1.ノンジャンルのネタ発表の場です 書き込むネタはノンジャンル。 スレ違い/板違い/鯖違い/メディア違い問わず、ネタであれば何でもあり。 たとえばこんなときにどうぞ。 どこに投稿すればいいのかわからない‥‥ ・ネタを作ってはみたが投稿すべき既存のスレが無い。 ・投稿すべきスレがあるのかもしれないけど、よくわかんない。 ・クロスオーバーのつもりなのだが各スレ住人にウザがられた。 ・みんなの反応を見たうえでスレ立てるべきかどうか判断したい。 投稿すべきスレはあるが‥‥ ・キャラの設定を間違えて作ったので本スレに貼れない。 ・種々の理由で、投稿すると本スレが荒れそう。 ・本スレに貼る前にあらかじめ他人の反応を知って推敲したい。 ・本スレは終了した。でも続編を自分で立てる気がない。 ヘタレなので‥‥ ・我ながらつまらないネタなので貼るのが躊躇われる。 ・作り出してはみたものの途中で挫折した。誰か続きおながい! 迷ったときはこのスレに投稿してね。 ただ、本来投稿すべきと思うスレがある場合は それがどのスレで(ヒントで充分)、しかしなぜこのスレに貼ったのか、 という簡単なコメントがあるとよい。無いとカオスすぎるからね。 ナマモノは伏せ字か当て字を推奨。 それ以外は該当スレのローカルルールに沿うか、自己判断で。
2.ネタ以外の書き込みは厳禁! つまりこのスレの書き込みは全てがネタ。 ストーリーAAであろうが一発ネタであろうが 一見退屈な感想レスに見えようが コピペの練習・煽り・議論レスに見えようが、 それらは全てネタ。 ネタにマジレスはカコワルイぞ。 そしてネタ提供者にはできるだけ感謝しよう。 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ネタの体裁をとっていないラッシュフィルムは | いずれ僕が編集して1本のネタにするかもね! \ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | [][] PAUSE ∧_∧ | | ┌┬―( ・∀・ )┐ ピッ | | | |,, ( つ◇ | | | ||―(_ ┐┐―|| |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | || (__)_), || | °° ∞ ≡ ≡ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
3.ネタはネタ用テンプレで囲うのがベター。 別に義務ではないけどね。 とりあえず用意したテンプレ。 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | モララーのビデオを見るモナ‥‥。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| きっと楽しんでもらえるよ。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ ヒトリデコソーリミルヨ | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 僕のコレクションに含まれてるのは、ざっと挙げただけでも | | ・映画、Vシネマ、OVA、エロビデオとかの一般向けビデオ | ・僕が録画した(またはリアルタイムな)TV放送 | ・裏モノ、盗撮などのおおっぴらに公開できない映像 | ・個人が撮影した退屈な記録映像、単なるメモ | ・紙メディアからスキャニングによって電子化された画像 | ・煽りや荒らしコピペのサンプル映像 | ・意味不明、出所不明な映像の切れ端 \___ _____________________ |/ ∧_∧ _ ( ・∀・ ) |l8|と つ◎  ̄ | | | (__)_) |\ / ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 媒体も | 8mmフィルム、VCR、LD、ビデオCD、DVD、‥‥などなど | 古今東西のあらゆるメディアを網羅してるよ。 \_________________________
携帯用区切りAA |>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース! 中略 [][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン! 中略 □ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
|__[][][][]/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ̄ ̄ ̄| じゃ、そろそろ楽しもうか。 |[][][]__\______ _________ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | |/ |[][][][][][][]//|| | ∧_∧ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | ( ・∀・ ) |[][][][][][][][]_||/ ( )  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | (__)_)
>>1 さん、素早いお仕事ありがとうございます。
保守も兼ねて乙です!
>>1 乙
未知のジャンルの萌えに出会えたり、
居ないと思っていたお仲間に出会えるこのスレが大好きだ。
1乙。 取り敢えず前スレから先に使ってください。 まだ結構残ってるから。
1乙 ついでに保守っておきます。
>12 ええ?でも30行かないと1日レス無いだけで落ちちゃうから 30まではこっち使った方が良い…のかな?
>>1 おつ
ちゃんとほしゅするから大丈夫ですたぶん
>1乙です! 保守保守?
17 :
1/7 :2005/09/06(火) 01:22:14 ID:1U6MtDoe
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 根雨露の笹笛モナ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 今週号のネタからだよ。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
18 :
2/7 :2005/09/06(火) 01:23:38 ID:1U6MtDoe
「よし、ヒフミ! …二倍付け、出せよ。薄井」 「くっ! まだだ! もう一度勝負しろ、佐々塚っ!!」 「……薄井さん、もう止めたほうが」 「先にリタイアしたお前に言われる筋合いなどないわ!」 佐々塚は苦笑いを浮かべ、土筆は困った顔をする。 薄井という男は激しやすいうえにひどく負けず嫌いだ。賭博の運も或る種の 『技術』もさほど持ち合わせていないのに、何度でも懲りずに勝負を挑む。 「ですが、もう金が無いでしょう?」 「ぐっ……!」 先程の賭け金を渡せば、財布の中に金は無い。佐々塚に全て巻き上げられて しまった事に漸く思い至った薄井は奥歯を思い切り噛み締めた。激昂のためか 線の細い顔に薄く朱が指している。 その時、佐々塚が薄井に思っても見ないことを申し出た。 「…何だったら身体で払ってくれても良いよ。一日辺り一万円で」 「ふん、いいだろう」 「う、薄井さん」 土筆は慌てて二人を止めようとしたが、既にプライドの高さを表情に取り戻した 薄井が後輩の静止に従うはずが無かった。 「見ていろ佐々塚。すぐに負け分を取り返してくれるわ!」
19 :
3/7 :2005/09/06(火) 01:24:40 ID:1U6MtDoe
「…おし!!」 「何ィっ!!??」 佐々塚が出したのは111のピンゾロ、十倍付けの役である。 「お前! 何かイカサマでもしてるんじゃないだろうな!?」 「そんな、人聞きの悪い…ところで、まだやる?」 「もういいっ! 今日は私の負けにしておいてやる!!」 「…じゃあ、十日分返してもらうから」 土筆とは先に別れた。駅前の繁華街のネオンを背に、佐々塚を前にした薄井は 次に取るべき行動に迷っていた。そんな彼の様子を見透かしたように佐々塚は 「…とりあえず俺の部屋に来る?」と提案してきた。 断る理由も権利も無いので、薄井は佐々塚についていった。 そこは、ごく平均的な学生向けのアパートだった。促されて入った薄井は室内の 様子に顔をしかめる。 「おい! この散らかった部屋は何とかならないのか!」 「…そう? 男子学生の部屋ってこんなもんだと思うけど」 「私のところはきちんと整頓されてるぞ」 ああ、と佐々塚は納得する。 「神経質だもんな、お前…」 「余計なお世話だ!」 薄井が「万年床はカビが生える」と文句を言っている横で、佐々塚は冷蔵庫の中を漁る。
20 :
4/7 :2005/09/06(火) 01:25:50 ID:1U6MtDoe
「…酒、焼酎しかないけど」 「別に要らん。で、私は何をすればいいんだ」 「何を、って」 「賭けの負け金のことだ!! お前、自分で言ってて忘れたのか!?」 「……とぼけてんの? それとも、まさか解らないでついて来たわけ?」 佐々塚は不意打ちで薄井の腰を引き寄せた。 「なっ!」 薄井の抵抗は体格差によって容易に封じられた。そのまま佐々塚によって壁に 押し付けられる。 「佐々塚、何のつもりだ!?」 「普通、『身体で払う』っつったらこーゆーことしかナイでしょ」 「知らん!! 私は認めん!」 「…いいの? 警察を目指そうって奴が借金踏み倒して」 「元々が違法行為に端を発しているだろうが!」 「それはお互い様。っつーか薄井、論理が破綻してるよ。ん?」 「くっ…」 どこまでも余裕な佐々塚に対し、薄井のプライドが刺激される。このまま 言い争いを続けて佐々塚に遊ばれるのは癪だ。『そんなこと』など全然 大したことは無いのだ、と堂々とした態度を彼に見せ付けてやるのだ。 「――いい。好きにしろ」
21 :
5/7 :2005/09/06(火) 01:26:55 ID:1U6MtDoe
「じゃあ、眼鏡取って上向いて、少し口開けて」 「こうか?」 佐々塚は先程コップに注いだばかりの焼酎をあおり、そのまま薄井の口を塞いだ。 「んふっ…」 流し込まれた焼酎が咽喉を焼き、薄井は激しくむせる。 「ゲホッ、ゲホッ――このっ…!」 「…酔った勢いって事にしといたほうが、お前の気が楽だろうと思って」 「余計な世話だ!! さっさとしろ!」 「薄井、それ、色気無さ過ぎ」 薄井が最初に知覚したのは、万年床の湿った埃っぽいにおいだった。そして次第に、 昨夜の感覚が身体にリロードされてゆく。 佐々塚は既に服を着てキッチンに立っていた。
22 :
6/7 :2005/09/06(火) 01:28:01 ID:1U6MtDoe
「…よう。おはよう」 「……」 薄井は佐々塚の顔をまともに見れない。佐々塚の指先はサイコロの目を自在に 操るときのように器用で、踏み込まれる前の段階で既に薄井は連敗を喫してしまったのだ。 「朝メシ、目玉焼きでいい? 食うだろ」 「すまん」 「いいって。…まぁ、負け金払い終わるまでここにいれば?」 仕送り来るまで一文無しだろ、と佐々塚は言いながら薄井に服を投げてよこした。 「全部賭けでお前のところに行ったんだがな」 「だから、その分でお前を食わせれば問題ないだろ」 佐々塚はちゃぶ台を薄井のところまで引っ張ってきてやった。皿にはベーコンエッグ。 思ったより見た目が良い。 「その前に、また賭けで負け金を取り返せば良いだけの話だ」 「……できたら、ね」 顔を上げられない薄井の視線に佐々塚の指が映る。金を巻き上げプライドを簡単に 黙らせる指。 とりあえず、万が一また賭けで負けたときのため、この部屋の徹底掃除と 布団干しだけは絶対にしてやる、と薄井は思った。
23 :
7/7 :2005/09/06(火) 01:28:41 ID:1U6MtDoe
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ 朝チュンスマソ | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>17 姐さんGJ!!!
こんなときでも気だるそうな笹に萌え
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | リボーソの骸×雲雀モナ。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 17と同じく、今週号 から。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「クフフ…本当に苦手なんですね…桜。」 今まで常に絶対の自信を持ち、自らに誇りを持って生きて来た雲雀にとって、 見ず知らずの男を前に跪かされるなど、死に等しかった。 何故あの時、力ずくでもあのヤブ医者に、この病を治させなかったの。 もう、どうにもならない事だけど。 「さっきまでの強気な姿勢はどこへ行ってしまったのですか? 随分と…辛そうですが?」 骸の足が、跪く雲雀の腹部にめり込む。一回、二回と。 力を込めて蹴った筈なのに、声ひとつ出さず、ただ骸を睨み付けている雲雀に、 苛立ちを覚えた骸は、ククッと小さく笑って、雲雀と同じ目線まで腰を下ろした。 「ああ、さっき僕とは口きかないって言ってましたっけ。」 雲雀の髪を掴み、目線を上げさせる。 「君みたいに、プライドの高い人間を甚振るのは、すごく楽しいですよ…」 徐に雲雀の顔から視線を落とすと、雲雀の手から落ちたトンファーが目に入る。 骸は、力いっぱい雲雀を床へ叩き付け、 雲雀のひざの上に跨ると、口元にだけ笑みを浮かべた。 「んー?面白そうな玩具持ってますね…。」
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | スマソ…一旦ここまでで…orz | \ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | [][] PAUSE ∧_∧ | | ┌┬―( ´Д`; )┐ ピッ | | | |,, ( つ◇ | | | ||―(_ ┐┐―|| |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | || (__)_), || | °° ∞ ≡ ≡ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>26 (;´Д`)ハァハァ
来週への渇きをいやす水がある……と聞いて来たんですがガソリンでした。
つづき楽しみにしてます!凌辱!凌辱!
>>26 (*´Д`) ハァハァハァハァノ \アノ \ア
凌辱クル━━━━(゚∀゚)━━━━!!
|> ピッ◇⊂(・∀・) 投下します。
「渡辺、いいバイトあんだけど」放課後クラスの小島が俺の席にやってきた。 コイツの家は金持ちらしく、顔も悪くないし、女子にもモテル。 俺は今やってるファーストフードのバイトがキツイ割に安いと以前グチったことがあることを思い出した。 「どんなバイト?」「1時間2万のバイト」小島が指を2本立てて微笑む。 「はぁ?何か違法なバイトじゃねーの?」俺はバカバカしくなってカバンを手に椅子から立ち上がろうとした。 「待て待て、こんなおいしいバイトねぇぞ」慌てて俺を椅子に押しつける小島。 「だから、何のバイトだよ?」俺の質問に数秒間間を開け、小島は答えた。 「エロビ、出る気あるか?」エロビ…エロビデオ?つーことはアレか?男優のバイト?そういえばコイツの親父はビデオ監督やってるって聞いたことあったけど…。 「実は予定入れてたヤツが急遽これなくなったらしくてさー、今日撮りの日なんだけど誰か代わりにいないかって親父から連絡あってさー、渡辺頼むよーやってくんねぇかな?」
バイト料2万という好条件を断る理由もなく、俺は即座にOKした。 「そうか!やってくれるか!んじゃ、早速今から俺んち行こう」 小島邸に着くや否や、一室に通され、そこでしばらく待つように指示された。 小島は"準備があるから"と隣の部屋に消えた。 家に着くまでの間、顔はバレないか?という最も重要な点を確認することを忘れなかった。 ビデオが発売されて俺の顔が映っていました→学校に誰かが通報→学校退学なんてことになったらシャレにならない。 それは絶対に大丈夫だという小島の言葉を信じてここまでやってきたが、どんな女の子だろう? と、隣の部屋から「渡辺くん、入ってきてくれ」と声がかけられた。 多分小島の親父の声だろう。 俺は"失礼します"と一応一礼しながら中にソロリと身を滑らす。 暗い部屋の真ん中にダブルベッドがあって、周りには淡いピンクの照明。その前には様々な撮影機材が並んでいる。
「やぁ、初めまして渡辺くん。緊張しないでリラックスしてくれよ」 カメラの位置を移動しながら監督がにこやかに笑う。 ベッドに腰掛けるように促され、座る。小島は監督のアシスタントをつとめるのだろうか、監督と何やら打ち合せをしている。 俺はキョロキョロ周りを見回し、あることに気付いた…女の子がいない…後からくるのか? 「お待たせ、じゃあこれから僕が指示するように動いてくれるかな」監督が台本のような冊子を手に声をかけてくる。 「あ…はい」俺との打ち合せはナシでいきなり始めんのか…?小島が俺の横に腰掛ける。 「なぁ、女の子いつくるんだよ?」コソッと小島の耳元で尋ねるとキョトンとした顔で答える。 「え?女の子なんていないけど?」おいおい…女の子ナシでどーやってエロビ撮るんだよ? 「お前さ、何か勘違いしてねぇ?」ドサッとベッドに押し倒され、小島の顔が間近になる。
「お前は俺とヤルんだよ」 制服のポケットから取り出した手錠がカチリと俺の手にはめられ、頭の中が真っ白になる。 「何言ってんだよ…ドッキリかなんかコレ?」 ハハハ…と力なく笑う俺に小島はニヤリと不気味な笑みを浮かべる。 「いーや、マジだよ。親父がしっかり撮ってるからイイ作品作ろうぜ…2人で」 抗議の声を上げようと開きかけた口を、強引なキスでふさがれた。 「んんーっ…」舌が遠慮なく口内に入り込み、俺は足をジタバタして身をよじる。「ちゃんとバイト料は払うからさ、演技してくれよ」 突然のキスでまだ状況を把握しきれていない俺に、カメラを気にしてか、ボソッと小島が言う。 「聞いてねーよこんなの!」拘束された手首をガチャガチャ動かしてみるが、外れる気配はない。 「いーじゃん楽しんで金もらえるなんて最高においしいバイトだろ?」 あっけらかんとした小島の態度に俺はプチッと切れた。
「どこがだよ!俺は女の子とヤレると思ってたから来たのに!!」 立ち上がろうにも足の上に小島が乗っていて無理っぽい。 「そっか…俺にヤラれるのはそんなにイヤか…」 ショボンとした顔で小島がため息をつく。 「…仕方ない。渡辺くん、君がヤル側にまわってくれ。それでいいね?」 監督の言葉に俺は愕然とした。 「そーゆー問題じゃなくて!!俺は男とヤル趣味はないんです!!」「あーワガママなヤツだな」 小島が俺の制服のボタンをプチプチ軽やかにはずしだす。「あっ、おい何やってんだよ!!」「いーから俺に任せとけって。お前は適当に喘いどけばいーから」 任せられるか!喘いでたまるか!シャツを無理矢理引き裂かれ、上半身があらわになる。 「さーて、どこから攻めようかなー」 わざとらしいセリフをはいて小島の指が胸元をツーッと滑る。 「っ…くすぐってぇ…」 「お前もっと『あぁん』とか色っぽい声だせよな…」 [][] PAUSE□⊂(・∀・) とりあえずここまで。
渡辺… 小島… 激しくデジャブ
>>31 色々説明が欲しかったとこだけど萌えますた
続き投下よろしく
説明不足スマソ。 |> ピッ◇⊂(・∀・) 続き投下します。 小島の指が胸の頂上に触れ、ゆっくりと重点的に指の腹でこねられる。 「…っや…」 こそばゆいような、もどかしい感覚。と、いきなりキュッと摘まれ、体がビクンと反応してしまう。 「摘むなヘンタイッ!!ホモ!!」 一瞬気持ちいいと思ってしまった自分を忘れようと、汚い言葉を浴びせる。 「うちの親父の撮ったホモビデオはマニアにすげー人気あんだぜ」 信じられない…そんなもの見るヤツがいるなんて…。 「でも今回の作品が1番ヒットするかもな」 意地悪い笑みを浮かべ、小島の舌が乳首を舐めあげ、カリッと軽く噛まれる。 「…っひ…やめ…」 嫌がる俺を見て小島のヤツ楽しんでやがる!! 「レイプものも人気あんだよなーよし、ソレでいこう」 一人納得した様子の小島の顔つきが変わった。 「親父いいよな?」確認の為ふり返った小島に、監督があっさりOKを出す。 「つーわけだ覚悟しろよ」ギュッと両乳首を摘み上げられ、思わず悲鳴が漏れる。
「痛っ…!!」 監督が小島に何か手渡した…何だ…黒い…アレは…もしや…。 「いきなりはキツイだろーからコレで慣らしてやるよ」 下着ごとズボンを器用に下げられ、ベッドの下に無造作に捨てられる。 小島が片手に持った軟膏の蓋を開け、人差し指に塗り付ける。 両足をグイッと持ち上げられ、秘所が人目にさらされる。 「おい!やめろって…!!こんな…」 マズイマズイ…!!本当にヤル気か!!手錠は相変わらずはずれてくれない。 小島は無言で的確な場所に軟膏を塗り込む。その冷たい感触に一瞬息がつまる。屈辱的な格好で恥ずかしい場所を見られて…最悪な気分なはずなのに、なぜか俺のモノが硬さを帯びてゆく…。 「何だよ渡辺、股モジモジさせて…」 目ざとく変化を見つけた小島は、ニッと笑って指を徐々に侵入させてゆく。 「っあ…入れんな…指…っ…」 本来なら排出すべき部分に入れられる奇妙な感覚。硬さを増したソレが立ち上がってゆくのがわかる。
「ココ立ってんじゃんもう」笑いながら指を入れたまま、自身を軽く握られる。 「んぁ…は…っ…」 自分でも訳が分からない。罵倒の言葉の代わりに、甘い声が自分の口からこぼれてゆく。 ありえない…男にこんなことされて感じてしまうなんて…駄目だこのままじゃ…俺は騙されたんだ…小島がこんなことするなんて思わなかったから…わかってたらこんなトコこなかった! 「離せっ!!はずせよ手錠!!」ワッとわめきたて、狂ったように手錠で繋がれたままの両手をベッドに何度も叩きつける。 小島はフウッと一息はき、何も言わずにベッドの傍らに置かれた男性器に似た形のソレを俺の秘所に当てがった。 「動くと怪我するぜ」その言葉に恐怖を感じ、身を固くした次の瞬間ー 「っああー!!」 軟膏の滑りですんなり入り込んだ黒いバイブがブブブブブ…と鈍い音を立て内部を動き回る。
「はぁぁ…嫌だぁ…ん…んっ…」 激しい振動に途切れがちに言葉を紡ぐ。 「嫌じゃないだろ?言えよ、"気持ちイイ"って」 完全に勃ち上がった自身を上下に扱かれ、思わず甘い吐息が漏れてしまう。 「抜い…てぇ…もう…」 恥ずかしさと悔しさで涙が知らず知らず流れる。 「泣くほどイイのか?」 小島が冷やかすような目で、涙を舌で舐め取り、バイブを2・3度出し入れさせる。その度に甘い疼きが襲い、腰が自然と動く。もう抵抗する力なんて俺にはなく、足が勝手に左右に大きく開いてしまう。
「あ…ヤバイ…も…イク…」 バイブを何度も突き入れられ、限界が近いことを訴える。 「いつでもいいぜ。お前のイクとこちゃんと撮ってるから」 カメラが映し出す…俺の一番恥ずかしい姿を… そう考えた瞬間ー世界がはじけた。 「はーいOK!少し休憩挟もうか」 能天気な監督の声に、俺は心身共に脱力した。自身から放たれた白濁の液体が体に飛び散っている。 イッてしまった…男にバイブを突っ込まれて…。 顔が真っ赤になってゆくのが自分でもわかる。 「なさけない…俺もう死にたい…」 小島はバイブを箱に丁寧にしまい%8
「なさけない…俺もう死にたい…」 小島はバイブを箱に丁寧にしまいながら、監督とワイワイ盛り上がっている。 俺のイク顔が良かったとか、目隠しプレイも入れれば良かったかもなんて、聞きたくもない会話が耳に入ってくる。 耳を塞ごうにも俺は今だに手錠をかけられたまま、下半身裸のままベッドに転がされているので、それは無理難題だった。 てゆーか今って休憩中じゃなかったっけ?というよりも…休憩ということは、まだ終わりじゃないってことか!? [][] PAUSE◇⊂(・∀・) 区切り失敗…とりあえずここまで。
なんかこれどこかで見たような希ガス。
46 :
26 :2005/09/07(水) 22:54:57 ID:BGufUVoL
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 昨日の骸×雲雀の続きモナ。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 遅くなって申し訳ない… | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(´Д`; )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
47 :
1/6 :2005/09/07(水) 22:59:36 ID:BGufUVoL
骸が拾うよりも早く、トンファーを手に取った。 出せるだけの力を込めて、骸を押し退け、フラフラと立ち上がる。 腕を大きく振り、急所である喉を目掛けて振り下ろした。 …実際には、喉に届く前に骸にトンファーごと腕を捕まれたが。 「…どういうつもりですか…?」 骸は、声のトーンを落とし、低く掠れたような言うと、 雲雀の手からトンファーを奪った。 「それに…きたない手で…さわらないでよ…」 雲雀の言葉を無視して、棘の出たトンファーを雲雀の首に添えて笑う。 「この玩具、ああやって使うんですね…随分物騒な形ををしていますが…。」 桜を前に、まともに立つことさえままならない雲雀の胸倉を乱暴に掴み、 先ほどの雲雀と同じように、トンファーを振り落とし、顔面に強く打った。 雲雀はそのまま床に倒れこむ。 「おや?もしかして、桜さえなければと思ってますか?」 顔面にいくつもの痣ができ、口や鼻から血が流れても、雲雀は骸を睨み続けた。 「それは勘違いですよ。君レベルの男は何人も見てきたし、幾度も葬ってきた。」 骸は立ち上がって雲雀を見下ろし、手の平にハラリと落ちた桜を握り潰す。 「地獄のような場所でね。」
48 :
2/6 :2005/09/07(水) 23:00:16 ID:BGufUVoL
雲雀が痛みに耐える表情を見ているのも楽しいが、そろそろ飽きてきた。 ぐったりと横たわる雲雀の体を起き上がらせ、 頬に手を添えると、強引に口付けた。骸の咥内に鉄の味が広がる。 「…さあ、続けましょう。」 初めて、雲雀の表情に恐怖が浮かんだ。 骸は、雲雀のシャツのボタンを強引に引きちぎる。 上半身が露になったまで伝った血に舌を這わせると、雲雀の体が僅かに反応した。 「随分感度いいんですね…」 骸は舌を首元まで滑らせ、耳元でささやくと、 片手を雲雀の股間に軽く触れた。 「下も既に反応していますけよ…淫乱と言う言葉がよく似合います…」 雲雀はそう良い笑った骸の顔に、唾をかけた。 「クフフ…面白い人だ。」 頬に掛かった雲雀の唾液を親指で拭い、ペロリと舐めると、 雲雀の制服のベルトに手を掛け、下半身を露出させる。 「君みたいな人を見ていると…グチャグチャに壊したくなりますよ」
49 :
4/6 :2005/09/07(水) 23:01:15 ID:BGufUVoL
雲雀の両腕をベルトで拘束すると、腰だけを高く上げた体勢にし、 グイッと両足を開かせ、ポケットからローションを取り出し、 ローションの中身を雲雀の後孔にツゥッと垂らした。 「あっ……」 ローションの冷たさに、雲雀から声が漏れる。 「ヒクヒクして、すごくもの欲しそうにしていますね…」 骸は雲雀の髪を掴み、顔を上げると雲雀の瞳からは、屈辱からか、涙が零れていた。 「綺麗な顔ですね…最初に会った時より、ずっと良いですよ。」 そう言うと、尻の割れ目に沿って舌をツゥッと動かし、唾液を滴らせるように 何度も穴の周りを舐める。 雲雀は、思わず歯を食いしばったが、鼻から切ないような声が漏れてしまった。 「んっ……」 「クフフ…もっとあなたの声を聞かせてくださいよ。」 更に骸は人差し指を雲雀の尻の穴に射れ、グリグリと刺激する。
50 :
5/6 :2005/09/07(水) 23:02:30 ID:BGufUVoL
「今また変な気を起こしたら、どうなるか分かっていますよね。あなたなら。」 様々な思考が飛び交い、真っ白になっていた雲雀の頭に、その言葉は届かなかった。 死んだほうがマシ…僅かな思考でそう考えると、雲雀は唇をグッと噛んだ。 痛みさえ、消えてしまっていた。 それから少しして、ピリリリ…と電子音がし、雲雀が意識を取り戻す。 骸の携帯からの音のようだ。 骸は、雲雀を刺激する指を休めないまま、携帯に出る。 「はい。…分かりました。ご苦労様です。次に掛かってください。」 事務的な受け答えを済ませると、雲雀の腰を掴んだ。 「申し訳無いのですが…僕も少々忙しくなって来ましたので、 早めに終わらせましょう。」
「力は入れない方がいいと思いますよ。」 骸はぐっと力を入れて性器の先端を押し込んだ。 「うあぁ…ぁ…ッ!」 雲雀の入り口が引きつれるように痛む。想像を絶するような痛みだった。 「絶対………ころす……。」 「それは楽しみですね。」 そう言いながら、骸は腰を進める。 「ぜったい……」 雲雀は、入り口はひきつれるように痛くてたまらないのに、 なぜか興奮してペニスは大きく膨らんでいる。 「ゆっくり、動きますね。」 骸のペニスが雲雀の内部で蠢く。時分ではコントロールできない、 たまらない排泄感と痛みに、雲雀は床に爪を立てた。 「っ…あぁっ…!!」 骸はそんな雲雀を見て満足そうな表情で、片手で雲雀の性器をユルユルと扱く。 ペニスを擦られる快感と、尻を襲う痛みに雲雀の意識が交錯する。 自分の意識に反し、もっと奥まで犯して欲しいと、どこかで思っている自分を雲雀は自覚する。 「気持ちよくなってきましたか…?」 荒い呼吸を繰り返しながら、時折息を詰める雲雀に、骸は嬉しそうに聞く。 「…さあね……」 「素直じゃ有りませんね…。君らしいと言えば、君らしいですが。」 骸は大きく腰をグラインドさせて、ペニスを抽挿させた。 「ぁ…っ!!うぁっ…!!」 骸のものが体内で暴れる度に、雲雀は甘い痛みと快楽に声を漏らす。
「骸さ〜〜〜ん。んで、どーだったんれすかーー?並中のボスの?」 随分前に閉鎖され、廃屋となったボーリング場に、暢気な声が響いた。 「スズメだっけ?アヒルだっけ?」 どうやら、雲雀のことらしい。どちらも間違っていたが、骸は正そうとしなかった。 「ハズレでしたよ。歯を取るまで横になってもらってます。」 全身を裸に剥かれ、横たわる雲雀の上に、桜が舞っていた。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ エロカイタコトナインダヨ…orz | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
イヤッホォォォイ! 26姐さんすばらしい作品をありがとう。 禿げ上がりました
凌辱続きキタ━━━━(゚∀゚)━━━!!!!! ありがたやありがたや… ヒバが挿れられてるときひらがなで喋ってるのが 思考グチャグチャっぽくて 禿 萌 え
え、どうなってるの? こっちが棚だよね 鬼畜スレはあっちで...漏れ飲み過ぎてる?
陵辱キター!ハァハァ! 姐さんごちっした!
59 :
26 :2005/09/08(木) 00:03:00 ID:PDt/eggp
前スレに上げるべきだった…申し訳ないです。 それにしても、誤字脱字が目立つ…。orZ 見づらくって申し訳ないです。精進します…。 では、名無しに戻ります。
>31 これって生の人の名前そのままだって 鬼畜スレで注意を受けてたやつじゃなかった? 今回はちゃんと名前変えてるのかな?
26姐さんありがとうありがとうありがとうあり…(ry お腹イッパイです(つ∀`)゚・
>>45 タン、私もそんな希ガス。
思い出せない…どこだっけ…何だっけ…
今年の2月のに鬼畜7thで発表された作品だ…恐らく、半年ロムって来られたのでは。 微妙に伏字になっているようだし。
64 :
62 :2005/09/08(木) 02:01:08 ID:+J2q+/iZ
連投スマソ 何か記憶では麻雀のツケ(小島のな!)を払うため、 なりゆきでホモビ撮る事になるんだよ確か…
餡邪っ種
ワタベが渡辺 コジマが小島になっただけ なんで案邪にこだわるのか不明…キャラ違うから 案邪ネタではないんだろうし。 あんだけ叩かれたんだから名前しっかり変えて 焼き直しです、と出した方がよかったね
ああ、あったね それよりもカタカナ文字が半角なのが気になる
伏せ字になってませんか…不快な気分にさせてすみませんでした。
>>70 伏字になっていなかったとかでなくて
過去に一旦出した作品だという
言及が無いと無断転載か?みたいな疑いも出てきてしまうので
そこに一言説明があっても良かったと思う。
律儀に半年ロムってきたのは(タイムスタンプから)わかるんだけど、
それでもいろいろとずれてるんだ…
>>71 にあるような点とか…
しかし、口喧しい事言っておいてなんだけど、せっかくなので投下しきっていただきたい。
73 :
バイトの者です :2005/09/08(木) 23:48:37 ID:ibXdwFuK
皆さんご指摘ありがとうございました。 続きは名前変えて半角カナやめて書きます。 渡辺→秋山、小島→夏川ででいきます。
|> ピッ◇⊂(・∀・) 焼直し作品の続きです。 名前変更しました。 「あの…いつになったら帰れるんでしょうか俺…」 涙声で聞く俺に2人がふり返る。 「全部撮り終えたらちゃんと帰してあげるから」監督の笑顔が不気味だ…。 「じゃ、気分が変わらないうちに続き、いきますか」夏川が再びベッドに乗り、俺は思わず身構える。 「ちょ…ちょい待った!!次は何する気だよ…!?」 「何って…どうしてほしい?」…俺はただもう帰りたいだけです…。 しかしそんな申し入れを夏川が受け入れるはずもなく、「ココをこうしたり…」乳首をゆるやかに揉まれる。
「コレをこうするのもいいけど…」 萎えかけていたモノをスウッと指で撫で上げられ、腰がざわつく。 「欲しくない?俺の硬くて太いの」 夏川がズボンのジッパーに手をかけ、ウインクしてみせる。 いりません!つーか入りません!!あんなトコにあんなモノ…。 「そんな怯えた顔しなくても大丈夫だって」 ズボンと下着を脱ぎ捨て、夏川の勃ち上がったモノが現れる。 「無理!無理!!それだけは…」ベッドの上でズリズリ後ずさる俺の足を捕まえ、グルッと反転させられる。
うつぶせに組み敷かれる前に半身を起こそうとした瞬間、足首に紐のようなモノが巻きつけられバランスを崩し、ちょうどよつんばいのような格好になってしまう。 「手荒な真似したくなかったが…ちょっと足縛らせてもらったぜ」 見ると足首に何かの機材のコードが。 結び目は固く結ばれていて、ほどけそうにない。 両手・両足を拘束され、いよいよ逃げられなくなった。 「夏川…なぁ本気かよ…?」体が・腕が・声が震える。「ここまできてやめれるかっつーの」 グイッと双丘を広げられる。
「力抜けよ…」 下半身を鈍く重い衝撃が襲う。 「ひっ…ああ…ぅ…」 痛みに視界が涙でにじむ。声を上げまいと歯を食いしばる。 激しい痛みだが幸い裂けてはいないようだった。 「声我慢すんなよ」 力を入れた手錠部分がキリキリと痛み、赤く跡をつける。 「っ…ぜっ…てぇ…声…ださな…い…っ」 後ろから突かれるたび出そうになる嬉声を必死にこらえる。 「いつまで我慢できるかな?」 ズルッと出そうになった途端、奥まで一気に突き上げられる。
「ひぁあ!!」 甲高い声がこらえ切れず溢れ、一気に射精感が高まる。 「イイ声聞かせろよ…もっと…」 繋がれたまま自身を刺激され、「くうっ…夏川…ダメ…俺…っ…」 最後まで言い終える前に、俺は快感の証を吐き出していた。 それを見届けてから夏川も俺の中で果てた。 やっと終わった…これで家に帰れる…。 安堵感が一気に訪れ、俺はフッと意識を失った。 目を開けると部屋の眩しい光が飛び込んでくる。 撮影用のピンクの照明はすでに消されていて、ビデオカメラも消えている。 [][] PAUSE◇⊂(・∀・) いったんここまで。
バイトの方へ 皆さんの書き込み、ちゃんと読みましたか? 確かに、ここは何でもアリのネタ投下場ですが、これまでの上映を 見て頂ければ、ビデオのラベル読み上げ(何のネタなのか)や 上映時間の記載(名前欄のナンバリング=1/5など、この後 何レス使用するのか分るように)は、ネタを投下している方々が 暗黙の内に守っているルールだと気付かれる筈です。 先ず、以前書いた作品の修正版だということ、オリジナル作品の続き であること(唐突に話が始まって、しかも登場人物の背景がいまいち 本文から読み取れないので、初見の方には意味不明の作品になって しまっています)くらいは、明確にすべきだったのではないでしょうか? あなたには良く理解出来ている登場人物や背景も、他の人には文章に しないと理解してもらえません。 簡単に言えば、これまでのあらすじ、として前段の流れを数行書いても良かった。 色々ずれている、と言われるのは、この辺りに原因があるかと。 他にも突っ込み所はあるのですが、根本の問題は「名前」でも「半角」でも ありません。半年ロムの期間、あなたには空気を読む術を学んで欲しかったです。
80 :
バイトの者です :2005/09/09(金) 08:11:37 ID:pdHjPYE7
>>79 さん
ルール守れず勉強不足でした。
途中になってしまいますが、迷惑かけてしまうので
これで終わります。
今まで失礼しました。
じゃあこの話はここまでという事で、次の投稿ドゾー↓
旧スレは使い切ったのディスカ?
次スレが立ってる以上前スレは 使い切ってもいいけど使い切らねばならんってもんでもない。 そう何度も急かさなくてもそのうち埋まるか落ちるかするよ。
84 :
1/5 :2005/09/09(金) 19:03:04 ID:k2/L+F/s
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 無機物スレに貼ろうか迷ったんだけどさ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| ああ、若干スレ違いっぽいもんね | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
85 :
2/5 :2005/09/09(金) 19:03:59 ID:k2/L+F/s
9/11 PM7:58 某市総合体育館 投票箱A:「…まだかな…」 投票箱B:「いくら待っても無駄だぜ。今日は雨だし、残り時間はあと2分だ」 A:「僕は信じてる。きっとあの人は来てくれる。だって係員さんが言ってたもの。 あいつは絶対に来てくれる、って」 B:「ああ、無駄無駄。前に小耳に挟んだんだけどさ、あいつ毎回選挙ばっくれてんだってよ。 だいたい、二十五歳過ぎて何?ニート?税金もちゃんと納めてるんだかどうだか」 A:「何か事情があるのかもしれないじゃないか!」 B:「事情って?政治に対する不信感?それとも仕事がいそがしい? はっ、そいつは言い訳だ。不在者投票のシステムを知らないとは言わせないぜ」 A:「君って箱(ひと)は……あっ」 B:「何だよ……あ」 係員:「……」 青年:「んだよ。間に合ったんだろ」(息を切らしつつ、雨で湿った髪をかき上げながら、はがきを差し出す) 係員:「君、髪を切って……それからその格好は……?」 青年:「面接だったんだよ。何か?俺がスーツ着てたらおかしいかよ。 つか、さっさと仕事しろよ。上司が見てんぞ」 係員:「あ、は、はい……ええと、白線に沿って進んで」 青年:「子供じゃねえんだ、それくらい知ってる」(割り印を押したハガキを受け取り、投票用紙配布へ) A:「ほら!僕の言った通り……ううん、係員さんの言った通り!」 B:「ふん……」 (青年、投票を終え、体育館入り口へ)
86 :
3/3 :2005/09/09(金) 19:04:51 ID:k2/L+F/s
青年:「今日何時終わり?」 係員:「えっ?」 青年:「だから仕事は何時に終るかって聞いてんだよ」(声をひそめて) 係員:「あ、その、開票作業があるから、今日中は無理だと」 青年:「じゃあ、お前のアパートの前で待ってる」 係員:「……雨が降ってるのに」 青年:「そんなの知るか」 係員:「何時に終るかもわからないのに」 青年:「俺が会いに行くのが迷惑か」 係員:「……まさか」(唇を噛んで、泣き笑いの顔。メガネを外し、目元を拭う) 係員:「ありがとう」 青年:「……礼を言われるようなことじゃねえよ」 (青年、ネクタイを首から抜き取りつつ、体育館を出て行く) 課長:「知り合いかね?」 係員:「あっ、はい。古くからの……その、友人というか」 課長:「ん?具合でも悪いのかね。顔が赤いし、目も充血してるようだが」 係員:「あ、赤いですか?あれ、どうしたのかなあ」
87 :
4/5 :2005/09/09(金) 19:05:45 ID:k2/L+F/s
A:「ふふ。よかった」 B:「へっ!陳腐なドラマだな」 A:「僕知ってるんだ。休憩の時にちらっと見えたんだけど、係員さんが大事そうに眺めてた写真に、 さっきの彼が写っててさ。あの頃のままだったよ、さっきの二人。初々しいったら」 B:「くだらない」 A:「うまくいくといいなあ……ううん、きっとうまくいくよ」 B:「人の幸せを願える奴ってのはいいよな……同じ立場なのに、俺とお前はこうも違う……」 A:「B?」 B:「所詮俺達は見知らぬ奴らに突っ込まれるしか脳のない存在だろ。 いまさらそんな崇高な精神を持ったところでどうなる?虚しいだけじゃねえか」 A:「B……」 B:「名前が書いてあるならまだいいさ。それがなんだ!白紙、白紙、白紙!いたずら書き!」 A:「白紙も意思表示のひとつだよ。僕らはそれを受け止めるんだ。 僕らが口を開けて待っていれば、彼らの欲望を受け止めることが出来る。 彼らが満たされる。僕の中がいっぱいになればなるだけ、みんなが幸せになれる。 そんな気がするんだ」 B:「奇麗事はたくさんだ」 A:「B」 B:「何だよ」 A:「僕は投票箱に生まれた自分を後悔したことはない。だけど」 (二人の開票作業員が、A・Bをそれぞれ抱えていく) A:「今君を抱きしめてやれる手がないことを、とても悲しく思う」 B:「……!」 (その後、AとBが再び出会うことはなかった) (開票作業直前、Aの施錠部分に異常が発見された) (正常な状態での開錠が困難なため、やむを得ず、特殊工具で施錠箇所を破壊) (その際に本体部分も激しく損傷。Aはそのまま廃棄処分となった) (幸い、中身の投票用紙に影響はなかった) (Bがその事実を知ったのは、X年後の総選挙の時だった)
88 :
5/5 :2005/09/09(金) 19:08:24 ID:k2/L+F/s
____________ | __________ | 3/3は3/5ね。ごめん。 | | | | 青年×係員(幼馴染カポー)、 | | □ STOP. | | 投票箱A×B×Aかな、と… | | | | ∧_∧ | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>84 も、萌えた…
そしてカナシス(ノД`)投票箱A…
泣いた…… まさか投票箱に泣かされるとは
>84 GJ!萌えますた。 一票の権利は大事だよな、としみじみした。
>>84 GJ!泣けたよ。
明後日、投票所で萌えてしまいそうだ。
投票箱の思いを無駄にしないよヴハアハアしつつ真面目に投票にいこうと思いますた
ヴハアハアってなんだorz 携帯から書くの慣れてなくて難しいよママン… スレ違いスマソ
うおお、腐女子にとってはどの投票推進キャンペーンより 心に染みたですよ!GJ!
もう期日前投票済ませてきてしまった自分は負け組。
>84は1%でも投票率ageを狙う政府の工作員に違いない 萌えたよ なにこの目から出てる汁
>>84 ありがとう、ありがとう84!
明日はきちんと名前を書いた投票用紙をそっと入れてくるよ。
係員さんとその周辺チェックしながらな・・・・・・ふふ
もう明日選挙かー。 各党のマニフェスト今更だけど読んできたよ。 候補者や党のことより選挙箱と係員で頭一杯だケドナーwww
>>84 萌えた…そしてキュンときた!
なにこれ!何なのこれは!!
GJ!!超GJ!!
前スレの桜餅と柏餅といい最近人以外にキュンキュン来ること多いな自分…
103 :
1/5 :2005/09/11(日) 11:43:30 ID:x++cYkf5
かなり遅くなったけど根雨路のカピネウ行きますよ。 |>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース! かなり捏造してるよ。気をつけて
104 :
2/5 :2005/09/11(日) 11:44:53 ID:x++cYkf5
暗闇が全てを隠す夜。 魔界の生物、脳噛ネ/ウ/ロが本能の赴くまま謎を食い尽くしてしまい。魔界では謎が一つ残らず消えてしまった。 そんな魔界に魅力を亡くしてしまったネ/ウ/ロは一つ溜め息をつき、丘の上から無表情に荒野を見下ろす。 すると、ネ/ウ/ロの濃緑の瞳に一人の青年が映り込んだ。 青年は褐色の肌に蜂蜜色をした短髪をかき、物腰を柔らかにたたずんでいた。 「…魔界の謎は全て我が輩の脳髄の胃袋に入ってしまったが…我が輩を満足させてくれるほどの大物はなかった…」 青年を映していた瞳を空に向け、流れゆく雲を眺める。 絵の具の色を全て混ぜたような空に向かって呟く。 「…が、もしかしたら人間界にあるかもしれん」 ぼんやりと様々に顔を変える雲を眺めるながら、ネ/ウ/ロは空に手を延ばした。 青年はそんなネ/ウ/ロを見据えながら、口を開く。 「それで…地上へ行くのかい?」 「……あぁ」 「…そうか」 青年は微笑むと地面を蹴り、ネ/ウ/ロの隣へと着地すると一定の距離をおいて座り込む。
105 :
3/5 :2005/09/11(日) 11:48:32 ID:x++cYkf5
しばらく沈黙が流れ、先に耐えられなくなったのはネ/ウ/ロだった。 「…何か言ったらどうだ」 「ん…みつかればいいね」 「それだけか?」 青年に視線を向けると青年は少し困ったように笑った。 「仮に僕が何を言っても考えは変わらないだろう?」 「………」 「君が満足するまで探せばいいさ」 そう口にすると青年は立ち上がり、服についた砂をはらってネ/ウ/ロを見る。 「食欲を満たすために。」 「……無論だ」 「…君は酷いね」 「………」 「でも優しい」 「矛盾している。とうとう湧いたか?」 「かもね」 青年はクスッと笑い荒野に目を向ける。少し風が強くなってきたようだ。地平線の向こうがすこし白が混じり始め、後数分で夜が明ける。 「今まではずっと傍にいたけれど」 「ストーカーの如く付きまとっていたの間違いであろうが馬鹿者」 「…今度は君を待っていても良いかい?」 「…なぜ我が輩に聞く?」 「ん…迷惑かなって」 「いままで散々追いかけまわしておいて今更何を言う」 「それは良い意味にとってもいいかい?」 「…やっぱり我が輩は貴様が嫌いだ」 「ふふっ…ありがとう」 「何がだ」 「駄目、って言わないでいてくれて」
106 :
4/5 :2005/09/11(日) 11:51:13 ID:x++cYkf5
嬉しそうに笑うと青年は数歩前へ進み地平線を真っ直ぐ見据える。 「だから待つことにするよ」 「勝手にしろ」 「うん、勝手にする。」 ネ/ウ/ロは青年の隣に並び、同じく地平線に目を向ける。 暗闇が消え、夜が、明ける。 「…待ってる。」 「………」 「期待していい?」 「クドい」 「やっぱり優しい」 そういって笑う青年の頭にネ/ウ/ロのパンチがお見舞いされた。 あまりの威力に青年が少しバランスを崩す。 「フンッ我が輩に解けない謎は無いからな…すぐに戻る。」 「へ?」 心なしかネ/ウ/ロの顔が赤い。 ネ/ウ/ロの足が地面から離れる。 青年の顔が確認できるかできないところまで上昇するとよく通る声で告げる。 「我が輩が満足すれば次は貴様の番だ。首を洗って待っていろ!」 「…っ」 そしてネ/ウ/ロは雲の中に消えた。 残された青年は脱力して座り込むと呟いた。 「反則だよ…」 ───────…‥ 「貴様の傍は居心地が良くて嫌いだ。」 雲の中でそう呟いてネ/ウ/ロは魔界から姿を消した。
107 :
5/5 :2005/09/11(日) 11:54:32 ID:x++cYkf5
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ! 色々間違ってて最初思ってたのとちがうの出来た…orz ちなみに青年はカピP…(ry 自分のイメージはあんな感じ。
カピPカコ(・∀・)イイ! カピPのくせに! 意外にも相思相愛っぽいので意表を突かれマスタ。
カピ根雨キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!! 自分の中ではカピは強引系だったけど、 こんなさりげない感じのカピも萌え!
ここの保管庫管理人さん仕事丁寧で見やすくて有り難い。 いつも乙です!
111 :
103 :2005/09/11(日) 23:30:09 ID:x++cYkf5
反応ありがとう・゚・(ノД`)・゚・。自分もカピは強引系だと思ってるんだけど、書いてくうちに魔界の嫌な人=人間界は良い人が浮かんじゃってそっちを優先しましたorz あとまともに文章かくの初めてだったから読みにくいだろうから申し訳ない…(・ω・`;)rz マジ予想と違うものが出来たからうpするか迷ったけどしてよかったよ。 今度は強引系に挑戦だ!!
>110 ハゲド。地味に、でも着々と更新されていていつも感心してしまう。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 激しくいまさら洋画「砂ッチ」夕ー三キ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 派手に断片。三キ失踪前。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
114 :
1/2 :2005/09/12(月) 19:55:49 ID:bzZ+pO96
肩のあたりにある変なマスコットが歪むほどに、三ッキーは身じろいでいた。 頭を抱え、頬を緩め、足の先を丸め、猫のようにしなやかに体を伸ばし、 何も着ていない上半身をうろちょろする手のひらを、これ以上にないほど感じていた。 そして、アルコールは夕ーキッシュの脳を恐ろしく鈍らせていた。 彼は、決して柔らかくない落書きだらけの体を撫で、 こんな酒くさい息が甘く吐き出されることに喜びを覚え、 ゲイでもないのに男を抱くことに、理由を見いだせないままにいる。 それでも愛撫の手は止まらない。 いや、後ろめたさはこの時まだ残っていた。 それが、 理性を取り戻すチャンスのあった夕ーキッシュへ気が利かないことに、 三ッキーは目を覚まそうとしない。 うっとりと夢にすべてを預け、時々寝言を言ってはあえぎ声を上げているくせ、 起きそうにもないのだ。 そして夕ーキッシュの三ッキーへの激しいキス。 素手ボクシングのチャンプ、三ッキー・オ二ールがごとく、 そのキスは一発KOを勝ち取った。 つまり、 理性は打ち砕かれ、 ドーピング(アルコールだ)をした本能が勝利のガッツポーズを決めたのだった。 ゴングの代わりに、2メートル先のブランデーの瓶が割れる音が鳴り響いた。
115 :
2/2 :2005/09/12(月) 19:59:01 ID:bzZ+pO96
「んあ? ター%×●?」 俺の名前ぐらいちゃんと発音してくれ。夕ーキッシュは思ったが口には出さなかった。 いや、出せなかった。彼の内臓は驚きに今にも飛び出しそうになっていたからだ。 まさか、お前いまのいままで寝てたのか? そうは見えなかった。 三ッキー、お前があんまりにも喘ぐから。 寝起きにしてみれば強烈な状況であるはずが、 彼は自慢のバターみたいな(とけている)頭でこの状況をあっさりと受け入れた。 三ッキーがアルコールでほぐれた顔で、にやける。「おれぁ、夢を見てた」 「…どんなだ?」バターみたいな(とろけている)顔に苛立ちながらも夕ーキッシュは聞いた。 「ターキッ*●△にファック□&×%▲夢」 もうちょっとマシに喋ってくれ。夕ーキッシュはそう思ったが声には出さなかった。 いや、出せなかった。バターみたいな顔(と言葉)が、思いのほかアレに来たからだ。 三ッキーは固まった夕ーキッシュなどおかましなしに、体を見下ろしていた。 そして、繋がりかけている股間にまで到達して、笑う。 ジーザス! 黒いラバーのヌルつく頭が入ってる。 (これは急がねば!)彼は確認すると、夕ーキッシュの了承なしに腰を沈め、 いっそう大きく喘いだ。たまらなく淫らに、恐ろしいまでにリラックスした声で。 多少のアクシデントで予定が遅れ、それはムードもなく訪れたが、 待ち望んでいた感覚に夕ーキッシュも歓喜の声を(我慢することなく)上げた。 「夢の中の夕ーキッシュよかおっきいなあ」担がれた足の先を丸め、三ッキーが言う。 夕ーキッシュはその言葉に恐ろしくそそられ、 三ッキーは顔を殴るために使っていた拳でソファを殴り、または握り締め、 二人で体を引きつらせているうちに、それは終わった。 それは考えないようにもしているせいだ。 夕ーキッシュは、決して柔らかくない体を撫で、 こんな酒くさい息が甘く吐き出されることに喜びを覚え、 ゲイでもないのに男を抱いたことに理由を、 三ッキーが忽然と姿を消すまでついに見いだせなかったのだった。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ | | | | ピッ (・∀・ ) BRP外の人で一番スキー | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ノシシシシシ うおーーーー、萌えた。やばいっす。姐さんゴチ。
比喩がすげえ。翻訳もの読んでるみたい。 元ネタ知らないけどGJ!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ドラマ・シャーワセになりたい!よりブチョ×順々だよ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 先週の放送より、パーティ後の捏造話 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
120 :
1/3 :2005/09/13(火) 00:23:24 ID:Mc/da2wU
「だからぁ、今日の事は俺が悪かったって」 先程からピスタチオの殻と格闘していた手を止め、痺れを切らしたように男が言った。 その傍らで、大きな体を屈めてカウンターに突っ伏したまますすり泣き、周囲の白い視線を一身 に浴びていた若い男が、それでようやく弾かれたように顔を上げる。 長時間に渡って泣き腫らした為に赤みの帯びた目が、心底恨みがましげに男を見た。 「言葉のあやってヤツだよ、わかるだろ?俺も本気であんな風に思ってる訳じゃないって」 「……長居さんの前でああいう言い方するなんて酷いですよ」 彼がこうして酔い潰れる前から度々登場する女性の名前を聞いて、男はまたか、と言いたそうに しけったピスタチオ豆を噛み潰した。 結局のところ、彼にとっては自分に仕事ができないなどと指摘される事よりも、敬愛する先輩に 良からぬ印象を抱かれる事の方がずっと重要な問題なのだ。 温くなったビールを呷って、盛大な溜息を吐く。 この男の泣き上戸は今に始まった物ではなかったけれど、今日は殊更酷く感じた。 (何でこんな奴誘っちまったんだろ……) スポンサー会社が開催した退屈極まりないパーティを終え、結局最後まで現れる事のなかったス タッフに対する愚痴でも聞かせようと、相手を飲み直しに誘ったまでは良かった。 しかし、今日の彼のピッチが思いのほか早く、バーに到着して1時間ともしない内にこの様だ。 よほど今日――といっても0時を回っているので既に昨日の事だ――の喫煙室での一件が気に食 わなかったらしく、上手く回らなくなった呂律で必死に訴えてくる。 「だから何度も悪かったって言ってるだろうが」 「あっ、ほら、ほらいつもそれですよ、咲く間さんは!ちっとも反省してない!」 今は何を言っても無駄なようだ。咲く間と呼ばれた男は、この若者の気が済むまで徹底的に付き 合ってやらねばならない事を悟り、3杯目のビールを諦めたのだった。 仕方なしにウーロン茶を頼む咲く間の隣りで、もう1人の男――葉瀬川が小さく鼻を鳴らした。
121 :
2/3 :2005/09/13(火) 00:25:12 ID:Mc/da2wU
「そりゃ、ノックも無しにいきなり入った僕が悪かったと思いますけど」 「うん」 「別に仕事ができないって言われるくらい、なんて事ないんですよ」 「うん」 「事実だし」 「うん」 「何でそこで頷くんですかぁ」 「……」 かくしてバーの閉店時間ギリギリまで粘り、最終的に足元が覚束ないまでになった部下を無事彼 のマンションまで送り届けた後も、葉瀬川が咲く間を解放してくれる事はなかった。 男の1人暮らしにしては、葉瀬川の部屋はよく片付いている。とはいえこれは、毎日帰宅できる とも限らない不規則な職業柄、当然の事なのかもしれないが、妻帯者の咲く間にはわからない。 「なぁ、俺もう帰っていいだろ?明日大事な取材があるんだよ。愚痴ならそれが終わってから幾ら でも聞いてやるから」 酒臭い言葉の応酬が一区切りついた所で、カウチソファにぐったりと身を預けた葉瀬川へ向けて、 今日で何度目ともわからない釈放を願い出る。 葉瀬川に対する不真面目な態度がそれを長引かせている事にも、咲く間は気付いていなかった。 取材があるというのは本当だった。後者は、相手が酷く酔っているので、朝にはすっかり忘れて いるだろうと踏んでの言葉である。 「待ってくださいよ!」 「うわっ、ばかっ」 それを察したのか、返事を待たず立ち上がりかけた咲く間の腕を、葉瀬川が強引に引き戻した。 酔っているからと油断していたが、考えてみればその方が加減というものを忘れている分、容赦 がないのである。咄嗟の判断で葉瀬川の肩越しに両手をつき、何とか転倒だけは免れたものの、そ の拍子に膝をしたたか打ち付けてしまった。 咲く間の口から漏れた低い呻き声が聞こえていたのかいないのか、普段あまり感じる事の無い身 長差から、見上げる形となって葉瀬川が睨み付けてきた。完全に目が据わっている。
122 :
3/3 :2005/09/13(火) 00:27:11 ID:Mc/da2wU
「この期に及んで逃げるんですか?」 「逃げるってお前なぁ……」 そもそも予定に無かったこの状況が何より反省の印だろうと、言いかけた所で口を閉ざす。 咲く間の片眉が不自然な形に吊り上ったのを見て、葉瀬川が酔った頭で訝しむよりも早く、彼の 唇を塞いでやった。反射的に跳ねた葉瀬川の肩が、背もたれへ伸ばした腕にぶつかる。 暫く探るように口内を撫で回し、やがてぬるりとした感触を捕らえ、それが舌だとわかると我に 返った葉瀬川に噛み付かれる前に引き下がった。アルコール特有の苦味が後を引く。 己が置かれた状況を理解するにつれ、血の気を無くしていく葉瀬川を見て、咲く間が目を細める。 一方の葉瀬川は、咲く間の目尻にできた笑い皺を、茫然自失といった表情で見上げていた。 「そんなに言うなら居てやってもいいが、俺を引き止めるならこのくらいして貰わないとな」 いかに"それらしく"聞こえるかが勝負なので、咲く間は声を一つ落として囁いた。とどめとばか りに、わざとらしく緩やかな仕草で葉瀬川のシャツをたくし上げる。 酒で火照った肌が外気に晒された事で、ようやく自分を取り戻した葉瀬川の悲鳴が轟いた。 「何するんですかぁ!かえっ、帰ってくださいっ、早く!」 願っても無い言葉が本人の口から飛び出すと同時に、咲く間は椅子に掛けておいた自分のスーツ を手に取り、先程痛めたばかりの膝を庇いつつ部屋を後にした。 エントランスを駆け抜けて、タクシーを捕まえる。車窓を覗くと既に空が白み始めていた。 「これじゃ今から家に帰っても仕方ないな……」 ったくあの野郎。息だけで呟いたつもりが声に出ていたようで、ルームミラー越しに運転手の怪 訝げな視線と目が合った。言葉が見つからないので笑ってみたが、見事に無視されてしまう。 運転手に断って煙草に火を点けながら、独りになった部屋で未だ何やら喚いている葉瀬川を想像 する。不意に声が聞こえた気がして振り向いたが、先程通り過ぎたばかりの信号機が遙か遠くに見 えるだけだった。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ | | | | ピッ (・∀・ ) 最終回直前記念デシタ | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>113 元ネタが分からず、三ッキーが鼠に、
ターキッシュが、ターキー=家鴨に変換され
鼠園の話なのかと思ってしまった。
>119-123 順々キタ━━━(゚∀゚)━━━!! 相変わらずへたれすぎ&差熊が差熊っぽくて萌えだー。 中の人の仲良しっぷりに妄想が加速気味です……。可愛い奴って何だよー!
>>116 ヤンチャマッチョ受テラモエス(*´д`)
GJ!漏れもBRPの外の人のうちでかなり好きだ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ストプラの尾図×魔差胸ですよ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 自給自足ですよ | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
129 :
1/2 :2005/09/14(水) 18:26:33 ID:UCSh6fCD
風邪ネタ(ありがち) 眩暈がする。熱も出てきたみたいだ。 どうやら風邪を引いたらしい。 この街には非合法だが、腕の良い医師は何人も存在する。 しかし医者が必要な状態になると、魔差胸は決まって尾図の所へ向う。 特別な理由は無い、はずだ。付き合いが長いということ以外に。 どちらかというと魔差胸にとって尾図は、苦手な人間である。 それなのに、何故足は自然と尾図の元へと向かってしまうのか。 いくら考えてみても、わからなかった。 「とりあえず、風邪薬を一週間分出しておくよ」 一人で訪れるとき、尾図は案外普通だ。普通すぎて少し怖い。 なにか企みでもあるのではないかと勘ぐってしまう。 そのため2人で居るとき、魔差胸はあまり喋らずに 尾図が一方的に話しかけるという構図が出来上がる。 事務所の連中がいる時とは違う、この不自然な雰囲気が 魔差胸には苦手だった。
130 :
2/2 :2005/09/14(水) 18:27:37 ID:UCSh6fCD
「ふふ、風邪には夜の床運動が一番だって 昔から相場は決まってるんだけどね」 「…色々勘弁してください。第一いま夜じゃないんで」 椅子に座ったまま、一気に壁際まで後退る。 尾図がこのような事を言うとき、本気なのか冗談なのか わからない顔をして言うので侮れない。 今での経験からして、出来る限りの拒否をするのが吉。 靴音を響かせて、ゆっくりと近づいてくるその姿は まるで獲物を追い詰める肉食獣だ。 「別に『昼』に変えてもいいんだよ?」 壁に片手をついて、上から覗き込まれると 色の違う両の目が作り物に見える。 まるで人形のようだ。背筋にぞくり、と寒気が走る。 「……ふ…っ…」 尾図の手が二の腕に沿って這わされる。ただ触れているだけなのに 触れた部分が火照りだした。 「――ねぇ?」 くらくら、する。 熱が上がってきているみたいだ。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ エッチはどうにも無理でしたスマソ | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
魔差胸受けキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!! GJでつ姐さん!! 続き激しくキボンヌ(*´д`*)ハァハァ
>>119-
>>123 順々カワァイイイイイ!!!本当にアイツはどこにいっても受けですねハァハァ
ブチョもものっそい勢いでブチョっぽくて禿あがるほどずっきゅんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!
>119 GJ!! 順々ほんとに萌えさせてくれるw
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース! ス/プ/レさんから出てる18禁BLゲー「そし僕」の捏造と言うか妄想SSです 本スレよりこちらでとのお言葉を頂いたので、投下させて下さい カプは赤視点の蒼(山)×赤(井)。
正直男二人で眠るにはこのベッドは少し狭い。 おそらく彼も少なからず そう思っているだろう。 実際今までに、 眠りの途中ベッドから落下して 睡眠を中断させた事も何度かあった。それでもお互い別々に眠ろうとしない のは何故なのか―。 すぐ傍で静かに寝息をたてている蒼/山を見ながら、 起きぬけの頭で、 ぼんやりとそんな事を考えていた。 起こさないようにそっと頬に手を 置いてみると、 体温が伝わりその温かさに少しほっとする。人よりも ずっと霊感の強い蒼/山は、その影響で時々体調を崩す。倒れたり寝込ん だりする訳ではないのだが、傍目にもはっきりと分かる程冴えない顔色を していれば、やはり心配になる。
昨日も帰り道、 何かと遭遇してしまったらしく少し青冷めた顔をして いたが、 具合を問うといつもの様に優しく「大丈夫だ」、と返してくる だけだった。それでも眠りに就く前、肌を合わせた時に気付いた彼の体の 冷たさに堪らなく不安になった。 元々体温の低い方だとはいえ昨夜はいつもよりずっと冷え切っている ようで。 行為に及ぶことで多少なりとも蒼/山を温められるだろうと、 焦るように彼を求めた俺に少し驚いたふうな彼の表情が脳裏に再現される。 そして続いて思い出してしまった己の痴態に暫し思考が停止した。
顔に血が上っていくのが分かる。おそらく顔を真っ赤にしながら俺は 一人呟く。「…あれは修/平が具合悪そうで…体も指の先まで冷たいし… ちょっとでも温めないと、とか…心配でどうしようかと思っただけで… 別にそんな………」 誰が聞いている訳でも無いのに、言い訳のような独り言を繰り出して しまう。 ひとしきり混乱した後、そっと蒼/山の様子の窺うと先程と同じに気持ち 良さそうに眠っている。その寝顔を眺め、次第に平穏な気持ちに戻って いくと、先程抱いた疑問――何故狭いベッドで一緒に眠ろうとするのか―― の答えのひとつが浮かんでくるような気がした。
人は人と色々な物を分け合う。例えばそれは形のある物や、あるいは 感情や体験の様に見えない物と、さまざまだ。そして人の体温もそうやって 分け合えるものの一つだということを、俺は蒼/山と一緒に眠る事で知った。 ただ隣で眠るだけでも二人の体温が交わる。体を重ねる行為で高められて いく温度は更に二人を深く繋ぐ。それは、きっと、心が感じる快楽。体が感じる 快感のように激しくはないけれど、優しく俺を満たしてくれる。そして俺も 蒼/山を満たしてあげられていればいいと思う。 そんな事を考えながらいつもは抱きしめてくる蒼/山の体を、今日は自分の 腕の中にそっと抱き込んだ。 起こしてしまうかなとは思ったけれど。 夜明けまでのあと少しの間、同じ体温の二人でいたいから。
一応ここで終わりなのですが、こちらに書き込むにはエロ風味が足りない ようなので、一寸付け足し 途中に入るエチーの回想です。蒼赤のはずが、なんか微妙に赤蒼にも 読めてしまうような気がするので、逆カプ苦手な方は飛ばしてください。 あと番号間違えてる… 138が3/4で、139が4/4でした、
照明をおとした部屋でそっと唇を重ねる、いつもの行為の始まり。 でも今夜は、触れた温度に違和感を覚えた。彼の体温を確かめるように、 掌を頬から首筋、胸へと滑らせる。指先に感じるのは、酷く、冷たい体。 焦燥感に駆られ、もう一度唇を重ねる。舌を忍ばせ、絡め取り、熱を 分け与える強引なキスに、青山は僅かにバランスを崩し、俺に押し倒 される形でベッドの上に仰向けになった。 「…どうかした?瞭」 いつもと逆の態勢から、途惑った様子の蒼/山が声をかけてくる。 「今の修/平の体、すごく冷たい。…だから」 答えを返しながら、胸のあたりを悪戯していた手をさらに下へと 移動させ、そっと蒼/山に指を絡ませた。 「だから、先に、俺が温めてあげる」 聴き取れないくらいの声でそう呟き、そのまま蒼/山の下肢に顔を 近付けると、俺が何をするつもりなのか気づいたらしく抵抗しよう とするが、構わず口に含んだ。 「…っ」 瞬間、蒼/山が小さく喘ぐ。初めての行為に少し緊張するが、懸命に 形をなぞり快楽を生む部分を刺激するよう、舌を動かす。いつもは手を 使ってしているコトを、今は唇と舌でしている。たったそれだけの違い なのに、あっというまに蒼/山が昂ぶっていくのがわかる。
「り、瞭、も…放し…て」 吐息混じりの掠れた声に、一旦、口腔内から蒼/山を解放し 「このまま、出しちゃっても、いいよ」 と言ってみるけれど、弱々しく首を振って拒否をする。ホントに嫌がってる みたいだったから仕方なく唇を離し、代わりに右手で包むように握り込んだ。 数回擦り上げ、先端を指で刺激してやると、あっけないほど直ぐ俺の手の 中に白濁した体液を溢れさせていく。 「は…あ……」 荒い息をつき、放射の余韻に震える蒼/山の頬にゆっくりと手を置いてみる。 そして最初と同じに掌を、頬、首筋、胸へと滑らせ、体の熱を確認していった。 汗の浮かぶ額、上気した頬、温かい―熱い身体。ああ、いつもの蒼/山の温度だ。 「…もう大丈夫だね」 思わず呟くと、一瞬不思議そうな顔をするが、すぐに小さく微笑んで手を伸 ばしてきた。そのまま腕を引かれ蒼/山の胸に倒れ込むように、体が重なる。 汗ばむ胸に頬を摺り寄せると、少し速い、けれど規則正しい心音が響いてくる。 彼の鼓動に自分の鼓動が重なっていく、その心地良さに満たされるように、俺は そっと目を閉じた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ! トレカのSSがコンプ出来なくて、ムシャクシャしてやった今は反省している 長々と失礼いたしました
以前、雑談スレでチラッと書いた無条件萌え受け属性 (勝手にツンショボと命名)ネタがどうにも萌えて収まらず書いてしまいました。 *************************************** 857 名前: 風と木の名無しさん 投稿日: 2005/08/30(火) 00:43:38 ID:MLF7cnHu 世間はツンデレブームだが、私一人でもツンショボを推奨する。 顔を合わせればツンツンツンツンしかしないのさ。 デレなんて一生できないまま部屋で一人膝を抱えるのさ。 うっかり酒量オーバーして気分最悪で目覚めても誰もいないのさ。 不幸ネタは苦手だが、報われない一人壁打ちプレイ(たまに自打球) な受けは主食です。 *************************************** |>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )デハ!
「会議費にしちゃ多すぎ」 「セール終わったあとの打ち上げだって。スタッフの労をねぎらってやらんとさあ」 渋い顔で領収書の束を振るミキに、マジマは飄々と答えた。 「毎回そうだろ。目に余るようなら店の経費から削るぞ」 「待て待て。秋のフェアも控えてるんだ。増額して欲しいくらいなのに」 「じゃお前の給料から。マネジャーだし当然だな」 「おいおい…」 トン、と印が押される。 「今回は通す。次はないからな」 とあるアパレルメーカー本社。 都内外に店舗を構え、中堅よりやや上といったあたりだろうか。 秋が近づき、夏物の在庫一掃と秋物の発表にアピールと、営業担当は まだ続く残暑の中で動き回る毎日だ。 経理課では珍しくもないやりとりのあと、やれやれと言った顔の青年、ミキから 長身の青年マジマは満面の笑みで伝票控えを受け取った。 高級住宅地へも繋がる路線沿いの数店舗を纏めるマジマは、マネジャー職の中でも ひときわ勢いのあることで上層部からも期待をかけられていた。 いわゆる体育会系のノリも持ちながら細やかに行き届いた気配りで、 どちらかといえば若い女性がメインだった購買層をぐっと広げる結果となった。
「マジマくん頑張ってるねえ。それ有明店のだろ?セールでかなり売り上げ伸ばしたらしいじゃないか」 「あの辺りは飲食店も観光地価格なんだから、もう少し店を選んで欲しいですけどね」 「そう言いなさんな。それでスタッフがついてくればしめたものだろ。 バイトの子だってきっちり評価してもらえばやる気を出すさ」 「まあ、そうですけどね」 初老の同僚の柔らかい声に、ミキは軽く息をついて同意した。 その通り、裏表のないマジマには男女問わず友人が多い。 上司にも信頼され後輩から慕われ、いつのTVドラマだといいたくなるほど ハツラツ爽やかを絵に描いたような青年だった。 そのマジマに、経理課のミキは常にそっけない態度を取っている。 マジマとは対極の物静かな青年で、こちらも真面目な仕事ぶりに評価は高い。 あまりに違いすぎる相手ではあるが、ミキはマジマに対してべつに嫌悪感があるわけではなかった。 少々やかましいのも適当に流せばいいだけのこと。そういった対人スキルには ミキはむしろ長けているはずだった。 (これが“苦手”ってやつなんだろうか。) ぼんやりと経理課印を仕舞おうとして、上下逆に掴んでいたことに気付く。 スタンプ用のインクは手につくと落ちにくい。ミキは舌打ちをして抽斗を乱暴に閉めた。
「経理課さーん、コーヒーの買い置きないかなあ」 その日の夕方、営業部の女性社員の声がのんびりと届いた。少々ふくよかな体型の彼女は 若手からは冗談まじりに「お母さん」と呼ばれる影のベテランだ。 場合によっては殺伐とする営業部において、事務その他諸々を完璧にこなしつつ おおらかな笑顔を絶やさない存在は非常に貴重である。 「ええ、そこに…あれ、うちももう無いですね」 「うっかり切らしちゃったのよ。今日は残業の人が多いらしくてねー。仕方ない、買ってくるわ」 「ああ八尾さん、僕行ってきますよ。もうそろそろ上がりでしょ」 「いいの?ミキくん。あなたも時間なのに」 「そこのBスーパー、今日から3日間だけ夜セールなんですよ。6時から」 「ミキくん、主婦みたいね…」 微笑んで財布を手に取るミキの後ろを、カラフルなドーナツショップの紙パックを掲げた長身が わしわし足早に通り過ぎた。呆気に取られるミキの前で扉の向こうに消える。 直後、営業部から歓声が上がった。 「女の子はもちろんなんだけど、うちの男性陣、甘党が多いのよねえ」 「あいつ、仕入れてきたんですか…」 「そうみたいね。この前はパウンドケーキだったわ」 楽しげなざわめきの中から「フレンチ/クルー/ラー俺ンだぞ!」と叫ぶ声が聞こえた。 オフィス街の中とはいえ、仕事帰りの買い物客でいつも人の多いスーパーは セールの効果もあってか、いつにも増して混んでいた。勝手知ったる足取りで売り場を巡り、 文房具など細かなものをさっさと籠に入れると、ミキは最後に飲料関連の棚に立った。 気に入っているティーバッグを取った後、並ぶインスタントコーヒーをしばし眺める。 特にどれと指定されてはいないから、どれでも文句は出ないだろう。 残業やら会議やら、営業部のコーヒー消費量は特に多い。 湯沸しポットに鼻歌交じりに水を入れるマジマをよく目にしている。 気晴らしも兼ねて毎日結構な量を飲んでいるだろう。 各部署に一台コーヒーメーカーを買おう、どうせなら本格的なエスプレッソマシンを、 と持ちかけたマジマを一蹴したのは自分だったか。 「……」 ミキは赤いラベルのノンカフェインコーヒーを籠へ落とした。
昼食時。ミキは溜まった仕事に一区切りつけ、ボールペンを置いて席を立った。 もう正午をかなり過ぎている。さっさと済ませようとエレベータに滑り込んだ。 やや空きはじめた食堂に近づいたところで、聞きなれた声が耳に届く。 大声を出しているわけでもないのだが、耳が無意識のうちに拾っていた。 ここで賑やかなグループがあれば、マジマは大抵そこにいる。 知った顔がいれば遠慮なく声をかけるから人数がどんどん増えていく。 今も後輩らしい男女数人とコーヒーを前に話が弾んでいるようだ。 学生グループのような楽しげな空気に、ミキはトレイを持ってそそくさと背を向けた。 見つかったら堪らない。観葉植物で死角になる位置に腰を下ろした。 中華丼を口に運びながらも笑い声は耳に入ってくる。さっさと食事を済ませようと 知らずスプーンの動きが早くなった。そしてうっかり熱いあんかけをそのまま口に入れ、 涙目でコップの水を一気飲みする。 食堂は広い。柱で区切られたさらに奥のテーブルにも席は充分にある。 意識せずその場所に座ったことを、ミキは急いでたからだと思い込むことにした。 その夜、サーバに使用していたパソコンが突然動作不良を起こし、 たまたま居合わせたミキが調整する羽目になった。 システム課の社員が店舗へ出張やら帰宅やらで欠けていて、売り上げデータの 収集に忙しい居残り組には頼めなかったためだ。 週末だというのに、いつもよりかなり遅い帰宅時間である。 疲れた足取りで裏口を出たミキは、長身の人影にぶつかりそうになって慌てて一歩下がった。 「済みませ…、あ」 「よう。随分遅いな、珍しい」 直帰かと思われたマジマは、聞いてもいないのに「データ焼いたのはいいんだけど ディスク忘れてさ」と照れたように笑って説明する。 「お前、最後?」 「ああ」 「悪い、開けてもらえない?」
>135-143 GJ! まさかこの作品をここで読めるとは思わなかった。 PC版を最近やり直して改めて萌えてたのでうれしい。 このカプ大好きだー、蒼赤なんだけど 赤はやっぱり蒼の心のよりどころでもあるよなーと。 蒼の熱を確かめる赤とか、赤の言葉に微笑む蒼とか、 こまかいところまで萌えがあったよ。
忘れ物のお陰で引き返す羽目になったミキは、しきりに詫びるマジマをかわしながら再び外へ出た。 当たり前のように並んで歩くマジマに、落ち着かない気分で駅へ向かう。 「しかし、すげえなお前。結局パソ直したんだろ?」 「故障したわけじゃないからな。バックアップも取ってるから最悪の事態にはならない」 「その余裕がすごいってのよ。その方面で仕事してたっけ」 「いやべつに。機械と数字が取り柄だから」 「充分じゃないの。どんな分野だろうとお前に聞いてわからなかったことないし?」 「ネットで調べただけだ」 「あの速さであの内容をだろ?立派にハイレベルな情報収集能力だぞ」 「ちょっと詳しいやつなら当たり前だ。このご時世で自慢にもならん」 「システム部の奴らと普通にメカ話できるヤツなんてお前くらいだぞ。 そっちでも食っていけるだろ」 「……」 そうしなかったのは、せめて人と向き合おうと思ったからだった。 SEやその関連に就職した知り合いの状況を聞くたび、機械としか話さなくなる、 またそれに苦痛を感じないであろう自分が容易に想像できたからだった。
人は嫌いじゃないし、話すのもいやではない。 そう思っていたのに、いつのまに一人でいることのほうが多くなっていたのか。 一人の時間が一番落ち着くからと、その気楽さに浸かりきって 気付いたらまわりに誰もいなかった。 集団の中にいても、どこか煩わしさを感じて一歩引いている。 浮ついた集団を軽蔑しながら、そのくせその賑やかさに惹かれ、 でも近づくことが出来ずに、遠くから往生際悪く眺めている。 いつもそんな状態だった。 ときどき、どうしようもなく怖くなる。 一人住まいのもっとも落ち着ける空間が、やたらに広く感じられて居た堪れなくなる。 そんな感情を誰かに話したことはない。そもそもどう話していいかわからない。 一緒に騒ぎたいんじゃなくて、同じ感覚の人間が隣にいれば安心出来そうで。 そんなこと、誰に言えばいいんだろう。
(こいつにも、悩むことはあるんだろうか) かなり失礼なことを、隣に歩く長身に対して考える。 立場上、トラブルはしょっちゅう湧いて出る。 納品ミスや取引先との連絡違い、クレーム処理のために 急きょ地方へ飛んでいく姿も何度も見た。 (そのとき土産物は何がいいかミキはいきなり聞かれた) 子供じゃないのだ。私生活でもいろいろあるだろう。 (だけど…) こいつのことだから話せる相手はたくさんいるんだろう。 若手ばかりではない。経験を積んだ年配者にもマジマは高く買われている。 ミキの知らないたくさんの相談相手がいるはずだ。 ますます気持ちが沈む。子供じみているとわかっていても止められなかった。 気付いたら、中央改札が目の前だった。 「ミキ?」 否定形ばかりの応えにしばらく口を噤んでいたマジマが声をかける。 「どした?」 「べつに。じゃ、来週な」 「…おう」 不思議そうな顔から目を背け、ミキは早足で改札をくぐった。 特別なことをしなくても自然と人が集まるというのは素晴らしい素養だと思う。 その陽気さが眩しく思える。眩しくて、正視していられない。 ミキは口をヘの字にしたまま階段を駆け上がった。
もやもやした気分を振り払おうと、コンビニで酒とつまみを仕入れたはずだった。 残業のお陰で食事らしいものもとらずに飲んだためだろうか。 明日は休みだからと少々酒量をオーバーしたのは事実だが、それも許容範囲だったはず。 さらに、レンタルショップへ寄って気になっていた映画を数本借りたはず。 プレイヤーにはセットしてあるのに内容をまったく覚えていない。 ミキは質量と容量が倍になったような頭をどうにか持ち上げ、とりあえず洗面所へ足を向けた。 鏡に映る顔を見ない振りで蛇口を捻る。ぬるい水でも覚醒の手助けにはなってくれた。 タオルで乱暴に拭った顔には、ひと晩抱えていたらしいクッションの跡がついていた。 散らかったままのリビングをのろのろ片付けながら、時計を見ればいつもの出勤時間。 休みだというのにとため息が出る。 とにかく腹に何か入れようと冷蔵庫を開け、缶ビールの隣に押し込まれた ドーナツショップの箱が目に入った。そういえば買った覚えはある。 取り出して開けてみて動きが止まった。 自分の好きなオールド/ファッ/ションがあるのはわかるが、何故フレンチ/クルー/ラーが 3個も入っているのだろう。ミキは無言で扉を閉めた。 同時に、昨夜の光景が不意に蘇ってくる。改札で、ひどくつっけんどんな態度で別れた。 訳がわからないといったマジマの表情がいやに鮮やかに浮かぶ。 「俺、最悪…」 ミキはヤカンの火も点けずにキッチンに座り込んだ。 甘いドーナツの香りがただ穏やかに漂っていた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )オシマイ! ただのウジウジくんになってしもた… ※攻の名前は単なる思い付きですが、受は声のイメージだったりorz
>144 GJ! このふたりは発展しないんですか? つづきがあれば是非読みたいです。
>144 GJGJGJGJ!!! 今後の展開に期待してます
>144姐さん 超GJ!! ツンショボいいですね。 続きが読みたくなります。
出てくる名前が三人とも声優にいるため 本人のビジュアルで想像しそうになったが 萌えがそれを押しとどめた。危なかった。 ツンショボに開眼しそうです
>144 続き所望にオイラも1票
ツンショボ応援したくなるな〜144姐素敵です! 攻めが天然お笑い人気者系だとさらにすれ違いが増しそうw
私もデレになれないツンツンが大好きなので禿萌えた 続きをぜひ……!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ドラマ版卜レイソマソのヲイ川×卜レイソモナー。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 801卜レイソスレ324にインスパイアされますた。鬼畜注意。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ マエフリナゲーヨ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
人材派遣会社ワーカ堀ックは、いつでも騒々しい。少ない社員で、 派遣社員の手配をしなければならないからだ。その日も、いつも のような喧噪の中でただ一人、自分の携帯電話を見つめ、口元 を緩めている男がいた。 「・・・・・・ヤマダぁ〜っ何してんだよ!さっさと仕事しろ!」 「・・・・・・はい」 男は上司に怒られたが、携帯を見つめたままだ。デスク上にある ノートパソコンの画面には取引先からのメールが手つかずである事 を示す、未開封メールの印がいくつも点滅しているのにも関わらず、 である。上司はぶるぶると拳をふるわせ、男の携帯を奪おうとした。
「ヤマダっお前の代わりなんてな、いくr」 「まあまあ、少しくらいいいでしょ?」 上司の拳を男の目の前で止めたのは、この会社の社長の息子で あるヲイ川だった。 「ヲ、ヲイ川君がそこまで言うんだったら、良いんだけど」 すごすごと引き下がる上司を尻目に、男はヲイ川が自分の危機を 救ってくれた事にも気づかず、ただただ、携帯電話を見つめては にやけている。ヲイ川は男の携帯をサッと取り上げた。 「あっ…ヲイ川さん、か、返してくださいっ」 「ヤマダ、ちょっと話があるんだ、ついて来いよ」 人差し指にストラップをかけて、くるくると回しながら、ヲイ川は部屋 から出ていってしまった。 「ヲ、ヲイ川さんっ」 慌ててヲイ川の後についていくヤマダ。ヤマダがその短い足で階段を上る間に、 体格の良いヲイ川は、二段越しで階段を上る。息も絶え絶えになりながら、 ヤマダがやっとのことで階段を上りきった時には既に、ヲイ川はドアノブに手をかけていた。 ヤマダが辿り着いたのは、ビル最上階にある男子トイレだった。普段は滅多に人も来ない。 「ヤマダはやっぱり遅いな」 ドアを開けると、ヲイ川は個室のドアにもたれかかり、くるくるとストラップを回していた。 「ヲイ川さん、そ、それ月刊ヶ□□マガヅン特別付録のストラップなんです、あんまり、 いじらないでください」 「お前が大事なのはこれよりも、これをつけてるケータイの方だろ?」 ピタ、とストラップを回すのをやめたヲイ川はヤマダを威圧するように、ゆっくりと足を進め、 近づいていく。
「どうだ?え?」 「どうだと言われても・・・ぼ、僕はどっちも大切というか、そもそも月刊ヶ□□マガヅン 特別付録はアキバでも た、高値になっていてかなり貴重であり、しししかし、蒼ヤマさんの アドレスが入った携帯が、軍曹と比べられるかというと、そうでもないようで、というか」 ヤマダがヲタクらしい講釈をしているうちに、ヲイ川は壁にたてかけてあった ※清掃中※のパネルをドアの外に出した。 「と、とにかく僕にとっては大切なものなんです、返してください!」 「サーフィンの特訓は役に立ったか?」 「へ?」 「覚えているだろうな、約束を」 「あ」 ヤマダは、デート相手の蒼ヤマさんに「サーフィンができる」という嘘をついてしまった。 普段はパソコンを前にして、「萌え」やら「詳細キボンヌ」やらと言っているだけの 単なるアニヲタであるヤマダは、もちろんサーフィンのサの字も知らない。 そこでサーフィンが得意だというヲイ川に、サーフィンの特訓を懇願した。 「サーフィンを教えてくれたら なんでもする って、約束したよな」 「あ、あ、でも、結局サーフィンはできなくて、でも蒼ヤマさんには 嘘だったって、本当はできなかったんですって言ったら」 「できなかったら何もしないって訳か?」 「へあっ!」 ヲイ川はヤマダの襟首をつかんで、個室のドアに勢いよく叩きつけた。 ずるずると力なく床に落ちてゆくヤマダのYシャツを、ヲイ川が再びつかむ。 「一番手前の、そうだ、一番手前の個室に入れよ」
「ヲイ川さん、い、一体何をしようっていうんですか」 「特訓のお礼だ」 「でも、こんな…ズボンまで下ろす必要は、というかその前に、携帯をか、返してください」 Yシャツを剥かれ、上半身をあらわにされたヤマダの両手は、自らのネクタイで後ろ手に縛り上げられている。 だらしなく足下にまとわりつくのは、安物のスーツだ。 「特訓のお礼が済んだら返してやるよ」 ヤマダの目の前で携帯をクルリと回し、ジャケットの中にしまい込むヲイ川。 「このまま、トイレの中に閉じこめておくんですか、そそれとも、僕はヲイ川さんの 気が済むまで殴られるんですか」 「当らずとも遠からずだ。ヤマダにしては良い答えじゃないか」 ヲイ川の答えに、ヤマダは目を閉じた。 震えるヤマダの唇に何か生暖かいものが触れる。生暖かいものはゆっくりとヤマダの唇を なぞってから、閉じようとしている歯列を強引に割り、中へと侵入してゆく。それが何なのか ヤマダにわかった時には既に、トランクスの中で、ヲイ川の手が彼のモノを弄んでいた。 十分ほどかけて丁寧に口とモノを「侵された」ヤマダは、立っていられなくなるほどの快感を感じていた。 「……どうした、ヒザが笑ってるぜ」 ヲイ川はヤマダのモノを完全にそそり立たせたのを確認すると、ズボンのファスナーを下げる。 その中からはヤマダのモノと同様に、痛いほど張りつめたモノが現われた。 未だに固く目を瞑り、息を漏らすヤマダに、トランクスの上から自分のモノを押しつける。 「!」 「…女にはな、しつこいくらいに愛撫しろ。それでいて優しく、な? 」 ヲイ川の手がヤマダの後門に移動したその時、目を見開いてヤマダが叫んだ。 「いっ、嫌です、それだけは嫌です、ヲ、ヲイ川さんには、た確かにお世話になりました、 だけどっ」
「何でもするって言ったのは自分だろう?さっきのキスも、お前のチンコをいじる時も 抵抗しなかったじゃないか」 ヤマダはネクタイに縛られた両手で、必死に個室の鍵を開けようとするが、ドアをいたずらに揺らすだけだ。 「抵抗しなかったということは、同意したって事だ。俺が意図する『特訓のお礼』に」 ヲイ川はベルトを緩め始める。 「嫌ですっ、僕、僕は」 パシッ フラッシュの音が個室に響いた。それはヤマダの携帯に付いているカメラのシャッター音だった。 「蒼ヤマさんっていうのか」 ヲイ川はヤマダの携帯を握り、操作している。 「蒼ヤマさん、僕は男に触られて勃っちゃいました〜、その証拠を添付メールで送りますですノシ、と」 「っヲイ川さん!」 「同意したよな、ヤマダ」 「…ひっ…、すみませんっ、もう止めてっ…くださいっ、す、すみませんっ…」 「まだまだ、女はしつこく…しろって言っただろう」 ヲイ川はヤマダの頭を便器のフタに押しつけ、後ろからヤマダの後門を 犯し続けている。トイレの床が、ヤマダのモノから吐き出された液で 汚れてゆく。涎れと鼻水で顔を汚しているヤマダの鼻先に ヲイ川は携帯を近づけて言った。 「終業まであと一時間、それまでたっぷりとお礼をしてもらおうか」
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ 中途半端にやりすぎた。 | | | | ピッ (・∀・ ) 今は反省している。 | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
GJ! ギガモエスです姐さん
うはー…テラエロス。GJです!
>168 >135 テラモエスうううう
>>162 姐さん、GJ!!
萌えすぎて、ありがとうしか言えません。
ヲイヲイヲイ川ー(;´Д`)ハァハァ 姐さんナイスでぇす!
>>162 うわぁぁぁ禿げ萌えました!!!!ありがとうございます!!!!
よ、よろしければ、是非、続き、とか、お願いしたいです…(゜∀゜;)ハァハァハァハァハァ
>162 ヤバイ禿萌えた…ありがとうありがとう…!!
177 :
☆戦争帯穴 :2005/09/19(月) 03:33:25 ID:fXcp+Cqa
☆戦争帯穴 帯が攻めで穴禁が受け 帯が攻めで穴禁が受け |>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース! だから彼に主導権を握られるのは嫌だったんだ。 お互いに整わない息が部屋に響く。それ以外は何も聞こえない。聞きたくない。 両腕で顔を隠してただひたすら黙った。 「アナキソ…」 ようやくマスターが話し掛けてきたけれども、ぼくは話す気にもなれなくてただひたすら押し黙った。 腕の隙間から彼がゆっくり手を伸ばしたのが見えたから、少し首を振って触らないで欲しいと 意思表示したのだが、かまわず彼はぼくの腕を撫で続いて頭を撫でた。 「大丈夫だ」 何が大丈夫なのかさっぱりだ。全然大丈夫なんかじゃない。 「もっ…い、ゃだ」 噛み締めるようにそれだけを言うとマスターが心底困っているのを感じた。 そりゃそうだ、彼がこんな姿のぼくを見るのなんて初めてのことなんだろうから。 いつも…そう、いつもぼくが主導権を握っていた。マスターはこういう事は淡白だし 彼にまかせていたらぼくが満足しないことは明白だったから。 でも違った。 マスターからしたいと初めて言われたから、もっと激しい快感を求めようとする体を むりやり押さえつけてマスターが与える快感に身を任せていたのに。 あまりにも穏やかでじわじわと蝕まれていくような感触にぼくは必死でシーツを握りしめていたのに。 先にイってしまうなんて…
178 :
☆戦争帯穴 :2005/09/19(月) 03:39:47 ID:fXcp+Cqa
「嫌ならやめよう。無理強いはしたくない」 そう言って身を引きかけたマスターにぼくの受け入れている場所は顕著に反応する。 途端まだイっていないマスターが僅かに眉根を寄せ困った顔をしたのがわかった。 「それ…も…いやです」 まだ震えている足を叱咤し、彼の腰を逃がさないとばかりに捕まえる。 でも実のところどうしたいのかわからなかった。 「アナキソ、顔を見せなさい」 少しだけ切羽詰った声に流されて、ゆっくりと腕をどける。目の前には予想通り困った顔をして そして声の通りに切羽詰った男の表情があった。 「お前は混乱しているだけだよ、大丈夫。ほら手を貸しなさい」 そういってマスターはぼくの手をとり指を絡めると、ぎゅうと握り締めた。続いて顔中にキスされる。 だんだん熱くなっていく。 「ますっ、たぁ…変っ」 繋がってる部分がじんじん熱くてそれを意識し始めるとさまざまなことがわかって さらに自分が追い上げられていく。 ぼくが先にいってしまったのもそのせいだ。 自分のどこが感じているのか、マスターがどういう反応をしているのかとか。 自分優位にたって彼に跨っていた頃はただイキたいがために 眠りたいがために激しさを求めていたけれども こんなぬるま湯のようなセックスもいいかもしれない。 □ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、適当にジサクジエンデシタ!
|> PLAY ピッ ◇⊂(・∀・) 某国のイーヅス(漫画版)のセソゴク×キサラギでつ。
……海の音が耳を覆うのは、きっとあいつを見つめているからだ。 あいつの瞳は見るたびに色を変えて、この静かな波にさえさらわれてしまいそうなほど、虚ろにみえる。 その姿を見ているうち、自分まで空虚になってしまったような錯覚をするのだ。 何を見ているのだろう。 俺は、その背中を視界の端に留めながら、キャンバスに筆を走らせる。 あいつの絵を見てから、すっかり自分の絵が見劣りするように感じ、変に力が入ってしまうようになった。 色がうまく作れないことに苛立ちを感じながら、俺はため息を吐いて立ち上がった。 「如月、何見てるんだ」 俺が声をかけると、当直に立っていた如月はふっと我に返ったようにこちらを振り向き、いつものように顔を伏せ、起伏のない声で答えた。 「……海です」 ──そりゃ、目の前にはそれしかないからなぁ……。 俺は苦笑して頷く。 「ここに勤めてりゃ、海なんか飽きるほど見られるぞ」 「そうですね……でも……」 如月はそこまで言って、寂しそうに眉を寄せて黙ってしまった。 ……何かまずいこと聞いたのかな。 沈黙が二人を包み、風が通り抜けていく。 冷たい秋風が言葉までも奪っていくようだ。
俺はちらりと如月に目をやった。 長い睫毛と白い肌が月明かりに照らされて、青白く輝いていた。 俺は、その美しさに一瞬胸を強く打たれたような衝撃を覚え、ぱっと目をそらす。 それに気づいたのか、如月が俺の顔を覗き込んできた。 「大丈夫ですか、具合でも」 「い、いや、何でもない」 「……そうですか」 如月はそう言うと、海の方へ再び向き直った。 俺も、気持ちを落ち着かせようと、再びキャンバスに筆を走らせ、深く青い海を描いた。 時間をかけてようやく完成したそれは、──自画自賛になるが──なかなかの出来だった。 しかし、俺は納得できなかった。 何かが……そこには、何かが足りない気がしたのだ。 暗くて、深い青の海。 全てを飲み込み、沈めてしまうのではないかと思えるほど。 その色は十分に描けていた。 足すものなどないように思えた。 ……しかし、姿は掴めなくとも、そこに描くべきものが、確かにある。 それは、何なのか。 俺はじっとキャンバスを睨みつけ、考えていた。 「……伍長」 如月が口を開いた。 「何だ?」 「明日も、絵、描くんですか」 ……突然の質問。 それは真意をはかりかねる、唐突なものだった。
俺は頭を掻きながら笑って答えた。 「ああ、そのつもりだけど……まだ完成してないしな。 でも、なんか物足りないんだけどさ、何が足りないのかわからないんだよ」 「……見せてもらって、良いですか」 「あ、ああ」 俺は如月にキャンバスを差し出した。 如月はじっと俺の絵を眺める。 真剣な眼差しは少しも揺らぐことなく、キャンバスの上の海をただ見つめていた。 「……海の、色」 「え?」 「海の色……深くて、暗くて、とても良く描けていると思います」 「そ、そうか?アハハ」 俺は、自分でも上手く描けたと思っていた絵が、プロ並みの腕前の如月に誉められたことが嬉しくなって、照れ笑いをした。 「……でも……沈むほど暗い海の色は、それだけじゃ冴えてこない」 「……?」 如月は俺に確認するような視線を送ると、筆を握り、流れるような手つきで俺の海に色を描き足していった。 俺はただそれを眺めているばかり。 如月の筆が止まったとき、キャンバスの上には、月の光を反射して静かに輝く海があった。 「……光……」 そうか、これだ。 俺が感じていた、この海に足りないものはこれだった。
俺は、如月が見事に描いた月光の荘厳な輝きに、言葉を失っていた。 「……夜の海は、闇そのものの色」 如月は思い詰めたような表情で言った。 「けど、闇は……光なくしては存在しない」 細い指が、さっき筆を走らせたキャンバスをなぞる。 「闇は光に触れられない。だからこうして、偽物を描いて、触れたつもりになる……」 「……如月?」 如月はぼんやりと呟く。 俺は急に不安になって、如月の顔をまじまじと見た。 如月もこちらへ視線を返し、いつものような感情のない顔ではない、悲しげな表情を向けてきた。 ……どうしてそんな顔をするんだ? 俺は目を逸らすことができず、そのまま如月の視線に捕らえられていた。 「……伍長」 不意に言葉が飛んできて、びくりと身体が震える。 「な、何だ如月」 「明日も、ここで絵を描くんですか」 「えっ……ああ」 また、その質問か。 どうしてそんなことを聞くのだろう──如月は、自分の考えは黙して語らない。 「そろそろ……交替の時間ですね」 如月は海を見ながら言った。その言葉にはどこか、当直が終わってしまうことを惜しむような音が含まれているような気がした。
しかし如月はさっさと支度を始め、俺はそれがただの思い違いだったことに気付く。 ……当然だ、人と関わることを好まないこいつが、俺みたいなヤツと無駄話していたいなんて、気まぐれにも思うはずがない。 当直が終わればゆっくり休めるのだ。早く終わって欲しいに決まっている。 ──何を期待してるんだ、俺は── 俺はキャンバスをしまい、すっくと立ち上がった。 「如月」 「……はい」 「ありがとうな、コレ」 軽くキャンバスを叩きながら、海に光を与えてくれた礼を言った。 ちらりとキャンバスを見ると、如月は小さく会釈したものの、またすぐに海の方へ向き直ってしまった。 ……ったく、無愛想なヤツだな。 でも……きっと、不器用なだけで、気持ちは優しい男なのだろう。 ここに描かれた光を見れば、わかる……眩しくてまっすぐで、汚れのない色。 絵は人の心を映す鏡だと、誰かが言った。 あながち嘘でもねぇな、なんて思いながら如月の背中をちらりと見る。 如月の誰も知らない意外な一面を知っていることが嬉しくなって、俺は口許を緩ませながら、士官室に向かった。
──あんたは気付いているのか。 あんた自身が眩しく光り輝いていることに。 そして俺が、その光を強く求め始めていることに── ……救って欲しいなんて考えているのか?……馬鹿な。 この期に及んで、自身を包む闇を晴らして欲しいだなんて。 逃げないと誓ったのに。 ほんの少し言葉を交わしただけの相手を、どうしてこんなに胸にとどめてしまうのだろう…… 如月は拳を握り締めた。 部屋へ帰った仙石の顔が頭を離れない。 ……もし、ここじゃないどこかで出会っていたら…… よくわからない感情に襲われ、如月は胸に小さな痛みを覚えた。 ……唇を噛んで、その痛みをなかったことにするように、血を滲ませる。 もし、なんてない。 あいつと俺は、『任務』に関係するだけの、他人だ。 しかし……あの時発した言葉。 『明日も、ここで絵を描くんですか』 明日という、いわゆる未来の話をしたのは久し振りだった。 そして、『明日も会いたい』と思う人間に出会えたのも… 「……くだらない」 如月は皮肉な笑みを浮かべ、筆を手に取ったときに付着した絵の具を洗い流した。
色のついた水が、排水口に飲み込まれていく。 光に触れたいだなんて、思ってはいけない。 眩しい光は、いつか闇に飲み込まれてしまうのだから。 ……そう、母や父のように── 「俺は……逃げない」 光になど助けを求めない。 そう誓って、生きてきたのだから── こんな感情、捨ててしまえ。 如月は蛇口をひねり水を止め、歩き出した。 頭から仙石の笑顔が離れないのを、『任務』に関する人間だからなのだ、と理由づけて。 やがて、海に月が沈んで、水面は漆黒の闇に包まれた。 しかし程なくして、太陽が昇り、再び海に光の筋が走る。 さっきまでの闇が嘘のように太陽……そして海面は眩しく輝き、いそかぜを照らしていた。 月は沈んでも、日は昇り。 闇はすぐに晴れるのだ──
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・)オメヨゴシ、シツレイシマシタ……
最萌えカプキタ━━━(゚∀゚)━━━!!テラモエス! GJ!GJ!
>177 帯穴キタ!キタコレ!モエタ!! 専スレでの帯穴に萌えてたとこだったのでナイスタイミング! 気を使って帯穴連呼してくれる姐さんが好きですw
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
ずっと一緒だと思ってた。いや、それはただの幻想だったに過ぎない。 あなたと会えなくなってどれくらいの月日が経ったのだろうか。 それでも僕は再びあなたと出会えるまで、この暗闇の中で待って待って待ち続ける。 もう一度あなたに会いたい。会ってこの体に詰まった思いを伝えたいんだ・・・ 1983年、僕たちは出逢った。 時代はバブルが始まった頃で、僕と同じ仲間がたくさん生まれた。 そのたくさんの仲間達の中から、あなたは僕を選んでくれた。 あなたはまだ13歳の少年だった。 チェッカーズをマネして髪を伸ばしたり、他の男の子より少しマセた少年だった。 あなたの好きな曲は「ギザギザハートの子守歌」。 何度も何度も飽きずに聞くもんだから、僕はちょっと疲れてたね。 僕らはどこへ行くにも一緒で、あなたは一時も僕を離さなかった。 1991年、あなたは僕を置いてこの家を出て行った。 僕はもうだいぶ前からあなたに飽きられて忘れられていたけれど。 それでもあなたの近くにいれればそれで良かった。 あなたは出て行ってからも、たまにここへ帰ってきた。 そのたびに聞こえるあなたの声はどんどん変わっていく。 遠くからだけど、僕はいつもあなたの帰りを待っていたんだ。
それから14年、あなたは大人になった。 でも、どうやらあなたの人生はあまり上手くいっていないらしい。 仕事や家庭、色んなことで思い悩んでいるという暗い声。 そう、僕はあなたの声は聞けるのに姿は見れない。もどかしくて仕方ない。 僕があなたのために出来ることなんて、何もないのだろうか。 僕も年を取った。もう長くはないはずだ。動けなくなる前にもう一度・・・。 あなたと会えた。またあなたと。 あなたが僕に触れる。少年の手は立派な男の手になっていた。 あなたの顔は少し疲れていて、あの少年の面影はあまりなかった。 僕の体の中には、あなたへのメッセージが詰まっている。 「―大人になった僕へ。僕は今、幸せですか?―」 いつも僕と一緒だった13歳のあなたの声。 あなたは、涙を流している。 僕を握り締め、肩を震わせ涙を流している。 泣きながら、幼い自分の声に少し照れ笑いして。 「・・・ありがとう」 そう、呟いたように聞こえたのは僕の勝手な妄想だろう。 でもいいんだ。僕は最後にあなたのために何か出来たと思えたから。 あなたがこの先、幸せになれますように。僕はずっと祈っている。 「ありがとう」 あなたと過ごした数年間、とても楽しかった。 あなたに選ばれて、あなたと出会えて本当に良かった。 そして、僕はまた暗い闇へと入っていく。 今度こそ、もう二度とあなたに会えないと思う。 会えても僕は死んでいるでしょう。 さようなら。僕はずっと。デパートの電気売り場であなたと出会ってからずっと。 ずっとあなたが大好きでした。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ハヤオクリノジンセイデシタ!
泣けるんですが…これ、凝縮されてるんですね… ありがとうございます…うわーん…
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | アニメ侍七(英?訳)のシチ口ージ×ヘイ八チの話だってさ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| でもあんまりカプぽくないんだって | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 801ジャナイノカイ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 17話辺りの話として捉えて頂けると幸いです
196 :
1/7 :2005/09/20(火) 00:21:31 ID:dzmS5M5l
どこまでも気持ちのいい青空が広がっていた。野伏せリとの戦を終えた力ンナ村では、破壊された 村の復興と、遅れていた稲刈りが行われていた。ヘイ八チも初めは他の侍達同様復興作業を手伝って いたのだが、目ざとい水分(みく)まりの娘に見つかり、「お腹の傷に障るのでいけません」と止め られてしまった。では代わりに農作業を手伝おうかと田畑に向かうと、今度は農民達に「お侍さまに、 こげなことやらせる訳にはいかねえです」と言われ、これといってヘイ八チのすることが無くなって しまった。暇を持て余したヘイ八チは、農民から握り飯を幾つかもらうと、村外れの小さな草原まで 歩いてゆき、適当な場所を見繕って腰を下ろした。村から少し離れてはいるものの、風に乗って農民 が歌う稲刈り歌が聞こえてくる。遠くにあっても歌声が歓喜に満ち満ちていることはよく分かる。農 民というのは、こうも逞しいものであったか。ぼんやりとヘイ八チは思う。彼らは皆、昨日までの野 伏せりとの戦など無かったかの様に、目の前の収穫という作業に没頭し、喜びを感じることが出来る。 空も農民も、まるで昨日のどしゃ降りで嫌なことは全部流し尽くしてしまった、そんな風に思えてく る。自分にはまだ、昨日までの戦によって呼び起こされた様々の感情が残っている。村を何とか守り 切ったという満足感や、その代償として仲間の命が失われたという痛み、そして傷を負った時に確か に感じた「死」というもの。だがこれら自分の思い一切が含まれていようがいまいが、村を守った対 価たる目の前の米はうまい。この事実は何ら変わらない。ヘイ八チは思いも一緒に飲み込む様に握り 飯を頬張った。そして「腹の皮が突っ張ると目の皮が弛む」とはよく言ったもので、握り飯を食べ終 えると徐々に眠気がヘイ八チを捉え始めた。初秋の程よい風が頬を撫ぜてゆく。ここで眠気に逆らう 理由も無い。ヘイ八チはごろりと寝そべり、農民達の歌を遠くに聞きながら目を閉じた。
197 :
2/7 :2005/09/20(火) 00:22:13 ID:dzmS5M5l
「おやヘイさん、こんなところにいたんですかい」 どこか抜けた様な、それでいて色気も感じさせる声を耳にして、まどろみかけていたヘイ八チが片目 を開くと、色男だの何だのと持てはやされる男の、いたずらな顔が逆さまに映った。その色男の、頭 の後ろから覗き込んでいた顔が引っ込むと、ヘイ八チは起き上がり、上半身を少しだけひねって振り 返った。 「シチさんですか。どうしました」 「いえね、特に何があったという訳でも無いんですがね。やるべきことは一通り終えたので見回りも 兼ねて辺りをぶらぶらーっと…もしかしてヘイさんお休み中でしたかね。こいつぁ失礼」 おどけた調子で自分の額を叩くシチ口ージの様子に、つられてヘイ八チも笑顔になる。 「なに、構いませんよ。そうだシチさんもどうです、一段落着いたんでしたらここでひと休みでもし ませんか」 「そうですなあ、では、お言葉に甘えるとしましょうか。ちょいとお隣、ごめんなすって」 言うとシチ口ージはヘイ八チの側に腰を下ろした。つかの間、沈黙が支配する。二人は何となしにぼ んやりと、流れゆく雲を眺めていたが、やがてシチ口ージが独り言の様に呟いた。 「…いい天気だ。昨日のどしゃ降りでいやーなことは全部流し尽くしてしまった、そんな空ですなあ」 「全くです。稲刈りにはもってこいの日和ですねえ」 「米好きヘイさん、新米が楽しみで仕方ない、でゲスか」 「そりゃあもう、嬉しいに決まってますよ。うまい米がたらふく食べられるかと思うと、それだけで この脇腹の傷なんて治ってしまいそうです」
198 :
3/7 :2005/09/20(火) 00:22:54 ID:dzmS5M5l
二人はしばし、取り留めの無い会話を続けていたが、それがふと途切れたところで、ヘイ八チは「ふ ーう」と大きく息を吐いて伸びをし、そのまま後ろにゆっくりと倒れこんだ。 「こうして人とまっとうに関わるのが、戦場(いくさば)に戻ってきた時だけなんて、何とも皮肉な もんですねえ。しかしそれも」 「それもまた侍、ですかい?」 「…敵いませんね」 ヘイ八チはほんの少し眉間にしわを寄せ、苦笑の表情を作った後続けた。 「侍の生きる場所は結局、戦場にしか無いんでしょうね。侍として在るということだけでなく、人ら しく在る場所もまた、戦場だけなんでしょう」 「戦場なんてロクなところじゃないですな。そこにいる限りは、必ず死が付きまとう。そんなところ にしかいられない侍てぇのもロクなもんじゃない。それでも私もヘイさんも、だーれも侍をやめら れない。我ながらおかしなもんだと思いまさぁ」 「一度踏み込んだら二度とは抜け出せぬ修羅の道、ですから。人を斬る、死に至らしめるという業か らは逃れられるものでもないし、逃れていいものではないですよ。ただその業と共に生き、生きる 限り業を重ね、やがてその業に身を焼かれる。侍とはそういうものでしょう」 ヘイ八チの言葉が終わるか終わらないかのうちに、風がごうっと音を立てて吹き抜けていった。心地 良いはずのざわざわという木々のざわめきに、シチ口ージは何故か不安がかき立てられる。
199 :
4/7 :2005/09/20(火) 00:23:36 ID:dzmS5M5l
「侍が皆同じ考えだとは思いやせんが、少なくともそう在ることがよしとされていたりする、そんな 節はありますな。私も此度の戦でまた一歩、戻れぬ道に踏み込んだと思ってますよ。行きつく先が 同じなら、私もいずれ」 「シチさん」 突然強い口調でシチ口ージの言葉は遮られた。寝転んでいたはずのヘイ八チがいつの間にか起き上が っており、口調同様の強い光を瞳に宿して、真っ直ぐな眼差しでシチ口ージを見つめていた。 「あなたはそんなことを言ってはいけませんよ。あなたには帰る場所がある。あなたを待っている人 がいる。その人を裏切る様な、悲しませる様な真似は絶対にしてはいけません。あなたは侍以外の 生き方を見つけることが出来たのです。それを無下にするなんてとんでもない。……正直、わたし はいつ死のうが構わないと思っています。あいにく、此度の戦では死にそびれましたが、昨日ゴ口 ベエ殿ではなくわたしが死んでいても、何ら不思議はありませんし」 「ヘイさん、あんた……」 「……大丈夫ですよー、そんな簡単にわたしは死にませんって。いつ死んでもいいってことは何も、 今死にたいってことじゃありませんよ」 重くなった空気を振り払うかの様に手をひらひらさせながら、ヘイ八チはいつものえびす顔でにっこ りと微笑み、言葉を続けた。 「何せこの世にはうまい米がある!まあ多分あの世ではありつけませんよ。生きる理由なんてこれで 十分、そう思います。それに」 言葉を切ったほんの一瞬、ヘイ八チの瞳に寂しげな色が浮かんだのを、シチ口ージは見逃さなかった。
200 :
5/7 :2005/09/20(火) 00:24:18 ID:dzmS5M5l
「やっぱり、死ぬのが怖いんです。シチさん、わたしは卑怯者で臆病者です。だから先の大戦を生き 延びることが出来た。ですが仲間を犠牲にして生き延びたという事実は、いつまで経ってもわたし を苦しめる。いっそ死んだ仲間の元に行った方が楽なんじゃないか。何度もそう思いました。それ でも結局、何だかんだ理由を付けては生きることを選択している。わたしはあの頃から何も変わっ ちゃいないんです」 相変わらず笑顔は崩さないものの、淡々と、それでいて容赦無く自分を責めるヘイ八チの横顔を、シ チ口ージはただ黙って見つめていた。ヘイ八チが抱えている悔恨はヘイ八チのものであり、ヘイ八チ 自身で折り合いを付けてゆくべきものだとシチ口ージは考える。ただそうは理解していても、やはり どこか納得行かない。ヘイ八チの悔恨が人によって生じたものなら、それを無くすことは出来なくと も、多少なりとも軽減させることもまた、人によって可能ではないのか。シチ口ージは思う。何より 人にはああだこうだと言っておいて、自分のこととなると、相手に踏み込ませずに自分だけのことに しておこうとするヘイ八チの態度が気に食わない。 「ヘイさん、これ以上自分を責めるのはおやめなさい。自分を捨て鉢にしたって、何にもいいことは ありやせんぜ」 「わたしは何も、自分を捨て鉢になど」 案の定ヘイ八チがムッとした表情で反論してきたが、シチ口ージは構わず続けた。 「いーや、ヘイさんはどうにも自分を大事にしなさすぎる。ダメですよ、人には死ぬなとか怒ってお いて、そのくせ自分はいつ死んだっていいとくる。そんな道理がありますかい」
201 :
6/7 :2005/09/20(火) 00:26:31 ID:dzmS5M5l
「言ったじゃないですか。あなたにはユキノさんという大切な人の待つ、帰る場所がある。わたしに はそんなものはありません。この世に命を繋ぎ止めておく理由もたかが知れてますし」 「あーやれやれ、ヘイさんはやっぱり何も分かっちゃいませんなあ」 シチ口ージはわざと大仰に頭を振り、肩をすくめて見せた。 「先の大戦でヘイさんが何をしたのかは分かりやせんし、問い詰める気もありやせん。ですがね、そ れを都合のいい言い訳にして、生きることを放り投げようってぇのはずるいんじゃないですかい。 そして、戦の後に行く場所があろうと無かろうと、同じ侍である以上、命の差なんてものはありま せんよ」 初めこそムスっとしていたヘイ八チだったが、今はただ黙ってシチ口ージの言葉に耳を傾けている。 自分の抱えている悔恨に対して何を成すべきか、その答えはそう簡単に見つかるものではないとヘイ 八チは思っている。だが、なかなか答えが出ないことそのものに甘えているという自覚はあったので、 痛いところを突かれてしまい、表情にはさほど出さないものの少し沈んでいた。これは少し言い過ぎ たなと、ヘイ八チの様子から察したシチ口ージは、それにですね、と調子を明るく変えて続けた。 「死んでしまっちゃあ何にもなりやせんよ。命あっての物種、生きられるんだったら生きておいた方 がいいに決まってまさぁ。第一ヘイさんが生きることを選んでなかったら、今こうしてあたしとヘ イさんが話をするなんてこたぁ金輪際ありえなかった訳でゲスよ。それは悲しいじゃあありません か。何かしらの縁故あって集った者同士とは言え、生き方変えるところまで、関わろうとは思いや せん。……だからもう少し、ほんの少しだけヘイさん、あんたに近付かせてはもらえないでしょう かねえ」 ため息交じりに言葉を吐き出したシチ口ージは、ふと真剣な表情になって、ヘイ八チを正面から見据 え、言った。
202 :
7/7 :2005/09/20(火) 00:27:14 ID:dzmS5M5l
「何せあたしゃねヘイさん、あんたのことが好きですから」 そう言うとシチ口ージは、普段のヘイ八チのえびす顔に負けずとも劣らない、とびきりの笑顔をヘイ 八チに向けた。思いもかけない率直な好意の言葉に、ヘイ八チは糸目をまん丸くし、驚いた顔でぱち ぱちと目をしばたたかせた。そしてすぐに、少し困った様な、それでいて嬉しそうな表情で答えた。 「恐縮です」 いつの間にか農民の稲刈り歌は聞こえなくなっていた。ふと思い立って空を見れば、日も西の空に 沈みかけている。思った以上に長く、この場所で時を過ごしたのだなとヘイ八チは思った。 「いやあ何だか腹が減りました。シチさん、そろそろ村に戻りませんか」 「そうですなあ、では行きましょうかい」 二人は立ち上がり、ゆっくりとした歩調で村へと向かった。 「明日こそわたしも村の復興、手伝いますよ」 「いえいえ、ヘイさんはまだ本調子じゃないんですし、また水分まりのお嬢さんに見つかったら私が 叱られますよ。それに実は、大方やるべきことはもう終わってしまってましてねえ」 「これは参りましたね。やっぱりわたしは食う方専門ですか」 「ははは、違いない、でゲスなあ」 農民達の稲刈りはどこまで進んだのだろう。明日も彼らがまた、幸せな時を過ごせればいいとヘイ八 チは思う。農民のいる時間は、侍のそれとは全く異なる。侍の時はただ一瞬のみが全ての刹那であり、 彼らの様に積み重なり、幸せを作り出すことは決して無い。だが同じ刹那の時を生きる仲間に、また 出会うことが出来た。実はただそれだけでも、生きてきた意味としては十分なのかも知れない。ヘイ 八チは明日の空を思い、眩しそうに夕日を見た。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ | | | | ピッ (・∀・;) シチ口ージの口調が微妙… | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ この二人のサバサバした関係が好きだった。いざ書いてみたら何か湿っぽくなった。今は反省している
>>195 GJ!情景が浮かんだよ!
うわー!ヘイ八好きにはたまらんです(*´д`*)ハァハァ
>>190-193 カセットデッキか…
無機物と花嫁の父と犬とじいさんにはめっぽう弱いんだよ…
うちのはもう死んでしまって、すでに居ないのです。
昔録ったテープが再生できずに押入の中に。
あの頃は本当にお世話になりました。ありがとう。
ありがとうラジカセ。
>>179 あの人への憧れ…切ないけどモエター!!!
GJ!
>>203 元ネタ知らんけどふいんきがいいと思ったよ。GJです
>191-192 GJ!! 切ないよ、グッジョブだよ姐さん 。・゚・(ノД`)・゚・。 ムキブツナノニ…
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 幹部(昔の男)×手下(俺) ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| オリジナル? | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 一応元ネタあるけど | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) かけ離れたので | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
仕事のことで呼び出されて、色々作業をやって その時に質問されたから、ついでとばかりにその人のPCをいじってやった 急なことで悪かったな、俺のまでやってもらって まぁ、少しゆっくりしていけ と、コーヒーを淹れてくれたのでいただく 詳しくないからよくわからないが、いい豆なんだろうな、と思う 香りが、いつも自分の飲んでるインスタントとは比べ物にならない 味わいながらちびちびと飲んでいると うまいだろ と軽く笑いながら聞いてきた ああ…あなたのコーヒー久しぶりだ 何気なくそう答えたら 口元の笑みを引っ込めて 俺の顔を覗き込んできて それからまた笑いながら おまえ、それ誘ってるように聞こえるぞ と言った …どこが? 思わず聞き返す、そんなつもりこちらにはさらさらない おまえ抱いた後、よくコーヒー淹れてやったじゃないか そういえば、とは思うけどやはり納得は出来ない 半ば睨むようにそちらを見る だから、あー……、よく考えるとそうでもないか 疲れてるのかもな、悪い、年寄りの戯言だと忘れてくれ 目を逸らして呟いた その姿が少しおかしくて 俺が誘ってるように聞こえたのは、あなたが誘って欲しいて思ってるからじゃないのか からかうつもりでそう言ったら …そうなのかもな 目を細めて、どこか遠くを見ながら言う
ゆっくり息を吐いて、またいつものように口元に笑みを貼り付けて、一口コーヒーを啜る それからことさらおどけて 実は、今の一番のお気に入りに振られちまってなぁ 玉の輿に乗れるかもしれないチャンスだから、暫く連絡しないで、って そう言った、でもそれは、まだ …振られてないんじゃ 一応、な…もし玉の輿に乗れたら、本当にお別れすることになるだろうが ダメだったら、あっさりと俺の所に戻ってくるさ、俺が許す、って解ってるからな 頭のいい女なんだよ、ちゃんと自分に求められてることを解ってる そこで一度言葉を切って、コーヒーを一口啜り …昔のお前みたいにな にたり、と笑って俺の顔を見る …何だそれ、誘ってるつもりか? そう聞こえたか? くつくつと、低く笑う 上下する喉仏に少し、欲情したから 残ったコーヒーを一息に飲み干して 空いたカップをテーブルに置いて 後でもう1杯、淹れてくれるか? …あぁ 笑ってその人は、軽々と俺の身体を抱き上げて、寝室に運んだ
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ つまんなーい | | | | ピッ (・∀・ ) スレ汚しスマソ | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>209 。や「」使わないのは作風?ちと読みづらい。
作風ナンデネーノ? アッサリした関係(・∀・)イイ!!
>>203 まさかこの二人の話を読めるとは思っていなかった。
ジーンときてキュンと萌え萌えた。ありがとう。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ジパソグ久利×起句 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 完璧捏造話後編は近々 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 正直スマンカッタ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
1. 雅行が横須賀勤務になってから半年、艦は違うが都合が付けば月一回程度 二人で飲みに行ったりメシを食いに行ったりしていた。 今日は雅行の艦の隣に俺の艦が停泊している。艦長同士が友人で半ば強制的な 休日前の飲み会に俺らも含め両艦乗員の中から約30名ほどが参加した。 雅行の隣の座布団に座り、雅行の横顔を宴会芸を見ている振りしてちらりちらりと眺める。 相変わらず色は白いし整った眉目をしている。眼鏡の奥の眼は今日は良く笑みを造っている。 機嫌がいいらしい。 「菊池一尉、うちの航海長がお世話になってます。」 俺の部下たちが雅行に酌をし、 「尾栗一尉、よろしくお願いします。」 雅行の部下達も俺に酌して廻っている。 かわいい部下たちの気遣いに少し気が緩んだのか注がれるままビールやら 日本酒やらウイスキーを飲んでいる。「菊池一尉イケますねー。」なんて俺の部下に 言われてる。一般人の中ではアルコールに強い部類に入る雅行でも自/衛/官と してはたいしたこと無い。目の周りや首が赤くなっていて酒がまわっているのは すぐにわかった。
2. 俺は某大の頃自分の感情に気が付いた。雅行が好きなんだってことに。でもこんな 感情は誰にも言う事は出来ないし、言ってしまって親友という関係が崩れるのもゴメン だった。このままこのポジションでいいと決めた。でも時々、本当に時々この昇華できない 感情を持て余し抑え切れなくて菊池と居ることが苦しく感じる事もあった。 今もちょっぴりそうだ。 宴会が始まって二時間もした頃、幹事の奴が王様ゲームを始めだした。 座敷の隅のほうではツブれたやつらが一人、二人と抜け殻のようになっている。 品の無いネタが繰り広げられ柳と米倉の数字が当たり、王様の命令は定番のキスが 命じられた。二人とも汗をかきながら目を白黒させていたが腹をくくったようで思いっきり唇を ぶつけていた。 盛り上がる拍手や口笛に混じって「米倉ーやさしくやれよー」と雅行が野次を飛ばした。 珍しいこともあるもんだ。酔ってるのか?俺はビールを手酌で飲みながら言った。 「俺も菊池にやさしくされたいねェ」 「何言っているんだ今以上やさしくして差し上げろって言うのか?。お前の提出書類むかーしから 協力してやったりしてるだろ。」大体お前は易きに流れるからな気を付けた方がいいぞ。 としたり顔でばっさりやられた。「へいへいへい」と返事をして話題を変える。 「それよりも菊池、今日ピッチ早いんじゃね?」 「そうか?いやそうかもしれん。デカイ仕事もケリが付いたし明日は休みだしな。」と微笑んで 酒で潤んだ赤い目で俺に言う。俺は心拍が跳ね上がるのを感じた。 「あら、その辺でやめとかないと酔いつぶれてもオカアサンは知りませんよ。」 口では控えるように言うが俺の目は雅行の艶っぽい目を見れずにそらし、 頭の中ではよからぬ考えが過ぎった。 「誰がオカアサンだ。誰が」雅行が形の良い眉を寄せて冗談まじりに言う。 俺はそばにあった誰かが開けた殆ど減っていないワインを雅行と俺のグラスに注ぎ、 「んじゃま、デカイ仕事にケリ付いたちゅうことでカンパーイ」 と言って雅行に飲ませた。
4 それから一時間半が過ぎた頃、俺と雅行はワインだけでも二本空けていた。 部下たちもバラバラと酌をしにきた。 もう、雅行は酔いも回りに回ってフラフラなのは判っていたが俺は止めなかった。 タバコを吸いに席を立ち、戻ってきたら雅行の姿はなかった。荷物はある。 トイレかと思っていたが15分経っても戻ってこない。 どこかで眠りこけてるんじゃないだろうなと少し心配して辺りを見回ることにした。 雅行は鍵もかけずトイレの個室でTOTOの便器と仲良く抱きあっていた。 「おい、雅行大丈夫か。もどしたのか?」と肩を揺すりながら言うと鈍い反応の後、 「う・・・気持ち悪・・・」と呟いた。俺はちょっと待ってろと言って、店員からお絞りを数本貰うと、 雅行の口元を拭い、立たせてシャツゃズボンの汚れてしまった所を拭いた。 雅行は立っていられないくらい酔っていた。こんなに酔うのは洋介と俺と雅行の三人で 飲んだとき以外は初めてだと思う。
5. 雅行を店の椅子に座らせてから荷物を座敷にとりに行き、抜け殻たちをごめんよと跨ぎながら 幹事に「俺と菊池先に帰るわ」二人分ね。と金を渡して店を出た。 雅行に肩を貸しながらタクシーを拾うため通りまで歩いた。雅行のいつもはきちんと整髪料で 固められた髪はパラパラと降りて乱れ、いつもより無防備になっていて肩を貸しながら歩いている せいで体は俺と密着している。おまけに「康平、すまない」と弱弱しく呟く。俺の心は酷くざわめいた。 間近にある雅行の顔はキレイでキスしてみたいと思った。こんなに近くにあるから ちょっとくらい触れても分からないよと邪な俺の心が語りかけてきた。 少し、ほんの少しなら・・・よろけた振りをしてバランスを崩したらイケるかも・・・ いや、いけない、いけないと踏みとどまり通りに出てタクシーに乗った。俺のマンションの ある地名を告げてから車は動き出した。 俺の部屋についてから雅行はトイレでもどした。タクシーの中では我慢していたらしい。 「雅行、大丈夫か?」 雅行は首を横に振って「・・・ダメかも・・・」と答えた。俺は酒をたらふく飲ませたことをちょっと後悔した。 ベッドで横に寝かせてから服を脱がしにかかった。シャツのボタンを一つずつ寛げているとき俺の頭の中は 危ない想像でいっぱいだった。落ち着け俺。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ 時間がたりなかった | | | | ピッ (・∀・ ) スレ汚しスマソ | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>216-
>>221 姐さん、時間がなかったってそんな〜!この先が読みたいンじゃ〜!
続き楽しみにしてますYO!
____________ | __________ | | | | | | | ☆もの | | | | 桑帯そして穴 | | ∧_∧ 始めて書いてみましたー | |> Play | | ピッ (・∀・ ) スレ汚しスマソ | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
225 :
1 :2005/09/25(日) 19:24:42 ID:z/o3niIO
穴金は目を見張った。 扉の向こうにローブをまとった桑胃癌が立っていたのだ。 ナブーを目指すつかの間、好奇心旺盛な少年はこっそりとスキッフの中を探検していた。 和戸ーが欲しがっていたヌビアンは内装もさすがに王家のものらしく豪華で、奴隷だった少年にとっては初めて見るものばかりだった。 そして格納庫の脇に小さな扉から明かりが漏れ、人の気配を感じた穴金はドキドキしながらそこに近づいたのだ。 そこに桑胃癌がいた。 穴金は戦慄した。 彼はジェ/ダイに割り当てられた居室のベットに穴金を寝かしつけ「ここを離れるんじゃないぞ」と言い残して部屋を出ていた。 穴金はその言いつけをやぶったのだ。 (怒られる!)穴金はとっさに戸の陰に身を潜めた。 だが、桑胃癌は穴金には気が付いてないようだった。 顔を心持ち上にあげて、目を閉じ、静かに息をしている。 (ジェダイの瞑想ってやつかな?)穴金は少し首を伸ばして桑胃癌の様子をもう少しよく見ようとした。 そして再びショックを受けた。 ローブの陰に帯湾がしゃがみこんでいたのだ。 目を閉じ、頬を赤らめて何かをむさぼるように舐めている。 穴金は息を呑んだ。 (あのひと桑胃癌さんのおちんちんを舐めてる!) オエッと吐き気がする気持ちを抑えて、穴金は帯湾の様子をじっと観察した。 穴金が見たこともないほど巨大にそそり立った桑胃癌のそれを、帯湾は下をつかってなぞるように舐め、先端からしたたる透明な汁をすすり、そしてのどの奥まですっかりくわえ込むとそのまま首を上下させていく。 目をつぶり、眉をよせ、苦しそうな顔で…。 (これは何かの罰だ…) 穴金はそう思った。 あの若いジェ第は何か悪いことをして桑胃癌さんにお仕置きされてるんだ。 そう思うと穴金はごくりとつばを飲み込んだ。 恐ろしい…。僕も何かしでかすとあんな大きなおちんちんを舐めさせられるんだ…。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ おなか空いたからなんか食べてくる | | | | ピッ (・∀・ ) オバン臭い文でスマソ | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
____________ | __________ | | | | | | | >PLAY | | | | | | ∧_∧ | | | | ピッ (・∀・ ) 再開 | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
228 :
2 :2005/09/25(日) 21:22:56 ID:z/o3niIO
「しょうがないな」 桑胃癌の声がした。 「こんな短い間離れていただけなのに、そんなに物欲しげにして…」 優しい声だがくぐもって聞こえ、身を潜めている穴金には恐ろしく感じた。 帯湾の顔の動きがせわしなくなり、鼻腔から漏れる息が切なげに聞こえる。 「うむ…」 桑胃癌は帯湾の顔を両手でつかむと激しく腰を使い出した。 帯湾の顔が苦しげにゆがみ、穴金は恐怖に震え始めた。 「ああっ」 桑胃癌はかすれた声をはき出すと帯湾の口に鋭い一突きをあたえ身を震わせた。 帯湾の口元から白い液が漏れる。 (うわっ あれ何!?) 思わず穴金は口元に手をあててえづきをこらえた。気持ち悪い!あんなものを口の中に…。 しかし帯湾は目を閉じたままその液体をごくりと飲み込み口元のものも舌で舐め取った。 桑胃癌は笑っているようだった。 「さて、次はどうするだ?」 お仕置きの手順は決まっているようだった。帯湾はするりとチュニックを脱ぎ捨て、ズボンとブーツをせわしなくはぎ取り素裸になった。 穴金は若い人間の裸を見るのは始めてだった。 白く、驚くほど白く、美しかった。 ふと穴金は自分の股間に異常を感じた。 なんだろう…堅くなってる…。 服の上から手で押さえてみるとひりひりと痛い。 (どうしよう…ジェ第は僕にも何か変な魔法を…?) 穴金は涙目になり途方にくれた、しかし、顔をあげた時目に飛び込んできた風景にまた釘付けになってしまった。
229 :
3 :2005/09/25(日) 21:33:42 ID:z/o3niIO
若いジェダイは作業台のようなものに乗り、仰向けになると大きく両足を広げていた。 穴金の位置からは尻の穴が丸見えになっている。 (うわあ…あんな恥ずかしいカッコして…!) そう思っていると桑胃癌のくすくすと笑う声が聞こえた。 「やれやれ…なんとはしたない…。私はお前をこんな子に育てた覚えはないぞ」 そう言うと桑胃癌はぴしゃりと帯湾の白い尻たぶを大きな手で叩いた。 ぴしゃり!と激しい音がして帯湾は「うっ」と声をあげる。 穴金は泣きそうになっていた。怖い。なんて怖いお仕置きなんだろう。 するりと桑胃癌はローブを脱ぎ捨てた。ズボンをずりおろして尻を丸だしにしてお世辞にも格好いいジェ第の騎士とは言えないような姿だ。 「オイルを忘れたな」そう言いながら彼は指を差しだし帯湾の口の中にそれを突っ込んだ。 「良く塗らせよ」 帯湾は素直にその指を舐め回した。穴金を驚かせたのはその次の桑胃癌の行為だった。 彼はその濡れた指を帯湾の尻の穴に突っ込んだのだ! 「ああっ!」思わず帯湾は声をあげた。 「しっ」眉を寄せ、怖い顔をして桑胃癌が帯湾を諭す。「声を出すな」 帯湾は自分の手で自分の口を押さえ、目をしっかりと閉じて必死に何かをこらえているようだ。 (痛いのかな、痛いんだ…だって帯湾はあんなに苦しそう…) 穴金は実のところ帯湾の事をあまり気に入ってなかった。 ヌビアンに始めて乗った時から僕の事をうさんくさそうな顔をして見るのが気に入らなかった。 それでも彼が苦しそうに身もだえているのを見るのは辛かった。 穴金は心優しい少年なのだ。 桑胃癌は何か医術でもするように帯湾の尻穴を真剣な顔でかき回していた。大きく開いた帯湾の足がひくひくとけいれんする。 それを見て桑胃癌はまた苦笑しながら帯湾の尻を平手で叩く。 「我慢しなさい、なんて意地汚い子だ」
230 :
4 :2005/09/25(日) 21:45:45 ID:z/o3niIO
(もうやめて!) 穴金は飛び出してしまいそうだった。 でも先ほどの恐怖が彼の行動を止めていた。 (僕もあの大きなおちんちんをしゃぶらされるかもしれない…) 目にいっぱい涙を浮かべながら穴金はお仕置きされる若いジェダイを見守った。 桑胃癌は右手で彼の太く大きなペニスを支えると、数回それをしごいた。 先ほど一度放ってはいたが、それは未だ堅く、生き物のようにぴくぴくとうごめいていた。 帯湾は白い喉をのけぞらせてあえいでいた。 穴金にはそれは恐怖に震えているように見えた。 (何をするの…何を…ああ…うそ…) 穴金の目は見開かれたままになった。 桑胃癌の逸物はひくひくと脈打つ帯湾の尻穴に吸い込まれていった。 (あんなの入れちゃうの!?ああ…信じられない…どんどん入っていく…うそぉおおお) 帯湾は必死で声を出すのをこらえていたが、手の透き間からはうめき声が漏れ始めていた。 「ああ…あううう…」 「静かに!」 桑胃癌は帯湾の腰をしっかりつかむと自分の方にぐいっと引き寄せた。 これで彼のものはすっかり帯湾に吸い込まれ見えなくなった。 「ひ…いいぃ…っ」 帯湾の目が見開かれ、目の端から涙がこぼれる。 (やめて、帯湾が死んじゃう!) 穴金は声を出さずに泣いていた。
231 :
5 :2005/09/25(日) 22:06:53 ID:z/o3niIO
それからは地獄のような長い時間が過ぎていった。 桑胃癌は帯湾をしっかりと捉え、一定のリズムで激しく腰を打ち付けていた。 堅く、濡れそぼったそれが帯湾の直腸をえぐり、帯湾は背をそらせ、首を振り、低いうめき声をあげた。 穴金は恐ろしくて両手で耳をふさいでいた。 「声を出すな!」 「でもっ…マスター…」 ぴしゃり!とまた平手が飛んだ。 その音で穴金はびくりと身をすくめる。 帯湾は顔の前で腕を交差させると、その腕に自ら噛みつきうめき声を押さえようとした。 それを見ると桑胃癌はまたも意地悪そうな笑みを漏らし、そっと手を帯湾の胸に這わせた。 「んん…んっ…」 桑胃癌の手が帯湾の胸をまさぐり…その胸の突起をさぐりあてると軽くつまみあげ、親指ではじくように刺激をあたえる。 「ん…ああっ…」思わず帯湾が声をあげる。 「我慢するんだ」 押し殺すような声の響きとは逆に、優しげに桑胃癌の手は帯湾の胸をさすり…彼の股間で息づくものに触れた。 その時始めて穴金は帯湾のおちんちんも堅く立ち上がっているのに気が付いた。 (どうして…どうしてあんな風に…あんなに濡れて…) 穴金はまたごくりと生唾を飲み込んだ。 桑胃癌は帯湾のペニスを手で包み込むとゆっくりとなでさすり、親指ですじをなぞるようにした。 「ああ…ああ…助けて…おねがい…」 帯湾の懇願するような声が漏れる。 「何度言わせるんだ」 桑胃癌の声は凄みを帯びていた。帯湾は声を飲み込み、すすり泣いた。 そしてささやくように何かつぶやきはじめた。 「いかせて…もう…いかせて…おねがい」
232 :
6 :2005/09/25(日) 22:30:02 ID:z/o3niIO
「おねがい…しま…す」 それを聞くと桑胃癌は荒々しく帯湾の体を抱き上げると突き刺したまま彼を裏返した。 帯湾は悲鳴をあげた。 だがそれには構わず桑胃癌は作業棚の上に自分もあがり、腹這いにした帯湾の尻を高く持ち上げ尻穴に激しい勢いでペニスを打ち付けた。 2人の重みで作業台がきしむ。 (暑い…) 2人の体から熱が発せられ、何かおぼろげな光のようなものが見える。 (あれは何だろう??) 不思議な光が2人を包み、巨大なエネルギーの束のようなものが穴金の体を震わせた。 「ああっ!ああ…マスター!…いきます…僕……ああああ」 帯湾の切ない声が穴金を我に返した。 自分で握りしめた帯湾のペニスから白い液体が周囲に飛び散り、うめき声とともに桑胃癌も帯湾の直腸に自分のものをぶちまけた。 みしり…と作業台がゆれ、あわてて桑胃癌は身を引いた。 その時穴金の目に飛び込んできたのは、ぽっかり口を開いた帯湾の尻の穴と、そこから流れ出る白い液体だった。 (うえっ…吐きそう…) 穴金は我慢出来ずに床をはいずるように戸の透き間から廊下へと逃げ出した。 体は震えていたが、なんとか足は動いた。 そしてしばらくはいずったあとすっくと立ち上がるとそのまま脱兎のようにその場を逃げ出した。
233 :
7 :2005/09/25(日) 22:31:55 ID:z/o3niIO
作業台の上では帯湾が起きあがり、にっこりと桑胃癌にほほえみかけていた。 「懐かしかったですよ、こんな風に乱暴にしてくれて」 桑胃癌も笑った「何故だろうな、不思議と今日はそんな気分になってな」 そして2人は互いの体に腕を回して優しく口づけあった。 「誰かいたような気がしませんでしたか?」 「穴金か?やはり気が付いていたか」桑胃癌は意地悪く笑った。「あの子に見せつけようとしたわけか」 帯湾はすました顔で言った。「あなたの本性をあの子に見せるべきだと思ったんですよ」 「酷い奴だ」 そして2人は笑い、また静かに口づけをした。 その頃穴金は一人ベットで震えていた。 さっきの光景が目に焼き付いて離れなかった。 もっと恐ろしかったのは、自分の股間が濡れていたことだった。 (お…おもらしまでしちゃった…どうしよう これがばれたら僕も桑胃癌さんのおちんちんを舐めなきゃいけなくなる…) それは穴金が産まれてはじめて感じた本当の恐怖だった。 アホな師弟は自分たちの行いが穴金をダークサイドに落とすきっかけを作ったことに気が付いていなかったのであった。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ かわいそうな穴金 | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
アホな師弟ワロスwww
萌えつつワロタよw アナキソテラカワイソスww
GJ!穴禁カワイスwww なんだかおとうさんとおかあさんのエロを見ちゃった穴って感じがツボですた 姐さん、萌えをマリガトン!!
ちょっw師弟気付いてんかよwww 穴禁カワイソス
239 :
風と木の名無しさん :2005/09/25(日) 23:55:09 ID:/F4nT7Td
も、も、も、萌え〜(;´Д`) 穴少年、テラカワイス! 姐さん、ほんとにありがトン!!
乙です!萌えた〜 皆と一緒だけど、本当に穴金カワイソスwwww
>224GJ 穴金のダァク再度に落ちた原因はコレかww カワイソスwwwww 桑と帯は相当のワルですなw
>>224 穴菌キングカワイソスwwwwwwww
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 幕末某組織 監察方×副長だってよ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| よりによってこのシーン…… | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ しかもエロナシかよ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
245 :
1/5 :2005/09/27(火) 01:39:46 ID:vLZnJsIw
血の匂いを、いつのまにか感じなくなっていた。 相変わらず耳に届く呻き声や泣き声も、どこか遠くなっている。 (俺………死ぬんやろなぁ) きっと、死ぬだろう。 曲がりなりにも親撰組の一員だったのだ。 生死の境目たる一線がどこにあるのか、経験が知っている。 ましてや、多少なりとも医学の道に触れてきたのだからなおのこと。 体中あちこちに怪我を負ったが、きっと致命傷は腹部に受けた弾傷。 腹に潜り込んだたった一発の小さな弾によって、自分は死ぬ。 (こんなとこであの人を置いて逝くんは、不本意なんやけど) 強く美しく、悲しい人。 意地っ張りな彼が、ようやく心を許してくれるようになったのに。 自分が死んだら、どうするのだろう。 近頃ぽつりぽつりと言うようになった我侭を、誰が聞いてやるのか。 無理をしがちな身体を、誰が気にかけて寝かしつけるのか。
246 :
2/5 :2005/09/27(火) 01:40:56 ID:vLZnJsIw
自分ではない人間がその役目を負うことへの嫉妬より、彼がそういった相手を 失くすことのほうが、ずっと気にかかる。 シ中田は駄目だ。あの人がいくら否定しても、冷静に見れば先が見えている。 願わくば、斎等か嶋田あたりが傍についていてくれるといいのだけれど………。 「……き……まざき……」 我知らず意識を失っていたのだろうか。 聞きなれた声の、聞きなれない響きに今更ながらに気付いて、目を開ける。 ……眩しい。 「………山碕?ああ、応えなくていい。良かった、意識を取り戻したか……」 隊士のいるところでは常に鋼のように硬く、氷のように冷たかった声が、か細く震え ながら自分の名を呼んでいる。 ぼやけた視界の中でようやく見えてきたのは、白い面に女性の如き美貌。 いつもは不快を表すために寄せられる眉根が、今は不安と心配の為に形を変えていた。 「……く、ちょ……」 「喋るな」
247 :
3/5 :2005/09/27(火) 01:41:57 ID:vLZnJsIw
(……こんな汚いとこに誰がこの人を連れこんだんや……) 怪我人ばかりの船室は、床にいくつも血溜まりを作っていて、けっして清潔とは言えない。 そんなところにこの人を置いておきたくないのだが、どこかの馬鹿が気を利かせて連れて きてしまったらしい。余計なことを。 自分が死ぬところなど見たら、この人はきっと気にするだろうに。 「大丈夫か?着いたら直ぐに医者に見せてやる」 他の隊士もいるというのに、取り繕う余裕さえないのか。青褪めながらも山碕に語りかける声 には、普段ひた隠しにしている、優しさや情の深さがそのまま現れていた。 濡れた布で山碕の顔を拭い、冷たい手でそっと髪を撫でる。 本人が血塗れだと哂う手だが、山碕にとっては誰よりも綺麗な手だ。 「っく、ちょ、う」 声を絞り出す。 喉が痛いが、なに、構うことは無い。どうせこの後使う予定も無いのだ。 「馬鹿、口をきくなと言ったろう」 「申しわけ……りませんが……の、命には、したがい、かねます……」 唇を戦慄かせ、悲痛に歪むその表情すら、愛しい。 ついに告げることの無かった想いは胸の奥にしまったままで。 でも、せめてこれだけは言わなくては。
248 :
4/5 :2005/09/27(火) 01:47:38 ID:vLZnJsIw
「今まで……お世話に…り……ました……」 時間をかけてなんとか紡いだ言葉に、感覚の薄くなった手を強く握りこまれる。 伝わる震えは、自分のものか、彼のものか。 「世話になったのはこちらのほうだ。これから先も面倒をかけるぞ」 強がる言葉も途切れがちに。こんなに動揺しながらまだ意地を張る。 けれどこういうところがこの人らしいと、山碕はひっそりと笑った。 この先面倒を見るのは、悔しいが自分ではない。 「私…は、幸せ、でした……お傍に……おいて、いただいて……」 聞き苦しい咳など耳に入れたくない。それは山碕の矜持だった。 こみ上げる血を飲み込みながら、呼吸なんとか整える。 (……どうかお幸せに、て、言いたいとこやけど……) 流石にそこまで楽天的にはなれない。彼の気性を知り尽くしているゆえに。 その代わりに伝えたいの言葉は、一言。 「ありがとう、ございました」 これだけははっきりと言えた。 言い終えてから、それに返されたのは。
249 :
5/5 :2005/09/27(火) 01:53:13 ID:vLZnJsIw
ぽたり、と。 頬に落ちてきたのは水の滴。 目の前の人が、自分の為に流した―――――涙。 京で散々辛い目にあってきた彼の涙を、山碕は初めて見た。 かつての同志を切り捨てながら、我が身我が心をも切り裂いて、 ただ独り無言で痛みを堪え。 それでも泣いたりしなかった人なのに。 己のためだけに流された、値千金の価値を持つ至上の涙。 幼い子供のように頼りない表情で唇を噛み締め、まるで山碕の命を繋ぎとめようと するかのごとく、きつくきつくその手を握り締めるその人。 涙に潤んだ瞳に、その睫を彩る涙の珠を拭えないのを残念に思う。 心身の全てを捧げて慕った相手の腕の中で、死出の旅路に涙の餞を得て。 これ以上の死に方はそうはないだろう。 (ああ、俺はほんまに幸せ者や………) 降り注ぐ涙を微笑みに受け止め。 親撰組諸士調役兼監察山碕丞の最後の呼吸は、幸福の溜め息だった。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ マジでゴメン。 | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>244 愛しいヤマザキ…。素敵な二人を見せてくれてありがとう。
>244 GJ!! 切ない、けど萌え・・・
>>244 うあぁ。゚(゚´Д`゚)゚。ビデオ棚で初めて泣いた
>244 ヤマジャキ……はぁうぅ・゚・(ノД`)・゚・ 萌えさせていただきますたです。GJです。
>244 うわあああああああぁぁん GJ!マヂ泣けたっ
>>244 G J !!
キョートグミで一番好きなCPで本当おいしかったですありがとう…
[○○]⊂(・∀・ )棚の裏から、埃にまみれたテープを発見したよ。 チラシに包まれていて、そこには裏書きがあるんだ。読んでみよう。 『長すぎる記録です。 25レス ほど使用するので、不要の折はスルーを お願いします。 ……済みません、嘘吐きました。ごめんなさい。でも後悔はしていません。』 |>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )よく分からないけど再生!
窓のブラインドに切り取られた夕日が、部長の机を縞模様に照らしている。 「もちろん、強制じゃあない。ただ……少し、意外だぞ」 部長の薄くなった頭頂部にも、数本の陽光が斜めに走っている。 「君なら、喜んで引き受けてくれる、と考えていたんだが」 「いえ、お話そのものは、有り難く思います」 原田は、言葉を選ぶために、少し間を開けてから答えた。 「……宜しければ、数日、考える時間を頂きたいのですが」 「そうか。まあ、急な話だしな。いいだろう」 部長は得心顔で頷くと、椅子の背に深く体を預けて、小さく笑った。 「だが、長くは待てないぞ。代わりの人材は、いくらでも居るんだからな」 原田は、会社からバスで二十分ほどの、古い賃貸アパートに住んでいた。 一人暮らしを始めて、かれこれ六年も経つが、六畳一間の部屋にはさして物が 増えておらず、模様替えをするほどの家具もない。独身サラリーマンにはこれで 十分だと思っているし、実際、日々の生活には満足している。 彼は、周囲の環境も気に入っていた。東京の郊外で、ほどよく田舎の気配も残り 交通の便もそこそこだ。歩いて行ける距離には、商店街とコンビニが混在している。 不満など、考えても思い付かない。ただ……不安にならないかと言えば、嘘だ。 人生が停滞しているかのような、物足りなさがある。 ふと時計を見ると、一本の電車が到着する時間だった。 ほどなく、隣人も帰って来るだろう……いつからか、彼の帰宅時間が、感覚に しっかりと刻まれている。 食卓として使っている折り畳みテーブルに突っ伏すと、原田は低く唸った。 今朝、部長の提案に即答できなかったのは、何故だろう。上司の言葉に間違いは ない。昨年からずっと、自分も望んでいた事なのに。 流されるのは嫌いだ。けれども、立ち止まるのは、もっと嫌いだ。 まとまらない思考に苛々とテーブルを叩いていると、玄関から不協和音が響いた。 アパートの隣に住むイタリア人が、ドアをノックしているのだ。原田は、胃の辺りが 重くなるのを感じた。
「開いてるぞ」 応えると、部屋へ入ってくる一連の物音がして、背後から、アクセントのおかしな 日本語が陽気に言った。 「こんばんは、原田さん。ただいま帰りました」 声の持ち主は、そのまま上がり込むと、勝手知ったるといった態度でテーブルの 向かいに座る。 「今日は、寒かったですね。原田さんは、まだ、こたつを使わないんですか?」 「あー」 「明日は、もっと寒いそうです。原田さんは、寒いの大丈夫ですか?」 「んー」 「日本の冬は初めてなので、とても楽しみです。日本では『こたつみかん』をする そうですね。原田さんも『こたつみかん』をしますか?」 「まーな」 「原田さん……どうしたんですか? 元気が無いですか?」 「……あのなぁ、ニコーラ」 のろのろと顔を上げ、原田は、隣人の突き出た額辺りをぼんやりと見やった。 彫りの深い顔は縦長で、最近短く切った黒髪が、意外と小作りな頭を取り巻いて いる。硬く立ったそれは芝生のようだったが、彼には似合っていた。あれが、どうして 伸びると巻き毛になるのか。原田には、不思議で仕方がない。 照明によっては青ざめて見える白い肌が、頬と鼻の先だけ赤くなっている。確かに そろそろ暖房が必要だ、と原田は思った。こたつを出して、電気ストーブも用意して。 「悪い知らせが、ある」 見上げる顔が、気遣わしげな表情を浮かべた。高い座高から、肩を丸めるようにして こちらを伺っている。天井の明かりを背にすると、彼の灰色の瞳が黒っぽくなるようで 原田は安心した。 もっとも、これは気のせいだ。暗がりで間近に見ても、彼の瞳は灰色のままだし その目が近付く度に、原田は落ち着かなくなった。 「実はな……まだ、飯を炊いてないんだ」
「はい」 返事をしてから、隣人の表情が困惑のそれに変わる。 「ええと、何ですか?」 「それにな、おかずになるようなものが、何もない。ラーメンは先週、全部食っちまったし」 「ご飯が、無いんですか?」 「飯はあるんだけどな。買い物するの、忘れててな……何か、食うもんあるか?」 「ああ、お腹が空いているんですね」 良かった、と笑って、隣人は立ち上がった。 「今日は、私が夕ご飯を作ります。パスタでいいですか?」 「頼む。仕事の後なのに、悪いな」 「いいえ、いつも作ってもらっているので、ええと、おたがいさま、です」 また増えたらしい語彙を得意げに使って、彼は部屋を出て行く。大きな体が視界から 消えて、原田は安堵とも疲労ともつかないため息を漏らした。 隣に住むイタリア人は、ニコーラ・バルダッチーニという。 去年の夏に、原田がゴミ置き場から拾った男だ。実際には、落ちていたのではなく 行き倒れかけていたのだから、救出したと言う方が近い。だが、原田にはどうしても 自分がバルダッチーニを救ってやった、などとは考えられなかった。 今では、あれは間違いだったのではないか、とすら思える。 原田がバルダッチーニにした事といえば、食事と休息を与え、洗濯した服を着せて 送り出したくらいのものだ。その中には、蹴ったり怒鳴ったりという、彼にとって 有り難くないであろう行動も、過分に含まれていた。 俺は、何もしていない。 それなのに何故、彼はこのアパートに戻って来たのだろう。国も、仕事も置いて来る ほどの、何がここにあると言うのだろう。 そして……どうしてバルダッチーニは、俺を好きだなどと……。 「馬鹿が」 壁を睨んで、ひとりごちる。 原田がどんなに遅く帰っても、バルダッチーニは気にしない。 連絡もせず、友人たちと飲んで来ても、彼は文句も言わない。 最近では、原田の方が気になって、用も無いのに真っ直ぐ帰宅してしまう。
「それでいいのかよ」 好きだの、愛しているだのと言いながら、何も要求して来ない。 やっぱり、その程度だったのだろうか、と思ってしまう。 「……根性無しが」 そうとも。あいつだって立派な大人なのだから、このままでは何の進展も望めない 事くらい、分かりそうなものだ。仲の良い隣人で十分なら、愛してるなんて 言わないで欲しかった。 それ以上を望むなら、向こうから仕掛けて来ればいい。 自分からなど、絶対に無理だ。 「うまい! やっぱり、本場の人間が作ると違うな」 「ありがとうございます。たくさん食べて下さい」 にこにこと笑うバルダッチーニに、返事代わりの頷きを返しながら、原田は山盛りの パスタを一心にむさぼった。食っていれば、余計な事を話さずに済む。 バルダッチーニが用意した夕食は、よく分からないがチーズ味だった。以前にも トマト味やらクリーム味やらと作ってくれ、そのどれもが美味しかった。原田自身は 缶詰やレトルトのパスタソースでも大満足なのだが、たまにバルダッチーニの手料理を 食べると、味の格差に感動してしまう。 何がどう違うのだろう、と思いながら、黙々と食べていると、バルダッチーニが 口を開く。 「スープはどうですか?」 「これもうまい。俺、豆好きだし」 「原田さんは、嫌いなものが無いので、とても……たすかります、ですか?」 「うん、助かります、で正解だ……きのこなんて、よく有ったな」 「缶詰です。駅前のスーパーで、買いました」 「こんなの、缶詰で売ってるのか。すごいな、最近は」 「本当は……ええと、乾燥、したものの方がいいです。でも、手抜きをしました」 「へー。干し椎茸みたいなもんか? ま、何でもいいや。うまいし」 またひと掬い、きのこごと麺をかっ込むと、時間をかけて味わう。つい、頬を緩めた 原田がふと顔を上げると、やはり笑顔のバルダッチーニと目が合った。
何をやっているんだ、俺は。 「……て事は、豆も缶詰か?」 「いえ、違います。これは、今日のお土産です」 「スープが、か?」 すると、バルダッチーニは少し考えてから説明する。 「ええと、ですね。豆とソーセージの煮込み、が残ったので、それを使いました。 私の田舎では、夕ご飯の残りで、朝ご飯に作ります。パン?……を入れたりも、します」 「ほう」 「日本には、色々な豆が売っているので、作ってみました。チーフも美味しいと 言ってくれました。でも、たくさん作ったので、余ってしまいました」 最近、皿洗いから昇格したらしいバルダッチーニは、自慢しつつも照れがあるのか そこで器用に肩をすくめて見せた。こうしたジェスチャーを目の当たりにすると やはり彼は外国人なのだな、と思う。言葉も生活も不自由していないようだが、彼は まだ、日本に住んで一年足らずの新人なのだ。 そこまで考えて、原田ははっとした。だからどうした。放って置け。 口では、会話を途切れさせまいと、当たり障りのない言葉が続く。 「そうか。残り物を捨てないのは偉いぞ。つうか、何料理屋なんだ、あんたの店は?」 「たこくせき、りょうりや、だそうです。昼間が食事で、夜がお酒のお店です」 「じゃあ、イタリア人は大活躍だな。良かったじゃないか」 「はい。原田さんのおかげです」 「……なんで、俺なんだよ」 むっとして、原田はバルダッチーニを睨んだ。時々こいつは、おかしな事を言う。 「自分で選んで、探した職場だろ」 「でも、私は……原田さんが私の作った料理を、美味しいと言って食べてくれるまで 料理を作る仕事をしようとは、思っていませんでした」 言って、バルダッチーニは何故か居住まいを正す。 「だから、原田さんに感謝しています」 まただ。 俺は、何もしていないのに。こいつの為に何かしてやろうだなんて、考えた事すら ないのに。この馬鹿外国人は、勝手に都合良く思い込んで、俺を追い詰める。
「まあ、切っ掛けはどうあれ、だな」 視線を逸らせて、原田は呟くように言った。 「自分で決めた道なんだから、一人前になるまで、しっかりやれよ」 「はい、頑張ります」 バルダッチーニは、元気良く応えて食事に戻る。そっと伺うと、口いっぱいに パスタを頬張ったまま、笑みを返された。そのお気楽そうな顔に、原田の苛立ちが増す。 あんたは、何がしたいんだ。こんな事がいつまでも続くなんて、信じてる訳じゃ ないんだろう? それでも、原田は何一つ言い出せず、時間は、ただ過ぎていった。 「原田さん、お休みなさい」 「おう、お休み」 いつもの台詞、いつもと同じ笑顔。しかし、あの夏の日以来、バルダッチーニは 原田の部屋に泊まり込もうとはしなくなっていた。 なんとなく、いつもの癖で玄関まで付いて行くと、三和土に下りても見上げる位置の 顔が、体ごと振り返る。 灰色の目に真上から覗き込まれて、原田は反射的に身構えるが、バルダッチーニは ただ、頭を下げただけだった。 「……ニコーラ」 無意識に、言葉が口をついた。 「明日から、しばらく来なくていいぞ」 瞬間、きょとんと開かれた目に、原田の心臓が音を立てる。 「ちょっと、仕事が忙しくなるから。飯、待たせるのも何だし」 慌てて言い添えると、原田は追い出すように手を振った。 「残業するから、飯は食って帰る、って言ってるんだよ。何か文句あるのか」 「いえ……分かりました」 声のトーンが少し落ちた気がしたが、バルダッチーニの表情は変わらない。 「また、忙しくなくなったら、教えて下さい」 あっさりと承諾されて、原田が面食らっていると、バルダッチーニは返事も待たずに 部屋を出て行った。 なんだよ、それ。
原田は、閉められたドアを呆然と見つめた。のろのろと追い付く意識の片隅で、自分は 何かを間違ってしまったのではないか、と思う。これで、バルダッチーニはもう、この 部屋に来ることはない……自分が、言い出さない限り。 気付いた途端に、視界がぐらりと揺れた。 生暖かいものが、頬を伝い落ちる。訳が分からない。頭が混乱して、涙を拭うことすら 出来ない。胸が痛くて、ドアの向こうに消えた背中を追いかけたくなって、そんな自分に 腹が立つ。 「ばかやろ……」 俺が帰るまで待つ、って言えよ。夕飯の口実なんかなくても来る、って言えよ。 そんなに簡単なのか。もう諦めたのか。 俺は逃げなかったのに、追い掛けてすら来ないのかよ。 「勝手にしろ」 もう、限界だ。 「よお、ハラ」 肩をつつかれて振り返ると、同僚の吉崎が立っていた。 「珍しいな、こんな所で」 「……まあ、たまには」 ご飯を水で飲み込んで、原田がどうにか返事をすると、吉崎は食券を置きながら隣に 座った。 会社帰りに立ち寄った牛丼屋は込み合っていた。入り口には、席が空くのを待つ客が 数人、所在無さげに立っている。原田のどんぶりは、あと半分ほどだ。さっさと食べて 出よう、と思ったところに、吉崎が口を開く。 「支店の課長に聞いたんだけど」 視線だけ向けて応えると、吉崎はさっそく運ばれた水を飲んで続けた。 「お前さ、寮の申し込みしてないんだって?」 「ああ。別に必要ねーし」 「マジかよ。片道、一時間以上あるぞ? よく平気だな」 「いや、近くにマンション買ったから」
「……はあ?」 目を剥いて驚く吉崎を放って、原田は牛丼の続きに戻る。 「え? ちょっと待て、買った?」 「うるせーな。食ってる時に邪魔すんな」 「何だよ、それ。お前、結婚でもすんのか」 「……あのな」 仕方なく、食べる速度を落とした。あまり話したくない事ではあるが、後から詮索 されるのも面倒だ。 「付き合ってる女も居ないのに、どうやって結婚するんだよ」 「だって、マンションだろ? 家だぞ? 独身で家なんて買うか、普通?」 「俺の最終目標は、独立だからな。早めに落ち着いて、面倒を無くしたいんだ」 「お前……すげーな。その自信は、どっから出てくるんだよ」 吉崎は、さらに声を落とすと。 「……で、高かったか?」 「まあ、そこそこな」 実際には、六年間の貧乏生活で貯金しまくったため、契約時に四分の一ほど払い終えて いたのだが、そこははぐらかしておく事にした。 「別に、一生そこに住む訳じゃない。後で賃貸にしてもいいし」 まるで、ずっと以前から計画していた事のように、言葉がすらすらと出る。 部長に待っていてもらった返事を告げてから、たったの半月ほどで、何もかもが 決まってしまった。来年の四月には、いくつかの部署から集められた人員を中心に 支社の開発室が本格的に始業する。 吉崎も、原田と同様に支社へ誘われた一人だ。だが、自分が独身寮を断った事が こんなにも早く知れるとは思ってもいなかった。 もっとも、いつまでも隠しておけるものではない。原田が家を買ったという話も あっという間に広まるのは目に見えている。 別に、構わないか、と原田は思った。吉崎は親しい友人だが、私生活での親交は ほとんど無いし、表面的な好奇心が満たされれば、深くは追求して来ない筈だ。 問題は……これからの私生活に関わってくる人物は、たった一人なのだから。 「サラリーマンの内に、ローン組んどいた方が楽だろ……それだけだ」
「確かになぁ。うん……」 つぶやくように言って、吉崎が箸を割る。 「俺も美代ちゃんの為に、少しは考えるかな」 「そうしろ。退職までローンが残ってたら、大変だぞ」 じゃあな、と吉崎の肩を叩いて、原田はカウンターを降りた。膝に置いていた ブリーフケースを抱えて、込み合ったドアをくぐり抜ける。 時計を見れば、まだ六時過ぎだった。 この二週間というもの、原田は退社後の時間つぶしに頭を悩ませ続けていた。 残業など無いのだ。とっさの嘘を隠し続けるためだけに、一人でぶらぶらと町を うろつくのが、原田の日課になってしまっていた。 そして、夜に帰宅しては、寝るまで待っている。 もしかしたら、隣人が訪ねて来るのではないか、と期待して。 このままでは駄目だ、と繰り返し思った。自分は動き始めてしまった。このまま なし崩しに離れて終わってしまうくらいなら、はっきりとケリをつけた方がましだ。 本当は、もう分かっているのだ。長い間、疑問すら感じた事がなかったのに、この 二週間というもの、一人で夕食をとることすら辛くなっている。 近くの書店へ向かっていた足を止めて、バス停に引き返す。 こんなのは、もう終わりだ。あの馬鹿と、きっちり話をつけなければ。 それから。 思いきり、ぶん殴ってやる。
どんな理由で好きになったのか、今も分からない。 けれども、彼以上に好きになれる相手など、もう一生現れないだろう。 「原田さん」 「おう」 呼びかけると、即座に返事が返ってくる。 「……んだよ」 黙って見つめると、眉をしかめて睨み返される。 「こら、寄るんじゃねえよ」 近付くと、手を振って追い払おうとする。けれども、彼は決して嫌だとは言わないし 本気で拒絶している訳でもない。 バルダッチーニには、そんな原田の反応が嬉しくもあり、不思議でもあった。これまで 何度か恋はして来たが、彼のような相手は初めてだ。 テレビ画面に集中している横顔に、もう一度呼びかけてみる。 「原田さん」 「うるせえな。黙って観てられないのか」 原田はビデオを一時停止させると、ソファにふんぞり返ってこちらを見上げた。 ブラウン管からの光が、原田の肌をオレンジ色に照らしている。暗い部屋に浮かび 上がる体は、季節柄しっかりと着込んでいるし、体温を感じるほどの距離でもない。 それでも、自分の部屋で、同じソファに好きな男が座っているのだ。これで 落ち着けと言う方が無茶だと、バルダッチーニは思う。 「飽きたとか言うなよ。あんたが観たいって言うから、借りてきたんだぞ」 「いえ、映画は面白いです。でも……やっぱり、明かりを点けませんか?」 「何でだよ。暗い方がいいだろ、映画館っぽくて」 原田の表情からは、危機感や嫌悪感というものが全く伺えない。バルダッチーニが キスした時も、勢い余って想いを打ち明けた時にも、原田は怒るだけだった。 信頼されているのだろうか、とも思う。確かに自分は、無理強いをしても良いこと など無いと、経験で知っている。だが、ここまで無防備でいられると、いつか抑制が 効かなくなりはしないかと、不安になった。 「いいから、終わりまでちゃんと観てろ。映画を作った人間に失礼だぞ」 言うと、原田はまたビデオを再生してしまった。それきり、画面から動かない横顔に バルダッチーニも諦めて、映画に集中しようと姿勢を正す。
でも、原田さん。この先は、どう考えてもラブシーンなんですが。 バルダッチーニの不安をよそに、映画は刻々と進み、物語の中で出会った男女は 情熱的に体を重ねていった。そっと隣を伺うが、原田は平気な顔で画面を見つめている。 バルダッチーニもしきりに視線を動かしていたおかげで、ラブシーンは半分も見ない内に 過ぎてしまった。 やはりこれは、信頼されているのではなく……意識されてすらいないのだろう。 映画が終わって、バルダッチーニが部屋の明かりを点けると、原田が低く呟いた。 「……納得いかねえ」 「はい?」 「どうして、女を置いて行っちまうんだ? 連れてってやればいいのに」 「それは……彼は、悪いことをしたので、一人で逃げたんです。一緒に居ると、彼女も 危ないと思って」 「警察に出頭する気もないくせに、関係ないだろ、そんなの。俺は、気に入らない。 話としては分かるけど、同感は出来ない」 原田は、巻き戻されたテープをケースに戻すと、独り言のように付け加えた。 「好き合ってるのに置いて行かれるなんて、女が可哀想だ」 バルダッチーニは、その時に答えられなかった言葉を胸の内で繰り返した。 でも、どうにもならない事が、世の中にはあるんです。 どんなに愛していても、離れたくなくても、受け入れなくてはならない別れは、確かに 存在するんですよ。 例えば、今のように。 アパートの廊下で、バルダッチーニは、もう一度だけ原田の部屋を振り返った。 明日から、来なくていいと言われてしまった。そして、自分は素直に従うしかない。 自分が、少し臆病な性格だとは分かっている。大きな失敗をしたばかりで、慎重に なり過ぎている事も。 だが、どうにも出来ないのだ。キスしても、抱きしめても、原田は許してくれた。 毎晩のように部屋へ押し掛けても、嫌な顔一つせずに迎えてくれた。 では、それ以上は? 彼は、どこまで許してくれるのだろう。嫌いではないと 言っていたが、自分が何をしたら、彼に嫌われてしまうのか。
このままでは、想いを忘れる事も出来ない。彼に触れたくて仕方ないのに、自分を 押さえ付けてまで側に居続けるのは、多分、もう無理だ。 原田にはきっと、はっきり言うまで分かってもらえない。 自分の部屋へ戻ると、バルダッチーニは暗い部屋を見据えて、心に決めた。 今度、原田の部屋に呼ばれたら、正直に言おう。 すぐにでも抱いてしまいたいくらい、好きなのだ。それが駄目なら。 駄目なら……今度こそ、きっぱり諦めるしかない。恋人になれないなら、せめて友人と して、隣に居させてもらうためにも。 けれども、自分は本当に、そんな事が出来るのだろうか。 しかし、いつまで待っても、原田からの連絡は無かった。 あっという間に一週間ほどが過ぎ、日曜日がやって来る。 バルダッチーニの仕事にカレンダー通りの休みなど無いが、原田は会社勤めだ。 休日なら彼も暇だろうと思って、ドアを叩いてみる。 しかし、原田は出かけいているのか返事がなく、ドアの鍵も閉まっていた。 そして、さらに時間は過ぎていく。 もしかしたら、このまま会えなくなってしまうかも知れない。不安になって日付けを 数えると、意外な事に、まだ二週間しか経っていなかった。 「バル、手元が留守になってるぞ」 背後から、低い声で注意されて、慌てて洗いかけの皿を持ち直す。 いくつか料理を作らせてもらっているとは言え、バルダッチーニはまだまだ新人だ。 厨房が忙しくなれば、洗い場から食材の仕込みまで、出来る仕事は何でもやらされる。 今も皿洗いの後には、ソース用の野菜が、バルダッチーニに刻まれるのをまな板の 上で待ちかねている状況だ。 「バル! それ終わったら、アイヨリも追加な!」 「はい!」 グリルの辺りから響く声に、こちらも大声で応えると、バルダッチーニは両手を丹念に 洗って、まな板に向かった。日本語に加えて、フランス語や英語、果てはインド料理で 使われるスパイス名までが頻繁に飛び交う環境にも、なんとか付いていっている。 今日は、軽めの料理や、魚が多く出ているらしい。潰したニンニクをボウルに落とし ながら、原田はニンニクも好きだったな、と思い出す。
冬は白身の魚が美味しいし、素材の良いものには、こうした簡単なソースが合う。 次に作るマヨネーズ風のソースも、原田は気に入ってくれそうだ。嫌いな食べ物が 無いという、料理を提供する側には大変有り難い存在だが、彼にも好みはある。 麺類が大好きで、パスタも柔らかく茹でた細麺を好む。 バターやチーズに目がないが、すぐに満腹になってしまう。逆に、あっさりした味の ものや香辛料の効いた料理だと、驚くほど良く食べる。 ナイフを使うような食事は、苦手らしい。食べる際に、手間が掛かる大きさのものは 難しい顔で突きまわすのだ。箸で育ったからだろう、簡単に口へ入る料理でないと 食卓は静寂の内に過ぎてしまう。 慌ただしい一日が終わり、交代の時間になっても、バルダッチーニは原田の事ばかり 考えていた。彼の居ないアパートに帰りたくなくて、頼まれてもいないのに、ぐずぐずと テーブル用のナプキンを畳んでしまったりする。 「バルちゃん、なんか大人しいな」 言われて顔を上げると、早めに出勤していた同僚が、ジャガイモの皮を剥きながら こちらを見ていた。 「今日は、イカが余ってるってよ。持って帰るか?」 「いえ……要りません」 「そっか。彼女、今日も帰り遅いんだ?」 余り物を持って帰る度に、原田がうまい、うまいと食べてくれるのが嬉しさに つい同僚に報告してしまうので、バルダッチーニの隣人については、ダイナーの全員が 何となく知っていた。だが、原田さん、としか伝えていないので、どうやら性別を 勘違いされているらしい。 「喧嘩でもしたか?」 「……杉浦さん」 「ん?」 「原田さんは、男性です」 「……あ、そうなの」 そうなんです。 小さくて、元気で、とてもやさしいけれど、男性なんです。 「でも、好きなんだ?」
その言葉に、驚いて杉浦を凝視すると、ジャガイモを回す彼の手が止まってしまった。 「なんだよ、その顔は。違うのか?」 「いえ、あの……どうして」 「そりゃ、分かるっつーの。原田さん、だっけ? その人の事話してると、バルちゃん 頭に花でも咲いたみたいになってるし」 「はなでさ?」 「浮かれてる、っての。で、今は沈んでる。まあ、それはともかくとして」 杉浦は、剥き終わったジャガイモをボウルに放り込むと、次の一個を弄びながら 真剣な顔でバルダッチーニを見つめた。 「バルちゃんはさ、才能あるよ。真面目だし、料理人で十分食ってけると思う」 何の話が始まったのか、さっぱり分からないまま、バルダッチーニは頷く。 「そりゃ、まだまだ頑張らなきゃだよ? でもな、この店の皆は、結構バルちゃんに 期待してる」 だから、と続けて、杉浦はまたナイフを動かし始めた。 「こんな事は言いたくないけどさ……ぐだぐだ悩んでないで、しっかり仕事に集中して 欲しいわけ。好きなら好きで、さっさと片つけて来い」 日本語は、難しい。回りくどい表現が多くて、躊躇うことも多い。 けれども、杉浦の台詞は恐ろしいまでに明確だった。 バルダッチーニは、震える手でナプキンの束を片付けると、杉浦に頭を下げた。 「すいません」 自分は、職場の人間にまで、迷惑をかけてしまっているのだ。 「ちゃんと、かたつけて、きます」 「……うん。まあ、頑張れや」 杉浦は、顔だけ上げて笑うと、ジャガイモを放り投げた。 「振られたら、やけ酒くらい付き合ってやるから」 コートも片付けないまま、バルダッチーニがソファに転がっていると、アパートの 階段を上がる足音が聞こえた。 じっと耳を澄ませるが、足音は下の階で途切れ、ドアが閉まる音が続いた。 今日も、原田は残業なのだろうか。
どこかから、音楽の低音だけが小さく響いている。通りを走る車の排気音が、やけに 大きく聞こえる。 不意に、天井からどしんと物音が立った。四階の住人が、何かを落としてしまったのか。 とても静かだ、とバルダッチーニは思った。 壁の薄いアパートで、バス通りに面した立地だというのに、原田が居ないだけで 夜はこんなにも静かだ。いつもなら、一緒に夕飯を食べている時間だ。小さなテーブルに 向かい合って、取り留めもない会話をして。 また、足音が聞こえた。今度は、真っ直ぐこちらへ向かって来る。 原田が帰って来たら、彼の部屋を訪ねてみよう。煩がられてもいい、きちんと話をしよう。 今日こそ、この想いに決着をつけるのだ。 つらつらと考えながら、隣のドアが開くのを期待していたバルダッチーニは、突然 自室のドアをノックされて飛び上がった。 「は、はい!」 条件反射で返事をして、何も考えずにドアを開ける。 そして、目にした光景に固まってしまった。 「……はらだ、さん」 喉の奥から、途切れとぎれに声が出る。 「あ、あの……こんばんは」 「おう」 バルダッチーニが呆然としていると、原田はマフラーを解きながら、強引にドアの 隙間を通り抜けた。押し退けられたバルダッチーニは、どうにかドアを閉めたものの 原田の後ろ姿を目で追いながら、玄関に立ち尽くすしかない。 原田が目の前に居る、という現実に、バルダッチーニは混乱していた。仕事帰りに そのまま来たらしい原田は、滅多に見ないスーツ姿だ。厚手のコートを羽織って 手には鞄とマフラーを下げている。 彼は、何をしに来たのだろう。 「上がるぞ」 靴も脱いで、すっかり部屋に入ってしまってから、原田が振り返る。 「……寒いな。暖房入れてないのか」 「は、はい。すいません」
「まあ、いいけど。ニコーラ」 手招きされて、バルダッチーニはふらふらと原田に近付いた。 「ちょっと、そこに座れ。話がある」 促されるままソファに腰を下ろすと、原田も隣に座る。 「……なんか、喋りづらいな、こういう椅子は」 言いながら片足を組むと、真横に座り直すので、バルダッチーニも合わせて肘掛けを 背にした。小さなソファなので、両端に離れていても、膝がぶつかりそうだ。 「無駄話してもしょうがねぇから、簡単に言うぞ。俺は来月、引っ越しをする」 「……え」 唐突な言葉に、反応が遅れる。 「ひっこし、ですか?」 「そうだよ。理由は、働く場所が変わるからだ。このアパートを出て、通勤の楽な…… 会社に近い所に、住む事にした」 原田が何を話しているのか、よく分からない。 「それで、だ。俺はあんたに、訊きたい事がある」 分かりたく、ない。原田は、どこかに行ってしまうのだろうか。 「あんたは……何だ、その」 不意に、視線を逸らされた。居心地悪そうに眉をしかめて、うなじを掻いている原田の 姿に、腹の底から不安が押し寄せる。 行ってしまうのだ。 まだ、何も言っていないのに。彼の気持ちを確かめてすらいないのに。側に居る事すら 出来なくなってしまうのか。 「だから……あんたが、俺の事を、だな」 原田は、仕方なく、といった様子でこちらを向いた。見上げてくる顔が、とても遠く 感じられて、衝動的に手を伸ばす。 「まだ……」 「嫌です」 心では抱きついてしまいたいのに、震える手は、原田のコートを掴んだだけだった。 「行かないで、下さい」
「……それは出来ない」 原田の視線が、強く引っ張られているコートにちらりと落ちて、また戻る。 「行く、行かないじゃなくて、もう決まった事なんだ。俺は、ここを出て行く」 「どうして、ですか」 「だから、仕事が……」 「私が、何か悪い事をしましたか? 私が、嫌いだからですか?」 焦りに逸るあまり、バルダッチーニは縋るように身を乗り出す。 「行かないで下さい……本当に、何もしませんから。原田さんの嫌な事は、絶対に しませんから。お願いです……」 せめて、側に居て下さい。 気が付けば、バルダッチーニは原田に覆い被さっていた。小柄な原田の体が、力一杯に 握り締めたコートごと、ソファの肘掛けに押し付けられている。 それをしているのは自分だ、と分かっているのに、手を離す事が出来ない。 感情と行動がばらばらになり、身動きが取れなくなったバルダッチーニは、間近に 迫った原田の顔をじっと見下ろす。こんな状況で、どうして原田は怒ってくれない のだろう。何故、ただ見返してくるのだろう。 「原田さん」 逃げて、下さい。今すぐに、僕を嫌いだと言って下さい。 このままでは、きっと……大変な事をしてしまうから。 「……はらだ、さん」 「言いたい事は、それだけか?」 頬に冷たい何かが触れて、びくりと身を竦めたバルダッチーニは、遅れて、それが 原田の指だと気付く。 「何も、しないのか」 「……え」 「あんたは、俺が好きなんだろ?」 躊躇いがちに、そっと目元を触ってくる指先は、微かに震えていた。 「だったら……行くな、とか、嫌いか、とかじゃなくて、他に言う事が無いのか」 「あの……」 バルダッチーニは、今度こそ完全なパニックに陥った。 慣れた筈の日本語が、全く耳に入らない。そればかりか。
「と……その」 まともな言葉ひとつ、出て来ない。 「いえ、あ……」 「なんとか言えよ」 答えを考えるより早く、原田の腕が首筋に回された。 外気をまとった布地を通して、しっかりとかたい筋肉の感触が伝わる。引き寄せられた 目の前には、シャツのカラーと揺るんだネクタイ。そして、額に重なる、冷たい頬。 「あんたは、俺をどうしたいんだ」 バルダッチーニの肩から、力が抜けた。そのまま、倒れ込むようにして体重を預けると 原田のコートから手を離す。 重なる体に、胸が痛くなった。 こうして抱きしめてもらえるのを、どれほど望んでいたことか。彼から手を伸ばして くれる事を、どんなにか夢見ていただろう。 けれども、いざ現実となると、喜びよりも不安が先に立つ。 バルダッチーニは、恐るおそる口を開いた。 「……原田さん」 「うん」 「私は、原田さんが好きです」 ゆっくりと、ソファの隙間に手を入れる。身じろぎ一つしない原田の体を、衣服ごと 腕の中に閉じ込める。 「原田さんが許してくれるなら……キスしたり、抱いたり、したいです。でも…… 教えて下さい」 「……なんだ」 「原田さんは、私の事が好きですか?」 首に回されている原田の腕が、びくりと引きつるのが分かった。 「それとも、最後だから……もう、お別れだから、やさしくしてくれるんですか?」 「この……馬鹿野郎!」 突然、原田が飛び起きた。ソファから落ちそうになりながらも、両腕を振り回し バルダッチーニの頭や肩をめちゃくちゃに叩いてくる。 「なんだよそれ……なんなんだよ! お、俺が、そんな……そこまで親切じゃねえぞ 俺は!」
「え? あ、ごめんなさ……」 「うるさい! もう、てめぇなんか知るか! 離せ、この野郎!」 「痛い、痛いです……原田さん、落ち着いて」 ばたばたと暴れる足をどうにか捕まえると、バルダッチーニは原田を横抱き持ち上げて ソファに座らせる。もう少しで、頭から床に落ちてしまうところだった。 払い除けるような仕草を繰り返す腕を押さえると、原田はやっと大人しくなった。 「大丈夫ですか?」 そっと、原田のうつむいた顔を覗き込んで、バルダッチーニは息を飲む。 「原田さん……?」 「……分からねぇんだ」 喉を震わせて、原田が低くつぶやいた。 「お、男に、好きだとか言われて……そんなの、分かるわけ、ないだろ」 そこで鼻をすすると、目に溜まっていた涙が、一粒こぼれ落ちる。 「あんたは、卑怯だ」 「ひきょう……?」 「俺に、あんな……しておいて……俺は、嫌いじゃない、って言ったのに」 唇を震わせて、原田がさらに下を向く。 「俺は、嫌じゃない、のに……なにもしねぇし」 「それは……」 「来るな、って言ったら、本当に来ねぇし」 「その……ごめんなさい」 何故か、悪い事をしてしまった気がして、思わずバルダッチーニは頭を下げる。 「分かれば、いいんだ」 言って、原田が顔を上げた。涙の残る目で、怒ったように睨み付けてくる。 「で、どうなんだよ」 「どう……?」 「あんたは、俺と離れてもいいのか」 「それは……」 またしても、会話の方向が全く分からない。さっきから、原田の言動が何を意図して いるのか、バルダッチーニには見当も付かなかった。
それでも、言わなければならない答えは、一つだけだ。 「嫌です。離れたく、ないです」 「俺の事が、好きか?」 「はい。好きです」 これだけは、胸を張って言える。 「私は、原田さんを愛してます」 「なら、付いて来い」 え? と、間抜けな声が出た。 この人は、突然何を言い出したのか。 「だったら、一緒に来い、って言ってるんだよ」 じれたように身を乗り出して、原田が続ける。既に泣いてはいなかったが、寄せられた 眉の下で、真っ赤な目が不安そうに揺れていた。 「嫌なのかよ。だって……本当に、分からないんだ。俺だって、あんたと離れたい 訳じゃない。一緒に居る方がいい……それだけじゃ、駄目なのか? あんたの好きって そういう事じゃないのか?」 「あの、待って下さい。原田さん……一緒に、って、どこへ」 「どこでもいいだろ! さっさと決めねぇと、置いてくぞ!」 怒鳴られて、バルダッチーニは我に返った。これは、のんびりと考えている場合では ない。一体全体、何がどうなっているのか分からないが、原田が行ってしまうと言うなら。 「い、行きます!」 勢い込んで喋ったため、喉がつまりそうになる。 「一緒に、行きます。連れていって下さい」 言った途端、バルダッチーニの手の中で緊張していた原田の腕から、力が抜けた。 どさりとソファの背に倒れて、原田が大きく息を吐く。 「……原田さん?」 「よし。それでいいんだ」 何故か、満足げに頷くと、原田はバルダッチーニを押し退けて立ち上がった。 まだ混乱が抜けきっていないバルダッチーニは、そのまま歩き去ってしまう原田の 背中をおろおろと見守るしかない。 「おい、ニコーラ」
「は、はい」 玄関先で振り返ると、原田はバルダッチーニに指を突き付けて、こう宣言した。 「引っ越しは、来月の十日だ。それまでに荷造りしておけよ」 そして、返事も待たずに部屋を出てしまう。 残されたバルダッチーニは、それから数分ほど、放心して座り込んでいた。 「はい……?」 間の抜けた声が、自分の口から出る。 「ええと……どういう、ことですか?」 これは、どういう事なのだろう。 真新しい板張りの廊下に立ち尽くして、バルダッチーニはぼんやりと辺りを見渡した。 廊下の両側と正面にあるドアは、それぞれが別の部屋に通じている。突き当たりは リビングで、そこからベランダに出る事も出来る。 ここは、どこなのだろう。 原田に指示されるまま、アパートを解約し、少ない家具や荷物を整理して、それらを 積んだトラックを見送った。電車で一時間以上もかかるアパートとマンションを行き来 して、命令されるままに、掃除から荷解きまでを手伝った。 だが、全ては忙しい仕事の合間を塗っての作業だったので、引っ越しが終わった今も バルダッチーニは、これは現実なのかと疑っている有り様だった。職場のある駅までの 路線はどうにか覚えたが、ここが何と言う街なのかすら知らないのだ。 そして今、疲れ切った体と頭で、再度くり返す。 自分は一体、どうしてここに居るのだろう。 「おい、ニコーラ。突っ立ってないで、手伝え!」 「は、はい!」 その声に、弾かれるようにして振り返ると、玄関からすぐのドアで、原田が手招き していた。 「なんですか?」 「なんですか、じゃねえよ。さっさと片付けないと、寝れねぇだろ」 部屋に入って、ようやくバルダッチーニにもその意味が分かった。
つい先日まで暮らしていたアパートが、すっぽり入るほどの部屋に、ベッドが二つ 並んでいた。そして床には、包装を解いたばかりの寝具が、乱雑に積み上げられている。 同じ大きさのベッドに、お揃いの布団に、色違いのシーツ。 「どっちにする? 俺は黒がいいな」 「はい。では、私は青ですね」 「よし、決まりだ。自分のは自分で広げろよ」 言って、早速布団を広げ始める原田に習って、バルダッチーニもベッドを作る。 「ベッドだー! すげえ!」 ばさばさと音を立てながら、あっという間に寝具を重ねてしまうと、原田は嬉しそうに 叫んで、掛布の上に倒れ込んだ。 「ふかふかだー」 そして、ごろりと仰向けになると、天井に手を伸ばす。 「寝るだけの部屋だー。俺も出世したもんだなー」 「あの……原田さん」 「あー?」 「ベッドが、好きなんですか?」 聞きたい事は山のようにあるのだが、口から出たのは、あまりにも間抜けな問いだった。 「おう。実家じゃあずっと、弟と二段ベッドに寝てたからな」 ご機嫌を絵に描いたような顔で、原田が答える。 「あんたも、ベッドの方がいいだろ? 一番安い間取りだから、和室とか無いんだよ」 「はい。大丈夫です」 曖昧につぶやいて、バルダッチーニは寝室を眺める。背が高いからと、取り付けを 任されたカーテンや、二人の衣類を適当に突っ込んだだけのタンスには、確かに身覚えが ある。しかし。 原田には、弟がいたのか。 考えれば、自分は原田の事を何も知らない。家族構成も、職業も、正確な年齢すらも。 それなのに……一緒に暮らす? 唐突に理解して、バルダッチーニは目眩を覚えた。 一緒に、暮らしてしまうのだ。もう、アパートは解約してしまった。言われるままに 書いた書類で、住所や電話番号も移っている。
「はらだ、さん」 ふらふらと近付いて、ベッドの端に腰を下ろす。 「ここは、どこですか?」 「は? どこって……俺の家だろ」 「ですよね……あの」 見下ろすと、寝転ぶ原田と目が合った。 意を決してそっと屈み込むが、原田は少し眉をひそめただけで、逃げ出したりしない。 「キスしても、いいですか?」 「……んなの、聞くなよ」 どうしよう。 恐るおそる手を伸ばし、視線ごと背けられる顔を捉えて、唇を重ねる。 何度か誘うように角度を変えると、驚いたことに、原田が応えてきた。初めの内は ゆっくりと、ついばむだけだったが、バルダッチーニがベッドに上がり全身で抱き込むと 次第に舌を使って深く絡ませてくる。 原田に全く経験が無いなどとは思っていなかったが、それでもバルダッチーニは その慣れた反応に動揺した。やはり、これは夢ではないのか。原田が、自分のキスに 応えて、しかも……背中に手を回している。 ずっと続けていたかったが、どうしても現実だと確かめたくて、バルダッチーニは 身を起こして原田の顔を覗き込んだ。震える瞼が何度か瞬きをして、濃い茶色の瞳が 怪訝そうに揺れる。 「……どうした」 「いえ、その」 低い声も、少し機嫌の悪そうな表情も、いつもの原田だ。 信じられない。 「……本当に、いいんですか?」 「ば……いちいち聞くんじゃねえよ」 怒られてしまった。やはり、夢ではない。 「大体、俺には分からねぇんだから……」
原田の手がバルダッチーニの服を握り締めている。 「あんたがいいように、してくれないと、困る」 最後の言葉は、ほとんど消え入るような小声だった。ぴたりと重なった腹が呼吸に 合わせて上下し、伝わる体温に鼓動が増す。 嫌いではない、と原田は言った。確かめようとしてもはぐらかされ、分からないと 繰り返す。けれども、もしかしたら……全ては、ただの照れ隠しなのではないか。 「原田さん」 だとしたら。同じ言葉を聞かされながら、半年間も。 自分は一体、何をしていたのだろう。 「愛してます……ずっと、一緒に居て下さい」 「あ、たりまえ、だろ」 「大好きです、原田さん」 「ニコーラ……それ、止めろ」 「え……なにが、ですか?」 「だから、その原田さんての、止めろって。こういう時は、その。なんだ」 せわしなく辺りに視線を投げながら、原田が早口に言う。 「名前で呼ぶもんだろ、普通」 その瞬間、バルダッチーニの頭が真っ白になった。 先ほどとは別の意味で心臓が音を立て、背中に冷や汗が浮かぶ。 「……違う、か?」 「あの!」 慌てて起き上がると、原田が驚いた顔で見上げてくる。 「お腹が、空きませんか?」 「は? なんだよ、唐突に」 「いえ、ですから……ご飯を食べて、お風呂に入って、それから」 焦りのあまり、自分でも何を言っているのか分からない。 「落ち着いて、その……ゆっくり、続きをしましょう」 「……あ、うん」 だが、それを聞いた原田はこくこくと頷くと、逃げるようにベッドを降りてくれた。 「分かった」
そして、不自然なほど明るい声で続ける。 「やっぱり、あれだな。引っ越しソバだよな」 笑いながらも、顔が赤い原田に、バルダッチーニは気付いていなかった。 とりあえず同意の返事を返したが、引っ越しソバが何を意味する言葉なのかも 理解していない。 もっと重要な事で、頭が一杯だったのだ。 その夜、本物の風呂だと大喜びの原田が脱衣所に消えると、バルダッチーニは 大急ぎで行動を開始した。 契約書でも、封筒でも、何でもいい。 少ない家具の、あらゆる引き出しをこそこそと探りながら、バルダッチーニは祈る ような気持ちだった。 どこかに、必ず有るはずだ。出来れば手書きではなく活字で、願わくばカタカナか ひらがなで、確実に読み方の分かるものがいい。 本当に、どこまで自分は馬鹿なのだろう。 愛する人と共に暮らして、全てを受け入れて貰ったというのに……彼の名前すら 知らないなんて。 こんな事が知れたら、今度こそ、殴られるだけでは済まない。 いや、それどころか。最悪、この家を追い出されてしまうかも知れない。 リビングの捜索を諦めて、本棚のある部屋に向かおうとした時、風呂場の方から 水音と共に陽気な歌声らしきものが聞こえた。 急がなくては。 これから、ずっと暮らしてゆく筈の部屋の中で、なぜか泥棒のような後ろめたさを 抱えながら、バルダッチーニは必死で捜索を続けていった。 ここはオートロックのマンションで、郵便も部屋番号だけの集合ポストで受け取る。 そして、管理会社は、入居時に住人の名を記した表札をサービスで設置してくれる。 だから、玄関ドアを開ければ、そこに自分と原田のフルネームが、アルファベットで 表示されているなどとは、ついぞ知らずに。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )……どこかで観たような気がするな。 あれ、テープのラベルに落書きがあるよ。 『皆様の期待を裏切る結果になってしまっていたら申し訳ないです。長々とレスを消費 した上に、何もしていませんが、小出しにするよりはと思い一気に上げました。 それでは、以上で決着という事で。失礼致します』
うおお乙。 よかったな、よかったな…!
ヘタリア人キタ━━━━━(゚(゚∀(゚∀゚(☆∀☆)゚∀゚)∀゚)゚)━━━━━!! GJ! バル!がんがってバル!うわーなんかまじウレシイ!
何だかんだですげぇ幸せになってんじゃないか! …ありがとうマジ萌えた。幸せな気分で眠れそうだ。
続編が読めるなんて思っていなかったので 嬉しくて泣きそうになりました というか「なら、付いて来い」で泣きました 原田さん男前過ぎる… ありがとうございました!! 以前の投下時にも言ったのですが もしまた続編が読めるのであれば 読ませて頂きt
乙ですーノシ 原田男前だなwwwww惚れそうwwwwww
GJ!・゚・(ノД`)・゚・ よかったね、しあわせになってね!
>>290 IDがGJ
感動をありがとうニコーラ……!
原田さんお幸せに……!
GJ!GJ!!。・゚・(ノ∀`)・゚・。 かわいいよバル。男前だよ原田。お幸せに!!
誰かっ誰か助けて! ヘタリア人に萌え殺される!!!!! まさか続きが読めるとは思ってもいませんでしたので 本当に本当に有難うございます。 今日はいい夢が見れそうですよ…(*´Д`)オマイラシアワセニナッチマェヨ
うわーよかった! かわいいカップルができたヨー!! 久しぶりによいホモを読みますた。ありがとう。 末永くお幸せにな!
眠れなくてPC立ち上げてふらっと2chに来てみたら……ゴ、ゴミ男が……っ!!
続き読めたら嬉しいけど、きっと読めないだろうなって思っていたので本当に嬉しい。
はーっ……あまりに素敵なキャラと展開にほっといたら何レスか消費しそうな勢いで萌えと感動が・゚・(ノД`)・゚・
バルたん名前呼べたかな。きっと幸せになっただろうな。あー、いいもん読んだなぁ…。
ありがとう。ありがとう。
>>258
ゴミ男キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! ハラダハァハァ
原田さん、漢前ハァハァ…! すばらしすぎます。
原田の名前がタイゾーしか思い付かない私も 禿萌え転がりました。GJ!
原田いいツンデレです!!バルちゃんナイスヘタレです!! 途中受攻逆になるかと思ったくらい原田かっこいいです! 続編乙でした。
いや、なんかもうありがとう。貴方のおかげでモエ転がってますよ! 原田・・・恐ろしい漢(コ)
なんだろう。なんだろうこのトキメキ! この続きが楽しみでしょうがないよ! ここまでワクテカするのは始めてだよ…
ヘタリア人ーー!!!1!! ツンデレ原田さんとどこまでもヘタリアーノなバルさんに 萌えますた。GJ! 〃〃∩ _, ,_ ⊂⌒( `Д´) <これで決着なんてヤダヤダ! `ヽ_つ ⊂ノ ジタバタ
・゚・(ノД`)・゚・ アーンアーン ヘタリア人バンジャーイ!! 良かったな良かったなバル! 幸せにおなり でも原田さんの下の名前が気になるよ! ありがとう いつかまた忘れた頃でもいいから 漏れも続き読んでみたい
以前続編希望レスを書き込んだ者なんですが・・・・ うはー!!続きキテター!! やっぱり面白いですGJ!!
例ア人ハァハァ…(*´Д`) しかしバル、原田の名前を知らなかったとは… うっかりにもほどがあるぞww
あーもう…今なら 萌 え 死 ね る GJ!!1!
原田のためなら死ねる
すげー。 実は商業作家なんじゃないかと思うよ。 だってこの萌え!
ほんと商業作家って言われても「だよねー」って納得できるよ。 好き過ぎて中々読めなかったよ! 読んだらもう萌えの洪水。死にそう。 ほんとは言っちゃいけないんだろうけど、 やっぱり続編を希望してしまうよ… イメージ崩れる可能性もあるけど、 漫画でも読んでみたい。 特に前作のニコーラが原田に貰った傘持って震えてるシーン
「あんたがいいように、してくれないと、困る」 萌 え 死 ん だ。 あーだめだ我慢できん。 ニヤニヤが止まらないよチラシの裏に描こ…。
ど こ か の 雑 誌 に 投 稿 さ れ て み て は? わ、割と本気で言ってます 個人的に、そこらへんの商業誌よりよっぽど面白いし、くそ萌える。 原田さんもニコーラも可愛杉、男前杉、魅力的杉…… もし続きが売られてたらどんな高値でも手に入れたい。 素晴らしい萌えをありがとう、ごみ男…
原田さんだーーー!!!!!! イタリー男になりたいと思うくらい萌えたよ原田さん(*´Д`)ハアハア
続ききてた――(゜∀゜)――!!! 読みたいんだが、疲れきったので明日の楽しみに…ぐぅぅ
イタリア人がこんなとろくせーわけないじゃん 嘘です、原田さんは心のツンデレ暫定一位です(*´Д`)
感想書きたい気持ちは分かるが、そろそろ本来の棚として機能させてホシイ
ゴミ男スレでも立てたら? どれもこれも変わり映えしない感想で何レスも消費すんな
>>317 2行目には同意だけど単独スレなんてのはあまりにも。
作家さんには罪は無いのに、それじゃ嫌がらせだよ。
さあみんな、次のビデオを探そうじゃまいか! ('A`) ビデオビデオ ノ ノ)_ ◇ (-l_-*| センパイ・・・
いっそここには作品投下のみ、感想レス禁止!にして したらばでも借りてそこに感想書き込んだほうがよくない? 数作連続で投下されときにも、レス番早いほうにも感想書きやすいし 保管庫で萌え作品にであったとしても、思う存分語れるじゃん
感想も書きたい(作家さんも読みたい)だろうが、あんま何レスも続くのは、ほかの人が投下しずらいかも どんなにいい作品でもつけられるレス数制限したら? (801だけに8レスとか) まったく感想がないスレも寂しい…
「以後気をつけましょう」でいいじゃない また同じことが繰り返されたときにルール化しようよ
ルール化しなくていい。 過度の感想はやめれって空気を醸し出しておくだけでいい。
そうそう。 感想は書く側にとっては大事な原動力なんだからさ。 ただ何度も出てるように度を越えて(それこそ10以上とか)続いたら そこからチラシの裏なりに各々移動すれば良いと思うよ。
したらば借りるに賛成 >書く側にとっては大事な原動力 だからこそ感想を制限するのは良くないと思うな スレにも書き込み可にして、レスがたくさんついてきたら 空気読んでしたらばに移動 それなら確実に書き手さんに感想伝えられそう ちら裏とか書き込むところばらばらだと読んでもらえたかなーと不安になる
>>325 残念ながら
その空気が読めないからこうなってんじゃないすか?
この議論が終わるまで、作品投下する人は待った方がいいのかな?
>>326 今はこのスレしか確実に感想を読んでもらえる所がないから
レスが増えても感想書き込みたくなるけど
避難所ができたらそっちに移動できるから
空気読めるようになると思うよ
議論こそスレ違いですよ。 次の作品どうぞ。
んじゃそのしたらばは誰が管理するのかしら。 言うだけなら簡単だけど。
別に毎作品感想で消費しすぎ!て訳じゃないんだし、
今回みたいな流れになったら「その辺りで」てレス入れればよくない?
具体的に何レスと決めるとそれでまた揉める(1レス過ぎただけで「
>>1 読め」とかさ)から
その辺りは各々空気読む感じで。
乾燥用したらば作っても構わんと思うけど、「自分がしたらば作るので!」て感じじゃないみたいだし、
あと作ったところで移住が完璧に行われるとも思えんし。
そこらへんにしとけよ。作品投下したい人を追い出すなっつーの。 これ以上続けたいならpinkの難民かpinkのなんでもありにスレ建ててやればいいだろうに
>>3 >つまりこのスレの書き込みは全てがネタ。
>ストーリーAAであろうが一発ネタであろうが
>一見退屈な感想レスに見えようが
>コピペの練習・煽り・議論レスに見えようが、
>それらは全てネタ。
>ネタにマジレスはカコワルイぞ。
とモララー様がおっしゃってます。
というワケで次の作品ドゾー
できるかヴォケえw
神秘の作品提出 (・∀・)ノウンコー●
感想で消費しすぎって言ってる香具師は作品投下してる人? 普段ロムっててこういう時だけうるさい事言ってるならどうかと思う。 個人的には感想で消費しまくる前に次の作品投下されてると思うんだけどね。
338 :
1/6 :2005/09/29(木) 23:22:29 ID:3cSTJYnc
( ・∀・ )じゃあ流れを断ち切るために 春になったら他スレに投下する予定だったもの出す。
339 :
2/6 :2005/09/29(木) 23:24:02 ID:3cSTJYnc
詐欺師「オレ、オレだけど!」 A 「………B……か?」 詐欺師「そう、オレだよ!実は頼みがあるんだ!!オレの家族が急に入院することになって…。 手術のためにどうしても50万以上の金が必要なんだ。頼む!金貸してくれないか?」 A 「……なんで俺に。……俺に金が無いことは……お前が一番良う知っとるやろ……」 詐欺師「そ、それは……。だけど、他に頼れる奴はいないし……今すぐ必要なんだ! す、数万でもいい! 頼む!俺の口座に……」 A 「……金があれば、治るんか……」 詐欺師「そ、そうだよ!金さえあれば!!だから……!」 A 「……金で………」 詐欺師「……え?」 A 「金で、病気が治るんやったらな!どっからでも借金しまくるなり、血でも何でも売るなりして! お前みたいな詐欺師にだっていくらでも払ったるわ!! ……本物のBはな、今、病院のベッドの上や!!」 詐欺師「えっ………!」 A 「こんな時に……こんな時にあいつそっくりの声で電話してきやがって…!」 詐欺師「…………」 A 「……この前までそんな、元気にしゃべっとったくせに………。 免疫がどうとか、急に、無菌室て……面会謝絶て……。なんで。 ……俺たち……全部、これからって時に……こんな……」 詐欺師「…………泣いてんの……か?」 A 「あ……さ、さっさと電話切れ、詐欺師!」 詐欺師「…………ご、ごめん」 A 「…………」
340 :
6/3 :2005/09/29(木) 23:27:33 ID:3cSTJYnc
詐欺師 「………ごめんな。そんな大変な時に、こんな電話かけて……」 A 「…………あ…あいつみたいな声で言うな。そんな事……」 詐欺師「え、と…あ……あのさ。……普段のあんたって知らないけどさ。すげぇ、声かすれてるのな。 その……ずっと……泣いてたんじゃないのか?」 A 「…………」 詐欺師 「…あ、あの…あんた、訛りあるけど、出まれ、どこ?」 A 「…………」 詐欺師 「……オレは……○○なんやけど……」 A 「え…………お、俺……○○の……▲×」 詐欺師 「お!オレは△△生まれだ!!……そっか、あんた▲×かー」 A 「…………」 詐欺師 「………あ……いや、あのな……。そんな思いつめとると、そのBって奴の病気が治っても、 今度はあんたのほうが参っちまうんじゃないか……?」 A 「…………」 詐欺師 「……だ、だから、少しでも休んだほうがいいぞ。 その……こんな電話して悪かったな。それじゃ……」 A 「治ると思うか?」 詐欺師 「え?」 A 「あ、あいつの病気、治ると思うか?」 詐欺師 「……ああ。治ると思うよ。オレみたいなサギが言うのも変やけど、きっと……」 A 「じ、じゃあ『治ると思う』じゃなくて『治る』って言え!!」 詐欺師 「へ…………?」 A 「お前の声もしゃべりも、あいつに、似とるから……だから……」 詐欺師 「…………」 A 「…………頼む」
341 :
4/6 :2005/09/29(木) 23:29:41 ID:3cSTJYnc
詐欺師 「…………えーと、……」 A 「…………」 詐欺師 「……その、び…………病気は…………治る」 A 「…………うん」 詐欺師 「か、必ず……び、病気治して……帰ってくる」 A 「…………うん」 詐欺師 「だからな……その、あんたは………お、お前はもう心配すんな。無理すんな!!」 A 「…………ああ」 詐欺師 「……オレが入院しとる間は、お前がしっかりやってくれ。……な!」 A 「…………B」 詐欺師 「か………必ず、必ず病気を治すから。だから……だから、もう泣くな!」 A 「……分かった。分かったB!!待っとるから……。俺、待っとるからな!!」 涙声でBの名を呼び続けるそいつの声を聞きながら、オレはしばらくの間、ただじっと立ち尽くしていた。 ピピッ…ピピッ…… 充電切れを知らせる電子音が鳴ったかと思うと、突然、ぷつりと電話が切れた。 ケータイを床に放り投げる。
342 :
5/6 :2005/09/29(木) 23:31:06 ID:3cSTJYnc
床に転がったのは、子供向けのちゃちなおもちゃのような見かけのプリペイドケータイ。 テーブルの上には、非合法な手段で手に入れた、他人名義の貯金通帳。 「オレ……っと、バカだよなぁ……」 夢を抱いて都会に出てきてから、もう10年近く経とうとしている。 挫折を味わい、今は仕事も無くし、金も底を尽きたからといって、オレは何故こんな詐欺行為を始めようとしていたのだろう。 (……オレにも、あんな風に想ってくれる人がいれば、もっと違った生き方ができたかもしれねーな……) 急にたまらなく空しくなって、布団の上に仰向けに寝転がった。 ある日、職場のラジオから馬鹿デカイ笑い声が流れてきた。 『 順調ですよ! あいつもうピンピンしてますって!! 』 どこか聞き覚えのある声だと気づき、作業の手を止める。 あの電話をした日から、約5ヶ月後のことだった。
343 :
6/6 :2005/09/29(木) 23:33:22 ID:3cSTJYnc
( ・∀・ )< ピッ… 名前欄とか誤字とかいろいろスマン。 しゃしゃり出てスマン。
カソニソグかーーーーーっ! 途中で分かっても萌えますた。 GJです!
>>338 GJ!
俺俺スレ大好き(・∀・)!
そしてこのタイミングの投下、すばらしい勇気!
ムハー(*´Д`)続きが読みたくって何度もリロってしまう程に萌えました! 投下予定先はオレオレ詐欺で801スレ?とにかく超萌えましたよGJ!
あーそうかあの人達かー。すっげー萌えたよ。ありがとう!
348 :
320 :2005/09/30(金) 00:33:02 ID:gyfQ1KLF
今日何回かしたらば借りようとしたんだけど
鯖落ちしてるみたいで登録できなかった
んで、需要があるかないかわかんないけど
取りあえずPCからも携帯からも利用できる所を借りてみた
そこそこ書き込みあれば、したらば改めて用意するよ
利用者いなければ放置でヨロ
http://s.z-z.jp/?morara
>>338 萌えたー!GJ!
今はAも入院中かと思ったらちょっと切なくなった。
早く帰って来い!
>>338 オチで誰の事か気付いた瞬間、泣いちゃったよー!
ホントにありがとう、イイ話読ませて貰いました!
____________ | __________ | | | | | | | > PLAY. | | | | | | ∧_∧ ヒマツブシニドーゾ | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 以前にキケチ作品の用微獣ピ工ーノレを投稿させて頂いた続きでピ工ーノレ×風沖です。 暇潰しにドウゾ。
【予備知識】 卵から孵化した「刷り込み」息子×不幸にも義父になってしまった学生探偵の阿呆な日常デスヨ ---------- 風呂は日本人の癒しの空間だ。 俺は親父臭く、そんなことをしみじみ感じながら風呂に浸かっていた。 一仕事終えた後の風呂は本当に最高だ。ここがマンションじゃなければ、一つ「ビバノンノン」と歌いたいところである。 しかし、今日も今日とて正に謀ったようなタイミングで俺の幸せな時間を邪魔する馬鹿息子は現れるのであった。 「父さん、お背中流しましょうか?」 優雅な声と共に戸の開く音。 ぎょっとして振り返ると腰にタオルを巻き付けただけのピ工ーノレが浴室に一歩足を踏み入れたところであった。 「何のつもりだ?!テメェ!!」 過去に、この義理の息子に襲われそうになった経験がある俺はバスタブの端っこに逃げ警戒心を露にしてピ工ーノレを睨み付ける。 しかし、ピ工ーノレは俺の迷惑そうな態度など歯牙にもかけず、にっこりと優雅に微笑んだ。 「父と子で心温まるにスキンをしようと思いまして」 明らかにスキンシップの間違いだが、ピ工ーノレが俺に求めていることから考えるとスキンでも意味があっているところが笑えない。 この場合、「それを言うならスキンシップだろっ!!」と突っ込むべきところなのだろうが、何だかどっと疲れた俺は敢えてピ工ーノレの間違いを正さず深々と溜息を吐いた。 「お疲れですね、父さん。マッサージでも…」 「誰のせいだ、誰の」 心配そうなピ工ーノレに頭を抱え込みつつ俺は近寄ってこようとする馬鹿息子を手でシッシと追い払う。 それでもピ工ーノレは浴室から出て行こうとしないが、ピ工ーノレが最終的には無理強いはしないと分かっているせいか俺は何処か呑気な気持ちでいた。 されても、ちゅーぐらいだろう、とか。
以前はキスだけでも冗談じゃねぇ、と思っていたが最近では「力」では俺より遥かに勝る化物の息子が健気にも自制しているのにほだされて 「まぁ、ちゅーぐらいいいか」という気持ちになってきている俺がいた。 まぁ、相手は人外生物だけあって唾液にも媚薬効果があったりするので油断は禁物なんだが、 ピ工ーノレが媚薬に酔った俺をどうこうするつもりがないと宣言しているので、それはそれで返って安心だったりもする。 いざとなったら媚薬にやられた振りをしてやろう、とか気楽に考えたりしてな。 よくよく考えるとキスを許していること自体非常にヤバイ方向に進んでいる気がするが、まぁ、あんまり深く考えないでおこう。 で、まぁ…そんな気合の抜けた状態で俺はピ工ーノレが浴室に入ってきた瞬間から気になっていたことを聞いてみた。 「それより何でタオルなんて巻いてやがる?」 「慎みです」 と、優雅にピ工ーノレ。 「阿呆か、お前は。いいか?他人と入浴するときも堂々とチンコを晒すのが真の男のマナーってもんだ」 ちなみにタオルは肩に掛け大股で闊歩するべし。 「しかし、性器を堂々と晒しては他人に威圧感を与えます」 威圧感て。 コイツは俺がコイツのチンコごときにビビると思っているのか?と思うと思わずカチンときた。 「俺が息子のチンコにたじろぐヘタレに見えるかよ? だいたいチンコなんて剥け具合とかエラ具合とか大きさの差はあるけど、そこまで大した差…」 ねぇだろう?と言おうとして俺は、ふと頭を過ぎった仮定に言葉を切った。 そう言えば、コイツって人間じゃないんだよな? 「なぁ…まさかと思うがお前のチンコって八股に分かれてたり、先っちょに牙が生えてて火吹いたりしねぇよな?」
恐る恐るの俺の問いかけにピ工ーノレは暫し考え込んだ後、大真面目に答えた。 「父さんが、そういうのが好みでしたら出来ないこともありませんが」 出来ないこともないのかッ?!しかも「父さんが好みなら」って何だ? 「馬鹿野郎!!そんなもん好みの訳ねぇだろう!!」 「それでは父さんは通常の男性器がお好みということですね?」 「つーかチンコに好みも糞もあるか!!俺自身のチンコ以外は興味ねぇっつーんだよ!!」 思わず怒鳴りつつも、ちょっと空しくなってきた。さっきから俺は何を「チンコチンコ」連呼しているんだ? 駄目だ、やっぱり疲れてきた。 「俺はもう出るぞ」 そして、さっさと布団に入って綺麗なオネェチャンの夢でも見ようと俺は浴槽から勢い良く立ち上がった。 無論、真の漢なので股間で息子(注:股間に初期装備の息子の方でありピ工ーノレのことではない)がブラブラしても気にしない。 「え?でも…まだ親子のスキンを」 心底悲しそうな眼差しで見つめられ、思わず俺足を止めた。 この馬鹿息子、何時の間にか捨てられた子犬の眼差しを習得しやがって。 俺が動物に弱いことを知っていてやっているのか? (しかし、断じて卵から生まれた訳の分からない化物には弱くないと俺は主張する) 仕方ねぇな…。 俺は大きく溜息を吐くと、自分から軽くピ工ーノレに口付けた。 あくまで軽く、触れるぐらいのヤツだがな。 珍しく目を瞠っているピ工ーノレに俺はぶっきらぼうに告げた。 「以上、スキンシップは終わりだ。文句ねぇだろ?」 文句は言わさん!!という父親の威厳が通じたのかピ工ーノレが素直に頷いたのを見て俺は多少愉快な気分になってきた。 「いいか、ちゃんと100数えるまでキチンと浸かって出てこいよ」 じゃないと偉い大人にはなれないからな? なんて、さも父親らしく告げニヤリとピ工ーノレに笑いかけ俺は浴室を後にした。
>追記 ちなみに、次なるピ工ーノレの親子スキンシップ計画は親子で川の字で寝る、らしい。 既に画数が足りていない。 ____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ オメヨゴシスマソ | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>351 イヤッホウ!!GJです!!
相変わらず楽しい親子だw
カワイイ親子キテタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!! ぜひ次なる計画の詳細もお願いします。
>351 初めて原作読んだときから、息子×義父に萌えてたので嬉しい(・∀・)! >親子で川の字 ピ工ーノレなら一人で二画分大丈夫だと思われ。
真の漢たるパパがかわいカッコイイ! 萌えた! いつか初期装備息子と息子が仲良くなってしまうのかしら……
>351 ピエーノレキタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !!! 姐さんの文体ダイスキです! >既に画数が足りていない。 にテラワロスw リの字で寝ればいいじゃないということに早くピエーノレが気づきますように。
このジャンルの本スレはあるんですが、 コッソリとこちらに投下させてください。 二人組バソド・えっちな落書き(要英訳)のギター×ボーカル風味です… |>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・;)エセヒロシマベン…カルクヨンデダサイ
362 :
1/5 :2005/10/02(日) 22:50:03 ID:0wPIsN28
とても気持ちの良い夢を見た。 体だけじゃなく、心もあったかくなるような。 誰かに優しく包み込まれているような。 もしかしたら母親のお腹の中なんじゃろうか、とも思った。 「……何じゃそりゃ」 目覚めるとすぐにセルフつっこみ。 三十路も突入してしばらくたっている。 なのに今さら母ちゃんの腹の中はない。 「もしかしてアイツと別れたのが結構ショックじゃったのかなぁ」 独り言をブツブツ言いながら、ベッドの脇に置いてあるはずの時計を探す。 確かロビー集合は10時だったはずだ。 小奇麗なホテルの部屋も、今はカーテンを締め切っているのでちょっぴり薄暗い。 結構伸ばした左手には何も当たらない。どうやらこっちには何もないようだ。 まだ寝ぼけたままの頭で、もう一度反対側に手を伸ばそうとした。 すると、伸ばしかけた腕に何かが当たった。 「んん?」 この感触は、何回、いや何十回も記憶にある。 ごく最近だって、目覚めると腕の中に綺麗なあの子が綺麗な寝顔でこの場所にいたんだ。 「だだだ、誰じゃっ?」 寝ぼけていた頭もすっかり覚め、ガバッと起き上がると そこには毎日のように見ている顔がそこにはあった。 「……明人?」 そう、そこには春一がギターを担当するバンドでボーカルをつとめる明人がいた。
363 :
2/5 :2005/10/02(日) 22:51:50 ID:0wPIsN28
「ええと、ここ、どっちの部屋……」 衝撃が大きすぎて一番の問題点に触れられない。 頭の中が無駄にぐるぐると回転している。 落ち着けわし、昨日の夜を全て思い出せ!と脳みそに命令。 ちらりとベッドを見れば、明人もついさっきの自分と同じように気持ちよさそーに眠っていやがる。 ああ、本当に何があったんよ…… 昨日は久しぶりの地方でのライブだった。 会場は超満員、どのファンの顔を見ても笑顔笑顔笑顔。 待たせたなー!と皆を煽る明人。 つい最近彼女と別れたばっかで、なんとなく気の抜けた生活をしていた春一も、 やっぱりライブだけは何があっても気合いが入る。というか全てをギターにぶつける。 明人も毎度のように歌詞すっとばしたりMCすべったり。 春一はやけくそになって客席にいる可愛い子に合図送りまくったり。 とにかくいいライブで、最高の気分で会場を後にした。 気が付けば打ち上げは結構すごい騒ぎになっていた。 次の日はライブがないってことで、みんなが馬鹿騒ぎしている。 春一も明人も同じく盛り上がって飲みまくっていた。 そんな中、誰かが「春一君、彼女と別れたんだってー?」なんて聞いてきやがった。 普段だったら上手い事かわしたり誤魔化したりして かっこよくスルーできるはずなのに、酒の勢いもあってかやけに反応してしまった。 「ああそうじゃよ!あいつとは別れた!しかもわしが振られたんじゃ!」 叫ぶように言ってガッハッハ、と勢い良く笑う。 周りがえーなんでなんで?詳しく!と噛み付いてくる。 そこでも春一はやっぱりやけくそになってその時の話を大声でぶちまけた。
364 :
3/5 :2005/10/02(日) 22:53:35 ID:0wPIsN28
一通りぶちまけたところで、周囲はそりゃ春一君が悪いよいやいや彼女がちゃんと理解を……なんて 他人の恋愛について熱く語りはじめ、そこから下ネタに移りかけていた。 そして話の標的から外された春一が一息つこうと、 なんとなく視線を移すと明人が何とも言えない顔でチョビチョビ酒を飲んでいる。 嬉しそうなんだか寂しそうなんだかよくわからない表情だ。 頭がよく回らなくなった春一は、ちょっとからかってやるかーと軽い気持ちで明人に話し掛けてみた。 「明人ー、お前はどうなん?」 「えっ、な、何がよ?」 突然話し掛けられた明人は、やたら驚きながら答えた。 その反応がちょっとおもしろいなぁとも思いつつ。 「何がーじゃなくて彼女とかぁ〜」 「彼女?今はおらんよ」 「え〜じゃあお前もわしと同じ?別れたか?振られたか?うひゃひゃひゃ!」 「いや別にわしは……」 「そうかそうか、それ以上言わんでもええよ!思い出すと辛いじゃろう!ぐひゃひゃひゃひゃ!」 完全に春一の頭のネジはゆるゆる状態だった。 ゆるゆるすぎて、何本か無くなってしまったようだ。 「春一、お前飲み過……」 「しょうがないの〜明人よ、今夜はわしが抱いちゃる!慰めてやる!」 「……こ、今夜?」 びっくりした。春一も明人もお互いにかなりびっくりしていた。 大きな目をさらに大きくさせて、明人は春一を見つめていた。 春一もなんとなくその大きな目から視線を外せなくなって、二人は意味もなく見つめ合ってしまった。
365 :
4/5 :2005/10/02(日) 22:55:09 ID:0wPIsN28
おおー相変わらず綺麗な瞳をしてらっしゃるーなんて呑気に思ったりなんかして、 なぜか二人の周りの音が一切聞こえなくなったような気がした瞬間、 「明人君、反応するところが違うよ〜」 とつっこみが入った。そしてたくさんの笑い声。 「そ、そうやね、わしびっくりしすぎて間違えた!ははは」 「そうじゃ、明人ってば真顔になっとるけえ驚いたわ!」 あははははーと明らかに乾いた笑い声で誤魔化す。 それで周りのスタッフがちょっとわしらをからかったりして……それで…… 「……思い出せん」 春一はベッドの上で頭を抱える。 相変わらず明人はグーグー寝ている。 あれから何があったの。わしは何で明人と寝ているの。 多分あの後しばらくしてからホテルに戻って、それでわしか明人かどっちかが部屋に来たんじゃろう。 明人なら覚えているだろうか。叩き起こして聞いてみるか。 でも、もしもわしが明人の部屋に押し掛けて、無理矢理ベッドに潜り込んだとしたら…… うおおおおお〜と再び頭を抱えて唸る。 もうここが誰の部屋かすら知りたくない。 っていうか明人、そんなわしを受け入れるな!男の腕の中で大人しく寝るな! 明人に理不尽な怒りをぶつける。 ふと気付くと薄暗い部屋の中に少しだけ光るものがあった。 眠っている明人の向こう側に、最初に見ようとした時計があった。 ぼんやりと浮かぶ数字を見ると、まだ5時を過ぎたばかりだった。 集合時間まではまだまだ時間がある。 どうするか。このままこっそり部屋を抜け出して、自分か明人かはわからないけど、 どっちかの誰も居ない部屋に戻るか。そして何事もなかったかのように顔を合わせようか。 きっとこれが一番いいんだろう、と思いベッドを降りようとしたが、 ふと思い立って明人を見つめる。
366 :
5/5 :2005/10/02(日) 22:57:08 ID:0wPIsN28
そういえば、あの夢よかったなぁ…… 夢なんて普段は滅多に見ないけど、あんな気持ち良いものは忘れられない。 こいつがいたから見れたのかな?なんて信じられない事を考えてしまう。 だって今こっそりと部屋に戻って一人で眠ったとしても、あんな夢は二度と見れない気がする。 うーーん、と少しだけ悩んで春一はすぐに決めた。 「ぜんぶ、酒のせいじゃ」 そう呟くと、春一は静かに再びベッドの中に潜り込む。 まだ温かいシーツがとても気持ち良い。 でもまだ何かが足りない。 眠る明人にゆっくりと体を近付ける。 ちょっと腕をまわしてみると、ちょうど良い感じになった。 ああこれこれーこれよこれーと軽く感動を覚えながら、ちょっと明人の髪の毛をいじってみる。 ちょっと痛んだ猫っ毛でこれも気持ち良い感触。春一は満足した。 これでまたあの気持ち良い夢が見れそうだ。 明人が目覚めて何かごちゃごちゃ言ってきても、ごめん酔っぱらって覚えてなーいでいいやー。 既にうとうととしてきた春一は、そのままするすると再び眠りに落ちる。 そして眠っているはずの明人の顔は、少しだけ口元に笑みが浮かんでいた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)ナンカヌルクテスマソ…
>>367 (*´д`*)イイ…!!! GJだ姐さん!!!
>>367 姐さん、ちょうどいい加減じゃー
ほのエロさがいい!
物凄い昔に書いた話が発掘されてしまい、途方にくれてしまったので投下させてください。 02トクサシのバイク乗りのほう、の、よりによって中の人(JJ)ですorz 攻Jの初2時間ドラマネタ……だった気がする。 |>PLAY ピッ ◇⊂(´・ω・ ` ) <攻Jの方は地元弁でお送りしております
371 :
1/5 :2005/10/03(月) 01:22:41 ID:Fd7Ycl+8
「……カナメくん、あのさぁ、ひとつ提案があるんだよ。いい?」 珍しく深刻な面持ちで山碕がそんなことを言うので、カナメはざざっと姿勢を正し、ソファの上だというのに正座までして向き直る。 おそるおそる、「どうぞ」と促すと、うん、だかうーん、だか、ともかく唸って、山碕は重い口を開いた。 「キスの練習。しよう」 「……は?」 ぽかん、とだらしなく口を開け、切れ長の目を精一杯見開いて、カナメはうっかり山碕の額に延ばしそうになった手をすんでのところで押しとどめた。 藪から棒に何を言い出すんだこの人は。 やはり口は開いたまま、ゆっくりと首を傾けつつ眉間に皺を刻みながら、カナメは二の句が継げずにいた。 来年、顎が終了した直後に放映される予定の、二時間ドラマの台本を貰ってきた。 年上の女に金で買われたホストの役。こう言ってしまえば身も蓋もないが、脚本自体はとても素直で、綺麗だ。恋をしたい、と思わせるおはなし。美しいラブストーリー。当然ラストもハッピーエンド。ベッドシーンだってキスシーンだってばっちり漏れなくついてくる。 顎以外では初めてのドラマ出演、しかもヒロインの恋人役、カナメするに準主役ということで、やたら興味を持った山碕が台本を見たいとだだをこねたから、うっかり何も考えずにぽんと渡してしまったのだ。 そうしたら、はじめは楽しそうだった山碕の表情がみるみる雲ってゆくではないか。一瞬、ベッドシーンがあることに、ちょっぴり嫉妬してくれちゃったりなんかしたかなーという願望というか希望があったことは否定しない。 しかしそこからいきなり、キスの練習、とは。いや、それはそれで嬉しいが。
372 :
2/5 :2005/10/03(月) 01:23:40 ID:Fd7Ycl+8
「……山碕さん?」 「致命的だと思うんだよ。カナメくん。だってさ、」 語尾にかぶる、まるでこの世の終わりだとでもいわんばかりの溜息は、何を意味するのか。ちょっぴり嫌な予感がしたことは、ここだけの秘密にしておく。 じ、と上目づかいで見上げ、山碕は吐き出したぶんの息を吸い込む。 「下手じゃん。キスもセックスも」 「直接的な発言はやめて下さい!」 「だって本当のことでしょうが! もう、あんな大御所にこんなテクをお出しするなんて申し訳ない! そういうわけで特訓します! いいですね!?」 ぴしゃりと言葉でひっぱたかれ、カナメは眉間を狭めたまま、眉尻をだらんと下げた。山碕さん、ちょっと北條さん入ってます。 落ち込んでいいのか、喜んでいいのか、果てしなく複雑だ。いや、喜びたい。喜び勇んでご教授いただきたい。のだ。 ……が。やっぱりちょっと傷ついた。 その傷つき具合を拗ねモードに変換して、カナメは唇を尖らせた。
373 :
3/5 :2005/10/03(月) 01:24:17 ID:Fd7Ycl+8
「練習て、具体的に何したらええんですか」 「そーだな、まず初歩的に、ちょうど都合よくここにあるチュッパチャプスでも舐めてみようか? それともさくらんぼのへた結んでみる?」 「チュッパチャプス、俺齧る派なんですけど」 「君はキスで舌齧る気か。ほら、つべこべ言わずに舐める!」 「……俺、コーラでなくてコーヒー派なんですけど」 「……カナメくん?」 「すんません」 にっこり笑顔で手にしたチュッパチャプスを上下に振る山碕に、ほんのり怯えながら、棒の先についた丸い飴を口に含む。甘ったるい味がいっぱいに広がって、どことなく気恥ずかしい心地になった。 手と飴の棒ぶん先に、至極真剣に観察している顔が見える。正直目のやり場に困る。 「ほらほら! なまけないでちゃんと舌使う! きっちり絡めて吸う! ぜんぜんよくないよそんなんじゃ!!」 「やまさきさ〜ん、やっぱひょっとなまなましいれす〜こっぱずかしいれすよ〜」 「君が恥ずかしかろうがキスシーンは避けて通ってはくれないの! ベッドシーンは仕方ないよ、あれだけ実地訓練してんのにアレだから今からどうこうしてもどうせ間に合わないし。 でもね! キスシーンは別なの! お話を盛り上げるスパイスなの! つーか砂糖なの! わかる? ちゃんと聞いてる!?」
374 :
4/5 :2005/10/03(月) 01:24:50 ID:Fd7Ycl+8
「……きいれまふ」 ええ、もうあなたの口から飛び出すものなら一語一句漏らさずしっかり聞き止めてます。だから気恥ずかしいんですけど。分かってください。 おそらく無理だろうとはカナメ自身もよく分かってはいたが、期待してしまうのはいけないことだろうか。 だいたいなんだ、自分のキスはそんなに下手か。……いや、まぁ確かに、いまだかつて彼をキスひとつでメロメロにさせたことなどないが。しかし。 「ぷは。……ちゅーか、ええやないですか、別に。……ほんだって俺、山碕さん以外の人とキスしたって、全然楽しなんかないし、こんなアメでや気も入らんし」 「何言ってんの? 仕事でしょうが。画面に出るよ、そんな気持ちで芝居してると」 「だって……そ、それに俺、そんな上手いキスやされたことないからわからんのですもん。知らんもんを想像力で補うゆーても限界があるやないですか」 カナメは気付かなかった。それが地雷であったことに。だからどれで踏んだかもわからなかった。以降、この事件は長くカナメの中で頭を悩ませることになる。いったい、どこで山碕は気分を害したというのだろう? まぁ、経過がどうあれ、結果として、山碕は見る間に機嫌を低下させた。 「ふーん、なるほど。つまり、カナメくん、お手本がないから上手くできないのであって、お手本があればだいじょうぶと、そう言いたいわけね」 「……そ、そうです」
375 :
5/5 :2005/10/03(月) 01:25:31 ID:Fd7Ycl+8
漂いはじめた不穏な空気を、さすがのカナメも感じ取ったが、しかし偉そうな口をきいた手前、引くわけにもいかないのだった。 はっきりと、だがちょっぴりへっぴり気味にカナメが返すと、山碕は北條ばりの微笑を湛え、カナメの顔を両手でがっちり掴んだ。包んだ、ではない。まさに掴んだのだ。 標準からみても確実に細いはずのその腕が、腕っぷしには結構な自信を持つカナメを押さえ込んでいる。いったいどこにこんな力が秘められているのか、カナメはその数秒で人間の神秘を感じずにはいられなかった。おそるべし元ドラマー。元大工。 カナメの記憶は、どうあっても引き剥がせない、顔を固定する両手とは裏腹な、ひどく柔らかい唇の感触をしばらくしあわせに味わって、フェードアウトした。 気が付くとカナメは床に座り込んでいた。いくつかまばたきをして、目の前にしゃがみこんだ山碕を、少し低い視点から見上げた。 「どーよ?」 く、とあごをあげ、勝ち誇ったように笑う山碕に、すみませんでした、としか言えないカナメなのだった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)<3年から前のものですみませんですた。
378 :
370 :2005/10/03(月) 01:32:18 ID:Fd7Ycl+8
うわ間違えた、01トクサシでした……!orz<ホンマスンマセン
>>376 フオォ…!!萌えた…!!GJ!
禿かわいいよ禿
01初ナマだが萌えた(*´3`)チュッパ味のちゅー 禿かわいいよ禿
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 秋の夜長のひまつぶしー… ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 暇つぶしにナルカナー | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ とある王子×騎/手です。 元ネタ古すぎて賞味期限はあたまっからございません。 超超ちょうマイナー、ぬるぽモーリモリでながーい。10レスほどお付き合いください。
382 :
1/10 :2005/10/03(月) 06:45:30 ID:GAKfOh/x
「キット。」 新聞から顔をあげると、約束に遅れてあらわれた友人が私の注意を引こうと手を挙げていた。 ――大柄で目立つんだから、そう振らずともわかるよ、リツィ。 ホテルの支配人らしき男性と話す彼に近づくと、「悪いね、まだかかりそうなんだ。」と謝ってくる。 ――コンベンションから抜け出してきたのか。伝言でいいのに、律儀なやつ。 「なら、また今度・・・」、そう言いかける私を遮って、「ああ、君を部屋に通すよう頼んだよ。すぐ戻るからな。」 それだけ云った友人は返事も聞かずに背を向けて、また立ち去ってしまう。 3ヶ月ぶりに顔をあわせたリツィがエレーベータの前で振り返り、また手をひらひらさせて中に消えるのを私はあっけにとられて見送った。 ・・・まぁ、一方的な運びは困るが、忙しいなら仕方ない。 別館に案内されてリツィの部屋に入り、上着を脱いで、椅子の背に引っ掛けた。 見まわすと、イートンス/クエアの屋敷の客間と良く似た部屋で、ゆったり広い。 もったいないようなソファーで遠慮なく寛ぎ、いくつか持ち込んだ新聞を広げて友人を待つ事にした。 <<満月に照らされて、厩/舎の前に私は立っていた。 扉を引くと錠がかってなくするっと開き、滑り込むと藁の匂いやそこかしこで生き物の眠るなじみの静けさ。 それを妨げない程度の、何かがごそつく音が奥の通路の暗がりから聞こえてきた。 馬か? なんで馬/房にはいってない。 恐れ気もなくトコトコ寄ってきて、暗がりでも私と知ったのかソイツはしきりに鼻面を押し付けてくる。 妙に甘えた奴だな。・・・何も持っていないんだぞ。その首を、優しく叩いてやった。 まだ体を探るのに押され、軽く後ろに1、2歩下がると、射しこむ月明かりにその姿がおぼろげに浮び・・・「―――」、お前なのか。 本当に何もないと知って、そっとため息をつく顔に、額をつけて囁いた。 また、一緒に走る日を楽しみにしてる。だから、戻って休むんだ。お前にあえて本当に嬉しい・・・ うながすと彼は素直に暗闇へと戻っていった。>>
383 :
2/10 :2005/10/03(月) 06:46:43 ID:GAKfOh/x
ばりっと新聞を折る音に目をあけた。 目をすがめ腕時計に焦点をあわせると、夜の7時になっていて、のせた腕の隙間から新聞を手にするリツィが見えた。 「寝ていても、馬に乗ってるのかい?」 久しぶりにまともに聞いたその声はたっぷりからかいを含んでいた。・・・寝言か。 アブセィルが出てきたのは初めてだったが、生死を問わず馬達の夢を見るのはしょっちゅうで、喜びと寂しさが入混じったあの奇妙な幸福感は何度味わっても慣れることが出来ない。 「キット、君の写真が出ているぞ。」 紙面を指ではじく音に、またうとうとしていた意識が引き戻された。 半端な時間にうたた寝をしたせいか、疲れがなかば残ってるようで頭がまだすっきりしない。 「なんて・・・載ってる?」 「いや、たいして。」 気のないリツィの返事に体をおこし、横から覗き込んで文字を追う。 記事の署名は良く知った記者のもので、読み進めると「キット・Fは調子がいい」、私についてはたしかにその程度でメインは一緒に写る馬だった。もちろんその方が私も嬉しい。 そう思っていると、腰に手がまわって、体を引き寄せてくる。 食事したか?と彼の手から新聞を取り上げつつ訊ねると、リツィはなんだかうやむやに答えて寄越した。 久しぶりだし次はいつともかぎらない、みて貰ったほうがよさそうだな・・・ 「私は軽くすませてるから、君の都合でかまわないよ。」 「軽く、ね。どうせビタミン剤なんだろ、あの変な色したやつ。」 友人は嫌そうに鼻をならして、衣類の上から触れてくる。 ソフトに探るその手つきは、馬の体をチェックする調教師達とまるで同じだ。 『ここはどうだ? OK. こっちは? よし、いい子だ。』 そのうち、そう口にしかねないな。
384 :
3/10 :2005/10/03(月) 06:47:58 ID:GAKfOh/x
増え気味の重量が怖くて、此処のところカロリーは極力押さえ込んでいる。 昼間、カフェの隣席で少女が食べてたクリームケーキが思い浮かぶのを頭から追い払い、持ちかえた新聞に目を向けた。 一週間の天気予報、代理で騎/乗したことのある馬の成績、古い競/馬/場の改築の話題。 前評の横にグランドナショナノレに可能性のある、馬達のリストがもう出ている。気の早いことだ・・・ 探る手がとまるのに、「パス」だなと思っていると「外していいか?」、と聞いてきた。 ちょっと考え、かまわないと答えて彼がそうしやすいように新聞を脇にどけ、紙面にそのまま注意をもどすと取り上げられる。 ・・・「駄目」なのか? 首を振り向けて伺うと笑っている。 「レ一ス以外に気をむけるのも、偶にはいいと思うがね。」 ――君と違って、きわめて狭い世界で生きているんだよ、私は。 前は、渡された本を手にこうしていたがあまり上手くいかなかった。 彼の好むアート誌や画集の類だとまるで退屈して、友人の手を変に意識してしまう。 『不味い状態なら体が勝手に応えるよ、抑制の強い頑固者でも。』 Dr.リツィの手による、私のフラストレーション・チェック。 ご無沙汰な近況をからかう彼の申し出を試して、私はそれを納得した。 それから何度か診てもらい、判断の一部を彼にゆだねる事で少し楽にもなったのだ。 彼の慎重な接触にパスしたら普段通りに過ごし、駄目なら軽い処方を受けて、後日、ちゃんと解消できるように情け深いレディを探す。判断つかない「グレー」の場合、どうするかは私が選択する取り決めだ。
385 :
4/10 :2005/10/03(月) 06:49:22 ID:GAKfOh/x
新聞を机に軽く放った手が、シャツをはだけてきて、記事の続きは諦めた。 ・・・――アブセィル。人懐こい、気のいい奴で彼とはうまく息が合った・・・ 大胆な跳びとスピードをもった葦毛で、最後のレ一スは素晴らしくサン/ダウンでのあの日、彼の背の上で、生き方を自分はけっして変えられないと、私は知った。 手持ち無沙汰になってしまうとさっきの夢に考えが走り、肌を撫でる手に、彼が甘えて鼻を押し付けた感触が胸に蘇って、せつない。 ――私への憎悪を馬たちに向けたあの男が、彼らを撃ち、5頭が死んだ。 コル、カスケィド、さらに2頭、最後にアブセィル。 あの夜を思い出したくない。 わかってる、自分勝手なエゴイストなんだよ、私は。 ・・・、――リツィ。 乳首を撫でられ、忘れていた手の存在を思い出した。 うっかり間違えてしまったのか、冗談なのか、どっちにしろテストの範囲は超えている。 らしくない逸脱に首をひねっていると、親指でまたいじってくる。 少し思い当たって、それをはっきり確かめようと手首をつかんで中断させた。 「なぁ、グレーじゃないかと思うんだが。」 「うん? ・・・そう、みたいだな。」 認めたが、ちょっとくぐもった響きが声にあり、色事に熟れたリツィも初めてのあいまい判定に戸惑っていると判った。 「どうする?キット。」 どうするって、・・・あぁ、そうだった。
386 :
5/10 :2005/10/03(月) 06:51:00 ID:GAKfOh/x
本当だな、どうしよう。 溜まりきってる時は「宣告」されずとも大体察しがついてるし、リツィがつけた流れにまかせて自分以外の手が触れる刺激を実際愉しんで、私は2度ほど出す。場しのぎの軽い「処方」だ。もし、彼にも必要になったらお返しに、手助けしてきた。 「・・・なぁ、どう思う?」 主治医殿にお伺いを立ててみると「グレイ。」と、まるでそっけない。 あくまで取り決め通りに、か。甘えるな、ってことだろう。 愛人がいるリツィにはさらに愛人未満のご婦人達もいて、セックスライフは満ち足りているから確かにこれは私だけの問題だ。 誘うか、やめるか、決めかねて寄りかかったままの状況は変だが、なんだか妙に居心地は良い。そうしていると、くっついたリツィから退屈してない気配が伝わってきて、神妙にしているが私の迷いっぷりを面白がっているらしいと判った。 ボランティア精神たっぷりな彼のからかいが始まってしまう前に片付けようと、掴んでいた腕を放して頼む。 「してくれないか?リツィ、君がかまわないなら。」 咳払いをして云った言葉に、かまうなら最初からやってない、と彼は笑いだしてしまった。 まぁ、そうなんだが・・・余裕がないのを笑われている気もするぞ。 「もっとこちらに寄ってくれ。キット、君がかまわないならな。」 引っ張られ、言うようにおさまるとシャツの中に入っていた手が、続けて胸を触ってくる。 慣れない刺激に私がつい肩を上げると、やけに乗り気で、顎で体を留めてきて、だんだんひどくなってくる。 やたら突っ走ってるのを鎮めようと指をその間にもぐりこませると、何だか勘違いしてより激しくなり、さすがにその手を締め上げた。
387 :
6/10 :2005/10/03(月) 06:52:15 ID:GAKfOh/x
「クリスマス、あのなぁ・・・。」 遠慮ない私の引き止めに、そっちの名前で呼んでくる。 身内ですら滅多に呼ばないファーストネームを彼が口にする時は、飲みすぎか、おふざけか、説教気分の内のどれかだ。 ――本気で止めてるって分れよ、リツィ。 ホリィ、クリスマス、つまり聖夜。 誕生日にちなんだ双子の妹とセットの名前は幼い頃のからかいの種で、ある年の冬から私は「クリスマス」には返事をせずに全てを通した。しつこくって心底うんざりしたからだ。 「・・・キット。なんだ、その、ちょっといまいちか?」 肩を押さえる力が弱まり、まだもそもそしていた指が完全に止まったのにほっとして、ちょっとじゃないぞと低く返す。横目に睨むと、合った目をリツィがそらして伏せ、ため息をついた。 「あぁ、・・・そうか。よした方がよかったな。」 急に力ないその様子に、私も彼の指を締めるのをよす。 生まれ付いてか周囲の気持ちを自然に読んで、場を外さない才能をもった奴なのに。 ・・・なんだ? 手練れた君が些細な言葉に項垂れて。どうしたんだよ、王子様。 馬達だって、そんなあからさまにしおれやしない。自分から頼んでおいてあの言いようはあまり良くなかったかもしれないが。 「リツィ。節食がきつくてちょっと怒りっぽくなっちまった。・・・ほら、御手柔らかに頼むぞ。」 踏ん切りをつけて慰め、しょげたフランス男の指を軽く叩いて促すと、馴れない役がくすぐったいのかその口元が少し解けるのが見えた。
388 :
7/10 :2005/10/03(月) 06:54:03 ID:GAKfOh/x
まだ微妙な空気を仕切り直そうと肩を開いてもたれると、再開した流れはゆるやかなものに変わっていて絡んだままの左手やぴったりくっついた背が暖かい。・・・さっきの心地よさは人肌の温もりのせいだったのか。 出走前に気持ちをほぐす要領でゆるく息をはき、じっとしてると彼の鼓動が伝わってきて、今日付けている匂いがちょっと甘いのにふと気づいた。 昼間、親しい女性と一緒だったのだろう。それから会議をこなし、私の面倒まで・・・。 頼んでおいてなんだが、いや、よそう、笑ってちゃまずいからな・・・ そうやって目を閉じていると、私を少し試すようにゆっくり潰す刺激が新たに胸に加えられ、サッと肌があわ立った。 まだ止めまいと指をこらえると、そっと肩で体の向きを操られ、傾いた首筋に押し当てられた唇の、意外な柔らかさに、じわっと喉が甘く痺れた。 思わず受け入れた感覚に短い息をつく喉を続けてたどられると、引っ張りだした呼吸法がばらけ、下腹を撫でる指に肩がはねる。 じわじわ広がった刺激は嫌じゃなかった。 私がそれを味わっていると知られているのか、手がもう一度そこを撫で降りて布地の上からまだ柔らかいものの形をなぞり、確認しては徐々に前を寛げていき・・・中に滑りこんできた手に握りこまれ、もてあそばれるとだんだん芯が通っていく。 時々くり返される乳首へのいたずらに背中がどうも変になり、腕も、首も、膝すら緩んだ。 「――?」
389 :
8/10 :2005/10/03(月) 06:55:14 ID:GAKfOh/x
クーラン、エ、ビスト。「出/走馬、障害、馬/場」、私のわかる仏語はそれくらいと知ってるだろう? 「――?」 硬くなったペニスを引っ張りだされると、何を言われていようとどうでも良くなり、こくこく頷く。 シャツの中の体に走った震えを、受けとめた唇が耳元でまた何かしら囁いて笑ったのがわかる。 まるで呪文でもかけられたようにつぶった目の奥が白くかすみ、しらずに息が溢れでて、リツィが後ろから押しつけ彼も勃ったと知らせる感触になぜかぞくっと背筋が震えた 熱、声、鼓動、音、匂い。ぐるぐるどこかに吸い込まれ、目の前では数え切れないほどの光が点滅して、そこからとろっと捻り出されるスローなフラッシュバック。 月明かりに光っていた扉の引き手、無人のスタンド、ほの暗い牧草地にひろがっていく靄。 いろんな光景がばらばら漂い、明瞭になり、遠ざかる。 耳元で友人がついたため息・・・それだけが体のなかに落ちて、響いて、だんだんリズムが速くなる。 運搬車に渡した板をかけ上がる蹄。放水路の勢いのある流れ。 なびく馬の尾やぴくぴく動く耳まで混じり、一瞬で消えたその耳が視界の隅にまたまた現れ、ぷるっ、ぷるる、と震わすのが、何かいいたげに思えてひどく可笑しい。 耳の端から徐々に露わになる、その顔は・・・なんだ、見覚えがあるな。コルか?すぐに分かるんだぞ、お前。 今日はどうしたお前達・・・――あぁ・・・でも。くそっ、コル、駄目だ。 駄目なんだ。今は彼のぬくもりを、手を、ちょっと味わっていたい。 だから、また後で・・・な。
390 :
9/10 :2005/10/03(月) 06:56:26 ID:GAKfOh/x
力のぬけきった首を預けていた肩が急にひいて、性急に擦りあげていた動きが止まってしまう。 腰が勝手に前に突きあがり、後少しの刺激を追いかけ彼の手のひらに押しつける。 息の荒さを押さえられない。 「――キット。」 無理やり目を開けると、覗き込む薄い色の眸。・・・もっと、もっとだリツィ。あと、少し。お願いだから。 重ねていた指を振りほどき、首を引き寄せ、唇に夢中で吸い付いて何度頼んでも続けてくれない。 私にされるがまま、まるで応えないのを罵って胸を押しやると、いつもと違う表情をしたリツィが、濡れて光る口元を、ゆっくり、親指で、拭うのが見えた。 ――性欲処理に手を貸し合っても、唇なんかかわす間柄じゃない。 こわばる私に視線を戻し、指をあてたまま黙りこんだリツィの口元で、小さく、吸い付く音が鳴ったのに血が昇り、首を捻じって思わずうめいた。 「よしてくれ!」 「どうしてだ?」 「分かるだろ! 分かってるだろ・・・」 うつむいた目に入る、自分の勃起したものと、それに添えられたリツィの手。彼も高ぶっているのは既に知ってる。 男の性欲の滑稽さ以外なんとも思ってなかった光景が、もう違う行為の最中に見えて、分かってるだろ、とすがる思いでまた呟くのに、背後のリツィがあの濡れた響きを返す。
391 :
10/10 :2005/10/03(月) 06:57:45 ID:GAKfOh/x
ふざけているんじゃない、と判って、自分で始末をつけようと手を降ろして動かすのを、リツィがペ二スを握って邪魔してくる。 脇から抜いた右手も加え、上からもう滅茶苦茶に擦る。 厳しい声で止めたリツィが前のめりの私を追って腰を倒し、手を引き剥がそうと片腕で抱え込んでくる。 聞かずに、争いながら続けていると糸を垂らす箇所を彼の爪が強く抉って、ひゅっ、と息が詰まった。 その痛みにすら弾けかけた熱を堰き止められ、喘ぐ間にまわした腕で私の両手を押さえ、胸ごと締める力の圧力にめまい、頭がくらむ。 ――もういい、もう充分だ。もう駄目だ。絶対、駄目だ。2度とこんなこと頼めない。 「クリスマス、顔を上げて・・・」 酔っぱらってるんでも、からかっているんでも、お説教でもないのなら、そう呼ばれたくない。掠れたその囁きすら今は怖くてたまらないんだ。 体を押さえつける手に顎をつかんで口を開かされ、友人にむさぼられる。 逃げ惑うのにこじ入れられた指と、舌と、彼の唾液が口にあふれ、喉のつまる苦しさに反射的な涙が滲む。 溺れる人間そっくりな2人の息継ぎが響く中、根元から先までずるっと強く扱き上げられて全身がくまなく震え、達してしまうと判って上げた泣き声を私は止めることが出来なかった。 end.
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ ライバルハオウマターンダナ | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ウマーにもへっとしてやった。でもケー場ジョーにいったことすらな・・・ 詳しい方、原作ファンのねーさん方、すみませんん
アルと電話で大喧嘩をした。 最初は普通に下らないこと喋っとった筈やのに、話が進んで行く内に舌戦はエスカレートして頭の芯が熱くなっていく。 気が付いたら話題とは全く関係ない日頃の不満とか、ぶつけ合うていた。 『何なん、自分? ヤスがそんなに分からず屋だとは思わんかった』 「アルこそ、アホやアホや思うとったけど、ここまでほんまもんの阿呆やとは思わんかった!」 お互いに自分の真意が分かって貰えないことが悔しくて悲しくて。 そのせいで容赦ない言葉が飛び出す。馬鹿でかい声が耳に響く。 普段は温厚なアルやから、余計にそのキツイ言葉が胸にザクザク刺さる。アルにも、そんな自分にもメッチャむかついた。 これ以上は無理やってくらいぶつかったら、とうとうアルに 『今までどうもありがとうございましたっ!もう二度とますぅには話しかけませんっ!!』 と電話を叩き切られた。 ツーツーいう音で少し冷静さを取り戻し、思い切り凹む。 言い過ぎたかな。せやけど売り言葉に買い言葉やったしな。アルもたーくさん言うたしな。 せやけど、どうしよ。ほんまにアルが俺のこと嫌いになったらどないすればエエんやろう。俺はアルのこと嫌いになったわけやないしな。 明日会うのが嫌やな。怖いな。どうすればええ? 頭ん中ぐるぐるする。
……が、十分も経たん内に電話がかかってきた。 着信*アル*の文字に出るのを躊躇う。 それでも九回コールを数えてから出ると、いきなりずびびびびっ、と鼻水すする音が聞こえた。 『ま、ます……ご…ごめん、なっ…さい…。言い…過ぎた……。嫌わんとい、てぇ…』 と、涙声で言葉も途切れ途切れのアル。 「二度と…」とか自分から言っといて、十分も持たなかったやん。 そんなアルがなんか可愛くて愛しくて怒りもぶっ飛ぶ。そして心の底から安心している自分に苦笑する。 「俺もゴメンな?言い過ぎたのは俺もやし、おあいこや。ほんまにゴメンな」 素直に謝ると、アルは鼻水を啜りながら相変わらずの涙声。 『エエの? 許してくれるん?』 「うん。アルと二度と喋れんのは嫌やもん」 わざとおどけて言うたら、アルが電話の向こうで笑った気がした。 □ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )ヤツラナラ、コンナ セッテイデ コントシソウダ
>>370-376 わー!まさか顎デココンビの話がここで読めるとは…(*´Д`)ハァハァ
デコ様、夏に俳優引退しちゃって(´・ω・`)だったけど元気出た…ありがとう。
久々に二人の対談でも読み返してくる!
>>381 ありえない、ありえないよ!
まさか、こんなところで王子×騎/手に巡り会えるなんて!!!
一行目だけで、心臓止まるかと思ったぐらいだ
もったいなさすぎて、今は読めないから
家に帰って紅茶をいれてじっくり読みます
ああ、もう、どうしよう、読む前から興奮し過ぎだよ、漏れ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 三河屋×青年パタの続きです。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 44号も出してみたよ。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
常春の国、マリネラ。 「ですからーーーー!」 果てしなく続くかに思われる程縦に長い宮殿の廊下。その最奥から上がった悲痛な叫び声に、 青年国王は近くにいた部下に視線を投げかけた。 「来たようです」 一方、尊大な眼差しを少しの揺らぎもなく受け止めた部下は、短く一礼すると無駄の無い動きで 国王から離れ、豪華な造りの扉に手を掛ける。両開きの扉の中央にある二つのノブは丸いカーブを 描き、部下の掌にすっぽり収まっていた。蝶番は少しばかり錆びている。油を挿すか錆を落とすか せねばならない所だったが、生憎宮殿の主が「油を差せば、油代が勿体ない。錆を落とせば、落ち た錆が勿体ない」と意味の分からない理屈をこねる為、それらは実行されずに今日まで至っていた。 従って扉は、普通以上に力を込めた部下によって、ガラスを引っ掻いた時の様な不快な音を響かせ て開かれるはめになる。おまけに今回は、部下の先達にあたる青年の悲鳴付きで、だ。 「僕は!非番なんですってばーーーー!!」 マリネラ王家に従属するタマネギ部隊の一員三河屋号は、開けた途端飛び込んできた大音量に慌てる 事もなく、そっと自らの耳を塞いだ。 室内に引っ立てられて来たのは、気弱そうな長髪の美青年だ。顔面蒼白で、タマネギ二人に取り 押さえられた状態で立っている。とは言っても、その美青年を押さえているタマネギ達も、そして 室内にいる他のタマネギ達も、皆メイクさえ落とせば負けず劣らずの美の持ち主であるので、この 際そういった事に向ける意識は必要ないのだが。 「来たか、44号」 「うう…僕のお人形遊びが…」 一国の主パタリロ国王からの言葉に、叫んでいた美青年が途端愁傷な様子を見せた。 霊感青年44号は、どういう訳か必ず非番時に必要とされる。それはまるで一種の法則の様に 三河屋号が入隊する以前からも恙なく行われてきたらしく、44号は嘆きながらも眼前に立つ パタリロへと顔を上げた。職務への責任、というよりは、明らかに自分の主人に対する諦めが大半を 占めている表情だった。
「…何の御用ですか?」 例え先に待つものが厄介事でしかないとしても、丁寧に聞いてしまうのは染みついた習性の成せ る技だ。だがそれを聞かれた相手が「せっかくの非番をすまないな」とでも言う様な性格である はずもない。44号の哀れな視線を軽く流した国王は、顎先を部屋の奥にあるソファーへと向けた。 「ああ、クチスベリですね」 状況を瞬時に飲み込んだ44号が、小さく頷く。だが次の瞬間には、彼のシリアスな口調は吹き 飛ばされてしまっていた。 「ミソハギ科の落葉高木か」 「それは百日紅(さるすべり)です、陛下」 「そんな軽はずみな」 「それは上滑りです」 「さすがだな三河屋号。僕の高尚なギャグについてくるとは」 すぐ傍で交わされる呑気な会話に、44号は「うう…」と膝を付きそうになる自らを叱咤しなけ ればならなかった。気を取り直し、もう一度ソファーを見る。やけに破壊されている内装は出来る だけ無視する。割れた花瓶も破れたカーテンも気にしない。こうなったら早く用事を済ませて休み を取り戻す事が得策だ、と考える彼を誰が責められるだろう。 「クチスベリです。一般的に嫉妬深い女性に憑きやすい妖怪なんですが」 さすがに顔つきを改めた44号が、注意深くソファーで眠っている線の細い身体の主を眺めた。 蜂蜜色の巻き毛に雪のように白い肌。小作りな顔に色を添える桜の花弁の様な唇。だがその上にある 大きな瞳は今は長い睫毛を付けた瞼にしっかりと閉ざされている。美青年揃いのタマネギ達に囲まれ ていたとしても、なおその美貌を際だたせるマライヒが、宮殿の造りに見合った豪華なソファーで穏やか な寝息を立てていた。 だが仰向けではあったが、どこか不自然な体勢だ。無理矢理眠らされたの だろう事が予想されたものの、その点については44号は何も聞かなかった。聞いた所で意味がない 事が分かりきっているせいだ。現状として、ソファーでマライヒが眠っている。そこまでは、いい。問題 は、更にその上にあった。
マライヒの傍には女が一人佇んでいた。ホログラムの様に透け、ユラユラと揺れている。それなりに 美しい顔立ちはしているが、どういう訳か口がなく、鼻から下はつるりとした肌を晒していた。 「口がないのにクチスベリなのか?」 一見しただけで異常な事態だと認識出来るのだが、室内にいる者達は誰一人として慌てる様子を 見せない。それは至極まともに見える質問をしたパタリロにしても同じ事が言えた。 「無いからこそ、です。相手に口を操る為に、自分の口を封じてるんですよ」 「分かったような分からないような理屈だ」 「魑魅魍魎の類は感覚で理解した方が早いですからね」 こほん、と一つ咳払いをして、44号は徐に口を開いた。元々蘊蓄をたれる事について嫌がる傾向 にない彼の口からは、実に流暢に言葉が流れ出る。 「女性の、愛する人への疑心暗鬼から生まれた妖怪です。取り憑かれた人間が聞きたい相手に疑問系 で問いかければ、その相手はいくら偽ろうとしても口が滑ったように真実しか言えなくなります。 例えば、『昨日何を食べましたか?』と言った質問には、必ず真実が返ってきます」 「ピンポイントなサト/ラレみたいなものか」 「ええ。しかしそれだけではありません。疑問には真実を求めたい女性心ですが、一方で自分の願望は ちゃんと叶えたい。そこで、強い願望を込めた言葉を告げた際には、相手にもそれを強制させる力が 実行されます。『貴方と結婚したい』とでも言えば、言われた相手は聞いた相手が望んでいる答え…、 『私もそう思います』といった感じの返事しか言えなくなります。この場合、相手がどう思っているか どうかの真偽は不明のままです」 「ややこしいな」 説明を聞き終わったパタリロが、軽く腕を組み、眠っているマライヒを呆れたように横目で見る。 「だがお前のおかげで、少なくともバンコランの浮気がバレた理由は分かった」 「……ああ、それでマライヒさんがここにいるんですね」 「今回はまた一段と爽快だったぞ。三人程タマネギが医務室へ運ばれた」 「クチスベリはヒステリーも誘発するんです」
44号は、そっとソファーへと近づいた。背後から聞こえた「祓えるか?」という主君の問いかけに、 「もちろんです」と返す。 「あまり強い妖怪ではないので、問題はありません。ただ、さすがに眠っている状態では危険なので、 マライヒさんを起こす事になります」 「起こすのか?」 形の良い眉がピクリとつり上がった。どうやら青年国王は取り憑かれている本人を起こす事に賛成 しかねている。実際その言葉は、周りにいたタマネギ達の顔色をも変えさせていた。44号は知る由 もないが、早朝のマライヒのヒステリーは凄まじい代物だった。もっとも、医務室に運ばれていった三人 のタマネギを思うと、この場合の無知は幸運の代名詞とも言えるだろうが。 「何か他の方法は?」 微妙な沈黙を破ったのは、パタリロの傍に控えていた三河屋号だった。 「無いこともないけど」 同僚の、しかも後輩からの質問に44号も気軽に肩を竦める。 「誰かがマライヒさんの代わりに取り憑かれる必要がある。…でも、ねちっこくてしつこい妖怪だから、 憑かれるとかなり体力が消耗されるだろうね。マライヒさんだから平気でマリネラにも来る事が出来てるけど、 本来は入院が必要なくらい衰弱してるのが普通なんだ」 「腐っても元殺し屋の体力だな」 三河屋号の代わりに答えたパタリロは、唇を真一文字に引き締めた。これは国王の子供の頃からの 小さな癖で、主に何かに決断を下そうという時によく用いられる。本人は気付いてはいないが、 付き合いの長いタマネギ達はそれを知っており、44号もまたその一員であった為、彼は何も言わず 主君の次の言葉を待っていた。 「――…三河屋号」 「はい」 やがて聞こえた呟きに、即座に呼び名の先にいたタマネギが頷いた。メーキャップを外し、伸ばし た前髪で片目を隠した素顔を明らかにする。 「この中では一番体力がありそうだな」 その先は言わない。だがこの場にいる者には、音にはせずとも聞こえていただろう。部屋の隅に いたタマネギ達からは同情を帯びた囁きが洩れていた。 「44号。こいつに取り憑かせて祓え」 無情ともとれる言葉にも、三河屋号は顔色を変えなかった。ただ「悪いね」と心の底からすまな そうな顔をした44号に、彼は小さく「いえ」とだけ答えた。
マライヒの傍から妖怪が消えていた。代わりに、今度は三河屋号の隣にその姿がある。相変わらず 湿っぽい雰囲気の口のない女が、風船の様に揺れていた。 「三河屋号、何か変わった点はあるか?」 「いえ、特にこれといってありません」 無事に取り憑き作業が終わった三河屋号は、何度か瞬きをした後静かに辺りを見回した。 ふと二人のタマネギに目を止める。どちらも彼とは仲の良いタマネギだ。 「横須賀号、君の大事な物は?」 「猫のロビンだよ」 「801号」 「何だい?」 「君が誰にも言いたくない秘密は?」 「ああ、みんなが寝静まった頃に全裸でスキップしながら宮殿の庭を散歩してる事さ。 ……………っっっ!!」 「どうやらちゃんと取り憑いているようです、陛下」 一人目のタマネギはともかく、秘密を自らの口で暴露し完全に固まってしまった二人目の友人 タマネギを余所に、三河屋号は隣に立つパタリロに首を傾けた。 「疑問文には真実を、か。質問者が相手の脳に与える影響を分析して科学的に解明出来れば、 一儲け出来そうだな」 「肯定文に対する願望強制の再現は難しそうですね」 「それも後で考える。駆除を先にしろ。辛気くさい物をくっつけて彷徨かれると目障りだ。44号、 準備は出来てるな?」 「えっ?は、はあ、もちろん…ですが」
突然話を振られた事と、金儲けには目のない主君がそれを後回しにするという珍しい現象を見せ られた44号は、驚きに目を白黒させた。いつものがめつい主君――本当は、皆の事を案じてくれて いるのは知っているけれど――が、金儲けに関する事よりも妖怪退治を優先するなど。 明日にでもこの国は海の底に沈むかもしれない、と。44号はかなり非道い想像を頭に描いた。 「マライヒを機嫌良く帰せば、バンコランからの謝礼がある」 そんな考えが伝わったのか。いや、おそらく聡い国王は部下の思考などお見通しなのだろう。あか らさまに不機嫌な目をして睨まれ、44号は慌てて三河屋号へと向き直る。同時に「なるほど」と 納得した。国王は先にある大金よりも、すぐ目の前にある小銭に強い執着を示す傾向にある。現在 進行形で体力を奪われている三河屋号の心配をしているはずもないのだろう。44号はそう結論付け、 三河屋号の傍にいる妖怪の前に立った。祓われるのを警戒してか、先程から歯ぎしりにも似た耳障り な音が聞こえてくる。 「女性の念の塊みたいなものですから、少し騒がしくなりますよ」 「かまわん。やれ」 あっさりとした承諾を得て、44号は透けた女に向かって掌を突き出す。途端響くヒステリックな 叫び声に、部屋にいたタマネギ達は一斉に耳を塞いだ。 「……んて…う…さい…こまく……ぶれ…」 「だれ…みみせん………の…ひどい……」 それ程大きな部屋ではないというのに、隅にいるタマネギ達の会話は妖怪の近くにいる三人には 全く届いてはこない。そればかりか三河屋号には、ほんの数歩先で目を閉じて何かを一心不乱に唱え ている44号の声すら聞こえてはこなかった。この調子では、一番近くにいる彼の主人であるパタリロ に話しかけた所で通じているかどうかも怪しい。
「………」 三河屋号は隣に立つ国王を気付かれないように見つめた。青年国王は腕を組んで、顰め面で成り 行きを見守っている。耳を塞いでいないのは、後の金儲けに繋がる研究にでも役立てる算段がある からなのだろう。 三河屋号は44号に、というか妖怪に目をやった。 クチスベリというらしい妖怪は、まだ叫び続けている。視界に移るのはそれだけだ。もはや目は パタリロを追ってはいない。 すっ、と息を吸い、そして吐いた。 「貴方が、好きです」 呟きが叫びにかき消される。 願望を込めた肯定文は、行方も分からず、ましてや誰にも届くはずのない音量だった。 そのはずだった。 「……奇遇だな。僕もだ」 ぷつ、と。 世界から音が消えた。 「やっと祓い終わりました。最後の絶叫に至っては本当に鼓膜が破れるかと…」 音が消えた様に感じたのは、現実として断末魔よりもひどい絶叫が消えたせいだった。耳鳴りが するのか、44号がしきりに耳を掻いている。部屋の隅のタマネギ達も、未だ固まったままの秘密 を知られた一人を除いて、やれやれと互いに顔を見合わせていた。 「大丈夫かい、三河屋号。体力が一気に持っていかれた感じがするんじゃないかな」 「ああ…、いや、大丈夫」 半ば呆然と答えて、三河屋号はゆっくりと息を吐きだした。聞き間違いだったのかもしれない。 と考え直した。現に主君は何事もなかった顔をして、44号と話をしている。相槌を打つ間に、近く にいたタマネギの一人に部屋の片づけを命じる事も忘れない。いつものパタリロ国王だ。 あの妖怪には幻聴を促す力もあったのだろうか。しかし、それにしても。
「…願望強制か」 三河屋号は、らしくなく頬を僅かに染めた。むろん、誰にも見られぬように。それから深く呼吸 をし、メーキャップをつけなおす。タマネギ部隊の制服は、こういった時には実に有り難い。 「三河屋号、気分が悪いならとっとと医務室へ行け」 「いえ、問題はありません」 「なら仕事だ。付いてこい」 三河屋号を一瞥したパタリロが部屋から出ていく。ようやく解放され、晴れて本当の非番となった 44号の姿は既に消えていた。 宮殿の廊下は室内であった怪奇現象などお構いなしに、静かな佇まいを見せている。先を行く 主君の一歩後に追いついた所で、先にパタリロが口を開いた。 「さっきまでの現象を映像で保存してある。それの音声だけを入れ替えて、マライヒには『嘘を言わ せて恋人や夫との不仲を煽る妖怪が憑いていた』と伝える。浮気はなかった事になるから、マライヒ も家に帰るはずだ。そうなれば、僕には謝礼が転がり込む」 バンコランとの約束の事を言っているのだろう。表情は見えないが、口調からは金銭の話をする時 独特の弾んだ様子が窺えた。 「あの状況でデータをとってらっしゃったとは、さすがですね」 「当然だ、僕は天才だからな。抜かりはない」 「では、マライヒさんが目を覚ますまでにデータを作っておきます」 「……いや、それは僕が作る」 珍しく言い淀んだ国王に、三河屋号は無言で首を傾げた。 前を歩くパタリロから、コホンと小さな咳が一つ飛び出す。彼らしくなく、分かりやすく言えば 年相応な青年らしい照れた様子で、素早く三河屋号に向かって付け加えた。 「…お前が言った科白は、僕の諸共消してやるから安心しろ」
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ 長い上に、いつも歩きながら終わっててすみません。 | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>406 リアルタイム萌えありがとう。
感想カキコするために早く〆投下来ないかと思ったのはこれが初めてだよ。
>397 リアルタイムでキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!! パタ可愛いよパタ(*´Д`)ハァハァ
>>397 心臓が痛くなるほど萌えたよ。たまらんたまらんよ
(*´Д`)ハァハァ ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | お邪魔しますモナ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 前スレ630-641の約1年後、一応続き | __________ | | になります。 | | 飴ナマモノ60年代デュオ(シ"ェリー×卜厶)です。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 萌吐きに利用させて | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) いただいて恐縮です。 | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 先日、初めて元ネタのスラコミュを発見したところ、そこの書き手が 卜厶×シ"ェリー風らしいことに衝撃を受け、自分も少しだけ試してみたいと 思いましたw。 <注意> 知識がないくせに宗教ネタに手を出しておりますorz。スルーお願い いたします。 ラスト少し暗めです。 すぐエロに走って申し訳ないです。他の投下の方々のように、エロ なしでも雰囲気を出せればいいのですが。
その後の1年、シ"ェリーの生活にほんの少しの変化が訪れる。 自身の13歳での成人式以降、1年近く寄り付かなかった土曜日の礼拝に シ"ェリーが再び通い始める。信仰心なんて欠片も持っていない彼は、 周囲の人間にその理由を正直に告げる。 「卜ミーが歌うのを聞きに行くだけだよ。パートナーだからね。」 石と木の組合せが素晴らしい反響をつくる礼拝堂。そこでパートナーが 堅苦しい晴れ着を着込んで聖歌を歌うのを見つめる。昨年正規のカンター (独唱者)が退職してからは、聖歌隊の中で上位の少年達が月毎に交代で カンターを務めている。卜厶は中でもトップだ。彼がカンターの回は 出席者が2倍になっていると噂されている。彼の声は隅々まで響き渡り、 耳にした信者の老婦人達が涙を浮かべ、「天使が歌ったらああいう感じ なんだろうね。」と囁きあう。 彼の家族とシ"ェリーくらいしか知らないだろうが、卜厶にも信仰心はない。 彼は単に『歌うため』に礼拝に参加しているのだ。彼の顔を輝かせている ものは宗教心による高揚ではなく、聴衆を意のままに操る、自分の声が 最適な場所で響くのを自分の耳で聞く快楽だけだ。シ"ェリーは親友が、 存在しない神の前で傲慢の罪を犯すのを見つめる。 そしてその午後ー彼らの両親も安息日を遵守するほど敬虔ではない。 土曜日の午後は自由時間だーにはどちらかの家の無人の地下室で「遊び」、 歌の練習をする。午前中のきちんとした礼拝は遊びのための前戯だ。 安易極まりないと自己冷笑しているが、その媚薬の効果は強い。 近所のパーティを舞台として歌うのが今のところせいぜいだとしても、 彼らはプロのデュオとして扱われるようになっている。彼らの地下室での 「セッション」には家族と言えど、他の人間が足を踏み入れるのを禁じる こともできるようになった。 最初にゆっくりとキスを交わし、お互いを愛撫する。
その日、珍しく積極的に動く卜厶が嬉しくて身を任せていたシ"ェリーが 気づくと、卜厶の左手でペニスを緩く握られて、その身は壁に押し付けられて いた。彼の両手は卜厶の右手に掴まれて胸のところで押さえ込まれ、その上 から卜厶が身体を密着させている。肩口に顔をつけられているので、 シ"ェリーからは卜厶の表情が見えない。そのこと自体が異例だ。通常、 こんな風に遊んでいる間に卜厶の頭がシ"ェリーの胸より上に来ることはない。 跪いているか、なにかに身を凭せて座っているか。シ"ェリーはその時には 彼を見下ろすのが好きだし、卜厶はシ"ェリーを喜ばせるのが好きだから。 簡単に振りほどけると思った手が動かせないのも意外だ。体力は絶対 自分の方が上なのに。それでも上から押さえ込まれ、体重をかけられると 動かせなかった。いや、今まで彼に対して腕力に訴える必要などなかったのだ。 ちょっと誘導してやれば、シ"ェリーの望む体勢をとる。それが彼の親友、 卜厶のあるべき姿だった。 卜厶が意外な要求を口にする。 「握っていてあげるから、自分で腰を振っていってみてよ。」 「そ…んなことはできない。」 卜厶の顔が少し起こされ、耳に唇が近づく。彼は自分に出せる一番低い声で、 小さな声で囁く。 「できるよ。僕の口に突込んでいるときは動くじゃないか。僕が咥えているだけで、 勝手に動いていくじゃないか。」 左手の親指がそっと伸ばされ、裏筋を撫でる。シ"ェリーは喘ぎそうになるのを こらえて問いかける。 「今日のお前、変だぞ…。何があった? 礼拝の後、ラ匕゛になにかされたか?」 笑いにごまかそうとするが、実際に彼は礼拝後、呼び出されてラ匕゛の部屋で 10分程話していた。思い返してみると、帰り道から様子が少しおかしかったかも しれない。少し上の空だったかもしれない。 「そうだとしたら?」 「何があったか話してみろ。」 「これが終わったらね。」 「こんなことやめて、今すぐ話せ。」
「どうしてそんなに嫌がるの? 君がいつも僕にさせていることに比べたら大した ことないじゃないか。僕が立っているのが気に入らない? かわいい小鬼(ノーム)。 シ"ェリーは愕然とする。今日の卜厶は本当におかしい。背が低く(卜厶の前と 演奏中以外では)むっつりとしていることの多い自分を陰で「ノーム」と呼ぶ者 たちがいることは知っていた。気分の良いものではないが、仕方のないことだ。 ただし卜厶がそんなことを言ったことは一度たりともなかった。 「たまにはこんなのも楽しいだろ?」 卜厶が囁きかける。シ"ェリーは首を左右に振る。だが、扱かれることなく、 手の平から与えられる圧力だけをゆるゆると変化させられると、そんなことは どうでも良くなってしまう。 「ほら、濡れてきてる。」親指がまた伸ばされ、今度は先端を撫でてぬめりを 広げる。息が乱れるのを、身体が動いてしまうのを止めることができない。 「な…なにがあった?」 「後から話すってば。…動いて。」 手と指先のあまりに柔らかく滑らかな感触から、シ"ェリーは一瞬別のことを 考える。 (ああ卜厶卜厶おまえまたギターのれんしゅうさぼっているだろうだから じょうたつしないんだ) その後は何も考えられない。腰を前後させ、彼の手から快感を貪る。 達しそうになったとき、彼の手から力が抜ける。 「今腕を離しても僕を突き飛ばしたりしない? 今日は僕に付き合ってくれる?」 耳のすぐ隣で彼がそう呟いている。こいつは今日はいったい何を言い出すのだろう。 必死で頷くと、彼の右腕から身体が解放される。まだ彼の左手は緩んだままだ。 顔を上げて、彼の視線を受け止める。彼が静かな目で見下ろしている。 「そんな…目で見るな。」
「僕は、君に必要な人間…?必要?」 「…あぁ。」 「言ってみて。」 「お前のことが必要だ。必要だよ。」 手がまた緩く握られる。 「動かしてくれ。」何を頼んでいるかはわかっているだろうに、単に 緩やかに手の圧力が変えられる。 「…こすってくれ。」彼が微笑んで、その顔は左右にゆっくりと揺れる。 「君が動いて。ほら、将来女の子の上に乗ったら、自分で動かなきゃ いけないんだよ。疲れたなら、僕に凭れて。支えてあげる。」 「…まずお前に乗ってやる。お前の上で動いてやる。」 「楽しみにしているよ。」 それからシ"ェリーは卜厶の両肩に手を置いて縋りつき、自分の腰を 動かして快感を求める。顔を見られていると思うと落ち着かないが、 もうどうでもいい。 手の中で達し、ぐったりと膝を折る。結局シ"ェリーの体重を支えきれなかった らしい彼が身を屈めてシ"ェリーをそっと床に座らせる。卜厶が汚れた手を ティッシュで拭う。 隣に座った卜厶の肩に手を回し、引き寄せる。彼の方が疲れたように力なく 身を凭せかける。 ことさら元気な声を出して問いかける。 「さあ、何があった?」 「…正式なカンターにならないかって言われた。」 「やればいいじゃないか。」15歳で任命されるのは名誉なことだ。 「ただ条件が1つあるんだ。 …友人と組んでロックンロールを歌うなんてことはやめろって。」
「お前、それって…」 「断るなら聖歌隊を辞めるように言われた。」 「な…んだよ、それは。」 「僕は“完璧すぎる”らしいよ。」冷笑と自負が入り混じった声で、 卜厶が答える。 「僕がいると、他の隊員が萎縮するらしい。信徒達も落ち着かなくなるし。 “君たちは少年合唱団じゃない。歌はあくまでも礼拝の一環。 歌のうまい人より、神に忠実な人にいて欲しい。 ここはコンサートホールではないのだから。” そう言われたよ。カンターなら抜きん出ててもかまわない。そうでないなら、 だめ、来るなって。」 「それで…」声が喉に詰まる。「…なんて答えたんだ?」 「来週まで考えさせて下さいって。」 「ふぅん、その場では断らなかったんだ。」自分の声が少し上擦り、 震えているのがわかる。 「…君と相談したくて。必要だって言って欲しくて。」 「相談?知らせずに、俺をいたぶって遊んだんだろう? 満足したか? なぁ?楽しんだか?」 両肩を掴み、揺さぶる。彼は何も答えない。質問を変える。 「いつから入っていたんだっけ。」 「8歳の時から。彼らが僕に本当の歌い方を教えてくれたんだ。息の継ぎ方。 音の保ち方。…それに…」 「それに?」 「あそこの反響はすばらしいんだ。歌えなくなるのはつらい…」
あまりにも野心のないその発言を聞いて、シ"ェリーの口元が綻ぶ。彼に 腹を立てつづけるのは難しい。 「響きのいい場所なら他にもいくらでもあるだろう? 例えば…」 「例えば?」 「カーネギーホール」 卜厶が噴き出す。その耳に口を寄せ、そっと囁く。 「冗談じゃないぞ。俺達2人はきっとそこまで行ける。」 当然だが彼は信じていないらしい、微かに笑い声をあげつつ反らされた その首を撫でる。尖った喉仏が指に触れる。普通の男の喉だ。なぜここから あんな音が生まれるのだろう。 「この楽器を使って、これからは俺とだけ歌うんだ。7年いたなら十分だろう? それに、カンターは信心深いやつじゃないと。」 「う…ん、そうだよね。」 まだ少し迷う表情を浮かべる彼の頬を軽く手の甲で叩く。 「いいかげんにしてくれないか? 誰かを切り捨てる相談をその当人に 持ちかけるような友人に俺はいつまで我慢すればいいんだ?」 「あ…ごめん…本当に。」 自分の胸にその頭を抱き寄せ、もう一度耳元で話しかける。 「お前が完璧だからって難癖をつける相手なんてこっちから願い下げだろう? ……俺達はこれから完璧以上になるんだよ。」 「そうなるといいね。」 「いいね、じゃない。なるんだ。 …今日はこれからどうする?なにかして欲しいことがあったら…」 シャツのボタンを外そうとする手を押さえて、卜厶が首を振って立ち上がる。 「今日はやめとく。さっき君にしたことを思うと、正直怖くて君に身を任せられない。」 「利口だな。」
「頼んでいい? …来週の土曜日まで、聖歌の練習に付き合ってくれる?」 「いいけど。」 「完璧すぎるってのがどういうことか、皆に見せてやりたいんだ。そして断るよ。」 卜厶が本当に楽しそうに笑う。シ"ェリーはほんの少しぞっとする。 彼が少し躊躇って続ける。 「あと、君は…僕にさせたいことはない? さっきのことのお詫びに、 なにかして欲しいことがあったら…」 「いいよ。やめとく。ひどいことしそうだから。 …それに、確かに楽しかったかもしれない…たまには。」 その後、シ"ェリーは本当にかすかな声でこう呟く。 「…そのうち一緒に泊まることがあったら、お前を"抱く"けどね。」 その真意を問う怪訝な視線を卜厶が投げても、答えは返ってこない。 それから1週間、シ"ェリーは練習に付き合う。その間には、彼をカンターと することは神意で、それを妨げると神罰が下るのではないか。と思う瞬間が 何度も訪れる。あまりにも美しい。 それでも卜厶は満足しない。何度も何度も同じ、英語にはない発音や、 正確には2人とも意味の取れない言葉を聴かされるシ"ェリーは心底苛々する。
翌土曜日、いつも以上にパリっとした晴れ着を着込んだ卜厶と落ち合う。 両親と兄弟と一緒だ。本心では息子に礼拝に通ったり歌を練習するよりも 勉強をして欲しい両親はおっとりと微笑んでいる。 「シ"ェリー、一度通してさらいたいから、ちょっと付き合ってくれる?」 卜厶が声をかけ、カンターのための準備室である小部屋に導く。 取り出したハンカチを床に広げ、神経質に裾を整えながらそこに膝をつく。 あっけにとられた表情のシ"ェリーを見上げて微笑み、口を開く。 「"ノーム"、お願い、"天使"の口を汚して。」 シ"ェリーの記憶にある限り、彼が自分を(彼に一生つきまとう形容詞である) 天使と呼んだのはこのときだけだ。稀に彼が積極的に動く度にシ"ェリーは驚き、 圧倒される。 ファスナーを下ろし、ズボンと下着を下げる。まだ柔らかいそれを いきなり手にとられ、口に含まれる。 口と舌を力強く動かしていた彼は、器官が硬くなった途端一度口を離す。 「悪いけど、この後は君が動いてくれる? 今日は口を疲れさせたく ないから。時間がないから早く。」 練習に付き合った今までの鬱憤を晴らすように腰を動かす。今は いつもの午後ではない。お互いの家の一室ではない。そのことを思いながら、 自分達が礼拝堂を最悪の方法で汚していることを自覚しながら達する。 即座に卜厶が出されたものを飲み下して立ち上がる。膝の折り目を直す。 卜厶がすぐに自分のポケットからミントキャンディを取り出して 口に入れる。キスをしてこう囁く。 「ほら、これから君と一緒に歌うんだ。完璧以上にね。」彼が笑いながら 自分の胸から腹を撫で下ろす。
彼は信徒の声を神に届ける代弁者、カンターとしての務めを見事に果たす。 彼の声は正に別世界から、天国から響いてくるようだ。 それを見つめながら、シ"ェリーの心は誇りと喜びと、故のない復讐心で 満たされる。卜厶はこれから自分とだけ歌うのだ。自分は彼がどれだけ完璧でも それを認められるのだ。神なんて糞食らえ。 礼拝の後、聖歌隊を辞めるとラ匕゛に告げてきた卜厶を抱きしめる。 ―――――― 14年後、驚くべきことに彼らは実際にカーネギーホールの舞台に立っている。 舞台の中央で卜厶が、彼らの代表曲、発表から35年以上たった今日でも 古びないその曲を1人で「完璧に」歌い上げている。伴奏はギターではなく ピアノだ。シ"ェリーが卜厶に歌わせるために書いた曲。彼の声のために 書いた曲。舞台の隅からシ"ェリーが見つめている。喝采に包まれる友人を 見つめるその表情は暗く、嫉妬心が現れている。 "俺の曲を盗んだな。それは俺が作った曲なのに、拍手されるのはお前か。" 歌い終わってこちらを振り向く卜厶、作者としての自分に手を差し伸べる 卜厶、その顔には微笑が浮かんでいるが、シ"ェリーにはそれは冷笑と自負の 表情、かつて地下室で見た表情と重なる。 強ばったままのシ"ェリーの表情を見て、卜厶の顔も曇る。彼の目は こう語っている。 「それなら、下手に歌えばいいのかい? 君の作った曲を下手に歌ったら 君は喜ぶのかい?」 それでも2人が舞台中央に戻るときには、彼らの身体は偽りの魔法で 満たされる。舞台の上でなら、今でも一体感を味わえる。 ―そう、その当時、彼らの不仲が始まったことを知る者はまだ誰もいなかった。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ マタナガナガト | | | | ピッ (・∀・ ) ハキダサセテクレテアリガトウ | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
切ない…ハゥ(*´Д`)
>410 キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!! いつも萌えさせてくれてありがとう
>>406 萌 え ま す た ノシ
生まれてはじめてパタをカワエエと思たよ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | お邪魔するモナ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| エースコンバット5でハミブレだよ | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「お前の番だぞ」 「……」 チェス盤を乗せた机を挟んで男か二人。 黒髪の若者が鋭い視線を盤上に注いでいる。 等と言えば聞こえはよいが実のところ手詰まりなのである。 「空戦のようにはいかないか?」 上瞼が水平になった目が訴える。いくわけないだろうと。 ナガセの件の後数日何処へ行っても茶化されてしまい書類仕事も手に着かなくなった自分を見かねたハミルトン大尉がオーレッドへ出向いている間はここでなら邪魔されないと言い、その厚意に甘えていただけだったのだが。 そして仕事が終わって何故チェスゲームに応じてしまったのかとこの時ブレイズは深々と後悔していた。 敗因は解っているのだ。自分は駒を切り捨てることが出来ない。どうやらハミルトンはそれを見越してゲームを持ちかけた感があり、先ほどから堪えているらしい笑みが少々気にくわない。 その一方負け戦にうんざりしかけた思考は別な方向にずれ込んでいく。 きっと上の連中がやっているのもこういう事なんだろうと。 (……疲れてるのかな) 目の前のチェス盤の状況に目を向けるとそれも頷ける話か。 頭を切り替えようとすぐ側に置かれていた紅茶に口を付ける。 甘い香りが心地よい。だけどここまで振る舞ってくれた事なんて今まであっただろうか。 そこまで考えたところでチェスの駒を手に取ろうとしたが……。 (あれ……?) 視界がぶれる。最初は睡魔のそれかと思い、今日はもう退室することにしようとした。 だがその行動はことごとく阻害される。 背後から口元を押さえ込むハミルトンの手によって。 「……!……っ!!」 息が苦しい。噎せ返るような甘い香りが更に意識を朧にしていく。 だが、ワイシャツの中に入り込んだ手が胸元を撫でると背中を駆け抜ける熱に躰が跳ね上がる。 その香りに原因が紅茶なのだと分かったが、まさかそれそのもが薬……ましてや媚薬だったなどとは考えが及ぶはずも無かった。
当然それが効いた状態でまともな抵抗など出来るはずもなく、為す術無くベッドに組み敷かれ、両腕を衣服で拘束される。 はだけた胸に触れた手が触れ、胸板が擦れ合うたび熱を帯び、それが意識まで焼いていく。 恐怖と羞恥に怯え顔を背けると、髪を掴まれ無理矢理前を向かされる。 「う……」 そのまま何をされるでも無く、解放される。 その空白の間に今の自分の状態を理解する、否、理解させられる。 既に衣服は拘束以外の役割を果たしておらず、そこから覗く肌は赤く彩られる。 嘗めるような視線にまた肌の温度が上がる。 「空戦のようには、いかんな」 上気した耳元に、吐息とは裏腹に冷たい言葉がかかる。疑問を挟む間も無く饒舌な言葉が繋がる。 「どうした?逃げだそうとは思わないのか?悲鳴の一つも上げればまだ助けは来るぞ?」 馬乗りになられた状況でどうやって? 首尾良く逃げられたとしてボロボロに裂けた衣服のまま自室へ逃げ込もうとすれば嫌がおうにも人とすれ違う。 まだチョッパーあたりが茶化すネタを求めて自分の姿を探している時間だ。 しかもこの近くはあの基地司令の部屋。 この基地の壁の防音性の無さはチョッパーの隣の部屋に住む故に良く知っている。 「それとも、こうして欲しいか?」 「なっ……!」 下腹部を撫でられるように滑る手に握りしめられ、拒絶の声を上げようとした喉元に鋭い痛みが走る。 「が、あ……っ!」 一転して獣のように首筋に食らいつく男。 恐怖に悲鳴があがりそうになるがこの状態ではまともに発声出来るはずも無い。何とか抵抗しようにも両手を縛り上げられ、馬乗りになられた状態では足をバタつかせるのも効果がない。 徐々に歯の位置が上にずれ、うっすらとできた傷跡を舌がなぞる。 「あ、や……」 後頭部で乱暴に髪を掴む手、もう一方は絶え間なく愛撫を繰り返し躰が熱を帯びていく。だが獰猛な牙が唇に届く頃には腕の拘束をなんとかして解いていた。 突き放した男の口元で、自分のそれに差し込まれるはずだった舌が行き場を求めていた。
両手さえ自由になれば。突き飛ばすのも容易いと思っていたはずだったが、思うように力が入らずそれ以上に到らない。 「……まともに抵抗する気は無いのだろう?ここは、少なくともな」 欲情の証を撫で上げられると躰がビクリと震える。 中心を、胸の突起を、撫でられる度に零れる吐息はもう押さえられなくなっている。 のしかかられればもう突き飛ばすだけの力も無くなっていた。 「や、やだ……」 ただ自らの痴態を認めたく無い思いに声が震える。 最後の抵抗のつもりで突き出した腕は、次の瞬間別なものの相手をせねばならなくなった。 「どうやら……こうせねば素直にはならぬようだな!」 「ぐ……うっ……!」 首を締め上げる腕にしがみつく。ぼやけていく視界と息苦しさの中、ハミルトンの瞳に宿る狂気に身が竦む。 生半可に抵抗すれば殺されると、そう思わせるのに十分だった。 その後はもはやなすがままだった。声をかみ殺すことだけが最後の抵抗であったが、もはやそれさえままならない。 「その涙は屈辱か?それとも……なあ?」 愛撫の度に漏れる蜜のような声。それを指摘される度に増す羞恥が躰の熱を上げる。粘性の唾液を纏う舌が頬をなぞり、それが口腔を犯し始めて反対側の頬をなぞる指にまとわりつく粘液が自分のものと気付いて愕然となる。 その呆けた意識を容赦なく貫く痛みが襲う。 「―――っ!!」 悲鳴を上げる力も無いはずの躰が声にならぬ叫びを上げる。 容赦の無い行為に抵抗しようにも奥深くまで貫かれ揺さぶられる状態でそれが叶うはずも無く、苦痛が激痛に代わる。だがその中で僅かな快楽が喉から微かな嬉声を零させる。 その後のことは記憶に無い。ただ長い間揺さぶられ、躰の中で熱いモノが迸った時に上げた声だけが陵辱の終わりを告げていた。
もっとも、その頃にはブレイズの体力も限界をとうに過ぎていたのだが。 ハミルトンの方も似たような状況のはずが、まだ何かしようとしてきているのを腕を突き出して拒否する。 「一体……何が……」 「自分を陵辱した相手への言葉がそれか。相変わらず優しいな、お前は」 声を発した自分の意図も、生理的な涙で濡れた瞳をハミルトンがどう見たのかも、もう解らなかった。 だが鳩尾に撃ち込まれた拳に与えられた痛覚が引き戻した理性はハッキリと覚えている。 あの甘い香りが、狂気の始まりの場所を教えた。 「オーレッドで……何を見て来た?」 その後に髪を掴まれ、壁に打ち据えられた痛みも、その後にハミルトンが見せた追いつめられた表情に感じた哀れさも。 「地獄の淵さ……どうせ逃げられぬ、お前も、私も……!」 −俺は、逃げ切って来たぞ− サンド島中を照らすサーチライトに意識を取り戻したハミルトンが最初に思い出したのはその言葉だった。 −これでお別れだ− ブレイズの名に反した冷たい瞳と銃口を向けて言い放たれた言葉。 意識を失ったのは、死んだからだと思っていたがどうやら違うらしい。 ナガセに殴られた顔面とは別に鳩尾が酷く痛む。 逃れられなかった自分は、これから彼等を追わねばならない。 いや、それとも……。 手元には銃が残されていた。 それをこめかみに当てたとき「計画の破壊者」の名を持つ女神の横顔が脳裏を過ぎった。 「相変わらず優しいな……君は」 甘い香りがまだ、部屋には漂っている。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 途中で規制に引っかかりかけたモナ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| で、ACESで派手に振られると | | | | \ | | |□ STOP. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ビデオ棚初投下でした | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )無事投下できてよかた | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
萌えた、が >で、ACESで派手に振られると ワロタ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | エネエチケエ硝酸理科・節木大好きの節木兄さん圭×○子だモナ。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| ほんのり擬人化。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
432 :
1/7 :2005/10/08(土) 02:48:45 ID:W3MD3X+N
「好きな子についイジワルをしてしまう」 という話を初めて聞いたときは、何故わざわざ意中の人に嫌われるようなことをするのかと 理解に苦しんだ。 そして、もしも自分に好きな人というものが出来たときには、優しく接し、スマートにリードし、 必ず相手の心を奪ってやろうと思ったものだ。 きっと簡単に出来るはずだ、そう考えていた。 考えていたのだが。 数メートル前方にたたずむ○子の華奢な背中を、圭はじっと見つめていた。 (落ち着け、落ち着け……つとめて冷静に、平常心をもって声をかけるんだ) 今日こそは何かしらアプローチをするのだ、小粋な言葉で自分に興味を抱かせ 今後の進展につながりうる何らかのアクションを起こすのだ、と心に決めてきたのだが、 いざとなってみるとどうも上手くいかない。 相手の姿を認識しただけで、心臓がびくりと跳ね上がった。 無性に喉がかわいてしかたがない。 心がざわざわと落ち着かない。 そんな状態のまま、かれこれ数分が経過していた。
433 :
2/7 :2005/10/08(土) 02:49:33 ID:W3MD3X+N
(こんな奴を相手に何をビクビクしているのか、自分でも理解できない) 目ではしっかりと○子の姿を追いながら、不可解だ、と改めて圭は思った。 容姿が突出して優れているわけでもなく、博学で聡明だというわけでもなく、 子どもっぽくて負けず嫌いで。 だがそんな○子の体に、自分以外の仲間がプラグを差し入れる瞬間、 それを待ちきれないといったように○子が「早く、早く」とねだる瞬間、 どうしようもない嫉妬が圭の心を焼き尽くすのである。 そして圭がわざと嫌味ったらしく知識を披露したとき 「し、知ってるよ」と見栄をはる姿に、 ああまた意地の悪いことを言って嫌われてしまったと深く後悔すると同時に いとおしいという感情がどうしようもなく湧き上がってくるのだった。 自分で自分がコントロール出来ない。 こんなに冷静さを失ったのは初めてだった。 体格も知識も自分より優れているとは思えない相手にこんなふうになるなんて、 まったくわけが分からず、不思議だった。 そして気付けば自分は、不思議なことが大好きな性分だった。
434 :
3/7 :2005/10/08(土) 02:50:21 ID:W3MD3X+N
(いつまでこうやっているつもりだ!) 自分で自分に喝を入れ、圭は目を閉じて大きく深呼吸をした。 相変わらず心臓は大きな音を立てているが、それでも少しは落ち着きが戻ってきた。 戻ってきた気がする。 やはり気のせいかもしれない。よく分からない。 依然として半ば混乱している頭とは裏腹に、足は勝手に○子の元へと向かっていく。 「やあ」 思っていたよりずっと落ち着いた声が出た。 口元に笑みさえ浮かべることが出来た――といっても爽やかな微笑ではなく、 ほのかな皮肉ささえ感じさせるものだったが。 大体いつもこうだ。心の裏側はずっとパニック状態なのに、声も表情もまったくと言っていいほど 心情を反映しない。頭よりも体の方がずっとクールだ。 ○子が驚いたように顔を上げる。 くりくりとした目が真っ直ぐに圭を見据え、再び心臓が跳ねる。 「胸をわしづかみにされる」という表現は本当に的確だ、 などとまったく関係のないことが脳裏をかすめる。 「……やあ」 何だかバツの悪そうな、困ったような表情を浮かべて○子が答える。 ああ嫌われている。でもそんな顔をしてもやはり可愛い。 ふと○子の手に何かが握られているのに気が付いた。植物のようだ。
435 :
4/7 :2005/10/08(土) 02:51:10 ID:W3MD3X+N
「――何を持ってるんだい?」 「さっき、摘んできたんだ」 小さな手のひらがゆっくりと開かれる。 「ああ……ラベンダーの花だね。知ってたかい? ラベンダーはシソの仲間なんだよ」 「ふうん」 丸い瞳をさらに丸くして、○子は感心したように圭を見る。そして慌てたように、 「知ってたよ!」と付け加える。 その仕草がてんで子どもじみていて、だけどたまらなくて、 ついいつものように意地の悪いことを言ってみたくなる。 「まさか君、ラベンダー以外のシソの仲間を知らないんじゃあないよね?」 うっ、と小さな声をもらした後、しばらく俯いて、勢いよく顔を上げて、 「そそそんなことないよ」 と、精一杯といった感じで叫ぶように○子は答える。 可愛いなあ、とつい口元が緩む。きっと○子には嫌味な笑いに見えていることだろう。 しまった、またいつものパターンじゃないか。
436 :
5/7 :2005/10/08(土) 02:52:03 ID:W3MD3X+N
気が付いたときにはもう遅い。怒ったような、しかも少し泣き出しそうな表情をうかべて、 ○子はくるりと圭に背を向けてしまった。 さすがに笑いも引っ込んだ。 ○子の背中に、拒絶、という文字が張り付いているようにさえ見える。 こんなつもりじゃなかったのに。 いつもいつもこうだ。どうしたらいいのだろう。 豊富な知識も明晰な頭脳も、○子の前ではまったく役に立たない。 (傷つけてしまっただろうか) そう思うと、「嫌われた」と思うよりはるかに大きな後悔が圭を襲った。 いじめてやりたいわけじゃないのに。 心を奪うとか、好きにさせるとか、そんなのもうどうでもいい。 せめて嫌な気持ちにさせたり傷つけたりしないようになりたい。 でもどうすればそれが出来る? どうしたらいいんだ? 大好きなのに。
437 :
6/7 :2005/10/08(土) 02:52:46 ID:W3MD3X+N
鼻先をくすぐるやわらかな髪の感触に我に返った。 圭の腕の中に、ぎこちなくこわばった薄い体がある。 無意識のうちに、自分が○子を後ろから抱きしめしまったのだと理解するには、 しばらく時間がかかった。 (どうしてこんなことをしてしまったんだ!? いや、それよりもこの状況、どう言い逃れをすればいいんだ!?) 理解した後にはさらなる動揺と混乱がやってきた。 「――君は、」 ちっとも働かない頭に、○子の小さく震えたような声が届く。 「僕のことが嫌いなんだろうと、ずっと思ってた」 何を言ってるんだ。 そんなわけないじゃないか。むしろ大好きなんだ。 それこそ不思議なくらいに。 感情があふれかえる。胸どころか、全身が鼓動しているようだ。 (違うって言わなくちゃ) 思いに反して、渇ききった喉は上手く声を出してくれない。 ゆっくりと、左右に首を振るのが精一杯だった。 目で見えなくとも、耳元に当たる髪の感触でそれが分かったのだろう、 緊張しきっていた華奢な体から、ふっと少し力がぬけた。 「……良かった」 ○子は呟いて、少し笑ったようだった。 小さな体を強く抱きとめていた両腕が一気に脱力した。 ○子はするりと腕の中から抜け出て、圭に向き直る。 そしておたおたしている圭の目の前に、持っていたラベンダーの花を差し出した。 「あげるよ。前に好きだって言ってたでしょ?」
438 :
7/7 :2005/10/08(土) 02:53:29 ID:W3MD3X+N
いつも皮肉な笑いを浮かべている唇が、間抜けにぽかんと開いているのが自分で分かった。 言った。確かに言った。好きな花はラベンダーだと。 けっこう前に。何の気なしに口にしたことだ。 それを覚えてくれていたのだ。 受け取る手は震えていたと思う。 ろくにありがとうも言えないまま、圭は踵を返し、 いつもクールな彼にはてんで似つかわしくない全力疾走でその場を後にした。 言えば良かった。 僕は君が嫌いなんじゃない、君が好きなんだ。そう言えば良かったと、圭は走りながら思う。 しかしまたすぐに思い返す。 (きっと伝わらない) 今言ったところで、それがどういう「好き」なのか、どんな思いを抱いているのか、 きっと○子には伝わらないだろう。 だって今までさんざん意地悪ばかりしてきたのだ。 自分の感情と、相手の認識。きっとこの間の溝は自分が思っているよりも大きい。 それをはやく埋めてしまいたい。 でも一体、どうすればいいんだ? 結局思考はいつもの疑問に行き着いてしまう。 (なんだか涙が出そうだなあ) ほのかなラベンダーの香りを味わいながら、悩み苦しみながら走っている圭は、 ひとり残された○子がつま先を見つめながら一言、 「不思議だなあ」 と、呟いたことを知らない。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ エロも何もねーな | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
くそっなんだかよく分からん生き物どもだが萌えた…。>439GJ!
>439GJ! ○子が「不思議だなぁ」と呟いたのが気になる。 文脈的に分かる気もするんだけど、番組中にでてくる お決まりのフレーズだったりするんだろうか。 とりあえず、放送時間を調べてこよう…
>439グッジョブ! 自分もあのわけわからん生き物共に 萌えさせられてたんで嬉しい。 プラグイン時の「早く早く〜」は、 そういう意味じゃないって知っててもヤバスw
その生き物を見たくて画像を探したが見つからず。無念。
>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )投下します。 エロゲ同級生2 SS版 主人公×コンビニ兄ちゃん
445 :
1/7 :2005/10/08(土) 17:45:57 ID:4ISrKlql
俺は知っている。 「いら、……またお前かよ」 竜二が舌打ちをした。コンビニセブンスマート。 けちなオーナーのせいでバイトはいつも一人しかいない。 竜二は両手を腰にあてて面倒くさそうにいった。 「残念だったな。ひろ子はいないぜ」 「まじか!」 しまった、という表情を俺はしてみせた。けれど本当は知っている。俺は知っている。 ひろ子は俺の通う学校の男子生徒が根こそぎ憧れて コンビニフリークになってしまうような美人バイトだが、 俺がここに来る理由は彼女にはない。 「じゃあ、さっさと帰れよ。お前、本当にここによく来るな」 俺はここぞとばかりに言ってやる。 「バカだなぁ。俺は君に会いに来てるんだよ」 「……」 さすがに芝居がかりすぎていた。呆れられている。
446 :
2/7 :2005/10/08(土) 17:46:34 ID:4ISrKlql
「そんな可愛そうな子を見る目で見るな。 客商売だってのに本当によくそんな態度が取れるなぁ」 「お前が客だったらな。ったく、たまにはなんか買えよ」 「分かったよ。おみくじを引いていこうかな。ある?」 「ねぇよ!」 怒りながらも真面目に受け答える竜二に俺は思わず笑みをこぼす。 それが気に食わないらしく、竜二はまた舌打ちをした。 「大体、コンビニ入ってすぐレジにくるな、レジに。店内の商品を見ろ」 「なんでだよ?レジの周りにだって商品あるからいいだろ?」 俺はふと視線を上の方に向ける。 「……あのな、未成年にゃ煙草は売れないからな?」 ……自分だって未成年のくせに。俺は知っている。 俺がこのコンビニに入って竜二と出会ったのは先週のことだ。 それが2学期終業式のことで、今現在俺は、冬休みを利用して足繁く通っているわけだ。 最初は軽薄そうなにぃちゃんがいるなぁ、と思っていたが、 見た目に反して妙に生真面目だったのが面白くてからかいつつも色々と話をした。 俺のような奴は無視してればいいとも思うのだが、竜二はかなり律儀な性質らしく、 聞けばたいがいのことは答えてくれた。
447 :
3/7 :2005/10/08(土) 17:47:16 ID:4ISrKlql
勢いづいて聞いてもいないことまで答えてくれることもしばしばあった。 少し年上に見えた彼は中退、のちフリーターの道を辿った同い年の男だった。 18歳で職歴2年。それはそれで立派な一つの生き方だと思うが、 彼は俺のようなお気楽学生を目の敵にしている節があるので、 どうやら自分がいきたくて進んだ道ではないようだった。 詳しいことはよく分からない。 ただ、一つだけはっきりしているのは、 嫌われているのは学生というカテゴリーであって俺自身ではないと言うことだ。 「なに人の顔見て物思いにふけってんだよ。 言っとくけど、どんだけ頼まれても煙草は売らないからな?」 俺は我に返る。 「……別にいらないよ、煙草なんて」 「ならいいけどさ。で?暇つぶしなら帰れよ」 「コンビニってヒマツブシするためにあるんじゃないのか?」 「もしそうだとしても、お前はするな、って言ってるんだよ」 「差別するなっつーの」 「特別扱いだ、喜べ」 竜二がにやり、と嫌みったらしく笑う。 それなのに特別の一言に気分が浮上する。我ながら、馬鹿だ。そんなの俺は知ってる。
448 :
4/7 :2005/10/08(土) 17:47:46 ID:4ISrKlql
「ほらもう、俺、棚卸するからさー、男同士でずっと話をしてても楽しくねぇだろ?」 「確かにな」 俺は嘘をつく。すっげぇ楽しいよ、お前と話すためにここに来てるよ、 あわよくばカウンターに押し倒したいよ、などと本音で答えては、関係をぶち壊してしまう。 俺は男も女もどっちもこいだが、竜二は多分、というか絶対完璧にノーマルだろう。 彼女はいないと言っていたが、だからといって先週知り合った男に心も体も差し出す道理は無い。 無茶だ。そんなこと俺は知ってる。 俺と話すとき、面倒くさそうだったり怒ったりしているが実はまんざらでもなく、 話してると楽しいと思っていることは確かで、俺の事を本気でうざったくは思っていない。 それは知っている。だが別に好きではないだろう。 ちょっと面白い奴くらいの認識はあるだろうがそれは恋愛感情じゃない。 俺は抱きたいと思うほどには竜二のことが好きなわけだが。好きなどというとうそ臭いかもしれないが、 「恋に落ちるのに出会ってからの長さなんか関係ないんだぜ」 おっと、自分に酔いすぎて思わず声に出していた。竜二が俺を覗き込んでくる。 その表情は2割が心配、1割が呆然、残りが引き気味だ。
449 :
5/7 :2005/10/08(土) 17:49:02 ID:4ISrKlql
「お前、なんか悪いもんでも食ったのか……?」 「どういう意味だ」 「熱でもあんのか……?」 それには答えず俺は竜二の髪の毛に触る。目の前に近付いてきたこいつが悪い。 「触るなっ!」 「いや、寝癖かと思って」 「お、お前なぁ、この髪型にするの時間かかってるんだぞ」 そんなこと俺は知ってる。 「あっそ」 めちゃくちゃな色に何年間も染め続けてきたのだろう髪は指通りがよろしくない。 「撫でるなっ」 「別にいいじゃん」 「よくねぇっ」 竜二は頭を振るった。それから俺に聞いた。 「……お前、男が好きなのか?」 「気持ち悪いことを言うなよ」 俺は心にも無いことを言う。はいそうです、などと答えた日には二度とこいつの前には姿を現せない。
450 :
6/7 :2005/10/08(土) 17:50:26 ID:4ISrKlql
「違ったか?俺って、こう見えても男にもてるんだぜ?」 「…………それって全然自慢になってないぞ」 「そっか?」 俺はちょっと焦る。いや、ちょっとまて、つまりこれは、 ……千載一遇のチャンスなのか?いやでも待て、 男が好きだとは言ってない。言ってないが、もてる、と言っているということは 少なくとも男が好きな男に耐性があるということだよな? 待て待て待て、もてるってそもそもそういう意味か? 「どうしたんだ?」 「いや、あー、別に……」 「なんでもないのか?ならもう帰れってば」 「いや、まだ帰らない」 「いつまで待っても今日はひろ子こねぇぞ?」 「いや、だから」 俺は思わず真顔になる。 「俺はお前に会いたくて来てるんだよ」 「……」 沈黙。竜二はわずかに驚いた顔をした。 最初に言った時よりも俺があまりにも真剣だからだ。 なにやってるんだ、俺は。気持ち悪い、とか言われて終わりだぞ。 そんなこと知っているだろう。
451 :
7/7 :2005/10/08(土) 17:51:43 ID:4ISrKlql
冗談にしてしまおう、まだ、今なら間に合うと、 俺が口を開きかけたとほぼ同時に竜二が口を開いた。 「よせよ、俺にそういう趣味は無い。 ……まぁ、少しだけなら考えてもいいけどさ」 冗談めかして竜二が言った。だが、それを聞いた瞬間、 俺の理性はものすごい勢いでぶちぎれた。 竜二の襟首を掴み引き寄せ、口付けしていた。 俺は知っている。 この店の監視カメラがハリボテだってことも、この時間には客が全く来ないってことも。 だから、少しくらい長いキスをしたって誰にも見られないってことも。 俺は知っている。 けれど、竜二がこのとき既に俺の事を好きだったってことは、 あと数ヶ月たち、いくつかの試練を乗り越えて晴れて恋人同士になり、 そこからさらに数ヵ月後、同じ布団の中で、夢うつつの中竜二が語るまで、 俺は知らない。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )オワリ 勿論ゲーム本編では落とせません……
押し入れからSS引っ張り出したくなる勢いで萌えがっ……!
>>444 GJ! 私も望んだエンディングですよ。ほんとありがとう。
>>444 ゲームの完全ガイドを引っ張り出しました!
ガターンを引っ張り出したら落とせないことに苛立ちつのるな・・・
18禁BLゲー「そし僕」妄想SS投下した135-143です 需要無さそうですが、 拙い文章にGJくれた姐さんいらしたので 懲りずにもう一本 |>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )では、また蒼/山×赤/井で
最後に蒼/山に会ってからもう10日近く。 それぞれ課題レポートの締切りが幾つか重なって、会う暇も無かった一週間。 おまけにその直後から蒼/山は、親戚の結婚式に出席するとかで親の実家へ行って しまった。こんなに長い間顔を合わせていないのはいつ以来だろう。今日も、一人 大学からの帰り道を急ぐのが、寂しい。 歩きながら、明日からの授業には出ると蒼/山は言っていたのを思い出す。 もしかしたらもう帰ってきてるかもしれない。そう思うと自然に足は蒼/山の住む アパートへと向かっていた。 アパートの近くまで来た所で、蒼/山が帰ってきていれば、一緒に夕食をとるのも 悪くないと思い付き、途中にあるスーパーに立ち寄る。 「やっぱりカレーかな…」 独り言をいいながら、必要な材料をカゴに入れていく。店内をひと回りし、レジに 向かおうとしたところで、よく見知った姿を見つけた。いつものラフな服装ではなく 何故かスーツを着ている。そのせいか随分雰囲気が違うけれど、確かに蒼/山だ。 暫く会っていなかった上に、見慣れないスーツ姿の蒼/山が新鮮で思わず観察してしまう。 声もかけず、蒼/山に見入っていると、向こうも俺に気付いたらしくこちらに近寄ってきた。
「ただいま、瞭」 「お、お帰り… 修/平」 顔を合わせるなり、満面の笑顔でそう言われてしまった。 『久しぶり』ではなく、『ただいま』という挨拶がくすぐったい。漂う雰囲気が、いきなり 甘ったるいのは気のせいか。 「スーツなんか着てどうしたんだよ?」 「ああ、式が終わってから、直接こっちに帰ってきたんだ。……早く、瞭の顔が見たかった」 「…たまには、実家でゆっくりしてきたらよかったのに」 こういう時、蒼/山は臆面もなく恥ずかしい台詞を口にする。 それが、妙に照れくさくて、ちょっと突き放した言い方になってしまった。 「そういう瞭はこんな所で何してるんだ?わざわざ俺のアパートの近くで買い物なんかして」 仕返しのつもりか、意地悪な質問を、嬉しそうな顔でしてくる。 どうにも、蒼/山には行動パターンも考えている事も読まれてるらしい。 「…意地悪だな修/平は……」 その目に全てを見透かされそうで、思わず目を逸らせた。 彷徨わせた視線の先には、蒼/山の買い物カゴ。そのカゴの中と、自分のカゴの中を 見比べて思わず苦笑した。全く同じ物が入っている。 玉葱、人参、じゃがいもに鶏肉。牛乳にヨーグルトに卵。中辛のカレー粉に至っては ご丁寧にメーカーまで同じだ。蒼/山も気付いたらしく、可笑しそうに言う。 「なんか、一緒だな」 「そうだね…」 「離れていてもココロは通じ合う、ってやつかな?」 「…ちょっと違うよ、それ…」
半ば呆れながらも、何処かで自分も同じ事を考えていた。 でも、こんな些細でつまらない事では二人の思考は重なるけれど、もっと奥深いところの 気持ちはどうなんだろう。 一瞬胸をよぎる幾つかの言葉の断片。 久しぶり。元気そうだね。俺が傍に居なくても平気だったの? 俺は会えなくて寂しかった。いつも隣に在る、体温が、呼吸が、 ほんの十日感じられないだけで、あんなに物足りなくて。 だから 早く、二人っきりになりたい。早く、修/平に、触れたい、触れられたい。 『修/平もそう思ってくれてる?』 でもそれは俺のエゴ。わがまま。 だからその言葉は口にせず、悟られないよう、他の言葉で無理矢理話を変える。 「俺、あと、アイス買って行こうと思うんだけど」 「アイス?」 「辛いもののあとって、食べたくならない?」 「そうなのか」 「俺はそうなの。修/平はどうする」 ストロベリーとマカミディアナッツのカップアイスを手に取りながら尋ねる。 「うん?俺は別に……。いや、やっぱり…」 暫し考えた後、悪戯っぽく笑ったかと思うと、顔を近づけてくる。かわす間もなく 「俺のデザートは、瞭がいい」 なんて、すぐ耳元で囁かれ、なんだか物凄く恥ずかしくなって俯いてしまう。 上目遣いに蒼/山の様子を伺えば、余裕の笑みを浮かべて俺を見てるから、少し悔しくて 「……修/平、その台詞お約束過ぎ…」 拗ねたふりをしてみるけど、喉の奥にはさっき飲み込んだわがままな台詞。 ああもう、今、言ってしまおうか、修/平?
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)ただのむず痒い話になっちゃった… ちなみに、食後にアイスクリームプレイが繰りひろげられた模様 自分には書けんかったorz もっと修行してくる
>>444 元ネタ知らないけど禿げ萌えた。ゲームやってみたくなったよ。
ものすごい亀だけれども、>113GJ! 素化派ーで気になって、見ようと思ってたから 色々ニヤニヤして見てしまいそうです
昔書いた2001年バイク乗り話が見つかったので、懐かしさのあまり投下します。 おっさんバイク乗りが死んじゃった後の、馬島青年の話。 |>PLAY ぽちっとな。
「気乃?おいっ!気乃!気乃!!」 部屋中に脚原さんの声が響いたその時、涙が一つコーヒーカップに吸い込まれていった…。 「気乃さん…」 二人きりの、静かな空間。 脚原さんは、俺に気を使って外に出て行っちゃった。 目の前には安らかな寝顔の気乃さん…。 そっと指先で、かすかに残る温もりを辿っていく。 「もう…冷たくなっちゃうんだね…」 あっけなく消えていく温もりが名残惜しくて。 少しでも長く感じていたくて。 ゆっくりと口唇を重ねた。 ……コーヒーの匂いがする。 温もりと一緒に届いた…最期に気乃さんが飲んだコーヒーの匂い。 ふと頭によぎったのは、初めて気乃さんにコーヒーを出した時の事だった。 『お前の入れるコーヒーは美味いな…』 そう言って優しく微笑んでくれた気乃さんを、俺は好きになって…。 本当の事を言うと、奪われた未来も亜議都の力も俺にはどうでも良かった。 気乃さんの側にいて…ずっとこのまま二人でいられたら。 それが、たった一つの願いだったのに。
「気乃さん…」 気付けば、俺の頬は涙でぐしゃぐしゃに濡れていて。 「あ……泣いてちゃ、駄目だよね。気乃さんに笑われちゃうよね…」 袖で乱暴に涙を拭う。 そして、気乃さんが褒めてくれた笑顔を作ってみた。 『功次…』 気乃さんの最期の声が、優しく俺を抱きしめる。 「ありがとう…気乃さん」 サングラスの奥に隠していたその瞳は、俺じゃなくて“マサト”さんを見ていた事。 誰よりも近くで分かってたよ。 だから。 最期に『俺』を見てくれてありがとう。
「好きだよ、気乃さん。ずっと、気乃さんだけを見てたんだ…」 ぽろっ…。 一つ、また一つと気乃さんの頬に俺の涙がとめどなく落ちていく。 ごめんね、気乃さん。 男のくせに…って笑われてもいいんだ。 お願い、今だけ。 今だけは泣いてもいいかな…。 「気乃さんに出逢えて良かったよ。絶対に、これからも…」 気乃さんの事…気乃さんを愛した事忘れないから。 だから…。 「…っ…気乃さぁん……!!」 もう少し、このままでいさせてよ…。
□STOP お目汚しスマソ。 エラーやらで、スムーズに投下出来なかった…。 昔書いた奴だから恥ずかしい_| ̄|○ ちなみに本命は禿刑事でしたと呟いてモルスァ。
>>381 遅レススマソ
でも、この感動をこのモエを伝えたかったっ!!何?このナイスカポーッ!
すごいっ。すごすぎっ!ありがとうっ!ありがとうっ!!
新境地開拓したよぅ。久々にキタ。原作本頼んで…来るっ。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 聖域っぽくて手がだせなくてさ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 聖域なのにいきなり鬼畜チックってどうなのコレ | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 全員片思いストーリーの896*801兄弟の真山絡みです。 本スレはありますが、ちょっと鬼畜臭いので投下を見送りました。 サイトを作る勇気もありません。しかも896アヌメ萌えだったもので、一部原作と違うかもしれません。ご了承クダサイ。
忍の瞳に、パソコンの画面が映りこんでいる。 忍は淡々と作業を進め、時折深く瞬きをし、小さな溜息を吐いた。 いきなり大学と友達を放って出てから、すでに2週間が経っている。 兄の馨にウィークリーマンションの一室に閉じ込められて、忍は鬼のような集中力で依頼をこなしてきた。 今は映画のためのCGを製作している。 もう少しすれば作業も終わる。そうすれば、後は監督が何とかするはずだ。 「資料、資料はー・・・・・・っと」 手を伸ばした先に資料は無い。 動きを止めて少し考えた後、「あぁー」という声とともに、イスの背もたれに深く体重をかけ消沈する。 ―買ってきてなかったか・・・・仕方ないな・・・・・・― 溜息を吐いてデータを保存し、電源を落とす。ブゥン、という情けない音とともに、ディスプレイに闇が戻った。 その闇に、人影がチラつく。 「・・・・忍、終わったのか?」 ディスプレイに反射して、兄の馨の姿が見えた。 ディスプレイ越しに一瞬視線を合わせ、忍がすぐに逸らす。 「終わってないよ」 「お前はやるとなったら止まらないからなァー」 低く笑いながら、馨は忍の肩に手を置いた。避けようとする忍を捕らえるように、ゆっくりと腕を回し、抱きしめる。 「大学に戻りたくなったか?」 「・・・・・・」 「皆に会いたいだろう」 言いながら、馨は忍の耳元に唇を寄せた。忍の細かい吐息が、空気を震わせる。 優しく触れながら、馨の手は忍の体を下っている。 兄の不穏な動きに対して、忍は体を捩ってさりげなく抵抗した。 馨は囁くように告げた。 「俺は、お前が今一番会いたい人がわかるんだ」 「誰にも会いたくない」 忍の声が震え、頬を汗が伝った。嘲るように、子供をあやすように馨が笑う。 「素直じゃないな、お前。真山君だろ?一番会いたいのは」 「・・・ッ」 忍が息を呑んだ。
馨の手が、ジーンズのチャックを開き、トランクス越しに触れている。 忍は頬を紅潮させ、眉間に皺を寄せて、ディスプレイの中の兄を見つめていた。 「や、やめ・・・・」 「子供のフリして振り回して、甘えて、困らせて、真山君にどうしてもらってたんだ?」 「こんなの、おかしいだろッ・・・・」 「優しくしてもらえたのか?」 馨は忍の耳にぴったりと唇を寄せて囁く。トランクスの間をぬって長い指が直接忍のものに触れた。 「!!」 長期間禁欲生活を強いられていた忍の体は、驚くほど従順に刺激を伝えた。 根元からゆっくりと扱き出すように指を絡ませる。人差し指で先端をしつこく弄る。 忍が大きく首を反らせて仰け反った。 「あ・・・・あ・・・・」 「こんな風に、優しくしてもらってたよな」 「やめ・・・・・」 「俺が仕掛けたカメラに映ってたから、全部。」 「・・・ぅンッ・・・・やめろよッ」 「あれ見て思ったんだが、お前誘い方をもうちょっとバリエーション豊かにしたほうがいいぞ。」 皮肉っぽく笑いながら、馨は忍の頬にキスをした。 忍のショックはすさまじかった。 兄が隠しカメラを仕掛けるまで自分に固執していたという事も、真山との関係を知られていたという事も、 そして今その事を「脅し」のように告げながら執拗に体を責めてくるのが、まぎれもない兄だという事も、 すべてが徹夜明けの馨に圧し掛かかる。 朦朧とした意識の中で忍の息は荒くなる。両手が兄の腕に必死に抵抗している。 しかし抵抗むなしく、力なくうな垂れていた忍のモノは素直に起立し、だらだらと透明な液を吐き出していた。 忍が声を詰まらせ、自分に問いかけるように呟く。 「なんで・・・なんでこんな・・・」 「真山君が心配してるだろうな。"あの感じやすい体が欲求不満になっちゃいねーか"って」 「あ・・・ッ!」 「この体であれだけ貪欲なのが、信じられない。」 双球をもみしだきながら、馨の指が忍のモノを強く擦り揚げる。 「あああぁぁッ!」 忍は声を上げると、刺激に身体を跳ねさせ、すがるように兄の腕に身体を寄せた。
困惑した表情の忍が間近の兄を見つめる。 「"真山"って呼んでもいいぞ」 鼻で笑いながら、むしろそれを強制するように馨が言い放った。 「俺を、"真山"って間違えて呼んでも、怒らないから。」 ―この人は―何を考えているんだ!?― 「うあぁッ!」 忍が嬌声を上げる。馨が裏筋をやんわりと撫で上げ、先端に指を突き立てていた。 馨の手の平には、熱くなった忍の躍動がはっきりと伝わっている。 「・・・・ぁあぁッ・・・・やめてくれ!!」 「"森田さん?やめてもいいんですか?"」 「・・・ッ!」 「"森田さん、苦しいなら言ってください。"」 「やめ・・・て・・・」 忍の唇から、唾液が落ちた。目の奥が熱くなり、視界が揺らぐ。 馨の人差し指が、尿道に割り入ろうとしていた。 わなわなと唇を震わせ、手をデスクに突っ張り、忍は快感に抵抗する。 馨の声色が真山とかぶって、忍の聴覚を刺激した。 「"森田さん、素直になってくださいよ"」 「ぁ・・・く!」 「"本当に可愛い人ですよ、貴方は。俺がどれだけ好きかなんて少しも気づいていない。"」 「や・・・ッ、真山ッ」 忍の瞳から涙がこぼれた。 昔、真山から言われた言葉がそこにあった。それを引き金に忍の意識に真山が現れ、支配する。 思わず忍が漏らした言葉に、馨は満足げに唇を歪めて微笑む。 「"森田さん、もう限界じゃないですか?"」 「・・・・真山、真山!」 「"どうしました、もうイキますか"」 馨が手の動きを早めると、忍は身体を委ねきって、イスを軋ませる。 忍の手が耳元にある馨の髪に触れると、そのまま抱くように馨を撫で続けた。
「真山ッ!あぁぁ・・・」 「"いいですよ、お好きな時にどうぞ"」 「俺・・・・もう」 忍は潤んだ瞳で馨を見つめる。 ふわりとした、茶色の髪の毛を。眼鏡のレンズ越しに見える、真剣な眼差しを。 そこにいるはずのない真山を、忍は必死で見つめた。 「真山・・・ッ!」 悲鳴にも似た忍の声を聞いて、馨は低く笑った。右手を動かし、カリ首をなぞって根元からしごき上げる。 忍は短く深い息を吐くと、「んッ」と声を上げ、キーボードに精液をぶちまけた。 「――はぁっ・・・・はぁっ」 「忍。」 「・・・・・っ・・・」 ボンヤリした頭を支えるように、額に手をやり、忍は俯いた。呼びかける兄の声にも反応しない。 「忍、しっかりしろ」 「・・・・はぁっ、はぁっ」 ただひたすら息を吐き、冷静さを取り戻そうとしているかのように、馨を無視する。 馨は忍の視界に強引に割り込み、イラついた声で言った。 「いいか、忍。強引に襲ったのは、俺だ。」 「・・・・」 「忍。俺だ。真山じゃない。」 焦点が馨の顔に合うと、忍は目を見開いた。 「なん・・・・」 「真山は忘れろ。お前の作風に影響が出てる。」 「なんで・・・・」 呆然とする忍から身体を離し、馨は汚れた右手を忍の顔に撫で付けた。 べっとりとした、なまぬるい忍の液体が、頬をぬらぬらと飾る。 「抱いてほしけりゃ、俺に言え。いつでも抱いてやる。」 右手をハンカチで拭いながら、馨が続けた。 「キーボードは壊れてても、クライアントが買うから気にするな。」 それを最後に、部屋を出て行く。 「・・・・真山ぁ」 忍の瞳から涙が零れ落ちた。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ ヒイィィ!!!オワリーオワリダー!! | | | | ピッ (・∀・;) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || | お読みいただきありがとうございました。
>468姐さん! 本誌で、896兄弟に萌えたばかりだったので、本当にうれしかったよ! GJ! めっちゃ良いです! 兄が鬼畜なのもいいし、真山のセリフで翻弄される忍が 最高です!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 映画 罪街 黒幕×殺人鬼ぬこらしいよ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| エロはあるけどぬるいって | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ケ七"ンは自分の息が上がるのを感じた。彼はどれだけ走っても、誰を殺しても、 息を乱したことは無かった。彼の心臓はいつもメトロノームのように恐ろしい正確 さで任務を遂行していた。 だが、彼の姿を見るとそのリズムは途端に狂いを見せた。 初めてそれを感じた時、ケ七"ンは自分が病気になったのではないかと思ってパ ニックを起こした。そんな彼を口アーク卿は優しく抱きしめた。 「ケ七"ン、怖がることは無いんだよ。ほら、触ってごらん」 口アークはケ七"ンの手をとって自分の左胸へと導いた。ケ七"ンは恐る恐る目 を開けた。 「私の心臓もどくどく言っているだろ?」 「……………」 「好きな人と一緒にいるとこうなるんだよ」 「……………?」 ケ七"ンは必死に手のひらの感触を追いかけた。確かに、口アーク卿の心臓の 音も、自分のそれと同じぐらい乱れて聞こえた。ケ七"ンは口アークの顔をくいい るように見つめていた。 「分かったかい?」 「う」 「だから、ほら、もう泣かないで………」 「……………?」 泣く?ケ七"ンは自分の頬を触った。そこは確かに濡れていた。ケ七"ンはそれを ぼんやり見つめていた。これは自分が流したのか、ケ七"ンは不思議な気持ちだ った。ケ七"ンは今まで泣いたこともなかったし、泣きたいと思ったこともなかった。 涙とは、殺される人間がよく流す液体で、女性の場合は男性の場合よりもよく多く 流れる。涙についてのケ七"ンの知識はその程度のものだった。それが痛いとき に流れるらしいということくらいはケ七"ンも犠牲者たちの言葉から分かっていた。 だが、自分は別に痛い思いをしたわけではなかった。血は一滴も流れていなかっ た。だったら、なぜだろう。
口アーク卿はぼうっとしているケ七"ンの顔を引き寄せると彼のめがねをゆっくりと 外し、頬を濡れた舌で舐めた。 「………あ」 濡れたものを感じた瞬間、頭がくらりとした。いまや、ケ七"ンの鼓動は乱れに乱れ ていた。体温が上がり息が熱くなる。ケ七"ンはこの不調の原因が口アーク卿にあ ることに気づいていた。彼に肩を抱かれて、体がぶるぶる震える。ケ七"ンは小さく 縮こまって、100メートル走った直後の犬のようにハアハア荒い息をしていた。 「ケ七"ン、どうしたんだ?」 口アーク卿はひどく優しく笑いかけた。 「あ、あああ………あ、あ、あ」 彼はなんとかして自分のこの状況を口アークに伝えようとした。だがうまくいかな かった。言葉は無力だった。いや、それよりも、自分が本当は何を求めているの かケ七"ンには分かっていなかった。ただただどうにかなってしまいそうだった。自 分を救えるのは彼しか居ない、ケ七"ンは口アークの服をぎゅっと握り締めて、し きりに声をたてた。 「そうか、熱いんだね。そういう時は……」 そういって、口アークはケ七"ンのシャツに手をかけた。ボタンが外されていくにつ れ、ケ七"ンは確かに少し気分がよくなった。だが、まだ足りなかった。口アーク卿 は、彼のズボンも、下着まで脱がせた。ケ七"ンはされるがままになっていた。時折 触れる彼の指先は、たとえようもなく心地よかった。 素肌をさらした彼を、口アーク卿はベッドに横たえた。白い肌が白いシーツに映る。 「美しい」 その口アークの言葉は、ケ七"ンに言ったのではないようだった。ケ七"ンは、その 言葉の内容よりも、彼の声の抑揚の方がずっと美しいと思った。口アークは陶酔 した目つきをしていた。不思議に、彼は少し落ち着いていた。ケ七"ンは全く羞恥 心を持たなかった。口アーク卿の光る瞳に見据えられても、居心地悪くはなかった。
「ケ七"ン………」 彼はケ七"ンの唇にキスをした。 途端に、ケ七"ンの体はまたどうしようもない渇きを自覚した。そして、彼は本能 的に自分のするべきことを悟り、自分にのしかかる男の首に両腕を絡ませた。 「あああ………お願いです」 口アーク卿は一瞬動きを止めたが、すぐに微笑んで、ケ七"ンの首筋にキスを繰 り返していった。 ケ七"ンには何もかもが信じられなかった。子供時代にレイプされたことはなんど かあったが、その時とこれは全く違っていた。彼にとってセックスとは単なる拷問 の一手段であり、彼がそれを受ける時は、体は常にも増して無感覚になっていっ た。 だから、これは何か別のものに違いない、ケ七"ンはそう思った。ケ七"ンは生ま れて初めて、必要とされている、と感じた。物心ついた時から広がっていた胸の 奥の隙間が埋まっていく気がしていた。ケ七"ンは彼の腕の中で声をあげ、必死 にしがみついた。心のままに声を出したのも初めてだった。今まで、そうしたい、と 思ったことすらなかったというのに。 彼は自分の全てだ、とケ七"ンは思った。そんなことを思うのも初めてだった。彼は 自分を抱いている男の腕に触れて、確かめるように撫でた。 「……………」 口アークは動きを止めて、微笑んだ。ケ七"ンは、今のこの気持ちを声に出したい と望んだが、彼はこの気持ちを正確に指し示す言葉を知らなかった。その代わり に、彼はその大きな目ですがるように口アーク卿を見つめた。 動きが再開された。体が熱くなり、頭が痺れた。やがてくるくるとまわる渦の中に ケ七"ンは飲み込まれていき、それを止めたいとも思わなかった。 「あっ」 内部に入っている男のものがいとおしく感じられた。汗で肌が濡れる。 今、彼が自分を殺そうとしたら、簡単に出来るに違いない。ケ七"ンはその考えが 嬉しかった。殺して欲しいと思った。体が熱い。殺して欲しい、と感じる
人間には、もうこの先二度と出会えないだろう。どうせ自分はいつか誰かに殺され て死ぬ、それ以外の生き方なんて出来ない、だったら自分の選んだ人間に、この 男に。 彼は目を開けた。 「……………っ!」 激しい波がケ七"ンを襲った。 「あっ、あっ」 開放に声をあげてのたうちまわる。快感にまみれながら、男が自分の中で果てる のをほのかに感じた。 白い光りの中でケ七"ンは目を閉じた。 ケ七"ンは眠りから目覚めた。広いベッドの中だった。首を回すと、とろけるような 笑みを浮かべている口アーク卿と目が合った。二人とも、服は着ていなかった。 「うなされていたよ」 ケ七"ンはうなずいた。夢を見ていた、あの「儀式」をはじめておこなった直後、彼に はじめて抱かれたときの夢だ。あの時、自分は初めて白い光りと救いを見たのだっ た。彼に抱かれて………。 口アーク卿は、いとおしげにケ七"ンの乱れた黒髪を梳いた。その感触は少しくす ぐったかった。ケ七"ンは口アーク以外には絶対に見せない微笑みを浮かべて、 彼の唇にキスをした。 血の匂いがした。 当たり前だ。多分、自分の息も血なまぐさいのだろう。食事の後なのだから。ケ七" ンは触れていた唇を離した。そして、口アーク卿の広い胸に顔を埋めて、どくどく いう彼の鼓動に耳を澄ませた。 「愛しています……」
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ キンチョウシタ--!! | | | | ピッ (・∀・;) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || | なんか詰まってて読みづらい…orz 初投稿なので勝手がわかりませんでした 読んでくださってありがとうございます
すげー震町の毛敏! GJ姐さん!
483 :
風と木の名無しさん :2005/10/14(金) 10:26:52 ID:D2IUgM1c
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 久々に見たよ 木皿津の泥棒猫モナ。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 写真屋 弟×兄だって | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
484 :
1/6 :2005/10/14(金) 10:28:00 ID:D2IUgM1c
真っ暗で肌寒い部屋に響く呼吸の音。 熱い呼吸を整えるので精一杯のくせに、 時々、俺の腕を必死に掴んで何度も名前を呼ぶ。 昔から俺がこの人に負けることは何一つなかったのに、 なぜかこの時ばかりは、俺は負けてる気がしてならないんだ。
485 :
2/6 :2005/10/14(金) 10:29:14 ID:D2IUgM1c
「糸屯くーん、起きてるー?」 酔って上機嫌のこの人は、真夜中だというのに勝手に俺の部屋に入ってきた。 「もう寝るんだけど」 「そんなこと言わないでよ糸屯くん。ちょっと話付き合ってよ」 こんな時ばっかり俺のことを君付けする。 「何で俺の部屋入ってくんだよ」 「いやね、さっきまでマス夕ーんところで飲んでたんよ、皆で。 もうすげえ盛り上がってさー。物産とか超バカでさ、」 「だから、何で俺ん所来てんだよ。自分の部屋行けよ」 「だって、さみしいじゃん、ひとり」 酔ってるせいなのか、えらくストレートだ。 普段なら、一緒にいるどころか、名前を出すのでさえ嫌がるのに。
486 :
3/6 :2005/10/14(金) 10:29:58 ID:D2IUgM1c
「…俺が迷惑だから自分の部屋行けって」 「何で。物産のバカ話聞きたくねえ?」 「聞きたくない」 「じゃあ、バソビは?」 「やだ」 「何でよ。すげえ面白いのに」 「やだっつってんの」 「ちょっと糸屯くん。少しくらい付き合いなさいって」 「嫌だって言ってんだろ!兄貴の友達の話なんか聞きたくねえんだよ!」
487 :
4/6 :2005/10/14(金) 10:30:28 ID:D2IUgM1c
…しまった。うっかり口に出てしまった。 「…糸屯くん、やきもち?」 「……」 「…かーわいいー」 もう最悪だ。何か顔も赤い気がする。 どうしてこの人のことになると余裕がなくなるんだ。 俺の事を見て、目の前でへらへら笑ってる。むかつく。 「…だったら何だよ」 「マジでやきもちなの?うわっ、何お前。超ウケる」 「兄貴、」 何だかよくわからないけど、気付くと力いっぱい腕を掴んでいた。 「…痛いんですけど」 「ここいていいから、その代わり、していい?」 「…糸屯くん、最初からそう言えば?」
488 :
5/6 :2005/10/14(金) 10:32:22 ID:D2IUgM1c
別に最初からそんなつもりじゃなかったけど。 でも、この人バカだから何言っても通じないだろうし。 はじめは「お前、がっつきすぎ」とか笑ってたくせに、 もう顔は真っ赤で息すんのもつらそう。 そのくせ、顔は腕で隠して俺には見えないようにしてる。バカ兄貴。 「ね、兄貴、もう入れてい?」 「…は、なに、勝手にすれば」 ぐいっ、と力をかけると、突然俺の腕を掴んできた。 すごくつらそうな、きつそうな、目には涙がいっぱいだった。 俺の肩に腕をまわし、耳元で必死につぶやいていた。 「じゅん、」 ああ、だめだ。もう何だかよくわからない。 ぞくぞくするようなこの感じ。 俺を呼ぶ声が遠くで聞こえて、頭が真っ白になっていった。
489 :
6/6 :2005/10/14(金) 10:32:59 ID:D2IUgM1c
「…兄貴、俺、朝練行くんだけど」 …起きるわけないか。ただでさえ起きないんだし。 まあ、どうせ母さんも気にしないだろうし。 「行ってくるから」 そう言って部屋を出ようとしたら、 うー、とか何とかうなってた。 そういう変なところはちゃんとしてんだよな。 …悔しい。 結局いつもあの人のペースだ。 家に帰ったら絶対ヘラヘラしてお出迎えだ。 「糸屯くん、お帰りー」とかって。 それで俺はぶっきらぼうに答える。(最悪、無視) いつものパターン。 どうしよう。 俺、結局、兄貴に勝てそうな気がしない。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ 最初ageてしまった… | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ageてしまい本当に申し訳ありませんでした。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ | 2005超英雄時間(要英訳)前半、マジカノレでブラザーな船体だって ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 赤黄でほんのり。その3話目。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ アイカワラズ投下間隔ガナガイ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
「…イ! カイ!」 「…」 俺を呼ぶ声が頭の中を回る。 「カイ!!」 あー、小兄の声か。名前で呼ばれるの久しぶりで判んなかったよ。 もうちょっと小さい声で呼んでくんないかな…。 ちょっと、目が回る。 「おい! カイ!!」 小兄の声が上ずってる。何だよ、珍しいな。 「ん…」 目を開けた。 …はず。 「え?」 「どうした!?」 すぐ耳元で小兄の心配そうな声がする。 けど…真っ暗。 「いま、夜?」 何? 俺、昼寝してた? 「!?」 小兄は息を飲んだ。 でも、真っ暗で姿は見えない。 えーっとんーっと、もしかして、小兄焦ってる? ってことはこれってもしかして…、いわゆる異常事態ってやつ?
がばっ 跳ね起き… 「うわっ…」 ようとしたけど、無理だった。 気持ち悪い。 何も見えないんだけど目が回る。頭がグルグルしてる。 「大丈夫か」 上半身を中途半端な体勢に起こした俺を、小兄が支えてくれた。 「お前…目、見えてねぇのか」 「うん、真っ暗」 「…」 俺の頭に何かが触れる。あ、小兄の手だ。 小兄はゆっくりと俺の後頭部をなでていく。 「落ちたとき、頭打ったんだろうな…」 「落ちた?」 あー、思い出してきた。 淫ヘルシアと戦闘中に俺だけ分断されたんだっけ。 そこに小兄が駆けつけてくれて…。 「!」 思い出した! 二人して崖から落ちたんだ!! 「小…いてっ!!」 謝ろうとした言葉が引っ込んじゃった。 頭痛い! 「どう痛い」 小兄が冷静に聞いてくる。 「どうって…」
「シクシクとかズキズキとかガンガンとかあんだろ」 「んーと…、ズキズキ」 「中身か、外側か」 「外側だけ…。オーバーヘッドに失敗してひっくり返ったみたいな感じ」 「だろうな、こぶ出来てる」 判ってんなら最初からそう説明してくれよ! ぽん 両肩を大きく叩かれた。 「頭打ったショックで一時的に視力をなくしたんだろ。こぶが出来るくらいだからたいした事はないと思う」 肩をゆっくりと引かれる。 「だから、しばらく頭動かさないようにして寝とけ」 小兄の腕に導かれてそっと頭を付けた床は、さっきみたいに堅くなかった。 右手で触れてみる。これ、ジャケット? 小兄のいる…と思う方向に、ちょっとだけ顔をひねった。 「…」 小さく動く気配がする。 そこにいるんだね。よかった。 でも、なーんかいつもと雰囲気が違うのは気のせい? 「なんだよ」 ブスッと言われた。 気のせいっぽいな、うん。 やっぱいつもの通りブスーッとした顔してるんだろうな。 空気が動いた。 えーと…なんていうんだっけな…あ、そうそうキヌズレ。 衣擦れの音もする。小兄が立ち上がった音。 「周りを調べてくる。おとなしく寝てろよ」 「わかったー」 つーか、言われなくても寝てるよ。 こんな状態じゃ、動けない…。
「…ん…」 目を開けてても何も見えないし、頭動かしたらクラクラするし。 目を閉じてじっとしてたら、寝ちゃってた。 そっと目を開いたら、あたりは真っ暗。 …。 「いま、夜?」 冗談半分に呟いてみる。 小兄、もう帰ってきたかなぁ。 「…まぁな」 え? マ/ジだったの? てか、いつ帰ってきたの? てかてか、なんでこんな近くで声がするんだよっ!? 「月が出てて結構明るいぜ」 「そうなんだ…」 そっか、まだ見えないんだ、俺の目…。 「周りは森」 俺の気持ちに気付くはずもなく、小兄は冷静に報告を始めた。 「バリアか何か張ってあるのか知んねぇけど、変身は不可能。ついでに携帯としては圏外」 えーっと、もしもし? それって、かなりやばい状況じゃない? 「何クールに報告してんだよ!」 「熱くなったからって状況が変わるわけじゃねぇし」 そりゃそうだけどさぁ…。 「!?」
俺のおでこに何かが触れた。 もしかして、手? 小兄の手か、これ? さっき頭を触ってたのと同じ手なのか? すっげー冷たい。 「もういっぺん、周りを見てくる」 その言葉と一緒に、冷たい手が離れていく。 いつもと同じ、落ち着いて淡々とした口調。 でも…、なんだ? この感じ。 「駄目!」 叫んでた。 叫ぶ気なんか全然なかったのに。 駄目! 駄目だよ小兄!! 声のした方向に飛び掛った。 なんでそうしたのかは、俺にもよく判らない。 …ううん、判ってるんだけど、それを言葉に直すだけの時間が惜しい! 「おい! カイ!?」 見事に正面からぶつかったみたいだ。俺の真下から小兄の声がする。 俺は今、小兄の上に馬乗りになってる。 多分、小兄は仰向け。 きっと俺を睨みつけてるね。見えなくてよかった。 頭の方はやっぱりまだクラクラするけど、さっきほどじゃない。 「駄目だよ小兄、行っちゃ駄目だ」 「…なんでだよ…」 反論が小さい。 それだけ真剣に怒ってる? でも、行かせる訳にはいかない。 「だって、行ったら帰ってこないじゃん」
「…」 返事はなかった。 図星なんじゃん。 兄ちゃんたちに連絡を取りに行くのか囮になるつもりなのか判らないけど、 結構ハードなことやろうとしてるんでしょ。 「だから、だめ」 目を凝らした。 小兄の顔。ちょっとくらい、うっすらとくらい見えてもいいのに。 「だから、こうする」 べしゃ 小兄の上に体を落とした。 「おい…どけって…」 「やーだ」 『頭を動かすな』と言った手前、小兄は俺の体をどかすことができない。 俺の体をどかせない以上、小兄はここから動くことができない。 ここから動くことができないから、一人で危険な目に遭うこともない。 俺って賢いー! 変身できないってことは、淫ヘルシアが罠を仕掛けてるってことだろ。 そんな中に一人でなんか行かせない。 目なんか気合で見えるようにしちゃうから、もうちょっと待ってて。 「…」 「…」 とはいっても、この図って結構…なんていうか…間抜け? やっぱ、目が見えてなくってよかったかも。
「…」 小兄の手が俺の頭に回される。 ゆっくりと…っていうよりも恐々って感じで。 「痛っ」 「悪ぃ」 小兄の手がビクリと離れた。 やっぱ、こぶはそう簡単に治らないかー。 再び小兄の手が俺の頭に伸びた。 今度はこぶの場所を避けて、髪の中に指をうずめたまま動きが止まった。 「…」 耳元で大きな溜息が聞こえる。 俺の体の下で、小兄が全身の力を抜いた。 「…」 Tシャツの肩口に鼻を押し付けた。 ありがと、小兄。 巻き込んじゃってゴメン。 でも、小兄がいてくれてよかった。 一人だったら俺、きっとパニックになってどうしていいか判らなかった。 胸の下、小兄の胸がもぞりと動く。 「…鼻水つけるなよ」 「つけねぇよ!」
「っくし!」 左の、腰の隣辺りでくしゃみが聞こえた。 同時に、腰の下にあったモノが上下に動く。 「いってぇ」 背骨が伸びて気持ち良かったんだけど、ちょっとやりすぎたって感じ。 「んぁー?」 石みたいな地面の上に小兄が寝てて、その上に俺が寝てる。 小兄のお腹の上に丁度俺の腰があって、二人とも仰向けで。 なんか×印みたいになってる。 俺は万歳までしちゃってるから、結構間抜けな図だ…。 「…おい」 「あ、小兄おはよー」 「おはよーじゃねぇよ。起きたんならよけろ」 「あーごめん」 起き上がる。 「ん…?」 お腹の上から何か黄色いのが逃げてった気がしたんだけど、気のせい? 「よっ」 小兄は仰向けの状態から一気に起き上がって、首やら腰やらコキコキ言わしてる。 左手に握ってたジャケットを羽織って、ジッパーをあげた。 「…」 俺を振り返る。 「…」 えーっと…。
ヒュンッ 鋭く風を切って、小兄の拳が俺の顔面スレスレで止まった。 「なにすんだよ!?」 びびび、びっくりするじゃんか! 「なんだ、見えてるのか」 不機嫌そうに唇をすぼめる。 「って、おい!」 その確かめ方はないだろう!! でも…うん。見える! 周りに朝霧がかかってるのも、小兄のいつもどおりのブスッとした顔も。 ちゃんと見えてるよ! 「眩暈は」 「ないっ」 「こぶは」 「まだ痛いっ」 あまりに短く聞いてくるもんだから、俺の返事も短くなる。 もうちょっと心配してくれるとか、ないわけ? 「動けるか」 「もちろんっ」 そりゃあさ、心配してもらわなくても大丈夫なんだけどさ。 「行こうぜ小兄!」 ニヤリと笑う。 「おう!」 同じ表情が返ってきた。 そいや変身も連絡もできないんだっけ。 ま、なんとかなるさ。 みんな捜してくれてるだろうし。 小兄、いるし!!
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ おそまつ。 | | | | ピッ (・∀・ ) またまたユルユルですまん。 | | | | ◇⊂ ) __ 黄の表情は永遠の謎 |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
罪街と猫目が続いて嬉しい! しかも萌えた・萌え尽きたよ… 姐さん方、GJ!!
猫目のDVD見たくなっちゃったじゃないか(*´Д`) GJ!
うおお、赤黄だー! ……そういえば、黄って前にも赤を命がけで助けようと してたよね〜。 GJ! 次回に期待!
444です。性懲りもなく続き投下。 付き合って数ヶ月目の2人。 |>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) ハジマリ
「竜二くーん。こっちこっちぃ」 「その喋り方やめろ。気持ち悪い。いつから待ってたんだよ」 「今来たばっか」 うーん、デート前のカップルの台詞、黄金のパターンだ。 勿論、お約束として今来たとか言いつつ、俺は十五分近く前から待っていた。 とはいえここは昼間のハチ公前ではなく、深夜のコンビニの駐車場だ。 加えて、待ち合わせをしていたわけでもなく、竜二のバイトが終わるのを、 俺が一方的に待っていただけだ。肌寒いのにも、軽く眠気を催してるのにも、 明日必修講義が一限にあるのにも関わらずだ。全ては愛ゆえに。俺カッコいい。 「お前、ハナたれてんぞ」 うわカッコわる。俺は鼻水をすすりあげながら、竜二に訴えかける。 「寒いんだよ外。あー寒ぃ。お前より俺のがぜってぇ寒い」 「当たり前だろ、なんでそんな薄着なんだよ。ジャケット買え。風邪ひくぞ」 「大丈夫。馬鹿だから」 「知ってる」 「おい、否定しろ」 「事実なんだから仕方ないだろ。俺は帰るぞ。おいてくからな」 コンビニから竜二の一人暮らしのアパートの部屋までの道のり。歩いておよそ十分間。 それが俺たちのデートなのだ。それもこれも竜二がバイトばかりしているせいだが、 生活がかかっているのだろうから、もっと俺との時間を作ってくださいなどとは言えない。 だからこそ俺はこの数ヶ月、こうして少しでも多く一緒に過ごそうと努めている。 竜二が素っ気無いのはいつものことなので、気にせず隣に並んで歩き出す。 「……さ〜むいな〜ぁ。竜二。手つないでいい?」 「駄目に決まってるだろ」 その答えをきっちり聞いてから、俺は竜二の手を握る。 確認には、意味は無い。どうせ人目は無い。 「……しょうがねぇなぁ」 竜二は振りほどかない。いつものことだ。
507 :
2/5 :2005/10/16(日) 15:38:19 ID:mm1fRgpu
俺は指を絡ませる。竜二の手が遠慮がちに握り返してくる。ああ、畜生。可愛い。 髪の毛はメチャクチャなカラーリング、耳と口元にピアス、重そうな金属ネックレス、 だらしない服の着方。俺とほぼ同じの身長、そのわりに痩せて骨ばった体。 一体どこが可愛いんだ。全部だ。ダメだ、なんか、俺ってこっ恥ずかしい奴かも。 「寒い寒い言ってたわりに、なんかお前手、熱くねぇ?」 「どきどきしてんだよ、竜二に」 「なんなんだよそりゃあ……」 「あー、俺、手、汗ばんできた」 「きったねぇな」 「ほっとけ。どきどきしてんだ」 「聞いたよ、それは」 「どきどきしてんだ」 「何回言う気だ。いらいらしてくるだろ。喧嘩売ってんのか」 「喧嘩か。高3の冬休み以来してないなぁ。同級のカメラ小僧殴ったきりだ。する?」 「しねぇよ」 「やだなぁ。喧嘩っつっても拳と拳じゃなくて、裸の体と体でさーぶつかり合おうよ。 なんだったら俺のパンツ見せてやるからさー」 「見たくない」 「バカ、お前、すごいから。ものっすごい際どいから。M字で開脚してやるよ」 「お前アホだろ」 「冗談の通じない子だね」 「お前の冗談は、冗談なのかどうかよく分かんねぇんだよ」 愚にもつかない話をしながら、手はしっかりと重ね合わせたままだ。 いちゃいちゃしてるなぁ、とは思う。もっとも、俺としてはもっとしても一向に構いやしない。 けれど、そんな暇も無く、竜二のアパートに着いてしまう。好きな人と過ごす十分は本当に短い。 竜二の手が俺から離れて、そのまま、犬を追い払うような仕草をした。 「はい、じゃ、帰れ」 「ひでぇな」 「どうせ俺寝るんだから、部屋入ってもつまんねぇだろ」 「寝顔見るの楽しいんじゃねぇかな」 「うるさいよ。……じゃあな」 「待て待て竜二」「んだよ」
508 :
3/5 :2005/10/16(日) 15:40:01 ID:mm1fRgpu
俺に背を向けドアノブに鍵を刺し込んで回していた竜二に声を掛ける。 振り向きかけた竜二の肩に手をやり引き寄せる。 竜二が何か言い出すより先に、その口を塞いでやる。竜二はさして驚きもしなかった。いつものことだからだ。 調子に乗って舌を割り入れても大人しく受け入れられる。 そのまま壁際に追い詰めて、唇を首筋に這わせて、鎖骨に舌を這わせてから、 服の裾を捲り上げて、臍から乳首にかけて舐め回して、 ……なんてことが出来りゃあいいが、せいぜい長めのキスをするだけだ。 これはオヤスミのキスでもなければバイバイのチューでもない。様子見だ。 つまり、本当にさっさと俺に帰って欲しいのか、実は部屋に上がってもいいのかの様子見だ。 何するんだよ馬鹿野郎、という反応が返ってきたらそれはイコールすぐ帰れ、という ことになる。ちなみに今までは100%それに類することを言われていて、俺は大人しく 家路についている。つまり、まったくもって不本意ながら、最後の一線を越えていない。 ああ、俺にしては清すぎる。だけれども、諾と言わない相手を無理矢理どうこうするのは、 俺の趣味ではない。 俺は竜二の唇を舐めて離れる。名残惜しい。それは俺だけじゃないはずなのに。 「ん、よし」 「なにがよし、だ」 「気持ちいいなぁ、竜二とのちゅーは。 や、テクがどうこうじゃなくて、やっぱお前が好きだからね」 「うるさいなぁ、言うなっつーのそういうの」 「あ、なんだよ、お前。好きって言っちゃ駄目なのか。この野郎、罰としておかずにしてやる」 「それこそ言うなっつの、いちいち」 「竜二、俺のこと好き?」 「死ね」 「ええええ!?ちょっと、なにそれ、俺だけ言い損!?」 「誰も言ってくれなんて言ってない。騒ぐな、夜中だぞ」 「ちくしょう。ちゅーしてやる」 「ん、……ってお前、まだすんの?」 「あ、なんだよ、俺のこと嫌いなら避ければ?しっかり応えてくれちゃってさ」 「うるさいな、俺に触るな」 「ちぇー」
509 :
4/5 :2005/10/16(日) 15:41:14 ID:mm1fRgpu
「こっち見るなよ」 「見るくらいいいだろ、別に。はい、竜二君、ちゅー。」 「……さ、触ってるじゃねぇか」 「律儀に応えてるじゃねぇか。俺の事嫌いな竜二君が俺に3回も唇を許しましたよ、この野郎。 ご馳走様でした、だ。好きじゃない男にキスさせてくれるなんて竜二君大物だネ!」 「お前、いやなやつだな」 「竜二が素直になれば、俺だって優しくなるよ。な、俺のこと好き?」 「……知らねぇよ」 あらまあ意地張っちゃって。ってちょっと待て。 会話が長引いている。キスも重ねてる。これはひょっとして部屋に上がってもいいのかだろうか。 押し倒して突っ込んで、愛してるよとか言っちゃって、くっつきあって眠ったら、腕がしびれて 目が覚める……なんてことを俺が期待してもいいということだろうか。それともそんなつもりはないのか。 今まで付き合ってきた奴らは男でも女でもはっきり、ヤろうとか抱いてとか言ってくれていたから、 正直言葉がないと判断つきかねる。 だが、俺お前とヤりたいよ、なんて竜二が言い出す日を待っていては、あと数年はお預けを食らうだろう。 そんなのは嫌だ。けれど俺が突っ走って竜二を傷つけてしまう方がもっと嫌だ。 竜二が急に黙り込んだ俺を怪訝な目で見ながら、俺が次に言う言葉を待っている。 でもそれが“じゃあな”なのか“お前の家に上がらせてくれ”なのか、 俺はこの期に及んでも分からない。 「……あー、俺、もう行くわ。じゃあ、な」 結局、無難な方を選んだ。 ヘタレ?言ってろ、恋する男をなめんなよ。 大事な人の前で臆病になるのは当然だろうが。 「……帰るのか?」 「は?」 竜二がぽつりと言った。 「……あんなキスしといて、もう、帰るのか?」 瞬間、俺は体中、熱くなる。耳も、顔も、つま先も、手も、 ああ、ひょっとしたら髪の毛一本一本さえ熱いのかもしれない。
510 :
5/5 :2005/10/16(日) 15:41:54 ID:mm1fRgpu
思考停止した俺は、すぐに応えることができない。早く返事をしなければいけないのに、 俺の脳みそは言うべき言葉を口まで送ってくれない。 帰らないよ、部屋にあがらせてくれ、だ。口が動かない。 早く。言われた意味が分からないわけでも、断りたいわけでもない。早く。 俺がやっとの思いで、帰らない、のKの発音をしかけたと同時に、竜二がため息をついて、 吐き捨てるように行った。 「……なんて、冗談だ。俺は寝るから帰れ」 そんなことあるわけがない。伏目がちで、あんな呟くように冗談言ったことなんかねぇじゃねぇか。 「じゃあな、帰れよ」 竜二が玄関の戸を閉めようとする。どうしよう、どうすればいい。 このまま帰った方がいいのか。違う。それは違う。 竜二がせっかく振り絞った勇気を、俺のせいで無駄にさせてしまう。駄目だ。 俺の体が勝手に動いた。扉が閉まる寸前に手を差し入れる。 「あっ……ぶねぇな!はさむだろ、手」 「手なんかどうでもいい」 「何言ってんだ」 「帰りたくない」 「……なんなんだよ、もう、いいから帰れ」 その“帰れ”は“帰るな”ってことなんだろ。 「帰らない」 有無を言わさず俺は竜二にキスをしながら室内へと押し入る。 玄関のドアを後ろ手で閉めた。 抵抗する気なんてないんだろう?本当に帰って欲しいなら今からでも俺を殴り倒せよ。 竜二の手がわずかに動いた。けれどそれは俺を引き離すためなんかじゃない。 俺は唇を離して、息が触れ合うほどの距離で竜二に問いかける。 「なぁ、一つだけ聞かせてくんないと俺、手、出せねぇ」 反応がないので俺は勝手に言葉を続ける。俺もたいがい意地が悪い。 「竜二。俺のこと、好き?」 答えはなかった。 その代わり、ゆっくりと、竜二の両腕が俺の背中にまわされた。 ……どうやら、明日の一限に、俺は出席できそうも無いようだ。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )オシマイ モウシマセンゴメンナサイ
>505 竜二君おめでとう〜いいもん読ませてもらったよ!
>>505 わ!続きだ!
あの主人公が、付き合って数ヶ月なのにプラトニック。
>「なぁ、一つだけ聞かせてくんないと俺、手、出せねぇ」
ここからの展開に胸キュン。
ありがとう。マジありがとう。>505 ええいちくしょう竜二このやろ可愛い奴め!
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |351-355でピ工ーノレ×風沖を投稿した者です ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 暇潰しにドゾー | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
全ての子供は愛される為に生まれてきた。 親は子供を愛するべきなのである。 って、そんなことは分かっている。 俺だって、まだ学生の分際で何だが最近の無責任な親を見ると殴り倒したくなるぐらいだ。 子供はお前の都合で動く道具じゃねぇんだよ!!と。 だが、しかし…こいつは愛さなくてもいいだろう?なぁ? 誰かに同意を求めながら俺は「愛」を求めてくる卵から産まれた義理の息子ピ工ーノレと今日も戦うのであった。 以下、俺、伊達風沖が(俺の)平和を大きく乱す驚異の悪(ピ工ーノレ)と勇敢に戦う物語である。 (一部脚色しているが民衆は事実よりよく出来た物語を好むと七トラーも言っているので気にしなくていいのである) その日の事件を引き起こした最初の一言は 「親子のスキンシップとして、父さんと『川の字』で寝たいと思うのですが、どうでしょう?」 だった。相変わらず冗談ではないらしく真顔だったが俺は速攻切り捨てた。 「無理だ」 嫌だ、という意味を込めたつもりだったがピ工ーノレには言葉に込めた裏の気持ちまでは伝わっていなかったらしかった。 「何故でしょう?」 何故も何も嫌なんだよ!!お前と並んでなんか寝たら、いつ襲われるか気が気じゃなくて寝れんのじゃい!! そう怒鳴りつけようとして、俺はハタと止まった。 この主張をした場合、もしかして俺は「息子ごときにびびる駄目親父」か? い、いかん!!父親としての面目がッ!! 日本の親父は頑固で威厳のある親父でなくてはならない。 「地震、雷、火事、親父」という諺を世間に復活させる会代表(今、心の中で結成したのだが)の俺は慌てて取り繕うことにした。 「いいか、ピ工ーノレ。『川』という字をよく見てみろ?」 言いながら俺は手元にあったマジックペンで広告の裏に大きく書いた。 「川という字が何か?」 「よく見ろ、川という字は縦線が3本ある。つまり、だ…お前と俺では『川の字で寝る』のは無理だ。 この字は父と母、そして子供が揃ってはじめて完成するもんなんだ…」 俺はわざとらしく哀しい顔をしてピ工ーノレを見つめた。
母さんがいないばかりにお前には辛い想いをさせてばっかりですまんのう…、ゴホゴホ。 とりあえず、オプションで貧しい家庭の体の弱い父親の演技も加えておく。 勿論、そんな大人のハイセンスな冗談が通じないピ工ーノレは大真面目な顔で俺の主張に反論した。 「御言葉ながら、父さんの主張には納得できません。 現在の社会では親子の関係も多様化し、未婚の母、もしくは離婚して片親である家庭が増えています。 そうであるにも拘わらず『川の字で寝る』は3人必要だと言うのは時代に沿わな」 その他、何時の間に人間の国のことを勉強したんだ?と感心するような主張をピ工ーノレは続けていたのだが、聞いても多分眠くなること請け合いなので俺の方で割愛しておく。 まぁ、常識的に考えて「3人いなければ親子で川の字では寝れない」なんて言い分は通る訳がないのは俺にも分かっている。 だが、そもそも俺はピ工ーノレに対して常識を持って対応する気はなかった。 「お前が何と言おうが無理だ。『川』なんだから3本いるんだ」 「ですが父さん」 「何と言おうが、決まってることだから仕方ないんだ。俺だって残念だと思ってるんだ…。 で文句があるなら俺じゃなくて金田一何とかに言うんだな」 とりあえず国語辞典によく載っている編集者に責任を取ってもらうことにして俺は、「大変遺憾であります」と述べる政治家みたいに迫真の演技で辛い溜息を吐いた。 「そんな」 捨てられた子供のように傷付いた声を出すピ工ーノレに本の少し罪悪感にも似た感情を覚えたが俺は今回は譲らなかった。 と、言うのも最近俺はこいつに「許し」過ぎている。 最初は一緒に暮らすことも迷惑だったが、今はこいつが家に居ることを許している。 性的な意味がなければ触れることも許したし、キスすることも許しちまったし、俺の方からするという状況も受け入れちまったし。 これ以上、俺の中に巣食う「罪悪感」みたいなものを受け入れて、こいつに対して色々なことを許していけば本当にヤバイところまで進んでしまう気がした。 それは、それだけはあってはならない。
あってはならないんだが…。 俺以外の人間には全く興味がなく、例え目の前で死んだとしても表情すら変えないであろうピ工ーノレが落ち込んだ表情でこちらを見つめてくるのを目の当たりにして俺は小さく溜息を吐いた。 「…親子のスキンシップがはかりたいなら、川の字で寝るのは諦めて『親子のキャッチボール』とかいう選択肢もあるだろうが?」 こいつと公園でキャッチボールなんぞしたら大人から子供まで卒倒して公園は地獄絵図みたいになるかもな?とか笑えない想像をしてしまったが人気のない山奥とかなら俺も付き合ってやれないこともない。 なんて譲歩してしまう辺り、俺は相当に甘い。 しかし、俺が譲歩してやっているにも拘わらずピ工ーノレは哀しそうに首を振った。 「親子のキャッチボールは段階的に言ってもう少し先の項目です」 物凄い嫌なことを聞いた気がする。 ピエールは親子のキャッチボールが「先の項目」だと言った。 つまり、こいつは「親子で川の字で寝る」と「親子でキャッチボール」の間に、まだまだ「親子スキンシップ計画」を立てているということだ。 それは何だ?何なんだッ?! 物凄く知りたいが聞いてしまったら現実逃避したくなりそうだったので俺は聞かないことにした。 パンドラの箱は出来るだけ開くのを先延ばしにするに限るのである。 それにしても。 「親子で入浴が一番なのかよ?」 俺的には親子で入浴より先に親子で公園デビューとかが入浴より先に来るとおもうぞ? そんな、どうでもいい突っ込みにピ工ーノレは真顔で答えた。 「所謂、ビ才レデビューというヤツです」 ビ才レデビュー…、ピ工ーノレの口からその単語を聞いて俺はちょっと気が遠くなった。 この馬鹿息子、TVメディアの罠にまんまと乗せられやがって。 この分だと「孫の笑顔、プライスレス!」とか言って俺は将来的に俺の親父にピ工ーノレを紹介するはめになるかもしれない。 そんなことを考えてしまい、俺は眩暈に襲われた。 ああ、また頭が痛くなってきた…。
「俺は、寝るぞ」 こんなときはピ工ーノレに出入りを禁じてある安全地帯である俺の部屋に逃げ帰るに限る。 さっさと逃げようとした俺だが疲れ果てて眩暈がしていたのに急に移動しようとしたせいか足元を取られてしまう。 くそう、精神的疲労が体にまで出てるじゃねぇか。 「大丈夫ですか?」 すかさず支えてくれる疲労の根本ピ工ーノレを見上げて俺は大きく溜息を吐いた。 あああ、早く親離れしてくれないかなぁ〜、この息子。 って、待て。 俺は、そう思った瞬間に大切な事に気がついてしまった。 (そうだ!!子供は親の愛情を十分に与えられてないと親離れ出来ないじゃないかッ!!) 人間でも動物でもそうだ。 栄養と愛情をたっぷり与えて立派に育って初めて子供は「親離れ」するのである。 そうだ、俺は間違っていた…!!突き放す教育は良くねぇんだ!! ピ工ーノレが俺に突きつける無理難題「親子のスキンシップ」作戦を乗り越えれば、きっとピ工ーノレは俺から「親離れ」して立派に巣立っていくに違いない!! そして俺は晴れて自由の身! 「よし!!分かった!!一緒に寝るぞ!!」 俺は力強くピ工ーノレの腕を掴んで「出入り禁止」のはずの寝室へと向ってズンズンと進んでいった。 頭の中は一刻も早くスキンシップを全て終え自由になる日のことでいっぱいであった。 「しかし、父さん…『川の字』はどうするんですかッ?」 「そんなもんはどうでもいいんだよ。いいか?日本語は日々変化するんだ。 言葉は時代に合わせて変わっていくもんなんだよ。 親子並んで寝る、が『川の字で寝る』なんて表現される時代遅れな例えはなくなっちまう日だって近い」 さっきの主張とは全く違うが気にすまい。
「さ、寝るぞ」 さっさと布団に入り込んで俺はポンポンとベッドを叩いてピ工ーノレを促した。 まぁ、本当言うと煎餅布団を並べて寝たいところだが、生憎俺の家にはベッドが一つあるだけだ。 女を連れ込む…、いやいやレディーを止むを得ない事情で泊める事が多いのでダブルベッドサイズなのがせめてもの救いである。 「いいか、寝るだけだからな?俺に触るなよ?」 そう言っておけば律儀な息子は本当に何もせず隣で寝るだけだろうしな。 ベッドの端と端で背を向けて寝れば構図的にもやばいことな何もないだろう。 「父さん」 ピ工ーノレは大人しくベッドに潜り込み、俺を呼んだ。 「あん?」 何だよ?と振り向くと神妙な顔をしたピ工ーノレが俺を見ていた。 「ありがとうございます」 「……、あ、ああ」 らしくなく素直に礼など言う馬鹿息子に思わず鼓動が跳ね上がったのは、多分父親として子育ての成功を実感し、感動したからだ。 …そういうことにしておこう。 その夜、俺は夢を見た。 金田一何とか言う高名な学者が 「っていうか〜、『川の字で寝る』なんて何時の時代の例え?ありえな〜〜い。 次の国語辞典では使わなくても良くね?ってかんじ〜〜」 そんなことを言っている夢だった。 無論、単なる夢に過ぎない。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ またしてもお目汚しスマソ。 | | | | ピッ (・∀・ )パパがだんだんアホになっていく… | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
親子キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !! 1本足りない「川の字」達成おめでとうピ工ーノレ。 このまま愛情溢れる親父になって下さいパパンw
ピ工ーノレキッタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ア !!! なんだかんだ言って子育てに一生懸命なパパンテラモエスw 着々と進む親子スキンシップ計画の全貌が知りたい(*´∀`)
パパンかわいいよパパン。 スキンシップ計画がんがれ、ピエーノレ。応援してるよ。
ビ才レデビューワロタw このテレビっ子め!
プライスレスワロタw がんがれパパン、がんがれ息子。
お父さんがものすごいツボだったのだけど原作絶版なんだよねーと ショボーンだったのだが、電子文庫で出てるのに気づいて即買いしました いまから読んできます
原作は知らないけど相変わらずオモロイ ピエーノレの希望はいつ叶うんだろうなあ。
>505 萌えて萌えてガッツポーズしました。 この会話とか主人公の軽いのに律儀なところとかたまらんです!
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース! 某無双シリーズ、淵→惇。死にネタ。しかもifネタ。 もし定軍山ステージへトンが来たら、と言うネタ。
1/2 咄嗟、これは夢だ、と思った。 霞む眼差しの先には、今まで見た事も無い表情をする相手がいる。 猛将と恐れられ、敬られている相手は、普段は厳しい表情を崩さない。 戦場でも見られる激情を、普段は淡々とした表情の下に隠している。 だが今は違う。 実質的な距離も、感情も、隔たってしまっていた今では、考えられないような表情だ。 痛みも既に痺れるような感覚へ麻痺していきながら、そんな事を考える。 ぼうと見詰める先で、相手は怒りにも似た表情で、眉根を厳しく寄せている。 一つ残った目から、熱い雫を零している。 此方を覗き込む目許から溢れた熱い雫が、頬に顎先にと降る。 涙は熱いくらいで、それが今は自分には暖かく、くすぐったい。 しかし形相が形相なだけに、自分でなければきっと縮み上がるだろう。 ふと、実際怒りで泣いているのかもな、と呑気に考える。 顔が真っ赤だ。 相手は何やら叫んでいるようだった。 今は耳が妙に遠くて、枯れた低い声が微かに聞こえる。 手は鬼のような形相になりながら、怒鳴っているらしい。 泣きながら。 そんな顔をするなんて、可笑しいな。つい笑ってしまう。 しかしそれも、何時もの笑い声にはならなくて、は、と息が洩れただけだった。 思い切り笑い声も出せない。だから、気分が悪い。 笑う事も侭ならないなんて、胸を突いたあの老将が恨めしい。 だがまあ、――惇兄のこんな顔見られるなんて、少しは感謝もしてやるか。
2/2 こんな激しい感情を、ぶつけて来てくれるなんて。 その事が純粋に、ただ嬉しい。 今までは一方的に此方から寄せるだけだった思いも、儚いもので。 相手からは勿論、従兄弟以上の意味など無いものだった。 例え此方が期待する思いでは無かったとしても、 今までのように、自分は従兄弟以上として眼中に無いような、 そんな当然の、さり気無い無関心さは消えていて、それが嬉しい。 それまで兄弟のように育って来た従兄弟と言っても、 良い歳になれば互いに離れていく。 そして従兄上も自分も尊敬して止まない主公へ、 自分と離れた分だけ、相手は主公へ近付いていくように思った。 (しかし二人は幼い頃から強い絆を持っていたから、 元々共に傍らへいたのだとも思う。 それは事実だ。そして自分も、他の人間もそこへ入る余地は無いし、 あの二人の間と、自分との絆は別次元の話だと、自分は考えている) 勿論、あの堅物で生真面目で、厳しく優しい、 冷淡に振る舞いながらも熱いものを隠し切れずに秘めている従兄弟は、 主公への敬慕の念のみで、自分が邪推した類いの思いなど、 持った事は無いだろう。あの人は、そんな人だ。 だから自分の酷くどす黒い思いは、丸きり見当違いだと言う事は、 実は自分でも良く判ってはいる。頭では判っていても、心では駄目だった。
3/2 追加 二人共自分は尊敬していて大好きで、そんな二人は勿論自慢で誇りだ。 でも、並んでいる二人を傍で見ているのは辛かった。 自分が抱く憧れ以上の思いは、苦しいばかりだ。 そして素晴らしい絆を持った二人を邪推する自分が、とても醜い。 こんな自分は、自分でも嫌だ。 そしてそんな自分を、二人に気付かれるのが怖い。 ――だから逃げた。 都から遠く離れたこの場所まで来て、 二人が並ぶ光景から逃げて、 二人の絆に見当違いの嫉妬をする、自分の醜さから逃げて、 何よりも、従兄上を思ってしまう自分から逃げて、 色々な感情へ蓋をして、そしてこのまま生きて行けるのだと思った。 逃げ切れると思ったが、結局最後まで逃げ切れなかったみたいだ。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ! 色々ともめんなさい。
>>534 エンジェルキタ――(゚∀゚)――ッッ!!!!素敵な萌をありがとう!泣ける…!
キターーー
┌────────────────────────────────────────
│★ワカッチャイルンダガ萌えてしまう厨設定★のテンプラコピペの
│ 英訳 → 和訳 in エクサイトの不思議ビデオだよ。
│
│ネ申なビデオが沢山投下されている中だけ浮きまくりだろうけどちょっとした気分転換に。
│ビミャウに訳はいじってあるけどその辺は気にしない。
│ネタは
http://moravideo.s57.xrea.com/kako/041.shtml (保管サイト)
│
└───────────────────v─────────────────────
_______________
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ マ、テキトウテキトウ…
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「どのようにあなたですか? 皆で!!」「そして、至急Iを見てください!!」 「高さ!」「8・0・1台所!!!」 「学園パロディ」「献身 狂乱がありません」「それはpseudowomanへの材料と変化へのさんの薬です」 それ… 止まりません 「Kecorn」「認可された四半期」「金持ち×ボトルボー」「Motemote戦い戦いを受ける合計」 Zkizki 台所設定 恐らく…… 台所であって 2chで打たれるときは いつも、芽は痛みます そして、芽は痛みます 私・あなた・おーい・中のShi Te Shi I トラウマH 消毒 私はあなたが欲しいと思います それは熱い心臓の微熱であり たった今、奪ってあります 初体験でそれを感じにする 招待して、触れています 心身は あなたのもので あるにすぎません すべて 眠るのは 可能ではありません。 Setsnaiは洗脳します 夜通し 私 逢いたい 確実に変化するのは可能です I素晴らしいです 少年さえ メード、看護婦、および眼鏡 裸のエプロンはあなたのTsです 愛してください マスターと男性 外部の人 知的893!! 「台所さえ……愛!」 バッドーは完了しました! 「まだ〜〜〜!!」 「バッドーは完了しました! バッドーは完了しました!」「女性に対するManamats変装でバッドーは完了しました!」 「バッドーは完了しました! バッドーは完了しました!」「それは桜花に独占されています、そしてバッドーは完了しました!」 「バッドーは完了しました! バッドーは完了しました!」「セクシャルハラスメント、バッドーは完了しました!」 「バッドーは完了しました! バッドーは完了しました!」「記憶喪失、バッドーは完了しました!」 「バッドーは完了しました! バッドーは完了しました!」「触手と獣、バッドーは完了しました!」 「バッドーは完了しました! バッドーは完了しました!」「genjiの状態、バッドーは完了しました!」 「バッドーは完了しました! バッドーは完了しました!」「バッドーは完了しました! バッドーは完了しました!」 「バッドーは完了しました! バッドーは完了しました!」「バッドーは完了しました! バッドーは完了しました!」 「それは分かりますが!」 「バッドーは完了しました!」
いつも、芽は痛みます そして、芽は痛みます _______________ ____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ バッドーハ 完了シマスタ! | | | | ピッ (*・∀・*) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ どうもスマソでした〜〜!
腹痛に苦しむほどワロタw
>「それは分かりますが!」 >「バッドーは完了しました!」 ここ死ぬほどワロタ バッドーは完了しました、刷り込まれそう
>「バッドーは完了しました!」 色々ヤバスw 笑い過ぎで腹イテー。
ワロスァ >愛してください マスターと男性 外部の人 知的893!! 「台所さえ……愛!」 これはこれで・・・(*´д`)
>「台所さえ……愛!」 ヤベ、なんかツボったw
マジレスすれば、相手が接触してくるまで何も仕掛けず いつもどおりに接するのが一番だとは思うけどw とりあえず健闘を祈る。自棄になって墓穴を掘るなよ。>602 で、ウンコゼルって何だ? ダイイングメッセージか?(・∀・)ニヤニヤ
|∀・)ニヤニヤ
|∀・)ニヤニヤ
548 :
545 :2005/10/23(日) 00:06:06 ID:RYClprii
誤爆━━━━_| ̄|櫨∵.−==○━━━━!!! 台所でバッドーに完了されてきます・・・
>546>547 って、この短時間になんで二人もいるんだよヽ(`Д´)ノ キィー
|∀・)ニヤニヤ
|∀・)ニヤニヤニヤ
|ωΦ)ニャーニャー
|ω・)次の輝きドゾ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | TVCMシャ○プ エ/コ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄V ̄ ̄| ネコとジョー/ジの超小ネタ | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ | | | | ピッ (・∀・ ) CMノコエデヨンデッテサ | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
こんにちは、ネコです。 ご主人が、新しい家族を連れてきました。 ジョ/ージっていうんだって。 お気に入りのソファに案内してあげました。 そうそう、緊張してたジョー/ジがちょっとだけ おしゃべりしてくれました。 ボクのしっぽが気になるんだって。 仲良くなれそうです。 ソファからふつうにエ/コ。 エ/ロ/ロ/ジ/ーク/ラスでいきましょう。 シ○ープ。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ チョットシタデキゴコロデス | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>>554 ぬこキタ━(*´∀`*)━!!
GJ!
あのネコがTV(だったか)に体をすりつけるシーンで そのあまりに立派なωに毎回目が釘付けになってしまったので ジョー/ジともっと仲良くなったらしっぽを上げて 「ところで俺のωをry」と言ってくれることを期待
ヨスオカの声で「ところで俺のωをry」かよw
それは思わずバッドーが完了しちゃうな!w
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース! 見舞いに訪れると、男はベッドの上で新聞を読んでいた。老人は、よう、と軽く挨拶すると、傍にあった椅子に腰掛ける。 「どうだい、調子は」 「身体の方は大したことないんだがね。しかし噺家の口が回らなくなっちゃ…」 男は溜息をついた。その口調にいつにない悲嘆が見て取れ、老人は言葉を失う。 「こんちゃんはありゃ鬼の霍乱てやつだけどね。次がわたしってのは、やっぱり、どうにも順番が間違ってる気がするよ」 しおらしい口調だったが、その目はいたずらっぽく笑っている。心配して損したとばかりに、老人は憤慨したフリをしてみせた。 「弟子の真似っこするなんざ、本当にヤキが回ってるよ。…しかし、ま、そんな軽口が叩けるなら、本当に心配なさそうだね」 「当り前だろ。そう簡単にわたしの後釜には座らせないよ」 だいたいね、と言葉を切って男は老人をにらむ。 「今週のアンタの司会。何だいありゃ。贔屓はいけないよ、ヒイキは」 「そんなつもりはなかったんだけどねえ」 何のことを言われているのか気付いた老人は、扇子で薄い頭をぽりぽりと掻いた。 「ほら、奴さん、しょっぱなにあたしが司会じゃ自分は一枚も座布団もらえないだなんて言いやがっただろ?そうならないように気をつけてたら、つい、ねえ…」
「あいつもいかにもアンタの好きそうな答えばっかり言いやがって」 そうそう、腹が黒いんだよアイツは、と老人は相づちを打ったが、 その如才のない腹黒男はいつも通り老人をけなすネタもやっていた。 普段だったら隣で澄ましている腹黒を押し倒して座布団を引っこ抜くところだが、 冒頭の奴のセリフと、いくらかは彼に対する誉め殺し、冷静に考えれば やはり「うまいこと言いやがるな」という素直な賞賛、諸々の要素が絡み合った挙げ句に、 一抹の腹立たしさはこらえて座布団をやってしまったのだ。 要はバランスを考えた結果だったのだが、やはり端から見ると贔屓と思われたのだろうか。 「こりゃ来週も思いやられるね。やっぱり司会はわたしじゃないと」 男が断固とした口調でそう言ったので、老人は嬉しくなって笑った。 「まったくだ。早いとこ治して復活してもらわないとね。調子が狂う」 その言葉と老人の笑顔に、男は不覚にもちょっぴり感動してしまったので ――ああ、自分は本当に弱気になっていたのかもしれない――、 「アイツの隣の席じゃないと調子が狂うんだろ?」という少しばかり意地の悪い軽口は、 胸にしまうことにしたのだった。 □ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
この言葉使いは萌えるなァ・・・ ご馳走様でした(*´Д`)
>>561 黄緑の人禿モエス!
昇天見るたび紫×黄緑を妄想する自分。
馬面&赤い人の一日も早い復帰を祈っております。
>>561 萌エタ━(゚∀゚)━!
紫黄緑はもちろん馬面黄緑の老成(w)コンビもよかった。GJ!
>>561-562 乙!は、禿萌えた!!
普通に面白くて見てたのに、これからピンクのフィルターが
かかっちゃうじゃないか!(*´д`*)アリガトン
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ※村K伍 「冷/飯/風/流/伝」 和磨×壱八ネタだって。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| なんでまたそんなマイナーなのを…。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) 図書館スレでレス入って嬉しかったらしいよ。 | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
本編直後の話です。 さて、後をも見ずに風見藩へと帰ってまいりました壱八ですが、まるでそれがわかっていたように、 飛旗家の面々は彼を歓迎してくれました。 ああも大見得を切って江戸へと向ったわけで、適当な宿に尻を落ち着けようと思っていた壱八でしたから、 まあ決まりが悪いやら照れくさいやら。もっともその心元に嬉しさがあったのは隠せない事ではありました。 殊に和磨の喜びようはなんとも無邪気で、離れの一部屋を壱八の為に開けるとまで言い出します。 仮にもお武家と幇間が同じ屋で暮らすなんてのは、どうもうまくありません。確か自分は母屋に 泊まらせていただいたはずというとあれは客間よと返されます。何なら納戸の隅にでもと言えば 折々の品々が詰まっているからだめという。 断りに断った一八ですが、他に部屋は無いと言われては仕方がありません。結局和磨の隣の一間に 寝起きする運びとなりました。 それもやってみると存外悪くはありません。朝寝をしようが昼寝をしようが飛旗家の一切には変わりなし。 大層楽しげな和磨の供として出歩くが日課の毎日でございます。 冷飯食いが二人に増えた飛旗家ですが、戻ってすぐに壱八から志織には、せしめた軍資金の一部が 恭しく差し出されました。おかげで志織は喜んで、隼人和磨と同じだけの菜も出ますし時折はなんと 酒もつけてもらえます。 こうなりますと、根はお人よしの壱八、怠け者の顔も鳴りを潜め、何くれと無く志織の手伝いを いたしますので、更に重宝がられるという按配。
今日も今日とて出かけるはずの和磨を待って玄関に立っておりますと、志織を後ろに従えて 人影が歩んでまいります。 「いってらっしゃいませ、旦那様」 「あー、うむ」 袴はと見ればくっきりとした縞、これはこの家の主隼人のもののはずなのではありますが。 「ちょいと失礼しますが」 おはようございますと見上げた姿のまま、壱八お伺いを立てます。 「和磨さま、本日はご出仕で?」 「む、む」 鏡に映したよりもまだそっくりの隼人和磨の双子の兄弟、時折長男坊が逃げ出しますと、 次男坊が代わりにお城へ参るという次第。誉められた事ではありませんが、飛旗家では当たり前の光景。 壱八が知っているだけでも二度はある。またかと思いまして問うた所が、和磨が首まで真っ赤にして 答えに窮するもんですから、壱八驚くの何の。 「和磨さま?」 「戻る!」 足音も高く住まいの離れへと向かいます。こいつはもしや隼人と二人で志織を謀ったのをあっしが暴いたかと、 袖で顔を隠して肩を振るわせる志織を見やります。 「何やらまずい事でも申し上げた」 騙された怒りかと思いきや、こちらが肩を震わせているのは笑いを堪えているせいでございます。 しまいにはころころと声を上げて笑い出しました。 狐につままれた顔の壱八。こんな大笑いされたのは、あれです、最初に隼人と和磨を並べて見た時以来の事です。 「和磨さんとね、ちょっぴり賭け事をしましたのよ」 「はあ、志織様が」 志織と賭け事なんてのは、まったく似合いもしない物事に思われますが当人がそう仰っる。 「どういった賭けをなすったんで」 「壱八さんが、和磨さんを見分けられるかどうか」 くつくつ笑いながら志織が言いました。そりゃ確かに壱八が志織を勝たせたわけですから和磨が怒るのも 無理ないような、いやいやそんな事で怒るような御仁じゃないはずで。 よっぽど大事なものでも賭けたのでしょうか。
ですが、壱八が隼人和磨の見分けがつかないと思われたのもしゃくに障ります。なんで障るかってのは よくわかりませんが障るんだから仕様が無い。 「申し上げたんですのよ。わたくしが見分けがつくのに壱八さんがつかないわけはございませんでしょ?って」 壱八我が意を得たりと頷きます。 「そりゃそうですよ、こちとら人の顔見るのが商売みたいなもんですからね」 「そうじゃあなくってよ」 「わたくしは隼人さんと和磨さんの見分けがつくのではなくってね、隼人様がわかるだけなんですのよ」 隼人とおんなじ顔をした人と隼人が並んでも見分けがつくが、和磨と並ぶと見分けがつかないと、こう来る。 「だって大事な旦那様ですもの」 うふふと頬染めて笑う志織と裏腹に、壱八顔を赤青目を白黒。 (それじゃなにかい、志織様と隼人様がおいらと和磨様とでも。ぶるぶるぶる。冗談じゃあねえや) 慌てて和磨の後を追って離れへと向かいましたが、名前を呼んでも障子を閉めたまま顔も出してはくれません。 「世話の焼けるお人だねまったく」 しかたなく、障子のこっちから声をかけます。 「志織様のあれはただの冗談口じゃねえですか、そんなにお気になさるこたァねえ。 いい加減顔を突き合わせてれば軍鶏の顔だって見分けがつくようになりやすよ」 「いやそうではない、そうではないのじゃ」 「じゃあなんだってんですかい、あんな顔して引っ込まれたんじゃあっしの引っ込みがつかねえや」 第一同じ屋に寝起きしてるんですから、いやでも顔を合わせることになります。 「あー、うむ」 障子のあっちとこっちの会話では、周りにすっかり筒抜けです。和磨は弱り果てて黙り込みました。 壱八がやっぱり黙って待っているうちに、障子がすーっと掌の幅ほど開けられまして、 ちょいちょいと手招きされました。遠慮なく中へ入ります。和磨はさっきまでの袴を履き替えて むずかしい顔で座っておりますので、その前に膝を付き合わせて座りました。 「それでなんだってんですかい」 和磨はもごもごと口の中で唱えていましたが、思い切って顔を上げました。 「おぬしが兄上とわしを間違えんでくれてな、わしはどうやら大層嬉しいんじゃ」 「はあ」
そりゃ結構な事で。気の抜けた返事をするのに構わず、和磨は続けます。 「どうもな、わしはお主を好いておるようじゃ」 「はァ?」 鳩が豆鉄砲くらったてのはこんな顔をもうします。もう片方の顔は火がでる始末。 豆が火で炒られたらぽんぽんぽんとはじけ飛ぶわけですが、壱八のはじけるようないつもの口は ぽかあんと開いたままです。 壱八がはっと気付きますと、極目の前に和磨の顔がありますもので、開いた口から魂が抜けるほど驚いて 畳から三寸ばかり飛び上がりました。 「わしは色々な物事を見て回るのが好きで楽しくてしょうがないんだが、最近はお主がいないとどうも味気ない」 「これは志織殿に言わせるとどうもその、わしがお主を好いてるからだというのだ。 お主がわしを好いてくれているかどうかはすぐわかると申されてな」 「それで隼人さまの真似をしたと」 「うむ」 「冗談じゃねえですや、いい加減顔を突き合わせてれば軍鶏の顔だって、ってそりゃもう言ったか、 とにかくそういうもんでしょう」 そんなものは好いたはれたの証にはなりゃしません。大体それならおじょも様だって恋の炎に 身を焦がしてる事になっちまう。 黙ってそれを聞いていた和磨はがくりと肩を落としました。海に落ちた犬だって こんなしょぼくれた顔はしないでしょう。 「じゃあ嫌いか?」 「……そりゃまあ、あれですよ、嫌いって事じゃァねえですが」 壱八ついつい絆されます。まあ好きか嫌いか訊ねられたら確かに好きの方が重いに違いはありません。 ありませんが。 「和磨さまは女を抱いた事が無いからそんな事を言うんですよ、そうに違いありませんや」 壱八膝詰めで言い聞かせます。何しろ自分の貞操が掛かっておりますから大変です。 「そんなのは一時の気の迷い、ぴしっとすりゃ和磨様も中々の色男。あの何とか言うのが収まったら 和磨様ー、なんて声掛けてるのがいるじゃねえですか、ちょいと申し付けて下されば、 ちゃあんとお膳立ていたしやすよ。何素人娘じゃってんなら、いい所見繕って御案内いたしやす」
必死の説得に和磨は首を傾げます。 「そういうものか?」 「ええそうですとも」 (そうじゃなくっちゃおいらが困るね) 考え込む和磨に、壱八は力強く頷きました。こうやって真面目な顔をしてれば女共ころりと 騙されるんじゃなかろうか、とこう思っているとますます顔が近づいてくる。 こりゃなんだと顔を引こうとすると、和磨真剣なままでこういいます。 「わしは女子に触れた事がないのだが」 身を引く機を逃してそのまんま見詰め合う格好になりました。壱八はなるべく重々しい顔を作って頷きます。 (ええ知ってますとも、よーく存じ上げているからこうしてどうにかしようってんで) 「お主は何度もあるのだろうな」 「はばかりながら、江戸じゃちっとした顔でござんしたよ」 江戸というよりせいぜいが谷中界隈ですが、まあまったくの嘘ではございません。見栄半分でそう申します。 「なら教えてはくれまいか?」 えっと思った時には唇と唇がもう触れています。良いとか悪いとか返事する暇もありません。 大慌ての逃げようとした身体は両の腕に閉じ込められて行くもならず引くもならず。 「ななな何をまた」 「これでいいか?」 壱八が我にもあらずどもっている間にまたも顔が近づいてきます。 「こここ、こういうもんは目を閉じるのが筋ってもんで」 えいくそ壱八ともあろうものが、何馬鹿な事を言ってやがるかと思いますが口からでてしまったものは しかたがない。 「目を閉じたらお主の顔が見れないではないか」 「ですからそういうものなんですって」 「そうか」 「そうでやんす」 「ではわしが蔽っておくとしよう」 壱八の目がいきなり覆われました。真っ暗になって目をぱちぱちしていると唇にまたも柔らかいものが 押し当てられて、詰めていた息を吸おうとした拍子に、何やら湿った温いものが入り込んできました。 目を覆われておりますから辺りの様子はさっぱりわかりませんで、耳に聞こえるのも水の音と風の音ばかり。 屋根の下に水とか風とかはありませんが一応そういうことにしておきたい。
もう上だか下だか浮いているのか沈んでいるのか、上手く息が継げません。海の中で溺れるような心もち、 壱八沈んではならじと目の前にあるのものにこうぎゅうっとしがみ付きます。 ものが見えない場合は目蓋の前とでも言うんでしょうか。 しばらくすると身体がふうっと浮き上がって息が楽になっております。いつの間にか硬く瞑っていた目を 開けますと、鼻先に和磨の顔がありまして、壱八またも慌てて目を閉じる。 つぶったままでよくよく考えてみますと手の中にあるのは和磨の衣装ですし、背中には和磨の手で 支えられております。ということは先ほどのあれはこれでそれという事になります。更に更にそこやらかしこやら、 厚くもないお互いの衣越しに、身体同士がぴったりとくっついていまして、むしろ暑い位の陽気ですが、 暖かい肌身が触れているのもそれなりに具合が悪くないのが、大変具合がよろしくない。 手を離そうとしてもどうも力一杯握ったせいか、中々指が離れてくれません。 「ちょちょちょ、ちょいとすいませんがね」 どもりどもり壱八は和磨に言いました。 「ちーっとこの手を外すのを手伝っちゃくれませんかね」 「いやじゃ」 「後生ですよ、いじわるしないでお願いしますよう」 「腕が動くようになればよいのか?」 壱八が頷くとしばらくして腕は自由になりましたが指の方はまだ握ったままの形です。 壱八が目を開きますとこれはしたり和磨が衣を脱いで肌着一枚になっております。 「ひえええ」 「稗も粟もないぞ」 頓狂な答えもないもんですが、それに頓着している余裕はないのです。壱八は和磨の腕の中から逃げようと もがきますが、まだ半分以上頭の中が海の中、陸のタコ程にも動けません。 和磨は一旦は放した壱八の身体を再び抱き寄せて口を吸います。度胸がついたのか先ほどよりも随分と 手馴れております。もちろんこれは手じゃありませんが、器用さでは負けてはおりません。 思わず唇を開いた中に和磨の舌は易々ともぐりこんで逃げるのを追って絡めて締め上げる。
くったりと力の抜けた壱八の身体を自分の身体にもたせかけ、恐る恐る身体に触れております。 見るが道楽で自分からどうこうするのはこれが生まれて初めてで、まるで赤子に触れるような慎重さ。 ですが好いた相手の肌身に触れているのですから、和磨の頭の方はどんどん舞い上がってまいります。 こちらはタコはタコでも凧の方でございます。最初の慎重さはどこへやら、見るのに倍する熱心さで身体を探ります。 壱八が着ている物はただの単の羽織ですし、ちょいと抜くのが粋な着方ときて、帯なんぞ解かなくても 手を入れるのは簡単です。暴れたおかげで裾なんて割る手間もいらないくらいに乱れております。 手を差し入れると、日のあたらない場所のつるりとした感触。 なで上げて行きますとその腕を止めるものがあります。 「幇間風情にこんな事するもんじゃありませんよ」 壱八は柄にも無く大層真面目な顔つきでした。いささか威厳に欠けるのはいたしかたございませんが。 和磨は冷や飯食いとはいいながら、お武家はお武家です。よい話があってどこかの家を継ぐともかぎりません。 大体好いたも何も、和磨は自分が物珍しいと思っているだけに違いありません。 (おいらだってそれっくらいの道理はわかるってもんだ) えいッと力をいれて座りなおし、向かい合います。 「あっしなんぞとこういう事はするもんじゃございません。大丈夫ですとも、近い内にちゃんちゃんと お膳立てしてごらんにいれまさァ」 「いやじゃ」 「いやッたって」 和磨は柄にも無くきっぱりとした物言いで、壱八も返事につまります。 「わしはお主がいい」 座りなおしたのもつかの間、壱八の身体は和磨に抱きこまれました。 「幕府隠密のお主と違うと言われれば是非も無いが、ここにいるのは唯の冷飯食と幇間ではないか」 壱八はとうとう畳の上に押し倒されてしまいました。和磨が下帯を上から撫で摩ると力を増して硬くなってきました。 お互いのものを押し付けあうと、何しろ男同士ですから具合が良くなってきているのはすぐわかる。 どう言い訳したものか、壱八が回らない頭を回すべく必死の努力をしておりますが、 和磨の方は返事が無いのはいい返事と解釈したものか、とうとう帯にまで手をかけました。 (ぎゃああああああ)
「ちょ、ちょっと待っておくんなせえ」 「うむ、どうかしたか」 どうかしたかもありませんが、帯にかけていた手を素直に離し、じっと壱八の言葉を待っている和磨の様は なんだかしつけのいい犬のようです。 犬にしちゃあ尾っぽの代わりに違うものがぴくぴくしてますが、これはしょうがない。 えいくそ、おいらも男だ、ここまできちまったら仕方がネエや。他の男なら差し違え、おっと刺し違えてもお断りですが、 壱八えいやっと身体を和磨に預けます。 「羽織を汚すのだけは勘弁しておくんなさいよ」 「うむ」 それが照れ交じりに受け入れてくれた言葉であるのに思い至って、和磨は笑みを浮かべました。 和磨は手を拭うと壱八の羽織を脱がし、汚れないように衣文掛けに片付けにいきます。 (なあんでこんな事になっちまったんだか、どこで間違えちまったか) 大の字、いえいえ太の字に寝転がってその物音を聞くとも無し聞きながら、壱八は頭を捻ります。しまいには瞼を 上げたままでいるのも面倒で手足を投げ出したまま目を瞑ってしまいました。 (寝て起きたら夢でしたなんてことねェかなァ) これが自分の夢でしたら、逆に首かなんか括りたくなりそうなもんですが。 「壱八、これ壱八寝たのか」 「……寝ちゃぁいません」 揺すられて壱八は目を開けました。そこにあったのは、和磨の恥ずかしそうな嬉しそうな顔でした。 その顔を見ているとこっちが恥ずかしくなってきます。大体こんな所で朝っぱらから何をしているのかと我に返ると、 恥ずかしいを通り越して頭まで痛くなってきました。 今度からどういう顔をして(主に)志織様と話せばいいのやら。 一方和磨の方も悩んでおりました。 「のぅ、壱八」 「なんですかぃ」 「こういう時はどうすればよいものかな」 ついさっきまでは夢中だった和磨ですが、さてこうなると自分の知識が大した事がないのを思い出します。 覚悟を決めていた壱八もそう言われてがっくりと首を落としました。 「……あっしも色事は修練積んでおりますが、陰間とのそれはやったこたねえ」
(女相手じゃなくて良かったのかもしれねえなぁ。素人娘相手にこうやって聞きかねねェぞ、このお人なら) 「ふうむ」 壱八が大層失礼な事を考えている間に、和磨の方はでは順々に触れていくかと決めたようでした。一寸刻みに探るように、 和磨の唇と指が肌を這いまわります。首筋をぬるり とした感触が撫でていき、存外に器用な指が脇を擽りました。最初は目を開いていた壱八も耐え切れなくなってぎゅっと目を瞑り 、 段々と荒い息が漏れるようになりました。 「ヘンなとこまで触んねぇでくださいよぅ」 「そうか、すまぬ」 すまぬとは言った物の、どこが普通でどこがヘンなとこなのかが今ひとつわからないのではどうしようもありません。 「どこに触ればよいのじゃろう」 いっそ殺せと言いたいような気分です。これがわざとでしたら和磨の性格も大概捻くれておりますが、 てんから本気だというのはよくわかっています。 「……あああ、もういいですよ、好きな処でッ」 「そうか。うむ。わしが好きな処でよいのじゃな」 居直った壱八でしたが、すぐに後悔する羽目になりました。大体居直り開き直った後にろくな事はありません。 「あ、ちょっ、ひぇぇぇ」 足の間に和磨が身体を入れました。開いた足の真中にはすでに隆々と一物がそそり立っております。 「ふむ、お主のここはこうなっておるのだな」 まじまじと眺められて壱八はぶるぶるっと震えました。恥ずかしくて涙まで出そうです。 「んなとこ見るのは勘弁してくださいよぅ」 (見るが楽しみったってそんなとこ見るもんじゃねェやっ) 「ああ、すまん」 思わず眺めてしまったと真顔で言われては、怒るに怒れません。壱八が答える前に、数馬は手を伸ばして壱八のそれを握りま した。 ここの扱いは自分の物だろうが人の物だろうがさほど変わるものではありませんので、和磨はためらう事無く手を動かし始めまし た。 すぐに壱八のものからは先走るものが溢れて来ました。くちゅりくちゅりと水音がして濡れる程に和磨の手は滑らかに動きました。
「あッ、ふ、んくっ」 耐えられずに漏れる壱八の声が上ずってきました。時を置かずして勢い良く出るものが出て行きました。 魂まで抜けた気分でぼうっとしていると、今度はぬるりとした何かか菊門に触れてきます。 「ひええっ」 思わず叫び声を上げると、和磨が心配そうに覗き込んできました。 「油薬を塗るものだと聞いたんじゃが、間違っておるか?」 何処の何方様がそんな余計な知恵をつけたのか、懇々と問い詰めたい気分を横におき、壱八はふるふると首を振りました。 使わなければ使わないで多分辛いのは自分の方でしょうし。 (ああもうなんだってこんな事になっちまったんだかッ!) 何度目かの自問に答えてくれる者はもちろんおりません。和磨は薬入れを横に起き、再び恐る恐るといった様子でつぷりと 指を突き立てました。 和磨は壱八の様子を確かめながら指を抜き差しし始めます。 「どうじゃ?痛いか?」 薬のおかげか大して痛みはありませんが、代わりにむずむずとおかしな心持になってきました。 「痛か、ねェ、です、がっ」 (へんな気分になってきやがったぞこんちくしょう) 耐えがたきを耐え忍びがたきを忍ぶ、熊野忍びの血筋ですが、こんな自体を耐え忍ぶようにはできておりません。 いえ、もしかしたら本式の忍びはそういうものを耐える練習をしているのかもしれませんが。 ただでさえさっきの快感を身体が覚えていますので、指が出たり入ったりする度に声が漏れました。 和磨はすぐにも自分のものを入れたくなるのを我慢して、ゆっくりと中を探りました。 「ひぃッ、かずっ、あ、あッ」 「そうか、ここがよいのじゃな、うむ」 ひとりで頷いて、和磨はさらに奥まで指を進ませます。指を曲げたり伸ばしたりする度に、 壱八の口からは勝手に高い声が飛び出します。身体の内側を散々に探られてくったりした両の脚を和磨が大きく割りました。 口を開いた後門に自分の物を宛がうと、薬の助けを借りてずるりと中に入ってきます。
「痛タタタタタタ、痛テテテテエエ!」 「う、ぐぐぐ」 恥も外聞もなく壱八が泣き声をあげました。入れる方はともかく入れられるのは始めてです。おぼこ娘と変わりありません。 さっきまでの和磨に対する先輩風も、あっというまに吹き散らされます。和磨がどうにか半分ばかり入れた所で にっちもさっちも行かなくなりました。 これじゃぁ入れられた方も痛いが入れた方も痛い。 「ひ、人殺しィ!」 どうにかして収めてしまいたいのですが、わずかでも動こうとすると壱八が叫びますので、和磨はじっと我慢の子です。 「食いきられそうなのはこっちじゃ壱八」 すぐにでも動きたいのをぐっとこらえて、苦笑します。 「もそっと力を抜いてはくれんか」 「抜けッたって無理ですよぅ、和磨様こそ抜いて下せぇ」 「それこそ無理な話じゃ、お主のここが放してくれん」 和磨はそう言って、自分の一物を呑み込んでいる門の入口を撫でました。 「うはぁッ」 その途端、壱八の脳天を殴られるような感覚が襲いました。目の前に星が飛び、身体が勝手に震えます。 「む、むむッ」 がっちりと閉じていた門が緩み、和磨を迎え入れます。和磨はそこを何度も撫で擦り、ぐいぐいと身体を押し進めていきました。 その度に壱八の声があがります。どうにかこうにか収めてしまうと、和磨は壱八の身体に覆い被さりました。 荒い息を吐きながらぎゅっとしがみつき、お互いの身体をぴったりと重ねます。すぐ目の前の顔を見合わせて、 今度はしっかりと目を瞑って唇を合わせました。
「なんとか入ったな」 「あっしは、もう、お陀仏かと」 そうしていると痛みはどうにか我慢できるほどに治まり、代わりに腰の辺りがむずむずとしてきます。 一物が柔々と揉まれて握られているような、その心地よさに和磨は陶然となってきました。 教えられるまでもなく、和磨は腰を動かし始めました。 「おぬしの中は極楽のようじゃ」 「そりゃァ女子に言う言葉で」 「おぬしの方が良いに決まっておる」 「誉められた気がしやしませんよぅ」 言葉になったのはそこまででした。後はもう、名前を呼ぶのが精一杯。 和磨は無我夢中で身体を揺さぶり、もう随分と広がって滑らかになった洞穴を穿ちました。壱八はその背にしがみつき、散々に 喘がされました。 「い、壱八ッ、も、もうッ」 「ひっ、あっ、か、かずまさまァッ」 恥ずかしいのも痛いのも忘れさり、二人して声を上げてお互いの身体を白く染めたのでした。
なんだか隣が温かくて、壱八はそちらに擦り寄りました。温かいものが肩に触れてきて、上から声が聞こえました。 「壱八、これ壱八寝たのか」 「……寝ちゃぁいません」 (ああ、そうか) とんでもないことをしたもんだと、夢だったら良かったのになあ、いやいや本当に夢かも知れねえぞと 壱八は往生際悪く目を閉じたまま考えました。 「桜の半纏はいらなそうだの」 「なんですよいきなり」 このお人はいつも突拍子も無い事を言うもんだと思いながら、壱八はようやく目を開けました。 やっぱり目の前には和磨の顔があり、生まれたまんまの姿で並んで寝そべっているのでした。 「お主の肌身が桜の色だ」 和磨の言葉通り、上気した肌はえもいわれぬ桜の色をしております。きゅうっと唇をつけて吸い上げると花びらが散りました。 「ばかな事いってんじゃありやせん」 この人は本当にもう、手管なら交わすこともできましょうが、本気でそう思ってるのがよくわかりますので壱八としても困り果て、 かーっと身体まで火照ってまいります。 耳まで赤くしてぷいと顔を背けますが、和磨は気にも留めません。
「ほれこんどは紅梅色よ」 染まった肌を両手で撫でていきます。 「梅の実が生っておる」 「うはぁ」 赤く色付いた乳首を吸われて、壱八は身を捩りました。 「もうご勘弁願いますよぅ」 外を透かして見れば日も随分高く、壱八は頭を抱えました。 (ああもう、なんだってこんな事になっちまったんだか!) 後悔役に立たず。壱八の心中を他所に、和磨は壱八にもたれかかりました。 「姉上は今日は出かけられておる」 壱八はぎょっとして和磨を見ました。和磨はにこにこと人好きのする笑顔で見返します。 するってぇとこのお人は知ってて、どこの間抜け野郎だ、このお人がただのお人好しだなんぞと思ったのはッ! 壱八は自分で自分の頭をぼかんと殴りつけてやりたくなりました。 もっとも壱八、痛い事は嫌いですし、小難しい事を考えるのはもっと苦手ですし。後の事は後の事。後の祭りなぞとも 言いますが。 和磨の顔を見ているとあれこれ思い悩むのが莫迦らしくなってきてとっとと目を閉じてしまうことにしました。 「壱八、これ壱八」 「……寝てませんよぅ」 疲れて身体を動かすのも億劫で、壱八は目を瞑ったままほんの数寸指を動かしました。触れた和磨の指にそれを絡め、 ゆっくりと覆いかぶさってくる温かいものを感じてほんの少しばかり笑いを零したのでした。 〜了〜
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ アノブンショウモシャシヨウトシテギョクサイダッテサ | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 思ったより長くて、その上ナンバリング忘れて、分割と改行シパーイしてごめんなさいorz 思い切り萌えが吐き出せてすっきりした!ビデオ棚ありがとう!
すごい、すごいよ! キャラクターがらしい上に、あの独特の文章の雰囲気が出てるよ 眼福でした、女神様ありがとう
>>569 原作知らんけど 禿 萌 え … !
今度本屋で探す。すごい勢いで探す。
文体とかスゲー!の一言。GJ!
姐さん、すばらしいっす! 文体すごい洒落が効いてて、テンポ良く萌えてしまった… 朝から悶々ですわw
561と569、合わせ技で萌えたー!落語風っていうか、こういう語り口調イイ!
>>586 に全く同じ!!文体も構成もスゲー!スゲーよ!萌えもらぶも詰まってるよ!ありがとう〜(´人`)
※ネタバレにつき嫌な人はスルーお願いします。 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 決壊師の減→芳守だモナ | ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 本誌思いっきりネタバレしてるので注意! | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
591 :
1/5 :2005/10/26(水) 23:20:34 ID:tLbriLxD
――怖いのは、大切な人が傷つくこと。それだけだ。 中等部校舎の屋上は広い。昼休みにのんびりと昼寝でもするにはうって つけの場所だ。そのまま寝過ごしたことにして授業をすっぽかしてしまう のもいい、などと不真面目な考えを抱きながら、芳守は屋上へ続くドアを 開ける。 そしてそこに先客が寝そべっていることは、もはや日常の出来事だった。 「……」 「……」 「……何か言えよな」 言葉のやりとりが出来ないのも、いつものこと。それに痺れを切らして 口を開くのが必ず芳守のほうであることも、暗黙の決まりごとだった。 「……『何か』」 「そういうことを言ってんじゃねぇー!」 「賑やかな奴だな」 志士尾はそれきりついとそっぽを向いたが、それがかれの気質なので今 更気に障ることもない。芳守は気を悪くすることもなく愛用の枕をコンク リに放り、自分もまた横になった。 白い雲が行く。いい天気だ。 「あー……ねみぃ……」 「そういえばお前、いつ寝てるんだ?」 「え? 今」 「……」 「志士尾だって同じじゃんよー」 「それもそうだな」 うなずいて、志士尾は黙って目を閉じる。次の台詞を待っていた芳守は 不意に肩透かしを食らって、少し頬を膨らませた。
592 :
2/5 :2005/10/26(水) 23:22:26 ID:tLbriLxD
「……何でそこで会話が終わるんだよ」 「続ける必要が無いからだろう」 「ちぇー」 そう言われてしまえば返す言葉も見つからない。心地よい沈黙を肌で感 じながら、芳守は目を閉じる。冬の日差しが暖かい。 隣からすうすうと規則正しい寝息が聞こえはじめたのを察して、志士尾 は頭を上げた。学生服についたコンクリの屑を払って、枕にしていた腕を 伸ばす。 必要以上の馴れ合いは、かれの嫌うところだった。人ではないものを宿 した身体のせいで、ただそこにいるだけで疎外され続けてきた。唯一の支 えだった姉を失って(少なくともかれはそう思い込んでいた)数年間、ずっ と独りで生きてきた。 確かに、傍に人はいる。いるけれど、それだけだ。心を許すことは、か れにとってこの上なく恐ろしいことだった。 だからかれは思う。こいつは自分とは違う生き物なのだ、と。 はじめのうちは、ただただ煩わしかった。何かにつけて干渉してくるう るさい奴、という認識だけだった。 最近になって、志士尾はようやっと隅村芳守という少年のことが分かっ てきたように思う。明確に口にしたことはないけれど、かれは、かれのい うところの、志士尾にとっての友人なのだ。 なんて平和で、ぬるい関係性だろう。志士尾は半ば本気でそう考える。 けれど、例えばもしかれが死んでしまったりしたなら、芳守は本気で悲し んでくれるだろうということは、何となく思い浮かべることができた。
593 :
3/5 :2005/10/26(水) 23:23:19 ID:tLbriLxD
授業終了のチャイム音が、芳守の眠りを遮った。昼の終わりの冷たい風 が頬を撫でていく。そろそろSHRが始まるころだろう。 「志士尾ー、そろそろ戻らねーとやばいぞ」 隣に寝転んだ友人の姿を認めて、芳守は声をかけた。そして志士尾はそ れに答えなかった。 鋭い目線はどこともつかぬ宙を捉えていて、その先には何も無い。「志 士尾?」芳守は志士尾の視線を追いながら、今一度かれの名を呼んだ。 「何だよ」 「何だよ、お前こそさ。ぼーっとしちゃって」 「別に」 つっけんどんないらえだった。 「……そっか」 芳守はしかたがない、とばかりに微笑んだ。かれが胸の内を打ち明けな いことはおかしなことではない。けれど、それはやはり寂しいことだった。 「少し……考えた」 「え?」 「……俺が死んだら、誰か悲しんでくれるんだろうか」 志士尾がぽそりともらした唐突な台詞に、芳守はきょとんとなった。生 きるだの、死ぬだの、そういう言葉はあまりにもこの温い屋上には似合わ なかった。 「何お前、死ぬの?」 「死ぬつもりでそんなこと言うかよ」 「そりゃそうだな」
594 :
4/5 :2005/10/26(水) 23:24:46 ID:tLbriLxD
しばらく沈黙があって、次に口を開いたのは芳守だった。 「んー……でも、多分そしたら俺、泣くと思うよ」 んで、時祢もきっと泣くな。かれはそう言ってぼんやりと空を見上げる。 「何でだよ」 芳守の言葉に、志士尾はすぐに疑問符を返した。少し照れくさかった。 そして芳守の返事は、いともあっさりとしていた。 「だって嫌じゃんか、自分にとってさ、大事な奴が死ぬのって」 「大事? 俺が?」 「違うのかよ」 「違わないのか?」 「違わないだろ」 「……そうか」 「うん。だから、志士尾が死んだら俺泣く自信あるよ」 目の前でそう言い切ってみせる友人が、ゆるゆるとした性格の割に意地 っ張りで、決して涙を見せようとしないことを志士尾は知っている。 「嫌な自信だな、おい」 「だから安心して死んでいいぞ」 「阿呆か。死なねえよ」 「うん。……約束な」 言って、芳守が声を立てて笑う。 だからお前はぬるいんだよ、と平素のように志士尾は言おうとして、そ の苦言は喉につまって出てこなかった。 かれの言葉はどこまでも本気で、馬鹿のように真面目だった。そしてそ の表情がどこか駄々をこねる幼子のようだったことに志士尾は少し驚いて、 同時に少し嬉しかった。 「……仕方がないな」
595 :
5/5 :2005/10/26(水) 23:26:39 ID:tLbriLxD
さいごの気力を手放した。 色々なことが一度に頭に浮かんできて、ああこれが走馬灯というものか などとのんきに思う。これから自分は死ぬところだというのに志士尾の心 はやけに穏やかだった。 痛みは不気味なほど感じなかった。ただ猛烈に眠気ばかりが襲ってくる。 ほんの数分前まで騒がしかった校庭がやけに静まり返っていて、とりあ えず現段階での全てが終わったことが彼にも分かった。 どういうわけかは分からないが敵はいなくなったし、ずたずたになった グラウンドはいつもどおり直せばすむことだろうし、何よりふたりとも無 事だったのに、なぜ目の前で芳守が泣いているのか、志士尾は一瞬のあい だ理解できなかった。 そしてそれが自分のためなのだと分かった瞬間、かれは妙な喜びを感じ た。誰かが自分のことを思って泣いてくれることは、とても気恥ずかしい ことで、とても嬉しいことだった。 ――泣くなよ。うるさいよ。 宥めのための言葉は出てこなかった。 芳守がしゃくりあげながら志士尾の名前を呼ぶ。その声が、少し遠い。 ――名前なんか呼ぶなよ。放っとけよ、俺なんか。 死ぬことは何てことのないことだった。少し前までは。今はといえば、 少しだけ残念なことのように思える。 与えられた居場所があって、仲間と呼んでくれる人がいて、面倒を見て くれる人がいて、そして、心許せてしまえる友人がいる。それら全てを 死ぬことでなくしてしまうのは、少しばかり悲しかった。 自分の名を呼ぶ声が一層強くなって、さいごにもう一度だけ目をあける。 ――志士尾が死んだら、俺絶対泣く自信あるよ。 そう言って、縋りつくように笑んだ少年の顔が今、目の前で泣きじゃ くって歪んでいる。 かれに対する感謝や、そして深い好意の気持ち。それを言葉にしたこと が無いことを、志士尾はふと思い出した。 ――もし次があったなら、今度は、 そこでかれの意識は闇に融ける。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ 今はただ、黙祷 | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
志士尾………。・゚・(ノД`)・゚・。
なんで死んだんだ志士尾………。・゚・(ノД`)・゚・。
今夜沸騰してしまったのですが、消化不良のため投下させてください。 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 兄弟鼓動3話某場面後妄想ダッテサ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 一気ニ書イタ,チラ裏ナンダッテ | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ミイラトリガミイラッテサ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「おい、利玖?どうしたんだよ」 兄貴の声がヘルメットのせいでくぐもって聞こえた。 背中には預けられた兄貴の重さが加わってる。 「な、こっち家と反対だろ?うちに帰るんじゃなかったのか?」 その後も何か言ってたような気がするけど、聞こえないふりをしてエンジン音でかき消すようにスピードを上げた。 とたんに、ゆるく腹にまわされていた手に力がこもる。 肩口に、強く体を押し付けられる。 無意識ってひどいと思わない?兄貴。 「ついたぜ」 「ったく利玖。お前人が散々話しかけてんのに返事もしないで。ホントお前は兄貴の話ぜんぜんきかねーだから。つーか、勝手にどこにつれてきてんだよ?」 「がーがーうるせーなぁ。・・・・・・どこって、ココ」 散々背後からの声を無視って、バイクを止めた駐車場。 見上げればいかにもな名前の建物。 ちょっと昔のイメージそのままっぽくて笑えるけど、中は結構普通なんだよな。 ってか、入ってくるときがわかりやすいんだから気づけよ。 「・・・・・・な、んでラブホ?」 どぎついネオンを間抜けに指差して、ぽかんと口が開いている。 驚きが大きすぎて、頭がうまく回っていないらしい。 一番出来のいいハズの兄貴は、こういった突発的な出来事には結構弱い。 貼画にそーいうとこ、そっくりだよな。 ヘルメットを外してやると、パチパチと瞬きをする目とぶつかった。 あー、ぜんぜんわかってないや。 「おにーさまが、正常かどうか心配になっちゃってね」 「せいじょう?」 「そ。二年も女日照りだなんて、おれには考えらんねーもん。だから、確かめてみようかと思って」 ぽかんとした顔の眉が、見る見るうちに寄せられていく。 ニヤっと笑うと、どんどん顔が真っ赤になって、しまいにはプルプル震えだしちゃって。 首まで赤くなるほどのことかよ? ヤバイんだよね、こーいうところが。たまんないっての。
「・・・お前にそんなことされなくてもおれは正常だ!!!余計な心配してんじゃねぇよ!」 でかい声で一喝されたけれど、ラブホ前でして大声出されても兄貴の威厳なんかちっともありゃしない。 まわりに誰もいないからいいけど。 「ほんとーに正常なのかどうか、わかんねーじゃん」 「利玖にわかってもらわなくたって、おれは」 「正常って?兄貴」 「正常は・・・正常だ!」 あ、目が泳いだ。何か引っかかることがあるってことか。 ちょっと目が泳いだ兄貴の顔を覗き込みながら、 「ま?正常かどうかぐらいだったらちょっとした医者よりオレの方がわかると思うけど?オレはうまいし?場数踏んでるし?ちょっとしたプロだし?兄貴が心配だから、正常かどうか確かめてやれると思ったんだけどな」 「・・・・・・どうやって」 「ま、手馴れてるからその辺は心配しなくていいんじゃね?それに兄貴の裸なら別に毎日見てるしいまさら恥ずかしがるほどのことでもねーよ」 「・・・・・・」 「兄貴が心配なんだよ、弟としてはサ」 急にまじめな顔をすると、今にも殴りかかりそうな剣幕だったのに、兄貴は急に黙ってバイクから降りた。 下を向いたまま、こぶしを握り締めてる。 やべぇ、こりゃ殴られるかも、と身構えた。 なのに、兄貴はオレの腕をつかんで建物の、いやラブホの方向へ歩き始めた。 「・・・・・・え?」 「お前が確かめればわかるんだよな」 ・・・・・・もしかして、作戦大成功? 兄貴のことだから、絶対のってくると思ったけど、オレってやっぱり天才? 題して、兄貴をラブホで大検査+襲っちゃおう大作戦。 あっさり大成功だなんて、オレの片思いの日々がうそみたいじゃん。 どーしよ、顔がにやけるんだけど。 つか、やけに乗り気すぎやしませんか。
「兄貴、そんな積極的に・・・」 「お前がそういうなら、遠慮なく確かめさせてもらう」 「え?」 「オレが正常かどうか、お前で確かめてやる」 ・・・・・・・・・・・・え? ・・・・・・そのあとのことは、話したくありません。 ____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ いろいろとごめんなさい | | | | ピッ (・∀・;) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ マイナーでも長×次萌。
>599 最後でのうっちゃり萌えわろたGJ!
>599 長×次萌えの自分としてはキター!!!な気分だww 萌えをアリガトン。
オチにワロス 次×長萌えだけどバッチリ萌えますた。GJ!
>599 放映お疲れさまでした。仲良し本音言える兄弟ですよね。 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | つづいてそのあとの時間のドラマ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| あまりの視聴率に笑うしか | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドラマトオナジデハッキリシナイ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
607 :
寝具1/6 :2005/10/28(金) 23:07:31 ID:4S6YvHlX
昼間の街の陽射しに眩しそうに目をすがめながら、リョウが店から出てくる。 さっきまでその手はぎんいろの鋏を操って、女の髪を切っていた。 インパクトのある濃紺のイラストが入った白いTシャツ。手描きの一点物だろう。デザインを手がけるアキユキにはわかった。 革のジャケット、それは長身の弟の無駄のないカラダを良く引き立てている。 「なんの用?」 ポケットに両の親指を引っ掛けて不遜に見上げる黒い瞳にも陽が映ってきらきらした。 いくらか鼻にかかった聞き取りにくい声。薄い唇。ヘンに清潔感のある白い歯。 短く切って立たせた髪も艶々と光って、秋の日を集めていた。初めて会ったときから、妙に眩しい存在だった。 あれは春の日だった。 もうすぐ中学生になるという弾んだ気持ちは、母親のヒステリックな声と涙に憂鬱に歪められていた。 何処かの旅館だっただろうか。料亭だっただろうか。おとなたちが話し合う間、こどもたちは一緒に一室に閉じ込められていた。 畳、そこに投げ出された白い靴下の小さな足。むちむちしたなめらかな脚。濃紺の半ズボン。ピンクのシャツ。 春の陽にガラスのようにきらきらしていたのは、ほっそりした、鋏。 弟の、小さな手には握りにくそうな華奢な鋏、 さらさらした黒い髪を少女のように厚く切りそろえた彼は、それに天使の輪を作りながら、無邪気に身を乗り出してきたのだ。 「おにいちゃん、切って」 与えられていた幼児雑誌のふろく、青いネコ型ロボットの名前がきちんと言えなくて、彼はなんども繰り返した。 舌足らずに、鼻にかかった声で、笑った顔で見上げながら。相手が暗い思いを抱えた本当の「おにいちゃん」とも知らずに。
608 :
寝具2/6 :2005/10/28(金) 23:11:29 ID:4S6YvHlX
「また、おねえさんに言われた?」 今も、ラの音が上手く言えない。甘い発音と薄い唇の動きが目を引きつける。 そこにさらに見る者の注意を引きつけるほくろがある。リョウはその視線を引っ張るように身を返した。 ビルの壁に背を預けて、わずかに低くなる。 「なに言われても、返さないよ。あの写真は俺の切り札だからね」 黒い眼を上げて、わずかにくちを開け、挑むように呆れるように、見た。 次に会ったときはもう、この顔だった。少女のように可愛らしかった無邪気な顔は、何処か歪んで切り削がれていた。 こけた頬と尖った顎が別人のように見えた。その顔で、彼は兄に金をねだった。もう、兄だと知っていた。 母の違う兄の意味をよくわかっていた。 「親戚の子?」 一緒にいた女が不思議そうに尋ねて、アキユキはその場を取り繕わねばならなかった。 金を出し、彼は長い指で素早く、しかし美しくそれを奪い取り、にやり、と笑って夜の街に消えていった。 詰襟のボタンに、夜の街の明かりが危うく輝いていた。 「おとうとだよ。ワケアリだけどね」 吐き出したのは、その女が親友の姉だったからか。彼女はよく物事を分析できる瞳を見張って、へえ、と呟いたが、 「どうりで、ちょっと似てる。眉とか、目のあたりとか」 眼鏡をかける前のアキユキの顔を彼女は知っていた。 確かに、その女に好かれやすい白木から切り出したような目元は、兄弟に共通したものだった。 同時に、厭うべき父親から譲り受けたものだった。 「こいつを、いくらで買い取ってくれるのか。アナタの俺に対するセイイがわかるってものだよ、にいさん」 黒い携帯電話を長い指にもてあそびながら、リョウは唇の端を吊り上げて、にやり、と笑った。 そのやくざめいた笑いは、不思議に彼を可愛らしく見せた。壁から身を起こし、彼はアキユキの肩をぽんと叩いて歩き出した。 その長身の肩が切る風が頬に届いたとき、ぞくり、とした。 アキユキは振り返った。にいさん、と厭味たらしく呼んだ声が、まるで吐息を含んだささやきのように耳に残って、身震いした。 黒い革に包まれた弟の背中は、秋の陽の斜めの手さえ振り払うように店へ消えていく。
609 :
寝具3/6 :2005/10/28(金) 23:14:09 ID:4S6YvHlX
「なるほどぉ。不肖のおとうと・リョウってわけだ」 親友の腕はアキユキの胸を後ろから片手で取り巻き、こめかみに指のピストルを突きつけた。 「おまえ、そのシリーズ、やめろって」 アキユキが振り払うと、ぱっとソファから飛びのいて到来物のクッキーの箱を勝手に開けた。 「でも、そりゃ、お前が悪いんじゃないの。弱味握られてんだから」 アンゼリカの乗った四角いクッキーを口に咥えながらソファに戻ってきた。 親友の肩が切った風が、ふわり、とアキユキの頬をなぶった。この男も背が高い。しかし、弟とは違う。 のんきそうにクッキーをもぐもぐやる顔は、草食動物のそれに似ている。大きな濡れた眼が、くるりとアキユキを見た。 「なんだよ」 姉とは似ていない。あまり物事を分析しない瞳である。その代わり直感で動く。そのカンが素晴らしい。 アキユキはつい頼ってしまう。 「あああああっ、オレ、お前になりたいよ」 「なんだ、そりゃ」 ソファに仰向けに死体になったアキユキにかまわず、もぐもぐクッキーを食べてしまって、 行儀よくティッシュで指とそこらの粉を拭きとって、さらにそれをごみ箱に捨ててから、やっとアキユキの傍に戻ってきた。 「しかし、それで仕事がストップすんのは困る。なあ、俺、いってやろうか」 顔を覆っていた腕の隙間から、アキユキはちら、と親友を見上げた。 「ほんとに?」 ひらり、と目の上でスーツのネクタイが踊った。 「よくわかんないけどさ。なんでおとうとにそんな弱腰なわけ? がつーんと言えばいいだろ、がつーん、と」 その人の良さがアキユキには救いだった。この歪みのない眼なら、あるいは彼にまっすぐ向かえるのかもしれない。 「いってくれる?」 ちいさく頼りなげに尋ねると、面倒見のいい男は大きくうなずいた。 スーツのネクタイの端が、ふわり、とアキユキの頬を撫でた。
610 :
寝具4/6 :2005/10/28(金) 23:17:56 ID:4S6YvHlX
「で、アナタが来たってわけ?」 バイクのメットをシートに置き、リョウは肩をしゃくって笑った。 サロンの裏口からは幾人かスタッフたちが出ていき、それへ愛想良く手を上げて、挨拶をする。 夜の闇にそのたび浮かび上がる横顔に、シュンスケは親友と似たところを探そうとした。 夜目にもあざやかな白い歯や、尖った顎は彼とはまったく異なって見えた。 親友は昔から理知的な、それでいて何処かさびしげな冷めた雰囲気を持っていた。 何か隠しているような、深いまなざしがシュンスケには気になって仕方なかった。 それは今も変わらない。デザインの仕事で独立してからは、そのまなざしはいっそう深くなった。 しかし、それはやわらかな色を帯び、いい傾向のように思われた。 「リョウちゃん」 まるいキャンディを転がすような声が呼び、彼はそれへ振り向いてふっ、と表情を変えた。 「先、帰ってて。ちょっと、話あるから」 やさしい、おだやかな声だった。言われた彼女はこっくりとうなずき、あまりシュンスケのほうを見ないようにして、背中を向けた。 「入りません?」 誰もいなくなったらしいサロンの中を彼は親指でしゃくった。もう、表情も声も、硬い皮肉っぽいものだった。 それでもシュンスケは彼のあとについて入った。照明の落ちたサロンは鏡や鋏ばかりがぴかぴか光って妙な空間だった。 肩を引くシュンスケの後ろでドアが閉まった。思わず振り向いた彼に、リョウがまた白い歯を目立たせて、肩をしゃくって笑った。 「勝手に閉まるんですよ。オモテは華やかだけど裏はただの商売。ドアなんてどこの裏口も同じもんだ」 狭いスタッフルームに目もくれずに、彼はフロアに進んだ。 そこは通りに向かったガラスを通して外の明かりが入ってくる。 受付のカウンターに腰のあたりを預けて、リョウはシュンスケに向き合った。
611 :
寝具5/6 :2005/10/28(金) 23:21:19 ID:4S6YvHlX
「いつも正しいおにいさまのご友人は、やっぱり正しいってわけだ」 大きな手をぱっとひらめかせて笑った。手品のように、黒い携帯電話を取り出した。 「コレについては全部聞いたみたいだけど」 ぽうんとてのひらの上で放り投げて、その危うさにわずかに慌てたシュンスケの表情を見据えるように笑って、 「あのひとがオレを嫌う本当の理由、アナタ知ってるのかな」 携帯電話のなめらかなボディを親指でひとなでして、ポケットへ落とし込んだ。 シュンスケは青い闇の中へ一歩踏み出した。 「理由? そんなの知らないけど。でも、ひとつわかったことがある」 きらり、と闇の中で黒い瞳がそれを見上げた。シュンスケは続けた。 「あいつが言うほど、キミが悪いヤツにも見えない。何か誤解があるんじゃないか? ほら、あいつも不器用なとこあるし、 もう一度よく話し合って」 くす、と闇の中で息が笑った。ぐす、ぐす、とそれは続いて、やがて肩を伏せての笑声になった。 「はなしあう?」 ふっと、闇の中で空気が動いた。草食動物めいたシュンスケの眼には、鏡や鋏のきらめきが映ってすぐに消えた。 気づくと、窓から隠れるシャンプー台の横の壁にネクタイをつかまれて押し付けられていた。 「リョウ、く、ん?」 丈夫そうな白い歯を覗かせた唇が近かった。シュンスケは身をすくめた。 「正しいおにいさまの周りの人間は、みーんな、馬鹿だな。自分の身をまず考えろ、ってね」 薄い唇が頬をかすめた。 わずかに鼻にかかった低い声は聞き取りにくく、子供っぽさの抜けない甘い口のまわしかたが耳についた。 それは吐息の混ざったような熱っぽさでシュンスケの耳を麻痺させた。 「アイツはそういうヤツだよ。自分が正しい顔をして周りにもそう思わせる。自分が傷ついた顔をして周りにもそう思わせる。 自分がやったほんとのことなんて」 闇を薙ぎ切る深いまなざしが眼鏡のフレームに手をやるときのアキユキと同じ色だった。 「言わないんだ、誰にも」
612 :
寝具6/6 :2005/10/28(金) 23:23:02 ID:4S6YvHlX
塞がれたのが視界だったか聴覚だったかそれとも他のものだったかシュンスケにはわからない。 ただ、闇に覆われた中で親友のおとうとが抱える幾つかの秘密を押しつけられただけだ。 腕を離しながらリョウは、唇の端を上げて、悪く、笑った。 それが妙に親しく、幼く可愛らしく、ふてぶてしく鮮やかで、そして。 泣いているように見えたのは何故だろうか。 リョウが開けてくれたドアからシュンスケは外に出た。 木犀の香りを含んだ風を頬に受けて振り返る。 若い背中に、リョウはサロンの中の鏡や鋏の夜のきらめきをすべて隠しているように見えた。 ベッドにもぐりこんで男たちは考える。隣に誰がいても、ひとりの時間だ。 秋の日、鋏、まなざし、空気、唇、秘密、真実、過去、髪、ネクタイ、ぴかぴか。 イメージの羅列は眠りを誘って彼らを連れて行く。女たちの知らない時間と空間に今夜も、こうして、この場所から。
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ ドラマ公式と予告で萌え | | | | ピッ (・∀・;) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 好きな役者ばかり出てるんだが…きびしいな。
亀だが>590-596GJ!……。・゚・(ノД`)・゚・。 立ち読みのコンビニで泣きそうになって必死に堪えた感情が再び…ウァァン
>>607 姐さんGJ!!
親友好きにはたまりません(*´д`)ハァハァ
裏番組見ちゃってたけど、来週からビデオ録るよ・・・! 萌えをありがとう(*´д`)ハァハァ
617 :
1/4 :2005/10/30(日) 03:16:03 ID:PGFSS54a
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 北の大地のバラエティー番組ネタなんだけど・・ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 今、スレが荒れてるからね | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
618 :
2/4 :2005/10/30(日) 03:16:42 ID:PGFSS54a
夜の事務所。自宅に帰っても構わなかったのだがつい立ち寄ったのは、 多忙な上司に会えるかもしれないという期待から。 社長の地位にありながら、上司の机は会社内にない。 愛煙家の上司は在社時には大抵喫煙所にいる。 喫煙所に上司の姿を見つけた。 「お疲れ様です。」 「ご苦労様」 挨拶を交わし、上司の向かいの椅子に腰を下ろす。 胸ポケットから煙草のパッケージを取り出し一本咥える。 火を点け一口吸い込んだところで、煙草を取り上げられた。 取り上げられた煙草は上司の唇に差し込まれる。 上司のやや肉厚の唇をつい見つめてしまう。 幾度、その唇に触れたいと願ったか・・・叶わぬ想い。 一口吸って、上司は顔を顰める。 「こんな軽い銘柄なら無理に吸わなくてもいいでしょ」 「放っておいて下さい。貴方の煙草がきつすぎるんです」 「持病もあるんだし、禁煙してほしいね」 「それは、社長としてのご意見でしょうか?」
619 :
3/4 :2005/10/30(日) 03:17:14 ID:PGFSS54a
わざと慇懃に尋ねる。 睨みつけられた。その視線に蔑みの色が混じっているように感じられる。 「当たり前。役者にとって喉は命でしょ」 俺に何を望んでいるんだ、という意思が言外に感じられる。 劣情を隠しきれない自分に対する果てしない自己嫌悪が身を貫く。 ゆっくりと腰を上げる。 「明日は東京なので」 「現場にはいけないけど、オンエアを楽しみにしているよ」 「ありがとうございます。失礼します。」 事務所を出る。 タクシーを拾おうと手を上げかけて、やめた。ゆっくりと雪道を歩き始める。 厳しい冷気が自分の汚らわしい思いを罰してくれるように願いながら。
620 :
4/4 :2005/10/30(日) 03:17:46 ID:PGFSS54a
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ 本スレガアレマセンヨウニ・・・ | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
____________ | __________ | | | | | | | □ すたーと. | | | | | | ∧_∧ ヒトリダケノジョウエイカイダー | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ さんでー好評連載中の「絶対可憐ちるどれん」の兵x源です。
―予想より楽しいオモチャだな。 ―今日はそれがわかっただけで収穫だ。 ―予知の実現までゆっくり遊ばせてもらうよ…!! ―でももう少し布石を敷いたほうがいいよね、源クン? (15話のその後の妄想です) 任務も(色々あったが結果的に)無事達成し、懸念していたカオルの容態も回復をみせたが念のため報告や書類云々は後日ということで、チルドレン達と源の4人は早めにマンションに帰宅していた。 任務中の出来事もあってさすがにカオルは疲労がたまっているらしく、夕食もそこそこに入浴が終わったとたんうつらうつらと船をこぎ始めている。 「カオル、もう寝ておいたほうがいいぞ。寝坊して『任務で学校に遅刻しました』なんていい訳できるわけないからな。」 「そうよ、カオルちゃん。もし寝坊しちゃったら連鎖して私たちも遅刻確定で怒られちゃうわ。今日は早めに寝ましょう?」 「なんか引っかかる言い方しとる気もするけどそうしたほうがええで、ウチももう寝ようおもてるし。」 「ん〜。…そうする…。」 さすがに今回は大仕事だったためアオイとシホも疲労を感じていたのか、付き合いではなく本当に眠気を感じていたらしい。 3人そろって寝室に向かおうとしたとき、ふとカオルは源に視線を送るとわざとらしく体をもじもじとさせ、 「ん…源ぉ。やっぱりちょっと寒気がする…添い寝して暖めてほしいな…v」 と両手に顔を当てて恥らい、アオイとシホは「「あー、ずるーい」」とハモらせた。 チルドレン達の世話を優先していたので未だにYシャツにネクタイのままリビングのソファーに寝そべっていた源は、そのセリフを聞いて勢いよくずり落ちる。 「…つべこべ言ってないでさっさと寝ろーーーー!!」 さすがの剣幕にキャーキャー(一部ゲヒャヒャ)と寝室に走るチルドレン達。 かしましい3人娘達の去った跡をみながら再びソファーに沈没する。 かろうじて「ガキは」のセリフは言わなかっただけ、まだ精神的に余裕があったようだ。と、自己分析をしながらとりとめなく今日の出来事を反芻していた。
「……豹部。」 たぶん、危なかったのだと思う。 あの時…罪悪感と敗北感、そして無力感はたしかに感じていたのだ。 それでも今一歩で奴に屈しなかったのは研究者としても知識もあるが、彼女達に対する責任感とそして… 「…………くそっ。」 (まったく、なんであんな奴に振り回されなくちゃいけないんだ…!) あの男がなぜ自分に絡んでくるかわかっている。 だか自分はそれに屈するわけにはいかないのだ。 それがどう未来に影響してるかわからない、だが…。 自分は強くあらねばならない、あの男の行動や言葉にいちいち振り回されているようでは…。 「…大体、カオルがあんな風にふざけるからだ。素直に言ってくれれば僕だって…」 「素直に言ってれば抱きしめてあげたのに…かい?」 ザワッ…と肌が粟だった。 弾かれたようにソファーから立ち上がる。 疲れているとはいえ目の前にいることになぜ気が付かなかったのか。 「…っ豹部!なぜここにっ…」 「フフ…愚問だね。バベルの内でだって会ってるじゃないか、君達の居場所だってわからないとでも?」 そうだ、この男なら不思議ではないのかもしれない。ほんの数時間前にだってありえない場所で会っていたのだから。 「君だって彼女の性格をある程度知っているだろ?かわいいくらいに意地っ張りだからね。素直に『寒い』って言い出せなかったんだろう。…でもそんな彼女を察してあげるのが君の勤めなはずなんだがねえ。」 「…っ、うるさい!お前にそんな事を言われる筋合いはないはずだ!」 寝室に彼女達が寝ているはずだ、大声を出すわけにはいかない。だが声を荒げるのを抑えるのは困難だった。 「筋合いはあるさ、僕の大切な女王をあんな目にあわせたんだからね。彼女は本当に寒かったんだよ?」 「…それはわかっているっ。だから僕は」 「いいやわかっていないね。君も知るべきだよ、彼女がどんなに寒くて辛かったかを。」
その瞬間、部屋の温度が急激に下がった気がした。 「な……!」 鳥肌が立つ、まるで大きな冷凍庫に放りこまれたような。 いや違う、外気が冷えているのではない、体の中から冷えが広がっている、血管が凝縮する震えが止まらない… 少しでも暖気を求めているのか、両手で自分を抱きしめながらソファーに崩れ落ちていく源を、豹部は笑みを浮かべて見下ろしていた。 「催眠能力(ヒュプノ)…!」 そんな豹部の様子に源は自分が何をされたか理解した。 「意に沿わない催眠をしてなんになる!こんなことしたって短時間で…」 「別に半永久的に苦しんでもらおうなんて思っていないさ。知ってもらいたいだけだよ、彼女の辛さと…君の立場と状況って奴をね。」 「な…んの…ことだっ。」 寒い 寒い 寒い 寒い 兵部に問い詰めようとも思考がまとまらない、徐々にただ寒いという言葉だけが支配していく。 ソファーに突っ伏し、己を抱きしめて少しでも暖かさを逃さないようする。目の前にあの男ががいるというのに。 もう、寒いということしか考えることができない… 不意に、背中にぬくもりが広がった。
「あ…」 暖かい、と思った。 何故か、とは思考が追いつかない。ただその暖かさに安堵と逃したくないといった感情がグルグルしていた。 「ほら…こうしてほしかったんだよ、彼女は…こうやって抱きしめて、擦ってほしかったのさ。」 その言葉でようやく源は豹部に背中から抱きしめられていることに気づいた。 体格の差があり包み込むとまではいかないが全体を覆い、その手は肩から腕にかけてすべるように流れていく。 嫌悪感が体中を駆け巡る…と思った。 だが予想とは裏腹にさきほどと同じく、ただ安堵とその暖かさを少しでも逃したくないというグルグルとした感情だけだ。 「…はっ…なんで…っ」 そう、まだ寒さは癒されきっていないのだ。 ただ豹部が触れているところだけが暖かく浸透していく。 「フフ…暖かいよね?でもまだ君は寒そうだ。こんなに震えて……もっとふれてもっとさわってほしいだろう?…ほら、こんなにも君は求めている。」 言葉と共に彼の手が源の腕に、頬に、胸に、足に滑っていく。 「…ふっ、さ、さわる、なぁ…!」 言葉が精神を犯していくようだ。その手が自分を何処かへさらっていくようだ。 でも足りない。 まだ自分は寒いのだ。 もっと暖めてほしい もっと、触ってほしい
シュル…と、衣擦れの音がした。パサッとした軽い音が続く。 それが豹部によってネクタイが外され、足元に落ちた音だとは源は理解できなかった。 「大丈夫…望むとおりに暖めてあげるよ…求めているんだろう?そのぬくもりを………僕を。」 いつの間にかはだけられたシャツにのなかに右手の細い指先が滑り込む。 「ぅあ…!ふぅ…っ、あつっ。」 布地越しに触られたのと段違いの刺激が全身を襲った。 直に肌にふれた手は暖かいというよりも熱く、火傷してしまいそうなほど…だが、その刺激はそれこそ求めていたものだと錯覚してしまいそうだった。 「熱いのかい?でも、これこそが望んでいたものだろう?求めるままにしてあげるよ……君のその顔はちっとも嫌がっていない。」 灼熱ような手が源の肌を遠慮なく味わい、蹂躙する。 首筋にあたる豹部の吐息の熱に眼がくらみそうだ。 熱源がある一点を掠めたとき、思わず右手は口を押さえ漏れ出す吐息を防ごうとする。 「ぅん…………はぁ…くっ」 「無粋だね、源クン……ふ、こんな時は……抑えずありのままを僕に見せてくれないと…。」 豹部の表情はさほど変化はない。 だがいっそう深くなった笑みと源を見つめる眼の熱さ、そして少し乱れた口調に豹部もまた余裕があるもののどこか切羽詰った雰囲気が感じられた
だから、なのか。 源は自分の思考がおかしくなっている事を自覚し始めてきた。豹部の与える熱と思考がが自分を狂わせているのか、もしかしたら自分のこの内に渦巻いているドロドロとした感情が豹部に影響を与えているのか… わからない。 わかるのは豹部が与えてくれるこの熱がいまだに足りないということだけだ。 わかっているのか?いま自分を蹂躙しているのかあの豹部京介だというのに。 だが言い聞かせようにも、焼けつく手が胸の突起を執拗にいじりながら熱い息とともに耳を柔らかな唇で甘噛みされると、残っていた理性も溶けていきもう声を押させることも困難になってきた。 「はっ……あぁ……ひょ、うぶ…ぅんっ。」 「なんだい?言ってごらん…足りないのかい?」 そうだ、足りない。 自分の求めるところにこの男は触ってくれない。 無意識のうちに腰が揺れる。 その様子に豹部はクスリと笑みを落とすと、スっと左手を内股に添える。 「んんっ……!」 それだけでもどうにかなってしまいそうだった。 「フフ…ここ、かい?心配要らない、ちゃんと触ってあげるよ、狂いそうなほど気持ちよくね。そしてこの熱がいつまでの君の中にくすぶり続けるんだ……この先も脳裏から僕を忘れられないように。」 (そう、コップのなかにある澄みわたった水が少しずつ色染まるように。最初はわからないだろう、でも確実にその水は穢れを蓄積させていくのさ…。) 笑みはさらに深さを増し、その見つめる眼は温度を上げる、ほんのわずかに侮蔑の色を混ぜながら。
…………ギィ…ガチャ…! そのかすかな音が響いた瞬間、2人の空間は硬直した。 「………!う…!」 (や、やばい!あの娘らの誰かが起きてきた!?まさか寝室まで声が…!) 一気に血の気が降りるのを自覚する。 さきほどの豹部の催眠能力による寒さよりも別の、いやもっと激しい悪寒が源を駆け巡った。 豹部はその様子を見て面白くなさそうにまさぐっていた手を止める。 「…タイムリミットかな?」 「…ぇ?」 ゆっくりと自分の体から離れていく豹部を思わず見返す。 「やれやれ、僕としてはもうちょっと君に僕を感じさせてあげようと思ったんだけど、ここまでのようだ。」 名残惜しげに頬をすべる手が完全に離れると、先ほどのまでとはうって変わって、いつもの飄々とした(そして何処かムカつく)表情で源を見下ろす。 「さてと、君に大切にすべき彼女を危ない目にあわせた罰も与えられたし、これで退散するとするよ。」 「……ッハ!?ま、まて豹部!」 「なんだい?続きはまた今度してあげるから今はここまでで、ね?」 「だ、だれがだー!今すぐ捕まえて収容所に戻らせてやる!!」 「…その状態でかい?」 「……………うっ」 さっきのショックでほとんど催眠状態は解けたものの、先ほどまでの愛撫によって火照った体はそのままなのだ。 「フフ…そんな状態であの子達に見られたら、どう反応を見せるだろうね彼女たちは。まあ、僕としては見ていたいけど。」 「ふざけるな…!」 「怖い怖い、またうっとうしい手錠を掛けられる前に退散するよ、じゃあね源クン。いつでもこの日を思い返してごらん、僕の手が恋しくなったら呼ぶことだね」 「………………!!!」 何かを言おうと口をあけた瞬間にはすでに姿は見えなくなっていた。 残されたのは静寂と、くすぶりが残った体のみ。 「あ、あの野郎…!こ、このままにしていき…じゃない!今度あったら…っっ」
「ぅん…源はん?まだ起きてたんかいな。」 まだ眠そうなアオイの声が聞こえる。 どうやら用を足して寝室に戻ろうとしてたようだ。 リブングの明かりに気が付き源の姿をみつけたらしい。 「あ、ああ、あの後ここでうたた寝しちゃったみたいだ、寝室に戻って寝なおすよ。」 なんとか平静な声をだして安心させようとする、相手もほとんど夢の中というのもあり納得したように。 「あほやなあ、風邪引いてもしらんで。ウチも寝なおすし、源はんもさっさと寝えや。」 「ああ、すまなかったなアオイ。」 寝ぼけ眼で眼をこすりながら手をって寝室に向かうアオイに安堵しながら、自分も寝室に戻ろうとする。 が… いまだに体は燻ったままだったのを今頃思い出す。 「こ、これ、自分で処理しろってかっ?嫌だ、嫌過ぎる…!」 なにしろこんな状態にしたのは「あの」豹部なのだ。 さすがにここで大声を上げるわけにもいかず、源は心の中で絶叫した。 (今度会ったときは必ず僕特製の永久監獄にぶち込んでやるーーーー!!!!) …だかその叫びを聞き届ける者はは誰一人いなかった。 おわってしまえ
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ いろいろとごめんなさい | | | | ピッ (・∀・;) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 盛り上がってくれることを祈りつつ…
>>630 ネ申!!!
GJです姐さん、萌えの永久監獄にぶち込まれてくる!
>630 乙! 激しく萌えました!!
ぐっじょぶ!めっさ萌えた!ナイスヒュプノ使い! 寸止めなのがコレまたどこまでも報われない源らしくてヨロシ せっかくの燃料SS あっちには黙って投下してたらよかったんかも新米ねw 私もいい年してちるどれんで初めて数字板を覗くようになった身なんで 姐さんらってば気に障ると厳しんだ〜wとガクブルしてチビッタ この板はどこもあんなカンジなのかしらんが 姐さん呼び合う人たちだけあって仁義にゃ厳しいんですね?と コレを最後に黙ってロムろうと心に誓った秋の夜長 アッチでの発言はともかくSSはとてもよかったので惜しいよ メゲずにまた書いてくだされ!
そろそろ次スレ?気が早いかな
>>634 現在463KBだね。
もう1、2作ぐらい投下されてからが丁度いいかな。
636 :
1/7 :2005/11/01(火) 00:48:17 ID:hEMrtXye
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | テベエスのドラマのハロウィンネタなんだ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 結局31日に間に合わないなんてダサいよね | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ハツトウコウ、ドキドキダゾ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
637 :
2/7 :2005/11/01(火) 00:49:22 ID:hEMrtXye
10月31日はいつも通りの平日だが、外国の行事であるハロウィンの日だ。 「大体、ハロウィンってなによ」 末っ子の順平が作った夕食を食べながら、母親の春江が自分の息子たちに聞いてきた。 すると順平が一瞬だけ考えてすぐに答える。 「カボチャくり抜いておばけみたいなの作って、そのカボチャ食べる日じゃないの?」 なんなんだ。この中途半端どころか大いに間違いだらけの知識は。 とはいえ達弥も詳しいことを知っているわけではないのでツッコミもしない。 「バーカ!ハロウィンっつーのはアレだよ。お菓子とかタダで食える日だろ?」 次に口を開いた利句の答えは、やっぱり何かが間違っていた。 が、少なくとも順平よりも正解に近い。 ただ、限りなく都合の良い解釈になっている気がする。 「そんなタダで食べられるわけないじゃないの。ねーえ、達弥」 今まで黙っていた長男に話題を振り、春江はじっと反応を待つ。 「お前らなぁ、カボチャだのお菓子だの言ってっけど、あれは秋の収穫の祝い事なの」 とりあえず自分が知っているだけの情報だけを答える。 確か万聖節とかっていう日の前夜祭だったと記憶しているが、曖昧なのでこれは言わないことにした。 「へえ〜…物知りね。そんなのも大学で習ったりするの?」 「するか!同級生にクリスチャンがいたから、ちょっと聞いたことあるだけだよ」
638 :
3/7 :2005/11/01(火) 00:51:00 ID:hEMrtXye
「ったく、な〜にがカボチャのお化けよ。利句!タダがお菓子食べ放題なんて、そんなのあるわけないでしょ」 自分こそ何も知らなかったくせに、こんな時はやたらと偉そうに喋るのは彼女の性格のせいなのか。 その言い草にカチンと来た利句は「ンなの知るかよ!」と声を上げた。 「まぁまぁ、それはさておき折角のハロウィンだからカボチャのデザート作ってみたんだ。 冷蔵庫に入ってるから後で食べなよ」 下らないことで睨み合う母と兄を仲裁する心優しい末っ子。 長男の達弥はもうどうでもいいような顔で平然と箸を進めていく。 「カボチャの〜?どうせならチョコケーキとかにしてくれよな」 「チョコケーキなんていつだって食えるだろ?秋なんだから、季節のものがいいに決まってるじゃんよ」 いや、どっちでもいいし。 どうしてこうも喧しいのだろう、と口喧嘩が始まる前に制止しようとしたが、 その瞬間に春江が「ウルサイわね〜」と咀嚼しながら割って入ってきた。 「いいじゃないのよ、カボチャでも。順平が作ってくれたのに文句言わないの!アンタの分、あたしが貰うわよ!」 「いちいち怒んなよ!ていうか別に食っていいし」 もはや売り言葉に買い言葉だ。 普段の生活態度や行動を見る限り、この二人が一番似ているかもしれない。 だからこそ言い合いが多いのであろうか。
639 :
4/7 :2005/11/01(火) 00:52:20 ID:hEMrtXye
「やったね〜。2個食べちゃおっと」 結局デザートを2つゲットしたことに満足したのか、春江はニコニコしながら夕食を綺麗に平らげた。 「マツケンサーンバー、オ・レィ!」 首にタオルを引っ掛け、達弥は機嫌良く歌いながら居間に戻ってきた。 台所のテーブルでは春江と順平が談笑し、今日のために作ったというカボチャのプリンを食べていた。 一つ空の容器があるところを見ると、春江はすでに2つ目らしい。 「達弥も食べなさいよ、すんごく美味しいのよ〜。順平は本当に料理が上手よね〜」 「まぁね〜。将来はお嫁さんと一緒にご飯とか作りたいからね」 そういうの仲良さげでいいでしょ?と付け足すと春江は「あんたはいい旦那になるわ」と頭を撫でた。 「春江が順平に任せっきりだから、料理もうまくなったんだろうが。母親なんだから、ちょっとは手伝えよ」 朝は低血圧を理由に、夜はパートを理由にほとんどさぼっている春江にピシャリと言い放ち、 達弥は自分の分のプリンを冷蔵庫から出した。 ガラスの容器にカボチャのプリンが詰められて、その上にはちょこんとホイップクリームのせてある。 こんなにマメなことをするから、春江がつけあがるんじゃないか。 自称父親代わりの達弥は複雑な思いを抱く。
640 :
5/7 :2005/11/01(火) 00:53:27 ID:hEMrtXye
「あたしだって時間ある時はやるわよ〜!仕事もあるし、忙しいの!男のくせに細かいこと言わないでよ」 「当番だっつってんの!なぁ、順平?」 「そうだよ、ハルさん。朝やれとは言わないから、せめて夜ご飯の時は手伝ってよね」 真っ当な反論に、さすがの春江もこれ以上は何も言えないでいた。 代わりに唇を尖らせてパクパクとプリンを頬張っていく。 すると、しばらく自分の部屋にいた利句が入浴しようと階段を下りてきた。 「おう、風呂開いたぞ。入ってこいよ」 達弥がそう告げると「あー」という適当な言葉を返し居間を通り過ぎようとする。 だが、ふいに視界に入ったカボチャのプリンに気付き、「あー!」と声を上げた。 「おまっ…!普通俺の分も食うか!?俺がプリン好きなの知ってんだろ!?」 「なによぉー。あんたが食べてもいいって言ったんでしょー?」 空になった2つの容器を重ね、春江は悪気もなく言ってのける。 言い分としては春江の方が正しいのだが、納得がいかず不満を露にした。 「ゴメン、利句兄。4人分しか作ってないんだ」 おまけに何も悪くない順平が謝る始末。このままではまた下らない言い争いが始まってしまう。 察した達弥はプリンを一サジすくい、利句にそれを向けた。 「食いかけで悪いけど俺のやるから、春江を責めるなよ」 こうやってオヤツを弟に譲ることは慣れている。ただ、それはずっと昔の話だけど。 まさか大きくなってからもこんなことをするとは、思ってもみなかったが。
641 :
6/7 :2005/11/01(火) 00:54:51 ID:hEMrtXye
利句は目の前に差し出されたスプーンをじっと見つめ顔を近づけるが、直前でピタリと動きが止まる。 「?」 食べないのか?と不審に思っていると、急に手首を掴まれスプーンを押し戻された。 突然のことに抗うこともできず、それはそのまま達弥の口にツルリと入っていった。 プリンを飲み込み、何のつもりなのかと口を開くと同時に目の前が影で覆われ、 無防備な唇に食らいつくようなキスが降りてくる。 「…なっ……お前…!」 「ちょっと甘味が足んねーな。順平、今度はチョコケーキ作れよ」 「はいはい。今度ね」 「あんたたち、こんなとこでそういうの止めてくれる?何か見てるこっちが恥ずかしいのよね〜」 「うるせーなぁ。ちょっとくらい、いいじゃねーかよ。イヤなら見るな、このスケベ」 そう言いながら利句は何事もなかったように、軽快な足取りで風呂場へと歩いていった。 「り…利句!!いきなりお前…!春江も、母親なら他に言うことあるだろ!?」 満腹になった腹をさすりながら春江は新聞を広げ「ヤダ、ドラマ始まるじゃない」とリモコンを操作し、 順平は食べ終えたプリンの容器を片づけ始める。 耳まで紅潮している達弥は平然とした家族の態度に一人焦っていることがものすごく馬鹿らしく感じ、 平静を装って残りのプリンをバクバクと食べた。 この後、ハロウィンのお菓子を貰えなかった利句がイタズラをしに達弥の部屋へ訪れたことは、他の家族も知らない。
642 :
7/7 :2005/11/01(火) 00:55:26 ID:hEMrtXye
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ この後のエロシーンは想像にお任せ | | | | ピッ (・∀・; ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
待ってたかいがありました!姐さんGJ! 次男のイタズラ(*´д`)ハァハァ
>>636 乙です!!!
利句×達弥好きなんですっごく萌えました!!
ちょ…!!!姐さんGJGJGJ!!!! 続き!!やべテラモエス!!! 脳内でちゃんと声が聞こえるよ!!!
夜中のこっそり次男が脳内でばっちり大活躍してます(*´д`) 姐さん乙です!
>>363 姐さん乙です。
ずっと自家発電だったから久々に他の人の作品で萌えました。マリガd
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 三兄弟ドラマで、次男×長男×三男だモナ。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| エロありで、何でか暗い話だぞ。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 本編通りの仲良し兄弟がお好きな姐さんはスルーでお願いします。
「何だコレ?」 晴枝は今日仕事場の仲間との飲み会で帰りが遅くなる筈だから、 7時前のこの時間帯に家に居る訳はない。 そして俺は今家に帰ってきた。 だとしたら家には下の弟二人が居間と台所にいる筈なのに 今日に限って誰一人居ない。 次男の利区はいつも遊び惚けているから居なくても不思議は無いけど 三男の順平が居ないのが妙だった。 順平は晴枝よりもこの家のお母さんをやっているから、この時間帯に帰ってくれば 絶対に夕飯の準備をしているはずだ。 俺は気になって台所を見回してみる。 誰も居ない台所には、作りかけの夕飯が置いてあった。 ガスコンロの上には味噌汁の入った鍋と、豚のしょうが焼きが入ったフライパンがかけられてる。 まな板の上には、千切り途中のキャベツと包丁。 という事は、さっきまでは確実に順平がココで夕飯を作っていたということだ。 しかし順平は台所には居ない。 「おかしいな」 俺は一人呟いて、鞄に入れていた携帯電話を取り出す。 取りあえず何か買い忘れて外に出ているのかもしれない。 とりあえず確認を取るため携帯電話で順平に連絡を取った。
携帯電話を耳にあてながら俺は二階へ上がった。 その間にも発信音ばかりが聞こえてきて、電話は繋がらない。 「ん?」 階段を上っている途中、に気づいた。 順平の携帯の着メロ遠くからだが聞こえてきたのだ。 しかもその音の発信源は、順平の部屋らしい。 という事は順平は家から出ていない可能性が高い。 「どういう事だ?」 階段を上りきって、順平の部屋へ向かおうとしたその時だった。 「………」 妙な気配を感じた。 それは着メロが聞こえる順平の部屋からではなく利区の部屋から。 言葉で説明するのは難しい、兎に角妙な気配が利区の部屋からしていた。 (もしかして泥棒か!?) 俺はそう頭に思い浮かぶと、思わず息を殺して 気配を極力消しながら、足音一つ立てずそぉっと、そぉっと利区の部屋に近づいた。 利区の部屋の扉は完璧には閉まっていなくて、俺はその隙間から 部屋の様子を見る事が出来た。 「!!」 俺は目に入ったその光景にただただ驚くしかなかった。 目の前に広がる事は現実の筈だけれど 信じられない、いや信じたくないその光景に俺は軽い眩暈を覚える。
「んっ…利、区にいちゃっ…あっ」 「まだ足んねーだろ?」 順平は顔を真っ赤にして、苦しげに鳴いている。 そんな順平の様子を見ても、利区は余裕に満ちた笑みを浮かべた。 利区の部屋のベッドの上に腰掛けているのは、部屋の主の利区だ。 そしてその利区の膝の上に乗っているのが順平。 順平はエプロンをつけたままズボンだけを脱がされ 大きく足を開いて、利区の性器を自分の秘部で受け入れていた。 二人の座っている位置は、扉の隙間からちょうど 真正面にあたる場所で、俺は嫌でもこの光景をハッキリと見る事になる。 「ちが、兄ちゃんから、電話…携帯っ…鳴ってるよぉ」 順平にも携帯の着メロが聞こえているらしい。 身体を震わせながらも、俺からの電話をきにしている。 「ヘーキだろ?それともヤりながら兄貴と電話するか?」 「やっ…そんなんじゃ、なくてっ…ふっ」 「じゃあ放っとけばいいんだよ。それでなくても今止めらんねーだろ?」 こんなにビンビンにさせといてよ しかし利区は順平のように気に留める気は無いのか 順平が着けているエプロンをたくし上げ、 勃起した順平の性器をあらわにする。 包茎気味の性器からは先走りが毀れていた。
「自分で擦ってみ?イキたいんだろ?」 「あっ、あっ…利区にいちゃぁっんっ…」 ギシギシとベッドを軋ませ、利区は激しく身体を揺らし始める。 勿論利区と繋がっている順平の身体も激しく揺さぶられる。 順平は溜まらず声を上げ、両手は自分自身の勃起した性器に宛がった。 「あっ…ああっ…やっ…やぁあっ」 俺は息をするのも忘れ、ただ弟たちの情交に見入っていた。 利区の男としての征服者の顔を見るのは初めてだし 順平のこんな乱れた姿なんて想像すら出来なかった。 「も、イクぅっ…にいちゃぁん、にいちゃ…」 甘く乱れた順平の声で呼ばれる「にいちゃん」は 利区を呼んだ物だとはわかっているが、 俺も順平の「兄ちゃん」なのだ。 俺の事を呼ばれているような錯覚を覚えてしまう。 「俺も、出そ…」 「…ふあっ…あ、あ、あーーーっ」 「うわ、スゲッ…んっ…」
順平は涙をこぼしながら、射精した。 白い精液が順平の手に収まりきらず、順平の手やエプロンを白く汚す。 利区はそのまま順平の中で射精したのか 大きく開かれた順平の足の間から除く、秘部から 少しだけ白い体液が毀れた。 「利区兄…」 順平は力の抜けた身体を自分よりも逞しい 利区の胸に預ける。 利区は順平に優しく笑いかけ、順平の頭をなでていた。 「……ウソ、だろ……」 俺は思わずそう呟いていた。 けれど声量としては、順平の部屋からまだ聞こえる着メロのの音より 劣っているから二人には聞こえなかった。 「まだ着メロ鳴ってる……」 まだ惚けているのか、順平はぼんやりとした口調で呟いた。 俺はわかっていながらも発信を止める事は出来ずに 扉の隙間から除く光景を見ていた。 「そうだな…なぁ兄貴、いい加減携帯止めたら?」 「え?」
俺は言葉を失った。 順平も驚いた表情をして、利区の視線をたどる。 「兄貴覗き見が趣味って、結構ムッツリだよな」 ただ一人、利区だけは何時もどおりで笑っている 「さっさと携帯止めて、入って来いよ」 俺は言われるままに携帯の発信を止める。 ソレと同時期くらいに順平の携帯の着メロが止まった。 そして緩慢な動きで扉を開き、利区の部屋に足を踏み入れる。 そして部屋に入って気づかされる。 部屋の空気は酷く熱っぽくて、青臭い匂いが沈殿している事に。 「いつから、気づいてた?」 「ん?最初から。兄貴が帰ってきたときから」 「ウソ…」 順平は身じろぎ一つも出来ないのか、 ただ俺と利区、二人の顔を見比べている。 「何で、こんな事してるんだ?」 「あー?順平のオナニー手伝ってやってんだよ」 「なっ…!!!それの何処が、手伝いなんだ!?」 「最初はただ手コキしてやるくらいだったけど、気づけばエスカレートしちゃってさ」
利区は悪魔でも悪びれた様子を見せず、へらへらと笑っていた。 まるで気に留める俺がどうかしているという風に。 俺は利区の笑っている理由が理解できず 初めて利区に畏怖の念さえ抱いた。 「お前、異常だって思わないのか?」 「別に。いいじゃんお互い気持ち良いんだし」 「気持ちいいんならそれでいいのか!?」 「いいよ。オナニーなんて普通だし。順平も同意の上だ」 挑戦的に俺を見やる利区の視線に俺は耐え切れず 順平のほうに視線をやる。 順平はただただうろたえるばかりで 俺の目を見る事はしない。 「順平、お前はこれでいいのか?」 「あの、その…俺は…」 順平は言葉につまり、顔をそむける。 けれどその姿に兄弟如何しでのSEXを恥じるような姿は無い。 ただ自分の性行為を見られたという事を恥じているようだ。 「兄貴、順平責めんのやめてやれよ」 「順平、お前…」 「元は全部俺が仕込んだんだし」 「…………」 「それにさ、兄貴」
利区の口調にはどこか嘲笑を含んでいる。 「兄貴だって、勃ててんじゃん。チンコ」 その言葉に初めて俺は、自分の身体の異変を知る。 自分の下半身に目をやれば確かにそこは緩やかな山を作り 膨らんでいた。 「順平の艶姿に、興奮した?」 「…兄ちゃん……」 「………っ………」 俺は言葉を失い、訳も無くこぶしを握り締めた。 「兄貴も混ざる?」 「…利区兄…」 「いいだろ?別にコレに深い意味なんてないんだから」 深い意味は無い その利区の台詞が、俺の頭の深い部分に染み込んで行くのがわかった。 「性欲処理を、兄弟仲良くやろうっていうだけだぜ」 「………」 「なぁ兄貴」 頭の中がクラクラするのは、仕事の疲れの所為だろうか? それともこの部屋の異常な空気に当てられた所為だろうか? それとも…
「順平もいいだろ?」 「俺は…兄ちゃんなら、平気だけど…」 「ほら、兄貴順平もいいってよ」 「でも、兄ちゃん…」 順平の「兄ちゃん」という言葉が さっきの光景を生々しく呼び起こす。 そして気づかされる。 俺もあの声で呼ばれたいと思った事を。 あの声で縋り付かれたら、どれだけ気持ち良いのか? それを考えるだけでまた下半身に熱が集まっていくのがわかる。 「深い意味はないんだな」 「そうだよ、兄弟仲良く性欲処理をするだけだって」 「そうだな」 「兄ちゃん…」 このときの俺に理性は無かった。 きっとこの二人の兄でもなかったのかもしれない。 ただ利区の言葉に縋り付くだけの、飢えた男でしか……
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 最初はこれでも次男×末っ子のラブラブの予定だったモナ。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| どういう流れで、ココに…。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 末っ子エプロン萌えの流れらしいぞゴルア | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
GJ!! 仲良し好きな自分だけどかなり萌えました。
姐さん乙! 次回作は長男の艶姿キボンヌ。
GJです! 末っ子のエプロンに萌えました…!(;´д`)ハアハア
>663スレ立て乙 ということで埋め投下投下ー / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | いまさら洋画「砂ッチ」夕ー三キ←ダレ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 内容はかなり無意味な感じ。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ つい書いてしまった>113-116の番外というか前と後です。 ダレソとは大抵三ッキーの隣にいるパイキーの中でも目立ってるやつです。 終盤でややおいしい役の彼です。パイキー語は省略。
「ダーレソ、止めんなぁ」恐ろしく酔った声だ。 いらつきながら、答える。「止めちゃあない」 珍しいことに、三ッキーは身支度をしていた。 といっても、シャワーを浴び、ポケットに煙草を入れ、 マーに貰ったライターを探すだけだったが。 それでもダレソは不安に駆られていた。(いいや、なにしろ風呂に入った) 俺にはわかる。誰かに会うんだ。それも大切な… 三ッキーはダレソの(気も知らずに)左にあるライターに手を伸ばした。 ライターに辿り着いた手をダレソはすかさず、ライターごと握り締める。 愛しげにその手を指で撫でたが、ダレソはそのまま顔を上げなかった。 ウソだろ、って顔をして俺を見つめてるに違いないからだ。 何も言わずに三ッキーの手を引っ張れば、抵抗もなく体まで付いてくる。 ここぞとばかりに体を押し付けて、ついにダレソは顔を上げた。 予想は間違っていない、三ッキーは(ウソだろ、って顔で)ダレソを見つめていた。 目が合う。遠慮がちに、少し情熱的に。 その瞬間、無防備に誘ってる唇めがけ、無謀にもダレソは突進した。 そして、全力疾走でわき道に逸れ、その唇はヒゲの生えたアゴと出会ったのだった。 彼は顔を背けた三ッキーを恨めしく見上げてから、そっと離れた。 何も言わずに三ッキーはトレイラーを出て行く。 何事もなかったかのように彼は車に乗ると、キャンプ場を抜けていった。 ちくしょう、別れのキスは誰に取っておいてるっていうんだ、三ッキー! そう、ダレソには三ッキーがもう二度と帰ってこないように思えた。 (実のところ、そんなことはなかった。ただ単にダレソは今一人になりたかった)
マーのライターが形見になった。もちろんそれ相応の報復はしたが。 しかし、あの件以来、三ッキーは酔いどれるくせにむっつりと黙りこくり、 ダレソの心をやたらに痛めつけていた。(あのクソ男はやく捜しに来い) つまり、傷心の三ッキーに添い寝するような優しいダレソのいうところによれば、 移住地が奴から離れた土地に決まっても文句の一つも言わねえぼんくらになったのだ。 そんなある日、ダレソはひどい物音で目を覚ました。 三ッキーのにおいにつつまれて(諦めようにも)ご満悦のダレソは、 この奇妙な光景は今まで見ていた夢の延長なのだと思った。 なぜなら、いままで物がなく惨然としていた三ッキーのトレーラーには、 天井に届かんばかりにダンボールが積み込まれていたのだから。 夢見ごこちでいたダレンは、トレーラーに誰かが駆け込んできてやっと頭が冴えた。 「ダーレソ、そこどけ」三ッキーがドアからひょっこり現れて言った。 「なんだ、何事だこりゃ」目を擦りながらダレンが大声を出す。 ダレソが起き上がると同時に三ッキーはベッドの上に荷物を置いた。 三ッキーがダレンの胸倉を掴みながら言った。「そこどけ!」 そしてひょいとダレソを抱えると、トレーラーのドアのところで立ち止まり、 唇にチュッとキスをした。 それからなんと驚くことに、ダレソはぽんと放り出された。 まるでゴミかなんかのように! ダレソは混乱してわけがわからなかった。 その目の前をトレーラーを繋いだ車が通り過ぎていく。 車の中にはあの(冷や汗かいた)クソ男、トレーラーには手を振る三ッキーだ。 駆け落ちだ! ダレソがそう気づく頃にはもう遅かった。 (ダレソは離れたくなかった。だが、今度こそ本当の別れであった)
____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ | | | | ピッ (・∀・;) ち、ちゃんちゃん | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
>667 ちょw 報われナサスwww
>667 たまたまさっきまでDVD見てたから映像が浮かんだよ! 可哀想に…w
670 :
1/2 :2005/11/04(金) 19:51:42 ID:ENH52CVZ
埋め投下〜 朝チュン 該当板に書くには古すぎる元ネタ。 ……実はまたしても性懲りもなく505続きですスイマセン |>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) 「竜二。入れていいよね?」 「……、…………痛いのか?」 「大丈夫、俺の小さいし」 「嘘をつくな、なんなんだよソレは」 「あれ、褒められた」 「褒めてねぇよ。俺のがでけぇよ」 「うるさい奴だな。同じくらいだろ」 「絶対俺のがでけぇ」 「……うん、じゃあそれでいいから、いれてい?」 「だ、ちょっとまて、待て」 「竜二?生殺しですか。お前、鳴門のコケシをなめるな」 「なんだよ、鳴門のコケシって」 「俺の股間のアダ名だよ」 「うわっ、超殴りてぇ」 「こんなアホな話しながらもずっとガッチガチだ、俺。すげくね?」 「いや、うん、もう萎えろ、なんとかして萎えろ」 「無理だ。お前、今更何言ってるんだ。止めるならもっと前に止めろ」 「なんとかなるだろ」 「無責任なことを言うな。どう責任取るんだ?……パイズリとか…… うん、無理だね」 「わ、わかりきってるこというなぁ!つーか分かってるなら当ててくるな!」 「乳首にこすり付けてやる。うりゃ」 「やぁめろっ!いてぇよっ!!」 「俺、ちょっと出そう」 「俺はぜんっぜん気持ちよくねぇよっ」
671 :
2/2 :2005/11/04(金) 19:52:46 ID:ENH52CVZ
「き、気持ちよくないだとお!?」 「キレんなっ」 「ちぇー。……んー、じゃあ一緒に気持ちよくなれる場所っぽいところに挿入したく存じますが」 「だ、だから、ちょっと待てってば」 「ちぇー、じゃあもう素股でいいや」 「おっ前ふざっけんな足触るな殺すぞ」 「蹴るな!出ちゃうだろ」 「おー、出せ出せ一人で勝手に」 「……竜二。お前にいれたんだって」 「な、……なんでいきなりそうマジになるんだ?ずりぃぞ」 「今ならまだ逃げられるぞ。逃げるか?」 「馬鹿野郎、……逃げねぇよ、馬鹿、ったく、もう、好きにしろ」 「よし、男だね〜。で、大丈夫?深呼吸してみるか? すー、はー、すー、はー、ね?」 「ね、じゃねえ!もうさっさと終わらせろ!」 「おはようございます。ごきげんいかが?竜二君」 「……おっ前、むちゃくちゃしやがって……。覚えてろよ」 「勿論だ。初めての夜、素晴らしき哉マイライフ、だ」 「……やっぱ忘れろ」 「ぜってえ、ヤだ。愛してるよ竜二きゅん」 「……うるさい」 □ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )オシマイ コソーリ本編パロ。ヤッチマッタ……
続きの場合アンカーつけるとわかりやすいかと
また萌吐き出しさせて下さい。ポエマー丸出しなので前スレ埋めで。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )
飴ナマモノ60年代デュオ(シ"ェリー×卜厶)です。 2人は15歳後半くらい。
エロなし第三者視点です。以前投下させていただいたのは
>>410-420 です。
(何度も利用させていただいてありがとうございます)
少々ラストが暗めかもしれません。
2人は学校で、その強い対照性と親密さで人目を集めている。 濃茶の髪と目を持つ、小柄で筋肉質、敏捷なシ"ェリー。彼は小学生の 頃から何につけてもリーダーシップを発揮してきた。ただ自分は成長 ホルモンに見離されてしまったのだ、5フィートちょっと以上の身長は 一生手にできないと自覚したあたりから彼の表情は暗く、むっつりと したものとなっている。 ブロンドの癖毛と青灰色の目、長身痩躯で、茫洋とした雰囲気の卜厶。 子供時代の彼は常に「傍観者」だった。嫌われているわけではないが、 とらえどころがなく、いつも人の輪から外れていた。同じ学校で数年 過ごした同級生に聞いてみても、彼についての印象は「成績の良い、歌の うまい、左利きの男の子」という程度でしかない。休み時間は部屋の隅で 読書をしているか、物陰でなにかを口ずさんで過ごしている。通常なら シ"ェリーが嫌うタイプの少年だ。 だが2人は出会い、なぜかあっという間に友人に、親友に、そして パートナーとなる。神によって定められた運命のように。 今では彼らは組んで歌っている。週末にはレコード会社に売り込みに 出かけているらしい。 彼らは四六時中一緒に過ごしている。放課後はどちらかの家の地下室に こもり、ひたすら歌を練習しているらしい。 彼らはこの頃から、周囲から陰でも表でも 「足して2で割ったらちょうどいいんだけどね。」とからかい半分に 言われるようになる。 そう言われると、両名とも言下に否定する。違った口調で話すが、 その内容は同じ。 ―自分達は“ちょうどいい”なんてことに関心はない。2人揃ったときに 「完璧」ならそれでいい。
周囲の気持ちもわかる。単独の彼らは少々付き合いづらい。シ"ェリーの 自信と自意識過剰は少々鼻につくし、過度に控え目でシャイな卜厶は男性と しても、アメリカ人としても異質な存在で苛立たしい。 2人が揃っていると、それらの欠点は中和され、自信に満ちて、しかも 穏やかな、第3の人格が現れる。 クラスメイトの視界に、一緒に過ごす2人が入る。信じられないことに、 それまで授業中以外には挨拶ぐらいしか口を開かなかった卜厶が、中学時代 まで無敵のガキ大将として名を馳せていた相手に指を突きつけ、声を荒げて 意見を主張している。シ"ェリーが軽く肩をすくめて譲歩している。 そんなときに声をかけると、つい先ほどまで激しく言い争っていたはずの 彼らの呼吸があっという間に阿吽のものとなる。 「あ、ごめん。うるさかった?」 「単に意見の交換をしていただけなんだ。それだけだよ。」 彼らの間で笑みを含んだ視線が交わされる。声をかけた者は馬鹿馬鹿しい 気持ちになる。彼らの友情は、他者を排除した上に成り立っているらしい。 彼らは学校で徐々に2人きりの存在となり、その孤立が2人の友情をますます 深めている。 彼らは半身同士だ。 お互いの半身ではない。2人が一緒に過ごし、歌い、声が溶け合ったときに 現れる、完璧な人格を持つ『彼』の半身。 彼らはまだ知らない。自分たちが作り上げたその完璧な存在が、決して 消せない焼印として2人の人生を支配することを。後に自分たちの名前が、 完璧なハーモニー、パートナーシップから、長年にわたる呪われた愛憎関係に 至るまでの象徴として用いられることを。 彼らの絆は、時折お互いの首に巻きつき、締めつけているようにも見える。 しかしその絆は、その後50年にわたって決して断ち切られることはない。 16歳の彼らはまもなく人生最初のヒット曲を出すことになる。
>>676 皆移動した後にあれですがいつも楽しみにしてる一人です。
母もずっぽりはまってるデュオで、こんなに素敵な話があるんだよ〜と
いつも新作が発表される度に教えたくてウズウズしてます。
母の何かが決壊しそうなので言いませんが!
次回作も凄く凄く期待してます!
>>676 あああ、やっと元ネタが何かわかった!!
好きなのに何で今まで気がつかなかったんだろう!
もう清らかな目で彼らを見れないよ(*゚∀゚)=3
トムとシ"ェリー!気づかん自分が馬鹿だった! 676、女神と呼ばせてください。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | チト出遅れた罪街の黒幕様×ぬこだって。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 妙なオリキャラも出てるってさ。 | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ フーン | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
夜の無意味な静寂に飽きてきたグレッグは言った。「よお、知ってるか、スティーヴ?」 「何をだよ。」スティーヴは答えた。あくびをしながら。 「あのケヴィソって奴のツラさ。」 「ああ、ロアーク卿のお気に入り野郎か?別に会う機会もねぇし、不気味だからそんなん見たくもねぇよ。」 「確かに不気味だよな、やつはよ。」 「ああ、あのバカでかい眼鏡しか、俺は見たこたァねェよ。」 「おい、そんな事言って、口アーク卿様のご機嫌損ねて死んでもしらねぇぞ?」 「お前が始めたんじゃねぇか。」 二人は周りを見回した。二人にとって「敵」となるものは感じられなかった。 「誰もいねぇよ。話したって別にかまやしねぇ。」 「何か言いたそうだな、グレッグ?」 「まぁな。」 「で、どうしたんだよ。」 「こないだ、運転手のポールじいさんが、飲みすぎて事故って死んじまったのは知ってるだろ。」 「聞いてるよ。」 「んでよ。新しい奴を雇うまでの4日間、俺が運転手の代わりをしたんだよ。」 「口アーク卿のか?」 「当たり前じゃねえか、スティーヴ。」 「俺たちゃぁ、傭兵としてこの農場を警護するために雇われてるんだぜ。」 「たまたま俺がポール爺さんの死んだ次の日に、屋敷の中の担当だったのよ。お前は門の方だったろ。」 「そうだったか。」 「そんで、口アーク卿が『次の運転手が見つかるまで、お前が運転しなさい。確か免許はあったな?』って、声を かけてきたんだよ。」 「そりゃ珍しい。」 「ああ、珍しい。」 「それでなんだ、グレッグ。」 「んで、言われるとおりに運転してたんだけどよ。運転手生活最後の4日目に、あの眼鏡野郎に会ったのさ。」
682 :
2 :
2005/11/11(金) 02:46:19 ID:LKzMdH1G 「会った?」 「ああ。あんな口アーク卿の優しい声は聞いたことがねぇぜ。」 「優しかったのか?」 「まるで惚れた女にでも喋りかけるみたいだったぜ。車の中から、外のベンチで聖書か何かを読んでるあの眼鏡野郎に 言ったんだぜ、「ケヴィソ、来なさい。」ってよ。」 「お前、運転するときのあの鉄則、忘れたのか?」 「ああ?」 「運転手は、振り向いて後ろの座席にいる口アーク卿の顔を見ちゃ行けねぇって鉄則よ。例えそれがバックしてる 時でもな。」 「忘れちゃいねぇよ。」 「なら、まぁいいけどよ。お前が優しい優しい言うから、顔を見たのかと思ったぜ。」 「声の色だけでわからぁな、スティーヴ。驚くほど優しい声だったぜ。」 「ケッ、やっぱ噂どおり、口アーク卿とあの眼鏡野郎、デキてやがったか?」 「そこまではわかんねぇけどな。だけどまぁ、お前の言うこともあながち間違ってねぇか。」 「なんだ、そりゃ?」 「見ちまったのよ。」 「何をだ?口アーク卿の顔をか?」 「いや、あの眼鏡野郎のをさ。・・たまたま、ミラー越しに見えちまったんだよ。」 「ほう?」 「マジに誰も周りにいやしないだろうな・・。いや、それがあのケヴィソって野郎よ・・。なんつうか・・。」 「何だよ、誰もいやしねェから言ってみろって。」 「ほんとになんつうかよ・・。一瞬ドキッとしちまったんだよ。眼鏡の奥から見える、あの目・・。 忘れられねぇんだよ。艶があったって言うか・・。」 「なんだ、お前男専門だったのか?」 「そんなワケねぇだろ。昨日もオールドタウンで女を二人も買ってきたとこだぜ。ヒィヒィ言わせてやったよ。」 「運転手稼業で臨時支給でも出たのかよ?」 「バレたか、ヘヘッ。」 その背後に、眠る猟犬の背を撫でながら、二つの光るレンズが話を聞いていたことに、二人は気づかない。 周りは草むらであるにも関わらず音もなく立ち上がったその男は、静かに屋敷の中へと消えていった。