てすてす
保守
「攻さん。春になったね」
「うん」
「僕のこと忘れる?」
「うん」
「そしたら僕、雨降らせるから。攻さんのだいっ嫌いな雨」
「うん」
「ていうか、その雨粒僕だから。攻さんの体に染み込んで、いつまでも乾いてなんかやらないからね」
「ふうん」
「そしたら僕のこと忘れないよね?」
「知らないな」
「忘れたら、台風呼ぶから。攻さんの大好きな台風」
「うん」
「すっごい風吹かせて、攻さんの家なんかばらばらにしてやるんだ」
「うん」
「そしたら、攻さん、寝るところなくなるね」
「うん」
「僕のところに来る?」
「まだわかんない。わかったら連絡する。うん、はい、はい。じゃ、また。はーい。………お待たせ受!ごめんな、電話長引いちゃって。なんか横で言ってたけど、なに?」
「攻さんのこと大好きって」
「(赤面)……そう、っか。…俺も好きだよ」
「えへへ」
「本棚は二階に置くことに決めたじゃないかアンドリューくん。今更変更は認めない」
「はい、すみません先生」
「私はしばらく留守にするが、くれぐれも花壇の水遣りを忘れないように。聞いているのか、イーダ」
「はい、すみません先生」
「そんな顔をしないでくれ私の大切なシオン。君に嫌われたら私の人生の半分は無いに等しい」
「はい、すみません先生」
「テオルド、テオルド、どこにいるんだ。全く君はいつまで経ってものろまで困る」
「はい、すみません先生」
「ルーカスくん、君はもう少し身なりに気を配りたまえ。せめて一緒にいる私が恥をかかない程度には」
「はい、すみません先生」
「君は何故ここにいるのかね。君は何故泣いているのかね」
「はい、すみません先生」
926 :
1/3:2007/04/09(月) 22:25:15 ID:ETnI7fbQ0
おかえり
よかった。今日は早かったね。
お腹すいてないかい?ごはんを作ったんだ。素晴らしい出来ないんだよ。見た目も味もばっちり。ほらっ。ね?
とてもいい匂いだろう?途中我慢できないで一個食べちゃった。ごめんね
あぁ、またそんなに葉っぱをつけて…。子供みたいだね。今日はそんなに風が強いのかい?窓の外はこんなに穏やかな陽気に見えるのに。
わぁ、こんなに冷え切って…。もうすぐ冬がくるんだね。とても美しい季節だよね。
…ん?それはなんだい?とても透明できれいだね。宝石みたいだ。匂いはしないみたいだね。
え?くれるのかい?
あれ??それは食べ物なのかい?
………ありがとう。
えと…どうしようかな。
927 :
2/3:2007/04/09(月) 22:25:47 ID:ETnI7fbQ0
ただいま。
すまない。今日は遅くなったな。
腹減ったろ?めし買ってきた。なんか評判のいい店みたいだ。いかにも旨そうでさ。ほらっ。な?
いいにおいだろ?途中我慢できないで一個食っちまった。悪いな。
あぁ、またそんな格好してる…。子供みたいだな。今日はそんなに暑かったか?。外は風がまだいくらか冷たかったぞ。
おい、すごい汗だな…。もうすぐ夏がくるんだな。すごくうっとうしい季節だな。
…あ?なんだそれ。気味が悪いな。どろどろのぐちゃぐちゃじゃないか。生ごみ?なんか強烈な臭いが…。
あ?くれるって?
えぇ!?それって食い物なのか?
………サンキュ。
さて…どうするかな。
928 :
3/3:2007/04/09(月) 22:26:17 ID:ETnI7fbQ0
世界には透明の膜がかかっている。
僕たちの体は手をのばせばそこにあり、触れ合うことができる。
でも、僕たちの意識は互いを認識し、互いに向き合っているのに触れ合い通じ合うことはできない。
それでも……。
さあ、一緒に食事をしようか。
なんかいいな
好きだ
「愛しているふりをしてあげるから許してよ」
「許さない」
「愛の言葉も、俺の身体ももういらないの?」
「もうからっぽじゃないか」
「君のほめてくれた爪のついている手だよ」
「軽すぎる」
「君を抱きしめた腕だよ」
「風船みたい。あ、飛んでいってしまった」
「たくさんの思い出があるのに」
「なにも詰まってない」
「愛しています。ほら、君の大好きな言葉だ」
「からっぽだよ! 心を込めてよ!」
「心は全部あげたじゃないか!」
「お前はあの子が好きだろう」
「いいえ私は貴方が好きです」
「お前は嘘つきだ」
「ええ私は嘘つきです」
「お前を信じる者など誰も居ない」
「貴方にさえ信じられなくとも良いのです」
「お前のその眼が恐ろしい」
「貴方のその眼が愛しい」
「ほの暗い影の様にお前は何処にでもついてくる」
「貴方の背は眩しすぎて時々見えなくなる」
「お前が居ないと自分の居場所がわからなくなる
影がないと足を何処につけていいかわからない」
「何処に堕ちても光り輝く貴方を見ていられるように
私の眼は貴方に差し上げます」
「何処に向けても暗闇しか映さない
この眼をずっと持っていろと言うのか」
「貴方が闇を見失わないように
日輪を頂に掲げる日までどうか貴方の懐に」
「掲げ終わった後はどうしろと」
「一輪の花と共に野に捨ててください」
「やはりお前は嘘つきだな」
「それでも貴方が好きです」
A「すみません、道を尋ねたいのですが」
B「はい。どちらまで?」
A「ちょっとそこまで」
B「では、ごぉぉぉっと走ってしゆたたっと曲がってぴしりとしてください」
A「わかりました」
B「さんはいっ!」
A&B『ごぉぉぉ』
A&B『しゅたた』
A「目的地〜、愛しのキミの胸の中に、」
A&B『到っ☆着っ☆(ぴしり)』
「つづきはないの」
『続きはないの?』
「うん、おしまい」
『じゃあまた最初から、初めればいい?』
「うん、はじめましてからやればいいね」
『………そっか、じゃあ またね』
「うん、ばいばいね」
『バイバイ』
「あ∵ ∴∵え∴ゅ∵」
『tanasinn』
「∴∴∴く∵∴∵∴ほ∵ ∴ ∵」
『tanasinn』
ちょwwwwwwwwwwww
「あなたは人間ですか」
「いいえ、猫耳族です。萌え系です」
「もえ系とはなんですか。放火魔と関係があるのでしょうか」
「いいえ、ありません。ペドフィリアとは少々関係がありますが」
「はぁ、そうですか。放火魔と関係ないのは残念です。
つかぬことをお聞きしますが、その耳は…」
「本物です」
「どちらが?」
「質問の意味がよくわからないのですが」
「すみません。えぇと、その、なんていうか、頭から生えている猫の耳と、横から生えている人間の耳のことです」
「どちらも本物です。すみませんが、あまりそのことには触れないで下さい」
「何故ですか?何か都合の悪い事でもあるのでしょうか」
「そのような質問は想定されていないからです。萌えれば何でもいいんです」
「それはいただけない。物事ははっきりさせるべきです。
耳が四つあるということは、生物の進化の過程でそうせざるを得なかった重要な意味があるはずです。
見た目が良いからなんて下らない理由でそんなことが……あなた方は何ですか。
離して下さい。まだインタビューは終わっていません。
ネクタイを返して下さい…どこ触ってるんですか。暴力反対。
ちょっと、だから、待って、まだ、あ…っ」
「言い忘れてました。リーマンも萌え系なんですよ」
「あ、ほらあそこ、流れた」
『………ね、ほしおちてきたら、しぬ?』
「あぁまぁ、一個丸ごとここに落ちてきたら、確実に死ぬだろうね」
『じゃあ、いっしょにしねるね』
「………攻は死なないで、とか言わないの?w」
『いわないの』
「言わないのw」
『あのねいっしょにしんだら、いっしょにうまれかわれるの』
「そうなんだ?」
『うん、たぶん』
「………お願い事、した?」
『わすれてた』
「じゃあまた探さなきゃなあ、流れ星」
『ね、て つないでて ぎゅって してて』
「眠い?」
『わかんない』
「ん、おやすみ」
『あのねいまの、おねがいごと』
「ぁあ分かった、代わりに星に言っとくよ」
『うん、おやす み なさ い』
「断言してもいい。それは贔屓目だ」
「そうかな?」
「俺みたいな奴はどこにでもいるって」
「そんなことないよ。君の背は僕より高い。手足だって僕より長いじゃないか」
「俺くらい体格の奴は周りにごまんといるぞ」
「君は白いシャツがとても似合う」
「この世界に白シャツ着る人間がどれだけいると思ってんだ」
「いつも眼鏡をかけてるし」
「コンタクトが嫌いなだけだ」
「眼鏡を外したときの瞳、凄く綺麗だと思うけどな」
「普通に黒だ。珍しい色じゃない」
「でも、僕の眼よりもずっと澄んでる」
「お前と変わらねぇよ」
「そうかな?」
「そうだよ。お前のそれは贔屓目だ」
「ねえ、黒ってどんな色?白とは違うの?」
「……その目が開いたら、見せてやれるのにな」
941 :
559:2007/04/21(土) 01:03:26 ID:+gtL8dM00
こんこん こんこん
「んー良い音。これは高性能なものだけが出せる音だな」
「それは南校舎のせいで日が当たらずキノコが並びそうになってる掃除用具入れの上に
乗っかっていた机じゃないの?」
「ふむうむ、確かに一見机だが裏返った状態で置かれていたところを見るとこれはアンテナに違いない!」
「まぁそう見えなくもないけど…どうやって取ったのこれ?掃除用具入れは君には大きいでしょう」
「あれが小さく見えるのはキノコを食べた土管掃除夫くらいだ」
「うんまぁ確かにね」
「方法はまぁ蛇の道はへびーで置いておく。今日は空が遠いからクリアな伝達を楽しめそうだ」
「確かに今日はとても良い天気だね。雲一つ無くて。
こんな日は今君が片手に握りしめてるマイクを見つけた倉庫の近くで昼寝でもしたくなるね。」
「寝るのはあまり好きじゃない…一分一秒が惜しいからな。ごふん。あーマイデスクマイデスク」
「ところで何でアンテナを新調することにしたの?」
「先日はお前に失礼なことにちゃんとおれのところに届かなかったからな。文字化けしてた。
たった5文字のはずなのに増殖してたんだ」
「何て届いてた?」
「そうだな、文字化けしてたけど優しい夢みたいな言葉だったよ。
でも夢だからきっと優しかったんだ。あーごふん、マイデスクマイデスク」
「寝るのは嫌いなくせに夢は優しいものなんだね」
「嫌いじゃないさ。もったいないだけで。マイデスクマイデスク、
発信開始…さあ今送ったのはお前の本当の気持ちを代弁した俺の言葉だ。そらんじてみてくれ」
「自分の気持ちに嘘はつけないんだ。ひとまず今日から一緒に寝ようか?」
「あれはボールですか?」
「いいえ、あれはオレンジです。私の好物です。」
「あれはペンですか?」
「いいえ、あれは鉛筆です。私はシャープペンシルの方が好きです」
「彼はジャックですか?」
「いいえ、彼はジョンです。以前私を愛してくれました」
「あなたはトムですか?」
「いいえ、私は、わータしハくぁwせdrftgyふじこlp」
「僕が誰かわかる?」
『停止』
「君は永遠を手に入れたのに、僕は君を失ってしまった」
943 :
1/2:2007/04/21(土) 23:06:21 ID:iBZW7rHp0
「それが三年前の話。あんたはカーテンを洗ってテレビを買い換えた。
本棚の整理をしてブックカバーも付け直して、背表紙を左から順番に揃えた。
飼っていたインコを籠の外に放して餌台を拵えて、一人で満足げに頷いた。
サボテンを大きな鉢に植え替えて窓際に移した。水を遣るジョウロを買った。
ベランダに出て背伸びをして、道行く子供に笑いながら手を振ってやっていた」
げら
げらげら
げらげらげらげら
「そして俺にさえ笑いかけて、あんたはその口で幸せだと言った。俺も同じだと答えた。
……それが嘘だと分かるまで、丸々三年かかった。三年だ。わかるか?」
げらげらげらげらげらげら
げらげらげらげらげらげらげらげらげら
げらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげら
944 :
2/2:2007/04/21(土) 23:07:07 ID:iBZW7rHp0
「ここから三日前の話だ。結局、あんたは動かない筈の左手でドアを閉めた。
鍵をかけてチェーンをかけて、ご丁寧にガムテープで目張りまでして、
インターホンの線を包丁で切断してブレーカーを落として、ガス栓を締めた。
冷蔵庫の中身を食い散らかしておきながら、水の類は全てトイレに流した。
風呂場の鏡を何時間も覗き込んで、幸せだと言った。それが嘘だと分かってる癖に」
げらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげら
げらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげら
げらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげら
げらげらげらげらげらげらげらげらげらげらげら―――
「あんたの言葉は三年前から嘘ばかりだ。いいからさっさと俺を裁け」
945 :
風と木の名無しさん:2007/04/22(日) 23:06:25 ID:tk9Xyg5m0
385 名前:風と木の名無しさん 投稿日:2007/04/22(日) 21:12:41 ID:h9xpphW60
電波スレが復活していることに気づいて(今頃)
wktkしながら覗いたら、……しまりのないSSSもどき展示会場になっていた orz
スレ初期のキレがよくてセンスもよい作品群がスレトップに再掲されてるだけに
その落差が厳しい。
なんちゃって雰囲気シリアス系(なつもり)、ピュアピュア系(なつもり)投下者さんは
投下する前に読み返してみたほうがいいんじゃないだろうか。
946 :
風と木の名無しさん:2007/04/22(日) 23:27:08 ID:HL166aVuO
「コーヒー牛乳を見かけなかったか」
「あ、ごめん飲んじゃった」
「おまえ、それは…事実なのか?おまえに裏切られるなどという事態は想定の埒外だ。
まさかそんなこ!?……が…あ…離れろ……死にたくなかったら早く俺から離れろ!
っは…し、静まれ…俺の第三の目、邪鬼眼よ・・・怒りを静めるんだ!!」
「あーあーあーもう!俺が悪かったから!今すぐコンビニで買ってくるから!
あとついでに要るものあったら買うから言えよ」
「人のコーヒー牛乳を勝手に飲まないよう躾けられた彼氏を即刻購入したいのだが」
「…いまから俺それになるから購入は無しな」