モララーのビデオ棚in801板15

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630触手くん 1/11
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) オリジナル。 ほのぼの触手ネタです。

「ただいまー」
僕はそう言って家のドアを開けた。
居間の床に置いた大きめのクッションの上には、少しくすんだベージュ色の
ぶにゃぶにゃした塊が乗っかっている。
僕の帰宅に気付いたその塊は、クッションの上からぼよんと回転するように床に落ちて、
転がるような、這って来るような、とにかく塊なりの最高速度で足元に寄ってきた。
「ただいま、良い子にしていた?」
そう言って僕は塊を撫でる。
塊はプルプルと震えて、僕が手を置いた周囲から鉛筆ほどの太さの触手をいくつも伸ばすと、
手の甲をトントンと叩いた。
体色もベージュ色から赤みを帯びて、サーモンピンクになっている。
嬉しい時の塊の反応だ。
そのまま放っておくと、いつまでも飽きずに叩き続けるので適当な所で手を離す。
触手は名残惜しそうに縋ったが、すぐに諦めて引っ込んだ。
「暖かくなってきて良かったね。おまえ寒がりだから」
その言葉に反応して塊はくいっと体を持ち上げて返事をした。