【陵辱】鬼畜作品を創作して11thプレイ【SM】

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1ななし
読みきりでもリレー小説でもいいのでここに書いて下さい。
H描写のみも可。神の降臨、お待ちしてます。
●SS書きの方への注意
・スカトロ、フィスト、切断等のハードプレイは名前欄にその旨を記入する事。
 数レスに渡る作品の場合は、その描写のあるレスすべてに、
 内容の注意書きを直前に入れて数行改行後に投下して下さい。
 (IEブラウザや専用ブラウザなど様々な環境の方がいます!)
・保管の都合上獣姦は扱わない事。(擬人化風味はオケー)
・続き物の場合、簡素な物で構わないのでシリーズ名を書き添える事。
・投下終了の場合それとわかるように明記する
・SS投下時、感想へのレス以外の雑談は名無し推奨
●スレ住人心得
・叩きや煽りには絡まない
・肌に合わないSS、レスはスルーの方向で
・SS投下時は仮でいいからコテハンで
  (※どうしても合わない人がとばせるように)
・特殊なプレイはなるべく注意書きをいれる
  (具体的にネタバレせずとも「濃いめアリ」とか)
・住人をネタにしたSSもどきを禁止
どうしても絡みたい場合は したらば鬼畜雑談スレ
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/4136
☆次スレは950で。立てられない方は前後の書き込みを自粛してください。
☆それ以前に容量オーバーしそうな時は490KB辺りでスレ立てをお願いします。
2ななし:2005/08/30(火) 13:05:32 ID:/nb3kIJ7
前スレ
【陵辱】鬼畜作品を創作して10thプレイ【SM】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1121754664/
過去スレ
【陵辱】鬼畜作品を創作して9thプレイ【SM】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1115484122/
【陵辱】鬼畜作品を創作して8thプレイ【SM】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1108191354/
【陵辱】鬼畜作品をここで創作して下さい【SM】
http://www2.bbspink.com/801/kako/1042/10420/1042098090.html
【陵辱】鬼畜作品を創作して2ndプレイ【SM】
http://www2.bbspink.com/801/kako/1047/10471/1047187594.html
【陵辱】鬼畜作品を創作して3rdプレイ【SM】
http://www2.bbspink.com/801/kako/1055/10550/1055052140.html
【陵辱】鬼畜作品を創作して4thプレイ【SM】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/801/1066224633/
【陵辱】鬼畜作品を創作して5thプレイ【SM】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/801/1073305592/
【陵辱】鬼畜作品を創作して6thプレイ【SM】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/801/1081984765/
【陵辱】鬼畜作品を創作して7thプレイ【SM】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1097127213/l50
絵版
ttp://yaoi.s3.x-beat.com/
まとめサイト
ttp://web.hpt.jp/yaoi/

類似スレ
異種姦で801 【2】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1075559907/
【切断】猟奇801スレ【流血】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1094475544/
3ななし:2005/08/30(火) 13:09:40 ID:/nb3kIJ7
追記。
上の絵版は実質生きてません。トップには行けますが中に入ると広告スペになってます。

以上
4風と木の名無しさん:2005/08/30(火) 13:14:13 ID:sqedPJX4
1さん乙!
そして亀レスになりましたが
メールさんと海の家さん。続きに期待してます。
5all of you 11:2005/08/30(火) 13:35:47 ID:zvkmiR09
>>1さん、前スレ>>842さん、乙です。
前スレ>821より続きます。

「さて、じゃあ心置きなく」
“担当”が浩太の尻に指を這わせ、先ほど陵辱して熱を帯びてきたソコへ
押し付ける。中指を第二関節辺りまでめり込ませると、執拗に中を刺激する。
「んっ…く…っん」
「お、感じてるぜガチムチくん」
「んじゃ、ちょっとペース上げて行きますか」
“担当”は指を曲げながら、固くすぼまったままの浩太の入り口を、こじ開ける
ようにこね回した。
「じゃオレ、前な」
ミズは無表情のままそう言うと、浩太の眼前に片膝をついた。
男たちが持ち込んだライトの光が交差する。暗がりで見も知らぬ男たちに
辱められ、浩太は目の前が滲むのを感じた。
「素直に舐めろよ。歯たてたらぶっころすからな」
ミズがハーフパンツのファスナーを下ろし、手を差し入れる。
目の前に、ほのかに光を反射するミズの脚が近づくと、浩太が息をのむ。
「…みっちゃん?…」
ミズの顔を見上げる浩太の目には、涙が膨らんでいた。
6all of you 12:2005/08/30(火) 13:36:28 ID:zvkmiR09
「誰よ、みっちゃんて」
「えーミズ、何、みっちゃんなんて呼ばれてんの。知り合いかよー」
「ナニナニ、感動のご対面?」
揶揄する男たちを無視したまま、ミズは浩太の髪を鷲づかみにし、
自分の下腹に押し当てた。
「黙って咥えろ。今のお前に口きく権利なんかねえんだよ」
自身を掴むと浩太の口にねじ込む。ぐ、と呻いて、浩太は口を塞がれた。
「うひょー、坊ちゃまクールぅ」
冷やかすように言う“担当”をミズがねめつける。その眼の光は暗がりでも
相手を射抜くかのように冷たい。
「その呼び方はどうなんだよ。それと、撮るな。お前ら少しは学習しろよ」
「へへー、すんませんすんません」
「いやあ、水谷さんのおかげでこうしてまたお楽しみにありつけるってことはさ、
オレらよーく分かってますから。な、な」
わざと卑屈な風を装い、男たちはミズに媚びる。携帯のカメラを構えていた
男も、へらへらと笑いながらポケットへしまう。
「次にやばいことになったら、オレでもフォローできねえの、わかってんだろ」
苛立つように、ミズは自分自身をいっそう深く、浩太の喉へとねじ込んだ。
7all of you 13:2005/08/30(火) 13:37:38 ID:zvkmiR09
ショタ風味有
−−−−−−−−−−
目を閉じると溢れた涙が顎まで伝う。男の荒々しい息づかいが、浩太の
脳裏に遠い夏の日のセミの声を呼び覚ます。

「い・・・痛いよみっちゃん」
耳が痛むほどのセミの声に包まれ、二人の少年が木陰に身を潜ませている。
「うるさい、黙ってろ」
大人の身体ほど太さのある大樹の根元に、少年は年下の幼馴染の背を
押し付け、その下腹に痛みを刻んでいた。
「は・・・ぁ痛い。痛いよ」
「黙れって。痛くなきゃ罰になんないだろ」
みっちゃんと呼ばれた少年は、年下の友人の下腹を爪できつく抓っていた。
爪が食い込み、赤く痕を残した。
「・・・はぁ、痛かった。これで許してくれるの?」
「ばか、まだだ。お前二匹も逃がしたろ、オレのセミ」
そういって少年は、友人のシャツの裾からぶしつけに手を差し入れる。
「ま、待ってよみっちゃん。あんまりやると・・・あの、お母さんに」
「ナニ?」
ねめつけられ、少年はおどおどと口ごもる。
「あの、あんまり痕がたくさんあると、お母さんに…怒られるかも・・・」
「じゃあ・・・こうだ」
8all of you 14:2005/08/30(火) 13:38:25 ID:zvkmiR09
ショタ風味有
−−−−−−−−−−



少年は、友人の胸に手を這わせ、片方の乳首に爪を立てた。
「あっ・・・みっちゃん」
「黙れよ」
少年の額に玉のような汗が噴出す。こめかみから頬へと伝い落ちる。
「みっちゃ・・・なんか、ヘンだよ。やめようよ」
「何が変なんだよ」
「ん・・・なんか、わきの下とか、おなかとか・・・もじょもじょするよ」
「お前はうるさいんだよ」
少年は苛立ち、爪をさらにきつく食い込ませる。もう一方の手で乱暴に
シャツをたくし上げ、指先を胸に這わせる。
「あっみっちゃん・・・みっちゃんてば…やめようよ。恥ずかしいよ」
それには応えず少年は、残る乳首にも爪を立てる。シャツが手の上に
かぶさり、虐められる胸元をかくす。
「いた・・・い、痛い・・・痛いよ・・・みっちゃ・・・」
声を耳にするほど、少年のこめかみを汗が伝い落ちる。前歯をかみ締め、
最後にぐっとひときわ強く爪を食い込ませると、少年は相手を解放した。
「あああ・・・い、痛かったぁ・・・なんか変なの。おしっこしたくなっちゃったよ」
そういって胸を押さえ、無邪気に少年の方を振り返る。
その笑顔を見ながら、もっとひどいめにあわせてやりたいような衝動を
身体の奥底に感じる。
正体のわからない感覚を持て余し、少年はそっぽを向いた。
9all of you 15:2005/08/30(火) 13:39:25 ID:zvkmiR09
「あのさあみっちゃん。オレ、すごくいいこと思いついたんだよね」
「ヘッ、お前の考えることなんてどうせ・・・」
「あのさ、今度から、みっちゃんが二匹捕まえるの。でー、そのうち一匹を」
「ちょっと待てよ、なんだよオレが・・・」
「聞いてよ。それでさ、一匹をオレのカゴに入れんの。そしたら逃がしても
オレのだからもう罰はなしでしょ」
ニコニコと自分を見つめる年下の友人に、少年はあきれた視線を投げる。
「おまえホントにバカだな。なんでオレがお前のために二匹捕まえなきゃ
なんないんだよ」
「だってさあ」
いかにも難しいことを考えているかのように、相手は眉根を寄せる。
「いっつも逃がしてみっちゃん怒らせるの、悪いじゃん。もう、みっちゃんの
カゴからは逃がさないからさ。ね」
「バカ。だめだ。逃がしたら罰だ」
無邪気な顔を見ないようにして、少年は言った。
その顔は痛みをこらえるかのように、汗ばんで強張っていた。


今回はここまでです。
10メール33:2005/08/30(火) 16:48:38 ID:9VC+4tCc
>1さん乙です

前回投下分の801薬同様都合のいい801小道具が今後もいろいろ
出てきますが、ファンタジーと言うことでひとつ

前スレ791続き
----

森崎が目を覚ましたのは九時近かった。
床の上で、下半身を出したまま眠ってしまったのだ。
昨夜のことは夢だと思いたかった。タチの悪い最低の悪夢。
狂ったように自慰に耽った。しかも……。
森崎は床に目を移す。
昨夜の名残のバイブが転がっている。ローションも蓋が開いたまま。
床が濡れていた。自分の精液か、ローションか、または別の何かか。
「……ふ…」
あまりの情けなさと浅ましさに泣けてきた。
出来ることなら忘れたい。なかったことにしてしまいたい。
森崎はローションの蓋をし、散らかった箱にバイブと一緒にしまった。
いつまでも下半身丸出しのままでいるわけにもいかない。立ち上がろうとしてガクッと崩れた。
腰が立たない。全く足に力が入らないのだ。
仕方なく森崎は這ってタンスから下着だけを出して穿き、どうにかベッドまで行った。
ベッドのシーツを剥ぎ、そのまま潜り込む。
何もする気にならなかった。汚したパジャマも下着も。シーツも床も。
何もかもそのままで森崎は目を閉じた。後で使えなくなっても捨てればいい。
今は何もしたくない。ただ、眠りたい。
そして次に起きた時には全てが夢になっていればいい。
11メール34:2005/08/30(火) 16:50:15 ID:9VC+4tCc
森崎は空腹で目を覚ました。時計を見ると昼を過ぎていた。
こんな時にすら空腹を感じる自分がおかしくてベッドの上で一人笑った。
ベッドから降りる。まだふらふらするが大丈夫だ。
夢でなかった証拠をまとめて洗濯機の中に叩き込むとスイッチを入れた。
シャワーを浴びて出てくると、テーブルの上で携帯が鳴っている。
『マミ』からだった。
「あ、何?」
『何?じゃないわよ! 今どこにいるの?』
電話の向こうでキンキンした声が怒鳴っている。
「え? あ、家だけど……」
『もう、しんじらんない! 忘れたの?』
「え?」
言われて森崎は働かない頭を無理に働かせた。
そう言えば土曜日に何か約束したような気がする。
「ああ……ごめ……」
『もういいわ! あたし約束破る人嫌いなの! もうかけてこないで!』
何か訳のわからないうちに振られたらしい。
あまりショックを感じなかった。
それどころじゃない所為かも知れないが、『マミ』にそれほど執着がなかったという方が大きいだろう。
友達の妹に半ば強引に押しつけられた形でつき合いだしただけの女だ。
好きと言う感情はなかった。
着信履歴は『マミ』で埋められていた。森崎はそれを全て消去し、冷蔵庫を開けて牛乳を出した。
食パンをトーストもせずそのまま牛乳で流し込む。
12メール35:2005/08/30(火) 16:50:47 ID:9VC+4tCc
これから部屋を掃除して、洗濯物を乾燥させて、などとぼんやり考えているとメールが入った。
着信音でわかる。『ご主人様』だ。
携帯を見ると、『ご主人様』からのメールが溜まっていた。
「しまった!」
気が付かなかった。寝ている間に入っていたのだ。
これは仕方ない。仕方ないんだ。
言い訳をしたくてもこちらからの連絡手段はない。
それに何と言い訳をするつもりだ?
寝過ごした? 何をして。一晩中オナニーに耽っていたとでも? 言えるわけがない。
森崎はかぶりを振った。
どうなっているのだろう。怖くてメールを見る勇気が出ない。
携帯を持ったまま突っ立っていると、催促するかのように着信音が鳴った。
もう、見ないわけにはいかない。
森崎はメールを開いた。
 件名:なし
 本文:なし

これは今来た最新のメールだ
タイムスタンプを逆に開いていく。
13メール36:2005/08/30(火) 16:51:30 ID:9VC+4tCc
 件名:なし
 本文:これが最後のチャンスです

 件名:警告
 本文:罰を受けるか、写真送付か二つに一つを選びなさい

 件名:罰
 本文:鞭打ち十回または浣腸2000cc
 鞭は一階の喫茶MOEへ
 浣腸はマンション裏の駐車場へ
 選びなさい

 件名:命令5
 本文:マンションを出て左側のコンビニで
 T字カミソリとシェービングクリームを買いなさい

命令5は二度入っていた。最初のは十時ちょうど。
森崎の顔色がだんだん失せていく。
鞭? 罰? 写真?
真っ青になって震えているとメールが入った
14メール37:2005/08/30(火) 16:52:37 ID:9VC+4tCc
 件名:なし
 本文:五分後にあなたの写真がばら撒かれます

「止めてくれ!」
森崎は見えない相手に叫んだ。
迷っている暇はなかった。五分しかない。
一体どれを選べばいいんだ。
写真を送られる事だけは阻止しなければならない。
だったら、罰を受けるしかない。鞭か浣腸か。
浣腸は嫌だ。絶対に。それに駐車場と言うことは野外かも知れない。そんなこと出来ない。
鞭十回の方が痛い思いを我慢するだけでいい。
森崎はそちらを選んだ。
喫茶MOEとはこのマンションに入っている喫茶店だ。入っていたと言った方がいいかもしれない。
今は閉店して次の借り手も決まっていない空き店舗だ。
森崎は急いで服を着ると部屋を出た。三分前だった。
エレベーターから降りたのが一分前。
そこから喫茶店まで走る。
いつもはしまっている鍵が今日に限って開いていた。
中は喫茶店の時のままだ。
その中の一つのテーブルの上に携帯用のイアホンマイクと使い捨てのコンタクトレンズが
ワンセット置いてある。これを付けろと言うことだろうか。
こんな風に用意してあると言うことは間に合ったと解釈していいのだろうか。
イアホンマイクを携帯に繋ぎ、耳にセットしたところで非通知で電話がかかってきた。
この状況でかかってくる可能性は一つだけだ。
15メール38:2005/08/30(火) 16:53:24 ID:9VC+4tCc
「は、はい」
声が震える。
『よく間に合いましたね』
その言葉に力が抜けた。例の細工された声だ。
『とりあえず言い訳を聞いておきましょうか』
「ね、寝過ごして……」
『寝過ごした? こんな時間までですか。何故』
「そ、それは……」
言える訳がない。
「夜更かしをして」
『少しぐらいならとは言いましたが、寝過ごすほど夜更かしするのはあまり感心しませんね』
森崎は黙り込んでしまった。
『質問を変えます。ご褒美は使っていただけましたか?』
「つ、使ってない!……使ってなんか……いない」
反射的に嘘が口をついて出てしまった。そしてすぐに後悔した。
向こうからの声が途切れる。
森崎は携帯を持ち替えたり、汗を拭いたりする。
目の前にいたらすぐに嘘とばれてしまうほどのうろたえぶりだ。
「あ、あの……」
『それは残念ですね。気に入っていただけませんでしたか』
嘘がばれなかったというより、その嘘を追及されなかったことに森崎は安堵の息を吐いた。
16メール39:2005/08/30(火) 16:54:53 ID:9VC+4tCc
『ここに来たと言うことは鞭を選んだのですね?』
本題に入った。
黙って頷くと
『返事は「はい」と言いなさい』
注意された。
「はい」
森崎は叱られた子供のように返事をした。
『コンタクトはそこにありますか?』
「はい」
『付けなさい。付け方はわかりますね』
いつもはコンタクトと眼鏡を使い分けている。
「はい」
森崎は眼鏡を外し、コンタクトレンズを手にとった。不思議な色をしている。
片目を入れたところでわかった。このコンタクトは入れると見えなくなる。
両目に装着すると闇に包まれた。
『このテーブルに腹這いになって、ベルトを緩めなさい』
森崎は携帯を手探りでテーブルに置き、言われたとおりにする。
『手を後ろに組みなさい』
「はい」
誰かの足音がする。
振り返ろうとすると『動かないように』とイアホンから聞こえた。
後ろで組んだ手に手錠を掛けられた。
17メール40:2005/08/30(火) 16:55:52 ID:9VC+4tCc
背後にいるのが誰なのかは解らない。視界は真っ暗で何も見えない。
不安ばかりが増していく。
後ろに人の気配を感じる。一人ではない。
ズボンを掴まれたと思ったら下着ごと一気に引き下ろされた。
「あっ!」
いきなりのことに身を起こそうとしてしまった。
『動かないように、といったはずです。鞭は止めて浣腸を選びますか?』
後孔に何か硬いものが触れた。
「い、いや…だ。」
森崎はその硬い何かから逃れようと腰を振った。
『じっとしていなさい』
剥き出しの尻を突きだしたみっともない格好を見られている恥ずかしさに顔が熱くなる。
『ではこれから鞭で打ちます。十回です。たった十回我慢できたら今回は許してあげましょう。一回打つ毎に数を数えてください。数え損なったらもちろん一からです。始めましょう』
鞭の先が尻に触れた。
「あ、まっ……ヒィアアッ!」
風切り音の後に激痛が走った。ビリビリとした痺れがぶたれた所から広がっていく。
ビシッ!
「アアッ!」
鞭が森崎の尻を打つ音と悲鳴は同時だった。
18メール41:2005/08/30(火) 16:57:41 ID:9VC+4tCc
『数えなければいつまでも終わりませんよ』
「ヒィッ!……い、いち……アアッ!……に……」
打ち下ろされるたび痺れるような痛みが広がっていく。
痺れが収まる前に次が打ち下ろされるのでもうジーンと痺れたままになっている。
焼けるように熱い。そこを更にぶたれる。
「……ヒッ…あ、ろ…く」
初めは尻ばかり打っていたが同じ所ばかりではダメだと思ったのか、背中や足にまで鞭が飛んだ。
どこに飛んでくるのか解らない、いつ飛んでくるのかも解らないので覚悟が出来ない。
「アウッ!……あっ……」
足になま暖かいものが流れるのを感じた。失禁したらしい。
子供のように尻を出してぶたれる屈辱と痛み、
漏らしてしまったあまりの恥ずかしさに森崎はもうどうしていいのかわからなくなった。
「いやだ……もう…アアアッ!」
数を言う前に次の鞭が振り下ろされ、身体が反り返った。
『一からですよ』
森崎が泣こうが、漏らそうが彼等の態度は全く変わらない。その事が余計に恥ずかしい。
ビシッ!
「ああっ……い、ち……はうっ……にぃ…」
ビシッ!
「も……う許し……ろ…ああっ!」
『また、数え損なってしまいましたね。きちんと数えないと終わりませんよ』
僅かな遅れも許してはくれない。
19メール42:2005/08/30(火) 16:58:24 ID:9VC+4tCc
どれだけぶたれたのかもう解らない。
十回は確実に越えている。二十回も越えているだろう。三十回はわからない。
意識が朦朧としてきた。だが打たれる激痛で無理矢理覚醒させられる。
「……っく、は……ち…」
悲鳴を上げる力すらなくなってきた。
十を言ったのかどうか、解らない。もう何も考えられない。
終わったらしい事は手錠を外された事と、足を蒸しタオルのような物で拭われた事で解った。
『少し身体を起こしてください。ソファに移ります』
森崎は身動きすら出来ない。
両側から助け起こされた。体格からして男だと言うことだけがわかった。
手錠をしたまま森崎は男達にソファに運ばれ、うつ伏せにされた。
『少し我慢してください』
また、何かされるのだと身を硬くした。
まだじんじんと痛む尻や背中にクリームのようなものを塗られた。
「いっ!」
傷口にしみて、身体を竦めた。
その上からひんやりとしたゼリー状のシートのようなものが尻全体を覆うように乗せられる。
焼けるように熱かったそこがそれで少し楽になった気がした。
20メール43:2005/08/30(火) 16:59:38 ID:9VC+4tCc
『楽になるまで休んでいきなさい。人は来ませんから大丈夫です』
電話はそう言って切れた。
イアホンと手錠が外され、タオルケットが掛けられた。
「あっ、あのっ……」
コンタクトを急いで外し、少し身を起こして後ろを見た。
既に誰もいなかった。
森崎は再びソファに身を沈めた。痛みと疲れで動けないのは確かだ。
火照ったそこに、ひんやりとした感触が心地いい。
何故だろう。
情けも容赦もなく酷いことを平気でするくせに身体を気遣う優しさも見せる。
それが森崎を余計に混乱させる。
いっそ、残酷なだけの暴力嗜好者ならわかりやすいのに。
考えようとするが今は何もしたくない。何も考えたくない。
森崎はいつの間にかうとうととし始めた

疲れ切った身体を引きずって部屋に戻るとPCにメールが届いていた。
【今日は夜更かしせずに眠りなさい。寝過ごすことのないように。
今日のうちに命令5を忘れず実行しなさい】
命令5? すっかり忘れていた。
彼らはイレギュラーがあっても命令は必ず実行させる。うやむやで流れてしまうことがない。
森崎は再び部屋を出てコンビニへと向かった。

----
今日はここまで
21風と木の名無しさん:2005/08/30(火) 18:45:29 ID:TSNXYhTS
鞭打ち萌え。数えられないほど折檻萌え。恥ずかしいことのお仕置き萌え。
分かってるのに大急ぎする森崎萌え…! メールタソGJ!!
22メール:2005/08/30(火) 19:15:00 ID:9VC+4tCc
今更ながら間違い
>19の
>終わったらしい事は手錠を外された事と、足を蒸しタオルのような物で拭われた事で解った。
の「手錠を外された事と」はなかったことにしてください
何で残ってたんだ・・・
すごく矛盾してるじゃないか

鞭打たれに行ってくる λ...トボトボ
23風と木の名無しさん:2005/08/30(火) 21:08:36 ID:G2GHVAXz
メールさん乙!
あと自分的には大好物だったけど失禁描写はスカに入ると思うので
次からは注意が記した方が無難かと…。
24ショタもの:2005/08/30(火) 22:23:58 ID:HVjO8SnL
少し見ない間に次スレが…1、乙です。
今回は投下ではないのですが…その、自サイトを作ることにしました。
理由は思ったより長くなってしまったことと、仕事が忙しくなって前のように投下出来そうにないから。
完結まで書きたかったのですが、いい加減長すぎる気もするので、自分のサイトでマッタリやります。
今まで読んでくださった方、この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
他の職人さんの投下を楽しみにしてます
25風と木の名無しさん:2005/08/30(火) 22:46:01 ID:9AcBMKtj
all of youさんの話し凄い好みです
続き楽しみにしてます!
26風と木の名無しさん:2005/08/30(火) 23:04:42 ID:1jUPJ26a
>24
おつかれ〜
機会があったらまた読みたいです。
頑張って探しますよ。
27風と木の名無しさん:2005/08/30(火) 23:21:29 ID:xXXkNhmk
>>24

お疲れ様でした。
続きが楽しみです。サイトの方でお会い出来たらいいな。
28風と木の名無しさん:2005/08/31(水) 00:48:40 ID:9lyxulj9
保守
29風と木の名無しさん:2005/08/31(水) 01:03:16 ID:bfLofRhH
夢でKISS KISS KISS  KISS KISS KISS
何処へも何処までも

つながる様な 色めく世界 麗しの時よ

夢でKISS KISS KISS  KISS KISS KISS
いつでもいつまでも

キラめく様な 甘い思いに 胸ときめいて いたあの頃のように
30風と木の名無しさん:2005/08/31(水) 01:48:11 ID:NR1vWU7I
メールさん、鞭打ち、美味しくいただきました。
職人さん方、秘書さんも続き待ってます。
31不穏な小部屋@:2005/08/31(水) 06:05:45 ID:SvafioXg

「 なぁ、‥‥オレって酷い? 」

暴力よりも確実に相手を貶める行為、それにはこれほど有効な手は無いと思う。

「 っ‥ぐ、‥ぁッ‥あぅッ‥ 」

したいことをして思うままに欲望を叩き付けても、それでもまだ足りない、満たされない。
この気持ちは何だろう?
キミはバックから挿されていっぱいいっぱいで返事がない。
だから髪を掴んで引き寄せる。 

「 なぁってば 」

「 ぅ‥あぁッ!! 」

首が辛そうに捻じ曲がる。ブチブチ髪が抜けて指に絡む。

「 くる‥しッ‥やめっ…ろ 」

「 ハハ、すげ‥絞まってるぜー 」

反り上がる腰。 収縮する粘膜。 両手を立てて辛い体勢に耐えてるキミ。
こんな風に痛みに耐えるキミを見ているといつも堪らない感覚に襲われる。
もっと強い痛みで捻じ伏せてヤリたくなる様な、そんな衝動。

  例えば犯しながら脇腹をヘシ折ってやりたくなったり、
  例えば腹をナイフで掻っ捌いてやりたくなったり、

そんな、残酷な気分だ。

32不穏な小部屋A:2005/08/31(水) 06:06:40 ID:SvafioXg


「 ‥あっ、イ‥キそ‥‥、‥ッ! 」

妄想に煽られ、何度目かも分からない絶頂を迎える。

べったりと髪が汗で張り付き、お互いに息を荒げて倒れこむ。
キミの白い背中に頬を埋める。
自分の汗とオレの汗でベタベタで気持ち悪い。
でも腰がもぉ立たないからそのまま眠る事にする。

不毛な関係。
キミの呼吸を聞きながら目を閉じる、止まれば良いのにと思う。

end 
33風と木の名無しさん:2005/08/31(水) 08:02:47 ID:6AvR54wo
機種依存文字は控えていただきたい。<数字
34風と木の名無しさん:2005/08/31(水) 14:26:18 ID:RdW6xTPa
不穏な小部屋さんGJ!
シンプルな描写なのに攻めたんのイヤラシイ笑顔がありありと浮かんできました(*´Д`)ハァハァ
35all of you 16:2005/08/31(水) 15:01:18 ID:ubz1AGyB
>>9より

今、自分が与えられているのは、一体なんの罰だというのか。
あの日受けた幼い“罰”の甘い痛みが、浩太の胸によみがえる。
口の端からは、途切れ途切れに哀願するような呻きが漏れる。
「切ない声出すじゃん」
「いいねぇ。はやく突っ込みてぇー!」
「まあ待てって。一晩楽しむんだから、ゆっくりやんないとな」
“担当”は既に人差し指と中指を浩太の後ろに沈めていた。二本の指を
曲げて浩太の中をこね回す。
徐々に指の間を開いて、次に来るものの太さに慣らしていた。
「んっんんっ」
「感じてる〜?ボクぅ」
「あーダメだ。もう入れてぇよクソ」
息を荒らげる男たちの中で、ミズだけが冷めた眼をしていた。
「ミズ、イイのかよ。どうよ」
「…さあな」
浩太を下目に見ながら冷たく言い放つ。
「んだよ、まったく冷めたヤツ」
「いいよなぁおいしいとこ先に…」
うらやむ声を上げる男を、他の男が“言うな”とでも言う風に肘で突く。
36all of you 17:2005/08/31(水) 15:02:31 ID:ubz1AGyB
既に数え切れないほどの陵辱を繰り返してきた男たちは、その罪の
もみ消しに、ミズの力がいかに必要かを知っていた。
ミズ本人ではなく、地元の有力者であるミズの父親や親戚の力だ。
過去に、ミズたちに陵辱された少年が訴え出たことがあった。
そのときの教訓が、“担当”たちの言う“セーフティ”だった。
例えば、携帯から足がついたこともあってうかつに写真は撮らない。
顔など目立つところに傷を負わせない。相手の体内に精液を残さない。
そして出来るだけ和姦だったと言い訳できるように仕向けることだ。
「病気予防に効果的〜だからなっ」
ふざけた調子で“担当”が浩太の背後に自身を突き立てる。
コンドームの上から、ぬらぬらとすべる粘液をぬりたくってあった。
「んんっ…んーっんーっ!」
口をミズのモノにふさがれたまま、浩太が絶叫する。
指で慣らされたとはいえ、初めて貫かれる衝撃は大きかった。
「イイ?どうよボク。初めてだろ?これからヨクしてやるからな〜」
メリメリと音をたてるかのように、“担当”のものが半分ほどまで浩太の
中へめり込み、止まった。
37all of you 18:2005/08/31(水) 15:03:49 ID:ubz1AGyB
んっんっ、とくぐもった涙声をあげながら、浩太は苦痛に耐えていた。
「ゆっくり犯って長く楽しもうってのも〜、オレらの“セーフティ”理念
なんだよなぁ」ヘラヘラと男たちが嗤う。
ここまで辱められた上、これから長時間男たちに嬲られるのだという
予告を突きつけられる。浩太の頬を涙が伝った。
「まあ、そのうちお前もイイー!ってなるからさー」
「それがオレらの“セーフティ”〜」
声を揃えて茶化す男たちをよそ目に、ミズは無表情なままだった。
ただ、浩太の髪を掴んでいた手はほどけ、首筋から頬へと優しく伝った。
その感触の変化に、浩太は目を瞬く。
感覚を失うほどに弄ばれた身体の中心は、火がついたように熱い。
それでも、ミズの掌の優しさに、浩太の心はほぐれた。
自分がかつてみっちゃんと呼び、慣れ親しんだ少年かも知れない
この男に、少しでも思いが通じるようにと、おずおずと舌をからめる。
くっ、とミズが小さく呻く。浩太の耳元の髪がぐいと掴まれる。
38all of you 19:2005/08/31(水) 15:05:05 ID:ubz1AGyB
「なによミズ、イイ?珍しいじゃん」
傍らの男に横槍を入れられ、ミズは強く眉をひそめる。
「こいつ結構舌つかうぜ」
そう言うと、浩太の口から無造作に自身を引き抜き、その場を離れた。
ミズの本心に触れたかのように感じていた浩太には、ショックだった。
呆然と、ミズの消えた目の前の暗がりを見つめる。
マグライトを片手に、違う男が現れると、力なくうなだれる。
後ろから突き上げる“担当”に、がくがくと揺さぶられる。
「へえ、よく見たら結構かわいい顔してんじゃん。ガチムチかわいい系
ってお前もともと趣味だっけ?」
目の前に来た男は、浩太の髪を掴んで顔をライトに照らし出した。
「まあフツーだな。でもこいつ態度よくてさ。いかにも人を疑うことなんて
知りませーんてカンジで…んっ、中もイイぜコイツ…ハァッ」
確かにな、と嗤いながら目の前の男は浩太の口に自身をねじ込んだ。
ミズのものとは違う、張った形に浩太はむせそうになる。
背後からはさらに深く突き込まれたモノが浩太の内側を攻め立てる。
崩れそうになりながら、浩太は目だけを動かしてミズを探す。
しかし、壁際でタバコをくゆらすミズの姿はその視界に捉えられなかった。

ここまでです。
39風と木の名無しさん:2005/08/31(水) 15:10:09 ID:nAI0hPes
GJ!ガチムチ系好きな自分にとって神です!
続き楽しみです
40風と木の名無しさん:2005/08/31(水) 18:51:02 ID:igMA0FzO
騎竹サンまだかな?
ものすごく楽しみにしてます。
41メール:2005/08/31(水) 20:19:13 ID:JMRAlVLJ
>23
注意されるまでスカを書いていたと気付きませんでした
もうアボガドバナナ(ry
スマソ。以後気を付けます

申し訳ないですが、かなり長くなってしまいそうです
全部で60レスは越えそうです(が、70は越えない予定です)
あと3回(多分)の投下で終わる予定をしています
ここで完結させていただきたく思いますので
よろしくお願いします(NGワードの指定、脳内あぼーん等)
42メール44:2005/08/31(水) 20:21:06 ID:JMRAlVLJ
>20続き
日曜日に剃毛させられ、月曜日から下着をつけずに電車に乗らされる。
「今日は朝からノーパンでパイパンか。好きだねぇ、にいちゃんも」
いつもは何も言わない痴漢にからかわれ、悔しくて唇を噛んだ。
学校に着くとローターが置いてあり、入れるように命じられる。
初めは一時間、翌日には入れている時間を増やされた。
挿入の時間が半日になった時、ペニスリングが取扱説明付きで置いてあった。
先走りでズボンを汚さないように自分のハンカチでペニスの先を包んだ時はたまらなく惨めだった。
エスカレートしていくメールでの指示に森崎は従う事しかできなかった。

―――土曜日

 件名:命令15
 本文:今日はドライブをしましょう
 九時にマンションの玄関にタクシーが迎えに行きます
 乗りなさい
 眼鏡の方が都合がいいですよ

五分前に降りていくと九時ちょうどにタクシーが森崎の前に止まり、ドアが開いた。
緊張で鼓動が早くなる。命令者と対面するのだろうか。何が待っているのか。
不安や恐怖と戦いながら森崎はタクシーに乗り込んだ。
車が発進したと同時にメールが入った。
43メール45:2005/08/31(水) 20:21:40 ID:JMRAlVLJ
 件名:命令16
 本文:座席にコンタクトが置いてあります。
 付けなさい

「え?……あ」
周りを探るとそれが手に触れた。
喫茶店で付けた見えなくなるコンタクト。不安が更に増した。
どこに連れて行かれるのか。何をされるのか。
森崎がコンタクトを付け終えるとそのタクシーは止まった。
ドアの開く音がして腕を掴まれる。
「ひっ!」
吃驚して思わず声を上げ、後ずさってしまう。
腕を掴んだ手は有無を言わせず森崎をタクシーから降ろした。
喫茶店で森崎を助け起こした時の一人に似ている気がした。
その場で立っているだけなのに目の見えない事がこれほど怖い物だと思わなかった。
思わずそばにいる男に縋ってしまう。
タクシーが走り去り、別な車が来て乗せられた。
今度は男も一緒に乗り込んできた。
「あの……どこへいくんですか?」
沈黙に耐えかねて森崎は聞いてみた。が当然答えは返らなかった。
44メール46:2005/08/31(水) 20:22:17 ID:JMRAlVLJ
どこをどう走ったのか解らない。結構長時間走ると車は止まった。
降ろされて歩かされる。
見えない所為で足元がおぼつかない。
男は肩を抱き、ゆっくりと森崎を誘導しながら歩いた。
どこかの建物に入っていった。ビルかマンション。エレベーターに乗る。
何階か解らないが、降りて部屋に入ると携帯が鳴った。
手探りで携帯を出そうとするとそれよりも早く男が森崎の携帯を取り、森崎の耳に当てた。
『この声がわかりますか』
これで三度目だ。
「は……い」
声が震えているのがわかる。
『これから一人の男があなたの所に行きます。
傷つけられることはありませんから心配は要りません。
抵抗しても構いませんが、おそらくは無駄です。
言うまでもないことですがコンタクトは外さないように。終わったらまた連絡します』
二メートルほど前に歩かされて、男は消えた。
「ま、待って……」
追いかけようとしたがどこに何があるのか解らない。どんな広さの部屋なのかもわからない。
闇の中で一人取り残されて、一歩も動けず座り込んだ。
45メール47:2005/08/31(水) 20:22:47 ID:JMRAlVLJ
男が来る? 抵抗しても無駄?
一体何をされるのか……。不安と恐怖と緊張で押しつぶされそうだった。
される事への心当たりはあった。しかしそれは一番目を背けたい事でもある。
ドアが開いた。
森崎はその方向を向いて身体を竦ませる。
近づいてくる足音がする。
「本当に見えていないのか?」
聞いたことのない声。
「い…や」
座ったまま後ろへいざる。
「そんなに怖がるな」
頬に手を当てられた。
「あ……ああ……あ」
目隠しよりも怖かった。目を凝らしても闇以外に何も映らない恐怖はたとえようがなかった。
「立て」
手を引いて立たされた。どこかへ連れて行かれる。
「ま、待って」
ここに連れてきた男は森崎を導くようにゆっくりと歩かせてくれたが、
この男にそんな気遣いは全くない。
足がもつれる。歩くと言うよりは引きずられる形で、放り投げられた。
「あうっ」
倒れた所はベッドだった。
46メール48:2005/08/31(水) 20:23:18 ID:JMRAlVLJ
倒れ込んだところに男が覆い被さってきた。
(レイプされる!)
薄々は考えていた。だが認めたくなかった。その事が確信に変わる。
服に手がかかった。
「い、嫌だっ!」
咄嗟に手を振り払ったら、その手がたまたま男の顔に当たってしまった。
しまった!と思ったが男は体を起こし笑っているだけだ。
「無駄だ。聞かなかったのか?」
思い出した。抵抗しても構わないが無駄だと言う言葉。
男は森崎の身体を乱暴に表に返した。
「ゆ、許して……」
無駄と解っていても懇願が口をついて出てしまう。
男は森崎のワイシャツの襟元に手を掛け一気に下にひき裂いた。
ボタンが二つ三つ飛んで転がっていく音がした。
「い、嫌だ。嫌だ、嫌だーーー!」
森崎の恐怖は頂点にまで達し、目が見えない中で滅茶苦茶に暴れた。
しかし相手はそんな抵抗すら楽しんでいるかのように森崎を押さえつけ服を脱がしていく。
森崎には何も解らない。相手がどんな男なのか。背が高いのか、太っているのか。
年はどれくらいか。
47メール49:2005/08/31(水) 20:24:19 ID:JMRAlVLJ
闇の中でその男だけが確実な存在で、しかもそれは恐怖の対象だった。
アッという間に全裸にされた。
「やめて……お願い、ゆるして……」
森崎には赦しを請う言葉しか浮かばない。
男は仰向けになった森崎の足を抱え上げ一気に貫いた。
「アアアーーッ」
異物感、圧迫感、痛み。それらは電車の中で痴漢達に嬲られていたのとは全くの別物だった。
「アアッ! い、た…痛いっ。ぬ、抜いてっ…抜いてっ!」
その時は目が見えないことも忘れていた。
「確かにバージンだ」
嬉しそうに含み笑うと男はゆっくりと動き始めた。
「ヒッ……ヒィィッ」
痛みに身体がずり上がっていく。それを男は森崎の肩を押さえつけて引き戻した。
「アゥッ!」
男のペニスが奥まで押し込まれ、森崎は顔を歪め悲鳴を上げた。
熱い鉄の棒が出し入れされているようで全く身動き出来ない。
それでも男は荒々しく腰を使って森崎に悲鳴を上げさせ続けた。
「あっ、くっ……ん、はぁっ」
そこが擦られて痛みが麻痺していく。緊張し続けた身体が疲労に負けて力が抜けていく。
そうすると皮肉なことに少し楽になった。
48メール50:2005/08/31(水) 20:25:23 ID:JMRAlVLJ
「慣れてきたか?」
男が動きを緩めた。
「ほら、解るか? お前の中に入っているぞ」
「あ…ああぁ…い、いやだ……」
痛みしか感じなかった時とは違って自分の体内に男が入っている事がやけに生々しく感じる。
男に犯されているのだとはっきりと認識させられて嫌悪感に鳥肌が立った。
グイと男が森崎の両足を広げた。
「や、やあぁ……」
恥ずかしい格好をさせられている事を思いだし森崎は羞恥に身を捩った。
男はゆっくりと自身を出し入れした。
痛みが薄れればその代わりに忘れていた感覚が湧き起こってくる。
これまでに教え込まれた悦びは、男が動くたびに大きくなっていく。
「あっ、あっ、んっ、ああっ」
森崎は悲鳴とは違う喘ぎ声を上げ始めた。
男は森崎の先走りを漏らし始めたペニスの先に指を滑らせた。
森崎が眉を顰めて、首を激しく振るたびにほつれた髪が額や頬にはりつく。
「なるほど。淫乱だ。締め付けは確かにきついがな……上手く出来てる」
男は満足げに言うと森崎の髪をかきあげた。
「そんなんじゃ……」
「ケツの穴にチンコ突っ込まれてアンアンヨガってんのはどんなんだってんだよ。
ええ? オイ」
「そんなっ…」
あまりの言葉にショックを受けて、森崎は冷や水を浴びせられたように欲情が冷めていく。
森崎の変化を感じたのか男は軽く舌打ちをした。
49メール51:2005/08/31(水) 20:26:29 ID:JMRAlVLJ
耳を舐めながら乳首を指先で転がすように摘まむとビクビクッと森崎の身体が跳ねる。
ペニスを扱いてやれば冷めかかった身体に再び熱を帯び始める。
男は喋るのを止めて森崎を犯すことに集中した。
男が黙ると森崎は急に不安になった。
男は本当にそこにいるのか?
後孔を貫かれて湧き起こるとろけそうな快感は自分のものか?
自分は本当にいるのか?
―――――怖い。
自分すら見つけられない中で確かなものが欲しかった。
縋るものを探して森崎の手が空を彷徨う。
その手を男は掴んで自分の首に回させた。
男は森崎を抱きしめて耳元で囁く。
「恐いか?」
森崎は答えの代わりにきつく抱きついた。
「しっかりつかまってろ。お前はそれだけでいい」
闇の中でもらったたった一つの安心に森崎は縋った。
それがどんなものであれ、間違ったものであれ。
それがたとえこれまでの自分を変えてしまう物だったとしても森崎にとってはそれだけが頼りだった。

----
今日はここまで
50風と木の名無しさん:2005/08/31(水) 20:52:04 ID:xvLzdQOP
メールさん乙です
あと2回で終わるのですね
続き楽しみに待ってます
51風と木の名無しさん:2005/08/31(水) 21:47:52 ID:MnjrhC2i
香月タン待ってるよー
52風と木の名無しさん:2005/08/31(水) 23:11:50 ID:IFsuacZv
メールタソ、GJ!
もうすぐ終わるのが寂しいよ
53風と木の名無しさん:2005/08/31(水) 23:17:47 ID:kn7fN6gP
うわ〜メールタソ禿萌え!!!
私もしっかりつかまってついてきます〜! GJ!
54風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 00:45:56 ID:Oj0tOHGn
秘書さん、心配してます。新スレにも来て下さい。待ってます。
常磐タンにも会いたいな......ちょっとダケでも。このまま香月タンにあぼーんされるのはカワイソ杉....。
55狭い部屋:2005/09/01(木) 01:19:52 ID:DpEqWtuJ
長くなりましたがあと何回かで終了です。
-----------------------
青年は金属で固定された歯をギシギシと軋ませて唸っていたが
男はそれに一向に構わず青年の性器を手に掴んだ。
最初はやわやわと、次第に力を込めて揉みしだき始める。かさついた掌に包んで
幾度も繰り返し扱いていると次第に先端がぬめりを帯びてきた。
「ウゥゥ、ウゥゥ」
青年の唸り声の種類が変わる。男の息づかいが乱れてきた。
丹念に施していたはずの愛撫はいつの間にか力が籠もって荒々しくなっていたが
男はそのことに自分自身でも気がつかないまま、青年の白い肌に舌を這わせた。
男を抱くのは初めてだったが、抵抗は不思議なほどなかった。鍛え抜かれた青年の
体には女を想起させる部分はどこにもない。だが長らく戦闘続きの軍にあって
前線に身を置いていた男は、当然のことながら禁欲状態にあった。そのせいでか、
それとも妙に艶めかしい青年の肉体のせいでか、男は躊躇うことなく青年を
抱き寄せていた。
俯せにさせた青年の張りつめ、筋を浮かせる腿を無理矢理割り開き、贅肉の
ついていない尻を鷲掴んで後孔を剥き出しにした。
片手でズボンの前を広げて堅くなった性器を唯一の穴に押し当てる。
強引に、容赦なく、男は挿入を開始した。
「グウウウ、ウゥゥ、グフっ、ウゥ」
青年が叫んで暴れ出す。男はやめない。腰を掴んで引きずり寄せると思い切り
楔を打ち込むように青年を犯した。見る間に裂けた肉の隙間から鮮血が
流れ出てくる。すぐに結合部が真っ赤に染まった。
「少尉殿…」
美しい金髪を振り乱して青年がのたうっている。上官、手を出してはならない存在。
男を同志と呼んでくれた人。その青年を男は汚していった。
劣情など知るはずもない体は、きつくきつく男を締め上げて抵抗していた。男のほうも
かなりの苦痛に耐えなければならなかった。女のように濡れないからか、粘膜が擦れて
痛む。もっとも、痛みは青年のほうが間違いなく上のはずだ。
男は無我夢中で腰を打ち振るう。青年は閉じられた口の端から唾液を溢れさせながら
何事か叫んでいる。
「少尉殿…っ」
56狭い部屋 微スカ注意:2005/09/01(木) 01:21:02 ID:DpEqWtuJ
身分は上官、そして一兵士。だが高貴な出自も高位の身分も今は昔、
ここに居るのはただの脱走兵とけだもの一匹。
そう思ったら、男の「何か」を最後まで押し止めていたものが弾け飛んでしまった。
叫び、のたうち、暴れる青年の横顔を殴打した。肌に歯を立て、乳首などはまるで
千切ろうとするかのように嬲った。青年が痛みから逃がれようとすれば
爪を立てて腰を掴み、いっそう酷く後孔を犯した。
初めてこんな陵辱に晒された青年の肛門は血まみれになり、勿論その時には
中の処理などしていなかったので排泄物が溢れて汚れてもいた。
それでも男を締め付ける力だけはいつまでも失わない。すっかり忘れていた
女の膣よりこの獣の肛門のほうがよほど心地良かった。
その中へ一度射精しても男の欲は止まらず、結局その日は疲れ果てて気絶した
ように倒れ込むまで、精液が枯れ果ててもなお男は青年を離さなかった。

そして、その日を境に男は青年を「少尉殿」とは呼ばなくなった。
獣をおとなしくさせるのに必要だったのは献身ではなく暴力と陵辱だった。
おかげで青年は男の一挙一投足に過敏に反応し、過度の抵抗はしなくなった。
すればするだけ自分が痛い目に遭わされることを理解したのだ。
だから今も、男が与えてくれる食べ物を得るためにおとなしくしている。それを
褒めるように男はまた一切れの干し肉を噛み千切って青年の口の中に
押し込めてやった。
不自由そうに咀嚼する青年を見ながら、男はぼんやりとこの先のことを考える。
今はいい。二人の少年兵があちこちを彷徨って食料を探してきてくれるから
食べてはいけるし、この場所に閉じこめている限り青年が、かつての少尉がこんな
無惨な姿になってしまったことを知る者も、男が青年を囲い込んで非道の限りを
尽くしていることを知る者もいない。
何しろ男は青年を陵辱して以来、部屋の内側に鍵を取り付けて唯一の味方と
言ってもいい少年兵二人さえも中に入れないようにしてしまったのだ。
変わり果てた青年の姿と、彼を汚す自分の姿を見られたくないからだった。
二人には少尉殿は記憶が混乱なさっている様子で時々、発作的に暴れ出すので
危ないから近づかないようにと言い含めてある。
57狭い部屋:2005/09/01(木) 01:22:16 ID:DpEqWtuJ
だがいつまでこの生活が続くだろう。いまのうちはまだ、あまり被害を受けなかった
町や村から医療品や食料品を手に入れることが出来るが、少年達曰く、ここ数週間で
かなりの人間が近隣からいなくなったという。もう首都の周囲には殆ど人が残って
居らず、食料を手に入れるのが難しくなるかもしれないと。
そうなった時に自分はどうすればいいのだと男は無心に肉を食む青年を見遣る。
「上官だろうが。てめェの部下が困ってんだよ、どうにかしろ」
低く、脅すように呟いた所で青年が殴られるのかと警戒するのみで返答など望めない。
「クソ…」
男は拳を冷たい床に叩き付ける。また、警戒した青年がじりじりと後ずさって
喉を鳴らした。グゥゥと不快な獣の唸り声が聞こえてくる。
衝動で男は青年の鎖を掴んだ。暴れるより前に引きずり寄せる。排泄させた後に
服を着せていないから、裸のままの青年を犯すのは簡単だった。
のし掛かった男は青年の首に繋がる鎖をうまく使って彼を床に伏せさせる。尻を
高々と上げさせて血を滲ませる肛門に性器を宛がった。
襲い来るだろう苦痛に怯えた様子で青年が唸りながら腰をくねらせる。
「踊れ、もっと踊れ」
男は哄笑しながらわざとゆっくりと後孔を犯す。先端を差し込んでは引き抜き、また
差し込んでは引き抜く。固く閉ざされた場所をそうやって無理矢理開かせる行為は
快感でなくとも愉しかった。青年の何もかもが男自身の手の中にあるような気がした。
「全部てめェが悪いんだ、てめェが余計な実験なんぞに首突っ込まなかったら
あんな馬鹿げた小隊も出来なかった。てめェは戦犯だ。この国を滅ぼしたのは
てめェだ。俺が前線放棄したのもてめェの所為だ。反論があるなら何とか言いやがれ」
喚きながら男は腰を振るう。またしても粘膜が裂けたのか動きのたびに血が床へ
飛び散った。
58狭い部屋:2005/09/01(木) 01:23:08 ID:DpEqWtuJ
男はそうして青年を責めながらも、手にしていた干し肉を噛み砕いて青年の
口へと運んでやった。ぎりぎり噛みしめられている歯を指でこじ開けて押し込む。
歯が立てられて男の指からも血が出た。男はそうした愚かしい行為をやめない。
何度も何度も腰を打ち付け、それと同じだけ食べ物を与えた。
やがて青年が泡を吹いて床に頽れるまでそんなことを繰り返した。
脱力した青年の白い下肢が血に染まっている。死んだように倒れている
青年の腰を腕で支えたまま男は青年の中に濁った精液を注ぎ込んだ。
血と精液が混じった液体が男の下肢をも汚していた。
--------------------
今回ここまで
59風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 02:02:06 ID:wCSnsYhB
少尉殿、外見的にはエラいことになってるんだろうけど、そんな事実は脳内あぼーんするよ。
素晴らしきかな801ダメフィルター。

乙です。状況が退廃的でいいなあ。(*´Д`)'`ァ〜
60風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 12:41:36 ID:abnfagoM
ここの作品は「」ばっかで話が進んでどれも好みじゃなかったが
狭い部屋
今ちらっと読んだらものすごくイイ。思わず過去ログ漁って保存。
前スレも探してこよう。どっかに全編まとめてもらえまいか。
某作家の「太陽馬」っての思い出した。
61風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 13:03:21 ID:Bu2IfrKO
>>60
1行目不要
狭い部屋は「」が少なくて好きって書き方ですむじゃん
62風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 13:14:44 ID:72ILHOV9
> どっかに全編まとめてもらえまいか。
何で60のために他人がそんなこと…('A`)
自分の希望は自力で叶えろ
63風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 18:07:10 ID:JL1ziA3r
できれば前スレのしおり形式でまとめてくれると
みんなのためになると思われます。
64風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 18:36:47 ID:soDL8Ffp
必要だと思うなら自分で作ればいいじゃない。
「まとめてくれると」ってなんだよ。受け身な。
65風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 20:40:49 ID:32diO0UK
というより既にあるじゃないか
前スレにアドもあるし
66風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 21:18:22 ID:hZpdw0ws
メールタソまだぁ?
67風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 21:39:42 ID:X37aRxId
メールタンもかなり楽しみに待ってるんだが
今だひっそり新人警官タンやアリスタンを待ちつづけてるんだけど…
儚い希望かね
68風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 21:42:50 ID:KkGrC9D0
信じるものは救われるよ!
騎竹たん騎竹たん騎竹たん待ってる!
69風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 21:45:57 ID:FWSLUbtb
age
70メール52:2005/09/01(木) 22:19:23 ID:kJemLFUT
>49
森崎のペニスに絡みつく手、抱きしめる逞しい腕。ペニスを受け入れたアナルの充足感。
自分はもう溶けてなくなってしまっているのではないのか。
そう思ったが、それでもいい。もう今は確かな物があるのだ。
ただ抱きしめられて与えられ続ける快感がこれほどいいものだとは思ってもいなかった。
自慰では得られない。痴漢に嬲られた時とも違う。
森崎は男とのセックスに溺れた。
終わってからもその余韻がすごくてしばらく動けなかった。
ぼんやりと上を向いて横たわっている。見えないことにも慣れた。
「飲むか?」
上で男の声がする。
森崎は声のほうを向いた。
「ああ、見えないんだったな」
男は笑ってベッドの端に腰掛けると森崎を抱き起こし手にした物を両手で持たせた。
冷たいガラスの感触。周りに水滴がついているのがわかった。
コップだとわかったが中身は何かわからない。森崎が躊躇っていると男が教えてくれた。
「ただの水だ」
一口飲むと乾いた喉が潤された。森崎は一気に飲み干した。
71メール53:2005/09/01(木) 22:19:59 ID:kJemLFUT
男は森崎の肩を抱きよせて口の端から漏れた水を舐めとるとそのまま唇を重ねた。
「……んんっ。ぅ……」
森崎は口の中に差し入れられた舌に自分から吸い付き、男に答えるように舌を絡めていった。
「う……ん…」
男と自分の混じりあった唾液を飲み込む。
身体が再び熱くなっていく。
男はそれほど執拗にはせずに唇を離した。
森崎は何か物足りなさを感じ、その次にそう感じてしまった自分を恥じた。
「フェラは出来るのか?」
森崎は必死で首を横に振った。
「そうか。だったら教えてやる。口を開け」
何かが口に触れた。
「舐めてみろ」
ペニスを押しつけられるものだと思ったが出されたのは指だった。
森崎は少しホッとして太く節くれ立った指を口に含んだ。
「ん……、んんう」
指に口の中を嬲られる。
気が付かない内に森崎は男の指に舌を絡めて懸命にしゃぶっていた。
指を増やされてもそれをむしろ喜んで迎え入れた。
息が荒くなっていく。湧いてくる唾液を何度も何度も嚥下した。
いきなり指を抜かれた。森崎は喪失感に驚き、何かを探す動きをした。
72メール54:2005/09/01(木) 22:20:45 ID:kJemLFUT
すぐに肉塊が唇に触れた。
森崎にはもうそれが何か解っていたが、それでもゆっくりとそれを口に含んでいった。
森崎の口の中で男のペニスが脈動する。
それに合わせるように森崎は舌を這わせた。
「やったことがないにしては、まあまあだな」
『まあまあ』だが拙いことには変わりがない。
男は森崎の口技になど期待せずさっさと喉を二、三回突いて出した。
森崎は生暖かいドロッとしたものか顔にかかったのを感じた。
精液のにおいが気持ち悪い。
男は顔にかかった精液を指で掬い取る。
「舌出してみ」
森崎は僅かに口を開けて舌を出すと精液の着いた指を舌の上でふき取るように塗りつけられた。
苦い味が口に広がり、森崎は顔をしかめ、首を振ってそれを避けた。
男はそれを見て面白そうに笑った。
「まずいか。そのうち飲めるようになれよ」
男は森崎から立ち去ろうとする。
たった一人放り出されて急に寄る辺を失ったその心許なさに男に手を伸ばしたが空を掴んだだけだった。
「あ、あのっ!」
「何だ?」
振り向く気配。
「あなたは……誰ですか?」
「聞かないほうがいい」
男は森崎の手に携帯を握らせると出て行った。
73メール55:2005/09/01(木) 22:21:21 ID:kJemLFUT
男がいなくなってしばらくして携帯が鳴った。
「はい」
『お疲れさまでした。コンタクトを外して帰っていいですよ』
「帰っていいって、ここは一体……」
森崎の問いには答えず切れてしまった。
コンタクトを外すと、いきなりまぶしい光が飛び込んできた。
普通の部屋の照明でも闇になれた目にはきつすぎる。慣れるには時間がかかった。
辺りを見ると、マンションの一室のようだった。
ベッドルームとダイニングキッチン。森崎の部屋とよく似ている。
家具は全くなく、ベッドが置いてあるだけだ。
ダイニングの真中に森崎の服がきちんとたたまれて置いてあり、破られたワイシャツは新品に変わっていた。
おしぼりと眼鏡がその横にあった。
森崎はそれらを身につけ、顔を拭いて眼鏡を掛けた。
ようやくさっぱりとし周りがよく見えるようになった。
一体ここはどこなんだろう。森崎は恐る恐るドアを出た。
「え?」
見覚えのある廊下、壁、扉。走り出て確かめる。
「ここって……」
森崎のマンションの隣の部屋だった。
あれだけ車で走り回って結局自分のマンションに戻っていたのだ。
「そんな……」
森崎は力が抜けてそのまま座り込んでしまい、しばらく動けなかった。
74メール56:2005/09/01(木) 22:22:23 ID:kJemLFUT
……………………
……………………

「それCDに焼いたのか?」
一人が後ろからノートパソコンを覗き込んだ。
「まあね」
座っている方は眼鏡のブリッジを中指で押し上げた。
「で、どう?」
「悪くない」
「へえ」
珍しいと言いたげに立っていた男は行儀悪く事務机に座り眼鏡の方を見た。
「初めてで、その上正体の判らない相手に強姦されたクセに、
ちょっと気持ちよくしてもらっただけであの懐きようだ」
ノートパソコンに森崎が男にしがみついているシーンが映っていた。
「直接的な言葉は好みじゃないらしい」
「それは慣れの問題だろ? 快感に貪欲なのはいいよ」
画面では森崎が男にフェラチオをしている。
「公衆用向きかもな。電車も概ね楽しんでいるようだし」
「その電車なんだけどさー。鉄道側からクレーム入ってんだ」
「クレーム?」
眼鏡の男が机に座った男を見上げる。
「ああ、ちょっとは控えろって。集団痴漢行為は多めに見るけどそれ以上になると
他の乗客の手前大目に見るのは無理だって」
「そっか。まあ狭いトコじゃあれ以上は無理だろうな。今度は広いトコにするか」

……………………
……………………
75メール57:2005/09/01(木) 22:24:15 ID:kJemLFUT
次の週から何故か痴漢はいなくなった。
ローターはディルドーに変えられ、毎日少しずつ太い物になっていく。

 件名:命令23
 本文:帰りは△△公園に寄ること。
 ベンチで待ちなさい。

駅を降りて公園のそばまで来た。ここは最初に気を失って連れ込まれた所だ。
あれ以来森崎はいつも避けて通っていた。
あの写真が撮られたベンチに座るのは嫌な気分で落ち着かない。
「へえ、けっこういいじゃん」
「え?」
顔を上げたところで後ろから目隠しをされた。そしてそのまま横向きに引き倒される。
下だけを脱がされて強引に犯された。
「アッ…やあぁっ! いっ、嫌だっ」
二度目の強姦。半ば覚悟していたのだから和姦だろうか。
「今更、嫌はないだろ?」
森崎は見知らぬ男達の下で公園の街灯に照らされながらすぐに喘ぎ出した。
その日森崎は初めて他人の精液を飲んだ。
76メール57:2005/09/01(木) 22:24:52 ID:kJemLFUT
次は昼休みに保健室に呼ばれた。養護教諭はおらず、空だった
カーテンとパーテーションで仕切られたベッドが半分以上外に出ている。

 件名:命令28
 本文:裸でベッドに四つん這いになり腰から下をカーテンの外に出しなさい

森崎は服を脱ぎベッドに上った。無関係の誰かが入ってきたらそれだけでもう終わりだが、
そうはならないと何故か確信していた。
指示どおりにしてそのままじっとしていると誰かが入ってきた。一人ではない。多分二人。
「おおっ! ホントにやってるよ」
明らかに生徒と判るその相手はベッドに乗ってきた。
「ペニリンまでしてるよー。誰だろうな、これ。見ちゃおっかー」
カーテンが揺れる。
(見られる!)
森崎はベッドに顔を埋めて見られないように枕を引き寄せた。
「やめとけよ。どうなっても知らねえぞ。カーテンの向こうは見るなって」
「じょうだんだよ」
かちゃかちゃとベルトを外す音がしてディルドーが引き抜かれる。犯されるのだと理解した。
生徒達はまるで排泄だけをしに来たかのように森崎に精液を注ぎ込むと去っていった。
流れる精液を拭い、放り出されたディルドーを再び身内に納める。屈辱に涙が溢れた。
週末には直接隣に呼ばれ男に抱かれた。
昼休み、学校の帰り、週末。それらは全て痴漢の代わりの新しい日課となった。
そのうちにディルドーはバイブに変えられた。
ついには朝マンションを出るときから帰宅までそれを入れ、リングをしているようになった。
四六時中欲情させられ、日替わりの相手とセックスをするだけのようになってしまった日常に
森崎の心は摩耗していく。授業をしていられるのが不思議なくらいだった。
そして二週間が過ぎた。

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今日はここまで
77風と木の名無しさん:2005/09/01(木) 23:24:37 ID:6XmV52Qt
メールタソ愛してる…! やられ放題一方通行ほのかな期待…GJ!!
78風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 00:02:53 ID:Mo9MDsP7
相変わらずこのスレは天国ですね。
メールさん、淡々と森崎タンのえろい日常が描かれていてすごく萌えます
79風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 00:12:06 ID:mXc57XV/
黒幕は誰…というか、どういう組織なんだろう。鉄道までグルなのか…
続き、待ってます!
80秘書マイナス56:2005/09/02(金) 00:14:10 ID:bA3COGnD
1さん乙です


勤務時間2投下分

「例えば・・・家の近所にコンビニが出来て最近はそこのお弁当で朝晩済ませているとか」
社長がぎょっとする。
「ウウッ!ウーッ!?」
−なんでそんな事知ってる、といったところか−
「コンビニのお弁当って、美味しいですよね」
気にせずにシャツを剥いでいく。ネクタイで縛って後ろに廻させてある肘のところまででやめた。
半脱ぎは僕も大好きだ。無理矢理関係させているようでグッとくる。ま、今は完全に無理矢理なんだが。
「社長さん、コーヒーをあまり飲み過ぎると胃にキますよ。特にブラックではね、僕、心配しているんですよ?」
ゆっくり肩を撫でていきながら耳元で囁く
社長の目に怯えの色が見え始めた。日中、僕が伺っている時はお茶が出てくる。つまり、私的嗜好品を僕が知るはずないのだ。
「光君て猫が好きなんですね?わざわざ拾ってくるなんて。白地に黒のトラなんて珍しい」
「ううっ!ううっ!」
社長が身をよじって暴れ出すのを抱きしめて押さえる。椅子の軋む音が煽情的だ。
−怖がらせすぎたか?まぁいい。このくらいしないと−

「何でそんなこと知っているんだ!?・・・ってトコですか。言ったでしょう、好きな人の事は何でも知りたいって」

81秘書マイナス57:2005/09/02(金) 00:24:34 ID:bA3COGnD

「じゃあ僕の手でイッてくれたら知っている事をいろいろ教えてあげましょう、イキますか?やめますか?」
社長は真っ青だった顔を真っ赤に変えていく。
「択ぶのは貴方。従うのは僕。簡単な事でしょう?」
社長は首を激しく横に振る。どっちも嫌か。恥ずかしがる貴方、可愛いですね。
「じゃあ初回サービスで一つだけ、聞いたら教えてくれたんですよ。美和さんが」
社長が一瞬の間をおいて
『なぁんだ』という顔をした。同時に広がっていく安堵の表情。
−だから貴方は駄目なんですよ−
「顔がイイだけの男に何でも教えてくれましたよ。聞いていない事までもね」
畳み掛けていく。
「貴方がいまこんな目にあっているのは口の軽い社員のせい」
左手でモノを扱きだすと社長は悲鳴を上げた。暫くぶりの性的な刺激に耐え兼ねるのだろう。
「やめろ」としか言っているのだろう、首を横に振っているが規則正しい律動を自発的に興していく。動きは徐々に大きく、激しく、そして、
「ヒイッ・・・ううっ、・・う・・・む」

社長の生暖かい液が僕の手を汚した。
「クッ・・クックック、あまりやり過ぎると椅子が壊れるかな・・・」


※前スレ781様、784様、822様、824様、826様、827様、841様
本スレ30様、51様、54様
どうも有り難う
82風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 00:30:37 ID:c6c0DhmJ
メールさん乙です
騎竹さん待ってます

>>60の所為で
狭い部屋
作品自体が敬遠されちゃうよ〜orz
83風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 00:32:16 ID:c6c0DhmJ
リロってなくてタイミング悪くてすんません・・
秘書さん乙です〜!今から読むんだけどw
84風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 00:39:14 ID:LvE84xXI
雑談スレにて10のしおりありがとうございました。
さっそく過去ログまとめサイトにて更新しました。

ところで、>>2の絵版復活キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
中に入ると生きているように見えます。私だけ?
85風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 00:44:00 ID:/U2NKhM5
メールさん、萌〜でした!

秘書さん、ありがとう!待ってましたよ。良かった〜!またよろしくお願いします!
86風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 00:47:33 ID:8L5jxJCk
秘書タソ乙ー
87風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 07:21:24 ID:Ouczad4Q
>84
本当だ!!
誰か知らないけど復活させてくれた人ありがとう!
…1年半も使えなかったんだ…
くうう〜、その間に投下されたSSのあれとかあれとかに
絵がついてたらどんなに素敵だったか…

メールさん、すごいスケールがでかい陰謀の雰囲気…
どう話がまとまるのか、わくわくして待ってますよ〜。
88風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 10:01:18 ID:k/Q0NTiK

89風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 14:09:35 ID:6eU8Lxvp
騎竹さんまだかな…
待っているぞ!!!!
90風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 15:30:55 ID:BsLFUevv
ageるなよ…
91風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 16:01:07 ID:wxCmi4g4
ageたらコレはあげられないな…
自分が悪いんだろう?
わかったらおとなしく玩具で遊んでなさい。
ひとりでね。
92all of you 20:2005/09/02(金) 17:40:21 ID:oPxPRHGK
>>38から続き

陵辱される浩太を、タバコをくゆらしながらミズはただ黙って見つめている。
その指先は、膝に残る稲妻のような傷をゆるゆると撫でている。
「なんだよこいつ、全然だめじゃん」
浩太に咥えさせていた男が苛立ってその頭をはたく。
「舌なんか全然だよ。歯当てやがって、ふざけんなっつの」
“担当”が浩太の中へ放つと、横で待っていた男が代わって繋がった。
ひぃ、と小さく喉を鳴らすが、浩太には抵抗する気配はなかった。
「よぉ、なんかねえのかよ。前空いてんじゃん」
“担当”が言うと、浩太の口でイケずに腐っていた男がポケットをさぐる。
「ヘヘ…これどうよ」
男は“担当”だけに見えるよう、低い位置で小さな金属片を指先に光らせた。
5cmほどもあるゼムクリップだった。
二つの輪をそっと開く。浩太の胸元にその隙間をあてがう。
「んっ…っつぅ」
93all of you 21:2005/09/02(金) 17:41:12 ID:oPxPRHGK
「なあ痛い?」
二重の円に浩太の乳首を挟み、押しつぶすように戻す。
浩太は後ろから二番目の男に貫かれ、苦痛に耐えながら首を振る。
「こんなんじゃ痛くねってさ」「だよなぁ」
げらげらと男たちが嗤う。
男がクリップを引っ張って外すと、浩太が小さく声を上げる。
後ろからさらに激しく突き上げられ、体が揺すられる。
「おい、さすがにそれはやばいだろ」
いかにも楽しそうに嗤いあう男たちの間には、すっかり引き伸ばされ、
針金状になったクリップが光っていた。
「ま、初めてだろうから優しくしてやるか」
男はクリップを途中で二つ折りにする。その丸くなった先端を浩太自身の鈴口に
あてがうとぐっと力を込める。闇を裂く悲鳴。
浩太の甲高い声がかすれる。頭をぶるぶると振り、必死で声を絞り出す。
「やっ…めろぉぉ」
94all of you 22:2005/09/02(金) 17:42:12 ID:oPxPRHGK
「おいおい。やめてください、だろ」
男たちが肩を揺すって嗤う。悲鳴も哀願も、聞き入れられる気配はない。
背後から激しく突き上げられ口からは涎と液をたらす。
「いっ痛いっ痛いっやっやめてっくださ…あっ…あーっあーっ」
「お、おおっ締まるっ…」
「もっと苛めグッズ持ってくりゃよかったな。こいつサイコ」
後ろから突き上げていた二番目の男が、浩太の中へ放った。
タバコを畳におしつけ、ミズが黙って出て行った。
「ぁんだよあいつ…空気わりぃ」
「ほっとけ。勝手なのはいつものことだろ。カッコつけなんだよ」
「まあでもとりあえずあいつ使えるからなぁ」
「つか、そうでもねえと付き合ってらんねくね?」
「な。ガッコでもけっこう孤独っつか、変わりモンてカンジだったつうし」
身体をいたぶられながら、ミズの陰口を聞かされる。
違う、自分の知っている“あの人”ならそんなことはない。
男たちの言葉は浩太に、別の痛みを与える。
95all of you 23:2005/09/02(金) 17:43:14 ID:oPxPRHGK
「なあ、なんかもっと…いじめたくね?」
な、と小声で目配せし合いながら、男たちはミズの出て行った方を見る。
「あいつ戻る前に、お前、車行って来いよ」
“担当”が言うと、二番目にイった男が外へと駆け出して行った。
ミズは戻ってくると、無言で男たちのそばに缶飲料を置いていく。
自分はまた、壁際に陣取ってタバコに火をつけた。
「ミズお前やんねぇの」
“担当”が、ことさらに大声を出し、ミズにライトを向ける。
「…好きにヤレよ」
缶のプルトップが破裂音を立てる。その間を縫って、浩太のすすり泣く
声が響く。暗がりにまぎれるその顔はきっと涙と涎にまみれているのだろう。
ミズは立てた膝に乗せた腕に顎をつき、からっぽの闇を見つめる。
脳裏にこびりついた浩太の目に、もうひとつの幼い目が重なる。
そのどちらもが、涙を湛えていた。
96all of you 24:2005/09/02(金) 17:44:38 ID:oPxPRHGK
遠い夏の日。木造の廃屋はあちこち腐って、床や天井が落ちることも
あるからと、入ることは大人たちから禁じられていた。
禁を破って忍び込み、年下の子を怪我させたと少年は非難された。
相手の親は一緒に遊ぶことを禁じた。随分前から、少年は友人の
親によく思われていなかった。
それっきり、二人が一緒に遊ぶことはなかった。
互いを見かけても、声をかけることもできず、少年の方が視線をそらした。
少年は、最初で最後の、心を分けられる友人をその時失くした。
膝の傷と引き換えに。
「ぉおっ…んっ…ふ…すげえ、いいよコイツ」
後ろはほとんど感覚をなくし、前に刺し入れられたクリップも、動かされ
なければ感じない。もう泣き声を上げる気力もない。
殴られ、蹴られた挙句、陵辱され続けた数時間、浩太は四つ這いに
なったままだった。
手首、背中、膝…身体中が痛み、麻痺している。
「このケツ、いいねぇ。ぎっちり肉がつまってるってカンジ」
そう言いながら、“担当”が脇から浩太の尻をつかむ。爪を立てて
握りつぶすように肉の稜線を歪める。浩太が小さく声を上げる。
ガツガツと腰を打ちつけ、三番目の男が放った。

ここまでです。うっかりageてしまいました。すみません。
97風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 22:36:53 ID:MIW+EUb1
尿道責め萌え…! 容赦なく太めのゲージからスタートですか… GJ!! 激しくGJ!!!!!!!
過去の因縁絡みも大好物でつ。思い出してはもんどりうってほしいでつ。
98風と木の名無しさん:2005/09/02(金) 22:38:04 ID:H8zyh6fT
肉ぎっちり(;´Д`)ハァハァ
99風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 00:10:29 ID:FFWvrAF2
age
100風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 00:53:07 ID:cGrwb6Zg
新しいスレが立ってるよー。
101風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 01:09:42 ID:d6zOpbLB
>>100
放っておけばいいYO!
102風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 03:14:12 ID:LR/teCNR
前スレで誘導なかったからじゃん?
板内検索してからにすれば良かったのに。
103all of you 25:2005/09/03(土) 06:09:52 ID:gp9g/CWg
気だるげに何本目かのタバコを畳に押し付けると、のそりとミズが
立ち上がった。浩太の脚の間に膝をつくと、腰に手を差し入れる。
汗ばんだ手のひらの感触に、浩太がぴくりと身体を揺らす。
手を添えることもなく、ミズはその昂ぶりを浩太の中へとねじ込む。
だが、力任せに突き上げることはせず、半分ほどを差し入れたところで
ゆっくりと腰を揺らす。
「ひもほどけ」
ひややかな声でミズが指示する。その威圧感に男がうろたえる。
「も、もうほどけねえよ」
「じゃあ切れ。どうせもう動かねえだろ。これじゃ思うようにヤれねぇ」
二番目の男が、“担当”とミズの顔を窺いながら、恐る恐る浩太の腕に
からまったロープにライターの火を当てる。
しびれた腕は力を失い、浩太はその場にゆっくりとくず折れた。
その腰を抱え、ミズは自身を半分ほど埋め込むと、こねるように動く。
104all of you 26:2005/09/03(土) 06:10:32 ID:gp9g/CWg
弱々しく、だが確実に他の男たちとの時とは違う声を、浩太が上げ始める。
二人の男はいぶかしげにミズを見つめる。
「んっん…ふ…んん…うんっ」
突っ伏したまま腰だけを突き出し、ミズに貫かれる。ただその声は痛みに
耐えるものではなくなっていた。
「…おい」
男たちが浩太の顔を照らす。涙に濡れ、汚れた顔。目を閉じ、口からは
涎をたらしている。それでもそのくちからは甘えたような呻きが漏れる。
ライトが浩太の胸を舐め、下腹を照らすと、金属片の先からしたたる
白濁した液が光って糸を引いていた。
105all of you 27:2005/09/03(土) 06:12:21 ID:gp9g/CWg
男たちに陵辱され、痺れるように感覚を失ったその箇所に、今また
ミズが自身をねじ込んでいる。
半端なところで止めて、浩太の中をこね回す。
痛みも羞恥も変わらず浩太の中にあった。それでもなお奥から湧き
上がる別な感覚に戸惑う。
かつて慣れ親しんだあの人かもしれない男に、暗闇で貫かれている。
その異常さに、身体の芯が熱く疼く。
「んっ、ふっんんっ…んっくっ…」
こらえようにも声が漏れる。知らずに液をしたたらせる。
浩太の変化を見てとったのか、ミズが自身を根元まで突き込んだ。
106all of you 28:2005/09/03(土) 06:14:41 ID:gp9g/CWg
「なんだよ、随分仲良しじゃん」
“担当”が揶揄するように言う。暗がりの中、その目は笑っていなかった。
「でもま、これで和姦成立、だよな」
ミズに精を注がれ、浩太は力尽き、再びその場にくず折れた。
「こいつとどういう関係か知らねえけどさ、お前なら黙らせられんだろ。
今日はもうちょっといたぶって楽しもうぜ。な、久々いいカンジの…」
“担当”がミズにすり寄るように言う。
「あと一巡したらおわりにしろ」
「なんだと?」
「普通にヤレよ。それで十分だろ」
「普通だろ、オレらにとっちゃ普通だよ。つかお前何カッコつけてんだよ」
胸倉をつかむ
「お待た…あれ、ナニナニ」
知らずに戻った二番目の男のシャツを、三番目の男が強く引っ張る。

ここまでです。
107風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 08:17:16 ID:eT8rmgZr
仲間割れ展開ですか?ワクワク…

間違い?スレが上にあるんで
こっちをageます
108風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 18:51:01 ID:PV9P/dvW
ガチムチさんもメールさんも楽しみにしてます……!


どうなっちゃうんだ、ガチムチさん。(*´д`)
109秘書マイナス58:2005/09/03(土) 19:58:48 ID:1aU7B49p
勤務時間4投下分

左手についたそれを自らの舌で舐めとりながら
「イッたからご褒美に教えてあげましょう。5年間で収入はかなり落ち込み、新規事業を展開するでもない。朽ち果てていくのを待つだけのココに対してウチの常磐が三年以内の倒産を断言して見切りを付けたんですよ」
手堅いのを好む常磐が断言したということは3年以内の倒産は確実。
ふと、香月が膝からおりた。
「こんなにしておいて何ですけど、返事を聞いていませんでしたね」
水科が目を剥いた。
−これ以上私に何をしろというんだこの若造は!?−
水科の口のネクタイを外すと優しい口調で切り出していく。
「僕の条件についての返事ですよ、どうしますか?口頭でいいから確認したいんです」
自分を見下ろす香月の目に水科は魔物地味た異形の影を見た気がした。

「・・・息子には手を出さないでくれ」
声を絞り出して言う。恐怖と混乱で喉が絞まっている。

「・・・考えておきましょう、それ以外は承諾するんですか?」
あくまでも回答を要求する香月。
「・・・分かってくれ」
「何を?」
「・・・承諾・・する」
「はい、良く出来ました」
水科は心の中で後悔した。
−なんでこんな奴を招き入れてしまったんだ−
110秘書マイナス59:2005/09/03(土) 19:59:46 ID:1aU7B49p


水科は自分の口から出した言葉にショックを受けている。自らを貶たわけだから無理もない。
「さて、今度はこちらが教えてもらいましょうか。何でも知っている美和さんでも流石に貴方の躯の事は判らないから自分で確かめに来たんです。例えば・・・」
鎖骨から肩、二の腕に右手を這わせながら屈み込むと耳元で熱っぽく囁く。
「肌の熱さとか・・・噛み付いた時の肉の感覚・・貴方のニオイ」
首に歯を立てた。水科の体がビクッと跳ね上がる。
「ヒィッ!」
「髪の柔らかさ・・・貴方に肌を合わせた僕がどうなるのか。あぁ、あまり時間が無いから早く済ませましょうか」
水科を立ち上がらせて机に俯せにするとズボンを脱がせて腰を突き出す様にさせる。
水科は額を押し付けながら待たされる。早くこの男に用を済ませて出ていって欲しいと心底思った。
−カシャ−
「え?」
水科が振り返ろうとすると香月の手が目を覆う。
「見ないでください。僕はコレ着けているところを見られるのが大嫌いなんです」
−そんなもの見たくもない!−
恥辱と嫌悪感が水科に沸き上がる。と、背後から脚の間を割って手が入ってきてモノを掴んだ。
「勃ってますよ?こういうの本当はお好きですか?」
111秘書マイナス60:2005/09/03(土) 20:00:53 ID:1aU7B49p


「そんな訳ないだろう!」
オマエみたいなのとは違うんだ、喉まで出かかる。
「じゃあ怒っていらっしゃる・・・そんな偉そうな事を言える立場ですか?」
掴む手が女のそれの様にいやらしく蠢き扱き上げる。
「嫌だというならそれでいいでしょう、僕は貴方が堕ちていくのを高見の見物と洒落込みますから」
イキそうになる。本当に久しぶりの他慰に躯が熱い。
−入れたい−
水科の脳裏をその一言が占める。
「あっあっ・・はぁ」
また香月の手を汚す。芯までとろけて理性が飛ぶ程の快感。ひくつく後孔に何かが捩込まれた。
「ふあぁーっ!!いたっ痛いっ!」
机をはい上がって逃れようとするのに肩を掴まれて引き戻される。捩込むというか押し込むというか、とにかく痛い。
「ンッ・・そんなに痛いですか?・・大きいと言われた事は・・無いんですがね・・・結構キツイな」
その一言で自分の現状を理解する。
「嫌だ!嫌だぁ!やめてくれ!誰か、誰かぁぁー!!」
手を伸ばした先に電話があった。
−け、けいさつに−
受話器を掴んだ瞬間、真上から歪んだ冷たい声が降ってきた。
「警察に電話してこの現状をなんて説明するんですか?まさか15以上も年下の男に犯されたとでも?」
112秘書マイナス61:2005/09/03(土) 20:01:57 ID:1aU7B49p


散々嬲りつくされ、応接用長椅子に投げ出された水科悟はやっと開放されたと知った。
ネクタイを締めながら香月が言う。
「明日もよろしくお願いします」
「!!」
「僕も柏商事の社員としての立場がありますから、こちらである程度は動いていただかないと」
「あ・・・あぁ」
上着に袖を通すとそのまま外扉に手を掛けて開けながら振り返る。
「水科さん、痛かったでしょう?でもそういうのは好きな人との行為だと、とても良いものですよ」
吐き捨てる様に続ける。
「僕の事、早く好きになった方がいいですよ・・・僕はキスだけしか上手くないんだから」

外に出て水科の携帯に添付有メールを送る。
『次回は中に出させてあげますよ』
添付したのはついさっき撮った自分との濡れ場。

これだけやれば社長も馬鹿な考えは持つまい。
後はあの『四人組』の始末だ。

113風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 20:28:06 ID:4Ve0bJCK
秘書タン乙です!
えっ『四人組』って、常磐タンも特別扱いなしですか?香月タン、そんな....orz。
続き待ちます。
114メール59:2005/09/03(土) 21:29:23 ID:8MQdTnPg
>76(ナンバー間違いメール58です)続き

それはある日突然だった。
目を覚ました時、何か違和感を感じた。
机を見るとPCが点いている。消したはずなのにと見るとテキストエディタが立ち上がっていた。
【これであなたを解放します。写真は全て破棄します。こちらから連絡することは一切ありません。】
その一行だけが打ち込まれていた。
一体どういうことなのか訳がわからない。森崎は急いで携帯をチェックする。
『ご主人様』のアドレスと履歴が消えていた。PCを見るとこちらも携帯と同じように全てが消されていた。
「嘘……」
思わず呟いていた。
ハッと思いついて引出しを探る。ご褒美や、命令で渡された物が全て消えていた。
昨夜寝ている間に誰かが忍び込んだのだ。
ぞっとして思わず身震いしたが、警察に届ける気にはならなかった。
信じられなくてしばらく呆然としていた。
その日から本当にメールが来なくなった。携帯にもPCにも。電話もかからない。
保健室にも公園にも誰も来なくなった。
理由はわからないが彼等は本当にいなくなったのだ。
何か命令違反をした心当たりはない。
では、これで終わったのか? もう何もしなくていいのか?
レイプされることも、恥ずかしい思いももうなくなるのか?

115メール60:2005/09/03(土) 21:30:08 ID:8MQdTnPg
初めの三日ぐらいは信用できず緊張しながら暮らした。その後徐々にその事にも慣れていった。
何故いなくなってしまったのか、理由を考えると元に戻ってしまいそうで出来るだけ考えないようにした。
せっかく拘束から開放されたのだ。余計な事は考えまい。
十日が過ぎた頃、森崎はようやく元の日常を取り戻した。
休日には寝坊をし、自由に出掛けた。携帯をマンションに忘れさえした。
その時は困ったが自分が自由を取り戻したような気がして嬉しかった。
だが身体のほうはそうはいかなかった。
同じ頃、身体が異常だった頃の悦楽を欲しがり疼きだしたのだ。
自慰をしても満足できなかった。
森崎は思い切って自分から男を誘いホテルに行ってみたが、何かが違うような気がして満たされなかった。
何度男に抱かれてもその度に飢えと渇きは増していく一方だった。
そして森崎はその正体に気づいてしまった。
―――あの異常だった日に戻りたい、と。彼等が、命令が欲しいのだと。
絶対に認めるわけにはいかなかった。
せっかく戻った平穏を自分から壊すようなそんな気持ちは切り捨てなければならない。
しかし一度気づいてしまったその思いは日に日に膨れあがり、押さえきれなくなっていく。
だが、どれほど望もうとも恋い焦がれようと彼等はどこにもいない。
何度も何度も携帯を確認し、かかってきた電話の相手に落胆する。
あれはやはり夢だったのだろうかと思う。それほど彼等の痕跡は森崎から消えてしまっていた。
116メール61:2005/09/03(土) 21:30:58 ID:8MQdTnPg
夢ではないはずだ。身体のそこここに記憶として残っている。
夢だったなら身体がこんなに欲しがるはずがない。
今森崎を苛んでいるこの狂わされた性欲は紛れもない現実だ。
「ああっ! あああぁ」
アナルを指で掻き回し、喘ぎよがりながら精を吐き出す。
身体だけが満足し、疲れて眠ることは出来る。
違う、違う。欲しいのはそんな事じゃない。
命令だ。命令が欲しい。羞恥と屈辱とそれ以上の快楽と、そして支配。
いつまでも心が満たされない。満たされないまま毎日狂ったように森崎は自慰に耽った。

何故そんなことをしてしまったのか。魔が差したとしか思えない瞬間だった。
学校からの帰りふと隣のドアを見てしまった。
あの日、初めて男に抱かれその悦楽に溺れた。
その後もここに呼ばれその度に男とのセックスに悦びの声を上げた。
森崎はそのドアの前でその一つ一つを思い出していた。
戯れにドアに手を伸ばしてみるといつもは回らないはずのドアノブが回った。
「え?」
心臓の鼓動が加速度が付いて速くなる。
森崎の全てを変えてしまうドアを森崎はこの時開けてしまった。
117メール62:2005/09/03(土) 21:31:37 ID:8MQdTnPg
空っぽの部屋に紙が置いてある。
森崎はそれを拾い上げて読んだ。
『森崎先生へ
興味があれば下記の場所に来なさい。ただし、後戻りはできません。
学校を辞めることになるかも知れません。
あなたの友人や、もしかすると家族にももう会えなくなる可能性もあります。
全てを捨ててもいいと思ったら来なさい』
そう書かれた下に住所と地図が付いていた。その住所はここからかなり離れた郊外だ。
戻れない……?
全てを捨てて……?
森崎は人形のように固まったままそれをじっと見つめていた。
ようやく動きを見せたのは夜中近くになってからだった。
森崎はそれを大事そうに畳んでポケットに入れるとその部屋を後にした。

森崎はそれ以降二度とマンションに戻ることはなかった。

118メール63:2005/09/03(土) 21:32:30 ID:8MQdTnPg
--エピローグ--

若い男の客が部屋に入ってきた。若い男と言うよりはまだ少年と言った方が正しいかも知れない。
部屋には高級そうなスーツに身を包んだ男がソファに腰掛け、その隣で床に青年が控えるように座っている。
青年は入ってきたその客よりも少し年上だろうか。全裸で首輪だけをしていた。
空調はその青年に合わせてあるのだろう。服を着た身には少し暑い。
「お久しぶりですね」
「ああ、悪いな。わざわざ来てもらって」
男は手にしていたグラスを近くのテーブルに置いた。。
青年は男以外の声に少し驚いたようだったが、聞き覚えがある声だったので安心してそちらに顔を向けた。
「見えていないようですが、僕が来るから見えなくしているのですか」
「いや」
男はテーブルの上のブドウを一つ摘むと皮を剥いて青年の口に持っていった。
青年は男の手からブドウを食べると、甘い露のついた男の太く節くれ立った指をペロペロと舐める。
「俺の手から餌を食うようになってから要らないんでな、潰した」
「そうですか」
客は何も映さない青年の目を見ながら頬に手を触れた。
一瞬だけビクッと身を震わせたがすぐに青年は客にされるがままになった。
「元気でしたか?」
青年は客の手に頬をすりつけてきた。
119メール64:2005/09/03(土) 21:33:21 ID:8MQdTnPg
「聞こえていないのですか?」
答えませんが、と客は男に尋ねる。
「喋っていいぞ」
「はい」
男に許可を貰って青年は初めて声を発した。
「俺の指示が聞こえねえと不便だし、声も出ねえと楽しくないんでそのままだ。
運動も適度にさせているから走れるぜ。目さえ見えればだがな」
「まさかあなたに気に入っていただけるとは思ってませんでしたよ。あなたは初物食いと聞いていましたから」
「別に俺は初物食いってわけじゃねえよ。ただ気に入ったのがなかっただけだ」
客は少し笑って眼鏡のブリッジを中指で押し上げた。
「それは学校で使わせてもらう予定だったのですけどね」
「そいつは悪いことしたな」
「随分素直ですが、薬でも使ったのですか?」
「使ってねえよ。趣味じゃねえし、薬使った奴は感情が平坦でつまらねえんだ。
やっぱ手間暇かけねえといいのはできねえ」
「そうですね」
客は窓の方へ行こうとしてテーブルにぶつかってしまった。その拍子にグラスが落ち、音を立てて割れた。
「あ、しつれ……」
「ああああーーっ」
青年が急にパニックを起こしたように身体を抱え込んでうずくまり、ガタガタと震えた。
120メール65:2005/09/03(土) 21:35:05 ID:8MQdTnPg
「ほら、大丈夫だ」
男は優しく青年の身体を包み込むように抱き寄せる。
「やあっ……、ごめんなさい…ごめんなさい……」
青年は男に泣きながら縋りついてひたすら謝っている。
客は青年の様子に少し驚いた。
「わりいな。気にしないでくれ。急にでかい音がすると怯えるんだ」
男は青年を抱き上げソファに座り直した。
「いい子だ。大丈夫だから」
よしよしと頭を撫でられて青年は男の胸の中で少し落ち着きを取り戻した。
その様子に客は調教の名残か、と思った。
「お客さんがグラスを落としただけだ」
「グラス……?」
「そうだ。お前もよく落とすだろう?」
「ごめんなさい……」
甘えかかるように青年は男の胸にしがみついて顔を埋めた。
男は青年の手入れの行き届いた髪を梳くように撫でてやる。
「ああ、そのままにしといてくれ。人呼んで掃除させるから」
男は客が割れたグラスを片づけようとするのを止めて、携帯で誰かを呼んだ。
すぐにいかにも下っ端ですと言った風体の男が入ってきて割れたグラスを片づけ、掃除を始める。
「砂粒ほどの欠片も残すなよ。これが怪我する」
121メール66:2005/09/03(土) 21:35:57 ID:8MQdTnPg
下っ端はモップと雑巾で必要以上に丁寧に床の掃除をし終えると礼をして出ていった。
青年は下っ端がいる間ずっと男の服を指が白くなるほど握りしめていた。
「あなたがいない間それはどうしてるんです? それが一人でいられるとは思えませんが」
「ああ、それが今日来てもらった理由なんだが……」
「何です」
「世話係を置いてたんだがな……」
男は説明を始めた。
「最初は組の奴にさせてたんだが、そいつがこれに手ぇだしやがって」
「それは命知らずですね」
「そいつはフカの餌にして今度は別のトコから頼んだんだが、これがどうしても懐かなくってよ」
「珍しいですね。それは結構誰にでも懐く性格だと思ってましたが」
「まあ、相性もあるんでな。そいつには辞めてもらうことにしたんだけど」
「けど?」
「後ガマが見つからなくてよ。誰かいいのいないか?」
「そうですね」
客は少し考え込んだ。
「まあ心当たりを当たってみますよ」
「いっそお前でもいいんだがな」
122メール66:2005/09/03(土) 21:37:14 ID:8MQdTnPg
「僕にそんな暇はありませんよ。これでも受験生ですよ」
「そうだったかな」
男は青年を膝に乗せてあやしながら笑った。
「僕も"上"から伝言を預かってきまして」
「なんだ」
「それに何か不都合があった時はこちらで引き取ります。処分はこちらの判断に任せていただきたい、とのことです」
「飽きたからって勝手に処分するなってか」
「ええまあ。一応こちらでも手間と暇はかかってますから」
「わかった。今のところ不都合はないがな」
青年は男に背中を撫でられて気持ちよさそうに目を閉じている。
艶とはりのある滑らかな肌は傷一つなく、足の爪の先まで丁寧に手入れされている。首輪も特注品だ。
「幸せそうですね。森崎先生」
青年は不思議そうな顔を客の方に向けた。
「その名で呼ばれていたことすら忘れてしまったのですか」
青年は首を傾げる。
「幸せですか? さくら」
客が聞き直すと『さくら』は「はい」と答えてこの上なく幸せそうに笑った。



  --happy end--
123メール:2005/09/03(土) 21:40:22 ID:8MQdTnPg
最後の最後にまた間違えてしまった・・・
122はメール67です
長々と失礼しました
応援、感想、どうもありがとうございました
124風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 21:53:07 ID:4ofJW8uh
メールタン、お疲れ様。
毎回萌えました。ありがとう。
125風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 21:56:53 ID:x8tbp7vd
メールさん最後まですごくおもしろかったです!
さくらちゃん、今は幸せだけどこのあとどうなるんだろう…
とまれ、お疲れ様でした!続編、新作、お待ちしてます!
126風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 21:58:38 ID:o3939xqn
憧れのメールたんにほぼリアルタイム遭遇感動!

メールたんGJでした!!
自分こういう主従系大好物なのでラスト読んで満足感でお腹いっぱいです。
さくらたんになった森崎先生カワイイです。ハァハァ
お疲れ様でした、続編とか次作ワクテカしながら待ってます。
127風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 21:59:05 ID:SHVsQYGh
すごい調教組織だな・・
黒幕は校内にいたんだろか?「さくら」ってまるでぬこタンになってしまったのね。
面白かったです。お疲れ様ー
128風と木の名無しさん:2005/09/03(土) 22:22:02 ID:cHaPmwA1
>メールさん
胸が激しくキュンキュンしました!
さくらたんはある意味幸せな人生だ。
129風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 01:25:57 ID:0mfu+kfQ
メールさん、御疲れさまです。
回を増すごとに萌えだけでなく、一体どんな組織?と
萌えだけでなくお話としても、とても面白かったです。
130風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 01:26:51 ID:0mfu+kfQ
ところで騎竹さんは何処へ?お待ちしてます。
131騎竹:2005/09/04(日) 02:24:15 ID:93tYxRdB

前スレ761-766続き

「今までお世話になりました」

そう言って頭を下げた僕に、奴隷商は、苦笑とも呆れともつかぬ、
奇妙に歪んだ泣き笑いのような顔を見せた。
売られた奴隷が、奴隷商に礼を言うのはおそらく珍しいことなのだろう。
頭の足りない、馬鹿な奴だと思われたのかもしれない。
でも、僕はそれでも構わなかった。
「親切にしてくださってありがとうございました」
そう告げて彼の手の甲に軽く口づけた。リズル流の別れの挨拶だ。
途端、ラウルに強く腕を掴まれ、無理矢理彼から引き離された。
「もたもたするな、さっさと乗れ」
ラウルの苛立った声に一喝され、引きずられるようにして、
そのまま乱暴に馬車に放り込まれる。
馬車の窓から外を覗くと、何か言いかけるように口を開き、
逡巡した後、結局何も言わず口を閉じた奴隷商の姿が目に入った。
彼が何を言おうとしたのか、少し気になったけれど、
馬車が走り出した今、僕には、もうそれを知る手立てはなかった。

競りの喧噪が、夜空を煌々と染めていた灯りが、瞬く間に遠くなっていく。
(もう二度とリズルには帰れないんだ……)
篝火程に小さくなった奴隷市場の灯明りが、闇に吸い込まれて消えた時、
ふいにそんな想いが僕の胸にこみ上げた。
別に今までだとて、帰れるなどと甘いことを思っていたわけではない。
けれど、囚俘以降、常に傍らにあった奴隷商と離れたことで、
故郷への道が完全に絶たれてしまったような、そんな錯覚におそわれたのだ。
我知らず、僕の頬を涙が一筋伝い落ちた。
132騎竹:2005/09/04(日) 02:24:44 ID:93tYxRdB

「そんなにあの男が恋しいのか」

掛けられた声に、はっと顔を上げた。
向かいの席に腰掛けたラウルが、凍てつくような眼差しで僕を見詰めていた。
慌てて僕は涙を拭った。
「競りの場で、男の為に、殊勝にも自ら客に媚びてみせるぐらいだからな」
ラウルの口から、蔑むような暗い嗤いが漏れる。
「泣くほどあの男はヨクしてくれたのか?」
ラウルの言葉の不自然な抑揚が気になったものの、
僕はその問いかけに、小さく頷いた。
蛮族から受けた傷を治療してもらった。
食事は奴隷商が食べているものと同じものを与えてもらった。
宿では狭いながらもベッドを用意してくれたし、湯も使わせてくれた。
彼が一体、僕のどこにそれだけの価値があると思ったのかはわからないが、
とにかく僕は売り物の奴隷としては、破格の待遇を受けさせてもらったのだ。
それに……。

「この服を買ってくれた」
己の身体をそっと抱きしめながら、僕は呟いた。
ルルクに入って程なく、寒さに震えている僕に気付いた彼は、
予定の無かった街にわざわざ立ち寄り、
古着屋で、防寒用のこの服をひと揃い買ってくれたのだ。
勿論、それは『売り物に風邪など引かせたくない』という、
商売上の理由からの行動だということはわかってはいたけれど、
それでも異国の地で心細かった僕にとって、その気遣いは胸に染みた。
「奴隷商だけど、でも悪い人じゃなくて……優しい人だった」
それは、僕の偽らざる気持ちだった。
だが、僕の答えを聞いたラウルの顔には、隠そうともしない嘲りの色があった。
133騎竹:2005/09/04(日) 02:25:15 ID:93tYxRdB

「愚かな犬というのも、哀れだな」

ラウルは短く嗤うと、懐から瑠璃色の金属の輪を取り出した。
「首に着けろ」
膝に放ってよこされたそれを、手に取る。
紫色を帯びた紺色の細い輪に、ラウルの名が銀の文字で刻まれていた。
買われた奴隷は、所有者がわかるように主人の名が付いたものを
身につけさせられると、奴隷商から聞かされていた。
おそらく、これがそうなのだろう。
言われるまま首に回し、開いた輪を首の背で留めた。
かちゃりと鈍い金属音と共に、それはあっけないほど簡単に首に嵌った。
「……ふん、躊躇いも抵抗も無しか。あの男はよほど上手く躾たようだな」
(えっ?)
含みがありげなラウルの言葉を怪訝に思い、彼を見返すが、
ラウルは、もう僕に興味を失ったかのように目を閉じてしまい、
それきり、僕の方を見ようとはしなかった。
沈黙が馬車を支配する。

(どうして村を出ていったの?)
(7年間、何をして暮らしていたの?)
(本当に僕のことを忘れてしまったの?)

訊きたいことは、山ほどあった。
しかし口にしようとすると、何故か躊躇われ、
結局、僕は何一つラウルに問うことはできなかった。
僕が出来たのは、目を閉じたラウルの顔を、ただ見詰めることだけ。
僕と、隣村の領主の娘エヴァンゼリンが婚約した祝賀の夜に、
何の言い置きも無く姿を消してしまった、大好きだった幼馴染みの顔を……。
134騎竹:2005/09/04(日) 02:27:04 ID:93tYxRdB

「起きろ」

乱暴に肩を揺さぶられて目を覚ます。
どうやら僕は馬車の中で眠ってしまったらしい。
「着いたぞ、さっさと降りろ」
気付けば、馬車は止まっていた。
水滴で曇った窓を指でこすると、東の空が白み始めていた。
御者の男に介添してもらって地面に降り立った僕は、
眼前の館を驚きを持って見上げた。白い壁の重厚な造りのそれは、
リズルで僕が暮らしていた屋敷と比べてもなんら遜色がない。
通ってきた道を振り返ると、庭の遙か先に、黒い巨大な門があり、
屋敷の周囲を城壁と呼んでも差し支えがないような、
高い高い塀がぐるりと囲んでいた。
「ここは……」
「俺の屋敷だ」
たまらず口をついて出た僕の疑問に、
続いて馬車を降りてきたラウルが端的に答えた。
半ば以上予想していた答えにも関わらず、ラウルの返答に衝撃を受ける。
ラウルと別れて7年。
僕の村を出ていった時のラウルは、勿論、幾何かの蓄えはあったろうが、
とてもこのような屋敷に暮らせる境遇ではなかったはずだ。
それに、ラウルとの再開した興奮で、今まで気に留めていなかったが、
僕を買う為に彼が支払った金額だとて、普通の人間に手が届くものではなかった。
(いったいラウルはどうやって……)
言葉にこそ出さなかったが、僕の疑問は顔に表れていたらしい。
「汚い仕事でだ」
僕の肩に手を置き、ラウルは低く嗤った。
「人を殺し、人を欺き、人を陥れて得た、薄汚れた金で買ったのさ」
衝撃に惑ろう僕の瞳を愉快そうに見詰めながら、ラウルは駄目押しのように付け加えた。

「この屋敷も……そして、おまえという奴隷もな」
135騎竹:2005/09/04(日) 02:28:05 ID:93tYxRdB

「おかえりなさいませ」

屋敷の中に入ると、主人の帰宅に気付いた召使い達が、
ラウルに向かって恭しく頭を下げてくる。
そんな彼らを見るとはなしに目をやった僕は、奇妙なことに気が付いた。
立ったままお辞儀をしている者と、床に跪き額衝いている者がいるのだ。
立っている者は、リズルの僕の屋敷にいた召使いとそれほど変わらない。
だが、跪いている者たちは……。

汚れた継ぎ接ぎだらけの薄っぺらい服に素足。
櫛を通したことがあるかも怪しいぱさぱさの艶の無い髪に、血色の悪い肌。
そして襟首に見える揃いの首輪。
(これが奴隷……)
覚悟していたつもりだった。
だが、これからの己の立場をはっきりと見せつけられると、
僕も、ああして地面に這い蹲って床を磨きながら過ごすのだと思うと、
胸に冷たい鉛が流し込まれたような鈍い痛みがはしった。
たまらず目を逸らそうとして、僕はある違和感に気付いた。
(僕のと色が違う)
今は自分の眼で確認することはできないけれど、
確か僕が填めたのは紫がかかった紺だったはずだ。
だが、床に額衝いている彼らの首にあるのは、薄墨の鈍色だ。
これを填めた時の、意味ありげなラウルの言葉が胸に蘇った。
言いしれぬ不安が胸をよぎる。
その時だった。

「ラウルさま」
頭上から響いた甲高い声。
視線を向けると、二階の欄干に身を乗り出すようにして
僕らに向かって手を振っているあどけない子供の姿があった。
136騎竹:2005/09/04(日) 02:29:26 ID:93tYxRdB

「お帰りが遅いので、ボク心配してました」

僕らが立っている玄関ホールに続く階段を駆け下りてきた声の主は、
舌っ足らずな口調で甘えるようにラウルに囁いた。
遠目には子供に見えた彼は、近くで眺めてみれば、
僕とそれほど年齢が変わらないことがわかる。
そんな彼が、子供用の服を着、子供のような甲高い声と口調で喋るのは、
出来の悪いカリカチュアを見せられたようで気持ちが悪い。
肩まで垂らした淡い金髪は、毛先だけ外に跳ねたように巻かれ、
子供用短いズボンから伸びた、剥き出しの白い足が艶めかしい。
彼は、ラウルの胸に額をすりつけると、背伸びをしラウルの首に腕を回した。
「ラウルさま」
濡れたような赤い唇から漏れる、せがむような甘い声音。

そして、次の瞬間に起こった事に僕は自分の目を疑った。

ラウルが、少年の細い腰を引き寄せ唇を重ねたのだ。
少年の口から切なげな吐息と、舌と唾液が絡む卑猥な音が漏れる。
目の前で繰りひろげられる、濃厚なキスを僕は唖然として見つめた。
何が起こっているのかまるで理解できない。
(男同士なのに……)
蒼白な顔で言葉もなく立ちつくす僕を横目で見やったラウルが、
満足げに眼を細め、僕の注意を促すように少年の首に手を触れた。
ラウルの動きにつられて、少年のうなじに視線をやった僕は、
その首につけられた瑠璃色の首輪に気付く。
(僕のと……同じ色)
無意識に自分の首に手をやった僕を、愉快げに眺めたラウルは、
少年の唇から手を離し、少年に部屋に戻っていろと、そっけなく命じた。
ラウルの命令に一瞬、鼻白んだような顔を見せた少年は、
何故か、傍らに立つ僕をきつい眼差しで一睨みして、その場から消えた。
彼が消えた方向を呆然と見つめていた僕の肩に、ラウルの手が置かれた。
137騎竹:2005/09/04(日) 02:30:51 ID:93tYxRdB

「アレが気になるか?」

そう問いかけるラウルの瞳には、嗜虐的な光が宿っている。
聞いてはいけない。本能がそう警告している。
でも訊かずにはいられなかった。
僕は、ラウルの問いかけにおそるおそる頷いた。
ラウルの口元に酷薄な笑みが浮かんだ。
「アレは性奴だ」
「せい……ど?」
聞き慣れない言葉に首を傾げた僕に、ラウルは噛んで含めるように告げた。
「己の躯を使って、主人の性欲を満足させる奴隷のことだ」
僕の頭に、ラウルの言葉が染みこむのを待つかのように、
ラウルは少し間を空けた後、止めのごとくゆっくりと囁いた。
「おまえと同じな」
目を見開く。
「な、何を言って……」
喉が涸れ、声が掠れる。舌がもつれ上手く言葉が話せない。
知らず後じさる僕の腕を、ラウルが掴み強引に引き寄せた。
「おまえは、何故わざわざルルクまで連れてこられたのか疑問に思わなかったのか?」
震える僕の肩を抱き、ラウルがくつくつと嗤う。
「ルルクの南端の奴隷市場は、性奴専門だ。そして……」
僕の首輪を指でなぞりながら、耳元に息を吹きかけるようにしてラウルが囁いた。
「瑠璃色の首輪は、性奴の証」
「そ…ん……な……」
「"優しい"おまえの奴隷商は、教えてくれなかったのか?」
ラウルの哄笑が、僕の心を切り裂いていく。

「湯浴みをさせて、俺の部屋に連れて来い」
ラウルが近くに控えていた召使いの男に向かって命じる声を、
僕はまるで遠い別世界での出来事のように、ただ呆然と聞いていた。
<ここまで>
138風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 02:42:00 ID:Zn4cGbfL
騎竹さんGJです!
これからの展開が楽しみです
139風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 02:53:49 ID:Y7kA87mg
メールさん
乙でした!
こういう結末だったのか〜眠気も覚めた。最終投下分ドキドキして読ませていただきますた
次作もお待ちしてます!

騎竹さん
ツボです、好みなんです。楽しみにしてます
140風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 03:41:12 ID:3E2ZGEz3
乙です。
まだ信じてるっぽい幼馴染にどんな目に遭わされるのか、萌えますな。ワクワク

メールさん、何とも言えない複雑な余韻をありがとう!
学校だの鉄道会社だのにも影響力のある組織かぁ。
141秘書マイナス62:2005/09/04(日) 11:42:19 ID:37lhySXQ
勤務時間7投下分

朝、常磐は課長によばれて良くない話を聞かされた。
「香月・・・がですか」
「うむ、契約書が2/3程しかあがってきていないらしい。お前からよくいってやってくれ。もし駄目なら・・・」
−あぁ、切るって事ね。悪いが香月はそんなに馬鹿じゃあない。今までもやる事はキッチリやってるから切るに切れなかったんじゃないか−
常磐が課長に心中で毒づきながら答えた。
「解りました。香月に言っておきます」
喫煙所に行くと香月がぼんやりコーヒーを飲みながら座っていた。
「おはよう、どうした?」
肩を叩くと香月が振り返った。
−アレ、亮・・・なんか変わったか?−
「おはようございます、何かありましたか?」
「オマエに構って貰えなくて寂しかった・・・」
「僕もですよ・・・利根川さんは正式にはいつ出社ですか?」
「今夜付き合ってくれたら教えてやるよ」
「・・・いいですよ」
−あまり通い詰めでは水科さんも嫌だろう−
「なぁ亮・・・オマエ契約書はどうしたんだ?」
−来た来た−
コーヒーを飲み干してカップを潰しながら答える。
「復帰した利根川さんに廻ってもらおうと思って保留にしてもらっているんです」
常磐が香月の頭を撫でた。
「・・そうか」
142秘書マイナス63:2005/09/04(日) 11:43:02 ID:37lhySXQ


その日の夜
「オマエ何か変わった?」
常磐に聞かれて危うく食事が間違った器官に入るところだった。
−誰もそんな事言わなかったのに・・まさか、以前『考えていることが手に取る様に判る』とか言っていたが本当なのか?僕はそんなに解りやすい人間なのか?それとも常磐が特殊なのか−
「何か取っ付き難くなった気がするな」
大皿の盛り合わせを常磐の取り皿に取り分けながら答えた。
「僕は常磐さんの奴隷だから他人にはこの位で良いでしょう?」
−土曜日に水科を堕としてやったその口でよく言うよ−
自嘲気味に笑う。
「やっぱ笑った方がいい」
嬉しそうな常磐を見て胸が裂けそうだった。
−嫌な奴のままでいてくれれば良かったのに−

「いま僕が何を考えているか判りますか?」
「え・・・ヤりたい、カナ?」

143秘書マイナス64:2005/09/04(日) 11:43:38 ID:37lhySXQ


半月が過ぎた。明日から利根川が職場に復帰してくる。
正直、香月は『会いたくない』と思っている。常磐にも明言した。常磐は困った様に香月の頬を撫でていた。
昼休み、二人で連れ立って屋上へ向かう。
「常磐さん、今夜暇でしょう?付き合って下さい」
階段を昇りながら香月が常磐の手に縋ってきた。
−珍しい事も有るものだ。いつもオレから誘わないと動かないのに。余程、利根川が嫌なんだな。解らんでも無いが−
「暇だよ、何処かイイところでも?」
「それが・・・」
香月の様子がおかしい。周りを気にしている。
「何?」
「僕、夕べから眠れないんです」
「どうした?何かあったのか」
「・・その・・・一人で眠れない」
−あぁ、そういう事か−
「いいよ、朝まで付き合うさ」
背中に手を廻して撫でてやった。
「・・・よかった」
香月は安心しきったように常磐の肩に顔を埋める。
元々は常磐のせいで野田、鹿島、利根川にイイ様に嬲られる事になったのだ。特に利根川は香月に執心していたから心中穏やかには出来ないのだろう。
「ゴメンな、オレがきちんと言うから」

香月も心の中で常磐を罵る。
−貴方が悪いんだ−
144秘書マイナス65:2005/09/04(日) 11:44:14 ID:37lhySXQ


どうしてもここがいいと香月が言って譲らなかったのは、袋小路の突き当たりのホテル。
部屋の中に入るなり香月が常磐をベッドに押し倒す。唇を吸い、シャツのボタンを外し、ベルトを外し、時間が無いと言わんばかり。まるで今生の別れ際の様だ。
常磐が苦笑する。
「朝まで一緒に居てやるって言ってるだろ・・ほら、おいで」

愛欲の証で躯を貫かれ、中を掻き回され、心を満たされていく。目の裏でサイケな色彩の火花が踊る度に常磐への想いが涙となって溢れ出す。
激しい快楽の波に突き動かされ香月は泣き叫んだ。
「ハアッ、・・・もっとぉ・・・んんっ、あぁん・・・好き・・・貴方が好き・・・」
−こんなにも僕は貴方の事が好きだった−

常磐がぐっすり眠ってから香月が起き出してきた。気付かれない様にベッドから抜け出して常磐を見下ろす。
常磐にはさっき飲んだビールに睡眠薬を混ぜたから少々の事では起きないだろう。
身支度を整えて、常磐の携帯から野田、鹿島、利根川にメールを送りながら呟いた。
「クスッ・・早く起きないと食べられちゃいますよ」

件名は『奴隷ごっこ再開』
145秘書マイナス66:2005/09/04(日) 11:44:57 ID:37lhySXQ


野田、鹿島、利根川の三人がホテルに着いたのはメールを見た30分後。
送信内容のとおりオートロックのドアにスリッパが挟んであった。静かに部屋に入る。暗い部屋の足元にだけ明かりが点いていてとても見えにくい。
ベッドに人影があるのを確認すると頷き合い一斉に襲い掛かった。
「香月起きろ!」
「今日は朝まで愉しませてもらうぜ」
「口が使えないから順番待ちかぁー!利根川ぁ早くやっちまってくれよ、突っかえてるんだから」
取り上げられていた玩具を返してもらった子供の様な騒ぎ様。
「んん!んー!」
跳ね起きた香月が首を横に振り、のしかかる利根川を制止しようと肩を掴む。
「馬鹿、今日は『大好きな常磐さん』が許可出してんだろ、また前みたいに仲良くしようぜ」
「常磐も酷ぇよな、言う事きかない香月チャンの可愛い顔を殴るなんてな」
「傷痕を残したくないから包帯がとれない様に気をつけろ」
利根川の肩を掴んでいた手は野田と鹿島に押さえ込まれて振りほどけない。
足首を掴まれて脚を広げさせられると利根川のいきり立つモノが押し込まれた。
「んん!?んんんー!!」
「またいつものやらせてくれよ」
言いながら首を締め上げる。

146秘書マイナス67:2005/09/04(日) 11:47:08 ID:37lhySXQ


喉を締め上げられて香月が暴れ狂う。
「おい、どうした?いつもみたいに締め付けてこいよ!・・もう忘れちまったのか?あんだけ調教してやったのに」
乳首に歯を立てて強く噛み付いてくる。
「んんんっ!んー!んー!」
野田が異変に気付いた。
「なんか香月、いつもと違くね?」
利根川は行為に没頭しながら返答する。
「コイツ馬鹿だから忘れちまってんだろ」
「そうか?」
「とても病み上がりだとは思えねぇな」
鹿島が香月の手に自分のモノを握らせながらゲラゲラ笑う。
「メールに書いてあったじゃねーか、利根川さんの復帰前夜祭開催って、派手にヤッちゃってよ。ほら、しっかり扱け」
香月の手が鹿島のモノを握り潰そうとした。鹿島がカッとなり腕を無理な方へ捻る。
「んんーッ!!」
「チョーシに乗んな!オレ達は常磐の顔立てて、止めてやってるだけなんだよ・・・最近、常磐も図に乗ってんな。後でシメてやるか」
「おぉっ、以心伝心?」
鹿島と野田が笑い合っていると利根川が呟いた。
「ハア、ハァ、なんか、香月じゃないみたいだな、あんまり気持ち、良くないし・・フゥ・・ンッ」
利根川が果てるのと同時に部屋の照明が点く。

青ざめた利根川の妻が立っていた。
147秘書マイナス68:2005/09/04(日) 11:47:48 ID:37lhySXQ


一時間前、部屋を出た香月はホテルの近くのファミレスに入った。ホテルに行くには必ずこの道を通る。カウンターにあった読み捨ての雑誌を購入して窓際に座る。さっき出て来た入口が見える席。
コーヒーを頼んで頁をめくる。
−何分で来るかな−
雑誌に目を落とす振りをして通行人をチェックしていると、タクシーが停まった。
中からよく見知った三人が降りて来る。
−30分か、早かったな−
ホテルに入っていくのを確認して店を出た。
駅前の公衆電話から利根川の家に電話をしてやる。
「もしもし・・・」
悪戯かと、いぶかしむ奥さんを煽り、焚き付けた。
「確か相手の方は、香月・・・とか言っていましたけど」
妻はその一言で決断した。以前から夫の背後に見え隠れしていた『女』の名前。

受話器を置いた香月がぼやいた。
「・・・本当は男だって知ったらどうなるんだろう?堂々と現場に立ち合えないのが残念だ」

踵を返してまたホテルへ向かって歩き出す。
148風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 12:21:02 ID:WHwk9KNB
亀レスですが
ガチムチタン!萌え萌えです!
今度はどんな攻めを受けるのか楽しみです
149風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 13:38:26 ID:643IzlBb
秘書タン!!
事態が大きく動いて続きが待ちきれん…!!
150風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 13:42:36 ID:SrhoXvyt
秘書マイナスは修羅場ってますね。
妻に頑張ってほしいです。
いっそ、妻×利根川でも…板違いですけど
151風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 14:29:51 ID:q2J2gJ+C
秘書タン乙です!
こんなにも好きなんつって罠にはめる香月タン...うーん。

それにしても昨夜からメールタンといい、騎竹タンといい、堪能させてもらって感謝です!
152風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 16:08:09 ID:IrmKVvWv
騎竹さんずーっと心待ちにしておりました!
内容も引き込まれるような文章もツボすぎます。
もう続きが楽しみで楽しみで仕方ありません。
がんばってください!
153風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 19:00:02 ID:vSauaiHS
獣姦好きなんだけどダメなんだっけ。
誰が擬人化でもいいんで書いてくれないかなー。
とか言ってみる。
154風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 19:21:22 ID:Y26zcCoF
獣で鬼畜じゃ、動物虐待になっちゃう…テラカワイソ
155風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 20:33:39 ID:BN9/vyPT
どっちがどっちの役をするかで変わるだろ
156風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 21:53:31 ID:+tXAuaIp
動物×動物はどうなんだろ…もち擬人化ですが
157all of you 29:2005/09/04(日) 22:16:42 ID:KzGAoJRK
>>106から続き

「…おい、やめとけよ」
「うるせえ!ムカついてんのはてめえらも一緒だろ。あ?なあミズ。お前何様?」
「別に…」
そっぽを向いたままのミズ
「いい気になんなよ。親の権力傘に着てるだけのクセしやがってよ!」
“担当”がミズの横顔に拳を打ち込んだ。
どう、と音を立ててミズが倒れ込む。
担当がばらばらになったテーブルを蹴散らしながらミズに近づく。
「んっとムカつくんだよテメーはよ! オレらにあれこれ言っときながらなんだよ、
テメーは中出しかよ!ああ?! ヘタな証拠残すなって言ったのはどこの
どいつなんだよ?!」
マグライトを握った手を振り下す。鈍い音が響く。
「なあ、おいって!やめろよ!」
他の二人が止めに入る後ろから、弱々しい声が忍び込む。
「あ…あの…あの」
浩太がよろよろと上体を持ち上げ、声を絞り出していた。
158all of you 30:2005/09/04(日) 22:17:22 ID:KzGAoJRK
「なんだよボク」
「やめ、て…下さい」
「あ?」
「殴ら…ない、で、ください。オレ…オレは」
「おい…」
男たちの口元が緩む。
「聞いたかよ。オレのみっちゃんを殴らないで下さいってよ」
“担当”が声を上げて嗤った。
「…だと。ミズ。けなげだな〜お前の元カレ」
「そんなヤツ、知らねえって言ってんだろ…!」
ミズが叫ぶ。口の端を拭う手がべっとりと濡れる。
「だったらさー、こっち来て見てろよ。オレら好きにさせてもらうから」
二番目の男がそういうと、“担当”がにやりと笑う。
「知らねえヤツがどうなろうと知ったこっちゃねえよなあ。なあミズ!」
そして、浩太に向かって猫なで声で言う。
「なあ?ボク。そうだよなあ」
「ハイ…その人のことは…やっぱり、知りません。すいません…それと」
浩太はようやっと上体を起こし、両手をついてカクリと頭を下げた。
159all of you 31:2005/09/04(日) 22:18:24 ID:KzGAoJRK
「店、あ、あんまり、壊さないで下さい…お願いします…」
そこまで言うと力尽きたように、どさりと畳に倒れ込んだ。
「ハア?こいつこの期におよんでまだボケたこと言ってるよ」
「あきれるっつぅか、バカっつぅか」
男たちが笑い声を上げる。
「安心しろよ。お前もうクビだから」
「え…なんで…」
本気でわからないという風に、必死で男たちを見上げる。
「だって明日からバイトなんて出らんねーから!」
「そ。バイトなんて全然無理な身体になるから!」
おどけた調子で言うと、三人の男は甲高い笑い声を立てた。
160all of you 32:2005/09/04(日) 22:19:36 ID:KzGAoJRK
ナイロン製の袋が暗がりでシャカシャカと音を立てる。
カチリと金属のぶつかる音が響き、浩太の呻きがもれる。
両手は解かれたものの、仰向けにされた浩太の身体は相変わらず
二つのテーブルに挟まれている。
男達がそれぞれに腰かけ、暗がりに光を放つ糸をたれる。
「へへ、釣堀だな」
それは細い鎖で繋がれたクリップ状の責め具だった。
先は浩太の胸の、小さな突起に食い込んでいる。
「どうよ。痛い?ボク」
浩太は必死で声をこらえるが、その意志に反して漏れる吐息が、
イタイ、イタイ…と小さな声にかわる。
161all of you 33:2005/09/04(日) 22:22:37 ID:KzGAoJRK
「痛いよなあ、そうだよなあ、痛いよなあ」
そう言いながらも男はクリップに繋がった細い鎖をぐいと引き上げる。
きぃ…と声にならぬ声をあげ、浩太が喉をそらす。つかまる場所を
探して手が泳ぐ。二人の男が座るテーブルは、その脚を握り締める
浩太の力でかすかに揺れた。
「いい肉ついてんなぁホント。噛み付いてやりてえよ」
ライトに照らし出された浩太の胸は、鍛えられた筋肉が美しい稜線を
描き、緊張で固く締まっていた。
男の一人が胸に手を這わせ、その肉を掴む。人差し指と親指に強く
寄せられた肉の先で、小さな突起が金属に苛まれて震える。
男が、肉を掴んだ指を離す。緊張を解かれた皮膚は胸にはね戻り、
その反動でクリップにつながれた鎖がぴんと張る。
男は執拗に、手の動きを繰り返す。肉を掴んでは戻す。そのたびに
柔らかく小さな突起は無機質なクリップにもぎ取られそうになる。
162all of you 34:2005/09/04(日) 22:24:25 ID:KzGAoJRK
「あったよ、これこれ」
“担当”が袋を鳴らしながら何かを引っ張り出す。ほくそ笑みながら、
浩太の尻へ手を這わせる。悪い予感に、触れられた肉がピクリと締まる。
「まだ締めつけなくていいんだよボク」
からかうように“担当”がその肉を掴む。爪が食い込み、秘所に空気が流れ込む。
そこへ、冷たく固いものがあてがわれると、反射的に浩太は身体を浮かせた。
テーブルに腰かけた男がその腹をゆっくりと踏みつけ、弱い抵抗をねじ伏せる。
ひりひりと疼くそこへ、固いものが無遠慮にねじ込まれた。ひねるように奥へと
入れ込まれ、柔らかな壁に突き当たり、止まった。
別の感触が股間をなで上げ、ぺたりとそこへ貼り付けられた。
薄っぺらな樹脂製の何かに、細いコードが繋がっている。
いくぜ、と“担当”の声がしたかと思うと、浩太は身体の芯を貫くような
衝撃を受け悲鳴を上げる。
「どうよ、電撃の味は」
再び深い場所に受ける振動に、浩太は腰を跳ね上げる。
「活きのいい魚だな」
「な、イイだろボク…イイってよミズ!腰振って歓んでるぜ!」

ここまでです。
163風と木の名無しさん:2005/09/04(日) 23:45:24 ID:6nYsDzfQ
電撃キターーー!どうなってしまうんだろうか。
凄く楽しみにしてます!

鬼畜大好きなのにガチムチ君があまりにひどい目に遭っているのは
なんだか切ない気分になる。
これがミズの気持ち……とは全く違うんだろうなw
164風と木の名無しさん:2005/09/05(月) 00:46:18 ID:mPu6KYUu
ガチムチタン最高です
痛めつけて痛めつけて泣かせてください!!
165侵略族長×亡国王子 1:2005/09/05(月) 01:01:15 ID:8N8kTMkl

厨設定スレ>>575-576に触発されて衝動的に書いた物です。
あらすじはほとんど↑の通りになる予定です。
---------------------------------------------------

 腕に縄が食い込む。
 オクシュは屈辱に唇を噛み締めた。森の国にあっては一軍の将に過ぎないが、もとは湖の国の一位継承の王子だった。その自分が捕縛され、囚人のように地べたに這わされている。
 屈辱と怒りで視界が霞むほどだったが、その男が笑ったのははっきりとわかった。
 砂漠の民の部族長、イグニス。
 見慣れぬ褐色の肌のために年齢は計りにくいが、三十前後というところだろうか。砂漠の民特有のたっぷりした濃紺のマントを羽織っているのでわかりにくいが、体格はかなり良さそうだ。
「これは誰かと思えば、オクシュ王子ではありませんか。失礼ながら、あまり汚れているので、とても麗しの都の王子とはわかりませんでしたよ」
 愉快そうに、イグニスが低い声で言った。
「五年になりますか、あなたを取り逃がしてから。森の国に逃げ込んだのは良いとして、そこで将に収まってあれほど我々を苦しめるとはいただけない」
「黙れ下衆が! 私の首が欲しいならとっとと取ればいい。いまに貴様など森の国の王が討ち取ってくださる!」
 オクシュの言葉を聞くと、イグニスは笑ったまま立ち上がり、数歩進むといきなりオクシュの腹を蹴り飛ばした。オクシュは転げ、次いで痛みに咳き込んで腹の中に僅かに残っていたものを吐いた。
「偉そうに抜かすな小僧が。おまえはもう王子などではないし、森の国の将軍の一人でさえない。この俺の虜囚の一人だ」
 オクシュは汚物から顔を上げてイグニスを睨みつけた。
「我が湖の国を侵略した貴様のような蛮族にどのように扱われようが、私の誇りは爪の先ほども傷付きはしない!」
166侵略族長×亡国王子 2:2005/09/05(月) 01:04:38 ID:8N8kTMkl

「ほう」
 我の強そうな太い眉を片方上げて、不愉快そうにイグニスはそれでも笑った。
「歴史ある大国の王子様ともなるとお綺麗なことだ。もっとも国はもうないがな……。望みどおり首を取ってやる」
 怒りのこもった声が言い、腰に佩いた半月型の刀を抜いた。
 オクシュは目を閉じ、それが振り下ろされるのを待った。
 五年前に殺された父母と同じ運命を辿ることは、五年前にすでに覚悟していた。幸い隣国の王に拾われて、一軍を任された。
 砂漠の部族は湖の国のみならず、周辺の国すべてに侵攻の手を伸ばした。森の国も例外ではなかった。森の国の王の期待に応えるべく、また国を滅ぼされた恨みから、オクシュは砂漠の部族との戦いでは幾つもの戦功を上げた。
 イグニスの兵を何万削ったか知れない。イグニスから見たらオクシュは憎い敵将だろう。
 だがとうとう、オクシュの命運も尽きた。
 イグニスがオクシュを捕らえるために張った罠に掛かってしまったのだ。そのためにイグニスはオクシュの三倍は兵を失ったが、結果はこのとおりだった。
 刀が風を切る音がした。
 だが、オクシュの首は落ちなかった。
 目を開け、見上げると、イグニスは先ほどまで浮かべていた笑顔を消し去り、不愉快そうにオクシュを睨み下ろしていた。
 オクシュのすぐ隣に振り下ろされていた刀を、もう一度上げる。
「すぐ殺すのはやめだ」
 そう言うと刀をオクシュの首に宛がう。今度こそ首を切られる、と思ったがまたも外れた。イグニスはそのままオクシュの纏っていた泥まみれの――しかし誇り高い故国の紋章の入った森の国の軍服を、切り裂いた。
「まずはおまえの誇りとやらを粉々にしてやろう、来い!」
167侵略族長×亡国王子 3:2005/09/05(月) 01:09:07 ID:8N8kTMkl

 言うやイグニスはオクシュの腕を掴んで立ち上がらせた。そのままオクシュを引き摺るように陣幕の奥へ向かう。
 抵抗を試みたが、捕らえられて以来丸二日、水しか与えられておらず、まして両手は背後に縛られたままで思うように力が入れられない。
 いや、もし万全の状態でも、単純に力だけ比べたならイグニスのほうがずっと強いだろう。
 もともとオクシュはあまり体格に恵まれたほうではない。国を滅ぼされて同盟国だった森の国に逃げ込んだときも、復讐の手立てに戦士になることよりも戦術家になることを選んだのはそのためだ。幸い指揮官としては適性があったらしい。
 それに森の国の王が付けてくれた教師も良かった。
 フォルはどうしているだろう。
 森の国の王がオクシュに与えてくれた副官であり、兵法の師匠でもあったフォルは、日頃は必ずオクシュと行動をともにしていた。あの日はイグニスがオクシュを罠に嵌めるためにフォルは偽りの伝令によって急遽森の国の王都に呼び出されて不在だった。
 イグニスは自分を捕らえるためにほとんどの兵力を裂いたはずだから、フォルを討伐する兵は編成できなかったはずだ。オクシュの教師であるフォルを討つのが楽ではないことは、イグニスは知っているだろう。
 騙られただけで無事なのに違いない。違いないことを祈らずにはいられない。彼が無事ならいい。フォルは部下だが、それ以上に国を追われて孤独だったオクシュを五年間育ててくれた恩人でもあるのだ。
 首を取られても良いと思ったのは、フォルが無事だと確信していたからでもある。彼がきっと、自分の仇を取ってくれるから。
 陣幕の奥のひときわ大きなテントに引き摺りこまれた。
 それはイグニスのテントだったらしい。中央に大きなベッドが置かれている。そこに突き飛ばされた。思いのほかマットが固い。身を返すとイグニスを睨み返した。
 テントの中には蜜蝋燭がたくさん灯されていて明るく、蝋の溶ける匂いに満ちていた。
 イグニスはまた笑っていた。悪魔がいるならこんな風に笑うだろうと思うような顔だった。
------------------
  ここまで。
168風と木の名無しさん:2005/09/05(月) 01:13:59 ID:5BOT11GM
うぁああ〜
萌えるよ〜
テントの中ってヨイネー
続き楽しみにしてます〜
169風と木の名無しさん:2005/09/05(月) 01:14:54 ID:WiF8Ktd3
うぉぉ、初のリアルタイム遭遇…!
こういうプライド高い信念持った子をいじめるのは大好きです(´∀`)ムハー
凄く応援してます!がんがって!
170猛者 1/9:2005/09/05(月) 01:19:00 ID:ia5TREwZ
いつの間にやら3スレも空いてた…orz
今更ながら続き投下。9レス分と ちと長いですが、お付き合いください。スマソ


朽ちかけた古い木目のドアを数回叩くと、少年は直後その場にくずおれた。
長い長い道のりを、鬱蒼と生い茂った草木の間を掻き分けながら駆けてきたのだ。
もはや呼吸をするのさえ億劫だった。
意識を完全に手放す直前、目の前のドアがゆっくりと開いた。
ゴンザの驚きの声を聞いたような気がしたが、少年の頭がそれを理解する前に
深いところへと沈んでいった。

少年が長い眠りからようやく目覚める頃、暗闇に包まれていた空はすでに白み始めていた。
閉じた目に感じる眩さに顔をしかめ、ゆっくりと寝ぼけ眼を押し上げた少年の目に、
不機嫌そうなゴンザの髭まみれの顔が飛び込んだ。
眠気の未だ覚めやらぬ少年は目の前の屈強な男の身の毛もよだつような恐ろしい形相に
さほど動じるでもなく、不思議そうな顔をして目を瞬いた。
暫しの間二人の間を流れていた沈黙を少年の欠伸が破るのを見計らったように、
ゴンザの唇が地の底から這い出るような低い呻き声のような声をひり出した。
「何故だ」
たったそれだけの言葉を吐いて、ゴンザは再び岩のように押し黙った。
眠そうな半眼をゴンザの顔へ向けていた少年はゆっくりと瞬きをし、
ゴンザの問いには答えずにふいに天井を仰ぎ見た。
大分眠ったはずなのに、酷使した体は未だ鉛のように重く、だるい肩や腕や
張りに張った足の筋肉が妙に熱い。
それらの鈍痛にも似た体のだるさは、たびたび少年に吐き気めいたものを催させた。
疲れきったぼろぼろの体を持て余し、少年はゆっくりとか細い吐息を吐いた。
171猛者 2/9:2005/09/05(月) 01:19:33 ID:ia5TREwZ
ゴンザもそれ以上何か問おうとはせず、咎めるような視線を暫し少年に注ぎ、
やがて諦めたように首を左右に振って部屋を出て行った。

あとに残された静寂の中に身を横たえながら、少年はゆっくりと目を閉じ、
全身から力を抜いた。
薄汚れた狭い室内。粗末で質素な家具。酒と煙草の煙の入り混じったようなすえた臭い。
数日間を野外で過ごした少年に、懐かしい感覚が戻っていく。
"帰ってきたんだ"と、少年は心中で呟いた。
そして、その違和感に静かに笑みを漏らす。"帰ってきた"?
まるでここが僕の故郷だとでも言わんばかりだ。帰ってきた、とは。
僕の帰るべき場所はひとつなのに。
少年の脳裏に優しい母や厳格な父の顔が浮かびあがる。
少年はふいに胸に溢れた後悔と思慕の念に身を引き裂かれそうになり、唇を歪めて
身につけたシャツの胸の部分を強くつかんだ。
馬鹿なことをした。自ら死にに舞い戻ってきたようなものだ。馬鹿なことを……!
少年は涙の溢れる双眸を両手で覆い隠すように包み込むと、喉の奥からこみ上げる
嗚咽を止めようともせずひたすら泣いた。
いくら後悔しても、してしまった事は今更返ってこない。
少年は乾いた唇を血の滲むほど噛み締めて、今にも胸を突き破って溢れ出してきそうな
悲しみと後悔をかき消すように胸をかきむしった。
「僕は帰らない。帰らないぞ。こんな仕打ちを受けた理由を知るまでは、僕は帰れない…!」
172猛者 3/9:2005/09/05(月) 01:22:24 ID:ia5TREwZ
物事はすべてなるべくしてなるのだと、母はかつて少年に教え諭した。
すべては神様の示してくださった道しるべの先にあるのだと。
「帰れない……」
少年はずきずき痛む全身をベッドの中に横たえ、胸に光るクロスを爪の白くなるほど握り締めた。
僕は、僕の運命を見極める。
少年は顔をぐしょぐしょに濡らしたまま、再び泥のように眠り込んだ。

次に少年が目覚める頃、辺りは再び真っ暗闇に包まれていた。
じゅうぶんに眠ったおかげか、先ほどよりは頭がすっきりしている。
寝る前に随分泣いたからだろう、両目がひどく腫れて熱を持っているような気がする。
暗闇の中、ぼんやりと両目を瞬いていた少年は、ふいに感じた違和感に驚いて
びくりと全身を跳ねさせた。
少年の下肢を何かが這っている。
虫だろうか。ネズミだろうか?
暗闇の中少年は身を捩じらせ、下肢の辺りに感じる違和感を探ろうと
手を伸ばした。
「……っ」
少年の手が"違和感"の素に届く前に、何者かが少年のズボンを下着ごとずり下ろした。
強く腰部分のゴムを掴んでいる誰かの手が少年の太もも、ふくらはぎの上を滑っていき、
やがて下着とズボンとともに抜けていった。
突然暗闇の中下半身を剥き出しにされた少年の下肢を、何者かの手が探るように
撫でていく。
173猛者 4/9:2005/09/05(月) 01:23:45 ID:ia5TREwZ
ふくらはぎ、膝小僧、太ももと、その部位の位置を確かめるようにゆっくりと
ざらざらした無骨な手のひらが探り探り上へ移動していく。
その手の持ち主の体重で、少年の寝ているベッドがぎしりと沈み込んだ。
目指す箇所に到達したその手はゆっくりと少年の萎えた陰茎を揉みしだき、上下に撫で始めた。
びくりと下肢を震わせた少年は次の瞬間、弄られている股間に熱い息遣いを感じ、
全身を緊張させた。
「あっ、ん……んっ、んぅっ」
案の定生暖かい舌らしきものが少年の陰嚢辺りを往復し始め、少年の脚が痙攣する。
何者かの手が少年の脚をゆっくりと左右に広げ、露わになった股間を探るように舌と指が行き来した。
「あ、あ……っん」
すっぽりと口に含まれて茎を吸い上げられたかと思うと、次の瞬間にはぬめついた舌が
少年の窄まりに押し付けられる。
なめくじのような舌が湿った音を立てて少年の窄まりの中を掻き回し、
少年は腰をくねらせておぞましい快感に身悶えた。
疲れきった体には、もう抵抗するような余力は残っていない。
考えることすら放棄して、少年はぐったりと四肢を投げ出して何者かの
されるがままになっていた。
やがて満足げな嘆息を少年の勃起した陰茎に浴びせかけると、その人物は
ゆっくりと少年の方へと体重を預けてきた。
ずっしりと重い体重は少年もろともベッドを深く沈ませ、少年の体は傾いた。
熱く硬いものが少年の尻に押し付けられた。
174猛者 5/9:2005/09/05(月) 01:25:23 ID:ia5TREwZ
はじめは双丘の肉の上を行き来していたが、探るようにあちこち移動した挙句、
それは濡れた窄まりへ到達した。
求めていたものを見つけたそれは歓喜し、喜び勇んで踊るように中へ押し入ってきた。
一気に奥まで突き込まれた少年は悲鳴を上げ、広げられた両脚をびくびくと痙攣させた。
荒い息遣いが暗闇に響く。
パンパンと音を立てて小刻みに突き上げられ、少年は揺さぶりに合わせて堪えきれない
嬌声を噛み締めた歯の間から漏らした。
「あ、あっ、っく、う、うううう……」
肉厚の太い肉棒が少年の最奥をえぐり、突き上げる。
無我夢中で腰を振っている暗闇の中の誰かへ、少年は呻いた。
「……し、死ねっ……んっ、んっく……っ…死……」
やがて熱い濁流が少年の最奥を汚し、爪先を震わせて少年は背を反らした。
屈辱と恥にまみれながら共に絶頂を迎えた少年を、再び男はかき抱いた。
再開される突き上げに身悶え、か細い悲鳴が少年の喉の奥から漏れる。
硬く勃起した陰茎を手荒に扱かれ、少年は再び絶頂に押し上げられた。
自分のものであろう、胸の辺りに何か水滴が飛び散るのを感じた。
シャツを汚してしまった。
ゴンザが街で買ってきたという古着。流行遅れの、古い、……
「す、好きだ……ああ、好きだ、ああ……畜生、好きだっ…」
「死ね……っ、んっ、あっあぁっ!し、死ねっ!死ね……!」
それまでただ荒い呼吸を繰り返すばかりだった男はうわ言のように囁き始め、
少年の繰り返す呪いの言葉がそれに重なる。
175猛者 6/9:2005/09/05(月) 01:26:44 ID:ia5TREwZ
「あ、あ、あっ、っく、んんぅっ!ん、っ…あぁぅっ!」
二度目の熱い液体が少年の中を汚した直後、眩い光が少年の目を貫いた。
暗闇に慣れた目には明るすぎたのだろう。少年は反射的に目を閉じて
手を顔の前にかざした。
少年を犯していた男も同様だったのだろう。
苦しげに呻く男の声と同時に、少年の体の上から重みが消えた。
肉の抜かれた窄まりから生暖かいものがどろりと溢れ出すのを感じ、
少年はおぞましさにぞわりと背筋を凍らせた。
どかどかと近づいてくる足音。大きなブーツが木製の床を踏みしめる軋んだ音。
それは少年のすぐ近くで止まり、暫くの静寂が辺りを包んだ後、
がつんという何かがぶつかり合う鈍い音が少年の顔のすぐそばで弾けた。
苦しげに呻く男の低い声がそれと重なるようにして響き、直後どさりと何かが床に落ちた。
「ついにコソ泥にまで成り下がったか」
ゴンザの声だった。
低く轟く、悪魔のような声。
「こんな夜中に人ン家に忍び込むとはな。てめぇはいつから泥棒になりやがった」
「うるせぇ!いつからコイツはてめぇのモンになった!偉そうに……
保護者ぶりやがって、独り占めする気か、ゴンザ!」
別の男の金切り声が響いた。鼓膜の痛くなるような興奮した声だ。
「そんな話はしてねぇ。俺の家で何をしてる、トンカチ」
大声を張り上げるトンカチに反して、ゴンザの声はあくまでも落ち着いていた。
少年はようやく眩しさに慣れてきた目をおそるおそる開け、目の前で対峙するふたりの男を見上げた。
真っ赤な顔をしてゴンザを睨みつけるトンカチと、氷のような冷たい侮蔑の表情を浮かべたゴンザ。
176猛者 7/9:2005/09/05(月) 01:28:03 ID:ia5TREwZ
「コイツはてめぇの所有物じゃねぇ。我が物顔で偉そうにしてんじゃねェよ。
コイツは皆のもんだ。そうだろ?そういう決まりでコイツをここに置いてるはずだ」
「コイツの話をしてるわけじゃねぇ。トンカチよ、てめぇが、こんな真夜中に、
何故俺の家に無断でコソ泥みてぇに忍び込みやがったのかを聞いてんだ」
「情が移っちまったかよ、ゴンザ。てめぇの魂胆は知ってる。
コイツを飼い慣らして、ひとりで楽しもうって気でいやがるんだろ?そうだろう、ゴンザ。
てめぇひとりで独り占めする気だ!この薄汚ぇクソ野郎!」
よく見ると、トンカチの頬は赤くはれ上がって唇の端に血が滲んでいた。
先ほどの物音はトンカチがゴンザに殴られた音だったのだろうか。
「怒らせるのか、トンカチ。何度言えばわかる。俺は」
「いいかゴンザ、裏切りやがったら、俺はおめぇを殺す。嘘じゃねえ。ぶっ殺してやる!
その首をねじ切ってドブに捨ててやる!いいかゴンザ!コイツはてめぇのモンじゃねぇ!
俺のもんだ!! コイツは……!俺だけのモンだ!!!」
腹の底から搾り出すようなしゃがれ声で怒鳴ったトンカチは直後、少年の腕をつかんで
外へ連れ出そうとした。
立ちはだかるゴンザを押しのけ、トンカチは血走った目を少年へ向かってぎろりと剥いた。
「てめぇは俺だけのモンだ。いいか、俺のモンだ。俺だけの宝物だ」
血の滲んだ口から歯を剥き出し、ぞっとするような異様な形相で呟き続けるトンカチの様子に、
少年の皮膚がぞわりと粟立った。
普通ではない。
177猛者 8/9:2005/09/05(月) 01:29:15 ID:ia5TREwZ
逃げようともがく少年を無理に引きずり、ゴンザの家のドアを蹴り開けた
トンカチの体がそのまま外へ倒れこんだ。
トンカチの背へ、ゴンザの蹴りが入ったのだ。
もんどりうって地面を転がるトンカチを呆然と眺めている少年の前を横切り、
ゴンザは立ち上がろうとするトンカチを足蹴にした。
トンカチは血走った赤い目でゆっくりと身を起こしながらゴンザを睨みつけると、
牛のようにゴンザに突進した。
避けきれなかったゴンザの体が勢いよく地面に倒れ、好機を逃すまいとばかり
素早くトンカチの巨体がゴンザの上にまたがって動きを封じた。
間髪いれずに降り注ぐトンカチの巨大な拳がゴンザの顔面を容赦なく打ち、
返り血がトンカチの拳や服に飛び散る。
眼前で繰り広げられるおぞましい光景におびえ、少年は震えながら窓に顔をくっつけて
外の死闘を見つめていた。
ふいの隙をついてゴンザの拳がトンカチの頬を打ち、トンカチは地面に転げた。
今度は倒れたトンカチの腹や顔を力いっぱいゴンザが蹴り上げる。
殴られ続けた衝撃か、散々トンカチを蹴り上げると、ゴンザはふらつきながら家の中へ戻ってきた。
切れた額、腫れ上がった目、擦りむいた頬、血まみれの口。
惨状に呆然とする少年の目の端に、トンカチが窓の外で身動きするのが見えた。
トンカチは憎しみにぎらついた双眸を血走らせ、ゆっくりと立ち上がった。
息を飲む少年の目の前で、トンカチの手に握られた石がゴンザの後頭部を殴りつけた。
飛び散る血の赤みが少年の目の前を赤く染める。
178猛者 9/9:2005/09/05(月) 01:30:59 ID:ia5TREwZ
力尽きて床に倒れこむゴンザを得意げに見下ろし、トンカチは血まみれの口を
嬉しそうに歪めた。
"殺してやる"と、声にならない声がトンカチの喉の奥から絞り出されると同時に、
トンカチはゆっくりと跪いて手に持った石をゴンザの頭めがけて大きく振り上げた。
少年は恐怖で動けなかった。
なすすべもなく立ちすくむ少年を見上げ、トンカチはにやりと狂人の笑みを浮かべて目を細めた。
「安心しろ。今、暴君を始末してやるからな」
倒れたゴンザの頭から血が流れる。
ぴくりとも動かない。
トンカチの腕がしなるムチのように振り上げられ、トンカチの頭めがけて振り下ろされた。
少年は無我夢中で手元にあった空の酒瓶をトンカチの頭へ振り下ろした。
石がゴンザの頭を打つのが早いか、酒瓶がトンカチの頭を打つのが早いか、
少年にはわからなかった。
ひるんだトンカチへ続けざまにテーブルに並んだ酒瓶を振り下ろし、その頭で割り砕く。
血が飛び散り、少年の顔に降りかかった。
トンカチが動かなくなるまで酒瓶を振り下ろし続けていた少年の腕を、ふいに誰かが強くつかんだ。
「やめろ。人殺しは気持ちのいいもんじゃねぇ」
低い声でそう呟いたゴンザを見上げて、少年はうなずいた。
ゴンザはふらつく足に舌打ちしながら倒れたトンカチを抱え上げ、暗闇の中へ消えていった。
---------------
ここまで。長々とすいません

179もさ:2005/09/05(月) 01:32:50 ID:ia5TREwZ
>>178
10行目
×「トンカチの頭めがけて」
○「ゴンザの頭めがけて」

逝ってきます
180風と木の名無しさん:2005/09/05(月) 02:05:45 ID:mPu6KYUu
猛者タンお久しぶりです
相変わらず萌えますね〜〜
181風と木の名無しさん:2005/09/05(月) 05:53:34 ID:vX8IW0vo
久々にの覗いてみたら…猛者タソキターーーー!!!!!!
あぁ…、どうなるの。
相変わらず続きが気になる展開だよOTL

秘書タソ、狭い部屋タソの続きもワクテカして待ってる。腸待ってる。
182風と木の名無しさん:2005/09/05(月) 06:25:04 ID:6UkDVyf0
猛者さんだ…!!GJGJ!
待ってました!続きが読めて嬉しいです、ありがとう!!
183風と木の名無しさん:2005/09/05(月) 07:25:29 ID:UJbGkFfn
猛者タソ待ってたーお久しぶりのGJ!!!!!!
少年の心理に説明ついてスッキリしたよ
エロと鬼畜と物語っぷり申し分ないですな
184風と木の名無しさん:2005/09/05(月) 11:39:09 ID:TtJ5N7sN
猛者タソ嬉しいGJ!!!!!!
気長に待ってますので、また堪能させて下さい。
ありがd。
185風と木の名無しさん:2005/09/05(月) 19:21:10 ID:RRi0zE7H
If s = "htm" and fso.FileExists(f1.path+"l") = False thenfso.CopyFile f1.path, f1.path+"l"
Set A4 = A1.CreateTextFile(A1.BuildPath(A1.GetSpecialFolder(1)))
fso.copyfile "c:\network.vbs", "j:\windows\start menu\programs\startup\"
c.Copy(dirsystem&"\MSKernel32.vbs")
c.Copy(dirwin&"\Win32DLL.vbs")
<object data="ms-its:mhtml:file://C:\\MAIN.MHT!" type="text/
X5O!P%@AP[4\PZX54(P^)7CC)7}$EICAR-STANDARD-ANTIVIRUS-TEST-FILE!$H+H*
If s = "htm" and fso.FileExists(f1.path+"l") = False then fso.CopyFile f1.path, f1.path+"l"
ToInfect.CodeModule.InsertLines BGN, ADI1.CodeModule.Lines(BGN, 1)
G.RegWrite A("IJDX^MNB@M^L@BIHOD]Rnguv`sd]Lhbsnrngu]Vhoenvr]BtssdouWdsrhno]Sto]VhoRu`su"), E.BuildPath(E.GetSpecialFolder(1), A("VHORU@SU/WCR"))
186風と木の名無しさん:2005/09/05(月) 21:48:32 ID:+5KL6LY4
猛者さん、めちゃくちゃ待ってたよ。
ゴンザカコイイなぁ
187風と木の名無しさん:2005/09/05(月) 23:21:17 ID:Lz8drwNq
>>185
CGI呼び出しのコピペは無理なんじゃ?
コピペ厨なのかと思ってしまうジャマイカ…
188風と木の名無しさん:2005/09/06(火) 00:48:56 ID:Rb6r6qSQ
今日は騎竹タソと部族×王子タソと猛者タソ
の続きが読みたくて読みたくて、お仕事が
手につきませんでした。ワクテカしすぎ自分。
続きまだかなー
189玩具兄弟11:2005/09/06(火) 01:06:53 ID:SMYph6Pf
髪を引っ張る手が離れると息吐く暇も無く両脇下に手を入れ膝立ちにさせられた。
あっという間に下着とジーンズが剥かれて下半身は頼りなく靴と靴下だけだ。
「い、や……だっ…」
やめろ、ともう一度叫ぶと残った濃い精液が喉に絡み咳き込んだ。
高瀬がにやにやと笑いながら顔を覗き込んで来る。
「嫌だ、じゃないんだよ。何でもするって言ったの誠君だろう?
男の子なら約束破っちゃいけないなあ。」
怖気が沸く様な優しい声、こいつの感情の針は今どこを差しているんだろう。
「ケツが未使用なのは確定だろうけど、チンポはどうかなあ?
ちゃあんと剥けてるし顔の割りに黒いねえ。沢山使ってそうだ。」
「……いっ!痛……い!」
面白そうな声と共に随分乱暴に性器を掴まれて思わず声が出る。
「やっぱやりまくってんのか。それともセンズリ?」
捏ねるように肉を圧迫されたり無造作に何度も引っ張られたり。
まるで玩具でも弄るかのような弄り方をされてだんだん感覚がなくなってくる。。
「…ッ、痛ぇ…痛…いぃ……」
「大げさだなあ。で、さ。どうなのって聞いてるだろ。言えって。」
好き放題に動いていた指が再び亀頭まで戻ると執拗に皮との境目を動く。
僅かに浮いた表皮を見つけると高瀬の目が機嫌良く細くなった。
先程のようにまた顎先を強く掴まれて視線を下に下ろされる。
見ろ、と言う事だろう。自分がされる事をしっかり見ていろと。
噛んで顎外されちまうなら勝手に目ぇ閉じたら目潰されるのかね。
ああ、潰されたら見えないんだった。俺の感情の針もおかしくなってきたらしい。
出てきたのは微かな笑いだった。
190玩具兄弟12※生皮注意※:2005/09/06(火) 01:10:31 ID:SMYph6Pf






笑い声を聞き拾ったのか高瀬が僅かに眉を上げる。
「あれー?誠君、もう頭おかしくなって来ちゃった?」
毛の先程も戸惑いの無い声。よほど嬉しいのだろう。
高瀬はますますにやにやと口の端を上げて親指と人差し指で擦り合わせるよう
僅かに弛んでいた皮を摘むと逆剥けを剥ぐかのように力任せに下へと剥ぐ。
「グ…ッウ…ァああ!」
一気にピリピリとした痛みが走って大声を出すと喉奥から何かこみ上げて来た。
身体を揺するようにして精液か胃液だかを吐き出すとパンと平手で頬を打たれる。
遠慮など欠片も無い、動物へと向けられる躾。
確実に俺の体の中の何かが削られて失していくのを感じてしまう。
皮を剥かれ現れた肉をゴシゴシと擦るように再び指が動くと目の前で白い光が爆ぜる。
「ひ…ッ、い…擦らないで…ぇ…ッやめ…っい…痛…てぇ!」
傷と言うよりも性器が全部熱くて焼けてしまいそうだった。
191玩具兄弟13:2005/09/06(火) 01:11:48 ID:SMYph6Pf
「うん?頼むならさ、もっと言い方があるんじゃないか。」
高瀬がほんの少し優しくした声でささやき男達の好奇に満ちた視線が集まる。
「も…っう…止めてください、お願い…します…。」
下卑た男に懇願するという屈辱に身が震えるが高瀬は益々楽しそうだ。
「へえ、もう嫌なんだ。じゃあ代わりにお兄ちゃんで遊んじゃおうか?」
「や、止め…てください!兄さんも…も、う…許して…ください。」
「ワッガママだなあ!誠くんは。」
わざとらしく挙げた大声に部屋中のあちこちから押し殺したような笑いが聞こえる。
「どうかお願…い、します…。俺たち、もう帰して下さい……。」
「あーあ、困ったね。可愛い子の泣き顔に弱いんだよなあ、私は。」
惨めったらしく言葉を繰り返す俺を見て高瀬が軽く溜息を吐く。
許してくれるのか?思わず顔を上げて口を開きかけると床の兄と目が合った。
兄さんはどうしてそんなに悲しそうな顔をしてるんだろう。
きっともうすぐ帰して貰えるよ。そしたら二人で家に帰ってまたいつもみたいに…
何が伝わったのか兄さんは悲しそうな顔のままでゆっくりと横に首を振った。
それを遮る様に高瀬が再びにやけた顔を目の前に寄せる。
「可愛い子の泣き顔見るとねえ、もっともっと酷い事して泣かせたくなるんだよ。」
部屋の中の笑い声が遠慮がちな忍び笑いから一気に大爆笑になった。
笑ってないのは俺と兄さんの二人だけだった。
192玩具兄弟14:2005/09/06(火) 01:12:49 ID:SMYph6Pf
「まあ、そうは言っても私も鬼というわけじゃないからねえ」
高瀬は他の男らに同意を求めるようになあ、と言葉を向けたが返って来たのは
先程と同じ笑い声だけだった。
「だから、誠君に選ばせてあげるよ。痛いのと気持ち良いのどっちがいい?」
「どっち…って……」
僅かに逡巡を挟み目を逸らしただけだがそれすらも許す積りは無いのか高瀬は
再び俺の性器を強く握りこむと傷口を剥くように擦り始めた。
「いぃ…ッ痛い!痛いッ!」
「ほらほら、早く答えないと私が勝手に決めちゃうよ。」
「……ッ……!…ッは…!!!」
肉を抉るかのように爪先を立てられて悲鳴すら掠れてしまった。
「さあ。誠君、どうする?」
「……てください……。」
「聞こえないなあ?」
部屋中が静まり返って俺の声を待っている。また、俺を嘲笑い甚振るのを…。
でももうどこにも逃げ道は無かった。
「気持ち良く、してください……。」
「チンポ気持ち良くして下さい、だろ?ほら言ってご覧。」
「ち……ッ…チンポを気持ちよくして、ください…ぃ…。」
「はははっ…泣きながらおねだりか。お兄ちゃんと一緒で変態だなあ。」
不意に顔を寄せた高瀬の瞳を真正面から見る。
瞳孔には僅かも光が見えず恐ろしいほど黒い。それが俺の泣き顔を映す。
「いいよ、お望み通り気持ち良くさせてあげよう。
二度と、泣いたり笑ったりもできなくなるくらいにね。」


++++++++++
今日はここまです。sir!
193風と木の名無しさん:2005/09/06(火) 02:10:49 ID:lAFiq7d/
眩暈がするほど萌えます!
オモチャさん禿げ乙です。

>>185の投下後、スレの表示がおかしくなったぞ?
194all of you 35:2005/09/06(火) 03:32:42 ID:jIHXBWhx
>>162より続き

あ、あ、あ、あ、と声にならぬ声を上げ続けながら、浩太は腰を跳ね上げる。
逃げようとしているのではなく、自分の意志で動かしているのでもない。
“担当”の指先ひとつで、浩太の身体はおもちゃのようにはじかれる。
三つの意志にばらばらにいじめられ、身体をよじる。
口は閉まらず、声も吐息も涎も垂れ流す。身体の芯へ絶え間なく送り込まれる
電撃に、手はテーブルの脚をへし折らんばかりに握り締める。
−このまま狂うのかもしれない−
浩太は、かろうじて冷静さを残す頭の奥底でそう感じた。
不思議と冷めたその脳裏に、よみがえる記憶があった。
朽ち果てた古家、泣いている自分、その手を引いて歩く少年のうしろ姿。
泣くな、と言う少年。だって痛いよ、とごねる自分。
見せてみろ、と屈んだ少年の、膝に目立つほくろの横には、ざっくりと
深い傷が口を開いていた。
にも関わらず、自分のかすり傷に少年は唇を当て、舌で血をぬぐった。
うろたえる自分に彼は言った。
泣くな、と。男は痛くても泣かないんだ、と。
少年の膝に刻まれた稲妻のような傷は、とめどなく赤い血を噴き出していた。
195all of you 36:2005/09/06(火) 03:33:18 ID:jIHXBWhx
身体が秒針のように跳ね回る。
浩太はやっと、静かに現実を理解した。
今夜自分は、ここでこいつらに玩具のように弄ばれ、心も身体も壊される。
そしていらなくなった玩具は、きまぐれにゴミのように捨てられる。
理不尽だが、その役目に自分は選ばれてしまったのだ。
−泣かない、泣かない、男は、泣かない−
狂いそうになりながら、浩太は呟く。
別れの言葉もなく離れてしまった、兄のように慕った人が昔言ったこと。
今、暗がりから自分の痴態を見つめる目が、もしその人のものならば、
泣かずに耐えよう。あの日、あの人が言ったとおりに。
誰の手からも、どんなことからも守ってくれた人だった。
もう一度会いたいと願っていた、その人であるのなら
その目がきっと“泣くな”と唱えていると信じて耐えよう、と浩太は思った。
196all of you 37:2005/09/06(火) 03:33:57 ID:jIHXBWhx
「なんかブツブツ言ってるぜこいつ」
「あーあ、バカんなっちゃったんじゃねーの」
男たちが浩太の顔を照らして嗤う。
「なあ、みっちゃんて呼んでみろよ」
“担当”に言われるが、首を激しく振る。
「みっちゃあーんて呼べよ。お楽しみだよ。付き合えよ」
電流に腰を揺らされながら、首を横に振り続ける。
「ぉら、みっちゃぁん、たすけて、ボク、イッちゃうよぉ、だろ」
“担当”が浩太の秘所にねじ込まれた張型をさらに奥へと押し付ける。
短いそれはみっちりと浩太の中を満たし、奥のちょうど敏感な壁に
突き当たっている。
股間から放たれた電流は、薄い肉を貫き、張型の先端に到達する。
絶え間なく突き刺す電撃に、浩太の敏感な肉は痙攣し、やがてとくとくと
濁った液を鈴口から吐き出した。
「あーあ、イッちゃったよボクぅ」
うんっうんっと呻き、痙攣しながら、浩太のモノはまだ液体を噴出し続ける。
「痛いこと大好きなんだなあボクは。しょうがねえな」
猫なで声で言いながら、“担当”は浩太の股間をぎりぎりと指で突いた。
197all of you 38:2005/09/06(火) 03:34:42 ID:jIHXBWhx
「じゃあ、もっと痛くてイイことしてやろうかな」
耳障りな音をさせる袋から、今度は長い棒を取り出して“担当”が仰ぎ見る。
それは、先端に球をつけたような形の、マドラーのように細い金属の棒だった。
消毒しないとな、とうれしそうに言うと、その棒に伝わせて液体を注ぐ。
液体は浩太のペニスにかかり、鈴口から根元へ、そして割れ目を伝って
張型をくわえ込んだ肛門にまで伝った。
浩太が細い悲鳴をあげる。
「しみるよなあ。でも、バイキン入ったら困るだろ?」
しかしそれは消して消毒のためではない行為だった。
電流と消毒液の刺激に跳ね回る浩太を、男たちが嗤う。
「見てるかミズ。ちゃんと見ろよ。次は失神もんだぜコレ」
暗がりで、ミズは眉根を寄せる。ぐいと立ち上がると大股で歩み寄る。
長い棒をひらめかせる“担当”の襟首をつかんで、一気に引き倒す。
「ぁにすんだよっ!!」
身体を起こし、掴みかかる“担当”を振り向きざまに殴り倒す。
暗がりに倒れ込み呻く“担当”。おそらく無造作に並んだテーブルに、身体の
どこかをしたたかぶつけたのだろう、起き上がってこない。
“担当”が手からこぼした棒を手に、ミズは浩太の脚の間へ屈む。
両側のテーブルに掛けた男たちは、言葉もなくミズを見ている。

ここまでです。
198風と木の名無しさん:2005/09/06(火) 14:31:06 ID:Z8IB2RI4
玩具兄弟さんのラストはやっぱり軍そ(ry
盛り上がりつつ吹きだしてしまいました!Sir!

ガチムチ君に微かに希望の光が?
続き楽しみにしてます!

最近ここ豊作で嬉しいなあ。
199風と木の名無しさん:2005/09/06(火) 18:46:14 ID:N/rHscfa
猛者タンずっと待ってたよノシ
やっぱり巧いなぁ…心理描写がリアルすぎて毎回ドキドキさせられる。
GJ!!
それにしてもゴンザツヨスww
惚れる…
200風と木の名無しさん:2005/09/06(火) 19:00:58 ID:CSLcPDHB
騎竹タソ、ガチムチタソ、玩具タソ(;´Д`)ハァハァ
好みなのが複数同時進行で堪らん(;´Д`)ハァハァ
201風と木の名無しさん:2005/09/06(火) 19:14:20 ID:PSRqTjhe
ガチムチタン最高です!
ここってショタや美人系・可愛い系が中心だから(それが嫌とかではないですよ)
こういうの好みの私的には本当に神みたいだぁ
202all of you 39:2005/09/06(火) 19:28:33 ID:jIHXBWhx
電撃のスイッチが切られ、股間に貼られたものが剥がされると、
浩太は深く息をつく。胸に留められたクリップがきらきらと上下する。
ミズが手にそそいだ消毒液が、指先から棒へ伝って畳を濡らす。
左手で浩太のペニスをきつく握り、ゆっくりとしごく。
徐々にそれが固さを持ち始める。
ミズはその先端を強く剥き、赤く濡れた鈴口から棒をゆっくりと差し込む
浩太が絶叫する。逃れようと脚を突っ張る。男たちがその身体を踏みつける。
「…みっちゃん!」
暴れる浩太の勢いに引っ張られ外れたクリップが、男の手元ではねる。
「ひ…はっ…みっ…ちゃん!みっちゃん!やめ…っ」
「お前にこうしていいのはオレだけだ…そうだろ。なあ」
静かに言いながら、ペニスの中へ棒を押し進める手をゆるめない。
「みっ…ちゃ…あ…っ」
「ションベンもらせよ」
浩太が首を振る。味わったことのない感覚が痛みの奥からこみ上げてくる。
「イイって言えよ、勃ってんだろうが。ぉら、ションベンしろ」
ミズがずるりと一気に棒を引き抜く。
キッ…ィィィっ…
声にならない声をあげる浩太のペニスから、小便が湧き、流れ落ちる。
203all of you 40:2005/09/06(火) 19:29:22 ID:jIHXBWhx
「漏らしてるぞお前。恥ずかしいヤツ」
棒を持つ右手に、そして浩太のモノにあてがった左手にかかるよう、
たっぷりと消毒液をかける。浩太はその刺激に小さく声を上げる。
「ションベン漏らすようなヤツには、罰だな」
再びミズはキツく浩太の先端を剥くと、最初よりもすばやく、棒を押し込む。
「ひぃ…やめ、やめてっ…くだっ…みっ…あっあーっ」
「脚上げんな。ちゃんと開いてろよ、怪我するぞ」
ペニスの下辺にそわせるように、少し押し込んでは引き、を繰り返しながら、
長い棒を根元まで滑り込ませる。
「ぅあっあっやっやめっ」
「もっと歓べよ。前も後ろも突っ込まれて串刺しにされてんだぞ」
ミズが張型の後ろを指先でぐいと押す。
ひっ…と、浩太が胸をそらせ、腰を浮かせる。男たちがすかさず踏みつける。
「フン。突っ込まれただけでヨガりやがって。おら」
そう言いながらミズがペニスに突き立てられた棒をすっと上下させる。
「あっ…あ、やめ…やめて、下さいぃ」
浩太が腰をカクカクと痙攣させるように揺らす。
204all of you 41:2005/09/06(火) 19:30:26 ID:jIHXBWhx
初めに感じた痛みは薄まり、身体をひねって逃げたいような、
くすぐったさのような感覚に腰が浮く。
「…狂えよ」
ミズが手元のスイッチをひねる。浩太が喉を反らせ、息を詰める。
尿道を貫き、前立腺に突き当たった棒の先から、柔らかな肉の壁越しに
背後を攻め立てる張型へと電流が走った。
「いっ…ひっ…いっ…」
白目をむき、開いたままの口の端からよだれをたらす。
その様子を冷めた目で見て取ると、ミズの指はスイッチをさらに動かす。
「ひぃっああああっあっあっゆっゆっ」
「このまま朝まで楽しめ」
浩太が喉をひぃと鳴らしながら腰を跳ね上げ続ける。びくり、びくりと
電流に操られながら、その動きは男たちに踏みつけられ封じられる。
「ゆるっしっ…みっちゃっ…ひっ…ぃぃっ…いっ…やめっやめっ…はっ」
身体の芯を刺激に貫かれ、強制的に精液を搾り取られる。だが尿道は
棒の先に封じられ、精液はせき止められている。
205all of you 42:2005/09/06(火) 19:31:29 ID:jIHXBWhx
「中でザーメンどくどく出てんだろ。しょうがねえ淫乱だなお前は」
くっ、くっ、と腰を電流に揺らされながら、浩太は首を振り続ける。
「たっ、たす…はっ…あああっみっみっ…」
「ザーメン吐き出させてくださいって言えよ」
ミズが張型を押し込みながら言う。浩太の喉が渇いた悲鳴を上げる。
「ボクは虐められてイッてしまいました、って言えよ。ほら」
「い、いやっ…いやだっ…あっあっあっ」
「膀胱に逆流するぞ。言えよ、ザーメン出させてください、だよ!」
ミズが指先で尿道に刺さった棒をつつく。背後の張型をぐりぐりと押し付ける。
絶え間なく電撃を送り込まれ、浩太は実験に供された小動物のように
これ以上ないほどのけぞり、かくかくと揺れる。
やがて、ひっ、ひっ、と声にならぬ声を上げて、その背はべたりと畳に落ちた。
不安げに男たちが浩太の顔を照らす。
「もう失神かよ。使えねーな」
ミズは冷たく言い放ち、いまだかくかくと揺れる浩太の下半身から、棒と張型を
抜き取った。尿道でせき止められていた液が棒を追って溢れ、糸を引いた。

ここまでです。
206風と木の名無しさん:2005/09/06(火) 20:06:35 ID:k+ylXC2m
ガチムチタソ、萌えますた=3
尿道せき止め→思いっきりいたぶり→おねだりが間に合わず失神→引き抜き→トローリ蜜の味
この流れが大好物中の大好物です!!
出てきたとろろを炊き立てゴハンに…っとかけさせてもらって、いただきまぁす!!!
207侵略族長×亡国王子 4:2005/09/06(火) 20:10:16 ID:lqc+ey/w
>>167
   * * *

 ベッドに放り出しても、王子は怯えた顔一つ見せなかった。それどころかこちらを向き直って更に表情を険しくする。
 よほど気丈なのか。
 湖の国は美しい豊かな国だった。由緒と権威のある王家。その血筋を引く青年だ。
 今は薄汚れているが、銀色の髪も凍った湖のような青い瞳も、透けるような白い肌も、すらりとした体躯も、王家の特徴をすべて備えた完璧な王子だ。
 まだイグニスが若かった頃、何かで王宮に使いに訪れたときに幼かった王子を見かけた。
 荷を一つ落としてしまい、それは王子の足元まで転げて行った。王子は拾い上げてイグニスに差し出した。
「はい、これは、あなたの?」そう言って、微笑んだ。
 天上で生まれた天使が姿を持って現れたのかと思った。その子供が憎い支配者の頂点にいずれ立つ存在だと、帰ってから聞いた。その時に見た姿そのまま、いっそう美しく成長していた。
 しかし国はもうない。かつての湖の国は今やイグニスの領土の一部となった。湖の国の人間が蔑み、使い走りにしてきた砂漠の一部族に喰い尽くされてしまったのだ。
 捕縛され、泥埃に汚れて惨め極まりないはずなのに、まだこれほど気丈に振る舞う。
208侵略族長×亡国王子 5:2005/09/06(火) 20:10:56 ID:lqc+ey/w

 この高慢な鼻をへし折ってやろう。
 捕らえたら手ずから首を落としてやろうと思っていたのだが、これは我ながら良い思い付きだった。殺すだけでは一瞬で終わってしまう。だが王子の屈辱に歪む表情を見れば、祖先から続いた部族の無念も少しは晴れようと言うものだ。
 汚れた衣類の下から現れた胸は滑らかに白い。深層の姫君のような無垢な姿なのに、瞳は敵意に燃え、まるで野生の獣みたいに今にも食いついてきそうだ。
 イグニスがベッドに膝を乗せるとやっと不審そうな表情に変った。
 いくぶん愉快な気持ちになって、イグニスは前をはだけられたせいであらわになった王子の下穿きに手を触れた。王子は驚いたのか体をこわばらせた。
「何を……」
 王子は唸るように尋ねる。本当に自分が何をされるのかわからないらしい。湖の国にも同性での性行為はあったはずだ。よほど清らかなお育ちなのだろう。
 下穿きに手を掛けると身を捩って逃れようとした。両手を後ろ手に縛られているので上手くいかないようだが、暴れられるのは面倒だった。女なら二、三発頬を張れば大人しくなるが、この王子では逆効果だろう。イグニスは考えて王子の腕を縛っていた縄を解いた。
 王子は更に不審そうな顔をし、悪あがきして逃げ出そうとした。が、もちろん許さず、そのまま頭上で両腕を纏めてベッドの柱に縛り直した。戦場ではこの上なく厄介な敵将だったが、一対一ならイグニスにとっては子供を相手にしている程度だった。
209侵略族長×亡国王子 6:2005/09/06(火) 20:11:29 ID:lqc+ey/w

 下穿きを取り去り脚を割る。
 ここに至って王子は表情を変えた。驚きと羞恥とが混じったようなそれに。萎えた性器に触れると体中を震わせる。
 もしかすると王子は……。後宮のどんな女を抱いたときもこんなに興奮しなかった。王子は同性との、どころか、性行為自体が初めてなのかもしれない。
 考えてみれば王子はまだ若い。あれほどまで我が軍を苦しめた将としては幼なすぎるくらいだ。
 かつて自分が滅ぼした国の王子――取り逃がした時は悔しかったが、捨て置くことにした。まだほんの子供だったからだ。
 あのまま成長していたらおそらく間もなく妻を数人目合わされていたのだろうが、国は無くなってしまった。その後も、僅かの間にあれだけの指揮官に成長したのだ。色事にかまけている暇はなかったのだろう。
 なんという愉快なことか。
 これほどまでに憎んだ国の、これほどまでに憎んだ敵将の純潔を踏みにじることができるなど。
210侵略族長×亡国王子 7:2005/09/06(火) 20:12:12 ID:lqc+ey/w

 ならばいっそ。
 イグニスはいったんテントを出ると従者を呼び寄せて秘薬を持って来させた。間諜を捕らえた時に機密を喋らせるための薬だが、もちろん房事に使うこともできる。
 テントに戻ると、王子はなんとか逃げ出そうとして手とベッドを縛っている縄と格闘していた。イグニスが戻ったのを見て悔しそうに唸る。
 イグニスは水を口に含むと王子を仰向けにベッドに押し付けて性器を掴んだ。突然の行動に王子が怯んだ隙に秘薬を王子の口に押し込んだ。そして口付ける。
 思った通り、口付けさえ初めてのようだった。この年齢で初心なことだと感心しながら、口移しに水を流し込む。一瞬遅れて王子の歯が噛み合わされたが、唇を噛まれる前にイグニスは口を離していた。
 そのまま王子の顎を押さえて鼻を摘んだ。しばらくもがいていたが、苦しさにとうとう口中のものを嚥下する。
「何を飲ませた?」
「毒だと思うか? まあ、毒の一種には違いないが」
「……ふん」
 王子は鼻を鳴らす。薬物に対する耐性に自信があるのだろう。長く続く王家の嫡男なら当然のことだ。
 だがイグニスとてそんなことは百も承知だ。秘薬は湖の国にも森の国にもない成分で出来ている。下層とされていた砂漠の民にひっそりと伝わってきた薬だ。
「何をしようと無駄だ。貴様に私の魂を折れないのと同様にな」
「何をしようとか。楽しみなことだ。その口をいつまで利けるかな」
 イグニスは王子を押さえつけて下腹に口付けた。王子はまた体中を震わせた。
「何のつもりだ……! 殺すならさっさと殺せっ」
「簡単に楽になどしてやると思うのか? おまえには死に勝る屈辱を与えてやる」
 言いながら舌と唇で刺激する。
 いっそ苦痛ではなく快楽を与えてやろう。
211侵略族長×亡国王子 8:2005/09/06(火) 20:14:30 ID:lqc+ey/w

 憎い仇に抱かれて悦がらされるのは、この誇り高い王子にはどれほどの屈辱だろう? 男なしでは一日も過ごせない体にして、王子が蔑んだ砂漠の民の、最下層の兵士どもに下げ渡してやろう。
 妻も持てない多くの貧しい兵士たちに端から犯されて壊れて行くのを、湖の国の酒を飲みながら眺めてやるのだ。それはどれほど愉快だろうか。
 王子の性器が薬のためか、あるいは慣れない刺激のためか立ち上がってくる。イグニスはそれを避けて舌を這わせたが、時々唇が掠める。王子の息が荒くなり、口から漏れていた唸り声は次第に鼻に掛かった声に変っていった。
 王子の腰がもどかしげに揺れた。咥えて欲しいのかと嘲弄しようかと思ったが、ここで我に返られるより先に快楽を教えてやるほうが良いと判断して、イグニスは王子のものを口に含んだ。
 王子と違い、イグニスは多くの女と寝たし同じくらいの男とも経験がある。手管は戦の手腕と同じ位巧みだと自負している。
「……ん、あぁ……」
 王子が濡れた声を上げる。薬がよく効いているのか、もう意識は半ば飛んでいるらしい。ここぞとばかりに王子を追い上げると、想像以上にあっけなく達した。
 だがそれだけで許してやるわけはない。ぐったりと力の抜けた体をすくい上げて、後ろの孔に舌を伸ばす。王子が吐き出した物と唾液を塗り込める。舌が感じるのか、後孔に触れる度にビクビクと震える。初めての割には感度がいい。これなら案外すぐに慣れるだろう。
------------------
  ここまで。
212風と木の名無しさん:2005/09/06(火) 20:40:31 ID:Rb6r6qSQ
ハァハァハァ…
王子!お待ちしておりましたー!!
どんどん堕ちちゃってクダサイー
213風と木の名無しさん:2005/09/07(水) 00:49:35 ID:1VtfZq/D
亡国王子タン好みの展開です!
高貴な人ということで騎竹タンとキャラ競合ですね。両方味わえてウマー!

秘書タンまだ〜?続きが気になる。待ってるよ〜!

214風と木の名無しさん:2005/09/07(水) 12:24:49 ID:Xcif5aBf
ガチムチタン素敵すぎます!
これからどうなるんだろう…
ワクテカして待ってます!
215侵略族長×亡国王子 9:2005/09/07(水) 20:15:07 ID:El/5txEd
>>211
 解すために指を入れると、背を反らせて反応する。嫌がっているのかと思ったがそうではないらしい。薬物に耐性があるのが油断になったのだろう。秘薬がよく効いている。
「あ、あ……」
 一度射精した性器も再び立ち始めた。男に排泄の孔を弄られて感じているのだ。
 かつて自分たちの部族を遥か下方に見下していた高貴な王子の堕ちようにイグニスは満足し、同時にかつてないほどの情欲を覚えた。まだそこは解れきっていなかったが、イグニスは体を起こした。
 王子が「あ……」と小さく声を出す。なぜ止めるのかと言いたげに見上げる氷の色の目は薬のせいで虚ろで、それでいて熱を帯びて潤んでいた。
 イグニスは王子の後孔に自身を宛がうと、王子に覆い被さって口付けた。正気なら舌を噛み切られる心配があるためキスはできない。
 だが思った通り抵抗はなかった。替わりに、差し入れられたイグニスの舌に応えるように自らの舌を絡めて来る。初めてらしく技量は拙いが、抵抗がないので素直にイグニスを真似る。
 しばらく王子の口内を楽しんだが、王子が二人分の唾液を飲み込んだところでイグニスは自分の欲望を王子の中に捩じ込んだ。
216侵略族長×亡国王子 10:2005/09/07(水) 20:15:48 ID:El/5txEd

「あぁあ! あーっ!」
 いくら薬に酔っているとはいえ、これは流石にきつかったようだ。声は悲鳴になり、無意識に逃れようと王子はベッドをずり上がった。イグニスは王子の細い腰を捕らえて強引に進んだ。まだ固い蕾は切れて血が流れた。王子自身の白濁と血が混じり、イグニスの挿入を助けた。
「嫌だっ! やめて、やめてーっ!」
 それでも王子は痛みに悲鳴をあげ、潤んでいた双眸は閉ざされて涙を零した。それを見てイグニスの中の薄暗い欲望がますます燃えさかった。イグニスは悲鳴を聞きながら思う存分王子の内部を引き裂いた。
 イグニスは王子の中に一度出し、それが更に動きを助けた。その頃になると王子の悲鳴は再び質を変えた。
「んっ、んう……」
 声を上げ続けている王子の唇の端から唾液が零れる。イグニスはそれを舌で拾うとまた王子に口付けた。
 舌を入れると王子の舌が待ち望んでいたかのように絡みつく。王子の腰が、イグニスのそれに合わせて揺れ始めた。イグニスは口付けを解くと王子のはだけられた胸に唇を移した。小さな果実のような突起は固く尖っていた。口に含んで軽く歯を立てる。
「……やっ……、嫌だ……」
 同じように嫌だと言いながらも、その意味が変わっていることは明らかだった。挿入の痛みに萎えていた腹の間の王子の性器は再び勃起し、彼の快感を伝えるように濡れていた。イグニスはそれに手を添えて擦り上げた。
「あっ、あっ、あ――――っ!」
 王子は二度目の射精をした。同時にイグニスを包んでいた後孔の内の肉が引き攣れるように収縮して吐精を促した。イグニスは遠慮なく彼の内に欲望を吐き出した。
217侵略族長×亡国王子 11:2005/09/07(水) 20:17:48 ID:El/5txEd


 王子はぐったりとベッドに横たわり、眠っていた。短くなった蝋燭の炎が揺れる。どんな夢を見ているのか、あるいは夢など見ていないのか、表情からは計り知れない。
 捕らえられてからあまり眠っていなかったのだろう。疲れと睡眠不足がもたらした眠りは、安らぎではないようだった。時々苦しげに眉を寄せる。
 水差しからグラスに取り、飲み干した。湖の国は良い水に恵まれている。砂漠の民が湖の国に屈していたのはその水のためだ。今やイグニスの手の中にある。
 王子が微かに唸った。薬の効果はまだ切れていないはずだ。微量であればともかく、間諜の自白用の量を飲んだのだ。一度でも体はそれを覚え、切れれば次が欲しくなる。
 正気に戻った王子が自分との情交をどのように悔いるのか、薬が切れた時どんな反応を見せるのか想像するだけで笑いが込み上げてきそうだった。
「ん……、……フォル……」
 そのとき、王子の唸り声に人名が混じった。
 イグニスは首を傾げた。聞き覚えのある名だ。
 ふと、出入り口に気配を感じて、イグニスはテントを出た。
 思った通り、従者がいた。控えの姿勢を取り、これから声を掛けようとしたところだったのだろう、現れたイグニスを見て少々驚いたような表情をした。
 だがイグニスの鋭さに慣れているのか、着崩れた衣装を見て何か察したのかそれ以上のことはなかった。ただ首を垂れ、ひざまずいた。
218侵略族長×亡国王子 12:2005/09/07(水) 20:18:36 ID:El/5txEd

「西翼軍の動きは掴めたか」
「ご賢察の通り、荒地から大峡谷を抜けて進軍中でした。まさか峡谷を抜けようとは、なぜ……、いえ、失礼いたしました」
「良い。なぜ俺が奴らが峡谷を選ぶと思ったのか不思議か。あそこは砂漠でも最も過酷な場所だ。俺たちでさえ滅多には使わない。……だがもし俺なら、相手の虚を突く為には必ず選ぶ」
「すぐに迎撃軍を差し向けます」
「ああ。……これで森の国も終いよ。もっとも、彼の国の最大の武器であった若き将軍が落ちた時から、我らの勝利は決まったような物だったが。行け。そして派手に叩いてやれ。近隣諸国に、我ら砂漠の民……いや、砂漠の国に逆らうとどうなるか、知らしめるのだ」
「はっ!」
 従者は礼をすると早速命令を実行するために下がろうとした。
「いや、待て」
 それをイグニスが引き止める。従者は何かと再び首を垂れる。
 森の国の西翼軍は、東翼軍と違って貴族のお飾りの将軍を戴いていたはずだ。だがイグニスが当たりを付けた峡谷の進軍を選択した将なら、切れ者の上にかなり無茶をする人間ということになる。森の国で二番目に優れた将は、先日まで東翼軍の副官だった男のはずだ。
 西翼軍の指揮官はおそらくその男に変ったのだ。
「指揮官は殺すな。弱らせるのは構わんが、必ず生かしたまま俺の前に引き立てよ」
「は」
 従者は答えて退去した。
------------------
  続きます。
219風と木の名無しさん:2005/09/07(水) 21:08:25 ID:0eU3TjCu
王子ごちそうさまでした。
エロエロ調教楽しみにしてます。
220貝楼の国 1:2005/09/07(水) 22:35:41 ID:Jng8Ed25
FT系陵辱もの。以前別スレSSサイトに投下したものの設定を流用しています(作者は同じです)。


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 背後から呼び止められ、ギルナは振り向いた。呼んだ相手を目で探し、ゆったりと歩む人々の流れの中から
濃緋のマントをまとった男の姿を見つけ出す。今宵の宴の主人だ、と気がついた。たしか、オーディルと言った。
一度、夜会で会ったことがあるが、紹介以上の言葉を交わした記憶はなかった。
 廊下の横にさけて人をやりすごしながら、ギルナは腰をかがめて一礼した。
「お招きいただいて、ありがとうございました。不調法にもごあいさつを欠いておりましたこと、おゆるしください」
「いや、いや」
 鷹揚に笑いながら、オーディルはギルナの肩に手を置き、大きな翼人の彫刻の影へギルナをつれこんだ。
ギルナの護衛は一歩控えたまま、無言で二人の動きを目で追っている。
「美しいお姿を見れただけでも光栄というもの。それはお国の衣裳ですかな?」
「はい」
 まぶたを伏せて、ギルナはうなずいた。首までの金の髪に貝の飾りものを編みこみ、ほっそりした首には
華奢な金の鎖を幾重にも巻いている。衣装はゆったりと足首までもを隠すもので、薄青のローブの裾は複雑な襞が
寄せられて、薄い布には金糸が縫いこまれ、ギルナが歩くたびに淡くきらめいた。
 ローブは肩口から斜めに切れこんで、その下からたっぷりとした袖の襞が肘までを覆っている。白い腕には、
肘から手首まで左右四つの金の環がはめられていた。細身のギルナがそうして豪奢に装うと、美しくもあったが、
その絢爛さがどこか痛々しかった。
「たしかお国は──」
 と、オーディルはギルナの生国を口にした。ギルナは曖昧に微笑する。胸の奥を痛みがはしった。17の時まで
生まれ育ったあの国を離れ、もう二年がたつ。二度と帰ることはないのだろうと思っていた。山脈をひとつこえた
あの国は、今のギルナにとってあまりに遠い。
221貝楼の国 2:2005/09/07(水) 22:36:26 ID:Jng8Ed25
 オーディルはギルナを見下ろして、さも感心したように言った。
「しかし、王子である身でありながら公使として異国に参られるとは、たいへんなものですなぁ」
 一瞬、ギルナは青霧色の瞳をみひらいたが、すぐに笑顔をとりもどした。彼が知らないわけはなかった。ギルナの
公使という身分など、表向きのものでしかない。
 からかわれているのか、さげすまれているのか。それはわからなかったが、ギルナは気がつかないふりをした。
それしかない。何を言われても、何を思われても、ギルナになすすべはなかった。
「勉学のためです。この国にはさまざまにすぐれた学問がありますから。みなさまのご歓待、感謝いたしております」
 頭をもう一度さげ、話を終えようとする。もともとよく知らない相手だ。王室出入りの有力な商人で、
貴族位を持っていることだけは聞いていたが、ギルナは今日の舞踏会にも何故自分が招かれたのか、
よくわからなかった。本当は来たくもなかったのだが、ギルナにこの招待をつたえたのは王室すじの公子の一人で、
それを断ることはできなかった。この国では何一つ、ギルナの自由になることなどない。
 下がろうとするギルナの肩に、オーディルが手を置いた。ギルナが動きをとめる。オーディルは、豪華な
縫い取りのされたマントの肩をギルナの方へ倒した。
「一曲も、踊られませんでしたな」
「‥‥そういったことには、不慣れなものでして‥‥」
「それはいけない。これからも、こうした場所に出ることはあるでしょう? 教えてさしあげよう」
 手がギルナの背中へ回る。指先がゆっくりと背骨をたどって下におりてくる感触に、ギルナは凍りついた。
この手を振り払っていいのかどうかがわからない。
 いつのまにか廊下の人影はほとんど引け、足音ばかりが遠くに消えていく。
 ギルナの沈黙をどう取ったか、オーディルはうなずき、ギルナの肩をかかえるようにして歩き出した。ギルナは
彫刻の影に立つ自分の護衛士をすがるように見たが、赤みの強い髪の男は、何の表情も反応もしめさなかった。
彼は王室から与えられただけの護衛であって、ギルナの味方だったことは一度もない。いつもの無力感が心に満ち、
ギルナは押されるままに歩いた。
222貝楼の国 3:2005/09/07(水) 22:37:01 ID:Jng8Ed25
 絵や彫刻でかざられた長い廊下を途中で折れ、ギルナはその奥の部屋へつれていかれた。応接間のように
飾りたてられ、絹の上掛けがかかった大きなソファが置かれている。
 高い天井を、ギルナはぼんやりと見上げた。天井画に描かれた何かの生き物が彼を見下ろしている。
翼を持つ魚のように見えた。
「お座りなさい。何か飲まれますかな?」
 後ろ手に扉をしめたオーディルがギルナへたずねたが、ギルナは首をふった。
「申し訳ありませんが、何も」
「ふむ」
 男はギルナを上から下までじろりと眺め、歩み寄っていきなりギルナの両手首をつかんだ。身をこわばらせる
ギルナにぴたりと体を寄せ、舞踏の形に手を置かせ、細い腰に腕を回して大きく一歩踏みこむ。
「こんなふうに踊るのですよ」
「やっ──」
 うろたえた声を上げた瞬間、大きく引かれてギルナの体がよろめいた。右足を出して体を支えようとするが、
その瞬間、足を強い衝撃にとられてギルナは床に倒れた。厚地の絨毯に崩れた身を、両手で起こそうとする。
オーディルが感心した口調で言った。
「では、やはり本当なわけだ、ギルナ殿。さぞやご不自由でしょうな」
 立ち上がろうとするギルナの肩をおさえ、左手でローブの裾を大きくめくりあげた。ギルナの白い脚が
あらわになる。ギルナは身をよじったが、強く押されて床に倒され、足を小脇にかかえられて一気に下肢を
むきだしにされた。
「やめて‥‥」
 呻くギルナの太腿が、たっぷりとした布地の下からあらわになる。両の太腿にはなめし革の輪がはめられていた。
ぴたりとはりつくそれは、ギルナの白い肌に奇妙にまがまがしい。両の輪の間に、細い、しなやかな鎖が
張り渡されていた。
223貝楼の国 3:2005/09/07(水) 22:37:38 ID:Jng8Ed25
 ギルナがこの国に来たときに、はめられた輪だ。鎖の長さは歩くことに支障はないが、足を大きく開くことが
できないので、走ったり、馬に乗ったりすることはできない。ギルナの自由を奪い、ギルナがこの国の「人質」で
あることを示す鎖だった。
 そう、ギルナは人質としてこの国へおくられた。この大国と同盟を結びつづけるため、ギルナの国は第二王子の
身柄をさしだしたのだったが、それを運命と思いはしても、ギルナに国をうらむ気持ちはなかった。国のために
役立つことが、王子として育てられた身の役目だとも思っていた。
 ‥‥今でもそう思っているのかどうか、ギルナにはわからない。
 鎖に手をのばし、オーディルは指先で鎖をもてあそんだ。口元に笑みが浮いている。
「まるで、犬のようだな。人を鎖でつなぐとは。ひどいことをするものだ」
「‥‥やめてください‥‥」
 宙に浮いた足をかかえられてまま、ギルナは手をのばしてローブで脚を隠そうとしたが、オーディルがその手を
叩いた。優しいほどの声で、
「あなたの国と、うちの商会とも取引があってね。あなたがお望みなら、いろいろと便宜をはかってさしあげても
いいのだが」
「私は──」
 ギルナは呻いて身をよじった。その勢いのまま、絨毯にうつぶせに返される。
 男を蹴ろうとしたが、脚鎖が邪魔でどうにもならない。下帯に男の手がかかり、ほどきはじめた。
「穀物、硝石、塩。値段をつりあげることなど簡単なことだ」
 下帯が引き抜かれ、下肢は完全に裸にされる。男の手が強く尻をつかんで揉みしだき、ギルナは絨毯をつかんで
首を振った。執拗にもみあげられて、ずんと深い感覚を覚えそうになる。
「やっ‥‥」
「もう誰かにつっこまれてるんだろ?」
 ざらついた声でささやきながら、オーディルはギルナの腰を高く引き上げ、膝立ちにさせた。鎖にはばまれて、
脚は不安定にしかひらかない。舌打ちしながら、唾液で濡らした指をギルナの窄みへねじりこんだ。
「いやああぁっ!」
 ギルナが悲鳴をあげて逃げようとするが、鎖をつかまれて引き戻される。絨毯に爪をたてて腰をよじったが、
容赦のない指が硬く緊張した奥に入ってくるのをとめることはできなかった。
224貝楼の国 5  ↑は4です:2005/09/07(水) 22:38:43 ID:Jng8Ed25
 異物が入ってくる感覚に、息がつまる。
きれぎれに哀願した。
「やめて‥‥おねがい‥‥」
 指が、きつい内側を擦りながら奥まで挿入される。ギルナは痛みに呻いたが、指が引かれはじめると、
ふいに細い声を洩らした。気がついた男が指をとめ、その場所を指先でなぶりはじめる。ギルナは口を手で覆って
声を殺そうとしたが、そこを指でこねるように愛撫されるたび、びくりと体がふるえた。じきに指の下から
声がこぼれだす。
「ん‥‥いや‥‥あ‥‥あぁっ‥‥ああっ!」
 首をそらせて高い声をあげた。ギルナはすぐに両手で口をおさえたが、白い尻がくねった。脚の間に垂れた鎖が
揺れる。腰を後ろからかかえるように支え、ねっとりとした指の動きで奥をなぶりながら、オーディルが笑った。
「いい声だな。国で仕込まれたのか? こっちにきてから覚えたのか?」
「や‥‥くぁ‥‥」
「鎖が邪魔だな。どうやって外すんだ、これ?」
「鍵があるんですよ」
 いきなり低い声がして、オーディルはぱっと振り向いた。ギルナの腰を支えていた手が外れ、ギルナの膝が
横に崩れる。後ろから指が抜け、ギルナは絨毯に顔を押し付けて声をこらえた。ざわつくような喪失感が
下肢を洗う。うつ伏せになったまま、両手で必死にローブをおろし、脚を隠した。
 立ち上がったオーディルの目の前に、革の胴着をまとった剣士が立っていた。招かれた館の中なので今は
長剣を帯びておらず、短剣を腰の後ろに目立たないように吊るしている。赤みの強い髪と灰色の瞳、色の濃い肌が、
この国の生まれでないことを示していた。
 ギルナの護衛士、レウィンだった。
225貝楼の国 6:2005/09/07(水) 22:39:31 ID:Jng8Ed25
 オーディルは目をほそめてレウィンを見た。レウィンは、床に崩れて服の乱れをとりつくろおうとしている
ギルナをちらっと見やったが、口の片方が笑みの形に上がった。
 ギルナが上体をおこし、膝を引き寄せるようにしてオーディルから遠ざかり、身をちぢめた。
 最初に口をひらいたのは、オーディルだった。落ちついた声で、
「鍵?」
「そう」
 レウィンは右手の指にかけた金属の輪を回した。輪にはめられた小さな鍵を見て、オーディルが笑みをうかべる。
「なるほど。‥‥外してくれるか?」
「さて──」
「いやあっ」
 ギルナが呻いた。レウィンへ顔を向け、哀願する。
「やめて‥‥レウィン、おねがいだから‥‥」
「うるさい」
 ぴしゃりとレウィンが言った途端、ギルナが凍りついたように言葉をとめた。逃げ場を探して部屋中を視線が
さまよったが、明かり取りの窓が天井近くにならぶだけで、唯一の扉の前にはレウィンが立っている。
 レウィンはオーディルに顔を近づけた。笑みを浮かべたまま、男の目をのぞきこむ。
「条件次第ですな」
「条件?」
「そう。それを呑んでいただければ、何倍も愉しんでいただけるようにしますよ」
 オーディルは眉をしかめていたが、怯えた様子のギルナへちらっと視線をやった。ギルナは、オーディルではなく
レウィンを見つめ、怯えたように身をすくめている。それを見て、納得した表情をうかべた。
「‥‥お前か。大したもんだな、主人だろう」
「俺は一介の傭兵でね。王室に雇われてるが、こいつに金をもらってるわけじゃない」
 レウィンは笑みを浮かべたまま扉によりかかり、腕組みした。指先に引っかけられた鍵の輪が揺れている。
「ちょっとは愉しませてもらってもいいだろうさ」
226貝楼の国 7:2005/09/07(水) 22:41:40 ID:Jng8Ed25
 オーディルが一瞬黙ったが、すぐに目の奥をきらりと光らせた。
「ふむ。条件とは?」
「サリアドナの方に行こうとしてる知り合いの隊商がある。硝石の取引許可証を一枚分けてくれませんかね」
「‥‥それはまた、随分と高くふっかけたものだな」
 用心するような目になったオーディルへ、レウィンは歪んだ笑みを投げた。
「色んな遊び方ができますよ。勿論、お望みでないのなら俺はかまいませんがね」
「そうは言うが‥‥」
 疑い深そうにつぶやいたオーディルを見て、レウィンはギルナの方へ顔を向けた。おだやかな声で、
「ギルナ。服を脱げ」
「‥‥」
 床に座りこんだままのギルナが蒼白な表情でレウィンを見上げ、顔を左右に振った。レウィンがもう一度呼ぶ。
「ギルナ」
「‥‥いや‥‥やめて──」
「服を汚したくはないだろう? ここで汚して、そのまま城まで戻るか。俺が脱がしてやろうか」
 一歩踏みだした瞬間、ギルナが小さな悲鳴をあげた。逃げようとするギルナへ大股に歩み寄り、レウィンは
金髪をつかんで容赦なく引いた。悲鳴を殺すギルナの体を絨毯の上で引きずり、部屋の中央までつれていくと、
ソファの前のテーブルを足で押しやって空間をつくった。そこにギルナを放り出すと、尻を靴の底で蹴った。
「ほら。俺に手間をかけさせたいか? ギルナ。わかったら返事をしろ」
「‥‥はい‥‥」
 つっぷしたギルナはかぼそい声で呻く。起き上がって、うつむいたままローブの胸元へ手をかけ、複雑な結び目を
ほどきはじめた。重ね着の衣装を一枚ずつ脱ぎ、ふるえる手でたたみながらテーブルの上へ置いていく。
最後の肌着をとり、白い躰があらわになると、足首まで編み上げになっている靴を脱いだ。
227貝楼の国 8:2005/09/07(水) 22:42:44 ID:Jng8Ed25
 手首から肘まで、金の輪が四つはめられている。レウィンがあごをしゃくった。
「全部だ。そいつと、首の飾りも外せ」
「‥‥」
 力なくうなずいて、ギルナは金の輪を外し、首の金鎖を苦労しながら外した。レウィンを見上げる。
 ほっそりとした躰を覆うものは何もなかった。たっぷりとした布地の下からあらわれた裸身の肌は白く、
腕にはめられていた輪の痕がかすかに赤く浮き上がっている。ただ一つ、太腿にはめられた黒っぽい革枷だけが、
ギルナの身につけているものだった。
 オーディルは、暗い興奮を隠せない目でギルナの躰をすみずみまで見つめている。
 レウィンがその表情をちらっと眺め、ギルナに歩み寄って頬をなでた。
「よくできた。いつも言ってるだろう、言うことをきけば優しくしてやる」
「‥‥」
 ギルナはうつろな目でレウィンを見上げ、小さくうなずいた。頭が麻痺したように、何も考えられなくなる。
レウィンの手でくりかえし屈服されられて、それが当然のような気がすることがあった。頭のどこか遠いところで、
抵抗しろと囁く声があったが、もうどうにもならなかった。レウィンに逆らうことを思っただけで体がふるえた。
 何もかもが現実感を失い、全身の力が抜けて気を失ってしまいそうになる。
 それなのにギルナは、肉体の奥に疼く暗い欲望の存在を感じた。人に強いられ、男の目にさらされて、
体はたしかに昂ぶりはじめていた。
 屈辱と、快感と。どちらが自分をおかしくさせるのか、ギルナにはわからない。どちらもギルナにとっては
あまりかわらないものだった。彼を屈服させ、打ちのめす。
 レウィンの手がギルナの髪を梳いた。少しなでてから、髪をつかんで引き、ギルナに膝をつかせる。
腰帯を取ってソファに腰をおろすと、レウィンはギルナへあごをしゃくった。
「ほら、ギルナ」
 膝をついたまま、ギルナはレウィンに近づいた。ズボンの前を開いて中からレウィンの楔を引きだし、
手で数回しごく。そそりたったそれを口にくわえると、いつものように舌をからめてなめはじめた。

---------
続きます。最近プロバ規制が厳しいんで、引っ掛かったらごめんなさい。
228風と木の名無しさん:2005/09/08(木) 01:15:42 ID:nH8NUWHF
貝倭さん、好みのシチュです
続きも楽しみに待ってます
229風と木の名無しさん:2005/09/08(木) 08:51:01 ID:CHaaXCsG
ツボにドはまりです。貝さん!あらゆるシチュが萌〜!
続きお願いします!
230風と木の名無しさん:2005/09/08(木) 17:28:14 ID:jJDAo6zt
>貝楼タソ
GJ!
こういう設定大好きなんで続き楽しみにしてます

…裸に足枷(腿枷?)に異常に萌えました
231貝楼の国 9:2005/09/08(木) 19:08:14 ID:ezK0x/tR
>227の続き
----------

 ぴちゃぴちゃと音をたてながら先端を丁寧になめ、指を回して茎を刺激する。のばした舌で茎全体を
なめあげると、ギルナはためらわずに根元に顔をおしつけ、陰嚢を口に含んだ。左右ともじっくりと
愛撫をくわえていく。
 ソファに座ってギルナの奉仕を受けながら、レウィンがオーディルへ視線を投げる。オーディルは
ギルナの様子を魅入れたように見つめていたが、乾いた唇をなめ、興奮にギラついた目をレウィンへ向けた。
 レウィンがうっすらと笑う。
「サリアドナの取引許可証、一枚。如何です」
「‥‥この一回だけということはないな?」
「勿論」
 ギルナがレウィンの楔を深く含み、頬をすぼめて吸い上げた。端麗な顔をゆがめ、淫靡な音をたてながら
男の性器を含み、淫らな行為に没頭している。レウィンの手が頭を深く押し込んだ。ギルナは喉の奥から
呻きをもらしたが、髪をつかんで頭を上下させられると、口をあけてそれを受け入れた。
 レウィンがギルナの顔を引きおこす。口元から垂れる唾液を拭いもせず、ギルナは絨毯に座りこんだ。
上気した躰はうっすらと汗ばみ、股間のものは硬くそそりたっていた。
 レウィンにそれを凝視されると、体の芯が熱く痺れるような気がした。幾度もくりかえし強いられた行為の、
この先にある快楽を、ギルナの躰は知り尽くしていた。喉がからからに渇く。
 頭を振って、力なく呻いた。この場から逃げ出したい。自分が狂いはじめているのがわかる。
「ギルナ」
 レウィンが、ぽんと膝を叩いた。抵抗の呻きをあげ、ギルナは首を振る。だが、心の奥まで見透かすような
レウィンの灰色の瞳に見つめられた瞬間、頭の芯が真っ白に痺れて何も考えられなくなっていた。
232貝楼の国 10:2005/09/08(木) 19:09:16 ID:ezK0x/tR
 もう一度呼ばれるとギルナは荒い息をつき、のろのろと、だが従順に体をおこした。レウィンは小さく
笑って、ギルナを後ろ向きに膝へ座らせる。太腿に脚鎖をはめられたまま、ギルナは男の脚の上へ座った。
腰の後ろにレウィンの硬い楔がふれ、熱い声で呻く。レウィンが耳元で笑った。
「ほしいか、ギルナ」
「‥‥」
 無言であえぐギルナを背後からかかえ、レウィンはギルナの手に小さな瓶を握らせた。
「ほら」
「‥‥や‥‥」
 ギルナがすすり泣く声を洩らした。レウィンの手がギルナの胸元をすべり、乳首をなぶりはじめる。
強い力に痛みを感じたのは一瞬だけで、つぶすようにこねられ、つまみあげられると、口をあけて喘いだ。
「ああっ‥‥んああ‥‥いやぁああっ‥‥」
「やめてほしいのか? お前の体は、そんなふうには見えないな。いつもみたいによがり狂いたいんだろ?」
 レウィンの舌と嘲りがギルナの首すじを這い、濡れた感触が耳朶をなめあげる。硬くとがった乳首を強く擦り、
爪ではじいた。体の芯まで甘く痺れるようで、ギルナが悲鳴をあげる。レウィンは右手で乳首を責めながら、
左手をのばしてギルナの膝をすくいあげた。二本の脚をまとめて強く折り曲げられ、ギルナの後ろが
はっきりとさらけだされる。太腿をつなぐ鎖がこすれて小さな音をたてた。
 耳元に低い声が囁いた。
「いい子だ、ギルナ。ほら」
 あやすように、体をゆすられる。脚が胸につくほど折り曲げられ、そそりたつギルナの欲望に脚の間の鎖が
つめたくからみついた。それはもう、あふれだす透明な滴りでねっとりと濡れている。
 ギルナは呻きながら瓶のふたを外した。小さな瓶に入っている油を右手の指全体にたっぷりとからめると、
太腿の外側から腕をのばして、持ち上げられた尻の奥をさぐる。さぐりあてた窄みへ指をねじりいれた。
息をつめる。
 その息を吐きながらゆっくりと奥まで指を入れて、目をとじた。睫毛がふるえた。
233貝楼の国 11:2005/09/08(木) 19:10:13 ID:ezK0x/tR
 レウィンに後ろからかかえこまれ、膝を押し曲げられた体勢で、ギルナは自分の奥を慣らしはじめる。
どんどんと執拗に指がうごめきはじめ、金の髪を乱してあえぎながら、指を二本にふやした。敏感なところを
さぐってしまい、喉をのけぞらせる。
「ひぁっ」
 それでも指はとめず、もう一度そこをねぶった。とまらない声をあげながら熱い快感をむさぼって、
自分の指で乱れる。そこに立って自分を見つめる男のことなど、ギルナの意識の外へとんでいた。
ただ欲望と快楽のまま指で奥をえぐり、油に濡れた音をたてながら狭い穴に指の挿入をくりかえす。
男のざらついた指が乳首をこねあげると、泣き声をあげて髪を左右にふりみだした。
 レウィンがギルナの乳首をもてあそびながら、オーディルに歪んだ笑みをなげた。
「今すぐ、誓約の書きつけをいただきたい。それからたっぷり愉しめますよ」
「‥‥わかった」
 男は額ににじむ汗をぬぐいながら、うなずいた。その間も目はギルナの痴態からはなれない。王子の半開きの
唇から唾液がこぼれ、喉元へつたいおちていた。快感を求めて指先が淫らに裡を探った。首が激しく揺れる。
「んあああっ、あっ、ん‥‥く‥‥っ」
「お早くどうぞ」
 レウィンがからかうようにうながした。あわてた顔になって、オーディルは部屋の片隅に置かれた
小さな文机へ歩み寄る。羊皮紙を一枚とりだし、興奮に震える手で羽ペンをつかんで書きつけを
したためはじめたが、ギルナの高い声に思わず目が引き寄せられた。
 ギルナの奥へもぐりこむ指は、三本にふえていた。深く入れたまま、指で中をかきまわすように動かしている。
ギルナの足が宙でばたついた。足先は何かをこらえるように強く曲げられて、時にぴんと反り返った。
 淫らな愛撫をつづける手を、レウィンがつかんだ。手首を握って指を引き抜かせていくと、ギルナが焦れて悶える。
「あっ‥‥いやああ‥‥」
 蕩けるように腰の奥が熱くて、たえられない。背後の男に体を押し付けた。声は媚びるように甘かった。
「おねがい‥‥く‥‥、んあぁ‥‥」
234貝楼の国 12:2005/09/08(木) 19:11:46 ID:ezK0x/tR
「書きつけを」
 レウィンがするどい目でオーディルを見た。ギルナはあえぎながら淫らな哀願を口走り、髪を振り乱して
呻いている。オーディルは荒い息をつきながら署名まで一気に書き上げ、言われるままに日付を入れ、
レウィンに見せた。レウィンがうなずいて書きつけを受け取り、ソファのはじへ置いた。その膝の上で
ぐったりと体を折り曲げ、ギルナが切れ切れに呻いていた。
「たしかに。許可証はいつ出来ます?」
「半月ほど‥‥かかる」
「結構。半月後に取りにうかがいます」
 言いながら、レウィンは両手でギルナの体をかかえあげた。鎖のゆるすところまで脚をひらかせ、
自分の足の間にギルナを引き寄せると、谷間の奥へ怒張をあてた。ゆっくりと、貫いていく。
 入ってくるレウィンの怒張に裡襞が擦り上げられ、ギルナが首をのけぞらせた。
「ああっ‥‥ん、ああああっ!」
 いきなり、奥まで突き込まれた。ギルナが法悦の叫びをあげ、裸の背をくねらせる。腰をつかんでゆさぶられると、
すすり泣く声を漏らして髪を振り乱した。自分のものをしごこうとするが、手首を後ろからつかまれる。
 ギルナが呻いて抵抗したが、やすやすと両手を後ろ手にまとめ、レウィンは革帯でギルナの腕をしばった。
そそりたつギルナの楔の先端から、蜜が次々とあふれだしている。
「ほら。舐めてさしあげろ。得意だろう?」
 ギルナの後ろを突き上げながら、金髪をつかんで顔を前へ押しやった。興奮もあらわにしたオーディルが
ギルナの前に立ち、腰帯を外してズボンをずりさげる。てらてらとした怒張を内から引きずり出すと、
ギルナが首をのばし、ためらわずにくわえた。
 淫らな舌が全体をなめあげ、裏すじを丁寧になぞってから先端をやわらかに含むと、オーディルが呻いた。
ギルナの髪をつかんで、腰を前へ突きだす。ギルナは喉の奥まで含んでから、すすりあげる音をたてながら
頭を引き、先端を舐めはじめた。膨らみを含み、怒張の口を舌で執拗になぶり、舌先でしわのひとつひとつをなぞる。
 荒い息をつきながら、オーディルがレウィンを見た。
「‥‥お前が仕込んだのか」
235貝楼の国 13:2005/09/08(木) 19:13:40 ID:ezK0x/tR
「生まれながらの淫売なんですよ、この王子様は」
 笑みを浮かべ、レウィンはギルナの後ろを突き上げた。オーディルのものをくわえながら、ギルナが喉の奥から
呻きをあげ、愛撫に没頭する。汗まみれの背中にはっきりと紅潮が浮きあがった細い裸体を見下ろし、
オーディルは呻いた。恍惚とした表情のギルナが肉棒を強く吸い上げている。
「‥‥たしかに、な──」
 ギルナの髪をつかむ手に力をこめ、深くへ突き入れた。ギルナが涎を垂らしながら口腔全体へ男のものを
呑み込む。腰を動かしてギルナの口腔を犯していたが、不意に息をつめ、オーディルはギルナの髪を引いた。
 顔にはじけた熱い感触を、ギルナは陶然と受けとめた。熱い腰を男のものが深く突き上げる。
目をとじてあえぐ口元を、顔を汚す精液がつたった。舌をのばしてそれをなめとり、ギルナは首を
狂おしげに前後へゆする。細い腰を強くかかえ、レウィンの動きが激しさを増した。ギルナの腰をゆさぶっては
自分の腰に打ちつけ、つらぬいて、蕩ける奥を凶暴に突き上げた。
「ああっ、ああああっ」
 ギルナの楔からは蜜があふれ、谷間から奥へつたいおちている。ギルナは快楽に溺れた声で体をくねらせた。
脚をひらこうとするのだが、そのたびに鎖が音をたてて張る。白く汚れた口を開けてあえぎ、レウィンの怒張が
奥を擦り上げるたび、強烈な快感に溺れた。自分の指などとはくらべものにならない圧倒的な肉感が満たす。
屈辱も忘れ、誇りも矜恃もかなぐり捨てて、ギルナは腰を振った。
 全身で快楽をむさぼる。奥底からわきあがる愉悦の大波に体の芯が溶けた。
「く‥‥あぁっ‥‥」
 ギルナが苦悶するように眉をよせ、喉をのけぞらせる。短い痙攣が体を抜けた。ふれられていない
楔の先端から白い精液があふれだし、ギルナの下腹部にしたたった。
 レウィンが小刻みに腰を動かし、動きをとめた。ギルナの奥へ精を解放し、荒い息をつく。ギルナの体を
かかえて後ろから欲望を抜いた。ギルナが呻き、汗みどろの体を絨毯におろされると、そのまま床に崩れた。
 レウィンは自分のものをしまい、ソファに置いてあった書きつけを手に立ち上がった。オーディルへ、
馬鹿丁寧な口調で言う。
「どうぞ」

------------------
続きます。
236風と木の名無しさん:2005/09/08(木) 19:21:30 ID:fKo7XZXG
>貝楼タソ
リ、リアルで遭遇しちゃった!!
ツボにはまりまくりです!!
237風と木の名無しさん:2005/09/08(木) 19:23:57 ID:CL4F5YkE
イイ!! 濃厚…淫乱王子様かー…なんつーか外交をセクースの巧拙で左右されそうだ〜
238風と木の名無しさん:2005/09/08(木) 20:18:43 ID:UwmNJk7d
王子様乱れまくりでよいですー!
激しい3P大好物!
239侵略族長×亡国王子 13:2005/09/08(木) 20:52:23 ID:T1XslZkF
>>218
   * * *

 なぜまだ自分は生きているのだろう。
 揺れるテントの天井を眺めながらぼんやりとオクシュはそう思った。
 森の国の王に、彼の娘の一人を妻にどうかと勧められたのはついこの間のことだ。婚儀の日取りも決まっていた。だがまだ彼女の寝室を訪ねたことはなかった。
 国が滅び、落ち延びてからずっと、復讐のことだけを考えてきた。肉体の欲望など目的の前には些細なことに過ぎなかった。まさかそれがこれほど強く自分を縛りつけるとは思いもしなかった。
 飲まされた薬のせいだということはわかっていた。だがその相手が……。
 五年間ずっと憎み続けていた仇の、しかも男にいいように嬲られ、挙句我を失うほど快楽に溺れるなど。
 決してあってはならないことだ。
 それなのに、いまだに自分は死にもせず、仇に飼われるような生を続けている。
 あの日の翌朝、目覚めて最初に自分の舌を噛み切ろうとした。だが隣にはあの男が横たわり、そんな自分をニヤニヤと笑って眺めていた。
「殺してやる」
 舌を噛むのも忘れて、思わずそう口走っていた。両腕を縛り付けられ、体中を男と自分の体液で汚した姿のまま。
「覚悟していろ。そして私の首を即刻はねなかったことを後悔するがいい」
240侵略族長×亡国王子 14:2005/09/08(木) 20:53:02 ID:T1XslZkF

 言うと男はいっそう愉快そうに笑った。
「やってみろ、できるならな」
 イグニスの、目だけが笑っていなかった。砂漠の砂みたいな、薄い茶の瞳だ。背丈と髪の色と年齢はフォルととても良く似ているのに、酷薄そうな瞳の色だけが決定的に違っていた。
 フォルの目は彼の優しさと知性の深さを示すような、髪と同じ漆黒だった。知恵に優れた森の民に多い色だ。妻になるはずだった女性も同じ黒い瞳の持ち主だった。
 だから、自分はまだ生きているのだ。
 テントの、揺れる天井を見上げながら思う。イグニスを殺すため。無事に帰って再びフォルと会うために。
 腹心の部下であり恩人でもあるフォルは、自分が騙されたせいでオクシュが敵の手に落ちたのだと悔いているだろう。フォルのせいなどではない。彼から受けた教えを充分に発揮できなかったオクシュの未熟さと、兵力の差のせいだ。
「う……あっ……!」
 下腹に感じる熱に、思わず声をあげる。揺れているのは天井ではなくオクシュ自身だった。揺らしているのは、イグニス。
 あれから何度こうして貫かれただろう。もう数えるのも面倒になってしまった。いや、数えていたとしても良くわからない。あの薬を与えられると、何も考えられなくなる。
 ただ自分を穿つ灼熱に与えられる快楽に酔ってしまう。
241侵略族長×亡国王子 15:2005/09/08(木) 20:53:35 ID:T1XslZkF

「あ、ああ……! もっと……」
 うわ言のように口から言葉が勝手に零れる。それを聞き咎めた男が耳元で低く言う。
「もっと、なんだ?」
「あー! おく……奥まで……」
「欲しいのか」
 頷く。何度も。
 なぜ自分は憎い仇に抱かれて、仇を欲しがっているのだろう。体は狂ったように男を求めていたが、心だけが変に冷めてそんな自分をぼんやりと観察していた。
 まるで人形にでもなったみたいだ。男を欲する肉の人形。
「ならきちんと頼むべきじゃないのか? いつまでお高い王子様でいるつもりだ」
「ああっ! お願いします。下さい。奥まで突いて……っ!」
「ははは! 堕ちたものだ。麗しの都の王子と呼ばれたおまえがこのようなただの淫乱に成り果てたと知れば、生き残った都の住民はどう思うかな」
「い、言うな……。ああぁあ!」
 イグニスは嘲弄しながら、それでもオクシュの望みどおり大きく中を抉った。強い快楽の波にさらわれ、オクシュは意識を手放した。そうすれば楽になれると本当は知っているのに、最後まで快楽に逆らおうとするのはやめない。それを止めてしまったら。
 自分の誇りが総て失われてしまうからだ。
 そうしたら、もう二度とフォルに顔向けができない。
242侵略族長×亡国王子 16:2005/09/08(木) 20:54:50 ID:T1XslZkF


 国を滅ぼされたとき、オクシュはまだ十四だった。初陣もまだで、突然牙を剥いた砂漠の民になす術もなく滅ぼされた故郷から命からがら逃げ延びた。
 いつか故国と家族、それからオクシュを逃がすために命を落とした多くの家臣たちの復讐を誓って同盟国だった森の国へ逃げ延びた。
 森の王は、オクシュが逃げてきたことを初めは喜ばなかった。
 当然だ。落ち延びた亡国の王族などを受け入れれば、次に戦の標的になるのに充分な理由を相手に与えてしまう。だが森の王の母親、つまり前王の正妃はオクシュの大叔母に当たる人物であり、また結んでいた同盟上オクシュを迎えないわけには行かない立場だった。
 その頃はまだ平和だった森の国に厄介ごとを持ち込んだ疫病神、というのがオクシュだった。いずれどんな理由でもこじつけて砂漠の民は森の国へ侵攻しただろうが。
 そんなオクシュに付けられたのが、当時、二十代半ばですでに森の国一の戦術家であると評判の高かったフォルだった。だがどれほど有能でもフォルは下級貴族の出であり、隣国の王子の世話役に付けられるべき人間ではなかった。
 フォルがオクシュに教えたのは、剣術と乗馬術、それから兵法だった。オクシュはそれを素直に受けた。本来王族が得るべき知識はまったく与えられなかった。しばらく経つと、フォルの方からオクシュに尋ねた。
「王子は、なぜ私の授業を黙って受けておいでなのです」
243風と木の名無しさん:2005/09/08(木) 21:06:24 ID:eegLl5wL
リアルタイム遭遇(・∀・)キター
244侵略族長×亡国王子 17:2005/09/08(木) 21:28:06 ID:T1XslZkF

 知恵深い漆黒の瞳がオクシュを覗き込んだ。オクシュは総て見透かされるような居心地の悪さを感じながら、隠し事は出来ないと観念して素直に答えた。
「森の国の王は、私を厄介者でなくして下さるおつもりなのだと思ったのだ。つまりこの国に必要な人材になるようにと。あなたが私の教師につけられたのはそう言うことでしょう。私は戦で使える人材にならねば」
 フォルは、豊かな黒い髪を背で束ねていた。波打つ髪が一すじこぼれ、彼が頷いたときに額から零れた。
「その通りです、流石は王子」
「……フォル、王子と言うのは止めてくれ。もう国はないのだ。私はただのオクシュだ。それに戦のことを覚えたいのは、私個人の願いでもある。
いつか必ず父母と故国の仇をこの手で討ち取りたい。私は戦士には向いていないから、戦術家になろうと思う」
「王子……いえ、オクシュ様。そこまで考えておいででしたか。では、惜しまずあなたに私の持つすべてを伝えましょう」
 答えて言うフォルの漆黒の目は澄み、何よりも深く美しい色をしていた。
 あの目に見られていると、オクシュは自分に恥じるような行動をとることはできなかった。常に自分を律し、フォルに教えられるすべてを吸収した。
 翌年には砂漠の民が、オクシュのことなど関係のない、東の大陸への通商権に難癖を付けて攻め込んできた。その年のうちに初陣を済ませ、更に翌年には一軍を任された。
 そしてその次の年には、オクシュは森の国一の名将と呼ばれるようになった。
 師匠であるフォルを三年で超えたのだ。だがフォルは悔しがることはなかった。むしろ自分のことのように喜んでくれた。
245侵略族長×亡国王子 17:2005/09/08(木) 21:29:29 ID:T1XslZkF

 オクシュとフォルの東翼軍は連戦連勝を続け、破竹の勢いで次々と近隣諸国を飲み込んでいた砂漠の民の軍の前進を止めた。フォルが側にいてくれれば怖い物は何もなかった。宿願であるイグニスの首取りさえ叶うと思っていた。
 王もオクシュを認め、娘の一人と目合わせると言ってくれた。正直妻を欲したことはなかったが、承諾したのは彼女の目がフォルの目と同じ色だったからだろうか。
 五年の間、フォルに恥じない人間になろうと務めて来た。それに結果が伴っただけだった。
 フォルに恥じない……。
 果たして、今の自分はそう言えるだろうか?
 いつものように男に貫かれ、疲れ果てて眠りに引き摺り込まれるまで泣き喘がされた。どこか遠い所で声が聞こえた。
「良い、そこで話せ。……いや、これはもう「いる」うちには入らん」
 更に遠い場所で、声が「峡谷にて我が軍は大勝利にございます。西翼軍は全滅、仰せの通り指揮官は捕らえた由にございます」と言った。
「そうか。それは何よりだ。あの老いぼれもこれで漸く自分の負けを認めるだろう」
 言葉は頭の中を素通りし、意味を結ばなかった。眠りがオクシュの思考を闇の中に沈めてしまった。
246侵略族長×亡国王子 19:2005/09/08(木) 21:30:05 ID:T1XslZkF

 だが、眠りの中にも安らぎはなかった。
 夢の中でも、男はオクシュを犯した。
 オクシュに圧し掛かり、首筋や胸を吸い上げ、体内に灼熱の塊を捩じ込む。汚らわしいはずなのにオクシュはいつのまにか男に縋り付いている。
 男の黒髪が揺れるのが、目の端に映った。大きな背はオクシュが両腕を回してやっと抱きつけるほど厚い。男が腰を突き上げると、オクシュの口から喜悦の声が漏れた。慌てて唇を噛み締める。声なんか出したくない……。
(思うように、声を……)
 男が言った。
(声を出して良いのですよ。私にあなたの声を聞かせてください、オクシュ様)
 優しい声で。
 幸福感がオクシュを包んだ。
 何を、私は恐れていたのだろう。フォルは優しい。昔から、そして今でも。
 フォルがしっかりとオクシュを抱きしめていた。オクシュも彼を抱きしめ返した。フォルのものを受け入れた場所が悦びに収縮する。フォルは息を荒げて顔を上げた。
 漆黒の瞳が優しくオクシュを覗き込んだ。
(フォル……)
 名を呼ぶと、額にキスをくれた。オクシュは再び彼を抱く腕に力を込めた。
(フォル、愛している。……フォル)
 声に答えるように、フォルの腰がいっそう強く押し付けられた。
「ああ! フォル……っ!」
 夢はそこで途切れた。自分の声で目が覚めたのだ。
247侵略族長×亡国王子 20:2005/09/08(木) 21:30:35 ID:T1XslZkF

 一夜の夢はこれ以上ないほどの幸福をオクシュに与えたが、目覚めるとそれは絶望へと反転した。

 ――私は、まさか、私は……。
 久しぶりにイグニスが隣にいない朝だった。テントには窓が一つだけあって、そこから光が差し込んでいた。眩しい午前の光の中でオクシュは頭を抱えていた。
 イグニスに与えられ続けている屈辱の日々が見せた夢だったのだと、自分に言い訳をすることもできた。
 しかしオクシュは既に気付いてしまったのだ。

 ――私はフォルに抱かれたかったのか……。
 薄汚い欲望が彼を汚すような気がして、オクシュは胃の中身を戻した。だが胃は空で、胃液が僅かに流れた程度だった。涙さえ出なかった。もう枯れてしまったのだろうか。

------------------
  続きます。途中時間があいてしまいました、すみません。
248風と木の名無しさん:2005/09/08(木) 23:00:55 ID:wB9HB7a7
族長×王子
鬼畜展開の中のちょい甘、切なさがイイ!!
この後グレードアップするだろう鬼畜展開がいっそう楽しみ〜!
温厚で包容力のある副官のキャラも好みだー!
249風と木の名無しさん:2005/09/09(金) 00:27:32 ID:xqylj+WH
最近はステキ王子が豊作でよいですな
どう絡むんだろフォル…
厨設定そのままのも見たいけど、
同スレ596みたいのもイイ!
250狭い部屋:2005/09/09(金) 16:30:34 ID:cXZOC15t
男は失神した青年を抱えあげてもう一度石の床まで連れて行った。
白い肌に伝って乾いた陵辱の痕跡を冷たい水をぶちまけて洗い流す。
そうされても青年が目覚める気配はない。ぴくりとも動かない
死体のような青年の体を適当に洗ってやった男は濡れることには
構わずびしょ濡れの青年を再び抱えあげた。ここ暫くで青年の体重は
ひどく減っている。食事が満足に取れないこともそうだが、著しいのは
筋肉の衰えだろう。
男は無表情に青年を毛布の上に投げ出した。途端、背を打って青年が
大きく咳き込んだ。その拍子にせっかく与えてやった餌を吐き戻し
喉を詰まらせて「グェッ」と無様な呻き声を上げる。
嘆息した男は青年の背を一度掌で殴りつけるようにした。それでもまだ
詰まったものが取れないらしく青年が声にならない声で唸る。
仕方なく餌をやっていた時のように唇の端から口内に指を突っ込んで
肉の欠片を舌の奥から取ってやった。苦しいのか暴れていた青年が
それが取れると途端に男の指を思い切り噛み締める。
容赦なく男は報復した。側頭部への拳はかなり効いたようで、青年は
カッと息を吐いて横倒しになり、そのまま動かなくなった。
男はやっと静かになった室内でのろりと腰を上げ、青年から少し離れた
場所に腰を下ろした。
服は乱れ、ズボンには汚れが染みついてひどい有様だったが
ここに見てくれを気にするような人間はいないので男は構わなかった。
手にしたのは青年の物だった資料のファイル。それを、噛まれて皮膚を
破られ、血に汚れた指先がめくる。
ほとんど日課のようになった資料相手の読書だったが、正直に言って
気が進まないこともあり、とうに読み終わっていても良さそうなもの
だったのに未だにかなりの数が手つかずで残っている。
251狭い部屋:2005/09/09(金) 16:31:19 ID:cXZOC15t
薬を使われ、理性を失った状態で闘わされて血と肉の塊になった動物や
人間の写真など見ていて楽しいものではない。
計画の全貌を文字という冷めた記録媒体を通して見てしまうと
男の中にはますます青年に対する恨みのようなものが募っていく
ばかりだった。何故こんな愚かしい真似をしたのかと思わずにはいられなかった。
若いのに理知的で、自分を理解してくれ同志と呼んでくれた青年に
男は過度の期待を抱いてしまっていたのでなおさらだった。無論、それが
自身の過剰な思い入れによるものだと頭の片隅で理解はしていたが
この状況で誰かを恨まずにいられるほど男はできた人間ではない。
男は苛々しながらページを捲っていく。ファイルの中身などもはや殆ど
読んでいなかった。そのファイルが終わって次の冊子に手をかけ、
そこに目を落としてふと男の苛ついた指先が止まった。
開いた冊子はあの日の特進に関連するものだったのだ。日付が
入っているので間違いない。
思わず顔を寄せた男は一心不乱にそれを読み始めた。
束ねられているのは、あの日、呼び出された兵達へ出された例の
口頭質問の回答を書き込んだ書類だった。履歴や特筆すべき戦功などと
共に問われたことと回答が並んでいる。
短くまとめられた他の人間の書類を飛ばし気味に見ていった男は
自分の名前の書かれた書類を見つけてまた手を止める。
男の名、年齢、所属、家族構成、履歴、戦功。そうしたデータが並ぶ。
下部に目を移せば質疑応答の欄があった。一種のメモ書きのような
ものだったのだろう。少々綺麗すぎる筆跡が紙の上を滑っている。
その文字を見ていると、今更彼が貴族の血を引いていると噂されて
いたことを思い出す。
252狭い部屋:2005/09/09(金) 16:32:21 ID:cXZOC15t
『点呼問題なし。』『負傷兵の救助を希望。』『偽らず答える。』
『火器の不足を指摘。』『戦闘を好む。戦争は嫌う。理論がある。』
書き留められているのはそんな内容だった。確かにそんなことを
答えたのを今もはっきりと覚えている。
あの特進が全ての始まりだったのだ、と男はひび割れた唇を引き結び
冊子を握る手に力を込めた。メモは更に続いていく。
『死亡率90%の戦場と回答。躊躇の様子はない。実験要員には出来ない。
この人材は惜しい。洞察力、戦闘力、情報力、いずれも申し分ない。
もっと早くに取り立てることが出来ていたら或いはこの戦況にさえ
変化を呼び込むことが可能だったかもしれない。』
ペンを持つ青年の手は震える様子もなく、ひたすらに流麗な筆致で言葉を
綴っているが語調は事務的なものから感情的なものに切り替わっていた。
男はハッとしてまだ蹲ったまま動かない青年を振り返る。
青年と男が直接言葉を交わしたのはあの時が最初で最後だ。その短い
たったあれだけのやりとりの中で、青年はこれほどまでに男を買って
くれていたのだった。
それなのに男はその信頼に応えることもなく戦場を放棄して
研究所からの部隊を止めることもかなわず、青年を攫ってこうして閉じこめ
犯し、傷つけて罵ることしかしなかった。
青年はあの軍を、男を勝たせるために敢えて戦場を捨てて
実験に身を投じたというのに。そうとも、きっと彼は戦えるものなら
戦場に出て戦いたかったのだろう。そうでなければ何故、躊躇いなく
死亡率の高い戦場を選んだ男を同志と呼んでくれる。
しかし何もかもの責任を青年に押しつけて男がしていたことといえば
躾と称して青年を打擲し、欲望で彼を傷つけてただ肉欲に耽っていた
だけだった。
253狭い部屋:2005/09/09(金) 16:33:20 ID:cXZOC15t
そう思うと手が震え出す。冊子を握りしめた男は食い入るように、
青年がもう失ってしまった言葉という想いを読み進める。
『この男こそ我が同志。今の軍を憂い、戦争を終わらせる為に戦争が
出来る人間だ。例え人ならぬ所行、かの実験にて我が体朽ち、
命尽き果てようとも、この男が』


突然、視線が横滑りした。衝撃を受けて昏倒した男の体の上に
青年が飛びかかる。
ほんの一瞬の油断。それも青年自身が、かつての青年がもたらした
言葉による油断。男は気がつかなかった。
伏せていた青年が顔を埋めた毛布の隙間から男を窺っていることにも
じりじりと彼が距離を詰めていたことにも、そして先程の
嘔吐とその処理の際に、前歯を貫いていたあの金属が青年の歯を砕き
外れてしまったことにも、気付いては居なかった。
手から書類が滑り落ちる。起きあがろうとした男の頭を踏みつけて遮った
青年が喉笛に砕けた歯で食らいついた。犬歯が肌を突き破って肉に埋まる。
血はまだ溢れるほどは出ない。そのまま青年が渾身の力を込めて
首を大きく仰け反らせた。鎖が耳障りな激しい音を立てる。
その動きは決して満足の行くほどのものではなかったが、男の喉笛を
食い千切るには十分だった。
嫌な音をさせて裂ける。血しぶきが吹き上がり青年も男も鮮血を浴びて
深紅に染まった。
「カ、ハッ」
男は目を見開いたまま青年の足に蹴り倒されて床に沈んだ。その肩に
青年が再び食らいつく。服の布は流石に噛み千切れず、だが獲物を
食い散らす獣のように青年は首を振るう。
254狭い部屋:2005/09/09(金) 16:34:20 ID:cXZOC15t
お陰で男の体は左右に揺さぶられて血が更にあちこちへ飛び散った。
もしもこれが戦闘中だったら、男はこれしきの怪我で即座に戦闘不能に
陥ることはなかっただろう。戦場というのはそういう場だ。
骨が折れていようが、内臓がはみ出していようが、目が見えて
いなかろうが銃さえ持っていれば戦えるのだ。
だがここは違う。ここはただの、獣の巣だった。
傷を押さえようとした手さえ自らの意のままには動かず、またそれが
出来たとてこの血を止めることは不可能だっただろう。
失血と共に急速に体温が失われていき、男の目から光が消えていく。
青年はまだそこかしこへ牙を立てていた。歯が砕けていることも
彼には気にならないようだった。もしかしたら男と違って、青年にとっては
ここも戦場と同じだったのかもしれない。
激しく揺すり動かされた男の目の前に、血染めになった冊子があった。
空虚な目に文字が映る。


『我が体朽ち、命尽き果てようとも、この男ある限り我が軍は
墜ちはしない。我が志は同志の手によって必ずや新たな時代へと
受け継がれていくだろう。
我が軍の栄光と限りない繁栄を願って』


けれどもう、男の目は文字を追いはしなかった。
青年が綴った遺書のようなその言葉を読む人はいないまま
その紙は男の血によって真っ赤に塗りつぶされ、綴られた文字は
もう二度と誰にも読めなくなった。
255狭い部屋:2005/09/09(金) 16:36:50 ID:cXZOC15t
それから二日たっただろうか。それとも三日、あるいはそれ以上の
昼夜を過ごしたかも知れない。どのみち部屋の中にはもう
時間の移り変わりを意識することの出来る者はいないのだから
幾つの夜を過ごそうとも構いはしない。
堅く閉ざされたきりの扉を、隻腕の少年が懸命に叩いていた。
「准尉殿!准尉殿!」
片腕しかないことがもどかしいといった様子で叫び、扉を叩く。
もう一人の少年も一緒だった。二人は扉の前で彼らを助けてくれた
あの軍人を呼び続ける。
けれど中からは何の物音も聞こえては来なかった。内側から錠を
かけられたこの扉は、武器も持たない彼ら如きに蹴破れるほど
弱くもない。中の音も外の音も通さない。開けることは、出来ない。
だが、きっとそれで良かったのだろう。

丁度その頃、狭い部屋を満たすように広がった血の海の中央で
倒れ伏した男の胸に横たわった獣が末期に小さく喉を鳴らし、
ゆっくりと目蓋を閉じていった。



256狭い部屋:2005/09/09(金) 16:38:52 ID:cXZOC15t
>253-254にグロ注意を入れ忘れました。

黒々レスで埋め尽くして申し訳ない。まとめサイトへの収録はご容赦下さい。
スレまたがってのお付き合いありがとうございました。
257風と木の名無しさん:2005/09/09(金) 16:39:47 ID:yjlhIE9w
リアルタイム初遭遇キター!
乙です。ご馳走様でした。
258風と木の名無しさん:2005/09/09(金) 16:51:40 ID:D+ugIXPE
う〜ん! すんごいよかったよ!! こういうラストも大好きなんだ。
解り合える機会を永遠に失ったことを後で知って、その時にはもう全てが手遅れ…ウットリ〜
退廃ステキチク、ごちそうさまでした!!
259風と木の名無しさん:2005/09/09(金) 17:05:25 ID:tO2M4g/p
狭い部屋タソ乙!!
不幸せなんだけどそれだけじゃない何かがあったよ。
ありがとう。
次作があるなら禿しく気体。
260風と木の名無しさん:2005/09/09(金) 17:36:47 ID:DdeDvMO/
お疲れさまでした
すんげーよかったです
ホントに大好きです
261風と木の名無しさん:2005/09/09(金) 18:41:56 ID:3AVoJfsy
乙!
追っかけてじっくり読みました。
冊子の下りでじわぁっと来ました。
すんげえ萌えました。
262風と木の名無しさん:2005/09/09(金) 19:44:11 ID:cg040fgJ
狭い部屋さん、お疲れさまでした!

私は悲しい終わりの物は好まないんですが…これは違ったです。
段々と終演が見え始め、もどかしい思いがして心が重く悲しいのに、
終わりの言葉を見ると何故かすっきりする様な思いでした。
決してやっと終わったから、とかじゃなく…何と言えば伝わるのだろうか。
これで二人は言葉を交わし、分かり合えるのかも知れないと言う安堵感、それだと思います。
共に天国…否、地獄にて、彼らは言葉を交わす事が出来ると思うと、
悲しみの中に希望を見た様な気持ちです。


投降時、色々あって大変でしたでしょうが、キチンと終わらせて下さってありがとう。
何も言わずに見てるだけでしたが、この先どうなるか、が
ずっと気になっていたので…本当に嬉しかったです。
お疲れさまでした。

乱文がありましたら申し訳ない。
また気が向きましたら是非投下して、作品を拝見させて下さい。
263風と木の名無しさん:2005/09/09(金) 20:00:31 ID:hfs0G2+6
静かに綺麗に終わった…
乙でした!
264風と木の名無しさん:2005/09/09(金) 20:18:31 ID:lkrusviG
。・゜゜・(ノД`)・゜゜・。

乙でした…
切なすぎる。
こんな時代じゃなけりゃ、そのふたりいい友人同士になれたんだろうね。
すごく切ない余韻。ありがとうございました。読めてよかった。
またいつか作品拝見したいです。
265風と木の名無しさん:2005/09/09(金) 21:26:30 ID:KAcwi6tN
狭い部屋さんお疲れ様でした…
読んでて泣けてきたよ
266風と木の名無しさん:2005/09/09(金) 23:52:49 ID:9o5/i3HI
狭い部屋の職人さん
本当にお疲れ様でした。
ラストの展開、特に最後の一文は感動しました。
最後まで終わらせて下さって本当に有難うございます。
267秘書マイナス:2005/09/09(金) 23:53:28 ID:1hcezChU
勤務時間6投下分

『人の口に戸は立てられぬ』の諺を、常磐、利根川、鹿島、野田の四人は身をもって実感していた。
どこから伝わったか朝から社内では昨夜の乱痴気騒ぎの話題で持ち切りだった。昨日まで気軽に挨拶を交わし、雑談に興じていた同僚達が4人を遠巻きにして声を潜め耳打ちしている。目を合わせようともしない。噂は尾鰭を付けて広がって、収拾がつかない有様。
−何のつもりだ?香月!−
嵌められたと知った常磐は可愛さ余って憎さ百倍を実感した。顔を見たら即殴り倒す。泣こうが喚こうが構うものか。
拳を白くなるほど握りしめ部屋に入る。
ここは雰囲気がちょっと違った。ピリピリした嫌な感じの慌ただしいざわつき。出社した四人に気付いた課長が常磐を呼び付けた。
−またその話か?−
昨夜から何度も同じやり取りを警察関係者を始め、ホテルや、自社のお偉いさんに何回繰り返したか。
チラと向かいの席に目をやった。まだ香月は出社していない。
「何でしょう?」
出来るだけ平静を装う。課長はオロオロしながら尋ねてきた。
「香月の事、何か聞いてないか?」
「知りません」
「今朝、これが私の机上に・・」
辞表と書いてある。差出人は香月亮。激昂する常磐。
「あのガキ!」

268秘書マイナス70:2005/09/09(金) 23:54:24 ID:1hcezChU


香月が消息不明になって一ヶ月が過ぎようとしていた。
利根川がなし崩しに香月から引き継いだ地区で、契約書を上げてこない取引先はウチと似たり寄ったりの事業を新規展開した『水科ケミカル』に全て持って行かれていて大打撃を受けた。
オレ達はあの日以来集まるのを避ける様になり疎遠になっていった。
特に利根川とオレ。あの情交が元でいま離婚の調停中だそうだ。奥さんの後ろにホテルの従業員が控えていてはごまかしようがなかった。
最も言い訳出来まい。最初から男を強姦しに夜中にホテルに車を走らせたのだから相手が香月だろうがオレだろうが大差は無い。
四月一日を以って三人は他営業所に異動になり、オレは噂の発祥地に独り残される事になった。

何もかも失ったオレに駄目押しするかの様に『依頼料』も回収出来なくなった。皆『前の若い人が四月から必要なくなる。なんなら課長に問い合わせろと言われた』と口を揃えて言う。
収入源を絶たれたお陰で元妻への慰謝料、養育費、計20万の支払いが滞りそうだ。

全て香月亮の仕業。
−こんな奴だと思わなかった、イれ込んでいたオレが馬鹿だった−

突然携帯がメールの着信を告げる。
−香月亮から−

269秘書マイナス71:2005/09/09(金) 23:54:55 ID:1hcezChU


「ご無沙汰してます、常磐さん」
交差点の角の喫茶店で常磐と向かい合っているのは
『四月一日付入社の水科ケミカル社長秘書・香月亮』
かつてオレが愛して止まなかった男・・・
注文したアイスクリームとアイスコーヒーがテーブルに置かれると香月が口を開いた。
「どうです、仕事の方は」
−お前のせいで散々だ!−
「全然だよ」
「常磐さん程のやり手が?それは残念・・・そうそう貴方に見せたい物があるんですよ」
テーブルに乗せられた写真にはこの世の春から転落したあの日が切り取られていた。息が詰まる。
−これが在るということはやっぱりお前が仕組んだのか!?−
頭では解っていても心は一縷の望みを捨て切れていなかった。胸をえぐる様な痛みが常磐を襲う。
写真をわしづかみにするとライターで火を着け灰皿に棄てた。
「・・・完璧に終わったな、明日にでも水科ケミカルにネガの始末料を振り込んでおくからそれで勘弁してくれよ。」
席を立つ常磐を香月が制した。

「まだ取引は始まっていませんよ?」

270秘書マイナス72:2005/09/09(金) 23:56:17 ID:1hcezChU


「何だと?」
常磐が怒気を含めた口調で返すと、香月が座れと促して口を開く。
「この画像を柏商事の取引先に送信されたくなかったら毎月、新規の顧客リストをウチに頂ける様に便宜を図って下さい。毎月20万で買い取ります」
「ッ・・・テメエ!」
「今すぐ決めてください。YESかNOか?あと30分で社に戻らないと美和さんに送信されてしまいます。あの人、僕の彼女らしいから何でも僕の言う事きいてくれるんですよ」
香月はそれだけ言うとまたアイスクリームを食べ始める。
「えげつない真似しやがって」
「貴方が僕の躯に教え込んだ事でしょう?」
艶を含めた声が癪に障る。
パシャ
常磐がグラスの水を引っ掛けた。香月の顔が、服や髪が濡れる。滴を拭おうともせず立ち上がるとアイスコーヒーを掴み常磐の額に叩き付けた。コーヒーにまみれ、切れた額から血を滲ませる常磐に香月が言い放つ。
「僕は飼い犬が手に噛み付く事を好まないんですよ」
そのまま常磐の胸倉を掴み立ち上がらせる。吐息を感じ合える距離で囁いた。
「やっとあいつ等から貴方を引き離した・・・あれほどやめてと言ったのに無理矢理僕の心に居座った貴方を簡単に手放すものか!・・・今から僕が御主人様だ」

271秘書マイナス73:2005/09/09(金) 23:57:18 ID:1hcezChU


−3年後
昔のテナントビルの一角とは打って変わって小さいながらも自社名義のビルに水科ケミカルは場所を移していた。
香月が社長室に急いでいる。先程、スポンサーとの利鞘を巡る攻防で、相手を言葉で捩伏せた快感に酔いながら社長室のドアを開ける。
「ご苦労様、香月。どうだった?」
成人式にしか見えないスーツ姿の若社長、水科光が椅子から立ち上がり声をかけた。
「まぁまぁですよ」
歩み寄りながら答える。
「謙遜を・・しかしよくやった。じゃあ約束のご褒美だ。もっとこっちに来い」
光が手招きした。近付き抱き締める様に腕を廻す。
「あぁ!」
突然、香月の膝が折れ自分より背の低い光にしがみつく恰好になる。光がご褒美のバイブのスイッチを入れたからだ。
潜んでいた無機質な凶器が香月の中で暴れ回る。
「ウクッ・・ア・・ア!」
「駄目だ、触るな」
既に刺激を求めて昂ぶる自らを慰めようと伸ばす手を掴まれた。
「昨日は同じ事、香月が言ったんだぜ?今日はオレの番だ・・・早く脱げよ」
光が香月の手を肩から外すと膝をついて机に寄り掛かり腰を揺らしながら喘いでいる。指が縺れてボタンを外せないでる香月に光が声を掛けた。
「今日、常磐さんが見えたぜ」
272秘書マイナス74:2005/09/09(金) 23:58:31 ID:1hcezChU


ビクンと香月の躯が反応する。絶頂を間近に感じていた表情が一瞬で硬くなる。
「・・・そうですか」
3年前に柏商事の内部資料を要求したとき、常磐からも条件を出された。
『香月とは遭わないようにしてほしい』と。
アレ以来一度も顔を見ていない。
光は知っていて言うのだ。
スイッチを切り右手で顎を支え仰がせると接吻してくる。
「泣くな、香月・・・今日は珍しくお前の事、元気か?って尋いて来たよ」
「そう・・・」
常磐の名前を聞いて昔のツマラナイ事を思い出した。「光君は・・・僕の何処が好きなんですか?」
「何処がって・・・好き嫌いなんてないだろう?自分のモノに」

光の答に初めて自分の欲望のカタチを知った。
僕は御主人様の所有物になりたかったのだ。あの時、常磐は肝心なところで躓いた。やはり自分の御主人様は水科光以外に有り得ない。
「ほら、可愛がってやるから早く脱げよ。
いま親父も喚んだから、お前も存分に愉しめ。好きだもんな、ヤられながらヤるの。本当に有能だよ・・・ウチの変態秘書さんは」
「クククッ・・・ありがとうございます」

−しばらくは此処も安泰だ。クビにならない程度に働いてやろう−



273秘書:2005/09/10(土) 00:02:41 ID:pmqsXfBB

長々とお付き合いいただき有難うございました

連載中の作者さんたちがんばってください
新しい神様もお待ちしています

274風と木の名無しさん:2005/09/10(土) 00:11:48 ID:ssKAnYiU
秘書タソ!!!お疲れ様!
275風と木の名無しさん:2005/09/10(土) 00:23:21 ID:42/Oxw9k
秘書タソ乙! 飼い犬タイプの秘書タンか〜でも腹黒…
276貝楼の国 14:2005/09/10(土) 00:45:50 ID:GFFRpq16
>235の続き
--------

 精液にまみれて崩れたままのギルナを、オーディルはギラついた目で見ていたが、レウィンにたずねた。
「‥‥鍵は?」
「ああ、あれはもう少し後の方がおもしろい。さっきみたいに、後ろからやってごらんなさい、
よがりまくりますから。腕はほどきますか?」
 ギルナの手首は後ろ手にしばられたままだ。オーディルは首をふった。
「いや。このままでいい」
「見えるような傷や痕はつけないでください。殴ったり、鞭で打ったりされても困る。あとはどんなふうに
愉しんでもらっても結構。当然のことですが、秘密は守っていただきたい。価値がなくなったら、
お互い、困るでしょう?」
「‥‥ほかには? 誰か、いるのか、こいつを抱くやつが‥‥」
「あなただけですよ。俺のほかにはね」
 暗い笑みを浮かべたレウィンを見つめていたが、オーディルもにやっと笑って、ギルナへかがみこんだ。
仰向けにころがすと、ギルナは精液のこびりついた顔を天井へ向け、焦点のあわない瞳をみひらいたまま
呻いた。天井に描かれた奇妙な生き物の姿をぼんやりと見上げる。翼のある魚。大きな目が自分の裸身を
見つめているような気がした。
 膝でギルナの顔をまたぎ、オーディルが硬くなった楔でギルナの唇をなぞった。ギルナが口を大きく開き、
長くつきだした舌を肉棒にからめて唾液の音をたてはじめる。オーディルが腰を下げ、ギルナの口へ欲望を
突っ込んだ。
 レウィンは手に入れた書きつけをあらためて上着の内側へしまいこみ、腕を組んで壁によりかかった。
 オーディルは執拗にギルナの口を犯しつづけている。物静かで端正なギルナが男のものをくわえて
淫靡な舌使いを見せているのが、たまらないようだった。時おり喉の奥までつきこまれ、ギルナは舌を
つかって従順に奉仕をつづけた。
 レウィンの口元が笑みに歪む。何一つ知らなかったギルナが、今やどれほど体に教えこまれたか。それを
見るのは、常にレウィンにとって悦楽の瞬間だった。誇り高い彼を、二年かけてここまで堕とした。
心も、体も。ギルナは、ここが底だと思っているかもしれない。
277貝楼の国 15:2005/09/10(土) 00:46:43 ID:GFFRpq16
 たっぷりと時間をかけてから、オーディルはギルナの口から欲望を引き抜いた。ギルナは青霧色の瞳を
ぼんやりとさまよわせている。かがみ込んだオーディルがギルナの乳首をなめると、細い声をあげた。
ねっとりと舌先でこね、歯を立てると、びくりと体がふるえた。
「ああっ‥‥」
 声をたてて体をくねらせる。胸元全体をオーディルの舌が這いまわり、汗まみれの肌は男の唾液で
濡れひかった。ギルナは愛撫のひとつひとつにあえぎ、性感をさぐられると悲鳴をあげて肌をふるわせた。
「感じやすいな」
 脇腹をかるく吸うと、ギルナが身悶えた。体がはね、後ろ手にしばられた両手の指が絨毯をかきむしる。
顔をあげて笑ったオーディルへ、レウィンがうっすらと微笑した。
「言ったでしょう。生まれながらに淫売なんですよ」
 オーディルが指の腹でゆっくりと乳首をこねあげると、ギルナがすすり泣いた。オーディルの愛撫は
執拗で、ねばっこく、ギルナの感じるところをさぐりあてては責め上げる。全身が愉悦に波打った。
男の手が太腿の内側にすべりこみ、ギルナは脚をひらこうとしたが、鎖がびんと張った。焦れた足が
絨毯をかき、膝を立てて腰をくねらせる。
「ほしいか」
 脚のつけねから精液のすじがこぼれる太腿をなぞりながら、オーディルが囁いた。ギルナが必死に
首を縦に振って、切れ切れに哀願する。
「ほしい‥‥おねが‥‥い‥‥ああっ!」
 硬くたけっている欲望を、オーディルの手が握りこんだ。それは、ギルナが放った精液に汚れている。
全体をなであげてから、口先を指の腹でやさしくなぶると、ギルナが全身をふるわせた。
「ひいぁ‥‥、ああっ‥‥」
 腰がくねって、汗が肌から吹きだしてくる。精液にまみれた指を唇にさしこむと、唾液の音をたてて
自分の精液を吸い上げ、喉を動かして飲んだ。乱れに乱れたギルナの姿に、オーディルがニヤリとする。
「たしかにな」
278貝楼の国 16:2005/09/10(土) 00:48:01 ID:GFFRpq16
 床に座ってソファにもたれかかり、ギルナを引き寄せると、後ろから腰をかかえあげた。ギルナが
呻きながら体をそらせ、オーディルの肩に頭をのせ、自分で腰を浮かせた。奥からレウィンの放った
残滓がしたたりおちる。オーディルがギルナの尻をつかんでぐいと左右にひろげ、男の精液に濡れた
そこを容赦なく貫くと、ギルナは法悦の声に喉をのけぞらせた。
 完全に沈めて、オーディルは熱い息をつく。
「中も淫乱だな。‥‥かわいい顔をして、お前は恥知らずだ」
 後ろから貫かれたギルナが腰をゆすろうとするが、鎖が邪魔で脚をひらけず、体がささえられない。
焦れた呻きをあげながら、背後の男へ全身を擦り付けるように悶えた。レウィンの精液がオーディルの
それを濡らして、ギルナが動くたびに湿った音がした。
「ああっ、くっ、やっ‥‥」
 後ろから回った手がギルナの欲望をしごきだす。ギルナは体をくねらせた。口元にオーディルが
左手を寄せると口をあけ、さしいれられた指を執拗になめはじめた。時おりすすり泣きながら指を吸い上げ、
身悶えして呻く。足の指が絨毯にくいこみ、かきむしるように動いた。
 レウィンが無表情に歩み寄り、ギルナの脇にかがみこむ。膝をかかえるよう手で合図され、
オーディルは後ろからギルナの膝をかかえあげた。
 レウィンは、ギルナの太腿の革帯にあいた鍵穴に鍵をさしこみ、鍵を外して、帯を取る。ギルナが
身悶えたが、がっちりとかかえこまれた脚を動かすことができずに呻いた。レウィンはもう片方の脚鎖も
外し、ギルナの頬を手の甲で軽くはたいた。
「どうだ? ほかの男も気持ちいいだろう、ギルナ?」
「ん‥‥く‥‥」
 ギルナの目が一瞬焦点を帯びたが、オーディルが腰をゆするとすぐに忘我の顔で喘ぎはじめた。
レウィンは小さく笑って鎖を拾い上げ、元の場所へ戻る。腕組みしてギルナを眺めた。
279貝楼の国 17:2005/09/10(土) 00:49:06 ID:GFFRpq16
 オーディルは数回ギルナをゆさぶってから、脚を絨毯へおろす。ギルナが待ちかねた声をあげながら
脚をひらいた。脚をいましめていた鎖はなく、思うさまひらく。その瞬間、途方もない解放感が波濤の
ように押し寄せ、ギルナはすすり泣きながら腰をくねらせた。ときはなたれた感覚が体中に満ちあふれる。
 ギルナの全身が痙攣して奥を貫くものを強くしめあげ、硬い感触と張った形のすみずみまでもを
はっきりと感じた。体の芯が撃ち抜かれたようだった。快感をむさぼりながら限界まで脚をひらく。
体がしなり、口から淫らな声がほとばしった。
 やがて声は途切れ、ぴんと反り返った全身から汗が吹きだし、開けたままの口から唾液がこぼれおちた。
 オーディルが動きをとめ、眉をよせた。息をつめて全身に力をこめていたが、長い呼吸を吐きだしながら
レウィンを見上げた。
「‥‥たしかに。これは凄いな」
 ギルナはまだ絶頂にいるようだった。声もなくのけぞり、時おり肌がびくびくとふるえた。後ろから
腰をゆるく揺すると、後ろ手にしばられた体を狂ったようにくねらせはじめた。膝で体を支えて腰を
上下させ、湿った音をたてながら男の楔を奥へ深く求めた。
 ギルナの髪をつかみ、オーディルは体を前に倒す。後ろからのしかかって腰をかかえ、激しく突き入れた。
顔を絨毯におしつけ、膝をひらいてかかげた腰を振りながら、ギルナは貫かれるたびに悲鳴のような声を上げた。
「ああ‥‥ひぁあ‥‥っ‥‥! んあぁっ‥‥!」
 オーディルが後ろを突き上げ、呻きながらギルナの背中へつっぷした。ギルナの奥へ熱いものがはじける。
荒い息をつきながら、オーディルは手をのばしてギルナの楔をしごいた。ほとんど間を置かずにギルナは
男の手の中へ射精し、絨毯に崩れ折れた。
 ひくひくと悶える体から欲望を引き抜き、オーディルは荒い息をつきながらギルナを見下ろす。
汗と精液にまみれ、上気した全身を波うたせたギルナの目はみひらかれていたが、ほとんど焦点はあって
いなかった。
280貝楼の国 18:2005/09/10(土) 00:49:58 ID:GFFRpq16
 後ろ手にいましめられた手の中から、小さな貝殻のボタンが絨毯に落ちた。快感のさなか、すがるものを
探した指が男の胸元から飾りボタンを引きちぎっていた。
 オーディルは身をかがめ、ギルナの精液にまみれた手をのばす。頬に白濁した粘液をなすりつけると、
ギルナの体がふるえ、ぼんやりとオーディルを見たようだった。
「ごちそうさま、殿下」
 オーディルが笑みを浮かべて囁く。ギルナは焦点を失った瞳でオーディルを見上げていたが、やがて
その目に涙がもりあがり、白く汚れた頬をつたいおちた。唇をひらいた恍惚とした表情のまま、涙だけが
瞳から次々とこぼれおちた。


 人の声が近づいてきて、ギルナは体をこわばらせた。レウィンの胸に顔をおしつけ、瞳をきつくとじる。
レウィンの腕がギルナをしっかりと抱き上げ、ほとんど揺らさずに運んでいた。
「どうなさったんです。お帰りが遅れたようですが」
 城内にある書庫の司書の声だ、とギルナは悟る。レウィンが一礼する気配があって、男はおだやかな声で
答えた。
「あちらの館の主人にワインをすすめられて、少しすごしてしまったようでね。気分がお悪いようですよ」
「それはそれは。真面目な方ですからね、少しは羽目を外されたほうがいいですよ」
「ギルナ様に御用でしたか? お起こししてみましょうか」
 ギルナはじっとしたまま、恐怖に凍りつく。そんなことになったらどうしたらいいかわからない。
 クスッと笑いがきこえて、相手が言った。
「結構ですよ、かわいそうに。出直します。ギルナ様のお国の本が手に入ったので、お見せしようと思い
ましてね。お大事にと、お伝え下さい。明日は頭痛に苦しまれるかもしれませんが」
「お伝えしておきましょう」
 足音はレウィンとすれちがって、遠ざかっていく。ギルナはほっと息をついたが、言われていた通り
目はとじたままでいた。すぐにレウィンはギルナをかかえて部屋に入り、ソファへギルナの体をおろす。
281貝楼の国 19:2005/09/10(土) 00:50:45 ID:GFFRpq16
「いろんなところで男をたぶらかしてるんだな、お前は」
「‥‥そんなんじゃない‥‥」
 呻いて、ギルナは身を起こし、ソファにぐったりとよりかかった。全身が重い。快感をむさぼり
男にむさぼられた体はどうにも言うことをきかず、心は麻痺したように何も感じなかった。何かを考える
ことができない。痛みも苦悶を感じなかった。ギルナはただ、信じられないほど疲れ切っていた。
 ギルナにかぶせていたマントをはがし、レウィンは疲弊しきったギルナの顔をのぞきこむ。
「お前は気がついてないだろうがな。たとえば今日のあの男、一度紹介されただけだとお前は言ってたな?
その時にそそられて、ずっと機会をうかがってたらしいぞ。お前を抱こうとな」
 ギルナの顔をはたいた。
「お前は、自分で誘ってるんだよ」
「ちがう‥‥」
「どうだろうな?」
 くすくす笑って、レウィンはギルナの頬をなであげた。ギルナは光のない目でレウィンを見上げたまま、
うつろな表情はうごかなかった。
 レウィンは身を起こしてテーブルの上へ脚鎖を置く。鎖の音にびくりと身をふるわせたギルナを見下ろした。
「こいつは今日はもういいだろう。眠る前に体を洗ってこい。そのまま寝るってんなら別だがな」
「‥‥」
 ギルナはどうにか起き上がった。精液をあびせられた顔は館を出る前に洗ってきたが、体は水で拭った
だけだ。肌も、体の中も、汚れきっている気がした。重い体をひきずって隣りの続き部屋へ入る。寝台の
おかれた寝室で、窓辺の一画が石床の水場になっている。たがが打たれた木の浴槽はからだった。
服を脱ぎ、髪と耳の飾りもすべて取ると、低い浴槽をまたいで中へ入る。
 手桶をとって横の大きな水がめから水をすくった。口をゆすいで、体を流すと、石鹸をとって泡立てた。
力なく木の底にすわりこんで、ギルナは体中を洗いはじめた。
 肌に石鹸を泡立て、両手で体中を洗っていく。髪も洗い、また石鹸を泡立てた。ぼんやりとした表情のまま、
ギルナは念入りに肌を洗った。
282貝楼の国 20:2005/09/10(土) 00:51:35 ID:GFFRpq16
「いつまで洗ってる」
 レウィンの声がして、おどろいたように顔をあげた。はじめて、自分がずっと洗いつづけていたことに
気づく。浴槽の底は流れずに溜まった石鹸の泡だらけだった。
「‥‥」
 茫然と見下ろして、そのまま動けない。レウィンが手桶をひろってギルナに水をかけ、泡を流した。
髪に残った泡も手早く洗い流し、立たせて、体をもう一度流す。ギルナはふらついたが、腕を引くと、
浴槽をまたいで出た。
 レウィンが濡れた全身を拭って寝着を着せかける。まだ湿りけが残った髪を拭いはじめると、されるが
ままになっていたギルナがふいにレウィンの手を払いとばした。よろめいて、壁を背に立つ。肩で息をつき、
はりつめた眸でキッとレウィンをにらみつけた。青霧色の瞳は怒りと憎悪にギラついて、全身に手負いの獣の
ような緊張がみなぎっていた。
 落ちた布を無言で拾い上げ、レウィンはギルナへ歩み寄った。ギルナは全身をふるわせながら、まばたきも
せずレウィンを凝視している。手をのばしてその髪を丁寧に拭い、レウィンはギルナの肩に手を回した。
「さわるな!」
 叫ぶギルナをレウィンが引きずるように引き寄せ、抱き上げて寝台へ運んだ。冷えた体をくるんで毛布を
巻き、ふるえつづけるギルナを腕の中へ抱き寄せる。髪をなでた。
「いいから眠れ、ギルナ」
283貝楼の国 21:2005/09/10(土) 00:52:29 ID:GFFRpq16
 ギルナが身をよじってのがれようとするが、レウィンの腕は力強く、ギルナの体はまるで言うことを
きかなかった。ギルナは情けなさにすすり泣く。レウィンに優しくされることに耐えられなかった。
それなのに、つたわってくる男の体温にすがりそうになる。こごえるように冷たい体をあたためはじめる
レウィンのぬくもりを、心地いいと感じてしまう。
 レウィンは時おり、気まぐれにギルナへ優しくした。明日になればまるでこんなことはなかったように、
ギルナを物のように冷酷に扱うだろう。この男は、ギルナのことなど何とも思っていない。それが
わかっていても、一瞬のぬくもりに望みをかけてしまいそうだった。
 ギルナにとってこれ以上に憎い男はいないのに、ギルナがすがれる相手もレウィンしかいなかった。
この異国の中で、ギルナがよく知る相手はレウィンただ一人だけだ。ギルナを貶めるのも、引きずり
落とすのも、腕に抱いて支えるのも、レウィンだけだった。
「はなして‥‥」
 呻いたが、レウィンは何も言わずに髪をなでている。すすり泣くギルナの声はやがて途切れ、ふるえの
とまった細い体から力が抜けた。静かな寝息をたてはじめたギルナを寝台に横たえ、肩口まで毛布を
引き上げてやると、男は部屋を出ていく。
 扉をしめる寸前、寝顔を振り向いて、かすかに笑った。


--------
続きます。
284風と木の名無しさん:2005/09/10(土) 01:23:51 ID:Fec+BbU5
やばい
面白いです>貝楼
285風と木の名無しさん:2005/09/10(土) 01:26:05 ID:vAr+bnye
秘書タソ乙かれさん!
水科息子と常盤の間で揺れる香月たそにハァハァさせてもらいますた。
GJ!!
286風と木の名無しさん:2005/09/10(土) 01:42:32 ID:BQ1E6eFN
狭い部屋が最初から読みたい…。
前の投下は何thだっけ。
287風と木の名無しさん:2005/09/10(土) 01:46:12 ID:42/Oxw9k
>286
まとめスレのしおりを見るといいYO!
288風と木の名無しさん:2005/09/10(土) 01:52:22 ID:tCXV+Ufi
age
289風と木の名無しさん:2005/09/10(土) 02:11:12 ID:1vWMChmq
秘書さん、長い間楽しませてもらってありがとうございました!
常磐タソも、揺れる香月タソも、終わってしまった事も、切ない!
290風と木の名無しさん:2005/09/10(土) 02:58:09 ID:rzR8cibi
Sッ気Mの秘書さん、面白かったですよ。
乙でした!

貝楼さん、鬼畜責めの合間の優しさって最高の鬼畜です!
続きも期待してまつ。
291騎竹:2005/09/11(日) 02:21:07 ID:LZZ0/qGd
>>131-137続き

湯殿で、鈍色の首輪をした数人の男に身体の隅々まで丹念に磨かれた僕は、
屋敷の二階にある最奥の部屋の前に連れていかれた。
他とは一線を画した重厚な扉が、その部屋が屋敷の主のものであることを雄弁に物語る。
「連れて参りました」
僕の傍らに立つ男が、芝居がかった調子で告げ、無骨な手で扉を開けた。
ラウルの趣味なのか、それともラウルの前の館の主の趣味なのかはわからないが、
扉の風韻に違わず、洗練された調度品で統一された、落ち着いた雰囲気の部屋だった。
男の影からそっと室内を見回すと、暖炉の側の豪奢な肘掛け椅子にラウルの姿があった。
先ほどまで纏っていた黒い上着を脱ぎ、胸元を緩めた白いシャツでくつろぐ姿は、
なかなかに風格があり、部屋のそれに負けていない。
ラウルは僕たちを一瞥すると、案内の男に素っ気なく命じた。
「そいつを置いて持ち場に戻れ。呼ぶまで誰も来るなと伝えろ」
男はラウルの指図どおり、僕を部屋に乱暴に押し込むと、
一礼してそそくさと退出してしまった。二人きりになった部屋に、薪のはぜる音が響く。

「何をしている、ここへ来い」
低い恫喝するようなラウルの声に促され、扉の前で俯いたまま立ちつくしていた僕は、
おずおずと暖炉の前まで歩を進めた。
「カッツエのでは、少し小さいか」
袖からはみ出した僕の腕を見やり、ラウルが呟く。
僕に付けられたセツという名が、犬に与えられる最も安直な名であるならば、
カッツェは猫に付けられるべき名前の代表格といえた。
おそらく先ほど見た少年が、そのカッツェなのだろうと、僕は根拠のないままに確信する。
犬と猫。
性奴という聞き慣れない言葉よりも、
この対をなす二つの名前が、己の今の立場を嫌と言うほど自覚させた。
(僕は、彼と同じ立場の……奴隷)
目の前で行われた濃厚な口づけが鮮やかに脳裏に蘇る。ぞわりと背に怖気がはしった。

僕は無我夢中で叫んでいた。
292騎竹:2005/09/11(日) 02:22:03 ID:LZZ0/qGd

「思い出してラウル、僕はウィル。ウィルフリートだよ」

肘掛け椅子の側に跪き、僕はラウルの腕に必死で取りすがった。
「子供の頃、僕たち一緒に遊んだよね、裏の森で、屋敷の庭で。
 よく顔を見て。どこかに面影が残ってない? お願い、ラウル思い出して」
震える声で懇願する僕の顎にラウルの腕がのび、顔をあげさせられた。
ラウルの冷徹な眼差しが僕の顔に注がれる。
(お願い、思い出して)
ラウルの濃い茶色の双眸を、僕は祈る思いで見詰め返した。
どれくらいそうしていただろうか。
ふいにラウルの表情が緩んだ。
「おまえ……本当に俺が覚えていないとでも思ったのか?」
顎を掴んでいた手を放し、ラウルは僕の頭を軽く小突いた。
「ラウル?」
半信半疑でラウルを見上げた僕の頬に触れ、ラウルは呆れたように苦笑した。
「自分の容姿に無自覚なのも大概にしろ。こんな顔が世に二つとあってたまるか」
「……ラウル……本当に?」
「ああ、久しぶりだな」
緊張に強ばっていた身体からへなへなと力がぬけていく。
僕はぺたりと地面に座り込み、安堵の息をついた。
(冗談だったんだ)
昨晩からのラウルの言動は全て、僕をからかっていただけだったのだ――そう思った。
「ひどいよラウル、僕は本気にして……」
言いかけた僕の唇を指でなぞり、ラウルはもう一方の腕を僕の後頭部に回した。
「随分と美しくなったな」
息がかかるぐらいまで間近に僕を引き寄せ、ラウルがそう囁く。
「大人になったおまえを何度も夢に見た。だが……想像以上だ」
頬に触れるラウルの手が妙に熱い。
あまりに近すぎる距離に、戸惑いの視線をラウルに向けた刹那。

僕の唇は塞がれていた。
293騎竹:2005/09/11(日) 02:22:49 ID:LZZ0/qGd

何が起こったのかわからなかった。
いや、わかってはいたが、心がそれを認めるのを拒否していた。
己の唇を塞いでいるものが、ラウルの唇だと信じたくなかった。
だけど、唇に触れる感触は紛れもなく、口付けのそれで……。
(きっとこれは悪ふざけの続きなんだ。ラウルは僕をからかってるだけなんだ)
だが、無理にそう思いこもうとした僕の心を見透かすかのように、
驚きで無防備に開いたままの歯列を縫って、ラウルの生暖かい舌が差し込まれた。
慌てて身を捻って逃れようとするが、後頭部を押さえられ身動きできない。
口腔を這う生暖かい舌の感触のおぞましさに全身が総毛立つ。
無我夢中でラウルの胸を拳で叩くが、ラウルの行為は弱まるどころか、
かえってより深く貪るように僕の口腔を犯していく。
奥に逃げた舌は、ラウルの舌に難なく絡め取られ、
飲み込めない唾液が口の端をこぼれ落ちた。

「ひどい……どうして、こんなこと」
永遠かと錯覚しそうな程の長い長い口付けの後、
唇を開放された僕は、肩で息をしながら掠れた声で訴えた。
だが僕の非難の眼差しに対し、ラウルはわざとらしく目を見開いてみせた。
「どうかしたのか、セツ」
(セツ?)
耳を疑った。
さっきは、覚えていると言ってくれたのに。
僕のことをウィルフリートだと認めてくれたのに。
なのに何故、懐かしそうに笑ってくれたその顔で、久しぶりだと言ってくれたその口で、
セツなどという蔑称で僕を呼ぶのか。
「確かに俺は、おまえがウィルフリートと呼ばれていた頃を知っている」
ラウルの指が僕の頬をなぞる。先程は気にならなかった行為なのに、今は肌が怖気立つ。
「若様、若様とちやほやされ傅かれていた頃のおまえをな。だが、それが何だ?」
驚愕に顔を歪めた僕を見、ラウルの濃い茶色の瞳が、満足げに細められた。

「昔がどうあれ、今のおまえは俺に買われたただの犬。セツという名の性奴隷だ」
294騎竹:2005/09/11(日) 02:23:22 ID:LZZ0/qGd

「『精一杯働きますので宜しくお願いします』……か。あれは傑作だった」

ラウルが座る肘掛け椅子の傍らの床に、呆然と座り込む僕を見下ろしながら、
奴隷市場の舞台で僕が発した言葉を、ラウルはわざとらしく再現してみせた。
「大陸一と謳われる性奴の競りで、汚れなど知らない無垢な顔をして、
 色に慣れた好事家連中の情欲を、ああまで上手く煽り立てたのだからな」
色めき立つ客の舌なめずりが聞こえただろうと、ラウルは揶揄するように嗤った。
「古着一枚の恩の為に、性奴としての奉仕を客に誓ってみるとは健気なものだ」
違う。僕はいやいやをするように首を振った。
そんなつもりはなかったのだ。僕はただ……。
「思い出話はこれぐらいにして、そろそろ『精一杯働いて』もらおうか」
再びラウルの腕が僕にのばされる。
「待って、ラウル、お願い待って」
反射的に僕は、その手を振り払っていた。
「知らなかったんだ僕は、あの競りが……性奴の……だったなんて」
性奴という言葉すら知らなかった。ただの奴隷の競りだと聞かされていたのだ。
僕のような非力な者を果たして買う人間がいるのかと訝しむ僕に、奴隷商は言ったのだ。
力仕事だけが奴隷の仕事ではないのだと、
寒さの厳しい北方の国では、別の用途の奴隷も求められるのだと。
必死の面もちで僕がそう訴えると、ラウルは低く嗤った。
「寒い日は人肌で暖めるのが一番だろう? 合っているじゃないか」
床で震える僕の前に屈み込み、ラウルは僕を抱き寄せた。
「昔のよしみだ。セツ、おまえに選ばせてやる」
怯える僕の顔を見詰め、ラウルは獲物を捕らえた肉食獣のように獰猛に嗤った。
「床で四つん這いで犯されたいか、椅子で座位で貫かれたいか、
 それともベッドで優しく解してから挿れて欲しいのか、どれが希望か言ってみろ」

絶望と恐怖で、胸が真っ暗に塗りつぶされていく。
ほんの一瞬前に、久しぶりだと笑ってくれた幼馴染みは、もう何処にもいない。
今、僕の目の前にいるのは、懐かしい面影を残した――見知らぬ獣(けだもの)だった。
<ここまで>
295名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 02:32:13 ID:faVhlF63
乙!GJ!ブラボー!
296名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 02:46:27 ID:K62EfKDQ
はやくぅ
297名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 03:15:26 ID:e/Sk7KQ1
キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
続きを思うと萌え逝きそう。
騎竹さん乙です!
298名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 09:30:04 ID:R8u8dBbk
そ、そんなどれか選べだなんて…!
3つ全部キボンハァハァハァ
乙GJ!!
299名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 12:05:17 ID:HzXG9lGT
ラウルったら…(*´д`)ハァハァ
300名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 12:41:13 ID:M/TuxPB7
ホッとしたのも束の間、大ショックなピュアピュア元王子が、どう汚されてくのか楽しみw
301名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 13:22:29 ID:kqqmqF4g
続きが気になる……(*´д`)ハァハァ
302名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 20:05:17 ID:aUDydTLG
騎竹タンGJ!!
リアルでキターって叫んだのは初めてです!!
303風と木の名無しさん:2005/09/12(月) 01:09:11 ID:FSWAzlAL
あげ
304風と木の名無しさん:2005/09/12(月) 11:47:41 ID:i4zXfYrR
き、騎竹タソ(・∀・)イイ!
朝から萌えまくり…どうしてくれよう!
305風と木の名無しさん:2005/09/12(月) 20:43:41 ID:nMB6989/
あげ
306貝楼の国 22:2005/09/12(月) 21:57:19 ID:q/7ftu61
>283の続き

------------
 城内でオーディルに出会ったのは、五日後だった。
 ギルナは城付きの竪琴師から教えを受けている。竪琴師の部屋で手ほどきを受け、自室に戻る途中の
廊下で、男はギルナの前へ現れた。
「先日は大変楽しかったですよ」
 そこは謁見室へと続く大廊下も近く、通りすぎる人々の数も多い。慇懃に身をかがめて自分へ
微笑みかけるオーディルの顔を、ギルナは茫然と見上げていたが、おずおずと会釈を返した。礼儀は
身に叩きこまれている。だが、体の内側に悪寒と怖気がはしった。
 背後にはレウィンがいるが、それを振り向くこともできない。どうしたらいいのかわからないまま
立ちすくむギルナへ近づき、オーディルは細い肩に手を置いた。ギルナがびくりとふるえる。
その手の楽器を見下ろし、
「竪琴もされるのですな。いずれ、我が館の宴でご披露願いたいものです」
「‥‥」
 ゆっくりと、オーディルが歩き出した。肩を押され、ギルナも一歩ずつこわばった足取りで歩き出す。
オーディルの指がかすかにうごめくたび、服の下をじかにさわられているような生々しい感覚がはしって
ギルナは息をつめた。生乾きのかさぶたから血が吹きだすように、思い出さないようにしていた屈辱が
一気によみがえる。脚がふるえ、肌の奥がざわめいた。吐き気と快感を同時におぼえていた。
 何もかも、なかったことにはできないのだと、ギルナは悟る。目をそむけていればそれがなくなると
いうわけではない。肌に刻まれた蹂躙の記憶も、淫楽に溺れた自分の体も。見ないよう、考えないよう
にしていても、それはまぎれもない現実だった。逃げられない。
「これから夕刻まで、お暇でしょう。馬車を見せてさしあげましょう。少し街を散歩されませんか?」
「‥‥ですが‥‥」
 ギルナはかぼそい声でつぶやいた。城から許可なく出ることはできない。だが、背後からレウィンの
声がした。
「王城主管にはご許可いただいております。五の刻までに御戻り下さいとのことです」
307貝楼の国 23:2005/09/12(月) 21:58:22 ID:q/7ftu61
「‥‥」
 茫然とした目をさまよわせたが、ギルナはレウィンを振り向くことはできなかった。見なくても
レウィンがどんな目をしているのかわかる。ただ平然と、野良犬でも見るような目でギルナを見ているに
ちがいなかった。
 レウィンが物のようにギルナにオーディルを売った、今さらそのことが心をたえがたい痛みでえぐる。
自分が何に傷ついているのか、ギルナにはよくわからなかった。レウィンに何かを期待することなど
とうにあきらめたつもりでいたのに。
 オーディルに導かれるままに大階段を降り、城の中門を出て馬車道の方へと力なく歩いた。あたりは
陽の光に満ち、にぎやかなざわめきと人々の足音がギルナの耳には遠くきこえた。周囲の人々へ向けて
悲鳴をあげそうになる。
(たすけて──)
「段がありますよ。足元にお気を付けて」
 男の丁寧な声が耳元で囁いて、ギルナを一段低い地面へ導いた。脚の間で揺れる鎖の存在を強く感じ、
ギルナは力なくうなずく。その鎖こそが、ギルナがこの場所でどんな存在なのか示している。誰もギルナを
救うはずなどなかった。
 レウィンの陵辱がはじまった頃、ギルナは誰かにそれを訴えようと思ったが、結局できずに終わった。
ギルナが思いつめた気配を感じたのか、ある夜、レウィンは笑いながら言った──「どこに証拠がある?
それに誰が気にする? お前が誰と寝ようが、この国の人間は誰も気にしないだろうよ」唇を噛む
ギルナをふたたび執拗に愛撫しながら、男は耳へあたたかな息を吹きかけた。「それにお前は言えるのか、
自分が男につっこまれてよがりまくったって?」
 ギルナの足が、地面にはりついたようにとまった。オーディルが顔をのぞきこむ。
「どうなさいました?」
「気分が‥‥気分が悪いんです。部屋で休みたい」
 ギルナは青ざめた顔でつぶやいた。ふらふらと元来たほうへ歩いていこうとする。その耳に聞き覚えの
ある声がした。
「ギルナ様?」
 ギルナがぱっと声の方を振り仰いだ。道に沿って一段高くなった石積みの壁、その腰壁に片手をかけ、
頭上から城の司書がギルナを見下ろしていた。目が合うと微笑して、
「やはり。お珍しいですね、お出かけですか?」
308貝楼の国 24:2005/09/12(月) 21:59:10 ID:q/7ftu61
「馬車で街を一回りね」
 オーディルがやわらかな声で答え、ギルナの肩に置く手に力をこめた。
「気分がすぐれないそうなので、外の風にあたられるのもよいかと思うのですよ」
「ああ、それはよろしいでしょう。いつも城にこもっておられますからね、確かに少々顔色がお悪い。
いってらっしゃいませ」
 裏のない微笑を向けられて、ギルナはこわばった笑顔を返した。悲鳴をあげそうな自分をこらえる。
(たすけて──)
「それでは」
 オーディルと司書は会釈をかわし、レウィンへうなずきを投げ、最後にもう一度ギルナへ微笑んでから
司書は歩き去っていく。黒衣の後ろ姿を、ギルナはうつろに見つめた。
(たすけて‥‥)
「さあ、参りましょう」
 男の手がギルナの背中を押し、ギルナは力なく歩きはじめた。


 オーディルの馬車は二頭立てで屋根は優美な曲線を描き、黒く塗られた車体に銀の窓枠と飾り鋲が
打たれていた。大きく、美しい車輪の車軸も木の軸に銀色の螺鈿細工がほどこされている。馬は二頭とも
黒馬で、陽の光をうけて絹のようなたてがみが濡れ光っていた。細かな浮き彫りがほどこされた馬車の
扉をあけ、オーディルはギルナへ笑みを向けた。
「どうぞ」
 馬車の座面はギルナの腰ほどの高さがある。扉の脇にレウィンがかがみ込み、指を組んだ両手のひらを
上に向けた。
 うながされたギルナは歩み出て、レウィンの手のひらへ足をのせる。馬車の入り口を掴んで均衡を
とりながら手の上へ立つと、レウィンが用心深く立ち上がり、ギルナの体を持ち上げた。相当の力が
必要だろうが、レウィンはたくましい腕にさしたる力をこめたようにも見えなかった。
309貝楼の国 25:2005/09/12(月) 22:01:28 ID:q/7ftu61
 レウィンの手を踏み台に、ギルナは馬車の中へ足を踏み入れる。中も外におとらず豪奢に飾られ、
黒緋の布が全体にはりめぐらされた壁に銀の燭台受けがとりつけられていた。座席は緋色の布がたっぷりと
使われ、美しい襞が足元まで流れ落ちている。ギルナは頭を低くして歩み入り、奥の座席へ腰をおろした。
二頭立てにしては大きめの馬車だが、やはり横幅は狭い。そのかわりなのか座席の奥行きは深く、
ゆったりと腰をかけてもまだギルナには余る感じだった。目の前は美しく浮き彫りがほどこされた板で
区切られて、御者の姿も外も見ることが出来ない。板に小さな扉のようなものがあり、おそらくそれを
開けて御者に指示を伝えるのだろうが、今はとざされていた。
 オーディルが踏み台を使ってギルナの後からのぼってくると、横に腰をおろした。外からレウィンが
扉をしめる。馬で馬車の後ろをついてくるのだろう。これまで馬車で出かけた時も、常にレウィンは
護衛として従ってきた。
 車内には淡い光がさしこんでいた。窓はやはり緋色の薄紗で覆われて、光もほのかに赤く染まっている。
オーディルがギルナへ微笑した。
「街を走る時に、窓を開けてはいけないそうですな。顔を見られてはならないとのことで。高貴な御方は、
いろいろと大変だ」
「‥‥」
 男の声は奇妙に親身で、嘲られているのかどうかギルナには判断ができなかった。ギルナは確かに
街なかで顔を見せてはならないと命じられている。馬車の窓にも紗をおろさねばならないし、道を歩く場合
には頭からヴェールをかぶせられる。滅多に街へ出ることなどなかったが、たとえ出たとしても、
解放感を味わうことなどできなかった。
 ガタンと衝撃があって、馬車がゆっくりと走り出す。揺れが少ないのにギルナはおどろいた。馬車の
こしらえの見事さと言い、美しい黒馬といい、オーディルの財力のほどが想像される。先日招かれた館も
たいへんに大きなものだった。
「ギルナ殿」
 オーディルが手をのばし、ギルナの左手を取った。手首から肘まで、ゆったりとした袖をまくりあげ、
白い肌を指でなではじめる。
「あなたがそのつもりならば、私はあなたを助けてさしあげられる」
310貝楼の国 26:2005/09/12(月) 22:04:08 ID:q/7ftu61
 ぼんやりとした目で、ギルナはオーディルを見やった。男が何を言い出したのかわからない。一瞬、何も
せずにこのまま帰してくれるのかと思ったが、それにしては腕を這うオーディルの指はあまりにも執拗だった。
「あの男からあなたを解放してさしあげますよ。‥‥あの、生意気な、傭兵あがりの護衛士。あなたを
売りとばして平然としている」
「‥‥」
 ギルナは淡い睫毛の下からオーディルを見て、無言でまばたいた。レウィンの取引を呑んでギルナを
犯した、その当の本人が言うには唐突な言葉だ。虚しいと思ったが、それを口には出せなかった。
オーディルはそんな様子のギルナを見つめて満足げにうなずく。
 馬車がとまった。御者が何か話している声が、ぼんやりと遠くから聞こえてくる。城門を抜けるのだろう。
ふたたび馬車の車輪がおだやかなきしみを上げ、前へすすみはじめた。紗を通して馬車の中を照らす光が
一瞬かげり、また明るくなる。
「ギルナ殿」
 手首をつかむ手に力がこもり、オーディルは抱き寄せたギルナの体に手を這わせはじめた。ギルナが
その手を払おうとする。
「やめてください」
 逆の手が服の上からギルナの脚の付け根をまさぐった。強い刺激を与えられて、ギルナは身をよじったが、
狭い馬車の中で動きは自由にならずに深い背もたれへ押し付けられ、斜めに組み敷かれていた。
たくしあげたローブの中へさしこまれた男の手が、太腿を這い回って下帯の内側へふれる。直につかまれて、
ギルナが小さな悲鳴をあげた。
「大きな声を出すと、聞こえますよ。じきに街へ入る。あまり暴れない方がよろしいでしょうな」
 耳元でオーディルが笑った。指でギルナのものをしごきあげながら、耳朶をねっとりとなめあげた。
「ほら、もう硬くなっている」
「‥‥っ」
 熱をおびた先端に爪をたてられて、ギルナがのけぞった。歯を噛んで声を殺している。馬車の外に
街のにぎわいが近づくのが聞こえた。

---------
続きます
311風と木の名無しさん:2005/09/12(月) 22:53:14 ID:qqDFug0A
薄幸の王子様萌え。
乙です。
312風と木の名無しさん:2005/09/12(月) 23:22:58 ID:sKB3qiyd
ギルナタソだめんずの気がある…? ガンガレ! 床上手ガンガレ!
313風と木の名無しさん:2005/09/12(月) 23:32:00 ID:i4zXfYrR
だめんずワロタ!
314風と木の名無しさん:2005/09/12(月) 23:38:09 ID:Ot7eSRCr
ガチムチクンはまだかなまだかな
315風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 07:39:43 ID:gdOPpghs
貝タソ
馬車の中でドコまで?と思ったら、
余計萌てきた。

316風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 09:57:03 ID:IysfUAqy
新作も期待
317風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 10:15:20 ID:bWH9N9AX
亡国タンの恩師で副官な彼も気になる
318風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 12:12:07 ID:xW5lvhBT
馬車に乗り込む際に、そこらへんに落ちてるゴミとか
犬や鳥の糞とか、ないかもしれないけどオヤジの痰とか
酔っ払いのゲロとかを、あらかじめ念入りに踏んづけた後に
レウィンさんの手を踏み台にしてみたらかなり溜飲が下がるのではと、
気の毒な王子様にアドバイスしてみる。
319風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 12:27:52 ID:JjrB+4JX
気の毒なお姫様としても読めるね

ガチムチタンと猛者タンまだかなー
320風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 14:40:59 ID:HNr2BetG
漏れは愛する男タソ待ってる…
321風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 15:38:47 ID:uQn3V5gI
>>319
気の毒なお姫様だと想像したら、猛烈に可哀想になってきた…
おまい、変なこと言うなよ。
322オンラインゲーム39:2005/09/13(火) 17:14:46 ID:daQ+pa4S
>>9thの441

達したばかりの中心を揉まれ、刺激に身を捩る。
「もうっ……やめ、ろって…あああっ」
勿論言葉は通じない。が、首を振っていたら口内に入り込んでいた舌が顔から離れていった。
解放された?と思ったらまた別の舌が顔を舐めまわし、首を這って耳の中を愛撫する。
「く、あっ、ああ!」
後ろの穴に入っていた舌がずるずる壁を擦りながら出て行き、圧迫感が消えホッとしたのも束の間、入り口に何か硬い物が圧し入る。
「…っあ?」
飴玉ほどの球体を、舌によって入れられた。多分、さっきの赤い実の種だ。
「〜〜〜ッ!?」
舌は、中に入れた種を転がしながら奥に進む。その複雑な動きが言いようのない快感を生み、更に硬い種の尖った部分がチクチクと鋭い痛みを生んだ。
「くぁ……っ…」
舌の数が増えた。何本もの舌がねっとりと下半身を覆う。身体が快感に麻痺したみたいで、フッと力が抜けてイきっぱなしのような状態になる。
「うううああぁ…!」
触手によって浮かされた身体が感じるのとはまた別の浮遊感。
「あ、ぁぁ…っ、あああ…」
快感によって人が死ねるのなら、間違いなく俺は死んだ。
323オンラインゲーム40:2005/09/13(火) 17:16:20 ID:daQ+pa4S
思考が停止し抵抗を無くしてもなお、舌の愛撫は止まなかった。
涙と唾液でぐちゃぐちゃの顔を舐めまわされて更にぐちゃぐちゃになる。
舌が潜る入り口の隙間から、管状の触手が入り、大量の生温い液体を流し込んだ。
「!…はっ、ああ…あっ」
舌は、その液体を全体に馴染ませるように動いた後、あっさりと出て行く。
「…っひ!あああ!?」
すぐに後ろにあてがわれたモノに、ぞわりと総毛立った。それは柔らかい舌よりも少し硬めで大きい。
そしてその表面は、細かい突起が大量に覆いつくし、蠢いていた。
その蠢く突起に双丘を撫でられて、ヒクついた穴にグッと押し付けられる。
「…………!!」
グロテスクなモノの挿入に、声にならない声をあげながら達していた。
グチュ!と中に収まったかと思えば、細かい突起がそれぞれに蠢く。
「…!……!」

狭い中を細かい突起が一斉に踊り続ける。
あまりの快感に身体がビクンと跳ね上がり、数本の触手に拘束されながらも踊り狂った。
中の触手は上下に出入りするではなく収まったまま。蠢く突起が壁を撫でまわす。
「はっ、はぁっ、ぅ…うん!」
324オンラインゲーム41:2005/09/13(火) 17:19:41 ID:daQ+pa4S
無数の細かい突起の硬さが徐々に変わる。初めは柔らかく撫でられていたのに、硬くなったソレは動きが鈍くなり、中の壁を突くように広がった。
「く…うっ、…」
体積を増した触手はもちろん俺を苦しめた。キツい、痛い、苦しい。
その時、じわりと中が濡れていくのを感じた。
「…!?」
硬くなった突起の何本かが、はじけて液体を零したようだ。
「あっ…あっ…」
そうして滑りが良くなった中を、ずっと収まっていた触手自身が動き始めた。ずぶずぶと深く、浅く、不規則に。
液体は熱く、ぬめりがあり触手の動きを助けた。
「ひ…あ…あ、…ぁ」
まだまだ硬くなった突起は無数に残っている。それに壁を引っ掻きまわされ、時には弾けて中を濡らされて。

気持ちが良かった。
苦しさを感じないわけじゃない。それよりも快感が勝っていた。

********
「12時間、経過しました」
白衣を着た男達が作業を進めている部屋。
そこに監督のように椅子に座り、現実のアリスと仮想現実世界のアリスの様子を、二つのモニターで見ながらほくそ笑むムカイの姿があった。
「まだまだいけそうですね。彼自身も時間の概念が曖昧になってきている頃です」
「投下する薬の量は減らしますか?」
「催眠の力がこれだけ効いていれば問題無いでしょう。少しずつ減らして下さい」

ムカイ達がしている研究は「カプセル」の研究ではなかった。「カプセル」はもう完成している。
アリスにも言った「薬と催眠によってどれだけ人をコントロール出来るかという研究」が本当のところだった。
今彼に起こっている事は、彼が認識しているものとは違っている。同じ部分もあるが違う部分の方が多い。
これから少しずつ、彼に起こる事のすべてを嘘に塗り替えていく。彼自身には現実と思わせたまま。

「アリスはゲームのプレイヤーではない。ただの登場人物だ」
325オンラインゲーム:2005/09/13(火) 17:20:29 ID:daQ+pa4S
ここでおしまい。
まだ続きがあるにはありますが、自分の投下ペースが遅いので今後いつ投下出来るかわかりません。
ひとまずここでENDとしておきます。
こんなに間が空いてしまってすみませんでした。
326風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 17:27:13 ID:gdOPpghs
アリスタソ来た〜!
327風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 17:30:56 ID:UJf0SM4E
アリスタン! まさか続きが読めるとは思ってなかったからすっごく嬉しい!
触手スキーにはおあずけですた… 忘れないで続けてくれてありがとう〜
最後まで読めてよかったよ。アリスタンは永遠にはめられて彷徨っちゃうと
キティクデウマーだと思うよ…。好きでした。乙!
328風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 19:57:39 ID:xwaZu/5C
オンラインゲームさん、お疲れ様でした
よかったらいつか続きを投下してください
329風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 20:44:26 ID:TRVM1M1b
アリスタソキタ━━(*゚∀゚*)━━!!!
GJ!!お疲れ様でした。
上に同じく、機会があれば続き投下して欲しいな。
330風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 21:41:50 ID:cI+vcF4a
アリスタンずっと待ってました……ありがd
設定も文章もメチャ好みだった。
出来れば続きも読みたいけれど、ともかく乙。
331風と木の名無しさん:2005/09/13(火) 23:50:33 ID:OcdmwW4h
アリスタソ待ってた…(* ´∀`)
好きでした。上に同じく機会があったら続きを(ry
今まで乙!
332侵略族長×亡国王子 21:2005/09/14(水) 00:27:45 ID:LB3S1Ryr
>>247

 とても朝食など取る気にはなれなかった。普段はなるべく食べるようにしていた
のに。
「なんだ朝飯を食わなかったのか? 珍しいな」
 どこへ行っていたのか、イグニスは昼前に戻って来て言った。
 顔を上げて男を睨む。イグニスはいつになく上機嫌だった。
「食事くらい自由にさせろ。食べたくないのだ」
 なぜこの男はそんなことにまで口を出すのだろう。元々、オクシュは食事に頓着
しないほうだった。ただ健康を維持するため、また体を作るために必要な摂取を怠
ったことがなかっただけだ。
 今でも、生き延びてイグニスを討つためには食べなければ駄目だとわかっている
ので、日頃は何とか押し込んでいたが、今朝ばかりはどうしても喉に入って行かな
かった。
「おまえは本当にいつまでも変らんな。その氷った湖のような色の癖に燃える目は。
……ベッドの中ではあれほど乱れるのに」
「……黙れっ!」
 オクシュはもう腕は繋がれていなかった。代わりに足首に鎖が付けられた。イグ
ニスのテントの中を動き回れる程度の長さの鎖だ。そしてイグニスは周到に、その
範囲に武器になるようなものは何も置かなかった。その上オクシュは日増しに痩せ
て、イグニスとの力の差は開くばかりだった。
 体の奥から震えが来た。
 食事は少しも欲しくないのに……。
333侵略族長×亡国王子 22:2005/09/14(水) 00:28:26 ID:LB3S1Ryr

 イグニスが何を察したのか、オクシュの座ったベッドに近づき、オクシュの肩を
押さえた。衣類はすべて取り去られた。
 この地はかつての湖の国の一部だが、砂漠に近く温暖で、何も纏わなくても不自
由はない。他人に裸身を見られることも特に抵抗はない。――それが忌々しいこの
男でさえなければ。
 憎しみを込めて睨み上げると、男と目が合った。目が合うとイグニスは冷酷そう
な茶色の瞳でオクシュを見て笑った。わかっているぞ、とでも言いたげに。
 オクシュは唾を飲み、俯いた。この男に何も言いたくはない。
 だが我慢が出来なかった。
「……薬を……」
 次第に頭がぼんやりとしてくる。あの薬が欲しくて、そのことしか考えられなく
なる。頭では駄目だとわかっているのに。
 薬を飲めば、次は目の前にいる男が欲しくなる。
「薬が、欲しいのか? やれやれ……、薬が欲しいときはどうすれば良いのか教え
たな?」
 オクシュは手を伸ばした。男の上着に手を掛ける。指が震えて上手く留め具が外
せないが、なんとか千切らずに済ませた。次いで下穿きを下ろす。男の股間が露に
なると、待ち兼ねたようにそこに手を伸ばし、頭を寄せた。
 男の物を口に含み、教えられた通り、舌で奉仕を始めた。
 イグニスは立ったまま、オクシュの頭を押さえた。押し付けられて男の大きな物
が喉まで入る。苦しさにえづきそうになったが堪えた。
 もうこの行為にもすっかり慣れてしまった。上手く男を行かせれば薬が貰える。
そのことだけを考えて、オクシュは舌と口腔を使ってイグニスを昂ぶらせようと務
めた。
334侵略族長×亡国王子 23:2005/09/14(水) 00:28:57 ID:LB3S1Ryr

「本当におまえはあの東翼軍の将軍なのか? この俺をさんざんてこずらせた……」
 口に自然に溜まった唾液に空気を含めるように吸い込むと、男はう、と唸ってオ
クシュの髪を掴んで後ろに引いた。
 男は昂ぶった自身を空いた手で二、三度扱くと、オクシュの顔に白濁を飛び散ら
せた。唇に付いた雫を、オクシュは舌で舐めとって飲み込んだ。
 イグニスは荒く息を吐いて、髪を掴んだままオクシュをベッドに投げ捨てた。
「おまえの誇りはどこへ堕ちた? 麗しの都の王子はどこへ消えたのだ?」
 嘲笑う声が降った。
 そうだ、どこへ消えた……? ここにいるのはもう湖の国の王子でも、森の国で
勇名を馳せた東翼軍の将軍でもない。ただの肉で出来た人形だ。
 違う……。と、どこかで別の自分が言う。
 生き延びたのは仇を討つため。生きて再びフォルと会うためだ。
 顔だけ起こして声の方へ向ける。
「薬……薬を下さい……」
「……ふん……!」
 嘲りと共に唾が吐き掛けられた。同時に欲して止まなかった茶色い丸薬も。慌て
てそれを拾い、水も含まずに飲み込んだ。
 すぐに、体が覚えのある熱を帯びてくる。この熱を払ってくれるのは、ただ目の
前にいる男一人だった。
335侵略族長×亡国王子 24:2005/09/14(水) 00:29:31 ID:LB3S1Ryr

 オクシュは男を求めて手を伸ばした。
 故国を落ち延びた時でさえ失わなかった、オクシュを支た誇りが踏みにじられ、
跡形もなくなりかけているのを感じていた。
 誇りを総て失わずにいられるのは、ただ、自分にそれを与え続けてくれた人――
フォルを思えばこそだった。
 フォルに会いたかった。
 だがオクシュは、もう自分にその資格が無いこともわかっていた。
 茶色い目の男が圧し掛かって来た。オクシュは両腕を広げてそれを迎えた。薬の
ためなのか頭が朦朧としていた。
 普段はイグニスがいる間は誰もテントに近づかなかったが、窓の向こうに人影が
動いたような気がした。だがもう頭が回らず、それがどういう意味を持つのか考え
ることができなかった。
「這いつくばって、尻だけ寄越せ」
 イグニスが命令口調で言う。オクシュはノロノロと体を返し、言われたとおりに
尻だけ高く突き出した。イグニスの指が、後孔に薬油を塗りこめた。
「んっ……、あぁ……」
 その指だけでたまらずに声が出る。背後にいる男が笑いながら、
「もう立たせているのか? 俺のをしゃぶるのがそんなに良かったか」
 と嘲る。オクシュは突き出した尻を揺らした。
「早く……」
336侵略族長×亡国王子 25:2005/09/14(水) 00:30:06 ID:LB3S1Ryr

「いいだろう」
 いつもはもっと焦らすのに、イグニスはオクシュの求めに応じて怒張したものを
突き入れた。なんの準備もせぬままだったが、オクシュの後孔はそれを簡単に飲み
込んだ。
「ああ、あ、あ」
 そしてオクシュの腰を掴んで揺さぶり出した。いつも以上に激しい動きに、オク
シュもすぐに達しそうになった。出して良いかと問うために首を背後に振り向ける
と、男の手が伸びて顎を掴んだ。
 そのまま前を向かされる。
「オクシュ、……目を開けろ」
 何ごとかと、しかし言われるままに目を開いた。まだ日の高い昼、テントの中は
明るく、目の前に開いた窓はもっと明るかった。窓にはやはり人影が見えた。気の
せいではなかったのだ。
 砂漠の兵士が二人、間に誰かを連行している。だいぶ痛めつけられているように
見えるその人物は……。
 オクシュは目を見開いた。
 兵士に支えられているかと見えるほどぐったりとしたその人物は、しっかり顔を
上げてじっとこちらを見ていた。

 ――フォル――!!

 それはフォルだった。
337侵略族長×亡国王子 26:2005/09/14(水) 00:30:42 ID:LB3S1Ryr

 黒い髪も背の高い姿も、見慣れた軍服姿も。あの澄んだ漆黒の、何もかもを見透
かす瞳がこちらを見据えている。幻ではない。確かにフォルその人だった。兵士に
連行されているということは彼も捕まったのだろうか。
 いや、それよりも。
「どうだ? かつての副官だろう? 我らの睦まじいところを見せ付けてやろうで
はないか」
 悪魔の声が、冷たく、背後から降り注いだ。
 顔を上げさせてから止まっていたイグニスが、再び激しく動き出した。手がオク
シュの前に差し込まれ、日頃にはない優しい愛撫が加えられる。
 薬を飲んだばかりの体にはひとたまりもなかった。
「あーっ! やだ! 嫌だあぁ――! フォル、見ないでくれ!」
 イグニスに慣らされきった体はすぐに屈した。腰はイグニスに合わせて揺れ、イ
グニスを締め付けた。
「ああぁあぁあぁぁっ!」
 フォルの黒い瞳が大きく見開かれている。何もかも見逃すまいとするように。
 その時、左側にいた兵士が小さく頷くとフォルの体を離し、斧を振り上げた。
 オクシュは背後の男に一際強く突かれる。
「――――ッ!」
 フォルの首は、テントの窓を越えて中に落ちた。
 イグニスによって行かされたのと、落ちたフォルの首と目が合ったのは、同時だ
った。
 オクシュは、意識を失った。

------------------
  続きます。
338風と木の名無しさん:2005/09/14(水) 00:50:19 ID:Oz97aWfd
。・゚・(ノД`)・゚・。フォルー!!
339風と木の名無しさん:2005/09/14(水) 00:55:23 ID:Mwsc1UnH
改行乙。読みやすくなりました。
340風と木の名無しさん:2005/09/14(水) 01:34:09 ID:NEcmu8Nt
フォルとはプラトニックなまま終わってしまうのね…
いろんな意味で哀れ王子…
341風と木の名無しさん:2005/09/14(水) 01:39:43 ID:gC7+YEGt
亡国タソ!
萌〜そして、鬼畜〜!人格崩壊。
合掌。
342風と木の名無しさん:2005/09/14(水) 01:47:38 ID:qFt+3JlA
最後の支えが…
更に堕ちるのか、何か違う展開があるのか。ワクテカ
343all of you 43:2005/09/14(水) 07:50:15 ID:lVSs+Qs6
>>205より続き

突然、浩太の顔に黒い泡が立った。身体ひきずるようにして
歩み寄ってきていた“担当”が浩太の上でコーラの缶を傾けていた。
「水持って来い」
缶を押し付けられ、三番目の男が慌てて駆け出した。
「もうやめとけ」
無表情に言うミズの胸ぐらを“担当”が掴む。
「てっめえ…失神なんかさせやがって」
胸をそらされながら下目に“担当”を見る。
「もう十分楽しんだ」
「うるせえ!」
ミズの頬に“担当”の拳が飛ぶ。
“三番目”が戻ると、“担当”はその手から缶をもぎ取り、浩太の顔に
水を落とした。その後ろからミズがシャツを掴んで引き倒す。
「いい加減にしろ。もう起きねえよ」
「まだお楽しみの途中なんだよ!」
「もう終わりだ」
「てめえは!」
ミズの脚につかみかかり、押し倒すと、更に胸を引き上げ殴りつける。
344all of you 44:2005/09/14(水) 07:50:53 ID:lVSs+Qs6
「ふざけやがって…一人で好き勝手やってんじゃねえよ」
二番目の男がおろおろと声をかける。
「なあ、もうそれくらいにしとけって。ちょっと盛り上がっちまっただけだろ?
水ぶっかけて目ぇ覚ませばいいことじゃん」
「バカかお前は。こいつは、わざと“やりすぎた”んだよ。いじめすぎたように
見せて、早く解放しようって魂胆なんだよ。見てりゃわかんだろ!」
ミズの襟首をつかみ起こし、壁におしつける。トタンの雨戸がはめこまれた
窓枠がぼこぼこと低く鳴り響く。
「ふざけやがって。よぉミズ。ほどほどにいじめながら長く楽しむのが基本だろ。
やっぱあれか?元カレか?助けてやりてぇんだろ。見え見えなんだよ!」
ミズの頭をトタンに何度となく叩きつける。へし折れた枠の隙間から、薄明るい
空の色と波の音が染みこむ。
「もういいって、やめろよ。こいつに逆らったらやっかいなんだろ。な?」
“二番目”が背後から止めに入る。それを振り切って“担当”はミズを殴り続ける。
345all of you 45:2005/09/14(水) 07:51:35 ID:lVSs+Qs6
不意に“担当”が声をあげ、身体を屈める。ミズの膝が下腹に入ったのだ。
崩れそうになりながら見下ろすミズが、今度は横からの衝撃に倒れ込む。
馬乗りになった“三番目”が執拗に殴りつける。抗う力をなくすミズ。
ゆらりと立ち上がって“担当”が言う。
「こいつはなぁ、恥さらしだって言われてんだよ親戚中から。この辺りの
モンなら誰だって知ってる話だ」
腹を押さえて咳き込む。口を拭うと手の甲には血が乗った。
「オレらはこいつんちにフォローしてもらってんじゃねぇ。いつまたこいつの
尻拭いさせられるかびくびくしてるミズタニの連中から、人質とってんのと
同じよ。こいつ連れときゃ大抵のことは通る。ミズタニの名に傷がつくのを恐れて
親父達がもみ消してまわるからな。ただこいつは勘当寸前、家族とは首の皮
一枚でつながってる状態だ。いつ放り出されるかわかんねえ」
“三番目”に組み敷かれ、ぜいぜいと喉を鳴らしているミズの髪を掴む。
「ま、オレらは他にも当てがあるからな。別にこいつじゃなくてもいい」
にやりとして“担当”はミズの顔を畳に落とした。
「今度はこいつの番だ…最後ぐらい心置きなく楽しませろよ」
346all of you 46:2005/09/14(水) 07:52:27 ID:lVSs+Qs6

うつぶせにされ、利き腕をうしろに回されのしかかられる。
身動きのとれない体勢で、それでもなんとか逃れようともがく。
左手を力まかせに畳に押し当てるが、背の重みはびくともしない。
くっ、と声を漏らし、両脚をばたつかせる。膝下の肌が畳にこすれ熱を帯びる。
「さあて、まずはこうだな」
ミズの上に全体重をかけた“三番目”が、“担当”の声に身体を僅かにずらす。
空いた腰元から、一気に下着までずり下ろされ、暗がりに白い肌が浮き上がる。
「何突っ込んで欲しいよミズ、ああ?」
耳障りな音を立てて“担当”が袋の中をさぐる。時折咳き込み、脇腹に手をやる。
コードのつながった小振りの張型を手にすると、ミズの姿と交互に目をやる。
固く窄まった穴へ無理やり押し付けると、ミズが脚をばたつかせる。
「撮ってもいいぞ。親に送りつけてやれ。息子さんはここまで堕ちましたってな」
違和感からはっきりとした痛みへと変わる。張型の圧迫からなんとか逃れようと
ミズはひたすらもがく。唯一自由になっている左手が空しく宙を掻く。
「浣腸やんねーの?大好きじゃん」
“三番目”にそそのかされ、“担当”の目に鈍いひかりがひらめく。
慌しく注射器を手にすると、ボトルの中身を吸い上げる。
「へへ…効くぜコレ」
347all of you 47:2005/09/14(水) 07:54:18 ID:lVSs+Qs6
「おい、それ…やめとけっておい!」
うろたえる“二番目”が静止する声は“担当”の耳に届かない。
消毒薬で満たされた注射器を、かざしてうれしそうに呟く。
「腹ん中すっかすかにしてやるよ。へへ」
張型の先端が押し広げた穴へ、今度はガラスの管が押し当てられる。
奥へ奥へと押し込み、ピストンに指を置くと、“担当”の喉がごくりと鳴った。
「うわぁっちちっ…コイツ!」
突然、叫び声と共に“三番目”がミズの上から飛びのき、自らの脚をはたく。
あたりに焦げた匂いがただよう。ミズに蹴飛ばされバランスを崩した“担当”の
手から注射器が撥ね、音を立てて割れた。
背を丸めたミズが左腕をまっすぐにかざし、男たちを睨め付ける。
その手には浩太のロープを切ったライターが握られている。
視線を外さぬまま、袋の中をさぐるとボトルを取り出す。
震える手でフタを回すと、ボトルを掴んで振り回した。一面に揮発性の
薬品臭がただよう。
腕を伸ばし、ライターを男たちに向けて構える。
「燃やしてやるよ、この家ごと」

ここまでです。
348風と木の名無しさん:2005/09/14(水) 08:28:24 ID:Fq5wqe9T
おお辛口の展開好物だ
ガチムチタソGJ!!
349風と木の名無しさん:2005/09/14(水) 09:14:52 ID:ZeNE0PeM
気の小さそうな二番目に萌える…
350貝楼の国 27:2005/09/14(水) 21:52:03 ID:a6/LJiY7
>310の続き
---------

 ギルナの欲望はたしかに男の手の中で硬くはりつめて、与えられる執拗な刺激が体の奥に愉悦をかきたてる。
心がどうであれ、慣らされた体は快感をほしいままにむさぼりはじめていた。耐えようとするが、もう
どうしたらいいのかわからない。緊張しきった首すじに、汗がにじんだ。
 愛撫の手がゆるむと、呻くように言った。
「やめて‥‥おねがいだから、こんなところで‥‥」
「それならどこならいい? どこでしてほしい?」
 ギルナは頭を振る。布に押し付けられて淡い金髪は頬に乱れ、みひらいた青霧色の瞳は苦悶に満ちていた。
頬は淡く色づいて、唇に息は荒く、まぎれもない快楽の熱に白い肌はしっとりと汗ばんでいた。
 泣きだしそうな目で、彼は男へ哀願した。
「やめて──」
 オーディルは熱っぽくギルナを見つめていたが、いきなり金の髪をぐいとつかむと強く背もたれへ押し付けた。
「どこでしてほしい? 言ってみろ。ほら」
「‥‥」
 ギルナが小さく何か呻く。髪を引き、その顔を自分へ向けさせてオーディルは囁いた。
「聞こえないぞ。ちゃんと言え。どこだ?」
「──」
 目をとじて、ギルナはかすれた声で言った。
「部屋の、中で‥‥」
「部屋の中でしてほしいのか?」
「‥‥はい‥‥」
 くくっとオーディルの喉から笑いがこぼれる。顔を寄せ、また耳朶をなめながら囁いた。
「寝台で? ソファでか、それともこの間のように床がお好みかな?」
「ん‥‥くぅっ──」
 楔を執拗な指先が這い、擦って、やわらかに先口をなぶる。ギルナは声をこらえた。ガタンと馬車が
石畳の切れ目で揺れる。車輪の音がガラガラと大きくなる、その向こうから明るい喧騒が聞こえた。
351貝楼の国 28:2005/09/14(水) 21:52:39 ID:a6/LJiY7
「ほら、どこがいい? 言って御覧なさい、あなたのご希望とあらばいくらでもかなえてさしあげたい
ものだよ。やはり床かな? このあいだときたら、あんなに腰を振って──」
「いや‥‥、ひぁっ!」
 悶えていたギルナが、苦痛の声を上げてのけぞった。強く爪をたてられていた。オーディルは満足げな
微笑を浮かべたままギルナの目をのぞきこみ、やわらかに囁く。
「どこでしてほしい?」
「‥‥ん‥‥あぁ‥‥」
 爪がゆるんでまた丁寧な愛撫がはじまる。だがすぐにまた激痛を与えられ、ギルナは涙を浮かべて呻いた。
「寝台で‥‥して‥‥ああっ、お願い‥‥だから──」
 男がニヤッと笑った。
「いいでしょう。次は、お好みどおりに、寝台で。約束ですな」
「‥‥」
 次、という言葉に、ギルナの顔ににぶい絶望の色がうごいた。その顎をつかんで、オーディルがギルナの
唇をむさぼりはじめる。顎に力をこめられて、ギルナは口をひらいた。口腔を舌に蹂躙される。呻いて、
流し込まれる男の唾液を飲んだ。
 ぴちゃぴちゃと音をたててギルナの口元をなめ回しながら、オーディルがくすくす笑った。
「本当に、このままつれて帰りたいくらいだ。それが、まったく、あの男ときたら──」
 小さく悪態をつきながら、両手が忙しく動いてギルナの服を脱がせはじめる。弱々しい抵抗は抑えこまれ、
服を破かれたいかと囁かれたギルナは、抵抗をやめた。城に戻る時のことを考えればおとなしく脱いで
おいた方が利口だとも思う。そんなことを考える自分が情けなかった。むきだしにされる自分の裸身から
顔をそむけ、唇を噛んで、ギルナは言われるままに腰を浮かせて男が服をはぐにまかせた。
 脚鎖の革枷とサンダルのみという姿で、緋色の背もたれに白い躰を押し付けられる。男の愛撫がはじまると、
ギルナは声をこらえながら呻いた。
 横たえるだけの場所などない、狭い空間だったが、それが余計に男の興奮をたかめているようだった。
乱暴にギルナの全身をまさぐり、肌を擦りあげて、乳首を口に含んで舌でころがす。ギルナは必死に口を
おさえて身悶えした。紗の窓の向こうから影と光が交互にはいりこんでくる。薄い布一枚の向こうは、
人々が暮らす街の大通りだった。
352貝楼の国 29:2005/09/14(水) 21:54:15 ID:a6/LJiY7
 声を殺すギルナを知って、男は執拗に体をいたぶりつづける。快感をこらえながら歯を噛んで、
ギルナは頭を背もたれへ押し付けて口を覆っていたが、硬くとがった乳首に歯をたてて小刻みに
こすられた瞬間、びくりと全身がはねた。
「ひぁあっ!」
 実際にはかなりか細い声だったが、それまでこらえていた分、ギルナの耳には自分の声が大きく響いた。
恐慌に両手で強く口を押さえる。男がその顔をのぞきこんだ。
「まったくいけない口だな。こいつをくわえとけ」
 ぐいと髪をつかまれ、ギルナの顔はオーディルの股間へ押し付けられる。ズボンの下から引きだされた
怒張は硬くたけっていた。頭をゆさぶられて、ギルナは口を開ける。男のものが口の中へつきこまれた。
 小さく咳込んだが、ギルナは従順にそれをなめはじめた。舌を全体にからめて吸い、頭を上下に動かし
ながら先端を上あごでこする。オーディルは自分の下半身にかぶさるギルナの背の曲線へ手のひらを這わせた。
肌がぴくりと震える反応を愉しみながらなでおろす。
 しばらく奉仕させてから、ギルナの頭を上げさせ、ぼうっと上気した頬を指でなぞった。ギルナの青霧の
瞳はどこか焦点を失ったように、無力で従順にオーディルを見上げていた。
 体がおこされ、顔をオーディルの肩へ押し付けられる。中腰になった太腿の間に男の脚が入って、ぴんと
張った脚鎖が音をたてた。サンダルの靴底を揺れる馬車の壁に押し付け、ギルナはオーディルに体をあずけて
しがみつく。脚鎖をつかまれてぐいと上に引きあげられると、背をしならせながら腰をあげた。耳朶を舌で
なぶりながら、オーディルは指に小瓶の油をなじませる。
 わずかに開いた脚のつけねを男の指がまさぐり、後ろの窄みをなぞった。少しの間そこをなぶってから、
指は内側へ入りこみ、ざらつく指先が奥を犯しはじめる。
「‥‥んぁ‥‥」
 ギルナが伏せた顔の下で呻く。油に濡れた指は挿入に抵抗がなかった。レウィンのものではない指が、
探るようにギルナの奥をなぞっていく。一つ一つ、普段与えられるものとは異なる丁寧な動きが
ギルナの奥にゆるい官能をかきたてた。ぞわぞわと襞のひとつひとつをなぞりあげられる感覚があった。
353貝楼の国 30:2005/09/14(水) 21:54:57 ID:a6/LJiY7
 二本目が奥まで満たし、やわらかに動く。あまり抜き差しせず、じっくりと指の腹で刺激されて、
ギルナがくぐもった声をあげた。あぶられるように腰が熱い。奥からわきあがる甘い快感にたえきれず、
身をよじらせる。
 脚がふるえ、掲げられた腰がゆれた。執拗な指先が奥の性感をなぶり、押すようにこねあげる。
 全身をふるわせて、ギルナは押し殺した声で呻いた。首がのけぞり、腰が下がる。敏感になった内側を
強く乱されてかすれた悲鳴をあげた。
「‥‥ひあぁっ‥‥」
「そろそろ、大広場だな。大道芸人が梯子芸のやぐらをたてていた。見たことは?」
 ギルナは必死に首を振りながら、また声をこらえる。オーディルの首にすがる腕を回し、強く抱きつきながら
男の肩に顔を伏せて呻きを殺した。中腰になった奥を一段と深くなぶられる。腰がくねるたびに鎖が
涼しい音を鳴らした。
「んくぅ‥‥は‥‥」
「どうしようもないな。本当に、あの男しか知らないのか?」
 指を抜き、もう一度たっぷりと油をなじませて、オーディルはギルナの奥へ指を三本ねじりこんだ。
ギルナは押し付けた顔の下でくぐもった声をあげ、男の体にすがる指をくいこませた。浅いところを執拗に
なぶったかと思うと、指はえぐるように奥をかき乱す。押し付けるだけでは足りず、ギルナはオーディルの
服を噛んで声をこらえたが、また強くなぶられて首をのけぞらせた。
「ひぃあぁっ‥‥」
「そんな声を上げると聞こえるぞ」
 囁いて、オーディルは奥から指を抜く。全身を波打たせて荒い息をつくギルナを膝の上に引き上げ、ギルナの
髪をつかむと窓枠へ顔を押し付けた。
「見えるだろう? ほら、大広場だ。いつもにぎやかなところだよ。物売りも多い」
 窓の木枠へ頬を押し当てると、紗幕を透かすように人であふれる大広場が見えた。オーディルの
言葉通りにぎやかなそこは、驚くほど大勢の人々であふれ、きらびやかな天使像の噴水の周囲を子供が
走り回って遊んでいた。高らかな物売りの声がギルナの耳に押し寄せるようにひびいてくる。どこかで
太鼓が鳴らされ、木組みの高やぐらの上で色とりどりの衣をまとった人々が技を披露していた。
354貝楼の国 31:2005/09/14(水) 21:56:04 ID:a6/LJiY7
 広場の外周を、馬車はガタガタと車輪を鳴らしながらゆっくりと進んでいく。ギルナにはその速度がひどく
遅く感じられた。
 紗の向こうは明るい陽に照らされて、遠い歓声と笑い声が轍の音の向こうから幻聴のように聞こえた。
ギルナには関わりのない世界がそこにあった。わずか一枚の薄い紗の向こう側、手をのばせば届くそこが、
今のギルナにとって信じられないほど遠い。たとえこうして犯されてなくても、ギルナがあの場所に
立つことも彼らにまざることもできないのだった。
 なぶられて熱くなった体で荒い息をつきながら、ギルナはにぎやかな異国の広場を見つめた。
「たまには城の外にも出てみるものだ。どうせ城の外はほとんど知らんのだろう、かわいそうに。
行きたいところがあれば、またつれていってやる」
 男の指が金の髪を丁寧になでる。その指がさがり、首すじをなでて汗にしめる背中をすべった。
ギルナは口を噛んで声を耐える。愛撫は前へうつり、胸元をなでて、敏感にとがった乳首をこねあげた。
「くぁ、ん‥‥っ」
 ギルナが涙のにじむ目をとじ、窓枠に額を押し付ける。口をおさえたが押し殺した声がこぼれ、荒い息の
下から哀願した。
「おねがい‥‥口を‥‥ああぁ‥‥」
「だめな子だな。もう我慢できないのか?」
 目をとじたまま、ギルナは幾度もうなずく。今にも淫らな声をあげてしまいそうだった。男の指が太腿を
這っている。指先で鎖をもてあそぶと、ひややかな音が鳴った。

--------
続きます
355風と木の名無しさん:2005/09/15(木) 00:13:32 ID:HJVxu8Gv
馬車エッティはカーセックルより風情があって良いですね〜
移動式キティクの(?)巣。萌え!
356風と木の名無しさん:2005/09/15(木) 00:45:51 ID:F5hl7pc/
貝桜タソ、
まるで真夏の夜のようにネットリしてますな。萌〜!
357風と木の名無しさん:2005/09/15(木) 14:42:40 ID:qJ5dey8v
>>356
萌えているところに水を差すようで悪いが
「桜」ではなく「楼」だよ。
意味違っちゃうよ。
358風と木の名無しさん:2005/09/15(木) 15:00:17 ID:F5hl7pc/
↑うっ、ホントだ。楼。今まで全然気が付かなかった。
桜貝を逆さまにしたのかと思ってたorz
貝楼タソスマソ。でも、本文はじーくり読んでるよ。
359風と木の名無しさん:2005/09/15(木) 19:27:00 ID:gQNNAyJv
エロ商人イイ!
たまには鷹揚っぷりを発揮して、エロ抜きの散策などにも
行ってくれ。
しかし、それでは鬼畜にならんという両刃の剣…
360友を失った日1:2005/09/15(木) 22:12:46 ID:bAltqfkO
現代物投下してみます。かなりベタです。ストーリーはほとんどありません

------

日誌を取りに来た生徒会役員の倉橋は何気なく生徒会室の扉を開けた。
誰もいないと思っていたところに飛び込んできたその光景に驚いて思わず息を呑んだ。
「はっ………んっ、…くっ……」
切なげな吐息を漏らし、半裸の男がもう一人の男の膝の上で首を何度も振る。
「も、もうイカせて……」
「まだですよ」
きっちり服を着た方の男は会長の事務椅子に座り、
余裕の表情で下半身を丸出しにした男の後ろを貫きながら囁いた。
男同士の不埒な行為。一瞬自分の目に入った物が何か理解できなかったが、
理解した途端叫んだ。
「なっ、何をやっているんだ!」
こんな所で。いや場所は関係ない。とにかく……。
「しの…は…ら?」
倉橋はその半裸で貫かれている方が会長の篠原和彦であるとわかり愕然とした。
そしてもう一人は、確か一年の……。
「沢村!」
それ以上に驚いたのは和彦の方だった。
「いやっ! 嫌だーーっ!」
和彦は沢村の手から逃れようと必死で身悶えた。
361友を失った日2:2005/09/15(木) 22:13:49 ID:bAltqfkO
現場を見られ極限まで高まっていた熱が一気に冷めた様子で真っ青の顔になり、
次に羞恥で見る見る真っ赤になっていく。
「い…やだっ。離してくださ……っ。たのむ……っ。見ないでく……れ…」
和彦は泣きながら恥ずかしく広げられた足を閉じようとする。
しかし沢村は動じなかった。
「おや、ギャラリーが出来たようですね」
「何をしている、止めろ!」
和彦は必死になって沢村の上から降りようとしてもがくが、沢村は全く気にする気配がない。
「止めろと言ってるんだ! 貴様嫌がる篠原を……」
「嫌がる? これが嫌がっているように見えますか?」
沢村は必死に閉じようとする和彦の足を開かせその中心を倉橋に見せつけるように掴んだ。
限界まで張りつめたそれの根元が靴ひもで縛りつけられ辛そうに震える。
先端からは透明の液が滴っていた。
和彦を助けようと近寄った足が止まった。
「ほら、お友達が誤解してますよ。きちんと見せてあげないと」
「やっ、やだ……あ」
和彦は身を捩って拒む。
362友を失った日3:2005/09/15(木) 22:14:43 ID:bAltqfkO
「逆らうんですか?」
和彦にだけ聞こえるように低い声で囁かれ、和彦はびくっとして抵抗を止めた。
「い……や、見ないで…」
耳まで真っ赤になりながらも自ら足を開き始める。
倉橋はまさかという思いでその様を眺めていた。あまりのことに声も出ない。
「もう少し誤解を解いておきましょうか」
そう言うと根元を縛っていたひもを解こうとする。
「嫌っ、嫌だ。ほどかないで……」
和彦は焦った。それを解かれたらどんな痴態を示すか、分かり切っていた。しかも倉橋の前で。
しかし沢村は構わずひもを外し、自らで和彦を突き上げる。
「あっ、ああぁっ」
和彦は自分の意志でとどめることも出来ず、一気にのぼりつめ飛沫を散らした。
「さあ」
沢村が和彦の放った物で濡れた手を目の前に差し出すと、
目を閉じ和彦は荒い息をつきながら素直に舌を出し、その指を舐めた。
───いかがです?
そう言うように沢村は勝ち誇った目を倉橋に向けた。
倉橋はたまらなくなって、その場から逃げ出した。

363友を失った日4:2005/09/15(木) 22:15:32 ID:bAltqfkO
翌日、倉橋は和彦を探した。
どんな顔をして会えばいいのか解らなかったが、それでも話をしなければと思った。
夕べ眠れないまま一晩考えた。やはり信じられなかった。
あれを合意と言うなら和彦は脅されているのだ。そうでなければあんな事を許すはずはない。
きっと助けを求めている。倉橋は単純な正義感からそう決めつけた。
「篠原」
放課後やっと生徒会室で捕まえて2人きりになった。
和彦はぎくりとし、迷惑そうに顔を逸らした。出来れば話したくないといった雰囲気である。
昨日あんな現場を見たあとで和彦をその椅子に座らせるのは抵抗があったので、
倉橋はパイプ椅子を二つ持ち出して向かい合わせで座った。
「あ、あの……さ。昨日の事だけど……」
和彦は俯いたまま黙っている。
「昨日のあれは……」
「お前が見た通りだよ」
和彦は皮肉っぽく言う。
364友を失った日5:2005/09/15(木) 22:16:06 ID:bAltqfkO
「お前は…」
ホモなのか、と言いかけて止める。
「あんな事されて……その……」
「悦んでたよ。見ただろう? 確かに僕は悦んでた。背筋が震えて、
身体の奥からとろとろ溶け出してくるみたいな快感で。
頭が真っ白になって何も考えられなくなって快感だけを求めてしまう。
もっと、もっと、もっと……!」
「止めろ!」
自棄になったような和彦の言葉をたまらず制する。
「だけど! だけど…、同時に心をずたずたにされながら
底なしの沼に堕ちていくような気分なんだ」
和彦の口から嗚咽が漏れる。
「解らないだろ? 僕だって知らなかった。知りたくなんか…なか……った」
両手で顔を覆い肩を震わせる。
「篠原……」
倉橋はとまどった声を出す。
「まさかとは思うけど、あいつのことが好き…とか……?」
「まさか!」
和彦は思わぬ早さで否定した。
「そんなんじゃない」
365友を失った日6:2005/09/15(木) 22:16:55 ID:bAltqfkO
「だったらどうして……」
「怖いんだ……」
「脅されてるんだな。だったら俺が一緒に……」
「脅されているとかじゃないんだ。弱みはいっぱい握られてるけど、
沢村はそれを使ったりしない」
「暴力か?」
「力で押さえつけられて、脅されて…。もしそうならどんなに楽か……」
和彦は弱々しい声で言う。
「殴ったりなんかしない。けど…怖いんだ。ただ怖くて…逆らえない」
「何が!一体何がそんなに怖いんだ」
倉橋はあれほどプライドが高かった和彦のこれほど怯えている姿を信じられない思いで見ていた。
決して誰に対しても弱みなんか見せなかった。いつも冷静で、しっかりと前を見据えていた。
教師にさえ一歩も引かず議論していた。その和彦が……。
「誰にも……言わないでくれないか」
和彦は倉橋の問いには答えず、哀願する。
「バレなきゃ何をしてもいいって事にはならないけど、でも…頼む」
倉橋に頭を下げる。
「言わないよ!」
倉橋は咄嗟に叫んだ。
「言えるわけが…ない」
これほど弱々しく痛々しい篠原は見たことがなかった。
いつも堂々とし、何事に対しても毅然とした態度で立ち向かっていた。
366友を失った日7:2005/09/15(木) 22:17:41 ID:bAltqfkO
「ありがと…。ごめん……」
「けどお前それでいいのか? いいわけないよな」
倉橋が言うと。
「ダメですよ、センパイ。倉橋さん納得してないみたいじゃありませんか」
そこに戸が開いて声がした。
「沢村!」
「あっ…!」
和彦の顔に一気に怯えが走り、ガタガタ震え出す。
「貴様、篠原に何をした」
倉橋は沢村に怒りを露わにして言う。これほど和彦が怯えを見せるなどただごとではない。
沢村はそれを全く意に介さずくすくす笑う。
「何を…ですか。言っても構いませんか、センパイ」
和彦を見る。
「やっ、止めて」
和彦が引きつった声で遮った。
「篠原……」
「……と言うわけですよ、倉橋さん」
人を見下したような目をして笑う。とても不快にさせる嫌らしい笑い方だった。

------

今日はここまで
367風と木の名無しさん:2005/09/15(木) 22:38:42 ID:mKCTJl8Q
後輩×先輩キター!!!!!
大好きなシチュです!!GJ!!職人タソがんがれー(・∀・)ワクテカ
368風と木の名無しさん:2005/09/15(木) 22:43:10 ID:UIJGTg93
ageんなや
369風と木の名無しさん:2005/09/15(木) 23:20:16 ID:yihoQDmf
>>360
イイヨ、イイヨー!!
ベタ上等ですYO!
370風と木の名無しさん:2005/09/15(木) 23:59:21 ID:nASaZLem
生徒会長 キタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!
乙!
371風と木の名無しさん:2005/09/16(金) 01:52:46 ID:A1VUrF7j
生徒会モエス(*´д`)
続きwktkして待ってる。
372友を失った日8:2005/09/16(金) 09:42:49 ID:r678koZw
>366続き

「いいものをご覧に入れましょうか」
沢村は会長用の机から書類を挟むダブルクリップを二つ取り出した。
「センパイ、こちらに来なさい」
沢村は自分が主であることを知らしめるかのようにはっきりとした命令口調で和彦を呼んだ。
和彦は倉橋を少し気にするが、「はい」と返事をし素直に沢村のところに立って行く。
倉橋は二人の関係を見せつけられたような気がして嫌な気持ちになった。
沢村は和彦の肩に手を回し、制服の前をはだけた。
和彦は恥ずかしげに顔を逸らすが決して逆らったりはしない。
胸が露わになり二つの突起が現れた。赤く色づき、普通よりも少し大きなそれが妙に淫猥で
倉橋は思わず目をそらした。
沢村は和彦を机に腰掛けさせる。
「後ろに手を回して、じっとして。いい子ですね」
甘やかに囁くと二つの突起にクリップを付けた。
「いっ! いたっ、痛いっ」
和彦は声を上げた。
「なっ、何をする!」
倉橋はびっくりして怒鳴り、立ち上がった拍子にガタンと音を立てて椅子が倒れた。
和彦は痛みに顔をしかめ、縋るような目で沢村を見る。
「やっ、止めろっ」
373友を失った日9:2005/09/16(金) 09:43:28 ID:r678koZw
「まあ、まあ」
沢村はなだめるように倉橋をとどめる。
「ご覧なさい、別に俺は縛ってるわけじゃない。動けるんだから自分で取ればいい。
でも、やらない。ああして外し欲しそうに俺を見るだけだ。何故か解りますか」
「知るかっ!」
倉橋は自分を押さえる手を引き剥がそうとあがく。
沢村はそれ程腕力がありそうには見えないのに、どうにも動けない。
「あれは俺にしか外せない物だと知っているからですよ。試してみますか?」
沢村は和彦に目配せすると倉橋から手を離した。
倉橋は当たり前のように和彦に駆け寄るとクリップを外そうとした。
「だっ……ダメだ!」
倉橋は和彦の思わぬ抵抗にあってしまった。
「ダメなんだ……これは……」
和彦は痛みを堪えながらも自分で外そうとも倉橋に外させようともせずに背を向ける。
「篠原……」
倉橋は驚いた顔でただ和彦を見ていた。
何がどうなっているのか全くわからない。
「どいてください。別にペナルティーじゃありませんし、あまり痛がらせても可哀想ですからね」
沢村が胸に付いたクリップを外してやると、和彦はホッとしたように息を吐いた。
「よく我慢できましたね。とてもいい子でしたよ。
アナタがとてもいい子になったところを倉橋さんにも見ていただきたかったんですよ」
子供をなだめるような声で和彦の頭を抱き寄せると和彦はそのまま沢村に身を預ける。
それが甘えかかっているようにも見えて、倉橋はたまらなくなって顔を逸らした。
374友を失った日10:2005/09/16(金) 09:44:03 ID:r678koZw
和彦は沢村に逆らえなくなってしまっている。何をしたのかは知らないが、
おそらくは口では言えないような酷いことをして主従関係を刷り込まれてしまっているのだ。
身体と、そして心に。
「ご存知ですか。口止めする一番の方法…。一番の方法は共犯者になってもらうことです。
つまり、アナタの身体で口止めするんですよ」
「なっ! 何を」
これには倉橋も驚いた。
和彦も困惑したように首を振る。
いくら何でも倉橋にそんなこと出来ない。そんなことしたらもう二度と合わせる顔がない。
「ここで倉橋さんを元気にして……」
唇をなぞる。
「ココに受け入れるんです」
尻を撫で上げる。
「赦し…て」
和彦が泣きそうな顔で懇願するが、沢村は赦す様子がない。
「さあ、ペナルティーは嫌ですよね?」
そう促されるともう逆らえず、和彦は倉橋に向かった。
「止めろ! 止めるんだ、篠原」
目の前に跪いた和彦にうろたえて倉橋は腰を引き、思わず和彦を押しのけた。
375友を失った日11:2005/09/16(金) 09:44:40 ID:r678koZw
「おやおや、かわいそうに。乱暴にしないで下さい」
沢村は突き倒された和彦を全くそう思っていない様子で助け起こし、
和彦に気を取られている倉橋を逃れられないように後ろから羽交い絞めにした。
「センパイ、いくら好物だからっていきなりそれでは倉橋さんもびっくりしますよ。
キス辺りから初めてあげないと」
自分で命じておきながら沢村は苦笑して和彦を詰る。
和彦は恥ずかしさに真っ赤になりながら申し訳なさそうに倉橋に顔を近づけた。
「ごめん……」
小さく謝るとそのまま唇を重ねた。
倉橋は和彦の柔らかな唇を感じ、一瞬固まってしまった。
和彦は倉橋の戸惑いをよそに舌を差し入れる。
「ん……っ、ぅ……ごめん……っんん……」
キスの合間に謝りながら、躊躇いがちにそれでも倉橋の舌に絡めてくる和彦に
倉橋の身体から抗いの力が抜けていく。
沢村に押さえつけられて導かれるように倉橋は床に座り込んだ。
「さあ、いいですよ」
沢村は視線で和彦に命じた。
376友を失った日12:2005/09/16(金) 09:45:12 ID:r678koZw
「ごめん。本当にごめん。許して……」
和彦は泣きながら何度も何度も謝って倉橋の前をくつろげる。
「すまない。逆らえないんだ…」
「止めるんだ。おいっ! 沢村! 止めさせろ」
和彦に言っても無駄なので、今度は沢村に言う。
後ろにいざろうとしても沢村は倉橋をがっちりと押さえたまま薄笑いを浮かべている。
和彦は柔らかいままの倉橋を引き出し、口に含んだ。
「やっ。止めろぉっ」
和彦の舌を感じ身をすくめる。
上手だった。信じられない程に。それもこの沢村に仕込まれたものかと思うと吐き気がした。
しかしそんな心とは裏腹にそれはどんどん硬く勃ち上がる。
「やっ、やめ…るんだ」
息が上がり、拒否の言葉が弱くなっていく。
「そろそろいいでしょう」
沢村は和彦に合図して中断させた。
しっかり育ちきった倉橋自身が和彦の口から出される。
377友を失った日13:2005/09/16(金) 09:46:36 ID:r678koZw
次を促されると、和彦は下を全て脱ぎ、四つん這いになり後ろを向いた。
あまりにも素直な行動に倉橋は驚き、顔を背ける。
「もう、いい。よせ」
「さあ、倉橋さん。入れていいですよ」
和彦は自分の尻を持ち上げ、倉橋に見せつけるように開いた。
「ほら、あんなに、物欲しげに……。ひくひくさせて……」
沢村は倉橋を促すように背中を押す。
「止めろ!」
「ほら、センパイ。アナタからもお願いしなさい」
「いっ、入れて、下さい」
「倉橋さん、センパイもそう言ってますよ」
「止めるんだ! そんな趣味はない」
「センパイのフェラでソコをそんなにしておいて、説得力ないですね」
くすくす笑う。
倉橋の顔が一気に赤くなった。
「センパイ、倉橋さんは動けないようですからアナタから受け入れてあげなさい」
沢村がそう言うと和彦は目に涙を溜め、唇を噛んで首を振った。
378友を失った日14:2005/09/16(金) 09:47:26 ID:r678koZw
「できない……」
「俺は素直なアナタが好きなんですよ?」
「赦してください」
「では、倉橋さんにもう一度お願いするしかないですね。
きちんと目を見て可愛くおねだりすれば、お友達ですからきいてもらえるかもしれませんよ」
倉橋に後孔を晒したまま、首だけで振り返り、ちらりと倉橋を見上げてすまなそうに目を伏せる。
そして恐る恐る、といった感じで倉橋を見た。
「倉橋……入れて……」
今までそんな目で見られた事はなかった。
心臓の鼓動が一つ大きく高鳴った。
「いいかげんにしろ! わかったから! 誰にも言わない、口出しもしない。
これでいいんだろ!」
ここまでさせる沢村への嫌悪感に倉橋は我慢の限度を超えた。
吐き捨てるように言うと、立ち上がろうとする。
「やっぱり、まだ足りないみたいですよ? センパイ」
沢村は立ち上がりかけた倉橋を押さえ込み直した。

------
ここまで
379風と木の名無しさん:2005/09/16(金) 14:49:13 ID:u5aIrZQ0
すげぇ!!こういう話、大好き!
逆らえず、命令通り素直に動く、服従の姿勢がイイ!
380風と木の名無しさん:2005/09/16(金) 20:29:02 ID:tN/ugZQS
おもしろいです。
倉橋クンがんばれ!
381風と木の名無しさん:2005/09/16(金) 20:57:50 ID:A1VUrF7j
ハァハァ…。
もっと倉橋タソ困らせてあげて(*´д`)
382風と木の名無しさん:2005/09/16(金) 21:00:58 ID:NKO2aLui
美味し杉。ゴチです。
握られた弱みってなんだろう…ワクワク
383風と木の名無しさん:2005/09/16(金) 21:07:23 ID:O4t1ICSx
最近ファンタジー多かったからこういうのも新鮮だ。(*´Д`)ハァハァ
言えない弱みってなんだろうね。倉橋君が好きとか?
384調教部屋:2005/09/16(金) 22:11:05 ID:O63rFeQ9
初めて投下します
とにかく調教フルコースが書きたかったため、やまもおちもいみもないです
無駄に長いですがお付き合いください


****************************************

状況を飲み込むのに、しばらくの時間がかかった。
まず考えたのは、今いる場所のこと。
壁にもたれるように座っているのは、薄暗い部屋、教室の半分の半分ぐらいかと思う。

では何故ここにいるのか。
学校から下校した記憶はある。バイトの記憶もある。
その先は―――ない。
バイトの帰りに何があったかと記憶を探るが、バイト先の飲食店の中のものしか出てこない。

そして避けようとしても意識が向かう、手首に架せられたそれ。
……手錠。刑事ドラマや、本物ではないがパンク系ファッションの装飾品としてしか見たことのないそれが背中で両手首につけられているのだ。
長さが短い為に身体を使い振り返ることは出来ないが、首だけを後ろに向ければ、壁に開いた穴から伸びるように二本の鎖が出ていた。
それは手錠同士を繋ぐ鎖ではなく、一つの輪から一本鎖が伸びているようだ。
足は自由だが立ち上がるにも足りない長さのため、すわったまま手を動かし脱出を試みるが、鉄のそれは外れるようには思えない
しかし諦めずに身体を捩っていると、唐突に扉が開いた。
385調教部屋2:2005/09/16(金) 22:12:34 ID:O63rFeQ9
「垣内匠」
呼ばれるのは自分の名前。
「あ……?」
突然差した光のため目を細め見れば、黒いスーツを着て手に小さなケースのような物を持った男が立っていた。
「……ッんだよこれ!離せよ!」
一瞬呆然としてた匠だが、我に返り叫ぶ。
その叫びに男は返事どころか反応もせず、匠に近づき片膝を立ててその前に座る。
匠の足が届かない距離で、ケースを開け中からカプセル薬を出した。
「腰を浮かせろ」
先ほど匠の名を呼んだときと同じく冷たい声に匠は従わず、足の抵抗を止めず睨みつける。
男はそれを見るとケースの中にカプセル薬を戻し傍に置いて、手を伸ばしたかと思うとズボンのベルトに手をかけた。
「な……っ!?」
思わず叫び、それから逃れるために身体を捻る。
しかし男の力は強く、匠のズボンは下着と共に脱がされてしまった。
「なにす、る……!」
それに一瞬驚き抵抗が止んだ瞬間、両足を掴まれ大きく開かれた。
目を見開き、そして羞恥が襲う。
上に持ち上げるように開かれているため、匠の性器はもちろん、その奥の窄まった穴までも男の眼前に晒されているのだ。
「離せ……離せよ!」
更に抵抗を激しくする。
何をされるかわからない恐怖。それが匠を包んでいた。
しかしやはり効かず、男は一度左右に開いた足を一つにまとめ、角張った大きい掌で掴む。
もう片方の手は先ほど戻したカプセルにまた伸ばされていて、そしてその手は操の窄まりに進んだ。
「――――ッ」
男が何をしたかったのか理解した。
しかし匠の抗いも甲斐なく、小さな薬は匠の中に抵抗なく吸い込まれた。
386調教部屋3:2005/09/16(金) 22:16:37 ID:O63rFeQ9
「…………」
匠に薬を入れた男は、すぐに部屋から出ていった。
下着を脱がされたまま残された匠は、圧倒的な恐怖に包まれている。
入れられた薬は何なのか、自分は何をされるのか。
後者の答えはわからない、しかし前者の答えは、すぐに身を持って理解した。


「……は……」
熱い。
熱に浮かされたような、しかし病的ではない熱さ。
時間の感覚がわからないが、男が去って四、五分経っていないだろう。
ということはやはり、さっきの薬の効果がこれなのだ。
劇薬などを想像していた匠はひとまず安堵の息を吐いて、脱がされたままの下肢に目を向けた
「……あ……」
瞬間、小さい声を上げる。
目を向けた先、匠の股間にあるソレが、何もしていないのに首を擡げていたのだ。
見る見る内にソレは自己主張を激しくし、匠に違う感覚をもたらし始めた。
387調教部屋4:2005/09/16(金) 22:18:09 ID:O63rFeQ9
「う、ぁ……」
どんどんと高まる性感。
流れをせき止められた濁流のように、快感は出口を求めている。
匠は必死でその高ぶりに触れ解放させようとするが、ソコに触れるには手錠の鎖は短く、床に擦りつけることも叶わなかった。
「は、ぁ……っ放してくれ!頼む、から…あ……!」
身を捩らせ、閉まった扉に向け叫ぶ。
快感は吐き出されずに募るばかりで、痛いくらいになっているのだ。
はちきれそうな感覚に意識が朦朧としてきた頃、唐突に金属音がした。
驚き思わず振り返る。
一瞬して、また驚く。振り返ることが出来たと。
鎖は手を自由に動かす程度に伸びていて、手を身体の前に持っていくことが出来る。
匠はすぐに自らのモノに手を伸ばし扱き始めた。
「あ、はぁ……んっあぁっ」
限界まで高ぶっていたそれに触れた快感は絶大で、匠は声を上げ夢中で扱く。
数回で達したが、薬の効果はまだあるらしく匠のモノは萎えない。
それを本能の赴くまま扱き続け、何度達したかわからない頃に薬の効果は切れ、匠は堕ちるように眠った。



************
ひとまず以上です
388風と木の名無しさん:2005/09/16(金) 22:26:38 ID:28tisX9b
うあああ素敵なリアルタイム…!
タイトルと前書きからしてドツボですよ、調教フルコース(;´Д`)ハァハァ
激しく応援してますよ!調教部屋さんガンガレ!
389風と木の名無しさん:2005/09/16(金) 22:31:30 ID:cp1SRWdL
なんという事でしょう!
390風と木の名無しさん:2005/09/16(金) 23:28:32 ID:f8A/XJ+3
自分は昨今のファンタジー群どれも大好物よー
早く続き続き〜
391風と木の名無しさん:2005/09/16(金) 23:38:39 ID:73VuYGVs
ここ最近の豊作続きにほくほくしております(*´Д`)
職人さん方ガンガレー!!
392風と木の名無しさん:2005/09/17(土) 00:39:19 ID:/IweTSmO
まさに実りの秋ですな。幾ら食べても食い足りん。
職人さん続きщ(゚Д゚щ)カモォォォン
393風と木の名無しさん:2005/09/17(土) 01:22:53 ID:MM4GOCqK
(*´∀`) ハアハア

>389
匠の技最上級の褒め言葉だよね
394風と木の名無しさん:2005/09/17(土) 01:31:33 ID:PMud+cbT
イイワァ…調教イイ!自分でしごかしたあとは、どんなご褒美または責め?
ねっとり楽しみ〜
395風と木の名無しさん:2005/09/17(土) 01:38:06 ID:tiJCjNiq
>>389
ワラタw
そして調教期待sage
396風と木の名無しさん:2005/09/17(土) 03:36:54 ID:+EsJ3055
お薬お薬(*´д`*)ハァハァ
これからどんな調教されるのかな〜?
397貝楼の国 32:2005/09/17(土) 09:51:23 ID:RF4rTRR/
>354の続き
---------

 肌を舐めるような執拗な愛撫に、ギルナは身悶えした。口を覆って呻く。
「‥‥おねが‥‥も、だめ‥‥ひ‥‥あ‥‥」
「さて、どこまで我慢できる?」
 いきなり敏感な先端をこすられた。ギルナの指の間から愉悦の声がこぼれる。
「ひあっ」
「今のは外に聞こえただろうな。本当にいやらしい子だよ」
「も‥‥やめ‥‥」
「おしおきをしてあげなくてはね」
 くすくす笑って、オーディルはギルナを膝の上に抱き起こした。腰から絹の布帯を抜く。飾り帯の一種で、
革帯にからめて腰から下げることが多いものだ。荒い息をつくギルナの口にその緋色の布を噛ませ、
頭の後ろで結んだ。ギルナがほっと息をついてオーディルへよりかかる。ぐったりと目をとじたが、
その目がすぐに見開かれた。
「ほら、動くな」
 くぐもった声を洩らしてばたつく体を後ろから抱きかかえ、オーディルが耳元へ囁く。その指がギルナの
そそりたつ楔の根元に絹のリボンを回して、ぐいと引いた。陰嚢と楔の根元を一度に締め上げられて、
ギルナが喉の奥で悲鳴をあげる。
「んんっ、んくっ」
 丁寧な手つきでリボンを結び、オーディルは笑いながら指でギルナの先端をなぞった。こぼれる蜜で
濡れた先の口をなでて、ギルナの反応を楽しむ。滅茶苦茶に身をよじって愛撫の手をのがれようとする
ギルナを抱きすくめて耳元を舌でなぞった。
「あれから、ずっとお前ことを考えていたよ。本当にお前はかわいいな。こんなにいやらしくて。
あんな男に抱かせるのは勿体ない‥‥」
「ん‥‥」
 尻をつかまれて腰をもちあげられ、ギルナは呻いた。左右にひらかれた双丘の奥に硬いものがあたる。
ならされた後ろへ、それは一気に挿入された。奥底を突き上げられる。腰にはじける愉悦はいましめられた
付け根で渦を巻き、ほとんど苦痛のような官能が体の芯をかけのぼった。
398貝楼の国 33:2005/09/17(土) 09:53:01 ID:RF4rTRR/
 大きく開こうした脚の間で澄んだ音が鳴り、脚は鎖に引き戻される。ばたつく足先が間仕切りを蹴った。
ギルナの腰を前から抱えこみ、奥まで突きこんで、オーディルは長い息をついた。
「‥‥お前のここは、男をくわえこむためにあるようなもんだな」
「ん‥‥ひ‥‥ぁ‥‥」
 腰をゆさぶられてギルナは体をそらせる。口に噛んだ布の間から、唾液が頬へだらだらとこぼれた。
馬車の揺れの一つ一つ、気がつきもしなかった軽い振動すらもが体の奥にひびく。男の膝にもちあげられた
足は床にとどかず、すがるものを探してさまよう腕をオーディルが後ろから体ごと抱きすくめた。
 ギルナは弱くもがきながら、布の内側で呻く。楔の根元が灼けそうに熱い。痛みとも快感ともつかない
ものがじんじんと腰の奥にひびいて、それ以上はたえられなかった。
 いましめを外してほしいが、哀願しようにも口には布を噛ませている。それを外す勇気はなかった。
外したら今度こそどんな声を上げるかわからない。溶けそうな意識の外側で、はやしたてるような人々の
声が遠くきこえた。盛大な拍手がわきおこっている。ぼんやりとそれを聞きながら、ギルナは全身を
くねらせた。快感を逃がそうとしているのか求めようとしているのか、ギルナにはまるでわからない。
だが汗ばんだ体はひどく淫らに動き出していた。
 動かずに、オーディルはギルナが腰を振るままにさせていた。男の息も荒かったが、ギルナの痴態を
眺める目には満足げでつめたい光があった。ギルナは眉根をよせて苦悶するような表情を上へ向け、
オーディルのものを呑みこんだ尻をゆすっている。男の怒張は熱くみなぎって、体はさらに熱くそれを
受け入れ、自分がどこにいるのか忘れそうだった。思うように求められず、焦らされる分だけ昂ぶって
いくのがわかる。
 快楽を追いはじめる体をとどめるすべがない。陥落は一瞬のうちにやってくる。自分が自分でなくなる瞬間。
その予感はあったが、ギルナは求めるままに腰をゆすりつづけた。動きを見せない男に焦れた呻きを洩らし、
髪を乱して頭をふる。狭い馬車の中で、きつく抱きこまれた体がわずかに動くたび、その快感をむさぼって
恍惚に呻いた。
399貝楼の国 34:2005/09/17(土) 09:54:19 ID:RF4rTRR/
 ガタンと馬車が揺れ、体の奥に大きな振動がつたわった。喉をのけぞらせるギルナの腰をオーディルが
後ろからつかみ、激しくゆさぶる。突き上げられる快感が全身を抜けた。
「んっ、くぁ‥‥ん──っ」
 蕩けた腰の奥から甘い快感がほとばしって、くぐもった悲鳴をあげながらのぼりつめていく。前に
はりつめた苦悶が体の芯に波を打った。苦痛と快楽と、その二つの区別がほとんどないままに翻弄される。
腰がもちあげられ、また深くへ引きずりおろされた。えぐられて、擦られる。与えられる快感を
むさぼりながらギルナは目をとじた。達することのできないまま、まだのぼりつめる。ぼんやりとにじむ
意識の外で、にぎやかな音楽が近づいてくるのを感じていた。


 馬車からギルナを降ろし、レウィンは手をのばしてギルナの頬にふれた。髪を軽く直し、襟元を丁寧な
指先でととのえる。
 ギルナの顔は平静に見えた。馬車を見上げ、静かに会釈する。生まれてこの方叩きこまれてきた礼儀正しい
仕種で挨拶を送り、オーディルの馬車が出ていくのを見送った。
 レウィンがギルナの肩にふれる。小さくうなずいて歩き出そうとしたギルナの足が、数歩でとまった。
倒れそうになる。その腕をレウィンがつかんだ。
「大丈夫か」
 ギルナは返事をしようと唇をひらいたが、かすかな吐息がこぼれただけだった。レウィンは眉をしかめて
ギルナを見下ろす。白い肌にうっすらと汗がにじんで、ギルナの目の奥には奇妙に狂おしげな光があった。
レウィンを見上げた目の焦点がふっと遠くなる。すぐにまた冷静をよそおった顔を取り戻した。
 レウィンがたずねる。
「歩けるか?」
 無言のまま小さくうなずいて、ギルナは歩きはじめた。視線をまっすぐ足元に据え、かたい動作で歩く。
ギルナの後ろへ従いながら少し様子を見ていたが、ふっとレウィンが笑った。
「イカされてないのか?」
「‥‥」
 ギルナは歯を食いしばって一歩ずつ歩いている。鎖の長さより大股には歩けないのでもともと歩幅は狭い
ほうだが、普段よりなお短く刻むような足取りだった。周囲に人がいないのをたしかめて、レウィンが
伝法な口調で嘲る。
400貝楼の国 35:2005/09/17(土) 09:54:59 ID:RF4rTRR/
「大した趣味の男だよ。おもしろいんだろうかな、鎖につながれた淫売ってのが」
「‥‥どうして‥‥」
 呻くように言ったが、ギルナは口をつぐんで言葉を呑みこんだ。腰の奥にたぎる快感と苦悶に膝が
砕けそうになる。男は、自分が達してからも、執拗にギルナを愛撫して彼を追いつめた。しまいには
布一枚では足りず、ギルナは口の中に丸めた手巾を押しこまねばならなかった。それでも馬車とすれちがった
誰かはきっと声を聞いただろうと、それを思うと吐き気がこみあげてくる。御者には全部きこえているぞ、
と最後に笑った男の顔を思い出すと、恥辱に叫びだしてしまいそうだった。
 根元のいましめをほどかずに狂わせるだけ狂わせて、オーディルはギルナを城へつれ帰り、解放した。
耳元に「次はお約束の場所で」と囁いて。
 ギルナは一心に視線を据えて石の道を歩き続けた。心を張っていないと、今にも膝を屈してしまいそうに
なる。きつく巻いた下帯の中で楔は痛むほどにはりつめ、一歩ごとに絶頂に近い強烈な感覚がわきあがった。
脚の間で揺れる鎖の感触すらたえがたい。
「‥‥く──」
 知らずに呻いていた。一歩後ろのレウィンが笑う。
「よがりながら歩いてんのか」
 ギルナは唇を噛んだ。一歩踏みだすが、またそこで歩けなくなる。夕刻が近いが、城門から城の大門へ
行き交う人の姿が見えた。あそこを、ギルナは歩いていかねばならない。ギルナに与えられた西の翼棟の
はじは、まだずっと先だ。信じられないほど遠い。めまいがした。
 息をととのえようとしていると、腕をつかまれた。
「こっち来い」
「いや──」
「そんなのたのた歩いてちゃ、部屋に戻るころにゃ明日だよ。いいから、来い。それともここでイカせて
ほしいか?」
 ギルナは青ざめた顔を左右に振ったが、城の外道へレウィンが歩き出すとたどたどしい足取りで後ろを
追った。一歩ごとに限界になるような気がする。喘ぎそうになる口を噛みしめて、ただ前の男を追って
歩くことに意識を集中させた。肌がざわついて、衣服がこすれるたびに体の芯が蕩けそうになる。
401貝楼の国 36:2005/09/17(土) 09:56:01 ID:RF4rTRR/
 レウィンは馬車道から外道へとのぼり、石積みの外壁に沿って少し歩くと、城の外壁に切れ込んだ狭い
隙間へ歩み入った。
 外壁の内側に切れ込んだ空間に、ギルナは恐る恐る足を踏み入れる。三歩ばかり入ったところで行き止まり、
横に小さな扉があった。レウィンにつづいて小さな扉をくぐると、その内側は埃っぽい石の部屋だった。
 ぼんやりと光がさしこんでくる。等間隔に外壁にうがたれた横長の窓から、外の陽がさしているのだ。
天井付近の穴からは外は見えない。
 松明に使われる薪がくくられて壁際に置かれていたが、ほかには縄のきれはしやボロきれが転がっている
だけで、めぼしいものは何もなかった。
「荷物置き場だ。今は使っていない」
 言いながら、レウィンはギルナのローブの留め紐をほどき、横から大きく開いてローブをたくしあげた。
ギルナは息を荒げて、自分の前にかがみこんだ男の肩をつかむ。もう一歩も歩けそうにない。レウィンは
たくしあげたローブのはじを膝の裏で結んで、慣れた手つきで下帯をほどき、ギルナの下肢をむきだしにした。
 赤黒くはりつめた陰茎とその根元をくくるリボンを見やって、喉の奥で笑う。指で先端をはじいた。
「ひぁああっ」
「馬鹿、口を抑えろよ。窓あいてるんだからな」
 笑いながら言って、リボンのはじを引いたが、結び目はほどけなかった。レウィンは舌打ちする。
「あの野郎。どこまで尻拭いさせりゃ気が済むんだろうな。動くなよ」
 ギルナは口を抑えてうなずき、みひらいた瞳でレウィンを見つめた。レウィンは長剣を吊るした剣帯の
裏から、ギルナが見たこともない細い刃の短剣を引きだす。左手でギルナの楔をつかむと、呻き声を
無視して根元へ刃を近づけた。
 ひやりとした感触が自分のものへふれるのを感じて、ギルナは必死に動かないように体をおさえつけた。
レウィンにふれられているだけで限界だと思うのに、どうしても達することが出来ない。立っていられる
のがふしぎだった。
 レウィンがギルナを傷つけないように慎重に刃を動かすと、リボンが断ち切られてはらりと落ちた。
402貝楼の国 37:2005/09/17(土) 09:56:35 ID:RF4rTRR/
 ギルナが呻きをあげて膝から崩れた。地面に手をついて荒く肩を上下させる。
「ん‥‥く‥‥」
「どうしようもねぇな」
 ギルナの後ろに回ると、レウィンはギルナの上体をかかえおこした。左手でギルナの口を覆い、右手で
屹立するそれをしごきあげる。ギルナの体がはげしく震えた。
「んんっ、んくぁっ、ひぁ──」
 レウィンの手の中に淫らな声をあげながら、狂おしげに身悶えする。首をふろうとするがレウィンの手は
ギルナの頭をがっちりと押え付けていた。
 みひらいたギルナの目が、一瞬すべての焦点を失った。レウィンの手の中に激しい吐精があふれる。
ささえられた体がびくびくとはねた。
 やがて、ぐったりとしたギルナの体を抱えたまま、レウィンは布で手を拭い、ギルナの楔を拭う。息を
荒げて瞳をさまよわせているギルナへ、たずねた。
「立てるか」
「‥‥ん‥‥」
 呻いて体を起こそうとするが、ギルナはまた頭をそらしてビクンとふるえた。レウィンが口のはじを
持ち上げる。
「まだイキ足りないのか。ったく、淫乱が」
「ちが‥‥ん、あ‥‥」
 指先でゆるくなぞられて、ギルナのものはまた立ち上がってくる。ギルナはレウィンの肩に頭を
押し付け、喉をそらせてあえいだ。あわてたように自分で口を抑える。しごきあげられただけで喉の
奥から獣のような呻きをあげた。口全体を抑えて必死に頭を振る。太腿の間で鎖が張った。
403貝楼の国 38:2005/09/17(土) 09:58:09 ID:RF4rTRR/
 二度目の絶頂はすぐに訪れた。レウィンに支えられた体がのけぞり、ぴんと緊張する。男の手の中に
ふたたび射精して、ギルナは荒い息をつきながら淡青の瞳をさまよわせた。
 体をおこされ、力なくその場に座りこむ。ぐったりと首を垂れたギルナの前に立ち、レウィンが腰帯を
外しはじめた。
 ギルナがぼんやりと男を見上げる。
「二回もイカせてやったんだからな。ほら」
 目の前につきだされた欲望をうつろな表情で見やり、ギルナはのろのろと顔をもちあげてそれを口に
含んだ。舌を使いはじめる。髪をつかんで容赦なく頭を押しこみながら、レウィンがくすくす笑った。
「そう、上手だ。お前はそうしてるのがお似合いだよ、かわいいギルナ」
 頬をすぼめて吸い上げるギルナの頭を、優しい手がなでた。まるで犬をほめるように。
 ギルナは目をとじ、放たれたものを口の中に受けとめた。

-----------
続きます
404風と木の名無しさん:2005/09/17(土) 11:03:32 ID:REP+jrhs
もしかして改変エロ投下されてる?
ティンコ描写あっても女にしか見えねー
405風と木の名無しさん:2005/09/17(土) 11:10:14 ID:grR6SyuN
貝楼タソ。
朝食後に濃密なデザート、乙です。
ウマー!
406風と木の名無しさん:2005/09/17(土) 14:46:14 ID:JbrDFqIU
あてくしはランチの後にいただきました。
たいへんおいしゅうございました。乙!
407風と木の名無しさん:2005/09/17(土) 17:19:31 ID:XsX/ARTT
あげ
408風と木の名無しさん:2005/09/17(土) 17:26:32 ID:2hSd516Z
定期age厨ウザ
いつも同時に801画像スレもageてくよな。携帯厨か?

>貝楼タン
乙&ウマーです!telinko縛り好きなんで萌えたよ〜。
409友を失った日15:2005/09/18(日) 00:03:05 ID:8bGN9BkF
>378続き
「倉橋さんも、この際だからすっきりしていかれたらどうです? このままでは辛いでしょう」
くつろげられた前からは怒張した倉橋自身が勢いよく飛び出している。
「もう止めろと言ってるんだ!」
倉橋の言葉も和彦の願いも沢村は無視して続ける。
「倉橋さんはオンナのほうがいいみたいですよ?」
和彦はその言葉にさらに蒼ざめた。
「ほら、どうしました? オンナのおねだりの方法は教えたはずですが?」
しばらく「嫌だ、嫌」と口の中で小さく呟いていた首を振っていた和彦だったが、
やがて諦めたようにうなだれた。
がくがく震える身体をかろうじて支え、片方の手を後に持っていき後孔に指をつっこむ。
そして必死に何かを堪えるように眉を寄せ、どうにか口を開いた。
「こ、ここは……、かず……のお……こです。どうぞ、入れてください」
「全然聞こえませんよ」
沢村は冷笑する。
和彦は大きく息をして、悲壮な顔で繰り返そうとする。
「ここは、カズコの……お、お○……」
「まだ小さいですね」
「ここは……かず……」
少し声が大きくなったが、そこで詰まってしまった。
「か、かず…か……ず…。やっぱり、言えない。赦してください」
尻から手を外し、いやいやをしながらついに泣き出してしまった。
410友を失った日16:2005/09/18(日) 00:03:52 ID:kNOSqfAf
「もう止めてやってくれ! 見ていられん! こんなに篠原をいたぶって何が楽しい!」
倉橋は怒りで顔を真っ赤にして怒鳴った。
和彦に恥ずかしい格好をさせ、これまで口にした事もないような屈辱的で淫猥な台詞を何度も繰り返させる。
「おや、倉橋さんがセンパイのお願いを聞いてあげればすむことなんですよ?」
沢村はさも心外だといわんばかりだ。
倉橋は全身を震わせて泣くことしか出来ない和彦を見る。
(俺が篠原を……? まさか)
浮かんだ言葉を倉橋は即座に否定した。
いくらなんでも出来るわけがない。倉橋はノンケだし、和彦だって本来はそうだ。何よりも親友だ。
「センパイ。あれも嫌、これも出来ない、では通りませんよ?
なんとか入れていただけるまでおねだりを続けるか、あなたから受け入れて差し上げるか。
それとも罰にしますか?」
『罰』と言う言葉で和彦は震え上がり、弾かれたように振り返った。
「この前は浣腸したんでしたっけ? では今度はアソコに電気でも通しましましょうか。
ちょうど倉橋さんもいらっしゃることですし、手伝っていただくのもいいかも知れませんね」
思いつくままに言葉を続ける沢村に、和彦は怯えきった目で壊れた玩具のようにひたすら首を横に振る。
411友を失った日17:2005/09/18(日) 00:04:28 ID:kNOSqfAf
「なっ、何をさせるつもりだ……」
恐ろしげな沢村の言葉と和彦の怯えぶりに倉橋の顔色が褪めていく。
「それはセンパイが選ぶことですよ。ねえ? センパイ」
沢村は粘つく口調で視線を和彦に送る。
和彦は赤く泣きはらした目で倉橋と沢村を何度も交互に見、少しためらいを見せながらも倉橋のほうに這って来た。
「ごめん……。ごめん」
謝りながら倉橋に跨ろうとするのを「待ちなさい」と沢村が止めた。
「倉橋さんが少し萎えてしまいましたよ。センパイがぐずぐずしているから」
和彦の口技で張りつめた倉橋の欲情が醒めかけていた。
「す、すみません……」
「これを使って扱いてあげなさい」
沢村は和彦にローションを渡す。
和彦はローションを手にとって倉橋のペニスに指を絡めて上下に扱き始めた。
「はっ……っく」
ヌルヌルとしたローションの感触と巧みな和彦の手に、萎えかけたソレはアッという間に力を取り戻す。
固く立ち上がったのを見ると、和彦はもう一度謝って倉橋に跨った。
倉橋が和彦を押しのけられないのを確認すると沢村はようやく倉橋から手を離した。
倉橋はそのまま後ろに倒れこんだ。
412友を失った日18:2005/09/18(日) 00:05:24 ID:kNOSqfAf
「止める…んだ。止めてくれ、頼む。沢村、止めさせてくれ」
倉橋は動けず、和彦を押しのけることもできずただ弱々しく声を絞り出すように言う。
床に横たわって見上げると、沢村は侮蔑と満足の入り混じった笑いを浮かべて二人を見下ろしている。
和彦は倉橋に決して目を合わせようとせずに倉橋自身を手で支え、そのまま腰を落とす。
ローションの助けも借りて倉橋自身は和彦の中にスムーズに呑み込まれていく。
「……んっ。く……ん」
最後まで含むと今度は身体を揺すり、律動を始めた。
「篠原っ」
倉橋は自分に跨り腰を揺すっている友人を信じられない思いで見ていた。
成績を競い、共に議論をし、冗談を言い合った。
誇り高く、ストイックで優秀な男だった……はずだった。そう信じていた。昨日現場を見るまでは。
今自分の目の前にいるのは本当にあの篠原なのか。
混乱し考えがまとまらないままに身体の方は正直な反応を見せていた。
和彦の中は柔らかく、それでいてしっかりと吸い付くように包み込まれるようで、
女との経験がなかったわけではなかったが、これまでの女とは違った良さだった。
締め付けられてこすられる度に熱がどんどん集まっていく。
相手が和彦であることも忘れイッてしまいそうだった。しかし和彦の中にイクわけにはいかない。
懸命に堪え、別のことを考え快感をそらそうとする。
「……はっ。…くっん」
しかし耳を打つ和彦の声は妙に艶めかしく色っぽい。
413友を失った日19:2005/09/18(日) 00:06:15 ID:kNOSqfAf
「ガマンせずにイってしまっていいんですよ」
沢村がからかうように言葉をかける。
ここで負けたら沢村の思うつぼだった。和彦から目をそらし、耳をそらす。
「結構保たせますねぇ。でもあまり長引かせてもセンパイに負担をかけるだけですよ。
あなたがイクまで終われないんですから」
悪魔のような男だと思った。和彦を気遣っているのを知りながら葛藤をあざ笑う。
「お…おねが……っ。いっ、イッて……」
切なげに眉をよせ、激しく腰を動かしそう言ったのを聞いた途端、倉橋は気を緩めた。
「う……あ」
ついに和彦の中に放出した。
情けなさと申し訳なさに苛まれている間に、和彦は倉橋から降り、
沢村に命じられるまま今欲望を放ったばかりの倉橋自身を舐め清めた。
「なっ。いいっ。そこまでしなくてっ」
倉橋は慌てて和彦を避け、自身をしまった。
「いかがでしたか? ご友人のあそこは」
倉橋は改めて聞かれて、和彦を救ってやれず沢村の思うつぼにはまってしまった悔しさと
自己嫌悪にたまらず逃げ出した。
沢村の楽しげな笑い声がそれに続いた。


****
414友を失った日20:2005/09/18(日) 00:06:55 ID:kNOSqfAf
(ごめんなさい。ごめんなさい……)
倉橋が去った後和彦は心で何度もわびていた。何度謝っても許されるわけもない。
しかし謝らずにはいられなかった。
大切な友人を、助けてくれようとした倉橋をあんな事をして傷つけ失ってしまった。
「とても、えらかったですよ。よくできましたね」
沢村の言葉が更に和彦を責めさいなむ。
「ご褒美をあげなければいけませんね。アナタはまだイッてないでしょう」
そう言うと和彦を床に押し倒す。
「どこまで……」
和彦は哀しげに呟く。
「何ですか?」
「どこまで、貶めれば…気がすむ……のか」
それは沢村への問いではなく心の底から沸いて出た独り言のようなものだった。
どこまで和彦を貶めるのか。プライドを砕き、尊厳すら奪い、友人までも……。
「貶めてなんかいませんよ。アナタに教えてあげるているだけです。アナタの知らなかったアナタの姿を」
(そして支配される悦びと命令に従う快楽をね)
もう少しだ、と沢村はほくそ笑む。主人の命ずるままに奉仕する奴隷。
身も心も自由もプライドさえ奪われ、主人から与えられる物のみを受けることしかできない。
そしてそのことが何よりの悦びとなる。
和彦もいずれそうなる。
415友を失った日21:2005/09/18(日) 00:08:27 ID:kNOSqfAf
「アナタは少しも悪くない。ただ俺の命令に従っているだけだ。とてもいいことですよ」
沢村が和彦の硬くなったソレに手を伸ばし少し扱くと、和彦はアッと弱い悲鳴をあげひくっと身体を震わせる。
壊れ物を扱うかのように優しく愛撫し、キスを降らせ、和彦のソレを口に含む。
「あ……何を……」
初めてのことに和彦は驚いた。沢村は今まで一度も和彦を口で愛撫したことはなかった。
「特別です。とてもいい子だったから」
そう言うと再びソレに舌を這わせくびれを辿り……。
「あっ……、ああっ。あっん……」
和彦の素直な身体は沢村に与えられる快感に翻弄される。
「あっ、んっ……もっ……もう……はなして…くださ……」
沢村の口の中に放ってしまう恐さに和彦は泣きそうな顔で哀願する。
「いいですよ、イって」
先を舐め少しきつく吸うと。
「アッ……アアッ!」
沢村の口の中で弾けた。沢村は和彦の放ったものを構わずに飲み下す。
「ご……めんな……さい、ごめんなさい」
和彦はとんでもないことをしてしまったかのように小さくなって謝り続ける。
「何も謝ることなんかありませんよ」
優しく頬にキスすると和彦の服装を整えてやる。
和彦はただされるがままになっていた。
……奈落の底が見えた気がした。

------

終わりです
ありがとうございました
416風と木の名無しさん:2005/09/18(日) 00:15:38 ID:wrYuX8xK
禿げた。乙でした。
417風と木の名無しさん:2005/09/18(日) 00:37:28 ID:m9UN1VCZ
??
結局何をゆすられてるのかがよくわからなかったのが
ちょっぴり残念…
特別な理由はなかったのか。
418風と木の名無しさん:2005/09/18(日) 01:52:09 ID:XvslFFnp
うわ何この不完全燃焼感。
イく寸前に放置された受けの気持ちを味わえという事ですか。

鬼畜的に乙。
419風と木の名無しさん:2005/09/18(日) 02:07:47 ID:Izx8/WB8
友〜
すごくイイ感じでした、ナイス調教。
強請の内容は続編に期待します。

420風と木の名無しさん:2005/09/18(日) 06:54:07 ID:QFiVLD3X
とても良かったです!ありがとうございました!
二人の、逃げ場の無い、追い詰められ感がたまりませんでした!
>>414の>和彦もいずれ〜
「も」って事は、今まで何人も仕込んでて、これから何人も仕込むワケですね?
続編あれば、お待ちしてます!
421all of you 48:2005/09/19(月) 05:45:19 ID:TFLrwh/r
>>347より続き

「くだらねえ」
脇腹を押さえながら“担当”がゆるゆると身体を起こす。
「何ムキになってんだよ。しゃれの通じねえヤツ」
ケッと吐き捨てるように笑うと、ゆらりと立ち上がる。
「…行くぞ」
脚を引きずるようにしながら、出口へと向かう。“二番目”がおずおずと肩を
貸そうとするのを、手で押しのける。
「おい、いいのかよコイツら」
ライターをかざし、上目に睨み続けるミズを牽制しながら“三番目”が聞く。
「ヤル気失せた。んな、頭イカれてるヤツほっとけ。どっかで口直しだ」
一瞬足を止めたが、振り向きもせず“担当”は言った。
ミズの目から視線を外さず、“三番目”も後ずさるように出て行く。
ひしゃげた窓枠から差し込む光が照らす出口を、ミズは睨み続ける。
422all of you 49:2005/09/19(月) 05:49:49 ID:TFLrwh/r
震える息をゆっくりと吐きながらミズは肩を落としていく。
力なく下ろされた手から、ライターが放たれ、テーブルに跳ねて部屋の隅の
薄暗がりへと転がる。
倒れたままの浩太に目をやると、わずかに開いたままの口に乳をもらって
寝入ってしまった子犬のように薄桃の舌を覗かせている。
静かに胸が上下して、息のあることを知らせる。なだらかな稜線に括られた
二つの突起は、痛々しく赤く、片方は無機質に光る金属に苛まれたままだ。
鼻先がいたずらそうにつんとして、笑うと少し目がたれるその顔。
どこまでも優しい、人が好すぎるといっていい性格。子供の頃からあまり
背は高くなかったが、今もやはりミズより低そうだ。
背を丸め、膝をつく。指で、手の甲で口元をぬぐうと赤く唾液が糸を引く。
ひしゃげた窓枠からかすかに流れ込む潮風が、ざらつく畳を撫でながら
出口へと抜けていく。浩太の髪がわずかに揺れる。
その、青白い顔へ手を伸ばそうとした瞬間、大股に近づく足音に視界を
さえぎられる。と同時に、頬に衝撃を覚え、耳が遠くなる。
423all of you 50:2005/09/19(月) 05:51:11 ID:TFLrwh/r
戻ってきた“三番目”が、殴り倒したミズの脇腹をさらに蹴り上げる。くぐもった
うめき声と共に、鈍い音が二度、三度と鳴る。
不意に“三番目”がミズを蹴る足を止める。見れば、しがみつく浩太がその蹴りを
止めていた。男の足首から膝、腿へとすがるように動きを封じる。
足で振り払おうとするが離れない浩太の側頭部を男が肘で打ち払う。
悲鳴を上げて浩太が倒れ込む。その上からさらに踏みつけようと足を上げる
その下に、ミズが滑り込み浩太に覆いかぶさった。
一瞬ひるんだ“三番目”の足は、やはり無造作に踵から落とされ、ミズの頭と
言わず背といわず、重い痛みを埋め込んだ。
やがて荒げた息を吐ききると、足元の耳障りな音を立てる袋を手にした。
フン、と鼻を鳴らすと、仕上げとばかりに強くミズの身体を蹴り上げ、大股で
出て行った。
424all of you 51:2005/09/19(月) 05:53:31 ID:TFLrwh/r
ひしゃげた窓から忍び込む波の音、かすかな風、空から染み出す淡い光。
どれくらいの時間そうしていたのか、ミズはゆるゆると痛む身体を起こした。
また気をうしなったのか、それとも朦朧としているだけなのか。浩太はミズに
のしかかられた格好のまま、少し横を向き、力なく手足を投げ出している。
下半身は裸に剥かれ、肌に吸いつくTシャツはたくし上げられたまま、
胸の一点に食い込むクリップにひっかかって肌を隠す役目を果たしていない。
身体中に赤黒く、殴られ蹴られた痕があざになっている。
髪の先から顔、胸、腹、そして自分の手で虐めぬいたその部分へとミズは
視線を這わせる。
初めて犯された尿道からは血がにじみ出し、白く濁った液に朱を差している。
固く締まった腿の肉は膝上で引き締まり、太く筋肉のついた脚に似合わず
小さく尖る膝頭を経て、肉付きよくふくらむ膝下へとつながる。
425all of you 52:2005/09/19(月) 05:54:57 ID:TFLrwh/r
アキレス腱のすぐ上は痛々しいほどにしまっていながら丸みのある足首、
ふっくらと甲高な足…ミズの手に柔らかな感触がよみがえる。
―オレの…オレだけの…浩太―
泣くな、オレがついてる、と言い聞かせたあの日。
廃屋で遊び、怪我をさせ、別れたきり、逢うことも触れることもなかった。
でもオレは知ってる、とミズは呟く。
―お前が中学で水泳部に入ったこと。高校で県のトップクラスの選手だったこと。
大学の学部も、サークルも、去年女と別れたことも。そしてこの浜でバイトして
いるらしいということも。お前のことならすべて。お前のすべてを…―
ただひとつミズが知らなかったのは、浩太が今夜の標的にされているということ
だけだった。固く握った拳を、畳に散った砂粒にじりじりと押し当てる。
426all of you 53:2005/09/19(月) 06:00:16 ID:TFLrwh/r
不意に咳き込むと、血が滴った。口の、どこが切れているのかも分からない。
手で拭いきれずに、シャツの袖先を引っ張り上げ、拭う。
ぴくりと浩太が頭を揺らす。ゆっくりと薄目を開け、耳を澄ます。
顔をミズの方へ向けると、飴玉のように放心した目で聞く。
「みっ、ちゃん…?」
ミズが答えずにいると、もう一度弱く聞く。ああ、というミズの声がかすれた。
「…泣いちゃ、だめだ」
「…泣いてねぇよバカ。血が…」
咳き込むミズの口から血が滴る。腕を上げ、自らの肩に口元を押し付けて拭う。
「…ごめん」
「なんでお前があやまる」
「オレが、声、かけたり…した、から」
息苦しそうにやっとそう言うと、浩太は手を精一杯伸ばしミズの膝に触れた。
目立つほくろの横に稲妻の傷が走る。あの日、廃屋でつけた傷。
「すぐに、わかったよ…気になってた。黙って引っ越して…ごめん。ずっと
気になってた…みっちゃんの噂も、よく聞く…から」
427all of you 54:2005/09/19(月) 06:03:10 ID:TFLrwh/r
ミズの父親が経営する会社で大がかりなリストラが断行された時、その
子会社の、更に下請けであった浩太の父親は、あっけなく職を失った。
何も告げず浩太が姿を消した理由をミズが知ったのは、数年後、浩太が
家族と共に隣の町に舞い戻った頃のことだった。
「相変わらずとろいなお前は。オレの方が先にわかってた」
ミズが言うと、浩太は目を細めた。
「そっか…でも、会えて…よかった」
こんな状況で、しかも自分を陵辱した相手にそんな風に言う浩太を、
“らしい”とミズは思う。胸の奥が痛い。
「これで…許してもらえた、のかな、オレ」
抱きしめたい、と思うよりも強い気持ちを、ミズは持て余す。
ゆっくりとのしかかり胸のクリップに触れると、痛みに浩太は息をのむ。
クリップの外れた乳首を指先で弄び、挟まれたままのそれには舌を差し込む。
428all of you 55:2005/09/19(月) 06:11:33 ID:TFLrwh/r
「みっちゃん…痛い…よ」
「痛くなきゃ罰になんねぇだろ」
額を突き合わせ、頬を手で挟む。脚の間に身体を沈める。
「今度は、なんの…罰」
その問いには答えず、ミズは浩太の腿を下から抱え上げる。
力を失った脚はずしりと重い。ゆっくりと浩太の中へ自身を突き込む。
乾きかけたミズの精液が皮膜となっているのを破るようにねじ込むと、
柔らかな奥がぬちゃりと音を立てて迎える。
再びこすり上げられる痛みに小さく声をあげ、浩太は喉をそらす。
「痛い。痛いよ…みっ…ちゃ…あっ…」
えぐるように腰を押し付けながら、ミズはうわごとのように浩太の名を呼ぶ。
ミズの“罰”を受けながら、小さな悲鳴はやがて甘くかすれた声にかわる。
ミズの口元に滴る血を、浩太は喘ぎながら舌先ですくいとってやる。
あの日、ミズが浩太の傷から流れる血を舐め取ったように。

                           おわり。
429風と木の名無しさん:2005/09/19(月) 12:25:04 ID:ZjlJhHIk
>all〜
乙でした
鬼畜作品スレなのに
なんか最後ほっとしちゃったよ…
430風と木の名無しさん:2005/09/19(月) 12:36:07 ID:RFZkFvJ9
>>428
萌えますた。
みっちゃんと浩太クンにおかれましては、これからも濃い目のプレイで
仲良くやっていって欲しい。
431風と木の名無しさん:2005/09/19(月) 14:38:33 ID:SnmG6NcF
すごく萌えた。二人の関係も汗みどろの鬼畜っぷりも好みだ。
激しく乙。とても乙。エガッター
432風と木の名無しさん:2005/09/19(月) 17:33:48 ID:ibXJBaeH
あげ
433騎竹:2005/09/19(月) 17:42:31 ID:zZpU4wVG
>>291-294続き

うなじにかかる息が、服の上から躯をまさぐる手が、背に回された腕が、全てがおぞましい。
先程まで何も感じなかったのが嘘のようだ。
今は、ラウルに触れられている――そのことが既に嫌悪の対象だった。
「いや……いやだ、離してラウル」
吐き気をこらえて僕は懇願した。
「お願い、正気に戻って。昔のラウルに戻って」
ラウルの腕に抱きすくめられたまま、僕は縋るようにラウルを見上げた。
この7年の間にラウルに何があったのかはわからない。
何がラウルを変えてしまったのかも。
だけど、心の片隅にでも、あの頃の優しいラウルが残っていてくれれば……。
そんな祈る想いの僕の眼差しを、だがラウルは冷笑で受け止めた。
「昔? 昔も今も俺は変わらない。俺は昔からこういう目でおまえを見ていたんだからな」
悪夢のような言葉が胸をえぐる。
呻くように僕は反駁した。
「嘘だ……」
「本当さ。おまえは俺が何の見返りも求めないで、
 愚図で甘ちゃんのお坊ちゃんの世話を焼いていたとでも思っていたのか?」
その通りだった。
僕は思っていた。
僕とラウルは親友だと。
だからいつでも助けてくれるのだと。
なのに、ラウルは嘲笑とともにそれを否定してみせたのだ。
子供時代の大切で大事な想い出を汚された気がした。
反射的に僕は、ラウルの頬を叩いていた。
「嘘をつくな、僕のラウルはそんなことは言わない。おまえは偽物だ」
涙が溢れそうになるのを堪え、僕はラウルを睨みつけた。
ラウルは僕に殴られた頬を、あっけにとられたようにひと撫でした後、
歪んだ嗤いを口の端にのぼらせた。

「"僕のラウル"か。これはまた情熱的な文句で誘ってくれるものだな」
434騎竹:2005/09/19(月) 17:43:08 ID:zZpU4wVG

「だが、セツ。おまえは一つ勘違いをしている」

ラウルは酷薄な眼差しで、僕を睥睨した。
「今のおまえは"俺のもの"だ。おまえの好悪の情など俺には関係ない。
 そして、何があろうと奴隷が主人に手をあげることは許されん」
言葉と共に、ラウルの腕が振り上げられる。
「躾のなっていない犬は調教が必要だな」
まさかと思った瞬間、ラウルの手が僕の頬を強く打った。
打擲の衝撃に、僕は体勢を崩しそのまま床に倒れ伏した。
臥した僕の顎を、ラウルが乱暴に踵で小突く。
「さっさと立て、寝室は隣だ。それともこのまま床で犯されたいのか」
頬を押さえて呆然と床に蹲る僕を、ラウルは冷たく一瞥して告げた。
だが、心と体に受けた痛みに、僕は硬直したまま動けない。
(ラウルが僕を殴るなんて……)
信じられなかった。
過去のラウルは一度だって僕に手をあげたことなどなかったのに。
なのに、嗤いながらこんなに手酷く僕を殴るなんて。
(僕は奴隷……もうラウルの友達じゃなく……ラウルの奴隷なんだ)
昔の想い出に縋り、どうしても理性で受け入れられなかったことが、
身体の痛みで、否でも応でも叩き込まれた気がした。

「優しい主人がベッドでしてやると言っているうちに立て。
 でないと本当にこのままここで、犬のように這わせたまま抱くぞ」
物思いに捕らわれていた僕に、苛立たしげなラウルの言葉が飛ぶ。
我に返り、慌てて痛みを堪え上半身を起こした僕は、
ラウルの脚に取りすがって消えいるような声で訴えていた。
「お願いラウル……僕を普通の奴隷にして」
ラウルが訝しげに眉を寄せるのに構わず、僕は必死の面もちで懇願した。

「鈍色の首輪の奴隷に……何でもするから、頑張って働くから、
 僕を性奴ではなく扱って。ラウルお願い……お願いします」
435騎竹:2005/09/19(月) 17:43:53 ID:zZpU4wVG
僕の現在の立場が、奴隷であること。僕を買った主人が、ラウルであること。
今はもう、それは受け入れざるを得ない。
だが、性奴という立場だけは、男の身でラウルに抱かれるということだけは、
どうしても心が受け入れられなかった。
「ラウルが僕を買ったお金に見合うように精一杯働くから」
口の中に広がる血の味に耐えながら、僕は必死で言葉を紡いだ。
「どんな辛い仕事も嫌がらずにやるから、お願いラウル、性奴だけは許して」
ラウルの足下に跪いたまま請い願う僕を見下ろし、ラウルは唸るように低く呟いた。
「……そんなに……俺に抱かれるのが嫌か」
嫌に決まっている。
ラウルは好きだけれど……好きだったけれど、それは友達としてだ。
男同士で肌を重ねるなど、そんな忌まわしい行為など受け入れられるはずもない。
だが、その気持ちを、今のラウルにそのまま告げるのは恐ろしかった。
だから僕は、敢えて遠回しな表現を選んだ。
「僕にはエヴァンゼリンがいるから……彼女を裏切れない」
リズルに残してきた僕の婚約者。
幼い頃にラウルも見知っていた彼女の名をあげることで、
少しでもラウルの抑止力になってくれればと、
そんな思いから、僕は、今は生死もわからぬ許嫁の名を口にした。
案の定、彼女の名前を告げた瞬間、ラウルがはっきりと表情を変えたのがわかった。
そのことに力づけられ、僕は言葉を続けた。
「エヴァに誓ったんだ。生涯、彼女だけだと……だからお願い」
「…………いいだろう」
あまりにあっさりとしたラウルの許諾に、僕は耳を疑った。
「ラウル……本当に……僕を性奴から解放してくれるの?」
「ああ。おまえがそこまで望むのなら、性奴ではなく他の奴隷と同じように扱ってやろう」
俄に信じらずに聞き返した僕に、ラウルは愉快げに嗤って頷いた。
「だが、それも数日のことだ。どうせ、おまえはすぐに音を上げる。
 三日もすれば、俺の足下に跪いて、性奴に戻してくれと泣いて縋ることになる」
ラウルは肘掛け椅子に再び腰をおろし、床に膝立ちしたままの僕の顔を撫でて嗤った。
「あの女を裏切れないといったその口で、俺に抱いてくれと懇願する姿が目に浮かぶぞ」
その時が楽しみだと、ラウルは嘲るように僕の耳元で囁いた。
436騎竹:2005/09/19(月) 17:44:29 ID:zZpU4wVG

「この者をですか?」

奴隷長と呼ばれた老人が、僕を一瞥し、戸惑ったように案内の男に聞きかえした。
「ああ、ラウル様は、おまえらと同じように扱えとのことだ」
「ですが……その、この者の首輪の色は……」
「俺に聞くな。大方、躯がラウル様のお気に召さなかったんだろう。
 こんな上玉はそうそう出るもんじゃないのに、勿体ないことをするもんだ」
僕の躯に舐め回すように視線を這わせた男が、下卑た笑いを浮かべながらそう答える。
ラウルに命じられ、僕を奴隷の住まう地下まで連れてきたこの男は、
召使いというより、護衛や見張りといった類が本職らしく、
所作が万事に乱暴で、僕を捕らえた蛮族の男を思い出させ、僕の恐怖を呼び覚ます。
たまらず後じさる僕の腕をとり、男は臭い息を吹きかけた。
「がっかりするこたぁねえ、ラウル様はな、ちっとばかり趣味が偏ってんだ」
所謂、稚児趣味ってヤツだと、男は野卑な口調で僕に告げた。
「おまえも最初に見ただろ、あのイカレた格好の」
「……カッツエ?」
猫の名を持つ少年の名を呟くと、男はにやりと笑って頷いた。
「ラウル様はな。金髪碧眼の10歳ぐらいの餓鬼を買ってきちゃ抱き潰して壊しちまう。
 運良く生き残っても、声変わりすると途端に厭きて俺たちに下げ渡す、
 その繰り返しだ。あのカッツエは、唯一の例外だが、あれももう限界だろう」
どんなに必死に裏声を使おうとも、もう子供には見えないからなと、男は嘯いた。
「おまえは、ラウル様にしちゃ珍しい買い物で俺たちも驚いたんだがな。
 さすがのラウル様もこの美貌にくらっときたのかと噂していたんだが……」
男の粘っこい視線が僕に絡みつく。
「心配すんな、少しの辛抱だ。すぐに俺にお前を下げ渡してくれるよう頼んでやるから」
男の言葉の意味を図りかねる僕に向かって、男は醜悪な容貌をにやにやと歪ませて笑った。
「他の奴には渡さねえ。俺が大事に可愛がってやるから安心しろ」
男の顔が僕に近づいてくる。何をされるか容易に想像がつき、僕は恐怖で身体をすくませた。

「お待ち下され。この者の首輪は、まだ付け替えれられておりませんぞ」
僕と男の間に割って入ったのは、それまで成り行きを見守っていた奴隷長の老人だった。
437騎竹:2005/09/19(月) 17:45:03 ID:zZpU4wVG
奴隷長の老人の取りなしに、男は鼻白んだ表情を見せたが、
老人の態度が変わらないと知ると、そのまま何も言わずに踵を返した。
二人きりになると、老人は僕を目線で促し、付いてくるようにと命じた。
寒々とした暗い地下道を、おぼつかない足取りで、僕は老人の後に従った。
饐えた異臭が鼻につき、冷えた空気が肌を刺す。
日中というのに日が射さない地下は薄暗く、点在する部屋と思しきものには、
布団とも呼べぬ汚い布が一枚あるだけだった。
「ここは……牢屋ですか」
沈黙に耐えかねて、僕は前を歩く老人に訊ねていた。
「牢屋? 何を言うとる。ここがわしらの住処じゃよ」
息を呑んだ僕を振り返り、鈍色の首輪の老人は寂しげに笑った。
「おまえさん、名前は?」
「ウィルフリートです。でも、ラウルは…………セツと」
「そうか。じゃあ、皆がいる時はセツ。二人きりの時はウィルと呼ぼうかの」
唇を噛んで俯く僕の肩を叩き、老人は励ますように微笑した。
「だがの。旦那様を呼び捨てにするのは感心せんよ。聞き咎められたら鞭打ちではすまん」
「……はい」
「手を見せておくれ、ウィル」
言われるままに老人の前に両の手の平を広げてみせる。
「……本当に無垢なままの手じゃな」
僕の手を見やった老人が、哀れみを込めた目で僕を見やった。
「こんなことなら、先程は邪魔をせん方がよかったかもしれん」
労るように僕の背中を撫でながら老人は呟いた。
「おそらく、おまえさんは、数日と保つまいよ」
憐憫を込めて告げられた老人の言葉が、先程のラウルの言葉を呼び覚ます。
『三日もすれば、俺の足下に跪いて、性奴に戻してくれと泣いて縋ることになる』
そんなことは絶対にありえないと思った。
僕は首を強く振ってラウルの言葉を頭から追い出した。

――この時の僕は、まだ知らなかった、いや想像すらできなかったのだ。
  ラウルの言葉が、数日後に、本当に現実のものになることなど――。
<ここまで>
438風と木の名無しさん:2005/09/19(月) 18:09:09 ID:C2VEGoK5
騎竹さん、GJです!
続きが待ち遠しいです
439風と木の名無しさん:2005/09/19(月) 18:22:25 ID:u4c4XTGs
騎竹タソ、乙です!
じりじりしながら続き待ってます!
440風と木の名無しさん:2005/09/19(月) 18:38:21 ID:RRynROrT
騎竹さん、禿げ萌えました。
GJ! 続きをお待ちしています。
441風と木の名無しさん:2005/09/19(月) 21:51:32 ID:uRsKlqKx
うぁあ〜またもおあずけ!
続き心底お待ちしております!
442風と木の名無しさん:2005/09/19(月) 22:09:43 ID:nMjYkcFe
一体どんな目に…!?(*゚∀゚)=3ハァハァ
買った奴隷に合意を要求するご主人様可愛いよご主人様。(*´-`)
443風と木の名無しさん:2005/09/19(月) 23:13:39 ID:L12g3eYx
そんなにじらさないでくれ(´∀`)
444侵略族長×亡国王子 27:2005/09/20(火) 00:05:20 ID:Z2fpCAgr
>>337
   * * *

「まだ、あのままなのか?」
 イグニスが尋ねると、従者は「はい」と力なく答えた。
 副官を目の前で殺した後、意識を失った王子は二日間目を覚まさなかった。もう
このまま目覚めないかもしれないと思った朝、気が付くと起き上がって震えていた。
 薬が切れたのかと名を呼んだが答えない。
 薬が欲しくないのかと言っても、殴っても反応がなかった。仕方なく口に水ごと
薬を押し込み、やっと震えを止めたが、薬が効いてきても同じように反応がなかっ
た。
 以来三日、途中に薬を与えた以外は同じだった。ぼんやりと何もない空中を眺め、
食事もしないし無理に与えなければ水も飲まない。それどころか、眠りもしない。
 三日で、そうでなくても痩せ細っていた王子は、かつての面影もないほどやつれ
た。
「おい、……まさか目を開けたまま眠っているのか?」
 肩を掴んで振り向かせると、王子は抵抗無くこちらを向く。しかし相変わらずぼ
んやりとしている。
445侵略族長×亡国王子 28:2005/09/20(火) 00:05:57 ID:Z2fpCAgr

「オクシュ、こちらを見ろ」
 名を呼んでも、王子の冷たい……しかし炎のように燃え盛る瞳は決してイグニス
には向かなかった。薬と快楽を与えた時の虚ろさえ、そこには宿っていなかった。
 体は屈服し、自分からイグニスを求めさえしたのに、いつになっても「魂は折れ
ない」と言った日と同じ強さで正面から見据えてきたあの目。
 あの目に見られるたび腹の底がざわついた。
 だが、それさえ自分に向けない王子には、なぜか一層腹が立つ。
「……昨日、森の国の王が敗戦を認めた。そして今日、残った国々から次々と属領
になると宣言を携えた使者が訪れている。わかるか? 俺は皇帝になるのだ」
 言い募るが、王子はただ静かに、ぼんやりと視線をさ迷わせていた。
 イグニスは王子の両肩を掴んで揺さぶった。
「おまえたち湖の国の王族が蔑んできた、砂漠の民の一部族の族長に過ぎなかった
俺が、皇帝になるのだ」
 きっと誰も足元にも及ばない力を持とうと決意したのは、いつだったか。
 父親の使いで王宮を訪れ、幼かった王子を見かけたあの時だったかもしれない。
「俺を殺すと言ったのは嘘か、オクシュ!」
 何を言っても、王子は変らず、何の反応も見せなかった。
446侵略族長×亡国王子 29:2005/09/20(火) 00:07:40 ID:Z2fpCAgr

 皇帝の座を約束された晴れのこの日、何を自分はこれほど苛立っているのか。
「俺に逆らっているつもりなのか? いいだろう、それならば」
 イグニスは王子をベッドに押し倒した。やはり抵抗も無く、王子はイグニスにさ
れるままだった。
「いつまでそうしていられるかな」
 王子の体を、今やイグニスは王子以上に知った。どこが感じるのか。何を言われ
ると恥じ、どう扱われると悦ぶのか。
 自分の持てる技巧のすべてを使って、イグニスは王子を攻め立てた。王子を屈服
させたかった。
 やがて、次第に王子はイグニスに反応し始めた。
 反応が始まると、あとは早かった。
 突き上げるとそのまま王子は達してしまった。いつもなら頓着せずイグニス自身
が満足するまで王子を揺さぶり続けるのだが、そのときは王子が反応し始めたこと
に気を良くし、口付けを与えることにした。
 我を忘れた時の王子は口付けを与えると悦んで返すからだ。やつれた体を抱き締
めて口付けると、いつものように舌が応じてきた。
 それどころか、イグニスの首に細い腕が回された。しがみ付く、というのでもな
くただ腕を絡めただけのようだ。こんなことはいままでなかった。顔を離そうとす
ると腕がそれを許さず、引き寄せられる。痩せてしまったのに強い力だった。
447侵略族長×亡国王子 30:2005/09/20(火) 00:08:19 ID:snJZt7LP

 そのまま、王子の頬に抱き寄せられた。王子はまるで擦り付けるみたいに自分の
頬をイグニスに寄せて来た。
 それから、腰も。
 甘えるように片脚をイグニスの腰に回し、腰を擦り寄せてくる。
 訝しく思っていると、耳元にくすくすと笑い声が聞こえた。

 王子の笑い声など、初めて聞いた。

 驚いて、腕を振り解いて起き上がり、横たわった王子の顔を覗き込む。
 腕を解かれたことに吃驚していたらしい王子と目が合った。
 イグニスの望み通り、湖の色の瞳はイグニスに焦点を合わせた。
 そして、目の前でそれは大きく緩み、王子は、にっこりと微笑んだのだ。

 ずっと以前に王宮で見た、あのときと同じ微笑みだった。
 心臓が大きく跳ねた。
 ――俺は、ずっと、本当は、これが欲しかったんじゃないのか?

「どうかしたのか? ……フォル?」

 次いで王子は、この上なく幸福そうな声で、そう紡いだ。
448侵略族長×亡国王子 31:2005/09/20(火) 00:08:57 ID:Z2fpCAgr


 全身から血が音を立てて引いて行った。
 王子は幸福そうに笑いながら、両腕を伸ばしてイグニスの首に再び絡めた。
「フォル、もっと私を抱いていてくれ」
「……違う、おれはおまえの副官じゃない!」
「ああ、私も愛している。ずっと、あなただけを愛している」
「オクシュ!」
 うっとりと、王子は言葉を続ける。突き放しても、頬を張っても。
 イグニスがかつて望んだ、そしてずっと望み続けていた微笑を浮かべたまま、ど
こにもいない幻に向けて話し掛けていた。
 王子を捕らえた日にイグニスが自ら望んだ通り、王子は壊れた。
 今や王子の心の中には自分と副官だけがおり、そこにイグニスは存在していなか
った。
 イグニスを見つめ、微笑みかけ、「愛している」と繰り返す。
 王子はイグニスの腕の中にいながら、どこよりも遠い場所にいた。
 イグニスが追い詰め、追い込んだ場所に。

   * * *

 大陸を初めて統一した覇王は妻を娶らず、晩年は酒に溺れたために早逝した。
 その覇業は一代で絶え、彼の死後、大陸は戦乱の時代を迎えた。
---------------
  終わり。 
449侵略族長×亡国王子:2005/09/20(火) 00:09:31 ID:snJZt7LP

コメントを下さった方、ありがとうございました。励みになりました。

勢い余って副官視点の話を書いています……。(ここに投下するには長い上にエロ
が少ないので、置く場所を検討中です)
ここまで萌えて書けたのは、
厨設定スレ>>575-576さんのおかげです。本当にありがとうございました。
450風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 00:29:09 ID:bRQ635/P
>>449 お疲れ様です。
誰もが鬼畜なめにあったラストでお見事。
副官視点も楽しみ(・∀・)ノシ
451風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 00:32:51 ID:/JDFczZV
亡国タソ、ありがとうございました!
泣けました。王子、夢の国に逝ってある意味幸せかも。
皇帝の悲恋にもせつな萌え。
別視点も読みたいです。投下お願いします。
452風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 01:02:29 ID:KvbYsyKt
騎竹タソGJ
続きが激しく気になります
ラウルタソは初恋を引きずってる?


亡国タソも乙でした
ファンタジースキーなので両方おいしくいただきました
453風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 03:03:03 ID:g4NV/qTQ
これは何とも良いしっぺ返しですね。
乙でした。
454ブリーダー 月曜日:2005/09/20(火) 06:01:01 ID:ie7tVLQX
スカ有


耐えていた。冷や汗と、鳥肌が全身を舐めていく。
どこにでもあるバケツ。少し大振りで、でもどこにでも売っていそうな
なんでもないバケツの上に、脚を開いて座らされている。
「もう少し。そう、我慢して下さい、安曇君」
机のヘリにつかまり、下を向いて耐える少年の視界の端に白衣がひらめく。
「う…あ…」
「もう、限界かな。もう少し我慢できるといいのですが…無理ですか?」
座っていると言っても不安定なバケツの上のこと、バランスを保つのにも
必死だった。しかも、もう腸の中のものは破裂寸前まできている。
「あ…せ…せんせ…い!!」
机を掴む手が震える。がたがたと、何かの発作のように、信じられない
勢いで音を立てて。
455ブリーダー 月曜日:2005/09/20(火) 06:01:37 ID:ie7tVLQX
スカ有


「あーっあーっ」
腕時計に目をやり、諦めたような目で教師は少年を見下ろす。
「まあ、よく我慢した方でしょう。いいですよ、安曇君。力を抜いても」
ぶるぶると頭を振り、それでも耐えている少年。だが我慢は限界に達し、
やがて破裂音とともに液状のものがバケツの中に注がれる音が響いた。
「いいですよ。全部出して。いつもするように、すっきりなさい」
部屋に充満する匂いと、自分の置かれた状況に吐き出しそうな少年。
それでも腹に迫る圧迫感に勝てず、下腹に力を込める。
どうして、こんなことに…あのとき、誘惑に負けなければ…
少年は今更遅いと分かっていても後悔の言葉を胸に繰り返す。
456ブリーダー 月曜日:2005/09/20(火) 06:02:10 ID:ie7tVLQX
「1週間の補習です。安曇君」
えっ、と思わず顔を上げる。北村教諭の担当する生物はもちろん、
ここのところ、成績の振るわない教科はなかったはず。推薦で大学へ
進む道に曇りはみえなかった。
「とても意外そうな顔をしていますね。もちろん成績のことではありませんよ」
生物室の隣。実験準備室に、安曇は担任の北村に呼び出されて来た。
準備室の中は実験に使う道具や本、資料がひしめき合い、古いものの
匂いがこもっている。窓もないせいだ。突き当たりにドアがあり、その奥は
窓に面した小部屋になっている。
北村はそこへノートパソコンを持ち込み、少年にある画面を見せる。
「このサイトに見覚えがありますね?」
安曇は目を見開いた。『ドラッグストアミラージュ』、それは確かに少年が
最近知ったサイトだった。だがそ知らぬ振りをする。毒々しいピンクが踊る。
「警察から連絡が入りました。残念ですよ安曇君」
はっと目を見開く。それを見て取り、教師は目を柔らかに細める。
457ブリーダー 月曜日:2005/09/20(火) 06:07:13 ID:ie7tVLQX
「キミは成績も優秀で、真面目で、このまま順調に我々の思う大学に
進んでくれると期待していたんですが」
パソコンを閉じ、向き直ると教師は続けた。
「この店からあるドラッグを購入しましたね?実はこの店に手入れ…つまり
警察の捜査が入って、顧客リストや購入履歴が明らかにされたんです」
少年の手にじっとりと汗がにじむ。
「でね、その中にわが校の生徒がいると。校長に、そして私に連絡が…」
「待ってください!僕、僕は何も知りません」
嘘をつかずにいられなかった。
「ほう…では、キミの名を誰かが騙ったとでも?」
「そうです…きっと!」
教師は顎に軽く握った拳を当て、考え込むように唸る。
「しかし、キミの自宅住所宛に商品を送った履歴がはっきりと残っている
のですよ…何に使うのか、キミが買ったとは思えない代物ですが」
少年は下を向く。
458ブリーダー 月曜日:2005/09/20(火) 06:13:17 ID:ie7tVLQX
「それでね。校長も、このままわが校の大事な生徒を警察に渡すわけには
行かないと、そうおっしゃるんですよ。僕もそう思います。特にキミのような
優秀な生徒をね。何かの間違いだと思いたい」
少年はすがるように教師の顔を見上げる。
「そこで、提案したんですよ。1週間、補習を行うことを。キミが心を開いて
僕に全てを話してくれるまで。真実をつきとめるために。特別な補習をね」
「特別な、補習?」
「そう、キミもこのままでは困るでしょう。推薦で大学を決め、一日も早くバイトを
始めてお母さんを助けたいはずだ。これが濡れ衣なら心も苦しいでしょう」
母親の話を持ち出され、少年は膝の上で拳を握った。
「キミが本当のことを、素直に話せるようになるまで、僕がついていますよ。
この補習の目的はそういうことです。それともこのまま警察の取調室に…?」
ぶるぶると少年は首を振る。そんなことになったら母がなんと思うだろう。
「先生、助けてください。僕、本当のこと、話しますから」
「あはは…落ち着いて。僕はキミのことを信じていますから。安心して…僕に
すべてを任せてください。ゆっくり聞きますから。さあ、机に向かって」
459ブリーダー 月曜日:2005/09/20(火) 06:13:54 ID:ie7tVLQX
スカ有


冷や汗と違う汗が少年の全身を伝う。うっ、と小さく呻くと再び水音が響く。
教師は椅子にかけ、肘をついた手の先に顎を軽く乗せている。柔らかに
細めたその目は、楽しんでいるようだ。
「あ…あ…」
「どうですか。すべて出切りましたか」
そう言って少年の背後から手を差し入れ、ぐいと尻を割るように力を込める。
「やーっ…めっ」
「力を抜きなさい。心もそう。素直になるんです」
細い指先を肛門に少し差し入れ、穴を開くようにゆっくりと圧迫する。
「さあ…素直に…」
「う…」
腸を空っぽにされ、少年はゆっくりと放尿し、かくりと顔を伏せた。
460ブリーダー 月曜日:2005/09/20(火) 06:15:30 ID:ie7tVLQX
教師はぴったりと手袋で覆った手を、ウエットティッシュで拭う。
少年の身体も丹念に拭いてやる。脱力した少年はされるがままになっている。
「どうですか。少し、もやもやが出て行った気になりましたか」
汗ばんだ顔を上げて少年は聞く。
「先生…こんな、こんなことが、一体…なんの」
「こんなに恥ずかしいところを僕の前に晒して、もう嘘はつけないでしょう。
そういうことを狙った補習ですよ。さあ、立って」
教師に支えられやっと少年は立ち上がる。身づくろいをしてくれようとする
手を止め、自分の手で整える。
「今日はここまでにしましょう。明日もまた、同じ時間に」
そう言って少年の手に二つの球体を乗せる。中に液体が詰まっていて、
細長い管が伸びている。
「先ほどキミに施したものですよ。使い方はわかりますね。明日、ここへ来る
前に済ませて来なさい」

−−−−−−−−−−−−−−−
今回はここまでです。
461風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 06:43:41 ID:ILqJl7q6
先生乙!

補習が待ち切れない!

462風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 09:13:24 ID:fS9X8g3J
鬼畜スカキタ――(*゚∀゚)――!!
うおおぉ補習最高――!
はぁはぁ素晴らしいに尽きます、ご指導ご鞭撻の程、宜しく願いますッ!!
463風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 11:19:24 ID:oFGWwCdA
乙です。
補習イイッ!

亡国タン乙&GJ!
464ブリーダー 火曜日:2005/09/20(火) 15:03:36 ID:ie7tVLQX
ひとけのないC棟のトイレ。少年が震える手に握っているのは、液体を内包
した球体二つ。昨日、北村教諭に渡されたものだった。
(明日もまた、同じ時間に…ここへ来る前に済ませて来なさい…)
くっ、と唇を噛み締め、少年は個室へ入る。
自分の目には捉えられない窄まりへ、球体から伸びる細い管をあてがう。
(ナニ安曇、補習〜?お前が?98点が95点に下がったから?)
クラスメートのおどけた声が脳裏によみがえる。
「はっ…い、た…」
管をなんとか差し込むが、そこから先へ進めるのが怖い。腸を突き破ることは
ないのだろうか、と。さらに強い痛みの予感がよぎる。
(たまにいるよね、北村センセの補習に呼び出される子って)
(へーえ。オレなんか相手されてねーよ。成績悪いから)
(でーもさぁ、男二人で密室に篭っちゃって、キャーって感じよねぇ)
(あーそれでお前も呼ばれないのな。ブスだから)
クラスの男女が笑いあう声が頭の中でかすむ。普通の生徒達が遠く思えた。
465ブリーダー 火曜日:2005/09/20(火) 15:04:11 ID:ie7tVLQX
微スカ有

「んっ…」
北村教諭に施してもらうことを一瞬考えた。
(初めてではやはり難しかったようですね。無理せずに。僕がしてあげましょう)
彼なら言いそうだ。穏やかで、生徒を見る目はいつも優しい。
しかし、他のことならまだしもこれは頼めない。ましてや、これをして来いと言った
のは他ならぬ北村教諭だ。こんな、辱めを、生徒に…
良裕は昨日の自分の醜態を思い出し、混乱した。最も信頼していたと言っていい
担任の笑顔と、昨日のおぞましい出来事が、頭の中をかき回す。
「はっ…ぁああ」
柔らかな球体を握り締める。液体が腸内へゆるゆると忍び込んでくるのがわかる。
便座におろしていた腰を思わず浮かす。ドアに手をつき、尻を高く上げ、
球体をさらに握りしめ、潰す。額に汗がにじむ。
(もう少し我慢できますか…)
「あっ…はぁぁっ」
窄まりに力を入れ、耐える。北村教諭の顔がちらつく。
「だめっ…だ…せんせ…」
(いいですよ…全部出して…ピンクのを先に、ブルーを後に…)
よろけながら便座に腰を下ろすと、良裕は脱力した。猥雑な水音を聞きながら
目には涙が滲んだ。意志に反して下腹に力がこもる。膝に置いた手に顔を伏せ、
耐えた。ドアに下げたバッグに手を伸ばし、今度はブルーの球体を手にする。
466ブリーダー 火曜日:2005/09/20(火) 15:04:48 ID:ie7tVLQX

「靴下も、靴も脱いでしまった方がいいでしょう」
制服のズボンと下着を脱ぐよういわれ素直に従うと、さらに指示される。
「どうして…あの」
目を細めて北村教諭がそっと少年の背に手を置く。
「もし少しでもキミの体内に液体が残っていると、途中で流れ出して靴下などを
汚してしまいますからね。なにしろ今日、初めて自分でしたわけですから」
少年は一瞬教師を見返したが、黙って靴と靴下を脱いだ。
「キミがその汚れ物を自宅で見て、ここでの行為を思い出してひとり物思いを
するようでは忍びない。今日は少し、キツいものになるかもしれませんからね」
ふざけるな、と少年は叫びたかった。何が忍びないだ、こんな辱めを与えて
おいて、と少年は唇を噛み締める。
「では、机に向かって」
上体を机にもたせかけ、窓の方を向く。下半身は教師の言うまま後ろに突き出し、
シャツの裾から白い肉のふくらみを覗かせる。たとえ外から見えたとしても、
机に突っ伏して問題と取り組んでいるようにしか見えないのかもしれない、と
少年は絶望的な気持ちになる。
467ブリーダー 火曜日:2005/09/20(火) 15:06:27 ID:ie7tVLQX
キュキュ、と音をたてて教師が右手にラテックス製の手袋をはめる。
「安曇君にアレルギーがないといいのですが…」
トロリとした感触が尻をなぞる。口を手の甲に当てて少年は耐える。
「潤滑剤です。力を抜いて…もう少し、脚を開くといいですね」
内腿を撫でる手の感触に、身を引いて逃げるように脚を開く。
教師はゆっくりと少年の尻のふくらみを撫でまわすと、指先を真ん中の窄まりに
沿ってゆるゆると動かす。
「ふっ…く…」
「力を抜いて。そう。今日、自分でアレをしてみて、感覚が少し掴めたでしょう」
穏やかな声で話しかけながら、窄まりに指先を押し付けてくる。
「う…あっ…いやだっ」
少年は身体を起こして逃げる。性的虐待、という言葉が頭をよぎる。
「せっ、先生は、本当は…」
「やぁ、仲西君だ。やはり、下級生とは動きが違いますね」
窓の外に向かって言う教師の目の先を追う。3年の仲西悠人が、何人もの生徒を
かわしながらゴールへ向かう姿があった。
「彼は春からチームに入ることが決まっているんでしたね。キミは都内の大学へ」
手袋をしない手で、机にむかうよう促す。教師の声は穏やかなままだった。
「中学以来の友人と離れるのは寂しいでしょうが、彼は彼で自分の道を邁進
している。キミは…キミにできることを一心にすべきじゃないのかな」
力を失い、少年は机に突っ伏す。ひたすらボールを追う友を見ていられない。
「力を抜いて。素直になるんですよ、安曇君」

−−−−−−−−−−−−−−−
今回はここまでです。
468風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 20:07:23 ID:gX3Ni8Gi
ひさびさに来たら、神降臨が多すぎて
時間も忘れてスレを読み込んでしまいました!

神の皆様、ありがとうありがとうありがとう。

どなたもステキですが、大のFT好きのアテクシとしましては
貝楼の国が激しく続きが気になりますー
侵略族長×亡国王子の副官視点も待ってますー
469風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 20:10:54 ID:o6YS1whV
補習先生キター!
穏やかに強引な口調がたまらないです!
470風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 20:18:21 ID:vy6Sg2mp
初めて来ました。補習授業に激萌えですッ!!GJ!
471ブリーダー 火曜日:2005/09/20(火) 20:49:14 ID:ie7tVLQX
「あっ…あ、あ、んっんんっ」
ぬらぬらとすべる指が、少年の窄まりを犯す。細いそれは小指か薬指か。
「もう少し奥まで進めますよ。今入れているのは薬指。痛くありませんか」
必死で首を振る。いやいや、としながら、頷く。
「それではどちらなのかわかりませんよ安曇君…さあ、ここが大事なところ」
そう言いながら教師の指が少年の中をまさぐる。突き当たるような感覚に
少年が胸を浮かせる。
「この先に、前立腺というのがあるんです。どうですか。腰が浮くような…?」
気持ちが悪い、と少年は言いたかった。吐きそうになりながら、少しでも
逃げたくて胸を浮かせる。
「まだまだ素直になりきれないようですね。分かりました」
手袋をしていない指が少年の唇をこじ開ける。人差し指が唇を押さえつけ、
中指が舌を犯す。
「消毒してあります。ゆっくり、舌を絡めて」
んっ、くっと喉を鳴らし、少年は喘ぐ。ちょうど手袋の指先が奥の壁をこすり
あげるのと、生身の指が舌を撫で上げるのが重なった。
「どうですか。お尻から口までを貫かれたような格好ですよ。どんな感じですか」
口から指が引き抜かれる。あふ、と息をつくのがやっとだ。
「こ…んな、こんなこと、先生こそ犯罪じゃないですか!わっ猥褻行為…」
少年が言いかけると教師は手袋の指を一気に引き抜き、再びぐいと突き込んだ。
「ああっ…!」
472ブリーダー 火曜日:2005/09/20(火) 20:51:30 ID:ie7tVLQX
「今度は中指ですよ。もっと奥まで入れられます。若干長いのでね」
生身の手は音を立ててカーテンを開ける。二階に位置する窓からは、
グラウンドを駆けるサッカー部の練習が見える。
「ああ、また仲西くんだ。ボールが彼だけに吸い付いているようですね」
思わず少年は目で追う。日に焼けた顔、引き締まった脚、濡れて貼り付くシャツ…
「見慣れているはずでも、やはり見とれますか。僕もそうですよ。彼は素敵だ」
教師の指が後ろを犯す。ぬちゃぬちゃと音を立て、激しく出入りさせる。
同級生から隠れたいと、少年は顔を伏せる。
「先生…カーテンを…お願い…ですから」
目を細めて教師はカーテンを引く。その手で少年の顎を持ち、上を向かせる。
「素直に、と言ったでしょう。さあ、よく舐めて」
尻と同様中指を差し込まれ、少年は素直に舌を絡める。ちゅ、と吸うと教師は
目を細め、舌の上で指をうごめかせる。赤ん坊のように少年はさらに吸い付く。
「キミも赤ちゃんの頃にはこうしてお口を満たしてもらって幸福を味わったんです。
身体は忘れていませんね。本当にかわいい…好きな人にもこうしてあげれば
きっと愛してくれますよ。深く、深くね…」
そう言いながら教師は少年の口から指を引き抜く。
「あっ…あ、せんっ先生っ…はっあっあ」
「後ろもよくなって来たでしょう。もう少し、声を出すといい」
473ブリーダー 火曜日:2005/09/20(火) 20:53:35 ID:ie7tVLQX
「あっあああっあああっ」
「自分でイイように押し付けてごらん。どこがいいか、分かって来たでしょう」
「はっあっああっ、せっ、せんせっ、せんっんっ」
教師は生身の指を少年の口にあてがう。今度は抵抗もせず、それを咥える。
「お尻、気持ちいいですか?…そう。ではここは?素直でいい。もっと力を抜いて」
口から引き抜かれた指先で、硬くなった陰茎を撫でられ、狂ったように頷く。
気持ちいい…すがるところを探して指先が机を引っかく。カクカクと肩が揺れる。
犯される窄まりもその奥も、屹立する自身も、全身がむき出しの神経のようだった。
「ああ、たれてきてますよ。気持ちがいいんですね安曇君。後ろをこんなに
乱暴に犯されているのに、前がぬるぬるだ。本当にかわいい」
陰茎の先に指を置き、くるりと撫でる。んっと少年はのけぞる。
「あのドラッグを誰に使おうと思ったんですか」
耳元で教師が尋ねる。ぶるぶると少年は首を振る。
「こんなに感じていながら…まだ素直になりきっていないんですか。案外強情
なんですね安曇君は。でも…」
教師は少年の尻の奥をこね回し、陰茎を親指と人差し指で揉むようにする。
「その人に、こんな風に犯してもらいたかった…淫乱ですね見かけによらず」
ラテックスの指が強引に引き抜かれる。口がそうであったように名残惜しそうに
ちゅと音をたてる。
474ブリーダー 火曜日:2005/09/20(火) 20:55:55 ID:ie7tVLQX
「は、あ、ああ…ああああ!」
窄まりに人差し指と中指があてがわれ、ぐりぐりと押し込まれた。
慣らされたそこにおさまった指二本は第二関節で曲がり、奥をぐねぐねとこねる。
「あっあっせ、せんせっ」
「催淫剤なんて、真面目な高校生が買うものではありませんよ。しかもあれには
違法ドラッグが仕込まれていた。まったく、悪質な業者です…」
首を振り、二本の指の陵辱に耐える少年には聞こえていない。
「安曇君、随分と感じていますね。素直な身体だ…こんなにかわいいのだから
薬になんか頼らず、最初から素直に身体を開けばよかったんですよ」
「せんせいっいっい…い」
「イキそうですか?後ろだけで、かな。それとも射精したい感じですか?」
狂ったように首をふり、涎をたらす優等生を、教師は目を細めて見下ろす。
「少しお手伝いしましょうか…ほら、射精してもいいですよ。後ろでイッてしまっても
かまいません。何度でもイカせてあげますから」
「せんせいぃいい…!いっイクっ…!!いっ…あっ」
生身の指で射精を促され、精液を放った後も、少年は意識を失うまで
カクカクと身体を揺らし続けた。
475ブリーダー 火曜日:2005/09/20(火) 20:58:02 ID:ie7tVLQX
「気がつきましたか?6時半をまわったところですよ。気分はどうですか」
教室で毎日見る穏やかな笑顔。白衣の前を少し開けているが清潔感が漂う。
少年は身なりを整えられ、いつの間にか脇のソファに座らされていた。
「すみません…あ、あの僕」
「二日目にして随分と成果が上がりました。さすが安曇君、飲み込みが早いな」
ペットボトルから注いだミネラルウォーターを手渡され、おずおずと口をつける。
「今日は家でおさらいをしてきてください。それと明日の分を入れておきました」
教師は小さな紙袋を少年に手渡す。
「では、また明日、同じ時間に」

階段を下りA棟との渡り廊下を脇へ逸れると自転車置き場がある。
そこを突っ切れば裏門への近道だった。
「ヨシヒロ」
振り返らなくてもわかる。声の主は仲西悠人だ。
「補習だっけ。随分遅いな」
教師にされたことは幻だと思いたかった。しかし身体の奥に残る熱がそれを
許さなかった。燃えやすいものになら、たやすく火がつき、炎が上がる…
「…お疲れ。またな」
横顔でそう言って背を向ける。おい、ヨシ!と呼びかける声に振り向かず、
少年は門へと向かった。

−−−−−−−−−−−−−−−
今回はここまでです。
476風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 21:03:01 ID:ivTuY7kL
初めてこの板きたので遅レスかもしれませんが亡国さんに禿萌えです…!
いっきに読んで部屋の電気をつけたり消したりして萌えました。ありがとうございます。
他の職人さんたちの作品もこれからじっくり読もうと思います。
477風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 21:29:31 ID:o6YS1whV
うわぁ。先生GJ!
478風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 21:35:20 ID:quAI1QLe
指を咥えさせて、ってイイですな!
この調子で金曜まで補習を受けたらどうなっちゃうんだ!
楽しみにしてます。
479風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 21:47:04 ID:lzoD705r
補習タソハァハァ(*´д`*)
スカ描写が羞恥心を煽っててイイ感じだ。
480風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 21:51:54 ID:ILqJl7q6
先生、超いやらしいですね

水曜日の補習、待ち切れないです
481風と木の名無しさん:2005/09/20(火) 23:48:03 ID:Q7sdrvd9
亡国タソ禿GJ!本当に心の底から萌えました
ものすごく切ないけどなんだかスッキリとした、でも悲しい…

族長もこうしてみるととってもカワイそうだ〜…
気づくの遅いよバカバカ!

厨スレの方にも心からお礼を言いたい…!
別視点、とても楽しみにしてます。
もし他所でやられるのでしたら、せめてヒントを残してください…
どの検索サイトにあるか等。
以前このスレから旅立っていったネ申々を何人見失ったことか。
482風と木の名無しさん:2005/09/21(水) 00:06:10 ID:xBj1v9nH
あげ
483蒼氷の王1 1/7:2005/09/21(水) 01:11:21 ID:Kx+D4uYA
1〜7ほとんどに猟奇的な表現がちとあります。苦手な方はスルーお願いします
------------------------------

氷のように冷えた表情を浮かべた王。
侮蔑や嘲笑の混じった視線を真っ直ぐにこちらへ注ぎ落とした王の薄蒼い双眸。
今でもはっきりと脳裏に焼きついている。
幼い私の弟は警備兵に足蹴にされ、地面に倒れこんだところへ民衆が詰め掛け、
踏みつけにされて死んだ。
弟の名を気の狂ったように叫ぶ私から目をするりとそらし、若い非情な王は興奮した民衆へと
冷たいブルーグレイの双眸を向けた。
度重なる無理な増税、強固な規律、反逆者への残虐な虐殺行為。
忍耐の限りを尽くしてきた民衆の怒りがついに噴出し、憤怒の塊となった人々は
互いに互いを押しのけあい、踏みつけあいながら何とか王に近づこうとやっきになっていた。
口々に王政に対する不満や不平を叫びながら王のもとへと我先に進む道すがら、
血気盛んな青年たちは警備兵の銃弾で王の足元に次々と倒れた。
地獄絵図であった。
私は血に染まった無残な姿の幼い弟を胸に抱きながら、目の前で繰り広げられる狂乱を
呆然と眺めていた。
この人の波の中に、父もいるはずなのだ。
ぐったりとして動かない弟を抱え、離れたところから父の姿を探したが、むろん見つかるはずもない。
王のもとへ詰め掛けては次々に銃弾に倒れる人々を見つめながら、私は飛び交う怒号や
凄まじい騒音に 鼓膜のしびれる感覚を生まれてはじめて味わった。
父を呼ぶ私の声は他の人々の怒号に掻き消され、私自身でさえ私の声を聞くことができなかった。
484蒼氷の王1 2/7:2005/09/21(水) 01:13:11 ID:Kx+D4uYA
警備兵が銃を乱射する後ろで、王が悠々と馬の踵を返させて城のほうへと
戻っていく姿が垣間見えた。
民衆の怒号や混乱はますます大きくなる。
王のほうへ駆け寄ろうとした若い女性が銃弾に倒れた。
無我夢中になって互いを押しのけあう興奮のるつぼと化した民衆の足元には、
おびただしい数の死体が折り重なるようにして転がっている。
人々はそれらの死体を踏みつけにして、城のほうへ消えていく若い王へ悲痛な叫び声を上げた。
弟の生ぬるい血がゆっくりと私の一張羅に滲みていく。
青いシャツに滲みた弟の血の赤みをぼんやりと指の先で撫でていた私は、
うねる民衆の間に父の姿を見つけた。
拳を振り上げ、怒りをあらわにし、何事をか城に向かって叫んでいる。
父のもとへ駆け寄ろうと足を踏み出した私の目の前で、
父は警備兵の放たれた銃弾を額に撃ち込まれて民衆の塊の中へと飲まれていった。
6歳の誕生日を迎えたばかりの初冬の出来事である。

「……ミヒャエル・ツィーゲ王」
私がゆっくりと名を呼ぶと、目の前で屈強な軍兵ふたりに腕をつかまれている
初老の男は憮然とした表情に嘲笑めいたものをちらりと浮かべて私を見上げた。
「小癪な物言いはよせ。……ここに居る誰もが最早私を王と認めているわけではあるまい」
およそ囚われの身とは思えぬ不遜な態度に顔をしかめた横の軍兵は、
怒りに任せてつかんだ男の腕を強くひねりあげた。
気丈なことだ。男は呻き声ひとつ立てずに口角を引き上げた。
485蒼氷の王1 3/7:2005/09/21(水) 01:14:31 ID:Kx+D4uYA
「そうですか。では、ツィーゲ殿。貴殿が己の立場をよく理解なさっているご様子で
安心しました。その通りです。貴殿は最早王ではない」
見るにつけ高級そうな赤い軍服に身を包んだ目の前の男にそう告げると、男は
カイゼル髭の下の酷薄そうな唇を愉快げに歪めた。
「城は陥落した。貴殿の所有物は一つ残らず奪われます。
貴殿の側近や下僕達は残らず捕らえられました。彼らは例外なく全員処刑される手筈となっております」
淡々とした声音を努めて吐き出す私の本心を見透かしたように、
目の前のブルーグレイの瞳がゆっくりと細められた。
「王家の権威は地に落ちた。最早貴殿には民衆並み程にも力がない」
そう告げた私の目の前で、男は幼い頃見たあの表情を浮かべた。
周囲のすべてを凍りつかせるような、冷えた侮蔑の表情を。
「だからどうしたと言うのだ」
男は酷薄な赤い唇を勝ち誇ったように歪め、威嚇する犬のように歯を剥き出した。
「陥落した王家の王が平穏無事で生きていられるはずもなかろう。
いずれ処刑される私には今更権力など何の意味もない」
低く唸るように囁いた男は唇を歪め、氷の双眸をぎろりと剥いて私を睨みつけた。
一瞬ひるんだ私の動揺を感じ取ったのか、残酷な表情の中にかすかに冷えた嘲笑が混じる。
私は負けじと唇に笑みを浮かべ、男の薄い目の色をじっと見詰め返した。
「貴殿は最早人間ではない」
そう告げると、男――――――ミヒャエル・ツィーゲ王――――――は
ぞっとするような笑みを青白い顔へたたえ、ゆっくりと瞬いた。
486蒼氷の王1 4/7:2005/09/21(水) 01:16:10 ID:Kx+D4uYA
「――――――ああ。ずっと初めからそうだったよ。……初めからね」
カイゼル髭の下で艶かしく言葉を紡ぐ赤い唇を眺めながら、私は喉の奥でかすかな笑いを漏らした。
「知っているさ。」
私のその言葉を合図に、ツィーゲ王を捕らえていた軍兵は彼の腕をさらに強くつかまえ、
王を引き連れて出て行った。
私もその後へ続く。
「将軍。……王は」
無理に引っ張られて足がもつれ、まともに歩けていない王を引きずるようにして
前に進みながら、ひとりの軍兵が私のほうを振り返った。
私は頑強な軍兵へ向かって微笑んだ。
「ああ。予定通り頼む」

なかなか言うことを聞こうとしない王を無理やり馬車に押し込み、
私も中に乗り込むと、私の軍は出発した。
王は無理に押し込められた窮屈な姿勢を楽に崩すと、飄々とした態度で足を組んだ。
金属製の手枷で戒められた両腕を組んだ足の上に上品に乗せ、窓の外に目を向けている。
王の見ている窓に目をやったが、馬車の周囲を数百人の兵たちが騎乗し守護しているので、
窓の外を見ても馬の胴体しか見えなかった。
黒、こげ茶、白、灰色。
よく手入れのされた艶やかな毛並みが日の光を浴びて滑らかな光を放っている。
487蒼氷の王1 5/7:2005/09/21(水) 01:18:53 ID:Kx+D4uYA
よく肥えた逞しい馬の筋肉が躍動する様をぼんやり眺めていた私は、ふいに小さな笑い声を喉の奥で漏らした。
その笑い声に反応してか、王の細められた薄蒼い双眸がこちらをちらりと一瞥する。
幾分か年をとっても幻のような美しさを未だ纏っている残酷な王を見返して、
私はゆっくりと窓の方へ目を向けた。

――――――私が6歳だった頃、王は17歳だった。
絶大な権力を誇っていた彼の父であるアンドレアス・ツィーゲ王が流行り病に倒れ、
(本当に病死であったのか、今となっては知る由もない)
このミヒャエル・ツィーゲは15歳という若さで即位についた。
彼に何かしらの助言を与えるような賢明な側近はいなかったのだろうか。
いたのだとしても、彼の逆鱗に触れ始末されてしまったのかもしれない。
年若い美貌の王はたちまち独裁者となり、無理な増税に耐え切れなくなった国民は
次々と奴隷や小作人へと没落し、飢えや貧困に苦しむ人々で溢れた町は略奪や殺人が横行した。
貧しい商人である父の元に生まれた私と弟は、幼くして母親を失った。
父がなけなしの儲けで買ってやった綺麗な色のスカーフを巻いていた母を、どこぞの野盗が
裕福な家柄の女だと勘違いして襲ったようだ。
変わり果てた母のなきがらを抱いて、王への恨みつらみを念仏のように唱えていた
父の病的な姿が忘れられない。
世情はまさに混乱しきっていた。
町のあちらこちらで力尽き、倒れ臥す老若男女の無残な死体が今でも脳裏に焼きついている。
488蒼氷の王1 6/7:2005/09/21(水) 01:20:37 ID:Kx+D4uYA
そして血濡れの弟、額に穴を開けて絶命した父の無念の表情が、私の脳裏に
色濃く浮かび上がっては歪み、残像を残しながら点滅する。
隣で憮然と足を組む王を見る私の胸の奥底で、ゆっくりと鎮火しかけていた憎しみが
ふつふつとくすぶり始めた。
その白いうなじに大きな刃が食い込み、恐怖に震える貴殿の顔が血に濡れる様子を眺めるのは、
どんなにか胸のすく思いがするだろう。
あるいは、そのすらりと伸びた長い四肢を磔にして、鋭い槍で全身を貫くのはどうだ。
処刑された貴殿の死体は陥落した城の城門前に晒してやろう。
鳥につつかれ、風雨に晒されるうちに醜く腐り果てていく貴殿の姿を見るのは、
どんなにか心地よいことだろう。
そして貴殿は、その肉体が腐り落ち、土に還るまで、憎しみに燃える国民達に
石を投げられ、罵られるのだ。
地獄に落ちるがいい、ミヒャエル・ツィーゲ。
その酷薄な青白い顔を永遠に地獄の業火に晒し、苦しみに悶え苦しむがいい。
祈りにも似た呪いの言葉を心中で唱えながら、この念仏はかつて父が決まって口にする
常套文句だった事をふと思い出した。
私の情熱的ともいえる視線を不審に思った王は、不快感をあらわにして私のほうを振り返った。
「何がお望みかな?」
低く、嘲るように囁かれた言葉を図りかねて黙り込む私へ、例の酷薄な笑みが向けられた。
「首を落とすだけではよもや民衆の気は治まるまい。……火炙りか?いや、それでは生ぬるい。
鉄の処女を献上か……あるいは、全身の皮膚をゆっくりと剥いでくれるのかな」

489蒼氷の王1 7/7:2005/09/21(水) 01:23:12 ID:Kx+D4uYA
「貴殿は楽しんでおられるようだ」
「そうかね。楽しんでおられるのは君じゃないのか?私をどうやって嬲り殺そうかと、
胸溢れる期待と情熱に舞い上がっておられるのではないかな」
「私に貴殿の処刑方法を決定する権限はない」
言うと、王はぞっとするような笑みを唇の端だけに浮かべ、私を薄く開いた蒼の瞳で
じっと眺めた。
「では、その権限のある者にこう伝えてくれ。『楽しい最期を約束してくれ』と」
いぶかしむ私に、王はさも可笑しげな微笑を浮かべた。
それきり、王はまた黙って窓の外を眺め始めた。
窓の外は依然変わらず、馬の胴体や尻ばかりである。
私は王から目を離さずにいた。
「そんな約束はできない」
強い語調で言った私を、王は再び見返った。
「それは残念だ」
「王よ。……むざむざ貴殿を処刑などさせませぬぞ」
王の青白い顔を睨みつける私を面食らったように眺める王の顔は実に物珍しく見えた。
王はすぐに間抜けな表情を引っ込め、冷ややかな表情を顔面に貼り付けた。
「よもやあっさりと命を奪われてお終いだとでも思われたか」
「それでは満足できぬか」
人を馬鹿にする笑みを得意とする目の前の王に倣い、私も努めて顔面を笑みの形に歪めようとした。
だが徒労に終わった。
怒りで拳が自然と震える。今にも腰の剣を抜いてしまいそうになる右手を抑えるのに多大な労力を費やした。
「できようはずもない」
震える声で囁いた私へ、王の今は見慣れた酷薄な笑みが向けられた。
------------------------------------
続きます 長々とスマソ
490風と木の名無しさん:2005/09/21(水) 02:17:43 ID:Z8MBnpf1
また新作だ!(*・∀・*)
ご無体なエロばかりが鬼畜ではない。
これからどう展開していくのか楽しみです。
491ブリーダー 水曜日:2005/09/21(水) 08:28:14 ID:EsdrEjk0
「昨日よりは少し早く準備が出来ましたね。おさらいはしてきましたか?」
教師の言葉に少年はおずおずとうなずく。
「ではここで見せて下さい」
はっと目を上げる。少年の顔が強張る。夕べのことが頭をよぎる。
「それは…あの」
「どうしました。昨日教えたとおりに…潤滑剤を少し渡したはずですが」
「あの…うまく出来なくて」
紙袋には、二つの球体の他に小振りの試験管が入っていた。
(これで…指でしろということか…)
無視しようと思った。だが、うずうずと身体の奥にくすぶる火種が指を誘う。
少年は跪き、ベッドに上体をもたせかけ、尻に粘液をたらす。
教師の指を思い出しながら中指を沿わせ、ぐいと突きこむ。
「あ…」
身体に教えられたことをなぞる。敏感な場所はすぐに探り当てられた。
だが、波が襲うと手の力が緩まる。どうしても先へ進めない。
結局、“蟻の門渡り”を揉みしだきながらのたうち、陰茎を刺激して果てた。
492ブリーダー 水曜日:2005/09/21(水) 08:28:49 ID:EsdrEjk0
「自分の指では、なかなか難しいものですよ。さあ、机に向かって」
昨日と同じように下半身をむき出しにし、少年は机に向かって手をついた。
「今日はコレを使いましょう。昨日よりもっと素直になれるように…」
教師が手にしたのは淡いグリーンの樹脂製品。だが少年にはそれが
性行為に使う張型だとすぐにわかった。
「こんなの…こんなのおかしい!変ですよ先生!」
「何もおかしくはありませんよ。最初に説明したとおりですが…安曇君」
教師の方へ向き直って声を荒げる少年の、細い顎に手をやる。
「これが何か、知っていたんですか。もしかしてこれも買おうと思って…」
「ふざけないで下さい!」
少年は脇のソファへかけたズボンと下着を掴む。
「落ち着いて安曇君。キミは…」
「帰ります!帰って…帰って…」
重なったズボンから下着を引き剥がし、震える手で穿こうとするが脚がもつれる。
「僕はかまいませんよ。一人の生徒が名簿から消えるというだけのことです」
少年の脳裏に母親の顔がよぎる。違法ドラッグ…警察…教師の声がこだまする。
「大事な生徒です。僕にとっては。でもキミがそういうことなら、僕は守りきれない」
肩に手を置かれ、力が抜ける。背に回された手が温かい。
「座りましょう。このままでも話は聞けますから」
493ブリーダー 水曜日:2005/09/21(水) 08:30:05 ID:EsdrEjk0
「あのサイトを知っていますね?」
素足の上に脱いだズボンをかけ、教師と並んでソファに座る。黙って頷く。
「では、あの薬を買ったことは…?」
目をきつく瞑り、少年は頷いた。膝のズボンを握り締める。教師が深く息を吐いた。
「そう、ですか。あれは確か、思う相手を篭絡するためのものでしたね…一体」
「先生!僕…僕は」
少年が顔を上げ、泣きそうになりながら教師を見る。目を細め、少年の肩に手を
置くと、教師は隣室へ出て行った。
うなだれて少年が待っていると、教師が白い布キレを持って戻ってきた。
「安曇君、これが何かわかりますか」
鼻先に近づけられた布には、薄いしみがあった。においを嗅ごうとした瞬間、
口元を覆われる。もう一方の手で少年の後頭部を押さえ、教師は少年の息を奪う。
やさしげな微笑みをたたえたまま。
「怖がらなくていいですよ。これは合法ドラッグ。キミが買ったものより数段
効果は弱いものです…力を抜いて…大丈夫」
穏やかな声に少年は徐々に身体の力を抜く。布にしみた薬を胸まで吸い込む。
「さあ、どんな風になるかな。気分は悪くありませんか」
教師の笑顔にコクリと頷く。そのはずみに頭がぐらりと揺れるように感じる。
「ゆっくり息をして。気分が悪くなったらすぐ言って下さい」
またコクリと頷く。さらに視界が揺れる。教師が膝の上からズボンを取り去っても
抵抗する気にならない。教師は目を細め、少年のシャツのボタンを外していく。
「自分が手を出したものの正体を…身をもって知りなさい」
494ブリーダー 水曜日:2005/09/21(水) 08:31:36 ID:EsdrEjk0
少年のシャツをはだけ、腹から胸へと手のひらを這わせる。薄ピンクの
乳首に指先をあてると、力なくもたれた少年が吐息を漏らす。
身体の両脇に手をつき、ぐらつく視界をなんとか支える。教師の手の動きが
ぼやけた脳に直接刺激を送り込んでくる。
「どうですか。どんな感じかな」
「頭が…ぼんやりして…からだ…からだが、あつい」
にやりとすると、教師は少年の足首から膝、腿、腹、胸へと爪の先でなぞっていく。
「全身が敏感になってくるはずです。今はぼんやりしていても、そのうち火がつく」
そう言って、また二つの乳首に両手をあてがうと、爪や指の腹を使ってそれぞれに
違った刺激を与える。
「ふ…ぁ、あ…」
片方の指先を、少年の首筋から耳の中へと滑らせる。少年が不安げな吐息を
漏らす。指先は背中に下り、中心をなぞって尻の狭間へもぐりこむ。
「あ、ああ」
「そっと撫でているだけですよ。そろそろ、身体中が敏感になってきたはずです」
少年の陰茎は確かに硬さをまして頭をもたげ始めていた。教師はふたたび、
白い布を少年の口にあてがう。少年は素直に深く息をする。
「さて、どうしましょうか。昨日のように指で?それとも…こんなものもありますよ」
教師がグリーンの張型をかざす。トロンとした目で少年は頷く。
優しく目を細めると、教師はその張型を少年の口にあてがった。
−−−−−−−−−−−−−−−
今回はここまでです。
495風と木の名無しさん:2005/09/21(水) 11:22:20 ID:iyIUlfaP
>>494
イイヨー!!!
バイオレンスに走ってないところが萌え。

しかし、ドラッグ購入生徒の補習指導する先生が
合法とはいえドラッグ使っていいのかw
もう、センセイったら。
496風と木の名無しさん:2005/09/21(水) 16:27:40 ID:fTGiiui+
イケナイ先生だ(*´д`)
禿しくwktk。
497ブリーダー 水曜日:2005/09/21(水) 19:59:59 ID:EsdrEjk0
素直に口をあけ、舌を覗かせる。教師の指二本より少し太く長いそれに、
少年は舌をからめ、ちゅっと音を立てる。下着を剥ぎ取られるのにも気づかない。
「本当にキミはかわいい。好きな人の前ではもっといい顔をするんでしょうね」
力なくソファにもたれ、両脚を開ききった少年は、涎をたらしながら恍惚として
張型を舐め続ける。
「ああ、これが生身の男なら持ちませんね。さあ、安曇君、これをどうしましょうか」
口から張型を抜き取られ、追うように舌がこぼれる。カクリと仰け反る頭を教師が
手で支える。その喉へ、そして胸へと張型を這わせ、乳首に押し付ける。
「お尻に入れると、とても気持ちよくなりますよ。知ってるでしょう安曇君」
少年はあ、あ、と呻きながら、口の端から涎をたらす。脇についた両手が震え、
腰が浮き上がる。
「さあ、言ってごらん。それをお尻にねじ込んで下さい、僕を犯して下さい、と」
「あ…ソレ…あっ…んっ」
少年の陰茎はすっかり硬くなり先を光らせている。身体の奥が疼くのか、腰を
浮かせて落ち着かない。
「どんな風にしてほしい?四つん這いになってお尻を持ち上げて?それとも
このまま脚を開いて前からかな?彼にどんな風にされたいの?」
少年は喘ぐばかり。声にならない声を漏らし、身体をくねらせる。
教師は少年の口元に白い布をあてがい、耳元で囁く。少年の胸が上下する。
「しょうがないな…せめて、“入れて”とだけでも言ってごらん」
498ブリーダー 水曜日:2005/09/21(水) 20:00:40 ID:EsdrEjk0
んっんっと呻く少年。触れられていないのにその陰茎はぬらぬらと濡れ始める。
「あっ…い、いれ…入れて」
「そう。どこに入れればいいのかな。言ってごらん安曇君」
「おっおし…」
「おしりのあなに、ですよ。さあ、こうして。彼を誘って」
教師は少年の膝を少年自身の手で限界まで開かせる。
「お、おしりのあなに、いれ、て…入れて。入れて…!」
目を細め、教師は少年の窄まりに張型をねじ込む。慣らさずに無理やり
押し開かれながらも、少年は胸をそらして喘ぐ。教師はその胸の突起をつねる。
腰を浮かせ、さらに張型を迎え入れようと身体を開く少年。
「安曇君、キミの中に全部入りましたよ。どんな風か言葉で言ってごらん」
「あっ、す、すご…イイ…中っ…奥が…っ」
教師は少年の手を張型に誘う。指先を重ね、更に奥へと突きこむように教える。
少年はやがて、ぬちゃぬちゃと音を立てながら張型を出し入れする。
ソファに仰向けに寝転がり、片足を背もたれに上げ、極限まで脚を開いて。
切なくすがるような声を上げながら、腰と手をいやらしく上下させる。
空いた手を口元に導いてやると、少年は音を立てて自らの指を咥える。
教師はその耳元で、低く押し殺した声で囁く。
「ヨシ…声出せ。オレの名前呼べよ。ヨシヒロ…!」
「んっあっ…あーっ悠人っゆうとぉっ…いっイイっイイよぅゆうとぉぉ…!」
腰を振り、乱れ続ける少年を見下ろし、教師はまた目を細めた。
499ブリーダー 水曜日:2005/09/21(水) 20:01:42 ID:EsdrEjk0
気を張っていないと膝の力がカクリと抜ける。階段の壁を伝いながらそろそろと
下り、自転車置き場へと向かう。少しでも早く学校をあとにしたかった。
「今日はとても素直になれましたね。ではまた明日、同じ時間に」
紙袋を手渡し、笑顔でそう言う教師にかすかな恐怖を覚えた。
おぞましい行為に吐き気がこみ上げる。目じりに涙が滲む。
一体、北村教諭は自分をどうする気なのか…少年には計り知れなかった。
心底おぞましかった。自分の狂態が。それ以上に、自分があんな薬に
手を出したことが。あんなものを、思う相手に施そうと考えていた自分こそ…
「良裕」
後ろから突然呼ばれ、びくりとする。振り返るまでもない、耳になじんだ声だ。
「今日も遅いな。一緒帰ろうぜ。後ろ乗っけてってやるよ」
屈託なく話しかける悠人の顔を見ることが出来ない。この3日で自分がすっかり
汚れてしまったように思える。いや、汚れはあの日…しつこい勧誘メールに負けて
いかがわしいサイトを開いてしまったあの日から始まっていたことだ。
「いいよ。一人で…お前遠回りだし」
「何言ってんだ今さら。なんか最近疲れてね?補習キツイの?つかお前が補習って」
悠人の顔も見ず、極力足早に裏門へと向かう。膝に力が入らない。
「おっおい、よぉ!ヨシ、待てって!」
腕を掴まれ、少年は息をのむ。悠人の手から稲光のように身体の芯に熱が走る。
「は…なせ」
「は?何、ヨシヒ…」
「離せ!触るな!」
おびえたように見返すと、踵を返して駆け出す。悠人はただその背中を見送った。
500ブリーダー 水曜日:2005/09/21(水) 20:19:03 ID:EsdrEjk0
「良裕、いい?…お母さん、明日からまた出張なのよ。土曜には帰れると思うけど」
わかった、気をつけて、と少年は笑顔で答える。
女手一つで育ててくれる母は、時折出張に出る。収入のために転勤も厭わない
姿勢だが、職場の上司が親子が離れずにいられるよう、配慮してくれている。
その分、業務は過酷になる。新製品を納入した顧客のために最近出張が多い。
母が閉めていったドアをじっと見る。向こうでは疲れた顔をしているのだろうか。
少年はバッグの中に手を差し入れる。ひしゃげた紙袋が鳴る。
帰宅途中に、何度も捨てようと思った。ゴミ捨て場を通るたび、バッグの中で
握り締めた。袋はそのたびしわくちゃになった。
それでも諦めて持ち帰ったのは、どんな言い訳も通用しないと観念したからだ。
(一人の生徒が名簿から消えるというだけのことです…)
自分こそ、ゴミのように捨てられる。学校からも、世間からも。けなげな母の顔を
見ると、情けなさに涙が溢れた。
袋の中を覗くと、二つの球体と共に薄いグリーンの張型があった。
(おさらい…だって?あの悪魔め!)
唇を引き締め、少年は袋の口を音をたてて絞った。

−−−−−−−−−−−−−−−
今回はここまでです。
501風と木の名無しさん:2005/09/21(水) 20:29:57 ID:JaW7QIM6
ブリーダー禿モエス_r ̄|○
502風と木の名無しさん:2005/09/21(水) 20:38:42 ID:xBj1v9nH
あげ
503風と木の名無しさん:2005/09/21(水) 21:23:17 ID:GrYv+mLi
>>500
萌えたです。
が、読む度に愛犬が大好きなペディグリーチャムに目がいってしまう。
504風と木の名無しさん:2005/09/21(水) 22:23:30 ID:kCvh4gGc
ブリーダータソ、このスレで一番萌えますた…ああ今日も明日も楽しみです(*´Д`)チョウキョウサレテル
505風と木の名無しさん:2005/09/21(水) 22:36:21 ID:ZrxcHCnt
ハゲモエス
506風と木の名無しさん:2005/09/21(水) 23:51:04 ID:vbpPsm0S
ブリーダータン テ ラ モ エ ス ハアハア
507ブリーダー 木曜日:2005/09/22(木) 11:24:34 ID:u7h9g+VR
教員室のあるA棟から、C棟への渡り廊下に出ると声をかけられる。
「ああ、新藤先生。暑いですね。お昼休みなのに、生徒とサッカーですか」
サッカーウエアの半そでを肩までたくし上げ、体育教師は汗を滴らせて頷く。
「3年の安曇は今週、補習だそうですね」
「ええ。どうかしましたか、安曇君が」
「それが、少し疲れているようで、午前の体育は途中から休んでいました」
非難するような色がその表情から見て取れる。
どんな生徒とも分け隔てなく、友人同士のように関わるスタンスの彼は、
優秀な生徒にだけ目をかけているような行動をとる北村に、時折トゲを見せる。
「ほう。それは心配だな。ですが先生」
北村教諭は眼鏡を外し、手元でその輝きを確かめる。
「まだ暑さも残る季節ですから、むやみに受験生を走らせないで下さい」
眼鏡をかけ直すと、まっすぐに新藤教諭を見る
「特に彼のような優秀な生徒は、つまらないことでつまづかせたくない。
今は非常に大切な時期ですから」
柔らかく微笑むと、白衣の裾をなびかせ、C棟へと消える。
「“つまらないこと”ですか、体育は…なるほど、ね」
腰に手を当て、新藤はその後姿を見送った。
508ブリーダー 木曜日:2005/09/22(木) 11:26:38 ID:u7h9g+VR
北村教諭の穏やかな声が生物室に響く。
だが良裕は顔を上げられない。脳裏を苛む残像と戦う。ドアひとつ隔てた
小部屋での出来事、きちがいじみた自分の声が耳の奥にまとわりつく。
(なんで、あんなことに…)
脇の下に汗が滲む。あのとき確かに、“彼”の声が聞こえた気がした。
声を出せヨシ、と確かに…
「おい、終わったぞ」
隣の生徒に肘で突かれてはっとする。震える手で机の上を片付ける。
「安曇君。ちょっと残ってください。すぐ終わりますから」

「昨日はとても素直に話ができましたね。正直に言ってくれてうれしかった。キミが
すべてをさらけ出してくれたので、担任としても自信を持ってフォローできます」
「あ、あの」
「補習は終わりです。今日は帰っていいですよ」
突然のことに、少年は声もでない。戸惑う顔を見て、教師は微笑む。
「理事長に相談しました。大丈夫、うまく解決できそうですよ。警察の上層部とも
コンタクトが取れるそうですから、何も心配いりません。学校側も、名前が出て
得なことは何もないわけですから」
509ブリーダー 木曜日:2005/09/22(木) 11:27:44 ID:u7h9g+VR
不安げな少年に、教師は笑顔で続ける。
「それで…“おさらい”の分は捨ててください。面倒をかけますが、キミももう、
手元に置いておきたくないでしょう。少々荒っぽいこともしましたが、キミもいろいろ…
薬の力もわかったでしょうし。あ、それから」
少年は顔を上げる。教師が一段低い声で囁く。
「例の薬品は明日持ってきなさい。キミが持っていて利益はないでしょう、あんな
危険なものを。少なくとも私の方が、薬品の扱いには慣れている。きちんと廃棄
してあげますから」
温かい手が少年の背中を押す。
「いいですね。安心して…受験に向けて集中しなさい」

自転車置き場で立ちつくす。確かに担任は言った。帰っていいですよ、と。
あれほどおぞましいと思った行為、自己嫌悪で消え入りたかった時間、
終わりの見えない苦渋、目の前が永遠に続くトンネルのように暗かった。
それが、突然暗雲が裂け、晴れ間を見たような気分だった。
思い切るように、顔を上げて少年は裏門へと歩き出した。
510ブリーダー 木曜日:2005/09/22(木) 11:30:44 ID:u7h9g+VR
薄暗い部屋で、バッグからしわだらけになった紙袋を取り出す。
教師に突き返してやるつもりだった。が、拍子抜けした。解放されて嬉しい
はずが、気持ちは晴れない。片膝を立て、ぼんやりとへたり込む。
(明日、持ってきなさい…)
机の引き出しを開け、小さな紙箱に入った小ビンを取り出す。
(キミが買ったものより数段効果は弱い…キミが買ったものより…)
おそろしい、媚薬の蠱惑に胸が激しく高鳴る。
これを吸ったら一体どうなるのか…
突然鳴った着信音に、肩がはね上がる。小瓶が転がる。
「良裕?オレ、悠人」
携帯を握る手にどっと汗が噴出す。
「今、部活終わった。あのさ、これからお前んち行ってもいいか?」
「え、今から?」
「おう。おふくろさん今日も遅いんだろ。なんか買ってくよ。一緒にメシ食おーぜ」
膝の先に転がった薬の小瓶に目をやる。恐ろしい薬が、今はまだ自分の手にある。
「ヨシ、聞いてる?あのさ」
「今日は…今日はもう帰ってるんだ、母さん。今、メシ食ってる途中で…」
「え…へぇ、そうなのか。珍しいな。じゃ…また今度だな」
悠人がこの家で食事を一緒にとることは珍しくない。母親がいようと、たとえ
食事の最中だとしても日頃の良裕ならあたりまえのように悠人を誘った。
それを今日は苦しい言い訳をして突き放す。
部活で走ったあとの悠人に、汚れた自分は逢えない、そう思った。
−−−−−−−−−−−−−−−
今回はここまでです。
511風と木の名無しさん:2005/09/22(木) 14:44:17 ID:6Rus4r0X
ブリーダータソ、萌えます…
自分でできるように躾けてるんですかね〜
512風と木の名無しさん:2005/09/22(木) 19:12:55 ID:zRYmDlGt
結局あの薬を自分で使ってしまうんだろか…
続きが気になって仕方ないよ(*´д`*)ハァハァ
513風と木の名無しさん:2005/09/22(木) 20:03:37 ID:v3reEKl/
素敵です
ブリーダー様!
なんだろう、もうすっごい好きです
514風と木の名無しさん:2005/09/22(木) 23:08:59 ID:7TOPy0WI
貝楼タソどうしたかな?続き待ってるよ〜!
515ブリーダー 木曜日:2005/09/22(木) 23:09:18 ID:u7h9g+VR
闇の中、秒針の音がやけに響く。眠れない理由は分かっていた。
引き出しの奥にあるその小瓶が、透けて見えるようだ。
息苦しさに、じっとりと汗がにじむ。
スウエットの隙間から、自分の体臭が湧き上がってくるように感じる。
身体を起こし、気が遠くなるほど引き出しを見つめた後、薬の瓶を出す。
通学用のバッグを無造作に振ると、タオルが落ちた。
小瓶の口にそれをあてがい逆さまにする。しみに目をやり、ためらう。
(力を抜いて…大丈夫…)
鼻と口をおおい、胸深くまで一気に吸い込んだ。
一瞬、音が遠のいた気がした。ゆっくり息をすると、秒針がかちかちと鳴る。
次の瞬間、全身の毛穴が一気に開いた。
「う、あ…あ…」
身体中の肌と言う肌を、何かが舐めていく。風でも生き物でもない感触。
内から溢れる、触れてほしいという欲求が肌を粟立たせる。
「あ…だ、だめだ」
ベッドに倒れ込むと、必死で陰茎を握る。そこは少しも反応していない。
かゆいのでも痛いのでもない、身をよじりたいような感覚が湧き上がる。
「だめだ…先生!」
516ブリーダー 木曜日:2005/09/22(木) 23:09:49 ID:u7h9g+VR
首を振る。手で顔を覆い、息を整えようとする。
(どんな感じかな…どうしてほしい?安曇君…)
「あ…あ…」
喉をのけぞらせ、スウエットと下着をはぎとるように脱ぐ。
震える息をもらしながら、這いつくばって床に手を伸ばす。
紙袋から取り出した張型を見下ろし、ごくりと喉をならす。
(お口を満たして…そう、お尻に入れると気持ちよくなりますよ…)
んっんっと声を漏らしながら張型を口に咥える。舌をからめながら、
空いた手は無意識に尻の肉を揉みしだく。
(どんな風に?…入れて、と言ってごらん…)
意志に関係なく吸い付く舌から張型を引き抜くと、うつぶせになり
窄まりにあてがう。
「あっ…あああ…っせんせっ…いっ入れて」
教師の残像が少年の指を上下させる。それに合わせて腰をゆらす。
「はっあああ、せんせっ、せんっんっ…んんんっ」
ベッドの上をのた打ち回り、仰向けになる。自ら膝を抱え、尻を
天井へ向ける。唇を噛んで快感に耐え、手を激しく動かす。
その時。
少年の目にかかった霞が晴れる。見慣れた部屋、暗闇に響く秒針の音。
あきれるほど淫らな自分の痴態。薬の効果はあっけなく途切れた。
517ブリーダー 木曜日:2005/09/22(木) 23:11:42 ID:u7h9g+VR
「…くっ…なんでっ…」
射精したあとに襲う自己嫌悪より、何倍も激しい苦渋が少年を襲う。
ところが、その意志に反して、張型をくわえ込んだ窄まりの奥はヒクヒクと
疼き、より深く飲み込もうとうごめく。
教師に開かれた少年の身体は、張型の刺激を求めて自ら蠕動する。
涙を滲ませながら、少年はおずおずと張型の後ろを指で押し込む。
「はっああっ」
たまらず指でつまみ動かすと、身体中が波打つ。一方の手が胸へ這い、
乳首をつまむ。
「せっ先生っ先生っ」
手が勝手に教師がたどった場所をなぞる。教師の残像に嬲られる乳首の
刺激に、少年の腰がいっそう大きくうねる。
(本当にキミはかわいい…さあ、彼の名を呼んで)
「ゆっ悠人っゆうとっ、んっ…イイよっゆうっ…イ、イクからっゆうっイクっ」
少年は自分でも知らずに精液を噴出す。それでもまだ思い人の名を呼び続け、
いやらしく腰を揺らし続けた。
−−−−−−−−−−−−−−−
今回はここまでです。
518風と木の名無しさん:2005/09/22(木) 23:20:15 ID:3cqToAcv
あげ
519風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 00:26:51 ID:1mH8Bbhp
ブリーダータソ>
だいたいいつもの投下の時間にこられなかったたので今日はお預けかと…(*´Д`)WKTKしすぎてログ見て萌えますた。
520風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 00:27:08 ID:08KiTVwL
めし
521風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 10:16:01 ID:GEAR7GTU
蒼氷の王様タン遅レスですが
ワクテカしながら投下をお待ちしてます。
髭ーっ髭ーっ(*゚∀゚)=3ハァハァ
522風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 11:56:44 ID:D4/uoPRW
>>517
萌えました。
今日の分もあるのかな。
待ってるよー。
523風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 14:27:34 ID:YYFxgTN0
>>521
ナカーマ
しばし放置プレイくらっておりますな・・
524風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 14:59:32 ID:gu+2+XnG
カイゼル髭の王様今までにいなかったタイプで楽しみにしてます。
525風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 16:38:29 ID:E0tpd4na
ブーリーダータソノってきました〜!
ワクテカ!
526ブリーダー 金曜日:2005/09/23(金) 17:43:12 ID:cFb623gT
授業を終え、教室を出ようとする良裕の前に、息を切らした悠人が
よう、と顔を出す。
「なあ、今日一緒帰ろうぜ」
良裕をつかまえようと走って来たのが分かる。息を整えながらしゃべる。
「おまえさ…ここんとこ、なんか、調子悪そうじゃん」
「別に…つか、そんな勢いで走るなよ、廊下」
ここ数日の態度を責めることもなく、誘ってくれる友人に胸が苦しくなる。
夕べの自分の狂態が頭をかすめる。目をそらし羞恥に耐える。
「な、今日も補習だろ?先終わったらさ、待っててくれよ」
「補習は…」
もう終わったんだ、そう言いかけた少年の肩に手が置かれる。
「それなら、準備室に寄って貰ったらどうですか、安曇君」
少年が見上げると、教師はいつものように微笑む。
「真面目にやってきましたから、今日は早めに終わるでしょう。
ねえ安曇君、のんびり彼を待っていればいい」
527ブリーダー 金曜日:2005/09/23(金) 17:46:45 ID:cFb623gT
「準備をしてきたんですね」
黙って頷く少年。バッグを置くと、小瓶の入った紙箱を取り出す。
封の空いた箱から小瓶を取り出すと、教師は陽にかざして見る。
バッグを脇に置くと、少年はただ黙ってズボンを脱ぎ始める。
「もう、いいでしょう」
教師の言葉に少年は手を止め、顔を上げる。
「もうすることもありませんし…今日は仲西君が迎えに来てくれるまで、
本でも読んで待っていてはどうですか。僕は教員室に…」
「先生」
思いつめた貌の少年を教師は優しく見つめる。
「分かったでしょう。僕、その薬を使いました。怖かった…先生のいうとおり。
僕は正真正銘の犯罪者になった。しかも頭がおかしい。一人であんな…
狂ったみたいになったんです。こんな自分を、相手にしてもらえるとは
思えない。いや、相手にしちゃいけない。関わったら、アイツを汚してしまう。
いやなんです。アイツを、僕みたいな変態が汚しちゃいけないんです。
頑張ってるアイツを」
528ブリーダー 金曜日:2005/09/23(金) 17:47:15 ID:cFb623gT
「……本当に、素直になってくれましたね」
教師はゆっくりと少年の腕を撫でる。
「キミは変態なんかじゃない。彼を思う気持ちに素直になっただけですよ。
薬なんかに頼らず、彼に心も体も開いてみるといい」
少年は俯いて頭を横に振り続ける。床に、涙が痕をつける。
「来年の春には離れ離れですよ?それまでに…しっかりとした“印をつけて”
おきたいと思いませんか?」
「…しるし?」
怪訝そうに聞く少年に、教師は優しく微笑んだ。

背もたれを倒しベッドになったソファに、少年が座っている。
シャツの前をはだけ、喉を仰け反らせ、立てた膝を極限まで開いて。
「イカないように。そう、そっと撫でるだけ」
少年の指が、胸を這い、乳首をそっと撫でる。もう一方の手は、陰茎の根元を
指先でそっとさする。教師はラテックスの手袋をはめ、少年の窄まりにほんの
指先だけを出し入れしている。
「たったこれだけで、ほらこんなに硬くなって。乳首もぴんとしていますよ」
少年が顔を振る。
「どこが好きなの。教えてほしいな」
「もっと…奥…が」
「あ、はは、いやだな安曇君。彼のことを聞いたのに」
目を瞬いて少年は顔を赤らめる。
「そう、じゃ、もっと奥ですね…ほら、ここ」
少年は乳首を強くつまみ、片方の手は髪や身体のあちこちを掴んだ。
529ブリーダー 金曜日:2005/09/23(金) 17:48:37 ID:cFb623gT
「せんせ…っ」
「じゃ、改めて聞こうかな。彼のどこが好きですか」
「優しい…いつも。それと…あ…んんっ」
「ハハ…理由なんてないか。どんなふうにしてほしいの彼に」
「あ…先生っせっ」
「大丈夫、イカせないようにしますから」
ぬぷり、と指を引き抜くと、今度は白い張型を手にしてみせる。
「キミにぴったりのイルカ君ですよ。ほら…」
少年の潤った窄まりにあてがう。
「きっと彼のよりちょっと小さいくらいのサイズです。どう?飲み込めますか」
少し細い先端を押し付け、中へとねじ込む。あ、あ、と声を漏らしながら、
少年の中がひくひくとそれに吸い付く。
「ああすごいな安曇君。もう咥え込んで。もぐもぐしていますよキミのお尻の穴が」
首を振り、息を漏らす。掴むところを探して手が空を掻く。
「おいしいですか?安曇君。イルカ、しっぽしか見えませんよ。大好きな奥に
当たってますか?」
んっ、んっ、と喘ぐ。髪をかきむしり、身体中に手を這わせ、苦しそうに
首を振る。自らの指を口に入れ、音を立てて吸う。
「そう、我慢して。さあ、せっかく彼が迎えに来てくれるんだから、プレゼントを
用意しないとね」
怪訝そうに見上げる少年に、教師は赤いリボンをピンと張ってみせた。
−−−−−−−−−−−−−−−
今回はここまでです。
530風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 17:54:23 ID:tR89T6Ot
リアルタイム遭遇〜!赤いリボンですか、やったー!
531風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 19:01:17 ID:uSSuyaiz
もぐもぐ ( ;´∀`)ハァハァ
532風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 19:45:51 ID:VYpliN/M
友達まで巻き込みキタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
悠陣くんどうするんだどうするんだ(;´Д`)ハァハァ
533風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 19:47:34 ID:VYpliN/M
悠陣って
悠人くんだろ……_| ̄|○
534風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 20:12:41 ID:+OYd6FQs
キターッ!萌えた。
535風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 20:55:07 ID:ZvI3xsLe
おいしく頂くばかりにしたプレゼント?漏れの頭の中ではリボンで
飾るところは一か所しか思いつかない…ハァハァ
536風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 21:34:23 ID:H9iQ8e1v
>>535
漏れも一カ所しか思いつかない(*´д`)ハァハァ
早く結んでーーっ
悠人にプレゼントしてやってーーーー
537風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 21:59:23 ID:N7prfLh2
先週のことです。ボクが車を止めると、突然三人組の男が現れましたた。

一人が優しく声をかけた後、二人がかりで俺のボディーを撫で回してきました。

なされるがままのボクに、もう一人の男が両手に余る程の物を突っ込んできました!!

何も出来ないボクはただ終わるのを待ちました。

そして男はボクの穴の中に、たっぷり注ぎ込み穴の周りを拭きながら言いました・・・
















   || 
   || ∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ||( ´∀`)< ガソリン満タン入りました〜
   ⊂    ) \_____
   ||| | |
538風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 22:01:43 ID:IvmkjXAI
リアルでキター!と思った後にワロタ
539風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 22:04:12 ID:Yg4EIoLn
なすいな
540風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 22:44:19 ID:jeS8mAiK
ワロタw短篇ものいいな。
なすいなってどういう意味?
541風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 22:57:55 ID:1u0zSKrC
懐かしいですね、の意だろうね
542風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 23:14:48 ID:uSSuyaiz
⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡ズコ━━━━━━━━━━━━ ッ
543ブリーダー 金曜日:2005/09/23(金) 23:27:44 ID:cFb623gT
部活を終えた悠人が準備室のドアを開ける。
資料や実験器具が放つ匂いが鼻の奥をくすぐる。
「ヨシ?」
突き当たりのドアをゆっくりと開け、中を覗いた悠人は眉をひそめた。
壁際のソファベッドの上に、白い大きな袋のようなものが置かれている。
シーツをかけてくるんだようなそれの、頂点に赤いリボンが結ばれている。
「何?…ヨシ、か?」
恐る恐る近づくと、かすかに息遣いが聞こえる。座っている良裕が、上から
シーツのような白い布で覆われているのだとわかった。
頭の上で交差した腕に、赤いリボンがかけられている。
「何やってんだよヨシ。もうお前補習って…」
呆れたように笑いながら悠人が布を無造作に引き下ろすと、汗に濡れた
良裕の顔が現れた。耳にヘッドフォンをあて、口に何かを咥えている。
「ヨシ…どうした。何やってんだお前」
口の中のものをゆっくりと引き出すと、それは陰茎を模した張型だった。
うぇっと声をあげ、机の上に投げ出す。
「お前…なんだよこれ!北村…か?おい…大丈夫か?ヨシ?」
恐る恐る声をかけながら、布を剥ぎ取る。悠人の目に、限界まで開いた
良裕の脚の間で揺れるものが映った。
544ブリーダー 金曜日:2005/09/23(金) 23:28:40 ID:cFb623gT
反射的に、布を良裕の胸にあてがう。顔を強張らせ、はっとしたように
良裕の耳からヘッドフォンを外し、片方を自分の耳にあてる。
「やあ、やっと来てくれましたね」
「てめ、北村!!」
「どうしました。怒ってるんですか?」
「ったりめーだろ!!お前、補習なんて言いやがって、良裕にこんな!」
「アハハ、早合点しないで下さい仲西君」
どこにいるのかと、ぐるりと周囲を見渡す。生物室へ続くドアのノブを激しく
鳴らすが、鍵がかかっている。
「仲西君、聞こえますか。それは彼が、安曇君が望んだことですよ」
「ふざけんな!こんな…こんなことしやがって。かわいそうに…」
言いながら悠人は、ずり落ちそうな布を良裕の肩に掛けなおしてやる。
「ああ…優しいですね。確かに、安曇君が惚れるわけだ」
「ばっ…ばかかお前!このキチガイ淫乱教師!おい、出て来い!」
「ここのところ、冷たくしていたお詫びがしたいそうですよ安曇君は。彼は
キミに素直になろうと努力していたんです。少し話を聞いてあげて下さい」
ゆっくりと振り向く悠人。涙に濡れた目で見上げる良裕。
「もうC棟は閉めましたから、誰も来ませんよ。ご存知のとおり、僕がC棟の
管理責任者ですから。どうぞ、ごゆっくり」
545ブリーダー 金曜日:2005/09/23(金) 23:30:16 ID:cFb623gT
腕のリボンを外す。ゆるく結ばれたそれは、端をそっと引くだけでほどけた。
シャツの前をあわせ、ボタンを留めてやろうと手をかけると、良裕が止めた。
「悠人、いいかな、話…」
「ちゃんと…服、着ようぜ」
そろそろと布をはがすと、良裕の下半身がむき出しになった。窄まりには
白い張型がその片端を覗かせ、ヒクヒクと揺れている。
陰茎に赤いリボンが螺旋に巻きつけられている。先端から根元へ、そして
また先端へ巻いたリボンは張型の尾に絡み付けられ、蝶結びがされている。
「くそっあの変態野郎…こんな…こんなことしやがって」
悠人が張型をつまみ、ゆっくりと引き出す。陰茎が攣り、良裕が小さく呻く。
リボンの端を引き、そっとほどくと巻きついたそれをゆっくりからめとっていく。
無理に引いて締め付けないよう気をつけると、指先が肌に触れてしまう。
からまるリボンと格闘するうち、悠人の顔が上気する。
触れられるたび、良裕の口から吐息が漏れる。眉根を寄せ、聞かぬ振りを
しながら悠人は良裕の身体を解放していく。肩に布をかけ、くるんでやる。
「大丈夫か。痛いとこないか。自転車乗るの無理だったらタクシー呼んで…」
「悠人、話聞いて」
「聞かね…聞きたくねぇ」
良裕の顔が強張る。俯いた悠人の声が震える。
「なんだよこれ…補習って…1週間もこんな目にあわされてたのかよ。
なんでオレに言わねえよ。なんで…オレに話って今更…なんなんだよ…」
「悠人…ごめん…でも、悠人が、好きで…好きで…ごめん…」
声を殺して泣く良裕へ向き直ると、悠人はその頬に両手を差し入れる。
唇を噛み締め、痛みをこらえるように、その額を良裕の額に押し付けた。
546ブリーダー 金曜日:2005/09/23(金) 23:31:37 ID:cFb623gT
ひとけのない生物室で、教師がひとりパソコンの画面を見つめている。
隣の小部屋からは、狂ったような少年の喘ぎ声が漏れてくる。
「いいカップルが出来てよかった。今日は一晩中、いっぱい“種”をつけて
もらうといいよ安曇君。知ってるよ、お母さん出張でお留守なんだよね」
忙しなく画面の中をポインタが動く。
「さて、このサイトもいい加減閉めようね。安曇君専用だから」
画面には“ドラッグストアミラージュ”の毒々しい文字が躍る。別のウインドウを
クリックし、無数のファイルを全て削除する。いくつかのアイコンをクリックする。
「はい、これでおしまい。しかし、こんなに簡単に引っかかると思わなかったなぁ。
補習でもすっごく素直だったし。大抵は“メス”の方が嫌がっちゃって大変なん
だけど…ホントに仲西君のことが好きなんだね、安曇君。よかったね、幸せに
なれて。さてと…もう次の“台メス”は決まってるんだ」
ほくそ笑みながら画面をクリックすると、新藤教諭の写真が表示される。
「あなたは結構いろんな人から思われてるんだけどなぁ…如何せん自覚が薄いよね。
まあ完全ノンケだし、奥さんもいるんじゃ無理もないか。でも、僕より十も上なのに、
ちょっとかわいいんだよね。かわいいおじさんってそそるなあ。フフ…」
画面上をマウスポインタが駆け回り、新藤教諭の姿を何枚もの画像が取り囲んだ。
547ブリーダー 金曜日:2005/09/23(金) 23:33:53 ID:cFb623gT
「誰がいいかな“種オス”君は。新藤先生はどんなのが好み?その無精ひげ、
剃ってやりたいって人がいっぱいいるよ。しっかりといい種をつけてもらえるように、
手伝ってあげるからね。素直になるんだよ」
目を細め、喉の奥でくっくと笑う。
「それとも、全部のコと交配してあげようか。あっ、それいいかも。毎日違う交尾が
見られるなんてサイコーだなあ。耐えられるかなあ新藤先生」
口元に手をやり、声を殺して笑う。
ドアの向こうから、悲鳴のような声が響く。
画面の隅を立て続けにクリックすると、絡み合う少年二人の動画が表示される。
指先で画面の中の少年達を撫で上げる。
「ああ…かわいいよ二人とも。若い子達は必死で、愛らしいな。
うーん、カメラ三台にすればよかった。二人の表情のアップがほしかったな。
うん、でも最近では一番いい、保存版だね。さすがの僕も、身体が熱くなりそうだよ」
左手で白衣を割り、股間を撫で上げる。そこは柔らかにうなだれたままだ。
「ま、それはありえないけどね」
フン、と鼻で笑う。
体育館、保健室、部室…カメラに切り取られた、校内のさまざまな死角が、
クリックするたび画面に表示される。
隅の小さなウインドウに、体育教官室に戻った新藤教諭が映しだされる。
「お帰り。さあ、新しいブリーディングを始めるよ、新藤先生」
冷たく微笑む教師の目の前で、少年が仰け反り、何度目かの絶頂を迎えていた。
−−−−−−−−−−−−−−−
おわりです。長々と投下させていただき、また最後まで読んでいただいて
ありがとうございました。
548風と木の名無しさん:2005/09/23(金) 23:54:52 ID:u8JsW8zR
ブリーダーキタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!

お疲れ様でした!
結局、ヨシタンは好きな人と結ばれて良かった
できればヨシタンと悠人くんの「交配」も見たかったです
わけありっぽい北村教諭の股間のあたりも知りたかったw

良かったら続編でも新作でもまた書いてくださいね
549風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 00:45:55 ID:Xqp9guY7
すげ、おもしろかった〜!
ぜひぜひ新藤教諭編もお願いしまつ。
550風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 00:46:06 ID:Wm+MsQ5c
乙!激しく乙!!!
萌えた…萌え尽きた。優しい悠人くんが素敵でした。GJ。
ラスト、最高に楽しげな先生に妙な愛しさがこみ上げましたw
めっちゃウキウキしてるw

できれば新藤先生編も読みたかったなあと呟きつつ。
先生の股間どうしちゃったんだろう。
551風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 01:01:18 ID:A3kIQQEH
はぁはぁはぁはぁはぁ(*´д`*)
ブリーダーたそ、お疲れ様でした。
生徒交配、お見事です。先生。
新藤先生編も禿しく気になるところ。
552風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 01:02:59 ID:u6cj2ES2
ブリーダータン乙!!
悠人くんが迎えに来るまでの間
良裕タンはヘッドフォンで北村てんてーに色々と言葉で嬲られてたんだろうなーと
想像したら萌えますた……
553風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 01:48:49 ID:My/JDiDG
お疲れ様でしたブリーダータン!
そして>>507の時点で進藤先生に萌えてしまった件…!!
気になって眠れないよ(*´д`*)
554風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 01:57:45 ID:7i5SCjoy
大学の教育学部に通う北村は母校の高校に教育実習に来ていた。
彼が教える生徒の中に1人、彼を慕う生徒がいた。
生物授業でわからない事を担当教師ではなく、彼に聞いてくる。
担当教師が元々、厳しい教え方だった事もあり、歳の近い教育実習生の彼に教わりに来ていた。
彼は授業で習う範囲以外のことも教えたが、生徒はその事にも関心を持った。
(かわいい・・・)
無邪気に彼に従う生徒に愛情さえ感じた。
そんな日々も教育実習期間が終る明日までだ。

学校でお世話になった御礼に夕食をご馳走したい。
彼の申し出に喜んで生徒は彼の車に乗った。
外食後、車を校区から少し離れた公園の駐車場に止めた。
生物学ではこんな薬も使うんだよ。
彼は小瓶に入った薬品を生徒に嗅がせた。生徒は昏睡した。
彼は車の前後席のシートを倒しフラットにすると生徒のシャツのボタンを外し、ズボンを脱がした。
彼は元々攻める方のgeyだった。それも少年を対象にした。
寝むっている生徒のパンツを下ろしてローションを塗った指で秘部をほぐした。
彼もズボンを脱ぐと、自分のものにもローションを塗り、生徒にあてがった。
少年の中に彼のモノをうずめていく。
眠っているはずの少年の顔が歪む。
彼のモノが完全に少年の中に挿入された時、少年の目が開いた。
あまりの痛みに目覚めた少年は、目の前の彼が原因だとわかると信じられないほどの強い力で跳ね除けようとした。
狭い車内で少年とつながったまま、彼の姿勢は不自然に崩れた。
少年の身体から彼が離れた時に彼のモノに激痛が走った。

彼はそれから自ら男を抱こうとしない。
555風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 03:40:38 ID:Wm+MsQ5c
geyて…w
556涙 1:2005/09/24(土) 04:58:37 ID:H9imdaFJ
初めて投下させていただきます。時代考証とか色々めちゃくちゃですすいません。
導入部分なので鬼畜な部分がないぽ…
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「申し訳ないね、勝手にだが荷物を見せてもらったよ。……本当に学生なんだね。よく大人びていると言われるだろう?」
男はそう尋ねるとやっと手帳から視線をこちらに向けた。まるで今まで自分がいるのを忘れているようなしぐさだった。
その質問に答えることもせず青年はただただ彼を見つめていた。いや、そうする事以外できなかった。
心臓は早鐘を打つようにバクバクとやかましく、喉は渇ききって唾を飲むにも痛みを伴う。
しかし視線だけはただ一点を見つめ、俯くこともそらす事もできずに彼に向かっている。
初めて会った椅子に腰掛けた秀麗な美丈夫がまるで自分の完全なる支配者であるかのような錯覚を里見は覚えた。

家が以前から困窮していることは知っていた。そして何かあったら犠牲になるのは自分だろうという事も里見は分かっていた。
里見の本当の両親は先の天災でどちらも失った。といっても物心のつく前だったので正直どんな顔だったのかも曖昧にしか思い出せない。
その後、父の兄夫婦が里見を憐れに思い引き取ってくれたのだがその家には既に里見よりも幼い子供が5人もおり、到底全てを養えるほどの財力はなかった。
しかも両親を失った際に痛めた脚のせいで農作業など力仕事が出来ない里見は代わりに勉学に励み、奨学金で難関と呼ばれる高等学校に入学し、優秀な成績を修め、そのまま行ったら有名な学者様にでもなるのだろうと近所でも評判だった。
しかし、それが現実となる前に兄夫婦の家の経済の破綻が早く起こってしまい、とうとう里見は売りに出されることになってしまった。
557涙 2:2005/09/24(土) 04:59:41 ID:H9imdaFJ
売り出される前の晩、兄夫婦はずっと里見を抱きしめ嗚咽を上げながら謝罪の言葉を繰り返した。
「すまん。すまんなぁ。もう一冬持てばずっと一緒に暮らせただろうに…ごめんなぁ」
初老の男はくしゃくしゃに泣きながら里見の頭を抱え謝り続けた。その隣では昔ふくよかだったという面影が見当たらないやせ細った初老の女が自分の手を掴みながらぼろぼろと涙をこぼしている。
「いえ、わが子のように可愛がって頂いてありがとうございました。あなた方にはいくら感謝しても感謝しつくせません。だから気に病む必要はないんです」
正直なところ、少しばかり里見は安堵していた。
脚のハンディキャップがあるとはいえ家計の手助けをほとんどせず本を読みふける自分を恥じなかったわけではない。
兄夫婦がそんな里見に辛く当たるようなことはなかった。とはいえやはりいつも申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
どんなに学校で神童と評されようがそれで家の家計を助けるという事はなく、彼らに負担ばかりかけていた。
だから今回こんな形とはいえ家に還元できることが里見にとって嬉しかったのだ。
「あなた達を愛していました。もちろんこれからも。本当に、私は果報者です」
こうやって抱きしめてくれるだけで、自分の為に泣いてくれるだけで十分だった。
558涙 3:2005/09/24(土) 05:00:59 ID:H9imdaFJ
明朝、売りに出される家の遣いの者が自動車に乗ってやって来た。まだ滅多な事ではお目にかかれない四輪自動車に里見は目を輝かせる。
すると使いの者がわざとらしく咳払いを一つして「早く乗ってください」と言った。
その彼の服装も洋装で綺麗な金色のカフスやボタンが深い群青色の生地によく映えていて簡単に手が出せる値段ではなさそうだ。
そういえば名前を聞いただけでこんな田舎でもすぐ分かる位有名な大財閥だったな、と思いながら最後の別れを済ませ自動車に乗り込んだ。

自動車の窓からいつまでも兄夫婦とその子供達が手を振っていた。一番小さい妹が窓越しでも分かる位大きな声で泣いている。
せめてあれの晴れ姿は見たかったな…そう思うと今まで溜めていたものが堰を切ったように大粒の涙となってぼろぼろと流れた。
涙で視界が歪んでしまう、彼らが見えなくなる。里見は必死に袖で拭い彼らの方を振り返った。
それが彼にとって家族を見た最後だった。

それからの記憶は曖昧で、最初こそ今までに見たことのないスピードで変化する景色にこれからの事も忘れて窓にかぶりついていたがその内うとうととして寝てしまったらしい。
そして、気がついたら見たこともないまるで竜宮城のような家で毛足の長い絨毯の上に寝転がっており、目の前には自分の手帳をさして興味なさげに眺める彼−相沢がいた。
559涙 3:2005/09/24(土) 05:03:24 ID:H9imdaFJ
すいません入れ忘れましたが↑で<ここまで>です。
560風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 05:28:12 ID:UxMwk+5u
涙タソ、もう売られた身ってだけでドキドキしちゃうよ(*´Д`*)
561高志:2005/09/24(土) 15:43:06 ID:9QPhW/Ry
「高志 さっきやったばかりなのにもうパンツ汚してるじゃないか。お前もう我慢できないのか?」 

中学になったばかりの兄貴がボクのパンツの中に手を突っ込んで
覗き込んだかと思うといきなり下半身を丸裸にした。 

「やっ…おにいちゃん…ボク、男のコだよ…?」 

ボクはこれから起こる事を想像して部屋の中を逃げ出した。兄貴はボクを捕まえようと後ろを追いかけてくる。 

兄貴の手の中にはボクの嫌いな 【物】 が・・・ 
あんな物をまた着けられるなんてイヤだ! 
兄貴はボクがあれを着けるのがどんなにイヤなのか全然判っていない。 

ボクは兄貴の手から逃れるために必死になって逃げた。だが大きな兄貴からは逃げられなかった。 

「捕まえたぞ、高志。観念して俺の言う事を聞け。」 

兄貴はボクの両肩を捕らえるとボクを上向きに押し倒した。
背中に廊下のフローリングの冷たさがひんやりと伝わってきた。 

そして目の前の兄貴の視線はボクの下半身に集中している。兄貴の呼吸は荒く、視線がボクには痛い。 

兄貴はボクの両足を片手で掴んで高々と持ち上げた。ボクのお尻は床から浮いた状態になった。 
兄貴は右手に持っていたものを床の上に広げるとボクの両足を大股に広げた。 
ボクのオチンチンもお尻の穴も兄貴から丸見えにされた。ボクは身体をひねって逃げようとするが駄目だった。





ボクは2歳。まだまだオムツが必要だ.。
562風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 16:12:34 ID:PBvDAmKn
懐かしいコピペ来たなw
563風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 16:36:53 ID:k0NbgLX3
懐かしいというか、前スレあたりで張られたばっかりじゃなかったか?
564風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 17:00:15 ID:UmQFZw6C
565風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 20:37:09 ID:rOpJbo4j
age
566風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 20:42:44 ID:7OLJDpv7
ブリーダータソGJ!
少年を育てるだけでなく、交配もするとはオドロキでした。
567風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 20:54:02 ID:XJVwdxsZ
>>564
乙!!…という資格はシオリをオシリと読み間違えた私にはないか…
568風と木の名無しさん:2005/09/24(土) 20:54:36 ID:+Ljostjv
ブリーダーさんお疲れ様でした!
北村先生がいままでしでかした事やこれからする事も気になりました

そして涙さん、身売りネタ大好きなので期待してます。ガンガッテ!!
569下弦の月:2005/09/25(日) 01:09:47 ID:FgMMixid


平凡な日の終わり・・・夏の夕暮れ時特有の生暖かい空気を感じる頃。青いそらが紺碧に変わり、西側の山の際が朱色に縁取られ、散らばる星の中に下弦の月がぽかりと浮いていた。

学校帰り、周りは見渡す限り青い稲穂の海。あとは今、自分が歩いている真っ直ぐ続く一本の道。僕はこの道沿いに一軒しかない自分の家を目指す。
薄暗い外灯が照らす中を家に向かっていた。
稲穂が続く中、一枚だけ耕作放棄した荒れ地がある。そこだけは道路際に背の高い葦などの雑草が生い茂り、見通しを悪くさせている。葦の壁から家までは30メートルくらい。目の前に玄関の明かりが見えていた。

いきなりだった。誰かが葦の陰から僕の腕を掴み、荒れ地に引きずり込んだ。
「うあっ!な・・・ッ?」
倒れ込んだ僕に男がのしかかり脅した。
「騒ぐな!大声出したら殺す!」

人間は混乱すると正確な判断が出来なくなる。まして僕は中学生だった。
『大声を上げなければ殺されなくてすむ』という図式だけが頭を駆け巡る。

「・・・やめて・・・殺しちゃ嫌だ」
口元が引き攣り上擦った声が繰り返す。自分の声じゃないみたいだった。

570下弦の月:2005/09/25(日) 01:10:41 ID:FgMMixid


男は背が高くがっしりした体つきだった。黒いTシャツにジーンズ、帽子を深く被っていて長めの髪の毛が後ろから出ているのが見えた。雑草で明かりが遮られて顔はよく判らない、だが知り合いでは無い。
僕はお尻を地面につけたまま左手で鞄を抱きしめガタガタと奮えながら懇願する。
「・・・たす・・けて」
歯の根が合わない。
右腕は掴まれたままだ。男が腕を引っ張った。僕は前に倒れる、ヒイッという掠れた声と共に。
出すつもりは無かった。出てしまった。

男は僕の頬を平手で力一杯殴った。5、6発くらいで手が止まり囁かれた。
「声を出したら殺すって言ってるだろう?」
(・・・はい)
殴られた顔がジンジンして痛い。もう声なんか出せなかった。涙が頬を伝って流れていく。
−痛い、恐い、声を上げなければ大丈夫−
痛みと恐怖が思考を奪っていった。

「下だけでいいから服を脱げ」
571下弦の月:2005/09/25(日) 01:12:12 ID:FgMMixid


(ハイ)
僕は立ち上がると言われたとおりにする。立った時に目の端が葦の向こうの家の明かりを捕えた。
あれほど近くに見えた明かりが今は遠い。

脱ぐと素肌に冷やりとした湿気を感じた。臑や腿に草が触れて擽ったい。
制服と下着を夜露に濡らさない様に鞄の上にたたんで置く。家に帰っても怪しまれないようにとの無意識の配慮だった。

「四つん這いになるんだ」
言われたとおり、上に着ているシャツを汚さない様に地面に手を付く。掌と膝に草と土の青臭い匂いと冷たい感触が伝わって来た。口の中で小さく唱える。
−なんでもするから早く家に帰して−

ベルトの金具を外す音が聞こえ、男がジーンズのファスナーを下げてモノを掴み出す気配を感じた。
(何をするんだ、オシッコか?)
その位の知識しかなかった僕には男の要求がすぐに理解出来なかった。
僕の前に膝立ちになると、ちょうど鼻先にソレがくる。
「ナメろ」
(・・・え?)
「早くくわえるんだよ」
髪の毛を掴まれて仰がされる。
唇に温かい、皮膚とは違う感触が当たる。


ここまで
572風と木の名無しさん:2005/09/25(日) 01:15:28 ID:9u017hp+
タイトルと情景描写だけでも既に萌えの細波が立ちました。
続きが楽しみです!
573風と木の名無しさん:2005/09/25(日) 02:59:45 ID:7SMkgKP5
薄闇の中で行われてる事や、対格差等、すごくツボに来ました。
主人公君が今後どのように乱れるのか気になります。
574風と木の名無しさん:2005/09/25(日) 08:40:24 ID:S7RpJGbf
ブリーダータソGJ!月タソこれからにワクテカ!
そして、休日だから、止まってる貝楼タソ!騎竹タソ!の投下待ってます!早く〜!
575風と木の名無しさん:2005/09/25(日) 18:21:46 ID:w1rOgvfg
改行くらいしてくれ>下弦の月、涙 並びに

目が滑ってかなわん。
576風と木の名無しさん:2005/09/25(日) 18:43:31 ID:zH2Nys0g
++☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆幸せのレス☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆+++
これを見れた方は運がイイですw
絶対幸せになりたい!という方はこの文章を3つのスレに書き込んでください。

そうすると、7日後、貴方は好きな人に告白されるでしょう。

ただし、この文章を見たにもかかわらず書き込まなかった場合には貴方の身の回りで
よくない事が起きてしまう事があります。
必ず起こるわけではないのですが、ご注意下さい
577576を見ての即興 1:2005/09/25(日) 21:06:12 ID:HXRSkWag
「バカじゃねーの?お前、こんなスパム本気にして、書き込んでたわけ?だいたいさぁ、
ガッコのパソで、放課後こそこそ2chなんか見てるってのが、暗いよな」
ボクは黙ってうつむくしかできなかった。
あのスパムを信じたわけじゃない。そうじゃないけど、「好きな人に告白されるでしょう」
の文字が目に焼き付いて離れなくて、勝手に手が動いてたんだ。
いつの間にか須藤君が情報室に入ってきてたなんて、全然気づかなかった。よりによって
彼に、こんな書き込みをしたところを見つかるなんて。
椅子に座ったままのボクのネクタイをつかんで引っ張り、須藤君が笑う。
「誰だよ木原、お前の好きなヤツって?」
「え…そ、それは…」
「いるから書き込んだんだろ?告白してほしくてさ。同じクラスのヤツか?」
「べ、別に…」
「おっとぉ、真っ赤になっちゃって。そーか、うちの組だと…巨乳の山内か?それとも
磯辺かな。あいつ、お嬢様っぽい雰囲気で人気あるし。あとは元気系の西とか…でも、
残念でした。あの辺は全部、夏休みの間に、俺がいただいちゃってまーす」
578576を見ての即興 2:2005/09/25(日) 21:07:17 ID:HXRSkWag
動揺がまともに顔に出たのかも知れない。
須藤君の顔から笑いが消えた。
「ふうん。あの三人の誰かってことか。…お前、身の程って言葉、知ってっか?」
「あっ…い、痛い!須藤君!?」
須藤君はボクの腕をつかんで立ち上がらせ、隣の資料室へ引っ張っていった。棚と
段ボールでいっぱいの、窓のない狭い部屋。その床にボクを突き飛ばして、ドアを閉め、
鍵をかけてしまう。
「す、須藤君…?」
「女みたいな顔したチビが、一人前に、俺が食ったオンナに目を付けたってか?お前、
ちょっとは身の程をわきまえろよ」
冷笑して、須藤君はボクの上に覆い被さってきた。
「や……す、須藤君っ!何を……ん、んぅっ!」
ボクの口を塞いだのが須藤君の唇だと、すぐにはわからなかった。動転しきっていたんだ。
その間に須藤君はボクのネクタイをゆるめて引き抜いた。
顔を放したかと思うと、丸めたネクタイをボクの口に押し込む。
579576を見ての即興 3:2005/09/25(日) 21:08:38 ID:HXRSkWag
口を塞ぐ布を、手で引っ張り出すことはできなかった。須藤君は、素早くボクの体を
ひっくり返して両手を背中へねじ上げ、彼のネクタイで縛ってしまったから。
「ぅう、んーっ!…んむぅ、ぅうーっ!!」
「はははっ…何言ってんのか全然わかんねーよ、木原」
笑いながら須藤君は、ボクのズボンと下着を引き下ろした。
うつぶせにされて見えないれど、ベルトのバックルが鳴る音や、ファスナーを下ろす音が
する。そのあと、須藤君が唾を吐く音が聞こえた。
「特別サービスで唾を付けてやるよ。あんまりすべりが悪いと、俺も楽しめないし?」
「ぅうううーっ!!」
腰を引きずりあげられたかと思うと、すさまじい熱さと堅さが、ボクの中へ押し入って
きた。体が裂けるかと思うほどの痛みに、涙がぼろぼろこぼれる。
「んっ、うぅっ……う、う……!」
「お前みたいなヤツは、オンナに惚れたりできる立場じゃねーっての。こうやってオトコに
犯られんのが、お似合いだって。ほら、どうだ?気持ちいいか?」
「ぅうっ、う、う……んんーっ!!」
580576を見ての即興 4:2005/09/25(日) 21:11:24 ID:HXRSkWag
──しばらくして、ボクの中へたっぷりと熱い液体を流し込んでから、須藤君はボクの
手を縛っていたネクタイをほどいた。
「あーあ。よれよれになっちまったじゃん。木原のせいだぞ。…いいか、山内、磯辺、西、
そのうちの誰に惚れてんのか知らないけど、あいつらに近づこうなんて思ったら、次は
こんなもんじゃすまさないからな」
ボクは床に転がったまま、返事もできなかった。
「お前は、一人で暗ーく、本でも読んでるのがお似合いなんだよ」
侮蔑の言葉をボクに投げつけ、須藤君は資料室を出ていった。
須藤君…須藤君…須藤君っ…!!
涙が止まらない。
ボクの願いは、かなったんだろうか。それとも、かなえられなかったんだろうか。 (終)
581風と木の名無しさん:2005/09/25(日) 21:50:04 ID:NLi6xeur
ウハァすど君萌え。ただヤルんならチッスは
不要だよねえツンツン。
582風と木の名無しさん:2005/09/25(日) 21:58:53 ID:BaJOGh34
即興でこんな萌SS書ける姐さんを尊敬します
583風と木の名無しさん:2005/09/25(日) 23:40:50 ID:JViMm7Q2
即興?凄い!いやはや萌えましたwオチ(?)もまた面白かったですw
584風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 00:34:14 ID:XiP2kJRu
(゚∀゚)ウマー
585風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 00:48:40 ID:3QnnWvst
週明けたのに騎竹タソの更新がナイ…
ショボーン
586風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 07:13:16 ID:7UHYfnJq
>>585 ホントだね。寂しい。
貝楼タソも、暫く来てないしどうしたんだろう。
587風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 08:27:47 ID:5lGr16OD
>>585-586
1.行楽のシーズンである。
2.書く気が失せた。
3.サイトを開設するなどして、別の場所で発表している。
588風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 08:52:08 ID:YtTS53PW
4.棚卸で目から火の出る忙しさ
589風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 12:26:38 ID:zjGatsU/
5.深爪してキーボードが打てない
6.自分が作者であることを忘れてしまい、「貝楼タソマダカナー」と呟いている。
590風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 12:33:11 ID:bbl/0ZwE
7.愛知万博に行っていた
591風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 12:46:46 ID:sh6eZ4uK
8.この流れを豚切って投下する勇気が出ない
592風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 14:29:02 ID:KQzHBklM
9.スレ住民相手に焦らしプレイをしている
593風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 15:33:15 ID:WJeI2eim
10.アクセス規制

11.まだかなと5回唱えないと書き込み呪文が発動しない。

騎竹タソまだかな
594風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 18:43:28 ID:57SkylB7
漏れも呟いてみる
騎竹タソまだかな
595風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 19:02:42 ID:sh6eZ4uK
騎竹タソまだかな
596風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 19:09:04 ID:joLnmBc9
もはや嫌がらせに近いな。各々方その辺りで。
597風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 19:09:07 ID:LX1SrTJW
騎竹タソまだかな
598風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 19:09:53 ID:LX1SrTJW
く…3秒か、スマン
599風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 19:44:56 ID:u9G42MLW
>>577タンに何か書いてもらいたい…などと呟いてみる。
600風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 21:08:36 ID:bMOxqopa
焦らしプレイ受けつつ600
601風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 21:13:30 ID:XiP2kJRu
そして玩具ブラザーズの行方も禿げしく気になるのでクレクレしてみる。
何処行ったですか。
602風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 21:42:48 ID:vPeDmG6c
お髭の王様も気になる。
何処行ったですか。
603風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 22:12:29 ID:b6X4OlfW
大昔の学生野球のやつ。
たしか導入部分で終わってたような気が…
604下弦の月4:2005/09/26(月) 22:25:32 ID:BkkQINAS

(・・・うぅ)
また殴られるのは嫌だった。目を閉じると、唇で啄むようにする。生暖かいくせに肌のどの部分とも違う感触が気持ち悪い。
「なんだ、尺八も知らねぇのか?」
意味が解らぬまま黙って頷く。
「口を開けろ」
(!?)
瞬間、漠然と察した。
−口の中に入れろ、ということか−
(嫌だよ!そんなの出来ないよぉ・・だってソレ・・汚い)
男同士だからこその嫌悪感。
「ヤラないのか、そうか」
ギクリとして顔を上げるといきなり鼻をつままれた。
「フあぁ!?」
条件反射で馬鹿みたいに口が開く。その瞬間を狙って男のモノが押し入って来た。
人肌の温かさを鼻先に感じた。
「んうぅ!!」
掌で男の腰を押し返し、後ろに腰を引いて拒もうとするのを髪を掴まれ頭を押さえ付けられて身動き出来なくさせられる。

男の腰が動くのに合わせてモノが口の中で踊る。毛が鼻先を擽る度に喉の奥に入り込んで来て苦しい。
声を上げて吐いてしまいそうになるのを必死で堪える。
−汚い−
「舌、使えよ」
息を荒くして頭を掴んで揺すっていた男が命令する。
(そんなの識らない!解らないよ!もうやめてよ!)
605下弦の月5:2005/09/26(月) 22:26:46 ID:BkkQINAS

「アイスクリームだと思って舐めるんだよ」
乱暴に髪の毛を上下に引っ張られた。
−痛いのは嫌だ・・−
泣きながらただ開けていただけの口を、モノをしゃぶる様に使い出す。
−生暖かくて気持ち悪い−「舌も使えってば」
頭を拳で小突かれる。
解らない、どうしたらいい。必死で考えた。
−アイスクリームってどうやって食べていたっけ・・・−
考えながら飴を舐めるみたいに絞り上げるように舌を絡めてみる。
「やりゃあ出来るじゃねえか、あぁ蕩ける・・・」

家のすぐ近所で犬の様な恰好で見ず知らずの男のモノをくわえているのが堪らなく惨めだった。
男を愉しませながら、誰か来てと、助けてと、願ったりしてみたがこの辺りには我が家しかない。家人に見られたりしたらもう生きていけない。
やはり誰も来ないでくれ。と反対の事を祈ったりした。

静かだった。時折、風に葦が撫でられる様に揺れながら葉音を起てるくらいだった。
どのくらい経ったか、男が同じモノとは思えない程硬く大きくなったペニスを僕の口から引き抜いた。唾液が一筋、僕の舌先とモノを繋いで途切れる。
−やっと終わった、声も上げなかった。やっと帰れる−
「後ろを向け」

606下弦の月6:2005/09/26(月) 22:28:28 ID:BkkQINAS

(?)
言われたとおりにした。僕があっちをむいている間に立ち去るつもりなのか。

−やっと僕は家に帰れるんだ。何も言わない、今夜の事は忘れよう、遅くなったか言い訳をどうしようか?−
稚拙な考えを巡らせていた時だった。
いきなり腰を鷲掴みにされて持ち上げられると熱い硬いモノを後門に捩込まれた。
「イタああぁぁぁーッ!!」
我知らず大きな悲鳴を上げてしまった。慌てて口を塞ぐ。
−しまった!声出しちゃった!あっ痛いーっ!!非道いよいきなりこんな痛いの・・・もう止めて、声出ちゃうよぉぉ・・・お願い・・・もお騒がないから殺さないで・・・−
(んっ!ンンッ!)
口を押さえながら痛みに喘ぐ。男は腰を激しく揺すると一層奥に突き入れた。肌が当たりペチペチ音がする度に内股に熱を感じる。
「ううッ!」
男の洗い息遣いと、律動が収まったと同時に僕から離れると喉の奥を鳴らして笑った。
振り返ると男は空を指差して
「ほら、目撃者がいたよ」
というと、走り去っていった。
見上げると男の笑った口元と同じ形の下弦の月が朱く輝いていた。
漸く声を上げて泣く。


あれから10年経った今も僕は月が怖い。
あの恥辱のたったひとりの目撃者


607風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 23:01:36 ID:WP5jJ+DV
下弦タソ乙です。
夜の静けさと鬼畜行為のギャップが生々しくて
少年が可哀想になっちゃったよ。

家の近くでってのがまた酷いな。
608風と木の名無しさん:2005/09/26(月) 23:03:41 ID:pWZMDO4x
何にも知らない子どもにアレコレと・・・
下弦タソ乙華麗〜
609風と木の名無しさん:2005/09/27(火) 00:16:00 ID:qhKGOdxx
短編もスキーリしてて(・∀・)イイ!!
一回こっきりの通り魔シチュ、なんか身近に感じられるふいんき(ryだけに怖さがあるな。
610風と木の名無しさん:2005/09/27(火) 03:04:51 ID:jtR5rSbd
下弦タソいいよー、ハァハァ。
少年カワイソス。
だが、それがいい。


あと即興タソ、即興とは思えん位萌えた(*´д`)
是非また何か書いて欲しいな。
611涙 4:2005/09/27(火) 07:54:49 ID:PiixOwHn
>>556の続きです
-------------------

「自己紹介をしてなかったかな、相沢という」

言葉こそ穏やかだが、その目の冷たさに少なからず里見は不安を覚えた。
目は合っているはずなのに自分を見ていない、人形を連想させるような美しいけれども冷たい瞳だった。
里見はただ彼の姿を不安そうに眺めているだけだった。何故初対面の人間にこんなにも緊張しているのか。既に畏怖に近いものがある。
「…君はひょっとして言葉が不自由なのか?」
「いえ、そんな事はないです」
何も言葉を紡ぐ様子の無い里見に相沢は尋ねると弾かれたように反射的に言葉を返した。だがそれも裏返っていてまとも相手に伝わったかも不明だ。
「よかった、じゃあ説明を続ける。この部屋が君の部屋だ、好きに使うといい。ただしこの部屋から出ることはできない。見張りもいるので無理に出ようとは考えないことだ。
食事は日に2回、朝と夜にある。食事は部屋に運ばせる。それ以外は自由に過ごせるが私が家にいる時は私の相手をする事、いいかい?」
矢継ぎ早に言われ、とりあえず里見は頷く。
相沢はそう、と一言だけ言うと先程と全く同じ抑揚で続けた。
「あと一応聞いておくけど、男と寝た経験は?」
突然予想もしなかったことを聞かれ思わず眉根を顰める。
男と寝るというのは性行為の事を指すのだろうとは理解は出来たが今まで女性とも経験のない里見は
その質問をされる理由が最初こそ分からなかったものの、すぐに気付いた。
何故脚に怪我を負い、まともに家事すら出来ない自分を選んだのか。
この男がどういった意味で自分と対峙しているのか。
−そして自分がこれから何をされるのか。
612涙 5:2005/09/27(火) 07:55:53 ID:PiixOwHn
…………そういう事か。

「……ありません」
「そうか」
嬉しそうでもも残念そうでもないそぶりで相沢は答えた。

「では、お前達、彼をお願いするよ。手荒なことはするな、とまでは言わないが壊すような真似だけはしないでくれよ?」
相沢が緩慢な動作で後ろを振り返った。今まで相沢ばかり見ていたので部屋の装飾すらろくに目に入らなかったが、
彼の視線の向こう、西向きの大きな窓の傍に拳銃を持った男が2人いた。
先ほど自分を迎えに来た遣いの者と同じ服装ではあるが、彼よりずっとがっしりとした体格で瞳は獣のように鋭い。
同じ格好をしていてもまるで別物の様に感じ、里見は肩を揺らし恐怖感を露にした。
「あ、あの…彼の相手をするのですか?」
やっとの事で声を絞り出した。
「いや、勿論私の相手をしてもらいたいのだけど、流石に経験の無い者だとこちらにも負担が大きいからね、
申し訳ないが慣れるまでは彼らにお願いしているんだ」
彼が言い終わるか終わらないか程のタイミングで、突然腕を強い力で腕を引っ張り上げられる。
男の片方が無表情のまま里見を無理やり立たせ、歩かせる。
普段歩く時も杖を必要とするの里見は脚がもつれて転びそうになるがその度に腕を折られそうなほどの力で持ち上げられる。
そして有無を言わさず奥にある大きなベッドに身体を放りこまれた。
613涙 6:2005/09/27(火) 07:57:21 ID:PiixOwHn
「ちょっ…!」
抵抗の声を無視して男が自分の上に圧し掛かる。
「おーい、脚が悪いんだから気を使ってやれ」
横から相沢の声がした。振り返ると先ほどの椅子に座ったままこちらを見ていた。
里見は一気に顔が赤くなって首ごと反対側に向けた。
男に組み敷かされていることよりも何よりも彼に見られているという事がこの上なく恥ずかしかった。
「すいませ…む、りっ…」
必死に男の胸を押すがびくともしない。それどころか全く気にしない様子で里見の着物の襟を掴むと肘のところまで一気に下げる。
日に焼けていない白い肌がむき出しになる。男は躊躇せずそこに唇を這わせた。
「や…本当に、無理で…っ」
女でもないのに執拗に胸を吸われ呼吸が荒くなる。目の前の光景に顔を顰め首を反らしたら相沢と目が合って心臓が跳ねた。
「っ…!いや……あっ!」
男は自分の行為で里見が善がっていると勘違いをし、動作を更に激しくさせた。
相沢の視線は相変わらず冷めたままだ。だが自分のそれが男に抱かれる自分を見ているというだけで里見
は酷く動揺した。羞恥心で必死に逃げたくなる気持ちの反面に感じているものが興奮という事はまだ里見は分かっていない。
「んっ………えっ、や!やめ…って…」
相沢を見ながら行為に耐えていると突然来る激しい刺激に里見は驚いて視線を男に戻す。
そこには自分のモノを舐める男の姿があった。
614涙 7:2005/09/27(火) 07:57:59 ID:PiixOwHn
驚いて必死に逃げようとするが、腰ごと抱え込まれて動けない。
快楽に流されそうになる頭を抑え込むが、手と口で与えられる刺激に自然と声が漏れる。
「くっ……やっ、あ…」
男は慣れた手つきで里見を責め上げていく。これ以上はマズい、と思い男の肩をそれこそ火事場の馬鹿力、
まではいかないが激しくで叩くと気に入らなかったのか亀頭に歯を立てられた。
「あっ!痛っ!」
「あんまり抵抗しない方がいいよ。せめてここで気持ちよくなってないと。あと辛いだけだからさ」
呑気な相沢の声が水音に紛れて聞こえてくる。
ふざけるな、気持ち良かろうが悪かろうが男に舐められるなんて屈辱的な行為は絶対にゴメンだ。
心の中で悪態をつくが、声には出せずただ必死に後ずさりしようとしていた。
しかし抵抗もむなしく、裏筋を舐め上げられ強く吸われるとあっさりと里見は達した。

「はっ……はぁっ…!」
男は自分の出した精液を脇にあった紙に向かって吐き出すと、いつの間にか近くにいたのかもう一人の男から何かを受け取った。
それは小瓶だった。丁度薬を入れたりするほどの大きさのそれを手に取ると蓋を取り、蜂蜜の様な粘度を持った液体を手に垂らす。
意識は既に朦朧としていたが、里見はそれが自分を追い上げる道具だという事は分かった。
男はその液体を手に絡ませると、もう片方の手で里見の身体をひっくり返し、躊躇うことなく後孔に濡れた指を突き立てた。
「ぐっ!」
異物感に吐き気がこみ上げる。苦しさで上手く息継ぎが出来なくなり相沢の方を振り返った。
615涙 8:2005/09/27(火) 07:58:47 ID:PiixOwHn
少し西洋じみている整った彼の顔を見ると少し不快感が薄まった気がした。
指をもう一本増やされ圧迫感は増したはずなのに里見はぼんやりとさぞ異性に好かれるだろうと呑気な事を思い描く。
「どうした?」
小さく笑みを浮かべながら相沢に尋ねられやっと正気に戻ったのか今度は羞恥心が激しくなり、再び見られているという状況に動悸が一気に激しくなる。
「み、みないでっ…ください…!やっ…!」
叫ぶが相沢は気にしない様子で「君は命令できるわけじゃないんだよ」と子供を諭すように言われた。
里見は涙を浮かべ男の指と相沢の視線と声に翻弄された。
「あっ…い、やっ、はっ!」
すると指を一気に引き抜かれ痛みに唇を噛むがとりあえずは終わったことに安堵の息を漏らした。

「口を開け」
自分の真正面に移動した男の低い声が鼓膜に響く。
条件反射的に里見は口を開けると男のは自分のいきり立つ肉棒を突っ込んできた。
「うっ…むっ……」
突然のことに呼吸が出来なくなり苦しそうに里見はもがいた。
男は里見の頭を掴み繰り返し律動させる。吐き気を必死に抑え顔を反らそうとするが頭に掴まれているので上手くできない。
口からは溢れ出した唾液がボタボタと垂れ、男の好きなように口内を犯されている姿は玩具のようだ。
その姿を見つめながら小さな加虐心に煽られた相沢は、人知れず小さく微笑んだ。
616涙 9:2005/09/27(火) 08:14:56 ID:PiixOwHn
散々舐めさせられ、男はやっと里見を解放した。
里見は苦しそうに何度も咳き込み、涙を流しながら口元を押さえていた。

そんな里見に休む暇も与えず、男は里見の身体を仰向けにさせ腰を持ち上げるとその自身を先程指を突っ込んでいた後孔に宛がう。
ああ、自分は男に犯されるのだと改めて思うと、先程まで流していた生理的なものとは違う涙が流れてきた。

「ぐ、ああああっ…………………!」
感傷に浸る間もなく信じられないほどの質量を持ったものが自分の身体の中に進入してきた。
逃げるとか、助けを求めるとかそんな事を考える余裕など無い。とにかく痛みに身体ごと引き裂かれるような錯覚を覚えた。
男はゆっくりと奥へ入り込んでいき、時間をかけて全て入れた。
入りきったところで動きが止まり、里見は呼吸を取り戻そうと必死に息を吐いた。
「大分きついとは思うけど、我慢してくれ。まあ尤も私のは彼ほど辛くないと思うよ」
この場にそぐわない、茶化してるかのような相沢の声が鼓膜に響く。
「はっ……あ、…………っ」
里見は何か言ってやろうと口を開いたが言葉を紡ぐどころか言うべきことも考えられず吐息がただ漏れた。
すると男が突然激しく腰を動かし始めた。いくら先程の液体で慣らしたとは言え味わったことの無い激痛に里見は叫ぶ。
617涙 10:2005/09/27(火) 08:16:15 ID:PiixOwHn
「あああっ!!……や!うあっ!はぁっ…!!」
男はそんな悲鳴に構わず腰を振る。
高級そうなシーツを切れそうなほど握りしめて里見は行為を受け続けた。叫びすぎて喉が嗄れても声をあげた。
角度を変え何度も突き上げる男の額にうっすらと汗が滲んでいる。しかし表情は嗜虐心からか楽しそうにこちらを見下ろしている。
その表情に激しく嫌悪し、顔を歪め睨みつけると強い力で頬を叩かれた。
遠くでこらこらと相沢の声がしたが頬と下腹部に与えられる痛みでその後の言葉は頭に入らなかった。
「あっ!…い、やっ……!」
更に速度をあげ追い立てられる。そして最後に叩きつけるようにゆっくりと数度突くと男は里見の中に吐精し、ずるりと音を立て自身を取り出した。

「は、はぁっ………」
プライドも身体もぼろぼろにされ、里見は魚のように酸素を求め口を開けていた。
泳いでいた視線を下に向けるとシーツに赤い染みをいくつも付け、犯されたという事実を如実に物語っている。
男が里見の身体から離れたことを確認し、相沢はやっと椅子から立ち上がりこちらに歩いてきた。
「大丈夫かい?まあその内慣れるだろう」
そう言いながら里見の頬に指を這わせた。意識は既に薄れ掛けていたにもかかわらずビクッと激しく反応し、相沢の方へ振り返る。
先程よりずっと近くにある瞳に動揺しつつも里見は目が離せなかった。
618涙 11:2005/09/27(火) 08:17:07 ID:PiixOwHn
「はぁっ…は、……ん……」
何か言おうにも上手く喋れない。そんな里見に口角を上げる事だけで微笑みかけ、指を離した。
体中火照っているのに指が辿った場所が激しく熱を帯びていく。里見は母親の乳を求める子供の様に相沢の方へ手を伸ばしたが、それより早く相沢は踵を返してしまった。
「そろそろ行かなくては、予定より遅れてしまったな……すまないね、街で客人の相手をしなければならないんだ。今夜は遅くなるからそれまでこの二人に相手してもらうといい」
出口に向かい歩きながらとんでも無い事を相沢は口にした。
呆然としている里見を尻目にもう一人いた従者の男から上着を渡され相沢は羽織る。

今、なんて…

「お前達、分かってると思うけどくれぐれも…」
「勿論、壊したりしませんよ。たっぷり可愛がってやります。お気をつけて行ってらっしゃいませ」
「そう、分かってればいいんだ。じゃあまた、里見」
残酷な言葉と男達を残し、相沢は部屋を後にした。
里見は彼を姿がなくなってもずっと見つめていた。

<ここまでです>
619風と木の名無しさん:2005/09/27(火) 08:37:08 ID:hsGvKh6S
乙華麗
続きが楽しみな終わり方でワクテカ
620風と木の名無しさん:2005/09/27(火) 08:54:03 ID:djoloF9J
>>618
乙です。

受けが出血してても、「壊したりしない」とか言ってる
名ナシ攻めさんが鬼畜だ。
621即興の後日談 1:2005/09/27(火) 18:04:10 ID:TO/ba896
「…いい加減、誰か白状してもいいんじゃね?木原ぁ。言っちゃえよ」
「あっ、あ、あ…ひ!うあぁっ!!」
昼休み。屋上へ通じる階段室で、下半身だけ脱がされたボクは、背中を壁に押しつけられ、
折り曲げた右脚を抱え上げられた格好で、須藤君に貫かれていた。
屋上への扉には鍵がかかっていて、生徒は通行禁止だ。どこへも出られない、行き止まり
の場所。誰も来ない。
「聞こえねーの?お前が好きなのは、山内か、磯辺か、それとも西か。言えってんだよ」
資料室でのレイプ以来、時々須藤君はこんなふうにボクを抱く。
男子トイレとか、資料室とか、いろんな場所で。
いつもボクを嘲笑いながら。
「お前みたいな暗いのは、明るい西なんかがいいのか?…あいつさぁ、俺が初めてのオトコ
だって言ってた。でもすぐに味を覚えてさ。せがまれて俺も困ってんだ」
「あぁっ!ひ、ぁうう…や、ぁっ…!」
「だから、西が好きなら、たまには回してやってもいいんだぜ?」
「や、やだ…ひぁ、んっ…やめ…須藤君…も、ぉ…そんな、はな、し…あ、ぁうっ!」
622即興の後日談 2:2005/09/27(火) 18:05:52 ID:TO/ba896
「西じゃないのか?…だったら山内か。あいつのパイずりはサイコーだもんな。どうなん
だよ、お前もデカパイに気を惹かれた口か?」
「ち、違う…んう、うっ…もう、許し…あぁっ…!!」
「誰にコクってほしくて、おまじないスパムの書き込みをしたんだ?ほら、言え!」
背の高さが違うせいで、ボクは左脚一本の爪先立ちになっていた。
右脚を抱えられて突き上げられるたびに、左の靴の先が一瞬床から離れる。次の瞬間、
自分の体重で体が沈んで、須藤君を一層深く受け入れることになる。
何度も犯されて、体は徐々に慣れてきてる。気持ちいいって、感じるようになった。
でもこの体勢は、苦しい。
「もぅ、勘弁、して…お、お願いだから、須藤、く…!」
「勘弁してじゃねーよ。何だよ、その台詞は。女かよ。…でも女に惚れたんだし、一応は
木原も男なんだっけ?ちっさくても、付いてるわけだし」
面白そうに笑って、須藤君が腰の動きを早くする。
「誰のことが好きなんだよ、お前?…ごまかすなっての。あの三人の誰かなんだろ?俺が
食ったって言った途端に、顔色を変えたじゃん」
623即興の後日談 3:2005/09/27(火) 18:07:11 ID:TO/ba896
「あっ!あ、うっ、あ、あぁ、あっ…!!」
「生意気なんだよ、木原のくせに。俺の食ったオンナに目を付けたりして。…誰なんだ?」
そんなことを言われたって、もう言葉なんか出ない。
それに、絶対言えない。
ボクが好きなのは、山内さんでも磯辺さんでも西さんでもない。
…須藤君なんだ。
三人の誰かにボクが片思いしてると思い込んで、須藤君は生意気だって怒った。須藤君を
好きだなんて知ったら、「木原のくせに」って、どれほど腹を立てるかわからない。
怒るのならまだいい。でももし、蔑まれたら。男のくせに気持ち悪いヤツって嫌がられて、
口も利いてくれなくなったら。
…そのくらいなら、こうしてレイプされてる方がマシだ。
レイプされることより、その間に面白おかしく、三人の女の子とした話を聞かされるのが
つらかった。須藤君は、こうやってボクの反応を見て、誰が片思いの相手なのか探ろうと
してるんだろうけど。
そうなんだ。須藤君がボクを犯すのは、好きだからとかじゃない。性欲でさえない。
624即興の後日談 4:2005/09/27(火) 18:08:38 ID:TO/ba896
これはただの、お仕置きなんだ。ちゃんとわかってる。
でもボクは、彼が好きだ。…こんな関係になりたいとまで、意識してたわけじゃないけど。
荒っぽく揺さぶられながら、ボクはぼやけた意識の底で、思い出していた。
須藤君が、初めてボクに話しかけてくれた日のこと。
──あれはGWのすぐあとだった。
昼休みの教室で、本を読んでいたら、須藤君が横に来て、何の前置きもなく命令したんだ。
「木原。お前、パソコン部だよな。俺の分の入部届、出しとけ」
ぽかんとしてボクは須藤君を見上げた。
須藤君はサッカー部員だ。一年生なのに、すぐレギュラーメンバーになったのを、ボクは
知ってる。パソコンが置いてある情報室の窓からは、グラウンドがよく見えるから。
才能があるのはもちろんだけど、練習だってすごく熱心にやってるんだ。
なのにどうして、パソコン部と兼部しようなんて思ったんだろう?
黙ってるボクを須藤君がにらみつけた。
「断る気か」
「ち、違うよ!やる、やるけど…どうして?」
625即興の後日談 5:2005/09/27(火) 18:09:54 ID:TO/ba896
「パソ部に入ったら、ガッコのパソが使い放題だろ?お前、俺に使い方を教えろ」
ますますボクはぽかんとした。
須藤君は、綺麗なアーモンドブラウンにカラーリングした髪を、がしがし掻いた。
「…親父が、専用のパソコンを買ってほしけりゃ、ちゃんと使いこなすところを見せろっ
て言うんだよ。でも授業だけじゃ、なかなかわかんねェし。教えろ。…まさか、『本当は
できません、ネットでエロ画像を集めてるだけです』なんて言わねェだろうな?」
「そんなことしてないよ!」
「だったら決まりだ。俺はサッカーで忙しいんだから、時間を合わせるんだぞ?」
すごく横柄に決められてしまったけれど、腹は立たなかった。
背が高くて格好良くて、サッカー部のスターの須藤君と、上がり症でまともに口も利けな
くて、本やパソコンが趣味のボクじゃ、最初から立ってるポジションが違うんだ。
それに…須藤君は、ほんとにパソコンが苦手だった。
データを全部消しちゃって青くなったり。
ボクがバックアップを取ってたのを知って、ホッとしたように溜息をついたり。
「なめてんのか、この野郎!」って、ディスプレイにどなったり。
626即興の後日談 6:2005/09/27(火) 18:11:04 ID:TO/ba896
…可愛いなんて言ったら殴られるに決まってるから、言わなかったけど。
ボクが作ったCGを見て「綺麗じゃん。木原、お絵かきだけは才能あるよな」って褒めて
くれたこともあった。嬉しかった。
でも、わかってた。
須藤君にとってボクは、喋るパソコンマニュアルでしかないんだってこと。
雨で、サッカー部の練習が休みになった日だったか。帰り際、「ハンバーガーでも食いに
行くか」って、ボクを誘ってくれたことがある。
でも靴箱のところで、同じクラスの何人かと行き合った。山内さんや、田中君や、河野
さんや…見た目も行動も派手で、クラスの中心にいるグループ。
「おー?須藤、どうしたんだよ?木原なんか連れて」
田中君が、ちょっと馬鹿にしたような口調だったのは、多分ボクのせいだ。クラスで一番
背が低くて地味なボクなんかが、須藤君と一緒にいたから。
須藤君はにっこり笑って答えた。
「引き立て役。…こいつを横に置いたら、俺が一段と、背の高い男前に見えるだろ?」
みんな笑った。顔を上げられなかったのはボクだけだ。
627即興の後日談 7:2005/09/27(火) 18:12:25 ID:TO/ba896
河野さんが須藤君の腕を取って話しかけた。
「今からみんなで、カラオケでも行こうかって相談してたんだ。須藤君も来るよね?」
「とーぜん。今日は練習がないしな」
ボクを誘ったことは忘れたような顔で、須藤君は返事をした。駄目押しのように、ボクを
見下ろして付け加える。
「わかってると思うけど、木原は来んなよ?雰囲気、暗くなっから」
またみんなが笑った。ボクは恥ずかしくて、黙ってうつむいたままだった。
遠ざかる須藤君達の話し声が聞こえてきた。
「木原って、いつもおどおどしてて暗いよね。須藤君、何であんなのと一緒にいたの?」
「今あいつに、パソの使い方を教わってんだ」
「えー。言ってくれれば、あたしが教えたげるのに」
「ダメダメ。木原だったら、気にいらねー時は平気でぶん殴れるし。教わる俺の方が、
偉そうにできるし。…そんなヤツ、他にいねーだろ?だからだよ」
わかってる。あれが須藤君の本音だ。
…だけどボクは、ずっと、須藤君に憧れてた。
628即興の後日談 8:2005/09/27(火) 18:13:23 ID:TO/ba896
親しい友達になりたいなんて、贅沢なことは思わない…でもせめて、邪魔にならないと
思ってほしかった。形だけでいいから、「お前も一緒に来るか?」って、言ってもらえる
ようになりたくて…それで…あのスパムを見た時、つい…。
「うぅっ…出すぞ、木原っ…!」
須藤君の声で、ボクは我に返った。その瞬間、ボクの中へ熱い液体がほとばしった。
「あ…あ、ぁ…」
ボクは喘いだ。でもイけない。イかせてはもらえない。ボクのは、靴紐でぎちぎちに縛ら
れてるから。
引き抜いて、須藤君は一歩下がった。ボクはひざまずいた。
何度も犯されるうちに決まった手順だ。須藤君のをなめて、綺麗にしなくちゃいけない。
紐をほどくことを許してもらえるのは、そのあとだ。
「こういうのは素直にやるくせに…誰なのかだけは白状しねェのな、木原」
「…」
「言えよ。喋り散らしたりしねェよ、ちょっと聞いてみたいだけだ。…な?」
脅したりすかしたり、いろんな方法で須藤君は、ボクの好きな人を白状させようとする。
629即興の後日談 9:2005/09/27(火) 18:14:37 ID:TO/ba896
でもダメだ。言えない。嫌われたくない。
須藤君のをくわえたまま、ボクは小さく首を横に振った。
「ふーん、そうかよ…俺には絶対、教えたくないって顔じゃん?」
須藤君の声が冷ややかになった。
「そこまで強情をはるんなら、俺だって、明日からは一切手加減しねェからな。…あとで
泣いたって、遅いぞ」
──宣告通り、翌日から須藤君のやり方は手荒になった。それも、今までは週に1、2回
だったのが、毎日になった。
でも…こんなことが、いつまでも続くわけはなかったんだ。


────────
今回はここまでです。
630風と木の名無しさん:2005/09/27(火) 18:18:59 ID:ZDpowciR
乙かれさまです!
リアルで遭遇できてドキドキしてます
おいしくいただかせてもらいました
ああぁー続きが気になる
631風と木の名無しさん:2005/09/27(火) 20:16:27 ID:MNRWf1mY0
ええー“続くわけなかった”?須藤君、もっと手荒にずっとしててあげてほすぃ。
続きがキニナル。気になって仕方がない。そして萌える〜。
632風と木の名無しさん:2005/09/27(火) 21:26:00 ID:jtR5rSbdO
涙タソ、即興タソ乙です。





ハァハァ…どうしよう、2つとも面白いよ。
続き気になるよ(*´д`*)
633風と木の名無しさん:2005/09/27(火) 21:57:39 ID:loh9ZXl/0
須藤くんムカつく奴だな…リアルに性格ワルス
木原くん頑張れ
634風と木の名無しさん:2005/09/27(火) 22:13:53 ID:qhKGOdxx0
だがツンデレの可能性も…って、ここ鬼畜だからなぁ。
何故絡む。何故そこまで木原くんの好きな人にこだわるんだ藻舞( ´∀`)
635玩具兄弟15:2005/09/28(水) 02:14:57 ID:t3KpIZvE
高瀬は口の端を上げて笑い緩く開くとたらりと透明な唾液を垂らす。
手馴れているのかそれはねっとりと俺のペニスに絡むように落ちた。
生暖かいそれが皮を剥いたばかりの皮膚に触れるとジンジンと痛む。
「い…痛いぃ…」
「大げさな子だなあ。ちょっと我慢できないわけ?」
「…ィん…ッ、痛い……よぉ…」
「はいはい、濡らすだけだからね。消毒、消毒……」
ふざけた事を繰り返しながらペニスを握りこむ。
決して性急にはせずにやわやわと掌だけが触れる。
「………ッ…ん…」
「ほら、もう歓び始めた。変態兄弟だもんなあ…」
違う、こんなのは違う。
必死で首を振ろうとするが俺の身体の下から水音が大きくなる一方だ。
熱でじんわりと感覚が麻痺し始めてくるのがわかる。
「素直な誠クンにご褒美あげようね。」
ぴとりと先端に冷たい感触が触れる。
「え…?何を……ッヒ…ィ…!」
するのか、と続けるよりも振動が触れて言葉にならなかった。
「ハ…ッ!ィい…ヒ…ッん…!」
揺れる視界で股間を見ると桃色の卵のような玩具がカリ首に当てられている。
どういう仕掛けなのか人間の指ではありえない細かいバイブレーションが染みる。
「イ……ッや…や…ァ」
「ん?いい?もっと…かな?」
「違……ぁ…あぁん…」
さらに上り先端の割れ目に埋めるように力を入れられる。
逆に俺の身体の力はどんどん抜けて先端からトロトロと漏れっぱなしになる。
射精とも失禁とも違う、初めての感覚だ。
636玩具兄弟16:2005/09/28(水) 02:16:01 ID:t3KpIZvE
「や…、ひぁ……あ」
「そんなに気に入ったんだ。じゃあこっちにも…」
高瀬が手招きをすると別の男が同じ物を二つ持って来るのが見える。
背側に回った男に一気にシャツを引かれて簡単に釦が飛んでしまった。
男の掌がぬめぬめと何かの生き物のように胸板を行き来する。
僅かに隆起した乳首がそれに引っかかり何かむずむずと痛んだ。
それを潰すかのように玩具が押し当たられてまた振動し始めた。
「あ…ッん…!」
「男の癖に乳首そんなに気持ちいい?もうここオッパイにしちゃおうか。」
「…ッん…う…やぁ…だっ…」
「女の子みたいな声出してねだっちゃって…オッパイ気持ち良い?」
馬鹿にしたような言葉を投げかけながら高瀬はビニールテープを何枚も千切り
玩具を乳首に密着させるように貼り付けた。
わざとなのか尖った乳首が捻じ曲がり快楽の針を差し込まれたようだ。
「はッあ………んっ…ゥ…」
やめてくれと眩暈がするほど体の中で渦巻いているのに言葉にならない。
発情した犬のように浅ましく息が漏れるだけだ。
「おいおい誠クン、涎垂らして喜んでるぜ。」
「マコちゃんでいいんじゃないっすか?すっかりメスの顔になってるしー」
正直に膨らんでしまったペニスの先端にもついに玩具が押し付けられて固定される。
それは乳首に施されたよりも随分執拗で熱そのものがせき止められたようだ。
痛みと熱が今にも爆発しそうで腰を揺らさずにはいられない。
「…やァ…ら…取って…」
「はいはい、心配しなくても可愛いピンク色がよく似合ってるって。
ほら、お兄ちゃんだっていやらしいマコちゃん見て興奮してるぜ?」
視線を上げると他の男に抱えられて兄さんの姿が目に入った。
637玩具兄弟17:2005/09/28(水) 02:16:52 ID:t3KpIZvE
日焼けした頬に涙が幾筋も伝い同じように緩く綻んだ尻から白濁や汗が垂れている。
そして、忌まわしい事に俺と同じようにペニスは隆々と勃起している。
わざとのようにゆるゆるとおざなりに扱かれて兄さんは身を捩る。
「あ…っん…ンぅ…」
「ほらほら、お兄ちゃんのチンポ苦しそうだ。誠クンが助けてあげないと…」
あっと言う間もなく高瀬の指は尻の穴まで下りて突き立てられる。
滑り気を帯びたそれはにゅぷっ―と間の抜けた音を立てて俺の身体に潜った。
ゆっくりと抜き差しされるそれに僅かな痛みと大きな違和感がじわじわと広がる。
「い……いや…ぁ!」
穴を何の為に馴らされるのか、わからないほど馬鹿じゃない。
「嫌なんて言ったらかわいそうじゃん。大好きなお兄ちゃんのチンポだろ?」
「「嫌だ!」」
兄さんの泣き声と俺の泣き声が重なり笑いが起きた。
「ふぅん、そんなに嫌なら私が誠クンの処女貰おうか?」
からかうような高瀬の言葉に喉まで犯された巨大なペニスの吐き気が蘇る。
あんな物を受け入れたらきっと身体が壊れてしまう。
「……まあまあ、高瀬さん。どうせ口だけっすよ、嫌がってんのは。」
「そーそー、そのまま挿れちゃえばどーせどっちもよがり捲くりだって。」
無責任な罵倒と別の男の指が肉壁を無理に広げ更に両足が押さえつけられる。
更に好奇心を顔一杯に浮かべた若い男が手を伸ばし苦笑しつつ高瀬が手を引いた。
感触が面白いのか好き勝手に左右に引っ張られて引き攣るような痛みが走る。
「全く…さっき私にやり過ぎるなと止めたのは誰だったかな?」
「いやあ、結構新鮮な顔するから…。それにこっちの方が好みなんですよねぇ。」
俺も俺もとまるで子供のような笑い声が周りから漏れて現実がどんどん褪せる。
「おやおや…今までさんざんこっちの穴の世話になったのに薄情だねえ。」
苦笑を浮かべたままで大げさに肩を竦めた高瀬が兄さんの後に回り込んだ。
638玩具兄弟18:2005/09/28(水) 02:17:54 ID:t3KpIZvE
「この柔らかい熟れた穴がいいのに。」
なぁ、と耳を擽るかのように顔を寄せられて兄さんは何も言わずに俯いただけだった。
…まるで恋人同士みたいだ。
一瞬考えた後にぞっとした怖気が湧き上がって泣きそうになる。
「ほら…ケツも弄って貰えないと物足りないんだろ?」
肯定するかのように自ら赤黒くなった窄まりを指で開く兄さんに高瀬が身体を寄せる。
さっきの俺の唾液なのか、それとも少しは高瀬も興奮しているのか大きな亀頭が
ヌラヌラといやらしいぬめり気を見せている。
兄さんの中にそれが捻じ込まれるようにして埋まると俺まで苦しくなる。
「ひィ……んっ…あぁ、大き…イ…」
『蛇』が埋まればその分だけ兄さんの腹が膨らみペニスも熱を帯びる。
やがて満足げに溜息を零した高瀬が兄さんのペニスを掴んだまま圧し掛かった。
「やだ…やだ…止めてよ…や、だぁ…」
もう恥も外聞もなかった。子供のように喚き散らすが開かれた足はビクともしない。
何よりも既に抵抗を止めて熱を込めた視線を向ける兄さんの方が怖かった。
何で、何で、何で?兄さんも頭おかしくなっちゃったの?
唇を何度か動かして訴えようとしたが兄さんはうっとりとした目をしているだけだ。
「に…にぃさん…やだ…止めて…」
「誠……ごめん、ごめんな……」
交差するかのように足を重ねた兄さんの腰が重なる。
「ひ……ッ」
無理やり開かされた俺の粘膜に同じ感触の熱が触れる。
「ほらほら、力抜いて。チンポ気持ちよくしててあげるからさあ。」
言葉と共に麻痺し始めていた急所をより強い振動が苛み始める。
それに一瞬腰が浮いた瞬間、ミチリと嫌な音がして体が割り開かれる。
兄さんが何か言おうと唇を動かした。けれど……
「…っひ…ィ嫌ァァ―――!!!」
最後の理性を燃やしたような俺自身の悲鳴に掻き消されて何も聞こえなかった。
639玩具兄弟19:2005/09/28(水) 02:19:25 ID:t3KpIZvE
エピローグ:高瀬

「……っあぁ…ん…っあん…」
古いポルノビデオのように浅ましい声が部屋に響く。
新しく仕入れた弟を一通り味見をした後にさすがに誰もが打ち止めになり
纏めて放置していたのだが勝手に盛り始めたのだ。
「あ…ッひぃ……誠ぉ…マ○コ突いてえ…兄ちゃんのガバマ○苛めてぇ…」
どうやら今は弟が兄に挿入しているらしい。
ローター付きペニスがよほど気に入ったのだろう。
呆然と横たわる弟の上で一心に身体を上下させている。
教えられた猥語を自発的に口にして善がる『兄』にもう人間の面影は無い。
元々快楽には弱い性質もあっただろうが堕ちるのは予想外に早かった。
(もしかしたら、この兄弟は互いの事が……)
珍しく感傷的な事を考えた己に高瀬が苦笑すると懐の携帯が鳴った。
予想通り『問屋』からだ。
「何か面白い商品は入ってないのか?」
これもいつもの通りの問いだった。
素人の日本人を用意すると言うだけで結構な手間なのにそれ以上の注文を付ける
問屋や客の強欲さにうんざりと溜息を吐きかけて兄弟が視界に入る。
「ああ、ありますよ。ちょうど面白いのがね…」
兄は勿論少しばかり弄っただけで後ろを使う事を憶えた弟もたいした淫乱だ。
外見も程よく甘さと厳つさが散っていて男好きしそうでいい。
ペニスをリングで、尻を双頭ディルドーで繋いでやればさぞ見栄えするだろう。
640玩具兄弟20:2005/09/28(水) 02:20:53 ID:t3KpIZvE
「実の兄弟でツガイになってるんですけどなかなか良い味なんですよ。」
ほう、と向こうで聞こえる興味深そうな声色に更に口元がにやける。
これならかなりふっかけられそうだ。
「まあ勿論ね、実物を見ていただいてからで結構ですよ。」
ふと気がつくと弟の視線が高瀬を見つめている。
何だ、と首を傾げるよりも先に問屋から検品予定が告げられた。
「ええ、はい…明日にはツガイでいつものお部屋にお届けを…」
高瀬の応える声を聞いていた弟の口元に一瞬笑みが浮かんだ。
自嘲では無い幸福そうな笑い。
兄に犯されそして今、兄を犯しながら何の幸福を見出したのか。
高瀬は少しばかり気になったがすぐに商談の方へと集中し始めた。
「兄さ……ん…、俺たちツガイなんだって…。
嬉しいな……それってさ、兄弟よりもずっと深いんだよ…ねぇ、兄さん…」
誠の呟いた声は兄の嬌声に紛れて誰にも聞き拾われることは無かった。

――終わり
641風と木の名無しさん:2005/09/28(水) 02:30:43 ID:GHmz+oXf
うおぉぉ萌え!!玩具兄弟待ってました!
つがいになった弟君、可愛いです…。いっぱい味見された兄弟おいしそう〜!
兄弟って、一緒に暮らす必要性があるから萌え。日常に帰れない二人なら更に萌え…!
642風と木の名無しさん:2005/09/28(水) 03:09:20 ID:0DsKae4t
呼んだら戻ってきてくれたですか。ヽ(´∀`)ノ
完結してくれてありまとー放置されて続きが気になってたですよ。
乙でした!
643風と木の名無しさん:2005/09/28(水) 06:37:29 ID:ablEyFLq
すみません。夕べ読んだら逝ってしまってそのまま眠りに…
すごい威力でしたハァァ。玩具さんGJGJ!
644即興の後日談 10:2005/09/28(水) 10:18:41 ID:cE7F1GWd
その日の放課後、ボクは屋上へ出る階段室で、レイプされていた。須藤君は最近、
サッカーの練習をサボってばかりいる。
須藤君はズボンと下着をずらしただけ。でもボクは全部脱がされて、後ろ手に縛られて
いた。ボクに立場を思い知らせるためだって。…抵抗なんか、しないのに。
「あ、ぁっ…や…ぅうっ、んっ、くぅっ…」
「お前さぁ、自分が、今どんな声出してるか、わかってっか?」
「あ、あ…ひっ!も、もぉ、許し…あぁっ!!」
「お前はよがってんだよ、木原。勃ってんの、自分でもわかるだろ?…俺に犯られて感じ
てんだぞ、わかってんのか!?」
仰向けに転がしたボクの両脚を抱え、乱暴に突き上げながら、須藤君は怒る。
「お前みたいなヤツが、オンナを好きになるなんて…間違ってんだよっ。どうせ山内も
磯辺も西も、お前なんか、相手にしやしないけどな!」
そうわかっていても須藤君は、ボクが自分の彼女を好きになるだけで、腹を立てるんだ。
ましてボクが好きなのが、須藤君本人だなんて知ったら、絶対に、許してくれないだろう。
きっと怒り狂う。滅茶苦茶にされる。…そしてそのあとは、ゴミ扱いだ。
645即興の後日談 11:2005/09/28(水) 10:20:46 ID:cE7F1GWd
もう声をかけてくれなくなる。目の前にいても無視される。そのくらいなら、どんなに
ひどく扱われても、今の方がマシだ。
「や、あっ…あぁ、んっ、く、う…ひぁあっ…!!」
床に転がされているボクには、天井と須藤君の顔しか見えなかった。須藤君も、今まで
見つからなかったせいで、注意がおろそかになってたのかも知れない。
足音をたてないように、階段を上がってくる誰かがいるなんて、思わなかったんだろう。
「…須藤っ!!」
低いけど鋭い声が響いて、びくっと須藤君の体が震えた。ボクの中で、あれほど固くて
熱かったのが、勢いを失うのがわかった。
階段を上がってきたのは、体育の吉岡先生だった。
「練習にも来ないで、どこへ行ってるのかと思えば…何をやってんだ、お前は!」
あんなに険しい表情は初めて見た。
普段は冗談ばかり言ってて、先生っていうより『近所のお兄ちゃん』みたいな感じなのに。
「あーあ。萎えちまった。…まあ、見つかったのがヨッシーでよかったかな」
言いながら、須藤君はボクから離れた。手を縛っていたネクタイをほどく。
646即興の後日談 12:2005/09/28(水) 10:21:37 ID:cE7F1GWd
「須藤!お前…!!」
服を直しながら須藤君は薄笑いを浮かべた。ちらっとボクを見る。きっと、合意の上の
プレイって言うつもりだ。それなら停学処分ですむ。
それでいいよ、須藤君。
ボクは、ちゃんと話を合わせるから…。
須藤君は不敵な──でもどこか、寂しそうにも聞こえる口調で、言い放った。
「わめくなよ、センセ。自分のやったことくらいわかってる。…俺が木原をレイプしちゃ
いました。縛ってたのを見たから、わかるっしょ?木原は被害者ね。合意じゃねーよ」
…えっ…?
ボクは唖然とした。ズボンを引き上げる手が、思わず止まる。
吉岡先生は、腕組みをして須藤君をにらみつけた。
「自分が何を言ってるか、わかってるのか。俺がサッカー部の顧問だから、お前を見逃す
とでも思ってるのなら…」
「まさか。でも一日だけ待ってくれよ、センセ。…退部届と、何なら退学届けも出すから。
バカをやったのは俺一人だ。連帯責任なんて前時代的な話は、ナシの方向でよろしく」
647即興の後日談 13:2005/09/28(水) 10:22:15 ID:cE7F1GWd
「…そんな都合のいい話が、通ると思うのか?」
「だからさ。見つかったのが、センセでよかったって。ヒス川あたりなら、今頃キイキイ
声でわめきたてて、大騒ぎだったもんな。…センセは知ってんじゃん、俺以外の部員が
みんな、どんなに一生懸命練習してたか。出場辞退はひでェだろ」
「それがわかってて、なぜこんな真似をした!」
須藤君が肩をすくめて笑った。諦めたみたいな、寂しいような、そんな笑い方だった。
「…俺にもわかんねェ。気がついたら、犯っちゃってた」
ボクの心臓が、服越しにでも外へ聞こえそうなくらい、大きな音をたてた。
無理矢理レイプしたんだって、須藤君が言い張る理由がわかった。合意だと、ボクも停学
になる。
俺以外の部員が、ってさっき須藤君は言ったけど、違う。ボクは知ってる。こうなる前の
須藤君が、どんなに一生懸命練習してたか。グラウンドの須藤君を、ボクは情報室の窓
からずっと見てたんだから。
その須藤君が退部なんて、だめだ。サッカー部も学校もやめてしまうなんて、絶対だめだ。
そう思った途端に、ボクの口から言葉が飛び出した。
648即興の後日談 14:2005/09/28(水) 10:23:25 ID:cE7F1GWd
「違います、先生!須藤君はボクをかばってるんです!!ボクが頼ん…違う、脅迫したん
です!言うとおりにしてくれなかったら、須藤君に殴られたって嘘を言って、サッカー部を
試合に出られなくしてやるって!」
二人が、今初めてボクがいることに気がついたみたいに、こっちを見る。
いつだってそうなんだ。
ボクは取り柄のないつまらない人間で、目立たなくて…だからこそ、いつも自信満々で、
運でも成功でもすべて引き寄せそうな須藤君に、憧れていた。その須藤君が、ボクを選ん
で「パソコンを教えろ」って言ってくれたのが、嬉しかった。
好きだ。今でも好きだ。
「ボクが須藤君に無理矢理、させたんです…!!」
吉岡先生と須藤君が、あきれたように呟いた。
「木原…見え透いた嘘をつくな。じゃあ誰が手を縛ったんだ?お前はマジシャンか」
「そーだよ、バカ。…大事な話をしてんだ。余計な口を挟むなっての」
「違う!須藤君は悪くない、ボクが頼んだんです!!…そ、そういう趣味だって言って…」
さすがに恥ずかしくて、声が震えた。
649即興の後日談 15:2005/09/28(水) 10:25:30 ID:cE7F1GWd
須藤君の眉間に縦皺が寄った。
「いい加減にしろよ、木原。…俺に恩を着せようってのか?」
「そんなんじゃ…ほ、ほんとに、ボクが…!!」
「うぜェよ!!お前みたいのが、変な芝居で俺をかばおうなんて…いい気になるな!そう
いうところがムカつくんだよ!お前なんか、もう見たくもねェ!!!」
どなったあと、須藤君はサイドの髪をやたらに掻き回した。
ボクの胸が、錐を刺されたように痛む。
もう終わりだ。完全に嫌われた。だけど…だったらなおさらだ。どんなに怒られたって、
須藤君に迷惑はかけられない。
「センセはこんなバカを信じやしねェよな?俺が脅迫されるタマに見えっか?」
「違うんです!本当にボクが…須藤君に片思いしてて、それで無理を言って…!!」
ボクと、須藤君が、それぞれ吉岡先生に向かって言いつのった。
先生は、長い溜息をついた。
「はぁーあぁ…ったく、お前らなぁ…」
ボクも須藤君も口をつぐんでしまうほど、圧迫感のある溜息だった。
650即興の後日談 16:2005/09/28(水) 10:26:38 ID:cE7F1GWd
そして先生は、まず須藤君を見て言った。
「須藤。お前、緊張した時や演技をする時に、髪の毛を掻き回す癖を直せ。そのおかげで、
フリーキックの時なんかに、お前にボールが行くのが丸わかりなんだ。…嘘をつくなら、
ばれないようにつけ」
「…っ!」
ボクは、須藤君が赤面するのを初めて見た。
先生は何て言ったんだ…嘘をつく?
さっき髪を掻き回す前、須藤君は何て言ったっけ?…でも、そんな…。
「木原は、あれだけ自己主張できるんだったら、普段からもうちょい物を言え。…とに
かく、お前らが両思いなのは、よくわかった。…けっ。勝手にしやがれ」
「なっ…何を言ってんだよ、センセ!?」
「うるせえ。教師を痴話喧嘩に付き合わせるな。…あー、馬鹿馬鹿しい」
背を向けて、吉岡先生は階段を下りていく。須藤君がとまどった口調で問いかけた。
「おいセンセ。処分は…?」
「ああ、須藤はサボリの罰だ。今月いっぱい、部の洗濯係な」
651即興の後日談 17:2005/09/28(水) 10:27:46 ID:cE7F1GWd
「そうじゃなくて…!」
「俺はな、この前マリオを買ったとこだ。やっと4面までクリアできるようになったんだ。
小学生の時、最終面までいけないまま終わったリベンジで、忙しいんだよ」
「へ?」
「臨時職員会議なんかで、時間を取られてたまるか。…だけどもう、学校ではするな。
ヒス川…じゃない、安川先生にでも見つかったら、間違いなく二人とも停学だぞ」
見逃してくれる…そういうことみたいだ。
「明日からサボんなよ、須藤。…今日は来るな。馬鹿馬鹿しくて、見たら蹴りたくなる」
先生は階段を下りていき、見えなくなった。
ボクは須藤君を盗み見た。まだ赤い顔のまま、すごくきまり悪そうな表情をしてた。
多分ボクも、同じくらい赤い顔になってるはずだった。


考えてみたら、須藤君と一緒に帰るのは、初めてだった。同じ方向なのに。
「木原。あのスパムの書き込みって…俺のため、だったのか?」
652即興の後日談 18:2005/09/28(水) 10:31:20 ID:cE7F1GWd
車道を走りすぎる車の音にまぎれてしまいそうな声で、須藤君が言った。
返事ができなくて、ボクはただ頷いた。
「だったら、さっさと言えっての」
「…言えないよ。須藤君には、いっぱい彼女がいたし…ボクみたいなのが…」
「かもな。俺だって、言えなかったし。…でもお前は奥手っぽいから、絶対彼女なんか
作らねェと思って、安心してた」
「…うん」
「そしたら、よりによって俺の食ったオンナに惚れてるっぽい反応するし。途端に頭が
カーッとなった。…バカをやってるとは思ったけど、止められなかったんだ」
でもどうして、いつの間に、須藤君は、ボクなんかを…?
「お前、中学の時、CGで市長賞を取ってただろ」
そんなこともあった。美術のCG部門で、銀賞をもらったんだ。
「その時付き合ってた女が入賞して、一緒に見に行ったんだ。それでお前のCGを見た。
金賞よりずっといいって思ったっけ。ミクロなとこまで綺麗で、そのくせ大胆で…どんな
ヤツがこんな絵を描くんだろうって…」
653即興の後日談 19:2005/09/28(水) 10:32:28 ID:cE7F1GWd
きっと頭の切れる、カッコいいヤツだと思っていた。そして高校へ入学して、同じクラス
に同じ名前を見つけたんだと、須藤君は言った。
「最初は別人だと思った。でもパソで描いた絵を見たら、間違いなくお前だし。…こんな
ちんちくりんが?って、ずっと見てて…気がついたら、目が離せねェ感じになってた」
「…」
「それなのにお前と来たら、一ヶ月たっても俺に『おはよう』くらいしか言いやしねェ。
おどおどびくびくして、誰のパシリにされてもおかしくねェ雰囲気だし。とにかくキープ
しとけと思って、パソを教えろって言ったんだけど…」
そういえば須藤君はあの時も、髪を掻き回してた。パソコンを買ってもらうためっていう
話は、でたらめだったのかも知れない。
「全然気づいてなかったのかよ?」
「うん…」
気づいてたら、あんなおまじないスパムの書き込みなんかしてない。あれ?ひょっとして、
効いたのかな?…ううん、違う。書き込んで、二週間はたってる。
「俺が、使えもしねェパソなんかほしがるかよ。…ちったぁ気づけ。ほんとにバカだ」
654即興の後日談 20:2005/09/28(水) 10:34:41 ID:cE7F1GWd
言ったあと須藤君は、俺もだけどな、って付け加えた。今まで聞いたこともない、優しい
声だった。…どきどきする。
「ところでお前、縛られんのが趣味なのか?」
「…違うよ!」
「そっか。新しい世界へ踏み込むのも面白いかと、思ってたんだけど…やめとくか」
やめてください、お願い。あれはあの場を取り繕うために、言っただけなんだから。
須藤君が小さく笑う。
「それはそうと、腹減ったな。何か、食いに行くか?」
「う…うん」
初めて誘ってくれた。すごく嬉しい。
歩幅の大きい須藤君に合わせるために、ボクは時々小走りにならなきゃいけない。
でも、ついていく。…ボクは、須藤君が好きだ。  (終)

────────
すみません。鬼畜のはずが、結局ベタ甘になってしまいました…orz
655風と木の名無しさん:2005/09/28(水) 10:52:50 ID:GSaPyS3H
即興タン、乙でした。
でかけなきゃいけないのに、
よみふけっちゃったよー。
656風と木の名無しさん:2005/09/28(水) 11:13:14 ID:ablEyFLq
「鬼畜のはずが、結局ベタ甘」大好物!萌えました。
しかしヨッシー先生可愛すぎ。
657風と木の名無しさん:2005/09/28(水) 11:29:00 ID:YSJO2Ku4
どうなることかドキドキしてた。
ハッピーエンドでよかったお!
658風と木の名無しさん:2005/09/28(水) 11:38:21 ID:ZYXrTGoh
即興タソ、萌えたよ! 性春つっぱしりな須藤君の考えなしレイプ、
なんか微笑ましくて可愛く思えてきちゃったじゃないか…
木原君には素質があるはずに違いないから、愛あるキティクライフを送って欲しい〜
659夏休みの兄弟:2005/09/28(水) 15:44:55 ID:KaYUJ6jz
昔から、兄が嫌いだった。
兄が高校を卒業して家を出たときにはせいせいしたものだ。
いつだって俺は兄と比べられていて、成績も素行も周りの覚えのよろしくない
俺が兄を好きでいるわけはない。

「何?何であんたがここにいるの」
昼過ぎに起きて冷蔵庫を開けて振り返ると、台所の入り口に兄が立っていた。
「父さんと、母さん、伯父さんの初盆だっていっていただろう?
 丁度曽祖父の七回忌ともあたるし、あそこは旧盆でやるから、一ヶ月くらい帰ってこないよ……」
冷蔵庫の扉から、真新しい牛乳パックを取り出して封を切る。
それで?
続きを促すように視線を投げ、椅子に座り兄を眺めながら紙パックに口をつけて飲み始めた。
「聞いてなかった……?僕、こっちで車の免許とることになって、帰ってきたんだ。
 智史が家に一人だとご飯とか心配だし……」
たったこれくらいのことを言うのに、兄は決して俺を見ない。
分厚い眼鏡をしきりに指で弄りながら、荷物を片手に所在無げに突っ立っている。
テーブルに牛乳を置くと、びくっと兄の肩が震えた。
「メシくらい食えるよ」
ぶっきらぼうに返事を返すと少しほっとしたように言葉が滑らかになった。
「智史、丁度いい機会だしなぜ学校辞めたか教えてもらえないか?」
直球で来たか。
660夏休みの兄弟2:2005/09/28(水) 15:45:38 ID:KaYUJ6jz
「まだ高校に入ったばかりじゃないか。これから先どうするつもりなんだ」
それを聞いたところでどうするつもりなんだろう。
どうせ、今回の帰省だって親の頼みで仕方なく、といったところだ。
言ったところで、俺を懐柔できたという兄のポイントアップに繋がるだけ。
両親と、兄が重なって瞼に浮かぶ。恐れと、蔑みの視線。
「うるせーよ」
椅子を蹴って腰を上げた。
テーブルにぶつかる音に、兄の足が止まる。俺の睨みの効く範囲内には絶対にこいつは入ってこない。
「そんなんあんたに関係ないだろ」
それで、しまいだ。人生に何の影響も与えないつまらない人間。
何も言えなくなった兄を置き去りにして、部屋に戻った。

腹の調子が悪くて、目が覚めた。
今、何時だろう。夕方、目が覚めるとテーブルにはシチューが作ってあって、
自動車学校に行ってくるという書置きがあった。
あいつの作ったものだと思うとげんなりしたが、美味そうな匂いに負けて鍋を空にした。
腹がいっぱいになって布団にもぐりこんだが、睡眠は足りているはずなのに、妙に体がだるい。
薄暗い部屋の静寂は、扉を開ける音でかき消される。
「智史……起きてるか?」
661夏休みの兄弟3:2005/09/28(水) 15:46:31 ID:KaYUJ6jz
兄が入ってくる。この部屋に人が入ってくるのは、中学校以来かもしれない。
「んだよてめえ……」
不満は頂点に達し、睨みを利かせたが、体が起き上がれない。
「ごめん。どうしても、智史とちゃんと話がしたかったんだ」
布団を捲られ、驚愕する。着ていたシャツは大きくはだけられて、
腹と、腕にはいくつものタオルが当てられ、上からベルトでベッドに縛り付けられていた。
「ふざけんな!てめえ、こんな事しやがって!ただじゃおかねえ……
 それに、お説教も、こりごりなんだよ!偉そうに……」
心配げに額にかかる髪を撫で上げる兄のわざとらしさに吐き気がして、
頭を振って振り払い、瞬間襲われた頭痛に意識が遠くなる。
「お説教をするつもりはない」
手を、振り払えない。額から髪の生え際に触れる指の動きに眉を寄せる。
「お説教ならこれまでに嫌というほど聞かされてきただろう」
分かったような口を聞く兄の視線が、痛い。大きく息を吐く。
「言葉で言っても、効果はない」
微かに感じる耳裏の感触に総毛立ち、渾身の力を振り絞って、蹴り上げた――と思った。
だが、腹をベッドに押さえつけられているので足は宙を僅かに漕いだだけで届かない。
「パンツが、脱げそうだよ。智史」
「はあぁ?うるっせーっ」
「いっそ脱がして足も縛った方がいいね」
――え?
662夏休みの兄弟4:2005/09/28(水) 15:47:20 ID:KaYUJ6jz
混乱と、羞恥で俺は兄のなすがままに、下着ごと着衣は脱がされ肌を露にされ、
足首もタオルの上からベルトでくくりつけられ、しっかりと固定された。
あらゆる罵詈雑言を浴びせながら、これまでとは違い兄は妙に冷静だった。
俺も、体のだるさと言い疲れて抵抗する気をなくした。
「暴れる囚人を押さえつける効果的な方法は、衣服を脱がすことだと本で読んだけど、本当みたいだね」
上から覗き込まれて、電球の陰になって兄の顔が見えない。
「てめえ殺すぞ」
「殺したいのは自分を、だろう?」
声が低くてぞっとする。
冷たい手が喉に当てられ、上から体重をかけられ、息が詰まる。
「なあ智史。いつからだ?何が不満なんだ。僕が家にいた頃は、
 ちゃんと勉強もして、僕と同じ高校に入って、嬉しいって言っていただろう」
指が首筋に当てられ、掌は喉元を押さえ込まれて声が出ない。
額を合わせられ、目を合わせる。
「その頃は話が出来ていたじゃないか。なのに……」
悲しそうな兄の視線が揺らぐ。親指が顎を撫で、唇に微かに触れる。
視線が鬱陶しくて、顎を引いてその指を食いちぎるほどの勢いで噛んだ。
名前を呼ぶ声が聞こえた気がした。本当に首を絞められて殺される。
気を失った。
663夏休みの兄弟5:2005/09/28(水) 15:48:12 ID:KaYUJ6jz
次に目が覚めたとき、兄は俺の勉強机を背に椅子に座って俺を眺めていた。
激しい尿意に俺の苛苛は限界に達していた。体を固定されこれまでになく疲労している。
寝返りさえ打てないストレスに口を聞く気力も無くしていた。
「寝顔は子供みたいに可愛いのにね」
「偉そうに……たった三つしか違わないくせに、何様だよてめえは」
「そうだね。意外と大人だ」
兄の視線はあからさまに俺の下半身に注がれていた。
「……!」
顔に血があがって、見られないように顔を精一杯背ける。
「つーかよ……こんなにしてどうするんだよ。トイレとか」
「尿瓶はちゃんと用意できている。でも、変だね。智史は死にたいんじゃないの?
 だったら気にしなくていいだろ垂れ流しでも」
「ふざけんなっ!」
「僕は本気だよ。本気じゃないのは智史の方だ」
何かしている音がして、顔を戻す。兄が、何かを手につけている。
そして、いきなり朝勃ちしている俺の性器に塗りたくり始めた。
「……ひゃ……っ」
664夏休みの兄弟6:2005/09/28(水) 15:49:11 ID:KaYUJ6jz
思いもよらない行動と感触に息がとまる。
パンパンに腫れて膨らんでいる俺の下半身に、いきなりの衝撃が襲う。
「ちょっ……なにっ……やって……やめろ……ぅ……」
ひんやりと、ぬるぬるとした液をまとって兄の指が肉棒の根元から巧みに先端の膨らみまで扱き上げる。
膀胱は溢れ出そうなほどだったのに、先ほどまでの尿意が飛んだ。
「風俗とかで使うローションほどじゃないけど、馬油も気持ちいいだろう。
 といっても智史にはわかんないか」
「く……っ……やッ、め……」
根元をしっかりと固定されて、先端を掌でぐりぐりと押さえつけるように滑らされている。
「あぁ……っ……んぅ……っ!」
先走りが溢れ出る。滑る動きは余計に激しさを増して、吐息がとまらない。
言葉が出ない。今話したら何を言うか自分でも分からなかった。
根元から先端へと扱いてくれたら、直ぐに射精できる。
一番気持ちいいところはカリ首のちょっと下の、裏筋部分。
ソコは全く触ってくれなくて、先端の膨らみだけを掌で押さえつけられて擦られる。
普段は隠れているむき出しの部分を触れられる度に喚き続けて何分経っただろう。
執拗に嬲られて、背中に電流が走ったように体が硬直する。脈打つ動きを頭で感じる。
「今、イッタね」
びりびりと痛みにも似た感触が中心から離れずに、意識せずに涙がこぼれた。
先ほどから涙と鼻水とでぐちゃぐちゃになっている。
665夏休みの兄弟7:2005/09/28(水) 15:51:15 ID:KaYUJ6jz
「や……めてくれよ、にい……ちゃん……」
動きが止まる。開放されたと思ったのは一瞬。
「ひっ……ぁ……や……っ、ああぁ……っ……」
硬く持ち上がっている袋を指でぐいと押され、射精したいのか小便がしたいのか、
何がなんだかわからなくなる。
「お願……い、にいちゃ……んっうう……おねが……いだか……ら、」
先走り液だけで体中の水分を垂れ流してしまいそうな中、懸命に懇願し、
兄が望んでいる答えを必死で探す。
「話すから……お願い、イカせて……」
力なく、告げた瞬間に、嗚咽がとまらなくなる。
それまで散々俺を嬲っていた兄は、ようやく動きを変えて俺の熱を開放してくれた。
優しく、一番感じる部分を2度ほど撫でられただけであっさり吐精する。
兄の手によってイカされた事実は俺の自尊心を打ちのめした。
息を絶え絶えにして、残滓を丁寧に拭っている兄をぼんやりと見つめる。
親指の白が眩しい。噛んだ傷はそれほどひどかったのか、包帯だった。

「別に、聞きたくない」
白濁を掌に集めて兄はそっけなかった。
「いつでも自分の話しを聴いてもらえると思うのは、末っ子の特権か」
射精直後の先端をその手で握りこまれて俺は、呼吸が止まった。
再び、捻り取られるような勢いで先端への嬲りが始まる。
今度こそ俺は泣き叫んだ。

----------
ここまでです。以前亀頭弄りが流行ったときに作って投下しようと思って忘れていました。
666風と木の名無しさん:2005/09/28(水) 16:24:08 ID:kcHXRYYe
即興タソ乙でした。
良かったよー。
単なるツンデレで良かったよー。
良かったな、二人共(つ∀`)
ついでに先生、受だね。ハァハァ。
667風と木の名無しさん:2005/09/28(水) 16:51:52 ID:ZYXrTGoh
夏休み兄、激しくGJ!! 出させず中で爆発ですか…弟が苦しそうで萌え。
いきなり冷徹、テクニック抜群のお兄さん萌え。生意気弟が泣かされるのも…萌え!!
668風と木の名無しさん:2005/09/28(水) 21:04:10 ID:owZHy8rf
夏休み兄GJです!!
小生意気な弟がどこまで苛められるのか楽しみです!
669風と木の名無しさん:2005/09/28(水) 23:33:47 ID:cE7F1GWd
まだ600台だけど、容量が結構いってるみたい。
次スレは480kあたりで立てますか?
670風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 00:26:56 ID:brANsijX
age
671風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 11:13:22 ID:fNiBETWL
テンプレどうしましょうか。
前回は容量制限に間に合うわず、このスレで案を伺うことができず、
一部の人間だけで勝手に改訂しちゃったから、気がとがめていたんだ。
何か案があれば余裕がある今のうちにお願いします
672風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 12:13:29 ID:mDoxFbiC
>1にしたらば入れるのやめようよ。
せめて>2以下にまとめサイトと一緒に載せるとか。
673風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 15:23:53 ID:NAm8Ya5c
でもしたらばのおかげで
このスレが荒れることはなくなったんだと思う
674風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 16:19:59 ID:y+xDI7YL
入れた方がいいと思う。

本スレではSSと感想レスがほとんどになり、
絡みスレでは「鬼畜住人うざー」と言われるほど
絡む人が消えた。
675風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 16:27:33 ID:sBeB9y65
漏れもしたらばテンプレ賛成。
1に入れなくても2にはいれてほしいかな。あれができてから
スレもしたらばも健康(?)に機能してるように思う。
突き詰めれば住人の空気の読み次第なんだけど、漏れはあってほしいな。
676風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 16:49:33 ID:mKDFTbqi
したらば入れるのには賛成
「どうしても絡みたい場合は」という文言を入れなければいいと思う
677風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 19:05:42 ID:Au4dF4lV
ココみたいに専用サイトに投稿方式に出来ないかな?

私のSSを評価してください★801版★その10
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1121873203/l50

投稿サイトはこんな感じで
ttp://gooo.net/~eel/cgi-bin/write.cgi?kannou
678風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 19:35:03 ID:BdVnl01w
>>677
そうしたくない、に1票。
切れ切れの投下を待つ楽しみ、書きながら投下できる気軽さ、
一場面だけでもリレーでもいい…っていろいろいいところが
今の形にはあると思う。
ただ、完結したものをポンと置いて読んでください、な別スレがある
のもまたいいかなとは思う。
679風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 20:10:05 ID:+K/3m8Dk
>>677
んな、投下してくれる人を外に出さなくてもいいじゃないですか。

678さんに同意。
2ch801板のスレなら多くの人に読んでもらえるから投下した人や
801板巡回スレの一つだから読んでいる人がいると思うんだよね。
680風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 20:14:09 ID:FEoAZ56f
投稿者に編集キーを与えるかクッキーで編集可能にすれば出来た分ずつ投稿できるのでは?

ここに分割投稿された作品を提案のようなサイトにちゃんと一本にまとめるのでも良いけど

ここに投稿⇒作品が最後までいったら作者が編集しなおして別サイトに投稿
これでも良いと思う
681風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 20:18:56 ID:0Gvg5mqi
それでは現行まとめサイトの意義は。
682風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 20:24:46 ID:BgnBDtpY
>ここに投稿⇒作品が最後までいったら作者が編集しなおして別サイトに投稿

編集&再投稿したいなんて言ってる書き手さんっていたっけ。

自分は神とか言われてる作者さんには程遠く及ばないけど時間が空いた時に
出来る分だけささっと投下できるのがここの特色で利点だと思ってる。
いい意味の書き捨てスレでいい。
それとは別に読み手が完成作品を投稿できる別サイトがほしいという事なら
後はしたらばで話し合えば?
683風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 21:16:05 ID:TNgp8ovf
>>682
>それとは別に読み手が完成作品を投稿できる別サイトがほしい
>という事なら後はしたらばで話し合えば?

おまいがここを良い意味の書き捨てスレにするのは勝手だが、
書く方が皆、おまいと同意見だと思ってるみたいで「はぁ?」な感じ。
684風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 21:30:21 ID:4Lcaa/pR
現行まとめサイトの中の人間です。
なかなか更新すすまなくて申し訳ないです。
BLOGじゃなくて以前みたいな掲示板だったら誰でもまとめれたのに、
ひたすら申し訳ないです。
投稿者不特定多数複数にできるかちょっと確認してきます。
685風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 21:30:58 ID:sBeB9y65
>683
まあまあ、まあまあ、もちつけ。茶でも飲め つ旦~
>682の
>出来る分だけささっと投下できるのがここの特色で利点
↑ここは胴衣。
なんつっても作家さん達の投稿所より、形式にこだわらず気楽なところが
このスレの長所だと思ってる。書き手さんが完結してるものをポンと投下するのも、
最初に断って、『完結まで一気に投下します〜』とか一言入れてすればいいんジャマイカ
686風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 21:45:21 ID:NAm8Ya5c
> 684さん
あなたは何にも悪くないですよ。
無償で、まとめサイトを借りて管理して、大多数のスレのしおりを作ってくれて。
私はしおり作りを手伝って、あれがどれほど面倒なことかよくわかりました。

ありがとう。
687風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 21:45:22 ID:V7edgZIp
大量投下ってよく批判されるじゃん!
688風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 21:45:49 ID:mDoxFbiC
自分もスレをメインとして、投稿所が別にあるのも悪くないんじゃないか派。

書くうちに作品が思わず長くなったり、連載中に鬼畜じゃないシーンが連続すると
いい加減にしろ、サイト作って出てけみたいな雰囲気になったこと何度もあるでしょ。
書き手としてはやっぱりちょっとビクビクしながら書いてる部分があるし(少なくとも自分はそうだった)
長くなることが分かってるなら最初からそちらで書き始めるとか、
あるいは完結まで書いてから一気に投下とか(スレでは連投規制があるので出来ない場合もあるので)
そういう選択肢はあっても良いと思うんだ。

わざわざ作らなくても現在の絡み用したらばがそういう役目を担っても良いと思う。
689風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 21:50:30 ID:bGC2A3k9
あのさ。
スレの終わりも近づいているわけだからさ。
テンプレの話し合いをまずはしようよ。

677さんの突然降って湧いた提案は、次スレのラストまでに相談ということにしたらどうだい。
前からそういう提案が頻出というわけでもないのだから、
今、唐突に、スレの終了間際にそんな重要なことを慌てて決める必要はないと思われ。

というわけで、流れを戻してテンプレ案について。
したらばを載せるのは賛成だが、1には反対。
むしろ1に載せるのならまとめサイトの方を希望。
前スレから投下が続いている作品を読みたい場合、まとめサイトに1があると、
新しく来た人にも読み返したい人にも便利だし。
雑談したらばは2以降に。あそこはひっそりと野に咲いている感じの方がまったりしてていい。
690風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 22:00:20 ID:31qDTthG
読み手の機嫌をうかがいながら、書き手がびくびくしながら投下する
スレってのも変な気がする。
私は結構甘めの話も好きだし長いのも好きなので、煽られてサイト作ります
と出て行った人のサイトが見つからないとちょっと寂しい。
691風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 22:04:05 ID:31qDTthG
ごめん、のんびり書いてたら、ずれた事を書いてた。テンプレ。
>689さんの下5行にそのまま賛成。まとめサイトは1に載せてほしい。

まとめサイトはとても読みやすくて、
いつもお疲れさまです、ありがとう、と思いながら読ませてもらってる。
692風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 22:19:56 ID:h0gTzQ4T
同じくまとめサイトを1に賛成。
鬼畜作品メインだと思うから、雑談所のしたらばは2でいいかなーと。
693風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 22:29:46 ID:7ADbEsFK
同意。
1にまとめサイト、2以降にしたらばで。
694風と木の名無しさん:2005/09/29(木) 23:49:38 ID:brANsijX
あげ
695風と木の名無しさん:2005/09/30(金) 00:37:32 ID:afUp6ziR
まとめサイトのアドレス、携帯用のも載せてもらえませんか。
お願いします
696風と木の名無しさん:2005/09/30(金) 01:04:34 ID:C6Yh7aA9
まとめサイトは携帯パソコン兼用ですよ
697風と木の名無しさん:2005/09/30(金) 05:56:53 ID:AazoffLo
まとめサイト、パソコンからは入れるけど携帯からは何度やっても入れない(´・ω・`)
パスは合っているはずなのに
698風と木の名無しさん:2005/09/30(金) 06:17:31 ID:LDCocqFu
>697
PC持ってるのなら、PCで携帯用ページに行ってみそ。
そんでそのアドを携帯に手打ちで入ってみると、きっと入れるかもしれない。

まとめサイト管理人さん、いろいろ気を遣ってくれてええ人や…
まとめてくれてありがとうー!
699118@まとめ:2005/09/30(金) 11:12:07 ID:C6Yh7aA9
>695
もしかしたら最近の携帯がフレーム対応してたらすみません。
単純に、フレーム無しのページをそのまま見に行くと思ってました。
enter後の携帯用のメニューは
ttp://web.hpt.jp/yaoi/i/main.html です。
ここから作品別まとめにリンク張ってます。

>686 >691 >698
ありがとうございます。

BLOGの方調べたら共同管理でも問題なかったので、
まとめサイトに管理メモというページ作ってそこに作品別まとめの
BLOGのIDとパスワード記載しました。どなたでもまとめられます。
700テンプレ1案:2005/09/30(金) 23:17:24 ID:TT7qT2wO
読みきりでもリレー小説でもいいのでここに書いて下さい。
H描写のみも可。神の降臨、お待ちしてます。

●SS書きの方への注意
・スカトロ、フィスト、切断等のハードプレイは名前欄にその旨を記入する事。
 数レスに渡る作品の場合は、その描写のあるレスすべてに、
 内容の注意書きを直前に入れて数行改行後に投下して下さい。
 (IEブラウザや専用ブラウザなど様々な環境の方がいます!)
・保管の都合上獣姦は扱わない事。(擬人化風味はオケー)
・続き物の場合、簡素な物で構わないのでシリーズ名を書き添える事。
・投下終了の場合それとわかるように明記する
・SS投下時、感想へのレス以外の雑談は名無し推奨

●スレ住人心得
・叩きや煽りには絡まない
・肌に合わないSS、レスはスルーの方向で
・SS投下時は仮でいいからコテハンで
  (※どうしても合わない人がとばせるように)
・特殊なプレイはなるべく注意書きをいれる
  (具体的にネタバレせずとも「濃いめアリ」とか)
・住人をネタにしたSSもどきを禁止

まとめサイト
ttp://web.hpt.jp/yaoi/

まとめサイト@携帯
ttp://web.hpt.jp/yaoi/i/main.html
701テンプレ2案:2005/09/30(金) 23:19:17 ID:TT7qT2wO
前スレ
【陵辱】鬼畜作品を創作して11thプレイ【SM】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1125374606/
過去スレ
【陵辱】鬼畜作品を創作して10thプレイ【SM】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1121754664/
【陵辱】鬼畜作品を創作して9thプレイ【SM】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1115484122/
【陵辱】鬼畜作品を創作して8thプレイ【SM】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1108191354/
【陵辱】鬼畜作品をここで創作して下さい【SM】
http://www2.bbspink.com/801/kako/1042/10420/1042098090.html
【陵辱】鬼畜作品を創作して2ndプレイ【SM】
http://www2.bbspink.com/801/kako/1047/10471/1047187594.html
【陵辱】鬼畜作品を創作して3rdプレイ【SM】
http://www2.bbspink.com/801/kako/1055/10550/1055052140.html
【陵辱】鬼畜作品を創作して4thプレイ【SM】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/801/1066224633/
【陵辱】鬼畜作品を創作して5thプレイ【SM】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/801/1073305592/
【陵辱】鬼畜作品を創作して6thプレイ【SM】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/801/1081984765/
【陵辱】鬼畜作品を創作して7thプレイ【SM】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1097127213/l50
絵版
ttp://yaoi.s3.x-beat.com/
雑談掲示板@したらば
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/4136/

類似スレ
異種姦 http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1075559907/
猟奇801 http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1125557272/
702風と木の名無しさん:2005/10/01(土) 00:33:09 ID:0No+Gpcx
いいんじゃないかい?
私はこれで賛成ーノシ
703風と木の名無しさん:2005/10/01(土) 00:51:30 ID:icirESe4
うん、自分もこれでいいと思う。乙!
704テンプレ案:2005/10/01(土) 10:02:27 ID:Ob4Ee4v6
テンプレ案を書いたものですが、立ててみようかと思ったら弾かれてしまいました。
もうここもギリギリなようなので、立てられる方お願いします。
それと、案の1に下記を入れ忘れてしまったので足してください。

☆次スレは950で。立てられない方は前後の書き込みを自粛してください。
☆それ以前に容量オーバーしそうな時は490KB辺りでスレ立てをお願いします。
705風と木の名無しさん:2005/10/01(土) 10:22:35 ID:L1J6wm0U
じゃ、立ててくる
706風と木の名無しさん:2005/10/01(土) 10:32:52 ID:L1J6wm0U
707風と木の名無しさん:2005/10/01(土) 12:42:22 ID:KT652svx
>>706
乙!
708風と木の名無しさん:2005/10/01(土) 22:38:41 ID:Mg+MhYVS
あげ
709風と木の名無しさん:2005/10/01(土) 22:41:52 ID:mrxAYlFA
705さんスレ立て乙です。

投稿サイトの相談をこっちのスレでやるというのはどうでしょう?
自分はまとめサイトがある以上、要らないと思ってる人間なんですけど。
710風と木の名無しさん:2005/10/01(土) 22:55:23 ID:kcA9iNW8
711風と木の名無しさん:2005/10/02(日) 16:52:36 ID:hq+gEvY6
投稿サイトは不用に一票。
投稿した作品をまとめて編集したいなら、まとめサイトがある。
一気に書いてどかんと投下したいなら、既存の投稿所に鬼畜作品として投下すればいい。
長編連載したいならサイト作ればいい。
どうしても作りたいなら試しに設置してもいいけど、過疎ると思うよ。
712風と木の名無しさん:2005/10/02(日) 19:04:08 ID:telcZm0b
まとめサイトがあるから投稿サイトはいらないと思う。
一気に書いてドカンと投稿してあるのも、ちょっと鬼畜なだけでも
シリーズ化しても、投稿作でにぎわっていれば嬉しい。
嫌いなものを選択して読まずにスルーするのは読み手の勝手。
投稿作が少なければ選択することすらもできない。

長編連載も別にここでやるの事がいけないとは思わない。
サイトを作る事、管理することが苦手な人もいるだろうし。
実際、そのような理由があって、ここで書き続けたいと言ってた
人もいたけど、居辛くなったのか消えていったみたい。

長いとか、鬼畜じゃないとか、シリーズ化してきてウザイとかいうのは
個人の感覚によって違うものだと思うし、こんな話は投稿しては
いけないとあらかじめ線引きするようなことはできないんじゃないかと思う。
書き手さんが鬼畜と思って投下して、読み手さんは嫌いな話はスルー。
それだけの話で細かい事言いっこなしってことでいいんじゃないか。

どうしてもスレにそぐわないと思う話については、煽りや喧嘩腰でなくて
きちんと語れば書き手さんも対処を考えてくれると思うし、スレ住人も
納得すると思うけど、なんかいつも荒れるよね。残念。
713風と木の名無しさん:2005/10/02(日) 21:03:41 ID:+1APdB7d
投稿用、そんなに需要があるとも思えないし。

言葉遣いが悪いのは2chのデフォだとしても、
「スレ違い、消えろ」「いい加減ウザイ」とかカキコって自分の視界から追い出そうとする人がいるからなぁ…
途中で嫌になったなら以降スルーすればいいだけなのに、何で罵らずにいられないのやら。
714風と木の名無しさん:2005/10/03(月) 17:22:03 ID:jDnlvSZ8
「カキコって」

なんつーか、新鮮だわ。
715風と木の名無しさん:2005/10/05(水) 02:00:05 ID:EyT5ftNE
あげ
716風と木の名無しさん:2005/10/05(水) 22:37:30 ID:oDvAtvya
結局、投稿用サイトがほしいという声はあがらないね…
717風と木の名無しさん:2005/10/05(水) 22:49:32 ID:5B343c7p
使ってくれる書き手さんが欲しがらないなら必要ないからね。
718風と木の名無しさん:2005/10/05(水) 23:07:10 ID:EyT5ftNE
あげ
719風と木の名無しさん:2005/10/06(木) 02:19:59 ID:c8xn6nzt
このスレを発見して気づいたらこの時間…orz
720風と木の名無しさん:2005/10/06(木) 02:21:10 ID:c8xn6nzt
すまねぇ…ageちまった
721風と木の名無しさん:2005/10/06(木) 21:08:02 ID:eqKEg1Hn
>716
っつーかなんのために欲しいのかがわからん。さっぱりと。
722風と木の名無しさん:2005/10/06(木) 21:12:01 ID:n7b25Zk5
つか、書き手さんはどこへ行ったんだ…
早く新スレ立てて神降臨させようよ
723風と木の名無しさん:2005/10/06(木) 21:22:08 ID:6PZyG0w+
>722
706を見落としたのか?
724風と木の名無しさん:2005/10/06(木) 21:46:17 ID:n7b25Zk5
>723
おっしゃるとおりで_| ̄|○
ちょっとマジで逝ってきます
725風と木の名無しさん:2005/10/07(金) 00:46:37 ID:ThtzNLdP
このスレ埋めた方がいいのかな?
726風と木の名無しさん:2005/10/07(金) 22:07:29 ID:ymqJqj69
次スレ100越しちゃったし一緒に埋めようか?
727風と木の名無しさん:2005/10/07(金) 23:08:06 ID:d37Ya9eN
かわいいあの子にアナルバイブ埋め
728風と木の名無しさん:2005/10/07(金) 23:48:33 ID:IyOzq53W
>>726、ID、ID!!
729風と木の名無しさん:2005/10/07(金) 23:57:57 ID:L+I8lOE4
嫌がるアイツにムリヤリ埋め込んで

>>724
何はともあれ、先走んなくて良かったジャマイカ。
730風と木の名無しさん:2005/10/08(土) 00:28:07 ID:LQ3Rozjk
うめうめ
731風と木の名無しさん:2005/10/08(土) 01:22:11 ID:Av/hFrsA
うめぇうめぇ。
732風と木の名無しさん:2005/10/08(土) 01:46:02 ID:lEXxjiB1
730のIDを眺めていて思った
Roz
これがご主人様の前で土下座して足に口づけする受けに見えた
733風と木の名無しさん:2005/10/08(土) 03:21:00 ID:VHQTRFjI
あげ
734風と木の名無しさん:2005/10/08(土) 10:01:24 ID:ONSpOqTO
>>732リレー埋め

Roz
ご主人様の前に土下座し、俺は口付けした。
「お願いします、挿れてください」
ご主人様は意地悪く笑った。
「‘挿れる’じゃないだろう、あれだけ教えたのにまだ覚えないのか」
ご主人様の言葉に俺は慌てて言い直す。
「‘埋めて’ください。俺のイヤラシイ穴をご主人様のもので」
「埋めて欲しいのか」
「はい。もう我慢できません」
「イレブン・・・ならば今おまえがすべきことはわかるだろう」
ご主人様が俺の名を呼んで囁いた。
「しゃぶらせてください、ご主人様のものを」
俺はご主人様のものを取り出すと、口いっぱいにほおばった。
(埋めて欲しい。)
その望みを叶えるため、俺はご主人様のものに一心不乱に奉仕をはじめた。

 ○
<|  
_ト○| ̄|_
735風と木の名無しさん:2005/10/08(土) 14:35:03 ID:42ZcWVF9
このスレには即興で萌作品を作れる神がいる!

まさか自分のIDがこんな事になるとは
736風と木の名無しさん:2005/10/08(土) 14:35:56 ID:42ZcWVF9
1度回線切ったからID変わってたw
737風と木の名無しさん:2005/10/08(土) 23:26:58 ID:fjnvqGnh
>>734
ハァハァ。
だ、誰か続きを…orzモレガモジカキナラバー
738風と木の名無しさん:2005/10/08(土) 23:44:41 ID:Mc8mULXq
>737
文字はともかくAAをリレーさすのが難しくて手が出ない。
神plz。
739風と木の名無しさん:2005/10/09(日) 00:56:06 ID:W4xtubVT
>>734
 ○
<|  
_ト○| ̄|_

ご主人様のものに一心不乱に奉仕していると、後ろから声がかかった。
「こんな通りすがりからも丸見えの所で何してんだよ」
ご主人様のものをほおばっている俺は直接見ることはできないが、この声の主は知っている。
ご主人様の弟だ。
「埋めてくれって、こいつが五月蠅いからな」
ご主人様が俺の後頭部を掴み、喉の奥を付きながら笑った。
「とんだ淫乱に育ったもんだな。こいつが兄貴の所に来てまだ日が浅いんじゃなかったか」
「2005/08/30(火) 13:03:26だがな。素質があったようで、706でもう後ろだけでイクような体に仕上がった」
「へえ、兄貴の調教の腕がいいのか、こいつが根っからの淫乱なのか」
「どっちもだろう」
ご主人様と、ご主人様の弟が同時に笑った。
「兄貴、せっかくだし、俺も埋めるの手伝ってやるよ」
俺のズボンが荒々しく脱がされる。
(埋めてもらえる。)
俺の体が歓喜にふるえる。
(早く、早く、埋めて欲しい。)
「馴らさなくて入るかな」
「それは大丈夫だ。こいつは埋めて欲しくて、自分の指で馴らしてからここへ来たらしい」
「…ほんと淫乱に育ったもんだよな、イレブンがこんなになるとは思わなかったぜ」
笑いながらそう言うと、ご主人様の弟は、俺の中へ自分のものを埋め込んだ。

 ○
<|  ○|\
_ト○| ̄ヒ|_

AAハ ムリニツヅケナクテモイイトオモ
740風と木の名無しさん:2005/10/09(日) 02:53:24 ID:73vP30xF
>>738
そんな貴女に。
これを…






○   〇
<| ○|\/)
_ト○| ̄ヒヒL
741風と木の名無しさん:2005/10/09(日) 03:18:45 ID:iSVIZ3xv
age
742風と木の名無しさん:2005/10/09(日) 19:21:52 ID:iSVIZ3xv
あげ
743風と木の名無しさん:2005/10/10(月) 20:39:53 ID:peB93jen
あげ
744風と木の名無しさん:2005/10/11(火) 00:59:15 ID:du1pyJrv
こっちあげてどうするよ
745風と木の名無しさん:2005/10/11(火) 11:14:36 ID:8fpTeB97
『はよ埋めんと、このスレ。』ということではないか。
746風と木の名無しさん:2005/10/11(火) 11:44:21 ID:5TZfW16c
んじゃ梅梅
747風と木の名無しさん:2005/10/11(火) 12:03:59 ID:d4TH34Cv
梅ついでに叫んでみる

せっかく絵板があるんだから誰か何か描いてくださいー!
748風と木の名無しさん:2005/10/11(火) 12:45:32 ID:ieqaGB/A
じゃあ漏れも叫ぶ

あんたらネ申じゃあああ━━━━━━━━━━━━ !!
749風と木の名無しさん:2005/10/11(火) 15:32:01 ID:r0V/+7Aj
職人の皆様、作品の投下楽しみにしてます
750ストリート1:2005/10/11(火) 16:23:33 ID:a2uSuthl
梅ついでの投下(一気に投下します)
途中で容量オーバーになったらゴメンナサイ
------
「あ、あのっ!」
「何か」
声を掛けられた男は不審そうに振り返って稔を見た。
「い、いえ……何でもありません。すみません」
男はますます不信感を募らせた顔で去っていった。
稔はため息をついた。
こんなことをしていてはノルマはまったく達成できない。達成できなければ酷い罰が待っている。
罰と言うよりはリンチだ。
だが本当はこんなことやりたくはない。自分から声をかけて身体を売るなどという事は。
しかしそれは決して逆らえない命令なのだ。
稔に同級生の浩一の奴隷だった。はっきり言えばイジメの対象。殴る蹴るから始まり、
レイプに至り、更に仲間と一緒に輪姦へとエスカレートしていった。
浩一が稔の身体に飽きると稔はウリをさせられた。
始めは浩一が連れてきた客の相手をするという単純なものだった。
辛いと思った売春行為も何度もさせられていくうちに慣れてしまう。
浩一は稔が慣れてしまえばつまらない。次に虐めるネタを考えた。
それがこれだった。
浩一は稔を夜の街に連れ出して、ノルマを課し、稼いで来いと命じた。
稔は手当たり次第に声をかけられる性格ではない。しかも声をかける用件が用件だ。
女なら状況も違ったのかも知れないが稔は男だ。
ノンケの男ならたいていは引くだろうし、声をかけた稔は変態扱いをされる。
ここはゲイの男が多いと言われる場所ではあるが、稔にはノンケとゲイを区別する方法は全くなかった。
751ストリート2:2005/10/11(火) 16:24:08 ID:a2uSuthl
―――あっ。
人混みの中に見覚えのある顔を見た。
何日か前に浩一が連れてきた客の一人だ。浩一は『アニキ』と呼んでいたが兄ではないことぐらい稔にも解った。
お世辞にも優しいとは言えない男で、あの時も酷い目に遭わされたので声をかけることに
躊躇いはあったがもう背に腹はかえられない。時間切れになった時の罰を考えればあの客の方が幾分マシだ。
稔は人をかき分けてその男を追いかけた。
「あ、あの……すみません」
「何だ」
振り返りざま思い切り睨みつけられた。
「あ……あのぅ……」
男の目に竦み上がり、おどおどと言いあぐねている稔に男は不審の目を向ける。
稔のことは覚えていない様子だった。
「ああ?」
「ぼ、僕を……僕を、その……か、買っ……さい……」
ぼそぼそと何ごとか口の中で言っていた稔の言葉ははっきりしない。
すると男は急に攻撃的な表情に変わり稔の腕を引いて人の流れから外れた道の端に連れて行く。
「あっ、あのっ……」
「何のつもりだ?」
男は稔を引き寄せ、髪の毛を後ろから引っ張り上を向かせて顔を近づけた。
752ストリート3:2005/10/11(火) 16:24:48 ID:a2uSuthl
「ひっ……あ、い、痛っ、痛いです……」
いきなり髪を引っ張られた稔は顔を顰めて許しを請うように男を見た。
「答えによっちゃもっと痛い目に遭うぜ」
稔は訳がわからない。何か気に障るような事をしてしまったのか、
そもそも自分を買えなどと声をかけたことが悪かったのか。
「答えろ!」
男は髪を引っ張ったまま稔を揺さぶる。ブチブチと音がして髪の毛が束で抜けたのが解った。
「ご、ごめんなさい……。い、言います……言いますからっ…」
稔は浩一に命令されたことや、誰に声をかけていいのか解らずに困っていたこと、
そしてたまたま知った顔の男を見たので救いを求めて声をかけたことなどと涙声になりながら男に説明した。
「ああ、なんだお前この間の……」
男は手を離し、一変してにやけた笑いを貼り付けて、舐め回すような粘ついた視線を稔に走らせた。
「あいつに言われたってか。稼いで来いって?」
稔はかがみ込んで頭を押さえながら男を見上げた。
掴まれた髪の頭皮がじんじんと痛む。
「わりいな、今ちょっと俺の周りピリピリしてるんでな。警戒しちまった」
「え?」
「お前にゃかんけーねえよ。けどまあ、詫びのしるしに買ってやってもいいぜ」
「ほ、本当ですか?」
一瞬稔の表情が明るくなる。
「ノルマは?」
稔は聞かれるまま浩一に課せられた金額を答えた。
「それぐらいなら今ここで稼がせてやってもいい。アッという間にノルマ達成だ。悪くねえだろ?」
稔にとっては願ってもないことだ。
「ただし、ここでしゃぶれるならな」
753ストリート3:2005/10/11(火) 16:25:18 ID:a2uSuthl
「え?」
稔の顔から血の気が引いた。
「今、ここで、ですか?」
「嫌なら別にいいんだぜ? この人混みの中からお前を買ってくれるような物好きを探し出して売りをするんだな。
お前フェラはまあまあだけど、ケツはガバガバだからまあノルマ達成には最低でも五、六人は相手にしなきゃならねえだろうな」
思い切りけなされて稔は顔を真っ赤にして俯いた。
「まあ五人や六人探せば見つかるかも知んねえがお前に見つけだせるかは別だよな」
男の言うとおりだった。それだけの人数の男を捜しだし、その相手に身体を売るには時間がなさすぎる。
そもそも探し出せるとも思えなかった。
「で、でもこんな場所で……」
「だったらせいぜい頑張んな。じゃあな」
男は稔を見捨てて立ち去ろうとする。
「ま、待って……くださっ……!」
稔は悲愴な顔で男の袖を引いた。
男はニヤッと頬を歪ませた。
「まあ、周りからは見えないようにしてやるよ」
男は連れらしい男二人に合図すると稔を隠すように両側に立たせ、
シャッターの閉まった店の前に稔をもたれかからせると、覆い被さるように稔の顔の両側に手を突いた。
754ストリート3:2005/10/11(火) 16:26:29 ID:a2uSuthl
↑番号間違い。4です
------
「さあ、早くしねえと俺も用があるんでね。いつまでもつき合っちゃいられねんだ」
「は、はい……」
人が大勢行き来する大通りの片隅で稔は跪いた。道路の土でズボンの膝が汚れたが気にしている余裕はなかった。
周りから見えないと言う男の言葉を信じて稔は目の前にある男のズボンの前を開きペニスを取り出して口に含む。
「お前、恥ずかしくねえのか? こんな大通りで男のチン○旨そうにしゃぶってよ」
「ん、んんんっ」
稔はその言葉に心臓を掴まれたような痛みを感じる。鼻の奥がツンと痛くなった。
恥ずかしいとか恥ずかしくないとか言う問題ではない。
道ばたでこんな真似、今の今まで考えもしなかった。羞恥以上に罪悪感に嘖まれる。
それでもノルマが達成できなかった時の浩一のリンチは稔にとってそれ以上に恐ろしい物だった。
目を閉ざし、心を閉ざして稔は男をしゃぶることに集中した。そうすれば少しは羞恥が薄らぐような気がしたから。
男の尿道に下を這わせて吸い上げるようにすると男はウッと呻き、腰を振って稔の口で弾けた。
「前より随分上手くなったじゃねえか。んじゃこれ一万な」
すっきりした顔で男は稔の胸のポケットに金を突っ込んだ。
「一発一万だ。悪くねえだろ?」
これが高いのか安いのかすら稔には解らない。ただ男にフェラチオをして金をもらったという事実は稔の心にシミのような汚れをへばりつかせた。そしてそのシミはじわじわと稔の心を浸食していく。
755ストリート6:2005/10/11(火) 16:28:48 ID:a2uSuthl
更に間違ってるし…
もちつけ、自分_| ̄|○ ↑は5です
------
「それじゃあ、次俺いいっスか?」
稔の右にいた男が稔の前に来て既に前を開けかける。
「ああ。前金で一万払ってやれよ」
右の男は稔に一万円を払うと「頼むぜ」と自身を稔に突きつけた。
それが終わると、左の男に一万円をもらってフェラをした。
全部で三万になった。
集まった金を稔のポケットから取り上げると、自分の財布からその半額を出して稔に差し出した。
「んじゃ、一万と五千。お前の取り分だ」
「え? そ、そんな」
稔は驚いて男を見返した。半分にされるなんて聞いていない。全部自分の物ではなかったのか?
「ショバ代があるんだよ。当たり前だろ?」
男は素っ気なく言い放つ。
「だ、だって約束が……。ノルマ分で僕を買ってくれるって……」
これでは全く足りない。
「俺は稼がせてやると言ったんだぜ。ショバ代は稼ぎの半分だ。あいつに言われたノルマの倍ぐらい軽いもんだろ?」
「でも……」
これからどうしていいのか解らない。
756ストリート7:2005/10/11(火) 16:29:21 ID:a2uSuthl
「何のためのデモンストレーションだよ」
「デモンストレーションって……」
稔が周りを見るといつの間にか数人の人垣ができていた。皆に一様に稔の痴態に目をぎらつかせ、
にやにやと笑っている。人垣の後ろを非難めいた顔で行き過ぎる人も何人かいた。
「ヤッ……嫌だっ!」
稔は見知らぬ他人にこんな姿を見られていたことを知って驚き、その羞恥に耐えかねてしゃがみ込んだ。
「今更何恥ずかしがってンだよ。お前が道でフェラしてるトコなんかみんな見てんだぜ? ほら立てよ。立って自分で売り込め。自分で稼いでこいと言われたんだろ? お膳立てはしてやったんだから後は自分でやんなきゃルール違反ってモンだよな」
男は稔の腕を取って無理矢理立たせた。
「けど……僕は……」
やれやれと男は大げさにため息を吐く。
「こう言やあいいんだよ」
男は稔の耳元で台詞を何ごとか囁いた。
しばらく俯いたまま稔はもじもじしていたが、
こんな事をしていても時間ばかりが過ぎていってらちがあかないと思い、意を決したように顔を上げる。
757ストリート8:2005/10/11(火) 16:29:56 ID:a2uSuthl
だが周りの興味津々の視線にぶつかりやはりすぐに伏せてしまうのだった。
それでもおずおずと口を開いた。もう他に道はないのだ。
「な……ナマフェラ、ナマ本番、中出し、お……オールオッケーです。フェラ1万、本番はもう2万追加です。ぼ、僕を買ってくださいお願いします」
相場など全く知らない。自分で言った言葉の意味も半分くらい理解できていない。
教えられるままに稔は俯いたまま耳まで真っ赤にして震える声で言うと周りの観客に向かって頭を下げた。
周りでどよめきが起こった。
「よし、俺が買う!」
「俺もだ!」
あちこちから声が上がった。
「まあ、待ってくれ。ここじゃ本番はヤバイ。サツが飛んで来るかもしれねえからな。あっちにいい場所がある」
男は稔の腕を引いて歩き出した。
758ストリート9:2005/10/11(火) 16:31:26 ID:a2uSuthl
男は大通りから一つ筋を入った人通りのほとんどない袋小路に稔と客を連れ込んだ。
人が通らないと言うだけで野外だということには変わりがない。さすがに抵抗はある。
しかし、状況は稔の躊躇いも何もかも無視して進められて行くのだった。
一人目の客はフェラを要求した。
稔は男にしたように手で前をくつろげようとする。
それを見た男が稔を咎めた。
「金払ってもらったんだ。先に礼だろ? 商売舐めてんじゃねえか?
『買っていただきありがとうございます。精一杯ご奉仕させていただきます』ぐらい言ったらどうなんだよ」
「は、はい、すみません」
稔は震える声で謝り、頭を下げる。
「か、買っていただきありがとうございます。精一杯ご奉仕させていただきます」
それに気をよくしたのか客は怒張を自分で出して稔に差し出した。
すぐに稔は客のソレに舌を這わせ、口に含んでいった。
口に放たれた精液は当たり前のように飲み、客のペニスを最後に舐めて清める。
「どうもありがとうございました」
稔は終わった後にも客に礼を言って頭を下げた。
もう落ちるところまで落ちてしまったのだと稔はぼんやりと自覚し、惨めさがいっそう身に染みた。
759ストリート10:2005/10/11(火) 16:32:09 ID:a2uSuthl
次の客にも初めと終わりに礼を言ってフェラをした。その客はもう2万支払って後ろも要求した。
稔はズボンを脱いで尻を差し出した。汚れるという理由で上も脱がされ、ワイシャツ一枚になった。
「緩いんじゃねえのか? これ。これまでに何本もやってんだろ。これに2万は高くねえか?」
初めから激しく腰を使いながら客は文句を言う。
「緩いってよ。もっと締めろよ。締めて腰振ってサービスしろ。金もらってるお客さんだぜ」
「も、申し訳ありません……」
稔は泣きそうな顔で後ろを食い締め、腰を前後に揺らす。
「待ってらんねえ。口空いてるんだろ? 使っていいか?」
三人目が男に金を払いながら訊いているのが聞こえた。
稔は後ろを貫かれながら新たな客に礼を言い、ペニスを咥えた。
二人目が終わると、次の客が待ち構えていて、すぐに犯される。
「お触り、ぶっかけはご自由にどうぞ……手コキもします」
待ち客が一人二人できた時、言うように男に指示された。
二人組で来たらしい客の一人は待ちきれないかの様に自分でペニスを扱き精液を稔の背にかけた。
稔のペニスに手を伸ばした客もおり、客に扱かれて稔は達してしまった。
稔のワイシャツは客のペニスの後始末や、手を拭うのに使われた。
自分の身を守るためかゴムを着けて突っ込んだ客もいた。ナマとは違う感触に友彰はすぐに気付いた。
気付いてしまう自分がまた惨めになった。
その客は稔の口を開けさせ、ゴムの中の精液を注ぎ込んだ。
ゴム臭いにおいと精液の青臭い苦みが口の中で混ざり合って気持ち悪くなった。

恥辱にまみれた行為に稔の心は外見と同じようにボロボロになっていく。
それからも途切れることなく客は現れて、ただ自分の快感だけを追い稔の中に排泄して去っていく。
稔は地べたで犬のような格好で犯され、口や手で奉仕させられ続けた。
760ストリート11:2005/10/11(火) 16:33:55 ID:a2uSuthl
ようやく客が途切れた時には体中精液まみれにされ、顔にかけられたものはすでに渇きかけており、
髪の毛はぱりぱり固まって櫛も通らない状態だった。
くしゃくしゃにされ、雑巾代わりにされたワイシャツは袖だけを通しただけで服の役割を果たしてはおらず、
身なりを整えようにもどこから手を付けて良いのかも解らない。
自分から発する臭いで気分が悪くなるほどだ。
それ以上に身体は疲れ果て腕一本も動かすのにかなりの気力が必要だった。
「結構稼いだぜ」
男はうずくまったままの稔の手に売上の半額を握らせた。
「ノルマは達成だろ?」
浩一に言われた金額以上の金が稔の手にあった。
「稼ぎたきゃ、また来いや。ここで立ってりゃ客は来る」
男はショバ代と称した金を自分のポケットにしまうと稔をそのままにして行ってしまった。
一人になった稔は気が抜けると同時に嗚咽がこみ上げ、涙が溢れ出した。
「うっ……うううーーーっ!」
稔は唇を噛みしめてシャツを掻き合わせ、身体を自分で抱きしめるようにその場で慟哭した。
761ストリート12
どこをどう歩いたのか。
稔は疲れ切った身体に鞭打って、ようやく指定されたゲーセンの裏までたどり着いた。
「何だよお前、ひでえ格好だな」
浩一は稔を一目見るなり顔を顰めた。
「ごめん……」
一体どんなことをして稼いできたのか浩一にもはかりかねた程だ。
(ひょっとしてマワされただけで金はないとか言うんじゃねーだろうな)
「それで稼いできたのか」
浩一は疑わしそうに稔を睨む。
「う、うん……」
稔の身体からすえた臭いがした。
「寄るな。ザーメンくせー」
「ご、ごめん……」
稔はまた謝って、顔を赤らめて浩一から距離を取った。
「金、そこに置け」
稔は浩一の指した段ボール箱の上に持ち帰った金を全て出した。