が君の最期を看取るんだね。それは素敵だ」
「訂正。時間軸を狂わせなくても結構です」

僕達は窓際に置いた小さな陶器を見た。


「時間軸を狂わせておけばよかった」
「そうだね。そうすればよかった」
323電波共白髪・参 2/2:2006/04/24(月) 23:47:09 ID:6SUtD5x/

昨日、僕達と一緒に暮らしていた『リチャード』が死んでしまった。
リチャードは攻が連れて来た猫だ。『リチャード』という顔をしていたので、僕がそう名前を付けた。
ここに来た時には、リチャードはもう大人だった。

「リチャードはよく病院のお世話になったよね」
「よく喧嘩をして帰ってきたからな」
「最期まで、頭の横のハゲは直らなかったけど」
「曲がった尻尾がチャームポイントだったな」
「でもこうしてお葬式を出せたのは良いことなんだろうね」
「そうだな。リチャードを残していくのは心配だった」
「リチャードより長生きが出来て良かった」
「そうだな、よかった……本当に」

リチャードは僕達と11年一緒にいてくれた。ありがとう。


だけどなぜ、涙がでるんだろう。



□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) この人たちは…いくつ?
324電波共白髪・四 1/2:2006/04/24(月) 23:48:01 ID:6SUtD5x/
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) これ最後っぽい

微かに空調の音がした。窓は閉じている。
窓からは光が差し込んでいた。弱かった陽射しは強く暖かになり、春が来ているのを感じさせた。

(攻…起きている?)
(…起きているよ。……そっちはどう?)
(変わらないよ。もうすぐ眠る時間だね)
(まだ日が高いのに? もう眠る時間?)
(うん、もう眠る時間。力が抜けてふわふわして気持ちがいい…)
(……俺も一緒に眠っていいかい?)
(一緒に?)
(そう、一緒に)
(……いいよ。一緒に)

それから僕達は一緒に眠った。重い体が軽くなる。足元にふわふわしたものが触った。
リチャードが一緒に眠ろうと来たみたいだ。

(…おやすみ、攻)
(ああ…おやすみ、受)
325電波共白髪・四 2/2:2006/04/24(月) 23:49:14 ID:6SUtD5x/


「じゃあ新しいのに取り換えてね。はいこれ」
新任の高坂は先輩からそれを渡される。
「お二人とも同い年で仲が良かったですよね。亡くなる時まで一緒なんて」
「二人ともかなりの年齢だったから。眠るみたいな最期だったよ」
もう少ししたら桜が見られたのにと、窓の外を眺めながら言う。
高坂もそれに釣られて窓の方を見た。
そこには、ようやく膨らみだした蕾をつけた桜の木があった。
半月後には爛漫と咲き誇り、春の色を湛えるだろう。
花が咲いたら、入居しているお年寄り達の間では花見がはじまる。
本当に……もう少しだったのに。


先輩が出て行ったあと、高坂は窓を開けようとして止める。
「あ、もう花粉が飛んでいるんだった」


そうして今は誰もいなくなった部屋のベッドのシーツを取り換えた。



□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) オワタ
電波っぽく見せようと、かなり変な書式で書いたため、レスがつくとは思っていませんでした。
読んでくださってありがとうございます。
326風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 00:01:17 ID:Ta5kC3hV
>>322-325
思い切り泣いた。本気で泣いた。
綺麗な終わり方でした。GJ。
リチャードと仲良くなー、攻めと受け!
327風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 00:18:11 ID:+Z0/3Ytb
>>322-325
笑い萌えて最後は泣いた。GJ。
328風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 01:15:00 ID:SdjbYb0P
>322-325
後からじわーっと来るラスト。
GJ。
3291/2:2006/04/25(火) 01:16:44 ID:opaHtQ6l
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )バスに乗って世界旅行するバラエティのアウト郎とスーザソ

ひょっとしたらやらせなんじゃないか、と思ってたんだよな。
あいのし│はバラエティーで、偏見かもしれないけども、
そういうTVって、多かれ少なかれあるだろう? 大人の都合ってやつが、さ。
でも、真実の恋愛ってやつには台本なんて必要ないんだってこと、身を持って思い知ったよ。
ラブワゴンの一番後ろの席窓際に座って、隣には女の子がいて(さらにその隣には了レック)、
それでもオレの目は前の坊主頭ばかりを見てしまうわけだ。
華やかとは程遠いのに、不思議と惹きつけられてしまう。
人間性とかいうものの輝き。内面から滲み出る魅力ってこういうのをいうんだろうと思う。
「なんか、アウ卜ローって最近ほんと変わったよね」
隣の泉がそんなことを言う。オレは内心を隠して、なんでもないことみたいに笑う。
「だから、ひさ.よんにも言ったけどさ、スーザソに毒されたんだってば」
彼にはオレの声が、オレが言った彼の名前が聞こえただろうか。
前の席から反応はない。少しがっかりしながら、オレは話を続ける。
「スーザソといると、どんどん影響受ける気がするんだよな。あー、やっぱ毒されてる」
「あはは、毒されてるの?」
「そう、まったくねぇ、あーあ」
おおげさにぼやいてみせると、泉はふと微笑した。
「でも、今のアウ卜ロー、最初のころよりずっといい顔してるよ。
毒されてるっていうより、もっとプラスの影響なんじゃない?」
3302/2:2006/04/25(火) 01:17:55 ID:opaHtQ6l
オレは咄嗟に言葉が返せなかった。
オレが黙っていると、了レックがオレと泉の会話に入ってきた。
「スーザソは凄いからね、影響受けるのも無理ないよね」
「……だよね」
動揺を悟られないように、なんとかそれだけを返す。
了レックは何を思ったのか、得意げに泉と話し始める。
その様子が、どこか必死なようにも思えるのは何故だろう。
ひょっとして彼は泉狙いなのだろうか。まあ、オレには関係ないけど。
しかし、聞き捨てならない台詞が飛び込んできた。
「俺、正直スーザソにキスされたとき、よろめいた」
ぴくり、とこめかみがひきつったのが自分でもわかった。
キスか、キスねぇ。むかむかと苛立ちが胸の中で渦を巻く。
それは乗り物酔いよりよほどたちが悪く、オレを不快にする。
スーザソからはやっぱり反応がない。ひょっとして寝ているのだろうか。
もし隣に座っていたら、オレは今この瞬間、彼の胸倉を引っつかんで唇を重ねていたかもしれなかった。
カメラが回っている前でそんなことをしたら、おそらく色々と大変なことになるだろうが。
了レックとの話を適当に切り上げたらしい泉がオレを見て、「なんだか怖い顔になってるよ」と言ったが、
オレはもう楽しくおしゃべりなんて出来る気分ではなかった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )来週、ありえないと思いつつもどこかで期待している。
331風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 12:54:57 ID:WZdfGbBQ
>>329-330
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
あれっ区とスーザソのキスは不意打ち付かれた。
もうOUTローは番組初同姓片想いやっちゃうといいよ。
332風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 14:58:58 ID:BF3rJvfW
>>322-325
やばい…姐さん上手すぎるよ
泣いた。
泣いて萌えた。
こういうカポー、理想だなあ
333風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 15:30:38 ID:RYS810lR
>>271-286
GJ!!またマサルさんの襲われネタかいてください!
334風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 16:38:16 ID:VcIgGpNh
>>333
クレクレイクナイ
マルチもイクナイ
335風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 16:44:02 ID:zUpmN4B5
クレクレしたい人がいるが、ぐっとこらえてじっと我慢・・・ツラス(i-i)
336風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 18:09:08 ID:Da7h9mxz
その調子でガマンガマン
337風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 18:34:32 ID:bwHHhvR0
>>329-330
キテタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
姐さんありがとん!!!テラモエ!相乗りありえない、ありえないといいつつ
私もこういう展開に期待している
338触手くんと一緒 1/8:2006/04/25(火) 19:35:22 ID:dP7MHCv0
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) グレさん、これにて打ち止め


その日はバイト先でトラブルがあったため、帰宅時間がかなり遅くなってしまった。
昼間はいいけど、さすがにこの辺りは夜になると寂しい。
男の僕でもちょっと怖いなと思うくらいだから、女の子はもっとだろう。
街灯は設置されている間隔が広く、丁度その中間はかなり暗くなってしまう。
ここ最近は物騒な事件が近隣で起きているせいもあり、歩く足も自然と速くなった。

疲れたから今日はもう風呂に入ったらさっさと寝よう。
グレさんが懐いてきても無視。
うるさかったら……風呂場に閉じ込めておこう。

そんな事を考えながら、暗く人気のない道を急いだ。
途中、街灯の電気が切れかけている所があった。
小さな空き地が駐車場代わりに使われていて、そこだけ酷く暗い。足元がよく見えなくて転びそうだ。
空き地の脇を通って明るい所へ出かかった時、不意に強く腕を引かれた。
「えっ、な…!」
声を上げようとすると口をふさがれて、後ろから羽交い絞めにされる。
驚いて反射的に振り払おうと体を捻ると、目の前にナイフが出された。

ごっ、強盗!!

僕の体は硬直し、持っていたカバンを抱きしめた。
339触手くんと一緒 2/8:2006/04/25(火) 19:36:25 ID:dP7MHCv0
僕はそのまま空き地へと引っ張り込まれ、車と塀の間の狭い空間に押し付けられた。
「静かにしろ、騒ぐと刺すぞ」
男の押し殺した声が聞こえた。
どうしよう、お金なんて持ってないよ。買い物をして、財布の中には2千円くらいしか残ってないのに。
男は僕の体をまさぐると、ちっと舌打ちをした。
「……くそ、男かよ」
???え、強盗じゃない、……痴漢!?
間違いとはいえ、そういう目的のターゲットになった事にぞっとした。
男は一瞬間をおいたあと、
「……まあいいか、穴はあるしな」
そう言って僕のズボンに手をかけてベルトを外し始めた。
「ちょっ…!止めてください!!」
冗談じゃない、なんで男にやられなくちゃいけないんだ。
僕が抵抗しようとすると男は再びナイフをちらつかせる。弱い光に反射して刃先が光るのが見えた。
「ちょっとケツ使わせてもらうだけだ。大人しくしてろ、すぐ済むからよ」
壁に押し付けられているのと恐怖で体が動かない。
男は僕のズボンを強引に引き下ろして、すぐ横の車のボンネットに僕をうつぶせに押し付けた。
「あ、…や、いやだ」
カチャカチャと音がして、僕の尻に生温かいものが擦り付けられる。
「…痛っ!」
男の右手が前に回り、股間を掴まれて動けなくなる。
そのまま僕の背中に男が圧し掛かってきた。
340触手くんと一緒 3/8:2006/04/25(火) 19:37:39 ID:dP7MHCv0
「お…お願いです、許してください」
僕は必死で許しを請うが、男は勃起したペニスを僕の尻に擦り付けながら荒い息を吐いている。
いや…、いやだ…こんなの。
「縮こまっているじゃねえか、ここ」
にやついた声でそう言って僕のペニスを扱き出すが、恐怖が先立って男の手の動きに反応しない。
悔しさと恥ずかしさで涙が出てきた。
男の性器の先端が侵入する場所を探り当てる。
ああ、もうだめだと思った瞬間に男の動きが止まり、うめき声が聞こえた。
「あがっ!!…がっ!」
男は体を起こすと自分の首に手をやって、何かを引き剥がそうとしている。
暗闇に慣れた目に映ったのは、グレさんそっくりのものだった。
「グ…グレさん? なんで」
そのグレさんらしきものは締め付けを解くと、男の口にぎゅうぎゅうと入り込んでいく。
男は悲鳴も上げられず、手足をバタつかせながらひっくり返った。
「グレさん!」
僕は慌ててズボンを引き上げると、倒れた男に近寄る。
男は窒息して痙攣しているみたいだった。えーっと、このままだと多分……。
「わー!だめ!グレさん、殺しちゃだめー!!」
341触手くんと一緒 4/8:2006/04/25(火) 19:38:54 ID:dP7MHCv0

「今回は災難でしたが、怪我がなくてよかったですよ」
警察で調書を取られた僕が開放されたのは午前2時。
「あの男は以前にも、傷害と強制わいせつで捕まっていましてね。本当に無事で良かった」
警察では僕が犯人を、格闘の末に捕まえたということになっていた。
犯人は化け物がいたと騒いだらしいけど、錯乱しているのだろうと警察は取り合っていない。
まあ、本当のことは言えない。言っても信じてもらえないだろうし、真の功労者を見せるわけにもいかないし。
「後日改めてお話を伺うかもしれません。御協力感謝します」
僕はその後パトカーで送ってもらい、ようやく家に帰ることが出来た。


僕は家に入ると風呂場に直行し、すぐにシャワーを浴びた。
男のモノを尻にこすり付けられた事を思い出すと、すごく気持ちが悪くなった。
次に洗面台にお湯を溜めて、カバンの中から逃げ出そうとしていた『小さいグレさん』を捕まえる。
熱すぎないかを確かめて、有無を言わさずそこへ突っ込んだ。
あんな汚い男の口に入ったんだ。思いっきり洗ってやる。
お湯の中で散々揉み洗いされたグレさんは、なんだか少しぐったりしていた。
最後に鼻を近づけて、変な臭いがしないか確かめる。
それから僕はリビングにいるはずの本体に足を向けた。

「……さて、グレさん。これは君だよね」

へんにゃりとしたグレさんの切れ端を持って問いかける。
グレさんは微動だにしない。
僕はその切れ端をグレさん本体の上に置いた。
342触手くんと一緒 5/8:2006/04/25(火) 19:39:55 ID:dP7MHCv0

5分が経過した。
グレさんは頑張っているようだけど、体が小刻みに震えだしている。
これは自分じゃありませんとアピールしているが、こんな生き物がそうそう生息しているもんか。
そのまま見ていると、とうとう我慢できなくなったらしく、切れ端は少しずつ融合していった。
僕はちょっと勝ち誇ったような気分になる。

「なんで、僕のカバンの中に入っていたの? 家で大人しくしていろっていつも言っているだろう。
もし僕以外の人間に見られたら大騒ぎになって、ここにはもういられないよ。
マスコミにつかまって、そのあと見世物になったり、研究室で体を切り刻まれるんだぞ!」
割と本気で怒っていた。
こんな訳のわからない生き物がいると知れたら、世間が放っておくはずがない。
グレさんはちょっと困った所もあるけど、基本的にはいい奴だ。そんな目にあわせたくなかった。
しょんぼりしたように、グレさんはくるんと丸まった。
「……そんなに外に出たかったの?」
僕はグレさんに手を置いて訊ねる。
「そうだよな。閉じこもりっぱなしなんて、やっぱり……嫌だよな」
ごめん。そうグレさんに謝った。
343触手くんと一緒 6/8:2006/04/25(火) 19:40:58 ID:dP7MHCv0

僕はそのままグレさんを撫で続ける。
グレさんは干からびた状態でここへ連れてこられた。
自由に動けるのは、この家の中と庭くらいだ。
どこへでも好きな場所へ出かけられる僕とは違う。
「……そういえば、まだお礼を言ってなかったよね。助けてくれて、ありがとう」
グレさんの体から触手がするすると伸びてきて、僕の手に遠慮がちに触れる。
僕はもう一方の手でその触手を撫でた。
紐のように細い触手が頬に伸びる。ビロードみたいな感触で気持ちがいい。
「もう怒ってないよ」
恐る恐るといった風にグレさんの触手が唇に触れた。
僕がそれを咥えて舐めると、口の中の触手はまだ遠慮をして引っ込もうとする。
そんな様子がかわいくて、両腕でグレさんの体を抱きしめた。
「お礼、…いる?」
グレさんの体に頭を預けながら、僕はそう訊いた。


僕は着ていたものを全部脱いで、グレさんの前に膝をつく。
「ここに座るの?」
グレさんは自分の体を椅子のような形にして僕の腕を引っ張った。
座ってみると自分の重さや抵抗がない。何かふんわりして不思議な感じだ。
背後から細い腕が何本も伸びてきて、体を優しく触っていく。
触手はいつものような体液で滑るものじゃなく、すべすべしていた。
「変なの。いつものグレさんじゃないみたいだ」
好きにしていいよと僕は言う。グレさんに目があったら、僕の顔が笑っている事に気付いただろう。
それでも緩やかなままの愛撫は続いていく。優しい腕の感触が少しづつ熱を上げていった。
344触手くんと一緒 7/8:2006/04/25(火) 19:41:59 ID:dP7MHCv0

体を開かれ、内部をゆっくり擦りあげられる。
僕は座ったままの姿勢で全ての力を抜いて、グレさんに身体を預けていた。
触手は全身に絡まり僕を包み込んでいる。細い息を吐きながら僕は話し始めた。
「…グレさん、僕はこういう事件があるたびに、なんで女の人は抵抗したり逃げたりしないんだろうって思ってたんだ」
グレさんの腕が胸を掠めて、呼吸が乱れた。
あの犯人がしようとした事と同じ行為なのに。どうしてこんなに安心しているんだろう。
「同じ目にあって、はじめて分かった。体が竦むってこういう事なんだなって……」
あれはただの暴力で、自分の欲求のために人を物扱いした行為だ。
でも何かを、誰かを好きになることは相手の事を考えながらも、
やっぱり自分の心を満足させるためのものなのかもしれない。
それでも、そうだとしても。
僕はグレさんを、たぶんグレさんも僕の事が。
「……怖かった」
大切なんだ。

グレさんの腕が伸びて目元に触れた。僕は目を開ける。
腕はそっと撫でていく。何度も何度も。
その優しい仕草に吐息を洩らして、僕はもう一度目を閉じた。



目が覚めると時計は午前5時を指していた。窓の外は明るくなりはじめている。少しウトウトとしてしまったらしい。
グレさんが僕の体を包んでいた。
僕が冷えないようにと、グレさんの体はふわふわとしたスポンジみたいに空気を含んでいる。
「……おはよ、グレさん」
腕が伸びてきて僕の顔を撫でる。僕は目を閉じてそれを受け、グレさんにキスをした。
345ずっと、一緒 8/8:2006/04/25(火) 19:42:55 ID:dP7MHCv0

「僕がいいって言うまで出てきちゃ駄目だよ」
僕は握りこぶし大のグレさんの塊を持って外へ出た。
この時間、まだそんなに外に人はいない。この大きさなら気付かれないだろう。
僕はいつも利用している駅までの道のりを歩く。
角を曲がり、黒い板張りの塀の続く道を歩いていくと、あの桜の木が見えてきた。
桜は花の盛りをもう過ぎてしまっていて、赤いしべが多く目立つ。
残りの花も僅かな風に、ほろほろと散っていた。
周りに人がいないかを確かめて、僕はポケットからグレさんを取り出す。
「ここ、初めて会ったところだよ。グレさんがいた木の花、触ってみる?」
いちばん低く張り出している枝の下に立ち、この真上だよと教える。
グレさんは、しゅる、と触手を何本か伸ばして、桜の花に触れていく。
そのまま枝に移動して幹に纏わりついたり、花を包んでその形を確かめていった。
その様子を眺めていると、新聞配達がバイクに乗って通り過ぎる。
あぶなかった。もっと気をつけなくちゃな。
枝を見上げて小声で呼ぶ。グレさんは枝から僕の手の上にぽとりと落ちてきた。
桜の花びらが一枚ついている。
小さな腕が伸びてきて、それを掴むと僕に差し出した。
「……ありがと」

もう桜の季節も終わりだ。また来年も、その次の年も、ずっと一緒に見られるように。
散る花の名残の雫を、頬に、額に受けながらそう願い、手の中へ語りかける。


「今度の休み、どこへ行こうか?」



□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) 主人公は、もう人との恋愛は無理かモナー
346338:2006/04/25(火) 19:43:30 ID:dP7MHCv0
お話はこの4つで終わりです。
ベタな展開てんこ盛りの話でしたが、レス嬉しかったです。
1本目で支援レスをしてくれた方も感謝しています。
お付き合いありがとうございました。
347風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 19:47:22 ID:iqAlKvSd
なんていうか・・・
ありがとう
348風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 19:49:03 ID:tnVKHec0
泣きそう
349風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 19:49:59 ID:4d1hHm2v
リアルたいむでぇえぇぇ…!!(ry

感動のあまり手が震えるよ…乙でした超乙でしたダイスキですグレさん
むしろアナタが好きです<<338
なんかもう…感動した!普通に感動した!!
優しいグレさんと主人公に感動!!
本が欲しいよ!
350風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 19:52:35 ID:0CcWLyDc
お疲れさまでした!
相変わらずグレさんカワイス(*´д`)ハァハァ
351風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 19:56:35 ID:YQk6We2g
グレさんーー…!!
なんかすげぇ楽しかった! 触手萌えの新たな一面が開発されたよ! GJ!!!
352風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 19:57:17 ID:r+k7qeOB
おぉぉぉぉぉ…乙です。
はげしく乙です。
ありがとう、良かったです!!
大好きだーグレさん!!!
353風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 19:59:10 ID:zUpmN4B5
ぐれさんきたー!
ぐっと堪えてよかった・゚・(ノД`)・゚・。
354風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 19:59:38 ID:JWoodfl1
凄い萌えたよ!!
これからもこの二人?は幸せに暮らしていくんだろうなー
っていうのが想像できるよ、お疲れ様でした。
355風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 20:02:19 ID:Rz1xoNKm
仕事暇なんで開いてみたら、グレさんキテター!
なんか、余りに幸せで涙滲んだ。
職人さん、毎回エロ可愛い萌えをありがとうございました!GJ!

グレさんが受君を包んで寝ている場面で、グレさんの愛情を感じたよ…
⊃д`*)
356風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 21:14:17 ID:EkZNRBKL
いや、マジで書籍化してほしいわグレさん。
朝イチで買いに走りますよシスター。
357風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 21:34:08 ID:a9y2jvLo
良質な物を読ませていただきました。
職人さんとグレさんと受君に幸あれ。
358風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 21:34:44 ID:1UK9zB0D
グレさん、幸せに!
359風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 21:47:44 ID:LZ+Cnzbl
グレさんの人ありがとう。本気で泣いてしまいました。
360風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 21:51:48 ID:k04VuxFM
「小さなグレさん」ってあるもんだから、思わずグレさんと受君の子供!?
と思いました…orz

素晴らしい物ありがとうございました。
361風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 22:10:49 ID:j4Z4miUa
漫画で見たいなw小さい塊のっけてプルプル我慢するグレさんw
グレさんのお方ありがとう。乙です。
362風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 22:20:28 ID:Q5sYAaYR
>>345のみ名前欄が違うところまでGJでした。
グレさんと受け君に幸あれ。もちろん作者様にも。
363風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 22:40:54 ID:BF3rJvfW
グレさんの寿命は…
364風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 23:21:50 ID:UvRqALoh
作者様、本当に素敵な萌えをありがとう。
365風と木の名無しさん:2006/04/25(火) 23:45:02 ID:rvie807a
いい萌えだった。なんか和んだ。ありがとう。
366風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 00:00:13 ID:qx0ixyrx
>>338-346
心からありがとう
禿萌えたし感動した
本当にありがとう
367風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 00:31:26 ID:IVWsx/70
>>345の名前欄見てなんかぞくっとした。いい意味で。
グレさんの人にはまた何か書いてほしいな。ありがとう。
368風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 01:06:49 ID:RBRjlS0R
グレさんほんとGJGJ!!
ほのぼのしていて、さらさらと読めました!
グレさんの動きが可愛くて(*´∀`*)モエー
またいつか続編なんかあったら嬉しいです…乙でした!
369風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 01:10:48 ID:YK7xWrJx
グレさんの人ありがとうありがとう。
GJそして乙ですた。
グレさんと受くん末永くお幸せに…!
370風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 02:15:40 ID:gAyrZkZz
グレさんの人GJ!ありがとうです
何か久々にBL物じゃない「ジャンル:June」を読んだ気がしたよ
本当にありがとう
二人(?)の未来に幸多かれノシ
371風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 02:38:02 ID:j9ggsnTJ
グレさん、意外と抱擁力のあるワンコ攻…!
本当に未確認謎生物だ…
僕のおっとりぶりも可愛いなぁ。
>>338姐さん、いいものをありがとう!
姐さんの事は忘れないよ!
372風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 08:36:00 ID:40C2Ycyb
グレさん可愛かった!
触手でこんなに萌えたの初めてでした
こんないいものを読ませてもらって幸せです!
GJ!
373風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 08:42:22 ID:o4jX173m
グレさんの方もう本当超GJ。今までずーっと読むだけで我慢してたけど、もう言わせてもらわなきゃ納まりません。
大きな大きな萌えと、同じぐらい大きな優しさと感動をありがとう。
374風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 11:07:11 ID:XAu46Akt
>>338-346
最後まで最高だった!
またどこかで読ませて下さい。
本当に萌と感動を有難う・・!
お疲れ様でした。
375風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 15:25:56 ID:QHvSCTV+
グレさんの方ありがとうございました。
涙でてきた。ほんと、2人(?)がずっと仲良しでいられますように。
胸いっぱいでもうそれしか言葉が出てこない…ほんとおつかれさまでした!
376風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 15:28:27 ID:LEMatKcE
乙祭り長引き杉
377風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 16:48:52 ID:GWCHtvYX
保管サイトに感想掲示板あるよ〜
という事で新たな萌えを投下待ちします
378風と木の名無しさん:2006/04/26(水) 18:45:27 ID:GDn6Yt2H
じゃあそろそろ誘導ー

感想BBS
http://s.z-z.jp/?morara
379ホリプ口、シ工戸村先 (1):2006/04/27(木) 03:41:26 ID:4aeAy1+Y
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ゲイニソのシ工戸村先、先日の誕生日ネタ

静かに地上を離れ、観覧車は緩やかな弧を描く。ああ、さっき目の前を通ったあの建物がこんなに小さい。
空の色は少しずつ赤みを帯びて、何か柔らかく甘く空気の匂いを変えていくのだ。
春の夕暮れ、見下ろす景色はひどく幻想的で、無駄に心がわきたってしまう。

それはどちらかと言えば、かわいらしい女の子と二人、この小さな密室の中でちょいと大人びた恋の駆け引きに
興じてみたり、純情な思いを密かにかわしてみたりする、そんな時の心臓の鼓動ではなくて、子供の頃、初めて
この空へと近づこうとする遊具の中から小さくなった建物を見て胸をときめかせた、あの感覚に似ていた。

あのころから自分の傍にいた男は、今もこうして自分と恐らく同種の興奮を隠せない様子で、窓の外に目をやっている。
29歳なんて、もういい歳だと言うのに、この男と二人でいる空間はいつだって幼い子供の頃のままなのだ。
380ホリプ口、シ工戸村先 (2):2006/04/27(木) 03:43:09 ID:4aeAy1+Y
丸っこい背中を見つめて少し笑う。肉付きのよくなった幼なじみで相方の男は、
昔と同じまんまるな目を見開いて地上の電灯を数えていた。
ときおり口に出す感嘆の言葉が響く。それを聞き流していたら急に名前を呼ばれた。

「コーヅ、あれ槌谷たちじゃん?」
「お、どこどこ?」
「あそこだよ、ホラ」
「あー、すげー、ちっせーな!」
「なー!大っきいもんなコレ」

たわいもない話。一緒にここまで来た仲間たちは下で俺たちの乗る観覧車をきっと見上げている。
多分この小さな密室の中でお互いに照れて困ってる姿を想像してほくそ笑んだりしてるんだろうが、
恥ずかしいといえば恥ずかしいけれどそれよりも何だか楽しくなってきた。隣の背中をパシパシ叩いて話しかける。
381ホリプ口、シ工戸村先 (3):2006/04/27(木) 03:43:52 ID:4aeAy1+Y

「リョーヅ」
「ん?」
「何かすっげえ楽しいわ俺」
「おー、高いねテンション」
「高いよ!すげえ高い!」
「…よしコーヅ、ポーズとってポーズ」
「おっしゃ!」
「はい、誕生日おめでとうございまーす!」

思いっきり笑ってダブルピースしてやる、携帯のカメラのシャッター音。フラッシュが光る。
写真を撮りながら笑っているリョーヅにつられて、ますます笑顔になった。
きっとこの写真、今日のブログに載るんだろうな。
382ホリプ口、シ工戸村先 (4):2006/04/27(木) 03:46:17 ID:4aeAy1+Y

「あのさ、何つーかありがとう」
「なに、どうしちゃったの里予村君」
「何かホントすっげえいい誕生日」
「よかった、俺も何か嬉しい」
「リョーヅ、これからもよろしく!」
「…うん、よろしく!」

なぜか観覧車の中、相方と二人かたい握手をかわしてしまう誕生日。
俺の29歳は、幸先よくはじまった、かもしれない。


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )リアルで誕生日に二人っきりで観覧車乗るコソビに禿げ萌え
383風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 18:47:06 ID:xi/NvDKa
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  >>185の続き書いてみましたモナ。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  レスポンス頂きありがとうでした。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ エロイノ?
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
384遊戯02:2006/04/27(木) 18:47:46 ID:xi/NvDKa
いつもの部屋を出た直後。ズボンのポケットからブブブと振動が伝わる。
ずっと前から携帯電話が鳴っているのだが、出る気になれない。
まだ気だるい身体を何とか元に戻そうとパンパンと自らの頬を叩く。
それでもまだ、あの感覚が抜けることはなく気を抜くとぼおっとしてしまう。
 何が起こったのかは、理解しているのに理解したくない気分。
僕は彼が好きで、彼は結婚をしていて、彼にはちゃんとした相方がいて、
なのに僕とあんなことを・・・。
普通は嬉しいと思うところなのだろうか?いや、正直嬉しい気持ちもある。
僕を受け止めてくれた、それも自ら。でも、何かが違う。
 僕は別に僕の性欲を受け止めて欲しかったわけじゃない。
自分だって、さっきまで自分が彼のことが好きという事に気付かなかった。
この気持ちが、恋であることに。
彼が何を考えてあんな事をしたのかが分からない。
僕は決して、彼を性欲の捌け口として見ていたわけではないのに・・・。
腑に落ちない気分だ。
 途中で切れるかと思ったが、まだ振動は止まらない。
携帯電話のディスプレイを見る。電話だ。しまった、今は仕事中だ。
すぅっと、一呼吸整え電話に出る。聞きなれた後輩の声だ。
「あ、やっと出た。そろそろ打ち合わせ、始まるっちゃですけど」


385風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 18:48:19 ID:xi/NvDKa
 会議室、数名のスタッフと雑音。
Pからの命令で呼び出しの為に電話をかけ続け、18回目。
やっと呼び出し音が止まった。
「ごめん、すぐに行く。会議室だよな」
「はい。あと、Pちょっと機嫌が良くないので早めでお願いします」
「分かった」
電話を切った直後、少し元気がないような気がするな。なんて思った。
随分と長い時間電話に出なかったけど何かあったんだろうか?
まぁ、俺には関係のないことやけどね。
 打ち合わせ開始3分前に彼は到着した。
早めで、と言った割に走った様子もなく静かにドアが開いた。
それを見て、Pが立ち上がって吠えた。
「おいトウジマ、開始10分前には集まるようにといつも言ってるだろ?何やってんだ!」
「すみませんでした。ちょっと・・・」
「ちょっとなんだよ、言ってみろ」
険悪なムードだ。打ち合わせ開始時刻はとっくに過ぎている。
俺はそれを見ているだけしかできない。静かに時間が過ぎる。
そこにDが立ち上がった。
「まぁまぁ、落ち着いてください。打ち合わせを始めましょう。
トウジマさんも次回から気をつけるようにっていうことで。」
「はい」
助かった。なんとか場は纏まった様だ。
僕は立ち上がり、ホワイトボードの前に立つ。
「それでは打ち合わせを始めます。」
その声で、彼も席に着く。
386風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 18:49:59 ID:xi/NvDKa
打ち合わせは2時間半にも及んだ。
その間中、彼はずっと上の空で全く仕事に身が入っていないようだった。
やはり何かあったのだろうか?
ここまで仕事に身が入っていない彼を見たのは初めてだ。
 打ち合わせは無事終わり、本日の業務終了。
幸い今日はこの後に収録もロケもないのでここで解散。
荷物を整理し、雑談しながら次々に部屋を出て行くスタッフ達。
俺はホワイトボードの内容を丁寧に消し、手をパンパンと叩いた。
そして振り返ると、そこにはさっきから変わらぬ体制で座っている彼の姿があった。
「うわ!ま、まだ居たとですか。」
皆出て行った後だと思っていただけに大げさに驚く。が、返事がない。
「あの、トウジマさん・・・?」
恐る恐る近づいてよく見てみると、彼は眠っていた。
すーすーと静かな寝息が会議室に響く。
確認するとこの後会議室の使用予定もない、ちょうど仕事も残っている。
残った仕事をここで済ませ、起きるまでそっとしておこう。
 ノートパソコンを別室から移動させ、彼の一つ隣を空けた横に座る。
静かな会議室にカタカタと響くキーボートのタッチ音と、寝息。
時刻は21時過ぎ。仕事の内容から見て22時前には終われるだろう。
そんなことを考えている横で、相変わらず彼は同じ格好で寝ている。
 ちなみにどんな格好かと言うと、
テーブルに肘をつき、右手で頬を抑えながら少しうつむき加減に
ホワイトボードの方を向いている。と言う感じだ。
傍目から見ればホワイトボードを見ているように見えるが、顔を覗き込むと
寝ていることがばっちり分かる。
Pにばれなくて良かったですね、なんてのんきな事を考えていた。
彼の寝顔を見ながら、先日二人で飲みに行ったときの事を思い出していた。
387風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 18:50:43 ID:xi/NvDKa
「シ甫川、好きな奴とか彼女いるか?」
突然のことで、飲んでいたチューハイを噴出してしまう。
「えええ?な、なんですか急に!」
ガヤガヤとうるさい店内の雑音で俺の叫び声はかき消された。
酔っ払っているのか、はははと笑いながらイカをつまみながら酒をグイっと飲む。
今まで仕事の話をしていたのに急にそんな話を振るもんだから驚いた。
「今はおらんとです、仕事で手一杯でそんな暇ないっすよ」
おしぼりで溢したチューハイを丁寧に拭きながら椅子に座りなおす。
混雑した店内、僕と彼はカウンター席に座っていた。
 今日も長時間ロケを終え、飲みにきているところだ。
いつもならもっと大人数で飲みに来るのだが、今日は集まりが悪く
結局二人で飲みにきたのだった。
「そうかー。忙しいもんな、俺達」
「そうですよ、恋愛とかそんな暇ありませんよね。あ、すみません」
追加のチューハイを頼み、彼も同じものをもう一つ頼んだ。
グラスに残った氷をカランカランと回しながら、上の空に彼が呟いた。
「でも、好きになったらどうしようもないかもしれないよな」
意外だった。そんな台詞が彼の口から出てくるなんて。
思わず尋ねてしまう。
「好きな人でもいるんですか?」
「いないいない。ただそんな風に思っただけ」
含みのある笑いだった。
もしかしたら言わないだけで、恋愛関係の悩みがあるのかもしれないな。
なんて思った。
388風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 18:51:13 ID:xi/NvDKa
 時計の針がもうすぐ21時45分を過ぎようとしていた。
仕事もそろそろ終わりそうだ。だが、彼が起きる様子はない。
ぎりぎりまでは起さないで、まずは仕事を終えてしまおう。
タイピングのスピードをあげ、仕事を終わらせる。
ついでに部屋を閉める準備も行い、本当に最後の最後に彼に声をかけた。
「トウジマさん、起きてください。もう22時になりますよ」
 返事はない。よほど深く眠りに入っているのだろうか。
彼の肩に手を置き、軽く揺すりながら声をかける。
「起きて下さい、帰りましょう」
すると、やっと顔を上げて周りをきょろきょろと見渡した。
「ん・・・あれ・・・ここは・・・?」
「会議室ですよ、もう打ち合わせは終わりました。」
書類をトントン、と揃えて立ち上がる。
「そうか、寝てたのか・・・」
「はい、もうぐっすりと」
ははは、と俺は笑ったが笑い声は返ってこなかった。
いつもと様子が違うのは、寝起きだからだろうか?
その後彼は大人しく立ち上がり、そのまま部屋を出て行ってしまった。
俺は慌ててその背中を追う。廊下にまだ歩いている途中の彼が居た。
「今日は、飲みに行かないんですか?」
そう呼びかけると、
「・・・暫くやめとく。お疲れ」
と、気のない返事をしてそのまま行ってしまった。
疲れているのかもしれないな、なんて思い俺もそのまま帰宅することにした。
389風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 18:51:56 ID:xi/NvDKa
 一週間程たったある日のことだった。
あの日から、彼の様子がおかしいのは誰の目から見ても分かった。
仕事をきちんとこなす主義の彼が、全く仕事に身が入っていないのだ。
機材を忘れる。メモのとり忘れをする。なんて簡単なものから、
弁当の発注ミスや、集合時間の間違い。アポの取り忘れなど
本格的に仕事に支障があるミスが目立ってきた。
俺自身も飲みに彼を何度か誘ったのだが、毎回断られた。
変だ変だと思いながらも、理由は一向に分からない。
 この日の収録は作業着の芸ニンさんが出演する番組だ。
僕も彼も番組内のお助けキャラとして、出演する事があった。
今回も僕と彼が場面場面で出演する事になった。
その時、気付いた。今日の表情は明らかに最近の彼とは様子が違ったのだ。
いつもの笑顔、いつもの表情、真剣なまなざし。いつもの彼がそこには居た。
番組用の彼なのか?いやちがう、これこそがいつもの彼なのだ。
 本日の収録も無事に済んで、部屋の片づけを始めた。
その時、作業着の人と彼が外に出て行った。
今後の番組の打ち合わせでもしているのだろうか?なんて思った。
30分ほどし、彼だけが帰ってきた。
「あれ、蟻野さんは?」
「帰ったよ。さっき」
そっけない返しだった。
普通の人は、気にも留めない会話であっただろう。でも、俺は気付いてしまった。
彼は、小さく震えていたのだ。
それを必死に抑えているのが俺には分かった。
 何かあったのだ。
それを察して、部屋から飛び出した。
部屋を出て行って、帰ってきた彼が震えていた。
だとしたら原因は一緒に出て行ったあの人としか思えない。
原因でないかもしれないが、何かを知っているに違いない。
廊下を走って作業着の後姿を捜すが見当たらなかった。
楽屋だ。今日はもう収録はないはず、居るとすれば楽屋しかない。
必死だった。帰ってしまっては困る。走って、あの人の楽屋へ向かった。
390風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 18:53:52 ID:xi/NvDKa
「はい、どうぞ」
「失礼します。」
 楽屋をノックし、返事を待ってドアを開けた。
作業着を脱ぎ、帰る支度をしている途中だったようだ。
「なんや、シ甫川か。お疲れさん、どないしたん?」
そういうと、帰る支度を進める手を止めた。
部屋に入るように薦められたが、上がる気はない。聞きたい事は、一つだけ。
「聞きたい事があるんです。」
「うん、何や?」
しかし、いざ聞こうとするとなんて聞けばいいのか分からない。
『何故彼が震えているのか?』なんて聞くのはおかしいし、
『トウジマさんと何かありましたか?』なんて聞くものおかしい。
悩んで、俯いていると作業着を脱いだ彼が立ち上がり近づいてきた。
「汗だくやん、どないしたんや。走ってきたんか?」
そういって、タオルを渡してくれた。それを受け取り、顔の汗を拭う。
「はい・・・。あの、実はトウジマさんのことなんです。」
意を決して、思う事を思ったままに話を始める。
「最近様子がおかしいんです」
「トウジマが?どんなふうに?」
どんなふうに、か。これも難しい質問だ。
だが俺はそこはあえて答えない。そして、本題に入る。
「蟻野さん、何か知りませんか?」
率直な聞き方だった。タレソトさんに対する口の聞き方ではない。
 答えが怖かった。
「いいや、しらへんよ。」
と、軽く答えてくれればそれでいい。それだけで安心できる。この話はおしまいだ。これ以上は何もしない。
様子がおかしいなんて、気のせいだ。それでもういい。
でも、そうはいかなかった。
「気になるか?」
その声に、思わず彼の顔を見上げる。
 
391風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 18:55:16 ID:xi/NvDKa
「え?」
思わず声が出てしまう。
 彼が僕を見て笑っている。これは笑っているというんだろうか?
何故だろうか、とても楽しそうに見える。
気がつけば、俺は背中にぐっしょりと汗をかいていた。
「今から、言う事は誰にも言うたらあかんで?」
距離が近い。いつの間にか彼は目の前に来ていた。
 それは悪魔のような囁きだった。
意味が分からない。でも、理解は出来た。それが真実への道なのだ。
俺は彼の言葉を聞いて、挨拶もせずにその場を飛び出した。
そしてまた、走っていた。
今度は、さっき収録をしていたあの部屋に。
やっとのことで到着するが、もうその部屋には誰も居なかった。
俺の荷物が残っているので鍵は開いていた。
 そして、あの言葉を思い出す。
何故ここまで真実を追い求めるのか。これはただの興味本位なのだろうか。
度を越えている気もする。でも、今更引き返せない。
そして、俺は機材室へとまた走った。


 それから2週間後の事。
今俺の手に、ある一本のビデオテープがある。
急ぎ足でまたあの楽屋へと俺は急ぐ。
俺はとんでもない事に頭を突っ込んでしまった事に、今更後悔した。
まさかこんな事になるなんて。
今すぐ、このビデオテープを壊してしまいたい。でも、出来ない。
あの人が待つ部屋に、俺は急ぐ。汗と震えが止まらない。
 そしてまた、俺はあのドアをノックする。
後悔している、この行動に関してももまた後悔するだろう。
でも俺は逃げない。これは決してここから逃げたりはしない。
決して、目をそらしたりはしない。
 扉は、音も立てずに静かに開いた。
392風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 18:56:34 ID:xi/NvDKa
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 完全エロナシデゴメンナサイ。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) アマリニナガイノデクギリマス。
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
393風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 22:15:11 ID:tvpGwyGA
>379
数年ぶりに、江渡斑に萌えました。読めてよかった。ありがとうございます。
観覧車乗ったエピソード、思わず確認しに行ってしまいました。
394風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 22:31:17 ID:sAw0UQfY
>>383
おおお…浦が!浦!浦かわいいよ大好きだ!期待。
みんなかわいいよねあの番組。カメラマンAさん以外
395風と木の名無しさん:2006/04/27(木) 23:24:57 ID:FIqmBd4U
>>74=311
亀な上に79さんじゃないけど、需要あるある
これから電源!は針千本以外、冷静に見れなくなりそうだ
39679:2006/04/27(木) 23:53:02 ID:rw39NwF3
>>308
亀スマソ
ニソニソかわいいよニソニソ

次は悪少年キボンヌ
397戦国バサラ 四国×中国 1/2:2006/04/28(金) 17:49:24 ID:haVT600o
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ゲーム戦国バサラ 四国×中国 小ネタ

「おい、もうすぐ船が出る時間なんだけどよ」
「そなたの都合など知らぬ」
俺の膝に頭を置いたまま、元就は俺にそっぽを向くようにして
寝返りを打った。
「我が満足するまで膝を貸すことすらできぬのか、使えぬ者め」
「無茶言うなよ」
元就の髪を一房摘み、毛先で頬を撫でてやる。
「次は二、三日位居れるようにしてやっから」
「次、ではなく今すぐやれと申しておるのが分からぬのか」
「だから、無茶言うなよ」
398戦国バサラ四国×中国 2/2:2006/04/28(金) 17:51:14 ID:haVT600o
細い体を抱き起こし、正面を向かせ口付ける。
舌を入れようとすると、元就は身を引き眉をひそめて俺を睨む。
「これしきのことで我をやりこめられると思うてか」
「誤魔化そうとしてるんじゃねぇ」
「五月蝿い小賢しい何も申すな」
俺を喋らせまいと、唇で俺の口を塞ぐ。
冷たい口調とは裏腹に、絡められた舌は熱い。
一瞬、互いの唇の間に生じた隙間から元就は
「一刻船を遅らせよ」と呟くと、俺に選択権はないと言わんばかりに
何事もなく口付けを続けた。
俺は返事をする代わりに、元就の腰に手を回しその帯をほどき始めた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )2発売が楽しみ
399風と木の名無しさん:2006/04/28(金) 22:55:35 ID:z7bLTYnW
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
ヨウ画のリー具・才ブ・レジェソド 灰土×透明のエロのみ。
とてもわるい灰土です。

深夜、獣の住処に迷い込む人間。
愚かで、そのうえ珍しい体をしたその人間の名を、俺は知っている。
姿をみせない泥棒。透明人間のス.キ.ナ.ー。同盟の仲間のひとり。
見えないものを見せるため、白く塗りつぶされた顔、必要が無くともかけねばならない黒いサングラス、危険が有ればいつでも脱ぎ捨てられるように身体にあわせることを諦めた大きめのコート、そんなものを俺の目は捕らえる。
息も気配も殺して、灯の落ちた部屋の中を進む、ス.キ.ナ.ー。
考え無しにわけの分からないクスリなど口にするものだから、ずっと不具合だらけの生活をしなければならなくなった、人間。
いやしい泥棒。
今は国につかわれ働いているのだから泥棒なのは『元』だったかもしれないが、常人であれば身体を休める時間に、こそこそと他人のキャビンを嗅ぎ廻っている奴は、やはり泥棒だろう。
それ以外のナニモノでもないと俺はおもう。
ヘ.ン.リ.ーのキャビンにクスリを盗みに来たのだろうか?
姿を現しているのには、どうにも納得いかないが、泥棒がほかに興味を引きそうなものはここにはない。
きっと、そうに違いない。
馬鹿なことを考える奴は、懲らしめてやらないと。な。
そろりと俺は手を伸ばす。
服を着ていてくれて助かった。流石に俺でも見えないのには対処できない。
「仲間の荷物を盗みにきたか、泥棒?」
400風と木の名無しさん:2006/04/28(金) 22:57:02 ID:z7bLTYnW
2
闇のなかでも光のもとでも見えない変梃な人間の腕を、俺は手の中に握り込んだ。
「ハ.イ.ドか…?どうして!?」
捕まったことに対してではなく、俺に対して驚く声。
のんきなことだ。
こんな考え無しは、無性におびえさせたくなる。
「オマエの目当てはクスリだろ?
 アレは大事だ、たとえカネと引き替えでも渡せない。
 ああ、オマエは逮捕されてここに送られたんだったな。カネなんて持ちあわせていないか…。
 く・く…、身体でも寄越すか?」
俺はにっと笑みを浮かべ、ス.キ.ナ.ーのコートに手をかけそこをはね除けると、普通であれば見えるはずのない裏地がそのまま現れた。
やはりコートのほかには何も着ていない。恥を知らない奴。
「ふざけるな!!」
怒りのよどんだ強いニオイ。
小さいなんの力もないコイツが、無謀にも俺に逆らおうとしている。
抑えているつもりでも震える声。緊張にたかなる鼓動。まるでヘ.ン.リ.ーをみているような気分だ。
力を込め抗っていることも、俺には無駄としかおもえない。
なにもかもが違うのは事実なのに、理解していないのだろう。
「ふざける?
 くくく…。俺がこわいから、ふざけていることにして欲しいのか?
 いいだろう。今から俺のすることは、全部、おふざけだ。オマエをつかって、遊んでやる」
その気はなかったが、俺はス.キ.ナ.ーを乱暴に突き飛ばし、倒れたところをうえから押さえ込んだ。
401風と木の名無しさん:2006/04/28(金) 22:58:21 ID:z7bLTYnW
3
続けて手首をまとめて拘束する。俺に較べたら細く頼りない手首は、簡単に折ることも出来そうだ。
「痛ぇ!」とあがった声は、コートの裾を捲り上げる頃には、喉の奥で詰まったような呻きに変わった。
「よくもまぁ…こんな上衣一枚きりで、出歩けるものだなぁ」
イタズラしたいから、あらかじめ中には服も着ないで歩き回っているのだろうが、こうして捕まえてみれば、むしろイタズラしてくれと言わんばかりじゃないか?
すこしだけ面白くなってきたような気がする。
俺はス.キ.ナ.ーの脚をこじ開け、付け根の部分を好きに弄り回す。
執拗にそこを嬲ると、耳障りなほどでかい声でス.キ.ナ.ーが叫びだした。
「やめ・ろっ!こ…の、ばけもの!
 ヘ.ン.リ.ー・ジ.キ.ル!
 ジ.キ.ル博士っ…!は…やく止めさせろ!!」
元気になく小鳥。
どう料理しようか。
「ヘ.ン.リ.ーはいない。どこかに隠れた。アイツは逃げることしかしない。
 オマエの声を聞くのが辛いとさ。
 目をとじて耳をふさいで、俺がオマエで遊ぶのを知らないフリをして通す気だ。
 あきらめろ」
嘘だけど、もしかすると本当かもしれない。
ヘ.ン.リ.ーは俺が悪さをするのを好まない。
とおいところで辛い辛いと嘆いては、自分だけの悲しみのなかに沈んでいる。被害者でいたい卑怯者だ。
じつのところ俺よりも、よっぽどたちが悪いと思う。
402風と木の名無しさん:2006/04/28(金) 22:59:09 ID:z7bLTYnW
4
「やめてくれっ…!
 俺は、なにもしてないだろう。
 た…、確かにクスリが欲しくて来たが、お前が言うクスリじゃない…!
 氷蔵室で怪我をしたから、その手当をしたかっただけだ…」
ス.キ.ナ.ーは直ぐに根をあげた。
本当のことを言っているのも分かったが、もう手遅れだ。
「オマエは何もしていないつもりかもしれないが、俺の住処を侵しただろう?
 気に入らない奴を俺が自由にするのも勝手じゃないか」
俺は指で目当ての場所を探し当てると、昂ったものを強引に押し込んだ。
「…ぐっ!!」
熱い肉が俺を包み、脚の間をぬるい液体が伝い出した。
いいにおいだ。
見えないが、間違いなく血だろう。
「や・痛…ぅ、やめ・ろ!」
酷くかたい。先端からあとのほうがなかなか入っていかない。
腰を捻るようにして突くと、びくりと大きくス.キ.ナ.ーの身体が跳ねた。
ぐちゅと音がして、また血液が漏れる。
「ひぃ・い……っ!!」
金切り声のような悲鳴に、耳を塞ぎたくなったが、なんとか少しだけ進むことができた。
ぬめりと熱がたまらなく心地好い。
ブッ壊れるまで思う様抉ってやりたい衝動に駆られたが、自制する。きっと俺が本当に満足するまでコイツを使ったら、コイツは間違いなく死ぬだろう。
それは困る。あそびに留めないと、具合が悪い。
403風と木の名無しさん:2006/04/28(金) 23:00:14 ID:z7bLTYnW
5
胡散臭いはなしだったが、罪が許される折角の機会を、愚かにも潰すことは望まない。
「おまえ…俺がはじめてか?」
さぐりあてた乳首を乱暴に爪で掻くと、ス.キ.ナ.ーの内部が急激に収縮した。
苦痛の尖ったニオイ。
乳首を弄りつづけていたら、俺が動かなくてもコイツが勝手に暴れて、結合をより深くする結果になった。
全部とはいかないが結構奥まではいったし、ギュウギュウとした締め付けも加わって、俺の機嫌をよくさせた。
「う…ぁ!
 や…め。ぁ・あ!!」
艶めいて聞こえる苦しげな声。
服がごそごそと蠢き、陸にあげられた魚のようにス.キ.ナ.ーが暴れる。
ドーランの塗られた面だけがス.キ.ナ.ーの外からみえる全て。
それ以外はなにもない。なにもみえない。空気を求めて開いた口のなかですら、からっぽだ。
今、サングラスを奪えば、きっと本来ならば目のある部分では、床が透けて見えるのだろう。
おもしろい。
ス.キ.ナ.ーの手首をまとめて抑えた掌に力を込める。みえない皮膚の下、腱や筋肉や骨が歪むのがわかった。
「返事をしろ」
腰を打ちつけると、ス.キ.ナ.ーが苦痛から逃れようと身を捩り悲鳴をあげた。
「っ…、いた…ぃ!
 たの…む、助け…!」
弱々しい哀願が、その後に続く。
だけど、それも無駄。なにもかも、意味のないもの。
それこそ高度な駆け引きも、情に訴える泣き落としも通用しない。
404風と木の名無しさん:2006/04/28(金) 23:01:26 ID:z7bLTYnW
6
俺は俺のしたいようにするためだけに、こうしているのだから。
「ちがう。俺の聞いたことに答えろ!
 もっといたくして欲しいのか?」
ちょっと力をゆるめて再度問いかける。
返事がなければそうするだけの気はあった。それを察知したのか、ス.キ.ナ.ーから怯えたニオイが嗅ぎ取れた。
よくよくみると、顔にだけ塗られていたドーランに涙の流れが浮かんで見える。
泣かせてしまったようだ。あまりやりすぎると身体じゃないほうまで壊れるから、時折加減もしないといけない。
むずかしいし、面倒くさい。
「どうなんだ?」
逃げない程度に更に力をゆるめス.キ.ナ.ーの手首を押さえなおす。
「…言う…。ら、乱暴…、…やめ…くれ」
悲鳴をこらえて必死で返事をするス.キ.ナ.ーの姿に、笑いがこみあげてくる。
実際に度を越えた痛みを与えるより、それを想像させるほうが、相手によっては効果があがる。
ス.キ.ナ.ーはそれだろう。
弱くて脆いと大変だ。もっと強く生まれていればこうはならないのに、かわいそうになぁ。
「……は、はじめ…て…じゃな……。
 も…帰し…、こんな…こ…と…知られたら…」
物言いたげに開きかけた口が、急に閉ざされた。まるで、口外してはまずいことまで口にしかけたように。
今、帰らないと相手に知れるという意味か?
「知られたら、お仕置きでもされるのかな?」
知れても平気だ。俺はそんなものこわくない。
人間同士のしち面倒な関係というやつにも興味はない。
405風と木の名無しさん:2006/04/28(金) 23:02:24 ID:z7bLTYnW
7
「っ!
 や…めて…くれっ…!」
なにに対してのやめろなのか分からないが、俺の質問への回答でないことは確実だ。
「この艦に相手がいるな」
かまをかけてみる。
「……」
沈黙。
ス.キ.ナ.ーは完全に口を閉ざした。
ガタガタ震えて涙を流してる割には、冷静な部分ものこっていて、それがヘ.ン.リ.ーを思いださせる。
悪くない。ますます気に入った。
追いつめて追いつめて、逆らう気なんて起きないようにして、コイツをいっぱいにしたい。
俺で埋めつくしたい。
「ははは。
 すこし残念だが、まぁ、それでもいい。
 気に入ったぞ、おまえ」
楽しくて、口元が笑みでゆがむ。
コイツは俺のもの。だれにも渡さない。ヘ.ン.リ.ーはでてこないし、もし邪魔をしようとしてもアイツには負けはしない。
「明日から毎晩可愛がってやる。この部屋で……」
ニオイがする。にがいニオイ、嗅ぎなれたいつものニオイ。
怯えが一瞬にして消え、恐怖のニオイが一杯になっていく。
血が沸きたつ。コイツは俺を惹きつけるすべを知っているとしか思えない。
「…っ!!」
声にならない叫び。
406風と木の名無しさん:2006/04/28(金) 23:03:58 ID:z7bLTYnW
8
「こうして……」
腰を退いて、抜き出しかけたペニスを、ゆっくり時間をかけてまたもとの深さくらいにまで埋め込む。
ス.キ.ナ.ーの脚がひどく痙攣した。
「あ・っ…ぁ、あああ…!」
気持ちのいい身体、壊さないようにこころがけ出入りを繰り返す。グチュグチュと音がして、ス.キ.ナ.ーは掠れた喘ぎや嗚咽をあげる。
とおいどこかで耳にした歌声のよう。
可愛くてならない。
「いいか、覚えておけ、おまえはもう俺のものだ」
俺はかがんでス.キ.ナ.ーに口づけた。
指先の痺れるような陶酔感。
みえない舌をからめ取り、深く、強く、俺の執着をあらわすかのように、何度も口づけた。
「いい子でいれば、だいじにしてやる」
やさしく、囁く。
拘束を解いても、もう抵抗もないし、逃げもしない。
俺のもの。コイツは俺のもの。逆らわなければだいじにすることも、ちゃんと決めた。
俺が自由にする時間はある。
コイツに俺をじっくりと教え込んで、殺さないよう加減してながくながくあそぼう。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
該当スレがあった頃に書いてたのを今更仕上げてみた。
無理があるね。捏造はげしいね。最初のナンバリングも忘れてた。ごめんね。
407風と木の名無しさん:2006/04/28(金) 23:30:01 ID:Nc2MnL8L
も、も、萌えた!
さっきまでまさにTVで観てたよーノシ タイムリーな萌えに完敗。GJ!

しかし痛いよ…痛そうだよ…
大きさが規格外だよ…
408風と木の名無しさん:2006/04/28(金) 23:45:34 ID:k66CLpW8
>>399-406
透明人間受に開眼した!ありがとう!
さて、新たな見地からDVDで見直して来よう。
409風と木の名無しさん:2006/04/29(土) 00:01:13 ID:LUcMR+JW
リアルタイムktkr
私もさっきまで見てたクチ。透明人間可愛いよ可愛いよ!!
レンタルで借りてもっかい見ることに決めた。姐さんGJ!
410風と木の名無しさん:2006/04/29(土) 00:17:32 ID:1Rz5uU+a
>>399
透明人間萌え再燃しました。
ありがとう姐さん!
411風と木の名無しさん:2006/04/29(土) 00:53:16 ID:OFaMXZJi

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  ブラツク・ラグーソのダ.ッ.チ×ベ.ニ.ーだよ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  4月からアニメ放送が始まったね
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドレドレ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 ブラインド越しに午後の日が差す部屋の中には、つけっぱなしのテレビから流れる古い映画の
音楽と、パイプベッドのきしむ音が入り混じって響いていた。
「――どうした、もう音を上げたのか」
 ダ.ッ.チは薄く笑いを浮かべて、くずおれてきたベ.ニ.ーを抱き止めた。汗に湿った胸と胸が
ぴったりと重なる。荒いリズムの鼓動が、互いの胸をノックする。
「……その寸前、てところだよ。くたくただ。顎は疲れたし、大腿筋は震えてる。明日は筋肉痛
確定だ。どうしてくれる」
 ベ.ニ.ーが黒褐色の広い肩口に顔を伏せたまま、だるそうにもごもごと呟いた。鼻で笑って、
ダ.ッ.チはベ.ニ.ーの尻を叩いた。そのまま丸みを手のひらで包みこむ。
「日がな一日コンピューターとにらめっこしてばっかりいるからだ。ちょっとは鍛えるこったな」
「このばかでかいロデオマシンを乗りこなすために? やれやれ、健康的なんだか、不健康なんだか」
「さっきはなかなか上手く御してたようだぜ。……まだグリップをぎゅうぎゅう握り締めてるな。
もう1ラウンド乗るなら、コインを入れろよ、ベ.ニ.ーボーイ」
 ダ.ッ.チはまだ繋がったままの腰をゆるく動かした。
「冗談じゃない。入れるのはブレイクだよ」
 筋肉の畝がはっきりとわかるダ.ッ.チの腹に腕をついて、ベ.ニ.ーが腰を浮かせる。ダ.ッ.チは
わずかに上半身を起こした。その目に、自分に触れているベ.ニ.ーの手が、ことさら白く映った。
 ゆっくりと離れるベ.ニ.ーが小さく息を呑む音が耳に快く、彼が顔を伏せているのを、ダ.ッ.チは
惜しいと思った。
 隣に転がった彼がいかにも大儀そうに深く息をついているので、ダ.ッ.チはティッシュを引き抜いて
自分でコンドームの後始末をした。

「時間まであとどのくらいだ?」
「……だいたい10分てとこかな」
 ベ.ニ.ーはちらりと視線だけ上げて、枕元の時計を確認した。汗が引いてきたのか、身じろぎして
体を寄せてくる。男2人には小さすぎるベッドの上で、彼らは一対の黒鍵と白鍵のように寄り添って
横たわった。
「もうあきらめたのか? 二つ返事で賭けに乗ってきたから、よっぽど自信があるのかと思ったぜ」
「タイムアップまではまだあるよ。あの魚雷探知レーダーは掘り出し物だ。そしてあれは僕のものだ」
 ベ.ニ.ーはゆったりした口調で、しかしきっぱりと言った。
 『運び屋』ラグーン商会。システム担当のベ.ニ.ーが、危険な仕事を共にくぐり抜ける彼らの大事な
船の設備増強を願い出たとき、船長であり情人であるダ.ッ.チはこう条件を出した。――40分以内に
3回イかせられたら、そいつを載せてやる、と。
 そしてベ.ニ.ーは、口で1度、またがって1度、ようやくダ.ッ.チを追い上げたところだった。
「雇い主の立場を利用して、こんな取引。あんたは本当にひとでなしだよ」
 ダ.ッ.チの胸に半ば乗り上げて、ベ.ニ.ーが間近に顔をのぞき込む。なじる口調ながら、瞳には
愉快そうな光が踊っている。
「雇い主を篭絡して要求を通そうとするなんざ、とんでもねえ従業員もいたもんだ。――ほら、残り
時間はどんどん少なくなっていくぜ。いいのか?」
「にやにやして、この王様気取りめ。あんたはいいよ、寝転がってるだけなんだから。でかいのは
図体と態度だけでたくさんだってのに、こっちは大変なんだぞ」
「俺だって、そうのんびりしたもんでもないさ」
 ダ.ッ.チは言いざま、ベ.ニ.ーのうなじに手を回して引き寄せた。唇がぶつかる。驚いたように
一瞬離れかけたベ.ニ.ーは、軽く唇を開いてあらためてダ.ッ.チに口づけた。
 ダ.ッ.チが舌を深く差し込むと、ベ.ニ.ーは喉の奥でうめいた。互いに奪い合うように、ひとしきり
キスに溺れる。
 ベ.ニ.ーのくせ毛をさらに掻き乱しながら、ダ.ッ.チは思った。そうだ、こちらだって楽ではない。
彼を組み伏せて思うさま突き上げ、声が嗄れるほど鳴かせてやりたいという衝動を抑えて、彼の奉仕を
受けていなくてはならないのだから。

 やがてベ.ニ.ーは息を乱して唇をもぎ離し、ダ.ッ.チの顔中に小さな口づけを降らせだした。
伸びかけのひげにちくちく刺されて、ダ.ッ.チは低く笑い声を上げた。
「やめろ、くすぐってえ」
「ひげがあるのはお互いさまだろ?」
「俺のはちゃんと形を整えてるんだ。お前の不精ひげと一緒にしないでもらいたいね」
 ベ.ニ.ーは鼻の頭に噛みつくことでそれに応え、また唇へのキスに戻る。
 一向に焦る様子のないベ.ニ.ーに、取引は忘れて行為に専念することにしたのだろうかと、
ダ.ッ.チが思い始めた頃。
 ベ.ニ.ーの手が腿を這って、やんわりとダ.ッ.チをとらえた。
 だがもうさして時間は残っていない。セットしておいたアラームが鳴るまで、せいぜい彼の努力を
楽しませてもらおうと、ダ.ッ.チは力を抜いてベ.ニ.ーに任せた。――ところが。
「……ダ.ッ.チ、今まで、あんまりご披露する機会がなかったんだけどね」
 伸び上がったベ.ニ.ーが耳たぶを食み、声と息ががさがさと吹き込まれる。
「俺の手が器用なのは、キーボードを操るときだけじゃないんだ、シュガー」
 視線を合わせてにっこりと微笑み、ベ.ニ.ーはダ.ッ.チを握り直した。





「――日付が変わるまでは他の奴に売らないでくれって言ってあるんだ。ひと休みしたら取りに
行こう。今日はあんたが車出してくれよ」
 ご機嫌のベ.ニ.ーに、ダ.ッ.チは憮然たる面持ちでうなずいた。
 アラームは鳴る前に解除された。ベ.ニ.ーによってだ。彼は時間内に条件をクリアして、
新型レーダー購入の約束を取りつけたのだ。
 たしかに起こったことなのに、ダ.ッ.チはどこか信じられないような、マジックでも使われたような
気分だった。だがなんのトリックもない。彼の指先ときたら、まったく素晴らしかった。
「……仰せのままに。――ただし、この映画が終わったらだ」

「映画?」
 初めて気がついたように、ベ.ニ.ーがテレビを振り返った。
「最中にもずっと見てたのか? あんたって奴は」
「見てねえよ」
「途中からで楽しいかい?」
「前にも見たことがある。わりと好きな映画なんだ」
 小さな画面の中では、主人公の青年が、マフィアの幹部らしい男から葉巻を受け取っていた。
これでファミリーの一員となったのだ。
「じゃあ最初からちゃんと見ればよかったじゃないか」
「前半にはあの若造のガキの頃が何度も回想シーンで入る。奴の親友はおいぼれのレトリーバーで、
そいつはチンピラにからまれたガキをかばって殺される」
 それが少年を力へと駆り立てる大きな動機になるのだ。
「――見たくなかったのは、犬が死ぬところ? それとも幸せだった頃の男の子?」
 ベ.ニ.ーの穏やかな声に、ダ.ッ.チは返事をしなかった。自分でもわからないことだったから。
「この時間設定はなんだろうと思ってたんだ。41分から先は、彼はどうなるんだい?」
「組織のトップを目指して、ひたすら走るのさ。歴戦の弁護士並みの計算高さと、キツイのを一発
キメたヤク中みたいな、いかれた度胸でな」
 自分の昇る高みの先に、清潔なベッドでの死など望み得ないことを知っていて。
「……そうかい」
 ベ.ニ.ーは、よいしょ、と言いながら体をずらし、ダ.ッ.チの胸に背中を預けて寝そべった。
「じゃあ僕も一緒に鑑賞するとしようか。40分間の暇つぶしも終わったことだしね」
 皮肉かと思えば、そうでもなかったらしい。彼はもう画面に集中している。
 片腕でベ.ニ.ーを抱きながら、ダ.ッ.チも肘枕でテレビを見た。次第に激しさを増す銃撃戦の
シーンを、ラヴェルのボレロが華やかに彩っていた。
416風と木の名無しさん:2006/04/29(土) 01:00:14 ID:OFaMXZJi

 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 実は自分も萌えてるよって姐さんは
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) ブラクラスレで思う存分語るといいよ
 | |                | |       ◇⊂    ) __  
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

  
  アニメは声も色っぽくて、一気にこの2人の妄想が燃え上がりました
  そんな方が他にもいたらいいなあ
417風と木の名無しさん:2006/04/29(土) 01:35:36 ID:H+puqQwZ
>399さん
萌えた!ちょっと痛そうだけど。
昔の該当スレ探して読みあさるよ!
関係してる人ネ毛?アラソ?大穴で直流?!とか
考えてたらwktkしてきますた。GJ。
418風と木の名無しさん:2006/04/29(土) 02:13:52 ID:H3g9vwz9
思い出したーー。
お母さん星の子供だったか。
419風と木の名無しさん:2006/04/29(土) 05:41:34 ID:ZT13cIcb
>>411
来週から彼らの顔をまともに見られなくなりそうです。
GJです。しかし、これのネタが来るとは思ってなかった。
420風と木の名無しさん:2006/04/29(土) 07:47:34 ID:CZO31qxG
>>411
gjです!ごちになりました!!
ずっと紅ー萌えしてたので嬉しいです。かっこいい…!

ますますアニメ見たくなってきたが、私の住んでる地方では放映しない…orz
421風と木の名無しさん:2006/04/29(土) 09:35:48 ID:/HDfFy/p
>>411
黒白カプキテタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
アニメスレで話題は振ってみたものの、同士は少なそうだったのでめちゃくちゃ嬉しい。
2人の会話があの声で脳内再生されました。
いい萌えをありがとう!
422風と木の名無しさん:2006/04/29(土) 13:53:02 ID:hJyNlUab
>>411
GJ!!雰囲気ありますね〜。
423風と木の名無しさん:2006/04/29(土) 14:25:34 ID:dVUI7tcl
>>411
こりゃ今晩の放送が楽しみだ。
二人が映るたび顔がニヤケそう。
GJでした!
4241/3:2006/04/30(日) 00:39:01 ID:C/tghOgy
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ギャノレのサークノレの力ウボーイ×おまわし│

「腹が減って……力が出ない……」
俺はどこぞの顔がパンで出来ているヒーローのような台詞を呟いた。
その呟きに呼応するように、腹がぐるると唸る。
「くそう」
ベッドから起きる気力も湧かない。狭い部屋の低いはずの天井も、やけに高く見える。
だが出勤しなければ、となんとか自分を奮い立たせて、俺は起き上がろうと試みた。
俺だって市民のヒーローだぞ。流石に顔がパンで出来てやしないけれども。
顔が……パンで……。
ヤバイ、思い浮かべてしまった。そこでまた腹がうるさくわめきたてる。
もし俺の顔がパンで出来ていたなら、いますぐ俺は自分の顔をちぎってためらいなく食べるだろう。
不毛な妄想を追い払おうと頭を振っていると、
寝起きに見るのはちょっと悲しい、野郎の顔が視界に飛び込んできた。
彼はにっこりと笑うと、図々しくもこう言った。
「おはよう、おまわし│。朝ごはんはまだか?」
そんなん俺が訊きたいよ。
目の前の能天気な力ウボーイに、せっかく振り絞った力が抜ける。
ああ、同居しているのが妙ちきりんな男でなくて、可愛い女の子であったなら。
きっと朝ごはんを用意してくれて、帰ってきたら夕ごはんも出来ていて、
ごはんを食べる? それとも私を食べる? なんて言ってくれたりして……。
あ、泣きたくなってきた。
4252/3:2006/04/30(日) 00:40:08 ID:C/tghOgy
「どうした? おまわし│。元気がない。貧乏のせいか? 気にするな。貧乏でも、お前、いいヤツ」
見当違いのことを勝手に決め付けて勝手に納得して勝手に慰める彼に、怒鳴って反論する気力も、もはやない。
この力ウボーイと小さな女の子を、なんの因果かうちに泊め続けることになって早数週間。
今までだってそれほど満たされた食生活を送っていたわけではないが、あのころは現状より遥かにましだった。
まさか三食カップラーメン生活が恋しくなる日が来るとは思いもよらなかったぞ。
こちとらお前達のせいでなあ、ここのところまともな食事にありつけてないんだよ!
一人分を三人で分け合って食べている。足りるわけがない。
成人男子が二人に育ち盛りの少女一人だぞ、無理に決まってる!
彼らは獲物を捕えて喰う気満々らしいが、都会のど真ん中でどんな獣がかかるというんだ。
逃げ出したペットか、うかつな人間くらいのものだろう。そして、そのどちらも食べてはいけない。
よって、実質俺一人が、三人の食い扶持を必死に負担しているというわけだ。
あ、本気で泣けそう。
「何か喰いたい……」
我ながら情けない声が出る。
力ウボーイが顔色を変えるくらいだから、よっぽど情けない声なんだ。
彼はなにやら真剣な顔で少女を振り返り、「外に出ていろ」と言った。
イソディアンの少女は素直に頷いて、ぱたぱたと小さな足音を響かせて出て行った。
それを見届けてから、力ウボーイは俺に視線を据えた。
「おまわし│……」
「な、なにっ?」
声が上ずってしまう。何か、彼を怒らすようなまずいことでも言っただろうか?
考えてみるがさっぱりわからない。
しかし、俺には理解不能な文化の中で生きてきたらしい彼は、変なポリシーがあったりするから、
もしかしてそういうのにひっかかったのかもしれない。
薄着の背を、だらだらと汗が流れていく。
4263/3:2006/04/30(日) 00:41:29 ID:C/tghOgy
よく見れば整った顔立ちをしている彼が、口を開いた。
「喰いたいのか」
ハラショー彼と会話がまともに成立したよおかーさーん!
彼は怖いくらい真っ直ぐな眼差しで、俺に確認した。
「おまわし│、お前、喰いたいのか」
オレは高速で頷いた。
わかってくれてありがとう、などとしなくてもいいはずの感謝すらしてしまう。
この非常識の塊が、やっと俺の腹事情を理解してくれた。
しかし、安心するのは早かったのだ。ずれた男はどこまでもずれていたのだ。
ハゲ親父のカツラなんか目じゃないくらいずれているこの男は、
次の瞬間、俺の肩をがっとつかんで――――
気づけば俺は、せっかく起き上がったはずのベッドに逆戻りしていた。
目を白黒させるしかない俺に圧し掛かって、力ウボーイは言う。
「お前が喰いたいなら、仕方ナイ。オレ、お前に、恩がある。こういうときは、身体で返すのが常識だと聞いた」
お前それ誰に聞いたんだ。またあのギャル連中か。
力ウボーイは大真面目に続ける。
「おまわし│、オレのこと、喰え」
喰えったってなぁ、お前、この状態だと俺が喰われる側だぞ……って違う! 問題はそこじゃなくて!
オレを食べろと、自分を差し出すヒーロー。
だが俺が食べたかったのはパンだ。決して人間じゃない。
ごはんを食べる、それとも私を食べる? なんて妄想もしたが、それだって相手は女の子で、決して男じゃない。
固まったままの俺を急かすように、腹が派手な音で鳴る。
俺の上に乗っかった力ウボーイの顔が近づいてくる。
出勤時間まで、あと37分。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )おまわし│頑張れ
427風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 01:17:09 ID:/5zGfx1p
>426
おまわし|萌えた。
結局カウボーイを喰ったのか、それとも喰われたのかが気になります。
GJ!!
428風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 08:16:26 ID:2V4iEWdl
>426
GJ!
続きが気になるよ〜
4291/2:2006/04/30(日) 09:57:34 ID:WbpwvzQb
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ 『モリギン』デオオクリシマース!

「森田。出したら直ぐに抜けと…言わなかったか?」
銀二はいつまでも自分の上に乗ったままの森田を、嗜めるように言う。
「あ、すみません、銀さん…。」
慌てて自身を引き抜き、銀二の身体から少し名残惜しそうに離れる森田。
「早くていいのは、処理だけだ…だがお前はその逆だな。
イくのは早い、抜くのは遅い…ククッ…修行が足りねぇ証拠だな。」
銀二は笑って、森田の汗ばんだ額を叩く。
「…すみません、俺…。」
そう謝罪する森田自身、自分が早かったことに自覚があるらしい。
「まぁ、若いから…早いのはまだ仕方ねぇか。でもまさか…コレで終わりってことはないよな?」
銀二は森田の離れていた上体を軽く小突きながら、挑発的に笑う。
「銀さん…イイんですか?明日…仕事は平気ですか?」
その言葉に、微かに驚きの表情を浮かべる森田。
毎日過密過ぎる程のなスケジュールで動く、銀ニの身体を気遣っているのだろう。
「…おいおい、森田。俺はあの程度で終わりって方が辛いぜ…フフ。」
そんな言葉で森田を笑った銀二は、その身体を抱き寄せて唇を重ねた。

「…銀さんっ…!」
組み敷き、貫いた銀二の身体を抱き、愛しげに名を呼ぶ森田。
「…っ…もり…た…く…っ!」
森田の身体に回した銀二の指先が、その背に爪痕を残す。
若い森田の動きは早急で、また直ぐにもイってしまうだろうと銀二は考えていた。
しかし、一度放っていたからだろう、二回目の行為に及んだ森田は、
先ほどから銀二の身体を激しく攻めたて続け、なかなか果てる兆しさえ見せない。
4302/2:2006/04/30(日) 09:58:43 ID:WbpwvzQb
それは銀二にさえも予想外のことだっただろう…苦しそうに喘ぎ声を殺している。
「…平気ですか?どこかキツいですか?銀さん…」
銀二の見たことの無い表情を見て、森田が動きを止め心配そうに問いかけてくる。
「…なに…いってる…そんなわけ…ねぇだろうが…はぁっ…はぁっ…もっとうごけよ…。」
しかし、そう言う銀二の呼吸は激しく乱れ、返事をすることも辛そうながら、森田を促す。
「そうですか…」
森田はその言葉に、少し安心したように微笑み、しかし直ぐに真剣な表情を浮かべて、銀二の耳元で囁いた。

「…貴方が誰を抱こうが、誰に抱かれようが、俺は何も言えません…。
…ですが…できるなら…こんな表情を見せるのは…俺だけにして欲しいんだ…銀さん…!」
「………森田…。」

両頬を大きな掌で包み、真っ直ぐに自分の瞳を覗き込んでくる真摯な目線。
「…俺がどんな顔してんのか知らんが…そんなツラは…お前くらいしかさせられねぇだろ…。」
森田の言葉に、銀二は片手で顔を覆いながら、本当に小声で呟いた。
「…銀さんっ…!!」
銀二の小さな返事に、森田は嬉しそうに笑って、その身体を思い切り抱き寄せる。
「…っ!!!…ばかっ…野郎がっ…!!」
その動作によって、結果更に深く入ってきた森田に、銀二は唇を噛んだ。
「え?ど、どうしたんですか、銀さん?俺、何かしましたかっ?!」
下から鋭く睨み上げられた森田が、激しい狼狽を見せている。
やはり森田はまだ未熟…そんなことを思いながら、銀二は痛みの腹いせに軽く森田の頬を殴る。

「だが…それも悪くねぇか…。」
銀二は森田にも聞こえぬように呟き、笑むと、長い脚を森田の腰に巻きつけた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!バショオカリシマシタ!カンシャ!
431風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 10:14:35 ID:4Ahf+ES6
>429
森銀…GJ…!
432風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 10:51:16 ID:/2Nq5ifD
森銀萌えますた…!感謝…!
433風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 16:04:07 ID:3MMbGAC1
森銀いいよ森銀……!
434風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 16:28:45 ID:jzZkOhKw
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ やきう総合スレのあったら怖いネタで
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
435風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 16:29:53 ID:jzZkOhKw
胴上げの栄光も祝勝会の大騒ぎも一段落し、優勝の二文字をゆっくりと味わっていると、ふと冗談で言った自分の言葉が胸騒ぎとともによぎった。
開幕してしばらくし、まだ他チームが優勝するはずと言われていた頃の話である。
彼は少々スランプ気味でふさぎこんでいる選手に、気分を和らげるために声をかけたのだった。
「なあお前、監督賞は何がいい?」
「何言ってるんですか……今の俺、そんなの考えられませんよ」
うつむき加減の彼に優しい言葉を投げかけようとも思ったが、普段の彼の性格を考えた。
「お前こそ何言ってるんだ! 今から監督賞の事を考えるぐらい強気になれ!」
「監督……」
少しだけ明るい顔になった彼に、もう一度聞いてみた。
「監督賞、取りに来い!好きなものを何でもやる!」
「何でもいいですか?」
いつもの少し生意気な顔になったので、軽く冗談を言ったつもりだった。
「何でもいいぞ、好きな物を言え! 何だったら俺でも良いぞ」
「じゃあそれで!」
しばらく沈黙が流れた。
「……俺?」
「はい! 監督の事、好きですからもらえるように頑張ります!」
よく意味はわからなかったが、ともかく元気が出たようなので一安心したのだった。

それから彼はスランプを脱出し、攻守にわたって活躍した。
個人タイトルも取り、彼の活躍がなければ優勝はなかっただろう。
他の優秀な選手には監督賞として高価な時計など、前から欲しがっていたものを手渡した。
後は……彼だけだ、『俺』を欲しがった彼だけだ。

どうしていいかわからなかったので、とりあえずもう一度『監督賞に何が欲しいか』を聞くために彼の元を訪れた。
インターホンを押し、ドアが開くと目を輝かせて彼が出てきた。
「ああ監督……! 来てくれたんですね!」
部屋に通されて茶などを出されソファに腰掛け、無難な挨拶の後で本題に入る。
「まあな、今日は監督賞の事で……」
何が欲しいかを聞く前に口が唇でふさがれた。
「監督、今日は貴方を貰います」
436風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 16:30:51 ID:jzZkOhKw
そんな気はしていたとはいえ、あまりに急すぎて抵抗してしまう。
「待て! いいから待て……ようするに、お前と寝るという事か?」
「はい!」
聞きなれた元気のいい返事を聞くと、諦めなのか期待にこたえたい気持ちなのか、よくわからない感情がわいてきた。
「わかった……俺はこういうのは初めてだから、お前のしたいようにしろ」
「ありがとうございます!」
妙に礼儀正しくお辞儀をした後の行動は早かった、シャワーを浴びてカーテンを閉めて
「監督は初めてだから、あんまり見たくないと思うんで真っ暗にしておきますね」
などと気を遣っているのかどうかよくわからない事を言っていたりする。

真っ暗だと余計に何をされているのかわからず不安な気もしたが、どうやら経験者である彼にすべてをまかせる覚悟はできた。
シャワーを浴びたばかりの体を横たえて、彼を待つ。
「監督……」
という声とともに唇が重ねられる、シーズン中は何度も監督を助けてきた手が体を触っている。
そんな所に触れられても何もないと思っていた場所で、思わぬ快感を感じてしまい声が出る。
「あ……」
しばらくして唇が離れたかと思うと脚を広げられ、奥に何かを塗られているのがわかる。
「監督、行きますよ」
こんな格好までさせて監督と呼ぶなよ、と一瞬思ったがすぐに何も考えられなくなった。
そして一人は何かに押し広げられるような感触に、もう一人は何かに締め付けられる感触に、同時に声を上げた。

痛いのか快感なのか、そもそも何なのかわからないまま激しく揺さぶられる。
選手でも監督でもなくなって、ただただ熱い体が交わっている。
卑猥な音と激しい息遣いと、熱気が真っ暗な部屋を満たしていた。
「監督……!」
と、叫んで脱力した選手を思わず抱きしめながら、もう一度監督の顔になって言った。
「受け取ったな……監督賞……」
「はい、監督……」
疲れの中に、悦びが満ちた声だった。

帰り道で監督は考えた、選手と監督の健全な関係について。
しかし、答えは出なかった。
437風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 16:32:06 ID:jzZkOhKw
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ やっぱり怖かったね
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __  
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
438風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 16:35:54 ID:jzZkOhKw
>434はスタートでしたorz
439風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 17:40:43 ID:NUL7Ls5N
>>434
好きなチームに置き換えてみますた。
怖いけど萌えw
440風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 18:28:50 ID:VpVLJcPd
>>434
乙!
441風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 21:54:21 ID:Auu7MjIE
>>434
怖くないw萌えまスた
442風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 22:09:12 ID:v8iuq9sr
>>434
乙!
マイ萌えチ仏のカントクでは恐れ多いので、架空の方でで想像しました(*´Д`)ハァハァ
443風と木の名無しさん:2006/04/30(日) 23:24:22 ID:fFfAeom4
>>434
乙!自分のとこの完徳だったらありえそうな方なので非常にウマーでした
しかしアッー!ネタだとどうしてもTDNが出てきてしまう自分はまだまだ修行が足りないのか…
444風と木の名無しさん:2006/05/01(月) 02:52:10 ID:9ZFNQjqH
>>434
うはーキター!
萌え組のカントクもありそうなんで、
ありがたく読ませていただきました。
ゴチですw
445風と木の名無しさん:2006/05/01(月) 04:47:59 ID:EPj/ycqT
そういえば、こんなニュースも東スポであったっけ。
http://music4.2ch.net/test/read.cgi/punk/1129730809/390
もてる男は大変だな。
446風と木の名無しさん:2006/05/01(月) 09:54:15 ID:qmzSVp/Q
>>434
萌えチームの監督は監督賞欲しいものなんでもいいぞといっているので
非常に萌えましたw
447風と木の名無しさん:2006/05/01(月) 15:03:59 ID:kAMzKt2K
遅レスだけど
>383
浦キタ━━━━ (*゚∀) (∀゚*)━━━━━━!!!!!!!!!!!!
あの番組かなり萌えです。

ところで該当スレってあるのでしょうか?
448風と木の名無しさん:2006/05/01(月) 18:28:29 ID:tpQMuWn4
>>434
乙!カントク萌者としては嬉しい限りですw
449風と木の名無しさん:2006/05/01(月) 21:25:14 ID:+caN4R3c
>.>447
作者です、レスポンスありがとうございます!
残念ながら、現在該当スレがありません。
立てていいものかどうかも分からないので棚に投稿している次第です。
立てていいならすぐにでも立てたいところではあります(´ー`)
450風と木の名無しさん:2006/05/01(月) 22:28:46 ID:ftvBAr+Q

 ____________
 | __________  |    日曜朝の剖検否定的シンジケートの
 | |                | |      竜×神官らしいよ
 | | |> PLAY.      | |
 | |                | |           ∧_∧ ヒトリデコソーリミルヨ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

今週の放送に禿萌えたのでこっそり投下させてもらいます。
451剖検竜×神官1/3:2006/05/01(月) 22:29:49 ID:ftvBAr+Q

烏帽子を被った人形を片手に轟度無文明の大神官、我邪は邪竜一族の長竜オーンにそれを翳し言った。
「人形は二体で意味を持つ。剖検黄色を呼び出して波衣文の人形を奪うのだ」
「ふむ、それが一番だな」
一つ肯くと竜オーンは当然といった表情で手を差し出した。
「携帯貸せ。呼び出そうにも我のは家に忘れてきた」
差し出された手を暫く眺めていたが我邪は不思議そうに首を傾げた。
「『けいたい』とな?それはプレシャスか何かか?」
この時代に生きる人にとってはあんまりにあんまりな台詞に、一同はものの見事に凍り付いた。

「我邪ー!?本気で言っているのかー!?知らないの携帯つーか携帯電話!!」
詰め寄る竜オーンをうっとおしそうに追いはらい我邪は知らんと返す。
「だから新しいプレシャスか、と聞いているだろう」
さっさと教えろと真顔で聞く我邪に竜オーンはカ一スを呼び寄せ小声で問う。
(え、何、マジあれ?知らないの?)
(そーなんすよ、言っても聞かないし覚えないし、持とうともしないんです)
(うっわ悲惨。剖検ジャーへの連絡はどうしている?)
(だから俺ら下っ端がメルアド交換してやってるんです。もーメール一つにはらはらドキドキですよ!)
(あー目上の人へのメールって緊張するからな)
分かる分かるとカ一スの背中を叩き竜オーンは我邪に向き直った。
「何をこそこそ話しているのだ」
「いかにお前が馬鹿かをお前の部下とみっちりと」
「何ぃ!?」
お前ら後で教育的指導だとカ一スに怒鳴った我邪に、竜オーンはやれやれと肩を竦めた。
452剖検竜×神官2/3:2006/05/01(月) 22:30:49 ID:ftvBAr+Q
「仕方ない、そんな時代から取り残されたお前に我から携帯をプレゼントしてやろう」
ぱちんと指を鳴らすと邪竜達が綺麗にラッピングされた箱を掲げ持って来た。
ご丁寧に花とリボンまで付いたピンク基調の箱を目の前に差し出され我邪はそれを嫌そうに指先でつつく。
「さぁ開けてみろ。さぁさぁ」
竜オーンに急かされ渋々といった具合に我邪は無造作にラッピングを引き剥がしていく。
「あー!我邪!それ包むの結構時間かかったのに!そのように無茶苦茶に剥がすとは!鬼か!」
「五月蝿い。こんな気持ち悪い包装捨ててしまえ」
騒ぐ竜オーンを無視して原型を留めないぐらいにびりびりに破く。
箱を開けるとこれまたピンクの可愛い携帯電話が出て来た。
折りたたみ式のそれを訝しげに眺める我邪に竜オーンは得意げに喋り出す。
「どうだ我邪!それが携帯だ!ちなみに我のと色違いだ!」
凄いだろうと胸を反らす竜オーンの後ろで邪竜とカ一スがぼそぼそと突っ込みをいれる。
(つーかなんであの人いきなり携帯なんか持って来てんの?準備万端過ぎじゃね?)
(前々から渡そうとしてたんだけど機会無くてさぁ。俺ら毎日持ち歩かされてたんだよ)
(そうそう、しかもあのラッピング自分でやったんだぜ……本気頭痛いよ)
(うわー痛い!痛い!頭悪すぎ!)
(……あの人も馬鹿だよなぁ。うちのもボケてるけど)
(お互い苦労するなぁ……)
(アホな上司がいるとねー。オー人事オー人事って感じで)
((あっはっはっはっは))
「聞こえているぞー!」
竜オーンは談笑している邪竜とカ一スに後ろから飛び蹴りを食らわせる。
隅でぼこぼこにされている部下は気にせず、我邪はじっくりと携帯を見つめて尋ねた。
「陛下」
「貴様らいい度胸だいいだろう再就職させてやるあの世でなー!!……って何だ我邪?」
「使い方が分からん」
いたって真面目な我邪に竜オーンは頭を抱えた。
453剖検竜×神官3/3:2006/05/01(月) 22:31:59 ID:ftvBAr+Q
「……まぁとりあえず開けてみろ」
「普通に開くのか。開いたら爆発とかしないだろうな」
「するか!」
我邪はおずおずと携帯を開けた。爆発しないかどうか十分に待ってから中を覗き込む。
慎重だなと笑う竜オーンに黙れと唸って携帯を差し出した。
「……で、どれが自爆スイッチ?」
「あるかそんな機能ー!」
「じゃあこの無意味にあるボタンは何だ」
「無意味とか言うな!それで番号打ったりメール打ったりするのだ」
「めーる?番号?」
頭の上にはてなマークが飛び交う我邪。しかし竜オーンは構わず話を進めていく。
「アドレス登録はだいたいしてある。勿論我のアドレスが一番先だ!剖検と暗闇のも入れておいてやったから感謝しろ」
「あどれす?」
「あ、メール送るならまず自分の写真撮って送れ。待ち受けに使いたい」
「写真?」
「そうだお前の待ち受けは我にしろ。いいポーズのやつを送ってやるから」
「待ち受け……」
「あと着信音は剖検からは当然主題歌で、暗闇からは……あーダー●ベイ●ーのテーマにでもしろ。
 我からは声録音してやるからそれ使え」
「…………」
「ゲームも良いサイトを教えてやろう。後剖検の公式はブクマ必須な。常識として。
 ついでに我のブログサイトもブクマしろ。我とお前の愛欲の日々が赤裸々に公開中だ喜べ」
最初は大人しく話を聞いていたが、まったく内容が分からない為に我邪の顔がどんどんと凶悪になっていく。
危険を感じたのか邪竜達やカ一ス達は徐々に離れていくが、今だ話を続ける竜オーンはそれに気付かない。
「暴打フォンはいいぞー。何せキャッチフレーズが『世界で使えて自宅が圏外』だからな。
 このありえなさ感がなんとも言えずに楽しい。うん。英雄や何処もに押されているがはやり暴打が……」
「陛下」
「何だ?」
話を途中で遮られ不愉快そうに振り向いた竜オーンの顔に。
「私に最近の機械が分かるかー!!」
渾身の力で投げつけられた携帯がめり込んだ。
454風と木の名無しさん:2006/05/01(月) 22:32:46 ID:ftvBAr+Q
後日、剖検ジャーやら暗闇組織の面々に「これからよろしく」とだけ書いたメールが届いたとか、竜オーンが携帯を眺めて
相好を崩していたとか、説明書片手に奮闘する我邪の姿が見られたとか。

 ____________
 | __________  |
 | |                | |    別人にも程があるでしょ・・・
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
喋り方と一人称が分からないのに勢いで書いてしまいました…可愛すぎだよ神官様。
お目汚し失礼しました!
455風と木の名無しさん:2006/05/01(月) 22:42:49 ID:6zi6GVLt
>>450
私に今時の機械のことを訊くな――!!!w
ピンクて、せめて白とかにしてやれよ竜王ン(*´∀`)
部下も上司も可愛いなー。いいもの読ませて貰いました、GJGJ!
456風と木の名無しさん:2006/05/01(月) 23:12:37 ID:u7I8At7m
>450
GJ!
我邪様可愛いよ我邪様
でもこの話で一番可愛いのは竜オーン陛下だwww
普通に剖検メンバーとか暗闇とメール交流してるのかと
思うとテラモエスwwwww
457風と木の名無しさん:2006/05/01(月) 23:55:14 ID:BawzZwC3
>>450
GJ!
竜オーン様のブログに鼻水吹いたw 我邪様は日曜7:30のプレシャスですね!
458風と木の名無しさん:2006/05/02(火) 09:59:40 ID:VkwzM9wA
>>450

> キャッチフレーズが『世界で使えて自宅が圏外』
に禿ワロタ
滂沱ユーザーだったのか陛下!
459風と木の名無しさん:2006/05/02(火) 15:35:46 ID:s8JMsSzZ
>>426
亀ですが、ハゲ萌えた!続き激しくキボンです!
ありがとう牛ボーイ、ありがとうおまわし|、萌をありがとう!
460風と木の名無しさん:2006/05/02(火) 21:43:29 ID:uBiw2KNA
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  映画飛父飛のオサーン×スンだってよ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  
 | |                | |            \ 今更かよ。つか名前一切出てねーのな
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 何でも当てはまりそうだな
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
4611/4:2006/05/02(火) 21:44:31 ID:uBiw2KNA
「すっかり遅くなっちゃったなぁ」

あの夏の日々から、早三ヶ月。久々の再会を果たしてから二回目の日曜日。かつての切なさたっぷりの別れなど
何処吹く風で少年のもとを訪れた男が、あまり街に出たがらない彼を折角国内屈指の大都市にいるのにもったい
ないなどというよく分からない理由で買い物に連れ出したのは、既に半日以上前のことである。午前中に外出した
にも関わらず既に辺りは真っ暗で、煌びやかなネオンがあちこちのビルに点っている。思いのほか時間を忘れて
遊びまわってしまったことに満足しつつも、男は苦手な人ごみに一日中揉まれることになった少年を気遣うように
言葉をかけた。

「ごめんなこんな遅くまで。疲れなかったかい?結構あちこち引きずり回しちゃった気がするけど」

「別に。こんなんで疲れっかよ」

相も変わらずぶっきらぼうに言う少年に、男はそれは何より、と相好を崩した。素直でない性格の少年の本音は
それでも酷く分かりやすく、彼もそれなりに楽しんだらしいことが感じ取れる雰囲気に、案内した方も純粋に
嬉しい気持ちになれる。

「また休みの日には連れて行ってあげるよ。迷惑じゃなければね」

そう言って男は、思いつく限りのお勧めの場所を挙げはじめる。そのあまりの量に呆れたように、少年は珍しく
声を立てて笑い出した。

「そんなに行ってたら卒業までじゃ足りねえじゃん」

「じゃあ、卒業してからも行けばいいじゃないか。何年先でも」

「―――・・・」

「え・・・?」
4622/4:2006/05/02(火) 21:45:04 ID:uBiw2KNA
冗談半分の男の言葉に、少年は思わず笑顔を強張らせた。その様子に、男が怪訝そうな顔を見せる。反応すべきでは
なかった箇所に反応してしまった自分に叱咤しつつ、それでも少年は目を逸らさずに男を見詰めつづけた。先程まで
の和気藹々とした空気が嘘のように影を潜め、痛いほどの沈黙が二人を包み込んだ。

「――何か・・・」

先にその沈黙を破ったのは、男の方だった。

「何か俺は・・・不味いことを言ったのかな」

不安げに、心配そうに、伺うように男は訊いた。その表情の硬さに僅かに目を細めながら、少年はぽつりと、ほんの少し
寂しさを滲ませた声音で呟く。

「―― 俺さ」

「・・・うん」

「・・・卒業したら・・・日本を出るんだ」

「――――」

「もう多分・・・こっちには戻らねぇ」

ここは俺の国じゃないから、と、どこか悲しげに言った少年に、男は何を言うことも出来ずに立ち竦む。卒業までという
ことは、あと一年半程度だろうか。一年半後には、彼はいなくなるのだと、たった今知った事実を、男は呆然と反芻する。

「んな顔すんなよ。ガキじゃねぇんだから」

押し黙ってしまった男に、少年はその場の重い空気を払拭するように、「今日は結構楽しかった」と付け足した。一日が
あっという間だったと、彼にしては珍しく楽しげに言い――それでも何も答えず自分を凝視し続ける男に、少年は諦めた
ように溜息を吐き呟いた。
4633/4:2006/05/02(火) 21:46:36 ID:uBiw2KNA
「・・・・・・ほんとさ、あっという間だった」

あの夏の日々から、既に三ヶ月。師走の夜はお世辞にも暖かいとは言い難く、衣服の隙間から覗く肌が、酷く冷たく
感じられた。もう男の応えは期待していないのか、少年は俯き、独りごちるように言葉を続ける。ほんとうに言いたい
言葉は、未だ胸の中に留めたままで。

「・・・・・・あっという間、なんだよな」

一年半なんて。

瞬間、微かに吹いた風の冷たさに身震いし、包みこむ温もりが何故無いのかと訳もなく思いながら、彼はぼんやりと
考える。どうして二人、ここにいるのだろうと。どうして、触れ合うこともないのに、ここにこうしているのだろう
かと。一年半後には、もう二度と会うこともなくなるであろう間柄であるのに。

「――そろそろ、帰らないとな」

冷えたその場の空気を変えようとするかのように呟かれた言葉に、ようやく男はぴくりと反応した。どこか子供の
ような光を湛えた大きな瞳が、物言いたげに目の前の少年を見返す。それには気付くことなくきょろきょろと辺りを
見回した少年は、目標を見つけたように男に背を向けそこからいくらか離れた大きな道路を指差した。

「ここからだと、駅はあっちの方向だろ。この時間帯なら、ギリギリ歩いて終電に間に合うだろ――」

「・・・・・・・・・」

最後まで言いかけた言葉を、少年は思わず飲み込んだ。夜の冷気の中で冷えた自分の腕に、ほんのりと触れてくる熱。
駅のある方角を指し示したのとは反対側の腕に、そっと添えられた、暖かな手があった。

「オッサ・・・」

少年は、驚いたように男の方を見た。夜街の明かりに浮かび上がる男の表情が、物言いたげな、翳りのある色に
染まっている。戸惑いがちな表情で、それでも男は自ら触れた手を離そうとはしなかった。僅かに水を含んだような
瞳が、ほんの少し困ったように細められる。
4644/4:2006/05/02(火) 21:47:18 ID:uBiw2KNA
「・・・このへん、暗いし、はぐれないかな、と思って」

そう言って笑った男の顔は、少しもそんな風に思っているようには見えなかった。そのことには触れずに、態と苦笑を
口の端に乗せた少年は、しょうがねえなと呟いて、空いていた方の手で自分に触れている男の腕を引き寄せた。
そのまま手首を掴み、少年は男の手を引いて歩き出そうとする。大通りまでの道のりだけでいい。触れていたいと思う
感情が彼自身に許した、それは精一杯の我侭だった。

――けれども。

手首を掴もうと伸ばした腕が逆に男の手に掴み取られ、少年は僅かに目を見張った。しなやかな腕を掴んだ大きな手が、
緩やかに肌をすべり指先へと移る。男は少年の瞳を見詰め返したまま、一指一指を確認するようにゆっくりと指を絡めた。
自分を見詰める少年の綺麗な瞳が、瞬間潤むように揺らいだことにも、気付かない振りをして。

「――じゃあ、行こうか」

終電を逃すとまずいし、といつもの笑顔で言って、男は歩き出した。もうその表情にも声にも、先程の硬さはどこにも
見つけられなくなっていた。恥ずかしいんだよオッサンのやることは、などとぼやきつつ、繋いだ手に引かれるよう
にして、少年も後に付いて歩き出す。絡めた指が、酷く熱い。その熱が指先から這い登って、身体中を侵蝕してしまう
かのようだった。触れた箇所から早まる動悸が伝わらないことを願いながら、少年は無邪気な子供のように言った。
その表情は、少しも子供のものではなかったのかもしれないけれど。

「・・・なんだかこうやって歩いてると、親子みたいだよな」

前を歩く男からは、返す言葉は聞こえなかった。そのまま少年も何も言わずに、ただ黙って男の後についていった。
歩く速さは早くもなく遅くもなく、それでいて帰り着く時を疎ましく思いながら、二人は互いに手を握り返す。

―――その、繋いだ指のつよさにも、掌から伝わる、確かな熱にも、そして、きっとそのことに気付いているであろう
相手にも、気付かない振りを続けながら。


END
465風と木の名無しさん:2006/05/02(火) 21:47:54 ID:uBiw2KNA
 ____________
 | __________  |
 | |                | |    スンが乙女過ぎですな・・・
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
466風と木の名無しさん:2006/05/02(火) 22:47:09 ID:FzEO/cBo
ちょうど無料読みで原作読んだばっかだた…スンかわいいよスン!>465
467風と木の名無しさん:2006/05/02(火) 22:53:19 ID:x5g2cxzB
>>460
GJ
スン切ないよスン
468風と木の名無しさん:2006/05/02(火) 23:28:25 ID:DO3nEaKw
GJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
469風と木の名無しさん:2006/05/02(火) 23:50:55 ID:Og+YFok7
>465
くっ…萌えた…GJ!
470風と木の名無しさん:2006/05/03(水) 01:46:09 ID:A9gC/RUs
ちょ…禿萌えた!!
明日、レンタル行ってくるYO
GJJJJJJJJ!!!
471風と木の名無しさん:2006/05/03(水) 05:54:50 ID:l5YOF5dW
>460
原作知らないけど、ほっこりした気持ちになりました(*´∀`)
文章が好みだ。GJ!
472風と木の名無しさん:2006/05/03(水) 15:37:37 ID:NGLhr4qG
スン…かわいいよスン
久しぶりに飛父飛に萌えた。
473風と木の名無しさん:2006/05/03(水) 23:34:07 ID:xgwzM9gv
イ反面ライ夕"ー兜の秘密組織萌え・その2(・∀・ )

多所さん×ミ島。
重要なキャラと言われつつ公式サイトに名前すらないのは、擬態してるのを薬で抑えててその内
ワー厶の欄に載るからだろ、とか人間だけど隔離され続けてストレスでご飯がおいしくなくなっちゃって、
とか本編ストーリーそっちのけで色々妄想が止まりません…orz
二人の絡みさえあればこの先ずっとシルエットでもイイヨってくらい萌え(・∀・ )


|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )次回予告の二人の姿を基にした捏造ダヨ。
474多所さん×ミ島1/4:2006/05/03(水) 23:35:22 ID:xgwzM9gv
ミ島に呼び出された多所は薄暗い部屋に入った。
情報漏れを防ぐため、入るまでに厳重にボディチェックとスキャンをされ、入ってからも常に監視され
ている部屋。そこにいるミ島自身、24時間モニターされ続けている筈だ。
入室を告げたがミ島は窓の方に向かったまま、多所の方を見ようともしない。
しばしの沈黙の後、ミ島は口を開いた。
「…何故呼び出されたかは解っているな?」
低くそっけない口調に、多所は苦い顔のまま応じる。
「…陰山が何か言ったか?」
「陰山を配属した時、言った筈だぞ。彼の言葉を私の言葉と思ってくれていい、とな」
「それは聞いた」
だから多所は、部下の鏡を内通者だと言い立て囮にしようとする陰山の邪魔はしなかった。
せいぜい、隊員の一部に鏡の事は探す振りだけでいいと指示を出し、車を素通りさせたくらいなものだ。
そんなことまで耳に入ったのだろうか、と多所は口元を引き締めた。そんな風にすると一層、多所の表情
は苦虫を噛み潰した、といったものになる。
「私自身、内通者が判明したと伝えた筈だ」
多所は黙って、窓からのわずかな光が縞模様を作っているミ島の横顔を見つめていた。
同じ顔。同じ声。なのに、ミ島の顔はどこか作り物の様で、語る言葉も感情の篭らないものだった。
「私が伝えるのは常に本部の意向だ」
「…わかっている」
「ならどうして本人に確かめる必要がある」
やはり視線は窓の方のままだ。
…俺を見る気は無いという事か。多所は頭の隅で考えながら視線を落とした。
475多所さん×ミ島2/4:2006/05/03(水) 23:36:03 ID:xgwzM9gv
「…すまなかった」
口に出してから多所は、この間から謝ってばかりだな、と思った。
「何故彼を庇った」
更に叱責が続くか、と観念して多所はミ島の声に答える。
「俺の部下だ。敵に内通するような人間かどうかぐらいは解っているつもりだ」
「…本部の指示より、彼の方を信頼するというのか」
ミ島の声が低く続いた。
「…俺より…彼の事を…」
久しぶりにミ島の懐かしい一人称を聞いた気がして、多所はミ島に視線を戻した。
先刻まで無表情に窓を見ていたミ島は目を閉じ項垂れていた。
「ミ島…?」
本部の中枢に関わった時から、ミ島の個人的な感情は無くなった筈だ。本部に関わる人間が敵に擬態される
ことは組織の壊滅を招きかねない。
常に監視され、私的な外出は許されない。親しい人間が擬態されるのを恐れて、個人的な付き合いも
できない。ミ島は隔離されているようなものだ。
「お前は、俺より…」
感情を口に出しかけて、ミ島は動揺していた。こんな事を言うつもりで呼び出したんじゃない。
声を聞くだけで、顔を会わせるだけで、それで充分な筈だった。それが今日は、何かが否、と言っている。
いつもなら多所の存在で落ち着く筈のミ島の中の何かが、溢れ出すのを留める事が出来ない。
476多所さん×ミ島3/4:2006/05/03(水) 23:37:01 ID:xgwzM9gv
目の前がぐるぐる回る気がした。胃の辺りが引き攣って、叫び出したいような衝動を押さえ込むが上手く
行かない。どうしていいのか判らない。
「ミ島」
何かを堪える様に黙り込んっだミ島に、多所は二歩、三歩と近付いた。あと一歩で、肩に手が届く。
しかし、そこで触れてもいいのだろうか、と多所は躊躇った。
以前なら気軽に抱き寄せたのと同じ肩だ。冗談を言い合い、笑い合った相手だ。心を許し、身体を繋げた
ことすらある相手だ。しかし今、そんなことを未練がましく思っているのは…
「…  …!」
微かに、二人きりの時に使った呼び方で、ミ島が呼んだ。
その瞬間、薄暗い部屋の中で多所は躊躇いを振り払いミ島の肩を掴んでいた。
カメラとマイクで監視しされている事も遠くに吹き飛んでいた。
カシャカシャと窓のブラインドが触れあい、騒ぐ音がする。
ミ島の背が窓ガラスとブラインドに押し付けられる。怖いほど厳しい多所の顔が、目の前に迫る。
唇が、塞がれる。
優しくも甘くも無い口付けに、ミ島の目が見開かれた。
すぐには反応出来なったミ島の身体が徐々に緊張を緩めた。それを察したのか多所はミ島の髪に手を入れ、
頭ごと引き寄せる。
ミ島は懐かしい感覚に、目を閉じ多所の舌や唇を受け入れながら無意識に多所の背に手をまわしていた。
口付けが、一層深くなる。
しばらく互いの唇を貪った後でようやく離れると、ミ島は悪戯っぽく囁いた。
「……お前は彼にも…こんな事をするのか?」
「…誰のことだ…?」
477多所さん×ミ島4/4:2006/05/03(水) 23:37:44 ID:xgwzM9gv
相変わらず不機嫌そうな顔のまま、多所は低く言った。今度はミ島から口付けた。
先ほどのような性急さはない。ただ甘えるように軽いキスを繰り返す。
ミ島の内にあった若い隊員に対する嫉妬が治まっていく。ミ島は落ち着きを取り戻していた。
「このまま押し倒したい気分だ」
いつか使った事のある台詞で多所は囁くと、ミ島は片手で眼鏡を直しながら上目遣いに視線を送り、軽口で
答える。
「俺もそう思ってた所だ…でもここで始めたら本部の連中が目を剥くだろうな」
まるで昔に戻ったかのような錯覚に、二人はしばらく身体を寄せ合ったままじっと互いの顔を見た。
現在自分たちが置かれているどうしようもない状況は自覚している。
今日のモニター係が、いつか敵の手に落ちない保障はない。ミ島と多所が個人的に接触した事が万一、敵に
知られたら、多所はたちまち狙われるだろう。
ミ島の知る情報は、敵にとって喉から手が出るほど欲しいものの筈だ。
名残を惜しむようにしばらくじっとして、それから二人は互いの温もりを手放した。
多所の身体は数歩下がるが、しかし視線だけは離さない。
ミ島も多所から目を離さずに姿勢を正し、事務的な言葉を告げた。
「…二度と…このような事の無いように願いたい」
「…了解した」
短く答えた多所に、ふとミ島は手を伸ばす。ネクタイが少し歪んだのを、手早く整える。
どんな感情も押し殺し、なるべく事務的に。
そして多所も微動だにせず、ただそれを許した。


|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )妄想上等。きっと日曜朝には全否定だけどキニシナイ!!
478風と木の名無しさん:2006/05/03(水) 23:46:39 ID:ARgfQPdC
>>473
自分もあの予告で盛り上がってるうちの一人ノシ
どっちかっていうとカプは逆派の筈だったのに473のお陰で新たな萌えを見い出しましたw
サンクスコwww
479小さい先輩×10コ下の後輩1:2006/05/04(木) 00:11:04 ID:ERwbLlYd
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) 逆ではないので、注意デス

靴を脱ぐとすぐ、先に通したMさんを後ろからきつく抱き締めた。しっかりと頭を胸に抱き込んで、腰

や喉に手を這わせる。たっぷり飲ませた甘い酒の香りがする。体を鍛えているのは知っていたけど、思

ったよりずっと厚い胸板だ。その手応えに、どうしてもこの人の乱れる姿を見たいと思った。
「どうしたの、さっきから?」
Mさんはふらつく事もなく、聞いてきた。俺の口元くらいまでしか背がないというのに、酒に強いとい

うのは本当だったみたいだ。俺なら立てなくなるほどの量を勧めるのは大変だと思っていたけど、さっ

きまで美味しそうに次々飲んでくれていた。俺は質問には答えないで、ただ黒い髪に顔をうずめた。
この部屋に来る途中、さりげなく頭を撫でてみても、肩を抱いてみても、何にも言われなかった。おと

なしい人だからかなあとは思う。でも、俺の部屋で飲み直しましょうという提案には素直に頷いたし、

気に入られてはいる・・・と思う。そのままソファまで移動して、2人の体を横倒しにした。
「俺と遊びませんか?」
慎重に、耳元にささやく。Mさんはまばたきして、じっと俺を見つめてきた。俺より10歳以上年上とは

とても思えないような童顔に、真ん中で分けた黒い髪。仕事の時はいつも眼鏡を掛けているから、こう

して素顔を間近で見るのは初めてだ。
「やっぱりそういう事なのか。」
「分かってたんすか。じゃあ話が早いっすね。」
Yシャツに右手を掛けたら、ぎゅっとその手を押さえ込まれた。どきっとして思わず手を止める。
480:2006/05/04(木) 00:11:45 ID:ERwbLlYd
「最近よく迫られるんだ。・・・抱いて欲しいって。」
真顔で、淡々と言われた。俺はしばらくMさんの言っている意味が分からなかった。
「Nなら・・・構わないけど、本気なのか?」
両手が俺の右手に添えられる。黒目がちの目に玄関からのわずかな明かりが反射して、きれいだ。
「酔った勢いなら、やめておいた方がいいよ。」
そこまで言われた所で、俺はようやく話がつかめてきた。Mさんが、俺を抱く・・・?俺より15センチ以上

も背が小さくて、有能だけどおとなしくて、何よりどう見てもカワイイこの先輩が?考えた事もなかっ

たので声を出して笑ってしまったけど・・・どうもMさんは真面目に言っているらしい。
「・・・冗談なら、いいんだ。」
Mさんは穏やかに微笑んで俺の手を離すと、起き上がって俺の頭を軽く叩いた。普段ほとんど表情を動

かさない人の事だから、ちょっと嬉しい。
「びっくりしたよ。お前とゆっくり話したのも初めてなのに、急にこんな事するから。」
なぜか赤面してしまう。それを振り払いたくて、寝そべったまま尋ねた。
「・・・本当なんですか。抱いて欲しいってよく言われるって。」
「うん、最近の事だけど。」
「男に?」
「そうだよ。」
「で、OKしたんですか?」
「した事もある・・・。」
あまりにも平然と答えられるので力が抜けてしまう。
「・・・誰ですか、その相手って。」
「それは言えないよ。」
「俺なら構わないって、ほんとですか。」
「本当だよ。」
思わず、Mさんの顔を見つめた。いつも着々と仕事をこなす時と同じ、真剣な顔だ。
「恋人がいるって噂も聞いたんですけど。」
Mさんには、仲の良い同僚Jさんと恋人同士じゃないかという噂があるのだ。噂が本当だったら、それ

はそれで事を運びやすいのかもしれないなんて考えていたけど、何となく面白い話じゃない。
481:2006/05/04(木) 00:13:12 ID:ERwbLlYd
「恋人と言えるかどうか分からないけど・・・」
「けど?」
「好きな人ならいるよ。」
「Jさん?」
「そう。」
凄い度胸だ。流石にアルコールも手伝っているのかなあと思う。
「じゃあなんで俺で構わないんですか?」
「お互い様だろうと思って。」
・・・何で知ってるんだろう。確かに俺は恋人をなくしかけていた。だけど一緒に仕事をする事が多いとは

言っても、部署の違うMさんにどうしてそんな事分かるんだろう。そう思った時、優しい手が俺の髪を

梳いてくれた。
「素直になればいいのに。」
何もかも知っているみたいにそっと呟かれた言葉に、不意に少し涙が込み上げてきた。Mさんは俺を抱

き起こしてくれた。
「・・・Nは、自信持っていいと思うよ。」
見上げてくる瞳はまっすぐだった。泣きたい気持ちとさっきまでの興奮とがごちゃまぜになって、俺は

Mさんをきつく抱き締めた。胸のうちにMさんをすっぽりおさめ、唇を合わせた。夢中で舌を入れたら

、逃げずに舌で応えてくれた。やっと顔を離した時にはぼんやりしてしまったくらい、長かった。
「遊ぶ?」
表情を変えずに聞いてくる。ごくっと唾を飲み込んで頷いた。
俺の服を脱がす手つきはいかにも鮮やかだった。首や顎、鎖骨や胸に置かれる手や口がくすぐったい。

可愛い顔が目に入ると、この人を征服したいという欲望がよみがえってくる。同時に恥ずかしくて、そ

れでますます身も心も高ぶってきてしまう。
482:2006/05/04(木) 00:13:47 ID:ERwbLlYd
モヤモヤした快感で火照っている俺の上半身を、Mさんは無言で確実に責めだした。声が出てしまうの

が恥ずかしい。すっかり勃ってしまっているのも・・・。
「全部脱ごうか。」
ぴたっと動きを止めたMさんは俺のズボンを器用に脱がせて、それから自分の服もすばやく脱いだ。白

い身体に見とれていると、一物を口に含まれた。俺は仰向けの姿勢でMさんの童顔を眺めた。巧みな舌

遣いと淫らな水音に我慢できなくなる。あの顔にかかったらそそるだろうなと思った瞬間、簡単に吐き

だしてしまった。残念ながらかからなかったけれど、しっかり飲んでくれた。
「もうちょっと足、開ける?」
いつもの調子で聞いてくる。やっぱり最後までするつもりのようだ。Mさんに手を添えられながら、お

ずおずと足を開いた。でも今さらながら恐くて、縋るような目で見上げてしまった。
「大丈夫だよ。」
Mさんは穏やかに微笑むと、液体のついた指をすっと差し入れてきた。ゆっくりと長い時間をかけて解

される。優しくされて、受け入れるのは初めてなのを見透かされている気がして恥ずかしかった。
「痛かったら言って。」
うつ伏せにされて、ゆっくり挿入される。息が詰まるような圧迫感に声も上げられなかった。Mさんは

俺の腰にしがみつくようにして身体を密着させると、肩口や背中に口づけた。
ようやく息が整ってくると、急にいたたまれないような気持ちが襲ってきた。身体が震え、涙がこぼれ

てきた。
「どうしたの?」
泣き出したのが分かったのか、Mさんは俺の染めた後髪を優しく撫でながら聞いた。
「こ・・・んなに感じて・・・俺ばっかり・・・」
さっきから心地良いものを与えられるばかりの自分が情けなかった。仕事の上では憧れの先輩で、でも

近くで見る程に可愛くて仕方のない人だから、余計に。
483:2006/05/04(木) 00:15:06 ID:ERwbLlYd
「・・・俺だって感じてるよ。」
そう言われてみれば確かに、俺の中でMさんが揺れていた。せわしない動きで、確かに俺を求めていた

。俺はもう何も言わなくてよかった。
「余裕がなくて、ごめん。」
そう呟いたMさんは、何度も俺にその欲望を叩きつけた。わめく俺の肩をさすり続けて、一気に登りつ

めた。俺は全身で感じて、虚脱した。
「すごく、いい・・・」
引き抜かれて、肩で息をしている俺になおも抱きつきながら、Mさんは感慨深そうに言った。
「もう一度、いけない?」
肩の辺りで、くぐもった声で聞かれる。こんなに快感が残っているのにもう一度されたら、どうなっち

ゃうんだろう。
「ん・・・」
曖昧な返事をすると、Mさんは身体を離して向き直ってきた。今や、顔に似合わないくらい逞しい上半

身に見えた。そのアンバランスさがまた可愛いような気もするんだけど。
「ん?」
首をかしげて、上目遣いで聞き返す仕草もやたらに可愛い。
「ん、いいっすよ・・・」
にっこりと、Mさんが笑った。
「嬉しい・・・」
4846/終:2006/05/04(木) 00:16:11 ID:ERwbLlYd
結局俺はMさんに何度も揺さぶられた。
翌週会社で会った時には何だか眩しいような気がして、まともに顔を合わせられなかった。あの白い指

が巧みな動きをしたと思うと、手つきを見ているわけにも・・・。視線を明後日の方向に飛ばして用件を伝

えた。Mさんは相変わらずの上目遣いで、俺をまっすぐ見ていた。
「この間はありがとう。飲みに連れて行ってくれて。」
去り際に声をかけられた。
「あ、いや俺の方こそ・・・」
「お互い、頑張ろう。」
Mさんの言っている意味は分かったけれど、俺の頭の中はいま、この可愛い先輩で一杯だった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) 突発思いつきで書いてすいません。実はヌポーシにモデルがいます。
変な改行入って申し訳ないです。
485風と木の名無しさん:2006/05/04(木) 00:28:31 ID:hujr/vmr
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    | 波を捕まえる(要英訳)のマ/ー/ク×デ/ュ/ー/クだってさ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 坂/口/憲/二×竹/中/直/人って有?w
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドウカンガエテモナシダロ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
486マ/ー/ク×デ/ュ/ー/ク 1:2006/05/04(木) 00:30:39 ID:hujr/vmr
アンタがサーフィンの大会で優勝した興奮もそのままに雪崩れ込んだ祝賀会。
友人が全国的に有名な大会で優勝した事もあって、皆喜びからベロンベロンに酔っ払っている。
ふとアンタに視線を移せば、下っ端のガキの身体にリーシュコードを巻き付けて、亀甲縛りにしていた。
阿呆だ。顔中に笑みが広がるのが判る。
「デュークさん、ご家族からお電話が……」
「ほいほーい?」
モンローウォークで歩む後姿に、周りから笑い声が漏れた。他の参加者の話で皆の意識は
そちらに向いたが、何故か俺だけは目を逸らせずにいた。
電話を取り次いだ数分後、雰囲気が急に暗くなったのは気のせいだろうか。

今にも死にそうな顔で戻ってきたアンタに後輩が一言。
「顔真っ青っスよ? 大丈夫っスかぁ?」
「――あ、あぁ。スマン、少し出てくる……続けてくれ……」
いつになく暗い口調、そしていつになくフラつく足取りで店外へと向かう。
独り浜辺にでも行くつもりなのだろう。
そんな態度を訝しみ、電話を取り次いだ店員を問いただす。剣幕に圧され、渋々語られる話に
俺でさえ目の前が真っ白になった。彼の愛する子供が原因不明の病で急死したというのだ。
ずっと望んでいたサーフィンの大会での優勝、そして子供の死。
大きな音を立てて彼が歩む道を追いかける。不思議がる悪友の声も気にならない。
バーを出た途端、海が五感を存分に刺激する。いつになく穏やかな波の音、鼻につく潮の香り。
人間なんか、海に比べたらちっぽけなモンだと耳にタコが出来るほど聞いたが…今は論外だ。
大切なものを失ったアンタが、どんな想いでいるかなど想像も出来なかったが、どうしても
追わずにはいられなかった。要するに衝動ってヤツだろう。
487マ/ー/ク×デ/ュ/ー/ク 2:2006/05/04(木) 00:34:42 ID:hujr/vmr
「…デュークさん」
「…ああ、マークか。どうした…?」
砂浜に膝を立てて座る背中に声をかけた。瞬時に振り向く頬を月明かりの中凝視する。
そこに涙の筋ははない。
「………」
「………」
互いに無言のまま膝を抱える。
何千年、何万年と続いてきた地球の鼓動を前にして、眠気が起こる前に口を開いた。
「止めるんですか? サーフィン」
「…聞いたのか」
咎められはしなかったが、アンタは視線を漆黒の海から、満天の星空へと移す。
つられる様に空を眺める。こんなにじっくり星を眺めたのはどの位ぶりだろうか。
「人ってのはなぁ、海に比べりゃあちっぽけなモンだ。いつも俺は言っているだろう。
だがその意味が今日になってようやく知るたぁ…サーファー失格だよ。
だから、趣味でやることはあっても俺はこれ以上サーフィンを生業には出来ない…」
ぽつりぽつり静かに語られる決意。そこに俺が入り込む隙間はない。
だが、聞いてるこっちが悲しくなるほどに。アンタの声は震えていた。
沈黙の中、何の音も立てずに泣いているのだろうか。その横顔は雲が月を隠して見れない。
「俺はずっとデュークさんにはサーファーを続けて欲しい。でも止めることは出来ません。
だから……今だけ泣いてもいいですよ」
店を出てからずっと考えていた言葉とは、間逆のそればかりが口をついてくる。
しかも自分のものかと疑いたくなるような甘く低い声だ。
自慢じゃないが、恋人にもこんな声を出した事は一度たりともない。海の神様に誓ってもいい。
理解不能な出来事ばかりで半ば自己嫌悪に陥り、両腕で頭を抱えたその時。
488マ/ー/ク×デ/ュ/ー/ク 3:2006/05/04(木) 00:38:18 ID:hujr/vmr
藍色のTシャツの背中に暖かい何かが触れ、ゆっくりと上下している。
俺はその凹凸がアンタの顔だと気付くのにかなりの時間を要した。
「……すまんが、今だけ貸してくれ……。それと、俺が言うまで黙ってろ」
声は出なかったが、頷いたその仕草で理解したのだろう。じわりシミを作ると共に笑った気配がする。
女と付き合ってあれだけ嫌だった、涙で服を濡らされる事も。そこからダイレクトに感じる呼吸も。
アンタなら不思議と嫌じゃなかった。
ゆっくりと目を閉じる。2人を包むのは互いの呼吸と寄せては返す波の音。
静かな、夜だった。

どれだけ時間が過ぎただろうか。
少しうとうとしかけた頃に温もりが離れ、咄嗟に口元を拭いながら辺りを見渡す。
すると目の前に、日焼けしたニヤけ顔と潮焼けした髪のアップ。慌てて飛びのく。
「……何なんすか!」
「寝るコは育つっつーけどお前サンは育ち過ぎだろ。それはそうと、あ・り・が・と・よ」
まるでボールでも握ったような手を、言葉の数だけ下に下ろしていく癖をそのままに、礼を告げられた。
改めて正面を見れば長い付き合いで初めて見る、茶化す事など一切無い笑顔。
正直、嬉しかった。が、憶えるくすぐったさはポーカーフェイスで隠しておいた。悔しいから。
「…どういたしまして。ってかそろそろ戻ります? 流石に怪しいって思われますよ」
「お前さんなら大歓迎だぜ〜?」
「俺は勘弁です」

アンタは奥さんと別れサーファーを辞めても約束は守られ、そしてあの夏がやってくる。
489風と木の名無しさん:2006/05/04(木) 00:39:48 ID:hujr/vmr
 ____________
 | __________  |
 | |                | |     萌えた勢いで書き散らしたんだとさw
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )  
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
490風と木の名無しさん:2006/05/04(木) 00:55:36 ID:kypn08Lq
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )74ガ オオクリシマース!

ナマモノ注意。
里予王求 弾丸ライナー×『2×4』

−−−−−−−−

1番好きなことを職業に選んだのだから、文句は言えない。
続けたくても続けられない人が大勢いるのだから、俺は『選ばれた者』に相応しい働きをしなければならない。
が、理不尽なこの状況は何だろう。
続ける理由を見失うくらい、やるせない日々に苛立つ。


「ナイスホームラン!」

満面の笑みを携えてベンチに帰ってくるアイツ。
ハイタッチで出迎えるチームメイト。

そして、輪から外れた俺。


「最近、調子いいな。この調子で頑張ってくれよ」

「はいっ!」

監督やコーチの言葉にも、威勢良く返事するアイツ。
誰からも好かれる、人懐っこいヤツだ。

俺は、同じ番号を背負っていた人にさえ疎まれる存在。
ついつい考えが卑屈になって、余計誰も寄りつかなくなる。

(それでいいんだ。俺は、どうせ孤独だから)
491風と木の名無しさん:2006/05/04(木) 00:57:16 ID:kypn08Lq
「あれ、なんで誉めてくれないんですか?今のホームラン、見てたでしょ?」

「はぁ?」

年相応に見えない顔のクセに、子供のような目で俺を見るアイツ。
思わず、マヌケな顔になってしまったことだろう。

「お前、誉められたくてホームラン打つ訳?」

「エライ人より、あなたに誉められる方が嬉しいんですよ」

何で俺だよ。
俺には何の権限もないし、ましてや疎まれる存在なのに。

「お前、相当バカだな」

「はい、すっごいバカです。ライナー打つしか能がありませんから」


にこにこと笑いかけてくるアホヅラに、もう返す言葉は見つからない。
けれど、何となく癒される感覚がある。


俺がこの仕事を続ける理由
それは、こいつと一緒に仕事をするためなのかもしれない。

−−−−−−−−
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)74デシタ!

そういう季節なので、最強ツンデレで書いてみました。
悪少年も近いうちに書きます。
492風と木の名無しさん:2006/05/04(木) 02:51:22 ID:KJrwCqIZ
>>485
GJ!!!!
映画の前半はボーイズの空手×坊ちゃんに萌えまくってたけど、
後半は男前サーファー×オッサンもアリだなあと思って見てました。
493風と木の名無しさん:2006/05/04(木) 13:36:58 ID:xt299/YH
>>479
GJ!
ボディーブローのようにじわじわ萌えました…。
494風と木の名無しさん:2006/05/05(金) 00:00:03 ID:Q0gNcD/K
>>490
GJ!!!このカプ大好きなんでめちゃ萌えたよwwありがとww
495風と木の名無しさん:2006/05/05(金) 03:45:28 ID:s4o5RHJn
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  最近いろんなC/Mに出てるゲイニソさんだモナー
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  パソコン弄ってたら昔書いたのをハケーン
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ サイト用に書いたから
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )    無駄に長いぞゴルァ!
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
496君のぬくもり1/7:2006/05/05(金) 03:46:16 ID:s4o5RHJn
右も左も上も下も、真っ白。
どこからが床でどこからが壁なのか、それとも床も壁もないのか。
考えていると言い様の無い恐怖が襲ってきて、矢部はおもむろに歩き出した。
いきなり足を踏み外してまっさかさまに落ちていく、というシーンが頭に浮かんだが、なるべく考えないようにしてゆっくりと歩を進める。


やがて、誰かが倒れているのが見えた。
自然と駆け足になる。近付く。よく、見知った顔だった。
「丘邑さん…」
小さな身体が仰向けに横たわっているのを見て、理解した。
死んでる。死んでるんや、この人。
膝をついて、まるで眠っているような丘邑の頬に手を寄せる。
冷たかった。
熱さとか、冷たさとか、この場所には存在しないはずなのに、何故か。
触れた所からじんと痺れて、冷えた。
しかし、谷辺は手を離さず体温を感じない頬を撫で続けた。

目の前で相方が死んでいるのに、悲しいとか寂しいとか何も思えなかった。思わなかった。

ただ、酷く胸が苦しかった。それだけだ。
497君のぬくもり2/7:2006/05/05(金) 03:46:50 ID:s4o5RHJn



「谷辺」

少しずつ意識が覚醒していく中、名前を呼ばれた。
ぎこちなく身体を捻ると同時に痛みを感じて、口からは低い唸り声が漏れる。
ゆっくり目を開けると、映ったのは見慣れた天井に目立つ幾つかのシミ。
あるテ.レ.ビ局の楽屋だった。
どうやら、椅子に座ったままうたた寝をしていたらしい。
コキコキ鳴る首を動かしながら周りを見ると、丘邑が座って雑誌を読んでいた。
「…それ、俺のやぞ」
「あ、起きたんか」
寝起きの相方にちら、と目を向けると、即座に手元のファッション雑誌を閉じて脇に避ける。
いろいろと言いたい事はあるが、とりあえず今一番気になることを聞いた。
「何で俺の楽屋におるん?」
「打ち合わせの時間になっても来んから見に来たんや」
気だるい身体を動かして時計を見ると、確かに時間は過ぎている。
「ふーん…」
「見に来たら来たらで呑気に寝とるし…おい谷辺」
立ち上がると背の低い丘邑でも椅子に座っている谷辺より目線が高くなる。
少し優越感に浸りながら、丘邑は続けた。
「起きたんならはよ行くで。時間押しとるんや」
「ふぁーい」
欠伸交じりの返事に丘邑は眉を寄せたが、気にせず谷辺は立ち上がろうとした。
498君のぬくもり3/7:2006/05/05(金) 03:47:20 ID:s4o5RHJn



横たわる、小さなカラダ。

白い空間に、生気のない白い肌。

冷たい頬。冷たい自分の、手。



上げ掛けた腰を再び落とした谷辺を丘邑が不思議そうに見る。
しかし、谷辺は微動だにせず、口を開こうともしない。
丘邑はこのまま放って行くことも考えたが、また来なかったら面倒なので、とりあえず呼んでみることにした。
「…谷辺?」
「…………」
「…どないした?」
「…………」
やはり答えない。
頭を垂れる谷辺を見ながら、丘邑は途方に暮れた。
499君のぬくもり4/7:2006/05/05(金) 03:47:54 ID:s4o5RHJn



何秒、いや何分経っただろうか。
谷辺がようやく口を開いた。
「……ゆ、め…」
「…夢?」
「夢を、見たんや…」
何のこっちゃ。丘邑は首を傾げた。
しかし、尋常ではない谷辺の様子から、どんな夢だったかは大体想像がついた。
「どんな?」

「…丘邑さんが…死ぬ夢…」



アホか。
聞いて丘邑は即座に思った。
溜め息を吐いて呆れながら谷辺を見る。
その瞬間、口にするはずだった皮肉や文句はどこかへ行ってしまった。


500君のぬくもり5/7:2006/05/05(金) 03:53:11 ID:s4o5RHJn
「…おま…何…何、泣いとんねん…」
顔を伏せるわけでもなく、嗚咽を漏らすわけでもなく。
ただ静かに、谷辺は泣いていた。
いきなり涙を見せた相方に丘邑は動揺を隠せない。
「だ、大体俺が死ぬ夢なんて前にも見たんやろ?」
何で今更やねん、と丘邑が谷辺に歩み寄る。
確かに丘邑が死ぬ夢はこれで二回目だった。
一回目はいろいろな所で笑い話にして済ませた。
でも。
丘邑が目の前で死んでいるのを見るのは、初めてだった。
「…冷たいんや」
「は?」
「丘邑さんの頬、触っても撫でても冷たかった」
撫でたんか…と丘邑は無意識に自分の頬に手を当てる。
「何か、丘邑さん妙に白いし、あのまま周りに溶けていきそうやった。
 起きてすぐ、夢って気ぃついたけど、あんなこといつ起こるかわからんやん…!
 そう思うと怖なって」
「…アホやな」
丘邑はその一言で言葉を遮ると、顔を向けない谷辺を見下ろしながら、さらに追い討ちをかけた。
「何言いよんねん。人間いつかは死ぬんやから、今からビクビクしてもしゃーないやろ」
人の心配より自分の心配せんかい。
言いながら谷辺の目の前で膝を屈め、力なく垂れている腕を取る。

二人の視線が重なった。
501君のぬくもり6/7:2006/05/05(金) 03:54:45 ID:s4o5RHJn
「…冷たいか?」
自分の手のひらから伝わる、温もり。
谷辺が首を横に振ると、丘邑は自分の頬に当てていた谷辺の腕を放して、今度はゆっくりと抱き締めた。
「…俺はここにおるから。どこにも行かんから」
体を伝って響く声。
体中から感じる、ぬくもり。
それをもっと確かめたくて、谷辺からも腕を回した。
初めて見る丘邑に戸惑ってはいたが、それよりももっと大事なものがそこにはあった。
「…あったかい」
「…そか」
ぶっきらぼうな丘邑の返事を聞いて、谷辺は思わずにやけた。
丘邑はどんな顔をしているのだろう、と。
考えているとまた涙が出てきて、それでも笑い続けた。

あぁ、あったかい。生きとるんや、この人…。
502君のぬくもり7/7:2006/05/05(金) 03:55:20 ID:s4o5RHJn





「そういえば、こうやって丘邑さんに上から抱き締められるのって初めてや」
「…ちっこくて悪かったな」




503風と木の名無しさん:2006/05/05(金) 03:56:11 ID:s4o5RHJn
___________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ カップリングじゃなくて正直スマンカッタ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

視点がコロコロ変わって読みにくくてスマソ。
他にも二本の小説をハケーンした。また流すかもしれない。
504風と木の名無しさん:2006/05/05(金) 04:06:49 ID:mXiRQb1X
うおぉぉぉ!!!!
GJGJGJ
禿しく萌えた!
次も期待してマッテルヨ!
505風と木の名無しさん:2006/05/05(金) 10:31:33 ID:CMdRAWCJ
>503
GJ!
でもちゃんと名前置換してから、うpってくれorz
506風と木の名無しさん:2006/05/05(金) 11:01:57 ID:Xx5u2Ht2
>>505
…ああ本当だ…ごめんなさいごめんなさい!
507風と木の名無しさん:2006/05/05(金) 16:06:56 ID:Tn8Z1e7m
>>460
亀ですが、描写の仕方が好みです。
あったかいのに切なくて。どっちも可愛いよ…
気が向いたらまた書いて欲しい。
508風と木の名無しさん:2006/05/05(金) 19:40:22 ID:SAS/wc4Q
>>503
GJGJ!!!丁度このコソビのラジオ聞きながらだったから禿萌えた
509風と木の名無しさん:2006/05/06(土) 02:48:19 ID:nkah71QZ
>508
おしい、もうちょっとでIDが
「トイレからSOS」だったのに。
510風と木の名無しさん:2006/05/06(土) 03:07:13 ID:YPV4WdMX
イギリス特殊部隊がトイレからヘルプミーすか?
かわいいじゃねぇか。キャンデー差し入れしてやんないと。
511風と木の名無しさん:2006/05/06(土) 10:14:05 ID:OjaSTWrV
512風と木の名無しさん:2006/05/06(土) 12:19:53 ID:wk6aIoQh
>>510
キャンディーは赤以外不可
5131/2:2006/05/07(日) 00:59:45 ID:MJCZgLvU
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ギャノレのサークノレのユリ科←元同級生、男体化。邪道

彼は大学では憧れの的だった。多少背は低めだったが、そこはご愛嬌。
それを補って余りある知性と容貌、そしてなにより、由緒正しき名家の御曹司。
自然と人を惹きつける立ち振る舞いに、皆が彼と親しくなりたがった。
そして俺も例外ではなかった。
幸いこちらもそれなりに知性・容姿・家柄の三拍子揃っていたので、臆せず積極的に彼に声をかけることが出来た。
するとすぐに彼のほうもこちらを友人と認めてくれるようになった。少なくとも俺はそう感じていた。
それがなんだかとても誇らしくて、自慢だった。
大学内のカフェでコーヒーを飲みながら、彼と他愛もない会話を楽しむ。
「ねえ、法律学の単位とれた?」
「とれたよ。でも、教授お勧めの教科書がわかりづらくて、何冊か別に購入して勉強したけど」
「そう、俺は去年落としてしまったんだ」
二人きりだという事実が、上質なコーヒーの香り以上に気分を良くさせる。
彼の幅広い教養には、こちらが舌を巻いてしまう。
なんの話題を振っても、打てば響くように言葉が返ってくるのだ。
香ばしい空気を肺に軽く吸い込んでから、カップに口をつける。少し苦い。
コーヒーには金のスプーンが似合うと思うのだけれど、家から持ってくるわけにもいかないので我慢している。
彼のほうはせっかくのコーヒーを冷めるままにして、その黒い面を眺めていた。
「ゆく川の流れは絶えずして……か」
「方丈記?」
尋ねると、彼は曖昧な表情を浮かべた。
「人とすみかと、またかくの如し。どう思う?」
「どうって」
彼の意図がつかめず、首を僅かに傾げた。何が言いたいのだろう。
彼の目は遠い。きっと、俺を見ていない。
「人は変わるし、どんどん去っていってしまうんだ。一人になんてなりたくないのに」
「一人って、どうして。君には俺がいるじゃないか。友達だろう」
そうだね、と彼は笑った。そしてようやくコーヒーカップに手をやった。
彼の家が破産し、彼の父親が捕まったのだと知ったのは、その数日後のことだった。
彼は周囲から孤立した。友人たちは次々に彼を離れた。
そして俺も、例外ではなかった。
5142/2:2006/05/07(日) 01:00:34 ID:MJCZgLvU
卒業後、俺は芸能界入りした。抱かれたい芸能人の一位なんてものまで取った。
彼の行方は知れなかった。田園調布の家を出て、どこかに行ってしまったらしい。
俺の人生は順調に、一分の狂いもなく進んでいった。
ただ、どこかに小さな小さな歯車を置き忘れてきてしまったような、奇妙な感覚にずっと付きまとわれていた。
部品が足りずに穴の開いた心は、いつしかきしんで、俺はこの穴を埋めてくれるものを欲した。
そして俺は、ひょんなことから彼を見つけた。
彼は――彼は、馬鹿で汚らしい男どもに混じって、年を誤魔化し、ダンスを踊るサークルに入っていた。
酉園寺家の御曹司が、あろうことか!
しかも下っ端のほうであるらしい。だいぶ年下のはずの男にまで、馴れ馴れしい口をきかれている。
そのとき俺の中に燃え上がったのは、間違いなく嫉妬という感情だった。
彼が付き合うべきなのは、こんな連中ではなく、俺たちのような優れた人間であるべきだ。
彼にはあんな下品なダンスではなく、もっと上品で華やかな世界が似合うし、ふさわしいのだ。
俺に気づいて、彼は安物のサングラスをかけて逃げ出した。
俺を見て逃げたのは、彼も恥ずかしかったからだろう。
馬鹿だなあ、と俺は笑った。今のみっともない彼が、あの輝いていた彼と同一人物だなんて。
そんなに恥ずかしいのなら、意地を張らずに俺たちのところに戻ってくればいいのに。
くだらない遊びに耽っていたことは忘れてあげるから、素直になればいいのに。
俺は彼を待ち伏せ、同窓会に誘った。彼のところにもはがきは届いていたはずだ。
「友達だろう」
得意になって俺が言った台詞は、怒りに震える彼に粉々に砕かれた。
「お前らなんて、友達じゃない!」
いつも穏やかな口調だったはずの彼からは考えられないような
乱暴な口調で投げつけられた言葉が、俺のプライドを深く傷つけた。
許せない。絶対に認めさせてやる。
彼の背中を見ながら、俺は携帯電話をへし折っていた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )来週は力ウボーイ×おまわし│萌えシーンがあるといいなー
515風と木の名無しさん:2006/05/07(日) 17:43:36 ID:Uwfdk4EL
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  ホストドラマ新旧No.1+旧No.4
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  前回の裏事情? 色気なし軽め。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧  マダヤルノカ・・・
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )    
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
5161/5:2006/05/07(日) 17:44:12 ID:Uwfdk4EL

起き抜けの頭をインターフォンが襲う。こんな時間に、っていうかこんな処に誰だと光はのろのろと戸を開けた。
確認もせずに。
「お久しぶりです。」
すごい勢いで閉められるドアの隙間に、遼介は訪問販売のセールスマンよろしく足を滑らせる。
鈍い音がして戸が止まった。
「…痛い。」
呟いた遼介を光は怪訝そうに見る。
「古傷が疼く。」
「……。」
脇腹を抑えて続けた遼介に、光はものすごく嫌そうな顔をして、しかたなしにノブから手を離した。
「お邪魔します。」
「本当邪魔なんだけど。」
「今日はちゃんとアポとってるけど?」
光は動きを止める。
「…聞いてない。」
ただでさえ光の寝起きはあまりよろしくない。
どんどん下がってゆくその場の気圧も遼介は気にとめずに上がり込む。
「聖也さんは?」
「多分まだ寝てる。昨日アフターはいってたし。」
「だよな。」
「起こさないほうがいいと思うよ?あの人低け、」
言っているそばから遼介は聖也の寝室の(だと予測した)ドアを開いた。
光はそちらに首を向けてはぁ!?と目を見張る。遼介は戸が開いてからノックをした。
5172/5:2006/05/07(日) 17:45:23 ID:Uwfdk4EL

「聖也さん。」
遼介の背を光は怪訝6割、驚き3割、怒り1割で見つめている。
遮光カーテンの部屋は真っ暗で、しかし開けた戸からは光が入っており、遼介の影は長く伸びた。
白い布の塊が少しだけ動いた。
「・・・・・・りょうすけ、か?」
「おはようございます。」
起きるのが心底嫌そうな面持ちの聖也はいまだに目を瞑ったままだ。遼介は息をつきながら首を傾げた。
「入っても?」
「・・・ああ。」
「カーテン、開けますよ。」
「ちょっ、」
返事は聞かずに、慌てる光の制止も無視して、遼介は歩いて行ってカーテンを開けた。
聖也が顔をしかめる。一度寝返りをうった後に、観念したように上半身を起こした。
「おはようございます。聖也さん。」
改めて遼介はそう言って笑む。聖也はちらりとそちらを見た後長く息を吐きながら頭をかいた。
「・・・もうそんな時間か。」
「トマトジュース、塩一つまみでいいんですよね。」
「・・・ああ。」
え。
聖也が返事を返す頃には遼介はまるで自分の家であるかのように、勝手に冷蔵庫を開け、
紙パックのトマトジュースをグラスに注いでいた。それから辺りを軽く見回し、塩を見つけて少し散らす。
軽くステアして、また部屋に戻っていく。突っ立ったままの光は何も言えずにその一部始終を眺めていた。
5183/5:2006/05/07(日) 17:47:06 ID:Uwfdk4EL

先程からの疑問と憤慨はつもりにつもって行き場をなくしている。意味がわからない。
「え、…はぁ?」
実にらしくない感嘆詞を出すのが精一杯で。
さらにありえないことに、不機嫌になるかと思っていた聖也は当たり前のように遼介からグラスを受け取ると
悪いな、といって微笑みさえした。光は呆然と遼介を見る。遼介はそれに気づいて光に向かって笑んでみせた。
とたん、かちんと怒りが戻ってくる。
「ちょっ・・・聖也さん!」
「悪いな光。言いそびれてた。」
なんでなんでなんでなんで。さっきからそればかりが頭を回る。
聖也のあんな顔見たの久しぶりだし、それを作ったのが遼介だと言うのも気に入らないし、
っていうか遼介が聖也の習慣知ってるのもムカつくし、大体なんで知ってるんだよ。
前から今日がオフだと知ってはいたけど、どうしてよりにもよって、
なにより俺はそんなにウェイト軽いんですか。
「・・・というわけで、一日借りるから。」
「店を頼む。」
「――。」
返せないでいるうちに気づけばもう着替え終わっていた聖也と遼介は出ていってしまった。
・・・マジかよ。
光は片頬を引きつらせて閉じた扉を見る。どうにもむしゃくしゃしてソファの上のクッションを殴った。
5194/5:2006/05/07(日) 17:48:54 ID:Uwfdk4EL

その日の光はやたらめったら笑顔だった。これが仮にロミオだったら多分大河あたりがドン引きだろう。
いやむしろねちねち嫌味でも言われているかもしれない。
なんだかアフターとかやってる気分でもなく早々に切り上げちょうど帰りついた頃、インターフォンが鳴った。
戸を開けると遼介が肩で聖也を支えている。
「――え。」
「ちょっと悪酔いしただけだ。」
悪酔いって。毎日あれだけ飲んでるのに、今更悪酔いって。
それでも確かに聖也の具合は思わしくないらしく、光は慌ててグラスに水を汲んだ。
靴を脱ぐと聖也は遼介の腕から離れ、ふらりと自室に戻っていった。
「光、それはリビングのテーブルに追いとけ。――遼介、」
「予定通りこのまま駅まで行かせて頂きます。」
「そうか。オーナーによろしく。」
「ええ。」
光はふと遼介を見る。帰るのか。それは安堵のような、でもやっぱりよくわからない感情で、
ただただ、その顔を見つめる。聖也が扉を閉めた音がした。出ていく遼介を追って自分も廊下へ出た。
「・・・なにしたわけ?」
「別になにも?」
「わざわざお客ほっぽり出してまで大阪まできてなにも?」
遼介は曖昧に笑んで首を傾げてみせた。
「想像に任せる。・・・まぁ、端的に言えば逢いたかっただけだから。」
「・・・・・・。」
光は蹴倒したいのをどうにかこらえた。
「不満?」
いつの間にこいつはこんなに余裕持って読めない男になったんだろう、と思う。
「隣に居るのが俺だとさ。」
No.1ってそういうものなんだろうか。あの位置に立てば、なにが見える。自分には縁のないことだが。
光は明後日の方向を見て返す。
「別に。」
5205/5:2006/05/07(日) 17:50:00 ID:Uwfdk4EL
「いやなら、引き止めてみせろよ。」
「…まさか。」
あの人の目はあの街に向いている。そうならば、自分はその意に従うまで。
きっと、こいつはそれをわかって言っている。光は小さく唇を尖らせて言った。
「俺たちが戻ったら、少なくとも三位に転落だよ。いいの?」
遼介は笑む。
「望むところだ。」
やれるものなら?と言って遼介は光の肩を叩いた。
「…聖也さんを頼む。」
肩に載せられた手を見ていた光は顔をしかめて遼介に向けた。
「君にそんなこと頼まれる筋合いないんだけど。」
笑んだ口元が目に入る。それが意外でふと目を開いた光の顎を、肩に載っていた手が捕まえた。
額にキス。
「傷の貸し、返して貰わないと。」
大損だ。遼介はさっきと同じ笑みでそう言い、光の頭をくしゃりとやって歩き出した。
額に手をやった光は、返す言葉もなくその背を見つめる。
「……くそ」

部屋に戻ると、聖也がグラスを片手にソファに沈んでいた。
寝たんじゃなかったんですか、という光に顔を向ける。
「なにを長々と話してたんだ?」
光は曖昧に笑んでみせた。
「別に。大したことじゃ。」
自分の部屋に向かいながら、光はふと口を開いた。
「聖也さんには、やっぱり東京のほうが似合いますよ。」
聖也は唇だけで笑って目を伏せる。
「そうか。」
そう、多分そこに戻る日ももう近い。
521風と木の名無しさん:2006/05/07(日) 17:53:08 ID:Uwfdk4EL
___________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 結局何が書きたかったんだか。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

うっかりサイトにコンテンツ作っちゃったんで投下はこれでほんとの最後にします。
長々何度も場所かしてもらってありがとうございました。
522風と木の名無しさん:2006/05/07(日) 18:08:21 ID:Z1+8ofI0
>424に萌えてドラマ見て面白かったトンて
書こうとしたら
>513にめぐり合ってウレシス
523風と木の名無しさん:2006/05/07(日) 18:26:41 ID:k0ctv1gr
<| PLAY ピッ ◇⊂(・∀・)
オリジナル、刑事モノ?
季節さかのぼってスマソ
5241/4:2006/05/07(日) 18:27:30 ID:k0ctv1gr
真冬の夜、とある北国の林を二人の男が走っている。
木立ちをすり抜け、踝まで埋まる雪に足を取られかけながら、白いコートの男は、黒いコートの男を追いかけていた。
黒いコートの袖口から覗く手が、大型のジェラルミンケースの把手を掴んでいる。中身は、数日前に都心の銀行から盗まれた大量の札束だ。
ニットキャップを目深にかぶった後ろ姿が、時折こちらを見やるかの如く首の角度を変える。
つかず離れずの距離を保ちながら、されど追う男は相手の顔を見る事が出来ない。

逃亡者は、偽りの名と電話ごしの声だけが手がかりの、顔も知らない罪人。
追跡者は、引退した先輩の心残りと意志を引き継いで以来、上司の苦言や昇進話、プライベートの一切合切すらもかなぐった、若い刑事。
何度もしてやられた、姿無き卑怯者…その背中が、今、実体をともなって眼の前にいた。
何ヶ月も周到に網を張り、耐えて待ち続けてきた刑事に、運が最大の好機をもって報いてくれたのである。
向かい風に白いコートの裾を大きく翻し、追跡者は、その偽名を叫ぶことも、止まれと命令することもなく、ただ荒く熱い呼気を吐き出しながら、まだ柔らかな雪原を蹴散らす黒いコートの裾を睨み付けた。
5252/4:2006/05/07(日) 18:29:49 ID:k0ctv1gr
白樺の梢から見え隠れする満月と、雪明かりが、深い闇にあっても逃亡者を見失わせない。
追い込んだ山道の降雪量に互いに車を乗り捨ててから、もうどれくらい走っただろう。
と、唐突に黒い影が傾いだ。減速する足取りを逃す訳もなく、刑事は腕を伸ばしてコートの袖を掴む。
想像より骨張った、細い手首が抗い、刑事を突き放そうとした。
こちらを向かせよう、向くまい、と激しく揉み合った挙句、逃亡者と追跡者はもろともに、もんどりうって地に倒れ伏す。
雪とは違う微かな温かさを感じて、先に刑事が顔を上げた。その首筋へすかさず幅広のナイフが突き付けられる。しかし、彼は冷静に真下で組み敷かれた罪人を見下ろした。
何故なら、その時とうに、彼の拳銃が男の胸をゼロ距離で狙っていたから。
やがて、逃亡者が疲れ切った息で笑い出す。
「へぇ…そんな顔、してたんだ…ケージサン」
幾度も受話器越しに聞いてきた、軽薄そうな声が、いつもの軽々しさで刑事を呼んだ。
転んだ弾みでニットキャップをどこかへ飛ばしてしまったらしく、冴え冴えとした月明りに、仰のいた面差しが曝される。
「本当はね、アンタの顔見るの初めてなんだ」ずっと、逃げ倒してきたから…
5263/4:2006/05/07(日) 18:30:44 ID:k0ctv1gr
「俺もお前の顔を見るのは、初めてだ」
ずっと、背中だけを追っていたから…
「だろうね、今まで人前に顔を出した事、なかったから」
光源のせいか、元からなのか、細い輪郭を彩る肌色は生気が薄い。
見た目からして、刑事と同世代か年下だろう。
「初めまして、って言うべきか…?」
「酷いなケージサン、もう何年追っ駆けっこやってると思ってんの?」そうだな…この男の為に費やした時間を考えれば、初めましてと言うのは余りに白々しい。
「いい男だね、ケージサン。ずっと想像してたよ、どんな顔してるのかなって」
言いざま大きな溜め息をつくと、逃亡者がまじまじと刑事を見上げた。
「いつからかな、たった一人だけ、俺を捕まえようと頑張ってる奴がいるって気付いたんだ」
本当の姿を見せたら、どう動くか知りたくて、だからわざわざ、安全な場所から出てきたのだと言って、罪人はまた笑う。
「やっと、逢えた…」頬を打つ風が、氷の気配を帯び、刑事の手のひらに囚われたままの手首が、小刻みに震える。
「一人でこんな所まで一人で追っかけてくるなんて、結構馬鹿だね、ケージサン」
5274/4:2006/05/07(日) 18:32:49 ID:k0ctv1gr
応援は、呼ばなかった。
立派な規律違反だが、今更、逮捕を諦めた奴等を関わらせたくなかったから。
ただでさえ体温が下がりつつある上に、下手に動けば、かたや頸動脈を切断され、かたや心臓を射抜かれる。
一刻も早く危機回避せねばならない状況下だと理解していながら、刑事もぎこちない微笑を口角に刻んでいた。
「馬鹿は、お前だ。のこのこ出てこなければ、捕まらずに済んだものを」
焦る必要は、ない。
よほどの逆転劇が起こらぬ限り、今日この時間、二人の追い駆けっこは終わる。
「俺を捕まえたら、ケージサン、やっと昇進できるね」
「その前に、今まで上司に迷惑かけたから、降格されるだろうな」
「なんだ、結局はプラマイゼロじゃん」
からかわれて、お前のせいだと言いたかったが、歯の根が合わず声が出せない。
ろくに食事も取らず、長らく走って、雪に埋もれて、このまま…たかだか、罪人一人の為に殉職するのか。
寒い予感が脳裏をよぎった刹那、逃亡者が陶然と囁いた。

「逢いたかった…」
残存する体力をふり絞るかの如く、拘束された手首を解き、そうして、五指を絡め合わせて握り直す。

「ケージサンは、俺に逢いたかった?」
5285/4:2006/05/07(日) 18:33:35 ID:k0ctv1gr
男の一言が、今度こそ捕まえられると確信した時の、虚脱感と切なさを甦らせる。
使命感から根差した執着は、抱いてはならない感情へと形を変えてしまっていた。
追う者と、追われた者、この後に待つのは、当然の別れ。
罪人の笑い声を聞くのも、これで最後だろう。
それでも…
「…俺も、逢いたかった」
それでも、逢える時を待ち焦がれていた。

「よかった…両想いで」
もはや、甘いとしかいいようのない声が、鼻先をかすめた次の瞬間、刑事は沸き上がる衝動に任せて相手の唇を奪る。
男もいきなりな恋情をむしろ、待っていた風情で受け入れ、貪り返した。

互いの凶器は、まだ、血に染まらない。

氷点下に近付く世界で、握り合う手と、交わし合う吐息だけが、次第に熱を帯びていく。
それはまるで、ようやく巡り逢えた恋人同士のように…
首筋にあてられていたナイフが落ち、凍える手から拳銃が転がってもなお、二人はくちづけをやめなかった。
529風と木の名無しさん:2006/05/07(日) 18:35:17 ID:k0ctv1gr
□ STOP ピッ ⊂◇(・ω・)
カウント間違えてた…orz
ちょっとデムパ気味?
530B/L/O/O/D ソロハジ 1/5:2006/05/07(日) 19:46:48 ID:uhzWtrid
軽い頭痛と全身の違和感によりハジが目を覚ますと、そこは見知らぬ部屋だった。
青い壁と豪奢な調度品に四方を囲まれたその部屋には窓がなく、寝ていたベッドの上から頭を起こすとちょうど自分の体の正面に堅牢な扉があるのを確認できた。
上半身だけを起こして周りを見渡す。部屋には自分以外誰も居ないようだった。
いつも離れず付いていたはずの主人の姿すら見えない。
何故自分はこんな場所に寝ていたのか。
疑問に思うより早く、ベッドから立ち上がると正面の扉の取っ手に手を掛ける。その瞬間、何者かの声がした。
「お早う、ハジ。気分はどうですか」
声に驚いて振り返ると、目の前にあの男が立っていた。
ソロモン・ゴールドスミス。「動物園」で衝突し、一戦を交えたシュヴァリエ。
100年以上もの間忠義を尽くした主人が、この男の説いた「正義」に心を奪われそうになった苦い思いが蘇る。
あの日以来、主人に纏わりついて引き止める事しか出来ない自分の不甲斐なさに、ハジは悩まされていた。
ソロモンは柔和な笑顔を浮かべたまま、ハジを見つめている。その瞳は、あの時のような強い殺意を宿してはおらず、ただ穏やかに輝いている。
しかし、自分が彼とここにいるという事は、主人である小夜はまた以前のように彼の説得に絆されたのではないか。ハジの心は掻き乱される。
「小夜はどこだ」
焦りから語調が強くなる。ソロモンが口を開いた。
「今日は君に用があるんですよ」
返ってきたのは意外な答えだった。
言葉の意味を飲み込めずにいると、ソロモンの右手が自分の頬に触れてきた。されるがままにしていると、その手が今度は自分の唇に触れた。
「どういうことだ」
口元に充てがわれた指を左手で押しのける。
「どういうことって…どういうことでしょうね?」
心底愉快といった様子で微笑するソロモン。冷静そうに聞こえるその声は、微かにうわずっていた。
531 B/L/O/O/D ソロハジ 2/5:2006/05/07(日) 19:47:26 ID:uhzWtrid
「僕たちには君が必要です。種の存族のためにね。でもそれとは別に、僕は個人的に君に興味があるんですよ」
ソロモンの右手が再び頬に翳され、首筋と髪の毛を撫で上げられた。
いつの間にか彼の左腕が自分の腰にまわされている。身をよじって逃がれようとするが、髪を強く引っ張られ、左腕で押し止められた。
屈強そうにはとても見えないこの男の腕力が自分のそれを上回ることを、ハジは知っていた。
ハジの顎を掴み上向かせると、ソロモンはハジの唇に自分の唇を合わせた。
僅かに開いた唇の隙間から、彼の舌が差し入れられる。唐突な口付けに驚き、ハジは身を硬くした。
柔らかな舌が口腔をまさぐり、唇を舐る。息をつこうと口を開けると、さらに深く唇を重ねられ、息苦しさと悩ましさから思わず吐息が漏れた。
散々ハジの舌と唇を味わってから、ソロモンはようやく唇を離した。その唇はどちらのものともつかない唾液で濡れそぼり、艶を放っている。
ずっと息を止めていたのだろう。激しい口づけをされ、呼吸を整えるのに精一杯な状態のハジを見て、ソロモンは満足げに微笑んだ。
ハジの腰を抱き止めていた左手を胸に移動させ、シャツのボタンを器用に外し始めた彼を見て、ハジはようやく事態を把握した。
はだけられたシャツの隙間から除く白い肌がほんの微かに紅潮している。
裸の胸に口づけると、そのまま胸の突起を舐った。
「…ふ…っ…」
ハジの唇から吐息の混じった喘ぎが漏れたのを、ソロモンは聞き逃さなかった。
小さな突起を舌先で押し潰すように転がしながら、空いた方の胸を片手で弄る。硬くとがって来た乳首を指先で優しく撥ねると、ハジの肩が小さく震えた。
「や…もうやめてくれ…」
ハジの腕がソロモンの肩を強く押し返してきた。ソロモンはそれを羞恥心からだと解釈し、ハジの懇願をいなして乳首への愛撫を続けた。
執拗に繰り返される刺激に、ハジは全身の力が抜けていくのを感じた。熱くなっていく体の中で、壁に押し付けられた背中だけがじんわりと冷たい。
532 B/L/O/O/D ソロハジ 3/5:2006/05/07(日) 19:48:28 ID:uhzWtrid
胸への愛撫を続けながら、ハジの下腹部へと手を伸ばす。そこはすでに充分に熱くなっていた。
ハジの体がびくりと震える。彼の反応を見ようと、ソロモンは顔を上げた。
汗ばんだ額に黒髪が張り付き、表情まではよく見えないが、恐らく普段の表情のない鉄仮面のような顔とは違う、情欲に滾った彼の顔がそこにはあるのだろう。
ソロモンは微笑した。ソロモンの愛するディーヴァの寵愛を受けながら、それを拒絶しているこの男が自分の愛撫によって表情を崩すのが、堪らなく愉快だった。
服の上から性器を握ると、ハジが激しく抵抗してきた。先ほどまでは抵抗らしい抵抗ひとつ示さなかったのに、性器に触れられるのが嫌とは。
この男は主人に操を立ててでもいるのか。余りの剣幕に少し面倒になったソロモンは、ハジをベッドの上にうつ伏せに組み伏せ、ハジの衣服から抜き取った皮革製のベルトで後ろ手に縛った。
続いて、ハジのズボンと下着を剥ぎ取る。ハジはシャツ一枚の姿で手足を縛られ、ベッドに突っ伏している状態だ。
「いい格好ですよ、ハジ」
言いながらハジの隣に横たわり、耳朶を舌でなぞる。切ない喘ぎが微かに漏れた。
会陰から尻の割れ目に指を這わせる。ハジの透けそうに白い肌が紅潮している。ソロモンは軽い興奮を覚えた。
ハジの勃起した性器の先端から滲んだ透明な液体が、シーツに染みをつくっている。ペニスに軽く触れると、今度は抵抗しなかった。
先端を指で弄り、手の平全体を使って優しく扱く。先端から溢れ出した汁が、ソロモンの指の間を塗らした。
「んっ…ぅ…」
彼の意思とは無関係に喘ぎは漏れ、性器は硬さを増していく。ハジは羞恥と情けなさに絶えられそうになくなり、頭をベッドに埋め、自らの顔を覆った。
そんな彼を哀れに感じながらも嗜虐心を刺激されたソロモンはペニスへの刺激をやめ、次の行為に移る事にした。
533B/L/O/O/D ソロハジ 4/6:2006/05/07(日) 19:50:49 ID:uhzWtrid
まちがった、5じゃなくて6回分でした…訂正

肉の薄い尻を手で押し広げ、ハジの先走りで濡れた指を肛門にあてがう。
「…?」
ハジがベッドに預けていた顔を上げ、こちらを振り返った。
「じっとしてて」
ソロモンの細くしなやかな指がハジの肛門に滑り込む。ハジの体が大きく震えた。
「…は…っく…!」
ハジが苦しげに喘ぐ。ソロモンは構わず、差し入れた指を前後に動かした。
多少の痛みなら我慢できるはずだ。それは以前交えた戦闘で知っている。今回も容赦する気はなかった。
ハジの内部の肉はまだ堅く、湿った指の節が引っかかる。しばらく一方的に指をかき回していると、ハジの反応が少しずつ変化してきた。
低い呻き声を上げているのは変わらないが、時折鼻に掛かった吐息が漏れ、快感に耐えるように、手がシーツを掴む。感じているのだ。
ソロモンは微笑むと、指をゆっくりと引き抜いた。内壁がそれを逃さないとでもいうように吸い付いてくる。
「は…んんぁ…っ」
官能に目を細めているハジに再び口付けると、拘束を解いてやった。もう抵抗しないはずだ。
ハジの体を仰向けに横たえ、その上に覆いかぶさると、ソロモンはズボンのジッパーを下ろし、自身の性器を取り出した。
目の前のハジの痴態に興奮したそこは上向いている。ハジは事態を飲み込めないといった様子で、ぼんやりとソロモンの顔を見ている。
「大丈夫…ハジ、力を抜いていて」
もう一度、今度は頬に口付けると、ハジの脚を広げさせ、先ほど指を飲み込んでいた肛門にペニスをあてがった。
ベッドの上に投げ出されたハジの手に自分の手を合わせる。先端を軽くこすり付けると、ハジが吐息と共に体を震わせる。
それを合図に、ゆっくりと腰を進めた。ぬめった穴がペニスの先端を飲み込む。
「あ…あっ…嫌だ…だめだ」
かたく目を瞑ったハジが首を横に振る。ソロモンはなだめるようにハジの頬に口付け、さらにペニスを差し入れた。
まだきついハジの直腸が、ソロモンを拒むように締め上げてくる。一瞬、それだけで達しそうになるが、息をついて堪える。
534B/L/O/O/D ソロハジ 5/6:2006/05/07(日) 19:51:25 ID:uhzWtrid
上体を倒し、自身の太腿の上にハジの尻が乗る格好で重なり合う。力を入れてハジの腰を引き寄せると、ゆっくりと奥へ進めた。
熱い内壁の弾力のある感触が、直に伝わってくる。
「…っん…く…!」
ソロモンの性器がハジの直腸内に全て収まった。ハジが思わず声を漏らす。繋がった箇所を中心に、強い痛みと甘い疼きがハジの体全体に広がっていく。
指とは違う性器の質量に耐え切れず、ハジが大きく息をつく。ハジの呼吸に合せて、昂ぶりに絡みつく内壁が収縮する。
「…くっ…」
ソロモンの額に汗が滲む。快感に耐えながら、腰を強く引き、突き入れた。
「うああっ…!」
ハジが悲鳴に近い喘ぎをあげ、ソロモンの手を強く握り返してきた。
さらに強く粘膜を弄ると、結合部からは粘液をかき混ぜるような淫らな音がし、内壁をこすり上げるたびに、ハジが嗚咽のような声を漏らす。
ハジの腰が浮いているのを見て、ソロモンは思わず尋ねた。
「ハジ、気持ちいい…?」
既に痛みよりも快感の方が勝っているハジは、ソロモンの問いに素直に頷いた。自ら上体を起こすと、そのままソロモンの背中に腕を回してきた。
「んっ…んん」
切なげに喘ぎながら、ソロモンのペニスを締め付ける。ハジ自身も腰を揺らし、ソロモンを導いた。それに応えるように、ソロモンも一層強く腰を打ち付ける。
抽迭を繰り返しながら、ソロモンはハジの唇に唇を重ねた。舌を差し入れると、今度はハジの方からも舌を絡めてきた。お互いの唾液を貪り、舌を絡めあう。
535B/L/O/O/D ソロハジ 6/6:2006/05/07(日) 19:52:16 ID:uhzWtrid
初めは好奇心と軽い嫉妬からこの男を抱くつもりだったが、今となっては愛情に似た感情すら抱いている自分に気付いた。
それが何という感情で、どのように表現するのかは自分でも解らないが、それでもこの行為を止めることができずに居た。
自分自身の心は、彼の主人である小夜を愛している。それは動かしようもない事実だったが、体はそうではないのだろうか。それともこの男が小夜のシュヴァリエだからか。
答えが出せないまま、ソロモンはハジの内部を弄った。
「…くっ…んあ…!あっ…あっあっ」
俯いたハジの目が潤んでいる。二人の体の間で揺れているハジのペニスからは、透明な粘液が糸を引いている。二人とも限界が近そうだった。
ペニスを掴むと、ソロモンは上下にこすり上げ、刺激した。前後からの刺激に耐えられず、ハジの体がびくっと揺れた。
ソロモンを受け入れ、すっかり柔軟になったハジの内部が痙攣し、ねっとりと収縮を繰り返す。
「…あ…僕も…もう…」
突き入れながら呟くと、返事の代わりにハジが目を閉じた。理性を失いかけたソロモンが、一層深く突き入れ、内壁を強くこするように激しく出し入れする。
粘液のかき混ぜられる音が高くなる。ハジのペニスがびくんと撥ねた。ソロモンを包み込むように、ハジの内部がぎゅうっと収縮する。
「っぅ…!」
「はあぁ…!」
ハジの精液が二人の腹の上で飛び散り、互いの白い肌に糸を引いた。
それと同時に、ハジの中でソロモンが果てた。熱い液体が流れ込み、内部を満たしていく。
それを搾り取るようにハジの内部が収縮し、ソロモンは白濁を吐き出しながら、前のめりに倒れこんだ。

肩で深く息をして、もう一度ハジに口付ける。ハジは口付けに応えこそしないものの、されるがままにしていた。
「よかった…嫌がらないんだね」
ソロモンが微笑む。ハジは不思議そうにソロモンを見つめ返した。
「ねぇ、ハジ。ここは僕の別荘なんだけど、とても広い庭があるんだ。今度はそこでしよう。
芝生もよく手入れされているし、虫も来ないから。きっと気持ちいいよ。ね?」
白い肌を僅かに紅潮させ、人懐こい笑顔を浮かべて嬉しそうに言い放った。
ハジは本当に理解できないという面持ちで眉根を寄せ、ソロモンを見つめた。普段以上に不機嫌そうな顔だった。
536風と木の名無しさん:2006/05/07(日) 19:55:33 ID:uhzWtrid
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ なんだこれ?
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
B/L/O/O/Dスレから誘導されました。テンプレ使うの忘れてた…
お目汚しすみません
537風と木の名無しさん:2006/05/07(日) 22:33:59 ID:Ej9zs6SQ
>523
こういうシチュに弱いので、すごく萌えますた!
538風と木の名無しさん:2006/05/07(日) 22:36:31 ID:XHuySHGn
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  茸筍だとかマンソンだとか忙しそうなゲイニソさんだモナー
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  どちらかというと谷丘だよ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧   微妙ダケドナ!
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )   
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
539ひたいにくちづけ 1/6:2006/05/07(日) 22:37:20 ID:XHuySHGn
窓から差し込む月明かりだけを頼りに薄暗い部屋の電気を点けようと伸ばされた手を素早く掴んで、身体ごと引き寄せる。
慌てた声を挙げつつも決して抵抗はしようとしない男を両腕ですっぽりと包み込んでしまえば、鼻を擽るのは彼の――優しい香り。
その匂いをしばらく堪能した後、少しだけ身体を離す。
文句を言おうと口を開いた彼の短い前髪を、そっと掻き上げて口づけようとしたら―――――





もの凄い勢いで突き飛ばされた。




540ひたいにくちづけ 2/6:2006/05/07(日) 22:38:27 ID:XHuySHGn
「何すんねん!?」
「アホ!デコは嫌やてゆうとるやんけ!」
思わず尻餅をついて床に倒れこんだ俺を労わる様子もなく、丘邑はさっさと電気を点けて部屋のカーテンを閉めた。
床にはカーペットが敷かれているとはいえ、その下は堅いフローリング。
よって強打した尻はジンジンと痺れるように痛むのに、怪我をさせた本人は悪びれる様子がまったく無いようだ。
このちっこいカラダのどこにそんな力があんねん、と唸りながら立ち上がると、その本人は「自業自得」と冷たい目線だけを寄越した。

確かにそう。その通りなのだが。


「そやかて、そんな思いきり突き飛ばすことないやろ!?」
「言うたかて、お前が何度も何度もしつこいからや!」
う、と言葉が詰ったのをいい事に、丘邑はさらに畳み掛けた。
「俺は『するな』て言うてるやん!そやのに隙あらばやろうとするし…」



「デコにキスされるとお前との身長差にムカつくから嫌なんや!」


541ひたいにくちづけ 3/6:2006/05/07(日) 22:39:09 ID:XHuySHGn
そうなのである。
もともと身長にコンプレックスを持っている丘邑なので、自分よりも背の高い男が自分の額に易々と口を寄せるという事が、よほど屈辱的なのだろう。
ならば、額ではなく口ならキスしても良いのか、と問いかけた事があるのだが、その時は暫くの沈黙の末に了承を得た。
もちろん、俺も額よりは口の方が断然いい。
ただ、その境界線がよくわからない。丘邑らしいといえば、丘邑らしいが。

しかし、そんな理由で先程の甘いムードをぶち壊された日にゃ、こちらも黙っていられない。

「そんなん…身長差は仕方ないやろ」
この際、額には拘らずさっさと口にしとけばよかったという考えは払拭する。
「仕方ないけど………仕方ない言うな!」
彼自身も認めたくなかったのか、言い直す丘邑。
「言うなて、アンタかて言ったやん!」
「アンタ!?お前いつの間にそんな偉そうになったんや!」
「今更そんなこと言うんかい!」
「ああ何度でも言ったる!いつの間にそんな偉そうになったんや!」
まるで子供の口喧嘩。止めるきっかけを見つけられずに、考える暇もなく口から勝手に言葉が飛び出していく。
542ひたいにくちづけ 4/6:2006/05/07(日) 22:39:46 ID:XHuySHGn
あーもう、と勢いのままに、小さな子供みたいに喚く男を傍にあったソファに押し倒した。
「…ぅわっ!…なに…?」
ぐるりと視界が変わって焦りを隠さずにはいられない丘邑を見下ろしながら、ふと、あることに気付く。
「…何やもー…何すんねん!」
「さっき突き飛ばされた仕返し…やったけど…」
状況を理解するなり怒り出した丘邑の両腕を掴んだまま、素早く目の前の額にキスをした。
唇は軽い音を立てて離れ、残ったのは丘邑の唖然とした顔。
「ほら、これなら身長差あっても気にならへん」
そう言って笑ってみせたのはいいが、彼の顔がみるみる内に赤く染まっていくのを見て、自分の顔も熱くなっていくのを感じた。

「………」
「………」

お互いの顔を見てますます顔を赤らめるという、まるで中学生みたいなことをしながら、しばらくそのままの体勢で動かなかった。いや、動けなかった。
掴んだ腕から、布越しに絡めあった足から、触れている場所から、熱が伝わる。
今よりももっと近くでもっと深く繋がったこともあるのに、まるでそれが初めてのように身動きが取れない。
543ひたいにくちづけ 5/6:2006/05/07(日) 22:40:20 ID:XHuySHGn
暫く無言で見つめ合った後、何を思ったか、丘邑はそのままの体勢で少々強引に俺を引き寄せた。
「わっ…!」
丘邑を下敷きにしないように慌てて身体を動かすと、額に微かな感触。
え、と思ったときにはもう、彼は俺の下からすり抜けていた。カーペットの上に膝立ちになって、自分を覗き込んでいる。
「これでお相子やで、谷辺」
「…丘邑さん?」

「…お前の気持ち、今ならわかるかもな」

そう言って今度は唇に触れるだけの、長くて、甘い、キス。
唇を離した後、普段はどちらかというと消極的な恋人の積極的な姿にただただ呆然としている俺を見て、丘邑は満足そうな笑みを浮かべながら部屋を出て行った。
544ひたいにくちづけ 6/6:2006/05/07(日) 22:41:25 ID:XHuySHGn



「………」
彼は風呂の準備をしているらしい。
バスルームから聞こえてきた湯を張る音を耳にして、ソファから立ち上がり、丁度、彼を追いかける形で部屋を出る。

抱きしめてもう一度唇を重ねる前にこの赤い顔が元に戻ればいい、と思いながら。


545風と木の名無しさん:2006/05/07(日) 22:43:07 ID:XHuySHGn
 ___________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧   前回は本当に失礼しました
 | |                | |     ピッ   (・∀・;)     内容の未熟さと偽関西弁には
 | |                | |       ◇⊂    ) __    目を瞑って下さい
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
546風と木の名無しさん:2006/05/07(日) 22:50:00 ID:2SmyUidE
>>545
GJ!!
萌えた!!
547風と木の名無しさん:2006/05/08(月) 01:17:05 ID:TgI7gf5l
>>513
ンマー!ハゲシク萌えた。まさか百合可に萌えるとは。神!

牛ボイ×おまわしTの絡みが、来週たくさんありますように。
548風と木の名無しさん:2006/05/08(月) 01:21:55 ID:pIFYHdyE
>521さんの文章すごい好きです。矢欧シリーズ楽しみにしてました。
捨てアド晒しときますので、気が向かれたらサイトのヒントの一つも頂ければ幸いです。
549風と木の名無しさん:2006/05/08(月) 01:41:16 ID:YeA+NwRa
>521 乙でした。毎回萌えさせて頂きました。
この続きを探しに行きたいので、ぜひヒントをお願いします。
550風と木の名無しさん:2006/05/08(月) 03:12:59 ID:+NuXWpca
>>545
乙です!
デコちゅー萌えたよ…やっぱいいねこのコンビ。
頭にちゅーもやってのけた2人だしw
551風と木の名無しさん:2006/05/08(月) 04:18:23 ID:24L00VTF
>521さん
自分もすっごい楽しみにしてました。
是非、ヒントを頂けたらと思います。お願いします。
552風と木の名無しさん:2006/05/08(月) 10:03:23 ID:mzF2xhEY
>>545
まってたよーGJGJ!!!!
姐さんのお陰で、新しい萌えにこのコンビが加えられたよ!!
新しい萌えをありがとう!!
553521:2006/05/08(月) 21:31:50 ID:hekLNlpn
あったかい言葉ありがとう・・・(つД`)・゚・
蓮の中の人方面から探してもらうと見つかるかも。
どうしてもわからなくて、それでも見たいって奇特な人いたら捨てアドにメルどぞ。
なんか誘い受けでごめん・・・。
554風と木の名無しさん:2006/05/08(月) 23:05:22 ID:EpEsdvxd
流石は一過性厨ジャンル

馴れ合いなら他所でやれ。
サイト晒すんなら初めっからサイトに上げとけ。
宣伝厨も21歳未満もお断りだ。
555風と木の名無しさん:2006/05/08(月) 23:09:48 ID:u5FoNSLL
リア厨のアドレス帳まで収集しているとは
本当にモララーのコレクションは何でもありだな。
556風と木の名無しさん:2006/05/08(月) 23:10:08 ID:ASu9DF5i
ここはまだ黄金週間なのか…
557風と木の名無しさん:2006/05/08(月) 23:32:17 ID:hekLNlpn
すまん正直ちょっと調子にのっていた。指摘されて我に返った。
ということでアドレスは使用不可にしました。

しばらく来ないから許してくれ・・・。
558風と木の名無しさん:2006/05/08(月) 23:35:11 ID:2cL5Y8o/
しばらくって言うか二度と来なくて良いです、はい。
投下これで最後にするんでしょ?
559風と木の名無しさん:2006/05/09(火) 00:15:11 ID:ibI3Ypy6
もういいじゃん、来ないって言ってるんだし。
ロムもしないってことでしょ?と好意的な解釈をしてみる。
楽しませてもらってたからこういう形でさよならは残念だが…。
ふいんき悪くなると他の人投下しにくいし。

次のビデオどうぞ。
しかしやっぱりこの先もこの棚はDVDでなくビデオなんだろうか
560風と木の名無しさん:2006/05/09(火) 00:18:47 ID:+TFXhTZX
古今東西のあらゆるメディアを網羅していても
ビデオ棚なんだからビデオ棚だと思う
561風と木の名無しさん:2006/05/09(火) 00:30:38 ID:NC/N1R8x
売り物が変わっても名称がレコード店、ファミコンショップ、のまま
みたいなもんだと思う。
562風と木の名無しさん:2006/05/09(火) 03:29:02 ID:fn7c+iHO
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    | コナソ映画観にいって西×東が再燃したらしいよ
                    | (名前一切出してないですが)
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  未来話の上に殺伐系なので注意。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧  乱れてるな・・・
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )    
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
5631/4:2006/05/09(火) 03:29:38 ID:fn7c+iHO

(――なんで)

射るように自分を見つめてくる視線に、身体中がざわめく。

(なんで、こういう状況になってるんだっけか)

ごくり、と、喉が鳴ったのは、多分期待に因ってだった。


数年前に結婚した目の前の男が、相も変わらず人好きのする笑顔をまとい、疲れた日常色の自分の
ワンルームへと押し掛けてきたのは数刻前のこと。

出会った時から、もう何年経ったろうか。何かと理由をつけては態々大阪から上京してきていた彼も、
結婚してからは流石に自重したのか年に数えるほどしか顔を見せなくなっていた。携帯の履歴からも
完全に名前が消えかけ、ああこんなものかと思っていた矢先に、何食わぬ顔をして前触れもなくやって
きたのには流石に面食らった。

――きっかけは、一体なんだったろう。

離れていた間のことなど微塵も感じないほど変わりなく昔話に花を咲かせ、大分酒も進んだ頃合だった。
自分はそれは久々に、いい気分でいたつもりだったと記憶している。相手をからかうように他愛もなく
じゃれ合っているうちに、保っていた互いの距離を詰めてしまったのが悪かったのか。他意なく彼の左手
の薬指の指輪に触れた自分。次の瞬間、彼の瞳を覗き込んだりしたのがまずかったのか。けれどもそんな
ことは、最早何の言い訳にもならない。

壁際に追い詰められて、腕の中に囲われて、真っ直ぐに目の中を覗き込まれて。

僅かな感情の欠片も見逃すまいとするかのように、隠された何かを探るように自分の全身を射るその瞳の
強さに酷く肌が粟立つのを感じて、無表情を保ったまま胸中で苦笑を漏らした。
5642/4:2006/05/09(火) 03:31:32 ID:fn7c+iHO

らしくない、と、苦笑を刻んだ心のままに、そう思う。らしくない。誰かに感情を掻き混ぜられるなんて。
いつだって暴くのは自分で、追い詰めるのは自分の方で、それなのにこんな風に退路を塞がれて、なお
逃げたがる犯罪者の気分になるだなんて本当にらしくない。逃げ出したいと思いながら、それでも何かを
期待する、こんな訳の分からない感情が自分に存在していることも、何もかもが決して在り得ない筈のもの
だったのに。

―――だけどこいつが、オレを、見るから。

彼の瞳が、真っ直ぐに自分の真実を暴き出そうと、見詰めてくるから。

むしろこれは、「観察」と言った方が正しいのかもしれない。だってこれは、推理をしているときの瞳だ。
獲物を追う時の、犯人を追い詰める時の、探偵の眼だ。彼の心をそのまま現したかのような、強い強いその
瞳の彩。苛烈で一途で、けれどもどこかに情を含んだ、深い森を思わせる生命力に溢れた瞳。唯一この存在だ
けが、嘘で固めた小さな自分の中の真実を見つけ出した。それだけで酷く救われたかつての自分は、いつの
まにか記憶の中だけの永遠に動かないものになった。

だからきっとこんなに、いつまでも自分はこの男に対する僅かばかりの執着を捨てきれずにいるのだろう。
もう必要のない筈の「本当の自分を見る瞳」を、いまだに自分に向けていたいと思うくらいに。

好きだと、思う。彼のこの、自分だけを見る強い眼差しが好きだと。心から。

「――――…」

腕が、伸ばされる。少しだけかさついた体温の高い掌が、何かを確かめるようにそっと頬に触れる。これもまた、
嫌いではない掌。むしろ、どちらかといえば好きな。出会った瞬間から今まで、それこそ散々触れてきたくせに、
今更のように躊躇いを隠さないその様子がおかしくて思わず薄く喉で笑うと、漏れ出る呼気ごと奪い取ろうと
するかのようにいきなり口付けられた。
5653/4:2006/05/09(火) 03:33:08 ID:fn7c+iHO
「……最悪やな、お前」

口付けの合間に、苦しげに囁かれる声。そう、この声も好きだと思う。久しぶりに聴いた、どうしようもなく自分を
求める声色。掠れた低い音も、熱い吐息も、何もかもが自分だけのための。

―――独占欲と言うよりはむしろ。

征服欲、なのかもしれないと。

唐突に浮かんだその考えに、何故だか酷く満足な解答を得た気がした。多分自分はずっと、腹を立てていたのだ。
自分の所有物のはずのものが、気付けば勝手に違う飼い主を選んでいたことに。取り戻したいなどと、女々しいことを
思ったわけではなかった。だって知っている。こんなにもこの男は、いまだ囚われたままの想いを抱えて違う首輪を
嵌めている。左薬指に光るその鎖をゆっくりと撫でると、目の前の男は驚いたように見詰め返してきた。

「…窮屈じゃねえ? コレ」

そう言って、もう一度、ゆっくりと指輪のラインをなぞる。逡巡すらも許さない。専制君主の笑みで、その表情だけで
命令する。どこか苦しげだった男の表情が、ゆっくりと諦めの色を帯び、次いでじわじわと熱を伴った真剣なものへと
変わっていくのを、悠然と、陶然と眺めていた。目の前の相手の言わんとすることを正確に読み取ったらしい男は、
空いているほうの手で指輪に触れる悪戯な手を包み込んで耳元で囁いてくる。

「…はずして、くれへんの?」

お前も共犯や、と低く言う声に、屈託なく笑った。絡み付けるように指を這わせ、ゆっくりと指輪を外していく。小さな
金属音を立てて自らを繋ぎ止めていた鎖が床に落ちるよりも先に、自分の体をきつく抱きしめてくる、力強い腕。

「……ホンマ、最悪やな、お前」

先ほどと同じ台詞をもう一度言った男に口付けられて、何も言わずにもう一度喉で笑った。楽しい訳でも嬉しい訳でもなかっ
たが、酷く感情を満たす征服感。それは多分両方が抱いているはずのもので、絡めた舌先の熱さに、ついぞ忘れていた互いの
欲望が一気に湧き上がるのを感じた。
5664/4:2006/05/09(火) 03:34:49 ID:fn7c+iHO

深く深く、合わせられる唇の感触。小さく名を呼ぶことすらままならず、息を呑む音すら、キスに閉じ込められる。正常な思考も
判断力も、理性すらかなぐり捨ててしまいたくなって思わずきつく口唇を噛み締めても、それすら端から熱い唇と舌でこじ開けら
れる。

溺れそうだ、と思った。苦しくて、息ができない。呼吸を奪われ、きつくかき抱かれ、何処にも行けないように水底深く引き摺り
込まれる感覚。怖くて冷たくて――なのに身体だけが、こんなにも熱い。

次第に霞みがかる意識に、誘われるように眼を閉じて。


―――自分はこの男のことが好きなのだと、今更のように、そう、思った。

567風と木の名無しさん:2006/05/09(火) 03:35:53 ID:fn7c+iHO
___________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ブチ切り話でスマソ。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

何回返り咲き萌えすれば気が済むんだろうか自分…。
568風と木の名無しさん:2006/05/09(火) 09:00:47 ID:ibI3Ypy6
やべえ超萌えた。orz
569風と木の名無しさん:2006/05/09(火) 22:12:06 ID:erE6gdHq
>>562
こういう話凄く好きだ。
自分も毎年この時期は返り咲き萌えしてるよ orz

570風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 00:14:01 ID:zkdbSCsV
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )74ガ オオクリシマース!

ナマモノ注意。
原石→点殻→電源!の悪少年
−−−−−−−−


「こらぁ!寝んな言っとるだろが!」

怒鳴る俺の声に共鳴して、キョウジが激しく吠えている。
が、それでも起きないのはこれ如何に。

「ネタ合わせばしよ言うたんは、キヨトやろが!」

キヨトを居候させてくれている大先輩が持たせてくれたという筑前煮は、大半が俺の胃に収まった。
まぁいつも食わせてもらってるだろうし、働かざる者食うべからずだ。
それにしても、久々に食べる筑前煮は美味い。



「いい加減にせぇや!おきんかい!」

「んー……お前がおらんかったら…」

「あぁん?」

「お前がおらんかったら……どうしたら……」

寝言か?
たかが仮眠で寝言言うヤツも珍しいが。
571風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 00:16:05 ID:zkdbSCsV
「はよ…帰ってきてな…」

「………」

……俺が、鑑別所行ってた時の夢でも見てるのか。
つか、キヨトはそんなこと言ってたのか。
寝言とはいえ、嬉しいというか照れくさいというか。


「俺は、ここにおるで」

そっと頬を突き、もう少し寝かせてやることにした。





その後、1時間経ってやっと起きたキヨトが、俺にシメられたのはまた別の話。

−−−−−−−−
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)74デシタ!
福岡弁メチャクチャですι
572風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 02:08:57 ID:Pg0OKEib
>>570
GJ!! 悪少年待ってた!
鑑別所……ワロスw
573風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 10:37:49 ID:i92WB/a1
ほぼ関西弁だよ…orz>570-571
574風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 13:11:52 ID:LcDxsa0q
>570-571
「こらぁ!寝るなて言うとろうが!」
「いい加減にしぃよ!おきんかい!」
「俺は、ここにおるよ」

どうしても気になる三つ。
575風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 13:29:15 ID:yIQ+3Z05
方言は難しいけん、勘弁したりんしゃい。
576風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 14:07:48 ID:IcVT3qVR
そうたい。萌えられりゃあ方言なとどうでんよか。
577風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 14:14:00 ID:pxQ7vNKE
萌えに言葉は関係なかろうもん!GJ!
578風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 14:26:50 ID:LcDxsa0q
博多弁と九州弁は違うと思うっちゃけど、どげん?
579風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 15:07:43 ID:EL/CNEnG
そげなこというんやったら、九州全部ちがうんじゃねんかえw
つか、九州弁ちどこの言葉のこと言いよるんかなぁ
580風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 15:55:13 ID:bcV/bZzU
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  AキRAの加井×鐘田だよ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  最後に残った二人にその後愛が芽生えるんだよ!
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ とか言ってるヤシはいねがあ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )  ちなみに原作版その後
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
5811/4:2006/05/10(水) 15:55:55 ID:bcV/bZzU
鐘田がかわいいなんて世も末だ。隣で月明かりに朧に照らされ、らしくなく頼りなげな鐘田を
そっと覗き見ながら俺は溜息をつく。そういえば俺達のネオ凍京はついこないだまさに
終末を迎えたばかりじゃなかったっけか。
「21世紀は始まったばかりだってのに、世紀末とはこれ如何に…」
親父の性癖を知って以来身についた、持ち前のニヒリズムのこぼさせたボヤキが聞こえたらしい。
それまでぼんやりと物思いにふけっていたらしい鐘田がふと俺の方を振り返った。
「イヤ、何でもねえ…あァ、いや、あるのかなァ…やっぱァ…」
何も言わずにじっと見つめてくる鐘田のキレイな瞳に、俺はしどろもどろになる。
参ったなァ。どうしちまったんだ俺は。ああホラ、鐘田も困ってるみてえじゃねえか。
それでも相変わらず何も言わねえで俺の方見てらァ…
いつもなら「おいおい、訳の分かんねェ事言ってんじゃねえよォ」ってしかめっ面でブーたれんのに。
鉄夫の件が片付いて、威勢良く新生大凍京帝国をブチ上げて以来、鐘田は俺しか側にいない時、
時折こんな、らしくない表情を見せる。まあアレだな、何だかんだで、あの頃からつるんでて残ったのは
俺達だけになっちまったし。いくらデキちまってるにしても、女の子のKちゃんの前では、
弱いとこ見せたくねえんだろうしなァ、やっぱ。
にしても、なんでまたそんな、おとなしくてハカナゲで、そんで愁いなんか秘めちまってるみたいな、
見ててたまんねえカオすんだ。だから俺も調子が狂っちまうんだよォ。
おまけに絵に描いたみたいにムード満点の月の夜に、こうして瓦礫の中ふたりっきりだ。
若い男と女なら、それだけで恋が始まるってもんだろう。男と、女ならな。オンナ。
ああ、それなのになんで俺は。よりにもよって鐘田に。
5822/4:2006/05/10(水) 15:56:29 ID:bcV/bZzU
おとなしく黙ってりゃなかなか整ってる鐘田の顔が、月明かりに照らされて。
瓦礫の街を吹き抜ける風になぶられて、前髪がさらりと揺れた。口ごもったままの俺から
それ以上返事が返らないと判断したのか、またふいと視線を外し目を伏せる。頬に睫毛の陰が落ちる。きれいだ。
なんつうかもう、道を誤まりそうなほどに。と思った時には既に誤まっていた。
「鐘田ァ。キスしていいか」
あまりに唐突で理不尽だ。伝えたい事はこんな、いきなり即物的な事じゃなくて。もっとたくさんあったはずなんだ。
たとえば、お前の事を守ってやりたい、とか。この瓦礫しかない荒野をお前と一緒にどこまでも生きていくんだって、
俺はずっと前からそんな風に思うたびにお前の事を抱きしめたくてたまらねえ気持ちになってたんだとか、
これは恋なのかもしれないとか。
鐘田がまた俺の方を振り返った。どきりと跳ね上がった鼓動が痛いほど耳を突くのを感じながら、
俺は次に来る馬鹿笑いと罵声を待った。なのになんで鐘田は黙ってるんだろう。
突然ダチにこんなトチ狂った、趣味の悪いジョークとしか思えねえような事言われて、
なんで鐘田は黙ってるんだろう。
「…なァ、なンか言ってくれよォ、鐘田ァ」
それでも鐘田からは何の返事も無い。ただ黙ってじっと俺を見つめ返す瞳だけがある。
ただ、見つめ返してる。
…俺の言ってる事ちゃんと聞こえてンのかなァ。訳の分からないもどかしい不安が胸の中をモヤついた。
俺の声はちゃんと届いてるんだろうか。鐘田の耳に。
心に。
5833/4:2006/05/10(水) 15:57:11 ID:bcV/bZzU
たまらず俺は手を伸ばした。鐘田のかたちのいい顎をそっと持ち上げる。
切ねェよォ。頼む、何とか言ってくれ、鐘田。何だか泣きそうな気持ちで俺は鐘田に口付けた。
唇を重ねながら目を閉じる一瞬前、鐘田も目を閉じるのが見えたような気がした。
鼓動が耳を打った。そっと触れるだけのキスで精一杯だ。情けねェ話だけど、
やっといて半ばうろたえながら離れた俺の唇から出た第一声は
「…だ、黙ってっとオッケーなんだと思っちまうだろうがァ」という言い訳がましいセリフだった。
ゆっくりと開いた鐘田の瞳は、なんだか困ったように、戸惑ったように揺れていた。
俺と目が合うと鐘田は月明かりにもそれと分かるほど赤くなってちょっとそっぽを向き、
それからふてくされたみたいな声でぼそっと呟いた。
「…イヤだって言ってねえだろォ」
自分の耳を疑う間もなく、飛びつくみたいな勢いで鐘田を抱き締めた俺を、一体誰が責めれるよ?
「鐘田、鐘田ァ、好きだ俺、お前が。大事だ。一生俺が、守って」
あとはもう言葉にならない。けどそれで十分だ。
「おいおい、落ち着けよォ…さっぱり分かんねェだろォが」って鐘田は笑ってるけど。
「これが落ち着いてられるかっつのォ!」
照れ隠しに大声で怒鳴って俺も笑った。俺達は月明かりの下大声でゲラゲラ笑った。
あきれるぐらい色気のねえ状況だけど、たまらなくロマンチックだ。
5844/4:2006/05/10(水) 15:57:55 ID:bcV/bZzU
ひとしきり笑った後、俺はそっと顔を上げた。鐘田の瞳の端に、ほんの少し光るものが見えたけれど、
あんまり笑い過ぎたからなのか、それともそうじゃないのかは分からない。
「鐘田」と呼ぶと、抱き締められたまま、鐘田の頭がことんと俺の肩に落ちてきた。
「…お前はさァ、どこにも行くなよなァ」
いつものように軽口めかした口調だったけど、そんなもんなんかじゃない事が俺には分かった。
たとえ今みたいに鐘田の声が震えてなくても、きっと俺には分かっただろう。
「大丈夫だってェ…ホラ俺あれだぜ、運はやたらとイイみてェだしさァ、
インテリ肌だけどなかなか打たれ強くてタフよ、殺されたって死なねェよ。
お前と一生添い遂げちゃうンだからよォ」
何だそりゃァ、プロポーズじゃねェんだからよォって鐘田が笑ったら、
ナンチャッテと付け加えるつもりだったけど。
鐘田が笑わなかったから。俺の肩に顔をうずめたまま、ちいさな声で「うん」と一言呟いたから。
俺はほとんど半泣きで「ひとりになんかさせねェよ」と付け加えて、この青臭い熱情のすべてを、
鐘田を抱き締める腕に込めたのだった。
585風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 15:59:13 ID:bcV/bZzU
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |    ナンチャッテ!!!
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) ・・・鐘田に乙女ドリー夢見すぎだろ
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
586風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 16:19:39 ID:7L/JhLel
AキRA来たよコレ!
AキRA人口少ないので、嬉しかった。禿げ上がった。
萌えをありがとう。
587風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 18:03:25 ID:573VCiTt
>>585
GGGJJJJ!!!!!

すごいものを見た気がする……!
588風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 19:38:34 ID:IbtjxBio
>>585
GJ!!!!!!!!!
某カップ麺CMのおかげで亜綺羅再燃中の自分にktkr!!!!
兼田受好きなので倍率ドンで美味しかったです御馳走様でした!!
589風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 20:00:09 ID:qAK0Hb97
>>484
ちょwwwwwwwwおまwwwwwwwww
自分、JM者なのに萌えたwwwwwwwwww
590風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 21:20:46 ID:GrmCG2vj
>585
ドリーム上等!!
夢をありがとう585.
591風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 23:32:37 ID:pxQ7vNKE

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  突発的すぎる某でっかいどう出身の少年たち
                   |  オリジナルssだモナ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  北海道弁って可愛いよね…という個人的趣味を込めて
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 私はホカイドー出身者じゃないので
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) 方言の間違いはミノガシテホスィ…。
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
592夕暮れ時のでっかいどう1/3:2006/05/10(水) 23:34:35 ID:pxQ7vNKE
「チャリぎられた……」

突然青い顔で押し黙るものだから、何かと思えば……。
そばにいた笹森はゆっくりした動作で無事だった自分の自転車の鍵を開けた。

「カギかっとらんかったの?」
「かっといたよ。輪っかも付けといたのに!あーっ、くそっ!」
「どっかにどかされたとかないの?よくあるしょや、警備員さんとかに」

自分の自転車を押して歩き出した笹森の背中をちらと見て、伊勢谷はしばらくその場を
うろうろと歩き回ったが、目当てのものは見つけられずじまいだった。
ぷりぷり怒りながら笹森のあとを追いかけて、腹立たしげに鼻にしわを寄せる。
笹森が「鞄、カゴに入れれば」と申し出るとほんの少しだけ不機嫌そうな表情が
和らいだが、それまでだった。

さっきまであんなにおだってたのが嘘みたいだ。
笹森は隣を早足で歩く伊勢谷の顔を覗き込むように見つめた。
伊勢谷の日に焼けた頬を燃え立たせるように照らしていた空の赤色は、
ふたりが歩を進めるたび次第に明度を落としていった。
悔しそうな伊勢谷にかけられるような気の利いた言葉を探したが、どれも気休め、
下手すると余計に神経を逆撫でしてしまいそうな言葉しか見つからなかったので、
伊勢谷の気がすむまで黙っている事にした。
593夕暮れ時のでっかいどう2/3:2006/05/10(水) 23:35:10 ID:pxQ7vNKE
無造作に学生服の上着を脱ぐと、笹森は自分の自転車のカゴの中にそれを放り込む。
ややあとに、伊勢谷の上着がその上に重なった。

「……やっと新調したチャリだったのになぁ」
「しょーないしょ。また新しいの買えや」
「やー、いたましい。貴重なぜんこ、無駄にした」
「またお手伝いに精出せばいいしょ」
伊勢谷のすねた舌打ちの音が聞こえると、笹森は思わず笑みをこぼした。
日は傾きかけ、ふたりが歩く小道にも長い影がかかる。
青々とした畑の緑がぬるい風にさらさらとなびき、ふたりの髪を揺らした。

「ほれ、伊勢谷、後ろ乗れや」
それまで自転車を押して歩いていた笹森がサドルにまたがり、そう伊勢谷に促すと、
ようやく伊勢谷は日に焼けた頬に人懐っこい笑顔を浮かべた。
勢い良く飛び乗ってきた伊勢谷の重みによろめきながら、笹森がペダルを漕ぎ始める。
3つ年上の兄のおさがりである自転車は古く、ふたりぶんの体重に悲鳴を上げて
ふらついていたけれど、ふたりは気にしなかった。
ぬるい空気が自転車の速さに冷やされ、ふたりの火照った頬を撫でていく。
はしゃぐ伊勢谷に悪態をつきながら、笹森も楽しげにペダルを踏む足に力をこめた。
594夕暮れ時のでっかいどう3/3:2006/05/10(水) 23:37:03 ID:pxQ7vNKE

「あんなぁ、あれ、桃子んとこ、知ってるべや?阿部さんとこの家。
犬のこっこ生まれたんだって。見に行く?」
「今から?」
「うん。したっけ、良いのがいたらなんぼかくれるって」
「ほんとに?犬欲しいなあ」
「おめぇはまずチャリだべや」

伊勢谷の不満げな声を背に聞きながら、笹森は笑みを浮かべた。
あいつの事だ、犬かチャリかと聞かれたら―――

犬だ、と答えるだろう。
たくさんの子犬に囲まれて顔をだらしなくふやけさせた伊勢谷が目に浮かぶようだ。
もとの垂れ目がさらに垂れる様子を想像して、笹森は一人ひそかに吹き出した。

「したっけ、犬見たあと家に寄ってけや。うち、確か今日ザンギだから」
「ほんとに?やった。行く。お前の母ちゃんのザンギうまいもん」

日は落ち、あたりはすっかり夕暮れの薄蒼い影が落ちている。
ぬるい風に吹かれた草木の葉擦れの音を遠くに聞きながら、
ふたりは静かな田舎道を走り抜けていった。
595風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 23:38:47 ID:pxQ7vNKE
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ デカイドー弁を使いたいがためにちと不自然なほど
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) 古いデカイドー弁があるかもしれない…スマソ
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
596風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 23:44:14 ID:jcCLOARU
>>575-579に萌えたなんて口が裂けても言えないわぁ
597風と木の名無しさん:2006/05/10(水) 23:49:06 ID:pxQ7vNKE
>>596
そがん書いとぉけどすでにゆっとうとねwww

そがん私は方言フェチやき
どないな方言でも萌えれるんだべさorz<混ざった
598風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 00:30:24 ID:i7Iuape0
>>585
甲金キタコレ!おいしく頂きました!
599風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 10:01:46 ID:MN+xZhqM
720 名前: マドモアゼル名無しさん [sage] 投稿日: 2006/05/10(水) 11:43:41 ID:F3v8hy0l
各星座の必殺技の名前

天秤…エアー・コンディショナー
険悪な空気を和やかな空間に作り上げる。
存在感もエアーな為、重要視されないのが難点。

蠍…ダーク・シークレット・イリュージョン
間接照明限定で淫媚なフェロモンを振りまき、虜にする対重役戦の技。
標的となった者は、知らず知らずのうちに、マンションやブランド品等を買ってあげる。
下っぱには、効き目が薄い。

山羊…メッセージ・イン・ア・ボトル
白ヤギ&黒ヤギのメロディに乗せて、瓶に詰めた手紙を海に流すが、敵にわたる前に海の藻屑と化す場合もある。
中には、不幸の手紙が入っていて、読んだものは最低3日以内に、同じ内容の手紙100通を瓶に詰めて海に流さなければならないが、ギャル文字じゃなければ1からやり直し。

水瓶…スプラッシュ・シャワー
自慢話を延々と聞かされる。
反論しようものなら、その日の深夜に敵の自宅へ押し掛け、全ての水道の蛇口からチョロチョロと水を出して、水道代を跳ね上げる家計に優しくない技。
ナルシストの為、はいはい美少年美少年と言っとけば、水瓶の自尊心は満たされる為、回避可能。

魚…プリティー・ラヴァーズ・ドール
いつの間にか世界の恋人の地位にいる。
うつむき加減で、上目遣いで目はウルウル。
秋葉系のキモヲタや腐女子を自由自在に操り、嫌なあいつを、Look On〜♪
対象に、まとわりつかせ嫌がらせをする。

600風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 16:45:49 ID:kKDBM4hi
>>591
北海道民から言わせて貰うと、そこまで方言は使ってないw
「ぎられた」「ぜんこ」「こっこ」「したっけ」「〜けや」は初めて聞いただし。

でもそれなりに萌えた、GJ
601風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 18:20:47 ID:Ctq0M1+V
同じく道民から言わせてもらうが、少なくともうちの地方では全部聞いた事あるぞ。
『チャリぎられた』『したっけ』『〜しょや』は今時の若い子でも使う。
他のはじいちゃんばあちゃんの言葉使いかなww
『ザンギ』は普通のお店でもその表記だけどね。
602風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 18:32:40 ID:24DnMMLr
自分は使わない言葉の方が多かったけど、男の方が訛りきついっていうし。
「なまら」とか「したっけさー、(けにアクセント)」とかは普通に言う。
エロに使えそうなのだと「ちょす(弄る)」「わや(めちゃくちゃ)」とか?
田舎の方だとこんな感じかも。何はともあれほっこり萌えた、GJ!
あとザンギはセコマだと思う。
603風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 18:43:12 ID:fQEBVgj4
ザンギは道南だとあんま使わないとかいう話もある
あと地味なとこでは捨てる→なげる とかかね
604風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 19:18:57 ID:tVdDY8AH
>>602
例文:「あんまりちょさんでくれ、もう俺、わやだ…」

こうですか?
605風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 20:16:29 ID:HPi39G1b
「お前のここ、わやにしたる」
とかですか?
606風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 20:27:56 ID:w7PCmx1R
>>604-605
おまいらモエスwwwwwww
607風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 20:37:43 ID:ZbTdvDP0
僭越ながら方言に萌えつつも言わせていただきますよ。
姐さんたち、ここで輝くなと(ry
608風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 21:07:04 ID:x76SpHAl
わやって愛知でも言うなぁと名古屋人が通りますよ
(同じ意味だ)
609風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 21:24:09 ID:cLRbCl1o
方言萌えだけならこっちで。

方言で801
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1136143655/
610風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 22:07:07 ID:MSAOGelh
>591-595
ホカイドー弁テラウレシス(*´∀`)ホッコリモエー

ザンギはザンギだべさ。唐揚とは違う。
鍵をかける=じょぴんかるとも言うw
基本的に道産子は自分が方言使ってると思ってない場合が多いw
「うるかす」(水に浸すの意)とか普通に使ってたら
埼玉在住の叔母に懐かしいって言われて気付いたorz
611風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 22:21:26 ID:j4UiZ1gO
空気嫁
612風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 22:49:50 ID:5ERP/zcz
>>602
関西やけどわやくちゃは言うなぁ
613風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 22:53:42 ID:uWGj2SJp
さすが厨率の高いスレですね。
いい加減雑談スレなり方言スレなりに移動しろ。
614風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 22:56:38 ID:2j9UiJiy
驚くほどのウザさだ
615風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 23:11:19 ID:wq5PVY2Y
番組を録画したビデオを見返すと同じCMが何度も何度も入っていた時のあのウザさに似ている
616風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 23:28:41 ID:JI6Lc62R
>>611-615
つ 鏡
617風と木の名無しさん:2006/05/11(木) 23:35:29 ID:1BGo0ndH
>>615
そうかこの空気読めない一連の雑談はCMだったのか

それではCM終了5秒前!次のビデオいってみよー↓
618風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 00:03:06 ID:fUKAnBxq
CMは早送りするに限るな
619風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 00:25:32 ID:BJqM8kQd
荒れてますね
620風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 01:16:41 ID:D50UPWiA
方言ネタとお国ネタがこうなるのはデフォなのでワクワクして見てた
621風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 01:50:48 ID:6KJHjrAP
それより>>599が何なのか気になってしょうがなかった
622風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 01:52:32 ID:i6ZwzzhD
このヲチャ気質め。ワタシモナー
623風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 10:39:57 ID:QTgsovcZ

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |   ビデオレンタルしてまた萌えたらしいよ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|   今更な話だよなぁ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 離島のやもめ漁師と医者だってさ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
6241/2:2006/05/12(金) 10:41:36 ID:QTgsovcZ
島に微かな秋風薫る頃、孤島と竹広は島の南へ続く道を走っている。
勿論、いつも孤島が乗っている古い自転車に二人乗りで、だ。
暑さがようやく和らいだ海風を受けながら、眩しそうに目を眇める孤島の後ろで
竹広は彼の白衣を纏った細い肩を見つめていた。

先生はどこもかしこも細い。
漁師である竹広の父とは明らかに違う体躯。肌の色もまるで違う。
この細い肩で、彼は島の人間全員の命を背負っているのだと思うと、
凄腕の名医である筈の彼が酷く頼りないような気がしてならなかった。

(先生、疲れないのかな…)

竹広は白衣の背中にそっと額を押し付ける。瞬間、ふと鼻をかすめた匂いに首を傾げた。

「先生……?」
「んー?」

意気揚々とペダルを漕ぎながら、間延びした返事を返す孤島に竹広は、
むぎゅっと鼻先を押し付けて匂いの元が彼であるかを確認する。
暫しの竹広鑑定の結果、やっぱり匂いの犯人は孤島だった。
匂いの元が判っても、未だにスンスンと鼻を押し付けてくる竹広に孤島は
くすぐったそうに身を捩って笑う。そのせいで自転車がふらつき二人は慌てて体を離した。
6252/2:2006/05/12(金) 10:45:42 ID:QTgsovcZ
「何、竹広君。どしたの?」
驚いたせいであがった息を整えながら、孤島は竹広に聞く。
竹広は孤島を見上げ、もう一度額をその背中に押し当てて呟いた。

「先生…。先生って、何か、良い匂いだね」
「えぇ?何だそれぇ」

可笑しそうに笑う孤島に、それでも竹広は良い匂いがするんだよ、と呟いた。
そんな竹広をチラリと見やると、孤島はやっぱりだねぇ、と笑った。

「なにがやっぱりなの?先生」
聞き返してきた竹広に、孤島は何か思い出すように前を見つめながら口を開いた。

「うん。葉等さんと竹広君は、正真正銘の親子なんだなぁって思って」
「どういうこと?」
「この前もね、やっぱりこうやって葉等さんにうしろから………」

孤島はそう言いかけて、止まった。竹広が何事かと思って見上げると、孤島は
真っ赤になって口を噤んでいた。それはもう、耳の後ろから首元まで赤かった。

「先生どうしたの?お父さん、先生になにかしたの?」
「竹広くん…い、今のは、き、聞かなかった事に…」
心配そうに声をかけてくるタケヒロに、孤島はそう言うのが精一杯だった。
「なに?どういうこと?」
「な、なんでもないんだ、ホントになんでもないから…!」
何かを誤魔化すようにペダルを漕ぎ続ける孤島に、竹広は首を傾げるしかない。
仕方が無いので、今日も暑いねぇなどとしどろもどろに話し続けるその背中に
額を押し付けて、竹広はまた匂いを嗅いだ。

(…お母さんって、こんな匂いだった気がするなぁ)

その後竹広がこのことを話して父親を慌てふためかせたのは、また別の話…
6262/2:2006/05/12(金) 10:47:38 ID:QTgsovcZ
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ エロもないし漁師出てこないしでスマソ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
627風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 13:14:02 ID:rKl5zgV4
何を、何をしたんだ漁師
気になるじゃないか…!GJ!
628風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 15:11:22 ID:UWysPA6K
ワトだよ(≧∇≦)b

「てぺ君・・・」
「あっ・・・ダメだよえーちゃん///」
「ちょっとだけ・・・」
「人が来ちゃうってば・・・っ」
「嫌?」
「えっ・・・嫌じゃないけど・・・///」
「じゃあいいよね」
「あっ・・・もう仕方ないなあ・・・」
629風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 15:27:04 ID:/AyavOtO
イミフメ(≧∇≦)e
630風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 16:12:35 ID:9YGeRgHP
>623 別の話気になるじゃねーか!GJ!!
631風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 20:03:33 ID:EsUHz0kp
>>623
(*´Д`)ハァハァハァハァ
GJ!
632風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 22:43:31 ID:0JXuR3EI

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |初投稿です。某異常なコソビ愛のゲ仁ソ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  荻←屋萩でちょとシリアス気味かも
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
6331/2:2006/05/12(金) 22:45:53 ID:0JXuR3EI

「もし来なかったらどうなってたと思う?」
今から十年以上前、上海勤務だった頃の事。
あれは本当嬉しかったなぁ。
だって海外だよ?
普通来ないって思うでしょ?
でも来てくれた。
俺の為だけに。
本当感謝してる。
だってさ…あ、これ以上言ってもさっきと同じ事しか言えないや。
でもこれだけは本当。
感謝してる。
大好き。
「え〜?もしなんて絶対ないよ。俺行ったでしょ?」
「だからもしもだよぉ」
もしあの時来てくれなかったら俺はどうなってただろう?
時々思う。
あの時があるから今があるんでしょ?
だったらもしあのとき荻が来てくれなかったらさ、俺はどうなってたの?
…きっと今頃。
(…海底にいるかもなぁ)
うん、もしかしたらそうかもしれない。
自殺して海底。
極端だけどそんな気がする。
だから今地上にいれるのは奇跡かもしれない。
きっとそうだ。
「あのね屋萩」
「何?」
6342/2:2006/05/12(金) 22:47:31 ID:0JXuR3EI
荻の目をじっと見る。
真直ぐな目。
「たとえもしもでもね、俺は絶対迎えに行くよ。だからもし来なかったらなんて絶対ないんだよ」
あぁまただ。
また愛されてるなぁって思っちゃった。
まぁ実際のとこ愛されてると思うし。
「わかったよ。…ありがとう」
だけどそれが怖い時がある。
俺はどこまで荻に依存してるのかって。
荻がいなくなっちゃった途端きっと俺壊れるんだろうなぁって。
きっとその時は俺死んじゃうんだって。
「屋萩?…大丈夫?」
「え?」
「だって屋萩泣いてるよ…?」
いけない。
何時の間にか目が涙でいっぱいになってた。
心配させたくない。
荻を心配させちゃいけない。
「大丈夫だよ」
うん、今は大丈夫。
まだ荻は俺のそばにいる。
だからまだ大丈夫。
だけどもしいなくなったら駄目になっちゃう。
だからお願い、いなくならないで。
その時の俺の行く末はきっと、地上にも、この世にもいないんだから。
本当に大好きだから。
そばにいてね?
635風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 22:48:42 ID:0JXuR3EI
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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ オメヨゴシスンマセン…
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
636風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 22:54:35 ID:/R9DtKtb

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  いつだったかのオヤジ話最後
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  前スレ 41-47からとはこれまた豪快な遅さだな
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧  ∧∧  ワスレテタワケジャナイヨ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )( ゚Д゚ )  ワスレテタワケジャナイヨ
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
6371/7:2006/05/12(金) 22:55:29 ID:/R9DtKtb
7時を過ぎ、片付けを始める。
シャッターを閉めて帳簿を付け、のろのろと棚を整理する。その一つひとつの動座が酷く億劫だ。

あの人が店に訪れなくなって一ヶ月が経とうとしている。
いつも彼が来る六時が過ぎ、店を閉める7時になっても来ない、そんな日が一日、二日と続き今日まで。
常連を一人失った、ただそれだけのことだろう。そう考えようとしても、想いの募った頭はそれを上手く受け入れてくれない。
あの時乱暴に手を払ったりしなければ、変わらずにあの人が来る今日があったのだろうか
気を悪くしたのだろうかそれとも分かってしまったんだろうか、好きだと。
もう何度目か分からない考えが頭の中に浮かんでは、喉の奥に溜まりどんよりと重みを増していく。
明かりを落とし暗くなった店内で煙草をふかしていると、俺は何をしてるんだろう何をしてきたんだろうと、虚しさが込み上げてきて少し視界が滲んだ。
暗い中で考え事なんてするもんじゃない。

今日も小さな舌打ちと共に一日が終わる。

乱暴に煙草をもみ消し、家へ続く戸に手をかけたところで
ジリリリ、と店の電話が鳴った。
6382/7:2006/05/12(金) 22:56:15 ID:/R9DtKtb

メモを見ながら、相変わらずの緩慢な動作で酒を運び出す。
季節の変わり目の、学期終わりと始まりは近くの大学に度々呼び出しがかかる。
学部、専攻ごとの簡単な飲み会の一次は、とりあえず、と大学の学食や教室を借りて開いてしまうらしい。
店を閉めてから酒を持ってきてくれなどと頼まれても、お得意様では断れない。
チューハイの箱と数本の強い酒を車に乗せてエンジンをかけた。

手続きを済ませ校内に乗り入れ、食堂近くの駐車場に車を停めていると、学生らしき青年がこちらに走ってきた。
「お電話した方ですか?わざわざすみません!えーと、これですか?一緒に持って行きます」
はきはきとした感じの良い青年だ。どうも、と小さく礼を言いながら酒を運び出す。
こっちです、と少し長い廊下を歩き案内された部屋に入ると、数十人ほどの学生と先生らしき人達が談笑していた。
結構広い部屋に美味そうなツマミと和やかな空気、一心に飯を掻っ込む学生もいれば、真面目な顔で講師らしき人と話し込んでいる人もいる。
いい学校なのだなと、賑やかさを少し羨ましく思う。
6393/7:2006/05/12(金) 22:57:00 ID:/R9DtKtb
注文された商品を全て運び入れ、ではこれで、と部屋を出ようとすると、目の端にこちらを向いたまま止まっている人が映った。

何げなくそちらを振り返ると、瞬間、時間と空気が固まった。
彼、だ。
目を見開き、とても驚いた様子でこちらを見ている。
どうしてここに、お互いそう言いたげな目で見詰め合う。
目は合ってしまった。もう無視はできない、気付いていないふりはできない。気まずい空気が流れる。
先に口を開いたのは俺の方だった、そのことにまた自分で驚いた。
「あ、の。お久しぶりです」
「・・・お久しぶりです」
「です、ね。本当に」
どうしよう、何を話していいか分からない。いち客である彼に、来なくなった理由など聞けるはずがない。
あの時の事を謝ろうか、今更だろうか。
「最近忙しくてなかなか行けなくて、・・・酒も今日久しぶりに飲みましたよ。生徒に誘われて」
ばつが悪そうに彼が言った。俺なんかに言い訳しなくてもいいだろうに。それとも本当に忙しかっただけなのだろうか。
「はあ、・・こちらにお勤めだったんですか。」
「ええ、半年少し前から。言っていませんでしたね」
そう言って、彼が少しぎこちなさを含みつつも微笑む。
その笑顔を見てああ駄目だ、と思う。これ以上ここにはいられない。一ヶ月ぶりに見るこの人は、変わらずに魅力的な男で。
誰にも平等に向けられるであろう笑顔に未だそれ以上を見出そうとしている自分に気付き、この馬鹿野郎、と心中で舌打ちする。
「驚きました。・・・あの、それじゃ、俺はこれで」
そう言って足早に部屋を出た。
一歩踏み出すごとに歩調は早まり、外に出る頃には半ば駆け足になっていた。
空を仰いで乱れた息と動機を整える。5月に入ったとはいえ、夜の空気はまだ涼しくて心地良い。
きっと明日からも彼は来ないだろう。先ほどの張り詰めた空気を思い出してそう考える。
6404/7:2006/05/12(金) 22:57:39 ID:/R9DtKtb
「・・・帰ろう、そんでさっさと寝ちまおう」
自分に言い聞かせるように呟き、歩き出そうとする。

「・・・って、待って下さい!」
後ろから呼ぶ声にハッとして振り返ると、息を切らして走ってくる彼がいた。どうして。
落ち着いたはずの動機がまた高まる。
「あの、何か」
「・・・嘘です」
「え?」
嘘って、嘘つく間があるほど多く話してもないような。何のことだ。
「忙しくて行けなかったなんて、嘘なんです。
 ・・・好きに、なってしまったんです、あなたが。おかしいのは分かっています、でもどうしようも無くて。
 いつかあなたをどうにかしてしまいそうな自分が恐くて、行くのを、やめたんです」
息つぎもせずにそうまくし立てられた。何を言われたのか良く分からない。
好きになった?恐い?彼が?何を?俺、が?
言葉が、出てこない。体温が上昇していく。
「・・・」
「急にこんな事を言って、どうすればあなたに謝罪できるのか分からないが、・・すまない」
俯いて黙り込む彼は心底苦しそうで、頭はいまだ追いついてきていないのだが、眉間に皺を寄せた彼、そのことにただ心が痛む。
「・・・何であんたが俺に謝罪しなきゃならんのですか」
やっとのことでそう問いかける。まだよく分からない。好き?俺が?
「こんな自分と年も変わらない男に好きだと言われて、不快に思ったのではないかと思って。
 本当は、これも言うべきではなかった。でも今日あなたに会って、自分を止められなかった。情けないです」
駄目だ分からない。
どうして不快に思うなんて、言うべきではなかったなんて、情けないなんて。
俺を好きだと、それだけは信じていいのだろうか。
「どうして男じゃ駄目なんですか」
「どうして年なんか気にするんですか」
「どうして好きになったらいけないんですか!」
混乱に比例してどんどん語気が荒くなってくる。
嬉しいはずなのに、悲しい。
6415/7:2006/05/12(金) 22:58:44 ID:/R9DtKtb


男が男に好きだと言って、はいそうですかと受け入れられると考える人はまずいないだろう。
この人が俺の気持ちを知っていたはずはないし、察してくれなんてのは俺の我侭だ。
でも、こんな風に好きと言われて、訳の分からないまま謝られて、それで、俺は一体どうすればいい。
「・・・どうして、初めから俺が断ると決め付けるんですか」
「それは、どういう」
だから、と言葉を遮る。言ってしまえ。
「俺は、あんたが好きなんです」
半分ヤケでそう口に出す。
ポカンとした顔でこちらを見ていた彼が、そのままの顔で口を開く。
「私は男ですよ」
「あんただって男の、お、俺が好きなんだろう」
何を言わせるんだ、というか何を言っているんだ俺は。
勢いに任せて思うままに言ってしまい、少し落ち着いてきた。冷静な思考が戻ってくると、今度はこの状況の恥ずかしさに逃げてしまいたくなる。
「40過ぎですよ」
「そんなの、俺だって」
彼もどうやら落ち着いてきたようで、顔には優しげな笑みが戻っていて、余裕まで浮かんで見える。それが少し憎い。
きっと俺の顔はまだ赤いままだ。

「また、店にお邪魔してもいいですか」
「・・・聞かんで下さい」


6426/7:2006/05/12(金) 22:59:54 ID:/R9DtKtb
それから、俺達は半年の間こねくり回した互いの想いをゆっくりと打ち明けあった。
酒の力は偉大だ。普段は絶対に言えない事が、少しずつでも口に出来る。
そんなことに今更気付いて、感動した。まったく酒屋失格だ。

おっさん二人が、酒のせいだけではない赤い顔を向かい合わせて話す光景は、さぞかしおかしなものだろう。
酒なら腐るほどあるからと、うちで飲む事にしたのは正解だった。

飲みながら話す。
お互い相手の言葉に、そんな立派な人間じゃないと照れて、赤くなって、少し黙り込んで、また笑った。
彼が俺の家で、いつもは買って帰るビールを飲んでいる。
信じられない状況に、これって嘘なんじゃないかとぼんやり考えてしまう。駄目だ、少し泣けてきた。
大丈夫ですかと渡されたハンカチはパリッと糊付けしてあって、こんな物までいかにもこの人らしい。
「すみません。いや、恥ずかしいな」
言葉を発するとますます涙腺が刺激されて言葉は詰るわ、顔は熱いわ、少し飲みすぎたかなと後悔した。
「・・・私も最近涙もろくなってしまって、いや、人の涙は見るもんじゃないな。すみません、あの、ハンカチお借りしていいですか」
恥ずかしそうにそう言った男の目も少し濡れていて。
いやこのハンカチあんたのじゃないですか、と泣き笑いで渡す。
使っていない方を折り出せばよかったと思い、慌ててこちらに戻そうとすれば手が触れて、またお互い赤面してしまう。
なんだろうこの甘ったるさと恥ずかしさは。
6437/7:2006/05/12(金) 23:00:33 ID:/R9DtKtb
二人共もうしたたかに酔っていて、このまま寝てしまいそうだ。
視界もまだすこし滲んでいて、酔いと熱さでドロドロになって考えもうまくまとまらない。
・・・やっぱりこの状況は嘘じゃないのだろうか
酔いに疑り深さが助長される、悪癖だ
目の前にいる男は本当に俺を好いていてくれるのだろうか
いや、それ以前にこれは本物だろうか
もしかしたら幻でも見てるのかもしれない
取り留めのない考えが浮かんでは消えていく
幸せな気分だしそれでもまあいいか
どうせ夢なら今のうちにじっくり見ておこうか
熱い、あつい・・・ちくしょう、脱いでしまえ
お、幻にしては、表情もリアルに変わりやがる
・・・感触まである
はは、俺の想像力も捨てたもんじゃないなあ

まとまらない思考でそう満足したところで、視界は暗くなった。



疑り深い男に、それが現実だとようやく受け入れさせたのは
二日酔いの頭の痛みと、朝日と共に目に飛び込む夜六時の常連の寝顔。
644風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 23:01:07 ID:/R9DtKtb
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧  やたらあまーい 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )  名前付けとけば良かったと少し後悔
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
645風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 23:06:18 ID:cwK922S0
キタ―――――――――――――!!!!!!
646風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 23:07:01 ID:UxxUP0+L
>>636-644

( *゚д゚)リアルタイムでぇーー萌えビデオにぃー(ry
ひたすら萌えたGJ!
前スレ未読の方は是非見るといいよ!
http://moravideo.s57.xrea.com/kako/1142408011.html
647風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 23:10:32 ID:esfhiZOL
>636 GJ!
思い出してもう一回過去スレ遡って読み返したよ…!!
臆病だった二人が差し向かいで、しかも朝まで迎えているし! GJ!
648風と木の名無しさん:2006/05/12(金) 23:51:17 ID:gMwuXpmm
>644
うわーずっと楽しみに待ってたよ!待ってた!
最後までここで上げてくれてありがとー!!萌えたー!!
649風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 01:36:42 ID:evjsrt+6
>>636
姐さん愛してるwwwww

だがこっちみんなwwwwwww
650風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 01:59:17 ID:ciNs/ewS
>>632
GJ!荻萩好きだ〜
禿萌えさせて頂きましたw
651風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 02:18:35 ID:3og/IejU
>636
GJ!もう二人してどこまでも幸せになるといいよ。
652風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 08:28:13 ID:BOSkxxN7
>>636-644
うおーー!!!!!
ずっと待ってました!ずっと待ってましたーー!!!!
653風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 14:22:12 ID:Dql70wO1
「皆さんこんにちは。紫龍です。今日は俺の大事な仲間を皆さんに紹介したいと思います」

「まずは我らがヒロイン瞬です」
「えっ・・・やだ紫龍。ヒロインって・・・(≧−≦*)」
「別名一輝召喚士です」
「召喚って・・・」
「召喚が完了するまでネチネチいたぶられるのが彼の役目です」
「ひっ・・・ひどいよ紫龍><」

「次にマザコン氷河です」
「誰がマザコンだあっ!」
「お前だ」
「・・・・・・・」
「戦いの際にはオマルを装備します」
「誰がオマルだあっ!」
「お前だ」
「・・・・・・・(-_-メ)」

「そしてマイハニー星矢です!」
「し・・・紫龍!何言ってんだよ!(*≧▽≦)」
「心優しく正義感が強い、まさに完全無欠の聖闘士です」
「ほっ・・・誉めすぎだよ!」
「うむ。そうだな。あまり紹介してライバルが増えても困るな」
「紫龍ってば・・・(〃▽〃)」

「さて、最後に一輝ですが・・・いつも通りいないな」
「瞬をネチネチいたぶったら来るんじゃないか」
「さすがマイハニー星矢!名案だ」
「えっ・・・ちょっと、何言って・・・」
「フッ・・・ちょうどストレスが溜まっていたところだ。協力するぜ」
「ひ・・・氷河まで!・・・あっ・・・ちょっ・・・どこ触って・・・ああっ」
654風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 14:23:04 ID:Dql70wO1
「何をやっとるかーーーっ!!!!」

「あ、来た」
「さて皆さん、最後に紹介する一輝です・・・うわっ」
「貴様ら・・・よくも瞬を・・・」
「ま、待て!今のはお前を呼ぶために・・・!」
「問答無用!鳳翼天翔ーーーーっ!」
「うわああああっ!」
655風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 23:20:52 ID:k4018fz1
('A`)
656風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 23:21:13 ID:cqbNrKIH
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  ドラマ遺留の麻田×藤好モナ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  4話の入院中ネタだってさ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ゼッサンネツゾウチュウー
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

657風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 23:21:29 ID:yaGjvKOU
21歳未満はきたらダメだよー
658風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 23:22:22 ID:yaGjvKOU
スマソ、ageた上に割り込んだ
659遺留 1/3:2006/05/13(土) 23:24:02 ID:cqbNrKIH
真夜中の病室は静かだった。
薄暗い室内で白い天井を見詰めたまま、藤好は大きく息を吐く。
ICD植え込み手術から数日。経過は良好だといってもまだ入院は必要なのだと、わかってはいる。
それでも気になってしまうものは仕方がない。
あの患者に処方した薬はちゃんと体質に合っただろうか。彼の、彼女の様子はどうだろう。
共に働く仲間を信頼していないわけではない。信用していないわけではない。
けれどどうしても気になって、スエット姿で医局に顔を出した藤好に後輩である首藤は呆れ顔で笑った。
 「何かあったら藤好先生にも申し送りますから」
だから今は安静にしてて下さい、と追い出されるように病室へと戻らされたのが昨日の事。
仕方なしに今日一日は大人しく横になっていた。
眠れないのは、患者への心配だけでなくそのせいもあるのだろう。
元々睡眠時間は短い方だったし、眠りも浅い性質だ。以前からそうだったのか医者になってからそうなったのか、

もう忘れてしまった。忘れてしまう程に長い間ずっとそんな生活を送ってきた。
そんな藤好にとって、三食昼寝付きのこの生活はどうにも馴染めない。
 「……はぁ」
こうしていればその内に眠れるだろう、と目を閉じる。
入院患者と顔を合わせる事がないように配慮されたのだろう。他の病室とも離れたこの部屋は酷く静かだ。
自身の呼吸だけを聞きながら瞼を閉じていた藤好は、不意に聞こえてきた音に薄く目を開く。
こちらへと向かうこの足音は、見回りの看護師だろうか。
仰向けのまま横目でドアを見詰めていれば、足音は病室の前でぴたりと止まった。
 「………」
寝たふりを決め込んだ耳に、ドアの開く音が届く。
少し話しをすれば気も紛れるかと思いはしたが、相手は仕事中だ。それでなくても人手の足りない夜勤をこんな事

で煩わせたくはなかった。
起こさないようにゆっくりと近付いた足音が、ベッドのすぐ横で止まる。
様子を確認しているのだろう視線を顔の辺りに感じながらただ目を閉じていた藤好の胸に、何かが触れた。
植え込んだICDを確認しているのだろう、その指に。
 (麻田、か)
660遺留 2/3:2006/05/13(土) 23:24:41 ID:cqbNrKIH
スエットの上からにも関わらず、手は正しくその場所に触れていた。
執刀した当人ならば誰にでも出来る芸当だとは言えないが、彼にとっては簡単な事なのだろう。
傷痕の様子を探っているのか、ゆっくりとスエットの上を撫でる指。
指先の僅かな違いでその状態を判断する、それは彼が優れた外科医であるからこそだ。
医師としての手術の腕だけではなく一人の人間としても、彼は正しく優秀な男だと今ならばわかる。
それは娘や自分の事を救ってくれたという、それだけが理由では決してない。
外科嫌いを公言していた自分はそれに耳も貸さなかったし、そんな自分にわざわざ告げる者もいなかったというそ

れだけの事だったのかもしれないが、今まで知らなかった、彼の姿。
こうして外科病棟に入院し、彼を良く知る看護師と何度か話をして、そうして初めて知ったそれは彼が優秀な外科

医であると共に医師として正しい人間なのだと、そう思えた。
 「麻田先生は言葉が足りないから、すぐ誤解されちゃうんです」
郷原という名の看護師が笑う。
まったくその通りだ、と。そう笑い返した時、藤好は麻田を認めている自分に気付いた。
 (………バチスタは、難易度の高い手術だ)
成功例は数少ない。けれど、そうしなければ助からない患者がいる。助ける事を望む者がいる。
論文が発表されこの手術が今より少しでも身近になれば、助ける事の出来る命が沢山ある筈だ。
自分に何が出来るだろう。
患者の命を救う為に。麻田の、力になる為に。
 「………」
ICDを確認していたのだろう、胸に置かれていた手が離れた。
そのまま顎先に触れてきた指先に藤好は僅かに眉を顰め。
 (!?)
感じた感触に一瞬呼吸を止めた。
押し当てるように軽く触れるだけで離れた、柔らかく温かいそれは唇なのだと。
二度目に触れてきたそれは、そう教えるかのように藤好の唇を軽く食んで離れる。
 「………藤好」
 「っ、!」
ビクリと体が竦むのが、自分でもわかった。
661遺留 3/3:2006/05/13(土) 23:25:28 ID:cqbNrKIH
けれどもう、寝たふりなどバレているに違いない。
声は、確信を持って自分を呼んでいる。
 「藤好」
また、名を呼ばれる。顎先に触れた指が輪郭を辿り頬を包む。
酷く熱いその熱を感じながら、藤好はただ強く目を閉じた。
 (何だこれは。何で、どうして、こんな…)
間近で感じる麻田の気配と、触れる手の平の感触、触れた唇。
どうしたらいいのかなんて、わからなかった。
ただ、今目を開けてはいけないのだと、それだけを強く思う。
開けてしまったら。今、麻田の顔を見てしまったら、自分は。
 (……俺は…?)
どうだと、いうのだろう。
何をするんだこの変態、そう罵って殴って、それで終わりではないのか?
 「……ったく」
逡巡する藤好の意識は、小さな声に引き戻された。
気付けば頬に添えられていた手の感触はもうない。
思わず安堵の息を零す藤好の耳に届いた足音は、ドアの前で一度だけ止まり、それから廊下へと消えた。
 「…………」
遠ざかる足音を耳を追い、聞こえなくなってからやっと目を開ける。
強く瞑り過ぎていたせいか未だ暗い目の前に何度か瞬きをして、ようやく白い天井が目に入った。
恐る恐る巡らせた視線の先に誰の姿もない事を確認して、藤好は大きく息を吐き出す。
ひどく疲れた。
何がどうしてそうなったのか考えなくてはいけないと思ってはいても、今は何も考えたくはなかった。
麻田の行動も自分の気持ちも、そんなもの、もうどうだっていい。
こんな混乱した頭で考えて何も解決する筈はないじゃないか。
今はただこのまま眠ってしまおう。朝になればきっと何とかなっている筈だ。
…現実逃避だと、頭の片隅でそれを理解しながら、藤好は布団に潜り込みただ目を閉じた。
662風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 23:26:31 ID:cqbNrKIH
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ オメヨゴシデシタ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
663風と木の名無しさん:2006/05/13(土) 23:28:00 ID:cqbNrKIH
確認ミスで妙な所に改行入ってる…orz
トロクサクテ申し訳ない
664風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 00:51:37 ID:aIe9Xtwo
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ギャノレのサークノレのおまわし│と力ウボーイ

マスターの留守中に喫茶店を預かっていた力ウボーイが、店で小火を出した。
俺がすぐさま駆けつけることが出来たのは、決して喫茶店を気にしていたからじゃないぞ。
巡回中にたまたまタイミングよく通りかかっただけだ。ほ、本当にたまたまなんだからなっ!
「お前、屋内で焚火をするなとあれほど言ったろうがぁ!」
「ごめん、なさい」
力ウボーイはしおらしくうつむいて謝った。うん、まあ、素直なのはいいことだ。
だが謝ってすんだら警察は要らないのだ。本官は警察なので、ここで許すわけにはいかない。
今日こそはみっちり説教してやる。そしてこの世間知らずに、世の中のなんたるかをたっぷり教えてやる。
俺は力ウボーイの手を掴んだ。彼は反省が深いのか、おとなしくされるがままになっている。
「来い!」
俺は店を出てずんずんと道路を進み、派出所に向かった。
ある晴れた昼下がり、いや12時ちょっと前だけど、
腕を引かれるがままに付いてくる力ウボーイから連想したのはドナドナだった。
可愛い力ウボーイ、売られていくよ……いや俺は彼を売ったりしない!
つーかなんだ可愛いって、どっから出てきたんだその単語。
空腹のあまり思考がおかしくなっているんだろうか。
派出所に着き、とりあえず椅子に座らせる。
あいにくカツ丼を取る金もない。というか俺が食いたいよ、カツ丼。
「おまわし│……オレ、悪いこと、した」
浮世離れした力ウボーイは、やけに殊勝な態度で謝罪を繰り返す。
いやいや、ほだされてはいけない。きちんと言っておかないと。
「そうだな、もう家の中で火を焚くなよ」
「わかった、これからは、気をつける」
俺の言葉もちゃんと届く。珍しいこともあるものだ。
しゅんと落ち込んでいる力ウボーイに、いつもこのくらい素直で言うことを聞けばいいのになあ、と思う。
そしたら可愛いのに……いやだから可愛くない可愛くない、何考えてるんだ俺は。
6652/2:2006/05/14(日) 00:52:52 ID:aIe9Xtwo
「だいたいお前は非常識すぎる。もっとここでのルールを学んだほうがいいぞ、ここはアメリカじゃなく、日本なんだから」
「……」
「それにだな、もう少し騒動を起こすのを控えてくれ。そのたび借り出される本官の身にもなってみろ」
「……」
彼が反論しないこともあって、言っているうちに勢いがついてきた。
そうだ、俺も何度、この力ウボーイの突拍子もない行動で迷惑をこうむったことか。
この際だから、その辺もびしっときつく言っておくべきかもしれないな。
うんうんと一人頷いていると、彼が顔を上げた。
それまで力ウボーイハットで隠れていた表情があらわになる。
泣きそうな、顔だった。
俺は言おうとしていた言葉を飲み込み――――それから大きく溜息を吐いた。
「今日はもういい。アパートに帰るぞ」
力ウボーイは何度か瞬きをした後、こっくりと首を縦に振った。
俺はまたその手を掴んだ、今度はさっきよりも優しく。
「おまわし│……すまない」
俺たちはアパートまでの道を、手を繋いで帰った。
本当にこの力ウボーイは、仕方のないやつなのだ。
俺がいないと何をしでかすかわからないんだから。
善良なる市民に危険が及ばないように、俺がちゃんと見張っているしかないじゃないか。
まったく、世話のかかる。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )名前欄入れるの忘れた…もうおまえらくっついちゃえよ
666風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 01:15:48 ID:IVY+QgSL
>>656
GJ!!!
待ってたよ!ハゲモエタ…
667風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 01:24:45 ID:JKBoSDQY
>>664
GJ!保護者視線のおまわし│とそれを無意識に振り回す
牛に激萌だ。ありがとう。
668風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 01:52:58 ID:VyloE67Y
>>664
萌えますた!
アリガトン!!
669風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 02:42:43 ID:MQwUqkvd
664
GJ!お巡りのオール一人語りに萌。…てかドラマ内でも完璧好き合ってるしwww

670風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 11:07:06 ID:mk82CKJL
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )74ガ オオクリシマース!

ナマモノ注意。
里予王求  蜜柑主将×元・鴎小町

−−−−−−−−−−−

翼と引き換えに、憧れの地に来ることができた僕は。
孤独と戦う程、強い心を持っていなかった。

「………」

誰もいないロッカールーム。
他の面々は、各々談笑しながら帰っていった。
溜息すら出やしない。

憧れの地。
海風の香る街を捨てた僕。
心の休まる暇のない生存競争。
力の出ない翼。

今の僕にとっては、全てが重圧でしかない。
671風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 11:07:49 ID:mk82CKJL
「あ、まだおったんか」

「……!」

豪快な、という形容詞がぴったりな人が、いきなり後ろから現れた。
練習熱心だとは聞いていたけれど、さすがにもう帰ったと思っていた。

「何や、着替えもせんと。明日も試合やのに、風邪引いたら困るで?」

「………」

年はいくつも変わらない。
でも、僕は言葉を返せない。
自分とは正反対な、大柄な体と色の濃い肌に、得体の知れない感覚を覚える。


「……あなたには」

「ん?」

「あなたには……今の僕の気持ちなんて分かりませんよ…」

目線を合わせられない。
威圧感?カリスマ的なオーラ?
胸が苦しい。
672風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 11:08:44 ID:mk82CKJL
「やっぱり、それで悩んでたんやな」

「………?」

ふと顔を上げると、額がくっつくくらいの距離にいた。
近くで見ると、穏やかな目なのに、視線に射抜かれそうだ。

「気付くわ、そのくらい。外様とは言え、ここの主将やからな」

「……外様」

「俺がここに来た時は、もっと悲惨やったの知っとるやろ?」

「……それは」

確かに状況は僕の方がマシではある。
けど、この人は結果を受賞というカタチで残した。
それ故、今は主将という地位にあるのだから。

「根詰めて考えすぎんなや?可愛い顔が台無しやで」

「ちょっ……」
673風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 11:09:36 ID:mk82CKJL
急に近寄られたと思ったら、自分の視界は不明瞭になった。
不明瞭な目前を、射抜かれそうな視線に支配される。
試合中ハードに動いた時でさえ、感じることのない異様な拍動。
痛みで体が震える程の、強いオーラ。

小さいとか、可愛いとか、言われることは嫌だったのに。
この人に言われると、何故か嬉しかった。


「ほな、飯でも食いに行こか」

「………はい」



翼をなくした僕でも。
同じく、翼をなくした人のように。
なれるような気がした。
674風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 11:11:29 ID:mk82CKJL
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)74デシタ!

小町の口調がいい加減ですι
つか、主将が関西弁だったかも曖昧…
どっちも鳥軍団の人々でした。
675風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 21:42:08 ID:uz4DwueR
>>656
萌えたよ!内科医かわいいな!
676風と木の名無しさん:2006/05/14(日) 22:04:53 ID:VoqruZ1B
>>674
ごみついてますよ
677風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 00:29:40 ID:ZBY3NlMP
>>670
小町さんは私も萌え。
だけど、これだけは言わせて下さい。

小町は捨てたんじゃなくて、捨てられたのでは・・・?
678風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 00:53:56 ID:feDMIq13
うむ
679風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 01:33:35 ID:udLUChFs
>>673
蜜柑は翼をなくしたっつーか自ら捨てたんだけどね…
まあいずれ戻ると信じてるけど
蜜柑萌なんで小町を某後輩に置換えて萌えさせて頂きました(´Д`*)ハァハァ
680風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 04:39:48 ID:uSOnEVSd
>670-673
萌えますた
小町に関わらず無理矢理取れー度で不馴れな地に飛ばされる外様船首達カワイソス萌えス
681風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 15:41:03 ID:jxLCBXgk
>>677
そう、散々弱いチ仏のために無理使いされ、挙げ句に捨てられた。
ずっと区鳥でやりたいと言ってたし、飛ばされた時は泣いてた。
一番の長所をを発揮できない今の所に、望んで来たわけじゃない。
682風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 15:50:14 ID:FIbXxyi6
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  某3人組邦楽バンドですよ。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  キャラ違うね。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
6831/2:2006/05/15(月) 15:52:02 ID:FIbXxyi6
午前0時、ツアー先のホテルにて。
ドアがノックされる音。
「はーい。誰?」
「俺。ドライヤー貸して」
「は?そっちの部屋にもあるでしょうに…」
訝しがりながらもドアを開けると、濡れ髪の唄。
「いいから。貸して」
ずかずかと入ってきて、ベッドに座り込む。
仕方なくドライヤーを渡す。
しかし何故か渡し返されるドライヤー。
「?髪、乾かすんじゃないの?」
「やって」
…どこの我儘王子だ。
「あのねぇ…唄君。俺疲れてるんですけど?」
「大丈夫。俺も疲れてる」
何が大丈夫なのか、さっぱりわかんねー。
ちょっとムカつくから、風力マックスでガシガシやってやる。
「痛いっ!」
「え?何ー?聞こえなーい」
「痛いって!」
「大丈夫。俺は痛くない♪」
逃げられないように足で捕まえる。
「いーたーいー」
「うるさい。それ以上騒ぐと、もっと痛くするよ?」
「…」
「よし。いい子」
乾いた髪を優しく撫でてやる。
「『子』って年じゃねえ」
悪態をつく声にも笑いが含まれている。
6842/2:2006/05/15(月) 15:53:14 ID:FIbXxyi6
再び、ノックの音。
「入るよー」
返事を待たずに入ってくる四弦。
「…君ら、何してるか聞いてもいい?」
「あー…王子と召使いごっこかな?」
「楽しそうだねw」
「四弦っち、冷凍庫のアイス取って」
「はいはい」
「ちょっと待て、何故あると知ってる?つーか食うな!」
「さっき買ってたの見た。お前のものは俺のもの」
「はい、どーぞ」
「四弦さんorzあー、俺のアイス…」
「うまいよ。一口食べる?」
「…もういいよ。存分にお食べ」
「サンキュー♪」
「「(ああ、馬鹿可愛い。しかし最近太ったか…?)」」
685風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 15:54:33 ID:FIbXxyi6
| __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ お粗末さまでした。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
686風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 20:58:34 ID:LG9YRi/1
本当にお粗末。
687風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 21:40:56 ID:WZno0aSa
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・;)1年前ニ書イタノガ出テキタノデ、投下サセテクダサイ


あの手を離したのは、俺の意思。
あの居心地のいい場所を失ったのは、俺のせい。


忙しい日々が続いている中、ポッカリとできた休みだった。
急な休みの理由は、聞いたけれど、どうでもいいので忘れた。
どうせ、誰かのワガママのおかげだろう。
溜まった洗濯物を、片っ端から洗濯機に放り込んで、お日様の下に干して。
部屋の隅から隅まで、掃除機かけて。拭き掃除までして。
洗濯物を揺らした風が、窓からそのまま飛び込んできて、ピカピカの部屋に、
五月の空気を送り込んでくる。
ソファの上で寝転がりながら、俺はぼんやりとそれを見ていた。
「あかん…やること無くなってしまった…」
呟くと、余計に、自分の状況が寂しくなってしまった。
休みの日に一人。誘う友達や恋人なんて、パッと思い当たらない。
せめて惰眠でもむさぼろうか、と思って、目を閉じても、眠りはやって来ない。
なら、腹筋でもやって体を鍛えようか、と考えるが、体は動かない。
自然と、目が棚の上に置いてあったトロフィーに目が行った。すぐそらした。
あのトロフィー、貰ってから何年になるんかな。
記憶をたどりかけて、止めた。
掃除中に磨いたので、まだ輝いてはいるけれど、少し色あせてきている。
多分テレビ見ている人の大半は、賞をもらった自分達のことなんて、忘れて
しまっただろう。

携帯電話をいじった。
メールの最終ページを開くと、あの時のメールが残っていた。保護マーク付き。
俺、どんだけ暗いんやろ。
自嘲しながら開くと、あの時のメールが残っていた。
6882/3:2006/05/15(月) 21:42:44 ID:WZno0aSa
『お前は天才や。一人でもやれる。頑張れよ』

あの時。あいつに解散を持ちかけられた時。
嫌だった。
一緒に東京出てきて、天下とったるって言って、最近仲悪いけれど、お互いは
お互いのことを一番に分かっている仲だと思っていた。
でも、アイツは違っていた。
傷ついた自分を、認めるのが嫌で、俺は解散に同意した。
その夜入ってきた、アイツからのマヌケなメールを見て、俺は声を出して泣いた。
何が天才だ。そんなこと、微塵も思ってないくせに。
お前と一緒だから、俺、頑張ってたんじゃないのか。
もう、そんな思いをぶつけるには、遅かった。俺は、『頑張るわ』と短く返事して、
アイツの携帯のデータ、全て消してやった。
あれからもう7年だ。
この携帯も傷だらけで、そろそろ寿命が来ているのが分かる。

「…携帯、もう変えようかな…」
つぶやいた自分の声が、嫌に空虚に思えて、ちょっと涙が出てきた。
7年間、何度も同じことを考えては、結局壊れるまではいいや、と自分を騙す
自分が、嫌だった。
自分の気持ちに、気づいてしまったから。

6893/3:2006/05/15(月) 21:43:40 ID:WZno0aSa
解散の時、俺が傷ついたのは、解散を持ち出されたからじゃない。
アイツが、ギターを抱えていたからだ。
俺は、ギターを見ながら、他人事のように、「あぁ、もうお前が抱きたいのは、
俺じゃなくて、ギターなんだな」って思っていた。
そして、そのことに傷ついている自分を、嫌悪した。
相方だったら、隣に立つだけでいいじゃないか。
友達だったら、場所なんてどれでもいいじゃないか。
俺は、何を期待してたんだ。

「変態や」
クッションに、顔をうずめて、つぶやいた言葉を飲み込んでもらった。
5月の爽やかな風が、部屋にふきこんできたのに。
俺は、梅雨が早く来たらいいのに、と思っていた。
じめじめした雨の方が、こんな気分にならずに済むような気がする。
梅雨が明けたら、8年目の夏が来るけれど。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)イジョウ、ジサクジエンデシタ! オメヨゴシスマソ
6903/3:2006/05/15(月) 21:49:30 ID:WZno0aSa
すみません。ジサクジエンの前に書いてた説明文抜けました。
>687-689の元ネタは、99年に解散した芸人さん、フォークダソヌDE〜の人達です。
691風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 22:02:33 ID:KickjOB9
>>679
それも色々裏であったんジャマイカ
遅レススレチスマソ
692風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 22:03:02 ID:qzQVtnxA
>>664-665

キタ━━(;*´Д(*´Д`*;)Д`*;)━━!!
牛男さん可愛いよ牛男さん。
なにげに店の前まで来てたおまわレノ、いじらしいよ。
ゴチでした姐さん。
693風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 22:16:08 ID:0nMBZUz4
>656
遅レスですが、すばらしい萌えをありがとう。
694風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 22:19:02 ID:tJOem0Ld
>>690
なんかちょっと・・・目頭アツくなりました。
695風と木の名無しさん:2006/05/15(月) 22:19:33 ID:tjOjaUQa
>>687-690
うおおおお萌えたー(つД`)
懐かしいよう大好きだったんだよう。姐さんありがとうー。
696風と木の名無しさん:2006/05/16(火) 00:07:09 ID:0jYrckNv
>>687-690
マリガd
ダイスチだったよ(つд`)
697風と木の名無しさん:2006/05/16(火) 00:37:48 ID:/zEGeVyz
>>687-690
元ネタわかんなくてこんなに萌えたのは初めてだ…。イイ(・∀・)!
698風と木の名無しさん:2006/05/16(火) 13:41:31 ID:BkS1rnGR
>697自分も。芸人さんの事は知らないんだけど、しんみりした。
699風と木の名無しさん:2006/05/16(火) 17:23:04 ID:LpQXVI+C
>>687-690
ここで彼らの話が見られるとは思わなんだ(つД`)
片割れの新コンビも好きだけど、やっぱり彼らも大好きだ。
切な萌えをありがとう。
700風と木の名無しさん:2006/05/16(火) 20:02:25 ID:cjy/as0/
>690
気になったから調べたら実話交じりなのかよ!!!
泣け萌えた
701風と木の名無しさん:2006/05/16(火) 21:19:11 ID:CRjUTTIa
>>687-690
姐さんありがd(つд`)大好きだったよ…
もう7年も経ったのか…
702風と木の名無しさん:2006/05/16(火) 22:17:15 ID:cO29trUv
新スレそろそろ?まだオッケー?
703風と木の名無しさん:2006/05/16(火) 22:44:04 ID:hG6kd4mG
ウチの専ブラでは453.5KB
もうちょいいけそう
704風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 01:42:26 ID:ZqzPXSts
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  手紙って萌えるよなあ、という所から妄想がムクムク
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 40半ばになった生徒と教師とその息子
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ タンパツオリジナル
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |



*死ネタを含みます、苦手な方はスルーして下さい。

7051/6:2006/05/17(水) 01:43:33 ID:ZqzPXSts

「 先生、お元気ですか。俺は元気です。って、いつまでたっても文章がガキっぽくてすみま
 せん。読んでて分かるでしょうけど、相変わらず本とか学問とは無縁な生活を送っていま
 す。手紙だってもう何通書いたか分からないくらいなのに、ちっとも上手くなってませんね。
  先生は、相変わらず本に埋もれて学問に励んでらっしゃるんでしょうか。少しは外に出
 掛けないと駄目ですよ。先生は昔っから生っちろいから、少しは日々衰えつつある体に鞭
 打って肉体労働に励む俺を見習いましょう。なんて。
  先月お話した家が完成しました。何年たっても、家の主に受け渡す時は少し寂しい心持ち
 になります。」  

「 拝啓、日にゝ暖かくなる気候に春の訪れを感じています。そちらはもう暖かくなったでしょうか
  お元気そうで何よりです。君は自分の文章が上達していないと言いますが、そんな事はな
 いと思います。少なくとも、私は君のくれる手紙をいつも楽しく拝読していますし、かえって分
 かり難い表現のない率直な物言いは、君が傍で話をしているように肉と声をもって私に伝わっ
 てきます。
  家の完成おめでとう御座います。きっと喜んで頂けたことと思います。以前君が建てた家を
 見たときはつい涙ぐんでしまい、みっともない姿を見せました。
 またそんな機会がある時は、そんな事のないようにしておきます。それでは。
 敬具
 追伸、丁度庭の桜がきれいに咲いたので、押花をしおりにして同封します。本を読むように。」
706風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 01:44:16 ID:ZqzPXSts
「 しおりありがとうございました。先生、俺に文章上手くなってほしいのかそのままでいいのか
 どっちなんですか。相変わらず最後に一言棘がありますね。
  若い衆にからかわれながら使ってます。あいつら、俺には本も押し花も似合わないなんて
 言うんですよ。まあ、確かにそうですけど。
  嬉しかったです、本当にありがとうございました。
  以前、といってももう10年も前になるんですね。先生にお見せしたのは、ようやく現場を
 任されるようになって始めての仕事だったので、あの時は俺もやばかったんですよ。先生は
 みっともないなんておっしゃいますが、俺のことで泣いてくれている人がいるなんて、とても有
 り難いことです。 
  先生はそのままでいいと思います。」

「 拝啓、桜も散り、緑の青さを強く感じるこの頃です。
  最近、年のせいでしょうか、古い記憶が蘇る事がよくあります。君の建てた家を見に行った
 のも、思えばもう10年も前の事でしたね。年を重ねる毎に、月日が早く過ぎていきます。
 昔話ついでにもうひとつ思い出しました。初めてあった時、君はずいぶんと個性的な格好をし
 ていたように思います。何度注意しても聞かない君につい腹を立て、面談室で脱がせてしまっ
 た事がありましたね。あの時は私もずいぶんと未熟でした。今更ながら謝罪しておきます。
 それでは、体に気をつけて。」                      
 敬具」
7073/6:2006/05/17(水) 01:45:05 ID:ZqzPXSts
「 先生、お元気ですか。よくそんな昔の事覚えてますね。とか言いつつ、俺も覚えてますが。
 あの頃は本当に面倒ばかりかけて、すみませんでした。個性的なんて遠まわしに言わなく
 ていいですよ、今思えば馬鹿みたいな格好でした。お恥ずかしい。今では俺のほうが注意
 する側にまわりました。あのころの先生の思いを今頃になってしみじみ感じてます。
  卒業しても君は私の生徒だからって、悪さしてないか月に一度は手紙よこすようにって言っ
 てくれたの覚えてますか。無茶苦茶クサかったけど嬉しくて、多分一生忘れません。
  飽きっぽい俺が今まで仕事続けられてんのも、ここで辞めて先生になんて報告すりゃいい
 んだ、って思いがあったからです。あれから、30年も経つんですね。
  本当に、なんて言えばいいのか言葉がみつからないですが、先生は俺の素晴らしい師です。
  なんか、俺も年取ったのか、昔の事を考え始めると際限なく色んな事が思い出されてきます。 
 逆にここ数年会わなくて、今の先生がどんな風貌か思い出せませんよ。今度休みが取れたら
 俺がそっちにお邪魔します。酒でも飲みましょう。それでは。」

その、最後に交わされた数通の手紙を読み終えたところで、私は仏前に座り父の位牌を見つめている男に目を向けた
「・・あの」
「はい」
「ありがとうございました、長いこと読みふけってしまってすみません」
「いいですよ。亡くなったお父さんの手紙だ、好きなだけ読むといい。俺の手紙まで読み比べられるのはさすがに照れますが」
「すみません」
「そんな、本気で謝らんで下さい。まいったな」
7084/6:2006/05/17(水) 01:45:53 ID:ZqzPXSts
先月、父は死んだ。
もともと体は丈夫でなかったし、持病の悪化で定年を前に高校の教師を辞めてからは、あまり外出もせず家に篭っているばかりだった。
60という若さで死んだとしても、ああこの時が来てしまったかと、さほど驚きはしなかった。
それよりも驚いたのは、父の書棚から、差出人が同じ数百通の手紙が詰められた数箱の木箱を見つけた時だった。
父は、28の時母が私を生んで亡くなってから、私を男手ひとつで育ててくれた。
もともと人付き合いが上手でないのに加えて、私の世話に追われここまできた彼に、昔からの仲の良い友人がいたというのは意外なことだった。
といっても、私が知っている父のことなどは僅かで、他にももっと知らない事は多くあるのだろう。
父に反発していた訳ではないが、私達はお互いに寡黙な性質で、15を過ぎた頃から会話らしいをすることは殆どなかった。
少し大げさに言うならば、ここ数年私と父がしっかりと言葉を交わすのは月に一度有るか無いかだった。
病床にある父をほとんど人に任せきりで、父の死を聞いた時、私は仕事をしていた。
恥ずべきことだが、私は父が一体何を思って生きていたのか、死を待つばかりの数ヶ月間何を考えていたのか、全く分からない。
主を失った実家の父の書斎を整理している時になって、その愚かさがようやく押し寄せてきて少し泣いた。

父の手紙を読みたいと思った。連絡先を調べ失礼は承知でお願いした、父から届いた手紙を読ませてくれと。
本当に今更だが、父の思いの一端でも知りたいと。
あの手紙を書いた人に会ってみたいというのもあった。

「今日は、突然の失礼な申し出を聞いてくださって、本当にありがとうございました」
「いえ、俺も焼香しに伺わせて頂こうと思っていたところです。葬儀に出られなくて、・・・本当に残念でした」
こちらに向き直り、そう項垂れる彼の目には涙が滲んでいるとように見えた。
7095/6:2006/05/17(水) 01:46:44 ID:ZqzPXSts
「・・あの」
「はい」
「あなたは、父をどう」
「彼は俺にとって師であり恩人でした。
 ・・・いや、君の気を損ねるのを承知で言います。私は先生を、あなたの父を愛していました。もちろん、あの人はそんなこと知らなかっただろうがね」
そう言って真っ直ぐに目を見つめられる。
意志の強そうな目に太い眉、髪を短く刈り上げ、窮屈そうに黒いスーツをを着た男。
不思議と、驚きと嫌悪感はなかった。私は彼の気持ちを知っていた気がした。
無骨な字で綴られた手紙が、毎月一通ずつ30年。静かだが確かな愛情。
彼の目をもう一度見て、座布団の脇に置いておいた手紙を取り上げる。

「あの・・・これ、電話ではお話しませんでしたが、父が最後に書いた手紙です。机の引き出しの奥に入っていました」
「そうですか・・・」
「これ、あなたが持っていて下さい」
「いいんですか」
「元々、父があなたに宛てて書いたものです。あなたが持っているべきだ」
「・・・ありがとう」

少し猫背の広い背中を見送りながら思う。
父が逝ってしまった今、あの手紙を渡すべきではなかったかもしれない。
きっと父は机の奥にしまいこんで、そのまま出さずいるつもりだったのだろう。
真っ直ぐな目で父を愛していると言ったあの人は、父が最後に書いた手紙を読んで、何を思うだろうか。
やはり、渡すべきではなかった。

710風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 01:47:23 ID:ZqzPXSts
「 拝啓、雨だれの音が耳に響く季節になりました。
  
  実は、君に伝えなければならないことがあります。本当は、このまま伝えずに君の中に
 良い印象を残したまま消えてしまいたいと浅ましく思うのですが、そんな風に過大な感謝 
 を受けて、知らない顔をしていられるほどには、自分が下衆ではないと信じたいのです。
  私は、君が思っている様な素晴らしい人間ではありません。君の卒業の日、私が君に言っ
 たその言葉は、実のところ保身とエゴによるものでした。教師という立場を自分に言い聞かせ
 る事で、君への想いを否定し続けてきました。そのくせ君と完全に関係が絶えてしまうのは嫌
 で、自分の想いへの言い訳である教師という立場を利用しました。私は、教師でありながら、
 君を愛してしまったのです。  
  君が入学してきたのは、私が28の時でした。その頃私は妻を亡くし、赤子を育てる勝手も分
 からず、悲しみの中途方にくれていました。
  ちょうど君もお父様を亡くされて、半ば自棄になっていましたね、
  度々授業を抜け出す君を呼び出し、その話を聞かされた時、私は近親の死という、とてもデリ
 ケートな出来事を通して、君に強い親しみを覚えてしまったのです。若年にして自分の痛みと似
 た傷を抱えている君を、迷いながらも強くあろうとする君を、尊敬と羨望を以って、自然と目で追
 うようになっていきました。目をかけていたのは、もちろん教師であるという責任からというのも
 あるでしょう、しかしそれはやはりどこまでいっても自分への建前でしかなかった。
  その後の三年間、君のいる学校での生活は私をとても心安らかにしてくれました。自分はこの
 まま学校に残り延々と回転する季節を繰り返し続けるというのに、それを通り過ぎ卒業していく
 君を見送るのが辛かった。手紙を必要としていたのは、私の方なのです。

  急にこんな事を言って、君はさぞかし驚いていることでしょうね。いや、嫌悪感の方が強いで
 しょうか。君を失望させてしまったであろう事を申し訳なく思います。

  もう、君に手紙を出す事はないでしょう。酒を酌み交わせない事が残念です。
  私の手紙など無かったとしても、君は十分に立派な人間です。もうずいぶんと前から。
 
 敬具」
711風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 01:48:36 ID:ZqzPXSts
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )なんてね。
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
712風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 01:49:55 ID:hLPqAVX/
>>711
初めてリアルタイム投稿に出会ったのが
あなたでよかったと今そう思っています

泣いた……
713風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 02:31:21 ID:XFNdJ7ZR
>704
こういうの大好きだ。
ありがとう。
714風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 03:12:55 ID:+Gio06N6
>>711
手紙から肉声が聞こえてきそう。特に最後の手紙。
いい話をありがとう。
715風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 04:00:07 ID:55mU6EcC
>>704
大好きです
716風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 10:40:06 ID:qRH5kvJC
久々に大ヒットです。
涙で前が見えない…
717風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 12:16:35 ID:+1vq+E94
しぇんせいー (;O;)/
718風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 16:15:52 ID:bQVhCci5
>>711
涙でモニタがにじむ。比喩じゃなく、マジで。
ヌゲーよかったよ!!!
719風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 20:20:15 ID:9X6UhoPp
良いものを読ませていただきました。ありがとう。
720風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 20:52:37 ID:0K0Yrtgc
純日本風な、心に染みる良いお話でした。ありがとう。
721風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 22:53:40 ID:6K/67j2b
すごくいいお話の後に気が引けますが。
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  所謂風刺小説をやおいSSチックに
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| A系BOY公認の腐女子になったので張り切ってるモナ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 男子校ノハナシ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |

7226K/67j2b:2006/05/17(水) 23:04:37 ID:6K/67j2b
…諸事情により今夜は上げられなくなったのでスルーして下さい。
ゴメソ…orz
723風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 23:11:24 ID:cAbf6k9d
>>722
なんかもおグダグダなおまえにもえた
724風と木の名無しさん:2006/05/17(水) 23:41:00 ID:pjO/l4uA
>>704
すごくよいものを読ませて頂きました
ありがとうございます
抑えた描写が二人のプラトニックな愛情に重なり涙しました
725風と木の名無しさん:2006/05/18(木) 00:05:49 ID:qMNVO8Ew
>>711
感動した。激しくツボだよ…
726風と木の名無しさん:2006/05/18(木) 00:14:50 ID:p42pLbV2
枕が濡れて冷えるのはヨダレのせいであって
>>711のせいなんかじゃないんだからっ
でも姐さん大好き
727風と木の名無しさん:2006/05/18(木) 03:06:38 ID:SP9uazpe
>>722
まあ、なんだ。
読める日を待ってるよ。
728風と木の名無しさん:2006/05/18(木) 09:59:19 ID:s+5E89sz
>>704-711
剥げ萌えた
大好きだぞこの野郎
729風と木の名無しさん:2006/05/18(木) 18:38:54 ID:WCfgLMFI
>>711
手紙で終わり投げはある意味卑怯なりぃぃ・・・。
漱/石の「ここ/ろ」もそうなんだけど、その後の様子が分からないだけに
切なさがズシリと心に残ってしまうではないか。
弱いんだよ〜〜〜こういうの。いや、褒め言葉ですけどね。
730風と木の名無しさん:2006/05/18(木) 22:01:26 ID:8gEiLkiK
>711
801で初めて泣いた(´Д⊂ヽ
731風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 01:07:01 ID:cZH/fmUL
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガエセナマモノヲオオクリシマス

>嘘つきさんと漫画家さん
 >少し長いので途中で区切ります、すみません
  >引っ張るほどのもんじゃ全然ないヨー
7321/27:2006/05/19(金) 01:10:37 ID:cZH/fmUL
 漫画家をしている僕にとっては、とてつもなく朝の早い時間に家のチャイムが鳴った。
 チャイムで起こされはしたが、まだまだ眠いので無視を決め込む。
 しかしなかなかチャイムは鳴り止まず、しまいには扉をどんどこ叩かれた。
 僕の家の扉は、ガラスが埋め込まれているガラガラ式戸(命名:僕)なので、叩かれるとチャイム以上に音が響くのだ。
 漫画家である僕の家にこんな時間に来る人間なんて、新聞の勧誘かNHKの集金しか思いつかない。
 どちらも僕には関係の無い相手だ。
 無視、無視、ともう一度眼を瞑ったのだが、やはりチャイムが鳴り止む事はなく、扉はどんどこ音を立てる。
 まったくもって近所迷惑や。
 僕はいらいらを隠さずに布団から出た。
 とはいえ、何度も呼び掛けてんのに無視して悪いかな……なんて思ってしまう小市民な僕が隠さずに表現したいらいらなんて「もー」と小さく言っただけですけども。
7332/27:2006/05/19(金) 01:11:52 ID:cZH/fmUL
 欠伸と一緒に「何が来てもお断りですよー」と呟きながら玄関の扉を開ける。

 開けた先には、僕の予想に反して、
 長年の友であり、立ち上げた会社の社長でもある人物が立っていた。

 ここから歩いて数分の場所にある仕事場で会える相手だ。
 僕のスケジュール管理をしているから、僕よりも僕の睡眠時間を知っている相手でもある。
 何故こんな時間に、と訝しく思いながらも居間に入るよう促した。
 だが、社長は何故か玄関先で固まったまま動かない。
「……仕事の話?」
 僕の問い掛けに、彼は緩く首を振って小さく口を開けた。

「お前を好きかも知れない」

 彼の口から出た言葉は、
 ただでさえハードスケジュールやのに、また新たな仕事を請け負ってきたんだろうなあ。でも、気遣い屋さんが時折顔をのぞかす社長の事やから、なかなか口に出されへんのかなあ。めんどいなあ。
 という僕の予想を、見事に裏切るものだった。
 しかもこっちがびっくりする程真剣な顔で言われた。
 口調は軽い感じなんだけど、何が真剣って眼。
 眼が恐い。
 恐いくらい真剣。
7343/27:2006/05/19(金) 01:12:45 ID:cZH/fmUL
 今にも発射って感じ。
 うっかりライダービームで打ち抜かれるかと思った。
 アニメ版のデビルマンのやつです。……たぶん。
 よく知らないけど言ってみたった。
 とにかく、それくらい驚いたのだ。

 まあ、ほんまに驚いたのは、「正直、初めて見るかもしれへん」ってくらい、真剣な顔の方で、内容に関していえば、「もっと熟考した方がええよ」だった。
 寝起きの僕ならと、騙されると思ったのだろうか。

 これは、
 分類するに下手な嘘だ。

 社長は嘘が大好きだ。
 社長にとって、嘘を付くのは息をするのと同じくらい自然。
 毎日のメシと歯磨きがセットなら毎日の社長と嘘もセット。
 僕と漫画好きを切って離せないように社長と嘘も離せない、離れない。
7354/27:2006/05/19(金) 01:13:42 ID:cZH/fmUL
 昨日は、職場に勢い込んで入ってきたかと思うと、ハロプロが美少女アニメキャラクターのオーディションを開くから、僕のアニメ化した漫画キャラクターを応募させる! とか叫んでいた。
 どうせいつもの嘘だって分かっていたのに、何故か僕は朝から仕事を中断させられて、昔連載していた漫画のキャラクターをむりやり六人描かされた。
 社長自ら仕事を中断させてどーすんねん。
 というつっこみをする余裕すらなかった。

 一昨日は一昨日で「アメリカの大統領が女体化を支持」というニュースが一面の新聞(社長の手作りで全編デタラメ英語)を手に、どこかへ電話をしていた。
 もちろん全編デタラメな英語だ。
 電話の相手は僕たちが仕事を受けている会社の若手社員だと思うけど、一時間も訳の分からない言語に付き合わされていて、さすがに可哀想だった。
7365/27:2006/05/19(金) 01:15:43 ID:cZH/fmUL
 もともと、凝るだけ凝ってたいした事ない内容の嘘が多いのだが、ここ数日の社長の嘘はひどすぎる。気がする。
 事実はどうあれ、単純かつ明解が社長のモットーだと言っているワリには、どうもそれに反している気がする。
「分類:下手」どころか「分類:目的不明」だ。
 嘘なんて相手をちょっと騙して、「みんな朗らか笑顔」を作るのが楽しいもんだろうに。
 社長は、自分が楽しければ良いというタイプじゃないんだが。

「……返事は、いつでもいいから」
 社長の真剣な顔に見入っていた僕に痺れをきらしたのか、社長の方から眼を反らした。

 好きでもない相手に好きだと告白するとする。
 相手は同じ男だから当然気持ち悪がって逃げるだろう。
 それを見て周りは笑うね。
 よっしゃー。

 この告白はもしかして、単純かつ明解というモットーの元に軌道修正しようとしているのかもしれない。
 長く友をやっているからか、簡単に社長の思考が読めた。
 感情を左右する嘘を付くのはちょっと頂けないけど、僕なら気兼ねしなくていいと思ったんだろう。
 なんせもうかれこれン年以上の付き合いだ。
7376/27:2006/05/19(金) 01:17:33 ID:cZH/fmUL
 嘘といえど、社長の(いつもの)嘘はちょっと笑えてちょっと和むものが大半なのも事実だし。

「嬉しいで」

 これはほんま。
 好きじゃなけりゃ、一緒に会社を設立したりないし。
 面と向かって言う言葉じゃないですがね。
 気持ち悪いもんね。
 社長は真面目な顔で実行してるけど(それが笑いをうむんですかね)
「俺も好きやで」
 続けて言って、ついでに笑顔を作ってやった。
 というか、作らなくても自然に笑ってしまった。
 その時の社長の顔といったらなんかもう、やっぱり驚いたとしかいえない。
 真剣な顔から一気に泣きそうな顔になって、僕の身体を掬うように抱き締めてきたんだ。

 返事はいつでもいいから、という事は、この嘘は後日に続くかもしれない。
 毎日毎日嘘を付く社長の気紛れなたったひとつの嘘に、長く関わっていられない。
 なんせ明日になれば、また新しい嘘を付かれるのだ。
 この抱き締めてくるって行為も、嘘に真実味をもたらすための手段なんだろう。
 ちょっと面倒くさいけど、明日も好きだとか言われるよりマシです。
 ここで冗談やろー、と笑い飛ばしてしまうと、少しも騙されなかったのかとか言って、社長がちょいと沈んじゃいそうだし。
7387/27:2006/05/19(金) 01:20:21 ID:cZH/fmUL
 痛いほど込められる腕の力を感じながら、僕は逆に力を抜いた。されるがまま身体を委ねる。
「……本気で言ってる?」
「うんうん」
 耳元で囁かれたから、同じ様に耳元で頷いてやる。
 ちょっと軽く返事をしすぎたかと思ったが、社長が気にした素振りは無かった。
 なんだったら、調子に乗らせてしまったかもしれない。
 社長がゆっくりと僕の身体を床に倒したのだ。

 玄関と居間が続きになっている家の作りなので、押し倒された場所は上半身が畳の上で下半身は、マットなんて引いていない玄関の板の上だった。
 ちょうど腰辺りに、玄関と居間を繋げる敷居があたる。
 やだなあ、痛いやん、と思ったし、実際、痛みがあるか、と、思ったけど、そんな事は杞憂で全然平気。
 すげー気を使ったらしくめちゃめちゃ丁寧な押し倒しだった。
 その何だかなあ、な優しさに報いて、取りあえず抵抗せずに倒れてやると、さらに身体をぎゅうぎゅう抱き締めてきた。
 どっちかっていうと、こっちの方が痛いです。
 僕の額に掛かった髪を後ろへ撫でて、僕の名前を甘い声で囁くなんていう芸当までしてくる。

『嘘だからこそより真面目に!』
7398/27:2006/05/19(金) 01:22:29 ID:cZH/fmUL
 いつも叫んでいる社長の言葉が脳裏を過って、僕はぷーと吹き出した。
『誠心誠意、心を込めて!』これも社長のモットーだ。
 忠実なやつである。
 仕事面にもよく出る彼の性格で。こういう所、嫌いじゃない。
「楽しいか?」不思議そうに社長が訊ねてきたので、僕は笑いをかみ殺しながら頷いた。
「うん、けっこう」
「そうか……俺はちょっと緊張しているかも知れない。ほら心臓」
 社長の胸を触るように僕の手を持ち上げる。
 触れた部分は確かに早鐘を打っていた。
「なんで緊張すんの」
 相手は僕やん。
「なんでか、自分でも分かんね。見慣れてる顔だし……想像の上ではめちゃめちゃにひん剥いてあばいて弄って突っ込んでたんだけどな」
 ……
 ……おいおい、
 どこのエロゲーですか。
 また吹き出す。笑いをかみ殺すなんて持続出来たもんじゃない。
 ン年以上もの付き合いだからか、どうも笑いのツボを熟知されている感がある。
「俺の前で緊張する必要なんてないやろ?」
「……そうだな。俺も明るいセックスの方が好きだし」
 ……セックス。
 それは、つまり、僕か。
 僕とセックスするって事か!
7409/27:2006/05/19(金) 01:27:27 ID:cZH/fmUL
 嘘でもあんまりだ。

 もう駄目だ。
 もう駄目だった。
 ぎゃははなんて可愛いもんじゃなく、僕は腹が痛くなるほど声をあげて笑ってしまった。
 僕と社長、おっさん二人の想像セックスは、気持ち悪いなんて次元はとっくに通り越している。
 僕は寝転んだまま、社長の腕の中で笑い転げた。
 比喩じゃなく笑い転げる。
 その間、社長は上半身を腕だけで支えて、両腕の間で転げ回っている僕の顔をじっと見つめていた。
 田舎のばーちゃんが川やら畑やらで遊ぶ僕を見守っている時の表情とそっくりで、これまた僕のツボをがんがん押してきた。
 もうやめてください。
「社長、ええわー」
 笑いの合間、褒めるように社長の頭をぐりぐりと撫でる。
 嫌味じゃなく、ほんとに嘘を付くことに命がけな姿が、いい。
「社長って言うなよ」
 僕たちは仕事仲間である以上に、友人だから、僕が社長と呼ぶとたまにこうやって怒る。
 社長じゃない頃からの知り合いという事だし、社員は僕と社長と……。
 ま、普段呼ばれ馴れてないと、照れてしまうのだろうかね。
 俺は、社長してるこいつも嫌いじゃないんだけど。
「ごめんごめん」とさらに頭をぐりぐりしてやったら、
「……」
 突然、僕の首筋に顔を埋めてきた。
741風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 01:32:30 ID:cZH/fmUL
[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!

>すごく中途半端だ…続きは本日中に
742風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 01:37:21 ID:AIOmL22W
eえエエーー!!!
て事は27で終了?早く読ませちくり
シャッチョーさんの暴れっぷりが気になる。
743風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 01:37:31 ID:TMKWBtx1
リアタイ乙です。
天然漫画家萌えるよ。
続きwktkで待ってます!
744風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 07:32:02 ID:ahMrNjK1
おええええええ???
生殺しじゃわれぇヽ(`Д´)ノトテモタノシミニシテマス漫画家カワイス
745風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 11:04:19 ID:c2nRVNmb
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガエセナマモノヲオオクリシマス

>嘘つきさんと漫画家さん続き
 >容量と相談しつつ一気にイかせていただきます
74610/27:2006/05/19(金) 11:05:13 ID:c2nRVNmb
「何しとん」
 声を掛けたが、返事を返してこなかったので、くすぐったい鼻息には眼を瞑ってやって、笑い声をあげたまま僕の首に埋まっている社長の頭をただ撫でた。
 なんだか僕、倩兮女みたいだ。
 男だからけらけら男かな。
 まあどちらでもいい。
 とにかく、お互い、意味なく褒め合うのが、気色悪くてやはり笑えたのだ。

 社長の手が僕の腹とか胸とか脇腹? あたりを彷徨っているのも笑いの原因だ。
 めっちゃくすぐったいわ。
 どこに置くべきか迷っているのかと思い、上から自分の手を重ねて動きを止めた。
 ちょうど腹直筋(僕にはそれと分かるものは残念ながら無いです)あたりだ。
 異様に密着した社長の身体からは、シャンプーの良い匂いがした。
 どうやら社長は朝からシャワーでも浴びてきたらしい。
 普段は仕事が忙しくて風呂すら入れない日々が続いているというのに、たまに時間通りに生活出来るようになると、彼は途端に身綺麗になる。
 こっちが本性なんだろうと分かっていても、やはり僕にはツボだった。

 まさか僕に会うためにシャワーを浴びてきたわけじゃないだろうが、こんな朝っぱらから真面目な顔で告白をしてきて、良い匂いを撒き散らせながら、男を押し倒すなんて、ほんと、命掛けている。
74711/27:2006/05/19(金) 11:06:30 ID:c2nRVNmb
 男に押し倒されながら、そんな事をつらつら考える僕。

 というのも、かなり笑いのツボを刺激する。
 口から笑いが漏れて肩を震わせると、社長が顔をあげて僕の顔を覗き込んできた。
「何か、調子狂うなあ……」
 と頭を掻く。これは憂い顔っていうのかな。
 絵になってなくもない。

「キスして、いいか?」
 吐息を交えた声が耳に響いた。
 僕は盛大に爆笑だ。

 本当にどこのエロゲーだ。あ、ボブゲーか?
(すみません。やった事ないので分かりませんが言ってみました。内容は、自分で罰ゲームと称して、楽しみながらやっていた大学の後輩のHくんに逐一報告された事はありますが。エロいシチュのとこばっかり)

「はいはい、どうぞ」
 社長の頭に腕を回しす。
 多分、この辺りで社長が「キッツい冗談」と叫んで僕から離れるだろう。
 顰めっ面の社長を想像してまた笑った。
 んだけど。
 社長はやはり真っ剣な表情で、僕に顔を近付けてきた。
「……」
 ……毎日、よく嘘なんか付けるもんだ。僕はうっかり社長を尊敬した。
74812/27:2006/05/19(金) 11:08:01 ID:c2nRVNmb
 嘘付くのって、大変や……。
 時間の感覚が無くなるほど僕たちはキスをした。
 多分、何秒っていう世界じゃ、ない。
 抵抗しないでいるのはなかなか気苦労だと思っていたのは最初だけで、次第にキスをしている唇に意識が集中してしまっていた。
 久しぶりに感じる人の温もりは気持ち良くて心地良くて、抗うことなんて考えもしなかったのだ。

 だけどまさか、ひとつの嘘で、唾液が絡むほどのキスまでするとは思わなかった。
 社長になるべく鼻息を掛けまいと少ない酸素しか取り入れなかったら、息が上がってきた。
「……、くるし」
 社長の胸を押す。
 社長は「んー」と返事なんだか感じ入ってんだか(ひえー……)僕に分からないというか分かりたくない声を漏らした。
 ……僕正直ちょっと後者の理由で! 漏れそうやったので!

 唇から舌を出して伸びた唾液を指で取り、僕から離れる。
 それでも社長の顔に焦点が合わないほど間近にいたけど。
 触れた胸は、さっきよりもさらに早く打っていた。
74913/27:2006/05/19(金) 11:10:58 ID:c2nRVNmb
 キスまでしておいてまだ緊張してるのだろうか。
 それとも、キスが原因だろうか。
 そりゃ、恐いよな。
 実際、僕の息は上がっているし、心臓も少し早くなっていた。
 でも、騙された感が強い程、後々安堵するのは事実。
 今は恐いかもしれんし、騙されたって気付いた時に腹立つかもやけど、これはお互い様や。

 あーでも、社長の心臓が早いのは、緊張というよりも、どこまで僕を騙せるのか気になっているから、の方かなあ。
 いやいや、さすがにキスなんてしちゃったから、告白が嘘とは思ってないんだろうか、とか考えて慌ててるのかなあ。
 ……実は僕も社長が好きだったなんて?
 あははは、そんなん、ありえへん!
 ちょっと考えたらすぐ、気付くやろうに。
 ま、今の状況が状況。社長の嘘告白に、僕が応えたから驚いてちょっと思考が鈍ってるとかだ、きっと。

 社長は、僕と知り合って何年になるか覚えているのだろうか。
 僕は社長の嘘なんてすぐに見抜けるし、騙されたフリだって出来るし、騙し返すことだって出来るっていうのに。

 ま、実際んところは、本気やなんて思ってなくて、
 僕が、「好きなんて嘘に決まってるやん。これ以上は冗談やないよ」っていつ根をあげるか、試してるだけなんやろうけど。

 社長の方がさっさと根負けしてください。
75014/27:2006/05/19(金) 11:12:56 ID:c2nRVNmb
「ごめんなさい、好きだなんて嘘でしたー」
 って慌てて頭を下げたら、さらに笑ってやろう。
 笑いがうまれたら、きっと社長の嘘は成功だし、僕だって騙し返してやったった、と、笑える。

 僕の上がった口元に、社長がまたキスをする。
 鼻や顎や頬や瞼にも額にも、ちゅっちゅってキスをされた。
「ちょ、くすぐったいわ」
「すぐに気持ち良くなるって」
 ……これよくエロゲで聞きます。
 多分、日本に生息する成人向物の出演OKな声優さんやAV男優さんがしょっちゅう言わされているセリフやと思う。
 そんなセリフを、うちの会社社長が言うなんて!
 しかも僕に言うなんて!
 これが笑い所でなければどこを笑う。
 僕の戸惑いを余所に、社長の手は僕の腰を掴んで離さない。
 顔中に触れていた唇は、また唇に戻ってきて、上の前歯を一個一個を舌で舐めてた。
 うわー……としかいえない。

「……隣……行こうか」
 社長が身体を起こして、僕の手を引っ張った。

 うわー……。
75115/27:2006/05/19(金) 11:14:54 ID:c2nRVNmb
 息が上がったまま、僕はよろりと上半身を起こす。

 隣の部屋には万年床が敷きっぱなしになっているわけで(っていうか、ついさっきまで布団で寝てました)人間ふたりいて、告白しーの答えーのという状況だと、この展開が自然なんでしょうが、一体どこまでするつもりなんだろう。
 嘘ったって、ここにいるのは僕と社長だけで(僕の家なんだから当然です)僕が頷いた瞬間に僕の騙され確定なわけで、僕以外に騙す人間がいないわけで。
 これ以上する必要、あるのかなあ。
「まだするん?」
「いや?」
 問いに問いで返さないでください。
 いやと訊かれても、別にいやではないとしか答えられない。
 ネームに行き詰まっているのでまだ仕事に手を付けたくない気分だし、ネームに行き詰まっていると、作画に手を付けること自体出来ないし。
 現実逃避は僕の趣味だし。
 社長の嘘にとことん付き合ってやるのも悪くない。
 社長が聞いたら怒りそうな事を考える。
 どうせ、まだ寝ている予定だったし、その社長が、続けようとしているのだ。
 怒られる言われはないよな。

「いやちゃうけど」
 僕の言葉に、社長はあからさまにほっとしてみせた。
 ……演技派です。
「後で仕事、手伝うから」
「社長はトーンもベタも下手やから遠慮しとくわ」
「……アシさんの人数増やしていいから」
75216/27:2006/05/19(金) 11:16:07 ID:c2nRVNmb
 会社社長である社長は、社員(……僕と社長です)の中で一番忙しく、いろんな事に一番融通がきかない。
 それでも彼は、僕の事を「うちの会社の稼ぎ頭君だからねー」と言って、本来なら僕がするはずの雑務の大半を毎日処理してくれている。
 社長である前に、デザイナーでもあるから、自分に依頼された仕事だってあるというのに。
 アシスタントへの給料だって人探しの労力だって馬鹿にならないだろうに。
 どうせ口だけだろうなって、分かってる。でも、嘘でも嬉しかった。

 僕たちは隣の部屋の布団の上でも、キスをした。
 居間でしていたのよりさらに濃厚なやつ。
 社長、キスすんの好きなんかなあ……。
 ぼんやりと思う。
 だって結構うまい、と思う。
 僕はにゅるにゅるしたキスなんて、した事が無かった。
 あんまり好きちゃうかったから。
 唇を吸ったり噛んだり舐めたり。部屋にちゅっとかぐちゅとか、結構イヤらしい音が響く。
 唾液が顎から首筋に垂れてんのに、社長は離してくれなかった。
 無い胸を弄っていた社長の手は、Tシャツ越しに乳首を探りあてて、その場で待機しだしたし(でも全校集会の時にクラス別に並んでいる男子小学生なみにじっとしていない)服の裾から入り込んだ手は背骨あたりを何度も往復していた。
 パンツがちょっとずり落ちてるみたいで、たまにケツの割れ目の上の方にまで指が触れて、かなり、むず痒いというかくすぐったいというか、もぞもぞする。
75317/27:2006/05/19(金) 11:17:02 ID:c2nRVNmb
 布越しに触れてくる乳首も似たような感じで。
 口の中は余すところなく舐め回されているしで。
 ……正直やばいです。
 チンコ、勃ちそう。
「……なあどこまでするん?」
 止めないと、まだまだ続きそうなキスの合間に問い掛けた。
 さっきも僕からキスを止めたので、何だか負けた気がして、ちょっと下を向く。
「お前がいいなら、どこまでも」
 どこまでも……。999ですら終着駅があるっていうのに、僕たちにはないんでしょうか、社長さん。
 ……。
 僕今、ちょっと現実逃避した。
 いやいや。
 目の当たりにした現実に、眼を反らし切れていないので、逃避ではないか。
 メーテルだって微妙だけど現実だった。
 そして今。
 僕の眼は、社長に釘付けだ!

 社長の社長たる社長である社長の社長に!
 社長の一部分に!
75418/27:2006/05/19(金) 11:21:13 ID:c2nRVNmb
 よく自分の漫画の中で驚きに人物が固まっているというテイストの絵を描くんです、僕。
 眼が点で滑らかなハズの身体はてんで滑らかでなく
 硬質的な質感がありまして簡略した絵を描く僕にはちょっと難しい技工かな
 なんて思ったりもするんだけどその時の表現に当てはまるものを描きたいし
 読者さんにも出来れば僕の頭の中にあるポーズを一緒に感じてもらいたいし
 軟質と硬質の使いわけが出来るとギャグにメリハリが出てくるとも思うんです
 ほら、漫画ってテンポ重視なところあったりするじゃないですか。
 描く人それぞれのテンポというか波長というか。
 そういうのを読者さんと共有出来たら漫画家冥利に尽きると思うんです。
 軟質が硬質なんですよ。
 軟質が硬質になってるんですよ。
 今僕の眼の前の社長さんの軟質が硬質になってるいるんですよ。
 僕の眼にもソレとはっきりわかるくらいにははっきりと。
「……」
 嘘、だよね……?
 僕、軟質希望なんですけど。
75519/27:2006/05/19(金) 11:22:33 ID:c2nRVNmb
 布団の上だからか、さっきより幾分乱暴に押し倒されて、今度は最初から舌を出したままキスされた。
 ああ、確かにこのキスは軟質から硬質に変化させるに、十分かも知れない……。
 僕の上に乗っかっている身体も熱いんだけど、僕の意識がめちゃめちゃ集中してしまっている部分はマグマとか火山とかいう表現しか思いつかないほど、熱かった。
(……。小説家でなくて漫画家だから語彙少なくてもさほど支障はないです)
 強引に服を捲り上げられて、布越しに触れていた乳首を直に触られた。
 というか、抓られた。
 痛いと叫びたかったんだけど、キスされていたから、変にくぐもった声しか出なかった。
 足の間に足を入れられ、両腕を脇から押さえられた。
 なんだ、これ。
 密着した下半身を下半身で擦られると、社長の熱が僕にまで移ってくるようだ。
 なんですか、これ。
 硬質物体が僕の下半身を否応なく刺激する。
 恥も外聞もなく、本当にチンコが勃そうになってきた。
 ……今だって、半勃チンコにはなってます。

 押さえられた手をむちゃくちゃに振り回したら、甲の部分が畳に付いたので、力一杯、畳を叩いた。
 甲が畳に擦れて痛かったけど我慢。
 キスで声も出せず、押さえ付けられた身体は身動きを制限されていた。
75620/27:2006/05/19(金) 11:23:30 ID:c2nRVNmb
 僕に出来たのは、畳を叩くくらいだったのだ。
 触れている社長を叩くなんて出来ないし。(親から、人様に手をあげるなと躾けられているんです)

「何してんの」
 社長が少しだけ唇を浮かして、僕の手に手を伸ばしてきた。
 手を社長の掌に包み込まれる。社長は手も熱かった。
「お前の商売道具だろう。……夢中になりすぎた?」にやりと笑う。
 いい嘘を思い付いた時の社長の顔だ。
「た、たんま! どいて、どいて」
 僕は社長から顔を背けて叫んだ。
 社長は何も言わず、僕の身体から離れて、隣にごろりと寝転がる。
 離れてくれてほっとした。
 正直いいまして、今、かなりヤバかった。
 半勃ちどころか全開ですよ。
 なんだって今その顔を見せるかな。
 さすがに嘘でしたー冗談でしたーではすまされない気がする。

「……ごめん、急ぎすぎたか」
 独り言のような呟きに、僕は社長を振り返った。
「なあ」
 訊くのが恐いような恐ろしいような。
 でも訊かないわけには進まない。
「……俺を好きなん?」
75721/27:2006/05/19(金) 11:25:19 ID:c2nRVNmb
 社長みたいに心臓をどきどきさせながら訊ねたら、社長はおもいっきり眉を顰めて苦笑した。
「さっきから、そう言ってるだろ?」
 確かに言ってました。
 今日僕の部屋に入った時から。
「好きだ、ずっと好きだった、愛してる、お前だけを愛している」
 なんとも歯の浮くセリフをたくさん並べられました。
 だけど僕は、
「またお前のお得意な嘘かと思ったんやけど」
「嘘?」
「うん」
「違う。これは嘘じゃない。俺はお前が好きだから……」
 社長が上半身を起こして、布団の上に座ったので、僕も彼に習って身体を起こす。
 その拍子に捲り上がっていた服の裾が垂れて、元の格好に戻った。
 社長はさらに渋い顔をした。
「……お前は、好きでもない人間とこんな事、出来るのか」
 鬼畜エロゲーやったり作ったり、陵辱エロ同人の製作を手伝ったり買ったりしていた人間が、なんて純情な事を言うんでしょうか。
 しかもそれ、もしも僕が漫画内で使おうとしたら、社長、めっちゃばかにする類いやろー。
75822/27:2006/05/19(金) 11:29:07 ID:c2nRVNmb
「えーと、いや、なんやろ。出来へんわーって思ってたけど、実際は、案外出来るみたいやなあ」
 あははーってなるべく軽く聞こえるように言った。
 だって、社長から流れてくる空気が……。
 バックがベタフラですよ。顔には縦線十六本。眼は白。
「……お前は俺のこと好きじゃないの? 好きって言ったのは、嘘か?」
「うわー。気持ち悪いこと聞かんといてーや」
「……おい答えろよ。好きか? 嫌いか? どっち」
「……それ、二択しかないん?」
 おそるおそる訊いたら、社長ははっきりと頷いた。
 そんなにはっきり頷かれると、答えはひとつしかない。
「じゃあ、まあ、好きや」
 好きでなければ、共同で会社を設立しようなんて思わないだろうし。
 こんな事、真面目な顔で聞かれると照れますな。
「でもこれ以上は無理なんだよな?」
「そんなん、かなり無理やろ」
 ぶんぶんと首を振る。コレイジョウのこれも以上も深く考えたくない。
 嘘だと思ってたから、何かいろいろ平気だったけど!
「……分かった」 
 って、全然納得してない顔で、社長は言った。
75923/27:2006/05/19(金) 11:29:53 ID:c2nRVNmb
 一体どこまでが本当でどこまでが嘘なのか、分からなくなっていた。

 ただ、社長の顔が……それこそ、演技なんかじゃ到底出せないような、表情で、
 ……泣いていたんだ。
 社長は横を向いていたし、袖ですぐに顔を覆ったからちゃんと確認出来たわけじゃないんだけど。
「俺、帰るわ」
「あ、仕事場? じゃあ俺も……」
 気まずい雰囲気は作りたく無かった。
 立ち上がった社長に合わせて僕も立ち上がる。
 しかし社長はさらにさらに渋い顔をした。
「……勘弁してくれよ……」
 社長はラオウの最後のシーン(馬に乗ってるやつね)みたいに天空を仰いで(もちろん僕の家の中だから、仰いだ先は空ではなく、古びた木の升目天井です)両腕で顔を覆った。
 ……演技なんだか本気なんだが笑わそうとしてるんだか、区別が付かない。笑えないけど。

「俺はたった今、振られたんだ。少しくらいひとりにしてくれよ。……明日には元通りになるから」
76024/27:2006/05/19(金) 11:31:01 ID:c2nRVNmb
 絞り出すように言われて、僕の心臓がなんだか痛む。

 なあ、社長……。
 もしかしてやけどな。
「……なあ、ほんまに俺のこと好きなん?」
 社長は一旦下を向いたのだが、次に顔をあげた時には口角をあげていた。
「なんてな、嘘だよ」
「……」
「俺の嘘、うまいだろ?」
 ああ、もう。
 ……問いに問いで返さないでください。
「俺は、俺の事好きなんか訊いてるんやけど」
「はは、まさか、違うって、嘘だって言ってるだろ。俺は嘘付くの得意なんだよ」
 ああ、もう。
 僕の部屋に来た時みたいな、ビーム発射しそうな眼で言われても全然説得力ないで。
 だってもう見てしまったんやもん。
 朝とは、全然違う。

「……ふうん、それ聞いて安心したわ」
 笑ってみせた。
 笑って社長の肩を叩くと、社長も「安心ね」と乾いた笑いを漏らした。
76125/27:2006/05/19(金) 11:33:48 ID:c2nRVNmb
 その後は。

 僕が出勤出来るような服に着替えている間に帰ろうとする社長を強引に家に引き止めて、ふたり一緒にここから数分先にある仕事場に出社した。
(家にいてる時に、社長の眼の前でいつも通りに服を脱いでパンツ一丁になったら、とても恐い顔をされました。何も言ってこなかったけど)
(……もうひとつ。僕が出社準備をしている間の大半、社長はトイレの中で待機してはりました)

 仕事場ではふたりの後輩が机の上で原稿用紙と格闘していた。
 ふたりとも、僕のアシさんをしながら、商業誌に投稿している。多分今は、自分の原稿を仕上げていたのだろう。
 僕たちが中に入ると、「おはようございます」と笑顔を見せた。
 僕も笑顔で答える。社長は、自分の席に付きながら、ぎこちなく笑っていた。
 ああ、もう。
 そんな顔アカンで、社長。
 毎日飽きずに嘘付いてるっていうのに、こんなんじゃ「分類:超下手」だ。

 薄々感じてたけど、やっぱりお前、嘘、下手やろ。

 仕事場での社長は、ずっと項垂れたままで、仕事にも影響が出るくらいには沈んでいたみたいだった。
 それでも、「外注が」とか「打ち合わせが」とかいって仕事場を出ようとする彼をこれまた強引に引き止めて、一日ずっと僕の傍で仕事させた。
 社長は、仕事中の僕にひどく甘いのだ。
76226/27:2006/05/19(金) 11:37:05 ID:c2nRVNmb
「どうせ、社長の仕事は大半がパソコンで出来るやん」
 と言うだけで、彼は黙って自分の席に付く。
 実際はそんな簡単なものじゃないだろうし、可哀想かなあとも思うんだけど、下手な嘘を付いた社長の自業自得だ。
 下手な嘘は面白くないし、へたしたら、付いた方も付かれた方も一日気分が悪いものだ。
 嘘を付かれる身の心境を慮って、社長には少し反省して貰う。
 今後、調子に乗られると困るからな。
 ま、でも、こういう時、嘘を思い付いて逃げようとしないのは愛すべき部分かもしれない。

 僕は簡易キッチンでお茶を入れながら(原稿から離れるだけでも息抜きになるんで、人に頼まず自分で入れるんです。……余裕がある時は)黙々とパソコンを使う社長を見た。
 今朝、僕の家に来た時ほどは真剣じゃない顔。
 これがいつもの社長だ。
 ま、仕事は真面目にこなしているんやろうけど。
 アシさんの分と社長の分のお茶を入れて、僕は一人一人の席にカップを置いた。
 社長にもお茶を持って行ってやると、彼は「おう、ありがとう」とでっかい溜息と一緒に返事をした。
 沈んでいるのが一発で分かる。
 まったく……嘘つきは、嘘つきらしくして欲しいもんだ。
 気付いてしまったから、これが嘘の一貫じゃない事も分かっているし。
 そんな素直な態度、見せられると、僕の良心がとっても痛むじゃないか。
 僕は自席に戻りながら、呆れた溜息を付いた。
76327/27:2006/05/19(金) 11:44:14 ID:c2nRVNmb
 アシさんのひとりが、僕と社長を見て首を傾げたので、「気にせんといてー」とだけ言っておいた。
 明日になれば、多分、元に戻ってるから。なあ、社長。

 明日は朝一番で社長の家に行こうと思っている。
 行って、今日、社長が僕に告げた言葉とそっくり同じセリフを告げる予定で。
 それから、いつから僕を好きやったのか、じっくり訊いてやる予定で。
 社長は嘘よりキスの方が上手いって言って、いろいろせがむ予定もある。

 覚悟しといてな?
 なんせ、思い出せるだけの、ここ暫くの出来事の中で、僕が一番集中して夢中になったのは社長とのキスだったんだ。
 この先もそうそうこれ以上の集中力は発揮出来ないだろうとも、思うくらいにはね。

 キスひとつですっかり社長の虜(わはは)になったとは思わないし思えないし、一生言うつもりはないけど、理由のひとつだろうというのは、嘘じゃない。
764風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 11:47:29 ID:c2nRVNmb
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ!

>ホント長々と失礼しました
765風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 11:49:51 ID:N8uGkpHL
>>764
禿げた
凄い良いもの読んだ!本当にありがとう!
766風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 11:51:17 ID:5iLbF8Pf
>764
リアルタイムでキタコレ
萌えました!!できればその後も読みたいです。
767風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 12:11:37 ID:BFGRAyfh
>>764
萌えた!!! そして笑ったwww
自分も続き読みたい!!
768風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 12:35:02 ID:QS8K7pGJ
>>764
禿萌えました!ぜひ続きを…
769風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 12:53:06 ID:QS8K7pGJ
モララーのビデオ棚in801板17
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1148010226/
770風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 14:59:51 ID:0LlxG7N0
>>764
もう、楽しいし、元ネタが分からないけどキャラが愛しいし。
771風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 16:50:12 ID:CJBW9hrD
>>764
萌えて笑えるビデオに会えたのは久しぶりです!
GJ!
もし続きがあったら見たいです。
772風と木の名無しさん:2006/05/19(金) 17:16:17 ID:GtY9smxe
>>765
禿げた にワロタw
>>764
↓の社長テラカワイスwGJ〜
773風と木の名無しさん:2006/05/20(土) 10:41:17 ID:0a0oNh5e
>764
禿げたw
漫画家カワユスカワユス!
その後が気になるよ〜
774風と木の名無しさん:2006/05/20(土) 12:34:53 ID:SjKH1pEd
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775風と木の名無しさん:2006/05/20(土) 20:52:08 ID:1uB41KoT
次スレ

モララーのビデオ棚in801板17
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1148010226/
776風と木の名無しさん:2006/05/20(土) 22:23:46 ID:oGnikw3t
うめ
777風と木の名無しさん:2006/05/21(日) 13:31:35 ID:PFM5x1lt
もうだめ?
778風と木の名無しさん:2006/05/21(日) 13:50:01 ID:C4n5Uj9x
うめぼし
779風と木の名無しさん
梅ノ木